説明

パレット交換システム

【課題】より簡素なパレット交換システムを提供する。
【解決手段】パレット移送手段19は、パレットを受ける受け台194と、受け台194を上下方向および水平方向の2方向に駆動する受け台駆動手段191、192とを有し、段ばらし部14では、パレット移送手段19が段積みパレット2を上昇・下降させることによって段積みパレット2が段ばらしされ、ワーク搬送部15には、パレット1を位置決めするロケータ151と、ロケータ151を駆動してパレット1の位置決めを解除するロケータ駆動手段152とが設けられ、段積み部17では、パレット移送手段19が、ワーク搬送部15からのパレット1を、パレット受け171に置かれているパレットに下方側から重ね合わせて段積み状態にする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パレットを交換するシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、段積みされたパレットを段ばらしして1つずつワーク搬送部に送り出し、ワーク搬送部のパレットを再び段積みして排出するパレット交換システムが用いられている。段積みとは、複数のパレットを鉛直方向(上下方向)に積み重ねることを言う。段ばらしとは、段積みされた複数のパレットから1つのパレット1を分離する(ばらす)ことを言う。
【0003】
この種のパレット交換システムにおいては、例えば、複数段に段積みされたパレットを作業者が上段側(もしくは下段側)の投入位置へセットする。その後、搬送コンベア、ストッパ、およびエスケープ(分離)駆動などを使用して先頭位置付近まで搬送し、段積み状態から持上げおよびエスケープ(分離)駆動により1段ずつ段ばらしを行う。次いで、段ばらしされたパレットからロボットもしくはローダ等でワークを順次取出す。次いで、空になったパレットを下段側(もしくは上段側)へ移し、順番に持上げおよびエスケープ(分離)駆動により複数段に段積みを行い、搬送コンベアなどで排出位置まで搬送させる。
【0004】
この従来技術では、搬送コンベア、ストッパ、およびエスケープ駆動などに多くのアクチュエータを組み合わせて用いることでパレット交換を実現している。
【0005】
一方、特許文献1には、1つのロボット装置にワークチャッキングハンドとパレットチャッキングハンドとを設け、パレット段ばらし、ワーク搬送およびパレット段積みを1つのロボット装置によって行うパレット交換システムが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平11−207561号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
前者の従来技術では、動作数が多く、それに伴い多くのアクチュエータを用いているので、構成が非常に複雑であり、高コストである。また、各動作毎に個別のアクチュエータを用いているので、各アクチュエータの正味動作効率を向上させることが困難である。
【0008】
この点、後者(特許文献1)の従来技術では、ワーク搬送用のロボット装置を活用してパレットの段ばらしおよび段積みを行うので、前者の従来技術に比べてアクチュエータの個数を削減できるという利点がある。
【0009】
しかしながら、後者(特許文献1)の従来技術によると、システム全体としては、段積みされたパレットをロボット装置側に供給するための供給用ベルトコンベアと、ロボット装置が段積みしたパレットを排出するための排出用ベルトコンベアとが別個に必要である。
【0010】
また、後者(特許文献1)の従来技術によると、ロボット装置のロボットハンドにワークチャッキングハンドとパレットチャッキングハンドとを設けているので、ロボットハンドの構成が複雑になってしまう。
【0011】
本発明は上記点に鑑みて、より簡素なパレット交換システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、パレット(1)が段積み状態で置かれる供給部(13)と、
供給部(13)から移送された段積み状態のパレット(2)が段ばらしされる段ばらし部(14)と、
段ばらし部(14)で段ばらしされたパレット(1)に対してワークの搬送作業が行われるワーク搬送部(15)と、
ワーク搬送部(15)でワークの搬送作業が行われたパレット(1)が段積み状態にされる段積み部(17)と、
段積み部(17)で段積み状態にされたパレット(2)が移送される排出部(18)と、
パレット(1)を移送するパレット移送手段(19)と、
ワーク搬送部(15)のパレット(1)に対してワークの搬送作業を行うワーク搬送手段(20)とを備え、
パレット移送手段(19)は、パレットを受ける受け台(194)と、受け台(194)を上下方向および水平方向の2方向に駆動する受け台駆動手段(191、192)とを有し、
供給部(13)に置かれた段積み状態のパレット(2)をパレット移送手段(19)によって段ばらし部(14)へ移送し、
段ばらし部(14)では、パレット移送手段(19)が段積み状態のパレット(2)を上昇・下降させることによって段積み状態のパレット(2)が段ばらしされ、
段ばらし部(14)で段ばらしされたパレット(1)をパレット移送手段(19)によってワーク搬送部(15)に移送し、
ワーク搬送部(15)には、パレット(1)を位置決めするロケータ(151)と、ロケータ(151)を駆動してパレット(1)の位置決めを解除するロケータ駆動手段(152)とが設けられ、
段積み部(17)には、パレットを受けるパレット受け(171)が設けられ、
段積み部(17)では、パレット移送手段(19)が、ワーク搬送部(15)でワークの搬送作業が行われたパレット(1)を、パレット受け(171)に置かれているパレットに下方側から重ね合わせて段積み状態にし、
段積み部(17)で段積み状態にされたパレット(2)をパレット移送手段(19)によって排出部(18)に移送することを特徴とする。
【0013】
これによると、パレット移送手段(19)による2方向の動作と、ワーク搬送部(15)のロケータ(151)の動作とで、段積みパレットの供給、段積みパレットの段ばらし、パレットの段積み、および段積みパレットの排出を行うことができる。このため、非常に簡素なパレット交換システムを実現することができる。
【0014】
請求項2に記載の発明では、請求項1に記載のパレット交換システムにおいて、供給部(13)には、パレット移送手段(19)によって水平方向に牽引される被牽引部材(132)が設けられ、
被牽引部材(132)がパレット移送手段(19)によって水平方向に牽引されると、供給部(13)に置かれた段積み状態のパレット(2)が段ばらし部(14)に移送されることを特徴とする。
【0015】
これによると、パレット移送手段(19)のパレット受け(171)で段積み状態のパレット(2)を移送しつつ、被牽引部材(132)で別個の段積み状態のパレット(2)をも移送することができるので、動作数を低減することができる。
【0016】
請求項3に記載の発明では、請求項1または2に記載のパレット交換システムにおいて、段ばらし部(14)には、パレットを受けることが可能な揺動レバー(142a)が設けられ、
段ばらし部(14)では、揺動レバー(142a)で受けられた段積み状態のパレット(2)をパレット移送手段(19)によって上昇・下降させると、揺動レバー(142a)が上方・下方に揺動されるとともに最下段のパレットが分離されて残余のパレット(1)が揺動レバー(142a)に載せられることを特徴とする。
【0017】
これによると、パレット移送手段(19)の上下方向の動作で段積み状態のパレット(2)を段ばらしすることができる。
【0018】
請求項4に記載の発明では、請求項1ないし3のいずれか1つに記載のパレット交換システムにおいて、段積み部(17)において、パレット受け(171)が受けているパレットを上方側パレットとし、パレット移送手段(19)が上方側パレットに下方側から重ね合わせるパレット(1)を下方側パレットとしたとき、
パレット移送手段(19)は、上方側パレットに下方側パレットを重ね合わせた状態で上方側パレットをパレット受け(171)から水平方向に引き出し、次いで下方側パレットをパレット受け(171)に載せることを特徴とする。
【0019】
これによると、パレット移送手段(19)の2方向の動作でパレットを段積みすることができる。
【0020】
請求項5に記載の発明のように、請求項1ないし4のいずれか1つに記載のパレット交換システムにおいて、ワーク搬送部(15)でワークの搬送作業が行われたパレット(1)が仮置きされる仮置き部(16)を備え、
パレット移送手段(19)は、ワーク搬送部(15)でワークの搬送作業が行われたパレット(1)を仮置き部(16)へ移送し、仮置き部(16)のパレット(1)を段積み部(17)で段積み状態にするようにしてもよい。
【0021】
なお、この欄および特許請求の範囲で記載した各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】一実施形態におけるパレット交換システムの模式的な全体構成図である。
【図2】一実施形態におけるパレット交換システムの二面図である。
【図3】一実施形態におけるパレット交換システムの斜視図である。
【図4】一実施形態におけるパレット交換システムで用いられるパレットの模式的な断面図である。
【図5】一実施形態における供給部および排出部の斜視図である。
【図6】一実施形態における揺動レバー機構および段ばらし後パレット受けをユニット長手方向から見た図である。
【図7】一実施形態におけるワーク取出部、仮置き部および2軸ローダの斜視図である。
【図8】一実施形態におけるワーク取出部、仮置き部および2軸ローダの斜視図である。
【図9】一実施形態における段積み部を示す斜視図である。
【図10】一実施形態におけるパレット交換システムの電気制御部を示すブロック図である。
【図11】一実施形態におけるパレット交換システムの作動の概要を説明する図である。
【図12】一実施形態におけるパレット交換システムの空パレット移送動作を示す図である。
【図13】一実施形態におけるパレット交換システムのパレット段ばらし動作を示す図である。
【図14】一実施形態におけるパレット交換システムの段ばらし後パレット移送動作を示す図である。
【図15】一実施形態におけるパレット交換システムの段積みパレット移送動作を示す図である。
【図16】一実施形態におけるパレット交換システムのパレット段積み動作を示す図である。
【図17】一実施形態におけるパレット交換システムの段積みパレット排出動作を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、一実施形態を説明する。図1はパレット交換システムの模式的な全体構成図であり、図2はパレット交換システムの二面図であり、図3はパレット交換システムの斜視図である。図1〜図3中の上下の矢印は、パレット交換システムの設置状態における上下方向(天地方向)を示している。
【0024】
パレット交換システムはパレット交換ユニット10と、ワーク取出装置20(ワーク搬送手段)とを有している。
【0025】
パレット交換ユニット10は、パレット1の入口部11および出口部12を有している。入口部11は、ワーク(図示せず)が収容されたパレット1をパレット交換ユニット10の内部に投入するための入口部である。出口部12は、ワークが取り出されて空になったパレット1をパレット交換ユニット10の外部に取り出す(排出する)ための出口部である。
【0026】
パレット1は、上面が開口した浅い箱形状を有しており、ワークを所定個数収容可能になっている。本例では、パレット1は、矩形状の平面形状を有している。入口部11からのパレット1の投入、および出口部12からのパレット1の取り出しは作業者によって行われる。
【0027】
入口部11および出口部12は、パレット交換ユニット10の水平方向一端部(図1、図2(a)の左端部)に配置されている。入口部11はパレット交換ユニット10の上部に配置され、出口部12は入口部11の下方側に配置されている。
【0028】
パレット交換ユニット10の内部において、パレット1は入口部11から出口部12に至るまでにUターンするように移動する。具体的には、パレット交換ユニット10の上部にパレット1の往路が形成され、往路の下方側にパレット1の復路が形成されている。
【0029】
以下では、パレット1の往復路が延びる方向(図1、図2(a)の左右方向)をユニット長手方向と言い、ユニット長手方向と直交する水平方向(図1、図2(a)の紙面垂直方向)をユニット短手方向と言う。
【0030】
パレット交換ユニット10には、パレット1の往復路に沿って供給部13、段ばらし部14、ワーク取出部15(ワーク搬送部)、仮置き部16、段積み部17および排出部18が設けられている。
【0031】
供給部13、段ばらし部14およびワーク取出部15は、パレット交換ユニット10の上部に配置されている。仮置き部16はワーク取出部15の下方側に配置されている。段積み部17は段ばらし部14の下方側に配置されている。排出部18は供給部13の下方側に配置されている。
【0032】
パレット交換ユニット10には、供給部13から排出部18までのパレット1の移送を行う2軸ローダ19(パレット移送手段)が設けられている。
【0033】
ワーク取出装置20は、ワーク取出部15のパレット1に収容されたワークを1つずつ取り出し、取り出したワークを所定の場所(加工や組み付け等を行う場所)に搬送する。
【0034】
図4はパレット1の模式的な断面図である。パレット1の開口縁部には段差部1aが形成されている。図3の二点鎖線に示すように、段差部1aを利用して複数のパレット1同士を段積みすることができるようになっている。
【0035】
段積みとは、パレット1同士を鉛直方向(上下方向)に積み重ねることを言う。以下では、段積みされた複数のパレット1を段積みパレット2と言う。
【0036】
パレット1の側面の上端には、水平方向外側に向かって突出する鍔部1bがパレット1の全周にわたって形成されている。
【0037】
図5は、供給部13および排出部18の斜視図である。供給部13には、パレット置き台131およびスライドレール132(被牽引部材)が設けられている。パレット置き台131は、パレット交換ユニット10のフレーム10aに固定されている。パレット置き台131には、ユニット短手方向におけるパレット1の位置を規制するガイド133が固定されている。
【0038】
パレット置き台131には、入口部11から投入された段積みパレット2が載せられる。図5では段積みパレット2を二点鎖線で図示している。本例では、パレット置き台131に、段積みパレット2をユニット長手方向に2つ並べて置けるようになっている。
【0039】
スライドレール132は、段積みパレット2を移送する際に用いられるものであり、ユニット長手方向にスライド移動可能にパレット置き台131に取り付けられている。
【0040】
スライドレール132は、パレット置き台131のうち段積みパレット2を載せる面よりも下方側に配置されている。スライドレール132には、パレット置き台131に載せられた段積みパレット2のうち最下段のパレット1の側面に係合する可動爪134が取り付けられている。
【0041】
可動爪134は、図示しない弾性部材によって上方側に付勢されており、上方側から荷重を受けると下方側に引っ込むことができるようになっている。本例では、パレット置き台131に段積みパレット2をユニット長手方向に2つ並べて置けるようになっているので、可動爪134もユニット長手方向に2つ並べて配置されている。
【0042】
スライドレール132が入口部11側から段ばらし部14側に向かってスライド移動すると、可動爪134が段積みパレット2のうち最下段のパレット1の側面に係合することによって段積みパレット2を段ばらし部14側に押し出すことができるようになっている。
【0043】
これとは逆にスライドレール132が段ばらし部14側から入口部11側に向かってスライド移動した場合には、可動爪134は段積みパレット2を入口部11側に押し戻さない。具体的には、スライドレール132が段ばらし部14側から入口部11側に向かってスライド移動すると、可動爪134が段積みパレット2に押圧されて下降するので、可動爪134は段積みパレット2のうち最下段のパレット1の側面に係合せず、段積みパレット2が入口部11側に押し戻されない。
【0044】
排出部18には、段積みパレット2が載せられるローラーコンベア181が設けられている。ローラーコンベア181は、パレット交換ユニット10のフレーム10aに固定されている。本例では、段積みパレット2が自重でローラーコンベア181上を滑走することができるように、ローラーコンベア181が傾斜した状態で固定されている。
【0045】
ローラーコンベア181の最下流部に到達した段積みパレット2は、出口部12を通じてパレット交換システムの外部に取り出される。
【0046】
図2、図3に示すように、段ばらし部14には、段ばらし前パレット受け141、揺動レバー機構142および段ばらし後パレット受け143が設けられている。段ばらし前パレット受け141は、パレット1の鍔部1bを受けるものであり、供給部13に対してユニット長手方向に隣接して配置されている。段ばらし前パレット受け141は、パレット交換ユニット10のフレーム10aに固定されている。
【0047】
揺動レバー機構142は、段積みパレット2を段ばらしする際に用いられるものであり、段ばらし前パレット受け141に対してユニット長手方向に並んで配置されている。段ばらしとは、段積みパレット2から1つのパレット1を分離する(ばらす)ことを言う。
【0048】
図6は、揺動レバー機構142および段ばらし後パレット受け143をユニット長手方向から見た図である。揺動レバー機構142は、揺動レバー本体142a、コイルばね142b(弾性部材)およびストッパ142c、142dを有している。
【0049】
揺動レバー本体142aは、上下方向に揺動可能に、パレット交換ユニット10のフレーム10aに取り付けられている。揺動レバー本体142aは、上方側の腕部と下方側の腕部とを有している。揺動レバー本体142aの上方側の腕部はパレット1の鍔部1bを受けることが可能になっている。揺動レバー本体142aの下方側の腕部はパレット1の底部と当接可能になっている。
【0050】
コイルばね142bは、揺動レバー本体142aを上方側に向かって付勢するものであり、その一端がパレット交換ユニット10のフレーム10aに固定され、その他端が揺動レバー本体142aに固定されている。
【0051】
ストッパ142c、142dは、揺動レバー本体142aの揺動範囲の両端(上下端)を規制するものであり、パレット交換ユニット10のフレーム10aに固定されている。
【0052】
段ばらし後パレット受け143は、揺動レバー本体142aの下方側に配置されており、パレット1の鍔部1bを受けることが可能になっている。本例では、段ばらし後パレット受け143は、パレット交換ユニット10のフレーム10aに固定されている。
【0053】
図7、図8は、ワーク取出部15、仮置き部16および2軸ローダ19の斜視図である。ワーク取出部15には、ロケータ151とアクチュエータ152(ロケータ駆動手段)とが設けられている。ロケータ151は、パレット1を位置決めするものであり、アクチュエータ152によって水平方向(本例では、ユニット短手方向)に駆動される。
【0054】
本例では、アクチュエータ152がロケータ151をユニット短手方向内側に駆動するとロケータ151がパレット1の水平方向位置を位置決め可能になり、ユニット短手方向外側に駆動するとロケータ151によるパレット1の位置決めが解除される。
【0055】
アクチュエータ152は、パレット交換ユニット10のフレーム10a(図7、図8では図示せず)に固定されている。アクチュエータ152としては、例えばエアシリンダを用いることができる。
【0056】
ロケータ151は、パレット1の側面に当接する当接面と、パレット1の底面を受ける受け面とを有している。すなわち、ロケータ151は、パレット1の水平方向位置を位置決めする役割と、パレット1を受ける役割との両方を果たすようになっている。
【0057】
仮置き部16は仮置き用パレット受け161を有している。仮置き用パレット受け161は、パレット1の鍔部1bを受けるものであり、ワーク取出部15のロケータ151の下方に配置されている。仮置き用パレット受け161は、パレット交換ユニット10のフレーム10a(図7、図8では図示せず)に固定されている。
【0058】
2軸ローダ19は、第1アクチュエータ191、第2アクチュエータ192、スライダベース193、受け台194およびピン195を有している。なお、ピン195については、図7、図8では図示しておらず、後述する図15で模式的に図示している。
【0059】
第1アクチュエータ191、第2アクチュエータ192は、受け台194を駆動する受け台駆動手段である。第1アクチュエータ191は、スライダベース193をユニット長手方向に駆動する。第2アクチュエータ192はスライダベース193に固定されている。
【0060】
受け台194は、パレット1の底部を受けるものであり、上下方向に移動可能にスライダベース193に取り付けられている。ピン195は、受け台194と一体的に上下方向に移動可能にスライダベース193に取り付けられている。
【0061】
第2アクチュエータ192は、受け台194およびピン195を一体的に上下方向に駆動する。したがって、受け台194およびピン195は、第1、第2アクチュエータ191、192によって一体的に2軸方向(図1(a)の左右方向および上下方向)に駆動される。
【0062】
後述する図15に示すように、ピン195は鉛直方向(上下方向)に延びている。ピン195は、スライドレール132の先端側部位に設けられたピン穴(図示せず)に挿入可能になっている。ピン195をスライドレール132のピン穴に挿入することで、スライドレール132を2軸ローダ19によって水平方向にスライド移動させることが可能になる。
【0063】
図9は、段積み部17を示す斜視図である。段積み部17には段積み用パレット受け171(パレット受け)が設けられている。段積み用パレット受け171は、パレット1の鍔部1bを受けるものであり、パレット交換ユニット10のフレーム10aに固定されている。
【0064】
段積み用パレット受け171は、仮置き部16の仮置き用パレット受け161に対してユニット長手方向に所定の間隔を隔てて配置されている。この所定の間隔は、少なくともパレット1が1つ入ることのできる間隔となっている。
【0065】
図2に示すように、ワーク取出装置20は、ロボット装置21と、ワークを掴むワークチャック22とを有している。ロボット装置21がワークチャック22を上下水平方向に移動させることによって、パレット1に収容されたワークを取り出して搬送することができる。ロボット装置21としては、例えば水平多関節ロボットを用いることができる。ロボット装置21の代わりにローダー等を用いてもよい。
【0066】
図10は、パレット交換システムの電気制御部を示すブロック図である。パレット交換ユニット10およびワーク取出装置20は、制御装置30(制御手段)によって制御される。制御装置30としては、PLC(プログラマブルロジックコントローラ)を有しているものが好適である。
【0067】
制御装置30の入力側には、各種センサ31が接続されている。各種センサ31としては、例えばパレット交換ユニット10の各部13〜18におけるパレット1の有無を検出するセンサ、ワーク取出部15のパレット1内のワークの有無を検出するセンサ、および段積み部17の段積みパレット2の段数を検出するセンサ等が挙げられる。
【0068】
制御装置30の出力側には、ワーク取出装置20のロボット装置21、ワーク取出装置20のワークチャック22を駆動するワークチャック用アクチュエータ23、2軸ローダ19の第1、第2アクチュエータ191、192、およびワーク取出部15のロケータ用アクチュエータ152等が接続されている。
【0069】
制御装置30は、各種センサ31からの信号に基づいて、ロボット装置21、ワークチャック用アクチュエータ23、第1、第2アクチュエータ191、192およびロケータ用アクチュエータ152等の動作の指令を行う。
【0070】
次に、上記構成における作動を説明する。まず、作動の概要を図11に基づいて説明する。図11(a)に示すようにワーク取出部15にパレット1が有る状態において、矢印A1に示すワーク取り出し動作を行う。
【0071】
ワーク取り出し動作では、ワーク取出部15にてワーク取出装置20がパレット1からワークを取り出す。パレット1のワークが全て取り出されてパレット1が空になると、矢印A2に示す空パレット移送動作を行う。
【0072】
空パレット移送動作では、2軸ローダ19がワーク取出部15の空のパレット1を仮置き部16へ移送する。
【0073】
次いで矢印A3に示すように2軸ローダ19が段ばらし部14に移動した後、図11(b)の矢印A4に示すパレット段ばらし動作を行う。パレット段ばらし動作では、2軸ローダ19が段ばらし部14で段積みパレット2を段ばらしした後、段ばらしされたパレット1をワーク取出部15へ移送する。
【0074】
なお、段ばらし部14にパレット1が無い場合、段積みパレット移送動作(図示せず)を行ってからパレット段ばらし動作を行う。段積みパレット移送動作では、2軸ローダ19が供給部13の段積みパレット2を段ばらし部14に移送する。
【0075】
次いで矢印A5に示すように2軸ローダ19が仮置き部16に移動した後、図11(c)の矢印A6に示すパレット段積み動作を行う。パレット段積み動作では、2軸ローダ19が仮置き部16の空のパレット1を段積み部17へ移送する。
【0076】
このとき、段積み部17に他のパレット1が既に置かれている場合には2軸ローダ19が段積み部17でパレット1を段積みする。段積み部17でパレット1を段積みした結果、パレット1が所定の段数まで積み上がった場合(満載状態になった場合)、段積みパレット排出動作(図示せず)を行う。段積みパレット排出動作では、2軸ローダ19が段積み部17の段積みパレット2を排出部18に移送する。
【0077】
次いで矢印A7に示すように2軸ローダ19がワーク取出部15に移動する。上記作動を繰り返すことによって、パレット交換を繰り返し行うことができる。
【0078】
次に、上述の各動作、すなわち(1)空パレット移送動作、(2)パレット段ばらし動作、(3)段積みパレット移送動作、(4)パレット段積み動作、および(5)段積みパレット排出動作を詳細に説明する。
【0079】
(1)空パレット移送動作
図12は、空パレット移送動作を示す図である。空パレット移送動作では、まず図12(a)に示すように2軸ローダ19の受け台194がワーク取出部15のパレット1の直ぐ下側に移動した後、ワーク取出部15のロケータ151が水平方向(本例では、ユニット短手方向)に移動してパレット1から離れる。これにより、図12(b)に示すようにワーク取出部15のロケータ151から2軸ローダ19の受け台194へパレット1が移載される。
【0080】
次いで2軸ローダ19の受け台194が、仮置き部16の仮置き用パレット受け161よりも下方側まで下降する。これにより、図12(c)に示すように、パレット1が、2軸ローダ19の受け台194から仮置き部16の仮置き用パレット受け161へ移載される。
【0081】
次いで、ワーク取出部15のロケータ151が水平方向(本例では、ユニット短手方向)に移動してパレット1に当接する。これにより、図12(d)に示すようにワーク取出部15のロケータ151に次のパレット1を置くことが可能になる。
【0082】
(2)パレット段ばらし動作
図13は、パレット段ばらし動作を示す図である。パレット段ばらし動作では、図13(a)に示すように2軸ローダ19の受け台194が、段ばらし部14の揺動レバー本体142aに載っている段積みパレット2の直ぐ下方に移動した後、上昇して段積みパレット2を持ち上げる。これにより、図13(b)に示すように揺動レバー本体142aはコイルばね142bの付勢力によって上方に揺動して揺動上端位置となる。
【0083】
次いで2軸ローダ19の受け台194が揺動レバー本体142aよりも下方側まで下降する。すると、2軸ローダ19の受け台194で持ち上げられた段積みパレット2のうち最下段のパレット1の底部が揺動レバー本体142aの下方側の腕部に当接し、パレット1から揺動レバー本体142aに荷重が作用するので、揺動レバー本体142aがコイルばね142bの付勢力に抗して下方に揺動する。
【0084】
これにより、図13(c)に示すように揺動レバー本体142aが揺動下端位置になるとともに、2軸ローダ19の受け台194で持ち上げられた段積みパレット2のうち下から2段目にあるパレット1の鍔部1bが揺動レバー本体142aの上方側の腕部に載る。
【0085】
このため、段積みパレット2のうち最下段のパレット1のみが2軸ローダ19の受け台194上に残るので、段積みパレット2から1つのパレット1が分離される(ばらされる)こととなる。すなわち段ばらしが完了する。
【0086】
このように、本実施形態では、2軸ローダ19の上下方向の動作のみで、段ばらしを行うことができる。
【0087】
図13(c)の例では、段ばらしされたパレット1を一旦、段ばらし部14の段ばらし後パレット受け143に置くようになっている。具体的には、2軸ローダ19の受け台194が段ばらし後パレット受け143よりも下方側まで下降することによって、パレット1が段ばらし後パレット受け143に移載される。
【0088】
図14は、段ばらし後パレット受け143に載っているパレット1をワーク取出部15に移送する動作(段ばらし後パレット移送動作)を示す図である。図14(a)に示すように、2軸ローダ19の受け台194が段ばらし後パレット受け143に載っているパレット1の直ぐ下側に移動した後、2軸ローダ19の受け台194が上昇する。これにより、パレット1が、段ばらし後パレット受け143から2軸ローダ19の受け台194へ移載される。
【0089】
次いで、図14(b)、(c)に示すように、2軸ローダ19の受け台194がワーク取出部15まで移動した後、下降する。これにより、図14(d)に示すように、パレット1が、2軸ローダ19の受け台194からワーク取出部15のロケータ151へ移載される。
【0090】
(3)段積みパレット移送動作
図15は、段積みパレット移送動作を示す図である。段積みパレット移送動作では、図15(a)に示すように2軸ローダ19の受け台194が、段ばらし部14の段ばらし前パレット受け141に載っている段積みパレット2の下方に移動した後、上昇して段ばらし前パレット受け141に載っている段積みパレット2を持ち上げる。このとき、図15(b)に示すように2軸ローダ19のピン195が受け台194と一体的に上昇して、供給部13のスライドレール132に設けられたピン穴(図示せず)に挿入される。
【0091】
次いで、2軸ローダ19の受け台194が、段ばらし部14の揺動レバー本体142a側(図15の右方側)に水平移動する。これにより、図15(c)に示すように2軸ローダ19の受け台194で持ち上げられた段積みパレット2のうち最下段のパレット1の鍔部1bが、揺動レバー本体142aの直ぐ上側に位置することとなる。
【0092】
これと同時に、2軸ローダ19のピン195が受け台194と一体的に水平移動してスライドレール132を段ばらし部14側(図15の右方側)に引っ張る(牽引する)。これにより、スライドレール132の可動爪134が、供給部13の段積みパレット2を段ばらし部14側(図15の右方側)に向かって押し出すことができる。
【0093】
より具体的には、可動爪134には、段ばらし部14側を向いた鉛直面が形成されており、可動爪134の鉛直面が段積みパレット2のうち最下段のパレット1の側面に係合した状態で可動爪134が段ばらし部14側に水平移動するので、段積みパレット2を段ばらし部14側に向かって押し出すことができる。
【0094】
次いで、2軸ローダ19の受け台194が下降する。これにより、図15(d)に示すように2軸ローダ19の受け台194で持ち上げられた段積みパレット2が、段ばらし部14の揺動レバー本体142aに移載される。
【0095】
このとき、2軸ローダ19のピン195は受け台194と一体的に下降するものの、スライドレール132のピン穴(図示せず)に挿入されたままとなる。
【0096】
次いで、2軸ローダ19の受け台194が入口部11側(図15の左方側)に水平移動する。これにより、2軸ローダ19のピン195が受け台194と一体的に水平移動してスライドレール132を入口部11側に押し戻す。このとき、可動爪134は段積みパレット2から荷重を受けて下降するので、図15(e)に示すように段積みパレット2が可動爪134によって入口部11側に押し戻されることを防止できる。
【0097】
より具体的には、可動爪134は、入口部11側の端面(図15の左端面)が傾斜面になっており、スライドレール132が入口部11側に押し戻されると可動爪134の傾斜面がパレット1の側面によって押圧される。これにより、可動爪134は図示しない弾性部材の付勢力に抗して下降するので、可動爪134は段積みパレット2のうち最下段のパレット1の側面に係合せず、段積みパレット2を入口部11側に押し戻さない。
【0098】
次いで、2軸ローダ19の受け台194が下降する。これにより、図15(f)に示すように2軸ローダ19のピン195がスライドレール132のピン穴(図示せず)から抜かれる。
【0099】
このように、本実施形態では、段ばらし部14の段ばらし前パレット受け141に載っている段積みパレット2と、供給部13の段積みパレット2とを同時に移送することができる。
【0100】
(4)パレット段積み動作
図16は、パレット段積み動作を示す図である。パレット段積み動作では、図16(a)に示すように、2軸ローダ19の受け台194が、仮置き部16の仮置き用パレット受け161に載っているパレット1の直ぐ下側に移動した後、上昇する。これにより、パレット1が、仮置き用パレット受け161から2軸ローダ19の受け台194へ移載される。
【0101】
次いで、2軸ローダ19の受け台194が、段積み部17側への水平移動および下降を行い、図16(b)に示すように段積み部17の段積み用パレット受け171に載っている段積みパレット2の直ぐ下側に移動する。
【0102】
以下、図16(b)の状態のときに段積み用パレット受け171に載っている段積みパレット2を上方側パレットと言い、図16(b)の状態のときに2軸ローダ19の受け台194に載っているパレット1を下方側パレットと言う。
【0103】
次いで、2軸ローダ19の受け台194が上昇する。これにより、図16(c)に示すように上方側パレット2は、下方側パレット1が下方側から重ね合わされた状態で上昇し、段積み部17の段積み用パレット受け171から下方側パレット1上に移載される。
【0104】
次いで、2軸ローダ19の受け台194が、段積み部17と仮置き部16との間での水平往復移動および上昇を行う。これにより、上方側パレット2が段積み用パレット受け171から水平方向に引き出された後、図16(d)に示すように下方側パレット1の鍔部1bが段積み用パレット受け171の直ぐ上側に位置する。
【0105】
そして、2軸ローダ19の受け台194が下降する。これにより、図16(e)に示すように上方側パレット2および下方側パレット1の両方が、段積み用パレット受け171に移載され、段積みが完了する。
【0106】
このように、本実施形態では、2軸ローダ19の2方向(上下方向および水平方向)の動作のみでパレットを段積みすることができる。
【0107】
(5)段積みパレット排出動作
図17は、段積みパレット排出動作を示す図である。段積みパレット排出動作では、図17(a)に示すように2軸ローダ19の受け台194が、段積み部17の段積み用パレット受け171に載っている段積みパレット2に対して排出部18の反対側(図17の右方側)に移動した後、排出部18側(図17の左方側)に水平移動する。
【0108】
これにより、図17(b)に示すように段積み部17の段積みパレット2が2軸ローダ19の受け台194によって排出部18側に押し出されてローラーコンベア181上に移載される。
【0109】
以上の説明からわかるように、上記動作(1)〜(5)は、2軸ローダ19(受け台194およびピン195)の2方向(上下方向および水平方向)の動作、およびワーク取出部15の水平方向の動作で可能になっている。
【0110】
そして、2軸ローダ19の2方向の動作は、第1、第2アクチュエータ191、192によって可能になっており、ワーク取出部15の水平方向の動作は、ロケータ用アクチュエータ152によって可能になっている。
【0111】
本実施形態によると、2軸ローダ19の第1、第2アクチュエータ191、192による2方向の動作と、ワーク取出部15のロケータ用アクチュエータ152による動作とで、段積みパレットの供給、段積みパレットの段ばらし、パレットの段積み、および段積みパレットの排出を行うことができる。このため、非常に簡素なパレット交換システムを実現することができる。
【0112】
また、第1、第2アクチュエータ191、192およびロケータ用アクチュエータ152の計3種類のアクチュエータに集約しているので、各アクチュエータの正味動作効率を向上させることができる。
【0113】
(他の実施形態)
なお、上記一実施形態のパレット交換システムでは、供給されたパレット1からワークを取り出すようになっているが、供給されたパレット1にワークを収納するようになっていてもよい。すなわち、供給されたパレット1に対してワークの搬送作業が行われるようになっていればよい。
【0114】
また、上記一実施形態は、パレット交換システムの動作順序の一例を示したものに過ぎず、これに限定されることなく、パレット交換システムの動作順序を種々変更可能である。
【符号の説明】
【0115】
1 パレット
2 段積みパレット(段積み状態のパレット)
13 供給部
132 スライドレール(被牽引部材)
14 段ばらし部
142a 揺動レバー
15 ワーク搬送部
151 ロケータ
152 ロケータ用アクチュエータ(ロケータ駆動手段)
16 仮置き部
17 段積み部
171 段積み用パレット受け(パレット受け)
18 排出部
19 2軸ローダ(パレット移送手段)
191 第1アクチュエータ(受け台駆動手段)
192 第2アクチュエータ(受け台駆動手段)
194 受け台
20 ワーク取出装置(ワーク搬送手段)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
パレット(1)が段積み状態で置かれる供給部(13)と、
前記供給部(13)から移送された段積み状態の前記パレット(2)が段ばらしされる段ばらし部(14)と、
前記段ばらし部(14)で段ばらしされた前記パレット(1)に対してワークの搬送作業が行われるワーク搬送部(15)と、
前記ワーク搬送部(15)でワークの搬送作業が行われた前記パレット(1)が段積み状態にされる段積み部(17)と、
前記段積み部(17)で段積み状態にされた前記パレット(2)が移送される排出部(18)と、
前記パレット(1)を移送するパレット移送手段(19)と、
前記ワーク搬送部(15)の前記パレット(1)に対してワークの搬送作業を行うワーク搬送手段(20)とを備え、
前記パレット移送手段(19)は、前記パレットを受ける受け台(194)と、前記受け台(194)を上下方向および水平方向の2方向に駆動する受け台駆動手段(191、192)とを有し、
前記供給部(13)に置かれた段積み状態の前記パレット(2)を前記パレット移送手段(19)によって前記段ばらし部(14)へ移送し、
前記段ばらし部(14)では、前記パレット移送手段(19)が段積み状態の前記パレット(2)を上昇・下降させることによって段積み状態の前記パレット(2)が段ばらしされ、
前記段ばらし部(14)で段ばらしされた前記パレット(1)を前記パレット移送手段(19)によって前記ワーク搬送部(15)に移送し、
前記ワーク搬送部(15)には、前記パレット(1)を位置決めするロケータ(151)と、前記ロケータ(151)を駆動して前記パレット(1)の位置決めを解除するロケータ駆動手段(152)とが設けられ、
前記段積み部(17)には、前記パレットを受けるパレット受け(171)が設けられ、
前記段積み部(17)では、前記パレット移送手段(19)が、前記ワーク搬送部(15)でワークの搬送作業が行われた前記パレット(1)を、前記パレット受け(171)に置かれている前記パレットに下方側から重ね合わせて段積み状態にし、
前記段積み部(17)で段積み状態にされた前記パレット(2)を前記パレット移送手段(19)によって前記排出部(18)に移送することを特徴とするパレット交換システム。
【請求項2】
前記供給部(13)には、前記パレット移送手段(19)によって前記水平方向に牽引される被牽引部材(132)が設けられ、
前記被牽引部材(132)が前記パレット移送手段(19)によって前記水平方向に牽引されると、前記供給部(13)に置かれた段積み状態の前記パレット(2)が前記段ばらし部(14)に移送されることを特徴とする請求項1に記載のパレット交換システム。
【請求項3】
前記段ばらし部(14)には、前記パレットを受けることが可能な揺動レバー(142a)が設けられ、
前記段ばらし部(14)では、前記揺動レバー(142a)で受けられた段積み状態の前記パレット(2)を前記パレット移送手段(19)によって上昇・下降させると、前記揺動レバー(142a)が上方・下方に揺動されるとともに最下段のパレットが分離されて残余のパレット(1)が前記揺動レバー(142a)に載せられることを特徴とする請求項1または2に記載のパレット交換システム。
【請求項4】
前記段積み部(17)において、前記パレット受け(171)が受けている前記パレットを上方側パレットとし、前記パレット移送手段(19)が前記上方側パレットに下方側から重ね合わせる前記パレット(1)を下方側パレットとしたとき、
前記パレット移送手段(19)は、前記上方側パレットに前記下方側パレットを重ね合わせた状態で前記上方側パレットを前記パレット受け(171)から前記水平方向に引き出し、次いで前記下方側パレットを前記パレット受け(171)に載せることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1つに記載のパレット交換システム。
【請求項5】
前記ワーク搬送部(15)でワークの搬送作業が行われた前記パレット(1)が仮置きされる仮置き部(16)を備え、
前記パレット移送手段(19)は、前記ワーク搬送部(15)でワークの搬送作業が行われた前記パレット(1)を前記仮置き部(16)へ移送し、前記仮置き部(16)の前記パレット(1)を前記段積み部(17)で段積み状態にすることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1つに記載のパレット交換システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公開番号】特開2012−158438(P2012−158438A)
【公開日】平成24年8月23日(2012.8.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−19733(P2011−19733)
【出願日】平成23年2月1日(2011.2.1)
【出願人】(000004260)株式会社デンソー (27,639)
【Fターム(参考)】