説明

ピッキング設備

【課題】各ピッキング作業の工数を減らして効率を向上でき、また待ち時間を有効に利用できるピッキング設備を提供する。
【解決手段】各ピッキングゾーンZ毎にそれぞれ一定経路iに沿って、ローラ駆動コンベヤ21により移動している集品容器20に対して物品を自動的に投入する複数の投入装置22を設け、各投入装置22にそれぞれ、物品収納部6から該投入装置22への物品の移載を指示する投入表示器37を設ける。この構成によれば、作業者が、投入表示器37により指示された投入装置22へ、物品を物品収納部6から移載し、目的の集品容器20がローラ駆動コンベヤ21により移動されてくると、投入装置22から集品容器20へ自動投入される。よって作業者が集品容器20を移動させる必要がなくなり、ピッキング作業の工数を減少でき、また各投入装置22に予め物品を移載しておくことが可能となり、待ち時間を減少できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、集品別、たとえば店舗毎に物品のピッキングを可能としたピッキング設備に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来のピッキング設備では、集品別(ユーザーや店舗別など)の集品容器(たとえば、バケットなど)を集品ラインのフリーコンベヤ上を移動させながら、この集品容器に対して物品の保管棚(ピッキング棚)の各物品収納部から、この物品収納部毎に設けられたピッキング表示器の表示(出庫数量など集品先の注文により表示される)に応じて作業員が物品を移載することにより集品別の物品の集品が行われている。
【0003】
また集品ラインに沿って複数の前記物品収納部毎にピッキング作業領域(ゾーン)が設定され、各ゾーン毎にピッキングを担当するピッキング作業者を配置して、各ゾーンに移動されてきた集品容器に対して上記物品の移載作業(ピッキング作業)が実行されている(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2001−233418号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、従来のピッキング設備では、ピッキング作業者が、一つの物品収納部からのピッキング作業毎に「物品収納部からの物品の取り出し」「物品の集品容器への投入」「集品容器の移動」の動作を実行しており、ピッキング作業の工数が多く、効率的ではないという問題があった。また集品ラインのフリーコンベヤに沿って、物品収納部から取り出した物品の仮置台を配置し、集品容器へ移載する物品を予め仮置台に集めておくことも可能としたピッキング設備もあるが、このような設備では、ピッキング作業者が、一つの物品収納部からのピッキング作業毎に「物品収納部からの物品の取り出し」「物品の仮置台への仮置き」「物品の仮置台から集品容器への投入」「集品容器の移動」の動作となり、さらにピッキング作業の工数が多くなり、効率的ではないという問題があった。
【0005】
また各ゾーン毎に各集品容器に対して物品を移載する量(ピッキング作業量)が異なるために、ピッキング作業量が少ないとき、次に上流より移動されてくる集品容器を待つ時間が発生し、効率的ではなかった。
【0006】
そこで、本発明は、各ピッキング作業の工数を減らして効率を向上でき、また待ち時間を有効に利用できるピッキング設備を提供することを目的としたものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前述した目的を達成するために、本発明のうち請求項1に記載の発明は、物品が収納される複数の物品収納部からなるピッキング作業領域を複数備え、
集品別の集品容器を、前記複数のピッキング作業領域に沿った一定経路を移動手段により移動させながら、この集品容器に、前記各ピッキング作業領域の物品収納部からピッキングされた物品の集品を順に行うピッキング設備であって、
前記各ピッキング作業領域毎にそれぞれ前記一定経路に沿って、前記物品を集品する前記集品容器が割り付けられ、前記一定経路に沿って移動している、前記割り付けられた集品容器に対して前記物品を自動的に投入する複数の投入手段を設け、前記各投入手段に対応してそれぞれ、前記物品収納部から該投入手段への前記物品の移載を指示する指示手段を設け、複数の前記投入手段を、一つの前記集品容器に対して物品の投入を行うように割り付けることを特徴とするものである。
【0008】
上記構成によれば、作業者は、指示手段により指示された投入手段へ、集品容器に対して投入する物品を物品収納部より移載し、目的の集品容器が移動手段により移動されてくると、前記物品は投入手段から集品容器へ自動投入される。このように、指示手段により物品を移載する投入手段が指示されることにより作業者は物品を誤って投入手段へ移載する恐れを回避でき、また各投入手段に予め物品を移載しておくことが可能となり、待ち時間を減少できる。さらに、集品容器は移動手段により移動されているため、作業者が集品容器を従来の如く移動させる必要がなくなり、ピッキング作業の工数を減らすことができる。
【0009】
また各ピッキング作業領域で、一つの集品容器に対して集品する物品の数が多く、一つの投入手段に物品を載せておくことができないときがあり、このようなとき、複数の投入手段に一つの集品容器を割り付けることにより、複数の投入手段に分けて一つの集品容器に投入する物品を載せておくことができ、一つの集品容器に対して集品する物品の数が多くても自動投入が可能となる。
【0010】
また請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明であって、前記各指示手段に、前記投入手段へ移載する物品の量を表示する量表示手段を設け、前記各ピッキング作業領域では、前記指示手段による物品の移載の指示は1つの投入手段に行われ、指示された投入手段では、前記量表示手段に表示された物品の量により前記物品収納部から移載された物品の確認が行われることを特徴とするものである。
【0011】
上記構成によれば、各ピッキング作業領域では、指示手段による物品の移載の指示は1つの投入手段に行われ、各ピッキング作業領域では1つの投入手段毎に物品の移載が行われる。このとき、量表示手段に表示された物品の量により移載した物品の確認が行われる。
【0012】
また請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の発明であって、前記ピッキング作業領域の範囲を変更可能な構成とし、ピッキング作業領域の範囲が変更されると、ピッキング作業領域に合わせて各投入手段への前記集品容器の割り付けを変更することを特徴とするものである。
【0013】
上記構成によれば、ピッキング作業領域のピッキング作業量が少ないとき、2つのピッキング作業領域を合わせるなど変更が可能となり、作業者の能力を有効に活用することができる。このとき、ピッキング作業領域に合わせて各投入手段への集品容器の割り付けは変更される。
【0014】
また請求項4に記載の発明は、請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の発明であって、前記投入手段を設けた一定経路の下流に連続して、前記集品容器に対して作業者が前記物品収納部から取り出した物品の投入を手動で行うピッキング作業領域を設けたことを特徴とするものである。
【0015】
投入手段から集品容器に物品を投入する際に、物品によっては損傷の恐れがある。
上記構成によれば、壊れやすい物品(たとえば、卵など)のピッキング作業を、投入手段を設けたピッキング作業領域で実行せずに、その下流に配置した、自動投入された後の集品容器に対して作業者が手動で物品の投入を行うピッキング作業領域で行うことで、壊れやすい物品が損傷することを防止することができる。
【0016】
また請求項5に記載の発明は、請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の発明であって、前記各ピッキング作業領域毎にそれぞれ前記一定経路を迂回する迂回路を設け、各迂回路に前記複数の投入手段を配置したことを特徴とするものである。
【0017】
上記構成によれば、各ピッキング作業領域において、ピッキング作業が有る場合にのみ集品容器を迂回路へ導いて、迂回路に配置した投入手段を使用してピッキングを実行し、ピッキング作業が無い場合は、迂回路へ迂回させることなく、一定経路に沿って下流のピッキング作業領域へ移動される。よって、作業効率が改善される。
【0018】
また請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の発明であって、前記一定経路より前記各迂回路へ分岐する分岐地点の上流に前記一定経路に沿ってそれぞれ、前記集品容器を特定する情報を検出する検出手段を設け、これら各検出手段により検出された集品容器を特定する情報に基づいて前記迂回路に前記集品容器を迂回させるか否かを判断することを特徴とするものである。
【0019】
上記構成によれば、各分岐地点の上流に設けられた検出手段により検出された集品容器を特定する情報に基づいて、迂回路に集品容器を迂回させるかどうかが判断される。よって、ピッキング作業が有る集品容器のみを迂回路へ導くことが可能となり、ピッキング作業が無い集品容器の場合は、迂回路へ迂回させることなく、一定経路に沿って下流のピッキング作業領域へ移動される。
【0020】
また請求項7に記載の発明は、請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載の発明であって、前記移動手段は、所定速度で前記集品容器を移動させ、前記各ピッキング作業領域において、前記各投入手段へ前記物品収納部から前記集品容器へ投入する物品の移載が行われ、前記投入手段の位置へ物品を投入する集品容器が移動されてきた時点で、この投入手段への前記集品容器へ投入する物品の移載が終了していないときには、前記移動手段は、前記集品容器の移動を中止することを特徴とするものである。
【0021】
上記構成によれば、作業者が集品容器に対して投入する物品を投入手段へ移載し、目的の集品容器が移動手段により移動されてくると、投入手段から集品容器へ自動投入されるが、この集品容器に対して投入する物品の移載が遅れて投入できないとき、移動手段は停止されて集品容器の移動が中止され、物品の移載が終了すると再び移動手段は一定速度で駆動され、集品容器の移動が再開される。
【発明の効果】
【0022】
本発明のピッキング設備は、作業者は、指示手段により物品を移載する投入手段が指示されることにより物品を誤って投入手段へ移載する恐れを回避でき、また集品容器は移動手段により移動されているため、ピッキング作業の工数を減らすことができる、という効果を有している。また目的の集品容器が移動手段により移動されてくると、投入手段により物品は集品容器へ自動投入されることによって、待ち時間を減少できる、という効果を有している。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
[実施の形態1]
図1は本発明の実施の形態1におけるピッキング設備の概略配置図であり、集品される物品が保管されるストレージラインAと、物品を注文した店舗毎(集品別の一例)に、ピッキングされた物品を集品する集品容器を搬送する集品ラインBから構成され、集品ラインBの上流に、空の集品容器にラベル添付作業(詳細は後述する)を行い、予め設定された順番に一定間隔で集品ラインBへ供給する集品容器投入エリアCが設けられ、また集品ラインBの下流に、手動ピッキングエリアDが設けられている。
「ストレージラインA」
前記ストレージラインAは、図2に示すように、流動棚から形成されたピッキング棚1から構成され、前方に傾斜している複数段(図では3段)のラック3を有し、各ラック3にはそれぞれ、物品4の収納容器5が収納される複数(図では3列)の物品収納部6が形成され、各物品収納部6毎にフリーローラコンベヤ7が設けられ、各フリーローラコンベヤ7の前端にはストッパ8が設けられている。この構成により、ストッパ8により係止された収納容器5から必要な物品4を取り出し、収納容器5が空になればその収納容器5を除去することにより、次の収納容器5が前面にでてくる。また複数(図では9列の3段)の物品収納部6毎に、特定の作業者がピッキング作業を担当するピッキングゾーン(ピッキング作業領域の一例)Zが複数、設けられている。本実施の形態では、3つのピッキングゾーンZが設けられており、集品ラインBの上流側から、No.1ピッキングゾーンZ、No.2ピッキングゾーンZ、No.3ピッキングゾーンZと称す。
【0024】
またピッキング棚1の物品収納部6毎にそれぞれ、その前面に、ピッキング表示器11が設けられている。各ピッキング表示器11は、ピッキングする物品4の数量を示す3桁のディジタル表示器12と、ピッキング作業があることを表示するランプとボタンスイッチを兼ねた表示/完了ボタン13から形成されている。
「集品ラインB」
前記集品ラインBは、図1および図2に示すように、ピッキングゾーンZを形成するピッキング棚1に沿って配置され、集品容器20を一定速度で搬送する一定経路iを形成するローラ駆動コンベヤ(移動手段の一例)21を設け、このコンベヤ21に沿ってその内方(ピッキング棚1の側)に、ピッキングゾーンZ毎にそれぞれ、移動している集品容器20に対して物品4を自動投入する複数(図では5台)の投入装置(投入手段の一例)22を一定間隔で設けている。また物品4が集品容器20へ投入されるときの衝撃を和らげるために、コンベヤ21は、物品4の投入方向と平行に集品容器20を傾けた状態で搬送できるように傾いて形成されるとともに、このコンベヤ21の外方(ピッキング棚1とは反対側)に沿って、集品容器20の落下を防止するとともに、投入装置22から投入された物品4の飛び出しを防止する壁体23が設けられている。前記集品容器20は、例えば、コンテナから形成される。
【0025】
またピッキングゾーンZ毎に、その最もコンベヤ21の上流位置に集品容器20に予め付されたバーコード(集品容器20を特定する情報の一例)を読取るバーコードリーダ24が設けられている。
【0026】
またNo.1ピッキングゾーンZとNo.2ピッキングゾーンZとの間に、第1ゾーン切換スイッチ25が設けられ、No.2ピッキングゾーンZとNo.3ピッキングゾーンZとの間に、第2ゾーン切換スイッチ26が設けられている。前記第1ゾーン切換スイッチ25は、No.1ピッキングゾーンZとNo.2ピッキングゾーンZを統合して1つのピッキングゾーンとするときに操作され、前記第2ゾーン切換スイッチ26は、No.2ピッキングゾーンZとNo.3ピッキングゾーンZを統合して1つのピッキングゾーンとするときに操作される。
【0027】
「投入装置22」
投入装置22は、図2に示すように、コンベヤ21側に斜めに傾いた姿勢で固定され、また上面が開放され、さらにコンベヤ21側の側面が蓋31として開閉自在に形成されたボックス形状の本体32と、本体32の一側面(集品容器20の搬送方向とは直角な側面)に配置され、本体32の蓋31の開閉を行う空気式シリンダ装置33と、本体32の底面上(内部)に配置されたベアリング入り樹脂ローラ34と、空気式シリンダ装置33のエア回路(図示せず)から構成されている。前記蓋31の上端は、本体32の両側面のコンベヤ21側上端部に回動自在に支持され、また蓋31にはシリンダ装置33のロッドの先端が固定され、シリンダ装置33のロッドが伸びると上方向に開き、ロッドが縮むと閉じるように構成されている。また投入装置22は、蓋31の位置が、コンベヤ21により搬送されている集品容器20の上方に位置するように配置され、また本体32はその傾きを調整することができるように構成されている。
【0028】
この構成により、蓋31が閉じられている状態では、本体32内に物品4が仮で収納され(保留され)、蓋31がシリンダ装置33の作用により開かれると、本体32内に保留されていた物品4は、自重およびベアリング入り樹脂ローラ34の作用により本体32から滑り落ちて、コンベヤ21により移動中の集品容器20へ投入される。前記蓋31は一定時間後に、閉じられる。
【0029】
また各投入装置22毎にそれぞれに対応して、投入装置22の上方にピッキング棚1に向けて、投入表示器(指示手段の一例)37が設けられている。各投入表示器37は、投入装置22へ投入する物品4の総数(量)を示す2桁のディジタル表示器(量表示手段の一例)38と、投入先であること表示するランプと投入完了ボタンスイッチを兼ねた表示/完了ボタン39から形成されている。
「集品容器投入エリアC」
前記集品容器投入エリアCには、図1に示すように、空の集品容器20に貼り付けるラベル(図示せず)を発行するラベルプリンタ41が設けられている。このラベル41には、店舗名とこの店舗を特定するバーコードが印刷される。作業者は、ラベルプリンタ41から順に発行されるラベルを空の集品容器20に貼付け、集品ラインBのローラ駆動コンベヤ21の上流、すなわち最も上流のピッキングゾーンZへ一定間隔(投入装置22の配置間隔)で投入する。
「手動ピッキングエリアD」
前記手動ピッキングエリアDは、予め店舗毎に指示された物品4のリストにしたがって、集品容器20へ物品4を投入するエリアであり、上流で自動ピッキングされて送られてきた集品容器20のラベルの店舗名を確認して、壊れやすい物品(たとえば、タマゴなど)を作業者が手動で慎重に投入する。
【0030】
そして、図3に示すように、上記ローラ駆動コンベヤ21、ラベルプリンタ41、第1ゾーン切換スイッチ25、第2ゾーン切換スイッチ26、ピッキングゾーンZ毎のバーコードリーダ24、各投入装置22毎のシリンダ装置33および投入表示器37、さらに各物品収納部6のピッキング表示器11が接続され、これら装置を制御することにより、店舗毎の集品容器20に物品4の集品(ピッキング)を実行するピッキング用コントローラ51が設けられている。またピッキング用コントローラ51に、上位のピッキング設備全体を管理する管理コンピュータ52が接続され、このコンピュータ52より店舗毎の注文データ{物品4の商品名と(注文)数量からなるデータ}とピッキング開始指令とピッキング終了指令を入力している。
「ピッキング用コントローラ51」
ピッキング用コントローラ51は、図4に示すように、統括制御部53と、各ピッキングゾーンZ毎のゾーン制御部54と、各投入装置22毎の投入駆動部55と、各ピッキング表示器11毎の表示駆動部56から形成されている。
【0031】
「統括制御部53」
統括制御部53には、ローラ駆動コンベヤ21とラベルプリンタ41と第1ゾーン切換スイッチ25と第2ゾーン切換スイッチ26と管理コンピュータ52が接続され、各ピッキングゾーンZ毎のゾーン制御部54が接続されている。また統括制御部53には、各ピッキングゾーンZを形成するピッキング棚1の物品収納部6の情報と、各物品収納部6に収納されている物品4を特定するデータとして、商品名および商品コードが予め設定されている。
【0032】
統括制御部53の動作を図5のフローチャートにしたがって説明する。なお、第1ゾーン切換スイッチ25と第2ゾーン切換スイッチ26が共にオフ、すなわち各ピッキングゾーンZ毎にピッキング作業が実行されるものとする。
【0033】
上記各店舗毎の注文データが、管理コンピュータ52から入力されると(ステップ−1)、図6に示すように、各店舗に特有のバーコードを順に割り当ててラベルデータを形成し(ステップ−2)、続いて各バーコード(店舗)毎に、注文データの商品が収納されたピッキングゾーンZの物品収納部6に注文数量を割り付けて仕分けデータを形成する(ステップ−3)。
【0034】
次に、各ピッキングゾーンZの投入装置22に対して、物品4を集品する店舗(集品容器20)を割り当て、割り当てデータを形成する(ステップ−4)。図7に示すように、コンベヤ21に沿って上流から下流に並んだ各投入装置22への集品容器20の割り付けを、各ピッキング作業領域毎に、5個毎にコンベヤ21を移動している下流から上流への集品容器20の順に繰り返し行う。図7では、上流から下流に並んだNo.1,No.2,No.3,No.4,No.5の投入装置22に対して、コンベヤ21を移動している下流から上流への「A1」,「B1」,「C1」,「D1」,「E1」の集品容器20、続いて「A2」,「B2」,「C2」,「D2」,「E2」の集品容器20が割り当てられている。
【0035】
続いて各投入装置22毎に割り当てられた店舗別に、この投入装置22が配置されているピッキングゾーンZで集品(ピッキング)する物品4および数量のデータを求める。すなわち上記割り当てデータと仕分けデータに基づいて、図8に示す各投入装置22毎に、ピッキングデータを形成する(ステップ−5)。ピッキングデータは、各店舗毎に、各物品収納部6からピッキングする物品4の数量と、これら数量を加算して求めた総量から形成される。続いて各ピッキングゾーンZ毎にピッキングデータをまとめて各ゾーン制御部54へ出力する(ステップ−6)。図8には、最も上流の第1ピッキングゾーンZのピッキングデータを示している。
【0036】
そして、管理コンピュータ52よりピッキング開始指令を入力すると(ステップ−7)、各ゾーン制御部54へ開始信号を出力し(ステップ−8)、一定時間後、ローラ駆動コンベヤ51を駆動し(ステップ−9)、続いてラベルデータをラベルプリンタ41へ出力して、ラベルプリンタ41により店舗名とバーコードが表示されたラベルを順に発行させる(ステップ−10)。
【0037】
そして、各ゾーン制御部54よりピッキング終了信号(後述する)を入力すると(ステップ−11)、ローラ駆動コンベヤ51を停止し(ステップ−12)、終了する。また各ゾーン制御部54よりピッキング終了信号を入力する前に、管理コンピュータ52よりピッキング終了指令を入力すると(ステップ−13)、各ゾーン制御部54へ停止信号を出力し(ステップ−14)、ローラ駆動コンベヤ51を停止して終了する。
【0038】
このような統括制御部53の動作により、各ピッキングゾーンZ毎のピッキングデータが形成され、各ピッキングゾーンZのピッキング作業開始あるいは停止が指令され、ラベルプリンタ41から集品容器20を投入する順序でラベルが発行され、またローラ駆動コンベヤ21の駆動・停止が実行される。
【0039】
またゾーン制御部54を介して移動停止指令信号(後述する)を入力すると、ローラ駆動コンベヤ51を停止し、移動再開指令信号(後述する)を入力すると、ローラ駆動コンベヤ51を駆動する。
【0040】
「ゾーン制御部54」
各ゾーン制御部54は、受持ちのピッキングゾーンZの制御を行う制御部であり、統括制御部53と、制御するピッキングゾーンZの投入装置22毎の投入表示器37および投入駆動部55と、制御するピッキングゾーンZの各ピッキング表示器11が接続されている。
【0041】
ゾーン制御部54は、統括制御部53より上記ピッキングデータを入力すると、これを記憶し、続いて開始信号を入力すると、記憶したピッキングデータの各投入装置22に設定された店舗のバーコードを、各投入装置22に対応する投入駆動部55へ出力し、投入装置22毎に、最初は投入装置No.1→No.2→No.3→No.4→No.5の順に、次の動作を実行する。
【0042】
1.先に実行していた投入装置22のピッキング作業が終了し、この投入装置22の投入準備完了信号(後述する)がリセットされると、記憶された順にこの投入装置22のピッキングデータ(店舗のバーコードと各物品収納部6のピッキング数量)を取り出し、ピッキング数量が0ではない、すなわちピッキング作業を行う各物品収納部6のピッキング表示器11に対してピッキングデータのピッキング数量を出力してピッキング作業を指示し、同時にこの投入装置22のディジタル表示器38に総量を表示し、表示/完了ボタン39のランプを点灯する。
【0043】
2.続いてピッキング作業を指示した各ピッキング表示器11より表示/完了ボタン13の操作信号を入力すると、ピッキング作業を指示したピッキング表示器11からの信号かを確認し、続いてピッキング作業を指示した全てのピッキング表示器11からの信号を確認すると、投入装置22の表示/完了ボタン39のランプを点滅する。
【0044】
3.続いて投入装置22の表示/完了ボタン39の操作信号を入力すると、この投入装置22へのピッキング作業終了と判断し、この投入装置22に割り当てられた店舗のバーコードの情報を含む投入準備完了信号をセットして投入駆動部55へ出力し、続いて次の投入装置22の動作を開始する。
【0045】
4.そして投入準備完了信号を出力した投入駆動部55より投入終了信号(後述する)を入力すると、投入準備完了信号をリセットする。
5.そして全てのピッキングデータによるピッキング作業および投入装置22の駆動を確認すると、統括制御部53へピッキング終了信号を出力する。
【0046】
また投入駆動部55より移動停止指令信号または移動再開指令信号(ともに後述する)を入力すると統括制御部53へ転送する。
このように、ゾーン制御部54は、先に実行していた投入装置22のピッキング作業が終了すると、投入準備完了信号が投入駆動部55の投入終了信号によりリセットされている、すなわち投入装置22に物品4が無い状態の投入装置22に対して、順にピッキング作業を実行させる。よって、各投入装置22に予め物品4を移載しておくことが可能となる。また上述したように、ピッキング開始時には、投入装置No.1→No.2→No.3→No.4→No.5の順にピッキング作業を実行させている。
【0047】
「投入駆動部55」
各投入駆動部55には、バーコードリーダ24と、投入装置22のシリンダ装置33のエア回路が接続されている。
【0048】
各投入駆動部55は、次の動作を実行する。
1.ゾーン制御部54より予め設定された店舗のバーコードを記憶し、バーコードリーダ24により読取られているバーコードを監視しており、設定されている店舗のバーコードと一致する集品容器20を確認すると、タイマーを駆動する。
【0049】
2.このタイマーにより、コンベヤ21によりバーコードリーダ24の設置位置からこの投入装置22位置まで集品容器20から移動してくる時間がカウントアップするまでに、前記一致した店舗のバーコードの情報を含む投入準備完了信号をゾーン制御部54より入力しているかを確認する。
【0050】
3.投入準備完了信号の入力を確認すると、コンベヤ21によりバーコードリーダ24の設置位置からこの投入装置22位置まで集品容器20から移動してくる時間のカウントアップ(前記タイマーによる)により、一定時間(ロッドが伸びる時間)シリンダ装置33のエア回路に対して開指令を出力し、続いて一定時間(ロッドが縮まる時間)シリンダ装置33のエア回路に対して閉指令を出力する。この出力により一定時間、シリンダ装置33が駆動されて蓋31の開閉が実行される。ゾーン制御部54へ投入終了信号を出力する。
【0051】
4.前記タイマーにより、コンベヤ21によりバーコードリーダ24の設置位置からこの投入装置22位置まで集品容器20から移動してくる時間がカウントアップするまでに、投入準備完了信号の入力を確認できないとき、ゾーン制御部54へ移動停止指令信号を出力し、コンベヤ21を停止させる。そして、投入準備完了信号の入力を確認するまで待機し、入力を確認すると、一定時間(ロッドが伸びる時間)シリンダ装置33のエア回路に対して開指令を出力し、続いて一定時間(ロッドが縮まる時間)シリンダ装置33のエア回路に対して閉指令を出力する。この出力により一定時間、シリンダ装置33が駆動されて蓋31の開閉が実行される。そして、ゾーン制御部54へ投入終了信号を出力し、その後ゾーン制御部54へ移動再開指令信号を出力する。これにより、投入装置22への投入準備が終了していないときコンベヤ21が停止されて集品容器20の移動が中止され、投入準備が整うと物品4の投入が実行されて、コンベヤ21の移動が再開される。
【0052】
このような構成のピッキング用コントローラ51の動作を、ピッキング設備全体の作用と共に説明する。
1.管理コンピュータ52よりピッキング用コントローラ51の統括制御部53に注文データが入力されると、統括制御部53は、店舗にバーコードを割り当ててラベルプリンタ41へ出力するラベルデータを形成し、続いて各ピッキングゾーンZ毎のピッキングデータ(図7)を形成し、各ゾーン制御部54に設定する。
【0053】
2.そして、統括制御部53は管理コンピュータ52よりピッキング開始指令を入力すると、ゾーン制御部54へ開始指令を出力し、各ゾーン制御部54は、前記設定されたピッキングデータにしたがって、上流の投入装置22から順に物品4のピッキング作業を実行させる。
【0054】
3.そして、統括制御部53は、第1ピッキングゾーンZの5つの投入装置22にピッキングされた物品4の投入が終了する頃のタイミングで、前記ラベルデータをラベルプリンタ41へ出力し、集品容器20へ貼りつけるラベルを発行させ、一定時間後にローラ駆動コンベヤ21を駆動する。
【0055】
4.集品容器投入エリアCの作業者は、ローラ駆動コンベヤ21が動きはじめると、ラベルプリンタ41から出力された順序で、ラベルを集品容器20へ貼り付け、コンベヤ21に投入装置22の間隔で投入する。
【0056】
5.実際に集品容器20が搬送されてくると、上記ピッキングゾーンZにおいてゾーン制御部54によるピッキング作業が下記のように行われる。
イ.例えば図8に示すピッキングデータが設定されている場合、No.1の投入装置22には最初、店舗A1が割り当てられており、この店舗A1の集品容器20に投入する物品4をNo.1の投入装置22へ集品させる。すなわち、ピッキングゾーンZの27箇所の物品収納部6のうち、ピッキング作業を実行するNo.1,No.2,No.3…のピッキング表示器11のディジタル表示器12に対して、ピッキング数量、(5)(2)(1)…を表示し、表示/完了ボタン13を点灯し、同時に、投入表示器37のディジタル表示器38に総量を表示し、表示/完了ボタン39のランプを点灯する。
【0057】
ロ.この表示/完了ボタン13が点灯した物品収納部6より、作業者によりディジタル表示器12に表示された数量の物品4が取り出され、表示/完了ボタン13が操作され、投入装置22に投入される。
【0058】
ハ.ゾーン制御部54は、表示/完了ボタン13の操作信号を入力すると、この物品収納部6におけるピッキング終了と確認する。そして、全ての物品収納部6からのピッキング作業が終了すると、投入装置22の表示/完了ボタン39のランプを点滅させる。
【0059】
ニ.作業者は、投入装置22の表示/完了ボタン39のランプの点滅を確認すると、投入されている物品4の数量をそのディジタル表示器38の総総量表示により確認して表示/完了ボタン39を操作する。
【0060】
ホ.ゾーン制御部54は、この表示/完了ボタン39の操作信号を確認すると、この投入装置22への物品4の投入が終了したと確認して投入準備信号をセットし、投入駆動部55へ投入準備信号を出力する。
【0061】
ヘ.投入駆動部55は、バーコードリーダ24により読取られたバーコードを監視し、予め割り付けられた店舗のバーコードを確認すると、この店舗の集品容器20が投入装置22の下方を通過するタイミングまでに前記店舗の投入準備信号の入力を確認すると、そのタイミングでシリンダ装置33を一定時間、開閉させて、移載されていた物品4を集品容器20へ投入する。投入が終了すると、投入終了信号をゾーン制御部54へ出力する。前記タイミングまでに店舗の投入準備信号の入力を確認できないとコンベヤ21を停止させて集品容器20の移動を中止させ、投入準備信号が入力されるまで待機し、入力を確認すると物品4を集品容器20へ投入し、コンベヤ21の駆動を再開させ、再び集品容器20の移動を開始する。
【0062】
ト.ゾーン制御部54は、この投入終了信号を入力すると、この投入装置22に対して次のピッキングデータを割り当て、この投入装置22に対するピッキング作業を開始する(上記手順イへ戻る)。
【0063】
このような、ピッキング用コントローラ51の制御により、各投入装置22に割り当てられた店舗の集品容器20が通過するときに、投入装置22に予め移載された物品4が投入されてピッキングゾーンZ毎の集品が行われる。図9に示すように、例えば、No.1の投入装置22の下方に、店舗A1,A2,A3…の集品容器20が通過するときに、投入装置22からの物品4の移載が実行される。また図9から判るように、集品容器20への物品4の投入は、集品容器20の移動に伴って投入装置22が1台ずつ駆動される。
【0064】
そして、投入が終了した投入装置22に対して次のピッキングデータによるの物品4の移載が開始される。図9に示すように、店舗A1の集品容器20からの物品4の投入の後に、次の物品4を投入する店舗A2の集品容器20が通過するまでに時間の余裕がある。
【0065】
6.そして、各店舗の集品容器20には、3つのピッキングゾーンZにおいてそれぞれ物品4が投入されて集品され、下流の手動ピッキングエリアDへ送出される。
7.手動ピッキングエリアDでは、予め店舗毎に指示された物品4のリストにしたがって、上流で自動ピッキングされて送られてきた集品容器20に対して、壊れやすい物品(たとえば、タマゴなど)を作業者が手動で慎重に投入する。
【0066】
このように、店舗毎の集品容器20に注文の物品4が集品される。
次に、第1ゾーン切換スイッチ25と第2ゾーン切換スイッチ26が操作された場合の統括制御部53の動作について説明する。
【0067】
統括制御部53は、第1ゾーン切換スイッチ25の操作信号を入力すると、第1ピッキングゾーンZと第2ピッキングゾーンZを1つのピッキングゾーンとして割り付ける。すなわち、第1ピッキングゾーンZと第2ピッキングゾーンZの10台の投入装置22への割り付けを、コンベヤ21に沿って上流から下流に並んだ順に、10個毎にコンベヤ21を移動している下流から上流への集品容器20の順に繰り返し行う。図10(a)では、上流から下流に並んだNo.1,No.2,No.3,No.4,No.5,No.6,No.7,No.8,No.9,No.10の投入装置22に対して、コンベヤ21を移動している下流から上流への「A1」,「B1」,「C1」,「D1」,「E1」,「A2」,「B2」,「C2」,「D2」,「E2」の集品容器20を割り当てる。そして、割り付けた店舗(集品容器20)のピッキングデータを形成する。第3ピッキングゾーンZへの割り付けには変更はない。このとき、第1ピッキングゾーンZと第2ピッキングゾーンZからなるゾーンでは、10台のうちの1台の投入装置22についてのみピッキング作業が実行される。
【0068】
また統括制御部53は、第2ゾーン切換スイッチ26の操作信号を入力すると、第2ピッキングゾーンZと第3ピッキングゾーンZを1つのピッキングゾーンとして割り付ける。すなわち、第2ピッキングゾーンZと第3ピッキングゾーンZの10台の投入装置22への割り付けを、コンベヤ21に沿って上流から下流に並んだ順に、10個毎にコンベヤ21を移動している下流から上流への集品容器20の順に繰り返し行う。図10(b)では、上流から下流に並んだNo.1,No.2,No.3,No.4,No.5,No.6,No.7,No.8,No.9,No.10の投入装置22に対して、コンベヤ21を移動している下流から上流への「A1」,「B1」,「C1」,「D1」,「E1」,「A2」,「B2」,「C2」,「D2」,「E2」の集品容器20を割り当てる。そして、割り付けた店舗(集品容器20)のピッキングデータを形成する。第1ピッキングゾーンZへの割り付けには変更はない。このとき、第2ピッキングゾーンZと第3ピッキングゾーンZからなるゾーンでは、10台のうちの1台の投入装置22についてのみピッキング作業が実行される。
【0069】
以上のように本実施の形態1によれば、作業者が、投入表示器37により指示された投入装置22へ、集品容器20に対して投入する物品4を物品収納部6から移載し、目的の集品容器20がローラ駆動コンベヤ21により移動されてくると、投入装置22から集品容器20へ自動投入されることにより、まず投入表示器37の指示により物品4を誤って投入装置22へ移載する恐れを回避でき、また作業者が集品容器20を従来の如く移動させる必要がなくなり、ピッキング作業の工数を減らすことができる。また各投入装置22に、予め物品4を移載しておくことが可能となり、待ち時間を減少できる。
【0070】
また本実施の形態1によれば、各ピッキングゾーンZでは、投入表示器37による物品4の移載の指示は1台の投入装置22のみに行われ、また投入表示器37のディジタル表示器38に表示された物品4の総数(量)により移載した物品4の数量の確認を行うことができ、ピッキングミスを少なくすることができる。
【0071】
また本実施の形態1によれば、各ピッキングゾーンZ毎に、一定経路iに沿って上流から下流に並んだ各投入装置20への集品容器20の割り付けを、一定経路iを移動している下流から上流への集品容器20の順に、繰り返し行うことにより、各投入装置20は、互いに重複することなく、物品4の投入が実行され、次に割り付けられた集品容器20のために、投入装置22へ物品4を移載する時間が均等に割り当てられることから、投入装置22への物品4の移載が遅れてローラ駆動コンベヤ21を停止させてしまう恐れを少なくすることが可能となる。
【0072】
また本実施の形態1によれば、ピッキングゾーンZのピッキング作業量が少ないとき、第1ゾーン切換スイッチ25あるいは26の操作により2つのピッキングゾーンZを合わせることが可能となり、作業者の能力を有効に活用することができる。このとき、ピッキングゾーンZに合わせて各投入装置22への集品容器20の割り付けは変更される。
【0073】
また本実施の形態1によれば、壊れやすい物品(たとえば、卵など)のピッキング作業を、投入装置22を設けたピッキングゾーンZで実行せずに、その下流に手動ピッキングエリアDを配置し、自動投入された後の集品容器20に対して作業者が手動で物品4の投入を行うピッキングゾーンZで行うことで、壊れやすい物品4が損傷することを防止することができる。
【0074】
また本実施の形態1によれば、作業者が集品容器20に対して投入する物品4を投入装置22へ移載し、目的の集品容器20がローラ駆動コンベヤ21により移動されてくると、投入装置22から集品容器20へ自動投入されるが、この集品容器20に対して投入する物品4の移載が遅れて投入できないとき、ローラ駆動コンベヤ21が停止されることにより、集品容器20の移動が中止され、ピッキング作業が実行されずに移動してしまうことを回避することができる。なお、物品4の移載が終了すると、再びローラ駆動コンベヤ21は一定速度で駆動され、集品容器20の移動が再開される。
[実施の形態2]
図11は本発明の実施の形態2におけるピッキング設備の概略配置図である。なお、上記実施の形態1における構成と同一の構成には同一の符号を付して説明を省略する。
【0075】
上記実施の形態1では、一定経路iを形成するローラ駆動コンベヤ21に沿って投入装置22を配置し、ピッキングゾーンZを形成しているが、実施の形態2では、図11に示すように、ピッキングゾーンZ毎にそれぞれ一定経路iを迂回する迂回路61を設け、各迂回路61に複数(図では5台)の投入装置22を配置している。
【0076】
またピッキングゾーンZ毎にそれぞれ、ローラ駆動コンベヤ21で一定経路iの上流部(分岐地点)に分岐装置62を設け、一定経路iの下流部(合流地点)に合流装置63を設け、迂回路61を搬入用ローラ駆動コンベヤ64とリフター付き移動用ローラ駆動コンベヤ65と搬出用ローラ駆動コンベヤ66からなるコの字コンベヤ(リフター付き)67から形成し、集品容器20を分岐装置62により一定経路iから搬入用ローラ駆動コンベヤ64へ搬入し、集品容器20を搬出用ローラ駆動コンベヤ66より合流装置63により一定経路iへ搬出するようにしている。またリフター付き移動用ローラ駆動コンベヤ65に沿って5台の投入装置22を設け、投入表示器37を設けている。
【0077】
また図11に示すように、前記一定経路iより前記各迂回路61へ分岐する分岐地点の上流に前記一定経路iに沿ってそれぞれ、集品容器20のラベルのバーコード(集品容器を特定する情報)を検出するバーコードリーダ(検出手段の一例)71を設け、これら各バーコードリーダ71により検出された集品容器20のバーコードのデータに基づいて迂回路61に集品容器20を迂回させるかどうかを判断している。
【0078】
また各迂回路61の搬入用ローラ駆動コンベヤ64の上流に、搬入されてきた集品容器20のラベルのバーコード(集品容器を特定する情報)を検出するバーコードリーダ(検出手段の一例)72を設け、これら各バーコードリーダ72により検出された集品容器20のバーコードのデータに基づいて迂回路61へ迂回されたきた集品容器20の確認を行っている。
【0079】
またピッキングゾーンZ毎に、実施の形態1の流動棚に代えて、収納容器5が移動しない一般棚(固定棚)から形成されたピッキング棚1’を設けている。またこの一般棚の複数の物品収納部6の向きは、迂回路61に対して直角であり、正対していない。またピッキング棚1’とコの字コンベヤ67との間に、集約出庫仮置台75と、投入装置22へ投入する物品4の商品名と数量からなる移載リストを表示する集合表示器76と、集約出庫仮置台75に予め物品4を集約するためのピッキングリストを発行するプリンタ77を設けている。
【0080】
図12に示すように、実施の形態1における、ピッキングゾーンZ毎のバーコードリーダ24とピッキング表示器11に代えて、バーコードリーダ72と集合表示器76とプリンタ77と分岐装置62と合流装置63とコの字コンベヤ67のコンベヤコントローラ81を接続している。このコンベヤコントローラ81に、バーコードリーダ72と搬入用ローラ駆動コンベヤ64と移動用ローラ駆動コンベヤ65と搬出用ローラ駆動コンベヤ66が接続されている。
【0081】
コンベヤコントローラ81は、次の動作を実行する。
1.ゾーン制御部54より後述する駆動開始信号を入力すると、コの字コンベヤ(リフター付き)67を形成する搬入用ローラ駆動コンベヤ64とリフター付き移動用ローラ駆動コンベヤ65と搬出用ローラ駆動コンベヤ66を駆動する。またゾーン制御部54より後述する駆動停止信号を入力すると、コの字コンベヤ(リフター付き)67の各コンベヤ64,65,66を停止する。
【0082】
2.バーコードリーダ72により物品4の搬入を確認すると、移動用ローラ駆動コンベヤ65の上流リフターを駆動させて物品4を移動用ローラ駆動コンベヤ65へ移載し、集品容器20が移動用ローラ駆動コンベヤ65の終端に到着するタイミングで、下流リフターを駆動させて集品容器20を搬出用ローラ駆動コンベヤ66へ移載するとともに、合流装置63へ搬出指令を出力する。
【0083】
3.ゾーン制御部54より移動停止指令信号または移動再開指令信号を入力すると、これら信号に応じてコの字コンベヤ(リフター付き)67の停止または駆動再開を実行し、駆動停止指令を入力すると、この信号に応じてコの字コンベヤ(リフター付き)67を停止する。
【0084】
また前記合流装置63は、コンベヤコントローラ81の搬出指令に応答して駆動して物品4を一定経路iに合流させる。このとき、ローラ駆動コンベヤ21により移動されてくる物品4をストッパなどでブロックし、合流が終了すると一定時間後に、ブロックした物品4の移動を再開し、物品4同士の衝突を回避するとともに、物品4間に間隔を設けている。
【0085】
前記分岐装置62にはバーコードリーダ71が接続されており、ゾーン制御部54から、後述する「店舗のバーコードのデータからなる通過指令」を入力すると記憶し、バーコードリーダ71により検出されたバーコードと通過指令として記憶されたデータとが一致すると、この集品容器20を通過させ、一致しないと迂回路61へ分岐させるとともに、「集品容器20のバーコードデータを含む分岐実行信号」をゾーン制御部54へ出力する。
【0086】
以下、本実施の形態2におけるピッキング用コントローラ51の各ゾーン制御部54の動作を説明する。なお、統括制御部53と投入駆動部55の動作は、実施の形態1と同様であり説明を省略する。
【0087】
1.統括制御部53からピッキングデータと開始信号を入力すると、このピッキングデータにより、各ピッキングゾーンZにおいて、各店舗の集品容器20に対してピッキング作業を実行するか否かを確認し、実行しない場合、店舗のバーコードのデータからなる通過指令を形成し、分岐装置62へ出力する。
【0088】
2.次に、通過する集品容器20のピッキングデータを除くピッキングデータを形成し、これらピッキングデータにより各物品収納部6からピッキングされる物品4とその数量を総計し、これら物品4毎に、「物品収納部6のナンバー−商品名−総計数量」からなるピッキングデータを形成し、プリンタ77へ出力してピッキングリストを発行させ、続いてコンベヤコントローラ81に対して駆動開始信号を出力し、コの字コンベヤ67を駆動させる。
【0089】
3.次に、分岐装置62から前記集品容器20のバーコードデータを含む分岐実行信号を入力すると、このバーコードデータの店舗のピッキングデータを上流に位置する投入装置22から順に割り当て、下流の5台目の投入装置22に割り当てると最上流の投入装置22へと繰り返し割り当てる。
【0090】
4.そして、割り当てた投入装置22の投入駆動部55から、前回のピッキングデータによる投入終了信号を入力すると、割り当てたピッキングデータの物品4の商品名と数量からなるデータを集合表示器76に出力し、表示させ、また投入装置22の投入表示器37のディジタル表示器38に総量を表示させ、表示/完了ボタン39のランプを点灯する。
【0091】
5.そして、割り当てた投入装置22の投入表示器37の表示/完了ボタン39の操作信号を入力すると、この投入装置22への物品4の投入が終了したと確認して投入準備信号をセットし、投入駆動部55へ投入準備信号を出力し、続いて次の投入装置22の動作を開始する。
【0092】
6.そして投入準備完了信号を出力した投入駆動部55より投入終了信号(後述する)を入力すると、投入準備完了信号をリセットする。
7.そして、全てのピッキングデータによるピッキング作業および投入装置22の駆動を確認すると、コンベヤコントローラ81へ駆動停止指令を出力し、統括制御部53へピッキング終了信号を出力する。
【0093】
8.また投入駆動部55より移動停止指令信号または移動再開指令信号を入力するとコンベヤコントローラ81へ転送する。
このように、ゾーン制御部54は、店舗のバーコードのデータからなる通過指令を形成し、物品4毎に「物品収納部6のナンバー−商品名−総計数量」からなるピッキングデータを形成してピッキングリストを発行させ、先に実行していた投入装置22のピッキング作業が終了すると、投入準備完了信号が投入駆動部55の投入終了信号によりリセットされている、すなわち投入装置22に物品4が無い状態の投入装置22に対して、順にピッキング作業を実行させる。よって、各投入装置22に予め物品4を移載しておくことが可能となる。またピッキング開始時には、投入装置No.1→No.2→No.3→No.4→No.5の順にピッキング作業を実行させている。
【0094】
上記構成のピッキング用コントローラ51の動作を、全体の作用と共に説明する。
1.管理コンピュータ52よりピッキング用コントローラ51の統括制御部53に注文データが入力されると、統括制御部53は、店舗にバーコードを割り当ててラベルプリンタ41へ出力するラベルデータを形成し、続いて各ピッキングゾーンZ毎のピッキングデータ(図7)を形成し、各ゾーン制御部54に設定する。
【0095】
2.そして、統括制御部53は管理コンピュータ52よりピッキング開始指令を入力すると、ゾーン制御部54へ開始指令を出力し、各ゾーン制御部54は、ピッキングデータにしたがって、前記店舗のバーコードのデータからなる通過指令を形成し、分岐装置62へ出力する。
【0096】
3.各ゾーン制御部54は、ピッキングデータにしたがって、各物品収納部6毎にピッキングする物品4の総計を求め、リストデータとしてプリンタ77へ出力し、ピッキングリストを発行させる。作業者は、このピッキングリストにより、予め物品4を、集約出庫仮置台75に集める。
【0097】
4.そして、統括制御部53は、各ピッキングゾーンZにおいて集約出庫仮置台75に物品4が集約されたタイミングで、前記ラベルデータをラベルプリンタ41へ出力し、集品容器20へ貼りつけるラベルを発行させ、一定時間後にローラ駆動コンベヤ21を駆動する。またゾーン制御部54はコンベヤコントローラ81へ駆動開始指令を出力し、コンベヤコントローラ81は、リフター付きコの字コンベヤ67の駆動を開始する。
【0098】
5.集品容器投入エリアCの作業者は、ローラ駆動コンベヤ21が動きはじめると、ラベルプリンタ41から出力された順序で、ラベルを集品容器20へ貼り付け、コンベヤ21に投入装置22の間隔で投入する。
【0099】
6.コンベヤ21により実際に集品容器20が搬送されてくると、上記ピッキングゾーンZでは分岐装置62において分岐または通過の判断がなされ、分岐した集品容器20はコの字コンベヤ67により搬送されながら、ピッキングゾーンZにおいてゾーン制御部54によるピッキング作業が下記のように行われる。
【0100】
イ.前回の投入作業が終了した投入装置22に割り当てられたピッキングデータに基づいて、集合表示器76にピッキングデータを表示し、また投入する投入装置22の投入表示器37のディジタル表示器38に総量を表示し、表示/完了ボタン39のランプを点灯する。
【0101】
ロ.作業者は集合表示器76に表示された商品とその数量の物品4を集約出庫仮置台75より投入装置22に投入し、投入した物品4の数量を投入装置22のディジタル表示器37の総量により確認して表示/完了ボタン39を操作する。
【0102】
ハ.ゾーン制御部54は、この表示/完了ボタン39の操作信号を確認すると、この投入装置22への物品4の投入が終了したと確認して投入準備信号をセットし、投入駆動部55へ投入準備信号を出力する。
【0103】
ニ.投入駆動部55は、バーコードリーダ72により読取られたバーコードを監視し、予め割り付けられた店舗のバーコードを確認すると、この店舗の集品容器20が投入装置22の下方を通過するタイミングまでに前記店舗の投入準備信号の入力を確認すると、そのタイミングでシリンダ装置33を一定時間、開閉させて、移載されていた物品4を集品容器20へ投入する。投入が終了すると、投入終了信号をゾーン制御部54へ出力する。前記タイミングまでに店舗の投入準備信号の入力を確認できないとコの字コンベヤ67を停止させ、投入準備信号が入力されるまで待機し、入力を確認すると物品4を集品容器20へ投入し、投入が終了すると、投入終了信号をゾーン制御部54へ出力し、コの字コンベヤ67の駆動を再開させる。
【0104】
ホ.ゾーン制御部54は、この投入終了信号を入力すると、分岐装置62から入力した集品容器20のバーコードデータに基づいてこの投入装置22に対して次のピッキングデータを割り当て、この投入装置22に対するピッキング作業を開始する(上記手順イへ戻る)。
【0105】
このような、ピッキング用コントローラ51の制御により、各投入装置22に割り当てられた店舗の集品容器20が通過するときに、投入装置22に予め移載された物品4が投入されてピッキングゾーンZ毎の集品が行われる。また集品容器20への物品4の投入は、集品容器20の移動に伴って投入装置22が1台ずつ駆動される。
【0106】
そして、投入が終了した投入装置22に対して次のピッキングデータの物品4の移載が開始される。
7.分岐装置62により分岐されずに直通した集品容器20はローラ駆動コンベヤ21により下流のピッキングゾーンZへ搬送される。
【0107】
8.そして、各店舗の集品容器20には、3つのピッキングゾーンZにおいてそれぞれ物品4が投入されて集品され、下流の手動ピッキングエリアDへ送出される。
9.手動ピッキングエリアDでは、予め店舗毎に指示された物品4のリストにしたがって、上流で自動ピッキングされて送られてきた集品容器20に対して、壊れやすい物品(たとえば、タマゴなど)を作業者が手動で慎重に投入する。
【0108】
このように、店舗毎の集品容器20に注文の物品4が集品される。
以上のように本実施の形態2によれば、各ピッキングゾーンZにおいて、各分岐地点の上流に設けられたバーコードリーダ71により検出された集品容器20を特定する情報に基づいて、迂回路61に集品容器20を迂回させるか否かが判断されることにより、ピッキング作業が有る集品容器20のみを迂回路61へ導いて、迂回路61に配置した投入装置22を使用してピッキング作業を実行し、ピッキング作業が無い集品容器20の場合は、迂回路61へ迂回させることなく、一定経路iに沿って下流のピッキングゾーンZへ移動される。よって、作業効率を改善することができる。
【0109】
また本実施の形態2によれば、作業者が集品容器20に対して投入する物品4を投入装置22へ移載し、目的の集品容器20がコの字コンベヤ67により移動されてくると、投入装置22から集品容器20へ自動投入されるが、この集品容器20に対して投入する物品4の移載が遅れて投入できないとき、コの字コンベヤ67が停止されることにより、集品容器20の移動が中止され、ピッキング作業が実行されずに移動してしまうことを回避することができる。なお、物品4の移載が終了すると、再びコの字コンベヤ67は一定速度で駆動され、集品容器20の移動が再開される。
【0110】
なお、本実施の形態1または2では、投入装置22を一つの集品容器20に割り当てているが、複数の投入装置22を、一つの集品容器20に対して物品4の投入を行うように割り付けることもできる。この構成によれば、各ピッキングゾーンZで、一つの集品容器20に対して集品する物品の数が多く、一つの投入装置22に物品4を載せておくことができないとき、複数の投入装置22に一つの集品容器20を割り付けることで、複数の投入装置22に分けて一つの集品容器20に投入する物品4を載せておくことができ、一つの集品容器20に対して集品する物品4の数が多くても自動投入が可能となる。
【0111】
また本実施の形態1または2では、各ピッキングゾーンZの入口または各迂回路61の入口にそれぞれバーコードリーダ24(実施の形態1)または72(実施の形態2)を配置し、集品容器20のラベルのバーコードを読取り、集品容器20の店舗を確認し、集品容器20の通過を確認しているが、バーコードリーダ24または72に代えて、各ピッキングゾーンZの入口にそれぞれ集品容器20が移動してきたことを検出する光電スイッチを設け、この光電スイッチの検出される集品容器20の台数をカウントすることにより、ピッキングゾーンZの入口の集品容器20を店舗に対応させ、通過を確認するようにしてもよい。
【0112】
また本実施の形態1または2では、指示手段である投入表示器37を、投入装置22へ投入する物品4の総数(量)を示すディジタル表示器38と投入先であること表示するランプと投入完了ボタンスイッチを兼ねた表示/完了ボタン39から形成しているが、投入先であること表示する手段のみ、たとえば投入先であることを表示する旗のようなもので形成することも可能である。このとき、物品4の数量の確認を行うことができないが、投入装置22への物品4の移載は指示することができる。
【0113】
また本実施の形態1または2では、仕分け(集品)を店舗毎に行っているが、複数の店舗でまとめて、あるいは方面別、アイテム別、搬送トラック別などにより行ってもよい。
また本実施の形態1または2では、一定経路iとしてローラ駆動コンベヤ7を使用しているが、集品容器20を移動することができる移動手段、たとえばベルトコンベヤやスラットコンベヤであってもよい。
【0114】
また本実施の形態1または2では、集品容器20としてコンテナを使用しているが、バケットやケースやダンボールなど、あるいは蓋付きのもの(封函可能なもの)を使用するようにしてもよい。
【0115】
また本実施の形態1では、ピッキングゾーンZのピッキング作業量が少ないとき、第1ゾーン切換スイッチ25あるいは26の操作により2つのピッキングゾーンZを合わせているが、このようにピッキングゾーンZを合わせるだけではなく、投入装置22の台数を割り付けることで、ピッキングゾーンZの範囲を変更するようにしてもよい。このとき、ピッキングゾーンZに合わせて各投入装置22への集品容器20の割り付けは変更される。また第1ゾーン切換スイッチ25あるいは26が作業者により操作されることにより、ピッキングゾーンZを統合しているが、ピッキング用コントローラ51が注文データにより判断してピッキングゾーンZを統合するようにすることも可能である。
【図面の簡単な説明】
【0116】
【図1】本発明の実施の形態1におけるピッキング設備の概略配置図である。
【図2】同ピッキング設備の要部側面図である。
【図3】同ピッキング設備の制御構成図である。
【図4】同ピッキング設備のピッキング用コントローラのブロック図である。
【図5】同ピッキング設備のピッキング用コントローラの統括制御部の動作を説明するフローチャートである。
【図6】同ピッキング設備の注文データ、ラベルデータ、仕分けデータの説明図である。
【図7】同ピッキング設備の割り当てデータの説明図である。
【図8】同ピッキング設備のピッキングデータの説明図である。
【図9】同ピッキング設備における投入装置の投入駆動動作の説明図である。
【図10】同ピッキング設備のゾーン切換スイッチ操作時の割り当てデータの説明図である。
【図11】本発明の実施の形態2におけるピッキング設備の概略配置図である。
【図12】同ピッキング設備の制御構成図である。
【図13】同ピッキング設備のピッキング用コントローラのブロック図である。
【符号の説明】
【0117】
1,1’ ピッキング棚
4 物品
5 収納容器
6 物品収納部
11 ピッキング表示器
15 ゾーン表示/完了ボタン
20 集品容器
21 ローラ駆動コンベヤ
22 投入装置
24,71,72 バーコードリーダ
25,26 ゾーン切換スイッチ
31 蓋
32 投入装置本体
33 シリンダ装置
37 投入表示器
41 ラベルプリンタ
51 ピッキング用コントローラ
52 管理コンピュータ
61 迂回路
62 分岐装置
63 合流装置
67 コの字コンベヤ
75 集約出庫仮置台
A ストレージライン
B 集品ライン
C 集品容器投入エリア
D 手動ピッキングエリア
Z ピッキングゾーン
i 一定経路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
物品が収納される複数の物品収納部からなるピッキング作業領域を複数備え、
集品別の集品容器を、前記複数のピッキング作業領域に沿った一定経路を移動手段により移動させながら、この集品容器に、前記各ピッキング作業領域の物品収納部からピッキングされた物品の集品を順に行うピッキング設備であって、
前記各ピッキング作業領域毎にそれぞれ前記一定経路に沿って、前記物品を集品する前記集品容器が割り付けられ、前記一定経路に沿って移動している、前記割り付けられた集品容器に対して前記物品を自動的に投入する複数の投入手段を設け、
前記各投入手段に対応してそれぞれ、前記物品収納部から該投入手段への前記物品の移載を指示する指示手段を設け、
複数の前記投入手段を、一つの前記集品容器に対して物品の投入を行うように割り付けること
を特徴とするピッキング設備。
【請求項2】
前記各指示手段に、前記投入手段へ移載する物品の量を表示する量表示手段を設け、
前記各ピッキング作業領域では、前記指示手段による物品の移載の指示は1つの投入手段に行われ、指示された投入手段では、前記量表示手段に表示された物品の量により前記物品収納部から移載された物品の確認が行われること
を特徴とする請求項1に記載のピッキング設備。
【請求項3】
前記ピッキング作業領域の範囲を変更可能な構成とし、ピッキング作業領域の範囲が変更されると、ピッキング作業領域に合わせて各投入手段への前記集品容器の割り付けを変更すること
を特徴とする請求項1または請求項2に記載のピッキング設備。
【請求項4】
前記投入手段を設けた一定経路の下流に連続して、前記集品容器に対して作業者が前記物品収納部から取り出した物品の投入を手動で行うピッキング作業領域を設けたこと
を特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載のピッキング設備。
【請求項5】
前記各ピッキング作業領域毎にそれぞれ前記一定経路を迂回する迂回路を設け、各迂回路に前記複数の投入手段を配置したこと
を特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載のピッキング設備。
【請求項6】
前記一定経路より前記各迂回路へ分岐する分岐地点の上流に前記一定経路に沿ってそれぞれ、前記集品容器を特定する情報を検出する検出手段を設け、これら各検出手段により検出された集品容器を特定する情報に基づいて前記迂回路に前記集品容器を迂回させるか否かを判断すること
を特徴とする請求項5に記載のピッキング設備。
【請求項7】
前記移動手段は、所定速度で前記集品容器を移動させ、
前記各ピッキング作業領域において、前記各投入手段へ前記物品収納部から前記集品容器へ投入する物品の移載が行われ、
前記投入手段の位置へ物品を投入する集品容器が移動されてきた時点で、この投入手段への前記集品容器へ投入する物品の移載が終了していないときには、前記移動手段は、前記集品容器の移動を中止すること
を特徴とする請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載のピッキング設備。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2008−30959(P2008−30959A)
【公開日】平成20年2月14日(2008.2.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−244571(P2007−244571)
【出願日】平成19年9月21日(2007.9.21)
【分割の表示】特願2003−312050(P2003−312050)の分割
【原出願日】平成15年9月4日(2003.9.4)
【出願人】(000003643)株式会社ダイフク (1,209)
【Fターム(参考)】