ヒータ
【課題】 ツヅラ状に形成されたガラス管内にカーボンワイヤー発熱体が封入されたヒータにおいて、カーボンワイヤー(発熱体)の間のピッチ間隔を狭めることができ、より均一な加熱を行なうことができるヒータを提供する。
【解決手段】 一の端子部3bから延設されたツヅラ状のガラス管2の第一の屈曲部2a〜2eが、第一の直線部2A1と同一平面状に形成され、他の端子部3aから延設されたツヅラ状のガラス管の第二の屈曲部2h〜2lが、第二の直線部2A2から傾斜して下方に形成され、前記第一の屈曲部2a〜2eが第二の屈曲部2h〜2lより外側に位置すると共に、前記第二の直線部2A2の間に第一の直線部2A1が位置するように構成されている
【解決手段】 一の端子部3bから延設されたツヅラ状のガラス管2の第一の屈曲部2a〜2eが、第一の直線部2A1と同一平面状に形成され、他の端子部3aから延設されたツヅラ状のガラス管の第二の屈曲部2h〜2lが、第二の直線部2A2から傾斜して下方に形成され、前記第一の屈曲部2a〜2eが第二の屈曲部2h〜2lより外側に位置すると共に、前記第二の直線部2A2の間に第一の直線部2A1が位置するように構成されている
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はヒータに関し、例えばシリカガラス管内にカーボンワイヤー発熱体が封入されたヒータに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に記載されているように、加熱源としてカーボンワイヤー発熱体を用い、このカーボンワイヤー発熱体をガラス管に封入したヒータが知られている。
このヒータは、所定の形状に屈曲させた石英ガラス管の内部に、線状のカーボンワイヤー発熱体を収容、封入したものであって、クリーンで高速昇温に優れたヒータとしての特徴を備えている。
【0003】
このカーボンワイヤー発熱体を封入したヒータの概略構成の一例を図12に基づいて説明する。示す。このヒータ20は、石英ガラス管21を屈曲させることによって石英ガラス管21をツヅラ状に形成し、更にその石英ガラス管21の内部にカーボンワイヤー発熱体(図示せず)を配設したものであり、前記石英ガラス管21の両端部には、端子部22が取り付けられている。
【特許文献1】特開2004−6228号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、前記石英ガラス管21は、加熱して屈曲させることによってツヅラ状に形成される。この屈曲部21aの曲げ半径は、石英ガラス管21の外径または内径と肉厚とにより決定される。即ち、図13に示すように最小曲げ半径以下の半径で屈曲させると、屈曲部21aが潰れ、カーボンワイヤー発熱体を石英ガラス管21内部に挿通させることができないという技術的課題があった。
具体的に説明すると、図14に示すように、石英ガラス管21の肉厚tが1.2mm、内径rが直径5mmとすると、屈曲部21aに潰れが生じない屈曲部の最小曲げ半径Rは、8mm程度である。したがって、このヒータのカーボンワイヤー(発熱体)の間の最小ピッチP1は、16mmとなる。
【0005】
この条件で、図12に示すような平面加熱を目的としたツヅラ状のヒータを製作すると、前記したようにカーボンワイヤー発熱体間のピッチ間隔が16mmのヒータとなる。
このヒータを用いて、被加熱体を加熱した場合の表面温度分布を示すと図15にようになる。この図15において、符号23は被加熱体であって、カーボンワイヤー発熱体Wの間のピッチに対応した温度分布が現れる。即ち、カーボンワイヤー発熱体Wの配設位置に対応し位置に高温部が現れ、カーボンワイヤー発熱体Wの間に対応した位置に低温部が現れ、そのピッチ間隔が16mmとなる。
したがって、このヒータにあっては,前記したように高温部と低温部が所定のピッチで現れるため、均一に加熱することができないという技術的課題があった。
【0006】
本発明は、上記技術的課題を解決するためになされたものであり、ガラス管内にカーボンワイヤー発熱体が封入されたヒータにおいて、カーボンワイヤー発熱体の間のピッチ間隔を狭めることができ、より均一な加熱を行なうことができるヒータを提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するためになされた本発明にかかるヒータにあっては、直線部と屈曲部とが交互に形成されたツヅラ状のガラス管内にカーボンワイヤー発熱体が封入されたヒータにおいて、一の端子部から延設されたツヅラ状のガラス管の第一の屈曲部が、第一の直線部と同一平面状に形成され、他の端子部から延設されたツヅラ状のガラス管の第二の屈曲部が、第二の直線部から傾斜して下方に形成され、前記第一の屈曲部が第二の屈曲部より外側に位置すると共に、前記第二の直線部の間に第一の直線部が位置するように構成されていることを特徴としている。
【0008】
このように、前記第二の直線部の間に第一の直線部が位置するように構成されているため、直線部間のピッチ間隔を狭くでき(カーボンワイヤー発熱体のピッチ間隔を狭くでき)、より均一に加熱することができる。また、第二の屈曲部が第二の直線部から傾斜して下方に形成されているため、第一の直線部と干渉することがなく、第二の直線部の間に第一の直線部を配置することができる。
【0009】
ここで、一の端子部から延設されたツヅラ状のガラス管の第一の屈曲部が、第一の直線部と同一平面状に形成されると共に、最後に位置する直線部から屈曲部を介して一の端子部側に向かう第一の反転部が形成され、かつ他の端子部から延設されたツヅラ状のガラス管の第二の屈曲部が、第二の直線部から傾斜して下方に形成されると共に、最後に位置する直線部から屈曲部を介して他の端子部側に向かう第二の反転部が形成され、前記第一の反転部と第二の反転部とが結合されていることが望ましい。
【0010】
このように、前記第一の反転部と第二の反転部とを結合することによって、一のツヅラ状のガラス管と他のツヅラ状のガラス管とを一体化しているため、本発明にかかるヒータを容易に製作することができる。
【0011】
また、前記第二の屈曲部は、第二の直線部から傾斜して、前記第二の直線部からガラス管の外径以上の寸法をもって、下方に形成されていることが望ましい。このように第一の直線部と第二の直線部とを略同一平面状に配置することができる。
【0012】
更に、第一の直線部が、第二の直線部の中間に位置することが望ましく、このように位置させることにより、より均一に加熱させることができる。
また、前記第一の屈曲部及び第二の屈曲部が、最小曲げ半径で屈曲していることが望ましい。このように第一の屈曲部及び第二の屈曲部が最小曲げ半径で屈曲させることにより、ガラス管に変形が生じることなく、しかも第一の直線部及び第二の直線部を密に配置することができ、より均一に加熱させることができる。
【発明の効果】
【0013】
以上のように本発明によれば、ガラス管内にカーボンワイヤー発熱体が封入されたヒータにおいて、カーボンワイヤー発熱体の間のピッチ間隔を狭めることができ、より均一な加熱を行なうことができるヒータを得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
本発明にかかるヒータの一実施形態について、図1乃至図4に基づいて説明する。尚、図1は一実施形態にかかるヒータの斜視図、図2はこのヒータの製造方法を示す図、図3は、カーボンワイヤー発熱体の概念図、図4は、図1に示したヒータを用いた場合の被加熱体の表面温度分布を示す図である。
【0015】
図1に示すように、このヒータ1は、例えば、シリカ質のガラス管2を屈曲させることによってガラス管2をツヅラ状に形成し、更にそのガラス管2の内部にカーボンワイヤーW(図示せず)を配設したものであって、前記ガラス管2の両端部に端子部3a,3bが取り付けられている。
【0016】
特に、このヒータ1はガラス管2のツヅラ状の屈曲に特徴があり、このガラス管2の屈曲について、図1及び図2について説明する。
図1に示すガラス管2は、二つのガラス管を結合したものであって、具体的には、図2(a)に示したガラス管と図2(b)に示したガラス管とが結合し、一体化したものである。
【0017】
具体的には、図2(a)に示すように、一のガラス管2は、端子部3bから直線状に延設された直線部2A1と、前記直線部2A1と同一平面状で屈曲する屈曲部2a,2b,2c,2d,2eと、最後に位置する直線部2A1から屈曲部2fを介して端子部3b側に向かう反転部2gとで構成されている。
なお、この屈曲部2a,2b,2c,2d,2e、2fは、前記屈曲部に潰れが生じない最小曲げ半径以上で屈曲している。
【0018】
一方、他のガラス管2にあっては、図2(b)に示すように、屈曲部2h,2i,2j,2k,2lは、直線状に延設された直線部2A2と同一面に形成されておらず、下方に傾斜して屈曲している。即ち、この屈曲部2h,2i,2j,2k,2lの中心が、前記直線部2A2からガラス管2の外径の寸法分、下方に位置するように、この屈曲部2h,2i,2j,2k,2lは傾斜して形成されている。
そして、最後に位置する直線部2A2から屈曲部2mを介して、端子部3a側に向かう反転部2nが形成されている。
なお、この屈曲部2h,2i,2j,2k,2l、2mは、前記屈曲部に潰れが生じない最小曲げ半径以上で屈曲している。
【0019】
そして、図1に示すように、他のガラス管2の屈曲部2h,2i,2j,2k,2lの中心に、一のガラス管2の直線部2A1の中心が位置するように配置される。即ち、前記一のガラス管2の屈曲部2a,2b,2c,2d,2eは、他のガラス管2の屈曲部2h,2i,2j,2k,2lよりも外側に位置するように配置される。
このとき、屈曲部部2h,2i,2j,2k,2lが直線部2A2から傾斜して下方に形成されているため、直線部2A1と干渉することがなく、直線部2A2の間に直線部2A1を配置することができる。また、屈曲部2h,2i,2j,2k,2lの中心が、前記直線部2A2からガラス管2の外径の寸法分、下方に位置するように形成されるため、前記直線部2A1と直線部2A2とを同一平面状に配置することができる。このように、直線部2A1と直線部2A2とを同一平面状に配置することにより、被加熱体からの距離を均一になすことができ、より均一に加熱することができる。
【0020】
この状態において、一のガラス管2の反転部2gの先端部と、他のガラス管2の反転部2nの先端部とが融着し、一体化し、ガラス管2が形成されている。このように形成されたガラス管2の内部には、一端からカーボンワイヤーWを挿入し、他端部から引き出すことによって、カーボンワイヤーWが収容される。そして、ガラス管2の両端部に、端部に電極に付いた端子部3a,3bを融着し、ガラス管2の内部を密閉し、前記カーボンワイヤーWを封入する。
【0021】
ここで、前記カーボンワイヤー発熱体Wは、図3に示すように、極細いカーボン長繊維を束ねたカーボン繊維束を、編紐形状、あるいは組紐形状に複数束編み上げて作製したものであり、非酸化性雰囲気中では高温耐久性にも優れている。また、細いカーボン長繊維の繊維束を複数本編んで作製されたものであるため、フレキシビリティに富み、形状変形順応性や加工性に優れている。
【0022】
具体的には、前記カーボンワイヤー発熱体Wとしては、直径2乃至15μmのカーボン繊維、例えば、直径7μmのカーボン長繊維を約3000乃至3500本程度束ねたファイバー束を10束程度用いて直径約2mmの編紐、あるいは組紐形状に編み込んだ等のカーボンワイヤーが用いられる。前記の場合において、ワイヤーの編み込みスパンは2乃至5mm程度である。
【0023】
なお、前記編紐あるいは組紐形状のカーボンワイヤー発熱体Wは、表面にカーボン繊維の毛羽立ちWaを有することが好ましく、前記毛羽立ちとは、カーボン繊維(長繊維)が切断されたものの一部が、カーボンワイヤー発熱体Wの外周面から突出したものである。
【0024】
そして、このようなカーボンワイヤー発熱体Wを、ガラス管2の内部に収容した際、前記毛羽立ちWaのみがガラス管2の内壁面と接触し、カーボンワイヤー発熱体Wの本体は実質的に接触しないように収容することが好ましい。
そのようにすることによって、例えばシリカ質ガラス(SiO2)とカーボンワイヤーの炭素(C)との高温下における反応が極力抑えられ、ガラスの劣化、カーボンワイヤーの耐久性の低下が抑制される。このカーボン繊維による表面の毛羽立ちは0.5乃至2.5mm程度であることが好ましい。
【0025】
このように本発明にかかるヒータが構成されているため、屈曲部を最小屈曲半径で屈曲させても、前記直線部を通常の半分のピッチで配置することができる。
この場合においても、図4に示すように、カーボンワイヤー発熱体Wの間のピッチに対応した温度分布が現れる。即ち、カーボンワイヤー発熱体Wの配設位置に対応し位置に高温部が現れ、カーボンワイヤー発熱体Wの間に対応した位置に低温部が現れる。
しかしながら、カーボンワイヤー発熱体Wのピッチ間隔は従来の半分であるため、前記高温部と低温部の温度分布のばらつきが小さく、より均一に加熱することがきる。したがって、緻密な均熱を必要とする被加熱体を加熱する場合にも、このヒータを用いることができる。
【0026】
次に、第二の実施形態について図5に基づいて説明する。
前記第一の実施形態のにあっては一のガラス管と他のガラス管とを一体化し、一つのヒータを形成した場合について説明したが、この第二の実施形態にあっては、一のガラス管で一つのヒータが形成され、他のガラス管で一つのヒータが形成されている点に特徴がある。
即ち、一つのヒータを構成する一のガラス管5は、一端部が端子部6aに接続され、直線状に延設された直線部5Aと、前記直線部5Aと同一平面状で屈曲する屈曲部5aが交互に形成され、最後に位置する直線部5Aから屈曲部5bを介して端子部6a側に向かう反転部5cが形成されている。更に、反転部5cの先端部を前記直線部5Aと並行になるように屈曲させ、先端に他の端子部6bが接続されている。
なお、この屈曲部5a,5bは、前記屈曲部に潰れが生じない最小曲げ半径以上で屈曲している。
【0027】
一方、他のガラス管7にあっては、第一の実施形態と同様に、屈曲部7aは、直線状に延設された直線部7Aと同一面に形成されておらず、下方に傾斜して屈曲している。即ち、この屈曲部7aの中心が、前記直線部7Aからガラス管7の外径の寸法分、下方に位置するように、この屈曲部7aは傾斜して形成されている。そして、最後に位置する直線部7Aから屈曲部7bを介して、端子部8a側に向かう反転部7cが形成されている。更に、反転部7bの先端部を前記直線部部7Aと並行になるように屈曲させ、先端に他の端子部8bが接続されている。
なお、この屈曲部7a,7bは、前記屈曲部に潰れが生じない最小曲げ半径以上で屈曲している。
【0028】
このように、二つのヒータを形成した場合にも、カーボンワイヤー発熱体Wのピッチ間隔は従来の半分であるため、前記高温部と低温部の温度分布のばらつきが小さく、より均一に加熱することができる。したがって、緻密な均熱を必要とする被加熱体を加熱する場合にも、このヒータを用いることができる。
なお、上記実施形態にあっては、屈曲部の中心が直線部からガラス管の外径の寸法分、下方に位置するように、この屈曲部7aを傾斜して形成しているが、ガラス管の外径の寸法分以上の距離をもって、下方に形成されていれば良い。
このようにガラス管の外径の寸法分以上の距離をもって、下方に形成された場合には、直線部5Aと直線部7Aとを同一平面状に配置することができ、被加熱体からの距離を均一になすことができ、より均一に加熱することができる。
【0029】
更に、第三の実施形態について図6乃至図11に基づいて説明する。この実施形態は第一の実施形態をより具体的になしたものであり、図1、図2に示された部材と同一または相当する部材は同一符号を付し、その詳細な説明は省略する。なお、図6は第三の実施形態にかかる正面図、図7は第三の実施形態にかかる背面図、図8は第三の実施形態にかかる平面図、図9は第三の実施形態にかかる底面図、図10は第三の実施形態にかかる左側面図、図11は第三の実施形態にかかる右側面図である。
【0030】
この実施形態にあっては、直線状の直線部2Aの補強材として、前記直線部2Aの延設方向と直交する方向に補強材10,11が設けられ、また端子部3a,3bの間に補強材14,15が設けられ、更に補強部材14と反転部2g、2nの間に補強材12,13が設けられている点に特徴がある。
【0031】
このように、この第三の実施形態にあっては補強部材10,11,12,13,14,15が設けられているため、ヒータ全体の機械的強度を増加させることができ、破損を防止できる。
【産業上の利用可能性】
【0032】
本発明にかかるヒータは、あらゆる分野に用いることができ、特に平板状体の加熱処理分野において好適に用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】図1は、本発明の一実施形態にかかるヒータの斜視図である。
【図2】図2は、図1に示したヒータの製造方法を示す斜視図である。
【図3】図3は、カーボンワイヤーを示す概念図である。
【図4】図4は、図1に示したI−I断面からみた、被加熱体の表面温度分布を示す図である。
【図5】図5は、本発明の第二の実施形態にかかるヒータの斜視図である。
【図6】図6は、本発明の第三の実施形態にかかるヒータの正面図である。
【図7】図7は、第三の実施形態にかかるヒータの背面図である。
【図8】図8は、第三の実施形態にかかるヒータの平面図である。
【図9】図9は、第三の実施形態にかかるヒータの底面図である。
【図10】図10は、第三の実施形態にかかるヒータの左側面図である。
【図11】図11は、第三の実施形態にかかるヒータの右側面図である。
【図12】図12は、従来のヒータの斜視図である。
【図13】図13は、ガラス管の潰れを示す断面図である。
【図14】図14は、ガラス管の内径、肉厚、屈曲部、ピッチを示す断面図である。
【図15】図15は、図12に示したII−II断面からみた、被加熱体の表面温度分布を示す図である。
【符号の説明】
【0034】
1 ヒータ
2 ガラス管
2A1 直線部
2A2 直線部
2a,2b,2c,2d,2e 屈曲部
2h,2i,2j,2k,2l 屈曲部
3a 端子部
3b 端子部
W カーボンワイヤー発熱体
5 ガラス管
5A 直線部
5a 屈曲部
6a 端子部
6b 端子部
7 ガラス管
7A 直線部
7a 屈曲部
8a 端子部
8b 端子部
10,11,12,13,14,15 補強部材
【技術分野】
【0001】
本発明はヒータに関し、例えばシリカガラス管内にカーボンワイヤー発熱体が封入されたヒータに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に記載されているように、加熱源としてカーボンワイヤー発熱体を用い、このカーボンワイヤー発熱体をガラス管に封入したヒータが知られている。
このヒータは、所定の形状に屈曲させた石英ガラス管の内部に、線状のカーボンワイヤー発熱体を収容、封入したものであって、クリーンで高速昇温に優れたヒータとしての特徴を備えている。
【0003】
このカーボンワイヤー発熱体を封入したヒータの概略構成の一例を図12に基づいて説明する。示す。このヒータ20は、石英ガラス管21を屈曲させることによって石英ガラス管21をツヅラ状に形成し、更にその石英ガラス管21の内部にカーボンワイヤー発熱体(図示せず)を配設したものであり、前記石英ガラス管21の両端部には、端子部22が取り付けられている。
【特許文献1】特開2004−6228号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、前記石英ガラス管21は、加熱して屈曲させることによってツヅラ状に形成される。この屈曲部21aの曲げ半径は、石英ガラス管21の外径または内径と肉厚とにより決定される。即ち、図13に示すように最小曲げ半径以下の半径で屈曲させると、屈曲部21aが潰れ、カーボンワイヤー発熱体を石英ガラス管21内部に挿通させることができないという技術的課題があった。
具体的に説明すると、図14に示すように、石英ガラス管21の肉厚tが1.2mm、内径rが直径5mmとすると、屈曲部21aに潰れが生じない屈曲部の最小曲げ半径Rは、8mm程度である。したがって、このヒータのカーボンワイヤー(発熱体)の間の最小ピッチP1は、16mmとなる。
【0005】
この条件で、図12に示すような平面加熱を目的としたツヅラ状のヒータを製作すると、前記したようにカーボンワイヤー発熱体間のピッチ間隔が16mmのヒータとなる。
このヒータを用いて、被加熱体を加熱した場合の表面温度分布を示すと図15にようになる。この図15において、符号23は被加熱体であって、カーボンワイヤー発熱体Wの間のピッチに対応した温度分布が現れる。即ち、カーボンワイヤー発熱体Wの配設位置に対応し位置に高温部が現れ、カーボンワイヤー発熱体Wの間に対応した位置に低温部が現れ、そのピッチ間隔が16mmとなる。
したがって、このヒータにあっては,前記したように高温部と低温部が所定のピッチで現れるため、均一に加熱することができないという技術的課題があった。
【0006】
本発明は、上記技術的課題を解決するためになされたものであり、ガラス管内にカーボンワイヤー発熱体が封入されたヒータにおいて、カーボンワイヤー発熱体の間のピッチ間隔を狭めることができ、より均一な加熱を行なうことができるヒータを提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するためになされた本発明にかかるヒータにあっては、直線部と屈曲部とが交互に形成されたツヅラ状のガラス管内にカーボンワイヤー発熱体が封入されたヒータにおいて、一の端子部から延設されたツヅラ状のガラス管の第一の屈曲部が、第一の直線部と同一平面状に形成され、他の端子部から延設されたツヅラ状のガラス管の第二の屈曲部が、第二の直線部から傾斜して下方に形成され、前記第一の屈曲部が第二の屈曲部より外側に位置すると共に、前記第二の直線部の間に第一の直線部が位置するように構成されていることを特徴としている。
【0008】
このように、前記第二の直線部の間に第一の直線部が位置するように構成されているため、直線部間のピッチ間隔を狭くでき(カーボンワイヤー発熱体のピッチ間隔を狭くでき)、より均一に加熱することができる。また、第二の屈曲部が第二の直線部から傾斜して下方に形成されているため、第一の直線部と干渉することがなく、第二の直線部の間に第一の直線部を配置することができる。
【0009】
ここで、一の端子部から延設されたツヅラ状のガラス管の第一の屈曲部が、第一の直線部と同一平面状に形成されると共に、最後に位置する直線部から屈曲部を介して一の端子部側に向かう第一の反転部が形成され、かつ他の端子部から延設されたツヅラ状のガラス管の第二の屈曲部が、第二の直線部から傾斜して下方に形成されると共に、最後に位置する直線部から屈曲部を介して他の端子部側に向かう第二の反転部が形成され、前記第一の反転部と第二の反転部とが結合されていることが望ましい。
【0010】
このように、前記第一の反転部と第二の反転部とを結合することによって、一のツヅラ状のガラス管と他のツヅラ状のガラス管とを一体化しているため、本発明にかかるヒータを容易に製作することができる。
【0011】
また、前記第二の屈曲部は、第二の直線部から傾斜して、前記第二の直線部からガラス管の外径以上の寸法をもって、下方に形成されていることが望ましい。このように第一の直線部と第二の直線部とを略同一平面状に配置することができる。
【0012】
更に、第一の直線部が、第二の直線部の中間に位置することが望ましく、このように位置させることにより、より均一に加熱させることができる。
また、前記第一の屈曲部及び第二の屈曲部が、最小曲げ半径で屈曲していることが望ましい。このように第一の屈曲部及び第二の屈曲部が最小曲げ半径で屈曲させることにより、ガラス管に変形が生じることなく、しかも第一の直線部及び第二の直線部を密に配置することができ、より均一に加熱させることができる。
【発明の効果】
【0013】
以上のように本発明によれば、ガラス管内にカーボンワイヤー発熱体が封入されたヒータにおいて、カーボンワイヤー発熱体の間のピッチ間隔を狭めることができ、より均一な加熱を行なうことができるヒータを得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
本発明にかかるヒータの一実施形態について、図1乃至図4に基づいて説明する。尚、図1は一実施形態にかかるヒータの斜視図、図2はこのヒータの製造方法を示す図、図3は、カーボンワイヤー発熱体の概念図、図4は、図1に示したヒータを用いた場合の被加熱体の表面温度分布を示す図である。
【0015】
図1に示すように、このヒータ1は、例えば、シリカ質のガラス管2を屈曲させることによってガラス管2をツヅラ状に形成し、更にそのガラス管2の内部にカーボンワイヤーW(図示せず)を配設したものであって、前記ガラス管2の両端部に端子部3a,3bが取り付けられている。
【0016】
特に、このヒータ1はガラス管2のツヅラ状の屈曲に特徴があり、このガラス管2の屈曲について、図1及び図2について説明する。
図1に示すガラス管2は、二つのガラス管を結合したものであって、具体的には、図2(a)に示したガラス管と図2(b)に示したガラス管とが結合し、一体化したものである。
【0017】
具体的には、図2(a)に示すように、一のガラス管2は、端子部3bから直線状に延設された直線部2A1と、前記直線部2A1と同一平面状で屈曲する屈曲部2a,2b,2c,2d,2eと、最後に位置する直線部2A1から屈曲部2fを介して端子部3b側に向かう反転部2gとで構成されている。
なお、この屈曲部2a,2b,2c,2d,2e、2fは、前記屈曲部に潰れが生じない最小曲げ半径以上で屈曲している。
【0018】
一方、他のガラス管2にあっては、図2(b)に示すように、屈曲部2h,2i,2j,2k,2lは、直線状に延設された直線部2A2と同一面に形成されておらず、下方に傾斜して屈曲している。即ち、この屈曲部2h,2i,2j,2k,2lの中心が、前記直線部2A2からガラス管2の外径の寸法分、下方に位置するように、この屈曲部2h,2i,2j,2k,2lは傾斜して形成されている。
そして、最後に位置する直線部2A2から屈曲部2mを介して、端子部3a側に向かう反転部2nが形成されている。
なお、この屈曲部2h,2i,2j,2k,2l、2mは、前記屈曲部に潰れが生じない最小曲げ半径以上で屈曲している。
【0019】
そして、図1に示すように、他のガラス管2の屈曲部2h,2i,2j,2k,2lの中心に、一のガラス管2の直線部2A1の中心が位置するように配置される。即ち、前記一のガラス管2の屈曲部2a,2b,2c,2d,2eは、他のガラス管2の屈曲部2h,2i,2j,2k,2lよりも外側に位置するように配置される。
このとき、屈曲部部2h,2i,2j,2k,2lが直線部2A2から傾斜して下方に形成されているため、直線部2A1と干渉することがなく、直線部2A2の間に直線部2A1を配置することができる。また、屈曲部2h,2i,2j,2k,2lの中心が、前記直線部2A2からガラス管2の外径の寸法分、下方に位置するように形成されるため、前記直線部2A1と直線部2A2とを同一平面状に配置することができる。このように、直線部2A1と直線部2A2とを同一平面状に配置することにより、被加熱体からの距離を均一になすことができ、より均一に加熱することができる。
【0020】
この状態において、一のガラス管2の反転部2gの先端部と、他のガラス管2の反転部2nの先端部とが融着し、一体化し、ガラス管2が形成されている。このように形成されたガラス管2の内部には、一端からカーボンワイヤーWを挿入し、他端部から引き出すことによって、カーボンワイヤーWが収容される。そして、ガラス管2の両端部に、端部に電極に付いた端子部3a,3bを融着し、ガラス管2の内部を密閉し、前記カーボンワイヤーWを封入する。
【0021】
ここで、前記カーボンワイヤー発熱体Wは、図3に示すように、極細いカーボン長繊維を束ねたカーボン繊維束を、編紐形状、あるいは組紐形状に複数束編み上げて作製したものであり、非酸化性雰囲気中では高温耐久性にも優れている。また、細いカーボン長繊維の繊維束を複数本編んで作製されたものであるため、フレキシビリティに富み、形状変形順応性や加工性に優れている。
【0022】
具体的には、前記カーボンワイヤー発熱体Wとしては、直径2乃至15μmのカーボン繊維、例えば、直径7μmのカーボン長繊維を約3000乃至3500本程度束ねたファイバー束を10束程度用いて直径約2mmの編紐、あるいは組紐形状に編み込んだ等のカーボンワイヤーが用いられる。前記の場合において、ワイヤーの編み込みスパンは2乃至5mm程度である。
【0023】
なお、前記編紐あるいは組紐形状のカーボンワイヤー発熱体Wは、表面にカーボン繊維の毛羽立ちWaを有することが好ましく、前記毛羽立ちとは、カーボン繊維(長繊維)が切断されたものの一部が、カーボンワイヤー発熱体Wの外周面から突出したものである。
【0024】
そして、このようなカーボンワイヤー発熱体Wを、ガラス管2の内部に収容した際、前記毛羽立ちWaのみがガラス管2の内壁面と接触し、カーボンワイヤー発熱体Wの本体は実質的に接触しないように収容することが好ましい。
そのようにすることによって、例えばシリカ質ガラス(SiO2)とカーボンワイヤーの炭素(C)との高温下における反応が極力抑えられ、ガラスの劣化、カーボンワイヤーの耐久性の低下が抑制される。このカーボン繊維による表面の毛羽立ちは0.5乃至2.5mm程度であることが好ましい。
【0025】
このように本発明にかかるヒータが構成されているため、屈曲部を最小屈曲半径で屈曲させても、前記直線部を通常の半分のピッチで配置することができる。
この場合においても、図4に示すように、カーボンワイヤー発熱体Wの間のピッチに対応した温度分布が現れる。即ち、カーボンワイヤー発熱体Wの配設位置に対応し位置に高温部が現れ、カーボンワイヤー発熱体Wの間に対応した位置に低温部が現れる。
しかしながら、カーボンワイヤー発熱体Wのピッチ間隔は従来の半分であるため、前記高温部と低温部の温度分布のばらつきが小さく、より均一に加熱することがきる。したがって、緻密な均熱を必要とする被加熱体を加熱する場合にも、このヒータを用いることができる。
【0026】
次に、第二の実施形態について図5に基づいて説明する。
前記第一の実施形態のにあっては一のガラス管と他のガラス管とを一体化し、一つのヒータを形成した場合について説明したが、この第二の実施形態にあっては、一のガラス管で一つのヒータが形成され、他のガラス管で一つのヒータが形成されている点に特徴がある。
即ち、一つのヒータを構成する一のガラス管5は、一端部が端子部6aに接続され、直線状に延設された直線部5Aと、前記直線部5Aと同一平面状で屈曲する屈曲部5aが交互に形成され、最後に位置する直線部5Aから屈曲部5bを介して端子部6a側に向かう反転部5cが形成されている。更に、反転部5cの先端部を前記直線部5Aと並行になるように屈曲させ、先端に他の端子部6bが接続されている。
なお、この屈曲部5a,5bは、前記屈曲部に潰れが生じない最小曲げ半径以上で屈曲している。
【0027】
一方、他のガラス管7にあっては、第一の実施形態と同様に、屈曲部7aは、直線状に延設された直線部7Aと同一面に形成されておらず、下方に傾斜して屈曲している。即ち、この屈曲部7aの中心が、前記直線部7Aからガラス管7の外径の寸法分、下方に位置するように、この屈曲部7aは傾斜して形成されている。そして、最後に位置する直線部7Aから屈曲部7bを介して、端子部8a側に向かう反転部7cが形成されている。更に、反転部7bの先端部を前記直線部部7Aと並行になるように屈曲させ、先端に他の端子部8bが接続されている。
なお、この屈曲部7a,7bは、前記屈曲部に潰れが生じない最小曲げ半径以上で屈曲している。
【0028】
このように、二つのヒータを形成した場合にも、カーボンワイヤー発熱体Wのピッチ間隔は従来の半分であるため、前記高温部と低温部の温度分布のばらつきが小さく、より均一に加熱することができる。したがって、緻密な均熱を必要とする被加熱体を加熱する場合にも、このヒータを用いることができる。
なお、上記実施形態にあっては、屈曲部の中心が直線部からガラス管の外径の寸法分、下方に位置するように、この屈曲部7aを傾斜して形成しているが、ガラス管の外径の寸法分以上の距離をもって、下方に形成されていれば良い。
このようにガラス管の外径の寸法分以上の距離をもって、下方に形成された場合には、直線部5Aと直線部7Aとを同一平面状に配置することができ、被加熱体からの距離を均一になすことができ、より均一に加熱することができる。
【0029】
更に、第三の実施形態について図6乃至図11に基づいて説明する。この実施形態は第一の実施形態をより具体的になしたものであり、図1、図2に示された部材と同一または相当する部材は同一符号を付し、その詳細な説明は省略する。なお、図6は第三の実施形態にかかる正面図、図7は第三の実施形態にかかる背面図、図8は第三の実施形態にかかる平面図、図9は第三の実施形態にかかる底面図、図10は第三の実施形態にかかる左側面図、図11は第三の実施形態にかかる右側面図である。
【0030】
この実施形態にあっては、直線状の直線部2Aの補強材として、前記直線部2Aの延設方向と直交する方向に補強材10,11が設けられ、また端子部3a,3bの間に補強材14,15が設けられ、更に補強部材14と反転部2g、2nの間に補強材12,13が設けられている点に特徴がある。
【0031】
このように、この第三の実施形態にあっては補強部材10,11,12,13,14,15が設けられているため、ヒータ全体の機械的強度を増加させることができ、破損を防止できる。
【産業上の利用可能性】
【0032】
本発明にかかるヒータは、あらゆる分野に用いることができ、特に平板状体の加熱処理分野において好適に用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】図1は、本発明の一実施形態にかかるヒータの斜視図である。
【図2】図2は、図1に示したヒータの製造方法を示す斜視図である。
【図3】図3は、カーボンワイヤーを示す概念図である。
【図4】図4は、図1に示したI−I断面からみた、被加熱体の表面温度分布を示す図である。
【図5】図5は、本発明の第二の実施形態にかかるヒータの斜視図である。
【図6】図6は、本発明の第三の実施形態にかかるヒータの正面図である。
【図7】図7は、第三の実施形態にかかるヒータの背面図である。
【図8】図8は、第三の実施形態にかかるヒータの平面図である。
【図9】図9は、第三の実施形態にかかるヒータの底面図である。
【図10】図10は、第三の実施形態にかかるヒータの左側面図である。
【図11】図11は、第三の実施形態にかかるヒータの右側面図である。
【図12】図12は、従来のヒータの斜視図である。
【図13】図13は、ガラス管の潰れを示す断面図である。
【図14】図14は、ガラス管の内径、肉厚、屈曲部、ピッチを示す断面図である。
【図15】図15は、図12に示したII−II断面からみた、被加熱体の表面温度分布を示す図である。
【符号の説明】
【0034】
1 ヒータ
2 ガラス管
2A1 直線部
2A2 直線部
2a,2b,2c,2d,2e 屈曲部
2h,2i,2j,2k,2l 屈曲部
3a 端子部
3b 端子部
W カーボンワイヤー発熱体
5 ガラス管
5A 直線部
5a 屈曲部
6a 端子部
6b 端子部
7 ガラス管
7A 直線部
7a 屈曲部
8a 端子部
8b 端子部
10,11,12,13,14,15 補強部材
【特許請求の範囲】
【請求項1】
直線部と屈曲部とが交互に形成されたツヅラ状のガラス管内にカーボンワイヤー発熱体が封入されたヒータにおいて、
一の端子部から延設されたツヅラ状のガラス管の第一の屈曲部が、第一の直線部と同一平面状に形成され、他の端子部から延設されたツヅラ状のガラス管の第二の屈曲部が、第二の直線部から傾斜して下方に形成され、
前記第一の屈曲部が第二の屈曲部より外側に位置すると共に、前記第二の直線部の間に第一の直線部が位置するように構成されていることを特徴とするヒータ。
【請求項2】
一の端子部から延設されたツヅラ状のガラス管の第一の屈曲部が、第一の直線部と同一平面状に形成されると共に、最後に位置する直線部から屈曲部を介して一の端子部側に向かう第一の反転部が形成され、
かつ他の端子部から延設されたツヅラ状のガラス管の第二の屈曲部が、第二の直線部から傾斜して下方に形成されると共に、最後に位置する直線部から屈曲部を介して他の端子部側に向かう第二の反転部が形成され、
前記第一の反転部と第二の反転部とが結合されていることを特徴とする請求項1に記載されたヒータ。
【請求項3】
前記第二の屈曲部は、第二の直線部から傾斜して、前記第二の直線部からガラス管の外径以上の寸法をもって、下方に形成されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載されたヒータ。
【請求項4】
第一の直線部が、第二の直線部の中間に位置することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載されたヒータ。
【請求項5】
前記第一の屈曲部及び第二の屈曲部が、最小曲げ半径で屈曲していることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載されたヒータ。
【請求項1】
直線部と屈曲部とが交互に形成されたツヅラ状のガラス管内にカーボンワイヤー発熱体が封入されたヒータにおいて、
一の端子部から延設されたツヅラ状のガラス管の第一の屈曲部が、第一の直線部と同一平面状に形成され、他の端子部から延設されたツヅラ状のガラス管の第二の屈曲部が、第二の直線部から傾斜して下方に形成され、
前記第一の屈曲部が第二の屈曲部より外側に位置すると共に、前記第二の直線部の間に第一の直線部が位置するように構成されていることを特徴とするヒータ。
【請求項2】
一の端子部から延設されたツヅラ状のガラス管の第一の屈曲部が、第一の直線部と同一平面状に形成されると共に、最後に位置する直線部から屈曲部を介して一の端子部側に向かう第一の反転部が形成され、
かつ他の端子部から延設されたツヅラ状のガラス管の第二の屈曲部が、第二の直線部から傾斜して下方に形成されると共に、最後に位置する直線部から屈曲部を介して他の端子部側に向かう第二の反転部が形成され、
前記第一の反転部と第二の反転部とが結合されていることを特徴とする請求項1に記載されたヒータ。
【請求項3】
前記第二の屈曲部は、第二の直線部から傾斜して、前記第二の直線部からガラス管の外径以上の寸法をもって、下方に形成されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載されたヒータ。
【請求項4】
第一の直線部が、第二の直線部の中間に位置することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載されたヒータ。
【請求項5】
前記第一の屈曲部及び第二の屈曲部が、最小曲げ半径で屈曲していることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載されたヒータ。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【公開番号】特開2007−87721(P2007−87721A)
【公開日】平成19年4月5日(2007.4.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−274014(P2005−274014)
【出願日】平成17年9月21日(2005.9.21)
【出願人】(000221122)東芝セラミックス株式会社 (294)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年4月5日(2007.4.5)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年9月21日(2005.9.21)
【出願人】(000221122)東芝セラミックス株式会社 (294)
【Fターム(参考)】
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