説明

ビーズミル

【課題】 ビーズミルの練合インキを吐出する部位に設けられた遠心分離盤付近で摩擦熱の影響により、インキの硬化カスが発生するため、摩擦熱を抑制するビーズミルを提供する。
【解決手段】 本発明のビーズミルは、遠心分離盤とインキ吐出天板との摩擦熱の発生を抑制するため、遠心分離盤とインキ吐出天板との間隙を所定の範囲に設定するとともに、間隙内に滞在するインキを流動させるために、遠心分離盤の上部に傾斜を設けたビーズミルである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ビーズ状の分散媒体における衝突等の圧力により印刷インキや塗料を練合するビーズミルに関するものである。
【背景技術】
【0002】
ビーズミルは、各種インキや塗料を大量に連続して練合する装置として公知である。このビーズミルは、連続して長時間の運転を行う装置であるため、運転中にビーズの衝突、ピンロータの回転及び練合インキによる圧力等により装置内部に負荷がかかり、インキが高温状態となる。そのため、インキを練合するベッセル外周には、ベッセル内のインキを冷却する冷却機構が設けられているが、分散されたインキを吐出する遠心分離盤付近では、遠心分離盤と上部壁面の間隙が摩擦により高温状態となり、インキが劣化し硬化カスが生じたり、装置部品の磨耗等が発生することがある。
【0003】
前述の遠心分離盤の磨耗を抑制する方法として、遠心分離盤と遠心分離盤の上部壁面がビーズの衝突による磨耗することを防止するため、磨耗防止手段として、遠心分離盤の上部に攪拌部材を取り設けた装置が開示されている(特許文献1参照)。
【0004】
しかしながら、前述の先行特許文献は、遠心分離盤と遠心分離盤上部の磨耗を防止することを目的としており、摩擦熱等によって遠心分離盤と上部壁面の間に滞在するインキの硬化カスの発生を抑制するものではないため、課題が残されている。
【0005】
そこで、遠心分離盤とそれを囲繞する支持盤の装置及びインキの硬化カスが発生する要因について説明する。図3は、インキの粘度が比較的高い場合に使用するビーズミル(10)の構成の一例を示したものである。ビーズミル(10)は、モータにより回転駆動される回転軸(1)と、回転軸(1)に対して上方からインキ吐出部(A)と、分散・練合部(B)とを連結し構成され、印刷インキ等を作製する。なお、回転軸(1)とインキ吐出部(A)の上部は、ビーズミル(10)の機械フレームに固定、連結されている。
【0006】
具体的に、ビーズミル(10)を用いたインキの作製原理を説明すると、まず、インキは、前工程で粗分散された後、分散・練合槽であるベッセル(4)の下部からポンプで圧入され、ベッセル(4)内における複数枚の攪拌部材であるピンロータ(5)と、ベッセル(4)の内周面に設けられたピン(6)との間隙を移動しながら上昇する。同時に、間隙に複数個のビーズ(7)を充填し、その状態でピンロータ(5)を回転させ、ビーズ(7)に回転及び対流運動を与えることで、ビーズ間やピン間のせん断力、衝突力及びかくはん力によりインキを分散、練合させる。
【0007】
次に、図4は、インキ吐出部(A)を拡大したものである。インキ吐出部(A)は、回転する遠心分離盤(3)とそれを囲繞し、固定された上部支持盤(2a)及び下部支持盤(2b)からなる。遠心分離盤(3)は、上部固定軸(3a)、インキ吐出天板(3b)、インキ吐出羽根(3c)及び下部固定軸(3d)から構成されている。また、パッキン(2c)は、インキの逃げを防止するため設ける。
【0008】
この時、ベッセル(4)内で練合されたインキは、最上部のピンロータ(5)と下部支持盤(2b)の間隙を通ってインキ吐出部(A)に移動し、インキ吐出羽根(3c)の回転により、遠心運動で図示した下部支持盤(2b)の開口部(2d)から排出される。
なお、回転軸(1)には、遠心分離盤(3)の下部にピンロータ(5)、下部支持盤(2b)の下部には、ベッセル(4)が連結されている。また、最上部のピンロータ(5)の代替として、インキとビーズを分けるための隙間をつくるギャップセパレータというドーナツ形状の金属板を設けている場合もある。
【0009】
次に、インキ吐出部(A)の遠心分離盤(3)と上部支持盤(2a)及び下部支持盤(2b)の間隙にインキが充填されるが、インキは真空状態で圧入されるため、開口部(2d)の他にも、あらゆる間隙にインキが逃げて回り込もうとする。具体的には、上部支持盤(2a)とインキ吐出天板(3b)の間隙や、上部支持盤(2a)と上部回転軸(3a)との間のパッキン(2c)の間隙である。
【0010】
そこで、上部支持盤(2a)と遠心分離盤(3)の上部固定軸(3a)及びインキ吐出天板(3b)を密着させて、インキの逃げを生じない機構が理想であるが、遠心分離盤(3)は高速回転しており、冷却機能として上部支持盤(2a)内及び下部支持盤(2b)内には、点線で示したように、遠心分離盤(3)の回転による摩擦熱でインキが変質しないように水冷装置が付与されているが、上部支持盤(2a)と遠心分離盤(3)の上部固定軸(3a)及びインキ吐出天板(3b)とを密着させることは摩擦熱で装置を損傷させてしまうため不可能である。
【0011】
このため、上部支持盤(2a)とインキ吐出天板(3b)に間隙を設け、さらに、上部支持盤(2a)と上部固定軸(3a)の間は布状のパッキン(2c)を詰めて、インキの漏れを防止している。
【0012】
しかし、上部支持盤(2a)とインキ吐出天板(3b)との間隙は、開けすぎると多くのインキが上方に向かうことで圧力がかかることから、パッキン(2c)が移動することがあり、その結果、インキが漏れてしまう。
【0013】
一方、上部支持盤(2a)とインキ吐出天板(3b)との間隙が狭いと、間隙に入り込んだインキは、遠心分離盤(3)の回転による摩擦熱や物理的接触によるエネルギー等により、インキが高温化し、乾燥重合してしまう。その結果、一部インキが硬化カスとなり、開口部(2d)から吐出するインキの中にカスが混入する。このカスが混入したインキは、正常なインキに悪影響を与えるため、結果的にインキの貯蔵安定性を悪くさせることから、インキ品質に悪影響を及ぼす。
【0014】
特に、UVインキのように光開始重合剤等が混合されているインキは、高熱、物理的負荷又はエネルギーによってインキが硬化するため、このような装置の機構には大きな課題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0015】
【特許文献1】特開2001−46899号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0016】
本発明は、前述の課題にかんがみなされたものであり、ビーズミルの遠心分離盤とインキ吐出天板との適正な間隙を作り、円心分離盤の形状を一部変更することにより、インキの硬化カスの発生を抑制し、かつ、インキ漏れ等のトラブルを防ぐビーズミルに関するものである。
【課題を解決するための手段】
【0017】
本発明のビーズミルは、筒状の攪拌槽内に、所定間隔を存して配置された複数の攪拌部材を備え、攪拌槽内に充填されたビーズ状の分散媒体と攪拌槽内に注入されるインキ状の被分散材料とを攪拌する攪拌部と、攪拌槽上部に被分散媒体を攪拌槽外に取り出すための、インキ吐出部とを備えたビーズミルにおいて、前述のインキ吐出部は、遠心分離盤と上部支持盤と下部支持盤でなり、遠心分離盤は、上部固定軸とインキ吐出天板、インキ吐出羽、下部固定軸からなり、上部支持盤とインキ吐出天板との間に所定の間隙を設けたビーズミルであることを特徴としている。
【0018】
また、本発明のビーズミルにおける前述の所定の間隙は、0.5mmより大きく、3.0mmより小さい範囲であるビーズミルであることを特徴としている。
【0019】
また、本発明のビーズミルにおけるインキ吐出天板は、上部固定軸から縁側に向かって傾斜を設けたビーズミルであることを特徴としている。
【0020】
また、本発明のビーズミルは、インキ吐出天板の傾斜角度が0度〜4.4度のビーズミルであることを特徴としている。
【発明の効果】
【0021】
本発明のビーズミルは、上部固定軸と遠心分離盤のインキ吐出天板との間隙にインキの硬化カスを生じることがなくなるため、品質の安定化が図れるという効果を奏する。
【0022】
また、本発明のビーズミルは、インキ漏れの発生、それに伴うパッキンの損傷がなくなるため、装置の清掃回数及びパッキンの交換頻度が減少することから作業性の向上が図れるという効果を奏する。
【0023】
また、本発明のビーズミルは、インキの硬化カスが滞在した状態で運転することがなくなるため、上部支持盤やインキ吐出天板を損傷してしまうことがなくなり、装置の延命化が図れることから、コストの低減が図れるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】本発明のインキ吐出部の概要図。
【図2】本発明のインキ吐出天板の概要図。
【図3】従来及び本発明のビーズミルの概要図。
【図4】従来のインキ吐出部の概要図。
【発明を実施するための形態】
【0025】
本発明の具体的な構成を説明する。しかしながら、本発明は、以下に述べる実施するための形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲記載における技術的思想の範囲内であれば、その他のいろいろな実施の形態が含まれる。
【0026】
まず、本発明のビーズミルの主な構成は、先の背景技術で説明した図3及び図4と同様なので省略し、構成が異なる部分のみ説明する。
【0027】
図1は、図4と同様でインキ吐出部(A)を拡大したものであり、本発明のビーズミルの特徴である遠心分離盤(3´)の一例を示すものである。背景技術と異なる部分は、上部支持盤(2a´)とインキ吐出天板(3b´)に間隙を設けることと、インキ吐出天板(b´)の形状であり、本発明ではインキ吐出天板(3b´)に傾斜を設けている。
【0028】
前述の遠心分離盤(3´)を用いることで、本発明の課題が解決される理由について詳細に説明する。まず、背景技術のようにインキ吐出天板(3b´)に傾斜がなく、かつ、上部支持盤(2a´)とインキ吐出天板(3b´)との間隙が狭い場合、間隙に一旦入り込んだインキは、循環できず開口部(2d´)の方向に戻ることができない。そのため、インキの新陳代謝が悪くなり、遠心分離盤(3´)の回転による摩擦熱等によってインキの硬化カスが発生し、発生した硬化カスが少しずつ製品インキ中に混入してしまい、装置が磨耗し、インキの品質に悪影響をもたらす。
【0029】
そこで、上部支持盤(2a´)とインキ吐出天板(3b´)の適正な間隙を調べるために、0.5mm以下〜3.0mm以上までの水準を設け、インキの硬化カスの発生状態、インキ特性値への影響、インキ温度の上昇及びインキの上部天板(2a´)と上部固定軸(3a´)の間のパッキン(2c´)からの漏れを調査した。評価方法については、結果に合せて◎、○及び×による評価を行った。その結果、下記表1に示す通り、間隙を0.5mm以下とした場合及び間隙を3mm以上とした場合にすべての評価項目が×となることから本発明における、上部支持盤(2a´)とインキ吐出天板(3b´)の適正な間隙は、0.5mmを超える間隙から3.0mm未満としたが、更に好ましくは、0.7〜2.0mmの範囲内とすることで、インキの硬化カスが発生せず、インキの漏れが生じないことが分かる。
【0030】
【表1】

【0031】
また、上部支持盤(2a´)とインキ吐出天板(3b´)の間隙を調整することにより、インキ硬化カスの発生及びインキの漏れについては改善されたものの、完全に解決したわけではなく課題が残っている。そこで、間隙を設けるとともに、インキ吐出天板(3b´)を上部固定軸(3a´)側からインキ吐出口(2d´)の方へ傾斜させることで、上部支持盤(2a´)とインキ吐出天板(3b´)との間に空間を作製した。このとき、上部支持盤(2a´)とインキ吐出天板(3b´)との間に一旦入り込んだインキが、インキ吐出天板(3b´)の傾斜面に沿って開口部(2d´)の方向に送り出され、間隙内でのインキの循環が生じるように設定した。
【0032】
前述の設定としたことで、インキが上部支持盤(2a´)とインキ吐出天板(3b´)との間に滞在する時間を短くすることができるため、摩擦熱の影響が抑えられ、インキがカス状に硬化することなく、かつ、間隙に入り込んだインキへの過剰な圧力が緩和され、インキの漏れの発生が抑えられた。その結果、インキ吐出天板(3b´)に傾斜を設けることで、インキの硬化カスが発生せず、インキの漏れ問題が生じないインキ作製が可能となった。
【0033】
また、図2に示すインキ吐出天板(3b´)の傾斜角度(θ)は、0〜4.4度であり、傾斜角度(θ)は、図示した通り、上部固定軸(3a´)及びインキ吐出天板(3b´)の連結位置から、上部支持盤(2a´)と平行となる線を基準とし、インキ吐出天板(3b´)の上面の位置までの角度をいう。角度が0度の時の上部固定軸(3a´)とインキ吐出天板(3b´)の連結位置からインキ吐出天板の端までの長さをlとし、インキ吐出天板(3b´)の傾斜が作る間隙幅(d´)の関係から、arctan(間隙d´/l)より傾斜角度を求めた。
【0034】
また、上部固定軸側(3a´)のインキ吐出天板(3b´)と上部支持盤(2a´)の間隙(d)とインキ吐出天板(3b´)の傾斜角度(θ)及び、インキ吐出盤(3b´)の端が上部支持盤(2a´)と作る間隙に水準を設け、インキの硬化カス及びインキの漏れについて測定したところ、上部支持盤(2a´)とインキ吐出盤(3b´)の上部固定軸(3a´)の連結位置側との間隙(d)が約0.7〜1.3mmで、インキ吐出盤(3b´)が傾斜したことで出来る間隙(d´)が0.7〜1.3mmとなり、その和が2mmとなるとき、もっともインキの硬化カス及びインキのパッキン(2c´)の回り込み、漏れが抑えられた。また、このときの傾斜角度(θ)は1.5〜2.8度である。
【0035】
この実験を行った時の距離lは26.25mmの時のものであり、装置の大きさが違う場合も、上部支持盤(2a´)とインキ吐出盤(3b´)の上部固定軸(3a´)との連結位置側の間隙(d)及びインキ吐出盤(3b´)の傾斜による間隙(d´)の和(d+d´)の値が0.5mm〜3mmになる時に効果が得られた。
【実施例1】
【0036】
次に実施例により、作製するインキの特性に合わせた遠心分離盤の具体的な構成を説明する。本実施例で使用するインキは、インキ粘度が100〜900ポイズのUVインキを用いた。理由は、油性の低粘度インキを練合するよりも、摩擦熱等により品質に影響を受けやすいものであるからである。
【0037】
図2は、本発明のビーズミルにおける遠心分離盤(3´)の構成の一例を示しており、図1におけるの上部支持盤(2a´)と遠心分離盤(3´)のみを抽出した図である。上部支持盤(2a´)とインキ吐出天板(3b´)との間隙(d)は、0.5〜2mmの範囲内であり、より好ましくは、0.7〜2.0mmが好適である。なお、間隙(d)は、図示した通り、上部支持盤(2a´)と、上部固定軸(3a´)及びインキ吐出天板(3b´)の連結位置までをいう。
【0038】
ここで、前述の間隙は、0.5mmより小さい場合、摩擦熱によりインキが硬化しインキカスが発生した。0.5mm〜0.7mmの間では、インキカスの発生が見られないが、上部吐出盤(2c´)と上部固定軸(3a´)の間におけるパッキン(2c´)の方までインキが回り込んだ。0.7mm〜2.0mmの間では、インキの硬化カスの発生は見られなく、パッキン(2c´)の方へのインキの回り込み及び漏れも見られなかった。また、このときのインキ温度も安定していた。これ以上の間隙、2mm以上になると、インキが間隙に回りこみ、上部支持盤(2b´)及びインキ吐出盤(3c´)に負荷がかかり、パッキン(2c´)から漏れが生じた。
【0039】
また、ここで、間隙(d)とともに、インキ吐出天板(3b´)に角度を設けた場合、上部支持盤(2a´)とインキ吐出盤(3b´)の間隙に入り込んだインキは、開口部(2d´)のインキとの循環がしやすくなるため、摩擦熱が抑えられ、上部支持盤(2a´)やインキ吐出盤(3b´)への負荷が減り、インキカスの発生が抑えられた。また、傾斜を付けないときにはパッキン(2c´)への回り込みが少量見られたのに対し、傾斜をつけた場合は回り込みがほぼ見られなくなった。
【0040】
また、インキ吐出盤(3b´)の端が上部支持盤(2a´)と作る間隙が、インキ吐出盤(3b´)と上部固定軸(3a´)の連結位置の間隙(d)とインキ吐出盤が傾斜したことでできる間隙の和が2.0mmとなるとき、特に、インキの硬化カス及びインキのパッキン(2c´)への回り込みが抑えられ、中でも、インキ吐出盤(3b´)と上部固定軸(3a´)の連結位置の間隙が0.7mm〜1.3mm、インキ吐出盤の傾斜による間隙(d’)が1.4mm〜2mmのときに、最もインキカスの発生及びインキのパッキンへの回り込みが抑えられた。このときの傾斜角度(θ)は1.5〜2.8度である。
【0041】
前述のインキを作製する場合、本発明の構成で実施すれば、上部支持盤(2a´)と遠心分離盤(3´)の上部固定軸(3a´)とインキ吐出天板(3b´)との間隙にインキカスを生じることなく、かつ、上部支持盤(2a´)と上部回転軸(3a´)との間のパッキン(2c´)の間隙からのインキ漏れの発生を防止することができる。特に、UVインキは、光・熱重合にて硬化・固化しやすいインキ組成であるため、本装置は有効である。
【符号の説明】
【0042】
A インキ吐出部
B 分散・練合部
1 回転軸
2a、2a´ 上部支持盤
2b、2b´ 下部支持盤
2c、2c´ パッキン
2d、2d´ 開口部
3、3´ 遠心分離盤
3a、3a´ 上部固定軸
3b、3b´ インキ吐出天板
3c、3c´ インキ吐出羽根
3d、3d´ 下部固定軸
4 ベッセル
5 ピンロータ
6 ピン
7 ビーズ
d、d´ 間隙
θ 角度

【特許請求の範囲】
【請求項1】
筒状の攪拌槽内に、所定間隔を存して配置された、複数の攪拌部材を備え、攪拌槽内に充填されたビーズ状の分散媒体と攪拌槽内に注入されるインキ状の被分散材料とを攪拌する攪拌部と、攪拌槽上部に被分散媒体を攪拌槽外に取り出すための、インキ吐出部とを備えたビーズミルにおいて、
前記インキ吐出部は、遠心分離盤と上部支持盤と下部支持盤でなり、
前記遠心分離盤は、上部固定軸とインキ吐出天板、インキ吐出羽、下部固定軸からなり、
前記上部支持盤とインキ吐出天板との間に所定の間隙を設けたことを特徴とするビーズミル。
【請求項2】
前記所定の間隙は、0.5mmより大きく、3.0mmより小さい範囲であることを特徴とする請求項1記載のビーズミル。
【請求項3】
前記インキ吐出天板は、上部固定軸から縁側に向かって傾斜を設けたことを特徴とする請求項1又は2記載のビーズミル。
【請求項4】
前記インキ吐出天板の傾斜角度が0度〜4.4度であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項記載のビーズミル。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2011−125830(P2011−125830A)
【公開日】平成23年6月30日(2011.6.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−289409(P2009−289409)
【出願日】平成21年12月21日(2009.12.21)
【出願人】(303017679)独立行政法人 国立印刷局 (471)
【Fターム(参考)】