説明

ビタミンEおよびビタミンEアセテート含有混合物または生成物流の仕上げ処理のためのプロセス

本発明は、ビタミンE(VE)および/またはビタミンEアセテート(VEA)含有生成物流の仕上げ処理のためのプロセスであって、ビタミンE含有生成物流の精製と、精製されたビタミンEの少なくとも一部のアセチル化と、アセチル化されたビタミンEの少なくとも一部の精製と、を実質的に特徴とし、ビタミンEおよびビタミンEアセテートの精製は、蒸留、たとえば精留によって行われることが好ましい、プロセスに関する。本発明による好ましいプロセスは、ビタミンE含有生成物流が、第1精留塔(105)に供給され、低沸点生成物およびビタミンEの不特定の異性体が、本質的に有用な物質の損失なしに、この第1精留塔の頂部(105a)において排出され、精製されたビタミンE含有流が、精留塔(105)の側部(105b)および/または底部(105c)において排出され、側部排出物または底部排出物の少なくとも一部もしくは側部および底部排出物の少なくとも一部が、ビタミンEのアセチル化のためのアセチル化段階(111)に渡され、アセチル化段階から発生する生成物流の少なくとも一部が、第2精留塔(115)内に渡されるかまたは純度が92重量%以上である有用生成物として排出され、第2精留塔において、VEA有用生成物が、純度が97重量%以上である側部排出物として得られることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【0001】
本発明は、有用な生成物から低沸点および高沸点の不純物を分離する、ビタミンE(VE)およびビタミンEアセテート(VEA)含有混合物または生成物流の仕上げ処理のためのプロセスに関する。
【0002】
α−トコフェロールとも呼ばれるVEの調製は、たとえば、塩化亜鉛および塩酸の存在下で2,3,5−トリメチルハイドロキノンのイソフィトールとの縮合によって、工業的に行われる。2,3,5−トリメチルハイドロキノンの合成のためのプロセスについては、たとえば特許明細書および出願公開、米国特許第4,239,691号明細書、同第3,708,505号明細書ならびにDE−A 32 03 487号明細書およびDE−A 42 43 461号明細書に記載されている。
【0003】
α−トコフェロールは、一般に、無水酢酸との反応によってエステル化されることにより、VEAとも呼ばれるトコフェロールアセテートを提供する。α−トコフェロールをトコフェロールアセテートに転化させるプロセス(アセチル化)は、出願公開EP−A 0 850 937号明細書、DE−A 196 03 142号明細書およびDE−A 42 08 477号明細書に開示されている。VEAは、特に、抗酸化物質として人間および動物の栄養の分野において使用される。
【0004】
以下粗製VEAとも呼ぶ、エステル化において得られるVEA含有反応混合物を、たとえば流下液膜式蒸発器、薄膜式蒸発器等における多段蒸留段階によって、酢酸および無水酢酸の実質的な残留物から除去することができる。通常、かかる反応混合物は、約94重量%のVEAと、1〜2重量%の低沸点物質(おもにフィタジエン類)と、約2〜3重量%の有用な生成物(VEA)の不特定の異性体と、1〜2重量%の高沸点の副成分と、を含む。
【0005】
VEA含有生成物流の工業的な精製では、たとえば、短経路蒸発器のカスケードが使用される。短経路蒸発器のカスケードに流入する生成物からの低沸点物質の可能な限り完全な分離が、短経路蒸発器および必要な非常に低い圧力での真空システムの寸法および動作を決定する。したがって、通常約1ミリバールで動作し、かつ低沸点成分を除去するように意図された薄膜式蒸発器は、短経路蒸発器のカスケードの上流に接続される。薄膜式蒸発器で生成される蒸気流は、実質的にフィタジエン類と、ビタミンEアセテートと、酢酸および無水酢酸の残留物と、を含み、下流凝縮器システムにおいて事実上完全に凝縮される。低沸点成分の含量が高いことにより、得られる凝縮物は、それ以上使用することができず破棄される。相平衡の位置のために、VEAの流入量を基準にして、この蒸気流におけるVEAの比率は約13重量%であり、VEAの損失は約2.7%である。有用な生成物(薄膜式蒸発器からの底部生成物)には通常約2重量%の低沸点成分が残る。薄膜式蒸発器の残液生成物は、短経路式蒸発器のカスケードに供給され、そこでVEAは、蒸発および凝縮が繰り返されることによりさらに濃縮される。
【0006】
上述しかつVEAを取得するように意図されたプロセスには以下の欠点がある。上述したように、有用な生成物(VEA)の一部は、薄膜式蒸発器から気相を介して下流の凝縮器システムに渡され、最終的に失われる。さらに、本質的に比較的複雑かつ高価な装置である薄膜式蒸発器では低沸点成分の一部のみが分離され、残りは有用な生成物に残り、後に複雑な手続きによって分離されなければならない。同時に、夫々の精製ステップにおける主生成物の副生成物からの分離が不完全であるため、このプロセスはまた、有用な物質の損失を最小限にするために比較的複雑な手続きによってプロセスに帰還されなければならない再循環流も含む。
【0007】
VEAは、医療において人間の栄養および予防に対しますます使用されるようになっているため、この生成物の純度は、ますます高くなる要件を満たさなければならない。以下「医薬品グレード(pharma grade)」(PG)品質とも呼ぶこれら意図された使用に対して必要なVEA品質は、特に、以下の規格に従わなければならない。すなわち、
VEA含量≧97.5重量%
無色〜わずかに緑がかった黄色
【0008】
上述したプロセスから得られるVEAは、純度(VEA含量)が97重量%を下回る。純度が92重量%を上回る場合、それは有用な生成物のいわゆる「テクニカルグレード(technical grade)」(TG)に対して設定される条件を満たすが、PG品質の要件は満たさない。したがって、食品添加物として使用するかまたは医療用に使用する場合、さらなる精製ステップが行われなければならない。
【0009】
蒸留による生成混合物の仕上げ処理において、最良の結果は、一般に、いわゆる向流蒸留(精留とも呼ぶ)、すなわち精留塔において降下する還流と上昇する蒸気との向流を用いる特別な蒸留プロセスが使用される場合に得られることが分かっている。通常、塔が使用され、分離されるべき混合物はその塔の中間部分に取り入れられ、蒸気は、塔の底部から頂部までの間により容易に揮発する成分で濃縮され、還流は、頂部から底部までより緩やかに揮発する成分で濃縮される。材料および熱の輸送は、相の十分な接触時間および十分に大きい相境界を保証する、塔トレイ、不規則充填物または規則充填物等、塔に取り付けられる要素によって強化される。
【0010】
さらに、同様にVEおよびVEA含有混合物も含む、高分離効率を必要とする物質の高沸点温度感受性混合物の分離の場合、規則的な配置で系統的に構成された充填物を有し、かつ向流相のための通路領域が画定された精留塔を使用することが好ましいことが分かっている。これは特に、規則充填物が、不規則充填物に比較してより高い負荷容量およびより優れた分離効果によって特徴づけられ、特定の圧力降下がより小さく、充填物の体積がより小さくてよく、したがって、かさおよび伝熱高さをより小さくすることができるためである。したがって、多くの真空精留において規則充填物が使用され、分離される混合物の温度感受性のために、塔圧力降下を制限することが特に重要である。この意図された使用に対して知られる塔充填物は、たとえば、スルザー(Sulzer)製のBXおよびCYタイプの金属ファブリック充填物と、夫々スルザー(Sulzer)およびキューニー(Kuehni)製のオプティフロー(Optiflow)またはメラパック(Mellapak)タイプおよびロンボパック(Rhombopak)タイプのエキスパンドメタル充填物と、モンツ社(Montz GmbH)等の他の会社製の同様に有効な金属ファブリック充填物である。
【0011】
VEA含有混合物の精留は、たとえば、国際公開第97/02880号パンフレットにおいて開示されている。しかしながら、一般に工業規模で生成物の精製に有利な精留には、この場合、VEAは沸点が高くかつ温度が高いと分解し易いため、重要な問題がある。したがって、可能な限り低温でVEAを蒸留することができるようにするために、実質的に、高真空下での精留またはさらには分子蒸留が行われる。
【0012】
高真空を使用するにも関わらず、一般に、従来技術によれば、97.3%の純度(DE−A 27 43 920号明細書)、98%の純度(DE−A 42 08 477号明細書および特公昭58−011869号公報)、98.5%の純度(米国特許第3,459,773号明細書)または98.5〜99%の純度(DE−A 21 60 103号明細書)しか得られない。99%を超える純度は、分子蒸留によってしか得られず、すなわち特開昭51−14671号公報による99.3%の純度と、特開昭62−226976号公報による99.5%であるが、今日使用される分析のより厳密な方法による、かつより純粋な比較物質を使用する検査では、おそらくはより低い純度値が得られるであろうということを指摘する必要がある。さらに、このようにして達せられうる蒸留収率はいずれの場合も非常に低く、したがって、こうした設備は、極めて複雑であるため資本コストおよび継続的な操業コストが非常に高い。
【0013】
上述したプロセスには、さらに、対応する最終生成物を提供するために粗製VEまたは粗製VEAの任意に制御可能かつ可変の仕上げ処理は限られた程度までしか可能でないという欠点がある。VEおよびVEA段階において、最終生成物は、ここでは、「テクニカルグレード」品質VE−TGまたはVEA−TGおよび「医薬品グレード」品質VE−PGまたはVEA−PGを意味するものとして理解される。本発明の目的は、高純度かつ高収率でVEまたはVEAを分離する、上述した欠点がなく、かつプロセス工学に関して単純である経済的な方法を可能とする、VEまたはVEA含有生成物の仕上げ処理のためのプロセスを提供することである。さらに、本プロセスはまた、プロセス工学に関して単純な分離装置の使用を可能とし、異なりかつ任意に可変の比率で任意に4つの最終生成物すべてを調製することを可能にすべきである。特に後者の場合、最終生成物VEA−TG、VEA−PG、VE−TGおよびVE−PGを提供する仕上げ処理プロセスを実質的に簡略化するプロセスを発展させるように意図されている。また、生成物をより慎重に扱うために再利用なしのプロセスを発展させることが有利であると考えられる。
【0014】
この目的は、請求項1の特徴を有するプロセスによって達成される。
【0015】
本発明の有利な実施形態は、従属請求項の主題を形成する。
【0016】
請求項1は、VEおよびVEA含有生成物流の仕上げ処理のためのプロセスであって、ビタミンE含有生成物流の精製と、精製されたビタミンEの少なくとも一部のアセチル化と、アセチル化されたビタミンEの少なくとも一部の精製と、を実質的に特徴とし、ビタミンEおよびビタミンEアセテートの精製は、蒸留、たとえば精留によって行われることが好ましい。
【0017】
本発明によれば、VEおよびVEA生成物の精製のための完全に新規な概念が開発された。VEAの調製に必要なVEは、アセチル化の前に精製される。これにより、本発明によるプロセスにより、任意に、異なるかつ任意に可変の比率で、4つの最終生成物VEA−TG、VEA−PG、VE−TGおよびVE−PGを調製することができるように、プロセス概念全体を設計することが可能になり、最終生成物を提供する仕上げ処理プロセスを実質的に簡略化することができる。
【0018】
本発明による好ましいプロセスは、
ビタミンE含有生成物流が、第1精留塔に供給され、低沸点生成物およびビタミンEの不特定の異性体が、本質的に有用な物質の損失なしに、この第1精留塔の頂部において排出され、精製されたビタミンE含有流が、精留塔の側部および/または底部において排出され、
側部排出物または底部排出物の少なくとも一部もしくは側部および底部排出物の少なくとも一部が、ビタミンEのアセチル化のためのアセチル化段階に渡され、
アセチル化段階から発生する生成物流の少なくとも一部が、第2精留塔内に渡されるかまたは純度が92重量%以上である有用生成物として排出され、
第2精留塔において、有用な生成物が、純度が97重量%以上である側部排出物として得られる
ことを特徴とする。
【0019】
本発明によるプロセスの好ましい設計では、純粋な廃棄流(低沸点成分、すなわち、VEまたはVEA含量が非常に低い各場合における高沸点副生成物の有用な生成物/流の不特定の異性体を有する低沸点物質/流の流れ)および純粋な生成物流のみが生じる。このため、さらなる仕上げ処理を必要とする流れは生成されず、不都合な再循環を無くすことも可能である。本発明によれば、精留塔は、好ましくは圧力降下のミリバール毎に15理論段を超える、圧力降下に対する分離効率である規則充填物を有する(原則:F因子=1Pa0.5、塔直径1m、試験混合物シス−/トランス−デカリン)。特に適当な充填物は、スルザー(Sulzer)AG製のオプティフロー(OPTIFLOW)充填物である。本発明によれば、少なくとも側部排出物は、分離される生成物が蒸気形態での生成物流としてではなく凝縮物として塔から出るように、第2塔において部分凝縮によってもたらされる。この目的のために、塔は、部分凝縮に対して重要である重要な設計詳細を組み込む。
【0020】
好ましいプロセスの利点は以下の通りである。
− 1つの塔での大幅な分離が達成される。通常、この目的のためには複数の塔が必要である。
− 特に、第1塔は、小さい圧力降下と組み合わせて高分離効率を有する。
− 生成物の損失が非常に少ない。
− 医薬品グレード生成物の純度が非常に高く、含量が97重量%以上である。
− プロセスは、PGまたはTG品質での生成物の量に関して非常に柔軟である。
【0021】
本発明のさらに好ましい実施形態では、粗製VEが第1塔に供給されるか、粗製VEAが第2塔に供給される前に、生成物流は、脱気のために流下液膜式蒸発器内に渡され、そこで、特にたとえば溶剤残留物等の低沸点物質が除去される。ここで、流下液膜式蒸発器を、続く段階において不都合な腐食を回避するために、粗製VEにおける総塩素含量を低減する役割も果たすように設計することも可能である。
【0022】
本発明を、図面を参照して以下により詳細に説明する。
【0023】
要約すると、図1に示す、TGおよびPG品質のVEおよびVEAを調製する手続きは、以下のように編成される。
【0024】
1.VE脱気器、第1精留塔およびVE短経路蒸発器からなる第1部段階
− 特に溶剤残留物等の低沸点成分を分離するVE脱気器(流下液膜式蒸発器)103。
− 低沸点成分のさらなる分離のため、頂部における有用な生成物の不特定の異性体の分離のため、かつVE側部排出および底部における高沸点成分の分離のための精留塔105。
− 生成物VE−TGの調製とともに底部部分の残留物を分離する短経路蒸発器107。
【0025】
2.塔109を用いるVE「医薬品グレード」精留段階、生成物VE−PGを提供するために精留に対し、任意に塔105からの側部排出物のみ、または短経路蒸発器107からの蒸留物の一部とともに塔105からの側部排出物の一部が使用される。
【0026】
3.触媒なしの、またはたとえば触媒、たとえばピリジンを用いる、連続的かまたはバッチプロセスによるアセチル化段階111。
【0027】
4.脱気器、第2精留塔および短経路蒸発器からなる第2部段階
− 残りの低沸点成分を分離するVEA脱気器(流下液膜式蒸発器)113。
− 側部排出物としてのVEA−PGおよび底部における高沸点成分の分離を含む第2精留塔115。
− 底部部分の残留物を分離する短経路蒸発器117。
− VEA−TGの調製を優先する100%分割の場合、流下液膜式蒸発器113の底部生成物はVEA−TGに対応する。より低いTG対PG分割率では、VEA−TGは、塔115の頂部生成物と、短経路蒸発器117から生じる蒸留物と、任意に流下液膜式蒸発器113の底部生成物と、の混合物として生じる。
【0028】
概してプロセスを以下のように行う。
【0029】
粗製VEを含有する生成物流は、流下液膜式蒸発器103において約185℃でかつ約3ミリバールの真空下で脱気される。先の段階からの残りの微量な溶剤(たとえばトルエン、ヘプタン等)は、除去される。流下液膜式蒸発器は、生成物流の循環に加えて一定の最短滞留時間も有する場合、脱気処理による容易に揮発する成分の除去のみでなく、プロセスに有用でありかつ有益である場合、総塩素含量の低減にも使用することができる。
【0030】
そして、脱気されたVE生成物流は、第1精留塔105への供給物として追加される。そこで、さらなる低沸点成分およびまた有用な生成物の不特定の異性体は、頂部105aにおいて矢印の方向119に分離される。ここで、頂部排出物のVE成分は、VE損失を制限するために可能な限り低くなければならない。第1精留塔105の頂部排出物を介する有用な生成物VEの損失は、単位時間毎に塔に追加される供給物におけるVEの量を基準にして、5%未満、好ましくは1%未満、理想的には0.5%未満である。一般に、最大流は、塔の側部排出部105bから排出される。最後に、高沸点物質とVEとの混合物は、塔105の底部105cにおいて方向121に排出される。
【0031】
第1塔105は、仕上げ処理プロセスには非常に重要である、ここで、VEA−PGの最大比率の大きさ(および品質)が指定される。なぜならば、低沸点成分および有用な生成物の不特定の異性体が分離されてプロセスから排出されるのは、この塔においてのみであるからである。塔105に関連する主な要件は、このため、頂部105aにおいて可能な限りVEなしに低沸点成分と有用な生成物の不特定の異性体とを除去することである。プロセスが最適に行われる場合、供給物に含まれるVEを基準にして、VE損失を0.2重量%未満まで制限することができる。
【0032】
低沸点成分を、比較的容易に分離することができ、かつその沸点をVEの沸点から十分下回るようにすることができる。これらには、たとえば、フィタジエン類またはフィテン類からなる群が含まれる。有用な生成物の不特定の異性体を分離するには、実質的により多くの労力が必要である。一方高沸点成分は、この場合もまた、比較的分離が容易である。
【0033】
本発明によれば、塔105は以下のように稼動する。
− 側部排出物は、追加される供給物流を基準にして約75重量%を含み、可能な限りVE含量が高く、有用な生成物の不特定の異性体及び高沸点成分の量がわずかである。
− 頂部排出物は、供給物流を基準にして約2〜4重量%を含む。
− 頭部105aに配置された頂部凝縮器は、事実上完全に上昇する蒸気流を凝縮することにより還流および頂部排出物を提供する。
− 塔の頂部における圧力は、約0.5〜1ミリバールであることが好ましく、可能な限り一定に維持され、塔温度は、塔の負荷に応じて200℃と280℃の間である。これらのガイドパラメータを維持し塔105の選択された還流比に依存しながら、側部排出物におけるVE含量が95重量%を十分に上回るようにかつ頂部排出物において実質的に20重量%を下回るように、塔105を稼動させることができる。
【0034】
詳細には示さずかつ塔105の底部105cにある蒸発器は、さらに、側部排出物および選択された還流比に対応する量のプロセス蒸気を精製するようにセットアップされる。塔の頂部において低沸点成分および有用な生成物の不特定の異性体を分離するために、塔の上部の温度を介するカスケード調整の形態の還流調整または排出調整を、必要な場合はさらに提供することができる。
【0035】
そして、塔105の底部流は、可能な限り低いVE損失(精留塔105への供給物におけるVEを基準にして0.1%未満)で、矢印の方向123に生成物流から高沸点物質を分離するために短経路蒸発器107に供給される。方向125で除去される短経路蒸発器107の蒸留物を、純度が92重量%を超える生成物VE−TGとして設備101から除去することができ、第1塔105の側部排出物流とともに合せてアセチル化段階111に供給することができる。
【0036】
一般に、プロセスにおいて、VE−TGとして必要とされるより多くの蒸留物が生じ、それにより、短経路蒸発器107の蒸留物のより多くの部分がアセチル化に供給される。塔105の側部排出物を、任意に、矢印の方向127にさらなる精留段階に、かつ/または方向129にアセチル化段階111に供給することができる。後者については、当業者には一般に既知であり、かつ本発明の文脈では特別な適合も必要としないため、ここでは詳細に説明しない。さらに、それはまた、短経路蒸発器107についても当てはまる。
【0037】
塔109における第2精留を用いて、生成物VE−PGを調製することが可能である。生成物VE−PGは、事実上無色であり、純度が97重量%を上回り、矢印の方向131に側部排出物として部分凝縮器を用いて設備101から取り出される。この場合、頂部排出物および底部排出物をアセチル化段階111に帰還することができる。
【0038】
塔109は、塔105または115と実質的に同様に設計されるが、生成物流がより小さいため寸法がより小さい。
【0039】
本質的に、VE−PGを塔から底部排出物として取り出すことができるように塔109を稼動させる可能性もある。しかしながら、この場合、生成物にわずかに色があるため、側部排出物の場合より品質が低下する。
【0040】
塔105の側部排出物として、短経路蒸発器107の蒸留物として、または塔109の底部生成物および頂部生成物として得られる生成物流は、混合され、アセチル化段階111に供給される。VE「TG」の純度を実質的に有する混合物は、無水酢酸(AAH)と、任意に触媒の存在下で反応され、トコフェロールアセテート(粗製VEA)および酢酸(AA)を提供する。
【0041】
粗製VEAは、流下液膜式蒸発器113において約185℃でかつ2ミリバールの真空下で脱気されることが好ましい。それにより、先の段階からのより容易に揮発する成分(たとえば酢酸、無水酢酸)が除去される。純度が92%を上回るVEAは、流下液膜式蒸発器113の底部において得られる。流下液膜式蒸発器113の生成物は、VEAのテクニカル品質に対する規格をすでに満たしており、したがって、プロセスライン133を介してVEA−TGとして設備から排出することができる。
【0042】
VEA−PGの調製のために、脱気されたVEAは、第2精留塔115に対する供給物として追加される。そこで、VEA−PGは、側部排出部115bにおいて取り出され、今日適用可能な規格に従って、純度が97%を上回り、少なくとも97.5%であることが好ましく、事実上無色である。
【0043】
塔115の頂部115aにおいて、VEAと有用な生成物の不特定の異性体との混合物が分離され、矢印の方向135において、短経路蒸発器117の蒸留流と、任意に蒸発器113の生成物流と混合される。ここで、頂部排出物は、塔115に追加された供給物流を基準にして約5%を含むことが好ましい。
【0044】
塔115の底部115cにおいて、VEAと少量の高沸点成分との混合物が排出される。この混合物は、最終的に、矢印の方向137において高沸点成分を分離する(可能な限りVEA損失で)ために短経路蒸発器117に供給される。短経路蒸発器117の蒸留物は、塔115の頂部排出物、任意に流下液膜式蒸発器113の生成物の、塔115に追加されない部分とともに、最終的に上述したようにVEA−TGを形成する。
【0045】
流下液膜式蒸発器113と塔115とはともに、夫々上記の類似する装置部分103および105と実質的に同様に形成される。
【0046】
短経路蒸発器117では、第2塔115からの底部生成物は、上述したようにさらに分離される。たとえば、約10%のVEAを含む高沸点残留物と約95〜96%のVEAを含む蒸留物とが得られる。ここで、残留物を介するVEA損失は、蒸留率D/Fが非常に高いため、塔115の供給物におけるVEAを基準にして、0.1%を下回ることが好ましい。
【0047】
設備の特に好ましい発展形態において、塔105および115ならびに必要な場合は塔109には、オプティフロー(Optiflow)充填物(スルザー オプティフロー(Sulzer Optiflow)C36)が設けられる。さらに、3つの塔すべてには、各々、頂部に凝縮器が配置され、底部に蒸発器が設けられる。精留塔に対して一般的であるこれら従来の構成要素は、一般に当業者には既知であり、したがって、詳細には説明せずかつ図面にも示さない。
【0048】
したがって、本発明によるVEA仕上げ処理段階は、非常に頑丈かつ経済的であることが分かった。検査により、側部排出物として除去されるVEA−PGのVEA含量が97.5%以上であることが分かった。さらに、この文脈において、VEA−TGおよびVEA−PGを提供するためにVEA仕上げ処理全体において単一の廃棄流しか得られないということが言及されるべきである。これは、短経路蒸発器117からの残留物137であるが、流量が非常に低い。この流れにおけるVEA含量が約10%である場合、このVEA仕上げ処理段階全体のVEA損失は、第2塔への供給物におけるVEAを基準にして0.1%未満である。
【0049】
2つの生成物品質VEA−TGおよびVEA−PGの調製に関し、本発明によれば、たとえば以下のように供給物流のさまざまな分割が可能である。
− VEA−PGの最大比率はPGの60%〜75%であり、このため、TGの40%〜25%に対応する(すなわち、60%PG:40%TG分割または75%PG:25%TG分割)。
− VEA−PGの最小比率は0%であり、VEA−TGの100%に対応し、この場合、第2塔115は稼動しない。流下液膜式蒸発器113では、たとえば酢酸(AA)および無水酢酸(AAH)等、アセチル化から発生する残りの低沸点成分が除去される。流下液膜式蒸発器113からの底部流は、VEA−TGに対する規格に対応し、100%分割に対応する。
【0050】
少なくとも塔115における、好ましくはさらに塔105における、必要な場合は塔109における部分凝縮による側部排出は、本発明によるプロセスを行うことに関して決定的である。したがって、VEおよびVEAの精製について特定の実施例に関して説明する前に、この側部排出についてより詳細に説明する。
【0051】
図2に示す、本発明による2つの精留塔105、115および109の断面図において、向流は、精留塔における降下する還流31と上昇する蒸気流33とによって特徴付けられ、側部排出点の領域において、蒸気は、側部排出部の充填物および分離要素を通って底部から頂部に流れ、還流は、案内管の内部を頂部から底部に流れる。
【0052】
側部排出点の下方領域には、還流を側部排出部の上方の収集器ベッド37から再分散させる分散器35が存在する。側部排出物(蒸気形態)の液体による汚染を回避するために、メラパック(Mellapak)250Xの半分の層が飛沫よけ39として取り付けられる。この層39のすぐ上には、側部排出物のための収集器41が設けられる。収集器41は、たとえば、分離される蒸気凝縮物の除去を目的とした出口45内に開放するトラップ43に注ぎ込む。収集器41の上方には側部排出物部分凝縮器47が続き、それは、たとえばU字管束熱交換器の形態であり、蒸気凝縮物を生成するために役立つ。上述したように還流を側部排出点の上方部分から部分凝縮器47を通って下部分散器35まで搬送する総排出収集器37は、最上要素として存在することが好ましい。収集器37は、側部排出物が還流によって汚染されず、側部排出物の色が悪影響を受けないように、総排出を行うことが有利である。
【0053】
本発明によれば、側部排出は、塔内で上昇する蒸気相の部分凝縮によってもたらされる。これには、蒸気凝縮物(すなわち蒸気形態の生成物流でない)が側部排出物として取り出され、その結果、排出物によってもたらされかつ液体流の容積の方が小さいことによる圧力降下を大幅に低減することができる、という利点がある。排出には部分凝縮が含まれるため、追加の精製段階がさらに得られ、それはさらに特に有利であることが分かった。
【0054】
また、ここでは、図1に関して説明したプロセスが本発明の一実施形態のみを表すことと、特にプロセスを実行するために役立つ設備101の発展形態を、請求項1によって規定される保護の範囲内で異なる点で変更することができる、ということが指摘されるべきである。このため、たとえば、VEA生成物の調製および必要な場合はVE−TGの仕上げ処理のみが可能であるように設備101を簡略化することができ、したがって、塔109を省くことができる。さらに、上述したような部分側部排出を、本発明のプロセスとは無関係にVEおよびVEAの精製に使用することができる。部分側部排出を、当然ながら、VEおよびVEAのように高沸点かつ温度感受性であり、通常精留塔を用いて精製される他の物質を仕上げ処理しまたは精製するためにも使用することができる。
【0055】
ここで、図1および図2に関して上述したプロセスについて、特定の実施例を用いて詳細に説明する。
【0056】
約92〜94%のVEと、1〜2%の低沸点物質(おもにフィタジエン類)と、約2〜3%の有用な生成物VEの不特定の異性体と、約1〜2%の高沸点成分と、を含む人工的に調製した粗製VEを、流下液膜式蒸発器において185℃および約3ミリバールで脱気した。脱気した粗製VEを、およそ180℃と250℃との間の温度で、スルザー オプティフロー(Sulzer Optiflow)C36タイプの6〜8mの充填物高さを有する精留塔105の中間に供給した。塔の頂部の圧力は0.5〜1ミリバールであった。塔の頂部において、供給物流の約2〜4%を、約3%のVEを含む頂部排出物として除去した。塔を、約10〜20の還流率で稼動させた。側部排出点は、供給物流入点の下の充填物高さの約2〜3mであった。側部排出部では、VE含量が約97%である供給物流の約75%を取り出した。所望の流量を、部分凝縮器前方流温度の調整によって確立した。260〜270℃で塔の底部において得られる生成物は、依然として約80〜84%のVEを含む。この底部生成物を、この時、約0.1〜0.2ミリバールの圧力で稼動している短経路蒸発器に供給した。残留物は依然として約2〜5%のVEを含み、蒸留物におけるVE含量は92%を超えた。塔の頂部排出物および短経路蒸発器の残留物を介するVEの損失は、塔の供給物におけるVEを基準にして、0.3%未満であった。
【0057】
塔105の側部排出物流の一部、または側部排出物とVE含量が95%を超えるVE短経路蒸発器の蒸留物との混合物の一部を、VE「医薬品グレード」精留塔109に180℃と250℃との間の温度で、スルザー オプティフロー(Sulzer Optiflow)C36タイプの6〜8mの充填物高さを有する塔の中間部に供給することができる。塔の頂部における圧力は、0.5〜1ミリバールであった。塔の頂部において、供給物流の約5〜15%を、VEの含量が80〜90%である頂部排出物として取り出した。塔を、約3〜5の還流率で稼動させた。側部排出点は、供給物流入点の下の充填物高さの約2〜3mであった。側部排出部において、VE含量が98%を超える供給物流の約60%を取り出した。所望の流量を、部分凝縮器前方流温度の調整によって確立した。塔の底部において260〜270℃の温度で得られた生成物は、依然として約95〜97%のVEを含み、頂部排出物とともに、アセチル化のために混合物に加えた。
【0058】
塔105の側部排出物と、短経路蒸発器107および任意に塔109の頂部生成物および底部生成物の蒸留物と、を含むVE含有混合物をアセチル化し、たとえば酢酸および無水酢酸等の容易に揮発する成分の主部分を取り出した後、流下液膜式蒸発器において約185℃かつ約2ミリバールの圧力で粗製VEAを脱気した。流下液膜式蒸発器の底部において、含量が92%を超え、すでにVEAのテクニカル品質(VEA−TG)に対する規格を満たすVEAが得られた。
【0059】
スルザー オプティフロー(Sulzer Optiflow)C36タイプの6〜8mの充填物高さを有する精留塔115の中間に、およそ180℃〜250℃の間の温度で、脱気されたVEAを供給した。通常、塔115への供給物流におけるVEA含量は約96%である。塔の頂部における圧力は0.5〜1ミリバールであった。塔の頂部において、供給物流の約5%を、VEAの含量が約80%である頂部排出物として取り出した。塔を、約15〜30の還流率で稼動させた。側部排出点は、供給物流入点の下の充填物高さの約2〜3mであった。側部排出部において、VEA−PGの所望の量に応じて、VE含量が97%を超える供給物流の40%と75%との間を取り出した。部分凝縮器前方流温度の調整により、所望の流量を確立した。塔の底部において260〜270℃の温度で得られる生成物は、分割率セットに応じて依然として約90〜95%のVEAを含む。この時、この底部生成物を、約0.1〜0.2ミリバールの圧力で稼動するVEA短経路蒸発器に供給した。残留物は依然として約10%のVEAを含み、蒸留物におけるVEA含量は95〜96%であった。VEA短経路蒸発器の残留物によるVEAの損失は、蒸留物率が非常に高い(約97%)ため、塔115の供給物流におけるVEAを基準にして、0.1%を下回った。塔115の頂部排出物と、VEA短経路蒸発器の蒸留物と、(VEA−PGとVEA−TGとの所望の分割率に応じて)任意に塔115に対する供給物流の一部と、の混合物として、VEA−TGが得られた。このプロセスを用いて、PGの0%(TGの100%に対応する)とPGの75%(TGの25%に対応する)との間でVEA−PG対VEA−TGの割合を変化させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0060】
【図1】本発明による好ましいプロセスの概略図を示す。
【図2】第1および第2、必要な場合は第3精留塔で提供されるような側部排出部を示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ビタミンEの仕上げ処理のための方法であって、ビタミンE含有生成物流の精製と、該精製されたビタミンEの少なくとも一部のアセチル化と、該アセチル化されたビタミンEの少なくとも一部の精製と、を特徴とする、ビタミンEの仕上げ処理のための方法。
【請求項2】
ビタミンE(VE)およびビタミンEアセテート(VEA)の前記精製が、蒸留、たとえば精留によって行われる、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記ビタミンE含有生成物流が、第1精留塔(105)に供給され、前記精製されたビタミンE含有流が、該精留塔(105)の側部(105b)または底部(105c)において排出されることと、前記アセチル化段階(111)から発生する前記生成物流の少なくとも一部が、第2精留塔(115)内に渡されるかまたは純度が92重量%以上であるVEA有用生成物として排出されることと、純度が97重量%以上である該VEA有用生成物が該第2精留塔(115)から得られることと、を特徴とする、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記有用生成物が、前記第2精留塔(115)からの側部排出物として取り出される、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
低沸点成分およびビタミンEの不特定の異性体が、事実上有用生成物の損失なしに、前記第1精留塔(105)の前記頂部(105a)において排出されることを特徴とする、請求項3または4に記載の方法。
【請求項6】
前記第1精留塔における前記有用生成物の前記損失が、単位時間毎に該塔に追加される供給物におけるビタミンEの量を基準にして、5%を下回ることを特徴とする、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記アセチル化段階(111)から出る前記生成物流が、好ましくは流下液膜式蒸発器において脱気される、請求項3〜6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
前記アセチル化段階(111)から発生する前記生成物流の少なくとも一部、好ましくは総生成物流が、前記第2の精留塔(115)内に渡される、方法であって、
純度が92重量%以上であるビタミンEアセテートが、該第2精留塔(115)の前記頂部排出部および前記底部排出部から有用生成物を含む混合物として取り出されることを特徴とする、請求項3〜7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
前記第2塔(115)の前記底部流が、前記頂部排出物と混合される前に好ましくは短経路蒸発器(117)において脱気されることを特徴とする、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記第1塔(105)に加えられる前記生成物流が、好ましくは流下液膜式蒸発器(103)においてあらかじめ脱気されることを特徴とする、請求項3〜9のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
前記第1精留塔(105)の前記底部排出物が、好ましくは短経路蒸発器(107)において脱気され、そこから、純度が92重量%以上であるビタミンE含有有用生成物が得られることを特徴とする、請求項3〜10のいずれか一項に記載の方法。
【請求項12】
精製されたビタミンE含有流が、前記第1精留塔(105)の前記側部(105b)において排出される、方法であって、
該第1塔(105)の前記側部排出物の一部が、任意に前記VE蒸発器(107)からの蒸留物の一部とともに、第3精留塔(109)に供給され、その後そこから、ビタミンE含有有用生成物が、純度が97重量%を超える底部排出物としてまたは側部排出物として排出されることを特徴とする、請求項3〜11のいずれか一項に記載の方法。
【請求項13】
精製されたビタミンE含有流が、前記精留塔(105)の前記側部(105b)において排出される、方法であって、
該第1塔(105)の該側部排出物流の少なくとも一部が、該第1塔の前記底部生成物の一部とともに(任意に蒸留の後)、前記アセチル化に供給されることを特徴とする、請求項3〜12のいずれか一項に記載の方法。
【請求項14】
前記第3精留塔(109)の前記底部排出物および/または前記頂部排出物が、前記アセチル化に供給される前記生成物流と混合されることを特徴とする、請求項12または13に記載の方法。
【請求項15】
前記側部排出物が、前記塔(105、109、115)において上昇する蒸気相の部分凝縮によってもたらされ、前記横方向に発生する生成物流が、該塔から蒸気凝縮物として取り出されることを特徴とする、請求項3〜14のいずれか一項に記載の方法。
【請求項16】
前記蒸気凝縮物が、97重量%を超える純度を有する、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
請求項15または16に記載の側部排出を行う精留塔(105、109、115)であって、当該精留塔(105、109、115)内における降下する還流(31)および上昇する蒸気流(33)と、質量および熱輸送を増大させるために当該塔(105、109、115)に取り付けられる充填物と、を備える精留塔(105、109、115)において、
該側部排出部の上方の収集器ベッド(37)から該還流を再分散させる生成物流分散器(35)と、
該生成物流分散器(35)の上方の飛沫ガード(39)と、
該側部排出を目的として側方蒸気凝縮出口(45)内に開放する生成物流収集器(41)と、
該収集器(41)の上方に配置された側部排出物部分凝縮器(47)と、
該側部排出物部分凝縮器(47)の上方の収集器(37)、好ましくは総排出物収集器と、
を備える側部排出部を特徴とする、精留塔。

【図1】
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【図2】
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【公表番号】特表2008−509963(P2008−509963A)
【公表日】平成20年4月3日(2008.4.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−526395(P2007−526395)
【出願日】平成17年8月19日(2005.8.19)
【国際出願番号】PCT/EP2005/008982
【国際公開番号】WO2006/018310
【国際公開日】平成18年2月23日(2006.2.23)
【出願人】(503220392)ディーエスエム アイピー アセッツ ビー.ブイ. (873)
【Fターム(参考)】