説明

パンクシーリング剤の必要最少量算出方法、およびパンクシーリング剤収納容器

【課題】パンクしたタイヤに、使用される温度において適正な量のパンクシーリング剤を充填することができるパンクシーリング剤の必要最少量算出方法を提供する。
【解決手段】ゴム粒子を含有するパンクシーリング剤でタイヤのパンク箇所をシールする場合に、必要な前記パンクシーリング剤の最少量を下記式(1)によって算出するパンクシーリング剤の必要最少量算出方法。
必要最少量V=(OD−30)×(W−35)×π×x・・・式(1)
(式(1)中、ODは前記タイヤの外径(mm)を、Wは前記タイヤの断面幅(mm)を、πは円周率を、xは下記式(2)で算出される数値を表す。)
x=(0.253e−0.066T)・・・式(2)
(式(2)中、eは自然対数の底を、Tは前記パンク箇所をシールする際における温度を表す。)

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パンクしたタイヤをシールする際に使用されるパンクシーリング剤の必要最少量を算出する方法、およびパンクシーリング剤を収納するパンクシーリング剤収納容器に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、種々のパンク修理用のパンクシーリング剤を市場で入手することができる。これらのパンクシーリング剤は液状であり、一般的には、パンクシーリング剤を収納する収納容器と、該容器に圧力を供給するエアコンプレッサ等の圧力源と、パンクシーリング剤を前記容器からタイヤに供給するホース等のシーリング剤供給具と、を有するポンプアップ装置の態様で使用される。
【0003】
前記収納容器に収納するパンクシーリング剤の量を、タイヤ外径(OD)とタイヤ断面巾(w)とから算出する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。これにより、パンクしたタイヤに適正な量のパンクシーリング剤を充填することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2005−254617号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、パンクシーリング剤の実際の使用条件において温度は一定ではなく、使用温度によってはパンクシーリング剤の粘度が変化する。特に寒冷地等の温度の低い使用状況では粘度が高くなるため、前述のようなパンクシーリング剤の量では適正な量を充填することが出来ない場合があった。
【0006】
本発明は、上記従来における問題点に鑑みなされたものであり、以下の目的を達成することを課題とする。すなわち、本発明は、パンクしたタイヤに、使用される温度において適正な量のパンクシーリング剤を充填することができるパンクシーリング剤の必要最少量算出方法、および、パンクしたタイヤに、使用が想定される温度範囲において適正な量のパンクシーリング剤を充填することができるパンクシーリング剤収納容器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成すべく鋭意検討の結果、本発明者らは、下記本発明により前記課題を達成できることを見出した。
すなわち、本発明は、
<1> ゴム粒子を含有するパンクシーリング剤でタイヤのパンク箇所をシールする場合に、必要な前記パンクシーリング剤の最少量を下記式(1)によって算出するパンクシーリング剤の必要最少量算出方法である。
必要最少量V=(OD−30)×(W−35)×π×x ・・・ 式(1)
(式(1)中、ODは前記タイヤの外径(mm)を、Wは前記タイヤの断面幅(mm)を、πは円周率を、xは下記式(2)で算出される数値を表す。)
x=(0.253e−0.066T) ・・・ 式(2)
(式(2)中、eは自然対数の底を、Tは前記パンク箇所をシールする際における温度を表す。)
【0008】
<2> ゴム粒子を含有するパンクシーリング剤を、下記式(1’)によって算出された必要最少量以上収納したパンクシーリング剤収納容器である。
必要最少量V=(OD−30)×(W−35)×π×x ・・・ 式(1’)
(式(1’)中、ODは前記タイヤの外径(mm)を、Wは前記タイヤの断面幅(mm)を、πは円周率を、xは下記式(2’)で算出される数値を表す。)
x=(0.253e−0.066T) ・・・ 式(2’)
(式(2’)中、eは自然対数の底を、Tは前記パンクシーリング剤の使用が想定される最低温度を表す。)
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、パンクしたタイヤに、使用される温度において適正な量のパンクシーリング剤を充填することができるパンクシーリング剤の必要最少量算出方法、および、パンクしたタイヤに、使用が想定される温度範囲において適正な量のパンクシーリング剤を充填することができるパンクシーリング剤収納容器を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明に係るパンクシーリング剤収納容器を備えたポンプアップ装置の一例を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明を詳細に説明する。
【0012】
<第1実施形態:パンクシーリング剤の必要最少量算出方法>
本発明の第1実施形態に係るパンクシーリング剤の必要最少量(単位:mm(=×10−3ml))の算出方法は、ゴム粒子を含有するパンクシーリング剤に関して、タイヤのパンク箇所をシールする場合に必要な前記パンクシーリング剤の最少量を下記式(1)によって算出することを特徴とする。
必要最少量V=(OD−30)×(W−35)×π×x ・・・ 式(1)
(式(1)中、ODは前記タイヤの外径(mm)を、Wは前記タイヤの断面幅(mm)を、πは円周率を、xは下記式(2)で算出される数値を表す。)
x=(0.253e−0.066T) ・・・ 式(2)
(式(2)中、eは自然対数の底を、Tは前記パンク箇所をシールする際における温度を表す。)
【0013】
ここで、前記タイヤの外径OD(mm)およびタイヤの断面幅W(mm)は、乗用車用タイヤに関しJATMAまたはJISD4202の設計外径および断面幅として規定される値であり、タイヤサイズに応じて定まる。
尚、上記式(1)において、(OD−30)はタイヤ外径ODから30mmを減じた値、即ちタイヤ内腔の内径に近似させた値であり、また(W−35)はタイヤ断面幅Wから35mmを減じた値、即ちタイヤ内腔におけるトレッド領域のタイヤ軸方向幅に近似させた値である。このように近似した値を基準とすることが、パンクシーリング剤の注入量を検証するのに適していることを見出したことによる。
また、上記式(2)においては、「e」の数値を「2.718」として計算を行った。
【0014】
更に、上記式(2)におけるTはパンク箇所をシールする際(即ちパンクしたタイヤにパンクシーリング剤を注入する際)における温度を表し、上記式(2)によって算出される「x」はタイヤ内でのパンクシーリング剤の厚み(mm)を表している。即ち、第1実施形態に係るパンクシーリング剤の必要最少量Vの算出方法は、パンクしたタイヤにパンクシーリング剤を注入する際の温度Tに応じて、タイヤ内での該パンクシーリング剤の適切な厚みを見出したものである。
【0015】
パンクしたタイヤ内に充填されるパンクシーリング剤は、タイヤの内面積に応じてその必要量が異なるが、更に使用温度によってパンクシーリング剤の粘度が変化するため、当該温度によっても必要量が異なる。特に寒冷地等の温度の低い使用状況では粘度が高くなるため、必要量が増加する。
これに対し、前記式(1)によって算出される必要最少量のパンクシーリング剤を用いることにより、使用される温度においてパンクしたタイヤに適正な量のパンクシーリング剤を充填することができる。
【0016】
−パンクシーリング剤−
前記式(1)によって算出される必要最少量は、ゴム粒子を含有すること以外は特に限定されずに公知のいかなるパンクシーリング剤にも適用することができる。ここで、上記パンクシーリング剤の一例として、合成ゴムラテックスを用いて製造されたパンクシーリング剤について説明する。
【0017】
以下、前述のパンクシーリング剤の組成について説明する。
上記パンクシーリング剤としては少なくともゴム粒子を含有するものを適用することができ、合成ゴムラテックスを用いて製造することができる。該合成ゴムラテックスとしては、種々のラテックスを使用することができるが、より良好なシール性を確保する観点では、SBR(スチレン・ブタジエンゴム)ラテックス、NBR(アクリロ二トリル・ブタジエンゴム)ラテックス、MBR(ブタジエン・メタクリル酸共重合ゴム)ラテックス、BR(ブタジエンゴム)ラテックス、カルボキシル変性NBRラテックス、およびカルボキシル変性SBRラテックスからなる群より選択される少なくとも1種とすることが好ましい。
【0018】
合成ゴムラテックスは、一般に乳化重合により得られ、分散媒質中に分散するポリマー粒子に加え、これらを分散させる分散剤や、乳化剤、安定剤、増粘剤等を含む。
なお、前記分散媒質は基本的に水性媒体であり、該水性媒体は、水を含む溶液である。ここで「水」とは、蒸留水、イオン交換水、超純水等、精製した水を意味する。
【0019】
また、パンクシーリング剤には、通常の分散剤、乳化剤、発泡安定剤、またはアンモニア、苛性ソーダ等のpH調整剤を添加してもよい。さらに、希薄化のために水を含有させることができる。
【0020】
また、パンクシーリング剤は、シール性を向上させるために樹脂を含有することが好ましく、該樹脂は樹脂系エマルジョンを用いて添加することができる。用いる樹脂系エマルジョンとしては、植物由来の樹脂を用いたもの(例えば、ロジン酸エステル樹脂、トール油エステル樹脂、テルペンフェノール等のテルペン樹脂など)や、変性フェノール樹脂、石油樹脂などの合成樹脂を用いたものなどを使用することができる。
【0021】
この中でも、特に、ロジン系樹脂またはフェノール系樹脂を用いたエマルジョンが強度向上効果が大きいため好適に用いることができる。これらの樹脂系エマルジョンは安定性の面からノニオン系の界面活性剤を乳化剤として用いたものが好ましい。アニオン系界面活性剤やカチオン系界面活性剤を主乳化剤として用いた場合、凍結防止剤の混合により不安定化しエマルジョンが壊れてしまう。
【0022】
パンクシーリング剤を製造する際における前記樹脂系エマルジョンの含有比率は、固形分で1〜15質量%含有させることが好ましく、2〜12質量%含有させることがより好ましく、3〜9質量%含有させることがさらに好ましい。1質量%以上であることにより上記効果が十分に得られ、一方15質量%以下であることにより、樹脂分が多くなりすぎてゴムが硬くなることが抑制され、パンクシール部がタイヤに追従できなくなることによるシール性の低下が防止される。
【0023】
また、パンクシーリング剤は、さらに未変性SBRを5〜40質量%含むことが好ましく、8〜35質量%含むことがより好ましく、10〜30質量%含むことがさらに好ましい。未変性SBRの含有量が5質量%以上であることにより充分なシール性が得られ、一方40質量%以下であることにより安定性が得られ、パンクシーリング剤のゲル化が効果的に抑制される。
【0024】
パンクシーリング剤の粘度は、実際の使用条件として想定される温度(例えば、−30℃〜60℃)において、3〜6000mPa・sの範囲であること好ましい。
3mPa・s以上であることにより適当な粘度が確保され、バルブへの注入時に発生する液漏れが抑制される。一方6000mPa・s以下であることにより、注入時の抵抗が強くなり過ぎず注入容易性が得られ、また、タイヤ内面への広がり性も確保され、高いシール性が得られる。なお、当該粘度はB型粘度計により測定することができる。
【0025】
<第2実施形態:パンクシーリング剤収納容器>
本発明の第2実施形態に係るパンクシーリング剤収納容器は、ゴム粒子を含有するパンクシーリング剤を収納し、且つ下記式(1’)によって算出された必要最少量以上の前記パンクシーリング剤を収納したことを特徴とする。
必要最少量V=(OD−30)×(W−35)×π×x ・・・ 式(1’)
(式(1’)中、ODは前記タイヤの外径(mm)を、Wは前記タイヤの断面幅(mm)を、πは円周率を、xは下記式(2’)で算出される数値を表す。)
x=(0.253e−0.066T) ・・・ 式(2’)
(式(2’)中、eは自然対数の底を、Tは前記パンクシーリング剤の使用が想定される最低温度を表す。)
【0026】
ここで、上記式(2’)のTにおける「使用が想定される最低温度」とは、該パンクシーリング剤収納容器がどのような環境で使用されるかに応じて設定されるものであり、例えば使用される地域や時期などを考慮した使用補償温度等によって設定される。仮に、第2実施形態に係るパンクシーリング剤収納容器に収納されたパンクシーリング剤の使用補償温度を「−30℃〜60℃」と設定する場合であれば、上記Tは「−30℃」を表す。
【0027】
また、上記式(2’)によって算出される「x」はタイヤ内でのパンクシーリング剤の厚み(mm)を表している。即ち、上記式(1’)にて算出されたパンクシーリング剤の必要最少量Vは、使用が想定される最低温度Tに応じて、タイヤ内での該パンクシーリング剤の適切な厚みを見出したものである。
【0028】
また、上記式(1’)および式(2’)中におけるOD、W、eについては、前述の第1実施形態における式(1)および式(2)において説明した通りである。
【0029】
パンクしたタイヤ内に充填されるパンクシーリング剤は、タイヤの内面積に応じてその必要量が異なるが、更に温度によってパンクシーリング剤の粘度が変化するため、使用が想定される最低温度によっても必要量が異なる。特に寒冷地等の使用が想定される最低温度の低い状況では粘度が高くなるため、必要量が増加する。
これに対し、前記式(1’)によって算出される必要最少量のパンクシーリング剤を収納した収納容器を用いることにより、使用が想定される最低温度においてパンクしたタイヤに適正な量のパンクシーリング剤を充填することができる。
【0030】
第2実施形態に係るパンクシーリング剤収納容器は、前記式(1’)によって算出される必要最少量以上のパンクシーリング剤を収納することを特徴とする。
尚、必要な量のパンクシーリング剤を確実に充填する観点から、上記収納容器には、前記式(1’)によって算出される必要最少量の103%〜110%を収納することが好ましい。
【0031】
上記パンクシーリング剤収納容器を用いたパンクの修理方法としては、公知の方法を適用することができる。すなわち、まず、上記パンクシーリング剤収納容器とタイヤのバルブ口とを接続し、収納容器内に収納された量のパンクシーリング剤を注入する。その後、パンクシーリング剤がタイヤ内面に広がりパンク穴をシールできるようにタイヤを回転させればよい。
【0032】
このようなパンクシーリング剤は、種々のポンプアップ装置を用いてタイヤの内部に注入することができる。例えば、図1に示すようなポンプアップ装置20によって、タイヤ内部に注入することができる。
【0033】
図1に示されるポンプアップ装置20では、圧力源として小型のエアコンプレッサ1を用いている。このエアコンプレッサ1は、ホース2を介して耐圧収納容器4のガス導入部3に接続されている。ガス導入部3は、栓バルブ5で閉止できかつ耐圧収納容器4に収納されたパンクシーリング剤6の液面上までのびるライザーチューブとして形成されている。尚、前述の通り、耐圧収納容器4には前記式(1’)によって算出される必要最少量以上のパンクシーリング剤が収納されている。
【0034】
また、耐圧収納容器4は、パンクシーリング剤6を取出すための出口バルブ7を有し、この出口バルブ7にホース8の一端が接続されるとともに、該ホース8の他端には、タイヤバルブ10にねじ止めされるねじアダプタ9が取付けられている。
【0035】
耐圧収納容器4は、フィリングスタブ12を有し、かつ水が充填されたジャケット11を備える。必要に応じて加熱源としての塩化カルシウムがフィリングスタブ12内に充填され得る。パンクシーリング剤6が低温で凍結すると、この加熱源の水和作用で解放される熱によって、利用できる温度にパンクシーリング剤6が加熱される。
【0036】
エアコンプレッサ1には、電気ケーブル13が接続され、そのプラグ14は、例えば、シガレットライターに差込まれる。
【0037】
タイヤにパンクが発生すると、ねじアダプタ9がタイヤバルブ10にねじ止めされ、かつエアコンプレッサ1がシガレットライターに接続されるとともに、耐圧収納容器4のガス導入部3において栓バルブ5が開かれる。そしてエアコンプレッサ1から耐圧収納容器4内にガス導入部3をへて導入される圧縮空気が、出口バルブ7からパンクシーリング剤6を押出し、タイヤバルブ10をへてタイヤの内部に導入させる。然る後、空気がタイヤの内部に再充填され、タイヤを特定の内圧で膨張させる。これが終わると、ねじアダプタ9をタイヤバルブ10から取外し、エアコンプレッサ1を止める。この直後に、一定距離に亘って予備走行し、タイヤ内部にパンクシーリング剤6を散布しつつパンク穴をシールした後、ポンプアップ装置20が再び接続されてタイヤを要求される内圧まで再度、ポンプアップする。
【0038】
[試験例]
上記本実施形態の効果を確かめるために、以下の試験を行った。
【0039】
〔実施例1〜21〕
下記表1および表2に記載のサイズのタイヤに対してφ6mmの釘穴をあけてパンクさせ、パンクシーリング剤をそれぞれ下記表1および表2に記載の量(ml)注入した。その際のタイヤ内におけるパンクシーリング剤の厚さ(mm)の測定値を下記表1および表2に示す。
【0040】
−乗り心地評価−
上記パンクシーリング剤を注入したタイヤを車に装着し、この車を60km/h以下の速度で走行させて、以下の基準により評価した。
○:振動なし
△:わずかに振動、異音がある
×:振動、異音がある
【0041】
−パンクシール性評価−
上記パンクシーリング剤を注入したタイヤを車に装着し、この車を60km/h以下の速度で走行させて、以下の基準により評価した。
○:10km以内にシール完了
×:10km以内にシールしない
【0042】
尚、前記式(1)および式(2)に即して必要最少量Vおよび必要最少量時における膜厚xを算出すると以下のとおりであり、上記実施例では何れも必要最少量V以上のパンクシーリング剤を注入している。
(膜厚x)
温度−10℃ / x=0.489
温度−25℃ / x=1.317
温度−40℃ / x=3.544
(必要最少量V)
温度−10℃、175/55R15 / V= 82.87(ml)
215/45R16 / V= 120.23(ml)
285/40R19 / V= 214.91(ml)
温度−25℃、175/55R15 / V= 223.19(ml)
215/45R16 / V= 323.80(ml)
285/40R19 / V= 578.81(ml)
温度−40℃、175/55R15 / V= 600.59(ml)
215/45R16 / V= 871.34(ml)
285/40R19 / V=1557.55(ml)
【0043】
〔比較例1〜2〕
用いるタイヤのサイズ、注入するパンクシーリング剤の充填量を、下記表1および表2に記載の数値に変更した以外は、実施例1と同様の方法によりパンクシール性評価の試験を行った。結果を下記表1および表2に示す。
【0044】
【表1】

【0045】
【表2】

【符号の説明】
【0046】
3 ガス導入部
4 耐圧収納容器
6 シーリング剤
7 出口バルブ
10 タイヤバルブ
20 ポンプアップ装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ゴム粒子を含有するパンクシーリング剤でタイヤのパンク箇所をシールする場合に、必要な前記パンクシーリング剤の最少量を下記式(1)によって算出するパンクシーリング剤の必要最少量算出方法。
必要最少量V=(OD−30)×(W−35)×π×x ・・・ 式(1)
(式(1)中、ODは前記タイヤの外径(mm)を、Wは前記タイヤの断面幅(mm)を、πは円周率を、xは下記式(2)で算出される数値を表す。)
x=(0.253e−0.066T) ・・・ 式(2)
(式(2)中、eは自然対数の底を、Tは前記パンク箇所をシールする際における温度を表す。)
【請求項2】
ゴム粒子を含有するパンクシーリング剤を、下記式(1’)によって算出された必要最少量以上収納したパンクシーリング剤収納容器。
必要最少量V=(OD−30)×(W−35)×π×x ・・・ 式(1’)
(式(1’)中、ODは前記タイヤの外径(mm)を、Wは前記タイヤの断面幅(mm)を、πは円周率を、xは下記式(2’)で算出される数値を表す。)
x=(0.253e−0.066T) ・・・ 式(2’)
(式(2’)中、eは自然対数の底を、Tは前記パンクシーリング剤の使用が想定される最低温度を表す。)

【図1】
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【公開番号】特開2010−260911(P2010−260911A)
【公開日】平成22年11月18日(2010.11.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−111156(P2009−111156)
【出願日】平成21年4月30日(2009.4.30)
【出願人】(000005278)株式会社ブリヂストン (11,469)
【Fターム(参考)】