ピアツーピアネットワークにおけるピア発見のための識別子の通信
【課題】ピアツーピアネットワークにおいてピア発見中に被符号化信号に基づいてピアを識別することを可能にするシステムおよび方法を提供する。
【解決手段】時間周波数資源をいくつかのセグメントに区分するダイレクトシグナリングを利用して、ピア発見間隔内で識別子が通信される。送信のために選択された特定のセグメントは識別子の一部をシグナリングすることが可能であり、残りは選択されたセグメント内で通信されるトーンに基づいてシグナリングされることが可能である。また、タイミングオフセットの特定および/または補正を可能にするために資源内のシンボルのサブセットが予約される(たとえば、未使用にされる)(1002)。
【解決手段】時間周波数資源をいくつかのセグメントに区分するダイレクトシグナリングを利用して、ピア発見間隔内で識別子が通信される。送信のために選択された特定のセグメントは識別子の一部をシグナリングすることが可能であり、残りは選択されたセグメント内で通信されるトーンに基づいてシグナリングされることが可能である。また、タイミングオフセットの特定および/または補正を可能にするために資源内のシンボルのサブセットが予約される(たとえば、未使用にされる)(1002)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
以下の説明は、概して、無線通信に関し、より詳しくは、ピアツーピアネットワーク内でのピア発見中に被符号化信号(coded signal)に基づいてピアを識別することに関する。
【背景技術】
【0002】
無線通信システムは、様々なタイプの通信を提供するために広く展開されており、たとえば、音声および/またはデータが、そのような無線通信システムを介して提供され得る。典型的な無線通信システムまたはネットワークは、1つまたは複数の共有資源へのアクセスを複数のユーザに提供することが可能である。たとえば、システムは、周波数分割多重(FDM)、時分割多重(TDM)、符号分割多重(CDM)、直交周波数分割多重(OFDM)などの様々な多元接続技法を使用し得る。
【0003】
一般的な無線通信システムは、カバレージエリア(coverage area)を提供する1つまたは複数の基地局を使用する。典型的な基地局は、ブロードキャスト、マルチキャストおよび/またはユニキャストサービス用の複数のデータストリームを送信することが可能であり、データストリームは無線端末の独立した受信対象データのストリームであり得る。そのような基地局のカバレージエリア内の無線端末は、複合ストリームによって搬送される1つ、2つ以上、またはすべてのデータストリームを受信するために使用されることが可能である。同様に、無線端末は、データを基地局または別の無線端末に送信することが可能である。
【0004】
無線通信システムは、データを転送するための無線スペクトルの様々な部分を活用する。しかしながら、無線スペクトルは、費用のかかる貴重な資源である。たとえば、無線スペクトルの一部分にわたって(たとえば、認可されたスペクトルの範囲内で)無線通信システムを動作させることを所望する企業が、相当なコストを負い得る。さらに、従来の技法は、一般に、無線スペクトルの非効率的な利用をもたらす。一般的な例によれば、広域ネットワークセルラー通信のために割り当てられたスペクトルは時間および空間にわたって一様に利用されないことが多いので、所与の地理的場所でまたは所与の時間間隔中にスペクトルのかなりのサブセットが使用されないことがある。
【0005】
別の例によれば、無線通信システムは、ある無線端末が別の無線端末に信号を直接転送し得るピアツーピアアーキテクチャまたはアドホックアーキテクチャを使用することが多い。したがって、信号は基地局を通過する必要がなく、むしろ、互いの範囲内の無線端末同士が直接発見および/または通信し得る。しかしながら、従来のピアツーピアネットワークは、一般に、ピアが特定の時間に異なるタスクを実行し得る非同期方式で動作する。したがって、ピアは、範囲内の異種ピアの識別および/または通信に関連する困難に遭遇し得、電力が非効率的に利用され得る。
【発明の概要】
【0006】
以下は、1つまたは複数の実施形態の基本的な理解を与えるために、そのような実施形態の簡略化された概要を提示する。この概要は、すべての企図されている実施形態の包括的な概観ではなく、すべての実施形態の主要または重要な要素を特定するものでも、いずれかまたはすべての実施形態の範囲を定めるものでもない。その唯一の目的は、後で提示されるより詳細な説明の導入として、1つまたは複数の実施形態のいくつかの観念を簡略化された形式で提示することである。
【0007】
1つまたは複数の実施形態およびその対応する開示によれば、ピアツーピアネットワーク内でのピア発見中に被符号化信号(coded signal)に基づいてピアの識別を円滑にすることに関する様々な態様が説明される。たとえば、時間周波数資源をいくつかのセグメントに区分するダイレクトシグナリング(直接シグナリング(direct signaling))を利用して、ピア発見間隔(peer discovery interval)内で識別子が通信されることが可能である。したがって、送信のために選択された特定のセグメントは識別子の一部をシグナリングし(信号し(signal))、残りは、選択されたセグメント内で通信されるトーンに基づいてシグナリングされることが可能である。さらに、タイミングオフセットを特定および/または補正することを可能にするために、資源内のシンボルのサブセットが予約される(たとえば、未使用にされる)ことが可能である。さらに、各ピア発見間隔中に通信される部分的識別子(partial identifier)同士が(たとえば、重複しているビットおよび/またはブルームフィルタ情報に基づいて)リンクされることが可能になるように、複数のピア発見間隔にわたってシグナリングが実施されることが可能である。
【0008】
関連する態様によれば、ピア発見中に識別子をダイレクトシグナリングすることを円滑にする方法が本明細書で説明される。本方法は、時間変動する被符号化識別子(time varying coded identifier)を生成することを含むことが可能である。また、本方法は、被符号化識別子の一部に基づいてピア発見資源内の複数のセグメントから送信のためのセグメントを選択することを備えることが可能である。さらに、本方法は、選択されたセグメント中に被符号化識別子の残りをシグナリングすることを含むことが可能である。
【0009】
別の態様は、無線通信装置に関する。本無線通信装置は、時間変動する被符号化識別子を生成することと、被符号化識別子の一部に基づいてピア発見資源内の複数のセグメントから送信のためのセグメントを選択することと、選択されたセグメント中に被符号化識別子の残りをシグナリングすることと、に関係する命令を保持するメモリを含むことが可能である。さらに、本無線通信装置は、メモリに接続され、メモリ中に保持されている命令を実行するように構成されたプロセッサを含むことが可能である。
【0010】
さらに別の態様は、ピア発見中に識別子をダイレクトシグナリングすることを可能にする無線通信装置に関する。本無線通信装置は、時間変動する被符号化識別子を生成するための手段を含むことが可能である。さらに、本無線通信装置は、被符号化識別子の一部に基づいてピア発見資源内の複数のセグメントから送信のためのセグメントを選択するための手段を含むことが可能である。さらに、本無線通信装置は、選択されたセグメント中に被符号化識別子の残りをシグナリングするための手段を含むことが可能である。
【0011】
さらに別の態様は、時間変動する被符号化識別子を生成することと、被符号化識別子の一部に基づいてピア発見資源内の複数のセグメントから送信のためのセグメントを選択することと、選択されたセグメント中に被符号化識別子の残りをシグナリングすることと、を行うための機械実行可能命令(machine-executable instruction)を記憶した機械可読媒体(machine-readable medium)に関する。
【0012】
別の態様によれば、無線通信システムにおける装置は、時間変動する符号化識別子を生成するように構成されることが可能なプロセッサを含むことが可能である。また、プロセッサは、符号化識別子の一部に基づいてピア発見資源内の複数のセグメントから送信のためのセグメントを選択するように構成されることが可能である。さらに、プロセッサは、選択されたセグメント中に符号化識別子の残りをシグナリングするように構成されることが可能である。
【0013】
他の態様によれば、ピア発見中にダイレクトシグナリングされた識別子を復号することを円滑にする方法が本明細書で説明されている。本方法は、ピア発見資源のセグメント中のシンボル上でトーンを受信することを含むことが可能である。また、本方法は、共通の送信無線端末から得られたトーンのシーケンスを決定するために電力レベル類似度に基づいてシンボルの各々からの特定のトーンを相関させることを備えることが可能である。さらに、本方法は、セグメントとトーンのシーケンスとに基づいて送信無線端末の識別子を判断することを含むことが可能である。
【0014】
さらに別の態様は、ピア発見資源のセグメント中のシンボル上でトーンを受信することと、共通の送信無線端末から得られたトーンのシーケンスを決定するために電力レベル類似度に基づいてシンボルの各々からの特定のトーンを相関させることと、セグメントとトーンのシーケンスとに基づいて送信無線端末の識別子を判断することと、を行うための命令を保持するメモリを含むことが可能な無線通信装置に関する。さらに、本無線通信装置は、メモリに接続され、メモリ中に保持されている命令を実行するように構成されたプロセッサを含むことが可能である。
【0015】
別の態様は、ピア発見中にダイレクトシグナリングされた識別子を復号することを可能にする無線通信装置に関する。本無線通信装置は、ピア発見資源のセグメント中のシンボル上でトーンを受信するための手段と、共通の送信無線端末から得られたトーンのシーケンスを決定するために電力レベル類似度に基づいてシンボルの各々からの特定のトーンを相関させるための手段と、セグメントとトーンのシーケンスとに基づいて送信無線端末の識別子を判断するための手段と、を含むことが可能である。
【0016】
さらに別の態様は、ピア発見資源のセグメント中のシンボル上でトーンを受信することと、共通の送信無線端末から得られたトーンのシーケンスを決定するために電力レベル類似度に基づいてシンボルの各々からの特定のトーンを相関させることと、セグメントとトーンのシーケンスとに基づいて送信無線端末の識別子を判断することと、を行うための機械実行可能命令(machine-executable instruction)を記憶した機械可読媒体(machine-readable medium)に関する。
【0017】
別の態様によれば、無線通信システムにおける装置は、ピア発見資源のセグメント中のシンボル上でトーンを受信するように構成されることが可能なプロセッサを含むことが可能である。また、本プロセッサは、共通の送信無線端末から得られたトーンのシーケンスを決定するために電力レベル類似度に基づいてシンボルの各々からの特定のトーンを相関させるように構成されることが可能である。さらに、本プロセッサは、セグメントとトーンのシーケンスとに基づいて送信無線端末の識別子を判断するように構成されることが可能である。
【0018】
上記のおよび関連する目的を達成するために、1つまたは複数の実施形態は、以下で十分に説明され、また、特に特許請求の範囲で指摘されている特徴を備えている。以下の説明および添付の図面は、1つまたは複数の実施形態のいくつかの例示的な態様を詳細に記述する。ただし、これらの態様は、様々な実施形態の原理を使用する様々な方法のほんのいくつかを示すものであり、説明されている実施形態は、すべてのそのような態様およびそれらの等価物を含む。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本明細書に記載の様々な態様による無線通信システムを示す図。
【図2】ピアツーピアネットワークにおける無線端末同士の間の通信を同期させる例示的なシステムを示す図。
【図3】ピアツーピア環境内で通信している同期されているピアによって利用される例示的なタイミング図。
【図4】ピア発見間隔の例示的なタイミング図。
【図5】ピアツーピアネットワーク上で同期されている通信を実施する例示的なシステムを示す図。
【図6】ピア発見間隔中の送信に関連する例示的な時間周波数グリッドを示す図。
【図7】可逆関数の利用がピアツーピアネットワークにおいて受信信号から識別子を解読することを可能にする、ピア発見信号を生成するために可逆関数を使用することを可能にする例示的なシステムを示す図。
【図8】可逆関数を用いて生成されたピア発見信号のリンクされたシーケンスの評価の例示的な図。
【図9】ピア発見用に使用されるダイレクトシグナリング符号化方式で利用される資源の例示的な図。
【図10】ピア発見間隔から選択された例示的なセグメントを示す図。
【図11】ピア発見中の無線端末同士の間の例示的なタイミングオフセットを示す図。
【図12】ピア発見のために完全識別子を通信するための複数のピア発見間隔にわたる部分的識別子の転送を示す例示的な図。
【図13】複数のピア発見間隔にわたって識別子を通信するためのリンク方式を示す別の例示的な図。
【図14】ブルームフィルタを使用してピア発見中に識別子が通信されたかどうかを検証する方式を示す例示的な図。
【図15】スライディングウィンドウおよびブルームフィルタを示す例示的な図。
【図16】ピア発見中に識別子をダイレクトシグナリングすることを円滑にする例示的な方法を示す図。
【図17】ピア発見中にダイレクトシグナリングされた識別子を復号することを円滑にする例示的な方法を示す図。
【図18】ピア発見間隔内に予約されたシンボルを組み込むことを円滑にする例示的な方法を示す図。
【図19】ピア発見中にオフセットを緩和するためにタイミングをシフトすることを円滑にする例示的な方法を示す図。
【図20】複数のピア発見間隔にわたって識別子をシグナリングすることを円滑にする例示的な方法を示す図。
【図21】重複している情報に基づいて異なるピア発見間隔中に得られた部分的識別子同士をリンクすることを円滑にする例示的な方法を示す図。
【図22】ピア発見のために部分的識別子をシグナリングしながらブルームフィルタを使用することを円滑にする例示的な方法を示す図。
【図23】ブルームフィルタを使用して部分的識別子を照合することを円滑にする例示的な方法を示す図。
【図24】複数のセルを含む様々な態様に従って実装された例示的な通信システムを示す図。
【図25】様々な態様による例示的な基地局を示す図。
【図26】本明細書に記載の様々な態様に従って実装された例示的な無線端末(たとえば、移動デバイス、終端ノード、…)を示す図。
【図27】ピア発見中に識別子をダイレクトシグナリングすることを可能にする例示的なシステムを示す図。
【図28】ピア発見中にダイレクトシグナリングされた識別子を復号することを可能にする例示的なシステムを示す図。
【図29】予約されたシンボルをピア発見間隔内に組み込むことを可能にする例示的なシステムを示す図。
【図30】ピア発見中にタイミングをシフトしてオフセットを緩和することを可能にする例示的なシステムを示す図。
【図31】複数のピア発見間隔にわたって識別子をシグナリングすることを可能にする例示的なシステムを示す図。
【図32】重複している情報に基づいて異なるピア発見間隔中に得られた部分的識別子同士をリンクすることを可能にする例示的なシステムを示す図。
【図33】ピア発見のために部分的識別子をシグナリングすると共にブルームフィルタを使用することを可能にする例示的なシステムを示す図。
【図34】ブルームフィルタを使用して部分的識別子を照合することを可能にする例示的なシステムを示す図。
【発明を実施するための形態】
【0020】
次に、図面を参照しながら様々な実施形態について説明されるが、全体にわたって同様の要素を指すのに同様の参照符号が使用される。以下の記述では、説明の目的で、1つまたは複数の実施形態の完全な理解を提供するために多数の具体的な詳細が記載されている。ただし、そのような(1つまたは複数の)実施形態は、これらの具体的な詳細なしに実施され得ることは明らかであろう。他の例では、1つまたは複数の実施形態の説明を円滑にするために、よく知られた構造およびデバイスがブロック図の形態で示されている。
【0021】
本出願で使用されている「構成要素」、「モジュール」、「システム」などの用語は、ハードウェア、ファームウェア、ハードウェアとソフトウェアの組合せ、ソフトウェア、または実行中のソフトウェアなど、コンピュータ関連のエンティティを指すことが意図されている。たとえば、構成要素は、プロセッサ上で実行されるプロセス、プロセッサ、オブジェクト、実行可能ファイル、実行スレッド、プログラム、および/またはコンピュータであり得るが、これらに限定されない。例として、コンピューティングデバイス上で実行されるアプリケーションと、そのコンピューティングデバイスの両方が構成要素であり得る。1つまたは複数の構成要素がプロセスおよび/または実行スレッド内に常駐することが可能であり、1つの構成要素が1つのコンピュータ上に配置され、および/または2つ以上のコンピュータ間に分散されてもよい。さらに、これらの構成要素は、様々なデータ構造を記憶した様々なコンピュータ可読媒体(computer readable media)から実行可能である。これらの構成要素は、1つまたは複数のデータパケット(たとえば、ローカルシステム、分散システム内、および/または他のシステムを用いるインターネットなどのネットワーク上の別の構成要素と信号を用いて対話する1つの構成要素からのデータ)を有する信号などに従ってローカルおよび/またはリモートプロセスによって通信し得る。
【0022】
さらに、無線端末との関連で様々な実施形態が本明細書で説明されている。無線端末は、システム、加入者ユニット、加入者局、移動局、移動体、移動体デバイス、相手局、遠隔端末、アクセス端末、ユーザ端末、端末、無線通信デバイス、ユーザエージェント、ユーザデバイス、またはユーザ機器(UE)と呼ばれることもある。無線端末は、セルラー電話、コードレス電話、セッション開始プロトコル(SIP)電話、無線ローカルループ(WLL)局、携帯情報端末(PDA)、無線接続能力を有するハンドヘルドデバイス、コンピューティングデバイス、または無線モデムに接続された他の処理デバイスであり得る。さらに、基地局との関連で様々な実施形態が本明細書で説明されている。基地局は、(1つまたは複数の)無線端末と通信するために利用され得、アクセスポイント、ノードB、または何らかの他の用語で呼ばれることもある。
【0023】
さらに、本明細書で説明されている様々な態様または特徴は、標準的プログラミングおよび/またはエンジニアリング技術を使用した方法、装置または製品として実施され得る。本明細書で使用されている「製品(article of manufacture)」という用語は、任意のコンピュータ可読デバイス(computer-readable device)、キャリア、または媒体からアクセス可能なコンピュータプログラムを包含することが意図されている。たとえば、コンピュータ可読媒体は、磁気記憶デバイス(たとえば、ハードディスク、フロッピー(登録商標)ディスク、磁気ストリップなど)、光ディスク(たとえば、コンパクトディスク(CD)、デジタル多用途ディスク(DVD)など)、スマートカード、およびフラッシュメモリデバイス(たとえば、EPROM、カード、スティック、キードライブなど)を含み得るが、これらに限定されない。さらに、本明細書で説明されている様々な記憶媒体は、情報を記憶するための1つまたは複数のデバイスおよび/または他の機械可読媒体を表し得る。「機械可読媒体(machine-readable medium)」という用語は、無線チャネル、ならびに(1つまたは複数の)命令および/またはデータを記憶、含有、および/または搬送することが可能な様々な他の媒体を含み得るが、これらに限定されない。
【0024】
次に、図1を参照すると、本明細書で提示されている様々な実施形態による無線通信システム100が示されている。システム100は、1つまたは複数の無線端末102を備え得る。2つの無線端末102が示されているが、システム100は、実質的に任意の数の無線端末102を含むことが可能であることを理解されたい。無線端末102は、たとえば、セルラー電話機、スマートフォン、ラップトップ、ハンドヘルド通信デバイス、ハンドヘルドコンピューティングデバイス、衛星ラジオ、全地球測位システム、PDA、および/または無線通信システム100を介して通信するための他の適切なデバイスであり得る。無線端末102は、ローカルエリアピアツーピア(P2P)ネットワーク(たとえば、アドホックネットワーク)を介して互いに直接通信することが可能である。ピアツーピア通信は、無線端末102同士の間で信号を直接転送することによって実施され得、したがって、信号は基地局(たとえば、基地局104)を通過する必要がない。ピアツーピアネットワークは、(たとえば、家庭、オフィスなどのタイプの環境内で)短距離の高データ転送速度通信を提供し得る。
【0025】
さらに、システム100は広域ネットワーク(WAN)をサポートし得る。システム100は、互いにおよび/または1つまたは複数の無線端末102に対して無線通信信号の受信、送信、中継などを行う基地局104(たとえば、アクセスポイント)および/または任意の数の異種(disparate)基地局(図示せず)を1つまたは複数のセクタ内で含み得る。基地局104は送信機チェーンと受信機チェーンとを備えることが可能であり、送信機チェーンおよび受信機チェーンの各々は、当業者に理解されるように、信号の送信および受信に関連する複数の構成要素(たとえば、プロセッサ、変調器、マルチプレクサ、復調器、デマルチプレクサ、アンテナ、…)を備えることが可能である。(1つまたは複数の)無線端末102は、システム100によってサポートされている広域インフラストラクチャネットワークを介して通信するとき、基地局104に信号を送信し、および/または基地局104から信号を受信し得る。
【0026】
無線端末102間のピアツーピア通信は同期式であり得る。たとえば、無線端末102は、別個の機能のパフォーマンスを同期させるために共通のクロック基準(clock reference)を利用し得る。無線端末102は、無線端末102同士の動作を同期させるために利用されるタイミング信号を基地局104(および/またはより少ない機能を提供する送信機(図示せず))から取得し得る。無線端末102は、GPS衛星などの他のソースからタイミング信号を取得し得る。一例によれば、ピア発見、ページング、およびトラフィックなどの機能のためにピアツーピアネットワーク中で時間を有意味に(meaningfully)区分することができる。さらに、各ピアツーピアネットワークが、自身の時間を設定し得ることが企図されている。
【0027】
ピアツーピアネットワークにおける通信が生じることが可能になる前に、無線端末102(たとえば、ピア)は互いを検出および識別し得る。ピア間でのこの相互の検出および識別が行われるプロセスはピア発見と呼ばれ得る。システム100は、ピアツーピア通信を確立することを所望するピアが短いメッセージを定期的に送信するとともに他のピアの送信をリスン(listen)するということを規定することによって、ピア発見をサポートし得る。
【0028】
ピア発見のための送信はピア発見間隔と呼ばれる指定された期間に定期的に行われ得、ピア発見間隔のタイミングは、プロトコルによって事前決定されており、無線端末102にとって既知であり得る。ピアは、共通のクロック基準に同期され得る。たとえば、無線端末102は、ローカル(local)に位置する基地局104からの少量のブロードキャスト情報を復号し得る。同期により、所与の地理的位置にあるピアは、各発見間隔の開始および終了を認識することが可能になる。
【0029】
ローカルエリアピアツーピアネットワークと広域ネットワークは通信を実施するために共通の無線スペクトルを共有し得、したがって異種タイプのネットワークを介してデータを転送するために帯域幅が共有され得る。たとえば、ピアツーピアネットワークと広域ネットワークは両方とも、認可されたスペクトル上で通信し得る。ただし、ピアツーピア通信は広域ネットワークインフラストラクチャを利用する必要がない。
【0030】
次に図2を参照すると、ピアツーピアネットワークにおける無線端末同士の間の通信を同期させるシステム200が示されている。システム200は、実質的に任意の個数の異種無線端末(たとえば、異種無線端末1 204、…、異種無線端末X 206(Xは任意の整数であり得る))と直接通信する無線端末202を含んでいる。以下は無線端末202に関するさらなる詳細を提供するが、そのような説明は異種無線端末204〜206にも当てはまることを理解されたい。
【0031】
無線端末202はさらに、無線端末202と異種無線端末204〜206との間のタイミングを一致させるシンクロナイザ208を含み得る。シンクロナイザ208は、そのタイミングを共通のクロック基準から取り得る。異種無線端末204〜206の同様のシンクロナイザ(図示せず)は、それらのそれぞれのタイミングを同じ共通のクロック基準から取り得る。さらに、シンクロナイザ208は、共通のクロック基準を評価するための所定のプロトコルを利用して、共通のクロック基準に関連する時刻(たとえば、現在時刻)に実施される機能のタイプを識別し得る。したがって、たとえば、シンクロナイザ208、および異種無線端末204〜206の同様のシンクロナイザ(図示せず)は、共通のクロック基準から識別された期間をピア発見、ページング、またはトラフィックのうちの1つのために使用され得ると判断し得る。無線端末202〜206は互いに直接通信していないが、識別された期間は、シンクロナイザ208、および異種無線端末204〜206の同様のシンクロナイザ(図示せず)に対して実質的に同じまたは同様である。
【0032】
シンクロナイザ208によって利用される共通のクロック基準は、無線端末202および異種無線端末204〜206の近傍にある基地局(図示せず)からのブロードキャスト情報であり得る。別の共通のクロック基準は、GPS衛星信号を含み得る。たとえば、ブロードキャスト情報は、ビーコン、PN(擬似乱数)シーケンス信号、パイロット信号、または他のブロードキャスト信号であり得る。また、ブロードキャスト信号は基地局から定期的に受信され得る。さらに、シンクロナイザ208によってブロードキャスト信号からタイミング情報が割り出され得る。例として、無線端末202と異種無線端末204〜206は、同じブロードキャスト信号を受信してそれに同期し得、したがって時間の共通の理解を有する。時間の共通の観念(notion of time)が利用されて、タイムラインを、無線インターフェースプロトコルによって規定された所定パターンに従って、各タイプの機能(たとえば、ピア発見、ページング、トラフィック)のために別個の期間へと区分し得る。
【0033】
さらに、無線端末202は、シンクロナイザ208によって割り出されたピア発見間隔中にピア発見を実施するピア発見コミュニケータ210を含み得る。ピア発見コミュニケータ210はさらに、信号ブロードキャスタ212とピア検出器214とを備え得る。信号ブロードキャスタ212は、異種(disparate)無線端末204〜206が無線端末202を検出および識別することを可能にするメッセージを、ピア発見間隔の第1の部分中に異種無線端末204〜206に送信し得る。さらに、ピア発見間隔の第2の部分中に、ピア検出器214は、(1つまたは複数の)異種無線端末204〜206から送信された(1つまたは複数の)メッセージを受信し得る。ピア検出器214は、(1つまたは複数の)受信メッセージを分析して、その(1つまたは複数の)メッセージが対応する(1つまたは複数の)異種無線端末204〜206を検出および識別し得る。いくつかの実施形態では、ピア発見間隔の第1および第2の部分は時間的に重複していなくてもよい。さらに、ピア発見間隔の第1の部分と第2の部分との間に送信/受信スイッチガードタイムが予約され得る。
【0034】
例として、無線端末202は、異種無線端末1 204と異種無線端末X 206とを含むピアツーピアネットワーク中に入リ得る。ネットワークに入ると、シンクロナイザ208は、(たとえば、受信した共通のクロック基準に基づいて)ピアツーピア通信に関連するタイミングを割り出し得る。さらに、ピア発見のための区分された時間に、信号ブロードキャスタ212は、範囲内の異種無線端末(たとえば、異種無線端末204〜206)に信号をブロードキャストし得る。異種無線端末204〜206は、この信号を利用して、無線端末202がネットワークに入ったことを検出し、また/または無線端末202の識別情報を判断し得る。さらに、ピア検出器214は、異種無線端末204〜206からブロードキャスト信号を取得し得る。ピア検出器214は、取得された信号を分析して、異種無線端末204〜206を検出し、および/または異種無線端末204〜206を識別し得る。
【0035】
ピア発見コミュニケータ210によって実施されるピア発見は、受動型(passive)とすることができる。さらに、ピア発見は対称的(symmetric)とすることができ、したがって、無線端末202は異種無線端末1 204を検出および識別し得、異種無線端末1 204は無線端末202を検出および識別し得る。しかしながら、第1の無線端末は第2の無線端末を検出および識別し得るが、第2の無線端末が第1の無線端末を検出および識別することができないことが企図されている。さらに、ピア発見のために利用される画定された時間間隔がピア発見間隔同士の間の時間よりもはるかに短いものであり得る。さらに、検出および識別の時、無線端末202と(1つまたは複数の)異種無線端末204〜206との間のさらなる通信(たとえば、ページング、トラフィック)が実施され得るが、実施されなくてもよい。
【0036】
図3を参照すると、ピアツーピア環境内で通信している同期した諸ピアによって利用される例示的なタイミング図300が示されている。タイミング図300は、ピア発見のための間隔と、ページングおよび通信トラフィックなどの異なる機能のための間隔とで区分され得る。上記のように、ピア同士は共通のクロック基準に基づいて同期され得るので、諸ピアはタイミング図300の共通の観念を有し得る。ピア発見間隔302が示されている。各ピア発見間隔302はT0の持続時間を有し得る。ピア発見間隔302は、ピアを検出および識別するために専用であり得る。さらに、ピア発見間隔302同士の間の時間はT1であり得る。隣接するピア発見間隔302同士の間のT1中に任意の数のページングおよび/またはトラフィック間隔が含められ得る。たとえば、端末がピア発見間隔中にピアを見つけられないか、または注目するピアを見つけられないとき、端末はT1間隔中に(たとえば、節電のために)スリープモードに移行し得る。
【0037】
ピア発見のために割り当てられる時間量は全時間のごく一部であり得る。たとえば、ピア発見間隔同士の間の時間(T1)は、各ピア発見間隔302のために割り当てられた時間(T0)の少なくとも5倍の大きさであり得る。別の例によれば、T0に対するT1の比は、10、50、100、200、300などであり得る。さらなる例によれば、ピア発見間隔302は2ms程度(たとえば、約10ms、50ms、…)の持続時間T0を有し得る。さらなる例として、T1(ピア発見間隔同士の間の時間)は数秒または1分程度であり得る。ページおよび/またはトラフィックの通信に関与しないピアは各ピア発見間隔302の合間の時間T1の間スリープし得るので、全時間のごく一部をピア発見のために割り当てることは電力の効率的な利用をもたらす。
【0038】
図4を参照すると、ピア発見間隔の例示的なタイミング図400が示されている。ピア発見間隔は、無線端末がその中で信号をブロードキャストすることが可能ないくつかの可能な送信時間を含み得る。たとえば、ピア発見間隔はN個のシンボル(たとえば、OFDMシンボル)を含み得る(Nは任意の整数であり得る)。さらに、各シンボルは10μs間持続し得、Nは50、100、200などであり得るが、請求項の主題はそのように限定されない。ピアツーピアネットワーク内の各ピアは、シンボルのうちの1つまたは複数を利用して送信し得、ピアは、シンボルの残りをリスンして範囲内の他のピアを検出および/または識別し得る。一例によれば、ピアは、第1の時刻には第1のシンボル上で、第2の時刻には第2のシンボル上で送信し得、第1の時間と第2の時間は連続していても連続していなくてもよい。
【0039】
一例によれば、ピア発見間隔は200個のシンボルを含み得る。1つまたは複数の実施形態では、ブロードキャスト信号を端末によって送信するために、これら200個のシンボルが使用され得る。他の実施形態では、1つおきのシンボルが送信のために利用され得る(たとえば、100個のシンボルが送信のために使用され得る)。ピア発見間隔より前に、ピアツーピア通信に加わることを所望する各無線端末は、(たとえば、上記の例によれば、合計100個の送信シンボルの中から)1つまたは複数の送信シンボルを選択し得る。選択された(1つまたは複数の)シンボル時間の間、無線端末はメッセージを(1つまたは複数の)異種無線端末(たとえば、(1つまたは複数の)ピア)に送信する。メッセージは、選択された送信シンボルのうちの1つにおいて1つのトーンを含み得る。さらに、ピア発見間隔中の残りのシンボル時間の少なくとも一部の間、無線端末は(1つまたは複数の)異種無線端末の送信をリスンおよび復号する。ピアツーピア通信は、無線端末が特定の時間にデータの送信または受信のいずれかを行う半二重モードを使用し得るので、無線端末は、送信時間の10%の間は送信し、時間の残りの90%の間は受信し得る。別の例として、無線端末は、時間の30%は送信し、時間の70%は受信し得る。一例によれば、無線端末は、(1つまたは複数の)送信時間および/または送信すべき波形(たとえば、選択された送信シンボル中に送信される周波数トーン)を(たとえば、受信ビーコンから導出される)識別子および/または時間の観念に基づいて決定し得る。時間の観念は、本質的に、時間とともに(時間的に)変化する変数である。すべての無線端末は、同じ時間の観念を取得し得る。たとえば、無線端末は、基地局からのブロードキャスト(たとえば、ビーコン)信号から、時間的に変化する変数を取得し得る。時間的に変化する変数は、ブロードキャスト信号中で送信される何らかの変数とされることが可能である。たとえば、変数は、時間とともに変化する何らかの時間カウンタまたはシステム時間とされることが可能である。本明細書では、時間の観念は時間カウンタと呼ばれる。時間カウンタはピア発見間隔ごとに異なることが望ましい。さらなる例として、無線端末は、擬似乱数生成器を利用して(1つまたは複数の)送信時間および/または波形を選択し得、擬似乱数生成器のシードは、無線端末の識別子、および基地局からのブロードキャスト信号によって供給される現在のカウンタ値とされることが可能である。時間カウンタが変化するにつれて、選択された(1つまたは複数の)送信シンボル時間および/または波形もピア発見間隔ごとに変化し得る。
【0040】
次に図5を参照すると、ピアツーピアネットワーク上で同期されている通信を実施するシステム500が示されている。システム500は、ピアツーピアネットワークを介して(1つまたは複数の)異種無線端末(たとえば、(1つまたは複数の)ピア)と通信し得る無線端末202を含んでいる。無線端末202は、様々な機能(たとえば、ピア発見、ページング、トラフィック)のパフォーマンスを調整するシンクロナイザ208を含み得る。シンクロナイザ208は、共通のクロック基準を取得および分析して、有意味な時間の観念を割り出し得る。さらに、(1つまたは複数の)異種無線端末は、共通のクロック基準を取得および分析して同じ時間の観念を生み出し得るので、ローカルエリア内のピアは、(たとえば、同じ基地局からの)同じ共通のクロック基準と同期し得る。したがって、ピアは、互いに直接通信することなく同じタイミング(同期しているタイミング)を取得する。たとえば、共通のクロック基準は、無線端末202とピアとの範囲内の基地局によって送信されるビーコン信号であり得る。さらに、無線端末202はピア発見コミュニケータ210を備え得、ピア発見コミュニケータ210はさらに信号ブロードキャスタ212とピア検出器214とを含んでいる。
【0041】
ピア発見コミュニケータ210はまた、信号ブロードキャスタ212によって送信されるメッセージを生成する信号発生器502を含み得る。一例によれば、信号発生器502は、ピア発見間隔内での(1つまたは複数の)送信時間および/または送信される(1つまたは複数の)波形を決定することができる。信号発生器502は、(たとえば、無線端末202に対応する)識別子(ID)と(たとえば、共通のクロック基準から決定される)時間とに応じて、メッセージの(1つもしくは複数の)送信時間および/または(1つもしくは複数の)波形を生成し得る。一例によれば、信号発生器502によって生成されるメッセージは、電力効率をもたらすことができるビーコン信号であり得るので、信号発生器502は、選択されたOFDMシンボル上での特定のトーンの送信を実施し得る。2つ以上のビーコン信号が送信され得ることが企図されている。さらに、プライバシーの問題により、無線端末202のIDの不要な配信を軽減するために安全装置が所定の場所に設けられ得る。
【0042】
別の例によれば、信号発生器502は、(1つまたは複数の)ピアにブロードキャストされる、無線端末202に関連するIDを信号ブロードキャスタ212に提供し得る。そのIDを取得した(1つまたは複数の)ピアは、その受信されたIDを利用することによって無線端末202を検出および識別し得る。たとえば、無線端末202のIDはMビットのハッシュ関数の出力であり得、その入力は、無線端末202の平文の名前と、基地局ブロードキャスト信号(たとえば、共通のクロック基準、ビーコン、…)によって供給された現在のカウンタ値である。カウンタ値は、たとえば、現在のピア発見間隔中一定であり、すべてのピアによって復号され得る。さらに、ハッシュ関数は、プロトコルによって先験的(a priori)に特定され得、ピアに既知であり得る。
【0043】
一例として、ピア検出器214は、無線端末202に関連する仲間ピア(buddy peer)の平文の名前のリストを保持し得る。さらに、特定のIDが復号されると、ピア検出器214は、現在のカウンタ値を使用して、その平文の仲間の名前をハッシュし得る。出力されたIDのうちの少なくとも1つが復号されたIDに一致する場合、ピア検出器214は、対応する仲間ピアが存在すると結論付け得る。一致が見つからないか、または複数の一致が存在する場合、ピア検出器214は、仲間ピアの存在について結論付けることができない。さらに、各ピアは、そのピアが最終的に発見されるように、ID生成ハッシュ関数の出力の、前にMで示した、ビット数を変更し得る。ピアは、現在時刻に存在することが検出された異種無線端末のリストを保持する。そのリストは、すべての異種無線端末を含み得、あるいは、無線端末202の、または無線端末202を使用しているユーザの予め定められている仲間リスト(buddy list)中の無線端末を含み得る。時間が経つにつれて、一部の異種無線端末が消えることがあるので(たとえば、対応するユーザが離れていくので)、または他の異種無線端末が現れることがあるので(たとえば、対応するユーザが近づいてくるので)、このリストは変化する。ピアは、新しい異種無線端末をリストに追加し、または消えてゆく異種無線端末をリストから削除し得る。一実施形態では、ピアは、このリストを受動的に(passive)維持する。この場合、第1のピアは、第2のピアの存在を検出し、第2のピアに知らせることなく第2のピアをそのリスト中に保持し得る。その結果、第2のピアは、第1のピアがすでに第2のピアをリスト中に保持していることを知らないことがある。対称性によって、無線チャネルおよび干渉条件に応じて、第2のピアも、第1のピアの存在を検出し、第1のピアに通知することなく第1のピアをそのリスト中に保持し得る。別の実施形態では、第1のピアが第2のピアの存在を検出した後、第1のピアは、第2のピアに通知するために信号を事前に送信するので、第2のピアは、第1のピアが第2のピアに通信するためのデータトラフィックをまだ有していないが、第1のピアが第2のピアをリスト中にすでに保持していることをここで知る。第1のピアは、信号を送信するかどうかを選択的に決定し得る。たとえば、第1のピアは、予め定められている仲間リスト中の別のピアのみに信号を送信し得る。
【0044】
無線端末202はまた、ページャ504とトラフィックコミュニケータ506とを含み得る。シンクロナイザ208によって生成された同期されている時間の観念に基づいて、ページャ504およびトラフィックコミュニケータ506は、そのような機能のためのそれぞれの割り当てられた時間中にピアツーピアネットワークを介して信号を送信および/または受信し得る。ピアを検出および識別すると、ページャ504は、無線端末202がピアとの通信を開始することを可能にする。さらに、割り当てられているトラフィック間隔の間、無線端末202およびピアはトラフィックコミュニケータ506を使用することによってトラフィックを送信および/または受信し得る。
【0045】
無線端末202はさらに状態遷移器(transitioner)508を含むことができる。節電をもたらすために、状態遷移器508は、ピア発見以外の機能(たとえば、ページング、トラフィック)に関連する時間間隔中に、無線端末202がそのような機能に関与していない場合、無線端末202がスリープ状態に入ることを可能にし得る。さらに、状態遷移器508は、無線端末202が(1つまたは複数の)ピアを発見すること、および/または(1つまたは複数の)ピアによって発見されることを可能にするために、ピア発見間隔中に無線端末202を(たとえば、スリープ状態から)オン状態に切り替える。
【0046】
さらに、無線端末202はメモリ510とプロセッサ512とを含み得る。メモリ510は、無線端末202に関連する識別子を保持し得る。また、メモリ510は、ピア検出器214によって参照される仲間ピアのリストを含み得る。さらに、メモリ510は、相違する諸機能のための時間間隔を異種無線端末と同期させること、(たとえば、基地局から得られた情報に基づいて)ローカルエリア中にピア発見のための共通の時間期間を確立すること、無線端末に関係する信号をブロードキャストするためのピア発見間隔内の(1つまたは複数の)位置を特定すること、異種無線端末に送信するための信号を生成すること、範囲内の異種無線端末を検出および/または識別することなどに関係する命令を保持し得る。さらに、プロセッサ512は、本明細書で説明されている命令を実行し得る。
【0047】
図6を参照すると、ピア発見間隔中の送信に関連する例示的な時間周波数グリッド600が示されている。x軸は時間を表し、N個のシンボル(たとえば、Nは任意の整数であり得る)を含み得、y軸は周波数を表し、M個のトーン(たとえば、Mは任意の整数であり得る)を含み得る。一例によれば、無線端末は、(たとえば、その無線端末あるいはその無線端末および/または時間カウンタを使用しているユーザの識別子に基づいて)送信のための特定のシンボル(たとえば、送信時間)を選択し得る。また、選択されたシンボルに対応する特定のトーンが、(たとえば、識別子および/または時間に基づいて)決定され得る。したがって、陰影によって示された、グリッド600内のx座標とy座標(たとえば、(x1,y1))は、(たとえば、そのような信号を受信するピアによって評価されたときに)情報を提供し得る。1つのシンボルを送信することによって、無線端末によって使用されるアルファベットは、log2(M・N)個であり得る。さらなる例によれば、無線端末は、ピア発見間隔中に送信するために2つ以上のシンボルを利用し得る。この例によれば、トーン(たとえば、ビーコン)は、異なる時間に送信され得る。例として、座標(x1,y1)および(x2,y2)を有する2つのビーコンが送信される場合、その2つのビーコンを同時に送信することを軽減するために、x1はx2とは異なる。
【0048】
次に図7を参照すると、ピア発見信号を生成するための可逆関数(reversible function)の使用を可能にするシステム700が示されており、可逆関数の利用は、ピアツーピアネットワークにおいて受信信号から識別子を解読することを可能にする。システム700は、ピアツーピアネットワークを介して(1つまたは複数の)異種無線端末と通信する無線端末202を含んでいる。無線端末202は、シンクロナイザ208と、ピア発見コミュニケータ210と、メモリ510とを含み得る。
【0049】
ピア発見コミュニケータ210(および(1つまたは複数の)異種無線端末の同様の(1つまたは複数の)ピア発見コミュニケータ)は、ピアツーピア環境を介して通信される信号を符号化および/または評価するための可逆関数を利用し得る。したがって、無線端末202および(1つまたは複数の)異種無線端末は関数(たとえば、ハッシュ関数)に従い得るので、それらの一意の識別子は、1つのピア発見間隔中に、または一連のピア発見間隔にわたって見分けられることが可能である。信号発生器502は、可逆関数を使用して、無線端末202の識別子と時間カウンタとに基づいてピア発見信号を生成し得、この信号は、(たとえば、ブロードキャストを介して)ピアツーピアネットワーク内の(1つまたは複数の)異種無線端末に供給され得る。可逆関数を活用することによって、識別子(無線端末ID)は(1つまたは複数の)異種無線端末によって解読され得、この(1つまたは複数の)異種無線端末は、無線端末202によって送信されたピア発見信号を検出する。たとえば、可逆関数は、線形関数または非線形関数であり得る。さらに、信号ブロードキャスタ212は、信号発生器502によって生成されたピア発見信号を送信し得る。
【0050】
信号発生器502は、固定の予め定められた規則(たとえば、可逆関数)に基づいて連続するピア発見間隔中に信号フォーマットをリンクする符号化シーケンスリンカ702を含み得る。一例によれば、識別子(無線端末ID)は32ビット以上を含み得、200個のシンボルと50個のトーンとを有するピア発見間隔中に通信されるビーコン信号は、10ビットを与える。したがって、符号化シーケンスリンカ702は、2つ以上のピア発見間隔中に送信される信号を介して識別子の部分を供給することによって識別子の通信を可能にし得る。符号化シーケンスリンカ702は、可逆関数を利用して、R個のピア発見間隔にわたって識別子を認識することを可能にし、Rは任意の整数(たとえば、3未満、3、20未満、…)であり得る。たとえば、符号化シーケンスリンカ702は、第1のピア発見間隔中に第1のビーコンを送信し、第2のピア発見間隔中に第2のビーコンを送信することなどを可能にし得、これらのビーコンは可逆関数に従ってリンクされ得る。
【0051】
また、ピア検出器214は、信号検出器704と、復号シーケンスリンカ(decoding sequence linker)706と、識別子ディサーナ(discerner)708と、を含み得る。信号検出器704は、ピア発見間隔中にピアツーピアネットワークを介して通信される(1つまたは複数の)信号を取得し得る。たとえば、(1つまたは複数の)信号は、(たとえば、そのような信号を生成するために可逆関数を使用する)(1つまたは複数の)異種無線端末によって生成され得、および/または雑音もしくは干渉に対応し得る。一例によれば、信号検出器704は、検出された信号に関係する(1つまたは複数の)シンボルと(1つまたは複数の)対応するトーンの座標ペアを識別し得る。復号シーケンスリンカ706は、固定の予め定められた規則を利用して、連続するピア発見間隔のうちの(1つまたは複数の)信号を互いにリンクし得る。また、復号シーケンスリンカ706は、異種無線端末の符号化シーケンスリンカによって使用される関数の知識を活用して、互いに対応する異種ピア発見間隔からの信号のシーケンスを識別し得る。さらに、識別子ディサーナ708は、信号のシーケンスを評価して、そのような信号上で符号化されている識別子を判断し得る。たとえば、識別された異種無線端末のリストは、識別子ディサーナ708によって実施された分析に従って更新され得る。
【0052】
可逆関数を活用することによって、システム700は、無線端末202が異種無線端末と関係付けられている識別子の事前知識を有するか否かにかかわらず、ピアツーピアネットワークにおける異種無線端末を識別することを可能にする(同様に、無線端末202は(1つまたは複数の)異種無線端末によって識別され得る)。範囲内に位置する(1つまたは複数の)無線端末のそのような認識は、複数のピアツーピア接続間でのトラフィック伝送の調整および干渉の管理を強化し得る。
【0053】
一例によれば、無線端末202の識別子(たとえば、無線端末202のメモリ510中に保持されているWT ID)は、無線端末202の信号発生器502によって送信された信号から発見可能であり得る。同様に、ピアツーピアネットワーク中の異種無線端末にそれぞれ対応する一意の識別子も、(たとえば、無線端末202のピア検出器214によって)同様に発見可能であり得る。また、割り出された(1つまたは複数の)識別子に基づいて、ピア検出器(たとえば、ピア検出器214)は別の無線端末をピアとして認識し得る。たとえば、連続するピア発見間隔中に送信される信号フォーマット同士は、ピアツーピアネットワークに適用可能である固定の予め定められた規則を用いて(たとえば、無線端末の符号化シーケンスリンカによって)互いにリンクされ得る。ある特定のピア発見間隔中に、複数の無線端末がそれらの端末のシグネチャ信号(signature signal)を送信し得る。しかしながら、1つのピア発見間隔中のシグネチャ信号は、送信無線端末(たとえば、無線端末202、(1つまたは複数の)異種無線端末)を一意に識別しない場合がある。したがって、送信無線端末は、送信無線端末の識別子を回復するために、その1つの送信無線端末によって送信されるシグネチャ信号のシーケンスを連続するピア発見間隔にわたって形成し得る。さらに、固定の予め定められた規則は、受信無線端末(たとえば、無線端末202、(1つまたは複数の)異種無線端末)が、送信無線端末の識別子を構築するようにシグネチャ信号の1つのシーケンスを形成することを助ける。
【0054】
ビーコン信号を使用するとき、実質的にあらゆる固定の予め定められた規則が使用され得る。一例によれば、1つの送信無線端末からのシグネチャ信号は、連続する複数の間隔中において、選択されたOFDMシンボルの同じ位置を有し得る。送信無線端末は、送信のための時間間隔のサブセットをスキップすることを選択し、それにより、それらの時間間隔を監視し、それらの時間間隔中に他の送信無線端末がシグネチャ信号を送信しているかどうかを確認することが可能である。別の例では、1つの送信無線端末からのシグネチャ信号は、連続する複数の時間間隔中において、選択されたトーンの同じ位置を有する。選択されたシンボルの位置は、送信無線端末の識別子の関数であり得る。さらに別の例では、連続する2つの時間間隔中に、1つの送信無線端末からのシグネチャ信号が、それぞれ、選択されたシンボルx1のトーンy1、および選択されたシンボルx2のトーンy2で送信され得、この例によれば、規則は、y2=x1またはx2=y1であり得る。上式はモジュロ的に定義され得、モジュラスは予め定められた定数であることを理解されたい。概して、リンク関数は、x1、y1、x2、y2が満たさなければならない制約、すなわちg(x1,y1,x2,y2)=0を表す。
【0055】
図8を参照すると、可逆関数を用いて生成されたピア発見信号のリンクされたシーケンスの評価の例示的な図が示されている。時間周波数資源800は、第1のピア発見間隔Ti中に生成および/または取得された信号(たとえば、ビーコン)を表し、時間周波数資源802は、第2のピア発見間隔Ti+1中に生成および/または取得された信号を表している。また、第1のピア発見間隔Tiは、第2のピア発見間隔Ti+1に先行するピア発見間隔であり得る。時間周波数資源800〜802は、図6の時間周波数資源600と同様であり得る。ただし、請求項の主題はこれらの例に限定されないことを理解されたい。
【0056】
図示の例によれば、可逆関数は、選択されたシンボル(たとえば、x軸)に基づいて識別子に関係する情報を提供し得る。また、連続する複数のピア発見間隔からの信号をリンクするために利用される情報は、選択されたトーン(たとえば、y軸)によって提供され得る。たとえば、可逆関数は、yi+1=xiの関係を提供し得る。例として、第1のピア発見間隔Ti中に、座標ペア(xi,yi)を有する信号が送信され得る。選択されたシンボルxiは、識別子の一部に関連する情報を提供し得るが、残りは、シーケンスにおいてリンクされる(1つまたは複数の)後続の信号中に含められ得る。シーケンス中に含まれる次のピア発見間隔Ti+1内の信号を判断するために、xiに等しい、選択されたトーン座標yi+1を有する信号が識別される。また、図示されていないが、後続のピア発見間隔Ti+2中では、yi+2=xi+1であり、以下同様である。各ピア発見間隔中に1つの信号が示されているが、そのような間隔の各々の中に任意の数の信号が送信および/または受信され得ることが企図されている。さらに、異なるピア発見間隔相互間でビーコン信号をリンクするあらゆる異種の方法も、本明細書に添付の特許請求の範囲内にあることを理解されたい。さらに、任意の数(たとえば、2、3、4、…)の連続するピア発見間隔からの信号同士がリンクされて識別子を通信してもよい。
【0057】
図9を参照すると、ピア発見のために使用されるダイレクトシグナリング符号化方式に利用される資源900の例示的な図が示されている。資源900はN個のシンボルとM個のトーンとを含み得、NおよびMは実質的に任意の整数であり得る。たとえば、資源900は64×64であり得るが、請求項の主題はそのように限定されない。また、資源900が特定のピア発見間隔に関連し得、実質的に同様の資源が次のピア発見間隔に関連され得る。無線端末は、異種無線端末に一意のIDを送信するため、ならびに異種無線端末からのIDをリスンするために、資源900を活用することが可能である。
【0058】
各無線端末の完全なIDは32ビット長とされることが可能である。無線端末は、一意の未加工の(生の)(raw)32ビットIDから、別の13ビットを追加することによって45ビットの被符号化IDを形成することが可能である。あるピア発見間隔から次のピア発見間隔まで、該13ビットは(たとえば、時間に応じて)変化するとともに該32IDビットは一定のままとされることが可能である。たとえば、該13ビットの一部分が時間とともに変化するとともに該13ビットの残りは一定のままとされることが可能であることが企図されているが、請求項の主題はそのように限定されない。たとえば、10個の時間に依存しない(時間非依存の)パリティチェックビットが、さらなる3つの時間に依存する(時間依存の)パリティチェックビットとともにIDに追加されることが可能である。さらに、該13ビットは実質的にあらゆる方法で生成されることが可能である。被符号化ID(たとえば、32ビットと13ビットの組合せ)はxで示されることが可能である。例として、該45ビットの被符号化IDは、7つの6ビットシンボルx1、x2、x3、x4、x5、x6およびx7と、1つの時間依存の3ビットシンボルx8(t)との連結とされることが可能である(たとえば、x(t)=[x1 x2 x3 x4 x5 x6 x7 x8(t)])。
【0059】
さらに、ピア発見スロットの資源900は、K個のセグメントに分割されることが可能であり、Kは実質的に任意の整数であり得る。したがって、資源900は、K個のサブグループへと区分されることが可能である。資源900が64×64時間周波数グリッド(たとえば、64個のトーンと64個のシンボル)である例によれば、資源900は8つのセグメントに分割されることが可能である。各セグメントは8つのシンボル(および、たとえば、これらの8つのシンボルにそれぞれ対応する64個のトーン)を含む。以下では上述の例について述べるが、請求項の主題はそのように限定されないことを理解されたい。時間tにおけるピア発見セッション中に、無線端末は、(たとえば、被符号化ID送信のために使用するために資源900の8つのセグメントのうちの1つを一意に割り出す3つのグループ選択子(selector)ビットを含んだ)x8(t)に従って送信すべき8つのセグメントのうちの1つを選択することが可能である。したがって、無線端末は、時間tに(たとえば、ピア発見の半二重的性質に起因して)ある特定のピア発見間隔の8つのセグメントのうちの1つで送信し、残りの7つのセグメントでリスンする。さらに、x8(t)は時間依存なので、無線端末によって使用されるセグメントは時間とともに変動する(たとえば、無線端末は、第1のピア発見間隔中は第1のセグメントを介して送信し、第2のピア発見間隔中は第2のセグメントを介して送信することが可能であり、第1のセグメントと第2のセグメントは同じであっても異なっていてもよい)。選択されたセグメント中の列ごとに、無線端末は、関連する6ビットシンボルに対応する時間周波数点上で最大電力で送信することが可能なので、セグメントのj番目の列が使用されて、被符号化IDxからシンボルxjを伝達する(jは、たとえば1と7との間である)。また、各セグメント中の8番目のシンボルは、(陰影で示したように)セグメント間に間隙を与えるために予約された(たとえば、未使用の)シンボルとされることが可能である(たとえば、予約されたシンボルに関連するすべてのトーンが未使用とされることが可能である)。しかしながら、別の例によれば、各セグメント内の他のシンボルが予約されたシンボルであること、各セグメント中の複数のシンボルが予約されること(たとえば、奇数個または偶数個のシンボルが予約されること)などが企図されている。
【0060】
一例によれば、無線端末が互いに完全には同期していない場合がある。たとえば、タイミング推定が(たとえば共通のクロック基準に基づいて)無線端末相互間で異なる場合がある。別の例によれば、異種無線端末に関連するタイミングのオフセットが、複数の異種無線端末が相違する基地局内で同期しており、ひいてはわずかに異なる時間の観念を有することから、生じ得る。オフセットは、たとえば、シンボルに関連する時間量未満であり得るが、請求項の主題はそのように限定されない。したがって、予約されたシンボル(あるいは(1つまたは複数の)予約されたシンボル)が使用されて、このタイミングの曖昧さを解決することが可能である。
【0061】
次に図10を参照すると、ピア発見中にダイレクトシグナリング符号化方式に従って識別子を送信するためのピア発見間隔から(たとえば、図9の資源900から)選択された例示的なセグメント1000が示されている。セグメント1000は、8個のシンボルと64個のトーンとを含み得るが、請求項の主題はそのように限定されない。また、セグメント1000は、予約されたシンボル1002(たとえば、または複数の予約されたシンボル(図示せず))を含むことが可能である。さらに、トーンは、図示のようにセグメント1000中の7つの予約されていないシンボルごとに送信されることが可能である。シンボルごとに64個のトーンから1つが選択されることが可能なので、各シンボル上での1つのトーンの送信は、6ビットの情報(たとえば、各々が被符号化IDxからのシンボルxjに関係している)を提供することが可能である。したがって、45ビットの被符号化IDの最初の42ビットは、7つの6ビットシンボルを使用して伝達されることが可能である。さらに、最後の3ビットは、一組のセグメントからの(たとえば、資源900中に含まれる8つのセグメントからの)セグメント1000の選択によって伝達されることが可能である。セグメント1000中に送信を行なう無線端末は、さらに、ピア発見間隔に関連しているセグメント1000以外の残りのセグメント中に(たとえば、資源900の残りの7つのセグメント中に)異種無線端末によって転送される(1つまたは複数の)IDをリスンすることが可能である。さらに、一組のセグメントからのセグメント1000の選択は時間とともに変動する(たとえば、異なるピア発見間隔中に、資源900からの異なるセグメントがIDの送信のために利用されることが可能である)。
【0062】
被符号化ID(これは、32ビットのIDビットと追加の13ビットとを含むことが可能である)を取得および/または生成すると、ダイレクトシグナリングのための符号化が実施されることが可能である。被符号化IDまたはその一部は時間変動する(たとえば、ある特定の無線端末用の被符号化IDの一部がピア発見間隔相互間で異なる)ことが可能であることが企図されている。さらに、被符号化IDは、以下の2つの部分に分割されることが可能である。被符号化IDの第1の部分は、データの転送に使用するために一組のセグメントから1つのセグメントを選択することを可能にし(たとえば、資源が一組のセグメントに区分されることが可能である)、被符号化IDの第2の部分は、選択されたセグメント中に生成および/または送信されるべき7つの6ビットシンボルに関連することが可能である。一例によれば、選択されたセグメントに関連する被符号化IDの第1の部分は3ビットをシグナリングし(信号し(signal))、第2の部分は残りの42ビットをシグナリングすることが可能である。さらに、その42ビットが任意の方法で(たとえば、位相偏移キーイング(PSK)、差分位相偏移キーイング(DPSK)、1/4位相偏移キーイング(QPSK)、直交振幅変調(QAM)、…を使用して)選択されたセグメント中にシグナリングされることが可能であることが企図されており、請求項の主題は、本明細書で説明されている7つの6ビットシンボルの利用によるシグナリングに限定されない。
【0063】
復号は次のように実施されることが可能である。各セグメントおよび各列について、最高エネルギーを有するトーンが識別されることが可能である。したがって、セグメント中の7つのシンボルについて識別されたトーンが連結されるとともにセグメントシンボルx8(t)が付加されてx(t)の推定値を形成することが可能である。その後、32ビットのIDビットに追加された13ビットのうちのサブセットまたはすべてを利用するパリティチェックが実施されることが可能である。パリティチェックが合格した場合、追加された13ビットが除去され、残りの32ビットIDがピア発見リスト中に含められることが可能である。しかしながら、パリティチェックのうちの1つまたは複数が不合格の場合、IDは破棄されることが可能である。次に、各セグメントおよび各列について、2番目に大きいエネルギーを有するトーンが識別されることが可能である。2番目に高いエネルギーのトーンが上述のように連結され、対応する32ビットIDが、合格したすべてのパリティチェックのピア発見リストに追加されることが可能である。さらなるラウンド(たとえば、3番目に高いエネルギー、4番目に高いエネルギー、…)が同様に実施されることが可能である。各発見スロット中のピア発見リストに誤りのIDを追加する確率は、およそ2−10×[ラウンド数]であり得る。別の例によれば、共通の送信無線端末から得られる電力は何らかの相関を有し得ることが企図されている。したがって、トーン電力は著しい差異を示さず、そうでなければ別の複数のシンボル上のトーンとは大幅に異なる1つのシンボル上のトーンは、(たとえば、これらのシンボル上のトーンが最高エネルギー、2番目に高いエネルギー、…を有すると判断された場合)、廃棄されることが可能である。
【0064】
このピア発見技法は、最初は最も強いピアを識別するが、後に、セグメント選択のランダム性故に、より遠いピアが識別されることが可能である。また、計算の複雑性を増しながら復号性能が改善されることが可能である。最高エネルギーのトーンのみを識別するのではなく、列ごとに、最高エネルギーを有する2つのトーンが識別されることが可能である。これは、27個の可能性あるIDを生成することが可能である。IDごとに、パリティビットがチェックされることが可能である。すべてのパリティチェックが合格した場合は、そのIDがピア発見リストに追加され、いずれかのパリティチェックが不合格である場合は、そのIDが廃棄されることが可能である。この改善された復号技法は、平均して、上述の復号技法と比較してより多くのピアを発見することが可能である。この復号技法を使用して誤りのIDを追加する確率は、およそ2−3であり得る。
【0065】
図11を参照すると、ピア発見中の無線端末同士の間のタイミングオフセットの図が示されている。図示の例によれば、無線端末Aおよび無線端末Bは、(たとえば、無線端末Aのタイミング1100と無線端末Bのタイミング1102との間で)タイミングオフセットを示すことがある。たとえば、タイミングオフセットは、異種基地局と同期している無線端末の各々に起因するか、または共通のクロック基準に基づいて無線端末の各々が生じたタイミング推定のばらつきに起因し得るが、請求項の主題はそのように限定されない。図示のように、無線端末Aのタイミング1100は無線端末のタイミング1102より前にシフトされていることがあるが、タイミング1100は、タイミング1102より遅れることおよび/またはタイミング1102と同期することがあることを理解されたい。
【0066】
任意の数の予約された(たとえば、未使用の)シンボルが、ピア発見間隔中に、無線端末によって使用されることが可能である。予約されたシンボルはヌルとされることが可能である。上述のように、ピア発見間隔は、任意の数(たとえば、8つ)のセグメントに区分されることが可能であり、各セグメントは1つの予約されたシンボルを含むことが可能であるが、各セグメントは複数の予約されたシンボルを含むことが可能であることを理解されたい。図示の例では、(陰影によって示されているように)偶数番目のシンボルが予約されたシンボルであり、奇数番目のシンボルが識別子に関係する情報を通信するために利用されることが可能である。
【0067】
図示の例によれば、無線端末Aは、(たとえば、タイミング1100によって示されている無線端末Aの時間の観念によって指定された)シンボル3上で信号(たとえば、トーン)を送信し、無線端末Bはその信号を受信することが可能である。転送される信号のトーン位置および対応する時間インデックス(たとえば、シンボル)により受信無線端末は送信無線端末のIDを復号することが可能になっているので、無線端末間の時間の観念の相違はパフォーマンスに悪影響を及ぼすことがある。さらなる例として、無線端末Bは、転送される信号に関連する時間インデックスを決定することが可能である。無線端末Aのタイミング1100と無線端末Bのタイミング1102との間にオフセットが存在することがある(たとえば、無線端末Aは無線端末Bとは相違する時間の観念を有することがある)ので、無線端末Bは、シンボル2中に信号を部分的に受信し、シンボル3中に残りを受信することがあり得、それでも、この図示の例では、シンボル2は予約されたシンボルとされることが可能である。そのような予約されたシンボル中に無線端末Bにおいて信号が部分的に受信されることがあるので、無線端末Bは、送信無線端末(たとえば、無線端末A)が無線端末Bとは異なるタイミングを有していると判断することが可能である。さらに、無線端末Bは、タイミング1100とタイミング1102との間のそのような不整合を緩和するようにタイミング1102を調整することによってタイミングの相違から回復することが可能である。たとえば、無線端末Bは、シンボル3に関連するようにシンボル2および3上で受信された信号を量子化することが可能である。さらに、量子化を実施しながら、無線端末Bは、パリティチェックを使用して、受信信号をシンボル3(または任意の異種シンボル)に対して量子化すべきかどうかを評価することが可能である。したがって、挿入されたスペースを使用してタイミングオフセットを検出し、および/またはタイミングオフセットから回復することが可能であるので、予約されたシンボルの利用は、タイミングの曖昧さに関連する影響を緩和することが可能である。
【0068】
1つのセグメントが1つの予約されたシンボルとID情報を通信するための7つのシンボルとを含むことが可能である例によれば、予約されたシンボルは受信無線端末において7つのシンボルのタイミングを調整することを可能にする。したがって、受信無線端末が、受信されたシンボルがセグメントの予約されたシンボル中に開始および/または終了したことを検出した場合、7つのシンボルがシフトされてシンボルオフセットから回復することが可能である。したがって、受信無線端末は、予約されたシンボルを使用して、得られた信号に適用する適切なシフトを決定してオフセットをなくし、それによってピア発見中に送信無線端末の識別子を解読することが可能である。さらに、予約されていないシンボルに対する予約されたシンボルのあらゆる比が使用されることが可能であり、予約されたシンボルは、タイミングオフセットを検出し、および/またはタイミングオフセットから回復することを可能にすることを理解されたい。
【0069】
図12を参照すると、ピア発見のために、完全な識別子を通信するための複数のピア発見間隔にわたる部分的識別子の転送を示す例示的な図1200が示されている。一例によれば、無線端末の(たとえば、パリティビットを有するまたは有しない)識別子は、ピア発見間隔の資源に関連する利用可能なスペース量よりも大きいことがあり、したがって、識別子の部分(たとえば、任意の数の部分的識別子(partial identifier))を送るために2つ以上のピア発見間隔が利用されることが可能である。この例によれば、無線端末の識別子を通信するために32ビットが予約されることが可能であるのだが、識別子が32ビットよりも大きいという場合がある(たとえば、完全な識別子のビットすべてが限られたスペース中に収まらない)。別の例によれば、無線端末は、(たとえば、無線端末のユーザの職業生活、社会生活、仮想生活などに関係する)複数の識別子を有することが可能である。さらに、これらの複数の識別子は、1つずつ送信されること、共通の識別子にハッシュされること、などがあり得るので、ピア発見間隔の資源によって提供される利用可能なスペースのサイズよりも大きいビット数が転送されることがあり得る。
【0070】
受信無線端末は、図示の例によれば、2つのピア発見間隔中に部分的識別子を観測することが可能であるが、請求する主題はそのように限定されないことを理解されたい。識別子は任意の数のピア発見間隔上で通信されることが可能だからである。ピア発見間隔A1202中に、任意の数の部分的識別子(たとえば、A1、A2、A3、…)が取得されることが可能である。さらに、ピア発見間隔B1204中に、任意の数の部分的識別子(たとえば、B1、B2、B3、…)が取得されることが可能である。ピア発見間隔A1202およびピア発見間隔A204は、時間的に互いに隣接していることが可能である。ピア発見間隔A1202中に観測される部分的識別子の数は、ピア発見間隔B1204中に観測される部分的識別子の数と同じおよび/または異なり得ることが企図されている。しかしながら、ピア発見間隔A1202中に通信される第1の部分的識別子とピア発見間隔B1204中に通信される第2の部分的識別子との間の対応を受信無線端末において判断することは、従来の技法を使用したとしても、よくても困難であり得る。たとえば、部分的識別子A1と部分的識別子B3は、共通のソース(たとえば、送信無線端末)がそのような情報を生成および/またはシグナリングしたというように、相互に関係付けられることが可能ではあるが、従来の技法を使用すると、受信無線端末は、部分的識別子相互間のそのような相関(たとえば、リンク)を解読することができない場合がある。一例によれば、図8との関連において示されている符号化が使用されて、ピア発見間隔相互間の情報をリンクすることが可能であるが、請求項の主題はそのように限定されない。
【0071】
図13を参照すると、複数のピア発見間隔にわたって識別子を通信するためのリンク方式1300の別の例示的な図が示されている。識別子はNビットを含むことが可能である(Nは任意の整数とされることが可能である)。たとえば、識別子は、被符号化ID、未加工のID、複数の識別子、複数の識別子に関連するハッシュ値などとされることが可能である。一連の任意の数のピア発見間隔(たとえば、ピア発見間隔A、ピア発見間隔B、ピア発見間隔C、…)にわたって、Nビット識別子が部分的識別子のシーケンスとしてシグナリングされることが可能であり、したがって受信無線端末は、部分的識別子のシーケンスを取得し、再組み立てし、および/または復号して、それらから識別子を判断することが可能である。
【0072】
この例によれば、識別子の最初の10ビットは第1のピア発見間隔(たとえば、ピア発見間隔A)中にシグナリングされることが可能である。ただし、この例は、各ピア発見間隔中に10ビットをシグナリングすることについて説明し、各ピア発見間隔中に10以外の任意のビット数が通信されることが可能であることが企図されている。さらに、たとえば、任意のタイプのマッピング方式が使用されて、ピア発見間隔A(および後続のピア発見間隔のいずれかの)中に転送される10ビットを通信することが可能である。次の(たとえば、第2の)ピア発見間隔(たとえば、ピア発見間隔B)中に、識別子のうちの10ビットがシグナリングされることが可能である。第2のピア発見間隔中にシグナリングされる10ビットのサブセットは、第1のピア発見間隔中にシグナリングされた最初の10ビットの一部と重複することが可能である。たとえば、第2のピア発見間隔中にシグナリングされる最初の5ビットは、第1のピア発見間隔中にシグナリングされた最後の5ビットと一致することが可能であり、ピア発見間隔間の任意の量の重複が使用されることが可能であることが企図されている。たとえば、部分的識別子を生成する際、任意のタイプの線形制約(たとえば、部分的識別子の任意のビット数が前および/または後の部分的識別子からビットと重複することが可能である)が使用されて、識別子を再生成するために複数のピア発見間隔にわたって通信された部分的識別子をどのように再組み立てすべきかを受信無線端末が理解できるようにすることが可能である。その後、第3のピア発見間隔(たとえば、ピア発見間隔C)中に、識別子の10ビットがシグナリングされることが可能であり、10ビットのサブセット(たとえば、5ビット)は、ピア発見間隔B中に含まれるビットと重複することが可能である。さらに、その後、任意の数の部分的識別子が任意の数のピア発見間隔中にシグナリングされて、識別子中に含まれる一組のビットを通信することを可能にする。
【0073】
図14を参照すると、ブルームフィルタを使用してピア発見中に識別子が通信されたかどうかを検証する方式1400の例示的な図が示されている。ブルームフィルタは、識別子が送信されたかどうかを判断するために使用されることが可能である。一例によれば、送信無線端末は、その識別子をブルームフィルタに入力して、(たとえば、1および0の)対応するシーケンスを生じさせることが可能である。特に、シーケンス中の位置のうちの1つまたは複数が受信無線端末によってチェックされて、そのような識別子が送信されたことをある一定の確率で判断することが可能である。特に、ブルームフィルタが使用されて部分的識別子同士をリンクすることを可能にすることが可能である。
【0074】
図示のように、ピア発見間隔A中に第1の部分的識別子が転送され、次のピア発見間隔B中に第2の部分的識別子が転送されることが可能である。また、後続のピア発見間隔中に、任意のさらなる数の部分的識別子が通信されることが可能である。たとえば、第1の部分的識別子は10ビットを含み、第2の部分的識別子は別の10ビットを含むことが可能であるが、部分的識別子は任意のビット数を含むことが可能であることが企図されており、請求項の主題もそのように限定されない。部分的識別子は、第1の部分的識別子のうちのXビットが第2の部分的識別子のうちのXビットに一致するように重複することが可能であるが、部分的識別子は重複しなくてもよい(たとえば、第1の部分的識別子が識別子の最初の10ビットを含み、第2の部分的識別子が識別子の次の10ビットを含む)ことが企図されている。
【0075】
さらに、ブルームフィルタ情報が各ピア発見間隔中に部分的識別子とともにシグナリングされることが可能である。たとえば、チェックBは、ピア発見間隔B中に通信された部分的識別子(たとえば、データB)と、前のピア発見間隔中に通信された部分的識別子(たとえば、ピア発見間隔A中にシグナリングされたデータA)とに関係することが可能である。したがって、チェックB中のブルームフィルタ情報に基づいて、これらの部分的識別子の組合せが検証されることが可能である。したがって、2つの一致しない部分的識別子が、受信無線端末において組み合わされ、ブルームフィルタを通じて評価された場合、結果として得られた情報がチェックB中に含まれるブルームフィルタ情報とは異なる(ひいては、たとえば、部分的識別子のそのような組合せが誤りであると判定する)ことがある。さらに、任意の数の部分的識別子の組合せが特定のブルームフィルタチェックを用いて評価されて、異なるピア発見間隔中にシグナリングされた部分的識別子同士をリンクすることができ、請求項の主題は、上述のように2つの部分的識別子をチェックすることに限定されないことを理解されたい。別の例によれば、ブルームフィルタチェック情報が、図示のように各部分的識別子とではなく、部分的識別子のサブセットとともにシグナリングされることが可能である。
【0076】
以下はさらなる例を提供するが、請求項の主題はそのように限定されないことが企図されている。ピア発見スロットは2つの半分に分割できる。第1の半分では、無線端末は、それらのIDの一部を、対応する時間周波数升目(square)上で送信することによって、知らせることが可能である。ピア発見スロット相互間には、知らされたID部分において一定量の重複が存在し得る。いくつかのピア発見スロットを調べることによって、無線端末は、それらのピアのID部分を互いにリンクすることが可能である。スロットの第2の半分は、リンク手順を助けることが可能な特定の構造を有することが可能である。また、ID部分のうちの重複部分もリンク手順を助けることが可能である。
【0077】
各無線端末は、自身の32ビットIDを取り出し、終端に8つのパリティチェックを追加して、40ビットの被符号化IDを形成することが可能である。被符号化IDは、x=[x0,…,x39]と示されることが可能である。発見スロットtで、各無線端末は、自身のIDの10ビット部分を、yt=[x5t mod 39,x5t+1 mod 39,…,x5t+9 mod 39]のように形成することが可能である。セグメントytとセグメントyt+1は5ビットだけ重複し、ytはtにおいて周期的であることに留意されたい。zt=[x5t mod 39,x5t+1 mod 39,…,x5t+14 mod 39]と表される。
【0078】
ピア発見スロットは、2つの半分AおよびBに分割されることが可能である。第1の半分はさらに、2つの部分A1およびA2に再分割されることが可能である。部分A1およびA2中には、64×16=1024個の時間周波数升目が存在することが可能である。部分A1の時間周波数升目は、整数{0,…,1023}のランダムな順列と関連付けられることが可能である。部分A2の時間周波数升目は、整数{0,…,1023}の異なるランダムな順列と関連付けられることが可能である。
【0079】
発見スロットtのA半分中に、各無線端末は、部分A1中に1回、部分A2中に1回(各回、自身の10ビットIDセグメントytに対応する時間周波数升目上で)送信する。これらの升目は(高い確率で)異なる傾向があることに留意されたい。
【0080】
発見スロットのB半分は、64×32=2048個の時間周波数升目を含むことが可能である。各15ビットIDセグメントが、2048個の升目のうちのランダムな5つの升目サブセットと関連付けられることが可能である。2048個の選択する5つのそのようなサブセット、および220個の可能な20ビットIDセグメントが存在することに留意されたい。発見スロットtのB半分中に、各無線端末は、その15ビットIDセグメントztと関連付けられているサブセットの5つの時間周波数升目上で送信することが可能である。
【0081】
その諸ピアのIDを復号するために、受信無線端末は、リスンしている第1の発見スロットのA1部分またはA2部分のいずれかで観測されたすべての10ビットIDセグメントのリストを、作成することが可能である。さらに、受信無線端末は、第2の発見スロット用の同様のリストを作成することが可能である。次いで、受信無線端末は、10ビットIDのこれら2つの集合をリンクしようと試みることが可能である。たとえば、受信無線端末は、第1のIDの最後の5ビットが第2のIDの最初の5ビットに一致する一対のIDを探すことが可能である。一致が見つかると、チェックが、第2の発見ウィンドウのB部分中の関連する5つの時間周波数升目に対して実施されることが可能である。すべての5つの升目が十分な電力で受信された場合、関連する15ビットIDが連結リスト中に書き込まれることが可能である。B部分中の5つの升目のうちの1つまたは複数が十分な電力で受信されていない場合、15IDビットは廃棄されることが可能である。無線端末がそのシンボル時間中に同時に送信しているためにチェックされることが不能な升目については、無線端末は、送信が行われたと仮定することが可能である。2つのIDセグメントがリンクされた後、無線端末は第3の発見スロットに進むことが可能である。無線端末は、A1またはA2のいずれかの部分中に観測されたすべての10ビットIDセグメントのリストを作成することが可能である。最後の5ビットが連結リスト上のIDのうちの1つの最後の5ビットと重複する10ビットIDセグメントについては、移動体は現在の発見スロットのB部分をチェックする。15ビットIDと関連付けられている5つの時間周波数升目がすべてチェックされた場合、無線端末は、現在のセグメントの最後の5ビットを追加することによって、15ビットIDを20ビットIDに拡張することが可能である。次いで無線端末は、第4のウィンドウに進み、連結リスト中のIDが40ビット長(またはそれに関連して利用される符号化されるIDに関連する任意の長さ)になるまで同様とするこが可能である。この時点で、無線端末は、連結リスト上の40ビットIDのうちの8つのパリティビットをチェックすることが可能である。すべてのパリティチェックが合格した場合、32ビットIDがピア発見リスト中に書き込まれることが可能である。次いで、本発見手順は、再びさらなるIDをピア発見リストに追加するために再始動することなどが可能である。
【0082】
図15を参照すると、スライディングウィンドウおよびブルームフィルタの例示的な図1500が示されている。10ビットIDセグメントytに対応する時間周波数升目は、各部分A1およびA2中に含められることが可能である。さらに、15ビットIDセグメントztに対応する時間周波数升目のサブセットは、部分B中に含められることが可能である。A半分は、スライディングウィンドウに対応するそれらのIDのセグメントを知らせるためにピアがそれを使用することから、発見スロットのスライディングウィンドウ構成要素と呼ばれることが可能である。B半分は、これがブルームフィルタ動作を実施することが可能であることから、ブルームフィルタ構成要素と呼ばれることが可能である。スライディングウィンドウとブルームフィルタの両方が使用されて、10ビットIDセグメントをリンクすることが可能である。8つのパリティチェックビットは、誤警報率を減らすために使用されることが可能である。スライディングウィンドウ構成要素が2つの半分A1およびA2中に繰り返され得る理由は、周波数ダイバーシチである。チャネルが周波数選択性であり、ある特定のピアのスライディングウィンドウ送信のうちの1つのトーンがヌルに該当する場合、(そのピアの完全なIDを知る目的では)7つの発見スロット全体が無駄になることがある。
【0083】
図16〜図23を参照すると、ピアツーピアネットワーク内でピア発見を実行することに関係する方法が示されている。説明を簡潔にする目的で、方法は一連の行為として図示および説明されるが、いくつかの行為は、1つまたは複数の実施形態によれば、本明細書で図示および説明される順序とは異なる順序で、および/または他の行為と同時に行われ得るので、方法は行為の順序によって限定されないことを理解および諒解されたい。たとえば、方法は、状態図など、一連の相互に関連する状態またはイベントとして代替的に表現され得ることを当業者なら理解および諒解するであろう。さらに、1つまたは複数の実施形態による方法を実施するために、図示のすべての行為が必要とされるわけではない。
【0084】
図16を参照すると、ピア発見中に識別子をダイレクトシグナリングすることを円滑にする方法1600が示されている。1602において、時間変動する被符号化識別子を生成する。たとえば、送信無線端末は32ビット識別子と関連付けられることが可能である。さらに、時間とともに変動する追加の13ビット(またはその一部であって時間変動する部分)を元の32ビット識別子に付加して、45ビットの被符号化識別子を生成することが可能である。ただし、請求項の主題はそのように限定されないことが企図されている。さらに、たとえば、被符号化識別子は、7つの6ビットグループと、1つの3ビットグループとに区分されることが可能である。1604において、被符号化識別子の一部に基づいてピア発見資源内の複数のセグメントからセグメントを選択する。一例によれば、この資源は64個のトーン×64個のシンボルとされることが可能である。さらに、この資源は8つのセグメント(各セグメントは8つのシンボル(たとえば、および対応するトーン)を含むことが可能である)に区分されることが可能である。たとえば、セグメントは、被符号化識別子中に含まれる3ビットグループに基づいて選択されることが可能である。したがって、選択されたセグメントは被符号化識別子の3ビットグループをシグナリングすることが可能である。さらに、選択されたセグメントは、相違するピア発見間隔中で異なることが可能である。したがって、ピア発見間隔中に同時に送信する、衝突している複数の無線端末は、(たとえば、無線端末はある特定の時間に送信または受信のいずれかを行うという、ピア発見の半二重性質により)後続のピア発見間隔中に互いの識別子を得ることが可能である。1606において、選択されたセグメント中に被符号化識別子の残りをシグナリングする。たとえば、選択されたセグメント中に7つのトーンが送信される(そのようなセグメント内の相違するシンボル上で各トーンがシグナリングされることが可能である)。したがって、各トーンは、識別子のうちの6ビットを供給し、それによって被符号化識別子のうちの7つの6ビットグループの通信を可能にする。さらに、セグメント中の第8のシンボルは、予約された(たとえば、未使用の)シンボルとされることが可能である。
【0085】
次に図17を参照すると、ピア発見中にダイレクトシグナリングされた識別子を復号することを可能にする方法1700が示されている。1702において、ピア発見資源のセグメント中のシンボル上でトーンを受信する。たとえば、セグメントは8つのシンボルを含み、この資源は8つのセグメントを含むことが可能であるが、請求項の主題はそのように限定されない。各シンボル上で任意の数のトーンを得ることが可能であることが企図されている。1704において、共通の送信無線端末から得られたトーンのシーケンスを割り出すために電力レベル類似度に基づいて各シンボルからの特定のトーンが相関させられることが可能である。たとえば、セグメント中の各シンボル上の最高エネルギーのトーンがシーケンスを形成することが可能である。さらに、共通のソースからのトーンのエネルギーレベルは類似している傾向があるので(たとえば、送信無線端末は実質的に同様のエネルギーレベルで複数のトーンを送るので)、シーケンスから実質的に異なるエネルギーレベルを有するトーンが除去されることが可能である。任意の数のシーケンスがセグメント内から形成されることが可能であり、これらのシーケンスの各々は相違するピア識別子を生成することが可能であることが企図されている。1706において、セグメントとトーンのシーケンスとに基づいて送信無線端末の識別子が割り出されることが可能である。たとえば、ピア発見資源内の一組のセグメントのうちのセグメントの識別情報が復号されて、識別子の一部を生成することが可能である。さらに、シーケンス中のトーンが復号されて、識別子の残りを得ることが可能である。さらに、被符号化識別子上でのパリティチェックを実施し、成功である場合、この被符号化識別子に対応する未加工識別子がピアリストに追加されることが可能である。
【0086】
図18を参照すると、予約されたシンボルをピア発見間隔内に組み込むことを円滑にする方法1800が示されている。1802において、ピアツーピアネットワーク内でのタイミングが同期させられることが可能である。たとえば、送信無線端末および受信無線端末は、(たとえば、共通のクロック基準に基づいて)動作の同期をとることが可能であるが、これらの無線端末のタイミング間にオフセットが存在し得る。1804において、(たとえば、送信無線端末の)タイミングによって指定されたピア発見間隔中に識別子の少なくとも一部が送信されることが可能である。たとえば、被符号化識別子が、その中に時間変動ビットを含めることによって生成されることが可能である。さらに、識別子は、任意の方法で(たとえば、ダイレクトシグナリングの利用、重複を有しかつ/またはブルームフィルタ情報を使用する部分的識別子の転送、…)シグナリングされることが可能であることが企図されている。1806において、タイミングオフセットを特定し且つそのタイミングオフセットから回復することを可能にするために、ピア発見間隔内の少なくとも1つのシンボルが予約されることが可能である。予約されるシンボルは、未使用の(たとえば、ヌルの)シンボルとされることが可能である。一例によれば、ダイレクトシグナリングするためにセグメント内の1つのシンボル(たとえば、各セグメント中の最後のシンボル)が予約されることが可能である。
【0087】
図19を参照すると、タイミングをシフトしてピア発見中にオフセットを緩和することを円滑にする方法1900が示されている。1902において、ピアツーピアネットワーク内でのタイミングが同期させられることが可能である。1904において、ピア発見間隔中に少なくとも1つの識別子に関連するシンボル上でトーンが受信される。1906において、予約されたシンボル上でトーンを得るとタイミングオフセットが特定されることが可能である。たとえば、予約されたシンボルに関連する時間中にトーンが得られた場合、オフセットが認識されることが可能である。1908において、タイミングオフセットが補正されることが可能である。たとえば、受信されたトーンのタイミングがシフトされて、受信されたヌルを予約されたシンボルと関連付けられている予想されるヌルと揃えることが可能である。
【0088】
図20を参照すると、複数のピア発見間隔にわたって識別子をシグナリングすることを円滑にする方法2000が示されている。2002において、第1のピア発見間隔中に第1の部分的識別子が送信されることが可能である。たとえば、符号化されていない識別子は32ビットを含むことが可能であり、それに8つのパリティビットが追加されて40ビット被符号化識別子を形成することが可能である。ただし、請求項の主題との関係において、任意のサイズの識別子(または複数個の識別子)が利用されることが可能であることが企図されている。また、第1の部分的識別子は識別子(たとえば、被符号化識別子、…)の最初のYビットを含み、Yは任意の整数とされることが可能である。一例によれば、Yは10とされることが可能であるが、請求項の主題はそのように限定されない。2004において、第2のピア発見間隔中に第2の部分的識別子が送信されることが可能である。第1の部分的識別子と第2の部分的識別子内のXビットは重複している。さらに、Xは、Y以下の任意の整数とされることが可能である。さらに、第2の部分的識別子は、X個(たとえば、5個)の重複ビットを含めた合計でYビット(たとえば、10ビット)を備えることが可能である。さらに、重複ビットは、受信無線端末が第1の部分的識別子と第2の部分的識別子を互いにリンクすることを可能にすることが可能である。
【0089】
次に図21を参照すると、重複している情報に基づいて異なるピア発見間隔中に得られた部分的識別子をリンクすることを円滑にする方法2100が示されている。2102において、第1のピア発見間隔中に部分的識別子の第1の組が受信されることが可能である。2104において、第2のピア発見間隔中に部分的識別子の第2の組が受信されることが可能である。たとえば、第1のピア発見間隔および第2のピア発見間隔は、隣接するピア発見間隔とされることが可能である。さらに、任意の数の部分的識別子が第1の組および第2の組中に含められることが可能であり、それらの組は等しいサイズでも異なるサイズでもよいことが企図されている。2106において、第1の組からの部分的識別子と第2の組からの部分的識別子とがビット重複に基づいて照合されることが可能である。たとえば、第1の組中の部分的識別子の最後のXビットが、第2の組中の部分的識別子の最初のXビットと照合されることが可能である。したがって、これらの部分的識別子が互いにリンクされることが可能である。さらに、任意のさらなる組の部分的識別子が同様に受信およびリンクされて、ピアの完全な識別子を生成することが可能である。
【0090】
次に図22を参照すると、ピア発見のために部分的識別子をシグナリングしながらブルームフィルタを使用することを円滑にする方法2200が示されている。2202において、第1のピア発見間隔中に第1の部分的識別子が送信されることが可能である。2204において、第2のピア発見間隔中に第2の部分的識別子が送信されることが可能である。たとえば、第1の部分的識別子は識別子の最初のYビットを含み、第2の部分的識別子は識別子の次のYビットを含み、以下同様であることが可能であり、Yは任意の整数とされることが可能である(たとえば、Yは10とされることが可能である)。別の例によれば、部分的識別子は互いに重複することが可能である(たとえば、隣接するピア発見間隔中に通信される部分的識別子同士の間でXビットが重複することが可能である)。2206において、第1の部分的識別子と第2の部分的識別子の組合せに基づいてブルームフィルタ情報が生成されることが可能である。たとえば、部分的識別子の組合せがブルームフィルタに入力されてブルームフィルタ情報を生成することが可能である。2208において、ピアが第1の部分的識別子と第2の部分的識別子をリンクすることを可能にするためにブルームフィルタ情報が送信されることが可能である。たとえば、第2のピア発見間隔中に第2の部分的識別子とともにブルームフィルタ情報が送信されることが可能であるが、請求項の主題はそのように限定されない。さらに、識別子の全体を通信するためにさらなる部分的識別子について上述のことが繰り返されることが可能である。
【0091】
図23を参照すると、ブルームフィルタを使用して部分的識別子を照合することを円滑にする方法2300が示されている。2302において、第1のピア発見間隔中に部分的識別子の第1の組が受信されることが可能である。2304において、第2のピア発見間隔中に部分的識別子の第2の組が受信されることが可能である。第1のピア発見間隔および/または第2のピア発見間隔中に任意の数の部分的識別子が受信されることが可能であることが企図されている。2306において、受信されたブルームフィルタ情報に基づいて第1の組からの部分的識別子と第2の組からの部分的識別子とがリンクされることが可能である。たとえば、受信無線端末において、第1の組からの識別子と第2の組からの識別子とが組み合わされてブルームフィルタに入力され、得られた情報が、受信されたブルームフィルタ情報と比較されることが可能である。得られた情報が、受信されたブルームフィルタ情報内に存在する場合、そのような識別子間でリンクが識別される。
【0092】
本明細書で説明されている1つまたは複数の態様によれば、ピアツーピア環境においてピアを発見し、識別することに関して推論が行なわれることが可能であることを理解されたい。本明細書で使用されている「推論する」または「推論」という用語は、概して、イベントおよび/またはデータを介して捕捉された観測の組から、システム、環境、および/またはユーザの状態について推理または推論するプロセスを指している。推論は、具体的な情況または動作を識別するために使用されることが可能であり、または、たとえば、状態に関する確率分布を生成することが可能である。推論は確率的、すなわち、データおよびイベントの考察に基づく関心対象の状態に関する確率分布の計算、とされることが可能である。推論は、イベントおよび/またはデータの組からより高いレベルのイベントを構成するために使用される技法を指すこともある。そのような推論は、イベントが近い時間的近傍で相関するかどうかにかかわらず、またイベントおよびデータが1つまたは複数のイベントおよびデータの発生源に由来するかどうかにかかわらず、観察されたイベントおよび/または格納されたイベントデータの組から新しいイベントまたは動作を構成することになる。
【0093】
一例によれば、上記で提示された1つまたは複数の方法は、ピアツーピアネットワークを介して通信することに関連する利用のためにピア発見間隔の同期をとることに関係する推論を行うことを含むことが可能である。別の例によれば、ピアツーピアネットワークにおけるブロードキャスト信号から時間の共通の観念を推定することに関係する推論を行うことが可能である。上記の例は、本質的に例示的であり、実行されることが可能な推論の数、またはそのような推論の本明細書で説明されている様々な実施形態および/または方法との関連での行なわれ方を制限するものではないことを理解されたい。
【0094】
図24は、複数のセル、すなわちセルI 2402、セルM 2404を含んだ様々な態様に従って実現される例示的な通信システム2400を示している。セル境界領域2468によって示されているように、隣接するセル2402、2404はわずかに重複していることに留意されたい。システム2400の各セル2402、2404は3つのセクタを含んでいる。様々な態様によれば、複数のセクタに再分割されなかったセル(N=1)、2つのセクタ(N=2)を有するセル、および3つを超えるセクタを有するセル(N>3)も可能である。セル2402は、第1のセクタ、セクタI 2410と、第2のセクタ、セクタII 2412と、第3のセクタ、セクタIII 2414とを含んでいる。各セクタ2410、2412、2414は、2つのセクタ境界領域を有し、各セクタ境界領域は、2つの隣接するセクタ間で共有されている。
【0095】
セルI 2402は、BS(基地局)、基地局I 2406と、各セクタ2410、2412、2414中の複数の終端ノード(EN)(たとえば、無線端末)とを含んでいる。セクタI 2410はEN(1)2436およびEN(X)2438を含んでおり、セクタII 2412はEN(1’)2444およびEN(X’)2446を含んでおり、セクタIII 2414はEN(1’’)2452およびEN(X’’)2454を含んでいる。同様に、セルM2404は、基地局M2408と、各セクタ2422、2424、2426中の複数の終端ノード(EN)とを含んでいる。セクタI 2422はEN(1)2436’およびEN(X)2438’を含んでおり、セクタII 2424はEN(1’)2444’およびEN(X’)2446’を含んでおり、セクタ3 2426はEN(1’’)2452’およびEN(X’’)2454’を含んでいる。
【0096】
システム2400はまた、それぞれネットワークリンク2462、2464を介してBS I 2406とBS M 2408とに接続されたネットワークノード2460も含んでいる。ネットワークノード2460はまた、ネットワークリンク2466を介して、他のネットワークノード、たとえば、他の基地局、AAAサーバノード、中間ノード、ルータなど、およびインターネットに接続されている。ネットワークリンク2462、2464、2466は、たとえば、光ファイバケーブルであり得る。各終端ノード、たとえば、EN(1)2436は、送信機と受信機とを含む無線端末であり得る。無線端末、たとえば、EN(1)2436は、システム2400中を移動し、ENが現在位置しているセル中の基地局と無線リンクを介して通信し得る。無線端末(WT)、たとえば、EN(1)2436は、ピアノード、たとえばシステム2400中の、またはシステム2400の外部の他のWTと、基地局、たとえばBS2406、および/またはネットワークノード2460を介して通信し得る。WT、たとえば、EN(1)2436は、セル電話、無線モデムを有する携帯情報端末などの移動通信デバイスであり得る。
【0097】
また、ローカルエリアピアツーピア通信も、通信システム2400によってサポートされ得る。たとえば、ローカルエリアピアツーピア通信と、広域ネットワーク(たとえば、セルラーインフラストラクチャネットワーク)を介する通信の両方のために共通のスペクトルが利用されうる。無線端末は、ピアツーピアネットワーク2470、2472、および2474などのローカルエリアピアツーピアネットワークを介して他のピアと通信し得る。3つのピアツーピアネットワーク2470〜2474が図示されているが、任意の数、サイズ、形状のピアツーピアネットワークがサポートされ得ることを理解されたい。たとえば、各ピアツーピアネットワーク2470〜2474は、無線端末同士の間で直接信号を転送することをサポートし得る。さらに、各ピアツーピアネットワーク2470〜2474は、同様の地理的エリア内(たとえば、互いの範囲内)に無線端末を含み得る。たとえば、EN(1)2436は、ローカルエリアピアツーピアネットワーク2470を介してEN(X)2438と通信し得る。しかしながら、無線端末同士が、共通のピアツーピアネットワーク中に含まれるべき同じセクタおよび/またはセルと関連付けられていなくてもよいことを理解されたい。さらに、ピアツーピアネットワークは重複し得る(たとえば、EN(X’)2446は、ピアツーピアネットワーク2472および2474を活用し得る)。さらに、いくつかの無線端末はピアツーピアネットワークによってサポートされなくてもよい。無線端末は、そのようなネットワーク同士が(たとえば、同時にまたは連続的に)重なり合う広域ネットワークおよび/またはピアツーピアネットワークを採用し得る。その上、無線端末は、そのようなネットワークをシームレスに切り替えたり、または同時に活用したりし得る。したがって、無線端末は、送信側かおよび/または受信側かにかかわらず、通信を最適化するためにネットワークの1つまたは複数を選択的に採用することが可能である。
【0098】
図25は、様々な態様による例示的な基地局2500を示している。基地局2500は、トーンサブセット割当てシーケンスを実施し、相違するトーンサブセット割当てシーケンスが、セルのそれぞれの相違するセクタタイプに対して生成される。基地局2500は、図24のシステム2400の基地局2406、2408のいずれか1つとして使用され得る。基地局2500は、受信機2502と、送信機2504と、プロセッサ2506、たとえばCPUと、入出力インターフェース2508と、メモリ2510とを含んでおり、様々な要素2502、2504、2506、2508、および2510がその上でデータおよび情報を交換することが可能なバス2509によって互いに接続されている。
【0099】
受信機2502に接続されているセクタ化されたアンテナ2503は、基地局のセル内の各セクタからの無線端末送信から、データおよび他の信号、たとえばチャネルレポートを受信するために使用される。送信機2504に接続されているセクタ化されたアンテナ2505は、基地局のセル内の各セクタ内の無線端末2600(図26参照)に、データおよび他の信号、たとえば制御信号、パイロット信号、ビーコン信号などを送信するために使用される。様々な態様において、基地局2500は、複数の受信機2502および複数の送信機2504を使用、たとえば、各セクタ用に個別の受信機2502を使用し、各セクタ用に個別の送信機2504を使用し得る。プロセッサ2506は、たとえば、汎用中央処理装置(CPU)とであり得る。プロセッサ2506は、メモリ2510中に記憶されている1つまたは複数のルーチン2518の指令の下に基地局2500の動作を制御し、方法を実施する。I/Oインターフェース2508は、BS2500を、他の基地局、アクセスルータ、AAAサーバノードなど、他のネットワーク、およびインターネットに接続して、他のネットワークノードへの接続を提供する。メモリ2510は、ルーチン2518とデータ/情報2520とを含む。
【0100】
データ/情報2520は、データ2536と、下りリンクストリップシンボル(strip-symbol)時間情報2540および下りリンクトーン情報2542を含んだトーンサブセット割当てシーケンス情報2538と、無線端末(WT)情報の複数の組、すなわちWT1情報2546およびWT N情報2560を含んだ無線端末データ/情報2544とを含んでいる。WT情報の各組、たとえば、WT1情報2546は、データ2548と、端末ID2550と、セクタID2552と、上りリンクチャネル情報2554と、下りリンクチャネル情報2556と、モード情報2558とを含んでいる。
【0101】
ルーチン2518は、通信ルーチン2522と基地局制御ルーチン2524とを含んでいる。基地局制御ルーチン2524は、スケジューラモジュール2526と、ストリップシンボル期間についてのトーンサブセット割当てルーチン2530、他のシンボル期間(たとえば、非ストリップシンボル期間)についての他の下りリンクトーン割当てホッピング(hopping)ルーチン2532、およびビーコンルーチン2534を含んだシグナリングルーチン2528とを含んでいる。
【0102】
データ2536は、WTへの送信に先立って符号化するために送信機2514の符号器2514に送られるべき送信データと、受信に引き続いて受信機2502の復号器2512によって処理されたWTからの受信データとを含んでいる。下りリンクストリップシンボル時間情報2540は、スーパースロット(superslot)構造情報、ビーコンスロット(beaconslot)構造情報、およびウルトラスロット(ultraslot)構造情報などのフレーム同期構造情報と、所与のシンボル期間がストリップシンボル期間であるかどうかを特定し、そうであればストリップシンボル期間のインデックスを特定し、ストリップシンボルが基地局によって使用されるトーンサブセット割当てシーケンスを切り詰めるための再設定ポイントであるかどうかを特定する情報と、を含んでいる。下りリンクトーン情報2542は、基地局2500に割り当てられている搬送周波数と、トーンの数および周波数と、ストリップシンボル期間に割り当てられるべきトーンサブセットの組と、スロープ、スロープインデックス、およびセクタタイプなど、他のセルおよびセクタに特定の値とを含む情報を含んでいる。
【0103】
データ2548は、WT1 2600がピアノードから受信したデータと、WT1 2600がピアノードに送信されることを所望するデータと、下りリンクチャネル品質レポートフィードバック情報とを含み得る。端末ID2550は、WT1 2600を識別する、基地局2500によって割り当てられたIDである。セクタID2552は、WT1 2600が動作しているセクタを識別する情報を含んでいる。セクタID2552は、たとえば、セクタタイプを決定するために使用されることが可能である。上りリンクチャネル情報2554は、WT1 2600がたとえばデータのための上りリンクトラフィックチャネルセグメントと、要求、電力制御、タイミング制御などのための専用上りリンク制御チャネルとを使用するためにスケジューラ2526によって割り当てられたチャネルセグメントを識別する情報を含んでいる。WT1 2600に割り当てられた各上りリンクチャネルは1つまたは複数の論理トーンを含み、各論理トーンは上りリンクホッピングシーケンスの後に続く。下りリンクチャネル情報2556は、データおよび/または情報をWT1 2600に搬送するためにスケジューラ2526によって割り当てられたチャネルセグメント(たとえば、ユーザデータのための下りリンクトラフィックチャネルセグメント)を識別する情報を含んでいる。WT1 2600に割り当てられた各下りリンクチャネルは1つまたは複数の論理トーンを含み、各論理トーンは下りリンクホッピングシーケンスの後に続く。モード情報2558は、WT1 2600の動作状態(たとえば、スリープ、ホールド、オン)を識別する情報を含んでいる。
【0104】
通信ルーチン2522は、基地局2500を制御して様々な通信動作を実行したり様々な通信プロトコルを実施したりする。基地局制御ルーチン2524が使用されて基地局2500を制御して基本的な基地局機能タスク(たとえば、信号の生成および受信、スケジューリング)を実行し、ならびにストリップシンボル期間中にトーンサブセット割当てシーケンスを使用して信号を無線端末に送信することを含むいくつかの態様の方法のステップを実施する。
【0105】
シグナリングルーチン2528は、復号器2512を有する受信機2502および符号器2514を有する送信機2504の動作を制御する。シグナリングルーチン2528は、送信データ2536および制御情報の生成を制御することを受け持つ。トーンサブセット割当てルーチン2530は、この態様の方法を使用して、ならびに下りリンクストリップシンボル時間情報2540およびセクタID2552を含んだデータ/情報2520を使用して、ストリップシンボル期間中に使用されるべきトーンサブセットを構築する。下りリンクトーンサブセット割当てシーケンスは、セル中のセクタタイプごとに異なり、隣接するセルごとに異なる。WT2600は、下りリンクトーンサブセット割当てシーケンスに従ってストリップシンボル期間中に信号を受信し、基地局2500は、送信信号を生成するために同じ下りリンクトーンサブセット割当てシーケンスを使用する。他の下りリンクトーン割当てホッピングルーチン2532は、ストリップシンボル期間以外のシンボル期間の間、下りリンクトーン情報2542と下りリンクチャネル情報2556とを含んだ情報を使用して、下りリンクトーンホッピングシーケンスを構築する。下りリンクデータトーンホッピングシーケンスは、1つのセルの複数のセクタにわたって同期される。ビーコンルーチン2534は、ビーコン信号(たとえば、1つまたは数個のトーンに集中される比較的高い電力の信号)の送信を制御する。この信号は、同期化の目的で(たとえば、下りリンク信号のフレームタイミング構造ひいてはトーンサブセット割当てシーケンスを、ウルトラスロット境界に同期させるために)使用され得る。
【0106】
図26は、図24に示されているシステム2400の無線端末(たとえば、終端ノード、移動デバイス、…)のいずれか1つ、たとえば、EN(1)2436として使用されることが可能な例示的な無線端末(たとえば、終端ノード、移動デバイス、…)2600を示す。無線端末2600はトーンサブセット割当てシーケンスを実施する。無線端末2600は、復号器2612を含む受信機2602と、符号器2614を含む送信機2604と、プロセッサ2606と、メモリ2608とを含んでおり、様々な要素2602、2604、2606、2608がその上でデータおよび情報を交換することが可能なバス2610によって互いに接続されている。たとえば基地局2500(および/または異種無線端末)に信号を送信するために使用されるアンテナ2605が送信機2604に接続されている。
【0107】
プロセッサ2606(たとえば、CPU)は、無線端末2600の動作を制御し、ならびにルーチン2620を実行すること、およびメモリ2608の中のデータ/情報2622を使用することによって方法を実施する。
【0108】
データ/情報2622は、ユーザデータ2634と、ユーザ情報2636と、トーンサブセット割当てシーケンス情報2650と、仲間ピアリスト2656とを含んでいる。ユーザデータ2634は、送信機2604による基地局2500への送信の前に符号化を行うための符号器2614にルーティングされるピアノード宛のデータと、受信機2602中の復号器2612によって処理された基地局2500から受信されたデータと、を含み得る。ユーザ情報2636は、上りリンクチャネル情報2638と、下りリンクチャネル情報2640と、端末ID情報2642と、基地局ID情報2644と、セクタID情報2646と、モード情報2648とを含んでいる。上りリンクチャネル情報2638は、無線端末2600が基地局2500に送信するときに使用するために基地局2500によって割り当てられた上りリンクチャネルセグメントを識別する情報を含んでいる。上りリンクチャネルは、上りリンクトラフィックチャネルと、専用上りリンク制御チャネル(たとえば、要求チャネル、電力制御チャネル、およびタイミング制御チャネル)と、を含み得る。各上りリンクチャネルは1つまたは複数の論理トーンを含み、各論理トーンは上りリンクトーンホッピングシーケンスの後に続く。上りリンクホッピングシーケンスは、セルの各セクタタイプ間で、および隣接するセル同士の間で異なる。下りリンクチャネル情報2640は、BS2500がデータ/情報をWT2600に送信するときに使用するために、基地局2500によってWT2600に割り当てられた下りリンクチャネルセグメントを識別する情報を含んでいる。下りリンクチャネルは下りリンクトラフィックチャネルと割当てチャネルとを含むことができ、各下りリンクチャネルは1つまたは複数の論理トーンを含み、各論理トーンは、セルの各セクタ間で同期された下りリンクホッピングシーケンスの後に続く。
【0109】
ユーザ情報2636はまた、基地局2500によって割り当てられた識別情報である端末ID情報2642と、WTが通信を確立した相手である特定の基地局2500を識別する基地局ID情報2644と、WT2500が現在位置しているセルの特定のセクタを識別するセクタID情報2646とを含んでいる。基地局ID2644はセルスロープ(cell slope)値を提供し、セクタID情報2646はセクタインデックスタイプを提供し、セルスロープ値およびセクタインデックスタイプはトーンホッピングシーケンスを導き出すために使用され得る。ユーザ情報2636中に同様に含まれているモード情報2648は、WT2600がスリープモード、ホールドモード、またはオンモードのいずれであるかを識別する。
【0110】
トーンサブセット割当てシーケンス情報2650は、下りリンクストリップシンボル時間情報2652と下りリンクトーン情報2654とを含んでいる。下りリンクストリップシンボル時間情報2652は、スーパースロット構造情報、ビーコンスロット構造情報、およびウルトラスロット構造情報などのフレーム同期構造情報と、所与のシンボル期間がストリップシンボル期間であるかどうかを特定し、そうであればストリップシンボル期間のインデックスを特定し、ストリップシンボルが基地局によって使用されるトーンサブセット割当てシーケンスを切り詰めるための再設定ポイントであるかどうかを特定する情報と、を含んでいる。下りリンクトーン情報2654は、基地局2500に割り当てられている搬送周波数と、トーンの数および周波数と、ストリップシンボル期間に割り当てられるべきトーンサブセットの組と、スロープ、スロープインデックス、およびセクタタイプなど、他のセルおよびセクタに特定の値とを含む情報を含んでいる。
【0111】
ルーチン2620は、通信ルーチン2624と、無線端末制御ルーチン2626と、同期化ルーチン2628と、ページングメッセージ生成/ブロードキャストルーチン2630と、ページングメッセージ検出ルーチン2632とを含んでいる。通信ルーチン2624は、WT2600によって使用される様々な通信プロトコルを制御する。たとえば、通信ルーチン2624は、広域ネットワークを介して(たとえば、基地局2500と)、および/またはローカルエリアピアツーピアネットワークを介して(たとえば、(1つまたは複数の)異種無線端末と直接)通信することを可能にし得る。さらなる例として、通信ルーチン2624は、(たとえば、基地局2500から)ブロードキャスト信号を受信することを可能にし得る。無線端末制御ルーチン2626は、受信機2602および送信機2604の制御を含む基本的な無線端末2600機能を制御する。同期ルーチン2628は、無線端末2600を(たとえば、基地局2500からの)受信信号に同期させることを制御する。また、ピアツーピアネットワーク内のピアはこの信号と同期させられ得る。たとえば、この受信信号は、ビーコン、PN(擬似乱数)シーケンス信号、パイロット信号などであり得る。さらに、この信号は周期的に取得され得、ピアにも知られている(たとえば、同期ルーチン2628に関連する)プロトコルが利用されて別個の機能(たとえば、ピア発見、ページング、トラフィック)に対応する間隔を識別し得る。ページングメッセージ生成/ブロードキャストルーチン2630は、識別されたピアページング間隔中に送信するためのメッセージを作成することを制御する。メッセージに関連するシンボルおよび/またはトーンは、(たとえば、ページングメッセージ生成/ブロードキャストルーチン2630に関連する)プロトコルに基づいて選択できる。また、ページングメッセージ生成/ブロードキャストルーチン2630は、メッセージをピアツーピアネットワーク内のピアに送信することを制御し得る。ページングメッセージ検出ルーチン2632は、識別されたピアページング間隔中に受信されたメッセージに基づくピアの検出および識別を制御する。さらに、ページングメッセージ検出ルーチン2632は、仲間ピアリスト2656中に保持されている情報に少なくとも部分的に基づいてピアを識別し得る。
【0112】
図27を参照すると、ピア発見中に識別子をダイレクトシグナリングすることを可能にするシステム2700が示されている。たとえば、システム2700は、無線端末内に少なくとも部分的に存在し得る。システム2700は機能ブロックを含むものとして表されており、この機能ブロックは、プロセッサ、ソフトウェア、またはそれらの組合せ(たとえば、ファームウェア)によって実現される機能を表す機能ブロックであり得ることを理解されたい。システム2700は、一緒に動作することが可能である電気的構成要素の論理グルーピング2702を含んでいる。たとえば、論理グルーピング2702は、時間変動する被符号化識別子を生成するための電気的構成要素2704を含み得る。また、論理グルーピング2702は、ピア発見資源内の複数のセグメントから送信を行なうためのセグメントを被符号化識別子の一部に基づいて選択するための電気的構成要素2706を備え得る。さらに、論理グルーピング2702は、選択されたセグメント中に被符号化識別子の残りをシグナリングするための電気的構成要素2708を含み得る。さらに、システム2700は、電気的構成要素2704、2706、および2708に関連する機能を実行するための命令を保持するメモリ2710を含み得る。メモリ2710の外部にあるものとして示されているが、電気構成要素2704、2706、および2708のうちの1つまたは複数はメモリ2710内に存在し得ることを理解されたい。
【0113】
図28を参照すると、ピア発見中にダイレクトシグナリングされた識別子を復号することを可能にするシステム2800が示されている。たとえば、システム2800は、無線端末内に少なくとも部分的に存在し得る。システム2800は機能ブロックを含むものとして表されており、この機能ブロックは、プロセッサ、ソフトウェア、またはそれらの組合せ(たとえば、ファームウェア)によって実現される機能を表す機能ブロックであり得ることを理解されたい。システム2800は、一緒に動作することが可能である電気的構成要素の論理グルーピング2802を含んでいる。たとえば、論理グルーピング2802は、ピア発見資源のセグメント中のシンボル上でトーンを受信するための電気的構成要素2804を含み得る。また、論理グルーピング2802は、共通の送信無線端末から得られたトーンのシーケンスを割り出すために電力レベル類似度に基づいてシンボルの各々からの特定のトーンを相関させるための電気的構成要素2806を備え得る。さらに、論理グルーピング2802は、セグメントとトーンのシーケンスとに基づいて送信無線端末の識別子を割り出すための電気的構成要素2808を含み得る。さらに、システム2800は、電気的構成要素2804、2806、および2808に関連する機能を実行するための命令を保持するメモリ2810を含み得る。メモリ2810の外部にあるものとして示されているが、電気構成要素2804、2806、および2808のうちの1つまたは複数はメモリ2810内に存在し得ることを理解されたい。
【0114】
図29を参照すると、ピア発見間隔内に予約されたシンボルを組み込むことを可能にするシステム2900が示されている。たとえば、システム2900は、無線端末内に少なくとも部分的に存在し得る。システム2900は機能ブロックを含むものとして表されており、この機能ブロックは、プロセッサ、ソフトウェア、またはそれらの組合せ(たとえば、ファームウェア)によって実現される機能を表す機能ブロックであり得ることを理解されたい。システム2900は、一緒に動作することが可能である電気的構成要素の論理グルーピング2902を含んでいる。たとえば、論理グルーピング2902は、ピアツーピアネットワーク内でのタイミングを同期させるための電気的構成要素2904を含み得る。また、論理グルーピング2902は、タイミングによって指定されたピア発見間隔中に識別子の少なくとも一部を送信するための電気的構成要素2906を備え得る。さらに、論理グルーピング2902は、タイミングオフセットを特定し、そのタイミングオフセットから回復することを可能にするために、ピア発見間隔内の少なくとも1つのシンボルを予約するための電気的構成要素2908を含み得る。さらに、システム2900は、電気的構成要素2904、2906、および2908に関連する機能を実行するための命令を保持するメモリ2910を含み得る。メモリ2910の外部にあるものとして示されているが、電気構成要素2904、2906、および2908のうちの1つまたは複数はメモリ2910内に存在し得ることを理解されたい。
【0115】
図30を参照すると、ピア発見中にオフセットを緩和するためにタイミングをシフトすることを可能にするシステム3000が示されている。たとえば、システム3000は、無線端末内に少なくとも部分的に存在し得る。システム3000は機能ブロックを含むものとして表されており、この機能ブロックは、プロセッサ、ソフトウェア、またはそれらの組合せ(たとえば、ファームウェア)によって実現される機能を表す機能ブロックであり得ることを理解されたい。システム3000は、一緒に動作することが可能である電気的構成要素の論理グルーピング3002を含んでいる。たとえば、論理グルーピング3002は、ピアツーピアネットワーク内でのタイミングを同期させるための電気的構成要素3004を含み得る。また、論理グルーピング3002は、ピア発見間隔中に少なくとも1つの識別子に関連するシンボル上でトーンを受信するための電気的構成要素3006を備え得る。さらに、論理グルーピング3002は、予約されたシンボル上でトーンを得るとタイミングオフセットを特定するための電気的構成要素3008を含み得る。論理グルーピング3002はまた、タイミングオフセットを補正するための電気的構成要素3010も含み得る。さらに、システム3000は、電気的構成要素3004、3006、3008、および3010に関連する機能を実行するための命令を保持するメモリ3012を含み得る。メモリ3012の外部にあるものとして示されているが、電気構成要素3004、3006、3008、および3010のうちの1つまたは複数はメモリ3012内に存在し得ることを理解されたい。
【0116】
図31を参照すると、複数のピア発見間隔にわたって識別子をシグナリングすることを可能にするシステム3100が示されている。たとえば、システム3100は、無線端末内に少なくとも部分的に存在し得る。システム3100は機能ブロックを含むものとして表されており、この機能ブロックは、プロセッサ、ソフトウェア、またはそれらの組合せ(たとえば、ファームウェア)によって実現される機能を表す機能ブロックであり得ることを理解されたい。システム3100は、一緒に動作することが可能である電気的構成要素の論理グルーピング3102を含んでいる。たとえば、論理グルーピング3102は、ピア発見間隔中に第1の部分的識別子を送信するための電気的構成要素3104を含み得る。また、論理グルーピング3102は、第2のピア発見間隔中に第2の部分的識別子を送信するための電気的構成要素3106を備え得、第1の部分的識別子と第2の部分的識別子内のXビットが重複する。さらに、システム3100は、電気的構成要素3104および3106に関連する機能を実行するための命令を保持するメモリ3108を含み得る。メモリ3108の外部にあるものとして示されているが、電気構成要素3104および3106のうちの1つまたは複数は、メモリ3108内に存在し得ることを理解されたい。
【0117】
図32を参照すると、重複している情報に基づいて異なるピア発見間隔中に得られた部分的識別子をリンクすることを可能にするシステム3200が示されている。たとえば、システム3200は、無線端末内に少なくとも部分的に存在し得る。システム3200は機能ブロックを含むものとして表されており、この機能ブロックは、プロセッサ、ソフトウェア、またはそれらの組合せ(たとえば、ファームウェア)によって実現される機能を表す機能ブロックであり得ることを理解されたい。システム3200は、一緒に動作することが可能である電気的構成要素の論理グルーピング3202を含んでいる。たとえば、論理グルーピング3202は、第1のピア発見間隔中に部分的識別子の第1の組を受信するための電気的構成要素3204を含み得る。さらに、論理グルーピング3202は、第2のピア発見間隔3206中に部分的識別子の第2の組を受信するための電気的構成要素3206を備え得る。さらに、論理グルーピング3202は、ビット重複に基づいて第1の組からの部分的識別子と第2の組からの部分的識別子とを照合するための電気的構成要素3208を含み得る。さらに、システム3200は、電気的構成要素3204、3206、および3208に関連する機能を実行するための命令を保持するメモリ3210を含み得る。メモリ3210の外部にあるものとして示されているが、電気構成要素3204、3206、および3208のうちの1つまたは複数は、メモリ3210内に存在し得ることを理解されたい。
【0118】
図33を参照すると、ピア発見のために部分的識別子をシグナリングすると共にブルームフィルタを使用することを可能にするシステム3300が示されている。たとえば、システム3300は、無線端末内に少なくとも部分的に存在し得る。システム3300は機能ブロックを含むものとして表されており、この機能ブロックは、プロセッサ、ソフトウェア、またはそれらの組合せ(たとえば、ファームウェア)によって実現される機能を表す機能ブロックであり得ることを理解されたい。システム3300は、一緒に動作することが可能である電気的構成要素の論理グルーピング3302を含んでいる。たとえば、論理グルーピング3302は、ピア発見間隔中に第1の部分的識別子を送信するための電気的構成要素3304を含み得る。また、論理グルーピング3302は、第2のピア発見間隔3306中に第2の組の部分的識別子を送信するための電気的構成要素3206を備え得る。さらに、論理グルーピング3302は、第1の部分的識別子と第2の部分的識別子の組合せに基づいてブルームフィルタ情報を生成するための電気的構成要素3308を含み得る。論理グルーピング3302はまた、ピアが第1の部分的識別子と第2の部分的識別子をリンクすることを可能にするためにブルームフィルタ情報を送信するための電気的構成要素3310も含み得る。さらに、システム3300は、電気的構成要素3304、3306、3308、および3310に関連する機能を実行するための命令を保持するメモリ3312を含み得る。メモリ3312の外部にあるものとして示されているが、電気構成要素3304、3306、3308、および3310のうちの1つまたは複数は、メモリ3312内に存在し得ることを理解されたい。
【0119】
図34を参照すると、部分的識別子を照合するためにブルームフィルタを使用することを可能にするシステム3400が示されている。たとえば、システム3400は、無線端末内に少なくとも部分的に存在し得る。システム3400は機能ブロックを含むものとして表されており、この機能ブロックは、プロセッサ、ソフトウェア、またはそれらの組合せ(たとえば、ファームウェア)によって実現される機能を表す機能ブロックであり得ることを理解されたい。システム3400は、一緒に動作することが可能である電気的構成要素の論理グルーピング3402を含んでいる。たとえば、論理グルーピング3402は、第1のピア発見間隔中に部分的識別子の第1の組を受信するための電気的構成要素3404を含み得る。さらに、論理グルーピング3402は、第2のピア発見間隔3406中に部分的識別子の第2の組を受信するための電気的構成要素3206を備え得る。また、論理グルーピング3402は、受信されたブルームフィルタ情報に基づいて第1の組からの部分的識別子と第2の組からの部分的識別子をリンクするための電気的構成要素3408を含み得る。さらに、システム3400は、電気的構成要素3404、3406、および3408に関連する機能を実行するための命令を保持するメモリ3410を含み得る。メモリ3410の外部にあるものとして示されているが、電気構成要素3404、3406、および3408のうちの1つまたは、複数はメモリ3410内に存在し得ることを理解されたい。
【0120】
諸実施形態がソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェアまたはマイクロコード、プログラムコードまたはコードセグメントで実現される場合、これらは記憶構成要素などの機械可読媒体中に格納され得る。コードセグメントは、プロシージャ、関数、サブプログラム、プログラム、ルーチン、サブルーチン、モジュール、ソフトウェアパッケージ、クラス、または命令、データ構造もしくはプログラムステートメントの任意の組合せを表し得る。コードセグメントは、情報、データ、引数、パラメータ、またはメモリ内容を渡すこと、および/または受信することによって、別のコードセグメントまたはハードウェア回路に接続され得る。情報、引数、パラメータ、データなどは、メモリ共有、メッセージパッシング、トークンパッシング、ネットワーク送信などを含む適切な手段を使用して渡し、転送し、または送信され得る。
【0121】
ソフトウェアによって実現の場合、本明細書で説明されている技法は、本明細書で説明されている機能を実行するモジュール(たとえば、プロシージャ、関数など)を用いて実現され得る。ソフトウェアコードは、メモリユニットに記憶され、プロセッサによって実行され得る。メモリユニットは、プロセッサの内部またはプロセッサの外部に実装され得、その場合、当技術分野で知られているように様々な手段を介してプロセッサに通信可能に接続されることが可能である。
【0122】
ここまでの記述内容は、1つまたは複数の実施形態の例を含む。上述の実施形態について説明する目的で構成要素または方法のあらゆる考えられる組合せについて説明することは当然不可能であり、しかし、当業者なら、様々な実施形態の多数のさらなる組合せおよび置換が可能であることを認識し得る。したがって、説明されている実施形態は、添付の特許請求の範囲の趣旨および範囲内に入るすべてのそのような改変形態、変更形態および変形形態を包含することが意図されている。さらに、「含む(include)」という用語は、発明を実施するための形態または特許請求の範囲のいずれかで使用される限り、「備える(comprising)」という用語が使用時に請求項における移行語と解釈されるので「備える(comprising)」と同様に包括的なものであることが意図されている。
【技術分野】
【0001】
以下の説明は、概して、無線通信に関し、より詳しくは、ピアツーピアネットワーク内でのピア発見中に被符号化信号(coded signal)に基づいてピアを識別することに関する。
【背景技術】
【0002】
無線通信システムは、様々なタイプの通信を提供するために広く展開されており、たとえば、音声および/またはデータが、そのような無線通信システムを介して提供され得る。典型的な無線通信システムまたはネットワークは、1つまたは複数の共有資源へのアクセスを複数のユーザに提供することが可能である。たとえば、システムは、周波数分割多重(FDM)、時分割多重(TDM)、符号分割多重(CDM)、直交周波数分割多重(OFDM)などの様々な多元接続技法を使用し得る。
【0003】
一般的な無線通信システムは、カバレージエリア(coverage area)を提供する1つまたは複数の基地局を使用する。典型的な基地局は、ブロードキャスト、マルチキャストおよび/またはユニキャストサービス用の複数のデータストリームを送信することが可能であり、データストリームは無線端末の独立した受信対象データのストリームであり得る。そのような基地局のカバレージエリア内の無線端末は、複合ストリームによって搬送される1つ、2つ以上、またはすべてのデータストリームを受信するために使用されることが可能である。同様に、無線端末は、データを基地局または別の無線端末に送信することが可能である。
【0004】
無線通信システムは、データを転送するための無線スペクトルの様々な部分を活用する。しかしながら、無線スペクトルは、費用のかかる貴重な資源である。たとえば、無線スペクトルの一部分にわたって(たとえば、認可されたスペクトルの範囲内で)無線通信システムを動作させることを所望する企業が、相当なコストを負い得る。さらに、従来の技法は、一般に、無線スペクトルの非効率的な利用をもたらす。一般的な例によれば、広域ネットワークセルラー通信のために割り当てられたスペクトルは時間および空間にわたって一様に利用されないことが多いので、所与の地理的場所でまたは所与の時間間隔中にスペクトルのかなりのサブセットが使用されないことがある。
【0005】
別の例によれば、無線通信システムは、ある無線端末が別の無線端末に信号を直接転送し得るピアツーピアアーキテクチャまたはアドホックアーキテクチャを使用することが多い。したがって、信号は基地局を通過する必要がなく、むしろ、互いの範囲内の無線端末同士が直接発見および/または通信し得る。しかしながら、従来のピアツーピアネットワークは、一般に、ピアが特定の時間に異なるタスクを実行し得る非同期方式で動作する。したがって、ピアは、範囲内の異種ピアの識別および/または通信に関連する困難に遭遇し得、電力が非効率的に利用され得る。
【発明の概要】
【0006】
以下は、1つまたは複数の実施形態の基本的な理解を与えるために、そのような実施形態の簡略化された概要を提示する。この概要は、すべての企図されている実施形態の包括的な概観ではなく、すべての実施形態の主要または重要な要素を特定するものでも、いずれかまたはすべての実施形態の範囲を定めるものでもない。その唯一の目的は、後で提示されるより詳細な説明の導入として、1つまたは複数の実施形態のいくつかの観念を簡略化された形式で提示することである。
【0007】
1つまたは複数の実施形態およびその対応する開示によれば、ピアツーピアネットワーク内でのピア発見中に被符号化信号(coded signal)に基づいてピアの識別を円滑にすることに関する様々な態様が説明される。たとえば、時間周波数資源をいくつかのセグメントに区分するダイレクトシグナリング(直接シグナリング(direct signaling))を利用して、ピア発見間隔(peer discovery interval)内で識別子が通信されることが可能である。したがって、送信のために選択された特定のセグメントは識別子の一部をシグナリングし(信号し(signal))、残りは、選択されたセグメント内で通信されるトーンに基づいてシグナリングされることが可能である。さらに、タイミングオフセットを特定および/または補正することを可能にするために、資源内のシンボルのサブセットが予約される(たとえば、未使用にされる)ことが可能である。さらに、各ピア発見間隔中に通信される部分的識別子(partial identifier)同士が(たとえば、重複しているビットおよび/またはブルームフィルタ情報に基づいて)リンクされることが可能になるように、複数のピア発見間隔にわたってシグナリングが実施されることが可能である。
【0008】
関連する態様によれば、ピア発見中に識別子をダイレクトシグナリングすることを円滑にする方法が本明細書で説明される。本方法は、時間変動する被符号化識別子(time varying coded identifier)を生成することを含むことが可能である。また、本方法は、被符号化識別子の一部に基づいてピア発見資源内の複数のセグメントから送信のためのセグメントを選択することを備えることが可能である。さらに、本方法は、選択されたセグメント中に被符号化識別子の残りをシグナリングすることを含むことが可能である。
【0009】
別の態様は、無線通信装置に関する。本無線通信装置は、時間変動する被符号化識別子を生成することと、被符号化識別子の一部に基づいてピア発見資源内の複数のセグメントから送信のためのセグメントを選択することと、選択されたセグメント中に被符号化識別子の残りをシグナリングすることと、に関係する命令を保持するメモリを含むことが可能である。さらに、本無線通信装置は、メモリに接続され、メモリ中に保持されている命令を実行するように構成されたプロセッサを含むことが可能である。
【0010】
さらに別の態様は、ピア発見中に識別子をダイレクトシグナリングすることを可能にする無線通信装置に関する。本無線通信装置は、時間変動する被符号化識別子を生成するための手段を含むことが可能である。さらに、本無線通信装置は、被符号化識別子の一部に基づいてピア発見資源内の複数のセグメントから送信のためのセグメントを選択するための手段を含むことが可能である。さらに、本無線通信装置は、選択されたセグメント中に被符号化識別子の残りをシグナリングするための手段を含むことが可能である。
【0011】
さらに別の態様は、時間変動する被符号化識別子を生成することと、被符号化識別子の一部に基づいてピア発見資源内の複数のセグメントから送信のためのセグメントを選択することと、選択されたセグメント中に被符号化識別子の残りをシグナリングすることと、を行うための機械実行可能命令(machine-executable instruction)を記憶した機械可読媒体(machine-readable medium)に関する。
【0012】
別の態様によれば、無線通信システムにおける装置は、時間変動する符号化識別子を生成するように構成されることが可能なプロセッサを含むことが可能である。また、プロセッサは、符号化識別子の一部に基づいてピア発見資源内の複数のセグメントから送信のためのセグメントを選択するように構成されることが可能である。さらに、プロセッサは、選択されたセグメント中に符号化識別子の残りをシグナリングするように構成されることが可能である。
【0013】
他の態様によれば、ピア発見中にダイレクトシグナリングされた識別子を復号することを円滑にする方法が本明細書で説明されている。本方法は、ピア発見資源のセグメント中のシンボル上でトーンを受信することを含むことが可能である。また、本方法は、共通の送信無線端末から得られたトーンのシーケンスを決定するために電力レベル類似度に基づいてシンボルの各々からの特定のトーンを相関させることを備えることが可能である。さらに、本方法は、セグメントとトーンのシーケンスとに基づいて送信無線端末の識別子を判断することを含むことが可能である。
【0014】
さらに別の態様は、ピア発見資源のセグメント中のシンボル上でトーンを受信することと、共通の送信無線端末から得られたトーンのシーケンスを決定するために電力レベル類似度に基づいてシンボルの各々からの特定のトーンを相関させることと、セグメントとトーンのシーケンスとに基づいて送信無線端末の識別子を判断することと、を行うための命令を保持するメモリを含むことが可能な無線通信装置に関する。さらに、本無線通信装置は、メモリに接続され、メモリ中に保持されている命令を実行するように構成されたプロセッサを含むことが可能である。
【0015】
別の態様は、ピア発見中にダイレクトシグナリングされた識別子を復号することを可能にする無線通信装置に関する。本無線通信装置は、ピア発見資源のセグメント中のシンボル上でトーンを受信するための手段と、共通の送信無線端末から得られたトーンのシーケンスを決定するために電力レベル類似度に基づいてシンボルの各々からの特定のトーンを相関させるための手段と、セグメントとトーンのシーケンスとに基づいて送信無線端末の識別子を判断するための手段と、を含むことが可能である。
【0016】
さらに別の態様は、ピア発見資源のセグメント中のシンボル上でトーンを受信することと、共通の送信無線端末から得られたトーンのシーケンスを決定するために電力レベル類似度に基づいてシンボルの各々からの特定のトーンを相関させることと、セグメントとトーンのシーケンスとに基づいて送信無線端末の識別子を判断することと、を行うための機械実行可能命令(machine-executable instruction)を記憶した機械可読媒体(machine-readable medium)に関する。
【0017】
別の態様によれば、無線通信システムにおける装置は、ピア発見資源のセグメント中のシンボル上でトーンを受信するように構成されることが可能なプロセッサを含むことが可能である。また、本プロセッサは、共通の送信無線端末から得られたトーンのシーケンスを決定するために電力レベル類似度に基づいてシンボルの各々からの特定のトーンを相関させるように構成されることが可能である。さらに、本プロセッサは、セグメントとトーンのシーケンスとに基づいて送信無線端末の識別子を判断するように構成されることが可能である。
【0018】
上記のおよび関連する目的を達成するために、1つまたは複数の実施形態は、以下で十分に説明され、また、特に特許請求の範囲で指摘されている特徴を備えている。以下の説明および添付の図面は、1つまたは複数の実施形態のいくつかの例示的な態様を詳細に記述する。ただし、これらの態様は、様々な実施形態の原理を使用する様々な方法のほんのいくつかを示すものであり、説明されている実施形態は、すべてのそのような態様およびそれらの等価物を含む。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本明細書に記載の様々な態様による無線通信システムを示す図。
【図2】ピアツーピアネットワークにおける無線端末同士の間の通信を同期させる例示的なシステムを示す図。
【図3】ピアツーピア環境内で通信している同期されているピアによって利用される例示的なタイミング図。
【図4】ピア発見間隔の例示的なタイミング図。
【図5】ピアツーピアネットワーク上で同期されている通信を実施する例示的なシステムを示す図。
【図6】ピア発見間隔中の送信に関連する例示的な時間周波数グリッドを示す図。
【図7】可逆関数の利用がピアツーピアネットワークにおいて受信信号から識別子を解読することを可能にする、ピア発見信号を生成するために可逆関数を使用することを可能にする例示的なシステムを示す図。
【図8】可逆関数を用いて生成されたピア発見信号のリンクされたシーケンスの評価の例示的な図。
【図9】ピア発見用に使用されるダイレクトシグナリング符号化方式で利用される資源の例示的な図。
【図10】ピア発見間隔から選択された例示的なセグメントを示す図。
【図11】ピア発見中の無線端末同士の間の例示的なタイミングオフセットを示す図。
【図12】ピア発見のために完全識別子を通信するための複数のピア発見間隔にわたる部分的識別子の転送を示す例示的な図。
【図13】複数のピア発見間隔にわたって識別子を通信するためのリンク方式を示す別の例示的な図。
【図14】ブルームフィルタを使用してピア発見中に識別子が通信されたかどうかを検証する方式を示す例示的な図。
【図15】スライディングウィンドウおよびブルームフィルタを示す例示的な図。
【図16】ピア発見中に識別子をダイレクトシグナリングすることを円滑にする例示的な方法を示す図。
【図17】ピア発見中にダイレクトシグナリングされた識別子を復号することを円滑にする例示的な方法を示す図。
【図18】ピア発見間隔内に予約されたシンボルを組み込むことを円滑にする例示的な方法を示す図。
【図19】ピア発見中にオフセットを緩和するためにタイミングをシフトすることを円滑にする例示的な方法を示す図。
【図20】複数のピア発見間隔にわたって識別子をシグナリングすることを円滑にする例示的な方法を示す図。
【図21】重複している情報に基づいて異なるピア発見間隔中に得られた部分的識別子同士をリンクすることを円滑にする例示的な方法を示す図。
【図22】ピア発見のために部分的識別子をシグナリングしながらブルームフィルタを使用することを円滑にする例示的な方法を示す図。
【図23】ブルームフィルタを使用して部分的識別子を照合することを円滑にする例示的な方法を示す図。
【図24】複数のセルを含む様々な態様に従って実装された例示的な通信システムを示す図。
【図25】様々な態様による例示的な基地局を示す図。
【図26】本明細書に記載の様々な態様に従って実装された例示的な無線端末(たとえば、移動デバイス、終端ノード、…)を示す図。
【図27】ピア発見中に識別子をダイレクトシグナリングすることを可能にする例示的なシステムを示す図。
【図28】ピア発見中にダイレクトシグナリングされた識別子を復号することを可能にする例示的なシステムを示す図。
【図29】予約されたシンボルをピア発見間隔内に組み込むことを可能にする例示的なシステムを示す図。
【図30】ピア発見中にタイミングをシフトしてオフセットを緩和することを可能にする例示的なシステムを示す図。
【図31】複数のピア発見間隔にわたって識別子をシグナリングすることを可能にする例示的なシステムを示す図。
【図32】重複している情報に基づいて異なるピア発見間隔中に得られた部分的識別子同士をリンクすることを可能にする例示的なシステムを示す図。
【図33】ピア発見のために部分的識別子をシグナリングすると共にブルームフィルタを使用することを可能にする例示的なシステムを示す図。
【図34】ブルームフィルタを使用して部分的識別子を照合することを可能にする例示的なシステムを示す図。
【発明を実施するための形態】
【0020】
次に、図面を参照しながら様々な実施形態について説明されるが、全体にわたって同様の要素を指すのに同様の参照符号が使用される。以下の記述では、説明の目的で、1つまたは複数の実施形態の完全な理解を提供するために多数の具体的な詳細が記載されている。ただし、そのような(1つまたは複数の)実施形態は、これらの具体的な詳細なしに実施され得ることは明らかであろう。他の例では、1つまたは複数の実施形態の説明を円滑にするために、よく知られた構造およびデバイスがブロック図の形態で示されている。
【0021】
本出願で使用されている「構成要素」、「モジュール」、「システム」などの用語は、ハードウェア、ファームウェア、ハードウェアとソフトウェアの組合せ、ソフトウェア、または実行中のソフトウェアなど、コンピュータ関連のエンティティを指すことが意図されている。たとえば、構成要素は、プロセッサ上で実行されるプロセス、プロセッサ、オブジェクト、実行可能ファイル、実行スレッド、プログラム、および/またはコンピュータであり得るが、これらに限定されない。例として、コンピューティングデバイス上で実行されるアプリケーションと、そのコンピューティングデバイスの両方が構成要素であり得る。1つまたは複数の構成要素がプロセスおよび/または実行スレッド内に常駐することが可能であり、1つの構成要素が1つのコンピュータ上に配置され、および/または2つ以上のコンピュータ間に分散されてもよい。さらに、これらの構成要素は、様々なデータ構造を記憶した様々なコンピュータ可読媒体(computer readable media)から実行可能である。これらの構成要素は、1つまたは複数のデータパケット(たとえば、ローカルシステム、分散システム内、および/または他のシステムを用いるインターネットなどのネットワーク上の別の構成要素と信号を用いて対話する1つの構成要素からのデータ)を有する信号などに従ってローカルおよび/またはリモートプロセスによって通信し得る。
【0022】
さらに、無線端末との関連で様々な実施形態が本明細書で説明されている。無線端末は、システム、加入者ユニット、加入者局、移動局、移動体、移動体デバイス、相手局、遠隔端末、アクセス端末、ユーザ端末、端末、無線通信デバイス、ユーザエージェント、ユーザデバイス、またはユーザ機器(UE)と呼ばれることもある。無線端末は、セルラー電話、コードレス電話、セッション開始プロトコル(SIP)電話、無線ローカルループ(WLL)局、携帯情報端末(PDA)、無線接続能力を有するハンドヘルドデバイス、コンピューティングデバイス、または無線モデムに接続された他の処理デバイスであり得る。さらに、基地局との関連で様々な実施形態が本明細書で説明されている。基地局は、(1つまたは複数の)無線端末と通信するために利用され得、アクセスポイント、ノードB、または何らかの他の用語で呼ばれることもある。
【0023】
さらに、本明細書で説明されている様々な態様または特徴は、標準的プログラミングおよび/またはエンジニアリング技術を使用した方法、装置または製品として実施され得る。本明細書で使用されている「製品(article of manufacture)」という用語は、任意のコンピュータ可読デバイス(computer-readable device)、キャリア、または媒体からアクセス可能なコンピュータプログラムを包含することが意図されている。たとえば、コンピュータ可読媒体は、磁気記憶デバイス(たとえば、ハードディスク、フロッピー(登録商標)ディスク、磁気ストリップなど)、光ディスク(たとえば、コンパクトディスク(CD)、デジタル多用途ディスク(DVD)など)、スマートカード、およびフラッシュメモリデバイス(たとえば、EPROM、カード、スティック、キードライブなど)を含み得るが、これらに限定されない。さらに、本明細書で説明されている様々な記憶媒体は、情報を記憶するための1つまたは複数のデバイスおよび/または他の機械可読媒体を表し得る。「機械可読媒体(machine-readable medium)」という用語は、無線チャネル、ならびに(1つまたは複数の)命令および/またはデータを記憶、含有、および/または搬送することが可能な様々な他の媒体を含み得るが、これらに限定されない。
【0024】
次に、図1を参照すると、本明細書で提示されている様々な実施形態による無線通信システム100が示されている。システム100は、1つまたは複数の無線端末102を備え得る。2つの無線端末102が示されているが、システム100は、実質的に任意の数の無線端末102を含むことが可能であることを理解されたい。無線端末102は、たとえば、セルラー電話機、スマートフォン、ラップトップ、ハンドヘルド通信デバイス、ハンドヘルドコンピューティングデバイス、衛星ラジオ、全地球測位システム、PDA、および/または無線通信システム100を介して通信するための他の適切なデバイスであり得る。無線端末102は、ローカルエリアピアツーピア(P2P)ネットワーク(たとえば、アドホックネットワーク)を介して互いに直接通信することが可能である。ピアツーピア通信は、無線端末102同士の間で信号を直接転送することによって実施され得、したがって、信号は基地局(たとえば、基地局104)を通過する必要がない。ピアツーピアネットワークは、(たとえば、家庭、オフィスなどのタイプの環境内で)短距離の高データ転送速度通信を提供し得る。
【0025】
さらに、システム100は広域ネットワーク(WAN)をサポートし得る。システム100は、互いにおよび/または1つまたは複数の無線端末102に対して無線通信信号の受信、送信、中継などを行う基地局104(たとえば、アクセスポイント)および/または任意の数の異種(disparate)基地局(図示せず)を1つまたは複数のセクタ内で含み得る。基地局104は送信機チェーンと受信機チェーンとを備えることが可能であり、送信機チェーンおよび受信機チェーンの各々は、当業者に理解されるように、信号の送信および受信に関連する複数の構成要素(たとえば、プロセッサ、変調器、マルチプレクサ、復調器、デマルチプレクサ、アンテナ、…)を備えることが可能である。(1つまたは複数の)無線端末102は、システム100によってサポートされている広域インフラストラクチャネットワークを介して通信するとき、基地局104に信号を送信し、および/または基地局104から信号を受信し得る。
【0026】
無線端末102間のピアツーピア通信は同期式であり得る。たとえば、無線端末102は、別個の機能のパフォーマンスを同期させるために共通のクロック基準(clock reference)を利用し得る。無線端末102は、無線端末102同士の動作を同期させるために利用されるタイミング信号を基地局104(および/またはより少ない機能を提供する送信機(図示せず))から取得し得る。無線端末102は、GPS衛星などの他のソースからタイミング信号を取得し得る。一例によれば、ピア発見、ページング、およびトラフィックなどの機能のためにピアツーピアネットワーク中で時間を有意味に(meaningfully)区分することができる。さらに、各ピアツーピアネットワークが、自身の時間を設定し得ることが企図されている。
【0027】
ピアツーピアネットワークにおける通信が生じることが可能になる前に、無線端末102(たとえば、ピア)は互いを検出および識別し得る。ピア間でのこの相互の検出および識別が行われるプロセスはピア発見と呼ばれ得る。システム100は、ピアツーピア通信を確立することを所望するピアが短いメッセージを定期的に送信するとともに他のピアの送信をリスン(listen)するということを規定することによって、ピア発見をサポートし得る。
【0028】
ピア発見のための送信はピア発見間隔と呼ばれる指定された期間に定期的に行われ得、ピア発見間隔のタイミングは、プロトコルによって事前決定されており、無線端末102にとって既知であり得る。ピアは、共通のクロック基準に同期され得る。たとえば、無線端末102は、ローカル(local)に位置する基地局104からの少量のブロードキャスト情報を復号し得る。同期により、所与の地理的位置にあるピアは、各発見間隔の開始および終了を認識することが可能になる。
【0029】
ローカルエリアピアツーピアネットワークと広域ネットワークは通信を実施するために共通の無線スペクトルを共有し得、したがって異種タイプのネットワークを介してデータを転送するために帯域幅が共有され得る。たとえば、ピアツーピアネットワークと広域ネットワークは両方とも、認可されたスペクトル上で通信し得る。ただし、ピアツーピア通信は広域ネットワークインフラストラクチャを利用する必要がない。
【0030】
次に図2を参照すると、ピアツーピアネットワークにおける無線端末同士の間の通信を同期させるシステム200が示されている。システム200は、実質的に任意の個数の異種無線端末(たとえば、異種無線端末1 204、…、異種無線端末X 206(Xは任意の整数であり得る))と直接通信する無線端末202を含んでいる。以下は無線端末202に関するさらなる詳細を提供するが、そのような説明は異種無線端末204〜206にも当てはまることを理解されたい。
【0031】
無線端末202はさらに、無線端末202と異種無線端末204〜206との間のタイミングを一致させるシンクロナイザ208を含み得る。シンクロナイザ208は、そのタイミングを共通のクロック基準から取り得る。異種無線端末204〜206の同様のシンクロナイザ(図示せず)は、それらのそれぞれのタイミングを同じ共通のクロック基準から取り得る。さらに、シンクロナイザ208は、共通のクロック基準を評価するための所定のプロトコルを利用して、共通のクロック基準に関連する時刻(たとえば、現在時刻)に実施される機能のタイプを識別し得る。したがって、たとえば、シンクロナイザ208、および異種無線端末204〜206の同様のシンクロナイザ(図示せず)は、共通のクロック基準から識別された期間をピア発見、ページング、またはトラフィックのうちの1つのために使用され得ると判断し得る。無線端末202〜206は互いに直接通信していないが、識別された期間は、シンクロナイザ208、および異種無線端末204〜206の同様のシンクロナイザ(図示せず)に対して実質的に同じまたは同様である。
【0032】
シンクロナイザ208によって利用される共通のクロック基準は、無線端末202および異種無線端末204〜206の近傍にある基地局(図示せず)からのブロードキャスト情報であり得る。別の共通のクロック基準は、GPS衛星信号を含み得る。たとえば、ブロードキャスト情報は、ビーコン、PN(擬似乱数)シーケンス信号、パイロット信号、または他のブロードキャスト信号であり得る。また、ブロードキャスト信号は基地局から定期的に受信され得る。さらに、シンクロナイザ208によってブロードキャスト信号からタイミング情報が割り出され得る。例として、無線端末202と異種無線端末204〜206は、同じブロードキャスト信号を受信してそれに同期し得、したがって時間の共通の理解を有する。時間の共通の観念(notion of time)が利用されて、タイムラインを、無線インターフェースプロトコルによって規定された所定パターンに従って、各タイプの機能(たとえば、ピア発見、ページング、トラフィック)のために別個の期間へと区分し得る。
【0033】
さらに、無線端末202は、シンクロナイザ208によって割り出されたピア発見間隔中にピア発見を実施するピア発見コミュニケータ210を含み得る。ピア発見コミュニケータ210はさらに、信号ブロードキャスタ212とピア検出器214とを備え得る。信号ブロードキャスタ212は、異種(disparate)無線端末204〜206が無線端末202を検出および識別することを可能にするメッセージを、ピア発見間隔の第1の部分中に異種無線端末204〜206に送信し得る。さらに、ピア発見間隔の第2の部分中に、ピア検出器214は、(1つまたは複数の)異種無線端末204〜206から送信された(1つまたは複数の)メッセージを受信し得る。ピア検出器214は、(1つまたは複数の)受信メッセージを分析して、その(1つまたは複数の)メッセージが対応する(1つまたは複数の)異種無線端末204〜206を検出および識別し得る。いくつかの実施形態では、ピア発見間隔の第1および第2の部分は時間的に重複していなくてもよい。さらに、ピア発見間隔の第1の部分と第2の部分との間に送信/受信スイッチガードタイムが予約され得る。
【0034】
例として、無線端末202は、異種無線端末1 204と異種無線端末X 206とを含むピアツーピアネットワーク中に入リ得る。ネットワークに入ると、シンクロナイザ208は、(たとえば、受信した共通のクロック基準に基づいて)ピアツーピア通信に関連するタイミングを割り出し得る。さらに、ピア発見のための区分された時間に、信号ブロードキャスタ212は、範囲内の異種無線端末(たとえば、異種無線端末204〜206)に信号をブロードキャストし得る。異種無線端末204〜206は、この信号を利用して、無線端末202がネットワークに入ったことを検出し、また/または無線端末202の識別情報を判断し得る。さらに、ピア検出器214は、異種無線端末204〜206からブロードキャスト信号を取得し得る。ピア検出器214は、取得された信号を分析して、異種無線端末204〜206を検出し、および/または異種無線端末204〜206を識別し得る。
【0035】
ピア発見コミュニケータ210によって実施されるピア発見は、受動型(passive)とすることができる。さらに、ピア発見は対称的(symmetric)とすることができ、したがって、無線端末202は異種無線端末1 204を検出および識別し得、異種無線端末1 204は無線端末202を検出および識別し得る。しかしながら、第1の無線端末は第2の無線端末を検出および識別し得るが、第2の無線端末が第1の無線端末を検出および識別することができないことが企図されている。さらに、ピア発見のために利用される画定された時間間隔がピア発見間隔同士の間の時間よりもはるかに短いものであり得る。さらに、検出および識別の時、無線端末202と(1つまたは複数の)異種無線端末204〜206との間のさらなる通信(たとえば、ページング、トラフィック)が実施され得るが、実施されなくてもよい。
【0036】
図3を参照すると、ピアツーピア環境内で通信している同期した諸ピアによって利用される例示的なタイミング図300が示されている。タイミング図300は、ピア発見のための間隔と、ページングおよび通信トラフィックなどの異なる機能のための間隔とで区分され得る。上記のように、ピア同士は共通のクロック基準に基づいて同期され得るので、諸ピアはタイミング図300の共通の観念を有し得る。ピア発見間隔302が示されている。各ピア発見間隔302はT0の持続時間を有し得る。ピア発見間隔302は、ピアを検出および識別するために専用であり得る。さらに、ピア発見間隔302同士の間の時間はT1であり得る。隣接するピア発見間隔302同士の間のT1中に任意の数のページングおよび/またはトラフィック間隔が含められ得る。たとえば、端末がピア発見間隔中にピアを見つけられないか、または注目するピアを見つけられないとき、端末はT1間隔中に(たとえば、節電のために)スリープモードに移行し得る。
【0037】
ピア発見のために割り当てられる時間量は全時間のごく一部であり得る。たとえば、ピア発見間隔同士の間の時間(T1)は、各ピア発見間隔302のために割り当てられた時間(T0)の少なくとも5倍の大きさであり得る。別の例によれば、T0に対するT1の比は、10、50、100、200、300などであり得る。さらなる例によれば、ピア発見間隔302は2ms程度(たとえば、約10ms、50ms、…)の持続時間T0を有し得る。さらなる例として、T1(ピア発見間隔同士の間の時間)は数秒または1分程度であり得る。ページおよび/またはトラフィックの通信に関与しないピアは各ピア発見間隔302の合間の時間T1の間スリープし得るので、全時間のごく一部をピア発見のために割り当てることは電力の効率的な利用をもたらす。
【0038】
図4を参照すると、ピア発見間隔の例示的なタイミング図400が示されている。ピア発見間隔は、無線端末がその中で信号をブロードキャストすることが可能ないくつかの可能な送信時間を含み得る。たとえば、ピア発見間隔はN個のシンボル(たとえば、OFDMシンボル)を含み得る(Nは任意の整数であり得る)。さらに、各シンボルは10μs間持続し得、Nは50、100、200などであり得るが、請求項の主題はそのように限定されない。ピアツーピアネットワーク内の各ピアは、シンボルのうちの1つまたは複数を利用して送信し得、ピアは、シンボルの残りをリスンして範囲内の他のピアを検出および/または識別し得る。一例によれば、ピアは、第1の時刻には第1のシンボル上で、第2の時刻には第2のシンボル上で送信し得、第1の時間と第2の時間は連続していても連続していなくてもよい。
【0039】
一例によれば、ピア発見間隔は200個のシンボルを含み得る。1つまたは複数の実施形態では、ブロードキャスト信号を端末によって送信するために、これら200個のシンボルが使用され得る。他の実施形態では、1つおきのシンボルが送信のために利用され得る(たとえば、100個のシンボルが送信のために使用され得る)。ピア発見間隔より前に、ピアツーピア通信に加わることを所望する各無線端末は、(たとえば、上記の例によれば、合計100個の送信シンボルの中から)1つまたは複数の送信シンボルを選択し得る。選択された(1つまたは複数の)シンボル時間の間、無線端末はメッセージを(1つまたは複数の)異種無線端末(たとえば、(1つまたは複数の)ピア)に送信する。メッセージは、選択された送信シンボルのうちの1つにおいて1つのトーンを含み得る。さらに、ピア発見間隔中の残りのシンボル時間の少なくとも一部の間、無線端末は(1つまたは複数の)異種無線端末の送信をリスンおよび復号する。ピアツーピア通信は、無線端末が特定の時間にデータの送信または受信のいずれかを行う半二重モードを使用し得るので、無線端末は、送信時間の10%の間は送信し、時間の残りの90%の間は受信し得る。別の例として、無線端末は、時間の30%は送信し、時間の70%は受信し得る。一例によれば、無線端末は、(1つまたは複数の)送信時間および/または送信すべき波形(たとえば、選択された送信シンボル中に送信される周波数トーン)を(たとえば、受信ビーコンから導出される)識別子および/または時間の観念に基づいて決定し得る。時間の観念は、本質的に、時間とともに(時間的に)変化する変数である。すべての無線端末は、同じ時間の観念を取得し得る。たとえば、無線端末は、基地局からのブロードキャスト(たとえば、ビーコン)信号から、時間的に変化する変数を取得し得る。時間的に変化する変数は、ブロードキャスト信号中で送信される何らかの変数とされることが可能である。たとえば、変数は、時間とともに変化する何らかの時間カウンタまたはシステム時間とされることが可能である。本明細書では、時間の観念は時間カウンタと呼ばれる。時間カウンタはピア発見間隔ごとに異なることが望ましい。さらなる例として、無線端末は、擬似乱数生成器を利用して(1つまたは複数の)送信時間および/または波形を選択し得、擬似乱数生成器のシードは、無線端末の識別子、および基地局からのブロードキャスト信号によって供給される現在のカウンタ値とされることが可能である。時間カウンタが変化するにつれて、選択された(1つまたは複数の)送信シンボル時間および/または波形もピア発見間隔ごとに変化し得る。
【0040】
次に図5を参照すると、ピアツーピアネットワーク上で同期されている通信を実施するシステム500が示されている。システム500は、ピアツーピアネットワークを介して(1つまたは複数の)異種無線端末(たとえば、(1つまたは複数の)ピア)と通信し得る無線端末202を含んでいる。無線端末202は、様々な機能(たとえば、ピア発見、ページング、トラフィック)のパフォーマンスを調整するシンクロナイザ208を含み得る。シンクロナイザ208は、共通のクロック基準を取得および分析して、有意味な時間の観念を割り出し得る。さらに、(1つまたは複数の)異種無線端末は、共通のクロック基準を取得および分析して同じ時間の観念を生み出し得るので、ローカルエリア内のピアは、(たとえば、同じ基地局からの)同じ共通のクロック基準と同期し得る。したがって、ピアは、互いに直接通信することなく同じタイミング(同期しているタイミング)を取得する。たとえば、共通のクロック基準は、無線端末202とピアとの範囲内の基地局によって送信されるビーコン信号であり得る。さらに、無線端末202はピア発見コミュニケータ210を備え得、ピア発見コミュニケータ210はさらに信号ブロードキャスタ212とピア検出器214とを含んでいる。
【0041】
ピア発見コミュニケータ210はまた、信号ブロードキャスタ212によって送信されるメッセージを生成する信号発生器502を含み得る。一例によれば、信号発生器502は、ピア発見間隔内での(1つまたは複数の)送信時間および/または送信される(1つまたは複数の)波形を決定することができる。信号発生器502は、(たとえば、無線端末202に対応する)識別子(ID)と(たとえば、共通のクロック基準から決定される)時間とに応じて、メッセージの(1つもしくは複数の)送信時間および/または(1つもしくは複数の)波形を生成し得る。一例によれば、信号発生器502によって生成されるメッセージは、電力効率をもたらすことができるビーコン信号であり得るので、信号発生器502は、選択されたOFDMシンボル上での特定のトーンの送信を実施し得る。2つ以上のビーコン信号が送信され得ることが企図されている。さらに、プライバシーの問題により、無線端末202のIDの不要な配信を軽減するために安全装置が所定の場所に設けられ得る。
【0042】
別の例によれば、信号発生器502は、(1つまたは複数の)ピアにブロードキャストされる、無線端末202に関連するIDを信号ブロードキャスタ212に提供し得る。そのIDを取得した(1つまたは複数の)ピアは、その受信されたIDを利用することによって無線端末202を検出および識別し得る。たとえば、無線端末202のIDはMビットのハッシュ関数の出力であり得、その入力は、無線端末202の平文の名前と、基地局ブロードキャスト信号(たとえば、共通のクロック基準、ビーコン、…)によって供給された現在のカウンタ値である。カウンタ値は、たとえば、現在のピア発見間隔中一定であり、すべてのピアによって復号され得る。さらに、ハッシュ関数は、プロトコルによって先験的(a priori)に特定され得、ピアに既知であり得る。
【0043】
一例として、ピア検出器214は、無線端末202に関連する仲間ピア(buddy peer)の平文の名前のリストを保持し得る。さらに、特定のIDが復号されると、ピア検出器214は、現在のカウンタ値を使用して、その平文の仲間の名前をハッシュし得る。出力されたIDのうちの少なくとも1つが復号されたIDに一致する場合、ピア検出器214は、対応する仲間ピアが存在すると結論付け得る。一致が見つからないか、または複数の一致が存在する場合、ピア検出器214は、仲間ピアの存在について結論付けることができない。さらに、各ピアは、そのピアが最終的に発見されるように、ID生成ハッシュ関数の出力の、前にMで示した、ビット数を変更し得る。ピアは、現在時刻に存在することが検出された異種無線端末のリストを保持する。そのリストは、すべての異種無線端末を含み得、あるいは、無線端末202の、または無線端末202を使用しているユーザの予め定められている仲間リスト(buddy list)中の無線端末を含み得る。時間が経つにつれて、一部の異種無線端末が消えることがあるので(たとえば、対応するユーザが離れていくので)、または他の異種無線端末が現れることがあるので(たとえば、対応するユーザが近づいてくるので)、このリストは変化する。ピアは、新しい異種無線端末をリストに追加し、または消えてゆく異種無線端末をリストから削除し得る。一実施形態では、ピアは、このリストを受動的に(passive)維持する。この場合、第1のピアは、第2のピアの存在を検出し、第2のピアに知らせることなく第2のピアをそのリスト中に保持し得る。その結果、第2のピアは、第1のピアがすでに第2のピアをリスト中に保持していることを知らないことがある。対称性によって、無線チャネルおよび干渉条件に応じて、第2のピアも、第1のピアの存在を検出し、第1のピアに通知することなく第1のピアをそのリスト中に保持し得る。別の実施形態では、第1のピアが第2のピアの存在を検出した後、第1のピアは、第2のピアに通知するために信号を事前に送信するので、第2のピアは、第1のピアが第2のピアに通信するためのデータトラフィックをまだ有していないが、第1のピアが第2のピアをリスト中にすでに保持していることをここで知る。第1のピアは、信号を送信するかどうかを選択的に決定し得る。たとえば、第1のピアは、予め定められている仲間リスト中の別のピアのみに信号を送信し得る。
【0044】
無線端末202はまた、ページャ504とトラフィックコミュニケータ506とを含み得る。シンクロナイザ208によって生成された同期されている時間の観念に基づいて、ページャ504およびトラフィックコミュニケータ506は、そのような機能のためのそれぞれの割り当てられた時間中にピアツーピアネットワークを介して信号を送信および/または受信し得る。ピアを検出および識別すると、ページャ504は、無線端末202がピアとの通信を開始することを可能にする。さらに、割り当てられているトラフィック間隔の間、無線端末202およびピアはトラフィックコミュニケータ506を使用することによってトラフィックを送信および/または受信し得る。
【0045】
無線端末202はさらに状態遷移器(transitioner)508を含むことができる。節電をもたらすために、状態遷移器508は、ピア発見以外の機能(たとえば、ページング、トラフィック)に関連する時間間隔中に、無線端末202がそのような機能に関与していない場合、無線端末202がスリープ状態に入ることを可能にし得る。さらに、状態遷移器508は、無線端末202が(1つまたは複数の)ピアを発見すること、および/または(1つまたは複数の)ピアによって発見されることを可能にするために、ピア発見間隔中に無線端末202を(たとえば、スリープ状態から)オン状態に切り替える。
【0046】
さらに、無線端末202はメモリ510とプロセッサ512とを含み得る。メモリ510は、無線端末202に関連する識別子を保持し得る。また、メモリ510は、ピア検出器214によって参照される仲間ピアのリストを含み得る。さらに、メモリ510は、相違する諸機能のための時間間隔を異種無線端末と同期させること、(たとえば、基地局から得られた情報に基づいて)ローカルエリア中にピア発見のための共通の時間期間を確立すること、無線端末に関係する信号をブロードキャストするためのピア発見間隔内の(1つまたは複数の)位置を特定すること、異種無線端末に送信するための信号を生成すること、範囲内の異種無線端末を検出および/または識別することなどに関係する命令を保持し得る。さらに、プロセッサ512は、本明細書で説明されている命令を実行し得る。
【0047】
図6を参照すると、ピア発見間隔中の送信に関連する例示的な時間周波数グリッド600が示されている。x軸は時間を表し、N個のシンボル(たとえば、Nは任意の整数であり得る)を含み得、y軸は周波数を表し、M個のトーン(たとえば、Mは任意の整数であり得る)を含み得る。一例によれば、無線端末は、(たとえば、その無線端末あるいはその無線端末および/または時間カウンタを使用しているユーザの識別子に基づいて)送信のための特定のシンボル(たとえば、送信時間)を選択し得る。また、選択されたシンボルに対応する特定のトーンが、(たとえば、識別子および/または時間に基づいて)決定され得る。したがって、陰影によって示された、グリッド600内のx座標とy座標(たとえば、(x1,y1))は、(たとえば、そのような信号を受信するピアによって評価されたときに)情報を提供し得る。1つのシンボルを送信することによって、無線端末によって使用されるアルファベットは、log2(M・N)個であり得る。さらなる例によれば、無線端末は、ピア発見間隔中に送信するために2つ以上のシンボルを利用し得る。この例によれば、トーン(たとえば、ビーコン)は、異なる時間に送信され得る。例として、座標(x1,y1)および(x2,y2)を有する2つのビーコンが送信される場合、その2つのビーコンを同時に送信することを軽減するために、x1はx2とは異なる。
【0048】
次に図7を参照すると、ピア発見信号を生成するための可逆関数(reversible function)の使用を可能にするシステム700が示されており、可逆関数の利用は、ピアツーピアネットワークにおいて受信信号から識別子を解読することを可能にする。システム700は、ピアツーピアネットワークを介して(1つまたは複数の)異種無線端末と通信する無線端末202を含んでいる。無線端末202は、シンクロナイザ208と、ピア発見コミュニケータ210と、メモリ510とを含み得る。
【0049】
ピア発見コミュニケータ210(および(1つまたは複数の)異種無線端末の同様の(1つまたは複数の)ピア発見コミュニケータ)は、ピアツーピア環境を介して通信される信号を符号化および/または評価するための可逆関数を利用し得る。したがって、無線端末202および(1つまたは複数の)異種無線端末は関数(たとえば、ハッシュ関数)に従い得るので、それらの一意の識別子は、1つのピア発見間隔中に、または一連のピア発見間隔にわたって見分けられることが可能である。信号発生器502は、可逆関数を使用して、無線端末202の識別子と時間カウンタとに基づいてピア発見信号を生成し得、この信号は、(たとえば、ブロードキャストを介して)ピアツーピアネットワーク内の(1つまたは複数の)異種無線端末に供給され得る。可逆関数を活用することによって、識別子(無線端末ID)は(1つまたは複数の)異種無線端末によって解読され得、この(1つまたは複数の)異種無線端末は、無線端末202によって送信されたピア発見信号を検出する。たとえば、可逆関数は、線形関数または非線形関数であり得る。さらに、信号ブロードキャスタ212は、信号発生器502によって生成されたピア発見信号を送信し得る。
【0050】
信号発生器502は、固定の予め定められた規則(たとえば、可逆関数)に基づいて連続するピア発見間隔中に信号フォーマットをリンクする符号化シーケンスリンカ702を含み得る。一例によれば、識別子(無線端末ID)は32ビット以上を含み得、200個のシンボルと50個のトーンとを有するピア発見間隔中に通信されるビーコン信号は、10ビットを与える。したがって、符号化シーケンスリンカ702は、2つ以上のピア発見間隔中に送信される信号を介して識別子の部分を供給することによって識別子の通信を可能にし得る。符号化シーケンスリンカ702は、可逆関数を利用して、R個のピア発見間隔にわたって識別子を認識することを可能にし、Rは任意の整数(たとえば、3未満、3、20未満、…)であり得る。たとえば、符号化シーケンスリンカ702は、第1のピア発見間隔中に第1のビーコンを送信し、第2のピア発見間隔中に第2のビーコンを送信することなどを可能にし得、これらのビーコンは可逆関数に従ってリンクされ得る。
【0051】
また、ピア検出器214は、信号検出器704と、復号シーケンスリンカ(decoding sequence linker)706と、識別子ディサーナ(discerner)708と、を含み得る。信号検出器704は、ピア発見間隔中にピアツーピアネットワークを介して通信される(1つまたは複数の)信号を取得し得る。たとえば、(1つまたは複数の)信号は、(たとえば、そのような信号を生成するために可逆関数を使用する)(1つまたは複数の)異種無線端末によって生成され得、および/または雑音もしくは干渉に対応し得る。一例によれば、信号検出器704は、検出された信号に関係する(1つまたは複数の)シンボルと(1つまたは複数の)対応するトーンの座標ペアを識別し得る。復号シーケンスリンカ706は、固定の予め定められた規則を利用して、連続するピア発見間隔のうちの(1つまたは複数の)信号を互いにリンクし得る。また、復号シーケンスリンカ706は、異種無線端末の符号化シーケンスリンカによって使用される関数の知識を活用して、互いに対応する異種ピア発見間隔からの信号のシーケンスを識別し得る。さらに、識別子ディサーナ708は、信号のシーケンスを評価して、そのような信号上で符号化されている識別子を判断し得る。たとえば、識別された異種無線端末のリストは、識別子ディサーナ708によって実施された分析に従って更新され得る。
【0052】
可逆関数を活用することによって、システム700は、無線端末202が異種無線端末と関係付けられている識別子の事前知識を有するか否かにかかわらず、ピアツーピアネットワークにおける異種無線端末を識別することを可能にする(同様に、無線端末202は(1つまたは複数の)異種無線端末によって識別され得る)。範囲内に位置する(1つまたは複数の)無線端末のそのような認識は、複数のピアツーピア接続間でのトラフィック伝送の調整および干渉の管理を強化し得る。
【0053】
一例によれば、無線端末202の識別子(たとえば、無線端末202のメモリ510中に保持されているWT ID)は、無線端末202の信号発生器502によって送信された信号から発見可能であり得る。同様に、ピアツーピアネットワーク中の異種無線端末にそれぞれ対応する一意の識別子も、(たとえば、無線端末202のピア検出器214によって)同様に発見可能であり得る。また、割り出された(1つまたは複数の)識別子に基づいて、ピア検出器(たとえば、ピア検出器214)は別の無線端末をピアとして認識し得る。たとえば、連続するピア発見間隔中に送信される信号フォーマット同士は、ピアツーピアネットワークに適用可能である固定の予め定められた規則を用いて(たとえば、無線端末の符号化シーケンスリンカによって)互いにリンクされ得る。ある特定のピア発見間隔中に、複数の無線端末がそれらの端末のシグネチャ信号(signature signal)を送信し得る。しかしながら、1つのピア発見間隔中のシグネチャ信号は、送信無線端末(たとえば、無線端末202、(1つまたは複数の)異種無線端末)を一意に識別しない場合がある。したがって、送信無線端末は、送信無線端末の識別子を回復するために、その1つの送信無線端末によって送信されるシグネチャ信号のシーケンスを連続するピア発見間隔にわたって形成し得る。さらに、固定の予め定められた規則は、受信無線端末(たとえば、無線端末202、(1つまたは複数の)異種無線端末)が、送信無線端末の識別子を構築するようにシグネチャ信号の1つのシーケンスを形成することを助ける。
【0054】
ビーコン信号を使用するとき、実質的にあらゆる固定の予め定められた規則が使用され得る。一例によれば、1つの送信無線端末からのシグネチャ信号は、連続する複数の間隔中において、選択されたOFDMシンボルの同じ位置を有し得る。送信無線端末は、送信のための時間間隔のサブセットをスキップすることを選択し、それにより、それらの時間間隔を監視し、それらの時間間隔中に他の送信無線端末がシグネチャ信号を送信しているかどうかを確認することが可能である。別の例では、1つの送信無線端末からのシグネチャ信号は、連続する複数の時間間隔中において、選択されたトーンの同じ位置を有する。選択されたシンボルの位置は、送信無線端末の識別子の関数であり得る。さらに別の例では、連続する2つの時間間隔中に、1つの送信無線端末からのシグネチャ信号が、それぞれ、選択されたシンボルx1のトーンy1、および選択されたシンボルx2のトーンy2で送信され得、この例によれば、規則は、y2=x1またはx2=y1であり得る。上式はモジュロ的に定義され得、モジュラスは予め定められた定数であることを理解されたい。概して、リンク関数は、x1、y1、x2、y2が満たさなければならない制約、すなわちg(x1,y1,x2,y2)=0を表す。
【0055】
図8を参照すると、可逆関数を用いて生成されたピア発見信号のリンクされたシーケンスの評価の例示的な図が示されている。時間周波数資源800は、第1のピア発見間隔Ti中に生成および/または取得された信号(たとえば、ビーコン)を表し、時間周波数資源802は、第2のピア発見間隔Ti+1中に生成および/または取得された信号を表している。また、第1のピア発見間隔Tiは、第2のピア発見間隔Ti+1に先行するピア発見間隔であり得る。時間周波数資源800〜802は、図6の時間周波数資源600と同様であり得る。ただし、請求項の主題はこれらの例に限定されないことを理解されたい。
【0056】
図示の例によれば、可逆関数は、選択されたシンボル(たとえば、x軸)に基づいて識別子に関係する情報を提供し得る。また、連続する複数のピア発見間隔からの信号をリンクするために利用される情報は、選択されたトーン(たとえば、y軸)によって提供され得る。たとえば、可逆関数は、yi+1=xiの関係を提供し得る。例として、第1のピア発見間隔Ti中に、座標ペア(xi,yi)を有する信号が送信され得る。選択されたシンボルxiは、識別子の一部に関連する情報を提供し得るが、残りは、シーケンスにおいてリンクされる(1つまたは複数の)後続の信号中に含められ得る。シーケンス中に含まれる次のピア発見間隔Ti+1内の信号を判断するために、xiに等しい、選択されたトーン座標yi+1を有する信号が識別される。また、図示されていないが、後続のピア発見間隔Ti+2中では、yi+2=xi+1であり、以下同様である。各ピア発見間隔中に1つの信号が示されているが、そのような間隔の各々の中に任意の数の信号が送信および/または受信され得ることが企図されている。さらに、異なるピア発見間隔相互間でビーコン信号をリンクするあらゆる異種の方法も、本明細書に添付の特許請求の範囲内にあることを理解されたい。さらに、任意の数(たとえば、2、3、4、…)の連続するピア発見間隔からの信号同士がリンクされて識別子を通信してもよい。
【0057】
図9を参照すると、ピア発見のために使用されるダイレクトシグナリング符号化方式に利用される資源900の例示的な図が示されている。資源900はN個のシンボルとM個のトーンとを含み得、NおよびMは実質的に任意の整数であり得る。たとえば、資源900は64×64であり得るが、請求項の主題はそのように限定されない。また、資源900が特定のピア発見間隔に関連し得、実質的に同様の資源が次のピア発見間隔に関連され得る。無線端末は、異種無線端末に一意のIDを送信するため、ならびに異種無線端末からのIDをリスンするために、資源900を活用することが可能である。
【0058】
各無線端末の完全なIDは32ビット長とされることが可能である。無線端末は、一意の未加工の(生の)(raw)32ビットIDから、別の13ビットを追加することによって45ビットの被符号化IDを形成することが可能である。あるピア発見間隔から次のピア発見間隔まで、該13ビットは(たとえば、時間に応じて)変化するとともに該32IDビットは一定のままとされることが可能である。たとえば、該13ビットの一部分が時間とともに変化するとともに該13ビットの残りは一定のままとされることが可能であることが企図されているが、請求項の主題はそのように限定されない。たとえば、10個の時間に依存しない(時間非依存の)パリティチェックビットが、さらなる3つの時間に依存する(時間依存の)パリティチェックビットとともにIDに追加されることが可能である。さらに、該13ビットは実質的にあらゆる方法で生成されることが可能である。被符号化ID(たとえば、32ビットと13ビットの組合せ)はxで示されることが可能である。例として、該45ビットの被符号化IDは、7つの6ビットシンボルx1、x2、x3、x4、x5、x6およびx7と、1つの時間依存の3ビットシンボルx8(t)との連結とされることが可能である(たとえば、x(t)=[x1 x2 x3 x4 x5 x6 x7 x8(t)])。
【0059】
さらに、ピア発見スロットの資源900は、K個のセグメントに分割されることが可能であり、Kは実質的に任意の整数であり得る。したがって、資源900は、K個のサブグループへと区分されることが可能である。資源900が64×64時間周波数グリッド(たとえば、64個のトーンと64個のシンボル)である例によれば、資源900は8つのセグメントに分割されることが可能である。各セグメントは8つのシンボル(および、たとえば、これらの8つのシンボルにそれぞれ対応する64個のトーン)を含む。以下では上述の例について述べるが、請求項の主題はそのように限定されないことを理解されたい。時間tにおけるピア発見セッション中に、無線端末は、(たとえば、被符号化ID送信のために使用するために資源900の8つのセグメントのうちの1つを一意に割り出す3つのグループ選択子(selector)ビットを含んだ)x8(t)に従って送信すべき8つのセグメントのうちの1つを選択することが可能である。したがって、無線端末は、時間tに(たとえば、ピア発見の半二重的性質に起因して)ある特定のピア発見間隔の8つのセグメントのうちの1つで送信し、残りの7つのセグメントでリスンする。さらに、x8(t)は時間依存なので、無線端末によって使用されるセグメントは時間とともに変動する(たとえば、無線端末は、第1のピア発見間隔中は第1のセグメントを介して送信し、第2のピア発見間隔中は第2のセグメントを介して送信することが可能であり、第1のセグメントと第2のセグメントは同じであっても異なっていてもよい)。選択されたセグメント中の列ごとに、無線端末は、関連する6ビットシンボルに対応する時間周波数点上で最大電力で送信することが可能なので、セグメントのj番目の列が使用されて、被符号化IDxからシンボルxjを伝達する(jは、たとえば1と7との間である)。また、各セグメント中の8番目のシンボルは、(陰影で示したように)セグメント間に間隙を与えるために予約された(たとえば、未使用の)シンボルとされることが可能である(たとえば、予約されたシンボルに関連するすべてのトーンが未使用とされることが可能である)。しかしながら、別の例によれば、各セグメント内の他のシンボルが予約されたシンボルであること、各セグメント中の複数のシンボルが予約されること(たとえば、奇数個または偶数個のシンボルが予約されること)などが企図されている。
【0060】
一例によれば、無線端末が互いに完全には同期していない場合がある。たとえば、タイミング推定が(たとえば共通のクロック基準に基づいて)無線端末相互間で異なる場合がある。別の例によれば、異種無線端末に関連するタイミングのオフセットが、複数の異種無線端末が相違する基地局内で同期しており、ひいてはわずかに異なる時間の観念を有することから、生じ得る。オフセットは、たとえば、シンボルに関連する時間量未満であり得るが、請求項の主題はそのように限定されない。したがって、予約されたシンボル(あるいは(1つまたは複数の)予約されたシンボル)が使用されて、このタイミングの曖昧さを解決することが可能である。
【0061】
次に図10を参照すると、ピア発見中にダイレクトシグナリング符号化方式に従って識別子を送信するためのピア発見間隔から(たとえば、図9の資源900から)選択された例示的なセグメント1000が示されている。セグメント1000は、8個のシンボルと64個のトーンとを含み得るが、請求項の主題はそのように限定されない。また、セグメント1000は、予約されたシンボル1002(たとえば、または複数の予約されたシンボル(図示せず))を含むことが可能である。さらに、トーンは、図示のようにセグメント1000中の7つの予約されていないシンボルごとに送信されることが可能である。シンボルごとに64個のトーンから1つが選択されることが可能なので、各シンボル上での1つのトーンの送信は、6ビットの情報(たとえば、各々が被符号化IDxからのシンボルxjに関係している)を提供することが可能である。したがって、45ビットの被符号化IDの最初の42ビットは、7つの6ビットシンボルを使用して伝達されることが可能である。さらに、最後の3ビットは、一組のセグメントからの(たとえば、資源900中に含まれる8つのセグメントからの)セグメント1000の選択によって伝達されることが可能である。セグメント1000中に送信を行なう無線端末は、さらに、ピア発見間隔に関連しているセグメント1000以外の残りのセグメント中に(たとえば、資源900の残りの7つのセグメント中に)異種無線端末によって転送される(1つまたは複数の)IDをリスンすることが可能である。さらに、一組のセグメントからのセグメント1000の選択は時間とともに変動する(たとえば、異なるピア発見間隔中に、資源900からの異なるセグメントがIDの送信のために利用されることが可能である)。
【0062】
被符号化ID(これは、32ビットのIDビットと追加の13ビットとを含むことが可能である)を取得および/または生成すると、ダイレクトシグナリングのための符号化が実施されることが可能である。被符号化IDまたはその一部は時間変動する(たとえば、ある特定の無線端末用の被符号化IDの一部がピア発見間隔相互間で異なる)ことが可能であることが企図されている。さらに、被符号化IDは、以下の2つの部分に分割されることが可能である。被符号化IDの第1の部分は、データの転送に使用するために一組のセグメントから1つのセグメントを選択することを可能にし(たとえば、資源が一組のセグメントに区分されることが可能である)、被符号化IDの第2の部分は、選択されたセグメント中に生成および/または送信されるべき7つの6ビットシンボルに関連することが可能である。一例によれば、選択されたセグメントに関連する被符号化IDの第1の部分は3ビットをシグナリングし(信号し(signal))、第2の部分は残りの42ビットをシグナリングすることが可能である。さらに、その42ビットが任意の方法で(たとえば、位相偏移キーイング(PSK)、差分位相偏移キーイング(DPSK)、1/4位相偏移キーイング(QPSK)、直交振幅変調(QAM)、…を使用して)選択されたセグメント中にシグナリングされることが可能であることが企図されており、請求項の主題は、本明細書で説明されている7つの6ビットシンボルの利用によるシグナリングに限定されない。
【0063】
復号は次のように実施されることが可能である。各セグメントおよび各列について、最高エネルギーを有するトーンが識別されることが可能である。したがって、セグメント中の7つのシンボルについて識別されたトーンが連結されるとともにセグメントシンボルx8(t)が付加されてx(t)の推定値を形成することが可能である。その後、32ビットのIDビットに追加された13ビットのうちのサブセットまたはすべてを利用するパリティチェックが実施されることが可能である。パリティチェックが合格した場合、追加された13ビットが除去され、残りの32ビットIDがピア発見リスト中に含められることが可能である。しかしながら、パリティチェックのうちの1つまたは複数が不合格の場合、IDは破棄されることが可能である。次に、各セグメントおよび各列について、2番目に大きいエネルギーを有するトーンが識別されることが可能である。2番目に高いエネルギーのトーンが上述のように連結され、対応する32ビットIDが、合格したすべてのパリティチェックのピア発見リストに追加されることが可能である。さらなるラウンド(たとえば、3番目に高いエネルギー、4番目に高いエネルギー、…)が同様に実施されることが可能である。各発見スロット中のピア発見リストに誤りのIDを追加する確率は、およそ2−10×[ラウンド数]であり得る。別の例によれば、共通の送信無線端末から得られる電力は何らかの相関を有し得ることが企図されている。したがって、トーン電力は著しい差異を示さず、そうでなければ別の複数のシンボル上のトーンとは大幅に異なる1つのシンボル上のトーンは、(たとえば、これらのシンボル上のトーンが最高エネルギー、2番目に高いエネルギー、…を有すると判断された場合)、廃棄されることが可能である。
【0064】
このピア発見技法は、最初は最も強いピアを識別するが、後に、セグメント選択のランダム性故に、より遠いピアが識別されることが可能である。また、計算の複雑性を増しながら復号性能が改善されることが可能である。最高エネルギーのトーンのみを識別するのではなく、列ごとに、最高エネルギーを有する2つのトーンが識別されることが可能である。これは、27個の可能性あるIDを生成することが可能である。IDごとに、パリティビットがチェックされることが可能である。すべてのパリティチェックが合格した場合は、そのIDがピア発見リストに追加され、いずれかのパリティチェックが不合格である場合は、そのIDが廃棄されることが可能である。この改善された復号技法は、平均して、上述の復号技法と比較してより多くのピアを発見することが可能である。この復号技法を使用して誤りのIDを追加する確率は、およそ2−3であり得る。
【0065】
図11を参照すると、ピア発見中の無線端末同士の間のタイミングオフセットの図が示されている。図示の例によれば、無線端末Aおよび無線端末Bは、(たとえば、無線端末Aのタイミング1100と無線端末Bのタイミング1102との間で)タイミングオフセットを示すことがある。たとえば、タイミングオフセットは、異種基地局と同期している無線端末の各々に起因するか、または共通のクロック基準に基づいて無線端末の各々が生じたタイミング推定のばらつきに起因し得るが、請求項の主題はそのように限定されない。図示のように、無線端末Aのタイミング1100は無線端末のタイミング1102より前にシフトされていることがあるが、タイミング1100は、タイミング1102より遅れることおよび/またはタイミング1102と同期することがあることを理解されたい。
【0066】
任意の数の予約された(たとえば、未使用の)シンボルが、ピア発見間隔中に、無線端末によって使用されることが可能である。予約されたシンボルはヌルとされることが可能である。上述のように、ピア発見間隔は、任意の数(たとえば、8つ)のセグメントに区分されることが可能であり、各セグメントは1つの予約されたシンボルを含むことが可能であるが、各セグメントは複数の予約されたシンボルを含むことが可能であることを理解されたい。図示の例では、(陰影によって示されているように)偶数番目のシンボルが予約されたシンボルであり、奇数番目のシンボルが識別子に関係する情報を通信するために利用されることが可能である。
【0067】
図示の例によれば、無線端末Aは、(たとえば、タイミング1100によって示されている無線端末Aの時間の観念によって指定された)シンボル3上で信号(たとえば、トーン)を送信し、無線端末Bはその信号を受信することが可能である。転送される信号のトーン位置および対応する時間インデックス(たとえば、シンボル)により受信無線端末は送信無線端末のIDを復号することが可能になっているので、無線端末間の時間の観念の相違はパフォーマンスに悪影響を及ぼすことがある。さらなる例として、無線端末Bは、転送される信号に関連する時間インデックスを決定することが可能である。無線端末Aのタイミング1100と無線端末Bのタイミング1102との間にオフセットが存在することがある(たとえば、無線端末Aは無線端末Bとは相違する時間の観念を有することがある)ので、無線端末Bは、シンボル2中に信号を部分的に受信し、シンボル3中に残りを受信することがあり得、それでも、この図示の例では、シンボル2は予約されたシンボルとされることが可能である。そのような予約されたシンボル中に無線端末Bにおいて信号が部分的に受信されることがあるので、無線端末Bは、送信無線端末(たとえば、無線端末A)が無線端末Bとは異なるタイミングを有していると判断することが可能である。さらに、無線端末Bは、タイミング1100とタイミング1102との間のそのような不整合を緩和するようにタイミング1102を調整することによってタイミングの相違から回復することが可能である。たとえば、無線端末Bは、シンボル3に関連するようにシンボル2および3上で受信された信号を量子化することが可能である。さらに、量子化を実施しながら、無線端末Bは、パリティチェックを使用して、受信信号をシンボル3(または任意の異種シンボル)に対して量子化すべきかどうかを評価することが可能である。したがって、挿入されたスペースを使用してタイミングオフセットを検出し、および/またはタイミングオフセットから回復することが可能であるので、予約されたシンボルの利用は、タイミングの曖昧さに関連する影響を緩和することが可能である。
【0068】
1つのセグメントが1つの予約されたシンボルとID情報を通信するための7つのシンボルとを含むことが可能である例によれば、予約されたシンボルは受信無線端末において7つのシンボルのタイミングを調整することを可能にする。したがって、受信無線端末が、受信されたシンボルがセグメントの予約されたシンボル中に開始および/または終了したことを検出した場合、7つのシンボルがシフトされてシンボルオフセットから回復することが可能である。したがって、受信無線端末は、予約されたシンボルを使用して、得られた信号に適用する適切なシフトを決定してオフセットをなくし、それによってピア発見中に送信無線端末の識別子を解読することが可能である。さらに、予約されていないシンボルに対する予約されたシンボルのあらゆる比が使用されることが可能であり、予約されたシンボルは、タイミングオフセットを検出し、および/またはタイミングオフセットから回復することを可能にすることを理解されたい。
【0069】
図12を参照すると、ピア発見のために、完全な識別子を通信するための複数のピア発見間隔にわたる部分的識別子の転送を示す例示的な図1200が示されている。一例によれば、無線端末の(たとえば、パリティビットを有するまたは有しない)識別子は、ピア発見間隔の資源に関連する利用可能なスペース量よりも大きいことがあり、したがって、識別子の部分(たとえば、任意の数の部分的識別子(partial identifier))を送るために2つ以上のピア発見間隔が利用されることが可能である。この例によれば、無線端末の識別子を通信するために32ビットが予約されることが可能であるのだが、識別子が32ビットよりも大きいという場合がある(たとえば、完全な識別子のビットすべてが限られたスペース中に収まらない)。別の例によれば、無線端末は、(たとえば、無線端末のユーザの職業生活、社会生活、仮想生活などに関係する)複数の識別子を有することが可能である。さらに、これらの複数の識別子は、1つずつ送信されること、共通の識別子にハッシュされること、などがあり得るので、ピア発見間隔の資源によって提供される利用可能なスペースのサイズよりも大きいビット数が転送されることがあり得る。
【0070】
受信無線端末は、図示の例によれば、2つのピア発見間隔中に部分的識別子を観測することが可能であるが、請求する主題はそのように限定されないことを理解されたい。識別子は任意の数のピア発見間隔上で通信されることが可能だからである。ピア発見間隔A1202中に、任意の数の部分的識別子(たとえば、A1、A2、A3、…)が取得されることが可能である。さらに、ピア発見間隔B1204中に、任意の数の部分的識別子(たとえば、B1、B2、B3、…)が取得されることが可能である。ピア発見間隔A1202およびピア発見間隔A204は、時間的に互いに隣接していることが可能である。ピア発見間隔A1202中に観測される部分的識別子の数は、ピア発見間隔B1204中に観測される部分的識別子の数と同じおよび/または異なり得ることが企図されている。しかしながら、ピア発見間隔A1202中に通信される第1の部分的識別子とピア発見間隔B1204中に通信される第2の部分的識別子との間の対応を受信無線端末において判断することは、従来の技法を使用したとしても、よくても困難であり得る。たとえば、部分的識別子A1と部分的識別子B3は、共通のソース(たとえば、送信無線端末)がそのような情報を生成および/またはシグナリングしたというように、相互に関係付けられることが可能ではあるが、従来の技法を使用すると、受信無線端末は、部分的識別子相互間のそのような相関(たとえば、リンク)を解読することができない場合がある。一例によれば、図8との関連において示されている符号化が使用されて、ピア発見間隔相互間の情報をリンクすることが可能であるが、請求項の主題はそのように限定されない。
【0071】
図13を参照すると、複数のピア発見間隔にわたって識別子を通信するためのリンク方式1300の別の例示的な図が示されている。識別子はNビットを含むことが可能である(Nは任意の整数とされることが可能である)。たとえば、識別子は、被符号化ID、未加工のID、複数の識別子、複数の識別子に関連するハッシュ値などとされることが可能である。一連の任意の数のピア発見間隔(たとえば、ピア発見間隔A、ピア発見間隔B、ピア発見間隔C、…)にわたって、Nビット識別子が部分的識別子のシーケンスとしてシグナリングされることが可能であり、したがって受信無線端末は、部分的識別子のシーケンスを取得し、再組み立てし、および/または復号して、それらから識別子を判断することが可能である。
【0072】
この例によれば、識別子の最初の10ビットは第1のピア発見間隔(たとえば、ピア発見間隔A)中にシグナリングされることが可能である。ただし、この例は、各ピア発見間隔中に10ビットをシグナリングすることについて説明し、各ピア発見間隔中に10以外の任意のビット数が通信されることが可能であることが企図されている。さらに、たとえば、任意のタイプのマッピング方式が使用されて、ピア発見間隔A(および後続のピア発見間隔のいずれかの)中に転送される10ビットを通信することが可能である。次の(たとえば、第2の)ピア発見間隔(たとえば、ピア発見間隔B)中に、識別子のうちの10ビットがシグナリングされることが可能である。第2のピア発見間隔中にシグナリングされる10ビットのサブセットは、第1のピア発見間隔中にシグナリングされた最初の10ビットの一部と重複することが可能である。たとえば、第2のピア発見間隔中にシグナリングされる最初の5ビットは、第1のピア発見間隔中にシグナリングされた最後の5ビットと一致することが可能であり、ピア発見間隔間の任意の量の重複が使用されることが可能であることが企図されている。たとえば、部分的識別子を生成する際、任意のタイプの線形制約(たとえば、部分的識別子の任意のビット数が前および/または後の部分的識別子からビットと重複することが可能である)が使用されて、識別子を再生成するために複数のピア発見間隔にわたって通信された部分的識別子をどのように再組み立てすべきかを受信無線端末が理解できるようにすることが可能である。その後、第3のピア発見間隔(たとえば、ピア発見間隔C)中に、識別子の10ビットがシグナリングされることが可能であり、10ビットのサブセット(たとえば、5ビット)は、ピア発見間隔B中に含まれるビットと重複することが可能である。さらに、その後、任意の数の部分的識別子が任意の数のピア発見間隔中にシグナリングされて、識別子中に含まれる一組のビットを通信することを可能にする。
【0073】
図14を参照すると、ブルームフィルタを使用してピア発見中に識別子が通信されたかどうかを検証する方式1400の例示的な図が示されている。ブルームフィルタは、識別子が送信されたかどうかを判断するために使用されることが可能である。一例によれば、送信無線端末は、その識別子をブルームフィルタに入力して、(たとえば、1および0の)対応するシーケンスを生じさせることが可能である。特に、シーケンス中の位置のうちの1つまたは複数が受信無線端末によってチェックされて、そのような識別子が送信されたことをある一定の確率で判断することが可能である。特に、ブルームフィルタが使用されて部分的識別子同士をリンクすることを可能にすることが可能である。
【0074】
図示のように、ピア発見間隔A中に第1の部分的識別子が転送され、次のピア発見間隔B中に第2の部分的識別子が転送されることが可能である。また、後続のピア発見間隔中に、任意のさらなる数の部分的識別子が通信されることが可能である。たとえば、第1の部分的識別子は10ビットを含み、第2の部分的識別子は別の10ビットを含むことが可能であるが、部分的識別子は任意のビット数を含むことが可能であることが企図されており、請求項の主題もそのように限定されない。部分的識別子は、第1の部分的識別子のうちのXビットが第2の部分的識別子のうちのXビットに一致するように重複することが可能であるが、部分的識別子は重複しなくてもよい(たとえば、第1の部分的識別子が識別子の最初の10ビットを含み、第2の部分的識別子が識別子の次の10ビットを含む)ことが企図されている。
【0075】
さらに、ブルームフィルタ情報が各ピア発見間隔中に部分的識別子とともにシグナリングされることが可能である。たとえば、チェックBは、ピア発見間隔B中に通信された部分的識別子(たとえば、データB)と、前のピア発見間隔中に通信された部分的識別子(たとえば、ピア発見間隔A中にシグナリングされたデータA)とに関係することが可能である。したがって、チェックB中のブルームフィルタ情報に基づいて、これらの部分的識別子の組合せが検証されることが可能である。したがって、2つの一致しない部分的識別子が、受信無線端末において組み合わされ、ブルームフィルタを通じて評価された場合、結果として得られた情報がチェックB中に含まれるブルームフィルタ情報とは異なる(ひいては、たとえば、部分的識別子のそのような組合せが誤りであると判定する)ことがある。さらに、任意の数の部分的識別子の組合せが特定のブルームフィルタチェックを用いて評価されて、異なるピア発見間隔中にシグナリングされた部分的識別子同士をリンクすることができ、請求項の主題は、上述のように2つの部分的識別子をチェックすることに限定されないことを理解されたい。別の例によれば、ブルームフィルタチェック情報が、図示のように各部分的識別子とではなく、部分的識別子のサブセットとともにシグナリングされることが可能である。
【0076】
以下はさらなる例を提供するが、請求項の主題はそのように限定されないことが企図されている。ピア発見スロットは2つの半分に分割できる。第1の半分では、無線端末は、それらのIDの一部を、対応する時間周波数升目(square)上で送信することによって、知らせることが可能である。ピア発見スロット相互間には、知らされたID部分において一定量の重複が存在し得る。いくつかのピア発見スロットを調べることによって、無線端末は、それらのピアのID部分を互いにリンクすることが可能である。スロットの第2の半分は、リンク手順を助けることが可能な特定の構造を有することが可能である。また、ID部分のうちの重複部分もリンク手順を助けることが可能である。
【0077】
各無線端末は、自身の32ビットIDを取り出し、終端に8つのパリティチェックを追加して、40ビットの被符号化IDを形成することが可能である。被符号化IDは、x=[x0,…,x39]と示されることが可能である。発見スロットtで、各無線端末は、自身のIDの10ビット部分を、yt=[x5t mod 39,x5t+1 mod 39,…,x5t+9 mod 39]のように形成することが可能である。セグメントytとセグメントyt+1は5ビットだけ重複し、ytはtにおいて周期的であることに留意されたい。zt=[x5t mod 39,x5t+1 mod 39,…,x5t+14 mod 39]と表される。
【0078】
ピア発見スロットは、2つの半分AおよびBに分割されることが可能である。第1の半分はさらに、2つの部分A1およびA2に再分割されることが可能である。部分A1およびA2中には、64×16=1024個の時間周波数升目が存在することが可能である。部分A1の時間周波数升目は、整数{0,…,1023}のランダムな順列と関連付けられることが可能である。部分A2の時間周波数升目は、整数{0,…,1023}の異なるランダムな順列と関連付けられることが可能である。
【0079】
発見スロットtのA半分中に、各無線端末は、部分A1中に1回、部分A2中に1回(各回、自身の10ビットIDセグメントytに対応する時間周波数升目上で)送信する。これらの升目は(高い確率で)異なる傾向があることに留意されたい。
【0080】
発見スロットのB半分は、64×32=2048個の時間周波数升目を含むことが可能である。各15ビットIDセグメントが、2048個の升目のうちのランダムな5つの升目サブセットと関連付けられることが可能である。2048個の選択する5つのそのようなサブセット、および220個の可能な20ビットIDセグメントが存在することに留意されたい。発見スロットtのB半分中に、各無線端末は、その15ビットIDセグメントztと関連付けられているサブセットの5つの時間周波数升目上で送信することが可能である。
【0081】
その諸ピアのIDを復号するために、受信無線端末は、リスンしている第1の発見スロットのA1部分またはA2部分のいずれかで観測されたすべての10ビットIDセグメントのリストを、作成することが可能である。さらに、受信無線端末は、第2の発見スロット用の同様のリストを作成することが可能である。次いで、受信無線端末は、10ビットIDのこれら2つの集合をリンクしようと試みることが可能である。たとえば、受信無線端末は、第1のIDの最後の5ビットが第2のIDの最初の5ビットに一致する一対のIDを探すことが可能である。一致が見つかると、チェックが、第2の発見ウィンドウのB部分中の関連する5つの時間周波数升目に対して実施されることが可能である。すべての5つの升目が十分な電力で受信された場合、関連する15ビットIDが連結リスト中に書き込まれることが可能である。B部分中の5つの升目のうちの1つまたは複数が十分な電力で受信されていない場合、15IDビットは廃棄されることが可能である。無線端末がそのシンボル時間中に同時に送信しているためにチェックされることが不能な升目については、無線端末は、送信が行われたと仮定することが可能である。2つのIDセグメントがリンクされた後、無線端末は第3の発見スロットに進むことが可能である。無線端末は、A1またはA2のいずれかの部分中に観測されたすべての10ビットIDセグメントのリストを作成することが可能である。最後の5ビットが連結リスト上のIDのうちの1つの最後の5ビットと重複する10ビットIDセグメントについては、移動体は現在の発見スロットのB部分をチェックする。15ビットIDと関連付けられている5つの時間周波数升目がすべてチェックされた場合、無線端末は、現在のセグメントの最後の5ビットを追加することによって、15ビットIDを20ビットIDに拡張することが可能である。次いで無線端末は、第4のウィンドウに進み、連結リスト中のIDが40ビット長(またはそれに関連して利用される符号化されるIDに関連する任意の長さ)になるまで同様とするこが可能である。この時点で、無線端末は、連結リスト上の40ビットIDのうちの8つのパリティビットをチェックすることが可能である。すべてのパリティチェックが合格した場合、32ビットIDがピア発見リスト中に書き込まれることが可能である。次いで、本発見手順は、再びさらなるIDをピア発見リストに追加するために再始動することなどが可能である。
【0082】
図15を参照すると、スライディングウィンドウおよびブルームフィルタの例示的な図1500が示されている。10ビットIDセグメントytに対応する時間周波数升目は、各部分A1およびA2中に含められることが可能である。さらに、15ビットIDセグメントztに対応する時間周波数升目のサブセットは、部分B中に含められることが可能である。A半分は、スライディングウィンドウに対応するそれらのIDのセグメントを知らせるためにピアがそれを使用することから、発見スロットのスライディングウィンドウ構成要素と呼ばれることが可能である。B半分は、これがブルームフィルタ動作を実施することが可能であることから、ブルームフィルタ構成要素と呼ばれることが可能である。スライディングウィンドウとブルームフィルタの両方が使用されて、10ビットIDセグメントをリンクすることが可能である。8つのパリティチェックビットは、誤警報率を減らすために使用されることが可能である。スライディングウィンドウ構成要素が2つの半分A1およびA2中に繰り返され得る理由は、周波数ダイバーシチである。チャネルが周波数選択性であり、ある特定のピアのスライディングウィンドウ送信のうちの1つのトーンがヌルに該当する場合、(そのピアの完全なIDを知る目的では)7つの発見スロット全体が無駄になることがある。
【0083】
図16〜図23を参照すると、ピアツーピアネットワーク内でピア発見を実行することに関係する方法が示されている。説明を簡潔にする目的で、方法は一連の行為として図示および説明されるが、いくつかの行為は、1つまたは複数の実施形態によれば、本明細書で図示および説明される順序とは異なる順序で、および/または他の行為と同時に行われ得るので、方法は行為の順序によって限定されないことを理解および諒解されたい。たとえば、方法は、状態図など、一連の相互に関連する状態またはイベントとして代替的に表現され得ることを当業者なら理解および諒解するであろう。さらに、1つまたは複数の実施形態による方法を実施するために、図示のすべての行為が必要とされるわけではない。
【0084】
図16を参照すると、ピア発見中に識別子をダイレクトシグナリングすることを円滑にする方法1600が示されている。1602において、時間変動する被符号化識別子を生成する。たとえば、送信無線端末は32ビット識別子と関連付けられることが可能である。さらに、時間とともに変動する追加の13ビット(またはその一部であって時間変動する部分)を元の32ビット識別子に付加して、45ビットの被符号化識別子を生成することが可能である。ただし、請求項の主題はそのように限定されないことが企図されている。さらに、たとえば、被符号化識別子は、7つの6ビットグループと、1つの3ビットグループとに区分されることが可能である。1604において、被符号化識別子の一部に基づいてピア発見資源内の複数のセグメントからセグメントを選択する。一例によれば、この資源は64個のトーン×64個のシンボルとされることが可能である。さらに、この資源は8つのセグメント(各セグメントは8つのシンボル(たとえば、および対応するトーン)を含むことが可能である)に区分されることが可能である。たとえば、セグメントは、被符号化識別子中に含まれる3ビットグループに基づいて選択されることが可能である。したがって、選択されたセグメントは被符号化識別子の3ビットグループをシグナリングすることが可能である。さらに、選択されたセグメントは、相違するピア発見間隔中で異なることが可能である。したがって、ピア発見間隔中に同時に送信する、衝突している複数の無線端末は、(たとえば、無線端末はある特定の時間に送信または受信のいずれかを行うという、ピア発見の半二重性質により)後続のピア発見間隔中に互いの識別子を得ることが可能である。1606において、選択されたセグメント中に被符号化識別子の残りをシグナリングする。たとえば、選択されたセグメント中に7つのトーンが送信される(そのようなセグメント内の相違するシンボル上で各トーンがシグナリングされることが可能である)。したがって、各トーンは、識別子のうちの6ビットを供給し、それによって被符号化識別子のうちの7つの6ビットグループの通信を可能にする。さらに、セグメント中の第8のシンボルは、予約された(たとえば、未使用の)シンボルとされることが可能である。
【0085】
次に図17を参照すると、ピア発見中にダイレクトシグナリングされた識別子を復号することを可能にする方法1700が示されている。1702において、ピア発見資源のセグメント中のシンボル上でトーンを受信する。たとえば、セグメントは8つのシンボルを含み、この資源は8つのセグメントを含むことが可能であるが、請求項の主題はそのように限定されない。各シンボル上で任意の数のトーンを得ることが可能であることが企図されている。1704において、共通の送信無線端末から得られたトーンのシーケンスを割り出すために電力レベル類似度に基づいて各シンボルからの特定のトーンが相関させられることが可能である。たとえば、セグメント中の各シンボル上の最高エネルギーのトーンがシーケンスを形成することが可能である。さらに、共通のソースからのトーンのエネルギーレベルは類似している傾向があるので(たとえば、送信無線端末は実質的に同様のエネルギーレベルで複数のトーンを送るので)、シーケンスから実質的に異なるエネルギーレベルを有するトーンが除去されることが可能である。任意の数のシーケンスがセグメント内から形成されることが可能であり、これらのシーケンスの各々は相違するピア識別子を生成することが可能であることが企図されている。1706において、セグメントとトーンのシーケンスとに基づいて送信無線端末の識別子が割り出されることが可能である。たとえば、ピア発見資源内の一組のセグメントのうちのセグメントの識別情報が復号されて、識別子の一部を生成することが可能である。さらに、シーケンス中のトーンが復号されて、識別子の残りを得ることが可能である。さらに、被符号化識別子上でのパリティチェックを実施し、成功である場合、この被符号化識別子に対応する未加工識別子がピアリストに追加されることが可能である。
【0086】
図18を参照すると、予約されたシンボルをピア発見間隔内に組み込むことを円滑にする方法1800が示されている。1802において、ピアツーピアネットワーク内でのタイミングが同期させられることが可能である。たとえば、送信無線端末および受信無線端末は、(たとえば、共通のクロック基準に基づいて)動作の同期をとることが可能であるが、これらの無線端末のタイミング間にオフセットが存在し得る。1804において、(たとえば、送信無線端末の)タイミングによって指定されたピア発見間隔中に識別子の少なくとも一部が送信されることが可能である。たとえば、被符号化識別子が、その中に時間変動ビットを含めることによって生成されることが可能である。さらに、識別子は、任意の方法で(たとえば、ダイレクトシグナリングの利用、重複を有しかつ/またはブルームフィルタ情報を使用する部分的識別子の転送、…)シグナリングされることが可能であることが企図されている。1806において、タイミングオフセットを特定し且つそのタイミングオフセットから回復することを可能にするために、ピア発見間隔内の少なくとも1つのシンボルが予約されることが可能である。予約されるシンボルは、未使用の(たとえば、ヌルの)シンボルとされることが可能である。一例によれば、ダイレクトシグナリングするためにセグメント内の1つのシンボル(たとえば、各セグメント中の最後のシンボル)が予約されることが可能である。
【0087】
図19を参照すると、タイミングをシフトしてピア発見中にオフセットを緩和することを円滑にする方法1900が示されている。1902において、ピアツーピアネットワーク内でのタイミングが同期させられることが可能である。1904において、ピア発見間隔中に少なくとも1つの識別子に関連するシンボル上でトーンが受信される。1906において、予約されたシンボル上でトーンを得るとタイミングオフセットが特定されることが可能である。たとえば、予約されたシンボルに関連する時間中にトーンが得られた場合、オフセットが認識されることが可能である。1908において、タイミングオフセットが補正されることが可能である。たとえば、受信されたトーンのタイミングがシフトされて、受信されたヌルを予約されたシンボルと関連付けられている予想されるヌルと揃えることが可能である。
【0088】
図20を参照すると、複数のピア発見間隔にわたって識別子をシグナリングすることを円滑にする方法2000が示されている。2002において、第1のピア発見間隔中に第1の部分的識別子が送信されることが可能である。たとえば、符号化されていない識別子は32ビットを含むことが可能であり、それに8つのパリティビットが追加されて40ビット被符号化識別子を形成することが可能である。ただし、請求項の主題との関係において、任意のサイズの識別子(または複数個の識別子)が利用されることが可能であることが企図されている。また、第1の部分的識別子は識別子(たとえば、被符号化識別子、…)の最初のYビットを含み、Yは任意の整数とされることが可能である。一例によれば、Yは10とされることが可能であるが、請求項の主題はそのように限定されない。2004において、第2のピア発見間隔中に第2の部分的識別子が送信されることが可能である。第1の部分的識別子と第2の部分的識別子内のXビットは重複している。さらに、Xは、Y以下の任意の整数とされることが可能である。さらに、第2の部分的識別子は、X個(たとえば、5個)の重複ビットを含めた合計でYビット(たとえば、10ビット)を備えることが可能である。さらに、重複ビットは、受信無線端末が第1の部分的識別子と第2の部分的識別子を互いにリンクすることを可能にすることが可能である。
【0089】
次に図21を参照すると、重複している情報に基づいて異なるピア発見間隔中に得られた部分的識別子をリンクすることを円滑にする方法2100が示されている。2102において、第1のピア発見間隔中に部分的識別子の第1の組が受信されることが可能である。2104において、第2のピア発見間隔中に部分的識別子の第2の組が受信されることが可能である。たとえば、第1のピア発見間隔および第2のピア発見間隔は、隣接するピア発見間隔とされることが可能である。さらに、任意の数の部分的識別子が第1の組および第2の組中に含められることが可能であり、それらの組は等しいサイズでも異なるサイズでもよいことが企図されている。2106において、第1の組からの部分的識別子と第2の組からの部分的識別子とがビット重複に基づいて照合されることが可能である。たとえば、第1の組中の部分的識別子の最後のXビットが、第2の組中の部分的識別子の最初のXビットと照合されることが可能である。したがって、これらの部分的識別子が互いにリンクされることが可能である。さらに、任意のさらなる組の部分的識別子が同様に受信およびリンクされて、ピアの完全な識別子を生成することが可能である。
【0090】
次に図22を参照すると、ピア発見のために部分的識別子をシグナリングしながらブルームフィルタを使用することを円滑にする方法2200が示されている。2202において、第1のピア発見間隔中に第1の部分的識別子が送信されることが可能である。2204において、第2のピア発見間隔中に第2の部分的識別子が送信されることが可能である。たとえば、第1の部分的識別子は識別子の最初のYビットを含み、第2の部分的識別子は識別子の次のYビットを含み、以下同様であることが可能であり、Yは任意の整数とされることが可能である(たとえば、Yは10とされることが可能である)。別の例によれば、部分的識別子は互いに重複することが可能である(たとえば、隣接するピア発見間隔中に通信される部分的識別子同士の間でXビットが重複することが可能である)。2206において、第1の部分的識別子と第2の部分的識別子の組合せに基づいてブルームフィルタ情報が生成されることが可能である。たとえば、部分的識別子の組合せがブルームフィルタに入力されてブルームフィルタ情報を生成することが可能である。2208において、ピアが第1の部分的識別子と第2の部分的識別子をリンクすることを可能にするためにブルームフィルタ情報が送信されることが可能である。たとえば、第2のピア発見間隔中に第2の部分的識別子とともにブルームフィルタ情報が送信されることが可能であるが、請求項の主題はそのように限定されない。さらに、識別子の全体を通信するためにさらなる部分的識別子について上述のことが繰り返されることが可能である。
【0091】
図23を参照すると、ブルームフィルタを使用して部分的識別子を照合することを円滑にする方法2300が示されている。2302において、第1のピア発見間隔中に部分的識別子の第1の組が受信されることが可能である。2304において、第2のピア発見間隔中に部分的識別子の第2の組が受信されることが可能である。第1のピア発見間隔および/または第2のピア発見間隔中に任意の数の部分的識別子が受信されることが可能であることが企図されている。2306において、受信されたブルームフィルタ情報に基づいて第1の組からの部分的識別子と第2の組からの部分的識別子とがリンクされることが可能である。たとえば、受信無線端末において、第1の組からの識別子と第2の組からの識別子とが組み合わされてブルームフィルタに入力され、得られた情報が、受信されたブルームフィルタ情報と比較されることが可能である。得られた情報が、受信されたブルームフィルタ情報内に存在する場合、そのような識別子間でリンクが識別される。
【0092】
本明細書で説明されている1つまたは複数の態様によれば、ピアツーピア環境においてピアを発見し、識別することに関して推論が行なわれることが可能であることを理解されたい。本明細書で使用されている「推論する」または「推論」という用語は、概して、イベントおよび/またはデータを介して捕捉された観測の組から、システム、環境、および/またはユーザの状態について推理または推論するプロセスを指している。推論は、具体的な情況または動作を識別するために使用されることが可能であり、または、たとえば、状態に関する確率分布を生成することが可能である。推論は確率的、すなわち、データおよびイベントの考察に基づく関心対象の状態に関する確率分布の計算、とされることが可能である。推論は、イベントおよび/またはデータの組からより高いレベルのイベントを構成するために使用される技法を指すこともある。そのような推論は、イベントが近い時間的近傍で相関するかどうかにかかわらず、またイベントおよびデータが1つまたは複数のイベントおよびデータの発生源に由来するかどうかにかかわらず、観察されたイベントおよび/または格納されたイベントデータの組から新しいイベントまたは動作を構成することになる。
【0093】
一例によれば、上記で提示された1つまたは複数の方法は、ピアツーピアネットワークを介して通信することに関連する利用のためにピア発見間隔の同期をとることに関係する推論を行うことを含むことが可能である。別の例によれば、ピアツーピアネットワークにおけるブロードキャスト信号から時間の共通の観念を推定することに関係する推論を行うことが可能である。上記の例は、本質的に例示的であり、実行されることが可能な推論の数、またはそのような推論の本明細書で説明されている様々な実施形態および/または方法との関連での行なわれ方を制限するものではないことを理解されたい。
【0094】
図24は、複数のセル、すなわちセルI 2402、セルM 2404を含んだ様々な態様に従って実現される例示的な通信システム2400を示している。セル境界領域2468によって示されているように、隣接するセル2402、2404はわずかに重複していることに留意されたい。システム2400の各セル2402、2404は3つのセクタを含んでいる。様々な態様によれば、複数のセクタに再分割されなかったセル(N=1)、2つのセクタ(N=2)を有するセル、および3つを超えるセクタを有するセル(N>3)も可能である。セル2402は、第1のセクタ、セクタI 2410と、第2のセクタ、セクタII 2412と、第3のセクタ、セクタIII 2414とを含んでいる。各セクタ2410、2412、2414は、2つのセクタ境界領域を有し、各セクタ境界領域は、2つの隣接するセクタ間で共有されている。
【0095】
セルI 2402は、BS(基地局)、基地局I 2406と、各セクタ2410、2412、2414中の複数の終端ノード(EN)(たとえば、無線端末)とを含んでいる。セクタI 2410はEN(1)2436およびEN(X)2438を含んでおり、セクタII 2412はEN(1’)2444およびEN(X’)2446を含んでおり、セクタIII 2414はEN(1’’)2452およびEN(X’’)2454を含んでいる。同様に、セルM2404は、基地局M2408と、各セクタ2422、2424、2426中の複数の終端ノード(EN)とを含んでいる。セクタI 2422はEN(1)2436’およびEN(X)2438’を含んでおり、セクタII 2424はEN(1’)2444’およびEN(X’)2446’を含んでおり、セクタ3 2426はEN(1’’)2452’およびEN(X’’)2454’を含んでいる。
【0096】
システム2400はまた、それぞれネットワークリンク2462、2464を介してBS I 2406とBS M 2408とに接続されたネットワークノード2460も含んでいる。ネットワークノード2460はまた、ネットワークリンク2466を介して、他のネットワークノード、たとえば、他の基地局、AAAサーバノード、中間ノード、ルータなど、およびインターネットに接続されている。ネットワークリンク2462、2464、2466は、たとえば、光ファイバケーブルであり得る。各終端ノード、たとえば、EN(1)2436は、送信機と受信機とを含む無線端末であり得る。無線端末、たとえば、EN(1)2436は、システム2400中を移動し、ENが現在位置しているセル中の基地局と無線リンクを介して通信し得る。無線端末(WT)、たとえば、EN(1)2436は、ピアノード、たとえばシステム2400中の、またはシステム2400の外部の他のWTと、基地局、たとえばBS2406、および/またはネットワークノード2460を介して通信し得る。WT、たとえば、EN(1)2436は、セル電話、無線モデムを有する携帯情報端末などの移動通信デバイスであり得る。
【0097】
また、ローカルエリアピアツーピア通信も、通信システム2400によってサポートされ得る。たとえば、ローカルエリアピアツーピア通信と、広域ネットワーク(たとえば、セルラーインフラストラクチャネットワーク)を介する通信の両方のために共通のスペクトルが利用されうる。無線端末は、ピアツーピアネットワーク2470、2472、および2474などのローカルエリアピアツーピアネットワークを介して他のピアと通信し得る。3つのピアツーピアネットワーク2470〜2474が図示されているが、任意の数、サイズ、形状のピアツーピアネットワークがサポートされ得ることを理解されたい。たとえば、各ピアツーピアネットワーク2470〜2474は、無線端末同士の間で直接信号を転送することをサポートし得る。さらに、各ピアツーピアネットワーク2470〜2474は、同様の地理的エリア内(たとえば、互いの範囲内)に無線端末を含み得る。たとえば、EN(1)2436は、ローカルエリアピアツーピアネットワーク2470を介してEN(X)2438と通信し得る。しかしながら、無線端末同士が、共通のピアツーピアネットワーク中に含まれるべき同じセクタおよび/またはセルと関連付けられていなくてもよいことを理解されたい。さらに、ピアツーピアネットワークは重複し得る(たとえば、EN(X’)2446は、ピアツーピアネットワーク2472および2474を活用し得る)。さらに、いくつかの無線端末はピアツーピアネットワークによってサポートされなくてもよい。無線端末は、そのようなネットワーク同士が(たとえば、同時にまたは連続的に)重なり合う広域ネットワークおよび/またはピアツーピアネットワークを採用し得る。その上、無線端末は、そのようなネットワークをシームレスに切り替えたり、または同時に活用したりし得る。したがって、無線端末は、送信側かおよび/または受信側かにかかわらず、通信を最適化するためにネットワークの1つまたは複数を選択的に採用することが可能である。
【0098】
図25は、様々な態様による例示的な基地局2500を示している。基地局2500は、トーンサブセット割当てシーケンスを実施し、相違するトーンサブセット割当てシーケンスが、セルのそれぞれの相違するセクタタイプに対して生成される。基地局2500は、図24のシステム2400の基地局2406、2408のいずれか1つとして使用され得る。基地局2500は、受信機2502と、送信機2504と、プロセッサ2506、たとえばCPUと、入出力インターフェース2508と、メモリ2510とを含んでおり、様々な要素2502、2504、2506、2508、および2510がその上でデータおよび情報を交換することが可能なバス2509によって互いに接続されている。
【0099】
受信機2502に接続されているセクタ化されたアンテナ2503は、基地局のセル内の各セクタからの無線端末送信から、データおよび他の信号、たとえばチャネルレポートを受信するために使用される。送信機2504に接続されているセクタ化されたアンテナ2505は、基地局のセル内の各セクタ内の無線端末2600(図26参照)に、データおよび他の信号、たとえば制御信号、パイロット信号、ビーコン信号などを送信するために使用される。様々な態様において、基地局2500は、複数の受信機2502および複数の送信機2504を使用、たとえば、各セクタ用に個別の受信機2502を使用し、各セクタ用に個別の送信機2504を使用し得る。プロセッサ2506は、たとえば、汎用中央処理装置(CPU)とであり得る。プロセッサ2506は、メモリ2510中に記憶されている1つまたは複数のルーチン2518の指令の下に基地局2500の動作を制御し、方法を実施する。I/Oインターフェース2508は、BS2500を、他の基地局、アクセスルータ、AAAサーバノードなど、他のネットワーク、およびインターネットに接続して、他のネットワークノードへの接続を提供する。メモリ2510は、ルーチン2518とデータ/情報2520とを含む。
【0100】
データ/情報2520は、データ2536と、下りリンクストリップシンボル(strip-symbol)時間情報2540および下りリンクトーン情報2542を含んだトーンサブセット割当てシーケンス情報2538と、無線端末(WT)情報の複数の組、すなわちWT1情報2546およびWT N情報2560を含んだ無線端末データ/情報2544とを含んでいる。WT情報の各組、たとえば、WT1情報2546は、データ2548と、端末ID2550と、セクタID2552と、上りリンクチャネル情報2554と、下りリンクチャネル情報2556と、モード情報2558とを含んでいる。
【0101】
ルーチン2518は、通信ルーチン2522と基地局制御ルーチン2524とを含んでいる。基地局制御ルーチン2524は、スケジューラモジュール2526と、ストリップシンボル期間についてのトーンサブセット割当てルーチン2530、他のシンボル期間(たとえば、非ストリップシンボル期間)についての他の下りリンクトーン割当てホッピング(hopping)ルーチン2532、およびビーコンルーチン2534を含んだシグナリングルーチン2528とを含んでいる。
【0102】
データ2536は、WTへの送信に先立って符号化するために送信機2514の符号器2514に送られるべき送信データと、受信に引き続いて受信機2502の復号器2512によって処理されたWTからの受信データとを含んでいる。下りリンクストリップシンボル時間情報2540は、スーパースロット(superslot)構造情報、ビーコンスロット(beaconslot)構造情報、およびウルトラスロット(ultraslot)構造情報などのフレーム同期構造情報と、所与のシンボル期間がストリップシンボル期間であるかどうかを特定し、そうであればストリップシンボル期間のインデックスを特定し、ストリップシンボルが基地局によって使用されるトーンサブセット割当てシーケンスを切り詰めるための再設定ポイントであるかどうかを特定する情報と、を含んでいる。下りリンクトーン情報2542は、基地局2500に割り当てられている搬送周波数と、トーンの数および周波数と、ストリップシンボル期間に割り当てられるべきトーンサブセットの組と、スロープ、スロープインデックス、およびセクタタイプなど、他のセルおよびセクタに特定の値とを含む情報を含んでいる。
【0103】
データ2548は、WT1 2600がピアノードから受信したデータと、WT1 2600がピアノードに送信されることを所望するデータと、下りリンクチャネル品質レポートフィードバック情報とを含み得る。端末ID2550は、WT1 2600を識別する、基地局2500によって割り当てられたIDである。セクタID2552は、WT1 2600が動作しているセクタを識別する情報を含んでいる。セクタID2552は、たとえば、セクタタイプを決定するために使用されることが可能である。上りリンクチャネル情報2554は、WT1 2600がたとえばデータのための上りリンクトラフィックチャネルセグメントと、要求、電力制御、タイミング制御などのための専用上りリンク制御チャネルとを使用するためにスケジューラ2526によって割り当てられたチャネルセグメントを識別する情報を含んでいる。WT1 2600に割り当てられた各上りリンクチャネルは1つまたは複数の論理トーンを含み、各論理トーンは上りリンクホッピングシーケンスの後に続く。下りリンクチャネル情報2556は、データおよび/または情報をWT1 2600に搬送するためにスケジューラ2526によって割り当てられたチャネルセグメント(たとえば、ユーザデータのための下りリンクトラフィックチャネルセグメント)を識別する情報を含んでいる。WT1 2600に割り当てられた各下りリンクチャネルは1つまたは複数の論理トーンを含み、各論理トーンは下りリンクホッピングシーケンスの後に続く。モード情報2558は、WT1 2600の動作状態(たとえば、スリープ、ホールド、オン)を識別する情報を含んでいる。
【0104】
通信ルーチン2522は、基地局2500を制御して様々な通信動作を実行したり様々な通信プロトコルを実施したりする。基地局制御ルーチン2524が使用されて基地局2500を制御して基本的な基地局機能タスク(たとえば、信号の生成および受信、スケジューリング)を実行し、ならびにストリップシンボル期間中にトーンサブセット割当てシーケンスを使用して信号を無線端末に送信することを含むいくつかの態様の方法のステップを実施する。
【0105】
シグナリングルーチン2528は、復号器2512を有する受信機2502および符号器2514を有する送信機2504の動作を制御する。シグナリングルーチン2528は、送信データ2536および制御情報の生成を制御することを受け持つ。トーンサブセット割当てルーチン2530は、この態様の方法を使用して、ならびに下りリンクストリップシンボル時間情報2540およびセクタID2552を含んだデータ/情報2520を使用して、ストリップシンボル期間中に使用されるべきトーンサブセットを構築する。下りリンクトーンサブセット割当てシーケンスは、セル中のセクタタイプごとに異なり、隣接するセルごとに異なる。WT2600は、下りリンクトーンサブセット割当てシーケンスに従ってストリップシンボル期間中に信号を受信し、基地局2500は、送信信号を生成するために同じ下りリンクトーンサブセット割当てシーケンスを使用する。他の下りリンクトーン割当てホッピングルーチン2532は、ストリップシンボル期間以外のシンボル期間の間、下りリンクトーン情報2542と下りリンクチャネル情報2556とを含んだ情報を使用して、下りリンクトーンホッピングシーケンスを構築する。下りリンクデータトーンホッピングシーケンスは、1つのセルの複数のセクタにわたって同期される。ビーコンルーチン2534は、ビーコン信号(たとえば、1つまたは数個のトーンに集中される比較的高い電力の信号)の送信を制御する。この信号は、同期化の目的で(たとえば、下りリンク信号のフレームタイミング構造ひいてはトーンサブセット割当てシーケンスを、ウルトラスロット境界に同期させるために)使用され得る。
【0106】
図26は、図24に示されているシステム2400の無線端末(たとえば、終端ノード、移動デバイス、…)のいずれか1つ、たとえば、EN(1)2436として使用されることが可能な例示的な無線端末(たとえば、終端ノード、移動デバイス、…)2600を示す。無線端末2600はトーンサブセット割当てシーケンスを実施する。無線端末2600は、復号器2612を含む受信機2602と、符号器2614を含む送信機2604と、プロセッサ2606と、メモリ2608とを含んでおり、様々な要素2602、2604、2606、2608がその上でデータおよび情報を交換することが可能なバス2610によって互いに接続されている。たとえば基地局2500(および/または異種無線端末)に信号を送信するために使用されるアンテナ2605が送信機2604に接続されている。
【0107】
プロセッサ2606(たとえば、CPU)は、無線端末2600の動作を制御し、ならびにルーチン2620を実行すること、およびメモリ2608の中のデータ/情報2622を使用することによって方法を実施する。
【0108】
データ/情報2622は、ユーザデータ2634と、ユーザ情報2636と、トーンサブセット割当てシーケンス情報2650と、仲間ピアリスト2656とを含んでいる。ユーザデータ2634は、送信機2604による基地局2500への送信の前に符号化を行うための符号器2614にルーティングされるピアノード宛のデータと、受信機2602中の復号器2612によって処理された基地局2500から受信されたデータと、を含み得る。ユーザ情報2636は、上りリンクチャネル情報2638と、下りリンクチャネル情報2640と、端末ID情報2642と、基地局ID情報2644と、セクタID情報2646と、モード情報2648とを含んでいる。上りリンクチャネル情報2638は、無線端末2600が基地局2500に送信するときに使用するために基地局2500によって割り当てられた上りリンクチャネルセグメントを識別する情報を含んでいる。上りリンクチャネルは、上りリンクトラフィックチャネルと、専用上りリンク制御チャネル(たとえば、要求チャネル、電力制御チャネル、およびタイミング制御チャネル)と、を含み得る。各上りリンクチャネルは1つまたは複数の論理トーンを含み、各論理トーンは上りリンクトーンホッピングシーケンスの後に続く。上りリンクホッピングシーケンスは、セルの各セクタタイプ間で、および隣接するセル同士の間で異なる。下りリンクチャネル情報2640は、BS2500がデータ/情報をWT2600に送信するときに使用するために、基地局2500によってWT2600に割り当てられた下りリンクチャネルセグメントを識別する情報を含んでいる。下りリンクチャネルは下りリンクトラフィックチャネルと割当てチャネルとを含むことができ、各下りリンクチャネルは1つまたは複数の論理トーンを含み、各論理トーンは、セルの各セクタ間で同期された下りリンクホッピングシーケンスの後に続く。
【0109】
ユーザ情報2636はまた、基地局2500によって割り当てられた識別情報である端末ID情報2642と、WTが通信を確立した相手である特定の基地局2500を識別する基地局ID情報2644と、WT2500が現在位置しているセルの特定のセクタを識別するセクタID情報2646とを含んでいる。基地局ID2644はセルスロープ(cell slope)値を提供し、セクタID情報2646はセクタインデックスタイプを提供し、セルスロープ値およびセクタインデックスタイプはトーンホッピングシーケンスを導き出すために使用され得る。ユーザ情報2636中に同様に含まれているモード情報2648は、WT2600がスリープモード、ホールドモード、またはオンモードのいずれであるかを識別する。
【0110】
トーンサブセット割当てシーケンス情報2650は、下りリンクストリップシンボル時間情報2652と下りリンクトーン情報2654とを含んでいる。下りリンクストリップシンボル時間情報2652は、スーパースロット構造情報、ビーコンスロット構造情報、およびウルトラスロット構造情報などのフレーム同期構造情報と、所与のシンボル期間がストリップシンボル期間であるかどうかを特定し、そうであればストリップシンボル期間のインデックスを特定し、ストリップシンボルが基地局によって使用されるトーンサブセット割当てシーケンスを切り詰めるための再設定ポイントであるかどうかを特定する情報と、を含んでいる。下りリンクトーン情報2654は、基地局2500に割り当てられている搬送周波数と、トーンの数および周波数と、ストリップシンボル期間に割り当てられるべきトーンサブセットの組と、スロープ、スロープインデックス、およびセクタタイプなど、他のセルおよびセクタに特定の値とを含む情報を含んでいる。
【0111】
ルーチン2620は、通信ルーチン2624と、無線端末制御ルーチン2626と、同期化ルーチン2628と、ページングメッセージ生成/ブロードキャストルーチン2630と、ページングメッセージ検出ルーチン2632とを含んでいる。通信ルーチン2624は、WT2600によって使用される様々な通信プロトコルを制御する。たとえば、通信ルーチン2624は、広域ネットワークを介して(たとえば、基地局2500と)、および/またはローカルエリアピアツーピアネットワークを介して(たとえば、(1つまたは複数の)異種無線端末と直接)通信することを可能にし得る。さらなる例として、通信ルーチン2624は、(たとえば、基地局2500から)ブロードキャスト信号を受信することを可能にし得る。無線端末制御ルーチン2626は、受信機2602および送信機2604の制御を含む基本的な無線端末2600機能を制御する。同期ルーチン2628は、無線端末2600を(たとえば、基地局2500からの)受信信号に同期させることを制御する。また、ピアツーピアネットワーク内のピアはこの信号と同期させられ得る。たとえば、この受信信号は、ビーコン、PN(擬似乱数)シーケンス信号、パイロット信号などであり得る。さらに、この信号は周期的に取得され得、ピアにも知られている(たとえば、同期ルーチン2628に関連する)プロトコルが利用されて別個の機能(たとえば、ピア発見、ページング、トラフィック)に対応する間隔を識別し得る。ページングメッセージ生成/ブロードキャストルーチン2630は、識別されたピアページング間隔中に送信するためのメッセージを作成することを制御する。メッセージに関連するシンボルおよび/またはトーンは、(たとえば、ページングメッセージ生成/ブロードキャストルーチン2630に関連する)プロトコルに基づいて選択できる。また、ページングメッセージ生成/ブロードキャストルーチン2630は、メッセージをピアツーピアネットワーク内のピアに送信することを制御し得る。ページングメッセージ検出ルーチン2632は、識別されたピアページング間隔中に受信されたメッセージに基づくピアの検出および識別を制御する。さらに、ページングメッセージ検出ルーチン2632は、仲間ピアリスト2656中に保持されている情報に少なくとも部分的に基づいてピアを識別し得る。
【0112】
図27を参照すると、ピア発見中に識別子をダイレクトシグナリングすることを可能にするシステム2700が示されている。たとえば、システム2700は、無線端末内に少なくとも部分的に存在し得る。システム2700は機能ブロックを含むものとして表されており、この機能ブロックは、プロセッサ、ソフトウェア、またはそれらの組合せ(たとえば、ファームウェア)によって実現される機能を表す機能ブロックであり得ることを理解されたい。システム2700は、一緒に動作することが可能である電気的構成要素の論理グルーピング2702を含んでいる。たとえば、論理グルーピング2702は、時間変動する被符号化識別子を生成するための電気的構成要素2704を含み得る。また、論理グルーピング2702は、ピア発見資源内の複数のセグメントから送信を行なうためのセグメントを被符号化識別子の一部に基づいて選択するための電気的構成要素2706を備え得る。さらに、論理グルーピング2702は、選択されたセグメント中に被符号化識別子の残りをシグナリングするための電気的構成要素2708を含み得る。さらに、システム2700は、電気的構成要素2704、2706、および2708に関連する機能を実行するための命令を保持するメモリ2710を含み得る。メモリ2710の外部にあるものとして示されているが、電気構成要素2704、2706、および2708のうちの1つまたは複数はメモリ2710内に存在し得ることを理解されたい。
【0113】
図28を参照すると、ピア発見中にダイレクトシグナリングされた識別子を復号することを可能にするシステム2800が示されている。たとえば、システム2800は、無線端末内に少なくとも部分的に存在し得る。システム2800は機能ブロックを含むものとして表されており、この機能ブロックは、プロセッサ、ソフトウェア、またはそれらの組合せ(たとえば、ファームウェア)によって実現される機能を表す機能ブロックであり得ることを理解されたい。システム2800は、一緒に動作することが可能である電気的構成要素の論理グルーピング2802を含んでいる。たとえば、論理グルーピング2802は、ピア発見資源のセグメント中のシンボル上でトーンを受信するための電気的構成要素2804を含み得る。また、論理グルーピング2802は、共通の送信無線端末から得られたトーンのシーケンスを割り出すために電力レベル類似度に基づいてシンボルの各々からの特定のトーンを相関させるための電気的構成要素2806を備え得る。さらに、論理グルーピング2802は、セグメントとトーンのシーケンスとに基づいて送信無線端末の識別子を割り出すための電気的構成要素2808を含み得る。さらに、システム2800は、電気的構成要素2804、2806、および2808に関連する機能を実行するための命令を保持するメモリ2810を含み得る。メモリ2810の外部にあるものとして示されているが、電気構成要素2804、2806、および2808のうちの1つまたは複数はメモリ2810内に存在し得ることを理解されたい。
【0114】
図29を参照すると、ピア発見間隔内に予約されたシンボルを組み込むことを可能にするシステム2900が示されている。たとえば、システム2900は、無線端末内に少なくとも部分的に存在し得る。システム2900は機能ブロックを含むものとして表されており、この機能ブロックは、プロセッサ、ソフトウェア、またはそれらの組合せ(たとえば、ファームウェア)によって実現される機能を表す機能ブロックであり得ることを理解されたい。システム2900は、一緒に動作することが可能である電気的構成要素の論理グルーピング2902を含んでいる。たとえば、論理グルーピング2902は、ピアツーピアネットワーク内でのタイミングを同期させるための電気的構成要素2904を含み得る。また、論理グルーピング2902は、タイミングによって指定されたピア発見間隔中に識別子の少なくとも一部を送信するための電気的構成要素2906を備え得る。さらに、論理グルーピング2902は、タイミングオフセットを特定し、そのタイミングオフセットから回復することを可能にするために、ピア発見間隔内の少なくとも1つのシンボルを予約するための電気的構成要素2908を含み得る。さらに、システム2900は、電気的構成要素2904、2906、および2908に関連する機能を実行するための命令を保持するメモリ2910を含み得る。メモリ2910の外部にあるものとして示されているが、電気構成要素2904、2906、および2908のうちの1つまたは複数はメモリ2910内に存在し得ることを理解されたい。
【0115】
図30を参照すると、ピア発見中にオフセットを緩和するためにタイミングをシフトすることを可能にするシステム3000が示されている。たとえば、システム3000は、無線端末内に少なくとも部分的に存在し得る。システム3000は機能ブロックを含むものとして表されており、この機能ブロックは、プロセッサ、ソフトウェア、またはそれらの組合せ(たとえば、ファームウェア)によって実現される機能を表す機能ブロックであり得ることを理解されたい。システム3000は、一緒に動作することが可能である電気的構成要素の論理グルーピング3002を含んでいる。たとえば、論理グルーピング3002は、ピアツーピアネットワーク内でのタイミングを同期させるための電気的構成要素3004を含み得る。また、論理グルーピング3002は、ピア発見間隔中に少なくとも1つの識別子に関連するシンボル上でトーンを受信するための電気的構成要素3006を備え得る。さらに、論理グルーピング3002は、予約されたシンボル上でトーンを得るとタイミングオフセットを特定するための電気的構成要素3008を含み得る。論理グルーピング3002はまた、タイミングオフセットを補正するための電気的構成要素3010も含み得る。さらに、システム3000は、電気的構成要素3004、3006、3008、および3010に関連する機能を実行するための命令を保持するメモリ3012を含み得る。メモリ3012の外部にあるものとして示されているが、電気構成要素3004、3006、3008、および3010のうちの1つまたは複数はメモリ3012内に存在し得ることを理解されたい。
【0116】
図31を参照すると、複数のピア発見間隔にわたって識別子をシグナリングすることを可能にするシステム3100が示されている。たとえば、システム3100は、無線端末内に少なくとも部分的に存在し得る。システム3100は機能ブロックを含むものとして表されており、この機能ブロックは、プロセッサ、ソフトウェア、またはそれらの組合せ(たとえば、ファームウェア)によって実現される機能を表す機能ブロックであり得ることを理解されたい。システム3100は、一緒に動作することが可能である電気的構成要素の論理グルーピング3102を含んでいる。たとえば、論理グルーピング3102は、ピア発見間隔中に第1の部分的識別子を送信するための電気的構成要素3104を含み得る。また、論理グルーピング3102は、第2のピア発見間隔中に第2の部分的識別子を送信するための電気的構成要素3106を備え得、第1の部分的識別子と第2の部分的識別子内のXビットが重複する。さらに、システム3100は、電気的構成要素3104および3106に関連する機能を実行するための命令を保持するメモリ3108を含み得る。メモリ3108の外部にあるものとして示されているが、電気構成要素3104および3106のうちの1つまたは複数は、メモリ3108内に存在し得ることを理解されたい。
【0117】
図32を参照すると、重複している情報に基づいて異なるピア発見間隔中に得られた部分的識別子をリンクすることを可能にするシステム3200が示されている。たとえば、システム3200は、無線端末内に少なくとも部分的に存在し得る。システム3200は機能ブロックを含むものとして表されており、この機能ブロックは、プロセッサ、ソフトウェア、またはそれらの組合せ(たとえば、ファームウェア)によって実現される機能を表す機能ブロックであり得ることを理解されたい。システム3200は、一緒に動作することが可能である電気的構成要素の論理グルーピング3202を含んでいる。たとえば、論理グルーピング3202は、第1のピア発見間隔中に部分的識別子の第1の組を受信するための電気的構成要素3204を含み得る。さらに、論理グルーピング3202は、第2のピア発見間隔3206中に部分的識別子の第2の組を受信するための電気的構成要素3206を備え得る。さらに、論理グルーピング3202は、ビット重複に基づいて第1の組からの部分的識別子と第2の組からの部分的識別子とを照合するための電気的構成要素3208を含み得る。さらに、システム3200は、電気的構成要素3204、3206、および3208に関連する機能を実行するための命令を保持するメモリ3210を含み得る。メモリ3210の外部にあるものとして示されているが、電気構成要素3204、3206、および3208のうちの1つまたは複数は、メモリ3210内に存在し得ることを理解されたい。
【0118】
図33を参照すると、ピア発見のために部分的識別子をシグナリングすると共にブルームフィルタを使用することを可能にするシステム3300が示されている。たとえば、システム3300は、無線端末内に少なくとも部分的に存在し得る。システム3300は機能ブロックを含むものとして表されており、この機能ブロックは、プロセッサ、ソフトウェア、またはそれらの組合せ(たとえば、ファームウェア)によって実現される機能を表す機能ブロックであり得ることを理解されたい。システム3300は、一緒に動作することが可能である電気的構成要素の論理グルーピング3302を含んでいる。たとえば、論理グルーピング3302は、ピア発見間隔中に第1の部分的識別子を送信するための電気的構成要素3304を含み得る。また、論理グルーピング3302は、第2のピア発見間隔3306中に第2の組の部分的識別子を送信するための電気的構成要素3206を備え得る。さらに、論理グルーピング3302は、第1の部分的識別子と第2の部分的識別子の組合せに基づいてブルームフィルタ情報を生成するための電気的構成要素3308を含み得る。論理グルーピング3302はまた、ピアが第1の部分的識別子と第2の部分的識別子をリンクすることを可能にするためにブルームフィルタ情報を送信するための電気的構成要素3310も含み得る。さらに、システム3300は、電気的構成要素3304、3306、3308、および3310に関連する機能を実行するための命令を保持するメモリ3312を含み得る。メモリ3312の外部にあるものとして示されているが、電気構成要素3304、3306、3308、および3310のうちの1つまたは複数は、メモリ3312内に存在し得ることを理解されたい。
【0119】
図34を参照すると、部分的識別子を照合するためにブルームフィルタを使用することを可能にするシステム3400が示されている。たとえば、システム3400は、無線端末内に少なくとも部分的に存在し得る。システム3400は機能ブロックを含むものとして表されており、この機能ブロックは、プロセッサ、ソフトウェア、またはそれらの組合せ(たとえば、ファームウェア)によって実現される機能を表す機能ブロックであり得ることを理解されたい。システム3400は、一緒に動作することが可能である電気的構成要素の論理グルーピング3402を含んでいる。たとえば、論理グルーピング3402は、第1のピア発見間隔中に部分的識別子の第1の組を受信するための電気的構成要素3404を含み得る。さらに、論理グルーピング3402は、第2のピア発見間隔3406中に部分的識別子の第2の組を受信するための電気的構成要素3206を備え得る。また、論理グルーピング3402は、受信されたブルームフィルタ情報に基づいて第1の組からの部分的識別子と第2の組からの部分的識別子をリンクするための電気的構成要素3408を含み得る。さらに、システム3400は、電気的構成要素3404、3406、および3408に関連する機能を実行するための命令を保持するメモリ3410を含み得る。メモリ3410の外部にあるものとして示されているが、電気構成要素3404、3406、および3408のうちの1つまたは、複数はメモリ3410内に存在し得ることを理解されたい。
【0120】
諸実施形態がソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェアまたはマイクロコード、プログラムコードまたはコードセグメントで実現される場合、これらは記憶構成要素などの機械可読媒体中に格納され得る。コードセグメントは、プロシージャ、関数、サブプログラム、プログラム、ルーチン、サブルーチン、モジュール、ソフトウェアパッケージ、クラス、または命令、データ構造もしくはプログラムステートメントの任意の組合せを表し得る。コードセグメントは、情報、データ、引数、パラメータ、またはメモリ内容を渡すこと、および/または受信することによって、別のコードセグメントまたはハードウェア回路に接続され得る。情報、引数、パラメータ、データなどは、メモリ共有、メッセージパッシング、トークンパッシング、ネットワーク送信などを含む適切な手段を使用して渡し、転送し、または送信され得る。
【0121】
ソフトウェアによって実現の場合、本明細書で説明されている技法は、本明細書で説明されている機能を実行するモジュール(たとえば、プロシージャ、関数など)を用いて実現され得る。ソフトウェアコードは、メモリユニットに記憶され、プロセッサによって実行され得る。メモリユニットは、プロセッサの内部またはプロセッサの外部に実装され得、その場合、当技術分野で知られているように様々な手段を介してプロセッサに通信可能に接続されることが可能である。
【0122】
ここまでの記述内容は、1つまたは複数の実施形態の例を含む。上述の実施形態について説明する目的で構成要素または方法のあらゆる考えられる組合せについて説明することは当然不可能であり、しかし、当業者なら、様々な実施形態の多数のさらなる組合せおよび置換が可能であることを認識し得る。したがって、説明されている実施形態は、添付の特許請求の範囲の趣旨および範囲内に入るすべてのそのような改変形態、変更形態および変形形態を包含することが意図されている。さらに、「含む(include)」という用語は、発明を実施するための形態または特許請求の範囲のいずれかで使用される限り、「備える(comprising)」という用語が使用時に請求項における移行語と解釈されるので「備える(comprising)」と同様に包括的なものであることが意図されている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ピア発見中に識別子をダイレクトシグナリングすることを円滑にする方法であって、
時間変動する被符号化識別子を生成することと、
前記被符号化識別子の一部に基づいてピア発見資源内の複数のセグメントから送信のためのセグメントを選択することと、
前記選択されたセグメント中に前記被符号化識別子の残りをシグナリングすることと、
を備える方法。
【請求項2】
前記時間変動する被符号化識別子を生成することが、未加工識別子に時間変動するビットを追加することをさらに備える、
請求項1に記載の方法。
【請求項3】
32ビット未加工生識別子に13個の時間変動ビットが追加されて前記時間変動する被符号化識別子を生成する、
請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記被符号化識別子を、前記選択されたセグメントに関係するグループと、前記選択されたセグメント中に送信されるトーンに関係する複数のグループと、に区分することをさらに備える、
請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記選択されたセグメントに関係する前記グループが3ビットグループであり、前記トーンに関係する前記複数のグループが7つの6ビットグループを含んでいる、
請求項4に記載の方法。
【請求項6】
それぞれ前記7つの6ビットグループに基づいて、前記選択されたセグメント中の7つのシンボル上でトーンを送信することをさらに備える、
請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記ピア発見資源が、8つのセグメントを含んだ前記複数のセグメントに区分されている、
請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記選択されたセグメントが、前記時間変動する被符号化識別子の機能として相違するピア発見間隔中で異なる、
請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記選択されたセグメント中の少なくとも1つのシンボルが、予約されたシンボルである、
請求項1に記載の方法。
【請求項10】
時間変動する被符号化識別子を生成することと、前記被符号化識別子の一部に基づいてピア発見資源内の複数のセグメントから送信のためのセグメントを選択することと、前記選択されたセグメント中に前記被符号化識別子の残りをシグナリングすることとに関係する命令を保持するメモリと、
前記メモリに接続され、前記メモリ中に保持されている前記命令を実行するように構成されたプロセッサと、
を備える無線通信装置。
【請求項11】
前記メモリが、前記時間変動する被符号化識別子を生成することが未加工識別子に時間変動するビットを追加することをさらに備えるための命令をさらに保持する、
請求項10に記載の無線通信装置。
【請求項12】
32ビット未加工識別子に13個の時間変動ビットが追加されて前記時間変動する被符号化識別子を生成する、
請求項11に記載の無線通信装置。
【請求項13】
前記メモリが、前記被符号化識別子を、前記選択されたセグメントに関係するグループと、前記選択されたセグメント中に送信されるトーンに関係する複数のグループと、に区分するための命令をさらに保持する、
請求項10に記載の無線通信装置。
【請求項14】
前記選択されたセグメントに関係する前記グループが3ビットグループであり、前記トーンに関係する前記複数のグループが7つの6ビットグループを含んでいる、
請求項13に記載の無線通信装置。
【請求項15】
前記メモリが、それぞれ前記7つの6ビットグループに基づいて、前記選択されたセグメント中の7つのシンボル上でトーンを送信するための命令をさらに保持する、
請求項14に記載の無線通信装置。
【請求項16】
前記ピア発見資源が、8つのセグメントを含んだ前記複数のセグメントに区分されている、
請求項10に記載の無線通信装置。
【請求項17】
前記選択されたセグメントが、前記時間変動する被符号化識別子の機能として相違するピア発見間隔中で異なる、
請求項10に記載の無線通信装置。
【請求項18】
前記選択されたセグメント中の少なくとも1つのシンボルが、予約されたシンボルである、
請求項10に記載の無線通信装置。
【請求項19】
ピア発見中に識別子をダイレクトシグナリングすることを可能にする無線通信装置であって、
時間変動する被符号化識別子を生成するための手段と、
前記被符号化識別子の一部に基づいてピア発見資源内の複数のセグメントから送信のためのセグメントを選択するための手段と、
前記選択されたセグメント中に前記被符号化識別子の残りをシグナリングするための手段と、
を備える無線通信装置。
【請求項20】
前記時間変動する被符号化識別子を生成することが未加工識別子に時間変動ビットを追加することをさらに備えるための手段をさらに備える、
請求項19に記載の無線通信装置。
【請求項21】
32ビット未加工識別子に13個の時間変動ビットが追加されて前記時間変動する被符号化識別子を生成する、
請求項20に記載の無線通信装置。
【請求項22】
前記被符号化識別子を、前記選択されたセグメントに関係するグループと、前記選択されたセグメント中に送信されるトーンに関係する複数のグループと、に区分するための手段をさらに備える、
請求項19に記載の無線通信装置。
【請求項23】
前記選択されたセグメントに関係する前記グループが3ビットグループであり、前記トーンに関係する前記複数のグループが7つの6ビットグループを含んでいる、
請求項22に記載の無線通信装置。
【請求項24】
それぞれ前記7つの6ビットグループに基づいて、前記選択されたセグメント中の7つのシンボル上でトーンを送信するための手段をさらに備える、
請求項23に記載の無線通信装置。
【請求項25】
前記ピア発見資源が、8つのセグメントを含んだ前記複数のセグメントに区分されている、
請求項19に記載の無線通信装置。
【請求項26】
前記選択されたセグメントが、前記時間変動する被符号化識別子の機能として相違するピア発見間隔中で異なる、
請求項19に記載の無線通信装置。
【請求項27】
前記選択されたセグメント中の少なくとも1つのシンボルが、予約されたシンボルである、
請求項19に記載の無線通信装置。
【請求項28】
時間変動する被符号化識別子を生成することと、
前記被符号化識別子の一部に基づいてピア発見資源内の複数のセグメントから送信のためのセグメントを選択することと、
前記選択されたセグメント中に前記被符号化識別子の残りをシグナリングすることと、
を行うための機械実行可能命令を記憶した機械可読媒体。
【請求項29】
前記機械実行可能命令が、前記時間変動する被符号化識別子を生成することが未加工識別子に時間変動ビットを追加することをさらに備えることをさらに備える、
請求項28に記載の機械可読媒体。
【請求項30】
32ビット未加工識別子に13個の時間変動ビットが追加されて前記時間変動する被符号化識別子を生成する、
請求項29に記載の機械可読媒体。
【請求項31】
前記機械実行可能命令が、前記被符号化識別子を、前記選択されたセグメントに関係するグループと、前記選択されたセグメント中に送信されるトーンに関係する複数のグループと、に区分することをさらに備える、
請求項28に記載の機械可読媒体。
【請求項32】
前記選択されたセグメントに関係するグループが3ビットグループであり、前記トーンに関係する前記複数のグループが7つの6ビットグループを含んでいる、
請求項31に記載の機械可読媒体。
【請求項33】
前記機械実行可能命令が、それぞれ前記7つの6ビットグループに基づいて、前記選択されたセグメント中の7つのシンボル上でトーンを送信することをさらに備える、
請求項32に記載の機械可読媒体。
【請求項34】
前記ピア発見資源が、8つのセグメントを含んだ前記複数のセグメントに区分されている、
請求項28に記載の機械可読媒体。
【請求項35】
前記選択されたセグメントが、前記時間変動する被符号化識別子の機能として相違するピア発見間隔中で異なる、
請求項28に記載の機械可読媒体。
【請求項36】
前記選択されたセグメント中の少なくとも1つのシンボルが、予約されたシンボルである、
請求項28に記載の機械可読媒体。
【請求項37】
無線通信システムにおいて、
時間変動する被符号化識別子を生成することと、
前記被符号化識別子の一部に基づいてピア発見資源内の複数のセグメントから送信のためのセグメントを選択することと、
前記選択されたセグメント中に前記被符号化識別子の残りをシグナリングすることと、
を行うように構成されたプロセッサ、
を備える装置。
【請求項38】
ピア発見中にダイレクトシグナリングされた識別子を復号することを円滑にする方法であって、
ピア発見資源のセグメント中のシンボル上でトーンを受信することと、
共通の送信無線端末から得られたトーンのシーケンスを決定するために電力レベル類似度に基づいて前記シンボルの各々からの特定のトーンを相関させることと、
前記セグメントと前記トーンのシーケンスとに基づいて前記送信無線端末の識別子を割り出すことと、
を備える方法。
【請求項39】
前記セグメントが8つのシンボルを含んでいる、
請求項38に記載の方法。
【請求項40】
前記8つのシンボルのうちの少なくとも1つが未使用のシンボルである、
請求項39に記載の方法。
【請求項41】
前記シンボルの各々からの最高エネルギーレベルを有するトーンを用いて前記シーケンスを形成することをさらに備える、
請求項38に記載の方法。
【請求項42】
前記シーケンス中の他のトーンから実質的に異なるエネルギーレベルを有するトーンを除去することをさらに備える、
請求項38に記載の方法。
【請求項43】
相関している電力レベルを有するトーンの複数のシーケンスを形成することと、
複数の送信無線端末の識別子を割り出すことと、
をさらに備える、
請求項38に記載の方法。
【請求項44】
前記ピア発見資源中の複数のセグメントのうちの前記セグメントの識別情報に基づいて前記識別子の一部を割り出すことをさらに備える、
請求項38に記載の方法。
【請求項45】
前記識別子の残りを生成するために前記トーンのシーケンスを復号することをさらに備える、
請求項44に記載の方法。
【請求項46】
前記識別子に対応する未加工識別子をピアリストに追加すべきかどうかを判断するために前記識別子中に組み込まれたパリティチェック情報を評価することをさらに備える、
請求項38に記載の方法。
【請求項47】
ピア発見資源のセグメント中のシンボル上でトーンを受信することと、共通の送信無線端末から得られたトーンのシーケンスを決定するために電力レベル類似度に基づいて前記シンボルの各々からの特定のトーンを相関させることと、前記セグメントと前記トーンのシーケンスとに基づいて前記送信無線端末の識別子を割り出すことと、を行うための命令を保持するメモリと、
前記メモリに接続され、前記メモリ中に保持されている前記命令を実行するように構成されたプロセッサと、
を備える無線通信装置。
【請求項48】
前記セグメントが8つのシンボルを含んでおり、
前記8つのシンボルのうちの少なくとも1つが未使用のシンボルである、
請求項47に記載の無線通信装置。
【請求項49】
前記メモリが、前記シンボルの各々からの最高エネルギーレベルを有するトーンを用いて前記シーケンスを形成するための命令をさらに保持する、
請求項47に記載の無線通信装置。
【請求項50】
前記メモリが、前記シーケンス中の他のトーンから実質的に異なるエネルギーレベルを有するトーンを除去するための命令をさらに保持する、
請求項47に記載の無線通信装置。
【請求項51】
前記メモリが、
相関している電力レベルを有するトーンの複数のシーケンスを形成することと、
複数の送信無線端末の識別子を割り出すことと、
を行うための命令をさらに保持する、
請求項47に記載の無線通信装置。
【請求項52】
前記メモリが、前記識別子の残りを生成するために前記トーンのシーケンスを復号するための命令をさらに保持する、
請求項47に記載の無線通信装置。
【請求項53】
前記メモリが、前記識別子に対応する未加工識別子をピアリストに追加すべきかどうかを判断するために前記識別子中に組み込まれたパリティチェック情報を評価するための命令をさらに保持する、
請求項47に記載の無線通信装置。
【請求項54】
ピア発見中にダイレクトシグナリングされた識別子を復号することを可能にする無線通信装置であって、
ピア発見資源のセグメント中のシンボル上でトーンを受信するための手段と、
共通の送信無線端末から得られたトーンのシーケンスを決定するために電力レベル類似度に基づいて前記シンボルの各々からの特定のトーンを相関させるための手段と、
前記セグメントと前記トーンのシーケンスとに基づいて前記送信無線端末の識別子を割り出すための手段と、
を備える無線通信装置。
【請求項55】
前記セグメントが8つのシンボルを含んでおり、
前記8つのシンボルのうちの少なくとも1つが未使用のシンボルである、
請求項54に記載の無線通信装置。
【請求項56】
前記シンボルの各々からの最高エネルギーレベルを有するトーンを用いて前記シーケンスを形成するための手段をさらに備える、
請求項54に記載の無線通信装置。
【請求項57】
前記シーケンス中の他のトーンから実質的に異なるエネルギーレベルを有するトーンを除去するための手段をさらに備える、
請求項54に記載の無線通信装置。
【請求項58】
相関している電力レベルを有するトーンの複数のシーケンスを形成することと、
複数の送信無線端末の識別子を割り出すことと、
を行うための手段をさらに備える、
請求項54に記載の無線通信装置。
【請求項59】
前記ピア発見資源中の複数のセグメントのうちの前記セグメントの識別情報に基づいて前記識別子の一部を割り出すための手段をさらに備える、
請求項54に記載の無線通信装置。
【請求項60】
前記識別子の残りを生成するために前記トーンのシーケンスを復号するための手段をさらに備える、
請求項54に記載の無線通信装置。
【請求項61】
前記識別子に対応する未加工識別子をピアリストに追加すべきかどうかを判断するために前記識別子中に組み込まれたパリティチェック情報を評価するための手段をさらに備える、
請求項54に記載の無線通信装置。
【請求項62】
ピア発見資源のセグメント中のシンボル上でトーンを受信することと、
共通の送信無線端末から得られたトーンのシーケンスを決定するために電力レベル類似度に基づいて前記シンボルの各々からの特定のトーンを相関させることと、
前記セグメントと前記トーンのシーケンスとに基づいて前記送信無線端末の識別子を割り出すことと、
を行うための機械実行可能命令を記憶した機械可読媒体。
【請求項63】
前記セグメントが8つのシンボルを含んでおり、
前記8つのシンボルのうちの少なくとも1つが未使用のシンボルである、
請求項62に記載の機械可読媒体。
【請求項64】
前記機械実行可能命令が、前記シンボルの各々からの最高エネルギーレベルを有するトーンを用いて前記シーケンスを形成することをさらに備える、
請求項62に記載の機械可読媒体。
【請求項65】
前記機械実行可能命令が、前記シーケンス中の他のトーンから実質的に異なるエネルギーレベルを有するトーンを除去することをさらに備える、
請求項62に記載の機械可読媒体。
【請求項66】
前記機械実行可能命令が、
相関している電力レベルを有するトーンの複数のシーケンスを形成することと、
複数の送信無線端末の識別子を割り出すことと、
をさらに備える、
請求項62に記載の機械可読媒体。
【請求項67】
前記機械実行可能命令が、前記ピア発見資源中の複数のセグメントのうちの前記セグメントの識別情報に基づいて前記識別子の一部を割り出すことをさらに備える、
請求項62に記載の機械可読媒体。
【請求項68】
前記機械実行可能命令が、前記識別子の残りを生成するために前記トーンのシーケンスを復号することをさらに備える、
請求項62に記載の機械可読媒体。
【請求項69】
前記機械実行可能命令が、前記識別子に対応する未加工識別子をピアリストに追加すべきかどうかを判断するために前記識別子中に組み込まれたパリティチェック情報を評価することをさらに備える、
請求項62に記載の機械可読媒体。
【請求項70】
無線通信システムにおいて、
ピア発見資源のセグメント中のシンボル上でトーンを受信することと、
共通の送信無線端末から得られたトーンのシーケンスを決定するために電力レベル類似度に基づいて前記シンボルの各々からの特定のトーンを相関させることと、
前記セグメントと前記トーンのシーケンスとに基づいて前記送信無線端末の識別子を割り出すことと、
を行うように構成されたプロセッサ、
を備える装置。
【請求項1】
ピア発見中に識別子をダイレクトシグナリングすることを円滑にする方法であって、
時間変動する被符号化識別子を生成することと、
前記被符号化識別子の一部に基づいてピア発見資源内の複数のセグメントから送信のためのセグメントを選択することと、
前記選択されたセグメント中に前記被符号化識別子の残りをシグナリングすることと、
を備える方法。
【請求項2】
前記時間変動する被符号化識別子を生成することが、未加工識別子に時間変動するビットを追加することをさらに備える、
請求項1に記載の方法。
【請求項3】
32ビット未加工生識別子に13個の時間変動ビットが追加されて前記時間変動する被符号化識別子を生成する、
請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記被符号化識別子を、前記選択されたセグメントに関係するグループと、前記選択されたセグメント中に送信されるトーンに関係する複数のグループと、に区分することをさらに備える、
請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記選択されたセグメントに関係する前記グループが3ビットグループであり、前記トーンに関係する前記複数のグループが7つの6ビットグループを含んでいる、
請求項4に記載の方法。
【請求項6】
それぞれ前記7つの6ビットグループに基づいて、前記選択されたセグメント中の7つのシンボル上でトーンを送信することをさらに備える、
請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記ピア発見資源が、8つのセグメントを含んだ前記複数のセグメントに区分されている、
請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記選択されたセグメントが、前記時間変動する被符号化識別子の機能として相違するピア発見間隔中で異なる、
請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記選択されたセグメント中の少なくとも1つのシンボルが、予約されたシンボルである、
請求項1に記載の方法。
【請求項10】
時間変動する被符号化識別子を生成することと、前記被符号化識別子の一部に基づいてピア発見資源内の複数のセグメントから送信のためのセグメントを選択することと、前記選択されたセグメント中に前記被符号化識別子の残りをシグナリングすることとに関係する命令を保持するメモリと、
前記メモリに接続され、前記メモリ中に保持されている前記命令を実行するように構成されたプロセッサと、
を備える無線通信装置。
【請求項11】
前記メモリが、前記時間変動する被符号化識別子を生成することが未加工識別子に時間変動するビットを追加することをさらに備えるための命令をさらに保持する、
請求項10に記載の無線通信装置。
【請求項12】
32ビット未加工識別子に13個の時間変動ビットが追加されて前記時間変動する被符号化識別子を生成する、
請求項11に記載の無線通信装置。
【請求項13】
前記メモリが、前記被符号化識別子を、前記選択されたセグメントに関係するグループと、前記選択されたセグメント中に送信されるトーンに関係する複数のグループと、に区分するための命令をさらに保持する、
請求項10に記載の無線通信装置。
【請求項14】
前記選択されたセグメントに関係する前記グループが3ビットグループであり、前記トーンに関係する前記複数のグループが7つの6ビットグループを含んでいる、
請求項13に記載の無線通信装置。
【請求項15】
前記メモリが、それぞれ前記7つの6ビットグループに基づいて、前記選択されたセグメント中の7つのシンボル上でトーンを送信するための命令をさらに保持する、
請求項14に記載の無線通信装置。
【請求項16】
前記ピア発見資源が、8つのセグメントを含んだ前記複数のセグメントに区分されている、
請求項10に記載の無線通信装置。
【請求項17】
前記選択されたセグメントが、前記時間変動する被符号化識別子の機能として相違するピア発見間隔中で異なる、
請求項10に記載の無線通信装置。
【請求項18】
前記選択されたセグメント中の少なくとも1つのシンボルが、予約されたシンボルである、
請求項10に記載の無線通信装置。
【請求項19】
ピア発見中に識別子をダイレクトシグナリングすることを可能にする無線通信装置であって、
時間変動する被符号化識別子を生成するための手段と、
前記被符号化識別子の一部に基づいてピア発見資源内の複数のセグメントから送信のためのセグメントを選択するための手段と、
前記選択されたセグメント中に前記被符号化識別子の残りをシグナリングするための手段と、
を備える無線通信装置。
【請求項20】
前記時間変動する被符号化識別子を生成することが未加工識別子に時間変動ビットを追加することをさらに備えるための手段をさらに備える、
請求項19に記載の無線通信装置。
【請求項21】
32ビット未加工識別子に13個の時間変動ビットが追加されて前記時間変動する被符号化識別子を生成する、
請求項20に記載の無線通信装置。
【請求項22】
前記被符号化識別子を、前記選択されたセグメントに関係するグループと、前記選択されたセグメント中に送信されるトーンに関係する複数のグループと、に区分するための手段をさらに備える、
請求項19に記載の無線通信装置。
【請求項23】
前記選択されたセグメントに関係する前記グループが3ビットグループであり、前記トーンに関係する前記複数のグループが7つの6ビットグループを含んでいる、
請求項22に記載の無線通信装置。
【請求項24】
それぞれ前記7つの6ビットグループに基づいて、前記選択されたセグメント中の7つのシンボル上でトーンを送信するための手段をさらに備える、
請求項23に記載の無線通信装置。
【請求項25】
前記ピア発見資源が、8つのセグメントを含んだ前記複数のセグメントに区分されている、
請求項19に記載の無線通信装置。
【請求項26】
前記選択されたセグメントが、前記時間変動する被符号化識別子の機能として相違するピア発見間隔中で異なる、
請求項19に記載の無線通信装置。
【請求項27】
前記選択されたセグメント中の少なくとも1つのシンボルが、予約されたシンボルである、
請求項19に記載の無線通信装置。
【請求項28】
時間変動する被符号化識別子を生成することと、
前記被符号化識別子の一部に基づいてピア発見資源内の複数のセグメントから送信のためのセグメントを選択することと、
前記選択されたセグメント中に前記被符号化識別子の残りをシグナリングすることと、
を行うための機械実行可能命令を記憶した機械可読媒体。
【請求項29】
前記機械実行可能命令が、前記時間変動する被符号化識別子を生成することが未加工識別子に時間変動ビットを追加することをさらに備えることをさらに備える、
請求項28に記載の機械可読媒体。
【請求項30】
32ビット未加工識別子に13個の時間変動ビットが追加されて前記時間変動する被符号化識別子を生成する、
請求項29に記載の機械可読媒体。
【請求項31】
前記機械実行可能命令が、前記被符号化識別子を、前記選択されたセグメントに関係するグループと、前記選択されたセグメント中に送信されるトーンに関係する複数のグループと、に区分することをさらに備える、
請求項28に記載の機械可読媒体。
【請求項32】
前記選択されたセグメントに関係するグループが3ビットグループであり、前記トーンに関係する前記複数のグループが7つの6ビットグループを含んでいる、
請求項31に記載の機械可読媒体。
【請求項33】
前記機械実行可能命令が、それぞれ前記7つの6ビットグループに基づいて、前記選択されたセグメント中の7つのシンボル上でトーンを送信することをさらに備える、
請求項32に記載の機械可読媒体。
【請求項34】
前記ピア発見資源が、8つのセグメントを含んだ前記複数のセグメントに区分されている、
請求項28に記載の機械可読媒体。
【請求項35】
前記選択されたセグメントが、前記時間変動する被符号化識別子の機能として相違するピア発見間隔中で異なる、
請求項28に記載の機械可読媒体。
【請求項36】
前記選択されたセグメント中の少なくとも1つのシンボルが、予約されたシンボルである、
請求項28に記載の機械可読媒体。
【請求項37】
無線通信システムにおいて、
時間変動する被符号化識別子を生成することと、
前記被符号化識別子の一部に基づいてピア発見資源内の複数のセグメントから送信のためのセグメントを選択することと、
前記選択されたセグメント中に前記被符号化識別子の残りをシグナリングすることと、
を行うように構成されたプロセッサ、
を備える装置。
【請求項38】
ピア発見中にダイレクトシグナリングされた識別子を復号することを円滑にする方法であって、
ピア発見資源のセグメント中のシンボル上でトーンを受信することと、
共通の送信無線端末から得られたトーンのシーケンスを決定するために電力レベル類似度に基づいて前記シンボルの各々からの特定のトーンを相関させることと、
前記セグメントと前記トーンのシーケンスとに基づいて前記送信無線端末の識別子を割り出すことと、
を備える方法。
【請求項39】
前記セグメントが8つのシンボルを含んでいる、
請求項38に記載の方法。
【請求項40】
前記8つのシンボルのうちの少なくとも1つが未使用のシンボルである、
請求項39に記載の方法。
【請求項41】
前記シンボルの各々からの最高エネルギーレベルを有するトーンを用いて前記シーケンスを形成することをさらに備える、
請求項38に記載の方法。
【請求項42】
前記シーケンス中の他のトーンから実質的に異なるエネルギーレベルを有するトーンを除去することをさらに備える、
請求項38に記載の方法。
【請求項43】
相関している電力レベルを有するトーンの複数のシーケンスを形成することと、
複数の送信無線端末の識別子を割り出すことと、
をさらに備える、
請求項38に記載の方法。
【請求項44】
前記ピア発見資源中の複数のセグメントのうちの前記セグメントの識別情報に基づいて前記識別子の一部を割り出すことをさらに備える、
請求項38に記載の方法。
【請求項45】
前記識別子の残りを生成するために前記トーンのシーケンスを復号することをさらに備える、
請求項44に記載の方法。
【請求項46】
前記識別子に対応する未加工識別子をピアリストに追加すべきかどうかを判断するために前記識別子中に組み込まれたパリティチェック情報を評価することをさらに備える、
請求項38に記載の方法。
【請求項47】
ピア発見資源のセグメント中のシンボル上でトーンを受信することと、共通の送信無線端末から得られたトーンのシーケンスを決定するために電力レベル類似度に基づいて前記シンボルの各々からの特定のトーンを相関させることと、前記セグメントと前記トーンのシーケンスとに基づいて前記送信無線端末の識別子を割り出すことと、を行うための命令を保持するメモリと、
前記メモリに接続され、前記メモリ中に保持されている前記命令を実行するように構成されたプロセッサと、
を備える無線通信装置。
【請求項48】
前記セグメントが8つのシンボルを含んでおり、
前記8つのシンボルのうちの少なくとも1つが未使用のシンボルである、
請求項47に記載の無線通信装置。
【請求項49】
前記メモリが、前記シンボルの各々からの最高エネルギーレベルを有するトーンを用いて前記シーケンスを形成するための命令をさらに保持する、
請求項47に記載の無線通信装置。
【請求項50】
前記メモリが、前記シーケンス中の他のトーンから実質的に異なるエネルギーレベルを有するトーンを除去するための命令をさらに保持する、
請求項47に記載の無線通信装置。
【請求項51】
前記メモリが、
相関している電力レベルを有するトーンの複数のシーケンスを形成することと、
複数の送信無線端末の識別子を割り出すことと、
を行うための命令をさらに保持する、
請求項47に記載の無線通信装置。
【請求項52】
前記メモリが、前記識別子の残りを生成するために前記トーンのシーケンスを復号するための命令をさらに保持する、
請求項47に記載の無線通信装置。
【請求項53】
前記メモリが、前記識別子に対応する未加工識別子をピアリストに追加すべきかどうかを判断するために前記識別子中に組み込まれたパリティチェック情報を評価するための命令をさらに保持する、
請求項47に記載の無線通信装置。
【請求項54】
ピア発見中にダイレクトシグナリングされた識別子を復号することを可能にする無線通信装置であって、
ピア発見資源のセグメント中のシンボル上でトーンを受信するための手段と、
共通の送信無線端末から得られたトーンのシーケンスを決定するために電力レベル類似度に基づいて前記シンボルの各々からの特定のトーンを相関させるための手段と、
前記セグメントと前記トーンのシーケンスとに基づいて前記送信無線端末の識別子を割り出すための手段と、
を備える無線通信装置。
【請求項55】
前記セグメントが8つのシンボルを含んでおり、
前記8つのシンボルのうちの少なくとも1つが未使用のシンボルである、
請求項54に記載の無線通信装置。
【請求項56】
前記シンボルの各々からの最高エネルギーレベルを有するトーンを用いて前記シーケンスを形成するための手段をさらに備える、
請求項54に記載の無線通信装置。
【請求項57】
前記シーケンス中の他のトーンから実質的に異なるエネルギーレベルを有するトーンを除去するための手段をさらに備える、
請求項54に記載の無線通信装置。
【請求項58】
相関している電力レベルを有するトーンの複数のシーケンスを形成することと、
複数の送信無線端末の識別子を割り出すことと、
を行うための手段をさらに備える、
請求項54に記載の無線通信装置。
【請求項59】
前記ピア発見資源中の複数のセグメントのうちの前記セグメントの識別情報に基づいて前記識別子の一部を割り出すための手段をさらに備える、
請求項54に記載の無線通信装置。
【請求項60】
前記識別子の残りを生成するために前記トーンのシーケンスを復号するための手段をさらに備える、
請求項54に記載の無線通信装置。
【請求項61】
前記識別子に対応する未加工識別子をピアリストに追加すべきかどうかを判断するために前記識別子中に組み込まれたパリティチェック情報を評価するための手段をさらに備える、
請求項54に記載の無線通信装置。
【請求項62】
ピア発見資源のセグメント中のシンボル上でトーンを受信することと、
共通の送信無線端末から得られたトーンのシーケンスを決定するために電力レベル類似度に基づいて前記シンボルの各々からの特定のトーンを相関させることと、
前記セグメントと前記トーンのシーケンスとに基づいて前記送信無線端末の識別子を割り出すことと、
を行うための機械実行可能命令を記憶した機械可読媒体。
【請求項63】
前記セグメントが8つのシンボルを含んでおり、
前記8つのシンボルのうちの少なくとも1つが未使用のシンボルである、
請求項62に記載の機械可読媒体。
【請求項64】
前記機械実行可能命令が、前記シンボルの各々からの最高エネルギーレベルを有するトーンを用いて前記シーケンスを形成することをさらに備える、
請求項62に記載の機械可読媒体。
【請求項65】
前記機械実行可能命令が、前記シーケンス中の他のトーンから実質的に異なるエネルギーレベルを有するトーンを除去することをさらに備える、
請求項62に記載の機械可読媒体。
【請求項66】
前記機械実行可能命令が、
相関している電力レベルを有するトーンの複数のシーケンスを形成することと、
複数の送信無線端末の識別子を割り出すことと、
をさらに備える、
請求項62に記載の機械可読媒体。
【請求項67】
前記機械実行可能命令が、前記ピア発見資源中の複数のセグメントのうちの前記セグメントの識別情報に基づいて前記識別子の一部を割り出すことをさらに備える、
請求項62に記載の機械可読媒体。
【請求項68】
前記機械実行可能命令が、前記識別子の残りを生成するために前記トーンのシーケンスを復号することをさらに備える、
請求項62に記載の機械可読媒体。
【請求項69】
前記機械実行可能命令が、前記識別子に対応する未加工識別子をピアリストに追加すべきかどうかを判断するために前記識別子中に組み込まれたパリティチェック情報を評価することをさらに備える、
請求項62に記載の機械可読媒体。
【請求項70】
無線通信システムにおいて、
ピア発見資源のセグメント中のシンボル上でトーンを受信することと、
共通の送信無線端末から得られたトーンのシーケンスを決定するために電力レベル類似度に基づいて前記シンボルの各々からの特定のトーンを相関させることと、
前記セグメントと前記トーンのシーケンスとに基づいて前記送信無線端末の識別子を割り出すことと、
を行うように構成されたプロセッサ、
を備える装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【図34】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【図34】
【公開番号】特開2012−231475(P2012−231475A)
【公開日】平成24年11月22日(2012.11.22)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2012−129496(P2012−129496)
【出願日】平成24年6月7日(2012.6.7)
【分割の表示】特願2010−516137(P2010−516137)の分割
【原出願日】平成20年7月2日(2008.7.2)
【出願人】(595020643)クゥアルコム・インコーポレイテッド (7,166)
【氏名又は名称原語表記】QUALCOMM INCORPORATED
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年11月22日(2012.11.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−129496(P2012−129496)
【出願日】平成24年6月7日(2012.6.7)
【分割の表示】特願2010−516137(P2010−516137)の分割
【原出願日】平成20年7月2日(2008.7.2)
【出願人】(595020643)クゥアルコム・インコーポレイテッド (7,166)
【氏名又は名称原語表記】QUALCOMM INCORPORATED
【Fターム(参考)】
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