説明

ヒト又は動物の身体における電位を検出するための装置及び方法

本発明は、体側上に配置される電極(3)と体側上に存在する管理ユニット(4)とを含む、ヒト又は動物の身体における電位を検出するための装置及び方法に関する。本発明によれば、電極(3)と管理ユニット(4)との間の伝導性経路(19)は、少なくとも特定の領域に導電性液体(17)を含む。経路(19)は、流体が充填されているパッドセグメント(16)として設計されることが好ましい。また、本発明は、体側上に配置される電極(3)と、好ましくは体側上に存在する管理ユニット(4)及び/又は好ましくは体側から離れて存在する処理ユニット(10)とを含む前述の種類の装置及び方法であって、少なくとも1つの送信機(7)及び少なくとも1つの受信機(9)を用いて無線伝送(8)により互いに通信する装置及び方法に関する。無線伝送(8)は、ZigBee、Wibree、Bluetooth、又はULP規格に従って送信機(7)及び受信機(9)を含むことが好ましいと考えられる。本発明は、また、前記装置用の衣類形支持手段に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、体側上に配置される電極と、体側上に存在する管理ユニットとを備える、ヒト又は動物の身体における電位を検出するための装置に関する。また、本発明は、互いに通信する、体側上に配置される電極と好ましくは体側上に存在する管理ユニット及び/又は好ましくは体側から離れて存在する処理ユニットとを備えるヒト又は動物の身体における電位を検出するための装置、並びにヒト又は動物の身体における電位を検出するための衣類形支持手段及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
前述の種類の装置及び方法は、特許文献1より知られている。特許文献1には、テレメータ送信機が開示されており、その送信電子装置は、プラスチック層の間に配置され、構成部品として電極を有するよう設計され、伝導性プラスチック層を介してこれらと通信する。電池を含む構成部品は、胸部の周りに装着することができるベルトに防水のために挿入される。ユーザのECG又は心拍数等の電極から検出されるデータは、近接磁場を用いて受信機にワイヤレスで送信される。前記受信機は、例えば、ブレスレットとして装着することができる。
【0003】
心機能を監視するための別の一般的な移動式装置は、特許文献2に記載されている。前記装置は、胸部に接続され、且つ体側上に配置される管理ユニットにワイヤレスで接続されている幾つかの電極を有する。前記電極は、Bluetooth送信装置及び電源に装備されて、電気信号の伝送を管理ユニットに伝導することができる。
【0004】
管理ユニット自体が、信号処理装置、具体的にはA/Dコンバータと、記憶装置とを有する。また、重要な心機能を識別するための分析ソフトウェアも備える。USB又はBluetoothインターフェースを介して、記憶装置に記録されたデータを、別の媒体に送信することもできる。
【0005】
この刊行物に開示されている別の実施形態は、衣類に配置される導電体を介した、電極と管理ユニットとの間のデータ転送に関する。この衣類は、通常の洋服ではなく、試験中患者に装着される衣類である。したがって、患者の運動の自由は、制限されない。更に、余分な重量による負担は、かなり少ない。
【0006】
電位のワイヤレス記録及び遠隔モニタリングのための別の装置は、特許文献3に開示されている。患者、具体的には動物に装着される装置としては、小さな電池式装置の形態をとる小型データ取得手段が挙げられ、これは、可能な限り最も短いケーブルと接続されている電極からのアナログ信号を検出する。前記電池式装置は、信号のデジタル化、エラー訂正、及びデータ処理を行う。この目的のために、適切なアルゴリズム及びデジタル信号フィルタを通して、任意の干渉及び雑音成分を除去し、その結果、送信機は、完全なEMG又はECGトレースを有する。好ましくは、Bluetooth技術を用いて、デジタルワイヤレス接続経路を介して、患者から十分な距離に配置されたコンピュータに接続されている受信機に、患者のデータが送信される。次いで、この患者のデータをマージし、可視化する。
【0007】
Bluetooth規格に従う送信は、エネルギー消費量が多く、且つ電極と管理ユニットとの間をワイヤレスで接続するために、比較的長い時間が必要とされるという問題点を有する。
【0008】
特許文献4には、電位を伝導し、それを身体から離れているモニタリングステーションにワイヤレス送信するための装置を備えるペースメーカーが記載されている。螺旋形電極を皮下に配置し、身体組織及び移動している体液との直接接触しないようにする。前記電極は、ケーブルにより体側上の管理ユニットと通じており、該管理ユニットは、密閉された筐体内に配置され且つ信号処理装置を有する。モニタリングステーションと管理ユニットとの間を無線リンクによって接続することにより、体側と装置の遠隔構成部品との間の双方向通信が可能となる。
【0009】
その上、前記電極と前記管理ユニットとの間の複雑な配線を、本明細書において提供しなければならない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】独国特許出願公開第4215549A1号明細書
【特許文献2】独国特許出願公開第102005060985A1号明細書
【特許文献3】独国特許出願公開第102004020515A1号明細書
【特許文献4】欧州特許第1331878B1号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明の目的は、応用性が高く、且つ着心地がよく、エネルギー消費量が低く、そして電極、管理ユニット及び/又は処理ユニット間で確実に応答性の高いデータ交換ができるように、この種の装置及び手順を開発することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
この目的は、前記電極と前記管理ユニットとの間の経路が、少なくとも特定の領域において導電性液体を含むことにより、前述の種類の装置に関する本発明の第1の実施形態において解決される。先行技術と異なる点は、取扱が面倒であり、且つ(装着性に関して)問題となる有線通信を行わないが、必要な数の経路によって互いに電気的に分離されている任意の液体貯蔵所を通じて通信を行うことができる点にある。
【0013】
本発明の装置は、例えば、心電図(ECG)信号の伝導に用いることができるだけでなく、より一般的に、脳波(EEG)又は他の電位(例えば、筋電図EMG)の取得にも用いることができる。
【0014】
前記管理ユニットは、送信機が、処理ユニットの受信機とワイヤレスで通信するという利点を有する。これにより、身体から離れた場所に、データ格納装置、ディスプレイ、及び典型的な印刷装置を有する比較的大きな処理装置を設置することができるので、患者は、実質的に自由に運動できる。
【0015】
本発明の実施形態として、少なくとも1つ、好ましくは幾つかの電極が、体側上のユニット内に管理ユニットと共に配置される形態が特に好ましい。このユニットは、患者の体全体に適用されるので、構成部品を正確に配置するための煩雑さ及びそれに伴う失敗がなくなる。
【0016】
前記電極及び管理ユニットのユニットとしては、平坦なパッドの形態で形成されることが好ましい。ソフトパッドカバー及びパッド充填材からなるパッドは、患者の体表面に適合する能力が高く、非常に着心地がよい。
【0017】
前記ユニットの単純な用途としては、角のある形状として形成され、曲線状であるか又は丸みを帯びた角部を有することが好ましいが、各脚部末端と、脚部末端間の移行領域にも電極が1つずつ配置されることが好ましい。
【0018】
また、前記ユニットが接着性外表面を有し、それを用いて前記ユニットを体表面に取付け得ることにより、前記ユニットの取扱を容易にすることが好ましい。前記ユニットの使用前は、シリコーンコーティングされた紙等により不所望の接触から前記接着性表面を保護していてもよい。
【0019】
本発明の特に有益な実施形態によれば、前記経路は、パッド充填材の少なくとも一部を形成する流体充填パッドセグメントとして形成される。前記パッドセグメントは、例えば、蜂の巣状であってもよいが、実質的に細長い伸長部を有するように形成されてもよい。
【0020】
前記パッドのカバーとしては、電気絶縁体、特に熱可塑性合成材料から作製されることが好ましい。したがって、それ以上、手を加えることなしに、経路を形成する液体沈着物(deposits)の間がパッドカバーにより電気的に分離される(必要に応じて、パッドカバーに仕切りを設けてもよい)。
【0021】
信号伝送に用いられる液体としては、安価に生産でき、且つ十分な伝導性を有する水性電解質が有利である。
【0022】
また、液体としては、ゲル状稠度を示すことが好ましく、それによって触覚的に着心地がよくなり、且つ雑音発生も改善される。
【0023】
本発明を実施するために特に好適な液体としては、0.65重量%〜0.75重量%、好ましくは約0.71重量%の脱塩水又は蒸留水と、0.10重量%〜0.20重量%、好ましくは約0.14重量%の塩化ナトリウムと、0.03重量%〜0.07重量%、好ましくは約0.05重量%のヒドロキシエチルセルロースと、0.07重量%〜0.13重量%、好ましくは約0.10重量%のプロピレングリコールとを含有する。これらにより得られるゲル状液体に、更に色素を添加してもよい。前記ゲルは、粉末化塩化ナトリウムと、同様に粉末化されているヒドロキシエチレンセルロースとを混合し、次いで液体プロピレングリコールを添加し、撹拌しながら混合物に水を加えることにより調製されることが好ましい。
【0024】
本発明の基本的な目的は、送信機及び受信機との無線伝送手段を用いてワイヤレス通信を行うことにより更に達成される。前記無線伝送には、W−LAN又はBluetooth等の規格を用いることができる。しかし、患者のデータの前記無線伝送手段としては、ZigBee無線ネットワーク規格に従った送信機及び受信機を含むことが好ましい。前記ZigBeeは、ワイヤレス無線規格であり、IEEE802.15.4規格に基づき、10m〜100mという短距離のデータ伝送に特に適している。前記ZigBeeのワイヤレス無線ネットワーク規格の周波数範囲が863.3MHz/2.46GHz(欧州)及び915MHz/2.46GHz(米国)の場合は、ターミナルのエネルギー消費量が非常に少なく、20kbit/s〜250kbit/sの伝送速度でのワイヤレス通信が安定、且つ、安全であることを特徴とする。反応時間が非常に短いため、リアルタイム適用が可能である。前記ZigBeeワイヤレス伝送は、電極から管理ユニットへの伝送であってもよく、体側上に存在する管理ユニットと典型的には、体側から離れて存在する制御ユニットとの間の伝送であることが好ましい。
【0025】
規格IEE802.15.4は、非常に基本的、且つコスト効率のよいRFD(機能限定デバイス)及びFFD(フル機能デバイス)という複雑性の異なる2つの分類のデバイスを提供する。前記FFDは、他のFFD及びRFDと通信することができるが、前記RFDは、前記FFDとしか接続できない。ソフトウェア実装は、8bitのマイクロコントローラで行うことができる。2つのZigBeeデバイス分類では、例えば、PANコーディネータとして機能するFFDにRFD又はFFDが接続されるスター型トポロジ等の異なるネットワークトポロジが構築され得る。或いは、無線範囲内に位置するデバイス間のポイントツーポイント通信を提供するピアツーピアトポロジが考えられる。
【0026】
医学的目的のために電位を伝導するためのデバイスにワイヤレスネットワークをセットアップするとき、データを受信して中心ノードに送信するセンサノードと、中心ノードによりアドレス指定されるアクチュエータノードとの区別が必要となる。
【0027】
前記電極は、好ましくは、体側上に存在する測定値トランスデューサ(A/Dコンバータ)に機能的に接続され、次に、前記体側上に存在する測定値トランスデューサは、体側上に存在する送信機と通信する。このとき、送信機及び/又はトランスデューサは、単回使用チップセットとして設計されることが好ましい。
【0028】
しかし、前記管理ユニットは、原則として、単回使用及び複数回使用の両方で提供され得る。後者の場合、前記管理ユニットは、パッドケースのコネクタを通してセットアップされて、伝導性液体と電気的に接続することが好ましい。
【0029】
送信されるデータの受信は、PCMCIAカード又はビューアーを備える受信機によって行うことができ、これは、ZigBee受信チップに加えて、ペアリングを可能にするために組み込まれているバーコード又はRFIDリーダであってもよい。
【0030】
更に、前記Wibree規格に従った伝送又は上位層プロトコル(ULP)も可能である。前記Wibree規格は、業界標準であるBluetoothの競合相手であり、2.4GHzの範囲で伝送を行うが、電力入力及び出力領域が非常に低い。伝送速度は、1Mbit/sである。前記ULPは、ソケットダイレクトプロトコル(SDP)のアプリケーションである。
【0031】
ヒト又は動物の身体における電位を検出するための装置の衣類形支持手段に関して、特に、既に記載した実施形態の1つによれば、前記支持手段が身体サイズに適合するための手段を備えることにより目的が達成される。前記身体サイズという概念は、ヒト又は動物の身体の全ての寸法、例えば、腹部、腕部、又は頸部の周囲長、肩幅、及び上半身の高さを網羅する。したがって、前記身体サイズが大きく異なる患者でも前記支持手段を装着することができ、測定品質又は着心地に悪影響を与えることはない。前記支持手段は、ベスト形に作製され、幅、長さ、頸部の長さ、腕の長さ、及び/又は肩幅の可変調整手段を有することが特に好ましい。
【0032】
更に、前記目的を達成するために、方法に関する請求項に言及される手段が好適である。
【図面の簡単な説明】
【0033】
図面は、本発明の例及び異なる実施形態を概略的に表す。
【図1】図1は、心電図(ECG)の例を用いた本発明の装置の基本構造を示す。
【図2】図2は、前記装置の平面図を示す。
【図3】図3は、図2の装置の長手方向断面を示す。
【図4】図4は、本発明の別の装置の平面図を示す。
【図5】図5は、本発明の別の実施形態に係る液体が充填されている経路を示す。
【図6】図6は、無線リンクを通じて供給ユニットと通信している電極を示す。
【図7】図7は、電極アレイの携行装置を示す。
【発明を実施するための形態】
【0034】
図1に示すように、患者1は、胸部領域にパッド形ユニット2を装着しており、パッド形ユニット2は、管理ユニット4に接続されている体表面上に存在する多数の電極3を収容している。管理ユニット4は、測定値トランスデューサ(A/Dコンバータ)5、電源ユニット6、及び送信機7を含み、送信機7は、前記ZigBeeワイヤレス無線ネットワーク規格で機能する。
【0035】
体側上のユニット2は、無線伝送8により、体側から離れて配置されている処理ユニット10の受信機9と通信し、処理ユニット10は、データメモリ11、及び測定された曲線をグラフ表示するためのディスプレイ12も含む。更に、処理ユニット10は、測定された曲線を印刷するための印刷装置13を備えている。
【0036】
平面状のパッド形ユニット2は、ユニット2を完全に取り囲み、そうでなければ、バー15により電気的に分離されている複数のパッドセグメント16にユニット2を構造化する電気絶縁パッドカバー14からなる。パッドカバー14及びバー15は、可撓性熱可塑性合成材料、具体的には、ポリエチレン又はポリエチレン/ポリプロピレンコポリマーのフィルムを切断し、次いで溶接したものであってもよい。各パッドセグメント16には、導電性ゲル状流体17が充填されている。単回使用用品として、1回使用した後に廃棄される電極3及び完全管理ユニット4を含むユニット2が提供される。
【0037】
電極3及び管理ユニット4は、両方、液体17中に突出している電気接点18を備える。この場合において、電極3の電気接点18は、管理ユニット4の関連する電気接点18との導電性接続において、液体17が充填されているパッドセグメント16を介する。例えば、電極3.1の接点18.1は、パッドセグメント16.1により形成される経路19.1を介して、管理ユニット4の接点18.1’と通信する。
【0038】
電極3は、局所的にパッドカバー14を貫き、患者1の体表面と直接接触するための領域20が設けられる。開口部が密封され、パッドセグメント16内に存在する液体17の漏出が遮断されていることを理解されたい。パッドカバー14の隣接する外表面21は、自己接着性であり、患者1の身体にユニット2を配置するために用いられる。
【0039】
図4の実施形態では、所望の電極配置に従って、ユニット4は、各脚部末端22及び電極アレイの角部に電極が1つずつ配置される角のある形状として形成される。中央の電極3は、管理ユニット4の下面に配置される。この実施形態でも、電極3と管理ユニット4との間の電気的接続は、液体17を介して行われる。また、電極3.1の接点18.1は、液体17が充填されているパッドセグメント16.1を用いて形成される電気経路19.1を介して、管理ユニット4の接点18.1’と接続される。他の接点18は、適宜通信する。
【0040】
図5は、電極3及び管理ユニット4がユニットを形成しないが、伝導性液体17が充填されている管23を通して別々の構成部品として電気的に通信する本発明の装置を示す。この場合、電位差を測定するために、任意の数の電極3を、関連する管23を介して管理ユニット4に接続することができる。
【0041】
図6に示すように、本発明は、具体的には、前記ZigBeeワイヤレス無線ネットワーク規格に基づく無線伝送8による、電極クラスタ3.3、及び3.4の少なくとも2つの電極3及び送信機7.1から、管理ユニット4の受信機9.1へのワイヤレス通信を含む。この場合、各電極3は、ボタン電池の形態の電源ユニット6を備える。また、電極クラスタ3.3、及び3.4の外表面24は、ネットワークをセットアップする目的のために、個々の電極クラスタ3.3、及び3.4の接続を確立するRFIDタグを有する。
【0042】
図7に示すように、支持手段25は、図4の実施形態に係るユニット2が胸部領域に装備されているベスト形衣類26からなる。衣類26は、患者の身体サイズに適合するために、衣類26の前面の様々な位置に面ファスナー29で固定される、背中から肩部を超えて身体を把握するクロスストラップ28を含む調整手段27を、例えば、肩領域に備えている。長さ、幅、並びに頸部及び腕部の幅を調整するための類似の調整手段27’も設けられる。
【符号の説明】
【0043】
1 患者
2 ユニット
3 電極
3.1 電極
3.2 電極
3.3 電極クラスタ
3.4 電極クラスタ
4 管理ユニット
5 測定値トランスデューサ
6 電源ユニット
7 送信機
7.1 送信機
8 無線伝送
9 受信機
9.1 受信機
10 処理ユニット
11 データメモリ
12 ディスプレイ
13 印刷装置
14 パッドカバー
15 バー
16 パッドセグメント
16.1 パッドセグメント
17 液体
18 接点
18.1 接点
18.1’ 接点
19 経路
19.1 経路
20 (直接接触する)領域
21 外表面(自己接着性のパッドカバー)
22 脚部末端
23 管
24 外表面(電極)
25 支持手段
26 衣類
27 調整手段
27’ 調整手段
28 肩部
29 面ファスナー

【特許請求の範囲】
【請求項1】
体側上に配置される電極(3)と体側上に存在する管理ユニット(4)とを含むヒト又は動物の身体の電位を検出するための装置であって、電極(3)と管理ユニット(4)との間の経路(19)が少なくとも特定の領域に導電性液体(17)を含むことを特徴とする装置。
【請求項2】
管理ユニット(4)が、送信機(7)を含み、前記送信機(7)が、好ましくは体側から離れて存在する処理ユニット(10)の受信機(9)とワイヤレス通信する請求項1に記載の装置。
【請求項3】
少なくとも1つの、好ましくは幾つかの電極(3)が、体側上に存在するユニット(2)内に管理ユニット(4)と共に配置される請求項1又は2に記載の装置。
【請求項4】
ユニット(2)が、好ましくは平坦なパッドの形態で、電極(3)及び管理ユニット(4)から形成される請求項3に記載の装置。
【請求項5】
ユニット(2)が、各脚部末端(22)と好ましくは前記脚部間の移行領域とに電極(3)が配置される角のある形状として形成される請求項3又は4に記載の装置。
【請求項6】
ユニット(2)が、接着性外表面(21)を備える請求項3から5のいずれかに記載の装置。
【請求項7】
伝導性経路(17)が、液体の充填されているパッドセグメント(16)として形成される請求項4から6のいずれかに記載の装置。
【請求項8】
パッドカバー(14)が、電気絶縁体、特に熱可塑性合成材料から製造される請求項4から7のいずれかに記載の装置。
【請求項9】
液体(17)が、水性電解質からなる請求項1から8のいずれかに記載の装置。
【請求項10】
液体(17)が、ゲル状稠度を有する請求項1から9のいずれかに記載の装置。
【請求項11】
液体(17)が、0.65重量%〜0.75重量%、好ましくは約0.71重量%の脱塩水又は蒸留水と、0.10重量%〜0.20重量%、好ましくは約0.14重量%の塩化ナトリウムと、0.03重量%〜0.07重量%、好ましくは約0.05重量%のヒドロキシエチルセルロースと、0.07重量%〜0.13重量%、好ましくは約0.10重量%のプロピレングリコールとを含有する請求項10に記載の装置。
【請求項12】
特に請求項1から11のいずれかに記載の、互いに通信する体側上に配置される電極(3)と好ましくは体側上に存在する管理ユニット(4)及び/又は好ましくは体側から離れて存在する処理ユニット(10)とを含む、ヒト又は動物の身体における電位を検出するための装置であって、通信手段が、特にZigBeeワイヤレスネットワーク規格に基づく送信機(7)及び受信機(9)とのワイヤレス無線伝送(8)を使用する装置。
【請求項13】
電極(3)が、体側上のコンバータ(5)と機能的に接続され、前記体側上のコンバータ(5)が、体側上に存在する送信機(7)と通信する請求項12に記載の装置。
【請求項14】
送信機(7)及び/又は測定値トランスデューサー(5)が、単回使用チップとして形成される請求項12又は13に記載の装置。
【請求項15】
特に請求項1から14のいずれかに記載の、ヒト又は動物の身体における電位を検出するための装置用の衣類形支持手段(25)であって、体のサイズに適合する手段を備える衣類形支持手段。
【請求項16】
支持手段が、ベスト形であり、幅、長さ、頸部の長さ、腕部の長さ、及び肩幅の少なくともいずれかに関して可変的である調整手段(27、27’)によるものである請求項15に記載の支持手段。
【請求項17】
ヒト又は動物の身体における電位を検出するための装置の電極(3)と管理ユニット(4)との間で信号を伝送するための方法であって、電極(3)からの信号が、導電性液体(17)によって管理ユニット(4)に伝送されることを特徴とする方法。
【請求項18】
特に請求項17に記載の、ヒト又は動物の身体における電位を検出し、好ましくは体側から離れて存在する処理ユニット(10)にデータをワイヤレス伝送する方法であって、データの転送がZigBee規格に従って通信される方法。
【請求項19】
電極(3)からのアナログ信号がデジタル化され、次いで、処理ユニット(10)に転送される請求項18に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公表番号】特表2012−511342(P2012−511342A)
【公表日】平成24年5月24日(2012.5.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−539932(P2011−539932)
【出願日】平成21年12月2日(2009.12.2)
【国際出願番号】PCT/EP2009/008595
【国際公開番号】WO2010/066369
【国際公開日】平成22年6月17日(2010.6.17)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.ZIGBEE
2.Bluetooth
【出願人】(509245821)ユーピー メッド ゲーエムベーハー (7)
【氏名又は名称原語表記】UP MED GMBH
【住所又は居所原語表記】Neumarkter Str. 41 81673 Munchen (DE)
【Fターム(参考)】