説明

ビデオ式ゲーム装置

【課題】 抽選の運に任せるだけではなく、プレイヤーが能動的に楽しむことのできるビデオ式ビンゴゲーム装置等を提供する。
【解決手段】 本発明のビデオ式ビンゴゲーム装置は、オークション情報が表示され、プレイヤーによりオークション操作可能なオークション領域(6A)と、プレイヤーが操作不可能なビンゴナンバーシート表示領域(6B)とを具備する複数のプレイヤー用タッチパネル型ディスプレイ装置(6)と;オークション情報が表示され、全てのプレイヤーにより参照される大型のメインディスプレイ装置(4)と;ビンゴ抽選機(1)と;複数回のビンゴ抽選の途中の回と回の間もしくはビンゴ抽選の最終回の終了後、各プレイヤーに所定の球ナンバーを獲得するためのオークションを少なくとも1回行わせ、落札したプレイヤーが獲得した球ナンバーをハイライト表示する表示装置(5)と;を備えたことを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、業務用のビデオ式ゲーム装置に関し、最も代表的には業務用ビンゴゲーム装置において、ナンバー獲得手段として、従来の抽選に加え、オークションで競り落とす形式を取り入れることにより、プレイヤーがゲームを能動的に楽しむことのできるように構成したビデオ式ゲーム装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
業務用ビンゴゲーム装置は、多くのゲームセンター等に設置されており、特許出願も下記特許文献1ないし3に係るもののほか、多数行われている。
しかしながら、従来のビンゴゲーム装置では、ナンバー獲得は抽選で行われ、プレイヤーはその結果に従うのみであった。また、実際にプレイヤーが可能なアクションは、ナンバーシートの並びを変更する程度で、最終的には抽選に完全に依存するものであり、運に頼る傾向が非常に強いものである。
そのように、プレイヤーが関与する余地がきわめて少なく、運任せという要素が強かったため、これまでのビンゴゲームは地味で単調な傾向にあった。逆にその単調さを解消するために、様々な付加要素を加えた製品が多くあるが、かえって複雑化し、初心者には敷居が高いという状況が生じている。
【0003】
【特許文献1】特開平07−178249号公報
【特許文献2】特開2000−308703号公報
【特許文献3】特開2000−350803号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、上記の問題点を解決するためなされたものであり、その目的とするところは、プレイヤーがビンゴゲームを単に運に任せて受動的に楽しむだけではなく、プレイヤー自身が参加できる要素を取り入れることによって能動的に楽しむことのできるビデオ式ビンゴゲーム装置を提供することにある。
また、本発明は、ビンゴゲームに限らず、より一般的に、ゲームアイテムの獲得作業にプレイヤー自身が参加して能動的に楽しむことのできるビデオ式ゲーム装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の上記の目的は、
オークション情報が表示され、プレイヤーによりオークション操作可能なオークション領域と、プレイヤーが操作不可能なビンゴナンバーシート表示領域とを具備する複数のプレイヤー用タッチパネル型ディスプレイ装置と、
オークション情報が表示され、全てのプレイヤーにより参照される大型のメインディスプレイ装置と、
各プレイヤー用タッチパネル型ディスプレイ装置ごとに設けられるメダル領収装置と、
領収されたメダル数に応じて所定数のビンゴナンバーシート及びオークション用クレジットを配布し、それらをプレイヤー用タッチパネル型ディスプレイ装置のそれぞれ対応する領域に表示する装置と、
ビンゴ抽選機と、
少なくともn回、ビンゴ抽選機を作動させ、各プレイヤーのタッチパネル型ディスプレイ装置に表示されたビンゴナンバーシートのナンバー中、出球のナンバーと同一のナンバーをハイライト表示させる装置と、
上記少なくともn回のビンゴ抽選の途中の回と回の間もしくはビンゴ抽選の最終回の終了後、各プレイヤーに上記大型のメインディスプレイ装置及びプレイヤー用タッチパネル型ディスプレイ装置に表示されたデータに基づき所定の球ナンバーを獲得するためのオークションを少なくとも1回行わせ、落札したプレイヤーが獲得した球ナンバーをハイライト表示する表示装置と、
を備えたことを特徴とするビデオ式ビンゴゲーム装置によって達成できる。
【0006】
或いはまた、上記大型のメインディスプレイ装置を省略したビデオ式ビンゴゲーム装置によっても達成できる。即ち、
オークション情報が表示され、プレイヤーによりオークション操作可能なオークション領域と、プレイヤーが操作不可能なビンゴナンバーシート表示領域とを具備する複数のプレイヤー用タッチパネル型ディスプレイ装置と、
オークション情報が表示され、全てのプレイヤーにより参照される大型のメインディスプレイ装置と、
各プレイヤー用タッチパネル型ディスプレイ装置ごとに設けられるメダル領収装置と、
領収されたメダル数に応じて所定数のビンゴナンバーシート及びオークション用クレジットを配布し、それらをプレイヤー用タッチパネル型ディスプレイ装置のそれぞれ対応する領域に表示する装置と、
ビンゴ抽選機と、
少なくともn回、ビンゴ抽選機を作動させ、各プレイヤーのタッチパネル型ディスプレイ装置に表示されたビンゴナンバーシートのナンバー中、出球のナンバーと同一のナンバーをハイライト表示させる装置と、
上記少なくともn回のビンゴ抽選の途中の回と回の間もしくはビンゴ抽選の最終回の終了後、各プレイヤーに上記プレイヤー用タッチパネル型ディスプレイ装置に表示されたデータに基づき所定の球ナンバーを獲得するためのオークションを少なくとも1回行わせ、落札したプレイヤーが獲得した球ナンバーをプレイヤー用タッチパネル型ディスプレイ装置上にハイライト表示させる装置と、
を備えたことを特徴とするビデオ式ビンゴゲーム装置によっても、本発明の前記目的を達成できる。
【0007】
なお、上記ビンゴ抽選機の一例としては、球体にそれぞれ異なったナンバーを付与してなる複数のナンバーボールの中から任意の1個をランダムに選択する装置が好適に用いられる。
また、上記オークションを行う装置が、1回のオークションに一定の制限時間を設定する装置を含むよう構成することが推奨される。
【0008】
また、本発明の前記目的は、
プレイヤーによって操作される操作入力部とゲーム画面を表示する表示装置を備えた複数のプレイヤー端末と、
上記各プレイヤー端末と通信回線を通じて接続され、各プレイヤー端末を管理する中央管理装置と、
表示内容を上記中央管理装置が制御する共通表示装置と、を備え、
上記中央管理装置は、各プレイヤーがゲームアイテムを獲得し、当該ゲームアイテムを使用することによって進行するゲームを実行管理するゲームプログラムを実行すると共に、各プレイヤー端末の上記表示装置及び/又は上記共通表示装置に、各プレイヤーによって獲得可能なゲームアイテムを一覧表示し、各プレイヤーにそれらのゲームアイテムを獲得するための入札を行わせるオークションを実施してどのプレイヤーに獲得させるかを決定するゲームプログラムを実行するコンピューターを有すること、
を特徴とするビデオ式ゲーム装置によって達成できる。
【発明の効果】
【0009】
上記の如き構成を有する本発明のビデオ式ビンゴゲーム装置もしくはビデオ式ゲーム装置によるときは次のような効果が達成できる。
(1)ナンバー獲得が抽選という偶然の運だけに頼ることなく、オークションによりプレイヤーが能動的に希望のナンバーを獲得してビンゴ達成を目指すことができるので、射幸心を刺激し、リピート性が高くなる。
(2)本発明では、1台のビンゴゲーム装置に、プレイヤーが使用するタッチパネル型ディスプレイ装置が複数台設けられたメイン筐体を用いるため、オークションでは同時に複数のプレイヤーが同じナンバーを競り合う状況が発生する。また、オークションに短めの制限時間を設定することにより、緊迫感と負けたくないという心理状況を作りだすことができる。これらの要素によって、ゲームがヒートアップし、プレイヤーが一層ゲームに熱中することが期待できる。
(3)プレイヤーが一人の場合でも、好きなナンバーを自由に獲得できるわけではなく、限られたクレジットの中でどのナンバーを落札するかを考えなければならないため、個人でも楽しむことができる。
(4)ビンゴゲーム装置に限らず、一般的に、ゲームアイテムの獲得とそのゲームアイテムを用いたゲーム進行を内容とするゲーム装置においても、ゲームアイテムの獲得にオークションの要素を採り入れることにより、上記と同様の効果を達成することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、図面に示す実施例を参照しつつ、本発明を実施するための最良の形態について説明する。
【実施例】
【0011】
先ず、図1〜図5に示す第1実施例について説明する。
図1は、本発明に係るビデオ式ビンゴゲーム装置の第1実施例を示す外観斜視図、
図2は、図1に示したビンゴゲーム装置の或る1つのプレイヤー用タッチパネル型ディスプレイ装置の画面表示状態を示す説明図、
図3は、図1に示したビンゴゲーム装置の大型のメインディスプレイ装置の画面表示状態を示す説明図、
図4は、図1に示したビンゴゲーム装置におけるゲームの進行状態を示すフローチャート、
図5は、図1に示したビンゴゲーム装置における投入メダル数とこれに応じて配布されるビンゴナンバーシート数及びオークション用クレジット数の一例を示す対照表である。
【0012】
図1には、本発明の第1実施例に係るビデオ式ビンゴゲーム装置Aが外観斜視図により示されている。
このビデオ式ビンゴゲーム装置Aで行われるビンゴゲームは、従来の抽選によるナンバー獲得のほかに、オークション形式によって、ナンバーを競り落とすことが可能なゲーム内容になっている。
図中、1はビンゴ抽選機であり、大きな透明なカプセルの内部に多数(例えば50個)のナンバーボールが収容されており、抽選時には、下からアームが伸び、一つのボールをナンバーボール通路3へ運ぶようになっている。
各ナンバーボールには、それぞれ異なった数字のナンバー情報を記録した識別標識が付されている。
2はナンバーボールの回収口であり、オークション時にはカプセル内のナンバーボールがカプセル下側にあるこの回収口2よりメイン筐体7へと回収されるようになっている。
3はナンバーボール通路であり、抽選時と、カプセルへナンバーボールを戻す時のボールの通路である。
4はすべてのプレイヤーが見ることのできる大型のオークション用メインディスプレイ装置であり、オークション時に、競売にかけられるナンバー、制限時間、ゲーム進行状況等が表示されるようになっている。その表示内容の一例は図3に示されている。
5はすべてのプレイヤーが見ることのできるナンバー表示板であり、ビンゴ抽選機1のカプセル内のすべてのナンバーボールのナンバーが表示され、そのナンバーが抽選されたか、もしくは誰かに落札された場合には点灯するようになっている。
6はプレイヤー用タッチパネル型ディスプレイ装置であり、複数のプレイヤーが同時にゲームを行うことができるように、1台のビンゴゲーム装置Aに複数のタッチパネル型ディスプレイ装置が設けられ、各プレイヤーは自分のタッチパネル型ディスプレイ装置に表示されるナンバーシートやオークション情報を見ながらビンゴの進行状況を把握したり、タッチパネルを用いてオークションの落札を行うことができるようになっている。このプレイヤー用タッチパネル型ディスプレイ装置6の画面表示状態の一例は、図2に示されている。
7はメイン筐体であり、上記ビンゴ抽選機1ないしタッチパネル型ディスプレイ装置6の各構成要素が取り付けられると共に、その内部には、ナンバーボールのナンバー認識を行うための装置や、ゲームプログラムを実行するための演算処理装置(コンピューター)等々が収容されている。
【0013】
また、プレイヤー用タッチパネル型ディスプレイ装置6の画面表示状態を示す図2において、6Aは、プレイヤーによりオークション操作可能なオークション領域、6Bは、プレイヤーが操作不可能なビンゴナンバーシート表示領域である。
更に具体的には、ビンゴナンバーシート表示領域6Bには、投入メダルの枚数に応じてプレイヤーに配布されるビンゴナンバーシートが最大3枚並べて表示されるようになっており、図示した例においては、3枚のビンゴナンバーシート61a,61b,61cが表示されている。ビンゴ抽選機1で選ばれたナンバーボールのナンバーと同一のナンバーがビンゴナンバーシート中に存在する場合には、そのナンバーがハイライト表示されるようになっている。
オークション領域6A中、62は、オークション出品ナンバー表であり、オークションに出されているナンバーと、その現在の価格のみが表示されるようになっている。ナンバーの周りが明るい場合、最高価格を入札していることを表わしている。
また、オークション領域6A中、63は、現在のオークション回数(図では「1stSCRAMBLE 」と表示)と、制限時間(図では「TimeLeft21」と表示)と、所持オークション用クレジット数(図では「YourCredits37 」と表示)と、入札単位(図では「×1」,「×10」と表示)とを表示する欄である。入札はこの所持オークション用クレジットで行うものであり、投入メダルの枚数によって、初期所持数が異なる。入札単位は、「×1」の部分を押せば1ずつ、「×10」の部分を押せば10ずつ入札できるようになっている。
更にまた、オークション領域6A中、64は、ターミナル情報(個々のプレイヤーの情報)の表示欄であり、「Bet」は投入メダル枚数、「Win」はそのプレイヤーのビンゴ達成回数、「Paid」はそのプレイヤーに対する払出しメダル枚数を示している。
【0014】
また、全てのプレイヤーが見ることができるようにオークション情報が表示される大型のメインディスプレイ装置4の画面表示状態を示す図3において、41は、オークション出品ナンバー表であり、オークションに出されたナンバーと、それぞれのナンバーについての現在の価格[Price (最低落札価格)/上限入札価格(一撃落札価格)]と、入札者数(Bids)とが表示されるようになっている。
42は、現在のオークション回数の表示欄であり、例えば最大2回(設定可)のオークションが行われる。
43は、制限時間の表示欄であり、この数値が0になれば自動的にオークション終了となる。
44は、現在の進行状況と、抽選で確定されたナンバーとを表示する欄であり、左から順に表示されていく。ナンバーの記載されていない○印の部分は、まだ抽選を行っていないことを表す。
45は、ビンゴアートの表示欄であり、プレイヤーのナンバーシートの塗りつぶされ方が、ここに表示されたナンバーシートの塗りつぶされ方と完全に一致した場合、ボーナスとして右側に表示されているメダル枚数を獲得できる。
【0015】
このビデオ式ビンゴゲーム装置Aにおいて行われるゲームのおおまかな流れは、「抽選」→「オークション」→「抽選」、もしくは「抽選」→「オークション」という形態であるが、その具体例を図4に示すフローチャートを参照しつつ説明する。
まず、プレイヤーの投入するメダル枚数に応じて、各プレイヤーに所定数のナンバーシート(5×5ナンバーシートが最大3枚)と、オークション用クレジット(クレジット30〜100)が配布され、各プレイヤーのタッチパネル型ディスプレイ装置6の画面上に表示される(図2参照)。図5には、投入メダル数に対するナンバーシートの配布数とオークション用クレジット数の対照表の一例が示されている。
【0016】
図1のメイン筐体7の手前部分にあるビンゴ抽選機1には、ナンバー情報が付されたナンバーボール(0〜50)が入れてあり、従来のビンゴゲームと同様に、ナンバーの抽選が規定回数行われる。この抽選回数は任意に設定可能であり、通常はビンゴナンバーシートのマス目の数が5×5の場合には抽選は少なくとも5回行ない、従って、一般的に、ビンゴナンバーシートのマス目の数がn×n(nは2以上の整数)の場合には抽選は少なくともn回行なうことが望ましい。
抽選により選ばれたナンバーボールのナンバー情報は、各種の手段によって検出可能であるが、例えば本出願人が先に出願した特願2005−050081に記載のモアレ干渉縞を利用した物体識別方法等を好適に利用することができる。
ビンゴ抽選機1で選ばれたナンバーボールのナンバーと同一のナンバーが、プレイヤーのタッチパネル型ディスプレイ装置6に表示されたビンゴナンバーシート中に存在する場合には、そのナンバーがハイライト表示されると共に、プレイヤー全員が見ることのできる中央のナンバー表示板5中のナンバーもハイライト表示されるようになっている。このような形で、抽選が数回行われる。
【0017】
次に、奥側にある大型ディスプレイ4のオークション出品ナンバー表41(図3参照)の領域に、オークションに出された15(3×5)個のナンバーが表示される。ナンバーには最低落札価格(0〜20)と、一撃落札価格がそれぞれに設定されており、プレイヤーはその中からビンゴ達成に必要なナンバーを、オークション用クレジットを用いて競り落とす。
制限時間(およそ30秒)に達した時点でオークションは終了し、最終的に最高額を入札したナンバーをプレイヤーは獲得することができる。
このオークションを規定回数(例えば2回)行った後、最後に再びカプセルによる抽選が1回行われ、ゲームは終了となる。(状況により、ワンモアチャンスとしてもう1回抽選が行われる場合もある。)
終了した時点でビンゴが発生していれば、状況(ビンゴの数やその形態)に応じた数のメダルが払い出される。なお、筐体にプレイヤーが一人のみという場合には、一撃落札のみ(価格設定は高め)になる。
【0018】
上記ビンゴ抽選機1や、オークション用メインディスプレイ装置4、ナンバー表示板5、プレイヤー用タッチパネル型ディスプレイ装置6、並びに、図では省略したナンバーボールのナンバー識別装置、その他の構成要素を統括制御し、ゲームの進行を制御する制御装置は、一種のコンピューターであり、メイン筐体7等の内部に収容されている(図では省略)。
即ち、当該制御装置は、上記各種構成要素を統括制御し、ゲームの進行を制御するプログラムや、上記ディスプレイ装置4及び6に表示する画像データ等を記録したハードディスクと、当該プログラムを実行するCPUと、CPUの作動をバックアップするワークRAMと、画像処理回路と、等々から構成され、当該プログラムを実行することにより、前記ビンゴゲームやオークションの作動が実現されるようになっている。
【0019】
次に、図6〜図15に示す本発明に係るビデオ式ビンゴゲーム装置の第2実施例について説明する。
図6は、本発明に係るビデオ式ビンゴゲーム装置の第2実施例を示す外観斜視図、
図7は、図6に示したビンゴゲーム装置におけるゲームの進行状態を示すフローチャート、
図8は、図6に示したビンゴゲーム装置におけるゲームの進行状態を、システム側とプレイヤー側との動作に分けて示すフローチャート、
図9は、図6に示したビンゴゲーム装置に設けられたビンゴ抽選機を示す外観斜視図、
図10は、図6に示したビンゴゲーム装置に設けられた複数のプレイヤー用タッチパネル型ディスプレイ装置のうちの1つを示す外観斜視図、
図11は、図10に示したプレイヤー用タッチパネル型ディスプレイ装置の画面表示状態を示す説明図、
図12は、図6に示したビンゴゲーム装置におけるオークションの進行状態を示すフローチャート、
図13は、図6に示したビンゴゲーム装置におけるオークションの進行を、システム側とプレイヤー側との動作に分けて示すフローチャート、
図14は、図11に示したプレイヤー用タッチパネル型ディスプレイ装置の表示画面のオークション領域の表示状態を示す説明図、
図15は、図14に示したオークション領域に表示されるオークションポイントの増やし方を示す説明図である。
これらの図中、図1〜図5に示した構成要素と同等の機能を有する構成要素には、図1〜図5の場合と同じ参照番号が付してある。
【0020】
これらの図に示した第2実施例が、前記第1実施例と異なる主要な点は、オークション情報が表示され、全てのプレイヤーが見ることのできる大型のメインディスプレイ装置4が設けられていないことと、ビンゴ抽選機1が、カプセル型ではなくロボット型のものが用いられている点である。
即ち、オークション情報については、すべて各プレイヤーのタッチパネル型ディスプレイ装置6のオークション領域6A(図11及び図14参照)に表示するようになっており、また、ビンゴのための抽選は、図9に示すように、ロボット型のビンゴ抽選機1の肩の近くに開口するボール射出口から送り出されたボールをロボットの手で受け止め、そのボールをロボットの下半身の周囲に設けた螺旋状のレールに乗せてレールに沿って降下させ、その下で回転している番号ボックスのいずれかのボックスにボールが落下することにより、そのボックスの番号がビンゴの当たりナンバーとなるように構成されている。
【0021】
この第2実施例の作動と各構成要素の機能は、図6〜図15中に記載された説明文により理解可能であるので、詳しい説明は省略する。
なお、図12、図14及び図15中に記載の「オークションポイント(AP)」とは、ゲーム中のオークションで入札する際に用いるオークション専用の貨幣(第1実施例における「オークション用クレジット」に相当)であり、ゲームを行うことにより増加してゆき、オークションで落札した場合には、その落札額分のオークションポイントが差し引かれるようになっている。
【0022】
以上は、本発明をビンゴゲーム装置に適用した例であるが、本発明は一般的に、ビデオ画面上でゲームアイテムの獲得を競うビデオ式ゲーム機一般に広く適用可能であり、そのゲームアイテムの獲得にオークションの要素を採り入れることにより、上記ビンゴゲーム装置と同様の効果を達成することができる。
即ち、そのような本発明に係るビデオ式ゲーム機は、
プレイヤーによって操作される操作入力部とゲーム画面を表示する表示装置を備えた複数のプレイヤー端末と、
上記各プレイヤー端末と通信回線を通じて接続され、各プレイヤー端末を管理する中央管理装置と、
表示内容を上記中央管理装置が制御する共通表示装置と、を備え、
上記中央管理装置は、各プレイヤーがゲームアイテムを獲得し、当該ゲームアイテムを使用することによって進行するゲームを実行管理するゲームプログラムを実行すると共に、各プレイヤー端末の上記表示装置及び/又は上記共通表示装置に、各プレイヤーによって獲得可能なゲームアイテムを一覧表示し、各プレイヤーにそれらのゲームアイテムを獲得するための入札を行わせるオークションを実施してどのプレイヤーに獲得させるかを決定するゲームプログラムを実行するコンピューターを有すること、
を特徴とするものである。
【0023】
この場合において、各プレイヤー端末に設けられる上記表示装置は、前記実施例におけるプレイヤー用タッチパネル型ディスプレイ装置6に該当するものであるが、必ずしもタッチパネル型のものに限定されず、ゲーム操作やオークションのための操作は、表示装置とは別個に設けた操作入力部を用いて行うことが可能である。表示装置としてタッチパネル型ディスプレイ装置を用いる場合には、それらの操作は、前記実施例と同様に当該タッチパネルを用いて行う。
また、上記共通表示装置は、前記実施例におけるメインディスプレイ装置4に該当する。
上記中央管理装置は、その機能は前記実施例においてメイン筐体7に収容されたコンピューターから成る制御装置の機能に該当するが、プレイヤー側に設けられるものではなく、ゲーム機を運営する事業者のセンター等に設けられ、通信回線を通じて、複数のプレイヤー端末や、共通表示装置を制御するようになっている。
中央管理装置のコンピューターは、複数のプレイヤー端末から入札が行われるオークションを実施するためのゲームプログラムを実行するが、ゲームアイテムの交付が抽選によっても行われるゲームの場合には、当該抽選のプログラムも中央管理装置のコンピューターによって実行されるものである。
【0024】
なお、本発明は上記の実施例に限定されるものではなく、本発明はその目的の範囲内において、上記の説明から当業者が容易に想到し得るすべての変更実施例を包摂するものである。
【産業上の利用可能性】
【0025】
上記の如く、本発明に係るビデオ式ビンゴゲーム装置もしくはビデオ式ゲーム装置によるときは、プレイヤーがビンゴゲームやゲームアイテムを単に運に任せて受動的に楽しむだけではなく、プレイヤー自身が参加できるオークションの要素が取り入れられ、能動的に楽しむことができるため、従来に比べてゲームの興趣が格段に向上するものであるから、本発明は産業上多大の利用可能性を有するものである。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】本発明に係るビデオ式ビンゴゲーム装置の第1実施例を示す外観斜視図である。
【図2】図1に示したビンゴゲーム装置の或る1つのプレイヤー用タッチパネル型ディスプレイ装置の画面表示状態を示す説明図である。
【図3】図1に示したビンゴゲーム装置の大型のメインディスプレイ装置の画面表示状態を示す説明図である。
【図4】図1に示したビンゴゲーム装置におけるゲームの進行状態を示すフローチャートである。
【図5】図1に示したビンゴゲーム装置における投入メダル数とこれに応じて配布されるビンゴナンバーシート数及びオークション用クレジット数の一例を示す対照表である。
【図6】本発明に係るビデオ式ビンゴゲーム装置の第2実施例を示す外観斜視図である。
【図7】図6に示したビンゴゲーム装置におけるゲームの進行状態を示すフローチャートである。
【図8】図6に示したビンゴゲーム装置におけるゲームの進行状態を、システム側とプレイヤー側との動作に分けて示すフローチャートである。
【図9】図6に示したビンゴゲーム装置に設けられたビンゴ抽選機を示す外観斜視図である。
【図10】図6に示したビンゴゲーム装置に設けられた複数のプレイヤー用タッチパネル型ディスプレイ装置のうちの1つを示す外観斜視図である。
【図11】図10に示したプレイヤー用タッチパネル型ディスプレイ装置の画面表示状態を示す説明図である。
【図12】図6に示したビンゴゲーム装置におけるオークションの進行状態を示すフローチャートである。
【図13】図6に示したビンゴゲーム装置におけるオークションの進行を、システム側とプレイヤー側との動作に分けて示すフローチャートである。
【図14】図11に示したプレイヤー用タッチパネル型ディスプレイ装置の表示画面のオークション領域の表示状態を示す説明図である。
【図15】図14に示したオークション領域に表示されるオークションポイントの増やし方を示す説明図である。
【符号の説明】
【0027】
A,B ビデオ式ビンゴゲーム装置
1 ビンゴ抽選機
2 ナンバーボールの回収口
3 ナンバーボール通路
4 オークション用メインディスプレイ装置
41 オークション出品ナンバー表
5 ナンバー表示板
6 プレイヤー用タッチパネル型ディスプレイ装置
6A オークション領域
6B ビンゴナンバーシート表示領域
7 メイン筐体

【特許請求の範囲】
【請求項1】
オークション情報が表示され、プレイヤーによりオークション操作可能なオークション領域(6A)と、プレイヤーが操作不可能なビンゴナンバーシート表示領域(6B)とを具備する複数のプレイヤー用タッチパネル型ディスプレイ装置(6)と、
オークション情報が表示され、全てのプレイヤーにより参照される大型のメインディスプレイ装置(4)と、
各プレイヤー用タッチパネル型ディスプレイ装置(6)ごとに設けられるメダル領収装置と、
領収されたメダル数に応じて所定数のビンゴナンバーシート及びオークション用クレジットを配布し、それらをプレイヤー用タッチパネル型ディスプレイ装置(6)のそれぞれ対応する領域(6A,6B)に表示する装置と、
ビンゴ抽選機(1)と、
少なくともn回、ビンゴ抽選機を作動させ、各プレイヤーのタッチパネル型ディスプレイ装置に表示されたビンゴナンバーシートのナンバー中、出球のナンバーと同一のナンバーをハイライト表示させる装置と、
上記少なくともn回のビンゴ抽選の途中の回と回の間もしくはビンゴ抽選の最終回の終了後、各プレイヤーに上記大型のメインディスプレイ装置(4)及びプレイヤー用タッチパネル型ディスプレイ装置(6)に表示されたデータに基づき所定の球ナンバーを獲得するためのオークションを少なくとも1回行わせ、落札したプレイヤーが獲得した球ナンバーをハイライト表示する表示装置(5)と、
上記すべての構成要素の作動を統括制御するコンピューターから成る制御装置と、
を備えたことを特徴とするビデオ式ビンゴゲーム装置。
【請求項2】
オークション情報が表示され、プレイヤーによりオークション操作可能なオークション領域(6A)と、プレイヤーが操作不可能なビンゴナンバーシート表示領域(6B)とを具備する複数のプレイヤー用タッチパネル型ディスプレイ装置(6)と、
オークション情報が表示され、全てのプレイヤーにより参照される大型のメインディスプレイ装置(4)と、
各プレイヤー用タッチパネル型ディスプレイ装置(6)ごとに設けられるメダル領収装置と、
領収されたメダル数に応じて所定数のビンゴナンバーシート及びオークション用クレジットを配布し、それらをプレイヤー用タッチパネル型ディスプレイ装置(6)のそれぞれ対応する領域(6A,6B)に表示する装置と、
ビンゴ抽選機(1)と、
少なくともn回、ビンゴ抽選機を作動させ、各プレイヤーのタッチパネル型ディスプレイ装置に表示されたビンゴナンバーシートのナンバー中、出球のナンバーと同一のナンバーをハイライト表示させる装置と、
上記少なくともn回のビンゴ抽選の途中の回と回の間もしくはビンゴ抽選の最終回の終了後、各プレイヤーに上記プレイヤー用タッチパネル型ディスプレイ装置(6)に表示されたデータに基づき所定の球ナンバーを獲得するためのオークションを少なくとも1回行わせ、落札したプレイヤーが獲得した球ナンバーをプレイヤー用タッチパネル型ディスプレイ装置(6)上にハイライト表示させる装置と、
上記すべての構成要素の作動を統括制御するコンピューターから成る制御装置と、
を備えたことを特徴とするビデオ式ビンゴゲーム装置。
【請求項3】
上記ビンゴ抽選機(1)が、球体にそれぞれ異なったナンバーを付与してなる複数のナンバーボールの中から任意の1個をランダムに選択する装置である請求項1又は2に記載のビデオ式ビンゴゲーム装置。
【請求項4】
上記オークションを行う装置が、1回のオークションに一定の制限時間を設定する装置を含む請求項1又は2に記載のビデオ式ビンゴゲーム装置。
【請求項5】
プレイヤーによって操作される操作入力部とゲーム画面を表示する表示装置を備えた複数のプレイヤー端末と、
上記各プレイヤー端末と通信回線を通じて接続され、各プレイヤー端末を管理する中央管理装置と、
表示内容を上記中央管理装置が制御する共通表示装置と、を備え、
上記中央管理装置は、各プレイヤーがゲームアイテムを獲得し、当該ゲームアイテムを使用することによって進行するゲームを実行管理するゲームプログラムを実行すると共に、各プレイヤー端末の上記表示装置及び/又は上記共通表示装置に、各プレイヤーによって獲得可能なゲームアイテムを一覧表示し、各プレイヤーにそれらのゲームアイテムを獲得するための入札を行わせるオークションを実施してどのプレイヤーに獲得させるかを決定するゲームプログラムを実行するコンピューターを有すること、
を特徴とするビデオ式ゲーム装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2006−271768(P2006−271768A)
【公開日】平成18年10月12日(2006.10.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−97083(P2005−97083)
【出願日】平成17年3月30日(2005.3.30)
【出願人】(306019111)株式会社タイトー (475)
【Fターム(参考)】