説明

ヒートシール包装装置

【課題】容器の開口部を被覆する蓋用フィルムに情報を印字してヒートシールする装置において、装置全体の処理速度、生産性を高めることができるヒートシール包装装置を提供する。
【解決手段】前記被包装物Wが収容された容器Pが所定数に至ると該所定数の容器を前記包装ライン下流へ供給する容器供給手段Aと、前記包装ラインの下流に位置し、前記容器供給手段Aから供給された前記容器Pの開口部を蓋用フィルム1で被覆しヒートシールするヒートシール手段Bと、前記容器Pの開口部を被覆する帯状の蓋用フィルム1を前記容器の開口部の上部位置で上流から下流へ繰出して供給するフィルム供給手段Cと、前記蓋用フィルムに印字を行なう印字手段Dと、を備え、前記印字手段Dは、前記ヒートシール手段Bが蓋用フィルム1を容器Pにヒートシールしている間に、次にヒートシールする所定数の容器の開口部を被覆する蓋用フィルム1に被包装物Wの情報を印字する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、被包装物を収容した容器の開口部を蓋用フィルムで被覆(ヒートシール)するヒートシール包装装置に関する。
【背景技術】
【0002】
被包装物が収容された容器の開口部を蓋用フィルムで被覆し、該蓋用フィルムを前記容器の周縁部にヒートシールすることにより包装するヒートシール包装装置は既に知られている(例えば、特許文献1参照)。
また、被包装物を収容した容器それぞれと対応する位置の蓋用フィルムに、製造年月日等の情報を印字手段で印字しているが、印字手段(印字ヘッド)は所定位置に固定配置し、蓋用フィルムを所定ピッチで移動させて、前記蓋用フィルムに印字する方式が採用されている。
【0003】
しかしながら、前記ヒートシール包装装置の印字手段(印字ヘッド)は、被包装物が収容された容器を搬送する容器搬送部と前記容器の開口部をヒートシールするヒートシール機構部とに亘って繰り出される蓋用フィルムの繰出し途中に固定配置され、前記蓋用フィルムを所定ピッチで移動(繰出し)させて印字を行なう方式であり、前記容器搬送部の搬送速度は前記印字手段の印字スピード(蓋用フィルムの移動(繰出し)速度)と同期させていた。また、前記被包装物が収容された容器の開口部を蓋用フィルムでヒートシールしている間は蓋用フィルムの繰出しを停止させるので、この間は印字が行なえない構造となっていた。そのため前記印字方式を備えたヒートシール包装装置で単位時間当たりの包装処理数を上げる場合、ヒートシール処理の各工程の速度を速くし装置全体の処理速度を速くする方式や、または、ヒートシールする容器の個数を複数個まとめたバッチ処理にて生産性を高める方式等の何れかを採択するが、何れの方式を採択したとしても前記蓋用フィルムの移動(繰出し)速度も上げることになるので、前記蓋用フィルムの移動スピードに前記所定位置に固定配置した印字手段(印字ヘッド)の印字スピードが追いつかず、印字品質が悪くなる(例えば、文字がかすれる、文字が流れる等)という問題が生じる。そのため、蓋用フィルムの移動速度や印字手段の印字タイミング等に制限が生じ、装置全体の処理速度を早くし、生産性を高めることには限界があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平10−203505号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、上記従来の技術が有する問題点に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、容器の開口部を被覆する蓋用フィルムに情報を印字してヒートシールする装置において、蓋用フィルムへの印字品質を保ち装置全体の処理速度、生産性を高めることができるヒートシール包装装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために本発明が講じた技術的手段は、ヒートシールする容器の移動を、複数個を纏めて行うバッチ形態とし、且つ、容器の開口部を被覆する蓋用フィルムへの情報の印字を、印字済みの蓋用フィルムで所定数の容器にヒートシールする時に、次にヒートシールする容器群のヒートシールに使用する蓋用フィルムに印字を行ない、それにより包装の1サイクル当たりの所要時間を短縮できるようにした。
具体的には、被包装物が収容された容器の開口部を蓋用フィルムで被覆しヒートシールするヒートシール包装装置において、前記ヒートシール包装装置内の包装ラインの上流に位置し、前記被包装物が収容された容器を前記包装ライン下流へ供給する容器供給手段と、前記包装ラインの下流に位置し、前記容器供給手段から供給された前記容器の開口部を蓋用フィルムで被覆しヒートシールするヒートシール手段と、前記包装ラインの容器供給手段とヒートシール手段とに亘り前記容器の開口部を被覆する帯状の蓋用フィルムを前記容器の開口部の上部位置で上流から下流へ繰出して供給するフィルム供給手段と、前記蓋用フィルムに印字を行なう印字手段と、前記印字手段を前記包装ラインに沿って移動させる移動手段と、を備え、前記印字手段は、前記包装ライン下流のヒートシール手段が前記蓋用フィルムを容器にヒートシールしている間に、次にヒートシールする容器の開口部を被覆する停止状態の蓋用フィルムに被包装物の情報を印字することを特徴とする。
【0007】
本発明における一度にヒートシールを行う容器の個数(バッチの個数)は特に限定されないが、容器供給手段、ヒートシール手段、及び容器移送手段の個数は同じにする必要がある。また、装置全体の機長を短くする為に、容器の移動方向の列は単列より複数列(例えば、二列、三列等)が有効である。
前記包装ラインは、容器供給手段からヒートシール手段に至る容器の移動ラインを言う。
前記蓋用フィルムに被包装物の情報を印字する印字手段は、例えば、サーマルヘッドでインクリボンに熱を加えることで印字する熱転写方式、或いはインクジェット方式等、その方式は問わない。
前記印字手段を包装ラインに沿って移動させる移動手段は、例えば、無端回動するベルトと歯車からなる構造、或いはラックとピニオンからなる構造等、所定区間を往復移動できる構造であれば何れでもよい。
前記容器供給手段は、上流側の搬入コンベアで搬送される容器を所定数に達するまで載承保持するもので、具体的には例えば、間欠駆動のベルトコンベア、或いは受け台とプッシャからなる装置等、いずれでもよい。
前記ヒートシール手段は、被包装物を収容した容器の開口部に蓋用フィルムを被せ、該蓋用フィルムを容器の周縁部(開口部の周縁)に熱溶着して包装を完成するもので、その包装方式は、含気包装(シール型に搬送された被包装物を収容した容器の上面開口部を、そのまま蓋用フィルムで覆い、蓋用フィルムの周縁を容器の周縁部に熱溶着する)、真空(バキューム)包装(シール型内部で容器内の空気を吸引し真空状態を作り、蓋用フィルムの周縁を容器の周縁部に熱溶着する)、ガス充填包装(シール型内部で容器内部の空気を吸引し、気体(酸素/二酸化炭素/窒素等)を注入し、容器内環境を改善する)の何れでもよい。
【0008】
上記手段によれば、被包装物を収容した容器が一定間隔で容器供給手段に保持され、その容器の数が所定数(バッチ数)に達すると、それら容器は容器移送手段によってヒートシール手段に一括移送され、該ヒートシール手段で前記容器の開口部に蓋用フィルムが被覆され、且つ該容器の開口部の周縁部に前記蓋用フィルムが熱溶着されて包装が完了される。そして、包装された容器は蓋用フィルムから切り抜かれ、蓋用フィルムの幅方向両側部は切断されず連続性が維持されている為、包装完了後に容器部分が打抜かれた蓋用フィルムの残り滓部分がフィルム巻取り部によって巻き取られることで、次の容器群のヒートシールに必要な長さの蓋用フィルムがフィルム供給部から繰り出される。それにより、前記ヒートシール手段でヒートシールされていた時、該ヒートシール手段より上流位置の容器供給手段上に位置した蓋用フィルムの所定長さ部分はヒートシール手段のヒートシール部に移動され、次のヒートシールに待機する。そして、容器供給手段上に位置する次のヒートシールに使用される蓋用フィルムは、ヒートシール手段がヒートシールしている間に容器供給手段に保持される所定数の容器に対応して印字手段で情報が印字される。従って、蓋用フィルムへの印字と、ヒートシール手段によるヒートシールが同時平行して行なわれる。
【0009】
前記印字手段は、前記容器供給手段の供給方向終端部を起点として該容器供給手段の供給方向始端部側に移動自在とし、前記容器供給手段に保持される容器の被包装物の情報を、繰り出しが停止された前記蓋用フィルムに移動しながら印字することができる。
それにより、前記容器供給手段に保持される容器に対応した被包装物の情報を、蓋用フィルムに印字することができる。
【0010】
また、前記容器供給手段は、前記保持した容器が所定数に至ると前記包装ライン下流側のヒートシール手段へ前記保持した容器を移送させる容器移送手段を更に備え、前記容器移送手段は、前記ヒートシール手段で蓋用フィルムのヒートシールが完了した所定数の容器を該ヒートシール手段より排出し、その容器排出後のヒートシール手段に容器供給手段の容器を移送する構成とする。
具体的には、前記ヒートシール手段がヒートシールした所定数の容器と、前記容器供給手段が保持する所定数の容器を、一定間隔をおいて一括保持する櫛歯状をなした前後一対の挾着部材と、該挾着部材を所定の位置へ移動させる移動部材とで構成されている。前記の「所定の位置」とは、ヒートシール手段でヒートシールを完了した包装済み容器を挾着保持する挾着部材は該ヒートシール手段より下流の排出部の位置へ、容器供給手段上に整列された容器を挾着保持する挾着部材は下流の前記ヒートシール手段の位置へ、それぞれ移動される位置を言う。
前記挾着部材は、ヒートシール手段の包装済み容器と、容器供給手段に整列保持された容器の両方を一緒に挾着する形態、或いはヒートシール手段の包装済みの容器と、容器供給手段が保持した容器を別々に挾着する形態の何れでもよい。
前記移動部材は、ヒートシール手段上の容器を挾着する挾着部材と、容器供給手段上の容器を挾着する挾着部材を一緒に移動させる、或いは、二つの挾着部材を別々に独立して移動させる構成としてもよい。
【0011】
上記手段によれば、ヒートシール手段でヒートシールが完了した所定数の容器を一括して排出し、容器が排出されたヒートシール手段に、次にヒートシールする所定数の容器が、容器移送手段で一括して移送されるので、包装作業の効率化を図ることができる。
【0012】
また、前記容器供給手段の上流位置に、前記容器に収容される被包装物の重量を計量する計量手段を配置し、前記印字手段は、前記計量手段が計量した計量情報を含めて、前記容器供給手段の終端部側から始端部側に移動して蓋用フィルムに順次印字し、所定数を印字完了後、前記起点位置に復帰するように構成する。
上記構成により、容器に収容される被包装物の重量がそれぞれ異なっても、計量手段で該被包装物の重量が計量(計量重量−風袋=被包装物重量)され、その重量と商品ファイルに予め登録された単価から被包装物の値段を算出できる。従って、蓋用フィルムへの印字情報として定額の被包装物の情報だけでなく、不定額の被包装物の重量等の情報も表示できる。そして、印字手段は容器供給手段の終端部側を起点として始端部側に移動し、所定数の印字を終了すると起点位置に復帰する為、容器に収容される被包装物との対応関係を維持して間違いなく蓋用フィルムに被包装物の情報を印字することができる。
【発明の効果】
【0013】
本発明のヒートシール包装装置は、ヒートシール手段で容器の開口部を蓋用フィルムでヒートシールしている間に、印字手段が蓋用フィルムに被包装物の情報を印字するので、蓋用フィルムへの印字を鮮明に行なうことができ、且つ、ヒートシール包装の一連の処理速度を遅延させることなく、包装装置全体の処理速度を早くし、生産性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明に係るヒートシール包装装置の実施の形態の一例を示す概略図で、(a)は正面図、(b)は(a)図のb−b線に沿える平面図。
【図2】容器移送手段でヒートシール手段及び容器供給手段の容器を移送した状態を示し、(a)は正面図、(b)は同平面図。
【図3】図1(a)の(3)−(3)線に沿える拡大断面図。
【図4】印字手段による1個目の容器の印字完了状態を示し、(a)は正面図、(b)は蓋用フィルムへの印字状態を示す平面図。
【図5】印字手段による2個目の容器の印字完了状態を示し、(a)は正面図、(b)は蓋用フィルムへの印字状態を示す平面図。
【図6】印字手段による所定数(6個)の容器の印字完了状態を示し、(a)は正面図、(b)は蓋用フィルムへの印字状態を示す平面図。
【図7】印字手段が初期位置に戻って次のバッチの1個目の容器の印字を行なっている状態を示し、(a)は正面図、(b)は蓋用フィルムへの印字状態を示す平面図。
【図8】は印字手段(プリンタ)の電気ブロック図。
【図9】蓋用フィルムへの印字例を示す平面図。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明に係るヒートシール包装装置の実施の形態の一例を図面に基づいて説明する。尚、以下に示す実施の形態は、予め成型した容器に被包装物を収容(投入)し、該容器を6個単位のバッチ形態で移動させ、容器の開口部を被覆する蓋用フィルムには被包装物の情報を印字し、該蓋用フィルムを前記容器の開口部に被覆、熱溶着(ヒートシール)して包装を完了する包装装置について説明する。
図1は、ヒートシール包装装置の全体構成を模式的に示す概略図で、被包装物Wを収容した容器Pを所定数(図示例は6個)載承保持する容器供給手段Aと、前記容器Pの開口部を蓋用フィルム1でヒートシールするヒートシール手段Bと、前記蓋用フィルム1を供給する蓋用フィルム供給手段Cと、前記蓋用フィルム1に被包装物の情報を印字する印字手段Dと、前記容器供給手段Aに保持した容器Pをヒートシール手段Bに、該ヒートシール手段Bでヒートシールが完了した包装済み容器P’を排出コンベア15に、それぞれ移送する容器移送手段Eと、前記容器Pに収容された被包装物Wの重量を計量する計量手段Fを備えて構成されている。
そして、前記容器供給手段Aの容器移動方向下流側にヒートシール手段Bが直列に配置され、前記蓋用フィルム供給手段Cは前記容器供給手段Aから前記ヒートシール手段Bに亘ってその上方に配置され、前記計量手段Fは前記容器供給手段Aの上流位置に配置され、容器Pに収容された被包装物の重量を計量後、前記容器供給手段Aに順次移動、保持されるようになっている。尚、前記バッチ処理される容器の数は予め決められ、決められた数量(所定数)でバッチ処理できるように、前記バッチ数(所定数)に応じて各パーツ(容器移送手段やヒートシール手段等)を組み換え設定できるようになっている。
【0016】
前記容器供給手段Aは、被包装物Wの計量が完了した容器Pを所定数載承保持するもので、間欠駆動するベルトコンベアで構成されている。そして、容器供給手段Aの上流位置に配置された計量手段Fから計量済みの容器Pが排出される毎に該容器供給手段Aのベルトコンベアが駆動して前記計量済みの容器を受け取り後、該ベルトコンベアの駆動が停止される。この動作を繰り返すことで、ベルトコンベア上に容器Pを一定間隔で所定数保持することができる。即ち、容器Pをバッチ形態で保持することできる。
容器供給手段Aを構成するベルトコンベアの駆動/停止は、上流側に配置した計量手段Fから排出される容器Pを検知する容器検知センサ2,2’の検知信号で制御されるように構成されている。また、前記容器検知センサ2,2’の検知信号に基づいて前記容器Pのバッチ数(所定数)をカウントする。
また、容器供給手段Aの容器保持形態(バッチ形態)は、単列、複数列の何れでもよい。図示例は単列(1列×6個)を示している。また、容器Pのバッチ数(所定数)のカウントも前記容器保持形態(バッチ形態)と前記容器検知センサ2,2’の検知信号とに基づき計算する方式であっても良い。(例えば、2列の場合にはカウント数を2倍する。)
尚、この容器供給手段Aは間欠駆動するベルトコンベアによる構成に限定されず、例えば、容器を載承保持する受け台と、計量手段Fから排出される計量済み容器を前記受け台上に押し出すプッシャとからなる装置等でもよい。尚、前記プッシャを使用して受け台へ容器を供給する場合は、前記プッシャの往復可動域内にスイッチを設け、前記スイッチのON/OFFによって前記容器Pのバッチ数(所定数)をカウントしても良い。
【0017】
前記容器供給手段Aで整列保持した所定数の容器Pの開口部を被覆する蓋用フィルム供給手段Cは、前記容器Pの横幅より幅広い帯状の蓋用フィルム1がロール状に巻かれた蓋用フィルム供給部C1と、蓋用フィルム1でヒートシールされた包装済み容器P’が切り取られた該蓋用フィルムの残り滓(打抜き滓)を巻き取るフィルム巻取り部C2とで構成されている。そして、前記フィルム供給部C1は前記容器供給手段Aの始端部より上流位置に配置され、フィルム巻取り部C2は前記ヒートシール手段Bの終端部より下流位置に配置され、フィルム供給部C1から繰り出されてフィルム巻取り部C2に至る蓋用フィルム1は前記容器供給手段A及びヒートシール手段Cに保持される容器Pの開口部上方に略水平状態で移動するように保持されている。
それにより、前記フィルム巻取り部C2の作動でヒートシール後の残り滓が巻き取られることで、フィルム供給部C1から蓋用フィルム1が引き出され、次のヒートシールに必要な長さ分がヒートシール手段のヒートシール部に移動される。具体的には、容器供給手段A上に位置し、後述する印字手段Dで所定数の容器分の情報が印字された長さ部分がヒートシール手段Bの位置へ移動される。
【0018】
前記印字手段Dは、容器Pに収容された被包装物Wの計量データ(重量値)を含む商品情報を蓋用フィルム1に印字するもので、サーマルヘッドでインクリボンに熱を加えることで蓋用フィルムに印字することができる今日周知の熱転写方式のプリンタ3(印字部8)で構成されている。また、該プリンタ3と対向する蓋用フィルムの裏側(印字面と反対の面)には、蓋用フィルム1を平坦状態に維持する受け板4が、該プリンタ3による印字領域(容器供給手段Aの略全長と同じ)全長に亘って配置されている。尚、前記サーマルヘッドの大きさは、蓋用フィルムの横幅(繰出し方向と直交する方向の幅)に亘る大きいサイズのサーマルヘッド(例えば、A4ヘッドやB4ヘッド等)、又は、所定幅(例えば、60mm幅)のサーマルヘッドを横方向に複数繋げて幅広い一つのサーマルヘッドとして使用する、或いは、蓋用フィルムに印字する領域にのみ(例えば、印字する箇所に60mm幅のサーマルヘッドを1つ)配置させるなど印字する面積に合わせサーマルヘッドの大きさや数を適宜決定し組付け制御するようにしても良い。
そして前記プリンタ3(印字部8)は、前記容器供給手段Aにおける容器Pの供給方向終端部(所謂ヒートシール手段と隣接する位置)を起点(初期位置)として供給方向始端部側の終点に向けて容器Pの供給方向と対向させて間欠移動させる移動部9(移動手段)によって、蓋用フィルム1に、容器供給手段Aに供給される容器順と対応して商品情報を印字する。即ち、容器供給手段Aに沿って繰り出し配置された固定(停止状態)の蓋用フィルム1に対して、起点位置(初期位置)から前記容器供給手段Aの終点位置に向けて容器Pの保持間隔(一定間隔)を含む容器数分の距離を間欠移動後、前記起点位置(初期位置)に復帰するように構成されている。
それにより、印字手段Dは容器供給手段Aが保持する所定数の容器の情報を、蓋用フィルム1へ印字可能な起点(初期位置)より、前記被包装物を収容する容器と対応する位置へ印字することができ、所定数の印字を完了した時点で各容器Pの上方(開口部)へ被覆させる蓋用フィルム1には前記各容器と対応するように情報(表示)が位置されることになる。また、プリンタ3の起点(初期位置)をヒートシール手段と近接する位置としたので、蓋用フィルム1の印字することが可能な始端位置ギリギリの箇所より印字を開始することができ、蓋用フィルム1にできてしまう印字することが出来ない空き領域(容器バッチ数と次の容器バッチ数との間の使う事ができない空白距離)を短縮できるので蓋用フィルムを効率良く使うことができて経済的である。
【0019】
また、前記印字手段Dは、図8に示すように、各ブロックを制御するCPU5にバス5aを介してRAM6、ROM7、印字部8(プリンタ3)、INF(インターフェース)10とからなり、前記印字部8(プリンタ3)を水平移動させる移動部9(移動手段)が接続されている。尚、前記INF10は計量手段Fと通信可能になっている。また、前記INF10は、容器検知センサ2,2’、容器移送手段E、ヒートシール手段B、容器供給手段Aとも通信可能となっており、前記容器検知センサや各手段との通信結果に基づいて、CPU5は前記移動部9を水平移動させて前記印字部8(プリンタ3)の制御を行う。
前記RAM6は、複数の記憶領域を有し、各ファイル(例えば、商品ファイル等)を記憶する記憶領域、計量手段Fから送信された被包装物の計量データ(重量値)や各ファイルから読み出されたデータが一時的に格納される一時記憶領域等で構成されている。
前記印字手段Dのプリンタで蓋用フィルムに印字する情報は、計量データ(重量値)及び品番(商品ファイル)に設定されている商品情報(品名、原産地名、単価、添加物等)であるが(図9参照)、容器Pに収容された被包装物Wが計量の必要がない定額商品である場合はそれに対応した情報が印字される。(前記商品ファイルへ記憶させるその他の商品情報として、例えば、商品毎の風袋重量、規格容量あるいは内容量、保存方法、保存温度、栄養素、カロリー、容器等を廃棄するための指標となるリサイクルマーク等を記憶させておき、蓋用フィルム1へ印字するようにしても良い。)
【0020】
前記ヒートシール手段Bは、容器供給手段Aで整列保持された所定数の容器Pの開口部を、商品情報が印字(表示)11された蓋用フィルム1で被覆し、ヒートシール(熱溶着)するものである。
そのヒートシール手段Bの構成を簡単に説明すると、前記容器供給手段Aから後述する容器移送手段Eで水平移動される所定数の容器P(バッチ容器)及び該容器Pの上に張架された蓋用フィルム1を挟むように、前記蓋用フィルム1の下側に上下動可能に配置した下シール型B1と、該下シール型B1の上面を閉鎖する上下動可能な上シール型B2とで構成されており、前記上シール型B2はヒータプレートを備えている。
それにより、下シール型B1と上シール型B2で容器Pと蓋用フィルム1を挾着し、容器Pの開口部周縁に蓋用フィルム1を熱溶着した後、下シール型B1と上シール型B2がそれぞれ離れる方向に移動し型開きして、ヒートシール包装が完了した所定数の容器P’は容器移送手段Eの駆動でヒートシール手段Bのすぐ下流に配置された排出コンベア15に排出され、換わって次にヒートシールする所定数の容器P(バッチ容器)が前記容器供給手段Aから移送される。
【0021】
前記ヒートシール手段Bでヒートシール包装された容器P’は、蓋用フィルム1からヒートシール部分の外周縁が切り離されるが、蓋用フィルムから容器P’の切り離しは前記ヒートシールによって分離(溶断)する方式、或いはヒートシール後、ヒートシールした部分の外周をカッタによって切断する方式等、何れの方法でもよい。
【0022】
容器移送手段Eは、ヒートシール手段Bでヒートシール包装された所定数の容器P’を下流側の排出コンベア15に移送し、その空いたヒートシール手段Bに容器供給手段Aに整列保持した所定数の容器Pを、それぞれバッチ形態で移送するものである。
その容器移送手段Eは、ヒートシール包装された所定数の容器P’と、容器供給手段Aに整列保持した所定数の容器Pを、一定間隔をおいて一括保持する櫛歯状をなした前後一対の挾着部材12,12’と、該挾着部材12,12’を所定区間、往復移動させる移動部材13,13’とで構成されている。
前後一対の挾着部材12,12’は、容器供給手段A及びヒートシール手段Bの略全長をカバーし得る長さを有した帯板12aの一側面(容器を挟む面)に、所定数の容器Pと所定数の包装済み容器P’をそれぞれ一定間隔に保持する突部12bが一定ピッチで突出形成されている。即ち、前記挾着部材12,12’で容器P、包装済み容器P’を挾着した時、前記突部12bが容器Pの相互間、包装済み容器P’の相互間に入り、各容器を一定間隔に保持する。
【0023】
又、前記挾着部材12,12’における容器供給手段Aに整列保持された所定数の容器Pを挾着する範囲に形成される突部12bのピッチと、ヒートシール包装済みの所定数の容器P’を挾着する範囲に形成される突部12bのピッチは同じピッチとし、それにより容器供給手段Aに整列保持された所定数の容器Pを挾着してヒートシール手段B側に移送した時、該容器Pをヒートシール手段Bの下シール型B1の所定位置に位置させることができる。
【0024】
前後一対の挾着部材を往復移動させる移動部材13,13’は、例えば、エアーシリンダ又は油圧シリンダ等のアクチュエータで構成され、該移動部材13,13’に支持される前記挾着部材12,12’はリンク機構などで構成された開閉機構で容器P,P’を挾着/開放し得るようになっている。
【0025】
計量手段Fは、容器Pに収容された被包装物の重量を計量するもので、計量機能を備えたコンベア14で構成されている。被包装物Wの重量の計量は、被包装物Wが収容された容器Pを前記コンベア14上に載せ、移動を停止させた安定状態で風袋(容器)込の総重量を計量し、後の演算処理で予め設定された風袋(容器)重量を前記総重量より減算することで、被包装物Wの重量が算出される。
そして、この計量手段Fを備えたコンベア14の流入側(回転方向始端側)と排出側(回転方向終端側)には、計量を完了した容器Pが、下流側の容器供給手段Aに移行するのを検知する容器検知センサ2,2’が配置されている。この容器検知センサ2,2’の出力信号で下流側の容器供給手段Aを構成するベルトコンベアの駆動/停止が制御され、間欠駆動して該容器供給手段Aに所定数の容器Pが載承保持されるようになっている。
尚、前記計量手段Fのコンベア14の上流位置には搬入コンベア16が配置され、容器Pを計量手段Fのコンベア14に供給し得るようになっている。尚、図示はしていないが、搬入コンベア16の上流側に前記容器に被包装物を自動収容する収容装置、前記収容装置の上流側に板状のプラスチック板から前記容器を成型する容器成形装置等を備えるようにしてもよい。
【0026】
次に、上記ヒートシール包装装置の包装動作について簡単に説明する。
先ず、被包装物Wが収容された容器Pのヒートシール包装を開始する時点では、印字手段Dのプリンタ3(印字部8)は初期位置(ヒートシール手段と近接する容器供給手段の搬送方向終端側上)に位置する。そして、被包装物が収容された1個目の容器Pが搬入コンベア16で計量手段Fのコンベア14に送られ、該コンベア14上で計量が行われる。計量された容器Wはコンベア14から下流側の容器供給手段Aのコンベアに移乗される。この時、前記計量手段Fで計量された1個目の容器の計量データより算出された被包装物の重量、及び値段等の商品情報は制御部を介して印字手段Dに出力され、その商品情報はプリンタ3(印字部8)で容器供給手段Aの終端位置と対応する蓋用フィルム1に印字(表示)11される。そして、印字を終了したプリンタ3(印字部8)は所定ピッチ(容器供給手段A上における容器の保持間隔と同じ)上流側に移動して2個目の容器Pのために待機する(図4(a)、(b)参照)。
【0027】
同様に、2個目の容器Pが編入コンベア16から計量手段Fのコンベア14に供給され、該計量手段Fで計量後、容器供給手段Aのコンベアに移乗される。容器供給手段Aへの移乗は、前記容器検知センサ2,2’の出力信号による容器供給手段Aのコンベアの間欠駆動によって2個目の容器は1個目の容器と一定間隔を置いて載承保持される。そして、該2個目の容器の計量値(重量値)を含む商品情報は、印字手段Dのプリンタ3(印字部8)で前記1個目の商品情報の印字(表示)11が施された位置より蓋用フィルム1の繰り出し方向上流側(蓋用フィルム供給部C1側)に所定ピッチ移動した位置に印字(表示)される。そして、印字を終了したプリンタ3(印字部8)は所定ピッチ(容器供給手段A上における容器の保持間隔と同じ)上流側に移動して3個目の容器Pのために待機する(図5(a)、(b)参照)。
【0028】
上記動作を所定個数分(6個)繰り返して、容器供給手段A上に計量済みの容器Pを所定数(6個)、整列保持すると同時に、該容器供給手段A上に張設保持された蓋用フィルム1の印字領域17に、所定個数分(6個)の商品情報が下流側から上流側に向かって一定間隔で印字(表示)する。即ち、印字領域の下流側(先頭)が1個目の容器の商品情報で、上流側(後尾)に向かって2個目、3個目、…と並び最後に6個目の容器の商品情報が印字(表示)される(図9参照)。一方、容器供給手段Aのコンベア上には計量済みの容器が移乗される毎に該コンベアが間欠駆動して容器を順次載承するため、次の容器が載承される毎にその前に載承された容器は一定ピッチ下流側に移動される。そして、容器供給手段Aのコンベア上に所定個数の容器Pが、一定間隔をおいて整列保持される。それにより、容器供給手段Aのコンベア上に整列保持された容器と、該容器供給手段Aの上方に張設保持された蓋用フィルム1に印字された商品情報が対応することになる(図6(a)、(b)参照)
【0029】
上記動作によって容器供給手段Aのコンベア上に所定個数の容器Pを整列保持し、該容器Pの開口部を被覆する蓋用フィルム1に、前記容器と対応させて商品情報を印字した印字手段Dのプリンタ3(印字部8)は初期位置に復帰され、次のバッチ容器の印字のために待機する。そして、容器供給手段Aのコンベア上に整列保持された所定個数のバッチ容器は、容器移送手段Eに前後一対の挾着部材12,12’で一括保持され、移動部材13,13’の作動で、前記挾着部材12,12’に保持された容器は、容器供給手段Aの下流位置に配置されたヒートシール手段Bの下シール型B1上に移載される。
また、所定個数分の商品情報が印字(表示)された蓋用フィルム1は、蓋用フィルム供給手段Cのフィルム巻取り部C2の駆動で1バッチ分移動され、前記所定個数分の商品情報が印字(表示)された部分はヒートシール手段Bの位置に移動される。それにより、容器供給手段Aから移送された容器の商品情報もヒートシール手段Bの位置に位置し、該ヒートシール手段Bの作動で、容器Wの開口部はそれぞれ対応する商品情報が印字(表示)された蓋用フィルムで被覆され、容器の開口部周縁にヒートシールされる(図7(a)、(b)参照)。
前記容器移送手段Eが容器供給手段Aから容器をヒートシール手段に移載した後は、前記容器供給手段Aのコンベア上は空になるので次のバッチ容器の供給が間をあけることなく行われる。そして、被包装物の計量動作が、蓋用フィルム1への商品情報の印字動作より早い場合、前記計量情報はメモリに記憶され、計量動作とリンクさせることなく、バッチ単位で蓋用フィルムに所定の商品情報を印字する。
【0030】
そして、ヒートシール手段Bで最初のバッチ分の容器Wの開口部に蓋用フィルム1をヒートシールしている間に、上流側の容器供給手段Aには次のバッチ分(7個目〜12個目)の容器の整列保持が行われると同時に、それら容器(7個目〜12個目)の商品情報が該容器供給手段A上の蓋用フィルム1における印字領域17に順次印字(表示)される。
ヒートシール手段Bでヒートシール包装が完了すると、該ヒートシール手段の下シール型B1と上シール型B2が型開きし、下シール型B1上に載承されたヒートシール包装済みの容器と、容器供給手段Aのコンベア上に整列保持された次のバッチ分の容器は、前記容器移送手段Eの作動で移動される。即ち、ヒートシール手段B上のヒートシール包装済みの容器は下流位置の排出コンベア15上に、容器供給手段Aのコンベア上に整列保持された次のバッチ分の容器は、包装済み容器が移動されて空になったヒートシール手段Bの下シール型B1上に移載される。
【0031】
また、前記ヒートシール包装済みの容器は蓋用フィルム1から溶断(又は、カッタによる切断)によって切り離され、ヒートシール部分が切り取られた蓋用フィルム1の残り滓(外周部分)は長手方向の連続性が維持されているため、蓋用フィルム供給手段Cのフィルム巻取り部C2の駆動で1バッチ分移動され、前記所定個数分の商品情報が印字(表示)された部分はヒートシール手段Bの位置に移動される。
それにより、蓋用フィルムへの商品情報の印字(表示)、及びヒートシール包装を効率よく行うことができ、単位時間当たりの処理数を高めることが可能となる。
【0032】
本発明にかかるヒートシール包装装置は上記したように、容器供給手段のコンベアに容器を所定個数、整列保持してバッチ形態を形成し、その整列保持する容器の商品情報を、蓋用フィルムが停止している間に印字手段を移動させて印字することで、印字品質を低下させずに蓋用フィルムへ印字することができる。そして、前記蓋用フィルムへの商品情報の印字を、前のバッチ容器のヒートシール包装の間に行い、更に、包装済み容器をヒートシール手段から排出し、容器排出後のヒートシール手段へ整列保持した次のバッチ容器の移動を、平行(同時)移動的に行うため、印字、包装、排出の一連の動作を効率よく行うことができる。
【0033】
本発明のヒートシール包装装置は図示した実施の形態に限定されず、本発明の要旨を変更しない範囲で適宜変更することができる。
(1)実施の形態では、容器供給手段を間欠駆動するベルトコンベアで構成した例を示したが、これに限定されず、例えば、容器を所定数保持することができる長さを有した受け台と、前記受け台上に容器を押し出し移載するプッシャとで構成してもよい。
(2)実施の形態では、計量手段として計量機能を備えた計量コンベアで構成した例を示したが、これに限定されず、例えば、容器を搬送する搬送コンベアの脇に計量装置を配置し、該計量装置で容器に収容する被包装物の重量を直接計量し、計量後、容器に収容して容器供給手段に送るようにしてもよい。
(3)実施の形態では、容器移送手段を、ヒートシール手段でヒートシールされた包装済みのバッチ容器と、容器供給手段に整列保持した所定数のバッチ容器の両方を、一つの挾着部材で挾着移動する例を示したが、これに限定されず、包装済みのバッチ容器を挾着移動する部材と、容器供給手段の容器を挾着してヒートシール手段に移動する部材を、別々に設けてもよい。
(4)実施の形態では、バッチ形態として単列(1列×6個)の例を示したが、これに限定されず、1列の個数は複数個、複数列(例えば2列×5個)等、何れでもよい。
(5)実施の形態では、印字手段を装置内の包装ラインの上流に配置させたがこれに限らず、下流側に配置させてもよい。この場合は、ヒートシール手段の下シール型B1の上面を閉鎖する上下動可能な上シール型B2の上部に印字手段を設ける構成とし、前記上シール型B2のヒータプレートを枠で構成し、前記印字手段が容器の排出方向と対向する上流へ移動しヒータプレート枠に空いている枠内空間を利用し蓋用フィルムに印字する。これにより、下シール型B1と上シール型B2で容器Pと蓋用フィルム1を挾着し、容器Pの開口部周縁に蓋用フィルム1を熱溶着している間に印字を行なうことができ、且つ、印字手段をヒートシール手段へ組込む構成となるため、ヒートシール中の容器Pに被覆された蓋用フィルム1に容器と対応する被包装物の重量、及び値段等を含む商品情報とを印字(表示)するので、各容器内に収容されている被包装物Wと蓋用フィルム1に印字された商品情報との一致対応性を高めることができ、容器Pに被覆した蓋用フィルム上面の決められた位置へ位置ずれすること無く正しく鮮明に印字(表示)することができる。
(6)実施の形態では、ヒートシール手段がヒートシールしている間に、印字手段が容器供給手段の容器Pの供給方向終端部(所謂ヒートシール手段と隣接する位置)の起点(初期位置)から供給方向始端部側の終点間を移動して印字を行なっているがこれに限らず、前記印字手段の構成を複数の印字ヘッドを備えた構成とした場合、例えば、プリンタ3(印字部8)を2つ設けた場合には、前記容器供給手段の長手方向の半分の領域を移動させて印字する、或いは、プリンタ3(印字部8)を3つ設けた場合には、三分の一の領域を移動させて印字するようにする等、印字手段の数を増やして移動制御するようにしても良い。これにより、印字手段を移動させる距離を短くするとともに、且つ蓋用フィルムに各容器の情報(表示)を対応させて表示(印字)する時間を短縮することができる。また、前記包装ラインに沿って往復移動する印字手段の往路及び復路の両方の移動で蓋用フィルムへ印字を施す方式としても良い。この様な方式を採用すると更に印字時間を短縮することができる。この様に往復移動時に印字を施す場合には、前記計量手段Fを搬入コンベア16より上流側のコンベアに組み付け、容器Pに収容された被包装物Wの計量を予め複数順番に計量し、前記計量済みの重量データを記憶部へ記憶させておき、印字手段が記憶されている搬送並び順の複数容器の計量データに基づいて、包装ラインに沿った往路及び復路の移動時に蓋用フィルムへ各々の容器と対応する位置に情報を順次印字することができる。前記方式を採用することにより、印字品質を保ち印字字時間及び印字手段の移動時間を短縮でき、更に包装装置全体の処理速度を早くし、生産性を向上させることができる。
【符号の説明】
【0034】
A…容器供給手段 B…ヒートシール手段
C…蓋用フィルム供給手段 C1…蓋用フィルム供給部
C2…フィルム巻取り部 D…印字手段
E…容器移送手段 F…計量手段
1…蓋用フィルム 11…印字(表示)された商品情報
12,12’…挾着部材 13,13’…移動部材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被包装物が収容された容器の開口部を蓋用フィルムで被覆しヒートシールするヒートシール包装装置において、
前記ヒートシール包装装置内の包装ラインの上流に位置し、前記被包装物が収容された容器を前記包装ライン下流へ供給する容器供給手段と、
前記包装ラインの下流に位置し、前記容器供給手段から供給された前記容器の開口部を蓋用フィルムで被覆しヒートシールするヒートシール手段と、
前記包装ラインの容器供給手段とヒートシール手段とに亘り前記容器の開口部を被覆する帯状の蓋用フィルムを前記容器の開口部の上部位置で上流から下流へ繰出して供給するフィルム供給手段と、
前記蓋用フィルムに印字を行なう印字手段と、
前記印字手段を前記包装ラインに沿って移動させる移動手段と、
を備え、
前記印字手段は、前記包装ライン下流のヒートシール手段が前記蓋用フィルムを容器にヒートシールしている間に、次にヒートシールする容器の開口部を被覆する停止状態の蓋用フィルムに被包装物の情報を印字することを特徴とするヒートシール包装装置。
【請求項2】
前記印字手段は、前記容器供給手段の供給方向終端部を起点として該容器供給手段の供給方向始端部側に移動自在とし、前記容器供給手段に保持される容器の被包装物の情報を、繰り出しが停止された前記蓋用フィルムに移動しながら印字することを特徴とする請求項1記載のヒートシール包装装置。
【請求項3】
前記容器供給手段は、前記保持した容器が所定数に至ると前記包装ライン下流側のヒートシール手段へ前記保持した容器を移送させる容器移送手段を更に備え、
前記容器移送手段は、前記ヒートシール手段で蓋用フィルムのヒートシールが完了した所定数の容器を該ヒートシール手段より排出し、その容器排出後のヒートシール手段に容器供給手段の容器を移送することを特徴とする請求項1又は2記載のヒートシール包装装置。
【請求項4】
前記容器移送手段は、前記ヒートシール手段がヒートシールした所定数の容器と、前記容器供給手段が保持する所定数の容器を、一定間隔をおいて一括保持する櫛歯状をなした前後一対の挾着部材と、該挾着部材を所定の位置へ移動させる移動部材とで構成されていることを特徴とする請求項3記載のヒートシール包装装置。
【請求項5】
前記容器供給手段の上流位置に、前記容器に収容される被包装物の重量を計量する計量手段を配置し、
前記印字手段は、前記計量手段が計量した計量情報を含めて、前記容器供給手段の終端部側から始端部側に移動して蓋用フィルムに順次印字し、所定数を印字完了後、前記起点位置に復帰することを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項記載のヒートシール包装装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2012−236615(P2012−236615A)
【公開日】平成24年12月6日(2012.12.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−105603(P2011−105603)
【出願日】平成23年5月10日(2011.5.10)
【出願人】(511113774)
【氏名又は名称原語表記】G.Mondini S.p.A
【住所又は居所原語表記】25033 Cologne(Brescia) Italia Via Brescia,5−7
【出願人】(000145068)株式会社寺岡精工 (317)
【Fターム(参考)】