説明

ヒト成長および分化因子GDF−5

本発明は、新規な特徴、例えば生理的条件下での改善された溶解性および制御放出特徴を有する成長因子医薬組成物の生成および使用に関する。GDFファミリーの成長因子の1つまたは複数の前駆体タンパク質の前記の組成物は、例えば、多様な組織および器官の、例えば骨、軟骨、腱、靭帯、神経および皮膚の成長、分化、保護および再生のような形態形成効果を誘導する。本発明は、組織破壊性損傷の治癒、および変性障害の予防または治療に有利に使用することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、新規な特徴、例えば生理的条件下での改善された溶解性および制御放出特徴を有する成長因子医薬組成物の生成および使用に関する。GDFファミリーの成長因子の1つまたは複数の前駆体タンパク質の前記の組成物は、例えば、多様な組織および器官の、例えば骨、軟骨、腱、靭帯、神経および皮膚の成長、分化、保護および再生のような形態形成効果を誘導する。本発明は、組織破壊性損傷の治癒、および変性障害の予防または治療に有利に使用することができる。
【背景技術】
【0002】
多様な生物学的特性を有する成長因子は、成長/分化因子5(GDF-5)である。このタンパク質はMP52としても知られ、重複した生物学的機能と非常に高いアミノ酸相同性を有するGDF-5の非常に近い同系統物はGDF-6およびGDF-7である。GDF-5/-6/-7群は、脊椎動物/哺乳動物種間で保存されているが、無脊椎動物にはオルソログが知られていない(DucyおよびKarsenty 2000、Kidney Int. 57、2207〜2214)。一般に、GDFタンパク質は、細胞の増殖および分化、ならびに組織形成/再生を促進し、広範囲の医療的な治療方法および応用に適する。これらの二量体分子は、I型およびII型セリン/スレオニン受容体キナーゼで構成される特異的受容体複合体を介して作用する。受容体キナーゼは、その後、smadタンパク質を活性化し、これが次いでシグナルを核内に伝達して、標的遺伝子発現を調節する。Smad非依存性シグナル伝達経路もこれらの受容体により開始され、MAPキナーゼ経路の誘導をもたらす。Smadは、細胞表面受容体から核へシグナルを直接伝達できるシグナル変換分子の独特なファミリーであり、そこでSmadは、DNA結合パートナーならびに転写コアクチベーターおよびコリプレッサーと相互作用することにより転写を調節する。
【0003】
このタンパク質ファミリーのメンバーは、大きい前駆体タンパク質として最初に合成され、その後、C末端から約110〜140アミノ酸の塩基性残基のクラスタにてタンパク質分解切断を受けることにより、N末端プロドメインからC末端成熟タンパク質部分が放出される。全ての成熟ポリペプチドは、構造的に関連しており、これらのタンパク質の3次元「シスチンノット」モチーフを担う6または7つの基準のシステイン残基を含む保存された生物活性ドメインを含有する。
【0004】
哺乳動物の体内では、トランスゴルジネットワークにおいてタンパク質内部分解切断が最初に起こる。このプロセスは、最後に、活性な成熟タンパク質部分の分泌を導くが、供給源の材料および切断された前駆体タンパク質のプロドメイン部分は、ゴルジ区画に残存すると考えられている。
【0005】
生物学的に活性な成熟GDF-5関連タンパク質を含む医薬組成物は、既に開発されている(例えばWO96/33215を参照されたい)。成熟GDF-5は、骨、軟骨および結合組織の形成の非常に効果的な促進剤であると同定されている(例えばWO95/04819、Hottenら1996、Growth Factors 13、65〜74;Stormら1994、Nature 368、639〜643;Changら1994、J. Biol. Chem. 269、28227〜28234を参照されたい)。これは、種々の組織および器官の再生を促進するためにも有益である。GDF-5は、神経系での成長因子であり、例えばドーパミン作動性ニューロンの生存を支持する(例えばWO97/03188;Krieglsteinら、(1995) J. Neurosci Res. 42、724〜732;Sullivanら、(1997) Neurosci Lett 233、73〜76;Sullivanら(1998)、Eur. J. Neurosci 10、3681〜3688を参照されたい)。このタンパク質は、神経機能の維持または既に損傷された組織内の神経機能の保持を可能にする。GDF-5は、よって、全般的に応用可能な神経栄養性因子であると考えられる。このタンパク質は、皮膚関連疾患の治療および診断(WO02/076494;Battagliaら 2002、Trans. Orthop. Res. Soc. 27、584)、ならびに血管新生の誘導(Yamashitaら1997、Exp. Cell Res. 235、218〜26)のためにも有用である。
【0006】
特に、GDF-5の骨形成性特性は、過去に成功裏に用いられ、すなわち、局所的骨折の治癒を助けた。このような目的のために、成熟GDF-5と固体担体マトリクスとからなる骨誘導性組み合わせ材料が開発されている(例えばWO98/21972を参照されたい)。しかし、固体材料は、体内でのタンパク質の均質な分布を保証するために全身投与が必要とされる骨粗鬆症のような適応症には不適切である。同様に、脳または脊髄のようなアクセス困難な場所への薬剤の送達が問題になる。
【0007】
これらの場合、可溶形のGDF-5の投与が一般に好ましい。しかし、成熟タンパク質は、生理的条件下で非常に乏しい溶解性を示す。この事実により、安定な液体またはゲル状のGDF-5組成物を処方する以前の試みは、深刻な問題に直面した。成熟GDF-5/MP52のpH依存性の溶解性プロファイルは(EP1462126に示される)、このタンパク質が4.25より高いpHの水溶液中で沈澱し始め、pH 5とpH 9の間でほぼ不溶性になることを明らかにする。EP1462126は、低イオン強度の溶媒を用いることによりタンパク質の溶解性プロファイルを若干改善することに成功したのにもかかわらず、中性pH近くでの高い溶解性は決して達成されていないが、このような溶解性は非経口およびその他の処方にとって非常に望ましい。
【0008】
これらの独特の組織誘導性活性の発見の後に、GDF-5のような成長因子タンパク質は、治療的研究および再生外科手術にうまく応用されており、ここで該タンパク質は、単独または特定のマトリクス材料との組み合わせのいずれかで、損傷された組織の自然治癒プロセスを促進および支援する。それにもかかわらず、このようなタンパク質の、生理的条件下、例えばかさばる固体担体材料と該タンパク質を組み合わせることを許容しない場合における、効率的な投与のための新規な方法および医薬組成物を開発することに対する大きい要求がまだ存在する。身体の要求を厳密に満足する制御された様式で活性タンパク質が放出される製剤が、特に望まれる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】WO96/33215
【特許文献2】WO95/04819
【特許文献3】WO97/03188
【特許文献4】WO02/076494
【特許文献5】WO98/21972
【特許文献6】EP1462126
【特許文献7】US5,801,014
【特許文献8】WO96/14335
【特許文献9】WO97/04095
【特許文献10】US 5,658,882
【特許文献11】WO01/11041
【特許文献12】WO99/61611
【特許文献13】EP0831884
【特許文献14】WO95/16035
【特許文献15】WO93/16099
【非特許文献】
【0010】
【非特許文献1】DucyおよびKarsenty 2000、Kidney Int. 57、2207〜2214
【非特許文献2】Hottenら1996、Growth Factors 13、65〜74
【非特許文献3】Stormら1994、Nature 368、639〜643
【非特許文献4】Changら1994、J. Biol. Chem. 269、28227〜28234
【非特許文献5】Krieglsteinら、(1995) J. Neurosci Res. 42、724〜732
【非特許文献6】Sullivanら、(1997) Neurosci Lett 233、73〜76
【非特許文献7】Sullivanら(1998)、Eur. J. Neurosci 10、3681〜3688
【非特許文献8】Battagliaら2002、Trans. Orthop. Res. Soc. 27、584
【非特許文献9】Yamashitaら1997、Exp. Cell Res. 235、218〜26
【非特許文献10】Hottenら1994、Biochem. Biophys Res. Commun. 204、646〜652
【非特許文献11】Takuwaら(1989)、Am.J. Physiol. 257、E797〜E803
【非特許文献12】Yamaguchiら1991、Calcif. Tissue Int. 49、221〜225
【非特許文献13】Nakamuraら2003、J. Periodontal Res. 38、597〜605
【非特許文献14】Inadaら1996(Biochem Biophys Res Commun. 222、317〜322)
【非特許文献15】Wolfmanら1997、J. Clin. Invest. 100、321〜330
【非特許文献16】Noheら、2002. J Biol Chem. 277、5330〜5338
【非特許文献17】Mathysら(1999)、Gene 231、1〜13
【非特許文献18】Southworthら、(1999) Biotechniques 27、110〜120
【非特許文献19】Costamら1996、J. Cell Biol. 134、181〜191
【非特許文献20】Thompson, J. D.、Gibson.T.J.、Plewniak.F.、Jeanmougin.F.およびHiggins.D.G.(1997) The ClustalX windows interface: flexible strategies for multiple sequence alignment aided by quality analysis tools. Nucleic Acids Research 24:4876〜4882
【非特許文献21】Thompson, J. D.、Higgins, D. G.およびGibson, T.J. (1994) CLUSTALW: improving the sensitivity of progressive multiple sequence alignment through sequence weighting, positions-specific gap penalties and weight matrix choice. Nucleic Acids Research 22:4673〜4680
【非特許文献22】Seidahら1990、DNA Cell Biol. 9、415〜424
【非特許文献23】Nakayamaら1992、J. Biol. Chem. 257、5897〜5900
【非特許文献24】Beaubienら1995、Cell Tiss. Res. 279、539〜549
【非特許文献25】Dongら1995、J. Neurosci. 15、1778〜1796
【非特許文献26】Handbook of Pharmaceutical Controlled Release Technology (Wise, D.編)、2000
【非特許文献27】Gus Remington's Pharmaceutical Sciences (第18版、Mack Publishing Co.、Eastern、Pa.、1990、1435〜1712)
【非特許文献28】Kirker-Head 2000、Advanced Drug Delivery 43、65〜92
【非特許文献29】StormおよびKingsley 1996、Development 122、3969〜3979
【非特許文献30】AspenbergおよびForslund 1999、Acta Orthop Scand 70、51〜54
【非特許文献31】Walshら2004、Spine 29、156〜63
【非特許文献32】Spiroら2000、Biochem Soc Trans. 28、362〜368
【非特許文献33】Morotomeら1998、Biochem Biophys Res Comm 244、85〜90
【非特許文献34】Youら(1999)、Invest Opthalmol Vis Sci 40、296〜311
【非特許文献35】Lehmannら、Proc. Natl. Acad. Sci. U. S. A. 100 (2003)、12277〜12282
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
よって、本発明の目的は、生理的pH値で安定、非毒性であり、適用可能である液体成長因子組成物を提供することにより、GDF-5および関連タンパク質の医療上の使用を改善および促進することである。この目的は、注射および/または非経口製剤、制御放出組成物および脳血液関門を横切って輸送され得る製剤の開発を含む。本発明の第2の目的は、上記の製剤および組成物を調製する方法である。本発明の第3の目的は、上記の成長因子組成物の局所または全身投与のための適切な方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
これらの目的は、ヒト成長/分化因子5(hGDF-5)に関連する生物学的に不活性な前駆体タンパク質を含有する医薬組成物を提供することにより、本発明に従って解決される。これらの医薬組成物は、標的部位にて内在性プロテアーゼにより、または同時投与されるタンパク質分解酵素により、哺乳動物の体内で遅れて活性化される制御放出製剤として働くことが意図される。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】配列番号1によるヒトGDF-5前駆体タンパク質のさらなる特徴を示す図である。aa 001〜381 プレプロドメイン(太字)aa 001〜027 シグナルペプチド(太字および下線)aa 382〜501 成熟タンパク質部分aa 400〜501 システインノットドメイン(下線)
【図2】ヒトGDF-5(配列番号4)、ヒトGDF-6(配列番号2;特許US5,658,882からの配列2)およびヒトGDF-7(配列番号3;特許US5,658,882からの配列26)の102aaシステインノットドメインの比較を示す図である。3つ全ての分子で同一のアミノ酸残基を、黒色で強調する。
【図3】既知のBMPおよびGDFのシステインノットドメインの、ヒトGDF-5のシステインノットドメインに対する配列同一性の表を示す図である。
【図4】実施例1による、シグナルペプチドを有さないが、一続きの塩基性アミノ酸およびトロンビン切断部位を含むアミノ末端伸長を含むrhGDF-5前駆体タンパク質構築物(プロGDF-5)のアミノ酸配列(配列番号5)を示す図である。His-タグ:太字の下線。トロンビン切断認識部位:下線。シグナルペプチドなしのrhGDF-5プロドメイン:箱で囲む。成熟rhGDF-5:太字。フューリン認識部位:影を付す。
【図5】大腸菌(E.coli)でのGDF-5前駆体タンパク質(プロGDF-5、図4を参照されたい)発現のウェスタンブロットを示す図である(実施例2を参照されたい)。レーン1および2:大腸菌BL21株(DE3)でのrhGDF-5前駆体タンパク質発現。レーン3および4:大腸菌Rosetta株でのrhGDF-5前駆体タンパク質発現。C:成熟rhGDF-5陽性対照。
【図6】SDS PAGEによるフューリン消化の後のrhGDF-5前駆体タンパク質のSDS PAGE分析を示す図である。 レーン1:フューリン消化、成熟GDF-5の放出の後のrhGDF-5前駆体タンパク質(2本線矢印)。レーン2:rhGDF-5前駆体タンパク質(太い矢印)。レーン3:成熟rhGDF-5陽性対照。
【図7A】実施例4に従って、フューリン、トリプシンまたはMMP3での消化後のrhGDF-5前駆体タンパク質(プロGDF-5)(対照:未消化の前駆体タンパク質)のタンパク質分解活性化を確認する、ALPの結果を示す図である(3回の独立した実験の平均値)。6つの異なるタンパク質濃度(14.6ng/mL、44.5ng/mL、133.2ng/mL、400ng/mLおよび1200ng/mL)をこのアッセイにおいて用いた。
【図7B】図7A参照。
【図8】pH2、pH7およびpH8での実施例5によるrhGDF-5前駆体タンパク質の溶解性データを示す図である。
【図9】実施例6に記載されるようなニワトリマイクロマス培養物におけるGDF-5の活性化を示す図である。軟骨生成の誘導は、アルシアンブルー染色の増加により示される。成熟rhGDF5、およびrhGDF5前駆体タンパク質とともにインキュベートしたマイクロマス細胞はともに、軟骨の大幅な増加を示し、このことは、トランスゴルジネットワーク外での組換え前駆体タンパク質のin vivo切断/活性化を示す。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本明細書において頻繁に用いられる用語のいくつかは、以下のように定義されかつ説明される。
【0015】
本明細書で用いる場合、用語「シスチンノットドメイン」は、成長/分化因子(GDF)中に存在し、かつシステインノットとして知られる3次元タンパク質構造を形成する公知の保存されたシステインに富むアミノ酸領域を意味する。このドメイン中で、システイン残基の互いに対するそれぞれの位置が重要であり、生物学的活性を失わないためにわずかに変動することしかできない。シスチンノットドメインのコンセンサス配列は、当該技術分野で知られている。本明細書で定義される定義によると、タンパク質のシスチンノットドメインは、各タンパク質のシスチンノットに関与する最初のシステイン残基から始まり、各タンパク質のシスチンノットに関与する最後のシステインに続く残基で終了する。例えば、ヒト全長GDF-5(前駆体)タンパク質(配列番号1)のシスチンノットドメインは、アミノ酸400〜501を含む(図1も参照されたい)。
【0016】
本明細書で用いる場合、用語「前駆体タンパク質」は、プロテアーゼ部位を含む生物学的に不活性なタンパク質を意味し、該部位は、該前駆体タンパク質のタンパク質分解切断に必要であり、その後、生物学的に活性な成熟タンパク質の放出を導く。
【0017】
本明細書で用いる場合、用語「GDF-5関連前駆体タンパク質」は、a)該前駆体タンパク質のタンパク質分解切断に必要であり、その後、生物学的に活性な成熟タンパク質の放出を導くプロテアーゼ部位と、b)ヒトGDF-5の102aaのシスチンノットドメイン(図1/配列番号1のアミノ酸400〜501)と少なくとも70%のアミノ酸同一性を有するシスチンノットドメインとを含む、天然に存在する哺乳動物のまたは人工的に作製された、生物学的に不活性な任意の前駆体タンパク質を意味する。
【0018】
同一残基のパーセンテージは、以下に記載されるようにして2つの配列を整列させ、続いて同一残基を計数することにより容易に決定できる。この用語は、各哺乳動物種からのGDF-5、GDF-6およびGDF-7前駆体タンパク質の群に属するタンパク質、ならびに上記の要件を満足する限りそれらの組換え変異体を含む。GDF-5関連前駆体タンパク質の非限定的な例は、ヒトGDF-5(MP52としてWO95/04819およびHottenら1994、Biochem. Biophys Res. Commun. 204、646〜652に開示)、組換えヒトGDF-5/MP52(WO96/33215)、マウスGDF-5(US5,801,014)、CDMP-1(WO96/14335)、HMWヒトMP52s(WO97/04095)、ヒトGDF-6(US5,658,882)、マウスGDF-6(NCBIアクセッション番号NP_038554)、GDF-6/CDMP-2(WO96/14335)、ヒトGDF-7(US5,658,882)、マウスGDF-7(NCBIアクセッション番号AAP97721)、GDF-7/CDMP-3(WO96/143335)、単量体GDF-5、-6および-7(WO01/11041およびWO99/61611)の前駆体タンパク質である。
【0019】
本明細書で用いる場合、用語「変異体」は、以下のポリペプチドのいずれかを意味する:
a)シスチンノットドメインおよびタンパク質分解性活性化に必要なプロテアーゼ部位を少なくとも含む上記のタンパク質の断片、
b)上記のタンパク質の本来の配列に対して過剰な付加配列を含むタンパク質構築物、
c) a)およびb)の任意の組み合わせ。
【0020】
用語「生物学的活性」は、GDF-5関連タンパク質またはGDF-5関連前駆体タンパク質の生物学的活性のことである。例えば、この活性は、以下のアッセイの1つまたは複数により測定できる:
a)骨形成性および軟骨形成性活性は、例えばTakuwaら(1989)、Am.J. Physiol. 257、E797〜E803に記載されるようなin vitroアルカリホスファターゼ(ALP)アッセイにより測定できる。これは、最も有用で好ましいin vitro試験であり、以下の実施例4において示される。成熟成長因子は、例えば、W095/04819に記載されるようにROB-C26骨前駆細胞(Yamaguchiら1991、Calcif. Tissue Int. 49、221〜225)において、胚性ATDC5細胞(理研遺伝子バンク、ROB 0565)において、マウスMCHT-1/26間質細胞において、およびNakamuraら2003、J. Periodontal Res. 38、597〜605で示されるように歯根膜(HPDL)細胞において、アルカリホスファターゼ活性を増加させることが示されている。
b)神経栄養性活性は、例えばKrieglsteinら1995(J. Neuroscience Res. 42、724〜732)またはSullivanら1997(Neuroscience Letters 233、73〜76)により記載されるように、ドーパミン作動性ニューロンの生存の増加により決定できる;
c)神経線維の成長は、例えばWO97/03188に記載されるように、胎児網膜から測定できる;
d)これらのタンパク質の血管新生能力は、例えば、Yamashitaら1997(Exp. Cell Research 235、218〜226)に記載されるようなin vivo角膜マイクロポケットモデルにおいて決定できる;
e)筋原細胞の最終分化に対するGDF-5関連タンパク質の影響は、例えばInadaら1996(Biochem Biophys Res Commun. 222、317〜322)により記載される;
f)腱および靭帯に関するこのようなタンパク質の誘導能力を測定するin vivo試験は、例えばWolfmanら1997、J. Clin. Invest. 100、321〜330に開示される;
g)ホタルルシフェラーゼ遺伝子の5'末端側に結合したSmad結合エレメントに基づくレポーター遺伝子アッセイを用いるSmadの活性化を経るシグナル変換カスケードの測定は、例えばNoheら、2002. J Biol Chem. 277、5330〜5338において以前に記載されている。
【0021】
それらの成熟対応物とは異なって、GDF-5関連タンパク質の前駆体形態は、それらの成長および分化能力に関して生物学的に不活性である。さらに、原核生物宿主内でのこれらのタンパク質前駆体の効率的な生成は、以前に、理由が不明なまま大きく失敗したが、これとは対照的に、著しくより短い成熟タンパク質の生成は可能であり、以前に達成されている(例えばHottenら、Biochem Biophys Res Comm 204、646〜652(1994)を参照されたい)。これらの2つの事実を理由として、成熟タンパク質の代わりに医薬組成物にGDF-5関連前駆体を加えることは、以前には、理にかなった選択肢であるとは決してみなされなかった。
【0022】
本発明によると、今回、驚くべきことに、特定の配列改変が、実際に、経済的に望ましい方法での、原核生物宿主内でのGDF-5関連前駆体タンパク質の組換え発現を可能にすることが見出された(そしてこのことは、続いて、以下において示される)。
【0023】
さらに、細菌内で発現されているので例えばグリコシル化のような必須の真核生物の特徴を欠いているが、これらの組換えタンパク質は、グリコシル化された真核生物前駆体タンパク質に匹敵する様式で、選択されるプロテアーゼによりタンパク質分解切断されかつ活性化され得ることが示される。これらの組換え前駆体の形が、それらの成熟対応物とは異なって、生理的pH値にて可溶性であり、これを用いて、組織破壊性障害の治療のための医薬組成物を処方できることも示される。最後に、上記の前駆体分子を含む、開示される医薬組成物が最初は不活性な制御放出製剤として有益に利用できることが実証される。これらの製剤は、非経口投与でき、その後、in situで活性化される。
【0024】
よって、本発明の第1の目的は、大腸菌のような原核生物宿主細胞内で、GDF-5関連前駆体タンパク質の異種組換え発現に適する方法を提供することである。このような原核生物による生成は、費用対効果がよく、効率的であり、かつ非常に商業的な興味対象である。成熟GDF-5関連タンパク質が大きな問題なく細菌内で組換え生成され得ることが知られているが、大腸菌内で十分な量のこれらのタンパク質の前駆体分子を製造する類似の試みは、以前に失敗している。前駆体タンパク質のプロドメインが細菌にとって有害または毒性でさえある部分配列を含み得ると以前に仮定されていた。しかし、本発明によると、この説明はもはや当てはまらない。なぜなら、以下において、完全前駆体配列の原核生物による発現が、あるアミノ酸を本来のアミノ酸配列に付加すれば達成できることが示されているからである。より正確には、少なくとも5、好ましくは6または7アミノ酸のアミノ末端配列伸長が、該タンパク質の細菌での生成を可能にするために十分である。以下の表は、GDF-5関連前駆体タンパク質の発現のために試験したプラスミド/細菌株の組み合わせの選択を示す。前駆体タンパク質のアミノ末端塩基性延長をコードするDNAを含む構築物のみが前駆体タンパク質の発現を導いたことに注目されたい。
【0025】
【表1】

【0026】
本明細書に開示される結果は、上記の配列伸長が、一続きの5つ以上の塩基性アミノ酸(アルギニン、ヒスチジンまたはリジン)を含む場合、特に有益であり、細菌細胞にタンパク質を生成させることを示す。
【0027】
本発明のこの部分の好ましい実施形態において、このような融合タンパク質のN末端は、配列HHHHH(5×ヒスチジン)を含む。一続きの6つのヒスチジンを含む前駆体タンパク質が特に好ましい。注意のために、上記の一続きの塩基性アミノ酸は、細菌細胞内でのタンパク質生成のためのみに必要とされ、既に確立された工業的タンパク質精製技術のために要求されるのではないことが注目される。
【0028】
別の好ましい実施形態において、N末端は、配列LLLLL、RRRRR、HLHLHまたはRHRHRを含む。
【0029】
融合タンパク質が一般的に望ましくない場合、アミノ酸を付加することなく、すなわち元来のタンパク質配列の一部分を、上記の一続きの5つ以上の塩基性アミノ酸により単純に置き換えることにより、元来のタンパク質配列を改変することもできる。しかし、このような置き換えは、元来のタンパク質配列の最初の10アミノ酸以内で行われることが要求される。
【0030】
アミノ末端伸長またはアミノ酸の塩基性伸長を含む改変を含むタンパク質の哺乳動物への経口投与から、いくつかの免疫原性の問題が生じ得る。望ましくない免疫応答を避けるために、細菌により発現されるGDF-5関連前駆体タンパク質の改変または付加アミノ酸配列を、哺乳動物の患者に対する投与前に除去できれば有用である。このような除去は、種々の技術により容易に達成でき、例えば、適切なプロテアーゼ部位(これは、生物学的活性化に必要とされるプロテアーゼ部位とは異なる)がGDF-5関連前駆体タンパク質のタンパク質配列に組換えにより導入されるならば、達成できる。好ましい実施形態において、上記のプロテアーゼ部位は、トロンビン、エンテロキナーゼ、第Xa因子またはsumoプロテアーゼに対する部位からなる群より選択される。
【0031】
代替として、GDF-5前駆体タンパク質のN末端伸長は、pHシフトまたはDTTもしくはベータメルカプトエタノールのような還元剤のいずれかにより誘導される自己触媒切断プロセスによっても除去できる(実施例7を参照されたい)。例えば、例えばインテインのようなタンパク質スプライシングエレメントの誘導可能な自己切断活性を用いて、GDF-5前駆体タンパク質をN末端親和性タグから分離できる。
【0032】
この目的のために、GDF-5前駆体タンパク質は、例えば商業的に入手可能なIMPACT-TWIN (親和性キチン結合タグ-2インテインを用いるインテイン媒介精製((Intein Mediated Purification with Affinity Chitin-binding Tag-Two Intein)、New England Biolabs)系のようなベクターに組み込むことができる。IMPACT-TWINは、外因性のプロテアーゼを用いることなく、天然組換えタンパク質を単離できる。インテイン1は、シネコシスチス(Synechocystis)のspdnaB遺伝子に由来し、そのC末端でのpHおよび温度依存性の切断を受けるように工学的に改変されたミニインテインである(Mathysら(1999)、Gene 231、1〜13)。インテイン2は、マイコバクテリウム・ゼノピ(Mycobacterium xenopi)のgyrA遺伝子(pTWIN1)またはメタノバクテリウム・サーモオートトロフィカム(Methanobacterium thermoautotrophicum)のrir1遺伝子(pTWIN2)からのいずれかのミニインテインである。これらのインテインは、それらのN末端でチオール誘導切断を受けるように改変されている(Southworthら、(1999) Biotechniques 27、110〜120)。2-メルカプトエタンスルホン酸(MESNA)のようなチオール試薬を用いると、標的タンパク質のC末端で反応性チオエステルが放出される。
【0033】
原核生物におけるGDF-5関連前駆体タンパク質の組換え発現を、その他の遺伝的改変によって亢進することもできることが、さらに見出されている。この亢進は、細菌内での組換え前駆体タンパク質の発現に有害であると考えられるアミノ酸のイソロイシン、アルギニン、ロイシン、プロリンおよびグリシンをコードする特定のDNAトリプレットが、GDF-5関連前駆体タンパク質をコードするDNAの一部分から除去されなければならないことを必要とする。
【0034】
より正確には、本発明のこの部分の別の好ましい実施形態において、GDF-5関連前駆体タンパク質の細菌発現は、トリプレットAUA(Ile)、AGG、AGA、CGG、CGA(Arg)、CUA(Leu)、CCC (Pro)およびGGA(Gly)が同一のアミノ酸をコードする遺伝子コードの別のトリプレットにより置き換えられていれば、明確に促進される。図5に示すように、このような最適コドン使用は、pET15b(T7プロモーター、塩基性タグ)ベクター系に組み込まれている。最適コドン使用を用いる大腸菌Rosetta株における前駆体タンパク質の発現は、高収量のタンパク質生成をもたらした。類似であるが最適コドン使用のないベクター系の細菌株BL21(DE3)における使用は、より低い量の前駆体タンパク質を生じた。
【0035】
本発明のこの部分の最も好ましい実施形態において、上記のDNA分子の最初の30コドン内の一続きの2つ以上の上記の有害なトリプレットは回避されなければならない。
【0036】
GDF-5関連前駆体タンパク質の収量および質は、細菌生成法が最適精製ステップを含む場合に、さらに劇的に改善され得る。精製プロセスが直接リフォールディングステップを含む場合に最良の結果が得られることが見出されている。直接リフォールディングとは、発現されたタンパク質を、事前のカラム精製ステップを行わずにリフォールディング処置(再生のために必要)において封入体の調製後に直接用いることを意味する。通常、GDF-5関連タンパク質は、リフォールディングの開始前にカラム精製される。例えばWO96/33215を参照されたい。開示される直接リフォールディング処置にとって特に重要なことは、3mM以下のDTTを含有する、封入体の可溶化に最適化された緩衝液を用いることである。より多い量のDTTは、リフォールディング処置に干渉し、この干渉は、DTTのような還元剤に感受性がある酸化還元系に大きく依存することが見出されている。DTTが少量であるために、リフォールディングステップは、通常用いられる1:100希釈の代わりに、1:10希釈で行うことができ、よって、タンパク質収量に正の効果を有する。これらの好ましい精製条件の具体的なパラメータは、実施例1に開示される。
【0037】
上記の方法により細菌において製造されるGDF-5関連前駆体タンパク質は、それらの費用対効果のよい生成の他に、種々の利点を有する。本発明の組換え前駆体タンパク質は、細菌で発現されかつそのことにより例えばグリコシル化のような必須の真核生物の特徴を欠いているが、タンパク質分解切断でき、かつ真核生物において発現される前駆体タンパク質に匹敵する様式で活性化できることも重要である。成長および分化因子のファミリーに属するタンパク質のタンパク質分解切断は、成熟タンパク質をアミノ末端プロドメインから分ける特徴的なRX(K/R)R部位でしばしば発生する。例えば、ヒトGDF-5の切断部位は、モチーフRRKRを含み、GDF-6およびGDF-7の対応する部位は、配列RRRRを含む。これらの部位は、7つの構造的に関連するセリンエンドプロテアーゼ(SPC1〜SPC7と表わされる)のファミリーであるサブチリシン様プロタンパク質転換酵素(SPC)により認識されることが知られている。全てのサブチリシン様プロタンパク質転換酵素は、本発明の前駆体タンパク質の切断に用いることができるが、プロテアーゼSPC1(フューリンとも表わされる)が、特に有用である。SPC4、SPC6およびSPC7も好ましい。なぜなら、これらは、異なる部位で成長因子タンパク質とともに同時発現されるからである(Costamら1996、J. Cell Biol. 134、181〜191を参照されたい)。本発明による特に好ましいものは、GDF-5関連前駆体タンパク質を含む医薬組成物中に単独のSPCまたは異なるSPCの組み合わせをさらに添加することである。適切な組み合わせは、例えば、SPC1とSPC4、SPC1とSPC6、およびSPC1とSPC7である。別の好ましい選択肢は、(図7に示す)前駆体タンパク質のトリプシンでの切断である。
【0038】
細胞外基質は、成長および分化因子の貯蔵部位として働くと考えられる。よって、他のマトリクスプロテアーゼ、例えばマトリクスメタロプロテアーゼ、好ましくはMMP3も、本発明の前駆体タンパク質から活性成熟タンパク質を放出させるのに適する。
【0039】
非限定的な例として、図6および実施例3は、プロタンパク質転換酵素SPC1(フューリン(furin)とも表わされる)を用いる本発明の細菌により生成される前駆体タンパク質(ヒトGDF-5前駆体)の切断を示す。哺乳動物において、フューリンは、トランスゴルジネットワーク(TGN)/エンドソーム系内に主に局在するが、細胞表面および細胞外においても検出されている(Molloyら、1999)。
【0040】
図7および実施例4(ALP活性アッセイ)は、選択されたプロテアーゼであるフューリン、トリプシンおよびMMP3により切断された組換え前駆体から放出される成熟GDF-5タンパク質が、重要な生物学的活性を示すが、組換え前駆体タンパク質自体は生物学的に不活性であることを証明する。
【0041】
本明細書において定義されるGDF-5関連前駆体タンパク質は、a)タンパク質分解活性化に必要なプロテアーゼ部位と、b)ヒトGDF-5の102aaシステインノットドメインと少なくとも70%のアミノ酸同一性を有するシステインノットドメインとを含む。ヒトGDF-5の102aaシステインノットドメインと少なくとも75%、好ましくは少なくとも80%、より好ましくは少なくとも85%、より好ましくは少なくとも90%、より好ましくは少なくとも95%のアミノ酸同一性を有するシステインノットドメインを含む前駆体タンパク質が好ましい。しかし、少なくとも70%の限度の値は、タンパク質のGDF-5/-6/-7群のメンバー、および他のGDFまたはその他の成長因子のような他のタンパク質の前駆体からのその変異型を分けるのに適する。ヒトGDF-5、ヒトGDF-6およびヒトGDF-7の102aaのシステインノットドメインの比較(図2)は、これらのタンパク質間の高い程度のアミノ酸同一性を明らかにする。ヒトGDF-6は、87個(85%)およびヒトGDF-7は、83個(81%)のヒトGDF-5のシステインノットドメインとの同一残基を有する。対照的に、GDF-5/-6/-7亜群に属していないGDFおよびBMPは、60%未満のより低い同一性を示す。
【0042】
関連するアミノ酸配列内の対応するアミノ酸の位置の決定、および、それらの間の同一性の割合の算出は、公知のアラインメントアルゴリズム、および、所望により、これらのアルゴリズムを用いるコンピュータプログラムを用いて行うことができる。本特許出願中のアミノ酸同一性は、デフォルトパラメータのフリーウェアプログラムClustalX(バージョン1.81)を用いて配列を整列させ、その後、同一残基を手動で計数することにより算出されている。対のアラインメントのデフォルト設定(遅い-正確)は、ギャップ開始パラメータ:10.00;ギャップ伸長パラメータ0.10;タンパク質重量マトリクス:Gonnet 250である。ClustalXプログラムは、以下に詳細に記載される。
【0043】
Thompson, J. D.、Gibson.T.J.、Plewniak.F.、Jeanmougin.F.およびHiggins.D.G.(1997)
The ClustalX windows interface: flexible strategies for multiple sequence alignment aided by quality analysis tools.
Nucleic Acids Research 24:4876〜4882。
【0044】
ClustalXは、ClustalW多重配列アラインメントプログラムについてのウィンドウズ(登録商標)インターフェースであり、よって、種々の供給源、すなわちftp-igbmc.u-strasbg.fr、ftp.embl-heidelberg.de、ftp.ebi.ac.ukからの匿名のftpより、または以下のウェブページ: http://www-igbmc.u-strasbg.fr/Biolnfo/からのダウンロードにより入手可能である。ClustalWプログラムおよびアルゴリズムは、以下にも詳細に記載されている。
【0045】
Thompson, J. D.、Higgins, D. G.およびGibson, T.J. (1994)
CLUSTALW: improving the sensitivity of progressive multiple sequence alignment through sequence weighting, positions-specific gap penalties and weight matrix choice. Nucleic Acids Research 22:4673〜4680。
【0046】
既に説明し、実施例6(それぞれ図9)で示すように、本発明の組換え前駆体タンパク質は、生物学的に不活性であるが、プロテアーゼによりin vivo/in situで活性化できる。このことは、前駆体タンパク質または該前駆体タンパク質を含む医薬組成物が患者に治療のために投与される場合に特に有利である。例えばSPCのようなプロテアーゼは、ゴルジネットワークで検出され得るが、体の必要性に応じて、種々の量で、他の細胞区画および細胞外基質にも位置するので、これらは、投与されたタンパク質前駆体を、哺乳動物の代謝により制御される様式でやがて活性成熟タンパク質に変換できる。よって、タンパク質前駆体の投与は、長期間にわたる活性薬剤の持続放出を保証し、成熟/活性成長因子の投与により知られる投与量の問題を回避する。
【0047】
純粋なGDF-5関連前駆体タンパク質の投与が、ある治療目的のためには十分であるが、他の適応症は、例えばトリプシン、SPC、およびマトリクスメタロプロテアーゼを含むプロテアーゼ製剤との併用投与を必要とする可能性がある。なぜなら、例えばある組織は、内因性プロテアーゼ生成の欠如を特徴とするからである。
【0048】
SPCおよびその他のプロテアーゼは、独特の組織特異的発現パターンを示すことも述べておくべきである。いくつかのものは遍在するが、他のものはある組織に限定されることが公知である。本発明の前駆体タンパク質は、例えばSPC1/フューリンのみによって活性化され得るが(実施例3を参照されたい)、前駆体タンパク質をプロテアーゼと組み合わせて含む医薬組成物が投与されるならば、組織特異的発現を考慮に入れるべきである。いくつかの場合において、いくつかの組織における前駆体タンパク質の活性化は、医薬組成物が、該組織における強い発現パターンを有するプロテアーゼを含むならば、亢進され得る。その他の場合において、完全な活性化のために2以上のプロテアーゼが有益である。例えば、SPC2、SPC3およびSPC4発現は、神経組織に大幅に制限されるが、GDF-5は2つのSPCの組み合わせ、すなわちSPC1(フューリン)とSPC6により関節において活性化されることが知られている。発達中の肢におけるSPC4およびSPC6の発現は、成長および分化因子のものと重複する。SPC7は、遍在的に発現しているようである。
【0049】
SPCのさらなる発現パターンは、種々の出版物から公知であり、例えばSeidahら1990、DNA Cell Biol. 9、415〜424;Nakayamaら1992、J. Biol. Chem. 257、5897〜5900;Beaubienら1995、Cell Tiss. Res. 279、539〜549;Dongら1995、J. Neurosci. 15、1778〜1796を参照されたい。所望により、このような発現パターンも、in situハイブリッド形成、抗体染色またはRT- PCRのような日常的な技術によって容易に決定できる。
【0050】
本発明のこの部分の特に好ましい実施形態において、前駆体タンパク質とプロテアーゼ製剤とを含む医薬組成物は、該プロテアーゼの遅延放出を提供する様式で設計される。この組成物は、本発明の前駆体タンパク質が、投与された溶液が標的部位に到達した時点で活性化されることを確実にする。用い得る当該技術において記載されたタンパク質の持続放出のための方法は、無数に存在する。総説として、例えばHandbook of Pharmaceutical Controlled Release Technology (Wise, D.編)、2000を参照されたい。例えば、遅放出製剤は、ポリマー化合物(例えばポリ乳酸、ポリグリコール酸など)またはリポソームの微粒子製剤と結合しているかまたはその中に組み込まれたタンパク質を含んでよい。
【0051】
本発明のこの部分の別の実施形態において、プロテアーゼ製剤は、本発明の前駆体タンパク質の投与のある期間後に、別に投与される。
【0052】
非経口投与を意図する医薬組成物は、該組成物がほぼ生理的pHであることを必須とする。GDF-5のような成熟GDF様タンパク質は、生理的条件下で著しく乏しい溶解性を示すが、本発明の細菌により発現された前駆体タンパク質は、pH依存性の溶解性プロファイルを示し、このことは、哺乳動物への直接非経口投与を可能にする。図8および実施例5に例示するように、これらは、pH6とpH8の間、特に重要なことに生理的なpH7またはその周辺で優れた溶解性を示す。
【0053】
成熟GDF-5関連タンパク質は生理的pHで不溶性であり、これらのタンパク質の使用は、よって、例えば固体マトリクス材料との組み合わせでの局所送達に限定されるのに対して、優れた溶解性は、全身送達目的のための本発明の前駆体タンパク質および医薬組成物を約束する。このことにより、全身性の特徴を有する障害および疾患の効率的な治療が可能になる。このような全身性疾患の最も顕著な例は、骨粗鬆症、リウマチおよび骨関節炎である。しかし、本明細書に開示されるもののような液体医薬組成物も、例えば注射による局所送達に効率的に用い得る。例えば、本発明の医薬組成物および前駆体タンパク質は、(例えば脳内注入または鼻内送達による)パーキンソン病のような神経変性障害の治療、(例えば患部組織、器官または関節への注射による)局所骨関節炎または関節症の治療、(例えば注射による)半月板および脊椎板の再生、(例えば局所塗布クリームによる)毛髪喪失および皮膚老化の治療などに有用である。
【0054】
この新規な特徴によると、本発明の前駆体タンパク質および医薬組成物は、非経口投与できる。このような非経口投与治療用組成物は、典型的には、医薬的に許容される担体および/または希釈剤中の医薬有効成分を含むパイロジェンフリーで非経口的に許容される水溶液の形にある。上記の非経口投与は、例えば皮膚、眼、肺、局所もしくは鼻内の投与、注射または注入であり得る。
【0055】
本発明は、もちろん、例えば薬理学的に許容される佐剤および担体物質のようなさらなる物質を含有する医薬組成物も含む。製剤は、抗酸化剤、保存剤、着色剤、香味剤および乳化剤、懸濁化剤、溶剤、充填剤、増量剤、リン酸緩衝食塩水(PBS)もしくはHEPESのような緩衝剤、送達媒体、賦形剤ならびに/または医薬的補助剤を含んでよい。例えば、適切な担体または媒体は、注射用の水、生理食塩水、または血清アルブミンのような適切な担体タンパク質と混合された塩水であってよい。本発明の組成物の調製のために好ましい抗酸化剤は、アスコルビン酸である。
【0056】
好ましくは低アレルギー性でpH制御された当該技術において知られる化粧組成物は特に好ましく、化粧水、パック、ローション、スキンミルクまたはミルキーローションを含む。これらの調製物は、活性化合物の他に、このような調製物に通常用いられる成分を含有する。そのような成分の例は、油、脂質、ろう、界面活性剤、保湿剤、増粘剤、抗酸化剤、粘度安定化剤、キレート剤、緩衝剤、保存剤、香料、色素、低級アルカノールなどである。所望により、例えば抗炎症剤、抗菌剤、抗真菌剤、消毒剤、ビタミン類、日焼け止め剤、抗生物質またはその他の抗アクネ剤のようなさらなる成分を組成物に混合してよい。
【0057】
医薬組成物の溶剤または希釈剤は、水性または非水性のいずれであってもよく、製剤のpH、浸透圧、粘度、清澄度、スケール、無菌性、安定性、分解速度もしくはにおいを改変および/または維持できるその他の医薬的に許容される賦形剤を含有してよい。同様に、医薬有効物質の放出速度を改変および/または維持するために、本発明による医薬組成物には、その他の成分が含まれてよい。このような改変のための成分は、単位投与形態または複数投与形態のいずれかの非経口投与用投与量を処方するために当該技術において通常用いられる物質である。本発明により調製される最終的に処方される医薬および/または診断組成物は、溶液、懸濁物、ゲル、エマルジョン、固体または脱水もしくは凍結乾燥された粉末の形態で滅菌バイアル中に貯蔵され得る。これらの製剤は、そのまま使用される形態、または例えば凍結乾燥粉末の場合のように、投与前に再構成を必要とする形態のいずれかで貯蔵され得る。上記のおよびさらなる適切な医薬組成物は当該技術において知られており、例えば、Gus Remington's Pharmaceutical Sciences (第18版、Mack Publishing Co.、Eastern、Pa.、1990、1435〜1712)に記載される。このような製剤は、身体状態、安定性、医薬有効成分のin vivo放出速度およびin vivo排出速度に影響し得る。
【0058】
医薬組成物は、マトリクス材料を、すなわち、骨または軟骨の再生を意図する場合に、含んでよい。このことは、前駆体タンパク質が生体適合性マトリクス材料中および/またはその上に用いられる場合に、前駆体タンパク質にとって有利である。本明細書で用いる場合、マトリクス材料は、細胞の動員、接着、増殖および分化のための足場として、ならびに/または前駆体タンパク質の潜在的な送達および貯蔵デバイスとして作用する担体あるいはマトリクスを意味する。固体マトリクスとは対照的に、担体は、規定された表面を有さず、特定の形を欠く非晶質の物質、すなわちアルキルセルロース、プルロニック、ゼラチン、ポリエチレングリコール、デキストリン、植物油、砂糖、ならびにその他の液体および粘性の物質からなる。
【0059】
マトリクス材料と組み合わせて成長因子を用いることは、例えばWO98/21972のように、詳細に発表され記載されている。これらのマトリクス材料は、本発明による成長因子の前駆体タンパク質に等しく適切である。マトリクス材料は、例えば外科的に患者に移植可能であり、ここで、タンパク質またはタンパク質をコードするDNAは、マトリクス材料からゆっくりと放出され、次いで、長期間にわたって効果がある。全ての種類のマトリクス材料は、それらが生体適合性でありかつ意図する領域または使用指示のために選択されている限り、本発明に従って有用である。マトリクス材料は、天然の材料、改変された天然の材料、および合成の材料であり得る。形態形成タンパク質について既知の全てのマトリクスが構想される。天然の材料の例は、例えば、自家、同種異系、もしくは異種の骨材料、例えばI型およびIII型コラーゲンのようなコラーゲン、またはチタンのような金属である。細胞外基質のその他の成分も用い得る。細胞外基質は、例えば、例としてI型、II型、V型、IX型、X型、XI型およびXIII型のような種々のコラーゲン、さらに、例としてコンドロイチン硫酸、バイグリカン、デコリンおよび/またはヒアルロン酸のようなプロテオグリカンおよびグリコサミノグリカン、あるいは例としてオステオポンチン、ラミニン、フィブロネクチン、ビトロネクチン、トロンボスポンジン、軟骨基質タンパク質および象牙質リン酸化タンパク質のような非コラーゲン性タンパク質を含む。言及した全ての天然の材料は、人工的に改変された形態で用いてもよい。改変された天然の材料の例は、鉱質除去骨、サーモアッシュ骨無機質、焼結骨または化学架橋ヒアルロン酸(ヒドロゲル)、または合金である。合成材料の例は、ポリグリコール酸、例えばポリ乳酸、ポリ(ラクチド-co-グリコリド)、ポリ乳酸-ポリエチレングリコールまたはグリコリドL-ラクチドコポリマーのようなポリラクチドおよびポリラクチド誘導体、さらに、ポリリン酸、ポリエチレングリコール、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンコポリマーのようなポリマー、あるいはベータ-リン酸3カルシウム(Ca3(PO4)2)、アルファ-リン酸3カルシウムおよびヒドロキシアパタイトのようなリン酸カルシウム含有材料である。上記の群の1つに属するその他の有用なマトリクス材料の
さらなる例は、Ca(OH)2、サンゴ、天然骨無機質、キチン、非鉱質除去骨粒子、セラミック骨粒子、セラミック象牙質、照射海綿骨チップ、石膏、生物活性ガラス、アパタイト-ウォラストナイト含有ガラスセラミックである。例えばヒドロキシアパタイトとコラーゲンの組み合わせ(例えばHealos、以前はOrquest, Inc.、CA、USAから入手可能[現在のDePuy Acromed、MA、USA])、ポリグリコール酸とポリ乳酸もしくはポリラクチド誘導体の組み合わせ、またはサンゴ-コラーゲン複合材料のような上記の担体および/またはマトリクスの組み合わせも、マトリクス材料を形成できる。有用な担体およびマトリクスの非限定的なリストとして、さらに、例えばKirker-Head 2000、Advanced Drug Delivery 43、65〜92を参照されたい。
【0060】
通常、前駆体タンパク質またはその医薬組成物は、組換えまたは野生型GDF-5の成熟形態がうまく用いられているところであればどこでも用い得る。例えば、成熟GDF-5は、骨および軟骨形成ならびに結合組織形成(例えばWO 95/04819、Hottenら1996、Growth Factors 13、65〜74;Stormら1994、Nature 368、639〜643;Changら1994、J. Biol. Chem. 269、28227〜28234を参照されたい)、ならびに結合組織接着の形成(EP0831884)の非常に効率的な促進剤であると考えられている。この関係において、GDF-5は骨格要素間の関節に関する適用に有用である(例えばStormおよびKingsley 1996、Development 122、3969〜3979を参照されたい)。結合組織のある例は腱および靭帯である(Wolfmanら1997、J. Clin. Invest. 100、321〜330;AspenbergおよびForslund 1999、Acta Orthop Scand 70、51〜54;WO95/16035)。タンパク質は、半月板および脊椎/椎間板修復(Walshら2004、Spine 29、156〜63)、ならびに脊椎固定の用途(Spiroら2000、Biochem Soc Trans. 28、362〜368)のために有用である。GDF-5は、象牙質および歯根膜の再生のような歯牙(歯および歯周)の用途(例えばWO95/04819;WO93/16099;Morotomeら1998、Biochem Biophys Res Comm 244、85〜90を参照されたい)に有利に用いることができる。
【0061】
成熟GDF-5は、任意の種類の創傷修復にも有用である。これは、神経系での組織成長の促進、および例えばドーパミン作動性ニューロンの生存にも有益である。この関係において、GDF-5は、例えばパーキンソン病のような神経変性障害、およびおそらくアルツハイマー病またはハンチントン舞踏病組織の治療のために用いることができる(例えばWO97/03188;Krieglsteinら、(1995) J. Neurosci Res. 42、724〜732;Sullivanら、(1997) Neurosci Lett 233、73〜76;Sullivanら(1998)、Eur. J. Neurosci 10、3681〜3688を参照されたい)。GDF-5は、神経機能を維持するか、または既に損傷された組織での神経機能を保持することを可能にする。よって、GDF-5は、通常用い得る神経栄養性因子と考えられる。例えば神経ガイド担体がGDF-5またはその前駆体タンパク質で被覆されていれば、末梢神経系の神経損傷の著しい治癒が予測できる。
【0062】
本発明の前駆体タンパク質および医薬組成物は、歯科インプラント材を含む歯周もしくは歯の組織、CNS組織を含む神経組織および神経病変状態、感覚系の組織、肝臓、膵臓、心臓、血管、腎臓、子宮および甲状腺組織、皮膚、粘膜、内皮、上皮の損傷の予防または治療、神経成長、組織再生、血管新生、潰瘍、熱傷、外傷もしくは皮膚移植を含む創傷治癒の促進または誘導、前駆細胞もしくは骨髄細胞の誘導または増殖、器官もしくは組織移植のための組織または細胞の治療または保存のための増殖または分化の状態の維持、胃腸の内層の完全性、受精能の障害の治療、避妊もしくは妊娠のためにも用いることができる。
【0063】
これは、眼、特に網膜、角膜および視神経の疾患(例えばWO97/03188;Youら(1999)、Invest Opthalmol Vis Sci 40、296〜311を参照されたい)、毛髪成長ならびに皮膚関連障害の治療および診断(WO 02/076494;Battagliaら2002、Trans. Orthop. Res. Soc. 27、584)、ならびに血管新生の誘導(Yamashitaら1997、Exp. Cell Res. 235、218〜26)のためにも有用である。
【0064】
眼のような感覚器官に関する疾患も、本発明による医薬組成物の好ましい適応症に含まれる。好ましい神経疾患として、パーキンソン病およびアルツハイマー病が再び例示できる。
【0065】
以下の非限定的な実施例は、図面および配列プロトコルとともに、本発明をさらに説明することを意図するものである。
【0066】
配列番号1は、ヒトGDF-5前駆体のタンパク質配列を示す。
【0067】
配列番号2〜4は、それぞれGDF-6、GDF-7およびGDF-5のシステインドメインのアミノ酸配列を示す。
【0068】
配列番号5は、図4に示す組換えヒトGDF-5前駆体のアミノ酸配列を示す。
【実施例1】
【0069】
[rhGDF-5前駆体タンパク質の作製、発現および精製]
シグナルペプチドのないrhGDF-5(組換えヒトGDF-5)前駆体タンパク質を、制限部位NdeIおよびBamHIを用いてタンパク質発現ベクターpET15b(Novagen)に組み込んだ。ベクターは、N末端ヒスチジンタグとトロンビン切断部位とをコードする。rhGDF-5前駆体構築物(プロGDF-5、図4を参照されたい)の発現を、大腸菌BL21株(DE3)およびRosetta株(Novagen)で行った。Rosettaは、大腸菌ではほとんど用いられないコドンを含む真核生物タンパク質の発現を促進するBL21誘導株であり、クロラムフェニコール耐性プラスミド上にAUA、AGG、AGA、CUA、CCC、CGGおよびGGAコドンについてのtRNAを供給する。タンパク質発現は、IPTGを用いて誘導され、タンパク質は封入体中で発現された。これらの封入体を、ホモジナイズ緩衝液(25mM Tris HCl、10mM EDTA、pH7.3)および洗浄緩衝液(20mM Tris HCl、5mM EDTA、pH8.3)を用いて、標準的な手順に従って単離した。封入体は、可溶化緩衝液(4M GuHCl、3mM DTT、0.1M Tris HCl、pH8.5)中で可溶化し、直接リフォールディングをリフォールディング緩衝液(1Mアルギニン-HCl、5mM酸化グルタチオン(GSSG)、1mM還元グルタチオン(GSH)、0.1M Tris HCl、5mM EDTA、pH8.0)の1:10希釈中で、室温にて5日間行った。限外濾過を行って、緩衝液の状態を調整し、SECカラムへの最適装填量まで容量を減少させた。緩衝液の交換は、100mM Tris HCl、50mM EDTA、pH8.0から2M尿素、100mM Tris、150mM NaCl、50mM EDTA、pH8.0へ行った。器具および条件(限外濾過撹拌セル;Amicon Model 8050 (50mL)、メンブレン;Pall Filtron 30kD、OM030076、気体/圧力;N2/最大4バール)。さらなる精製を、サイズ排除カラム(GE Healthcare Amersham Biosciences、hiLoad 26/60;カラム材料: Superdex 200 prepgrade、カラム容量319mL)において、流速2.5mL/分で行った。限外濾過処置からの6mLタンパク質をカラムにアプライした。タンパク質は、2M尿素、100mM Tris HCl、5mM EDTA、pH8.0で溶出した。さらなる精製ステップを、逆相HPLC(GE Healthcare Amersham Biosciences、カラムHR16/10;カラム材料Source 15RPC容積20mL)において、流速3mL/分、系:Akta Explorer 100で行った。勾配は、35%の溶離液B(0.1% TFA、90% CH3N、HPLC H2O)で開始し、次いで35%から60%までの勾配、傾斜0.38%/分、次いで60%から90%までの勾配、傾斜1.5%/分、次いで90%を2カラム容量、そして最後に35%を2カラム容量であった。二量体化タンパク質を含有する画分をプールし、凍結乾燥して-80℃で貯蔵した。
【実施例2】
【0070】
[ウェスタンブロッティングによる全長rhGDF-5タンパク質の発現の分析]
大腸菌BL21株(DE3)およびRosetta株を、プラスミドpET15b-全長rhGDF-5で形質転換した。タンパク質の発現を、IPTGで誘導した。細菌のペレットをSDSサンプルバッファーに溶解し、還元条件下で16%アクリルアミドSDSゲル上で分離した。タンパク質をPVDFメンブレン上にブロットし、化学発光検出キット(Applied Biosystems)を用いて、ポリクローナル抗体抗rhGDF-5(ニワトリBプール)を用いて検出した。
【0071】
rhGDF-5前駆体タンパク質(GDF-5プロ)のタンパク質発現は、IPTG誘導の後にのみ検出できた。BL21(DE3)に比較して、Rosetta株ではタンパク質発現の増加が達成できた。Rosettaでのタンパク質発現の改善は、最適コドン使用に起因する可能性がある。タンパク質発現は、異なる発現ベクター系および異なる大腸菌株を用いて最適化した。驚くべきことに、前駆体タンパク質の発現は、rhGDF-5前駆体が付加N末端タンパク質タグ、例えばヒスチジンタグを有するときのみ可能であった。N末端改変のない全長rhGDF-5のタンパク質発現は可能でなかった。
【実施例3】
【0072】
[フューリンによるGDF-5前駆体タンパク質の切断]
rhGDF-5前駆体タンパク質のin vitro消化を、特定のプロタンパク質転換酵素フューリンを用いて行った。フューリンは、全長rhGDF-5内のアミノ酸認識配列R-K-R-Rを切断する。典型的な切断実験を、1mM CaCl2を補った1×PBS中に溶解した3μgの全長rhGDF-5を用いて行い、3Uのフューリン(New England Biolabs)とともに、30℃にて1晩インキュベートした。消化は、クーマシー染色SDSゲルおよび成熟rhGDF-5に対する抗体を用いるウェスタンブロット分析により制御した。全長rhGDF-5を、フューリンで消化し、非還元条件下で、10%アクリルアミドSDSゲル上で分離した(図6を参照されたい)。タンパク質を、PVDFメンブレン上にさらにブロットし、化学発光検出キット(Applied Biosystems)を用いて、マウスモノクローナル抗体aMP-5を用いてウェスタンブロッティングにより検出した。
【0073】
全長rhGDF-5は、約100kDaの分子量を有する。フューリンでの消化の後に、成熟GDF-5を放出させた。ウェスタンブロットにおいて、aMP-5抗体は、正しく折り畳まれたGDF-5のみを検出するので、フューリンが、成熟rhGDF-5を、その天然の前駆体タンパク質である全長rhGDF-5から発生させることが示される。
【実施例4】
【0074】
[ALPアッセイによる、in vitroでのrhGDF-5前駆体タンパク質の生物学的活性の測定]
5×105細胞のマウスMCHT-1/26間質細胞を、20mlの細胞培養培地(アルファ-MEM、ペニシリン/ストレプトマイシン、2mM L-グルタミン、10% FCS)中で、37℃、5% CO2、H2O飽和にて3〜4日インキュベートした。その後、細胞をPBS(リン酸緩衝食塩水)で洗浄し、トリプシン消化し、3×104細胞/mlの密度まで培養培地に再懸濁した。150μlを、96ウェル培養プレートのそれぞれのウェルに移し、37℃、5% CO2、H2O飽和にて24時間インキュベートした。培地で洗浄した後に、ウェルに120μlの新しい培養培地を充填した。40μlの全長rhGDF-5の種々の希釈および標準曲線用rhGDF-5(10mM HClに溶解して培地中で少なくとも250倍に希釈)を加え、その後、37℃、5% CO2、H2O飽和にて72時間の別のインキュベーションステップを行った。PBSで洗浄した後に、150μlの溶解溶液(0.2%ノニデットP40、0.2g MgCl2×6H2O、水で1000mlに調整)を加え、その後、37℃、5% CO2、H2O飽和にて15〜18時間のインキュベーションを行った。各ウェルの50μlを、その後、新しい96ウェルプレートに移した。次いで、50μlの基質溶液(2.5×濃縮ジエタノールアミン基質緩衝液+148g/l PNPP(p-ニトロフェニルリン酸ナトリウム))を各ウェルに加え、プレートを、37℃、5% CO2、H2O飽和にてさらに60分間インキュベートした。ALP反応を、その後、100μlの30g/l NaOHで停止し、最後に、吸光度を、自動マイクロプレートリーダーを用いて、405nmで、ブランク値を減じることを考慮に入れて測定した。例として、フューリンで消化したかまたは消化していないrhGDF-5前駆体タンパク質に関する結果を(3回の独立した実験の平均値)、図7に示す。6つの異なるタンパク質濃度(14.6ng/mL、44.5ng/mL、133.2ng/mL、400ng/mLおよび1200ng/mL)を、このアッセイにおいて用いた。未消化のrhGDF-5前駆体タンパク質は、生物学的活性をほとんど示さない。対照的に、フューリン、トリプシンまたはMMP-3で消化された全長rhGDF-5は、用量依存的様式で生物学的活性を示す。プロテアーゼフューリン単独(対照として)は、ALPアッセイに対して負の影響を有さない。よって、我々は、rhGDF-5前駆体タンパク質が、アルカリホスファターゼアッセイにおいて検出可能な生物学的活性を示さないプロ形であると結論付けることができる。rhGDF.5前駆体タンパク質のALP誘導は、タンパク質分解活性に依存する。
【実施例5】
【0075】
[rhGDF-5前駆体タンパク質の溶解性]
クロマトグラフィにより精製された全長rhGDF-5を、サイズ排除カラムから、100mM Tris HCl、5mM EDTA、pH8.0緩衝液中で溶出した。溶解性を決定するために、タンパク質溶液(1.2mg/mL)を、HCLを用いてpH2.0およびpH7.0に調整した。その後、タンパク質溶液を13000gにて10分間遠心分離した。上清を注意しながら回収し、ペレットを10μlのSDSサンプルバッファーに溶解した。上清およびペレットを、10%アクリルアミドSDSゲル上で分離し、ゲルデンシトメトリ(Aida、バージョン3.51)により分析した。
【0076】
全長rhGDF-5は、100mM Tris HCl、5mM EDTAを含有する緩衝液中で、2、7および8のpH値について99%の溶解性を示した。pH7.0の緩衝液についての例として、1.03μg/100μlのタンパク質がペレットで見出され、98μg/100μLが上清中で見出された。よって、全長rhGDF-5は、生理的pHにて可溶性であると結論付けることができる。
【実施例6】
【0077】
[タンパク質前駆体の模倣in vivo活性化]
マイクロマス系は、in vivoでの軟骨沈着を導く初期の状態を模倣することを意図する。肢芽の未分化の間葉細胞の初代培養物は、骨格の形態形成における基本的なステップである軟骨組織形成を再現する。つまり、マイクロマス系において、肢芽細胞は、分化している軟骨細胞の増殖巣を形成する。rhGDF-5前駆体タンパク質の切断およびトランスゴルジネットワーク外での生物学的活性成熟タンパク質の形成の可能性を決定するために、我々は、ニワトリマイクロマス培養を用いて、細胞分化および軟骨基質生成を測定した。
【0078】
マイクロマス培養は、わずかな改変を加えて、以前に記載されたようにして準備した(Lehmannら、Proc. Natl. Acad. Sci. U. S. A. 100 (2003)、12277〜12282)。簡単に、ニワトリ受精卵を、Tierzucht Lohmannから得て、37.5℃にて加湿ふ卵器内で約4.5日間インキュベートした。外胚葉を除去し、HH23-24の段階で、0.1%コラゲナーゼIa型および0.1%トリプシンを用いる消化により、細胞を肢芽から単離した。マイクロマス培養物を、2×105細胞/10μl滴の密度で培養した。細胞を、タンパク質rhGDF-5およびrhGDF-5前駆体タンパク質(プロGDF5)をそれぞれ用いて刺激した。0〜18nMの範囲の漸増タンパク質濃度を用いた。培養培地(DMEM-F12、2%ニワトリ血清、4mM l-グルタミン、1000U/mlペニシリンおよび100μg/mlストレプトマイシン)を、2日ごとに交換した。抽出の後に、4日目に測定されたプロテオグリカンに富む軟骨基質の生成を反映するマイクロマス培養物の細胞外基質へのアルシアンブルーの取り込みを定量した。アルシアンブルー染色は、4日目にマイクロマス培養物を固定し、次いで、0.1%アルシアンブルー、pH1とともに1晩インキュベートすることにより行った。染色の定量は、水での十分な洗浄の後に、6Mグアニジン-HClを用いて8時間、室温にて抽出することにより達成した。色素濃度は、A595にて分光光度法により決定した。
【0079】
結果として、成熟rhGDF5およびrhGDF5前駆体タンパク質とともにインキュベートしたマイクロマス細胞はともに、アルシアンブルー染色の増加により示されるように(図9)、軟骨生成を大きく誘導し、このことは、トランスゴルジネットワーク外での組換え前駆体タンパク質のin vivo切断/活性化を示す。
【実施例7】
【0080】
[アミノ末端タンパク質伸長の除去]
GDF-5前駆体タンパク質のN末端伸長は、トロンビン、第Xa因子、エンテロキナーゼなどのようなプロテアーゼを用いてタンパク質分解プロセシングにより除去可能である。あるいは、N末端伸長は、pHシフトまたはDTTもしくはベータメルカプトエタノールのような還元剤のいずれかにより誘導される自己触媒切断プロセスにより除去され得る。この目的のために、GDF-5前駆体タンパク質は、IMPACT-TWIN (親和性キチン結合タグ-2インテインを用いるインテイン媒介精製)系(New England Biolabs)に組み込むことができる。この系は、インテインと呼ばれるタンパク質スプライシングエレメントの誘導可能な自己切断活性を利用して、GDF-5前駆体タンパク質をN末端親和性タグから分離させる。これらのインテインは、それらのN末端にてチオール誘導切断を受けるように改変されている。2-メルカプトエタンスルホン酸(MESNA)のようなチオール試薬の使用により、標的タンパク質のC末端にて反応性チオエステルが放出される。
【0081】
7a)pH誘導切断:
rhGDF-5前駆体タンパク質を、適切なベクター(例えばSsp DnaB自己切断性インテインタグを含有するpTWIN)にクローニングした。得られたプラスミドで、用い得る大腸菌宿主株(すなわちER2566、BL21)を形質転換した。細胞を、37℃にて、OD600が0.5〜0.7に達するまで増殖させ、タンパク質の誘導を、IPTGを用いて誘導した。カラムタンパク質精製のために、キチンカラムをB1緩衝液(20mM Tris-HCl、pH8.5、100mM NaCl、1mM EDTA)を用いて平衡化した。細胞をB1緩衝液に溶解し、清澄した細胞抽出物を、キチンカラムにゆっくりとアプライした。カラムをB1緩衝液で洗浄して、未結合のタンパク質を除去した。インテインタグのカラム上での切断は、キチン樹脂をB2緩衝液(20mM Tris-HCl、pH7.0、100mM NaCl、1mM EDTA)中で平衡化することにより誘導した。切断を可能にするために、反応を室温にて1晩行った。最後に、タンパク質をカラムから溶出させた。
【0082】
7b)チオール誘導切断:
rhGDF-5前駆体タンパク質を、適切なベクター(例えばMxe GyrAまたはMth RIR1インテイン自己切断性インテインタグのいずれかを含有するpTWIN)にクローニングした。得られたプラスミドで、用い得る大腸菌宿主株(すなわちER2566、BL21)を形質転換した。細胞を、37℃にて、OD600が0.5〜0.7に達するまで増殖させ、タンパク質の誘導を、IPTGを用いて誘導した。カラムタンパク質精製のために、キチンカラムをB2緩衝液(20mM Tris-HCl、pH7.0、100mM NaCl、1mM EDTA)を用いて平衡化した。細胞をB2緩衝液に溶解し、清澄した細胞抽出物を、キチンカラムにゆっくりとアプライした。カラムをB2緩衝液で洗浄して、未結合のタンパク質を除去した。インテインタグのカラム上での切断は、キチン樹脂をB3緩衝液(20mM Tris-HCl、pH8.5、100mM NaCl、40mM DTT、1mM EDTA)で平衡化することにより誘導した。切断を可能にするために、反応を室温にて1晩行った。最後に、B3緩衝液を用いて、タンパク質をカラムから溶出させた。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
a)生物学的に活性な成熟GDF-5関連タンパク質のタンパク質分解切断および遊離のために必要なプロテアーゼ部位と、
b)ヒトGDF-5の102aaシスチンノットドメイン(図1/配列番号1のアミノ酸400〜501)と少なくとも70%のアミノ酸同一性を有するシスチンノットドメインと
を含む組換え哺乳動物前駆体タンパク質またはその変異体であって、前記前駆体タンパク質がグリコシル化されておらず、かつ原核生物で産生されることを特徴とする前駆体タンパク質またはその変異体。
【請求項2】
前記タンパク質が、配列番号1に示す配列のアミノ酸28〜501を含む、請求項1に記載の前駆体タンパク質(シグナルペプチドを有さないGDF-5前駆体)。
【請求項3】
前記タンパク質が、465位にシステインの代わりにアラニン残基を有する、請求項1に記載の前駆体タンパク質(シグナルペプチドを有さないモノマーGDF-5前駆体)。
【請求項4】
前記タンパク質が、少なくとも7アミノ酸のアミノ末端伸長をさらに有する、請求項1から3のいずれか一項に記載の前駆体タンパク質。
【請求項5】
前記タンパク質が、組換えにより導入された、一続きの5つ以上の塩基性アミノ酸(アルギニン、ヒスチジンまたはリジン)を含む、請求項1から4のいずれか一項に記載の前駆体タンパク質。
【請求項6】
前記タンパク質が、
a)前記アミノ末端伸長の除去を意図する、組換えにより導入されたプロテアーゼ部位;または
b)前記アミノ末端伸長のpH誘導性または還元剤誘導性の除去を意図する、組換えにより導入された部位
をさらに含む、請求項4または5に記載の前駆体タンパク質。
【請求項7】
前記プロテアーゼ部位が、トロンビン、エンテロキナーゼ、第xa因子またはsumoプロテアーゼに対する部位からなる群より選択される、請求項6a)に記載の前駆体タンパク質。
【請求項8】
請求項1から7のいずれか一項に記載の前駆体タンパク質をコードするDNA分子であって、最初の30コドン内にトリプレットAUA (Ile)、AGG、AGA、CGG、CGA(Arg)、CUA(Leu)、CCC(Pro)およびGGA(Gly)を含まないことを特徴とするDNA分子。
【請求項9】
請求項1から7のいずれか一項に記載の前駆体タンパク質をコードするDNA分子であって、最初の30コドン内にAUA(Ile)、AGG、AGA、CGG、CGA(Arg)、CUA(Leu)、CCC(Pro)およびGGA(Gly)からなる群より選択される、一続きの少なくとも2つのトリプレットを含まないことを特徴とするDNA分子。
【請求項10】
原核生物宿主細胞内で請求項1から7に記載の組換え真核生物前駆体タンパク質を製造する方法。
【請求項11】
前記方法が、原核生物宿主細胞を、請求項8または9に記載のDNA分子を含有するプラスミドで形質転換するステップを含むことを特徴とする請求項10に記載の方法。
【請求項12】
3mM以下のDTTを含む溶液中での封入体の可溶化をさらに含む、請求項10または11に記載の方法。
【請求項13】
請求項12に記載の封入体溶液を10倍以下に希釈するステップを含む直接リフォールディング処置をさらに含む、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
請求項1から7に記載の1つまたは複数のタンパク質を含む医薬組成物であって、6と8の間のpHで可溶性であることを特徴とする医薬組成物。
【請求項15】
pH7で可溶性であることを特徴とする、請求項14に記載の医薬組成物。
【請求項16】
成熟タンパク質のタンパク質分解放出に必要なプロテアーゼ製剤をさらに含む、請求項14および15のいずれか一項に記載の医薬組成物。
【請求項17】
前記プロテアーゼ製剤が、マトリクスプロテアーゼおよびサブチリシン様プロタンパク質転換酵素からなる群より選択される1つまたは複数のプロテアーゼを含む、請求項16に記載の医薬組成物。
【請求項18】
前記プロテアーゼ製剤が、前記プロテアーゼの遅延放出を提供する、請求項17に記載の医薬組成物。
【請求項19】
前記サブチリシン様プロタンパク質転換酵素が、フューリン、SPC-4およびSPC-6からなる群より選択されることを特徴とする、請求項16から18のいずれか一項に記載の医薬組成物。
【請求項20】
前記プロテアーゼ製剤が、SPC-1(フューリン)とSPC-6、SPC-1(フューリン)とSPC-4、またはSPC-1(フューリン)とSPC-7の組み合わせを含むことを特徴とする、請求項16から19のいずれか一項に記載の医薬組成物。
【請求項21】
哺乳動物の体内で標的部位にて、内因性または同時投与されるプロテアーゼにより完全に活性化されるデポー製剤としての、請求項1から7のいずれか一項に記載のタンパク質、または請求項14から20のいずれか一項に記載の医薬組成物の使用。
【請求項22】
非経口投与のための、請求項1から7のいずれか一項に記載のタンパク質、または請求項14から20のいずれか一項に記載の医薬組成物の使用。
【請求項23】
前記非経口投与が、注射または脳内注入である、請求項22に記載の使用。
【請求項24】
前記非経口投与が、皮膚、眼、肺、局所または鼻内投与である、請求項22に記載の使用。
【請求項25】
骨および/または軟骨の損傷に関連する疾患の診断、予防および/または治療のため、軟骨および/もしくは骨の形成ならびに/または脊椎固定の促進のため、腱および/または靭帯を含む結合組織、歯科用インプラント材を含む歯周または歯の組織、CNS組織および神経病理学的状態を含む神経組織、感覚系の組織、肝臓、膵臓、心臓、血管、腎臓、子宮および甲状腺の組織、皮膚、粘膜、内皮、上皮に関連する損傷組織または罹患組織の診断、予防および/または治療のため、神経成長、組織再生、血管新生、潰瘍、熱傷、外傷および/または皮膚移植を含む創傷治癒の誘導のため、前駆細胞および/または骨髄細胞の増殖誘導のため、器官または組織移植用の組織または細胞の治療または保存のための増殖または分化の状態の維持のため、骨格要素間の関節に関する変性障害の治療のため、ならびに/または半月板および/または脊椎/椎間板の修復のため、神経変性障害を予防および/または治療するための治療および/または診断用組成物の製造のための、請求項1から7のいずれか一項に記載のタンパク質、または請求項14から20のいずれか一項に記載の医薬組成物の使用。
【請求項26】
前記神経変性障害が、パーキンソン病、アルツハイマー病、筋萎縮性側索硬化症(ALS)、多発性硬化症およびハンチントン病からなる群より選択される、請求項25に記載の使用。
【請求項27】
前記骨および軟骨の損傷に関連する疾患が骨粗鬆症である、請求項25に記載の使用。
【請求項28】
毛髪成長の促進のための、請求項1から7のいずれか一項に記載のタンパク質、または請求項14から20のいずれか一項に記載の医薬組成物の使用。
【請求項29】
哺乳動物の内部の標的部位にGDF-5関連前駆体タンパク質を送達する方法であって、
a)請求項1から7のいずれか一項に記載のタンパク質を投与する第1のステップと、
b)トリプシン、マトリクスプロテアーゼおよびサブチリシン様プロタンパク質転換酵素からなる群より選択される1つまたは複数のプロテアーゼを、同じ標的部位に投与する第2の独立したステップと
を含む方法。
【請求項30】
哺乳動物の中枢および/または末梢神経系にGDF-5関連前駆体タンパク質を送達する方法であって、請求項1から7のいずれか一項に記載のタンパク質または請求項14から20のいずれか一項に記載の医薬組成物を投与するステップを含む方法。
【請求項31】
哺乳動物の身体にGDF-5関連前駆体タンパク質を全身送達する方法であって、請求項1から7のいずれか一項に記載のタンパク質または請求項14から20のいずれか一項に記載の医薬組成物を投与するステップを含む方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7A】
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【図7B】
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【図8】
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【図9】
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【公表番号】特表2009−543566(P2009−543566A)
【公表日】平成21年12月10日(2009.12.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−519863(P2009−519863)
【出願日】平成19年7月17日(2007.7.17)
【国際出願番号】PCT/EP2007/006331
【国際公開番号】WO2008/009419
【国際公開日】平成20年1月24日(2008.1.24)
【出願人】(509017309)ビオファーム・ゲゼルシャフト・ツァ・ビオテヒノロジッシェン・エントヴィックルング・フォン・ファルマカ・エムベーハー (1)
【Fターム(参考)】