説明

ビニルスルホン誘導体、これを含む液晶組成物及びこの液晶組成物を用いた補償フィルム

本発明は、ビニルスルホン誘導体、これを含む液晶組成物及びこの液晶組成物を用いた液晶ディスプレイ用補償フィルムに関する。より詳しくは、正面からの傾斜角のコントラスト比を向上させ、暗状態での視野角に従うカラー変化を最小化できる高品質の特性を持つ視野角補償フィルムの液晶材料、これを含む液晶組成物及びこれにより製作された補償フィルムに関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ビニルスルホン誘導体、これを含む液晶組成物及びこの液晶組成物を用いた液晶ディスプレイ用補償フィルムに関する。より詳しくは、正面からの傾斜角のコントラスト比を向上させ、暗状態での視野角に従うカラー変化を最小化できる高品質の特性を持つ視野角補償フィルムの液晶材料、これを含む液晶組成物及びこれにより製作された補償フィルムに関する。
【背景技術】
【0002】
最近、時計、ノートブック、携帯電話、テレビ及びモニターなどの市場の爆発的な拡大と共に、軽量且つ低消費電力型のディスプレイに対する需要が毎年急増しつつある。液晶ディスプレイ装置(LCD)は、軽量且つ薄膜のディスプレイ特性と共に、低消費電力の特性を持つため、このような製品に頻繁に応用されている。
【0003】
しかしながら、液晶ディスプレイ装置は、視野角の依存性、すなわち、見る方向や角度によって色や明暗などが変化する短所がある。また、表示画面が大型化になるほど視野角が狭くなる問題点がある。既存のCRT装置の視野角がほぼ180゜に達するのに対し、視野角の補正のないTFT−LCDの場合は±50゜に過ぎない。
【0004】
前記問題点を改善するための公知の方法としては、液晶セル内で画素を分割して配向を制御するマルチドメイン方法、電圧を制御する方法、及び光学補償フィルムを使用する方法などがある。
【0005】
液晶ディスプレイ装置における視野角の依存性が発生する原因は、パネルに対し、斜めに入射する光の複屈折効果と垂直に入射する光の複屈折効果とが異なるためである。これを補正するために、パネルと反対の複屈折率を有する位相差フィルムをパネルの前後に付着して使用する光学補償フィルム法が主に用いられており、ディスプレイパネルの大型化と共に高性能の液晶補償フィルムが要求されている。
【0006】
位相差フィルムは、配向処理した透明な支持体上に液晶をコーティングし、これを配向層の方向から一定に配列した後、硬化させたものである。このときの配向状態は、電圧印加時の液晶セルと反対方向になるため、暗状態で光の漏れを最小化する。こうした特性を持つ位相差フィルムを液晶パネルと組合させて光を通過させると、全方向で光の経路は互いに類似しているため、経路差による光の位相差を補償し得る。また、各フィルムの複屈折率やフィルム間に互いの角度、ラビング方向や偏光板間の角度関係を最適化して、上下左右方向の複屈折差の補償も行なうことができる。
【0007】
このようなフィルムの製造に用いられる液晶化合物は、水分、光、熱、空気及び電場などに対して安定的であり、使用環境下で互いに化学的に安定的であるべきである。また、液晶化合物がディスプレイ装置に用いられるには、広範囲の液晶相温度及び屈折異方性(Δn)値などの物性が適切にバランスを取るべきである。さらに、ディスプレイ装置の形態によって要求される物性も多様なので、これらの特性を全部満足し得る新規の液晶化合物が要求される。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の目的は、コントラスト比を向上させ、暗状態での視野角に従うカラー変化を最小化できる視野角補償フィルムの素材として使用可能な新規の化合物であるビニルスルホン(vinylsulfone)誘導体を提供することにある。
【0009】
本発明の別の目的は、前記ビニルスルホン誘導体を含む液晶組成物及びこれを用いた液晶ディスプレイ用補償フィルムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、新規のビニルスルホン誘導体を提供する。また、本発明は、前記ビニルスルホン誘導体を含む液晶組成物及びこれを用いた液晶ディスプレイ用補償フィルムを提供する。
【0011】
以下、本発明を詳細に説明する。
【0012】
本発明の新規のビニルスルホン誘導体は、下記化学式1のビニルスルホン誘導体である。
【0013】
【化1】

前記式中、Xは、−O−、−NH−、−CHCHO−、−CHCHNH−、又は−(CH−であり、mは1又は2であり;
は、C〜C12の アルキレン、C〜C12のアルケニレン、−(CHCHO)n−、−(CHCHCHO)−又は−(CHCHCHO)−であり、nは1〜5の整数であり;
及びYは、各々独立して−O−、−NH−、−(CH−、−CH=CH−、−C≡C−、−C(=O)O−、−OC(=O)−、又は−C(=O)−であり、pは、0〜2の整数であり;
【化2】

aは0〜2の整数であり;
〜Q、R〜R及びR〜Rは、各々独立して−H、−F、−Cl、−Br、−I、−CN、−OH、−CH、−CHCH3、又は−C(=O)CHであり;
は、−H、−F、−Cl、−Br、−I、−CF、−CN、−OH、−OCH、−OCHCH、−OCF、C〜C12のアルキル、C〜C12のアルケニルである。
【0014】
また、本発明の新規の化合物は、下記化学式2のビニルスルホン誘導体である。
【化3】

及びWは、各々独立して−H、−CH、−CHCH、−F、−Cl、−Br又は−CFであり;
及びXは、各々独立して−O−、−NH−、−CHCHO−、−CHCHNH−、又は−(CH−であり、mは1又は2であり;
及びAは、各々独立してC〜C12のアルキレン、C〜C12のアルケニレン、−(CHCHO)−、−(CHCHCHO)−、又は−(CHCHCHO)−であり、nは1〜5の整数であり;
〜Yは、各々独立して−O−、−NH−、−(CH−、−CH=CH−、−C≡C−、−C(=O)O−、−OC(=O)−、又は−C(=O)−であり、pは0〜2の整数であり;
【化4】

a及びbは、各々独立して0〜2の整数であり;
〜Q、R〜R及びR〜Rは、各々独立して−H、−F、−Cl、−Br、−I、−CN、−OH、−CH、−CHCH、又は−C(=0)CHである。
【0015】
前記化学式1及び化学式2のビニルスルホン誘導体は、多様なディスプレイ装置の視野角を改善させる液晶ディスプレイ用補償フィルムに適用できる液晶化合物である。
【0016】
前記化学式1のビニルスルホン誘導体において、AのC〜C12のアルケニレンの非制限的な例としては、−CH=CH−、−CH=CCH−、−CHCH=CH−、−CH=CHCHCH−、−CHCH=CHCH−、−CHCHCH=CH−、−CH=CHCHCHCH−、−CHCH=CHCHCH−、−CHCHCH=CHCH−、−CHCHCHCH=CH−などがある。また、RのC〜C12のアルケニルの非制限的な例としては、−CH=CH、−CH=CHCH、−CHCH=CH、−CH=CHCHCH、−CHCH=CHCH、−CHCHCH=CH、−CH=CHCHCHCH、−CHCH=CHCHCH、−CHCHCH=CHCH、−CHCHCHCH=CHなどがある。
【0017】
前記化学式2のビニルスルホン誘導体において、A及びAのC〜C12のアルケニレンは互いに独立的であり、前記C〜C12のアルケニレンの非制限的な例としては、−CH=CH−、−CH=CCH−、−CHCH=CH−、−CH=CHCHCH−、−CHCH=CHCH−、−CHCHCH=CH−、−CH=CHCHCHCH−、−CHCH=CHCHCH−、−CHCHCH=CHCH−、−CHCHCHCH=CH−などがある。
【0018】
本発明による前記化学式1のビニルスルホン誘導体を具体化すれば、前記化学式1において、Yは−O−、Yは−C(=O)O−、環B及び環Cは芳香族環であり、Q〜QはHであり得る。このようなビニルスルホン誘導体を化学式に表せば、下記化学式3に示される。
【化5】

【0019】
前記式中、X、A、E、a、及びR〜Rは、前記化学式1で定義したとおりである。
【0020】
また、本発明による前記化学式2のビニルスルホン誘導体を具体化すれば、前記化学式2において、Y及びYは−O−、Yは−C(=O)O−、Yは−OC(=O)であり、環B及び環C及び環Dは芳香族環であり、Q〜QはHであり、a及びbは0であり得る。このようなビニルスルホン誘導体を化学式に表せば、下記化学式4で示される。
【化6】

【0021】
前記式中、G、X、X、A、A、R、R、R及びRは、前記化学式2で定義したとおりである。
【0022】
前記化学式1のビニルスルホン誘導体を具体化すれば、前記化学式1において、AはC〜C12のアルキレン、Yは−O−、Yは−C(=O)O−、環B及び環Cは芳香族環であり、Q〜QはHであり得る。このようなビニルスルホン誘導体を化学式に表せば、下記化学式5で示される。
【化7】

【0023】
前記式中、nは1〜12の整数であり;
、E、a及びR〜Rは、前記化学式1に定義したとおりである。
【0024】
また、前記化学式2のビニルスルホン誘導体を具体化すれば、前記化学式2において、Gはビニルスルホン、A及びAはそれぞれC〜C12のアルキレン、Y及びYは−O−、Yは−C(=O)O−、Yは−OC(=O)であり、環B、環C及び環Dは芳香族環であり、Q〜QはHであり、a及びbは0であり得る。このようなビニルスルホン誘導体を化学式に表せば、下記化学式6で示される。
【化8】

【0025】
前記式中、n及びnは、各々独立して1〜12の整数であり;
、X、R、R、R及びRは、前記化学式2に定義したとおりである。
【0026】
また、前記化学式2において、Gはアクリル、A及びAはそれぞれC〜C12のアルキレン、Y及びYは−O−、Yは−C(=O)O−、Yは−OC(=O)であり、環B、環C及び環Dは芳香族環であり、Q〜QはHであり、a及びbは0であり得る。このようなビニルスルホン誘導体を化学式に表せば、下記化学式7で示される。
【化9】

【0027】
前記式中、n及びnは、各々独立して1〜12の整数であり;
、X、X、R、R、R及びRは、前記化学式2に定義したとおりである。
【0028】
また、前記化学式2において、Gはビニルシラン、A及びAはそれぞれC〜C12のアルキレン、Y及びYは−O−、Yは−C(=O)O−、Yは−OC(=O)であり、環B、環C及び環Dは芳香族環であり、Q〜QはHであり、a及びbは0であり得る。このようなビニルスルホン誘導体を化学式に表せば、下記化学式8で示される。
【化10】

【0029】
前記式中、n及びnは、各々独立して1〜12の整数であり;
、X、X、R、R、R及びRは、前記化学式2に定義したとおりである。
【0030】
本発明による前記化学式1及び化学式2のビニルスルホン誘導体の具体的な例は、下記化合物に示されるが、本発明のビニルスルホン誘導体は、これに限定されるものではない。
【化11】

【0031】
本発明による前記化学式1のビニルスルホン誘導体において、Aがアルケニレンであるか、環B、環C及び/又はEがシクロヘキシレンであれば、ビニルスルホン誘導体は立体異性体を有することができる。このとき、立体異性体を有する化学式1のビニルスルホン誘導体は、液晶性を示すトランス異性体が好ましく、トランス異性体:シス異性体の比率は85:15〜100:0であり得る。
【0032】
また、前記化学式2のビニルスルホン誘導体において、A及び/又はAがアルケニレンであるか、環B、環C、環D、E及び/又はEがシクロヘキシレンであれば、ビニルスルホン誘導体は立体異性体を有することができる。このとき、立体異性体を有する化学式2のビニルスルホン誘導体は、液晶性を示すトランス異性体が好ましく、トランス異性体:シス異性体の比率は85:15〜100:0であり得る。
【0033】
以下、本発明による前記ビニルスルホン誘導体の製造方法を詳細に説明する。
【0034】
本発明による前記化学式5のビニルスルホン誘導体は、下記反応式1により製造できる。
【0035】
【数1】

【0036】
前記化学式5、化学式9及び化学式10において、X、E、a、R、R、R、R及びRは、前記化学式1に定義したとおりであり、nは1〜12の整数である。
【0037】
化学式10の化合物において、Rが−OHである場合には、化学式5のモノビニルスルホン誘導体だけでなく、ビニルスルホンが両側に結合した化合物を製造できる。
【0038】
また、本発明による化学式6のビニルスルホン誘導体は、下記反応式2により製造できる。
【0039】
【数2】

【0040】
前記化学式6、化学式9及び化学式11において、X、R、R、R及びRは、前記化学式2に定義したとおりであり、nは1〜12の整数である。
【0041】
前記反応式1及び反応式2において、縮合剤(coupling reagent)は特別に制限されない。非制限的な例としては、EDC、又はDCCなどを使用でき、アルコール溶媒存在下に塩化チオニルや塩化オキサリルを用いて酸とアルコールを結合させることができる。
【0042】
このとき、前記反応式1及び反応式2の前記化学式9の化合物は、下記反応式3により製造できる。
【0043】
【数3】

【0044】
前記化学式9及び化学式12において、nは1〜12の整数であり、Xは前記化学式1に定義したとおりである。
【0045】
前記反応式3において、リンカー(linker)は、提示されたHO−(CH−Qで表される、アルキルアルコール類だけでなく、アルキレンオキサイド類、アルケニルアルコール類も使用でき、これにより製造されるビニルスルホン誘導体も本発明の範囲に含まれる。また、前記ベース(base)は、特別に制限されず、公知のベースを使用できる。
【0046】
本発明によるビニルスルホン誘導体のうち、下記化学式14のビニルスルホン誘導体は、下記反応式4により製造できる。
【0047】
【数4】

【0048】
前記化学式13及び化学式14において、E、a、R、R、R、R及びRは、前記化学式1に定義したとおりであり、nは1〜12の整数であり、Xは−O−又は−CHCHO−である。
【0049】
このとき、前記化学式13の化合物は、下記反応式5により製造できる。
【0050】
【数5】

【0051】
前記化学式10、化学式13及び化学式15において、E、a、R、R、R、R及びRは、前記化学式1に定義したとおりであり、nは1〜12の整数である。
【0052】
前記反応式5において、化学式15の化合物は、4−ヒドロキシ安息香酸及び化学式10の化合物をディーン−スターク(Dean−Stark)反応、または、塩化チオニルや塩化オキサリル存在下に反応させて製造できるが、これに限定されるものではない。化学式15から化学式13の化合物の製造の際に使用するリンカーは、HO−(CH−Qによって表される、アルキルアルコール類だけでなく、アルキレンオキサイド類、アルケニルアルコール類も使用でき、これにより製造されるビニルスルホン誘導体も本発明の範囲に含まれる。また、前記反応式4及び反応式5において、ベースは特別に制限しておらず、公知のベースを使用できる。
【0053】
本発明によるビニルスルホン誘導体のうち、下記化学式17のビニルスルホン誘導体は、下記反応式6により製造できる。
【0054】
【数6】

【0055】
前記化学式16及び化学式17において、R、R、R及びRは、前記化学式2に定義したとおりであり、nは1〜12の整数であり、Xは−O−又は−CHCHO−である。
【0056】
ここで、前記化学式16の化合物は、下記反応式7により製造できる。
【0057】
【数7】

【0058】
前記化学式16、化学式18及び化学式19において、R、R、R及びRは、前記化学式2に定義したとおりであり、nは1〜12の整数である。
【0059】
前記反応式7における化学式19の化合物は、反応式5における化学式15と同様の方法により製造できるが、これに限定されるものではない。また、前記反応式6及び反応式7において、ベースは特別に制限しておらず、公知のベースを使用できる。
【0060】
本発明によるビニルスルホン誘導体のうち、下記化学式22のビニルスルホン誘導体は、下記反応式8により製造できる。
【0061】
【数8】

【0062】
前記化学式20、化学式21及び化学式22において、W、X、R、R、R及びRは、前記化学式2に定義したとおりであり、n及びnはそれぞれ独立して1〜12の整数であり、Xは−O−又は−CHCHO−である。
【0063】
このとき、前記化学式20の化合物は、下記反応式9により製造できる。
【0064】
【数9】

【0065】
前記化学式20、化学式23及び化学式24において、R、R、R及びRは、前記化学式1に定義したとおりであり、nは1〜12の整数である。また、前記化学式20、化学式23及び化学式24において、Pは保護基(protecting group)であって、公的の保護基であることができ、その非制限的な例としてはTHP、TBSなどがある。
【0066】
前記反応式9における化学式24の化合物は、反応式5における化学式15と同様の方法により製造できるが、これに限定されるものではない。また、前記反応式8及び反応式9において、ベースは特別に制限しておらず、公知のベースを使用できる。
【0067】
本発明によるビニルスルホン誘導体のうち、下記化学式25のビニルスルホン誘導体は、下記反応式10により製造できる。
【0068】
【数10】

【0069】
前記化学式21及び化学式25において、W、X、R、R、R及びRは、前記化学式2に定義したとおりであり、n及びnはそれぞれ独立して1〜12の整数であり、Xは−O−又は−CHCHO−である。
【0070】
本発明のビニルスルホン誘導体の製造方法は、前記反応式1〜反応式10と類似の経路により製造できるその他の方法も含む。
【0071】
このように製造された本発明のビニルスルホン誘導体は、多様な液晶物質と容易に混合され、液晶ディスプレイ装置が通常的に用いられる条件下で、物理的や化学的に安定的であり、熱や光に安定的であり、好ましい温度範囲で液晶中間相を形成できる。
【0072】
したがって、本発明は、前記化学式1のビニルスルホン誘導体及び化学式2のビニルスルホン誘導体からなる群より選ばれた1種以上のビニルスルホン誘導体を含む液晶組成物を提供する。
【0073】
前記液晶組成物に含まれたビニルスルホン誘導体のそれぞれの含量は、全体液晶組成物中0.1〜99.9重量%であり、好ましくは1〜80重量%である。
【0074】
本発明の液晶組成物は、ビニルスルホン誘導体に加えて、通常の液晶組成物に用いられる液晶化合物を含むことができ、そのような化合物は所望に応じてさまざまな割合で用いることができる。
【0075】
また、本発明の液晶組成物は、必要に応じて適切な添加剤を含むことができる。このような添加剤の非制限的な例としては、液晶のらせん構造及び逆方向の歪みを抑制するカイラルドーパント(chiral dopant)、レベリング剤(leveling agent)などがある。
【0076】
本発明の液晶組成物は、通常の方法により製造される。典型的に、多様な成分を室温乃至高温で互いに溶解させる。
【0077】
本発明は、前記本発明のビニルスルホン誘導体、又は、前記本発明の液晶組成物を含む液晶ディスプレイ用補償フィルムを提供する。
【0078】
前記液晶ディスプレイ用補償フィルムの例としては、A−プレート型補償フィルム、B−プレート型補償フィルム、(+)C−プレート型補償フィルム、又は(−)C−プレート型補償フィルムなどがある。
【発明の効果】
【0079】
本発明による新規のビニルスルホン誘導体及びこれを含む液晶組成物は、高い屈折異方性の特性を持つ。そして、本発明の液晶組成物の正面からの傾斜角のコントラスト比を向上させ、暗状態での視野角に従うカラー変化を最小化できる高品質の特性を持つ視野角補償フィルムを製作できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0080】
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明が下記の実施例により限定されるものではない。
【実施例1】
【0081】
【数11】

【0082】
4−ヒドロキシ安息香酸及び4−メトキシフェノールをモル比1:1として、ベンゼン溶媒中で少量の硫酸を入れ、約100℃で10時間加熱しながら水を除去した。反応終了後、有機層をエーテルに溶解させた後、水で数回洗浄して使用された硫酸を除去した。有機溶媒を無水硫酸マグネシウムを用いて水を除去し、減圧蒸留して黄色の固体を得、これをエーテルで数回洗浄して、白色のエステル化合物を約85%の収率で得た。
【0083】
このエステル化合物をブタノン溶媒に溶解し、1.2当量のKCO塩基及び1.1当量の6−ブロモ−1−ヘキサノールを入れ、約80℃で20時間十分に撹はんした。エーテル及び水を用いて生成した塩を除去し、減圧蒸留して固体有機物を得、これを、ヘキサンを用いて数回洗浄して、白色固体のアルコール化合物を92%の収率で得た。
【0084】
上記で製造されたアルコール化合物及び1.2当量のクロロビニルスルホンをCHCl溶媒に溶解した後、低温で1.1当量のTEA及び0.2当量のDMAPを入れ、低温で約1時間反応させた後、水を用いてワークアップ(work−up)を行った。そして、シリカゲルを用いてカラムクロマトグラフィー法により最終ビニルスルホン誘導体(1)を75%の収率で製造した。HNMR(400MHz、CDCl):δ1.47〜1.57(m、4H)、1.78〜1.88(m、4H)、3.83(s、3H)、4.05(t、2H)、4.16(t、2H)、6.13(d、1H)、6.36(d、1H)、6.55(dd、1H)、6.91〜6.98(m、4H)、7.15(d、2H)、8.14(d、2H)。
【実施例2】
【0085】
【数12】

【0086】
4−ヒドロキシ安息香酸及び4−メチルヒドロキノンをモル比2:1として、ジエチルベンゼン溶媒中で少量のTsOHを入れ、180℃で約4時間加熱しながら水を除去した。反応終了後、濾過して固体の粗化合物を得、これを水で数回洗浄してから、エーテルで数回洗浄して、白色の固体エステル化合物を85%の収率で得た。
前記ジエステル化合物をブタノン溶媒に溶解し、2.4当量のKCO塩基及び2.2当量の6−ブロモ−1−ヘキサノールを入れ、80℃で約20時間十分に撹はんした。エーテル及び水で、生成した塩を除去し、減圧蒸留して固体有機物を得、これをヘキサンで数回洗浄して、白色の固体のジアルコール化合物を80%の収率で得た。
【0087】
上記ジアルコール化合物及び2.2当量のクロロビニルスルホンをCHCl溶媒に溶解した後、低温で2.2当量のTEA及び0.2当量のDMAPを入れ、低温で約1時間反応させた後、水でワークアップを行った。そして、シリカゲルを用いてカラムクロマトグラフィー法により最終ビニルスルホン誘導体(2)を65%の収率で製造した。HNMR(400MHz、CDCl):δ1.44〜1.59(m、8H)、1.70〜1.80(m、8H)、2.25(s、3H)、4.05(t、4H)、4.15(t、4H)、6.12(d、2H)、6.40(d、2H)、6.55(dd、2H)、6.95〜7.00(m、4H)、7.06(dd 、1H)、7.12(d、1H)、7.19(d、1H)、8.14〜8.18(m、4H)。
【実施例3】
【0088】
【数13】

【0089】
4−ヒドロキシ安息香酸及び4−メトキシフェノールをモル比1:1として製造したエステル化合物をブタノン溶媒に溶解し、1.2当量のKCO塩基及び1.1当量の3−ブロモ−1−プロパノールを入れ、約80℃で10時間十分に撹はんした。エーテル及び水で、生成した塩を除去し、減圧蒸留して固体有機物を得、これをヘキサンで数回洗浄して、白色の固体を95%の収率で得た。
【0090】
上記白色の固体化合物及び1.2当量のジビニルスルホンをCHCl溶媒に溶解した後、1.1当量のDBUを入れ、約40時間反応させた後、シリカゲルを用いてカラムクロマトグラフィー法により最終ビニルスルホン誘導体(3)を81%の収率で製造した。HNMR(400MHz、CDCl):δ2.04〜2.21(m、2H)、3.26(t、2H)、3.69(t、2H)、3.83(s、3H)、3.90(t、2H)、4.15(t、2H)、6.03(d、1H)、6.39(d、1H)、6.69(dd、1H)、6.91〜6.98(m、4H)、7.13(d、2H)、8.14(d、2H)。
【実施例4】
【0091】
【数14】

【0092】
4−ヒドロキシ安息香酸及び2−メチルヒドロキノンをモル比2:1として、ジエチルベンゼン溶媒下で少量のTsOHを入れ、180℃で約4時間加熱しながら水を除去した。反応終了後、濾過して固体の粗化合物を得、これを水で数回洗浄してから、エーテルで数回洗浄して、白色の固体エステル化合物を85%の収率で得た。
【0093】
上記ジエステル化合物1.0当量に2.2当量の3−ブロモ−1−プロパノールをブタノン溶媒に溶解し、2.2当量のKCO塩基を入れ、80℃で約10時間反応させた。エーテル及び水でワークアップを行った後、減圧蒸留して有機溶媒を除去してから、生成した固体化合物をヘキサンで洗浄して、白色のジアルコール化合物を90%の収率で得た。
【0094】
上記ジアルコール化合物1.0当量をCHCl溶媒に溶解し、ジビニルスルホン2.2当量と同量のDBUを入れ、常温で約40時間反応させた。そして、シリカゲルを用いるカラムクロマトグラフィーで精製して淡黄色の最終ビニルスルホン誘導体(4)を70%の収率で製造した。HNMR(400MHz、CDCl):δ2.09〜2.22(m、4H)、2.24(s、3H)、3.27(t、4H)、3.71(t、4H)、3.92(t、4H)、4.15(t、2H)、6.05(d、2H)、6.39(d、2H)、6.70(dd、2H)、6.97〜7.01(m、4H)、7.06(dd 、1H)、7.13(d、1H)、7.19(d、1H)、8.14〜8.18(m、4H)。
【実施例5】
【0095】
【数15】

【0096】
1.2当量のジビニルスルホン及び3−ブロモ−1−プロパノールをCHClに溶解した後、1.1当量のDBUを入れ、常温で約20時間反応させてから、シリカゲルを用いて分離した。
【0097】
THF:HO=1:1溶媒に上の記製造された化合物1当量及び4−ヒドロキシ安息香酸1当量を入れた後、1.1当量のKOHを入れ、約10時間加熱した。生成した固体化合物を濾過した後、水及びエーテルを用いて順次洗浄して、淡黄色の固体酸を75%の収率で得た。
【0098】
上記酸化合物1.0当量及び4−シアノフェノール1.0当量及びEDC1.2当量をCHClに溶解した後、約10時間常温で反応させた。反応完了後、シリカゲルを用いて分離して、最終ビニルスルホン誘導体(5)を85%の収率で製造した。HNMR(400MHz、CDCl):δ2.05〜2.19(m、2H)、3.25(t、2H)、3.68(t、2H)、3.91(t、2H)、4.18(t、2H)、6.05(d、1H)、6.38(d、1H)、6.68(dd、1H)、6.99(d、2H)、7.33(d、2H)、7.75(d、2H)、8.13(d、2H)。
【実施例6】
【0099】
【数16】

【0100】
実施例5と同様の方法により、EDCを用いて最終ビニルスルホン誘導体(6)を78%の収率で合成した。HNMR(400MHz、CDCl):δ0.91(t、3H)、0.94〜1.11(m、2H)、1.18〜1.47(m、6H)、1.84〜1.88(m、4H)、2.04〜2.19(m、2H)、2.41(t、1H)、3.25(t、2H)、3.69(t、2H)、3.90(t、2H)、4.15(t、2H)、6.03(d、1H)、6.40(d、1H)、6.69(dd、1H)、6.96(d、2H)、7.11(d、2H)、7.25(d、2H)、8.14(d、2H)。
【実施例7】
【0101】
液晶組成物1
下記のような組成を用いて液晶組成物1を製造した。
【0102】
【数17】

【実施例8】
【0103】
液晶組成物2
下記のような組成を用いて液晶組成物2を製造した。
【0104】
【数18】

【実施例9】
【0105】
液晶組成物3
下記のような組成を用いて液晶組成物3を製造した。
【0106】
【数19】

【実施例10】
【0107】
+C型補償フィルムの製造
実施例7により製造された液晶組成物9.28gを15gのトルエン及び15gのキシレンに溶解させ、600mgのイルガキュア907、40mgのFC−4430及び80mgのBYK−300を入れ、十分に振とうした。完全に溶解させてから、パーティクルフィルタを用いてパーティクルを除去した後、ワイヤバーを用いて配向膜処理された厚さ80μmの延伸COP(cyclo−olefin polymer)上にバーコートし、50℃のオーブンで1分間乾燥した後、UV(200W〜80W/m)を照射して+C型補償フィルムを製造した。
【実施例11】
【0108】
+C型補償フィルムの製造
実施例7により製造された液晶組成物1の代りに、実施例8により製造された液晶組成物2を用いた以外は、実施例10と同様の方法により+C型補償フィルムを製造した。
【実施例12】
【0109】
+C型補償フィルムの製造
実施例7により製造された液晶組成物1の代りに、実施例9により製造された液晶組成物3を用いた以外は、実施例10と同様の方法により+C型補償フィルムを製造した。
[比較例1]
【0110】
+C型補償フィルムの製造
実施例7により製造された液晶組成物1の代りに、マックRM257を用いた以外は、実施例10と同様な方法により+C型補償フィルムを製造した。コーティング乾燥した後、ディウェッティング(dewetting)現象が発生し、硬化後に白濁し、均一度が低下したフィルムが形成された。
[補償フィルムの物性測定]
【0111】
前記実施例10〜実施例12により製造された+C型補償フィルムに対する厚さ及び屈折率を測定した。
【0112】
具体的に、偏光顕微鏡を用いてフィルムのコーティング性を評価し、マイクロゲージを用いて厚さを測定し、アッベ屈折計を用いて中心波長550nmにおける複屈折率を測定した。その結果を、下記表1に示す。
【表1】

【0113】
前記表1によれば、本発明のビニルスルホン誘導体を含む液晶組成物を用いて製造した補償フィルムは、コーティング性に優れ、硬化後に透明なフィルムが形成され、複屈折率(Δn)値が0.129〜0.159である均一なフィルムが作られる。
【図面の簡単な説明】
【0114】
【図1】本発明の一実施例により製造された補償フィルムを用いた場合、暗状態における偏光顕微鏡写真である。
【図2】本発明の一実施例により製造された液晶組成物のネマティック液晶相に対する偏光顕微鏡写真である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記化学式1のビニルスルホン(vinylsulfone)誘導体、
【化1】

前記式中、Xは、−O−、−NH−、−CHCHO−、−CHCHNH−、又は−(CH−であり、mは1又は2であり;
は、C〜C12のアルキレン、C〜C12のアルケニレン、−(CHCHO)−、−(CHCHCHO)−、又は−(CHCHCHO)−であり、nは1〜5の整数であり;
及びYは、各々独立して−O−、−NH−、−(CH−、−CH=CH−、−C≡C−、−C(=O)O−、−OC(=O)−又は−C(=O)−であり、pは0〜2の整数であり;
【化2】

aは0〜2の整数であり;
〜Q、R〜R及びR〜Rは、各々独立して−H、−F、−Cl、−Br、−I、−CN、−OH、−CH、−CHCH又は−C(=O)CHであり;
は、−H、−F、−Cl、−Br、−I、−CF、−CN、−OH、−OCH、−OCHCH、−OCF、C〜C12のアルキル、C〜C12のアルケニルである。
【請求項2】
下記化学式2のビニルスルホン(vinylsulfone)誘導体、
【化3】

【化4】

及びWは、各々独立して−H、−CH、−CHCH、−F、−Cl、−Br又は−CFであり;
及びXは、各々独立して−O−、−NH−、−CHCHO−、−CHCHNH−、又は−(CH−であり、mは1又は2であり;
及びAは、各々独立してC〜C12のアルキレン、C〜C12のアルケニレン、−(CHCHO)−、−(CHCHCHO)−又は−(CHCHCHO)−であり、nは1〜5の整数であり;
〜Yは、各々独立して−O−、−NH−、−(CH−、−CH=CH−、−C≡C−、−C(=O)O−、−OC(=O)−、又は−C(=O)−であり、pは0〜2の整数であり;
【化5】

a及びbは、各々独立して0〜2の整数であり;
〜Q、R〜R及びR〜Rは、各々独立して−H、−F、−Cl、−Br、−I、−CN、−OH、−CH、−CHCH、又は−C(=0)CHである。
【請求項3】
前記AのC〜C12のアルケニレンは、−CH=CH−、−CH=CCH−、−CHCH=CH−、−CH=CHCHCH−、−CHCH=CHCH−、−CHCHCH=CH−、−CH=CHCHCHCH−、−CHCH=CHCHCH−、−CHCHCH=CHCH−、−CHCHCHCH=CH−であり、前記RのC〜C12のアルケニルは、−CH=CH、−CH=CHCH、−CHCH=CH、−CH=CHCHCH、−CHCH=CHCH、−CHCHCH=CH、−CH=CHCHCHCH、−CHCH=CHCHCH、−CHCHCH=CHCH、又は−CHCHCHCH=CHである、請求項1に記載のビニルスルホン誘導体。
【請求項4】
前記A及びAのC〜C12のアルケニレンは、それぞれ独立して−CH=CH−、−CH=CCH−、−CHCH=CH−、−CH=CHCHCH−、−CHCH=CHCH−、−CHCHCH=CH−、−CH=CHCHCHCH−、−CHCH=CHCHCH−、−CHCHCH=CHCH−、又は−CHCHCHCH=CH−である、請求項2に記載のビニルスルホン誘導体。
【請求項5】
前記化学式1のビニルスルホン誘導体のうち、立体異性体を有するビニルスルホン誘導体は、トランス異性体:シス異性体の比率が85:15〜100:0である、請求項1に記載のビニルスルホン誘導体。
【請求項6】
前記化学式2のビニルスルホン誘導体のうち、立体異性体を有するビニルスルホン誘導体は、トランス異性体:シス異性体の比率が85:15〜100:0である、請求項2に記載のビニルスルホン誘導体。
【請求項7】
下記化学式1のビニルスルホン誘導体及び下記化学式2のビニルスルホン誘導体からなる群より選ばれた1種以上のビニルスルホン誘導体を含む、液晶組成物、
【化6】

前記式中、X、A、Y、Y、環B、環C、E、a及びRは、請求項1に定義したとおりであり;
【化7】

前記式中、G、X、X、A、A、Y、Y、Y、Y、環B、環C、環D、E、E、a及びbは、請求項2に定義したとおりである。
【請求項8】
前記液晶組成物に含まれたビニルスルホン誘導体のそれぞれの含量は、全体液晶組成物中1〜80重量%である、請求項7に記載の液晶組成物。
【請求項9】
請求項7又は請求項8に記載の液晶組成物を用いた液晶ディスプレイ用補償フィルム。
【請求項10】
前記液晶ディスプレイ用補償フィルムは、A−プレート型補償フィルム、B−プレート型補償フィルム、(+)C−プレート型補償フィルム、又は(−)C−プレート型補償フィルムである、請求項9に記載の液晶ディスプレイ用補償フィルム。
【請求項11】
下記反応式1により製造される下記化学式5のビニルスルホン誘導体の製造方法、
【数1】

前記化学式5、化学式9及び化学式10において、X、E、a、R、R、R、R及びRは、前記請求項1に定義したとおりであり、nは1〜12の整数である。
【請求項12】
下記反応式2により製造される下記化学式6のビニルスルホン誘導体の製造方法、
【数2】

前記化学式6、化学式9及び化学式11において、X、R、R、R及びRは、前記請求項2に定義したとおりであり、nは1〜12の整数である。
【請求項13】
前記化学式9の化合物が、下記反応式3により製造される、請求項11又は請求項12に記載のビニルスルホン誘導体の製造方法、
【数3】

前記化学式9及び化学式12において、nは1〜12の整数であり、Xは前記請求項1に定義したとおりである。
【請求項14】
下記反応式4により製造される下記化学式14のビニルスルホン誘導体の製造方法、
【数4】

前記化学式13及び化学式14において、E、a、R、R、R、R及びRは、前記請求項1に定義したとおりであり、nは1〜12の整数であり、Xは−O−又は−CHCHO−である。
【請求項15】
下記反応式6により製造される下記化学式17のビニルスルホン誘導体の製造方法、
【数5】

前記化学式16及び化学式17において、R、R、R及びRは前記請求項2に定義したとおりであり、nは1〜12の整数であり、Xは−O−又は−CHCHO−である。
【請求項16】
下記反応式8により製造される下記化学式22のビニルスルホン誘導体の製造方法、
【数6】

前記化学式20、化学式21及び化学式22において、W、X、R、R、R及びRは、前記請求項2に定義したとおりであり、n及びnはそれぞれ独立して1〜12の整数であり、Xは−O−又は−CHCHO−であり、Pは保護基である。
【請求項17】
下記反応式10により製造される下記化学式25のビニルスルホン誘導体の製造方法、
【数7】

前記化学式21及び化学式25において、W、X、R、R、R及びRは前記請求項2に定義したとおりであり、n及びnはそれぞれ独立して1〜12の整数であり、Xは−O−又は−CHCHO−である。

【図1】
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【図2】
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【公表番号】特表2009−516740(P2009−516740A)
【公表日】平成21年4月23日(2009.4.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−542239(P2008−542239)
【出願日】平成18年11月23日(2006.11.23)
【国際出願番号】PCT/KR2006/004944
【国際公開番号】WO2007/061232
【国際公開日】平成19年5月31日(2007.5.31)
【出願人】(500239823)エルジー・ケム・リミテッド (1,221)
【Fターム(参考)】