説明

パンの作り方と製パン機とパンの原料箱

【課題】使用者はいつでも好ましいパンを作ることができる製パン機とパンの原料箱とを提供する。
【解決手段】パンの作り方と、製パン機と、パンの原料箱9に関し、使用者はパンの原料箱9を購入し、パンの原料箱9を製パン機上部の対応収容部104に置いて、収容部104底部の鋸歯状環8によって、パンの原料箱9の底部薄膜をパンクさせ、小麦粉、ふくらし粉および調味料を製パン機内の混合容器3に投入し、製パン機の水供給システム6で水を混合容器3に供給し、製パン機のミキサー4を作動し、混合容器3内の小麦粉、ふくらし粉および調味料を水とともにパン生地に練り込んでから、電気加熱管5に電力を供給し、混合容器3内のパン生地を加熱し、パン生地をパンに調理し、ゲートを開け、混合容器3からパンを取り出す。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は製パン機械を使って、パンを調理する方法と、製パン機械と、パンの原料容器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の製パン機には一つの外箱があり、前記外箱の片側には外開きのゲートが設置され、前記外箱の内部空間には混合容器があり、前記混合容器の開口は上向きである。前記外箱内には一つのミキサーが設置され、前記ミキサーの回転軸は前記混合容器の底部から前記混合容器の裏に伸ばし、そして、その上部には混合羽根が設置される。前記外箱の裏には電気加熱管が設置され、前記電気加熱管は前記混合容器を囲んでいる。使用する時、使用者はパンの成分に応じて、小麦粉、ふくらし粉および調味料を量り、ゲートを開け、前記小麦粉、ふくらし粉および調味料を前記混合容器に投入してから、成分に応じて、所要量の水を前記混合容器に投入する。ゲートを閉じ、前記ミキサーを作動し、前記混合容器内の小麦粉、ふくらし粉および調味料をパン生地に練り込む。そして、前記ミキサーを停止してから、電気加熱管に電力を供給し、電気加熱管を使って、前記混合容器内のパン生地を加熱し、前記パン生地をパンに調理する。電気加熱管への電力供給を停止し、使用者はゲートを開け、前記混合容器からパンを取り出す。このような方法では、いったん使用者が不注意によって、小麦粉、ふくらし粉、調味料、水の添加量を間違えてしまうと、パンの味が損なわれ食べられない場合もある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の目的として、パンの作り方を提供し、使用者はいつでも好ましいパンを作ることができ、そして、前記作り方に使う製パン機と、パンの原料箱とを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は以下の技術手段を採用し、パンの作り方には:
ステップa、パンの成分に応じて、工場で小麦粉、ふくらし粉および調味料を量り、パンの原料箱に収納し、
ステップb、使用者は前記パンの原料箱を手にしてから、前記パンの原料箱を製パン機上部の対応収容部に置いて、前記収容部底部の鋸歯状環によって、前記パンの原料箱の底部薄膜をパンクさせ、前記小麦粉、ふくらし粉および調味料を製パン機内の混合容器に投入し、
ステップc、成分に応じて、製パン機の水供給システムで所要量の水を前記混合容器に供給し、
ステップd、製パン機のミキサーを作動し、前記混合容器内の小麦粉、ふくらし粉および調味料を水とともにパン生地に練り込んでから、前記ミキサーを停止し、製パン機の電気加熱管に電力を供給し、前記電気加熱管を使って、前記混合容器内のパン生地を加熱し、前記パン生地をパンに調理し、
ステップe、前記電気加熱管への電力供給を停止し、ゲートを開け、前記混合容器からパンを取り出す。
【0005】
好ましい実施例では、前記パンの原料箱には成分コードが表示され、前記製パン機にはマイクロコンピュータ制御システムと、パンの原料箱の成分コードと対応した識別システムとが設置され、ステップbでは、前記識別システムは前記収容部に置いた前記パンの原料箱の成分コードを自動で識別し、前記成分コードの対応信号を前記マイクロコンピュータ制御システムに提供し、ステップcでは、前記マイクロコンピュータ制御システムは前記対応信号に応じて、自動で水供給システムを制御し、所要量の水を前記混合容器に供給し、ステップdでは、前記マイクロコンピュータ制御システムは前記対応信号に応じて、自動で前記ミキサーを作動し、所要時間を使って、前記混合容器の小麦粉、ふくらし粉、調味料および水をパン生地に練り込み、前記マイクロコンピュータ制御システムは前記対応信号に応じて、自動で前記電気加熱管を制御し、所要調理時間で所要電量を使って、前記混合容器内のパン生地を加熱し、前記パン生地をパン調理する。
【0006】
製パン機には、外箱の片側には外開きのゲートが設置され、前記外箱の内部空間には混合容器と、電気加熱管と、ミキサーとがあり、前記混合容器の開口は上向きで、製パン機の上部には一つの底部開口の収容部が設置され、前記収容部は前記混合容器と対応し、その中にはパンの原料箱が設置され、その底部には鋸歯状環が設置され、前記鋸歯状環の歯はパンの原料箱の底部薄膜に向き、前記外箱の内部空間には水供給システムが設置され、前記水供給システムを使って、前記混合容器に水を供給する。前記鋸歯状環を使って、パンの原料箱の底部薄膜をパンクさせ、前記パンの原料箱に置いた小麦粉、ふくらし粉および調味料を自動で製パン機内の混合容器に投入する。こうして、使用者の操作は簡単になる。本発明では、水供給システムを使って、混合容器に水を供給するが、使用者の操作は簡単になる。そして、使用者の不注意で、小麦粉、ふくらし粉、調味料および水の添加量を間違えることを防ぐことができる。
【0007】
好ましい実施例では、前記製パン機の上部には、前記収容部と対応したカバーが設置され、前記カバーの内表面には押さえ金が設置され、前記押さえ金を使って、前記パンの原料箱を前記鋸歯状環まで押し付ける。カバーの押さえ金を使って、パンの原料箱を押し付け、そして、固定された鋸歯状環によって、下へ移動したパンの原料箱の底部薄膜をパンクさせ、自動で小麦粉、ふくらし粉および調味料を投入する。
【0008】
または、前記製パン機の上部には、前記収容部と対応したカバーが設置され、前記カバーの内表面には押さえ金が設置され、前記押さえ金を使って、前記パンの原料箱を前記収容部の縁まで押し付け、前記製パン機の上端には電磁石が設置され、前記電磁石によって、収容部内のブラケットが前記鋸歯状環を持ち上げさせ、こうして、前記鋸歯状環は前記パンの原料箱の底部薄膜をパンクさせる。パンの原料箱はカバーの押さえ金で固定され、そして、上へ移動した鋸歯状環によって、パンの原料箱の底部薄膜をパンクさせ、自動で小麦粉、ふくらし粉および調味料を投入する。
【0009】
好ましい実施例では、前記製パン機にはマイクロコンピュータ制御システムが設置され、前記マイクロコンピュータ制御システムを使って、前記ミキサーと、水供給システムと、電気加熱管とを制御し、前記外箱の内部空間には識別システムが設置され、前記識別システムは前記収容部に置いた前記パンの原料箱の成分コードを自動で識別し、そして、前記成分コードの対応信号をマイクロコンピュータ制御システムに提供する。本発明では、パンの原料箱の成分コードを自動で識別し、前記成分コードの対応信号に応じて、マイクロコンピュータ制御システムはミキサーと、水供給システムと、電気加熱管とを制御し、自動でパンの作り方を完成する。
【0010】
好ましい実施例では、前記収容部には洗浄箱が設置され、前記洗浄箱は前記パンの原料箱を収容し、その底部が広く開き、前記鋸歯状環は前記洗浄箱の底部に設置される。鋸歯状環は洗浄箱に設置されるので、鋸歯状環を取り外して、洗浄するのが便利になる。
【0011】
パンの原料箱には、密封された硬質側壁があり、前記側壁の底端は薄膜で密封され、その内部には小麦粉、ふくらし粉および調味料とがあり、その上端は硬質天板で密封される。
【0012】
好ましい実施例では、前記側壁の底端は内側をへ縮める。側壁底端の薄膜をパンクさせてから、内側がへ縮んだ側壁によって、小麦粉、ふくらし粉および調味料の落下が便利になる。
【0013】
さらに、前記側壁内の片側には一つの仕切り板が設置され、前記仕切り板によって、前記側壁の内部空間を大空間と、小空間との二つの空間に分け、前記大空間にはパン調理用の小麦粉、ふくらし粉および調味料とがあり、前記小空間にはパン調理用の果物がある。果物の貯蔵空間が単に設置されるので、果物は小麦粉、ふくらし粉および調味料との貯蔵に影響を及ばさない。
【0014】
特には、前記仕切り板は逆のV字型である、前記仕切り板は側壁と対応し、内側をへ縮め、そして、小麦粉、ふくらし粉および調味料と、果物との落下が便利になる。
【0015】
好ましい実施例では、前記側壁あるいは天板あるいは底部の薄膜には成分コードが表示される。そして、使用する時、本パンの原料箱の成分を識別が便利になる。
【0016】
本発明のパンの作り方では、工場で別々の成分の小麦粉、ふくらし粉および調味料を別々のパンの原料箱に装入し、使用者は好ましいパンの原料箱を手にしてから、製パン機に置いて、製パン機でパンの原料箱内の小麦粉、ふくらし粉および調味料を自動で混合容器に投入し、水を加えて、パン生地に練り込み、それから、電気加熱管を制御し、混合容器内のパン生地を加熱し、前記パン生地をパンに調理する。本方法では、自家製パンの作成プロセスを簡単にし、そして、使用者の不注意により、小麦粉、ふくらし粉、調味料および水の添加量を間違え、パンの味が損なわれ食べられないようなことを防ぐことができる。パンの原料箱には成分コードが設置され、製パン機にはマイクロコンピュータ制御システムと、パンの原料箱の成分コードと対応した識別システムとが設置され、前記識別システムはパンの原料箱の成分コードを自動で識別し、成分コードの対応信号をマイクロコンピュータ制御システムに提供し、マイクロコンピュータ制御システムは前記対応信号に応じて、自動で水供給システムを制御し、所要量の水を前記混合容器に供給し、マイクロコンピュータ制御システムは前記対応信号に応じて、自動で前記ミキサーを作動し、所要時間を使って、前記混合容器の小麦粉、ふくらし粉、調味料および水をパン生地に練り込み、マイクロコンピュータ制御システムは前記対応信号に応じて、自動で前記電気加熱管を制御し、前記混合容器内のパン生地を加熱し、前記パン生地をパンを調理する。こうして、製パン機は自動で別々の成分のパンを完成できる。使用者はただ自分の好ましいパンの原料箱を選ぶだけで、好ましいパンを作ることができる。本発明の製パン機では、ただ従来の製パン機に底部開口の収容部と、鋸歯状環と、水供給システムとを添加しただけで、大量の人工操作を省き、そして、普通の使用者でも好ましいパンを作ることができる。その構造は簡単で、改造コストが低く、適用性が広い。本発明のパンの原料箱を利用し、工場で多種類の産品を大量生産ができ、そして、その構造は簡単で、運送や使用が便利である。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明のパンの原料箱を本発明の製パン機に設置する時の断面図をしめす。
【図2】図1のパンの原料箱と、製パン機の鋸歯状環と、洗浄箱との説明図をしめす。
【図3】図1のパンの原料箱の断面図をしめす。
【図4】製パン機の鋸歯状環によって、図1のパンの原料箱をパンクさせた後の説明図を示す。
【図5】図1の製パン機で水を供給する時の断面図を示す。
【図6】本発明のもう一つのパンの原料箱と、前記パンの原料箱に対応した鋸歯状環との説明図を示す。
【図7】図6のパンの原料箱の断面図を示す。
【図8】図6のパンの原料箱を本発明のもう一つの製パン機に設置する時の断面図をしめす。
【図9】図8のパンの原料箱と、製パン機の鋸歯状環と、電磁石と、ブラケットと、混合容器との説明図を示す。
【図10】製パン機が図8のパンの原料箱の成分コードを識別する時の断面図を示す。
【図11】製パン機の鋸歯状環によって、図8のパンの原料箱をパンクさせた後の説明図を示す。
【図12】図8の製パン機で水を供給する時の断面図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下は図と好ましい実施形態をまとめって、本発明の内容をいっそう詳しく説明する。
【実施例1】
【0019】
図1と、図2と、図3とに示すように、本発明の一つのパンの原料箱と、本発明の一つの製パン機との構造である。
【0020】
図1に示すように、本製パン機には外箱1があり、外箱1の前側と、上端が開いている。外箱1の前側開口には外開きのゲート2が設置され、外箱1の上端開口には上開きのカバー101が設置され、カバー101の内表面には押さえ金1011が設置される。外箱1内の上部には一つの横仕切り板102が設置され、前記横仕切り板102を使って、外箱1の内部空間をワークエリア103と、収容部104とに分けて、ワークエリア103の側面はゲート2に向き、収容部104の上面はカバー101に向く。
【0021】
ワークエリア103には一つの混合容器3があり、混合容器3の開口は上向きである。ワークエリア103の底部には一つのミキサー4が設置される。ミキサー4の回転軸は混合容器3の底部から混合容器3の裏に伸ばし、前記回転軸の上端には混合羽根が設置される。外箱1内のワークエリア103下部には電気加熱管5が設置され、電気加熱管5は混合容器3を囲んでいる。
【0022】
横仕切り板102には一つの窓口が設置され、前記窓口は混合容器3に向き、そして、収容部104底部に一つの供給口を形成させ、収容部104内に一つの矩形の洗浄箱7が設置される。図2に示すように、洗浄箱7の本体701は箱体で、前記箱体の開口は上向きで、本体701の底部には横仕切り板102の窓口と対応した窓口702が設置される。本体701の底部には一つの鋸歯状環8が設置される。鋸歯状環8の底板801は矩形で、底板801にはパンの原料箱9の底部と対応した矩形の窓口802が設置され、前記窓口802の二つの長側と、一つの短側とを沿って、一列の上向きの先鋭な歯803が引き続いて設置される。パンの原料箱9は洗浄箱7に設置される。鋸歯状環8の歯803はパンの原料箱9底部の薄膜に向く。外箱1内の収容部104の後ろ側には水供給システム6が設置される。水供給システム6を使って、水をワークエリア103内の混合容器3に供給する。
【0023】
図2と、図3とに示すように、パンの原料箱9には、密封された矩形側壁901があり、側壁901の底端は内側をへ縮め、逆台形の構造である。前記側壁901の上端は上板903で密封される。パンの成分に応じて、工場で小麦粉、ふくらし粉および調味料を量り、ひっくり返されたパンの原料箱9の側壁901と、上板903とから囲んだ内部空間904に投入し、そして、薄膜902を使って、前記側壁901の底端を密封する。
【0024】
パンの原料箱9の側壁901と、上板903とは硬質の油紙板、または金属板である。薄膜902はアルミ箔、または耐高温紙である。パンの原料箱9内の調味料には、塩、砂糖、香料などがある。ほかの実施形態では、パンの原料箱9の側壁901は密封された円形あるいは楕円形あるいは多角形でもよいが、もちろん、それに応じて、製パン機の洗浄箱7と、鋸歯状環8とも円形あるいは楕円形あるいは多角形でなければならない。
【0025】
前記製パン機を使って、自製パンを作るプロセスは図1、図4、図5に示す。
【0026】
使用者はマーケットでパンの原料箱9を買ってから、図1のように、まず、製パン機の外箱1上部のカバー101をあけ、パンの原料箱9を外箱1内の収容部104の洗浄箱7に設置する。
【0027】
使用者は製パン機の外箱1上部のカバー101を閉じ、図4のように、カバー101の押さえ金1011を使って、パンの原料箱9を収容部104の洗浄箱7底部の鋸歯状環8の方へ押し付ける。前記鋸歯状環8のU字型な歯803を使って、パンの原料箱9底部の薄膜802をパンクさせ、パンの原料箱9の内部空間904内の小麦粉、ふくらし粉および調味料は重力を受けて、パンクされた薄膜902から落下し、パンクされた薄膜902が舌のようにぶら下がり、前記小麦粉、ふくらし粉および調味料とは外箱1内のワークエリア103の混合容器3に落下する。
【0028】
使用者は製パン機の操作パネルを使って、水ポンプ制御スイッチを手動操作する。図5のように、パンの原料箱9の成分に応じて、所要量の水を加え、製パン機内の水供給システム6の水ポンプを制御し、所要量の水を混合容器3に供給する。
【0029】
使用者は製パン機の操作パネルを使って、ミキサーを手動操作する。製パン機の外箱1内のミキサー4を作動し、混合容器3内の小麦粉、ふくらし粉、調味料および水をパン生地に練り込む。
【0030】
使用者はパンの原料箱9の成分に応じて、ミキサー制御スイッチを制御し、所要混合時間で混合してから、ミキサー4を停止し、加熱制御スイッチを制御し、パンの原料箱9の成分に応じて、所要加熱時間で所要電量を使って、ワークエリア103内の電気加熱管5へ電力を供給し、電気加熱管5で混合容器3内のパン生地を加熱し、前記パン生地をパンに調理する。
【0031】
使用者は加熱制御スイッチを制御し、電気加熱管5への電力供給を停止し、ゲート2を開け、混合容器3からパンを取り出す。
【0032】
カバー101を開け、洗浄箱7と、鋸歯状環8と、開封されたパンの原料箱9とを外箱1の収容部104から取り出す。そして、開封されたパンの原料箱9を捨て、洗浄箱7と、鋸歯状環8とから残りの小麦粉、ふくらし粉および調味料を除去し、洗浄する。そして、再び外箱1の収容部104に設置する。次の使いに準備しておく。
【0033】
好ましい実施例では、本発明のもう一つの製パン機の実施形態にはマイクロコンピュータ制御システムが設置され、使用者は前記製パン機の操作パネルを使って、選ばれたパンの原料箱9の成分コードを手動で入れ、そして、製パン機のマイクロコンピュータ制御システムは内部記憶装置から自動で成分に応じた制御プロセスを読み出す。カバーを閉め、パンの原料箱9内の小麦粉、ふくらし粉および調味料が混合容器3に落下する。前記製パン機のマイクロコンピュータ制御システムは成分に応じて、自動で前記製パン機内の水供給システムを使って、混合容器3に所要量の水を供給する。そして、前記パン機のマイクロコンピュータ制御システムは成分に応じて、自動でミキサー4を制御し、所要混合時間でミキサー4内の小麦粉、ふくらし粉、調味料および水をパン生地に練り込む。それから、前記パン機のマイクロコンピュータ制御システムは成分に応じて、自動で電気加熱管5を制御し、所要調理時間で所要電量を使って、混合容器3のパン生地を加熱し、前記パン生地をパンに調理する。
【実施例2】
【0034】
図6と、図7とに示すように、本発明のもう一つのパンの原料箱と、対応した鋸歯状環との構造である。
【0035】
パンの原料箱9’は、密封された矩形側壁901’があり、側壁901’の底端は内側へ縮め、逆台形の構造である。前記側壁901’の上端は上板903’によって密封される。上板903’の片側には本パンの原料箱9’の成分コード−−一列の刻み目9031’が設置される。側壁901’内の片側には一つの逆V字型の仕切り板904’が設置され、仕切り板904’によって、側壁901’の内部空間を二つの内部空間905’と、906’とに分け、空間905’は空間906’より大きい。そして、工場でパンの成分に応じて、所要量の小麦粉、ふくらし粉および調味料を量り、ひっくり返されたパンの原料箱9の側壁901’と、上板903’と、仕切り板904’とから囲んだ内部空間905’に投入し、そして、所用量の果物を量り、ひっくり返されたパンの原料箱9の側壁901’と、上板903’と、仕切り板904’とから囲んだ内部空間906’に投入する。そして、薄膜902’を使って、前記側壁901’の底端を密封する。薄膜902’の一部分907’は内部空間906’の底端を密封する。
【0036】
パンの原料箱9’の側壁901’と、上板903’と、仕切り板904’とは硬質の油紙板、または金属板である。薄膜902’はアルミ箔、または耐高温紙である。パンの原料箱9’内の調味料には、塩、砂糖、香料などがある。果物にはクルミ、干しブドウ、杏仁などである。
【0037】
鋸歯状環8’の底板801’は矩形で、底板801’には矩形の窓口802’と、楕円形の窓口804’が設置され、窓口802’はパンの原料箱9’の内部空間905’の底部と対応し、窓口804’はパンの原料箱9’の内部空間906’の底部と対応する。前記窓口802’の二つの長側と、前記楕円形窓口804’に隣接した一つの短側とを沿って、一列の上向きの先鋭な歯803’が引き続いて設置される。楕円形の窓口804’の二つの弧側と、外側に隣接した一つの直側とを沿って、一列の上向きの先鋭な歯805’が引き続いて設置される。
【0038】
ほかのパンの原料箱9’の実施形態では、側壁901’は密封された円形あるいは楕円形あるいは多角形でもよいが、もちろん、それに応じて、鋸歯状環8’も円形あるいは楕円形あるいは多角形でなければならない。
【0039】
図8のように、本製パン機の実施形態にはマイクロコンピュータ制御システムが設置され、それから、一つの外箱1’があり、外箱1’の前側と、上端が開いている。外箱1’の前側開口には外開きのゲート2’が設置され、外箱1’の上端開口には上開きのカバー101’が設置され、カバー101’の内表面には押さえ金1011’が設置される。外箱1’内の上部には一つの横仕切り板102’が設置され、前記横仕切り板102’によって、外箱1’の内部空間をワークエリア103’と、収容部104’とに分けて、ワークエリア103’の側面はゲート2’に向き、収容部104’の上面はカバー101’に向く。
【0040】
ワークエリア103’には一つの混合容器3’があり、混合容器3’の開口は上向きである。ワークエリア103’の底部には一つのミキサー4’が設置される。ミキサー4’の回転軸は混合容器3’の底部から混合容器3’の裏に伸ばし、前記回転軸に上端には混合羽根が設置される。外箱1’内のワークエリア103’下部には電気加熱管5’が設置され、電気加熱管5’は混合容器3’を囲んでいる。
【0041】
横仕切り板102’には一つの窓口が設置され、前記窓口は混合容器3’に向き、そして、収容部104’底部に一つの供給口を形成させる。
【0042】
外箱1’内の収容部104’の後ろ側には水供給システム6’と、識別システムとが設置される。水供給システム6’を使って、水をワークエリア103’内の混合容器3’に供給する。前記識別システムはパンの原料箱9’の成分コードを自動で識別できる。識別システムにはカバー101’に設置された一列の発光ダイオード11’と、収容部104’の外側に設置された一列の受光器12’とがある。そのなかでは、それぞれの発光ダイオード11’は別々にパンの原料箱9’の上板903’の一つの刻み目9031’と、一つの受光器12’と対応する。
【0043】
収容部104’の前側には一つの電磁石13’が設置され、電磁石13’のバルブロッドの自由端は収容部104’内に延伸したブラケット14’と接続し、鋸歯状環8’はブラケット14’に設置される。
【0044】
図9のように、ブラケット14’の底板1401’には窓口1402’が設置され、窓口1402’は横仕切り板102’の窓口と対応する。底板1401’前部の両側にはそれぞれに一つの支持アーム1403’が設置され、別々の支持アーム1403’の上端は一つのレバー1405’中部の支点とヒンジで接続し、別々のレバー1405’の前端頭部は弓形支持体1404’の対応頭部と接続し、別々のレバー1405’の後端頭部は一つの内向きのホック状な頭部と接続し、底板1401’後部の両側には別々に一つのバネ柱1406’が設置される。ブラケット14’の底板1401’と、支持体1404’両側のレバー1405’と、二つのバネ柱1406’とがすべて収容部104’に設置される。
【0045】
一つの矩形の洗浄箱7’は底板1401’の上に設置され、それに、支持体1404’両側のレバー1405’と、二つのバネ柱1406’との間に設置される。洗浄箱7’の開口は上向きで、その底板には横仕切り板102’の窓口と対応した窓口が設置される。洗浄箱7’はブラケット14’の底板1401’両側のバネ柱1406’によって支持される。鋸歯状環8’は洗浄箱7’内の底板の上に置いて、支持体1404’両側のレバー1405’後端頭部と接続した内向きのホック状な頭部によって支持される。パンの原料箱9’を洗浄箱7’内に設置すると、鋸歯状環8’の歯803’と、歯805’とはパンの原料箱9’底部の薄膜902’に向く。
【0046】
前記製パン機を使って、自製パンを作るプロセスは図8、図10〜12に示す。
【0047】
使用者はマーケットでパンの原料箱9’を購入してから、図8のように、まず製パン機の外箱1’上部のカバー101’をあけ、パンの原料箱9’を外箱1’内の収容部104’の洗浄箱7’に設置する。カバー101’の複数の発光ダイオード11’は収容部104’外側の受光器12’から離れている。
【0048】
使用者は製パン機の外箱1’上部のカバー101’を閉め、図10のように、カバー101’の押さえ金1011’を使って、パンの原料箱9’を収容部104’の洗浄箱7’の縁の方へ押し付ける。カバー101’の複数の発光ダイオード11’は収容部104’外側の受光器12’に近づいてくる。成分コードに応じて、パンの原料箱9’の一部の刻み目9031’は開くが、ほかの刻み目9031’は閉じ、そして、開いた刻み目9031’の下の受光器12’は発光ダイオード11’の光信号を受け、閉じた刻み目9031’の下の受光器12’は発光ダイオード11’の光信号を受けない。各受光器12’は信号をマイクロコンピュータ制御システムに送り、マイクロコンピュータ制御システムは自動で前記パンの原料箱9’の成分コードを識別する。マイクロコンピュータ制御システムは内部記憶装置から自動で成分に応じた制御プロセスを読み出す。
【0049】
図11のように、マイクロコンピュータ制御システムの制御によって、電磁石13’のバルブロッドを下へ移動し、ブラケット14’の支持体1404’両側のレバー1405’自由端のホック状な頭部は洗浄箱7’底部の鋸歯状環8’を上へ持ち上げる。鋸歯状環8’のU字型の歯803’と、歯805’とはパンの原料箱9’底部の薄膜902’と、内部空間906’を密封した薄膜902’の一部907’とをパンクさせる。それから、マイクロコンピュータ制御システムの制御によって、電磁石13’のバルブロッドを上へ移動し、ブラケット14’の支持体1404’両側のレバー1405’自由端のホック状の頭部は洗浄箱7’底部の鋸歯状環8’を下へ引っ張って、パンクさせた薄膜902’と、薄膜907’との舌状部分を下へ移動させる。パンの原料箱9’の内部空間905’内の小麦粉、ふくらし粉および調味料とは重力を受けて、パンクされた薄膜902’が舌のようにぶら下がらせ、前記小麦粉、ふくらし粉および調味料とは外箱1’内のワークエリア103’の混合容器3’に落下する。パンの原料箱9’の内部空間906’内の果物は重力を受けて、パンクされた薄膜907’が舌のようにぶら下がり、そして、前記果物も外箱1’内のワークエリア103’の混合容器3’に落下する。
【0050】
図12のように、パンの原料箱9’の成分に応じて、マイクロコンピュータ制御システムは製パン機内の水供給システム6’の水ポンプ601’を制御し、所要量の水を混合容器3’に供給する。
【0051】
パンの原料箱9’の成分に応じて、マイクロコンピュータ制御システムは製パン機の外箱1’内のミキサー4’を作動し、所要混合時間で混合してから、混合容器3’内の小麦粉、ふくらし粉、調味料、果物および水をパン生地に練り込む。
【0052】
パンの原料箱9’の成分に応じて、マイクロコンピュータ制御システムはワークエリア103’内の電気加熱管5’へ電力を供給し、そして、所要加熱時間で所要電力を利用して、電気加熱管5’で混合容器3’内のパン生地を加熱し、前記パン生地をパンに調理する。調理するうちに、マイクロコンピュータ制御システムはパンの原料箱9’の成分に応じて、製パン機内の水供給システム6’の水ポンプ601’を制御し、所要加水時間で所要の水を混合容器3’に供給し、パン生地を練る。
【0053】
それから、使用者はゲート2’を開け、混合容器3’からパンを取り出す。
【0054】
使用者はカバー101’を開け、洗浄箱7’と、鋸歯状環8’と、開封されたパンの原料箱9’とを全部外箱1’の収容部104’から取り出す。そして、開封されたパンの原料箱9’を捨て、洗浄箱7’と、鋸歯状環8’とから残りの小麦粉、ふくらし粉および調味料を除去し、洗浄する。そして、再び外箱1’の収容部104’に設置する。次の使用のため準備しておく。
【0055】
もちろん、本発明のほかの実施形態では、パンの成分コードとして、バーコードは側壁で、または上板で、または底部の薄膜で設置されてもよいが、これと対応し、製パン機の実施形態には、バーコードのコード読取機が設置され、そして、パンの原料箱の成分を自動で識別できる。
【0056】
以上のように、本発明でただ好ましい実施例を開示したが、本発明のデザインアイディアはこれに限定されるものではなく、当業者が、本発明のアイディアと範囲に基づいて色々変形させることは可能であり、それらは本発明の請求項の保護範囲から排除するものではない。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
密封された硬質側壁があり、前記側壁の底端は薄膜で密封され、その内部には小麦粉、ふくらし粉および調味料があり、その上端は硬質天板で密封されるパンの原料箱。
【請求項2】
前記側壁の底端は内側を縮めることを特徴とする請求項1に記載のパンの原料箱。
【請求項3】
前記側壁内の片側には一つの仕切り板が設置され、前記仕切り板によって、前記側壁の内部空間を大空間と、小空間との二つの空間に分け、前記大空間にはパン調理用の小麦粉、ふくらし粉および調味料があり、前記小空間にはパン調理用の果物があることを特徴とする請求項1あるいは請求項2に記載のパンの原料箱。
【請求項4】
前記仕切り板は逆のV字型であることを特徴とする請求項3に記載のパンの原料箱。
【請求項5】
前記側壁あるいは天板あるいは底部の薄膜には成分コードが表示されることを特徴とする請求項1あるいは請求項2に記載のパンの原料箱。
【請求項6】
製パン機には、外箱の片側に外開きのゲートが設置され、前記外箱の内部空間に混合容器と、電気加熱管と、ミキサーとがあり、前記混合容器の開口は上向きで、製パン機の上部には一つの底部開口の収容部が設置され、前記収容部は前記混合容器と対応し、その中にはパンの原料箱が設置され、その底部には鋸歯状環が設置され、前記鋸歯状環の歯はパンの原料箱の底部薄膜に向き、前記外箱の内部空間には水供給システムが設置され、前記水供給システムを使って、前記混合容器に水を供給する製パン機。
【請求項7】
前記製パン機の上部には、前記収容部と対応したカバーが設置され、前記カバーの内表面には押さえ金が設置され、前記押さえ金を使って、前記パンの原料箱を前記鋸歯状環まで押し付けることを特徴とする請求項6に記載の製パン機。
【請求項8】
前記製パン機の上部には、前記収容部と対応したカバーが設置され、前記カバーの内表面には押さえ金が設置され、前記押さえ金を使って、前記パンの原料箱を前記収容部の縁まで押し付け、前記製パン機の上端には電磁石が設置され、前記電磁石によって、収容部内のブラケットが前記鋸歯状環を持ち上げさせ、こうして、前記鋸歯状環は前記パンの原料箱の底部薄膜をパンクさせることを特徴とする請求項6に記載の製パン機。
【請求項9】
前記製パン機にはマイクロコンピュータ制御システムが設置され、前記マイクロコンピュータ制御システムを使って、前記ミキサーと、水供給システムと、電気加熱管とを制御し、前記外箱の内部空間には識別システムが設置され、前記識別システムは前記収容部に置いた前記パンの原料箱の成分コードを自動で識別し、そして、前記成分コードの対応信号をマイクロコンピュータ制御システムに提供することを特徴とする請求項6〜8のいずれかに記載の製パン機。
【請求項10】
前記収容部には洗浄箱が設置され、前記洗浄箱は前記パンの原料箱を収容し、その底部が広く開き、前記鋸歯状環は前記洗浄箱の底部に設置されることを特徴とする請求項6〜8のいずれかに記載の製パン機。
【請求項11】
ステップa、パンの成分に応じて、工場で小麦粉、ふくらし粉および調味料を量り、パンの原料箱に収納し、
ステップb、使用者は前記パンの原料箱を手にしてから、前記パンの原料箱を製パン機上部の対応収容部に置いて、前記収容部底部の鋸歯状環によって、前記パンの原料箱の底部薄膜をパンクさせ、前記小麦粉、ふくらし粉および調味料を製パン機内の混合容器に投入し、
ステップc、成分に応じて、製パン機の水供給システムで所要量の水を前記混合容器に供給し、
ステップd、製パン機のミキサーを作動し、前記混合容器内の小麦粉、ふくらし粉および調味料を水とともにパン生地に練り込んでから、前記ミキサーを停止し、製パン機の電気加熱管に電力を供給し、前記電気加熱管を使って、前記混合容器内のパン生地を加熱し、前記パン生地をパンに調理し、
ステップe、前記電気加熱管への電力供給を停止し、ゲートを開け、前記混合容器からパンを取り出すパンの作り方。
【請求項12】
前記パンの原料箱には成分コードが表示され、前記製パン機にはマイクロコンピュータ制御システムと、パンの原料箱の成分コードと対応した識別システムとが設置され、ステップbでは、前記識別システムは前記収容部に置いた前記パンの原料箱の成分コードを自動で識別し、前記成分コードの対応信号を前記マイクロコンピュータ制御システムに提供し、ステップcでは、前記マイクロコンピュータ制御システムは前記対応信号に応じて、自動で水供給システムを制御し、所要量の水を前記混合容器に供給し、ステップdでは、前記マイクロコンピュータ制御システムは前記対応信号に応じて、自動で前記ミキサーを作動し、所要時間を使って、前記混合容器の小麦粉、ふくらし粉、調味料および水をパン生地に練り込み、前記マイクロコンピュータ制御システムは前記対応信号に応じて、自動で前記電気加熱管を制御し、所要調理時間で所要電力を利用し、前記混合容器内のパン生地を加熱し、前記パン生地をパン調理することを特徴とする請求項11に記載のパンの作り方。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2011−161207(P2011−161207A)
【公開日】平成23年8月25日(2011.8.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−189240(P2010−189240)
【出願日】平成22年8月26日(2010.8.26)
【出願人】(509306753)ツァン クェン (ザンゾウ) エンタープライズ カンパニー, リミテッド (1)
【Fターム(参考)】