説明

パーソナル緊急対応システムのインストール

パーソナル緊急対応システムのための通信機は、電源が入れられたときに、当該通信機が以前に成功裏に少なくとも一つの所定のインストール・シーケンスを実行しているかどうかを判定する。通信機が以前にインストール・シーケンスを完了している場合は、インストール・シーケンスをバイパスする。通信機が以前にインストール・シーケンスを完了していない場合は、一連の可聴プロンプトまたはテキスト・プロンプトを使って、ユーザーを促しながらインストール・シーケンスを経ていく。インストール・シーケンスの間に、ユーザーは、一つまたは複数の位置でパーソナル緊急アラーム・システムにおける通信機と組み合わせた送信機の動作を検証するためのレンジ試験を実行するよう促される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願との相互参照]
該当せず。
【0002】
[連邦政府の援助を受けた研究または開発に関する陳述]
該当せず。
【0003】
[発明の背景]
本発明は、パーソナル緊急対応システム(PERS: Personal Emergency Response Systems)に、より詳細には初期セットアップ手順の際にユーザーに一連のセットアップ操作を実行することを自動的に促し、セットアップ手順がうまく完了したらモード変更を記す方法および装置に関する。
【背景技術】
【0004】
パーソナル緊急対応システムは、高齢者や体の弱い人によって、必要な場合に個人が介助を呼べるようにするために広く使用されている。典型的には、PERSはパーソナル・ヘルプ・ボタン(PHB: Personal help button)および通信機(communicator)を含む。PHBは、介助を必要とするユーザーがパーソナル・ヘルプ・ボタンを作動させるのに応答して通信機に信号を送信するRF送信機または赤外線送信機を含む。通信機はPHBによって送信される信号を受信し、コール・センターへの電話呼び出しを開始する。通信機からコール・センターへの呼び出しが接続されると、通信機は、該通信機のスピーカーホン(speakerphone)を有効にして、ユーザーが意思疎通できると想定して、コール・センターのオペレーターが介助を必要とするユーザーと話せるようにする。通信機はまた、コール・センターに対して加入者を識別するデータをも伝達する。介助が必要とされていることをユーザーが示す場合、あるいはコール・センターへの呼び出しが開始され、ユーザーが話すことができないまたは聞こえない場合、コール・センターにいるオペレーターによって介助が呼ばれてもよい。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
[発明の簡単な要約]
そのようなシステムは、高齢者や体の弱い人にとっては大きな助けとなることができ、個人が介助を必要としているが助けを呼ぶことができないという不幸な状況を避けることができる。しかしながら、すぐわかるように、PERSが機能するためには、PERSが適正にインストールされていなければならない。そのようなユニットのインストールはストレートなことだが、多くのPERSユニットはボランティア、限られた訓練の人員または限られた技術的知識の人員によってインストールされる。このため、ユニットがユーザーに配達されたあとで、PERSシステムをインストールし、ユニットが適正にインストールされたことを検証するための単純かつ信頼できる方法を有することが望ましい。さらに、PERSユーザーの大半は高齢で限られた技術的専門知識を持つ個人なので、PERS通信機のインストールがそのような個人によって適正にインストールされることが望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明によれば、改良されたPERSシステムおよびそのようなシステムのインストール方法が開示される。PERSシステムは通信機およびパーソナル・ヘルプ・ボタン(PHB)を含む。PHBの作動に応答して、通信機は通常の動作でコール・センターへの呼び出しを開始する。
【0007】
ここでは、ユニットが配達されたときに、PERS通信機のインストールにおいてユーザーを支援するための方法および装置が開示される。より詳細には、PERS通信機は〈非インストール〉(NON-INSTALLED)状態および〈インストール〉(INSTALLED)状態を含む。通信機はいかなる所与の時点でもこれら二つの状態のうちの一方にのみあることができる。通信機の現在の状態を反映するインジケータが不揮発性メモリに保存される。該不揮発性メモリは、インジケータが保持されることを保証するようバッテリー・バックアップを備えた揮発性メモリであってもよいし、あるいはまた加えられる電力なしでもデータを保持する不揮発性メモリであってもよい。本稿での議論のためには、いずれの具現も不揮発性メモリと考えられる。
【0008】
ユーザーが通信機を受け取るとき、通信機は〈非インストール〉状態に設定されている。電源スイッチがONにセットされると、通信機は、声シンセサイザまたは視覚ディスプレイを介して、自動的に加入者に一連の所定の行動を実行するよう促す。ひとたび加入者が指定された行動を実行し、通信機がコール・センターとの電話接続を確立できるようになったら、通信機は〈インストール〉状態に設定される。
【0009】
ひとたび〈インストール〉状態となってから通信機の電源が切られる場合、再び電源投入されたときもその状態を保持しており、インストール・シーケンスを繰り返しはしない。通信機がセットアップ・シーケンスを完了しない場合には、通信機は〈非インストール〉状態のままである。通信機が、〈インストール〉状態になる前に電源を落とされた場合は、通信機が電源投入されたときにセットアップ・シーケンスを繰り返す。通信機は、セットアップ・シーケンスが適正に完了されるまで、ユニットが電源投入されるたびにユーザーにセットアップ・シーケンスを促し続ける。その後は、通信機が電源投入されるとき、セットアップ・シーケンスはバイパスされるようになる。以上のようにして、装置がコール・センターと通信できることを保証するよう、最低限の技術的習熟や専門知識しかもたない人が通信機のセットアップを通じて促される。
【0010】
インストール・シーケンスの一つの要素として、加入者は、PHBによって送信される信号が、ユーザーがいそうなさまざまな位置で通信機によって受信されることができることを検証するためのレンジ試験を実行するよう促される。加入者は、送信される信号が通信機によって受信されることを検証するためにそのような諸位置からレンジ試験を実行する機会を与えられる。
【0011】
リセット・バーまたは点灯可能スイッチが通信機に位置されており、加入者は、セットアップ・プロセスの間にインストールを続ける準備ができたときにリセット・バーを押すよう促される。加入者の注意をリセット・バーに向けるために、視覚的なインジケータが物理的にリセット・バー内に配されている。視覚的なインジケータは発光ダイオード(LED)、電球、任意の好適な光源で照明される光パイプ(light pipe)または他の任意の好適な視覚的インジケータを含みうる。ある実施形態では、押すことが求められているリセット・バーにユーザーの注意をさらに向けるために、視覚的インジケータは点滅する。
【0012】
開示される方法および装置の他の特徴、側面および利点は当業者には、以下の発明の詳細な説明から明白となるであろう。
【0013】
本発明は、図面と組み合わせた以下の本発明の詳細な説明から、より十全に理解されるであろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
[発明の詳細な説明]
本発明によれば、ユーザーに一組の所定の行動を実行するよう促す改良されたPERSが開示される。通信機は〈非インストール〉状態および〈インストール〉状態として示される第一および第二の状態をもつ。通信機は不揮発性メモリ内に、装置の状態のインジケータを保存する。
【0015】
通信機はユーザーまたは加入者に〈非インストール〉状態で配達される。加入者が電源スイッチを入れると、プロセッサ上で実行されるソフトウェア・プログラムが、通信機が〈非インストール〉状態または〈インストール〉状態のどちらにあるかを判別する。通信機が〈インストール〉状態にあれば、プロセッサは、通信機をセットアップするためのある種の行動を実行するよう加入者に促す。通信機の適正なインストールを達成するために必要な行動を加入者が実行したのち、通信機は〈インストール〉状態を取り、不揮発性メモリ中のインジケータが、通信機の〈インストール〉状態を反映するよう更新される。
【0016】
加入者が、通信機をインストールするのに必要なステップのシーケンスを完了しない場合、通信機は〈インストール〉状態にはいらず、次に電源が切られ、入れられたときに、通信機は再び現在状態を試験し、メモリ中の状態インジケータが〈非インストール〉状態にあることを判別し、通信機のインストールを実行することを加入者に促す。
【0017】
加入者が、通信機をインストールするのに必要なステップのシーケンスを完了する場合、通信機は〈インストール〉状態を取り、次に電源が切られ、入れられたときに、通信機は再び現在状態を試験し、メモリ中の状態インジケータが〈インストール〉状態にあることを判別し、インストール・シーケンスをスキップする。
【0018】
インストール・シーケンスの間、通信機は加入者に、ある範囲の諸位置にわたってPHBの動作を検証するためのレンジ試験を実行するよう促す。
【0019】
図1aは、本発明に従って動作するPERSシステムの高レベルのブロック図である。図1aを参照すると、PERSは通信機10およびパーソナル・ヘルプ・ボタン(PHB)送信機30を含む。PHB送信機は、作動させられると信号が送信されるようにするボタン32を含む。個別的なPERSの設計に基づいて、送信される信号はRF信号または赤外線信号であってよい。通信機10はリセット・バー12を含む。リセット・バー12は、通信機内のプロセッサに結合されているスイッチを作動させる。加入者は、のちにより詳細に議論するように、プロセッサにある種の指示を提供するためにリセット・バー12を押すよう促される。視覚的なインジケータまたはライト14がリセット・バーに統合されており、指定された時点にライトが点灯され、あるいは点滅させられ、加入者に対してリセット・バーを押すべきであることを知らせる。
【0020】
通信機10は、AC壁コンセント(図示せず)への接続のためのAC電源コード18および電話ジャック(図示せず)への接続のための電話コード20を含む。通信機10は、PHB送信機30によって送信される信号を受信したときに、通信機10がコール・センターへの呼び出しを開始できるようにするインターフェース回路をも含む。通信機10はさらに、通信機10とコール・センターとの間の電話呼び出しの接続に際して、コール・センターにいるオペレーターと加入者との間の声による意思疎通を許容する機能をもつスピーカーホン(図2参照)を含む。通信機10は、PHBと通信機との間の無線通信のモードがRF送信を含むとき、PHB送信機30からRF信号を受信するためのアンテナ16を含む。
【0021】
図1bは、図1aの通信機10のブロック図である。図1bを参照すると、通信機10はメモリ42を含むマイクロコントローラ40を含んでいる。マイクロコントローラ40は、のちにより詳細に述べる機能を実行するために、メモリ42からのソフトウェア・プログラムを実行するよう動作する。ここに記載するシステムは、米国テキサス州オースティンのフリースケール・セミコンダクタによって製造されるMC68HC908LK24マイクロコントローラのようなオンボード・メモリをもつマイクロコントローラを用いているが、任意の好適なマイクロコントローラまたはマイクロプロセッサならびに該当するマイクロコントローラまたはマイクロプロセッサによって実行されるコードおよび前記の状態インジケータを保存するために用いられる読み出し専用メモリ(ROM)または不揮発性ランダム・アクセス・メモリが用いられてもよいことは理解しておくべきである。
【0022】
マイクロコントローラ40は、マイクロコントローラ40の制御のもとで所定のオーディオ・プロンプトを生成するよう動作する音声合成器(speech synthesizer)44に結合されている。音声合成器44の出力は、スピーカー・ドライバまたは増幅器46に結合されており、これは今度はスピーカー48に結合されている。
【0023】
電話ジャック60は電話インターフェース回路62および電話呼および電圧検出回路(ring and voltage detect circuits)66に結合されている。電話呼および電圧検出回路66はマイクロコントローラ40に結合されていて、マイクロコントローラ40が、通信機10が壁の電話ジャックに結合されるときを判別し、加入者へのかかってくる呼び出しを検出することをできるようにする。
【0024】
通信機10はさらに、デュアル・トーン・マルチ周波数(DTMF: Dual Tone Multi-Frequency)および周波数偏移符号化(FSK: Frequency Shift Keying)回路68を含む。この回路が生成するDMTFトーンおよびFSKデータ・ストリームが電話インターフェース回路62に結合される。DTMF回路はマイクロコントローラ40の制御のもとでDTMFトーンを生成し、PHB送信機30(図1a)からの信号の受信に応答してコール・センターへのダイヤルを許容する。FSK回路はマイクロコントローラからのデータをコール・センターへの送信のためのFSKフォーマットに変換する。より具体的には、FSKデータは、アラーム種別、コール・センターで呼び出しの源を識別するための加入者番号または他の任意の好適な情報を含んでいてよい。
【0025】
電話インターフェース62はさらに2300Hzおよび350Hzの検出回路に結合されており、これらの検出回路は今度はマイクロコントローラ40に結合されている。2300Hzおよび350Hzの検出回路は、そのようなトーンの受信の指示内容(indications)をマイクロコントローラ40に提供する。そうした指示内容は、マイクロコントローラによって、当技術分野において既知のハンドシェーク(handshaking)およびキス・オフ(kiss off)動作において使用される。
【0026】
電話インターフェース回路62はさらに、コール・センターのオペレーターからの声の連絡が通信機10の聞こえる範囲内にいる加入者に聞こえるようにするために、スピーカーホン回路50に結合されて、スピーカーホン回路50は今度はスピーカー・ドライバ46に結合されている。さらに、マイクロホン52はスピーカーホン回路50に結合され、スピーカーホン回路50は今度は電話インターフェース回路62に結合されている。こうして、通信機10とコール・センターとの間で呼び出しが接続されると、コール・センターにいるオペレーターは、たとえ加入者が動けず、通信機に近づくことができなくても、通信機から合理的な範囲内にいる加入者を聞くことができる。
【0027】
通信機はさらに、ヘルプ・スイッチ70、任意的な在宅/不在スイッチ72およびリセット・バー/試験スイッチ74を含む。通信機10のヘルプ・スイッチ70を作動させると、コール・センターへの呼び出しが開始される。在宅/不在スイッチ72は、もしあれば、加入者が通信機を、加入者が在宅している第一の動作モードおよび加入者が家を不在にしているときに適用可能な第二の動作モードに設定するのを許容する。リセット・バー/試験スイッチ74は、通信機10によるプロンプトに応答して加入者によって作動させられて、マイクロコントローラ40に、加入者が応答したという信号を提供する。通信機10のインストールに関するリセット・バー/試験スイッチ74の機能はのちにより詳細に議論する。
【0028】
マイクロコントローラ40は発光ダイオード(LED)ドライバ82にも結合されていて、マイクロコントローラ40がヘルプLED76、電源LED78およびリセットLED80を点灯させるのを許容する。リセットLED80は、図1aに示されるリセット・バー12に統合されている視覚的インジケータ14を形成する。
【0029】
アンテナ16は、加入者がボタン32(図1a)を押したときにPHB送信機30(図1a)によって送信されたRF信号を受信するRF受信機72に結合されている。送信機がIR送信機である場合、受信機72は赤外線受信機である。
【0030】
スイッチング・ダウンコンバータおよび電圧調整器(switching down converters and voltage regulators)90と示されている電源システムは、壁のコンセントに結合された電源コードからAC電力を受け取る。さらに、バッテリー92が電源システムに結合されていて、通信機が、インストール・プロセスの間および停電の場合のような限られた期間の間、AC電源なしで動作することを許容する。電源システム90は電源出力V1+、V2+、Vref1およびVref2を提供し、通信機10内のマイクロコントローラ40および諸回路のための適切な電源電圧および参照を提供する。オン/オフ・スイッチ94は、通信機の電源を入れたり切ったりすることを許容する。V1+レールは、著しい調整を必要としないスピーカー・ドライバおよびリレーのような電源負荷に給電する。V2+レールは、マイクロコントローラ40および通信機内の他の論理回路に電源を与えるために用いられる調整された給電である。Vref1およびVref2は、通信機10内のアナログ回路によって使用される電圧参照である。
【0031】
バッテリー92は、AC電源が利用可能でないときに通信機10に電源を与える。より具体的には、電源スイッチ94がオン位置に切り換えられるとき、ユニットがAC電源に結合されていないときは、バッテリー92がマイクロコントローラ40および論理回路に電力を供給する。通信機10がAC電源に結合されているときは、電源スイッチが入れられると、スイッチング・ダウンコンバータおよび電圧調整器90が、通信機10内のマイクロコントローラ40および論理回路に結合される電圧を生成する。
【0032】
メモリ42は、通信機10が第一の〈非インストール〉状態または第二の〈インストール〉状態のどちらにあるかの指示を維持する。典型的には、メモリ42は不揮発性のフラッシュ・メモリであるが、バッテリー92のようなバッテリーによって維持されるメモリを含んでいてもよい。実際上は、通信機10が加入者に配達されるとき、メモリ42は、通信機が〈非インストール〉状態にあるよう構成されている。
【0033】
図2は、本発明に基づく通信機のインストール・シーケンスの流れ図を描いている。より具体的には、図2を参照すると、通信機10は最初はステップ200で示されるように〈非インストール〉状態に設定されている。これは、加入者がインストールに先立って通信機10を受け取るときの通信機10の構成に対応する。ステップ202に示されるように、加入者は電源スイッチをオフからオンにしてユニットに電力を加える。通信機10がAC電源に接続されていない場合、この段階で通信機はバッテリー92(図2参照)によって電源を与えられる。ステップ204で描かれるように、マイクロコントローラ40がメモリ42内に保存されているインジケータの状態を試験することによって、通信機が〈非インストール〉状態または〈インストール〉状態のどちらにあるかの判別がなされる。加入者が通信機10を初めてオンにするとき、通信機10は〈非インストール〉状態に構成されている。ステップ204でマイクロコントローラ40が通信機10が〈非インストール〉状態にあると判別する場合、制御はステップ206に移る。ステップ206に示されるように、マイクロコントローラ40はセットアップ手順を実行して、通信機10のインストール・シーケンスを通じて加入者を促していくのに進む。セットアップ手順をなす例示的なステップは、のちに図3a〜図3jに関してより詳細に論じる。
【0034】
セットアップ手順は、インストールをちゃんと完了させるための、加入者によるいくつかのステップおよび行動に関わる。ステップ208に示されるように、セットアップ手順がちゃんと完了される場合、〈非インストール〉状態に設定されているメモリ42内のインジケータが修正され、インジケータは〈インストール〉状態に設定される。次いでステップ212で示されるように通信機10が動作を開始する。
【0035】
何らかの理由により、セットアップ手順がちゃんと完了しない場合、〈非インストール〉状態にあるインジケータは修正されず、制御はステップ214に移る。通信機10の電源が切られるとき、メモリ42に保存されているインジケータはその状態を保持する。よって、ステップ214に示されるように、セットアップ手順がちゃんと完了されない場合、状態インジケータは〈非インストール〉状態に留まる。次にステップ202に反映されているように通信機10の電源が入れられるとき、マイクロコントローラ40はステップ204で通信機10がまだ〈非インストール〉状態にあると判別し、通信機10はステップ206で示されるようにセットアップ手順を繰り返すことに進む。
【0036】
したがって、マイクロコントローラ40は、セットアップ・シーケンスがちゃんと完了されるまで、セットアップ・プロセスを通じて加入者を促し続けることになる。その後は、通信機10は、ユニットの電源を切ったあとで電源を入れるたびに加入者にセットアップ・シーケンスを通じて促そうとはしない。
【0037】
図3a〜図3jは、ここに開示されるシステムおよび方法の動作をより詳細に示す。先に論じたように、通信機10は、不揮発性メモリに保存される状態インジケータによって反映される第一および第二の状態(それぞれ〈非インストール〉状態および〈インストール〉状態)をもつ。通信機10は典型的には、〈非インストール〉状態に構成されて加入者に配達される。加入者が通信機10をインストールする準備ができているとき、加入者は、ステップ250(図3a参照)で示されるように電源スイッチ94をオンにすることによってユニットの電源を入れる。マイクロコントローラ40は次に、電源スイッチ94がオンにされた時点でヘルプ・ボタン70がオンであったかどうかを判別する。電源スイッチ94がオンにされた時点でヘルプ・ボタン70がオンに保持されている場合、のちに述べるように、インストール・シーケンスはバイパスされ、あるいは状態インジケータが修正される。
【0038】
判断252において、マイクロコントローラ40が、電源スイッチ94がオンにされたときにヘルプ・ボタンがオンでなかったと判別する場合、制御は判断ステップ254に移る。そこでマイクロコントローラ40は、状態インジケータを試験することによって、通信機が以前にちゃんとインストールされたかどうかを判別する。より具体的には、状態インジケータが〈インストール〉に等しいと判別される場合、ステップ256に示されるようにインストール・シーケンスはバイパスされ、通信機10は、アラーム条件の検出を待つモニタリング・モードにはいる(図3j参照)。アラーム条件は、PHB送信機30(図1a)からの無線信号の検出または、火災センサー、煙センサー、親友センサーのような他のセンサーが通信機10に結合されている場合には他の任意のアラーム条件の検出をなしていてもよい。マイクロコントローラ40が、ステップ254に示されるように状態インジケータを試験することによって、通信機が以前にインストール・シーケンスをちゃんと完了させなかったと判別する場合、マイクロプロセッサ40はステップ302に進み、インストール・シーケンスを開始する(図3b参照)。
【0039】
ひとたびマイクロコントローラ40が、システムがインストール・シーケンスを通じて進む必要があると判別すると、ステップ302に示されるように、マイクロコントローラ40は音声合成器44を制御して、加入者に「ようこそ。今から通信機をセットアップするのを順を追ってお手伝いします。」と述べる可聴プロンプトで促す。図3a〜図3jでは、各ステップの右側のスピーカー記号が、マイクロコントローラ40の制御のもとで音声合成器44によって生成される可聴プロンプトを示す。
【0040】
ステップ302での可聴プロンプトに続いて、ステップ304に描かれるように、1秒のような短時間の休止がある。ステップ306に反映されているように、加入者は次に、「手順がわからなかったらそのままお待ちください。案内が繰り返されます」と述べる、音声合成器44による別の可聴プロンプトを与えられる。ステップ306に続いて、ステップ308に示されるように、また休止がある。ステップ308に反映されているようなこの短い休止ののち、ステップ310に示されるように、マイクロコントローラ40は音声合成器44を制御して、「箱にはいっている簡単セットアップ・ガイドを取り出して、先を続けてください」と述べる別の可聴プロンプトを加入者に対して発させる。前記のセットアップ・ガイドは、文章と絵によるセットアップの案内を提供する案内マニュアルであり、典型的には通信機と一緒に加入者に届けられる。ステップ310に続いて、ステップ312に示されるように、また休止がある。その後、ステップ314に示されるように、マイクロコントローラ40は音声合成器44を制御して、「簡単セットアップ・ガイドを目の前に用意したら、点滅しているリセット・バーを押してください」と述べる、さらなるプロンプトを発させる。マイクロコントローラ40は、LEDドライバ82を制御して、典型的には加入者が押すよう案内されたリセット・バー12内に物理的に配されている、リセットLED80を点滅させる。加入者が続ける用意ができたとき、加入者はリセット・バー12を押してリセット・スイッチ74をトリガーする。マイクロコントローラ40は、リセット・バー12が押されたことを示す信号を待つ。マイクロコントローラ40がリセット・バー12が押されたと判別すると、制御はステップ320に移る(図3c参照)。60秒経過してもリセット・バー12が押されない場合、そのことはステップ318に示されるように検出され、制御はステップ314に移る。その時点で、ステップ314のアナウンスが再び再生される。
【0041】
簡単のため図3a〜図3jには示されていないが、特定のプロンプトがリセット・バー12が押されないまま三回以上再生される場合、マイクロコントローラ40は、判断ステップ316のような判断その他のステップの直前のアナウンスの再生に進む前に、音声合成器44を制御して追加的なアナウンスを再生する。典型的には、この追加的なアナウンスは「補助が必要な場合は、簡単セットアップ・ガイドにある加入者サービス番号に連絡してください」と述べる。こうして、今の場合、この追加的なアナウンスが再生され、それから制御は図示されているアナウンスを再び再生するためステップ314に移る。
【0042】
ひとたびリセット・バー12が加入者によって押されると、制御はステップ320に移り、マイクロコントローラ40の制御のもとで音声合成器44によってさらなるプロンプトが発される。ステップ320(図3c参照)で示されるように、プロンプトは「ありがとうございます。まず、通信機を電話ジャックと電源コンセントの両方に近い、正しい場所に置きます。セットアップ・ガイドのステップ1をご覧ください」と述べる。その後、ステップ322で示されるように、音声合成器44は、マイクロコントローラ40の制御のもとで、加入者に「続ける準備ができたら、点滅しているリセット・バーを押してください」と促す。判断ステップ324に描かれるように、マイクロコントローラ40はリセット・バー12の押下を待つ。判断ステップ326で示されるようにリセット・バー12が60秒以内に押されない場合、制御はステップ328に移り、音声合成器は、ステップ322に描かれるプロンプトを繰り返す前に、ステップ320で発されたのと同様のプロンプトを発する。
【0043】
マイクロコントローラ40がリセット・バー12が押されたことを検出すると、制御はステップ330に移り、音声合成器はマイクロコントローラ40の制御のもとで「これでお手元の通信機は電話ジャックと電源コンセントの両方の近くに位置しているはずです」と述べるさらなるプロンプトを発する。このステップに続いてステップ332で示される短い休止があって、それに続いてステップ334で示されるように、「今度は、電源コードを壁のコンセントにつないでみましょう。セットアップ・ガイドのステップ2をご覧ください」と述べるさらなるプロンプトが続く。マイクロコントローラ40は、AC電源コード18のAC電源への接続前は、バッテリー92(図1b参照)によって電源を与えられている。ステップ340および342(図3d参照)で描かれるように、マイクロコントローラ40はAC電源コード18のACの壁のコンセントへの接続から帰結する電源の検出を待つ。ステップ342に示されるように、マイクロコントローラ40が通信機10のAC電源への接続がないまま60秒たったと判別する場合、ステップ344に描かれるように、マイクロコントローラ40は音声合成器44に「電源が検出されませんでした」と述べるプロンプトを発させる。次いでマイクロコントローラ40は通信機10のAC電源への接続を待ち続ける。ひとたびマイクロコントローラ40がAC電源コード18がACの壁のコンセントに接続されてスイッチング・ダウンコンバータおよび電圧調整器90がAC電源によって電力を受けるようになったと判別すると、ステップ346に示されるように、マイクロコントローラ40は音声合成器44に、「よくできました。電源が検出されます」と述べるプロンプトを発させる。ステップ346に描かれるアナウンスに続いて、ステップ348に示されるように、マイクロコントローラ40によって短い休止が設けられる。次に、ステップ350に描かれるように、マイクロコントローラ40は音声合成器44を制御して、「続けるには、点滅しているリセット・バーを押してください」と述べさせる。ステップ352および354の判断ステップに示されるように、マイクロコントローラ40は加入者がリセット・バー12を押すのを待つ。ステップ354に示されるように、リセット・バー12が60秒以内に押されない場合、ステップ350のアナウンスが繰り返される。
【0044】
マイクロコントローラ40がリセット・バー12が押されたと検出するとき、マイクロコントローラ40は、ステップ356に描かれるように、音声合成器44を制御してプロンプトを発させる。この時点で、システムは加入者に電話コード20を適切な電話ジャックに差し込むよう促す。ステップ356に示されるように、音声合成器44は「次に、灰色の電話コードを壁の電話ジャックに差し込みます。自分の電話を一時的に壁から抜く必要があることがあります。ステップ3の絵をご覧ください」というメッセージを再生する。
【0045】
判断ステップ360および362(図3e参照)に示されるように、マイクロコントローラ40は次いで、電話コード20が電話ジャックに差し込まれたことを示す電話電圧検出回路66からの信号の検出を待つ。60秒たってマイクロコントローラが電話電圧検出信号を電話電圧検出回路66から受信しなかった場合、ステップ364に示されるように、マイクロコントローラ40は音声合成器44を制御して、「通信機は電話線に正しくつながれませんでした。ステップ3をご覧ください」と述べるメッセージを再生させる。このメッセージを再生させたのち、マイクロコントローラ40は検出回路66からの電話電圧検出信号を待ち続ける。マイクロコントローラ40が電話コード20が電話ジャックに差し込まれたことを示す電話電圧検出信号を検出する場合、マイクロコントローラ40は、ステップ366に示されるように、音声合成器44を制御して、「よくできました。これでお手持ちの通信機が接続されました」と述べるプロンプトを加入者に対して発する。
【0046】
ひとたびマイクロコントローラ40が電話コード20およびAC電源コード18が差し込まれたと判別したら、通信機10はコール・センターへの呼び出しを開始できるはずである。
【0047】
AC電源コード18および電話コード20の接続に続いて、加入者は、介助が必要となるときに加入者がいそうな敷地の全領域でPHB送信機30が適正に機能することを確かめるレンジ試験を実行する機会を与えられる。
【0048】
レンジ試験プロセスのはじまりにおいて、ステップ368で示されるように、マイクロコントローラはレンジ試験タイマーを20分に初期化し、レンジ試験タイマーのカウントダウンを始める。レンジ試験タイマーが時間切れになったら、のちに論じるように、加入者はPHB送信機30を作動させて、コール・センターへの呼び出しを開始するよう促される。レンジ試験タイマーのカウントダウンを開始したのち、ステップ370に示されるように、マイクロコントローラ40は音声合成器44を制御して、加入者に、レンジ試験を続けるにはリセット・バー12を押すよう促す。
【0049】
判断ステップ372および374に描かれるように、マイクロコントローラ40は、リセット・スイッチ74が結合されているリセット・バー12が押されたかどうかを判別するために、リセット・スイッチ74(図1b参照)をモニタリングし続ける。リセット・バー12が押されることの検出がないまま60秒が過ぎた場合、マイクロコントローラ40は音声合成器44を制御して、続けるには加入者が点滅しているリセット・バー12を押すことを再び提案するステップ370のプロンプトを再生させる。
【0050】
ステップ380(図3f)に描かれるように、マイクロコントローラ40は次に音声合成器44を制御して、加入者に、必要であれば加入者の電話を通信機10の背面に差し込むよう促す。このプロンプトに続いてステップ382に描かれるような短い休止があり、加入者は次いで、ステップ384に描かれるように、続けるには点滅しているリセット・バーを押すよう促される。
【0051】
ステップ386および388で示されるように、マイクロコントローラ40は、リセット・バー12が押されたかどうかを判別するためにリセット・スイッチ74をモニタリングする。ステップ384のプロンプトから60秒以内にリセット・バー12が押されなかった場合、ステップ390で示されるように、加入者は再び、必要であれば加入者の電話を通信機10の背面に差し込むよう促され、制御はステップ384に移る。マイクロコントローラ40が、加入者がリセット・バー12を押したと判別する場合、ステップ392に描かれるように、マイクロコントローラ40は音声合成器44を制御して、「これから、ご自宅のいろいろな部屋でヘルプ・ボタンのレンジを試験します。お手元のセットアップ・ガイドのステップ5をご参照ください」と述べるプロンプトを発させる。ステップ394に描かれる休止に続いて、マイクロコントローラ40は音声合成器44を制御して、ステップ400(図3g参照)に示されるように、加入者がレンジ試験を開始する準備ができたときにリセット・バー12を押すように、加入者へのさらなるプロンプトを発させる。
【0052】
レンジ試験の間、加入者は、介助を呼ぶ必要があるかもしれないさまざまな位置に赴いて、PHB送信機ボタン32を押して、PHB送信機30からの送信信号が通信機10の受信機72によって適正に受信されることを検証する。レンジ試験のプロセスの間、通信機はボタン32が押されるたびにコール・センターへの呼び出しを開始しはしない。PHB送信機ボタン32が押されるたびに、送信される信号が通信機によって受信されたら、加入者に送信された信号が受信されたことを知らせるために、ビープ音が鳴らされる。ビープ音が聞こえなければ、加入者は、PHB送信機が作動されたその位置からはPHB送信機が機能しないことを知る。
【0053】
より具体的には、ステップ402および404に描かれるように、マイクロコントローラ40は加入者がリセット・バー12を押し、レンジ試験を進める用意ができているときを判別する。ステップ404に示されるように60秒たってもリセット・バー12が押されていなければ、マイクロコントローラ40は、ステップ400のプロンプトを再び再生させる。ステップ402に描かれるようにマクロコントローラ40が加入者がリセット・バー12を押したと判別するときは、ステップ406に示されるように、マイクロコントローラ40は音声合成器44を制御して、レンジ試験を開始するために、加入者へのプロンプトを発させる。
【0054】
レンジ試験のはじめに、ステップ408に描かれるように、マイクロコントローラはプロンプト・タイマーを60秒に設定し、プロンプト・タイマーのカウントダウンを開始する。PHB送信機30からの信号が検出される前にひとたびプロンプト・タイマーが期限切れになると、のちに述べるように、PHB送信機からの信号が検出されなかったことを示す可聴プロンプトがユーザーに与えられる。
【0055】
プロンプト・タイマーの開始後、ステップ410に示されるように、マイクロコントローラ40はインジケータPHB_Detected=Falseと設定する。PHB_Detectedインジケータは、PHB送信機30によって送信された信号がレンジ試験の間に検出される時点より前には偽(False)である。レンジ試験の間にひとたび単一の送信された信号が検出されたら、PHB_Detectedインジケータは真(True)に設定される。
【0056】
ステップ412に示されるように、音声合成器44は次に、マイクロコントローラ40によって、加入者への「レンジ試験を完了したあとで点滅しているリセット・バーを押してください」と述べる可聴プロンプトを生成するよう制御される。マイクロコントローラ40は次に、判断ステップ420(図3h参照)に示されるように、PHB送信機30から信号が受信されたかどうかを判別する。PHB送信機30によって送信された信号が通信機10によって受信される場合、マイクロコントローラ40は音声合成器44(または他の任意の好適な音源)を介してビープ音を発生させて、加入者に、PHB送信機30からの信号が通信機10によって検出されたことを示す。こうして、PHB送信機30によって送信された信号が、PHB送信機ボタン32が押された試験位置から受信されたことを示すフィードバックが加入者に与えられる。ステップ422に示されるように通信機10が可聴ビープ音を発生させたのち、マイクロコントローラ40はインジケータPHB_Detected=Trueと設定して、少なくとも一つのレンジ試験の実行が成功したことを示す。次にステップ424で示されるように、プロンプト・タイマーが60秒にリセットされて、プロンプト・タイマーのカウントダウンが開始される。プロンプト・タイマーが60秒にリセットされるのは、レンジ試験を実行する追加的な時間を再び促される前に許容するためである。
【0057】
次にマイクロコントローラ40は、ステップ426に描かれるように、初期に20分に設定されたレンジ試験タイマーが40秒未満の時間まで減少したかどうかを判別する。レンジ試験タイマーが40秒未満まで減少していなければ、制御は判断ステップ420に移り、マイクロコントローラ40は再び、PHB送信機30から信号が受信されたかどうかを判別する。ステップ426で、マイクロコントローラ40が、レンジ試験タイマーが40秒未満まで減少したと判別する場合、ステップ428に示されるように、マイクロコントローラ40はレンジ試験タイマーを同じ40秒にリセットし、該タイマーのカウントダウンを開始する。インストール・シーケンスの間にPHB送信機30からの信号の受領に応答してレンジ試験タイマーをリセットすることによって、加入者がPHB送信機ボタン32を押し続ける限り、レンジ試験期間は時間切れにならない。
【0058】
ステップ420でマイクロコントローラ40がPHB送信機からの信号を検出しない場合、ステップ440で示されるように、マイクロコントローラ40は次に、加入者がレンジ試験シーケンスを終了することを望んでいるかどうかを判別するために、リセット・バー12が押されたかどうかを判別する。リセット・バー12が押された場合、ステップ442に示されるように、マイクロコントローラ40は次に、PHB_Detectedインジケータ=Trueであるかどうかを判別する。PHB_Detected=Trueであれば、それは少なくとも一つのレンジ試験の実行が成功したことを示す。少なくとも一つのレンジ試験の実行が成功であった場合、制御はステップ462(図3i参照)に移り、マイクロコントローラ40は音声合成器44を制御して、「ありがとうございました。これでお手持ちの通信機のセットアップが完了しました」と述べる可聴プロンプトを発生させる。ステップ463に示されるように、不揮発性メモリ内の状態インジケータは〈インストール〉状態に設定される。ステップ464に示されるように、マイクロコントローラ40は次に音声合成器44を制御して、「中央コール・ステーションに最初の呼び出しを送るには、身につけているパーソナル・ヘルプ・ボタンを押してください。どんなご質問にも担当者がお答えします」と述べる可聴プロンプトを発生させる。さらに、何らかの時点で20分のレンジ試験タイマーが期限切れになった場合、制御はステップ464に移り、加入者は中央コール・ステーションに最初の呼び出しを送るためにPHBを押すよう促される。ステップ466に描かれるように、マイクロコントローラ40は次にPHBが押されたかどうかを判別する。
【0059】
判断ステップ442(図3h参照)で、マイクロコントローラ40がPHB_DetectedがFalseであり、PHB送信機30からレンジ試験の間に信号が受信されなかったことが示されていると判別する場合、ステップ444に示されるように、加入者に対して、「ボタンを検出できませんでした。セットアップ・ガイドのステップ5をご覧ください」と述べるプロンプトが与えられる。次いで制御は判断ステップ420に移り、マイクロコントローラ40はPHB送信機30から信号が受信されたかどうかを判別する。
【0060】
判断ステップ440でマイクロコントローラ40が、リセット・バー12が押されなかった(加入者がレンジ試験を終了することを望んでいないことを示す)と判別する場合、制御は判断ステップ446に移る。次いで判断ステップ446に示されるように、マイクロコントローラ40は、初期に60秒に設定されたプロンプト・タイマーが期限切れになったかどうかを判別する。プロンプト・タイマーが期限切れになっていれば、ステップ448に示されるように、プロンプト・タイマーは60秒にリセットされ、プロンプト・タイマーのカウントダウンが再開される。次に、マイクロコントローラ40はレンジ試験の間にPHB送信機30からの信号が受信されたかどうかを判別する。これは、判断ステップ450に示されるように、インジケータPHB_Detectedインジケータを試験することによって達成される。PHB_DetectedインジケータがTrueに設定されている場合、それはPHB送信機30からレンジ試験の間に信号が受信されたことを示す。PHB_DetectedインジケータがTrueに設定されている場合、制御はステップ412(図3g参照)に移り、加入者は、レンジ試験が完了したあとで点滅しているリセット・バー12を押すよう促される。このプロンプトに続いて、制御は再び判断ステップ420に移る。
【0061】
判断ステップ450で、マイクロコントローラ40がPHB送信機30からレンジ試験の間に信号が受信されなかったと検出する場合、ステップ444に描かれるように、マイクロコントローラ40は音声合成器44を制御して、PHB送信機30からの信号が検出されなかったことを示すプロンプトを加入者に与える。
【0062】
判断ステップ446で、マイクロコントローラ40によって、60秒のプロンプト・タイマーが期限切れになっていないと判別される場合、ステップ452に示されるように、マイクロコントローラ40は、20分のレンジ試験タイマーが期限切れになったかどうかを確かめる。レンジ試験タイマーが期限切れになっていない場合、制御は判断ステップ420に移り、マイクロコントローラ40は再び、PHB送信機30から信号が受信されたかどうかを判別する。
【0063】
判断ステップ452で、レンジ試験タイマーが期限切れになっていると判別される場合、ステップ460(図3i参照)に示されるように、マイクロコントローラ40は、レンジ試験期間の間にPHB送信機30から信号が受信されたかどうかを、PHB_Detectedインジケータを試験することによって判別する。レンジ試験期間の間、PHB送信機30からの信号が検出された場合、ステップ462に示されるように、マイクロコントローラ40は音声合成器44を制御して、通信機10のインストールが完了したというプロンプトを加入者に与える。次いでマイクロコントローラは先に論じたようにステップ463、464および466を実行する。
【0064】
判断ステップ460で、マイクロコントローラ40が、PHB_Detectedインジケータを試験して、レンジ試験期間の間にPHB送信機30から何の信号も受信されなかったと判別する場合(PHB_Detected=False)、不揮発性メモリ内の状態インジケータは〈非インストール〉状態のままに留まり、制御は判断ステップ460からステップ464に直接移る。次いでマイクロコントローラ40は加入者に、PHB送信機ボタン32を押して最初のコールをコール・センターに送るよう促す。この状況において、インストール・シーケンスはちゃんと完了してはおらず、通信機が電源を切られたのち次に電源投入されたとき、初期化シーケンスをバイパスするよう通信機が制御されるのでない限り、通信機10は再びインストール・シーケンスを経て進む。ステップ464の可聴プロンプトに続いて、判断ステップ466に描かれるように、マイクロコントローラ40は、PHB送信機ボタン32が押されたかどうかを判別する。
【0065】
加入者がPHB送信機ボタン32を押してコール・センターへの最初の呼び出しを開始するよう促されたのち、判断ステップ466に示されるように、マイクロコントローラ40は、PHB送信機ボタン32が押されたかどうかを判別する。判断ステップ467によって示されるように、マイクロコントローラ40がPHB送信機ボタン32が60秒間押されなかったと判別する場合、ステップ464に示されるように、マイクロコントローラ40は音声合成器44を制御して、可聴プロンプトを再び再生させる。マイクロコントローラ40が、PHB送信機ボタン32が押されたと判別する場合、ステップ468で、マイクロコントローラ30はDTMF回路68を制御して適切なDTMFトーンを生成することによって、コール・センターへの呼び出しを開始する。コール・センターへのコールを開始したのち、ステップ470に示されるように、マイクロコントローラ40は音声合成器44を制御して、「ようこそ。今ダイヤル中です。しばらくお待ちください」と述べるさらなるプロンプトを生成する。ステップ472に描かれるように、通信機はコール・センターとのハンドシェークを完了させる。マイクロコントローラ10は次に、判断ステップ474に示されるように、20分のレンジ試験タイマーが期限切れになったかどうかを判別する。レンジ試験タイマーが期限切れになった場合、ステップ476に示されるように、マイクロコントローラ40は音声合成器44を制御して、「あなたのヘルプ呼び出しは進行中です。しばらくお待ちください」と述べるさらなるプロンプトを発させる。これにステップ478に描かれる、「あなたの呼び出しは接続されました。すぐ担当者が出ます」と述べるさらなるプロンプトが続く。
【0066】
ステップ474でマイクロコントローラ40がレンジ試験タイマーが期限切れになっていないと判別した場合、マイクロコントローラ40はステップ476に描かれたプロンプトをスキップし、音声合成器44を制御してステップ478に示されるプロンプトを発させる。ステップ478に示されるように初期のウェルカム・コールが完了され、通信機10はステップ490に描かれるようにモニタリング・モードにはいり、アラーム条件をモニタリングする。
【0067】
ひとたび通信機がアラーム条件のモニタリングを開始すると、通信機は、PHB送信機30信号の検出に応答してコール・センターへの呼び出しを開始する。判断ステップ492、494に示されるように、マイクロコントローラ40が呼び出しを開始し、完了した場合、ステップ494に描かれるように、状態インジケータを〈インストール〉状態に設定する。こうして、通信機が電源を落とされたのちに電源投入されたとき、インストール・シーケンスを経て進むことはない。状態インジケータが〈インストール〉状態に設定されたのちの何らかの時点で、通信機10は電源を落とされ、状態インジケータは、通信機が電源を落とされた時点での状態に留まる。
【0068】
ステップ492で、マイクロコントローラ40が、モニタリング・モードにある間に呼び出しが開始されなかったと判別する場合は、通信機10が電源を落とされるとき、状態インジケータは、ステップ498に示されるように電源が切られた時点での状態に留まる。さらに、ステップ494で示されるように、モニタリング・モードの開始に続いてコール・センターへの呼び出しが開始されるが呼び出しが完了されない場合、状態インジケータは、通信機10がモニタリング・モードにはいった時点から不変のままである。よって、通信機がモニタリング・モードにはいったときに〈インストール〉状態にあった場合、呼び出しが開始されたが完了されなかったなら、電源がオフにされるとき、〈インストール〉状態のままである。さらに、通信機がモニタリング・モードにはいったときに〈非インストール〉状態にあり、呼び出しが開始されたが完了されなかったなら、電源がオフにされるとき、通信機10は〈非インストール〉状態のままである。
【0069】
再び図3aを参照すると、判断ステップ252でマイクロコントローラ40が、電源が入れられた時点でヘルプ・ボタン70が押されていたと判別する場合、制御は判断ステップ260に移る。マイクロコントローラ40は次に、通信機10の状態が〈インストール〉または〈非インストール〉のいずれであるかを確かめる。状態インジケータが〈非インストール〉である場合、マイクロコントローラ40はインストール・シーケンスをバイパスし、制御はステップ490(図3j参照)のモニタリング・モードに移る。よって、通信機がインストール・シーケンスをちゃんと完了していない場合でも、インストーラまたは加入者は、インストール・シーケンスをバイパスする機構を備える。判断ステップ260で、マイクロコントローラ40が、状態インジケータが〈インストール〉であると判別する場合、ステップ262に示されるように、マイクロコントローラ40は状態インジケータを〈非インストール〉にリセットし、ステップ302(図3b)でインストール・シーケンスを開始する。こうして、通信機10を〈インストール〉状態から〈非インストール〉状態にリセットして、通信機10が以前に〈インストール〉状態を取ったことがあるとしても、プロセスがインストール・シーケンスを経るよう指令する機能が提供される。
【0070】
さまざまなタイマーについて記載される具体的な時間やさまざまな可聴プロンプトについてのテキストが単に例示的な時間およびプロンプトであり、本稿で開示される発明の概念から外れることなく変更できることは認識しておくべきである。
【0071】
さらに、ここで記載されるプロンプトは可聴プロンプトとして記載されているが、プロンプトは視覚的プロンプトでもよく、液晶ディスプレイ(LCD)または視覚的にテキスト・メッセージを表示する他の任意の好適なディスプレイのような視覚的なディスプレイ上に表示されるメッセージであってもよいことは理解しておくべきである。さらに、プロンプトは視覚的プロンプトおよび可聴プロンプトの両方として提供されてもよい。最後に、いくつかのプロンプトが視覚的プロンプトとして提供され、いくつかのプロンプトが可聴プロンプトとして提供されてもよい。
【0072】
PHBによって送信される信号が、ここに開示される発明の概念から外れることなく、RF信号または赤外線(IR)信号でありうることはさらに理解されるであろう。PHB送信機30によって送信される信号を受信するために受信機72が適応される必要があることは認識される。
【0073】
さらに当業者は、ここに開示される発明の概念から外れることなく、上記の方法および装置に対するその他の変形および修正がなされうることが理解されるであろう。したがって、本発明は、付属の請求項の範囲および精神によるほかは、限定されると見なされるべきではない。
【図面の簡単な説明】
【0074】
【図1a】本発明に従って動作する、通信機およびパーソナル・ヘルプ・ボタンを有するPERSシステムのブロック図である。
【図1b】図1aの通信機のより詳細なブロック図である。
【図2】図1aの通信機のインストールにおける非インストール・モードとインストール・モードの使用を描く流れ図である。
【図3a】図1aの通信機で用いられるインストールおよびレンジ試験の方法を描く詳細な流れ図である。
【図3b】図1aの通信機で用いられるインストールおよびレンジ試験の方法を描く詳細な流れ図である。
【図3c】図1aの通信機で用いられるインストールおよびレンジ試験の方法を描く詳細な流れ図である。
【図3d】図1aの通信機で用いられるインストールおよびレンジ試験の方法を描く詳細な流れ図である。
【図3e】図1aの通信機で用いられるインストールおよびレンジ試験の方法を描く詳細な流れ図である。
【図3f】図1aの通信機で用いられるインストールおよびレンジ試験の方法を描く詳細な流れ図である。
【図3g】図1aの通信機で用いられるインストールおよびレンジ試験の方法を描く詳細な流れ図である。
【図3h】図1aの通信機で用いられるインストールおよびレンジ試験の方法を描く詳細な流れ図である。
【図3i】図1aの通信機で用いられるインストールおよびレンジ試験の方法を描く詳細な流れ図である。
【図3j】図1aの通信機で用いられるインストールおよびレンジ試験の方法を描く詳細な流れ図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線送信機の作動に応答してコール・センターへの電話呼び出しを開始するよう動作する通信機を含むパーソナル緊急対応システムをインストールする方法であって:
オン・ポジションおよびオフ・ポジションをもつ第一の電源スイッチがオン・ポジションに切り換えられることを検出する段階と;
前記第一のスイッチが前記オン・ポジションに切り換えられることを検出するのに応答して、前記通信機が以前に成功裏にインストール・シーケンスを完了しているかどうかを判別する第一の判別段階と;
前記第一の判別段階が前記通信機が以前に成功裏に前記インストール・シーケンスを完了していないことを示す場合、前記通信機が前記無線送信機からの送信の検出に応答して前記コール・センターへの呼び出しを開始するよう動作するモニタリング・モードにはいるのに先立って、前記インストール・シーケンスを実行する段階と;
前記第一の判別段階が前記通信機が以前に成功裏に前記インストール・シーケンスを完了していることを示す場合、前記インストール・シーケンスをバイパスして前記モニタリング・モードにはいる段階とを有する、
方法。
【請求項2】
前記実行する段階が、複数の行動を実行することをユーザーに促す段階と、前記複数の行動のうちの少なくとも一部が成功裏に実行されたときを検出する段階とを含む、請求項1記載の方法。
【請求項3】
前記促す段階が、プロセッサの制御のもとで音声合成器により複数の可聴プロンプトを生成する段階を含む、請求項2記載の方法。
【請求項4】
前記促す段階が、視覚的表示装置上に複数の視覚的プロンプトを生成する段階を含む、請求項2記載の方法。
【請求項5】
前記促す段階が、前記視覚的表示装置上に複数のテキスト・ベースの視覚的プロンプトを生成する段階を含む、請求項4記載の方法。
【請求項6】
前記促す段階が、前記ユーザーにAC電源コードをAC壁コンセントに差し込むことを促し、前記AC電源コードが前記AC壁コンセントに差し込まれたときを検出する段階を含む、請求項2記載の方法。
【請求項7】
前記促す段階が、前記ユーザーに電話コードを壁の電話ジャックに差し込むことを促し、前記電話コードが前記壁の電話ジャックに差し込まれたときを検出する段階を含む、請求項2記載の方法。
【請求項8】
前記促す段階が:
前記ユーザーにAC電源コードをAC壁コンセントに差し込むことを促し、前記AC電源コードが前記AC壁コンセントに差し込まれたときを検出し;
前記ユーザーに電話コードを壁の電話ジャックに差し込むことを促し、前記電話コードが前記壁の電話ジャックに差し込まれたときを検出し;
音声合成器を使って前記ユーザーに前記インストールが完了したことを知らせる可聴プロンプトを生成する段階を含む、請求項2記載の方法。
【請求項9】
前記AC電源コードおよび前記電話コードの両方ともが接続されたことを検出するのに応答してレンジ試験タイマーをスタートさせ、前記レンジ試験タイマーが時間切れになった場合に前記通信機から前記コール・センターへの呼び出しを開始する段階をさらに含む、請求項8記載の方法。
【請求項10】
前記実行する段階が、前記ユーザーに前記無線送信機のレンジ試験を実行することを促すことを含む、請求項2記載の方法。
【請求項11】
前記インストール・シーケンスの間のレンジ試験シーケンスの間に前記無線送信機のレンジ試験を実行することをさらに含む、請求項2記載の方法であって、前記レンジ試験シーケンスは:
レンジ試験タイマーを開始させ;
前記ユーザーに前記無線送信機を作動させて無線信号を生成するよう促し;
前記無線信号が前記通信機で受信されたかどうかを検出し;
前記無線信号が受信された場合は:
前記レンジ試験タイマーが、残り時間が所定の値未満になるまで減少したかどうかを判別し;
前記レンジ試験タイマーが、該レンジ試験タイマーの残り時間が所定の値未満になるまで減少している場合、前記レンジ試験タイマーを前記所定の値に設定し;
前記レンジ試験タイマーが期限切れになった場合は、前記ユーザーに前記無線送信機を作動させて前記通信機から前記コール・センターへの呼び出しを開始するよう促す、
段階を有する方法。
【請求項12】
前記促す段階が、前記ユーザーが前記インストール・シーケンスを続けるために第二のスイッチを押すよう促されるときに前記第二のスイッチ内に配されている視覚的インジケータを活性化する段階を含む、請求項2記載の方法。
【請求項13】
前記活性化する段階が、前記視覚的インジケータを所定のレートでオンにしたりオフにしたりする段階を含む、請求項12記載の方法。
【請求項14】
前記インストール・シーケンスが以前に成功裏に完了されていない場合の第一の状態および前記インストール・シーケンスが成功裏に完了されている場合の第二の状態をもつインジケータを不揮発性メモリ内に保存する段階をさらに含む、請求項1記載の方法であって、前記通信機が以前に成功裏に前記インストール・シーケンスを完了しているかどうかを判別する前記段階が前記インジケータの状態を試験する段階を含む、方法。
【請求項15】
前記検出する段階に先立って、前記インジケータを前記第一の状態に設定する段階をさらに含む、請求項1記載の方法。
【請求項16】
前記インストール・シーケンスの成功裏の完了に際して、前記インジケータを前記第二の状態に設定する段階をさらに含む、請求項14記載の方法。
【請求項17】
前記第一のスイッチが前記オン・ポジションに切り換えられるときにある第一のボタンが作動させられているかどうかを判別し;
前記第一のスイッチが前記オン・ポジションに切り換えられるときに前記第一のボタンが作動させられており、前記インジケータが前記第一の状態にある場合には、前記インストール・シーケンスをバイパスして、前記モニタリング・モードにはいる段階をさらに含む、
請求項14記載の方法。
【請求項18】
前記第一のスイッチが前記オン・ポジションに切り換えられるときにある第一のボタンが作動させられているかどうかを判別し;
前記第一のスイッチが前記オン・ポジションに切り換えられるときに前記第一のボタンが作動させられていて、前記インジケータが前記第二の状態にある場合には、前記インジケータを前記第一の状態に設定して前記インストール・シーケンスを実行する段階をさらに含む、
請求項14記載の方法。
【請求項19】
パーソナル緊急対応システムにおいて使うための、無線送信機からの無線信号の受領に応答してコール・センターへの電話呼び出しを開始するよう動作する通信機であって:
オフ・ポジションおよびオン・ポジションをもち、前記通信機への少なくともいくらかの電力をオンに切り換える第一のスイッチと;
ソフトウェア・プログラムを実行するよう動作するプロセッサとを有しており、前記ソフトウェア・プログラムは:
a.前記第一のスイッチを前記オフ・ポジションから前記オン・ポジションに切り換えるのに応答して、所定のインストール・シーケンスが以前に成功裏に完了されているかどうかを判別し;
b.前記プロセッサが、前記判別の結果として、前記インストール・シーケンスが成功裏に完了されていることを見出す場合、前記所定のインストール・シーケンスをバイパスし;
c.前記プロセッサが、前記インストール・シーケンスが成功裏に完了されていないと判別する場合、前記所定のインストール・シーケンスを実行し;
d.前記シーケンスの成功裏の完了に応答して前記インストール・シーケンスが成功裏に完了されたという指標を提供するよう動作し、
前記ソフトウェア・プログラムはさらに、前記第一のスイッチが前記オフ・ポジションから前記オン・ポジションに切り換えられるときの少なくとも一部には、ステップaないしdを繰り返すよう動作する、
通信機。
【請求項20】
前記プロセッサによって発される少なくとも一つの制御信号に応答して前記インストール・シーケンスの間に少なくとも一つの指定された行動を実行することをユーザーに促す装置と、前記少なくとも一つの指定された行動が前記ユーザーによって実行されたときを検出するための前記プロセッサと通信する回路とを含む、請求項19記載の通信機。
【請求項21】
前記少なくとも一つの指定された行動を実行することをユーザーに促す前記装置が、前記プロセッサによって発される少なくとも一つのコマンドに応答して少なくとも一つの所定のオーディオ・プロンプトを生成するよう動作する音声合成器を有する、請求項20記載の通信機。
【請求項22】
前記促す装置が、前記ユーザーに対して少なくとも一つの視覚的プロンプトを生成するよう動作する視覚的表示装置を含む、請求項20記載の通信機。
【請求項23】
前記視覚的表示装置が、前記少なくとも一つの制御信号に応答して、前記ユーザーに対して少なくとも一つのテキスト・メッセージを表示するよう動作する、請求項22記載の通信機。
【請求項24】
前記促す装置が、前記ユーザーにAC電源コードをAC壁コンセントに差し込むことを促す装置を含み、前記検出回路が、前記AC電源コードが前記AC壁コンセントに差し込まれたときを検出する、前記プロセッサと通信する回路を含む、請求項20記載の通信機。
【請求項25】
前記促す装置が、前記ユーザーに電話コードを壁の電話ジャックに差し込むことを促す装置を含み、前記検出回路が、前記電話コードが前記壁の電話ジャックに差し込まれたときを検出する回路を含む、請求項20記載の通信機。
【請求項26】
前記促す装置が、前記ユーザーにAC電源コードをAC壁コンセントに差し込むことを促し、前記ユーザーに電話コードを壁の電話ジャックに差し込むことを促す装置と、前記AC電源コードが前記AC壁コンセントに差し込まれたときを検出し、前記電話コードが前記壁の電話ジャックに差し込まれたときを検出する回路とを含み、前記促す装置がさらに、前記AC電源コードおよび前記電話コードの両方がそれぞれコンセントおよびジャック差し込まれたことを検出するのに応答して、音声合成器を使って前記ユーザーに前記インストールが完了したことを知らせる可聴プロンプトを生成する装置を含む、請求項20記載の通信機。
【請求項27】
前記プロセッサが、前記AC電源コードおよび前記電話コードの両方ともがそれぞれコンセントおよびジャックに差し込まれたことを検出するのに応答してレンジ試験タイマーをスタートさせるよう動作する、請求項20記載の通信機。
【請求項28】
前記プロセッサが、前記促す装置を制御して、前記ユーザーに前記所定のインストール・シーケンスの間に前記無線送信機のレンジ試験を実行することを促させる、請求項20記載の通信機。
【請求項29】
前記プロセッサが、前記所定のレンジ試験シーケンスの間に:
レンジ試験タイマーを開始させ;
前記ユーザーに前記無線送信機を作動させて無線信号を生成するよう促し;
前記無線信号が前記通信機で受信されたかどうかを検出し;
前記無線信号が受信された場合は:
前記レンジ試験タイマーが、所定の時間より少ない時間に対応する所定の値より小さな値まで減少したかどうかを判別し;
前記レンジ試験タイマーが、前記所定の値より小さい前記値まで減少している場合、前記レンジ試験タイマーを前記所定の値に設定し;
前記レンジ試験タイマーが期限切れになった場合は、前記促す装置を制御して、前記ユーザーに前記無線送信機を作動させて前記通信機から前記コール・センターへの呼び出しを開始するよう促させる、
よう動作する、請求項20記載の通信機。
【請求項30】
第二のスイッチのためのアクチュエータおよび該アクチュエータ内にマウントされた視覚的アナンシエータをさらに含む請求項20記載の通信機であって、前記プロセッサが、該プロセッサが前記促す装置を制御して、前記インストール・シーケンスを続けるためには前記アクチュエータが押されるべきであることを示させるときに、前記アクチュエータ内にマウントされた前記視覚的アナンシエータを活性化させるよう動作する、通信機。
【請求項31】
前記プロセッサが、前記視覚的アナンシエータを所定のレートで点滅させるよう動作する、請求項20記載の通信機。
【請求項32】
前記所定のインストール・シーケンスが以前に成功裏に完了されていないときは第一の状態で、前記所定のインストール・シーケンスが成功裏に完了されているときは第二の状態である状態インジケータを含む不揮発性メモリをさらに含む、請求項19記載の通信機であって、前記プロセッサが、前記所定のインストール・シーケンスが以前に成功裏に完了されているかどうかを、前記状態インジケータの状態を試験することによって判別するよう動作する、通信機。
【請求項33】
前記プロセッサが、前記所定のインストール・シーケンスの少なくとも第一の部分の成功裏の完了に際して前記インジケータを前記第二の状態に設定するよう動作する、請求項32記載の通信機。
【請求項34】
作動状態および非作動状態をもつ第一のボタンをさらに含む、請求項19記載の通信機であって、前記プロセッサが、前記第一のスイッチが前記オフ・ポジションから前記オン・ポジションに切り換えられるときに前記第一のボタンが前記作動状態にあるかどうかを判別し、前記プロセッサがさらに、前記第一のスイッチが前記オフ・ポジションから前記オン・ポジションに切り換えられるときに前記第一のボタンが前記作動状態にあると判別するのに応答して、前記状態インジケータが前記第一の状態にあるときには、前記所定のインストール・シーケンスをバイパスして、前記プロセッサがアラーム条件の検出に応答して前記コール・センターへの呼び出しを開始するよう動作するモニタリング・モードにはいるよう動作する、通信機。
【請求項35】
作動状態および非作動状態をもつ第一のボタンをさらに含む、請求項19記載の通信機であって、前記プロセッサが、前記第一のスイッチが前記オフ・ポジションから前記オン・ポジションに切り換えられるときに前記第一のボタンが前記作動状態にあるかどうかを判別するよう動作し、前記プロセッサがさらに、前記第一のスイッチが前記オフ・ポジションから前記オン・ポジションに切り換えられるときに前記第一のボタンが前記作動状態にあると判別するのに応答して、前記状態インジケータが前記第二の状態にあるときには、前記インジケータを前記第一の状態に設定して、前記所定のインストール・シーケンスを実行するようさらに動作する、通信機。

【図1a】
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【図1b】
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【図2】
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【図3a】
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【図3b】
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【図3c】
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【図3d】
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【図3e】
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【図3f】
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【図3g】
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【図3h】
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【図3i】
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【図3j】
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【公表番号】特表2009−530891(P2009−530891A)
【公表日】平成21年8月27日(2009.8.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−558939(P2008−558939)
【出願日】平成19年3月15日(2007.3.15)
【国際出願番号】PCT/IB2007/000641
【国際公開番号】WO2007/105092
【国際公開日】平成19年9月20日(2007.9.20)
【出願人】(590000248)コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ (12,071)
【Fターム(参考)】