説明

パール化剤濃厚物並びにパーソナルケア用組成物におけるその使用

パール化剤、アニオン性界面活性剤及びカチオン性成分を含有する水性真珠光沢濃厚物は増加不透明度を有し、そして水性液組成物特にパーソナルケア用組成物の外観を改変するのに有用である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パール化剤濃厚物、一層特にはパーソナルケア用組成物における使用のためのパール化剤濃厚物に関する。
【0002】
発明の背景
真珠光沢添加剤は、パーソナルケア用組成物の外観を改変するために普通に用いられる。かかる添加剤により与えられる外観の改変は、当該添加剤によって示される不透明度及び輝きにより影響され、そしてかかるパール化用添加剤が高度の輝きを示すところの高度に真珠光沢の外観すなわち光彩不透明度から該真珠光沢添加剤が輝きを示さないところの無真珠光沢すなわち光沢のない又は艶のない不透明度にわたり得る。
【0003】
真珠光沢添加剤は、典型的には、結晶質物質である。真珠光沢添加剤により与えられる外観は、真珠光沢添加剤の結晶モルホロジーから生じると信じられる。真珠光沢特性はその場ですなわち製品用処方物の配合中に真珠光沢添加剤を直接的に添加することにより発生され得るけれども、真珠光沢添加剤をパール化用濃厚物の形態で添加することが普通である。パール化用濃厚物の使用は増加コンシステンシーを可能にし、また完成処方物を製造するのに要求される製造時間の低減を許容する。
【0004】
真珠光沢添加剤により付与される外観はかかる添加剤の不透明度及び輝き特性により影響されるので、かかる添加剤の不透明度及び輝き特性が制御され得るならば有益であろう。
【0005】
発明の要約
第1側面において、本発明は、水性真珠光沢濃厚物であって、
パール化剤、
アニオン性界面活性剤、及び
カチオン性成分
を含む濃厚物に向けられる。本発明のパール化用濃厚物は、増加不透明度及びいくつかの具体的態様において増加輝きを与える。
【0006】
第2側面において、本発明は、水性真珠光沢組成物を製造する方法であって、溶融パール化剤を含む加熱水性混合物を用意し、この混合物を冷却してパール化剤の結晶を形成させ、しかもアニオン性界面活性剤の少なくとも一部及びカチオン性成分の少なくとも一部が各々結晶形成中に存在するようにアニオン性界面活性剤及びカチオン性成分を当該混合物に添加することを含む方法に向けられる。
【0007】
第3側面において、本発明は、パーソナルケア用組成物であって、本発明の水性パール化剤濃厚物を含む組成物に向けられる。
【0008】
第4側面において、本発明は、水性液組成物の外観を改変する方法であって、かかる組成物に本発明の水性パール化用濃厚物を添加することを含む方法に向けられる。
【0009】
発明の詳細な説明
一つの具体的態様において、パール化用濃厚物は、100重量部(pbw)のパール化用濃厚物を基準として、約10から約50pbw一層典型的には約15から約40pbwそして更に一層典型的には約20から約25pbwのパール化剤、約1から約35pbw一層典型的には約4から約30pbwそして更に一層典型的には約6から約25pbwのアニオン性界面活性剤、約0.1から約20pbw一層典型的には約0.5から約10pbwそして更に一層典型的には約1から約5pbwのカチオン性成分を含む。
【0010】
パール化剤は、一般に公知である。本発明の組成物のパール化剤成分として適したパール化剤は、水性媒質と溶融パール化剤との加熱混合物から該混合物を冷却することにより結晶化され得る且つ予定最終用途における使用のために受容され得るものである。適当なパール化剤の例は、一般に、(C12〜C24)アルキル脂肪酸一層典型的には(C14〜C22)アルキル脂肪酸、(C12〜C24)アルキル脂肪酸のオキシアルキレンエステル一層典型的には(C14〜C22)アルキル脂肪酸のオキシアルキレンエステル(アルキル脂肪酸とポリエチレングリコール、エチレングリコール又はグリセリンとのモノ又はジエステルのような)、(C12〜C24)アルカノールアミド一層典型的には(C14〜C22)アルカノールアミド、及びかかるアルカノールアミドとの(C12〜C24)アルキル脂肪酸一層典型的には(C14〜C22)アルキル脂肪酸のエステル、並びにかかるパール化剤の混合物を包含する。適当なパール化剤の特定の例は、エチレングリコールモノラウレート、エチレングリコールモノステアレート、エチレングリコールモノベヘネート、エチレングリコールジラウレート、エチレングリコールジステアレート、エチレングリコールジベヘネート、ポリエチレングリコールモノラウレート、ポリエチレングリコールモノステアレート、ポリエチレングリコールモノベヘネート、ポリエチレングリコールジラウレート、ポリエチレングリコールジステアレート、ポリエチレングリコールジベヘネート、ラウリン酸モノエタノールアミド、ステアリン酸モノエタノールアミド、ベヘニン酸モノエタノールアミド、グリセリルステアレート、グリセリルベヘネート及びグリセリルジパルミデート、並びにそれらの混合物を包含する。一つの具体的態様において、パール化剤は、ポリエチレングリコールモノステアレート、ポリエチレングリコールジステアレート、エチレングリコールモノステアレート及びエチレングリコールジステアレートの少なくとも一つを含む。一層典型的には、パール化剤は、エチレングリコールモノステアレート及びエチレングリコールジステアレートの少なくとも一つを含む。
【0011】
界面活性剤化合物は一般に公知であり、そして同じ分子に関して親水性基及び疎水性基の両方の存在により特徴づけられる。
【0012】
アニオン性界面活性剤は、この界面活性剤の親水性部分と関連した負電荷を有するイオン性界面活性剤化合物である。予定最終用途における使用のために受容され得るいかなるアニオン性界面活性剤も、本発明の組成物のアニオン性界面活性剤成分として適当である。適当なアニオン性界面活性剤の例は、一般に、アルキルスルホネート、アリールスルホネート、アルカリールスルホネート、アルファオレフィンスルホネート、パラフィンスルホネート、アルキルエステルスルホネート、アルキルサルフェート、アルキルアルコキシサルフェート、アルキルアルコキシカルボキシレート、アルキルアルコキシル化サルフェート、アシルサルコシネート及びアミドスルホネート、並びにそれらの混合物を包含する。アニオン性界面活性剤は、典型的には、対イオンたとえばナトリウム、マグネシウム、カリウム、アンモニウム又は置換アンモニウムカチオンのような対イオンと連合されている。適当なアニオン性界面活性剤の特定の例は、ナトリウムトリデシルベンゼンスルホネート、ナトリウムトリデセスサルフェート、ナトリウムドデシルベンゼンスルホネート、アンモニウムラウリルサルフェート、アンモニウムラウレスサルフェート、トリエチルアミンラウリルサルフェート、トリエチルアミンラウレスサルフェート、マグネシウムラウレスサルフェート、トリエタノールアミンラウリルサルフェート、トリエタノールアミンラウレスサルフェート、モノエタノールアミンラウリルサルフェート、モノエタノールアミンラウレスサルフェート、ジエタノールアミンラウリルサルフェート、ジエタノールアミンラウレスサルフェート、ラウリン酸モノグリセリドナトリウムサルフェート、ナトリウムラウリルサルフェート、ナトリウムラウレスサルフェート、カリウムラウリルサルフェート、カリウムラウレスサルフェート、アンモニウムコシルサルフェート、アンモニウムラウロイルサルフェート、ナトリウムコシルサルフェート、ナトリウムラウロイルサルフェート、カリウムコシルサルフェート、カリウムラウリルサルフェート、モノエタノールアミンコシルサルフェート、ナトリウムラウリルサルコシネート、ナトリウムラウロイルサルコシネート、ラウリルサルコシン及びコシルサルコシン、並びにそれらの混合物を包含する。
【0013】
本発明の組成物のカチオン性成分は、1種又はそれ以上のカチオン性界面活性剤、カチオン性ポリマー又はそれらの混合物を含む。
【0014】
カチオン性界面活性剤は、この界面活性剤の親水性部分と関連した正電荷を有するイオン性界面活性剤化合物である。予定最終用途における使用のために受容され得るいかなるカチオン性界面活性剤も、本発明の組成物のカチオン性界面活性剤成分として適当である。適当なカチオン性界面活性剤の例は、下記の式(1)
【化1】

〔ここで、
1、R2、R3及びR4は各々独立して、水素、有機基であり、但しR1、R2、R3及びR4の少なくとも一つは水素でないことを条件とし、
-は、アニオンである〕
による化合物を包含する。
【0015】
適当なアニオンは、たとえば、塩化物、臭化物、メト硫酸、エト硫酸、乳酸、サッカリン酸、酢酸又はリン酸を包含する。
【0016】
1、R2、R3及びR4基の一つから三つが水素である場合は、該化合物はアミン塩と称され得る。カチオン性アミン塩のいくつかの例は、ポリエトキシル化(2)オレイル/ステアリルアミン、エトキシル化タローアミン、ココアルキルアミン、オレイルアミン及びタローアルキルアミン、並びにそれらの混合物を包含する。
【0017】
第4級アンモニウム化合物(一般に「クオト類(quats)」と称される)について、R1、R2、R3及びR4は各々独立して同じ又は異なる有機基であり得、あるいはその代わりにR1、R2、R3及びR4基の別の一つと融合されて、それらが結合されている窒素原子と一緒に複素環式環を形成し得るが、しかし水素ではあり得ない。適当な有機基は、たとえば、アルキル、アルコキシ、ヒドロキシアルキル及びアリール(これらの各々は他の有機基で更に置換され得る)を包含する。適当な第4級アンモニウム化合物は、モノアルキルアミン誘導体、ジアルキルアミン誘導体及びイミダゾリン誘導体、並びにそれらの混合物を包含する。
【0018】
適当なモノアルキルアミン誘導体は、たとえば、セチルトリメチルアンモニウムブロマイド(セトリモニウムブロマイド又はCETABとしても知られている)、セチルトリメチルアンモニウムクロライド(セトリモニウムクロライドとしても知られている)、ミリスチルトリメチルアンモニウムブロマイド(ミルトリモニウムブロマイド又はクオタニウム−13としても知られている)、ステアリルジメチルベンジルアンモニウムクロライド(ステアラルコニウムクロライドとしても知られている)、オレイルジメチルベンジルアンモニウムクロライド(オレアルコニウムクロライドとしても知られている)、ラウリル/ミリストリルトリメチルアンモニウムメトサルフェート(ココトリモニウムメトサルフェートとしても知られている)、セチル−ジメチル−(2)ヒドロキシエチルアンモニウムジヒドロゲンホスフェート(ヒドロキシエチルセチルジモニウムホスフェートとしても知られている)、バッスアミドプロピルコニウム(bassuamidopropylkonium)クロライド、ココトリモニウムクロライド、ジステアリルジモニウムクロライド、小麦麦芽アミドプロパルコニウムクロライド、ステアリルオクチルジモニウムメトサルフェート、イソステアラミノプロパルコニウムクロライド、ジヒドロキシプロピルPEG−5リノレアミニウムクロライド、PEG−2ステアルモニウムクロライド、クオタニウム18、クオタニウム80、クオタニウム82、クオタニウム84、ベヘントリモニウムクロライド、ジセチルジモニウムクロライド、ベヘントリモニウムメトサルフェート、タロートリモニウムクロライド及びベヘンアミドプロピルエチルジモニウムエトサルフェート、並びにそれらの混合物を包含する。
【0019】
適当なジアルキルアミン誘導体は、たとえば、ジステアリルジモニウムクロライド、ジセチルジモニウムクロライド、ステアリルオクチルジモニウムメトサルフェート、二水素化パルモイルエチルヒドロキシエチルモニウムメトサルフェート、ジパルミトイルエチルヒドロキシエチルモニウムメトサルフェート、ジオレオイルエチルヒドロキシエチルモニウムメトサルフェート、ヒドロキシプロピルビスステアリルジモニウムクロライド、及びそれらの混合物を包含する。
【0020】
適当なイミダゾリン誘導体は、たとえば、イソステアリルベンジルイミドニウムクロライド、ココイルベンジルヒドロキシエチルイミダゾリニウムクロライド、ココイルヒドロキシエチルイミダゾリニウムPG−クロライドホスフェート、クオタニウム32及びステアリルヒドロキシエチルイミドニウムクロライド、並びにそれらの混合物を包含する。
【0021】
カチオン性成分として適当であるポリマーは、分子当たり少なくとも1個のカチオン性部位を有するものであり、そしてたとえばグアーヒドロキシプロピルトリモニウムクロライド、ヒドロキシプロピルグアーヒドロキシプロピルトリモニウムクロライド、ポリメタクリルアミドプロピルトリモニウムクロライド、ポリクオタニウム−2、ポリクオタニウム−6、ポリクオタニウム−7、ポリクオタニウム−10及びポリクオタニウム−11、並びにそれらの混合物を包含する。
【0022】
一つの具体的態様において、カチオン性成分は、セトリモニウムブロマイド及びグアーヒドロキシプロピルトリモニウムクロライドの少なくとも一方を含む。
【0023】
パール化用濃厚物は、随意に、他の成分たとえば1種又はそれ以上の両性界面活性剤、ツビッターイオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤、保存剤、pH調整剤、香料、染料及び金属イオン封鎖剤のような他の成分を更に含み得る。
【0024】
両性界面活性剤は、同じ分子に関して2つのイオン性部位の存在しかもこれらのイオン性部位が周囲媒質のpHに依存して同じ分子に関して負電荷、正電荷又は負電荷及び正電荷の両方を担持し得ることにより特徴づけられるイオン性界面活性剤化合物である。予定最終用途における使用のために受容され得るいかなる両性界面活性剤も、本発明の組成物の随意的両性界面活性剤成分として適当である。適当な両性界面活性剤の例は、脂肪族基が直鎖状でも分枝状でもよく、飽和でも不飽和でもよく且つ脂肪族置換基の一つが約8から約22個の炭素原子を含有しそして一つがアニオン性の水可溶化基を含有する脂肪族第2級及び第3級アミンの誘導体を包含する。適当な両性界面活性剤の特定の例は、アルキルアンホカルボキシグリシネート及びアルキルアンホカルボキシプロピオネートの、アルキルアンホジプロピオネートの、アルキルアンホジアセテートの、アルキルアンホグリシネートの及びアルキルアンホプロピオネートの、並びにアルキルイミノプロピオネートの、アルキルイミノジプロピオネートの及びアルキルアンホプロピルスルホネートのアルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウム又は置換アンモニウム塩を包含する。両性界面活性剤は、典型的には、対イオンたとえばナトリウム、マグネシウム、カリウム、アンモニウム又は置換アンモニウムカチオンのような対イオンと連合されている。いくつかの適当な両性界面活性剤の特定の例は、ナトリウムココアンホアセテート、ナトリウムココアンホプロピオネート、ジナトリウムココアンホジアセテート、ジアンモニウムココアンホジアセテート、ナトリウムラウロアンホアセテート、ジナトリウムラウロアンホジアセテート、ジカリウムラウロアンホジアセテート、ジマグネシウムラウロアンホジアセテート、ジナトリウムラウロアンホジプロピオネート、ジナトリウムココアンホプロピルスルホネートカプロアンホジアセテート、ナトリウムカプロアンホアセテート、ジナトリウムカプロアンホジプロピオネート及びナトリウムステアロアンホアセテート、並びにトリエタノールアミンステアロアンホアセテート、並びにそれらの混合物を包含する。
【0025】
ツビッターイオン性界面活性剤は、分子当たり2つのイオン性部位の存在しかもこれらのイオン性部位の一方が周囲媒質のpHに関係なく正電荷を担持しそして他方のイオン性部位が周囲媒質のpHに依存して正電荷を担持し得ることにより特徴づけられるイオン性界面活性剤化合物である。予定最終用途における使用のために受容され得るいかなるツビッターイオン性界面活性剤も、本発明の組成物の随意的ツビッターイオン性界面活性剤成分として適当である。適当なツビッターイオン性界面活性剤の例は、広範には、脂肪族基が直鎖状でも分枝状でもよく、飽和でも不飽和でもよく且つ脂肪族置換基の一つが約8から約22個の炭素原子を含有しそして一つがアニオン性の水可溶化基(カルボキシル、スルホネート、サルフェート、ホスフェート又はホスホネートのような)を含有する脂肪族第4級アンモニウム、ホスホニウム及びスルホニウム化合物の誘導体と記載され得る。適当なツビッターイオン性界面活性剤の特定の例は、ココジメチルカルボキシメチルベタイン、ラウリルジメチルカルボキシメチルベタイン、ラウリルジメチルアルファ−カルボキシ−エチルベタイン、ナトリウムセチルジメチルカルボキシメチルベタイン、ラウリルビス−(2−ヒドロキシ−エチル)カルボキシメチルベタイン、ステアリルビス−(2−ヒドロキシ−プロピル)カルボキシメチルベタイン、オレイルジメチルガンマ−カルボキシプロピルベタイン、ラウリルビス−(2−ヒドロキシプロピル)アルファ−カルボキシエチルベタイン、アミドプロピルベタインのようなアルキルベタイン、並びにココジメチルスルホプロピルベタイン、ステアリルジメチルスルホプロピルベタイン、ラウリルジメチルスルホエチルベタイン、ラウリルビス−(2−ヒドロキシ−エチル)スルホプロピルベタイン及びアルキルアミドプロピルヒドロキシスルタインのようなアルキルスルタイン、並びにそれらの混合物を包含する。
【0026】
本発明のパール化用濃厚物は、随意に、100pbwの濃厚物を基準として、約35pbwまで一層典型的には約0.1pbwから20pbw更に一層典型的には約1pbwから10pbwの総量の1種又はそれ以上のツビッターイオン性界面活性剤及び両性界面活性剤を含み得る。
【0027】
非イオン性界面活性剤は、イオンに解離しない且つそれらと関連した電荷を有さない界面活性剤化合物である。予定最終用途における使用のために受容され得るいかなる非イオン性界面活性剤も、本発明の組成物の随意的非イオン性界面活性剤成分として適当である。適当な非イオン性界面活性剤の例は、アルキレンオキシド基(特質上親水性)と有機疎水性化合物(特質上脂肪族又はアルキル芳香族であり得る)との縮合により生成された化合物を包含する。有用な非イオン性界面活性剤の例は、アルキルフェノールのポリエチレン、ポリプロピレン及びポリブチレンオキシド縮合物、脂肪酸アミド界面活性剤、ポリヒドロキシ脂肪酸アミド界面活性剤、アミンオキシド界面活性剤、アルキルエトキシレート界面活性剤、アルカノイルグルコースアミド界面活性剤、アルカノールアミド界面活性剤、アルキルポリグリコシド、並びに脂肪族アルコールと約1から約25モルのエチレンオキシドとの縮合生成物を包含する。適当な非イオン性界面活性剤の特定の例は、コカミドDEA、コカミドMEA、コカミドMIPA、PEG−5コカミドMEA、ラウラミドDEA及びラウラミドMEAのようなアルカノールアミド;ラウラミンオキシド、コカミンオキシド、コカミドプロピルアミンオキシド及びラウラミドプロピルアミンオキシドのようなアルキルアミンオキシド;ソルビタンラウレート、ソルビタンジステアレート、PEG−80ソルビタンラウレート、ポリソルベート−20及びポリソルベート−80のようなポリソルベート及びエトキシル化ソルビタンエステル;ラウリン酸、イソステアリン酸及びPEG−150ジステアレートのような脂肪酸又は脂肪酸エステル;ラウリルアルコール、ラウレス−4、ラウレス−7、ラウレス−9、ラウレス−40、トリデセスアルコール、C11〜15パレス−9、C12〜13パレス−3及びC14〜15パレス−11のような脂肪アルコール又はエトキシル化脂肪アルコール;並びにそれらの混合物を包含する。
【0028】
本発明のパール化用濃厚物は、随意に、100pbwの濃厚物を基準として、約20pbwまで典型的には約0.1pbwから約15pbwそして更に一層典型的には約0.5pbwから約10pbwの総量の1種又はそれ以上の非イオン性界面活性剤を含み得る(パール化剤(1種又は複数種)に加えて)。
【0029】
一つの具体的態様において、パール化用濃厚物は、100pbwのパール化用濃厚物を基準として、約10から約35pbw一層典型的には約15から約30pbwそして更に一層典型的には約18から約25pbwの、アニオン性界面活性剤及びカチオン性界面活性剤並びに随意的ツビッターイオン性界面活性剤、両性界面活性剤及び非イオン性界面活性剤を含めてすべての界面活性剤(しかしパール化剤(1種又は複数種)を除いて)の総量を含む。
【0030】
随意的成分は、パーソナルケア用組成物中に組み込むための好都合な手段として、本発明の濃厚物に利用され得る。かかる慣用の随意的成分は当業者によく知られており、たとえばベンジルアルコール、メチルパラベン、プロピルパラベン及びイミダゾリジニル尿素のような保存剤;エチレンオキシドとプロピレンオキシドのブロックポリマーたとえばアンタロックス(ANTAROX)F−88(Rhodia, Inc.)、ポリビニルアルコール及びエチルアルコールような増粘剤及び粘度調整剤;クエン酸、コハク酸、リン酸、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウムのようなpH調整剤;香料;染料;並びにジナトリウムエチレンジアミンテトラアセテートのような金属イオン封鎖剤である。かかる作用剤は各々独立して、100pbwのパール化用濃厚物当たり約5pbwまで一層典型的には約0.01pbwから約2.0pbwのレベルにて存在し得る。
【0031】
他の追加的な随意的添加剤は、電解質を包含する。適当な電解質は一般に、たとえば、リン酸、塩化物、硫酸又はクエン酸を含むアニオン及びナトリウム、アンモニウム、カリウム、マグネシウムを含むカチオンを有する化合物、並びにそれらの混合物を包含する。適当な電解質の特定の例は、塩化ナトリウム、塩化アンモニウム、硫酸ナトリウム及び硫酸アンモニウム、並びにそれらの混合物を包含する。本発明のパール化用濃厚物は、随意に、100pbwの濃厚物を基準として、約10pbwまで一層典型的には約0.5pbwから約5pbwの総量の1種又はそれ以上の電解質を含み得る。
【0032】
溶融パール化剤を含む加熱水性混合物は、たとえば溶融パール化剤を加熱水性媒質に添加する又は固体パール化剤を水性媒質(この水性媒質は当初には周囲温度にある)に添加しそして次いでパール化剤を溶融するのに有効な温度に生じた混合物を加熱する又は固体パール化剤を加熱水性媒質に添加しそしてパール化剤を溶融するのに有効な温度に生じた混合物を加熱するか若しくはこの混合物を維持するような、いかなる好都合なやり方でも形成され得る。
【0033】
一般に、水性混合物は、パール化剤の融点又はそれ以上の温度に加熱される。パール化剤以外の成分の一つ又はそれ以上が溶融により組成物中に組み込まれるべきである固体物質であるところの本発明の組成物の具体的態様において、水性混合物は、典型的には、すべてのすなわちパール化剤を含めてかかる成分の最高融点又はそれ以上にある温度に加熱される。典型的な具体的態様において、パール化剤を含む加熱水性混合物は、約65℃から約90℃一層典型的には約70℃から約85℃の温度に加熱される。
【0034】
一つの具体的態様において、溶融パール化剤を含む加熱水性混合物は、溶融パール化剤の不連続相が水性媒質の連続相中に分散されている二相混合物を得そして維持するために撹拌される。その代わりに、加熱水性混合物は、初期混合後、撹拌されないままにされ得る。
【0035】
冷却工程は、パール化剤の結晶を形成させるのに有効な速度にて行われる。混合物は、単に、加熱をやめること以外は何ら行動することなく室温に冷却され得る。一層典型的には、混合物は、冷却ジャケット又は冷却コイルのような冷却源の適用により冷却される。一つの具体的態様において、混合物は、パール化剤の不連続相が水性媒質の連続相中に分散されている二相混合物を維持するために冷却工程中撹拌される。その代わりに、加熱水性混合物は、撹拌することなく冷却され得る。冷却工程は、3つの段階すなわち混合物の温度が結晶形成前に低下する第1段階、結晶の形成及び成長が起こる第2段階並びに混合物の温度が結晶の形成及び成長の完了後に低下する第3段階を含むと考えられ得る。
【0036】
一つの具体的態様において、パール化剤は水性媒質に添加され、そして生じた混合物はパール化剤を溶融しそして溶融パール化剤と水性媒質の混合物を形成させるのに有効な温度にて加熱される。パール化剤及び水性媒質は、随意に、各々独立して水性媒質へのパール化剤の添加前に加熱され得る。アニオン性界面活性剤及びカチオン性成分は各々独立して、加熱工程前、加熱工程中、加熱工程と冷却工程の間又は冷却工程中に水性媒質に添加され得る。アニオン性界面活性剤又はカチオン性成分の全量が各々独立してかかる時期のいずれか一つにおいて添加され得、あるいはその代わりにアニオン性界面活性剤及びカチオン性成分の複数回に分けての添加が各々独立して異なる時期において混合物になされ得る。
【0037】
一つの具体的態様において、アニオン性界面活性剤の少なくとも一部及びカチオン性成分の少なくとも一部は各々結晶形成中に存在し、すなわちアニオン性界面活性剤の少なくとも一部及びカチオン性成分の少なくとも一部は各々独立して混合物中における結晶の形成前の任意の時期において混合物に添加される。
【0038】
一つの具体的態様において、アニオン性界面活性剤の少なくとも一部及びカチオン性成分の少なくとも一部を含むところのパール化剤と水性媒質の混合物が、パール化剤を溶融しそして溶融パール化剤を含む水性混合物を形成させるのに有効な温度に加熱され、そして次いでこの混合物はパール化剤の結晶を形成させるために冷却される。
【0039】
別の具体的態様において、アニオン性界面活性剤の少なくとも一部を含む水性媒質が、パール化剤を溶融するのに有効な温度に加熱される。次いで、溶融パール化剤と水性媒質の混合物を形成させるために継続加熱しながら、パール化剤が加熱水性媒質に添加されそして混合される。カチオン性成分は、加熱工程の開始後の時期に水性媒質に添加される。一つの具体的態様において、カチオン性成分の少なくとも一部が、加熱工程中に添加される。別の具体的態様において、カチオン性成分の少なくとも一部が、加熱工程後且つ冷却工程の第3段階前すなわち結晶の形成及び成長の完了前に添加される。一つの具体的態様において、カチオン性成分の少なくとも一部は、冷却工程の第1段階中すなわち結晶の形成前に添加される。別の具体的態様において、カチオン性成分の少なくとも一部は、冷却工程の第2段階中すなわち結晶の形成及び成長中に添加される。
【0040】
一つの具体的態様において、本発明の方法により製造された水性真珠光沢組成物は、上記に記載されたような本発明の真珠光沢濃厚物である。その代わりに、本発明の方法により製造された水性真珠光沢組成物は、以下に更に記載されるような最終用途の組成物(たとえばパーソナルケア用組成物のような)である。
【0041】
本発明のパール化用濃厚物は、広く様々なパーソナルケア用組成物の成分として添加され得る。かかる組成物は、慣用の生成方法を利用して当業者により処方され得る。本発明のパール化用濃厚物は「コールド」パール化用濃厚物であり、すなわち該濃厚物は室温にて添加され得る。該パール化用濃厚物は、特有の外観(いくつかの場合において高ラスターの真珠光沢及びシーン)を該組成物に付与する。一般に、本発明のパーソナルケア用組成物は、室温にて本発明の濃厚物をかかる組成物のその他の成分と一緒に単に混合することにより製造され得る。
【0042】
本発明のパール化用濃厚物は「コールド」パール化用濃厚物であり、すなわち該濃厚物は室温にて別の水性組成物とブレンドされ得る。その代わりに、パール化剤の結晶をその場で形成させるために、本発明の方法が最終用途の組成物(たとえばシャンプー組成物のような)に適用され得る。
【0043】
典型的なパーソナルケア用製品は、シャンプー、コンディショナー、ハンドソープ、液体セッケン、ボディウォッシュ、フェイシャルクレンザー、ベビークレンザー、子供用クレンザー及びバブルバスを包含する。かかる製品は、典型的には、両性界面活性剤、ツビッターイオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤又はそれらの組合わせを含有する水性系である。両性界面活性剤、ツビッターイオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤及びカチオン性界面活性剤は公知であり、そして適当な両性界面活性剤、ツビッターイオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤及びカチオン性界面活性剤の例は本発明のパール化用濃厚物に関して上記に記載されたものを包含する。パーソナルケア用の洗浄用製品は、典型的には、かかる組成物の100pbwの固形分(すなわち、水及び他の溶媒のない)を基準として、約6pbwまでの両性界面活性剤、約8pbwまでのツビッターイオン性界面活性剤、約20pbwまでのアニオン性界面活性剤を含有し、しかもすべての界面活性剤の総量は約6pbwから約25pbw一層典型的には約10pbwから約20pbwの範囲にある。
【0044】
本発明のパール化用濃厚物を利用するパーソナルケア用組成物は、随意に、他の成分たとえばベンジルアルコール、メチルパラベン、プロピルパラベン及びイミダゾリジニル尿素のような保存剤;エチレンオキシドとプロピレンオキシドのブロックポリマーのような増粘剤及び粘度調整剤;塩化ナトリウム、硫酸ナトリウム、ポリビニルアルコール及びエチルアルコールのような電解質;クエン酸、コハク酸、リン酸、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウムのようなpH調整剤;香料;染料;シリコーンガム、ポリオルガノシロキサン流体及びシリコーン樹脂すなわち架橋ポリオルガノシロキサン系を含めて有機ケイ素物質のようなコンディショニング剤;フケ防止剤(ジンクピリチオン)のような活性成分;ビタミンB、ビタミンEアセテートのようなビタミン又はそれらの誘導体;並びにジナトリウムエチレンジアミンテトラアセテートのような金属イオン封鎖剤のような他の成分を含有し得る。一般に、パーソナルケア用組成物は、随意に、100pbwのパーソナルケア用組成物を基準として且つ各々のかかる成分について独立して、パーソナルケア用組成物の所望性質に依存して約10pbwまで好ましくは約0.5pbwから約5.0pbwのかかる他の成分を含み得る。
【0045】
パール化用濃厚物はまた、他の水性組成物たとえば住宅又は自動車向けのケア用組成物(住宅洗浄用組成物及び自動車洗浄用組成物のような)のような他の水性組成物の外観を改変するのに有用である。その代わりに、パール化剤の結晶をその場で形成させるために、本発明の方法が最終用途の住宅ケア又は自動車ケア用組成物に適用され得る。
【0046】
実施例
諸例に示された多数の組成物に、次の物質を各々用いた。すなわち、
アニオン性界面活性剤1 ナトリウムラウレスサルフェート,26wt%水溶液(ローダペックス(RHODAPEX)ES−2,Rhodia Inc.)
カチオン性成分1 セトリモニウムブロマイド(ローダクオト(RHODAQUAT)M242B/99,Rhodia Inc.)
カチオン性成分2 グアーヒドロキシプロピルトリモニウムクロライド(ジャグアー(Jaguar)C−17,Rhodia Inc.)
パール化剤1 エチレングリコールジステアレート
界面活性剤配合物1 アニオン性界面活性剤と非イオン性界面活性剤の水性配合物(配合物中約52wt%の濃度におけるアンモニウムラウレスサルフェート、及びコカミドMEA(ミラケア(MIRACARE)LAC116,Rhodia Inc.))
【0047】
実施例1から8並びに比較例C1及びC2
アニオン性界面活性剤1、カチオン性成分1、パール化剤1及び水を下記の表Iに示された相対量にて一緒にし、混合しそして生じた混合物を80℃に加熱し、そして次いでこの混合物を室温に冷却することにより、実施例1から4及び比較例C1のパール化用濃厚物を製造した。
【0048】
【表1】

【0049】
実施例1〜4及び比較例C1のパール化用濃厚物組成物を水で下記の表IIに示されたように希釈することにより、実施例5〜8及び比較例C2の組成物を製造した。シャンプーのような完成処方物における使用レベルにより典型的な濃度において真珠結晶の外観を調査するために、この希釈は必要であった。真珠結晶の沈降なしの真珠外観を観察するために並べて置かれ且つかき回された組成物のサンプルの目視比較により、実施例5から8及び比較例C2の組成物の各々によって示された相対不透明度及び輝きを決定した。相対不透明度を1(最高)から6(最低)にて評価した。相対輝きを1(最高)から5(最低)にて評価した。不透明度及び輝きの結果は、下記の表IIに示されている。
【0050】
【表2】

【0051】
上記の表IIに示された結果は、カチオン性成分のレベルを増加すると希釈パール化用配合物の不透明度が増加したこと並びにいくつかの事例においてすなわち実施例5、6及び7において不透明度だけでなく濃厚物の輝きも増加されることを示している。
【0052】
実施例5〜8並びに比較例C3及びC4
諸成分を下記の表IIIに指摘された相対量にて次のやり方で一緒にすることにより、実施例5〜6及び比較例C3のパール化用濃厚物組成物を製造した。水と界面活性剤配合物1を一緒にし、そして次いで生じた混合物をおおよそ80℃に加熱した。この温度が達成されると、次いでパール化剤1及びカチオン性成分1又はカチオン性成分2のどちらかを添加した。パール化剤結晶を含めてこの混合物のすべての成分が分散するまで、撹拌及び80℃の温度を維持するための加熱を各々続行した(典型的には、約1時間又はそれ以上)。次いで、加熱をやめ、そしてこの混合物を室温に冷却した。比較例C3を類似のやり方で、しかしカチオン性成分の添加なしで製造した。
【0053】
【表3】

【0054】
相対量の界面活性剤配合物1及び電解質(塩化ナトリウム)並びに実施例5若しくは6又は比較例C3のパール化剤濃厚物を混合することにより、実施例7及び8並びに比較例C4のシャンプー組成物を製造した。
【0055】
実施例7及び8並びに比較例C4の各々により示された不透明度及び輝きを、互いの隣の暗表面上に2mlアリコートの組成物をピペットで移した後に目視的に比較した。処方物の下の暗表面がどのくらい見えるかについての観察に基づいて5(最高)から1(最低)の尺度で、不透明度を評価した。処方物の表面の下からどのくらいの「光輝」が発しているかについての観察に基づいて5(最高)から1(最低)の尺度で、輝きを評価した。不透明度及び輝きの結果は、下記の表IVに示されている。
【0056】
【表4】

【0057】
上記の表IVに示された結果は、例示的洗浄用処方物にて比較された場合、カチオン性成分の包含なしの同じパール化用濃厚物と比較して、カチオン性成分の添加でもっての増加不透明度及び増加輝きを示している。
【0058】
実施例9〜14
水、界面活性剤配合物1、パール化剤1、カチオン性成分1及び電解質(塩化アンモニウム)を下記の表Vに示された相対量にて一緒にすることにより、実施例9から11のパール化剤濃厚物組成物を製造した。これらの組成物は、実施例9及び10の組成物のカチオン性成分がパール化剤と共に添加されないでその代わりに水、アニオン性界面活性剤及びパール化剤の混合物の冷却中において、該混合物が下記の表Vに指摘された温度に達した時に添加されたこと以外は、上記の実施例5及び6において用いられた手順に従って製造された。
【0059】
【表5】

【0060】
実施例9〜11のパール化用濃厚物を用いて、実施例7及び8並びに比較例C4について上記に記載されたやり方で実施例12〜14のシャンプー組成物を製造し、そして実施例7及び8並びに比較例C4について上記に記載されたプロトコールに従って、これらのシャンプー組成物の不透明度及び輝きを評価した。結果は、下記の表VIに示されている。
【0061】
【表6】

【0062】
上記の表VIに示された結果は、カチオン性成分が冷却工程中異なる温度にて組み込まれる場合のパール化用濃厚物に対する影響を示している。実施例12のシャンプー組成物は実施例9のパール化用濃厚物を含有し、しかしてカチオン性成分はパール化用濃厚物に40℃にて(結晶化が主として完了されていると信じられる後)添加された。実施例13のシャンプー組成物は実施例10のパール化用濃厚物を含有し、しかしてカチオン性成分は54℃にて(おおよそ結晶化が起こり始まる時であると信じられる)添加された。実施例14のシャンプー組成物は実施例11のパール化用濃厚物を含有し、しかしてカチオン性成分はパール化剤と共に80℃にて添加された。
【0063】
実施例15〜18並びに比較例C5及びC6
水、界面活性剤配合物1、パール化剤1、カチオン性成分1及び電解質(塩化アンモニウム)を下記の表VIIに示された相対量にて一緒にすることにより、実施例15及び16のパール化剤濃厚物組成物を製造した。類似のやり方でしかしカチオン性成分の添加なしで、比較例C5を製造した。
【0064】
【表7】

【0065】
実施例15及び16並びに比較例C5のパール化用濃厚物を用いて、実施例7及び8並びに比較例C4について上記に記載されたやり方で実施例17及び18並びに比較例C6のシャンプー組成物を製造し、そして実施例7及び8並びに比較例C4について上記に記載されたプロトコールに従って、これらのシャンプー組成物の不透明度及び輝きを評価した。結果は、下記の表VIIIに示されている。
【0066】
【表8】

【0067】
上記の表VIIIに示された結果は、例示的洗浄用処方物にてカチオン性成分の包含なしの同じパール化用濃厚物と比較して、カチオン性成分の添加でもっての増加不透明度及びいくつかの事例において増加輝きの追加的例を示している。実施例17及び18の組成物は各々、増加不透明度を示した。実施例18の組成物はまた、増加輝きを示した。
【0068】
実施例19〜21
60.6pbwの水、23.4pbwの40wt%ナトリウムαオレフィンスルホネート(ローダカル(RHODACAL)A−246−L,Rhodia, Inc.)水溶液、12pbwの実施例2のパール化用濃厚物、クエン酸、塩化ナトリウム、香料、染料及び保存剤を一緒にすることにより、実施例19の真珠光沢の液状ハンドソープを製造する。水を混合容器中に装填し、そしてその他の成分を混合物が外観及び質感について一様になるまで室温にてゆっくり混合する。次いで、pHを6.0に調整するのに十分な量にて、クエン酸(50wt%)を添加する。次いで、塩化ナトリウム、香料、染料及び保存剤を添加する。
【0069】
62.4pbwの脱イオン水、17.2pbwの第1アニオン性界面活性剤(ナトリウムラウリルサルフェート,29.5wt%活性物質(ローダポン(RHODAPON)SB−8208/s,Rhodia, Inc.))、4.2pbwの第2アニオン性界面活性剤(ジナトリウムラウレス(3EO)サルフェートスルホスクシネート,30wt%活性物質(ゲルポポン(GERPOPON)SBFA 30,Rhodia, Inc.))、8.5pbwの実施例6のパール化用濃厚物、7.7pbwのツビッターイオン性界面活性剤(コカミドプロピルベタイン,30wt%活性物質ミラチン(MIRATINE)BET C−30(Rhodia, Inc.))、塩化ナトリウム、香料、染料、保存剤を一緒にすることにより、実施例20の超マイルドなボディシャンプーを製造する。水を混合容器中に装填し、そしてその他の成分を混合物が外観及び質感について一様になるまで室温にてゆっくり混合する。次いで、塩化ナトリウム、香料、染料及び保存剤を添加する。
【0070】
30pbwのシャンプー用配合物(ナトリウムメチルココイルタウレート、ココアミドプロピルベタイン、ココアミドDEA及びグリセリン)、5pbwのアニオン性界面活性剤(ナトリウムラウレスサルフェート,70wt%活性物質(ローダペックス(RHODAPEX)3N70,Rhodia, Inc.))、3pbwの両性界面活性剤(ナトリウムココアンホアセテート,40wt%活性物質(ミラノール・ウルトラ(MIRANOL Ultra)C−32,Rhodia, Inc.))、2pbwの非イオン性界面活性剤(ココアミドDEA(アルカミド(ALKAMIDE)DC 212/S,Rhodia, Inc.))、6pbwのジメチコン乳濁液(ミラシル(MIRASIL)DM−E,Rhodia, Inc.)、4pbwの実施例5のパール化用濃厚物、塩化ナトリウム、芳香剤、染料、保存剤及び水を一緒にすることにより、実施例21のマイルドなコンディショニングシャンプー組成物を製造する。水を混合容器中に装填し、そしてその他の成分を混合物が外観及び質感について一様になるまで室温にてゆっくり混合する。次いで、塩化ナトリウム、香料、染料及び保存剤を添加する。
【0071】
アニオン性界面活性剤及びカチオン性成分をパール化用濃厚物中に組み込むことは、高不透明度の外観及びいくつかの場合においてその上に高度の輝きの準備のために有用である。理論により縛られたくないけれども、結晶が形成される時にアニオン性界面活性剤及びカチオン性成分の存在がパール化剤の結晶化に影響を及ぼしそしてパール化剤の結晶構造を変化させ、それにより該濃厚物及びそれから作られるパーソナルケア用製品の外観を変化させる、ということが信じられる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
水性パール化用濃厚物であって、
パール化剤、
アニオン性界面活性剤、及び
カチオン性成分
を含む濃厚物。
【請求項2】
濃厚物が、100重量部の濃厚物を基準として、約10から約50重量部のパール化剤、約1から約35重量部のアニオン性界面活性剤及び約0.1から約20重量部のカチオン性成分を含む、請求項1に記載の濃厚物。
【請求項3】
パール化剤が、(C12〜C24)アルキル脂肪酸、(C12〜C24)アルキル脂肪酸のオキシアルキレンエステル、(C12〜C24)アルカノールアミド、及びかかるアルカノールアミドとの(C12〜C24)アルキル脂肪酸のエステルから選択された少なくとも1種の化合物を含む、請求項1に記載の濃厚物。
【請求項4】
パール化剤が、エチレングリコールモノステアレート及びエチレングリコールジステアレートから選択された少なくとも1種の化合物を含む、請求項1に記載の濃厚物。
【請求項5】
アニオン性界面活性剤が、アリールスルホネート、アルカリールスルホネート、アルファオレフィンスルホネート、パラフィンスルホネート、アルキルエステルスルホネート、アルキルサルフェート、アルキルアルコキシサルフェート、アルキルアルコキシカルボキシレート、アルキルアルコキシル化サルフェート、アシルサルコシネート及びアミドスルホネートから選択された少なくとも1種の化合物を含む、請求項1に記載の濃厚物。
【請求項6】
カチオン性成分が、カチオン性界面活性剤及びカチオン性ポリマーから選択された少なくとも1種の化合物を含む、請求項1に記載の濃厚物。
【請求項7】
カチオン性成分が、アミン塩、モノアルキルアミン誘導体、ジアルキルアミン誘導体及びイミダゾリン誘導体から選択された少なくとも1種のカチオン性界面活性剤化合物を含む、請求項6に記載の濃厚物。
【請求項8】
カチオン性成分が、ポリエトキシル化(2)オレイル/ステアリルアミン、エトキシル化タローアミン、ココアルキルアミン、オレイルアミン及びタローアルキルアミンから選択された少なくとも1種のアミン塩を含む、請求項7に記載の濃厚物。
【請求項9】
カチオン性成分が、セトリモニウムブロマイド、セトリモニウムクロライド、ミルトリモニウムブロマイド、ステアラルコニウムクロライド、オレアルコニウムクロライド、ココトリモニウムメトサルフェート、ヒドロキシエチルセチルジモニウムホスフェート、バッスアミドプロピルコニウムクロライド、ココトリモニウムクロライド、ジステアリルジモニウムクロライド、小麦麦芽アミドプロパルコニウムクロライド、ステアリルオクチルジモニウムメトサルフェート、イソステアラミノプロパルコニウムクロライド、ジヒドロキシプロピルPEG−5リノレアミニウムクロライド、PEG−2ステアルモニウムクロライド、クオタニウム18、クオタニウム80、クオタニウム82、クオタニウム84、ベヘントリモニウムクロライド、ジセチルジモニウムクロライド、ベヘントリモニウムメトサルフェート、タロートリモニウムクロライド及びベヘンアミドプロピルエチルジモニウムエトサルフェートから選択された少なくとも1種のモノアルキルアミン誘導体を含む、請求項7に記載の濃厚物。
【請求項10】
カチオン性成分が、ジステアリルジモニウムクロライド、ジセチルジモニウムクロライド、ステアリルオクチルジモニウムメトサルフェート、二水素化パルモイルエチルヒドロキシエチルモニウムメトサルフェート、ジパルミトイルエチルヒドロキシエチルモニウムメトサルフェート、ジオレオイルエチルヒドロキシエチルモニウムメトサルフェート及びヒドロキシプロピルビスステアリルジモニウムクロライドから選択された少なくとも1種のジアルキルアミン誘導体を含む、請求項7に記載の濃厚物。
【請求項11】
カチオン性成分が、イソステアリルベンジルイミドニウムクロライド、ココイルベンジルヒドロキシエチルイミダゾリニウムクロライド、ココイルヒドロキシエチルイミダゾリニウムPG−クロライドホスフェート、クオタニウム32及びステアリルヒドロキシエチルイミドニウムクロライドから選択された少なくとも1種のイミダゾリン誘導体を含む、請求項7に記載の濃厚物。
【請求項12】
カチオン性成分が、グアーヒドロキシプロピルトリモニウムクロライド、ヒドロキシプロピルグアーヒドロキシプロピルトリモニウムクロライド、ポリメタクリルアミドプロピルトリモニウムクロライド、ポリクオタニウム−2、ポリクオタニウム−6、ポリクオタニウム−7、ポリクオタニウム−10及びポリクオタニウム−11から選択された少なくとも1種のカチオン性ポリマーを含む、請求項6に記載の濃厚物。
【請求項13】
水性真珠光沢組成物を製造する方法であって、溶融パール化剤を含む加熱水性混合物を用意し、この混合物を冷却してパール化剤の結晶を形成させ、しかもアニオン性界面活性剤の少なくとも一部及びカチオン性成分の少なくとも一部が各々結晶形成中に存在するようにアニオン性界面活性剤及びカチオン性成分を当該混合物に添加することを含む方法。
【請求項14】
加熱水性混合物が、約65℃から約90℃の温度にある、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
アニオン性界面活性剤を冷却工程前の水性混合物に添加する、請求項13に記載の方法。
【請求項16】
カチオン性成分の少なくとも一部を冷却工程前の水性混合物に添加する、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
カチオン性成分の少なくとも一部を冷却工程中の水性混合物に添加する、請求項15に記載の方法。
【請求項18】
請求項13に記載の方法に従って製造された水性真珠光沢組成物。
【請求項19】
組成物がパール化用濃厚物である、請求項18に記載の組成物。
【請求項20】
組成物がパーソナルケア用組成物である、請求項18に記載の組成物。
【請求項21】
水性液組成物であって、請求項1に記載の濃厚物を含む水性液組成物。
【請求項22】
組成物がパーソナルケア用組成物である、請求項21に記載の水性液組成物。
【請求項23】
組成物が、シャンプー、ハンドソープ、液体セッケン、ボディウォッシュ、フェイシャルクレンザー、ベビークレンザー、子供用クレンザー、バブルバス、ヘアコンディショニング用組成物、モイスチャーローション及びモイスチャークリームから選択される、請求項22に記載の組成物。
【請求項24】
水性液組成物の外観を改変する方法であって、かかる組成物に請求項1に記載のパール化用濃厚物を添加することを含む方法。
【請求項25】
水性液組成物がパーソナルケア用組成物である、請求項24に記載の方法。
【請求項26】
請求項24に記載の方法により製造された水性液組成物。

【公表番号】特表2007−517898(P2007−517898A)
【公表日】平成19年7月5日(2007.7.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−549491(P2006−549491)
【出願日】平成17年1月10日(2005.1.10)
【国際出願番号】PCT/US2005/000719
【国際公開番号】WO2005/070375
【国際公開日】平成17年8月4日(2005.8.4)
【出願人】(598109291)ローディア インコーポレイティド (41)
【Fターム(参考)】