説明

ピペリジニルプロスタグランジンE類似体

本発明は、処置有効量の式I:


[式中、X、Y、Z、DおよびR3は明細書中に定義する通りである。]
の化合物を、高眼圧または緑内障の動物に投与することを含んで成る、高眼圧または緑内障の処置方法を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、医薬、例えば緑内障の処置に特に適当な眼圧降下剤として有用なプロスタグランジンE類似体に関する。
【背景技術】
【0002】
眼圧降下剤は、多様な高眼圧症状、例えば術後およびレーザートラベクレクトミー後の高眼圧や、緑内障の処置において、並びに術前の補助薬として有用である。
【0003】
緑内障は、眼圧の上昇により特徴付けられる眼疾患である。緑内障は、その病因により、原発性または続発性として分類されている。例えば、成人の原発性緑内障(先天性緑内障)は、開放隅角緑内障であるか、または急性もしくは慢性の閉塞隅角緑内障であり得る。続発性緑内障は、ブドウ膜炎、眼内腫瘍または拡大した白内障のような既存の眼疾患から生じる。
【0004】
原発性緑内障の原因は、未だ解明されていない。その眼圧上昇は、房水流出遮断による。慢性開放隅角緑内障においては、前房およびその解剖学的構造は正常に見えるが、房水の排出は妨げられる。急性または慢性の閉塞隅角緑内障においては、前房が浅く、透過角が狭く、虹彩がシュレンム管の入口の小柱網を閉塞し得る。瞳孔の拡張により、虹彩根部が隅角に対して前方に押され、および瞳孔ブロックを起こして、病状を急進し得る。前房隅角の狭い眼は、種々の重篤度の急性閉塞隅角緑内障に患る素因を有する。
【0005】
続発性緑内障は、後房から前房、次いでシュレンム管への房水の流れのいかなる妨害によっても起こる。前房の炎症性疾患は、膨隆虹彩における完全な虹彩後癒着を起こすことにより房水排出を妨げ得、排液路を滲出物で閉塞し得る。他の通常の原因は、眼内腫瘍、拡大した白内障、網膜中心静脈閉塞、眼の外傷、手術操作および眼内出血である。
【0006】
すべての種類を考慮すると、緑内障は、40歳を超えるすべての人の約2%に起こり、視力が急速に損われるまで何年間も無症候性であり得る。手術が指示されない場合、局所用β−アドレナリン受容体拮抗剤が、従来、緑内障処置薬物として選択されている。
【0007】
ある種のエイコサノイドおよびその誘導体は、眼圧降下活性を有することが報告されており、緑内障処置に使用することが推奨されている。エイコサノイドおよび誘導体は、プロスタグランジンおよびその誘導体のような、多くの生物学的に重要な化合物を包含する。プロスタグランジンは、下記式で示されるプロスタン酸の誘導体であるといえる:
【化1】

【0008】
プロスタン酸骨格の脂環上の構造および置換基によって、様々な種類のプロスタグランジンが知られている。更なる分類は、側鎖中の不飽和結合数に基づいてなされ、プロスタグランジンの種類の後に数字で示され[例えば、プロスタグランジンE1(PGE1)、プロスタグランジンE2(PGE2)]、また、脂環上の置換基の配置に基づいてもなされ、αまたはβで示される[例えば、プロスタグランジンF(PGF)]。
【0009】
プロスタグランジンはかつて、有効な眼圧上昇剤であると見なされていた; しかし、過去10年間に蓄積された証拠によると、いくつかのプロスタグランジンは非常に有効な眼圧降下剤であり、緑内障の長期処置に好適であることがわかった(例えば、Bito,L.Z.,Biological Protection with Prostaglandins,Cohen,M.M.編,Boca Raton,Fla,CRC Press Inc.,1985,第231〜252頁;並びにBito,L.Z.,Applied Pharmacology in the Medical Treatment of Glaucomas,Drance,S.M.およびNeufeld,A.H.編,New York,Grune & Stratton,1984,第477〜505頁参照)。そのようなプロスタグランジンは、PGF、PGF、PGE2、およびそれらの脂溶性エステル(例えば、1−イソプロピルエステルのようなC1−C2アルキルエステル)を包含する。
【0010】
プロスタグランジンによる眼圧降下の詳しいメカニズムは未だわかっていないが、実験結果により、ブドウ膜強膜流出の増加によるものであることが示された[Nilssonら,Invest.Ophthalmol.Vis.Sci.(suppl),284(1987)]。
【0011】
PGFのイソプロピルエステルは、親化合物よりもはるかに大きい降圧活性を有することがわかっている。これは、角膜透過性がより高いことによると考えられる。1987年にこの化合物は、「かつて報告されたうちで最も強力な眼圧降下剤」であると文献に記載された[例えば、Bito,L.Z.,Arch.Ophthalmol.,105、1036(1987)、およびSieboldら,Prodrug 5、3(1989)参照]。
【0012】
プロスタグランジンは顕著な眼内副作用を持たないと考えられるが、眼表面(結膜)充血および異物感は、ヒトの眼に対するそのような化合物(とりわけPGFおよびそのプロドラッグ、例えば1−イソプロピルエステル)の局所適用に伴って必ず起こる。高眼圧を伴う症状(例えば緑内障)の処置におけるプロスタグランジンの臨床的使用可能性は、上記のような副作用の故に非常に制限されている。
【0013】
Allergan,Inc.に譲渡された一連の同時係属米国特許出願において、眼圧降下活性が高く、副作用は無い、または実質的に副作用の無いプロスタグランジンエステルが開示されている。同時係属米国特許出願第596430号(1990年10月10日出願、米国特許第5446041号に対応)は、ある種の11−アシル−プロスタグランジン、例えば11−ピバロイル、11−アセチル、11−イソブチリル、11−バレリル、および11−イソバレリルPGFに関する。同時係属米国特許出願第175476号(1993年12月29日出願)には、眼圧降下作用を有する15−アシルプロスタグランジンが開示されている。同様に、プロスタグランジンの11,15−、9,15−および9,11−ジエステル、例えば11,15−ジピバロイルPGFも、眼圧降下活性を有することが知られている。同時係属米国特許出願第385645号(1989年7月7日出願、米国特許第4994274号に対応)、第584370号(1990年9月18日出願、米国特許第5028624号に対応)、および第585284号(1990年9月18日出願、米国特許第5034413号に対応)参照。これらすべての特許出願の開示を、特に引用により本発明の一部とする。
緑内障処置用に、ある種のピペリジニルプロスタグランジンE類似体が開示されている。米国特許出願第10/456275号(2003年6月6日出願)を参照されたい。該特許出願を引用により本発明の一部とする。
【発明の開示】
【0014】
本発明は、処置有効量の下記式Iの化合物を高眼圧の哺乳動物に投与することを含んで成る高眼圧の処置方法において有用な、ある種のピペリジニルプロスタグランジンE類似体に関する:
【化2】

[式中、
ハッチングした線は、α配置を表し;
三角形の線は、β配置を表し;
波線は、α配置またはβ配置を表し;
破線は、二重もしくは三重結合の存在または不存在を表し;
Dは、共有結合またはCH2、O、SもしくはNHを表し;
Xは、CO2R、CONR2、CH2OR、P(O)(OR)2、CONRSO2R、SONR2、または
【化3】

であり、
Yは、
【化4】

であり;
Zは、CH2または共有結合であり;
Rは、HまたはR2であり;
R1は、H、R2、フェニル、またはCOR2であり;
R2は、C1-C5低級アルキルまたはアルケニルであり;
R3は、R2、フェニル、チエニル、フラニル、ピリジル、ベンゾチエニル、ベンゾフラニル、ナフチルまたはそれらの置換誘導体(ここで、置換基は、C1-C5アルキル、ハロゲン、CF3、CN、NO2、NR2、CO2RおよびORから成る群から選択しうる。)から成る群から選択する。]。
【0015】
さらに他の局面において、本発明は、
内容物を計量形態でディスペンスするのに適した容器;および
該容器中の、先に定義した眼用液剤
を含んで成る医薬生成物に関する。
最後に、前記の式で示され、下記に開示し、本発明の方法に使用する化合物のいくつかは、新規であり自明でない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
本発明は、ピペリジニルプロスタグランジンE処置剤の、例えば眼圧降下剤のような類似体としての使用に関する。本発明に使用する化合物は、下記の構造式Iで示される:
【化5】

【0017】
本発明化合物の好ましい群は、下記の構造式IIで示される化合物を包含する:
【化6】

上記式中、置換基および記号は前記と同意義である。
【0018】
上記式中、
Yは好ましくは、
【化7】

である。
Dは好ましくは、共有結合またはCH2であり;より好ましくはDはCH2で、R3はn-プロピルであるか、またはDは共有結合で、R3はフェニルである。
Zは好ましくは、共有結合である。
Rは好ましくは、HまたはC1-C5低級アルキルである。
R1は好ましくは、Hである。
R3は好ましくは、フェニルおよびn-プロピルから成る群から選択する。
Xは好ましくは、CO2Rであり、より好ましくはRはHおよびメチルから成る群から選択する。
【0019】
前記の本発明化合物は、当分野で既知の方法によるか、または下記の実施例に従って製造しうる。下記の化合物は、特に好ましい本発明化合物例である:
{4-[(R)-2-オキソ-6-((E)-3-オキソ-4-フェニル-ブタ-1-エニル)-ピペリジン-1-イル]-ブトキシ}-酢酸メチルエステル
{4-[(R)-2-オキソ-6-((E)-3-オキソ-4-フェニル-ブタ-1-エニル)-ピペリジン-1-イル]-ブトキシ}-酢酸
{4-[(R)-2-((E)-3-ヒドロキシ-4-フェニル-ブタ-1-エニル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ブトキシ}-酢酸メチルエステル
{4-[(R)-2-((E)-3-ヒドロキシ-4-フェニル-ブタ-1-エニル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ブトキシ}-酢酸
{4-[(R)-2-(3-ヒドロキシ-4-フェニル-ブチル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ブトキシ}-酢酸メチルエステル
{4-[(R)-2-(3-ヒドロキシ-4-フェニル-ブチル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ブトキシ}-酢酸
【0020】
{(Z)-4-[(R)-2-オキソ-6-((E)-3-オキソ-4-フェニル-ブタ-1-エニル)-ピペリジン-1-イル]-ブタ-2-エニルオキシ}-酢酸メチルエステル
{(Z)-4-[(R)-2-オキソ-6-((E)-3-オキソ-4-フェニル-ブタ-1-エニル)-ピペリジン-1-イル]-ブタ-2-エニルオキシ}-酢酸
{4-[(R)-2-オキソ-6-(3-オキソ-4-フェニル-ブチル)-ピペリジン-1-イル]-ブトキシ}-酢酸メチルエステル
{4-[(R)-2-オキソ-6-(3-オキソ-4-フェニル-ブチル)-ピペリジン-1-イル]-ブトキシ}-酢酸
{(Z)-4-[(R)-2-((E)-3-ヒドロキシ-4-フェニル-ブタ-1-エニル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ブタ-2-エニルオキシ}-酢酸メチルエステル
{(Z)-4-[(R)-2-((E)-3-ヒドロキシ-4-フェニル-ブタ-1-エニル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ブタ-2-エニルオキシ}-酢酸
【0021】
{(Z)-4-[(R)-2-オキソ-6-(3-オキソ-4-フェニル-ブチル)-ピペリジン-1-イル]-ブタ-2-エニルオキシ}-酢酸メチルエステル
{(Z)-4-[(R)-2-オキソ-6-(3-オキソ-4-フェニル-ブチル)-ピペリジン-1-イル]-ブタ-2-エニルオキシ}-酢酸
{(Z)-4-[(R)-2-(3-ヒドロキシ-4-フェニル-ブチル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ブタ-2-エニルオキシ}-酢酸メチルエステル
{(Z)-4-[(R)-2-(3-ヒドロキシ-4-フェニル-ブチル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ブタ-2-エニルオキシ}-酢酸
(4-{(R)-2-[(E)-4-(3-クロロフェニル)-3-ヒドロキシ-ブタ-1-エニル]-6-オキソ-ピペリジン-1-イル}-ブトキシ)-酢酸
2-(4-{(R)-2-[(E)-4-(3-クロロフェニル)-3-ヒドロキシ-ブタ-1-エニル]-6-オキソ-ピペリジン-1-イル}-ブトキシ)-アセトアミド
(4-{(R)-2-[(E)-4-(3-クロロフェニル)-3-ヒドロキシ-ブタ-1-エニル]-6-オキソ-ピペリジン-1-イル}-ブトキシ)-酢酸イソプロピルエステル
【0022】
(4-{(R)-2-[(E)-4-(3-クロロフェニル)-3-オキソ-ブタ-1-エニル]-6-オキソ-ピペリジン-1-イル}-ブタ-2-イニルオキシ)-酢酸メチルエステル
(4-{(R)-2-[(E)-4-(3-クロロフェニル)-3-オキソ-ブタ-1-エニル]-6-オキソ-ピペリジン-1-イル}-ブタ-2-イニルオキシ)-酢酸
(4-{(R)-2-[(E)-4-(3-クロロフェニル)-3-ヒドロキシ-ブタ-1-エニル]-6-オキソ-ピペリジン-1-イル}-ブタ-2-イニルオキシ)-酢酸メチルエステル
(R)-6-[(E)-4-(3-クロロフェニル)-3-ヒドロキシ-ブタ-1-エニル]-1-[4-(2-ヒドロキシエトキシ)-ブタ-2-イニル]-ピペリジン-2-オン
(4-{(R)-2-[(E)-4-(3-クロロフェニル)-3-ヒドロキシ-ブタ-1-エニル]-6-オキソ-ピペリジン-1-イル}-ブタ-2-イニルオキシ)-酢酸
(4-{(R)-2-[(E)-4-(3-クロロフェニル)-3-ヒドロキシ-ブタ-1-エニル]-6-オキソ-ピペリジン-1-イル}-ブタ-2-イニルオキシ)-酢酸イソプロピルエステル
【0023】
医薬組成物は、少なくとも1種の本発明化合物または医薬的に許容し得るその酸付加塩の処置有効量を活性成分として、眼科的に許容し得る通常の薬剤賦形剤と組み合わせることによって、および眼への局所適用に適当な単位用量形態を形成することによって調製し得る。処置有効量は通例、液体製剤中約0.0001〜5%(w/v)、好ましくは約0.001〜1.0%(w/v)である。
【0024】
眼科的な適用のためには、主な賦形剤として生理食塩液を用いて液剤を調製することが好ましい。そのような眼用液剤のpHは、適当な緩衝系によって6.5〜7.2に保つことが好ましい。このような製剤は、医薬的に許容し得る通常の保存剤、安定剤および界面活性剤をも含有し得る。
【0025】
本発明の医薬組成物中に使用し得る好ましい保存剤は、塩化ベンザルコニウム、クロロブタノール、チメロサール、酢酸フェニル水銀および硝酸フェニル水銀を包含するが、これらに限定されるものではない。好ましい界面活性剤は、例えば、Tween 80である。同様に、本発明の眼用製剤中に種々の好ましい賦形剤を使用し得る。このような賦形剤は、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポロキサマー、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロースおよび精製水を包含するが、これらに限定されるものではない。
【0026】
必要に応じて、または好都合に、浸透圧調整剤を添加し得る。浸透圧調整剤は、塩、とりわけ塩化ナトリウム、塩化カリウム、マンニトールおよびグリセリンを包含するが、これらに限定されるものではなく、眼科的に許容し得る他の適当な浸透圧調整剤も使用し得る。
【0027】
眼科的に許容し得る製剤が得られるのであれば、pH調整のためにどのような緩衝剤および手段を用いてもよい。緩衝剤は、酢酸、クエン酸、リン酸およびホウ酸の緩衝剤を包含する。製剤のpHを調整するために、必要に応じて酸または塩基を使用し得る。
【0028】
同様に、本発明において使用するための眼科的に許容し得る抗酸化剤は、メタ重亜硫酸ナトリウム、チオ硫酸ナトリウム、アセチルシステイン、ブチル化ヒドロキシアニソールおよびブチル化ヒドロキシトルエンを包含するが、それらに限定されるものではない。
【0029】
本発明の眼用製剤が含有し得る他の佐剤成分はキレート剤である。好ましいキレート剤はエデト酸二ナトリウムであるが、その代わりに、またはそれと組み合わせて他のキレート剤も使用し得る。
【0030】
上記成分は通例、次のような量で使用する:

【0031】
本発明の活性化合物の実際の用量は、化合物によって、および処置する症状によって異なる。当業者はその知識の範囲内で、適当な用量を選択することができる。
本発明の眼用製剤は、眼への適用を容易にするよう、計量適用に適した形態(例えばドロッパー付き容器)に充填することが好都合である。滴下適用に適した容器は通例、不活性で無毒性の適当なプラスチック材料製であり、液剤を通例約0.5〜15ml収容する。
以下の実施例によって本発明を制限することなく更に説明する。
【0032】
実施例1
{4-[(R)-2-オキソ-6-((E)-3-オキソ-4-フェニル-ブタ-1-エニル)-ピペリジン-1-イル]-ブトキシ}-酢酸メチルエステル
段階1. (R)-6-(1-エトキシエトキシメチル)-ピペリジン-2-オン
エチルビニルエーテル(1.68mL、17.5mmol)およびトリフルオロ酢酸(0.1mL)を順次に、 (R)-6-ヒドロキシメチルピペリジン-2-オン(Huangら、Synth. Commun. 1989, 19, 3485-3496に従ってD-α-アミノアジピン酸から製造;1.62g、12.5mmol)のCHCl3(10mL)溶液に、室温で添加した。反応混合物を室温で18時間撹拌し、次に、NaHCO3飽和水溶液(100mL)を添加し、混合物をCH2Cl2(3×75mL)で抽出した。合わせた有機相を乾燥し(Na2SO4)、濾過し、真空濃縮した。残渣を、シリカゲル上でのフラッシュカラムクロマトグラフィー(CH2Cl2→4%MeOH/CH2Cl2、勾配)によって精製して、(R)-6-(1-エトキシエトキシメチル)-ピペリジン-2-オン2.03g(80%)を得た。
【0033】
段階2. {(Z)-4-[(R)-2-(1-エトキシエトキシメチル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ブタ-2-エニルオキシ}-酢酸エチルエステル
水素化ナトリウム(油中60%分散物、402mg、10.0mmol)を、 (R)-6-(1-エトキシエトキシメチル)-ピペリジン-2-オン(2.02g、10.0mmol)のDMF(15mL)溶液に、0℃で添加した。1時間後、ヨウ化カリウム(1.66g、10.0mmol)および((Z)-4-クロロ-ブタ-2-エニルオキシ)-酢酸エチルエステル(PCT 2003/007941に従って製造;3.09g、16.0mmol)のDMF(10mL)溶液を、カニューレで添加した。反応物を室温に温めた。室温で18時間後、反応を、NaHCO3飽和水溶液(100mL)の添加によって停止し、混合物をEtOAc(3×100mL)で抽出した。合わせた有機相をブライン(3×100mL)で洗浄し、乾燥し(Na2SO4)、濾過し、真空濃縮した。残渣を、シリカゲル上でのフラッシュカラムクロマトグラフィー(10%EtOAc/CH2Cl2→60%EtOAc/CH2Cl2、勾配)によって精製して、{(Z)-4-[(R)-2-(1-エトキシエトキシメチル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ブタ-2-エニルオキシ}-酢酸エチルエステル1.10g(31%)を得た。
【0034】
段階3. [(Z)-4-((R)-2-ヒドロキシメチル-6-オキソ-ピペリジン-1-イル)-ブタ-2-エニルオキシ]-酢酸メチルエステル
p-トルエンスルホン酸水和物(620mg、3.26mmol)を、{(Z)-4-[(R)-2-(1-エトキシエトキシメチル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ブタ-2-エニルオキシ}-酢酸エチルエステル(1.10g、3.08mmol)のMeOH(10mL)溶液に添加した。室温で17時間後、反応をNaHCO3飽和水溶液(20mL)で停止し、混合物をCH2Cl2(3×30mL)で抽出した。合わせた有機相を乾燥し(Na2SO4)、濾過し、真空濃縮した。残渣を、シリカゲル上でのフラッシュカラムクロマトグラフィー(40%EtOAc/CH2Cl2→60%EtOAc/CH2Cl2、勾配;次に、7%MeOH/CH2Cl2)によって精製して、[(Z)-4-((R)-2-ヒドロキシメチル-6-オキソ-ピペリジン-1-イル)-ブタ-2-エニルオキシ]-酢酸メチルエステル538mg(64%)を得た。
【0035】
段階4. [4-((R)-2-ヒドロキシメチル-6-オキソ-ピペリジン-1-イル)-ブトキシ]-酢酸メチルエステル
炭素上パラジウム(10wt%、25mg)を、 [(Z)-4-((R)-2-ヒドロキシメチル-6-オキソ-ピペリジン-1-イル)-ブタ-2-エニルオキシ]-酢酸メチルエステル(318mg、1.17mmol)のMeOH(5.0mL)溶液に添加した。排気および水素再充填(3×)によって水素雰囲気を設定し、反応混合物を水素のバルーン下で2.25時間撹拌した。反応混合物をセライトで濾過し、MeOHで洗浄し、濾液を真空濃縮した。残渣を、シリカゲル上でのフラッシュカラムクロマトグラフィー(30%EtOAc/CH2Cl2→50%EtOAc/CH2Cl2、勾配;次に、2%MeOH/CH2Cl2→5%MeOH/CH2Cl2)によって精製して、[4-((R)-2-ヒドロキシメチル-6-オキソ-ピペリジン-1-イル)-ブトキシ]-酢酸メチルエステル285mg(89%)を得た。
【0036】
段階5. [4-((R)-2-ホルミル-6-オキソ-ピペリジン-1-イル)-ブトキシ]-酢酸メチルエステル
塩化オキサリル(0.15mL、1.76mmol)のCH2Cl2(1.0mL)溶液を、DMSO(0.16mL、2.25mmol)のCH2Cl2(1.0mL)溶液に、-78℃で添加した。-78℃で15分後、 [4-((R)-2-ヒドロキシメチル-6-オキソ-ピペリジン-1-イル)-ブトキシ]-酢酸メチルエステル(240mg、0.88mmol)のCH2Cl2(1.5mL)溶液を、カニューレで添加した。-78℃で20分後、トリエチルアミン(0.37mL、2.65mmol)を添加した。-78℃で20分後、混合物を0℃に温めた。0℃で30分後、反応物を室温に温めた。室温で45分後、NaHCO3飽和水溶液(15mL)を添加し、混合物をCH2Cl2(3×15mL)で抽出した。合わせた有機相を乾燥し(Na2SO4)、濾過し、真空濃縮した。残渣を、シリカゲル上でのフラッシュカラムクロマトグラフィー(40%→70%EtOAc/CH2Cl2、勾配)によって精製して、[4-((R)-2-ホルミル-6-オキソ-ピペリジン-1-イル)-ブトキシ]-酢酸メチルエステル96mg(40%)を得た。
【0037】
段階6. {4-[(R)-2-オキソ-6-((E)-3-オキソ-4-フェニル-ブタ-1-エニル)-ピペリジン-1-イル]-ブトキシ}-酢酸メチルエステル
水素化ナトリウム(油中60%分散物、14mg、0.35mmol)を、ジメチル2-オキソ-3-フェニルプロピルホスホネート(83mg、0.34mmol)のTHF(1.0mL)溶液に、0℃で添加した。0℃で1時間後、 THF(1mL)中の[4-((R)-2-ホルミル-6-オキソ-ピペリジン-1-イル)-ブトキシ]-酢酸メチルエステル(94mg、0.35mmol)を、カニューレで添加した。反応物を室温に温めた。室温で22時間後、反応をNH4Cl飽和水溶液(10mL)で停止し、EtOAc(3×15mL)で抽出した。合わせた有機相をブライン(20mL)で洗浄し、乾燥し(Na2SO4)、濾過し、真空濃縮した。残渣を、シリカゲル上でのフラッシュカラムクロマトグラフィー(30%→50%EtOAc/CH2Cl2、勾配)によって精製して、標記化合物42mg(31%)を得た。
【0038】
実施例2
{4-[(R)-2-オキソ-6-((E)-3-オキソ-4-フェニル-ブタ-1-エニル)-ピペリジン-1-イル]-ブトキシ}-酢酸
ウサギ肝エステラーゼ(134単位/mg、1mg)を、{4-[(R)-2-オキソ-6-((E)-3-オキソ-4-フェニル-ブタ-1-エニル)-ピペリジン-1-イル]-ブトキシ}-酢酸メチルエステル(10mg、0.026mmol)のアセトニトリル(0.2mL)およびpH7.2リン酸緩衝液(3.0mL)中の溶液に添加した。24時間後、アセトニトリル(5mL)を添加し、反応混合物を真空下で濃縮乾固した。残渣を、シリカゲル上でのフラッシュカラムクロマトグラフィー(CH2Cl2→3%MeOH/CH2Cl2、勾配)によって精製して、標記化合物7.7mg(80%)を得た。
【0039】
実施例3
{4-[(R)-2-((E)-3-ヒドロキシ-4-フェニル-ブタ-1-エニル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ブトキシ}-酢酸メチルエステル
水素化ホウ素ナトリウム(4mg、0.11mmol)、次にMeOH(0.25mL)を、{4-[(R)-2-オキソ-6-((E)-3-オキソ-4-フェニル-ブタ-1-エニル)-ピペリジン-1-イル]-ブトキシ}-酢酸メチルエステル(28mg、0.072mmol)のCH2Cl2(0.75mL)溶液に、0℃で添加した。混合物を室温に温めた。室温で40分後、反応をHCl水溶液(0.5M)で停止し、EtOAc(3×7mL)で抽出した。合わせた有機相を乾燥し(Na2SO4)、濾過し、真空濃縮して、標記化合物22mg(78%)を得た。
【0040】
実施例4
{4-[(R)-2-((E)-3-ヒドロキシ-4-フェニル-ブタ-1-エニル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ブトキシ}-酢酸
実施例2の手順に従って、{4-[(R)-2-((E)-3-ヒドロキシ-4-フェニル-ブタ-1-エニル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ブトキシ}-酢酸メチルエステル(12.6mg、0.032mmol)を、標記化合物10.5mg(86%)に変換した。
【0041】
実施例5
{4-[(R)-2-(3-ヒドロキシ-4-フェニル-ブチル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ブトキシ}-酢酸メチルエステル
炭素上パラジウム(10wt%、3mg)を、{4-[(R)-2-((E)-3-ヒドロキシ-4-フェニル-ブタ-1-エニル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ブトキシ}-酢酸メチルエステル(9.5mg、0.024mmol)のMeOH(2.0mL)溶液に添加した。排気および水素再充填(3×)によって水素雰囲気を設定し、反応混合物を水素のバルーン下で4時間撹拌した。反応混合物をセライトで濾過し、MeOHで洗浄し、濾液を真空濃縮して、標記化合物8.2mg(86%)を得た。
【0042】
実施例6
{4-[(R)-2-(3-ヒドロキシ-4-フェニル-ブチル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ブトキシ}-酢酸
実施例2の手順に従って、{4-[(R)-2-(3-ヒドロキシ-4-フェニル-ブチル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ブトキシ}-酢酸メチルエステル(7.2mg、0.018mmol)を、標記化合物6.9mg(99%)に変換した。
【0043】
実施例7
{(Z)-4-[(R)-2-オキソ-6-((E)-3-オキソ-4-フェニル-ブタ-1-エニル)-ピペリジン-1-イル]-ブタ-2-エニルオキシ}-酢酸メチルエステル
段階1. [(Z)-4-((R)-2-ホルミル-6-オキソ-ピペリジン-1-イル)-ブタ-2-エニルオキシ]-酢酸メチルエステル
無水トリフルオロ酢酸(0.24mL、1.70mmol)を、DMSO(0.14mL、1.97mmol)のCH2Cl2(2mL)溶液に、-78℃で添加した。-78℃で15分後、 [(Z)-4-((R)-2-ヒドロキシメチル-6-オキソ-ピペリジン-1-イル)-ブタ-2-エニルオキシ]-酢酸メチルエステル(実施例1、段階3より;220mg、0.81mmol)のCH2Cl2(1.5mL)溶液を、カニューレで添加した。-78℃で20分後、トリエチルアミン(0.33mL、2.37mmol)を添加し、反応混合物を室温に温めた。室温で1時間後、反応をNH4Cl飽和水溶液(15mL)で停止し、混合物をCH2Cl2(3×15mL)で抽出した。合わせた有機相を乾燥し(Na2SO4)、濾過し、真空濃縮した。残渣を、シリカゲル上でのフラッシュカラムクロマトグラフィー(10%→50%EtOAc/CH2Cl2、勾配)によって精製して、[(Z)-4-((R)-2-ホルミル-6-オキソ-ピペリジン-1-イル)-ブタ-2-エニルオキシ]-酢酸メチルエステル150mg(69%)を得た。
【0044】
段階2. {(Z)-4-[(R)-2-オキソ-6-((E)-3-オキソ-4-フェニル-ブタ-1-エニル)-ピペリジン-1-イル]-ブタ-2-エニルオキシ}-酢酸メチルエステル
水素化ナトリウム(油中60%分散物、22mg、0.55mmol)を、ジメチル2-オキソ-3-フェニルプロピルホスホネート(135mg、0.56mmol)のTHF(1.0mL)溶液に、0℃で添加した。0℃で1時間後、[(Z)-4-((R)-2-ホルミル-6-オキソ-ピペリジン-1-イル)-ブタ-2-エニルオキシ]-酢酸メチルエステル(150mg、0.56mmol)のTHF(1mL)溶液を、カニューレで添加した。反応物を室温に温めた。室温で16.5時間後、反応を、NH4Cl飽和水溶液(15mL)で停止し、EtOAc(3×15mL)で抽出した。合わせた有機相をブライン(20mL)で洗浄し、乾燥し(Na2SO4)、濾過し、真空濃縮した。残渣を、シリカゲル上でのフラッシュカラムクロマトグラフィー(30%→60%EtOAc/CH2Cl2、勾配)によって精製して、標記化合物91mg(42%)を得た。
【0045】
実施例8
{(Z)-4-[(R)-2-オキソ-6-((E)-3-オキソ-4-フェニル-ブタ-1-エニル)-ピペリジン-1-イル]-ブタ-2-エニルオキシ}-酢酸
実施例2の手順に従って、{(Z)-4-[(R)-2-オキソ-6-((E)-3-オキソ-4-フェニル-ブタ-1-エニル)-ピペリジン-1-イル]-ブタ-2-エニルオキシ}-酢酸メチルエステル(6.3mg、0.016mmol)を、標記化合物1.9mg(31%)に変換した。
【0046】
実施例9
{4-[(R)-2-オキソ-6-(3-オキソ-4-フェニル-ブチル)-ピペリジン-1-イル]-ブトキシ}-酢酸メチルエステル
炭素上パラジウム(10wt%、2mg)を、{(Z)-4-[(R)-2-オキソ-6-((E)-3-オキソ-4-フェニル-ブタ-1-エニル)-ピペリジン-1-イル]-ブタ-2-エニルオキシ]-酢酸メチルエステル(9.7mg、0.025mmol)のMeOH(1.5mL)溶液に添加した。排気および水素再充填(3×)によって水素雰囲気を設定し、反応混合物を水素のバルーン下で19時間撹拌した。反応混合物をセライトで濾過し、MeOHで洗浄し、濾液を真空濃縮して、標記化合物8.3mg(85%)を得た。
【0047】
実施例10
{4-[(R)-2-オキソ-6-(3-オキソ-4-フェニル-ブチル)-ピペリジン-1-イル]-ブトキシ}-酢酸
実施例2の手順に従って、4-[(R)-2-オキソ-6-(3-オキソ-4-フェニル-ブチル)-ピペリジン-1-イル]-ブトキシ]-酢酸メチルエステル(6.9mg、0.018mmol)を、標記化合物6.2mg(93%)に変換した。
【0048】
実施例11
{(Z)-4-[(R)-2-((E)-3-ヒドロキシ-4-フェニル-ブタ-1-エニル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ブタ-2-エニルオキシ}-酢酸メチルエステル
水素化ホウ素ナトリウム(4mg、0.11mmol)、次にMeOH(0.25mL)を、{(Z)-4-[(R)-2-オキソ-6-((E)-3-オキソ-4-フェニル-ブタ-1-エニル)-ピペリジン-1-イル]-ブタ-2-エニルオキシ}-酢酸メチルエステル(28mg、0.073mmol)のCH2Cl2(0.75mL)溶液に、0℃で添加した。混合物を室温に温めた。室温で1時間後、反応をHCl水溶液(0.5M)で停止し、EtOAc(3×10mL)で抽出した。合わせた有機相を乾燥し(Na2SO4)、濾過し、真空濃縮して、標記化合物22mg(78%)を得た。
【0049】
実施例12
{(Z)-4-[(R)-2-((E)-3-ヒドロキシ-4-フェニル-ブタ-1-エニル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ブタ-2-エニルオキシ}-酢酸
実施例2の手順に従って、{(Z)-4-[(R)-2-((E)-3-ヒドロキシ-4-フェニル-ブタ-1-エニル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ブタ-2-エニルオキシ}-酢酸メチルエステル(17.7mg、0.046mmol)を、標記化合物17mg(99%)に変換した。
【0050】
実施例13
{(Z)-4-[(R)-2-オキソ-6-(3-オキソ-4-フェニル-ブチル)-ピペリジン-1-イル]-ブタ-2-エニルオキシ}-酢酸メチルエステル
{(Z)-4-[(R)-2-オキソ-6-((E)-3-オキソ-4-フェニル-ブタ-1-エニル)-ピペリジン-1-イル]-ブタ-2-エニルオキシ}-酢酸メチルエステル(24.6mg、0.064mmol)のCH3CN(1.5mL)溶液をカニューレで、ヒドリド(トリフェニルホスフィン)銅(I)ヘキサマー(125mg、0.064mmol)に-40℃で添加した。-40℃で1時間後、反応物を室温に温めた。室温で3時間後、反応を、NH4OHおよびNH4Clの飽和水溶液(1:1、6mL)の添加によって停止した。混合物をEtOAc(3×10mL)で抽出した。合わせた有機相をブライン(20mL)で洗浄し、乾燥し(Na2SO4)、濾過し、真空濃縮した。残渣を、シリカゲル上でのフラッシュカラムクロマトグラフィー(20%→70%EtOAc/CH2Cl2、勾配)によって精製して、標記化合物19.6mg(79%)を得た。
【0051】
実施例14
{(Z)-4-[(R)-2-オキソ-6-(3-オキソ-4-フェニル-ブチル)-ピペリジン-1-イル]-ブタ-2-エニルオキシ}-酢酸
実施例2の手順に従って、{(Z)-4-[(R)-2-オキソ-6-(3-オキソ-4-フェニル-ブチル)-ピペリジン-1-イル]-ブタ-2-エニルオキシ}-酢酸メチルエステル(6.1mg、0.016mmol)を、標記化合物1.7mg(29%)に変換した。
【0052】
実施例15
{(Z)-4-[(R)-2-(3-ヒドロキシ-4-フェニル-ブチル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ブタ-2-エニルオキシ}-酢酸メチルエステル
水素化ホウ素ナトリウム(2mg、0.053mmol)、次にMeOH(0.15mL)を、CH2Cl2(0.5mL)中の{(Z)-4-[(R)-2-オキソ-6-(3-オキソ-4-フェニル-ブチル)-ピペリジン-1-イル]-ブタ-2-エニルオキシ}-酢酸メチルエステル(11.5mg、0.030mmol)の溶液に、0℃で添加した。混合物を室温に温めた。室温で30分後、反応をHCl水溶液(0.5M)で停止し、EtOAc(3×7mL)で抽出した。合わせた有機相を乾燥し(Na2SO4)、濾過し、真空濃縮して、標記化合物10.1mg(87%)を得た。
【0053】
実施例16
{(Z)-4-[(R)-2-(3-ヒドロキシ-4-フェニル-ブチル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ブタ-2-エニルオキシ}-酢酸
実施例2の手順に従って、{(Z)-4-[(R)-2-(3-ヒドロキシ-4-フェニル-ブチル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ブタ-2-エニルオキシ}-酢酸メチルエステル(6.2mg、0.016mmol)を、標記化合物1.6mg(27%)に変換した。
【0054】
実施例17
(4-{(R)-2-[(E)-4-(3-クロロフェニル)-3-ヒドロキシ-ブタ-1-エニル]-6-オキソ-ピペリジン-1-イル}-ブトキシ)-酢酸
段階1. [(Z)-4-((R)-2-ヒドロキシメチル-6-オキソ-ピペリジン-1-イル)-ブタ-2-エニルオキシ]-酢酸エチルエステル
p-トルエンスルホン酸水和物(267mg、1.40mmol)を、{(Z)-4-[(R)-2-(1-エトキシエトキシメチル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ブタ-2-エニルオキシ}-酢酸エチルエステル(実施例1、段階2より;477mg、1.33mmol)のEtOH(6mL)溶液に添加した。室温で18時間後、反応を真空濃縮し、NaHCO3飽和水溶液(20mL)で停止した。混合物をCH2Cl2(3×15mL)で抽出した。合わせた有機相を乾燥し(Na2SO4)、濾過し、真空濃縮した。残渣を、シリカゲル上でのフラッシュカラムクロマトグラフィー(CH2Cl2→3%MeOH/CH2Cl2、勾配)によって精製して、[(Z)-4-((R)-2-ヒドロキシメチル-6-オキソ-ピペリジン-1-イル)-ブタ-2-エニルオキシ]-酢酸エチルエステル290mg(76%)を得た。
【0055】
段階2. [4-((R)-2-ヒドロキシメチル-6-オキソ-ピペリジン-1-イル)-ブトキシ]-酢酸エチルエステル
炭素上パラジウム(10wt%、15mg)を、 [(Z)-4-((R)-2-ヒドロキシメチル-6-オキソ-ピペリジン-1-イル)-ブタ-2-エニルオキシ]-酢酸エチルエステル(290mg、1.02mmol)のEtOH(3.0mL)溶液に添加した。排気および水素再充填(3×)によって水素雰囲気を設定し、反応混合物を水素のバルーン下で3時間撹拌した。反応混合物をセライトで濾過し、EtOHで洗浄し、濾液を真空濃縮して、[4-((R)-2-ヒドロキシメチル-6-オキソ-ピペリジン-1-イル)-ブトキシ]-酢酸エチルエステル295mg(定量的、粗生成物)を得た。
【0056】
段階3. [4-((R)-2-ホルミル-6-オキソ-ピペリジン-1-イル)-ブトキシ]-酢酸エチルエステル
1-(3-ジメチルアミノプロピル)-3-エチルカルボジイミドヒドロクロリド(EDCI、505mg、2.63mmol)およびDMSO(0.25mL、3.52mmol)を順次に、 [4-((R)-2-ヒドロキシメチル-6-オキソ-ピペリジン-1-イル)-ブトキシ]-酢酸エチルエステル(252mg、0.88mmol)のベンゼン(5mL)溶液に添加した。混合物を0℃に冷却し、トリフルオロ酢酸ピリジニウム(187mg、0.97mmol)を添加した。反応物を室温に温め、次に、室温で4.25時間撹拌した。溶液を油状残渣からデカントし、残渣をベンゼン(3×5mL)で洗浄した。合わせたベンゼン相を真空濃縮して、粗[4-((R)-2-ホルミル-6-オキソ-ピペリジン-1-イル)-ブトキシ]-酢酸エチルエステルを得、これをさらに精製せずに使用した。
【0057】
段階4. (4-{(R)-2-[(E)-4-(3-クロロフェニル)-3-オキソ-ブタ-1-エニル]- 6-オキソ-ピペリジン-1-イル}-ブトキシ)-酢酸エチルエステル
水素化ナトリウム(油中60%分散物、35mg、0.88mmol)を、 [3-(3-クロロフェニル)-2-オキソプロピル]-ホスホン酸ジメチルエステル(221mg、0.80mmol)のTHF(2.0mL)溶液に、0℃で添加した。0℃で1時間後、 [4-((R)-2-ホルミル-6-オキソ-ピペリジン-1-イル)-ブトキシ]-酢酸エチルエステル(0.88mmol、粗生成物)のTHF(2mL)溶液をカニューレで添加した。反応物を室温に温めた。室温で18時間後、反応を酢酸水溶液(50%、10mL)で停止し、EtOAc(3×20mL)で抽出した。合わせた有機相をブライン(25mL)で洗浄し、乾燥し(Na2SO4)、濾過し、真空濃縮した。残渣を、シリカゲル上でのフラッシュカラムクロマトグラフィー(20%→40%EtOAc/CH2Cl2、勾配)によって精製して、(4-{(R)-2-[(E)-4-(3-クロロフェニル)-3-オキソ-ブタ-1-エニル]-6-オキソ-ピペリジン-1-イル}-ブトキシ)-酢酸エチルエステル117mg(34%)を得た。
【0058】
段階5. (4-{(R)-2-[(E)-4-(3-クロロフェニル)-3-ヒドロキシ-ブタ-1-エニル]-6-オキソ-ピペリジン-1-イル}-ブトキシ)-酢酸エチルエステル
水素化ホウ素ナトリウム(10mg、0.26mmol)、次にEtOH(0.25mL)を (4-{(R)-2-[(E)-4-(3-クロロフェニル)-3-オキソ-ブタ-1-エニル]-6-オキソ-ピペリジン-1-イル}-ブトキシ)-酢酸エチルエステル(110mg、0.25mmol)の、CH2Cl2(1.0mL)溶液に、0℃で添加した。0℃で1時間後、反応を1N HCl水溶液で停止した。反応混合物をCH2Cl2(3×10mL)で抽出し、次に、合わせた抽出物を乾燥し(Na2SO4)、濾過し、真空濃縮した。残渣を、シリカゲル上でのフラッシュカラムクロマトグラフィー(CH2Cl2→2%MeOH/CH2Cl2)によって精製して、(4-{(R)-2-[(E)-4-(3-クロロフェニル)-3-ヒドロキシ-ブタ-1-エニル]- 6-オキソ-ピペリジン-1-イル}-ブトキシ)-酢酸エチルエステル88mg(80%)を得た。
【0059】
段階6. (4-{(R)-2-[(E)-4-(3-クロロフェニル)-3-ヒドロキシ-ブタ-1-エニル]-6-オキソ-ピペリジン-1-イル}-ブトキシ)-酢酸
実施例2の手順に従って、(4-{(R)-2-[(E)-4-(3-クロロフェニル)-3-ヒドロキシ-ブタ-1-エニル]-6-オキソ-ピペリジン-1-イル}-ブトキシ)-酢酸エチルエステル(88mg、0.20mmol)を、標記化合物44mg(54%)に変換した。
【0060】
実施例18
2-(4-{(R)-2-[(E)-4-(3-クロロフェニル)-3-ヒドロキシ-ブタ-1-エニル]-6-オキソ-ピペリジン-1-イル}-ブトキシ)-アセトアミド
トリエチルアミン(8.8μL、0.063mmol)を、 (4-{(R)-2-[(E)-4-(3-クロロフェニル)-3-ヒドロキシ-ブタ-1-エニル]-6-オキソ-ピペリジン-1-イル}-ブトキシ)-酢酸(12.4mg、0.030mmol)のCH2Cl2(0.2mL)溶液に添加した。0℃に冷却した後、反応混合物をエチルクロロホルメート(3.2μL、0.033mmol)で処理した。0℃で1時間後、アンモニア(1,4-ジオキサン中0.5M、0.32mL、0.16mmol)を添加し、反応混合物を室温に温めた。室温で18時間後、反応混合物をNaHCO3飽和水溶液(5mL)で処理し、CH2Cl2(3×5mL)で抽出した。合わせた抽出物を乾燥し(Na2SO4)、濾過し、真空濃縮した。残渣をシリカゲル上でのフラッシュカラムクロマトグラフィー(5%→20%MeOH/CH2Cl2、勾配)によって精製して、標記化合物1.3mg(11%)を得た。
【0061】
実施例19
(4-{(R)-2-[(E)-4-(3-クロロフェニル)-3-ヒドロキシ-ブタ-1-エニル]-6-オキソ-ピペリジン-1-イル}-ブトキシ)-酢酸イソプロピルエステル
1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ-7-エン(DBU、16μL、0.11mmol)を、 (4-{(R)-2-[(E)-4-(3-クロロフェニル)-3-ヒドロキシ-ブタ-1-エニル]-6-オキソ-ピペリジン-1-イル}-ブトキシ)-酢酸(29mg、0.071mmol)のアセトン(0.5mL)溶液に添加した。5分後、2-ヨードプロパン(35μL、0.35mmol)を添加した。17時間後、反応混合物を真空濃縮し、EtOAc(15mL)を添加し、得られた混合物を0.5M HCl水溶液(5mL)、NaHCO3飽和水溶液(5mL)およびブライン(5mL)で洗浄した。次に、有機相を乾燥し(Na2SO4)、濾過し、真空濃縮した。残渣を、シリカゲル上でのフラッシュカラムクロマトグラフィー(CH2Cl2→5%MeOH/CH2Cl2、勾配)によって精製して、標記化合物16mg(50%)を得た。
【0062】
実施例20
(4-{(R)-2-[(E)-4-(3-クロロフェニル)-3-オキソ-ブタ-1-エニル]-6-オキソ-ピペリジン-1-イル}-ブタ-2-イニルオキシ)-酢酸メチルエステル
段階1. (4-ヒドロキシ-ブタ-2-イニルオキシ)-酢酸メチルエステル
水素化ナトリウム(油中60%分散物、2.32g、58mmol)を、2-ブチン-1,4-ジオール(5.0g、58mmol)のTHF(60mL)溶液に、窒素下、0℃で添加した。0℃で1時間後、メチルブロモメチルアセテート(5.5mL、58mmol)を添加し、反応物を室温に温めた。室温で18時間後、反応を1N HCl(60mL)で停止し、EtOAc(3×100mL)で抽出した。合わせた抽出物をブライン(1×100mL)で洗浄し、乾燥し(MgSO4)、濾過し、真空濃縮した。残渣を、シリカゲル上でのフラッシュカラムクロマトグラフィー(CH2Cl2→5%MeOH/CH2Cl2、勾配)によって精製して、(4-ヒドロキシ-ブタ-2-イニルオキシ)-酢酸メチルエステル3.2g(35%)を得た。
【0063】
段階2. (4-ヨード-ブタ-2-イニルオキシ)-酢酸メチルエステル
トリフェニルホスフィン(6.23g、23.8mmol)、沃素(6.03g、23.8mmol)およびイミダゾール(1.57g、23.8mmol)を順次に、 (4-ヒドロキシ-ブタ-2-イニルオキシ)-酢酸メチルエステル(3.13g、19.8mmol)のCH2Cl2(30mL)溶液に添加した。室温で1時間後、反応をactivity I 塩基性アルミナで濾過し、20%EtOAc/ヘキサンで洗浄した。濾液を真空濃縮し、次に、シリカゲル上でのフラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン→20%EtOAc/ヘキサン、勾配)によって精製して、(4-ヨード-ブタ-2-イニルオキシ)-酢酸メチルエステル2.05g(39%)を得た。
【0064】
段階3. {4-[(R)-2-(1-エトキシ-エトキシメチル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ブタ-2-イニルオキシ}-酢酸メチルエステル
水素化ナトリウム(油中60%分散物、278mg、6.95mmol)を、 (R)-6-(1-エトキシエトキシメチル)-ピペリジン-2-オン(実施例1、段階1より;1.40g、6.96mmol)のDMF(10mL)溶液に、0℃で添加した。0℃で1時間後、(4-ヨード-ブタ-2-イニルオキシ)-酢酸メチルエステル(2.05g、7.65mmol)のDMF(10mL)溶液をカニューレで添加し、反応物を室温に温めた。室温で15分後、反応混合物が凝固したので、さらにDMF(3mL)を添加した。室温で18時間後、反応物をNaHCO3飽和水溶液(50mL)で処理し、EtOAc(3×70mL)で抽出した。合わせた抽出物を水(2×50mL)およびブライン(2×50mL)で洗浄し、乾燥し(MgSO4)、濾過し、真空濃縮した。残渣を、シリカゲル上でのフラッシュカラムクロマトグラフィー(20%→50%EtOAc/CH2Cl2、勾配)によって精製して、{4-[(R)-2-(1-エトキシ-エトキシメチル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ブタ-2-イニルオキシ}-酢酸メチルエステル500mg(21%)を得た。
【0065】
段階4. [4-((R)-2-ヒドロキシメチル-6-オキソ-ピペリジン-1-イル)-ブタ-2-イニルオキシ]-酢酸メチルエステル
p-トルエンスルホン酸水和物(289mg、1.52mmol)を、{4-[(R)-2-(1-エトキシ-エトキシメチル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ブタ-2-イニルオキシ}-酢酸メチルエステル(494mg、1.45mmol)のMeOH(5.0mL)溶液に、室温で添加した。室温で20時間後、混合物を真空濃縮し、NaHCO3飽和水溶液(20mL)で処理し、CH2Cl2(3×20mL)で抽出した。合わせた有機相を乾燥し(MgSO4)、濾過し、真空濃縮した。残渣を、シリカゲル上でのフラッシュカラムクロマトグラフィー(CH2Cl2→3%MeOH/CH2Cl2、勾配)によって精製して、[4-((R)-2-ヒドロキシメチル-6-オキソ-ピペリジン-1-イル)-ブタ-2-イニルオキシ]-酢酸メチルエステル100mg(26%)を得た。
【0066】
段階5. [4-((R)-2-ホルミル-6-オキソ-ピペリジン-1-イル)-ブタ-2-イニルオキシ]-酢酸メチルエステル
EDCI(214mg、1.12mmol)を、 [4-((R)-2-ヒドロキシメチル-6-オキソ-ピペリジン-1-イル)-ブタ-2-イニルオキシ]-酢酸メチルエステル(100mg、0.37mmol)のベンゼン(3.5mL)溶液に添加した。反応混合物を0℃に冷却し、DMSO(0.11mL、1.55mmol)を添加した。0℃で5分後、トリフルオロ酢酸ピリジニウム(79mg、0.41mmol)を添加した。反応物を室温に温め、次に、室温で3時間撹拌した。溶液を油状残渣からデカントし、残渣をベンゼン(3×3mL)で洗浄した。合わせたベンゼン相を真空濃縮して、粗[4-((R)-2-ホルミル-6-オキソ-ピペリジン-1-イル)-ブタ-2-イニルオキシ]-酢酸メチルエステルを得、これをさらに精製せずに使用した。
【0067】
段階6. (4-{(R)-2-[(E)-4-(3-クロロフェニル)-3-オキソ-ブタ-1-エニル]-6-オキソ-ピペリジン-1-イル}-ブタ-2-イニルオキシ)-酢酸メチルエステル
水素化ナトリウム(油中60%分散物、15mg、0.39mmol)を、 [3-(3-クロロフェニル)-2-オキソプロピル]-ホスホン酸ジメチルエステル(97mg、0.35mmol)のTHF(1.5mL)溶液に、0℃で添加した。0℃で1時間後、 [4-((R)-2-ホルミル-6-オキソ-ピペリジン-1-イル)-ブタ-2-イニルオキシ]-酢酸メチルエステル(0.37mmol、粗生成物)のTHF(1.5mL)溶液を、カニューレで添加した。反応物を室温に温めた。室温で18時間後、反応を酢酸水溶液(50%、15mL)で停止し、EtOAc(3×15mL)で抽出した。合わせた有機相をブライン(20mL)で洗浄し、乾燥し(MgSO4)、濾過し、真空濃縮した。残渣を、シリカゲル上でのフラッシュカラムクロマトグラフィー(20%→30%EtOAc/CH2Cl2、勾配)によって精製して、標記化合物100mg(68%)を得た。
【0068】
実施例21
(4-{(R)-2-[(E)-4-(3-クロロフェニル)-3-オキソ-ブタ-1-エニル]-6-オキソ-ピペリジン-1-イル}-ブタ-2-イニルオキシ)-酢酸
実施例2の手順に従って、(4-{(R)-2-[(E)-4-(3-クロロフェニル)-3-オキソ-ブタ-1-エニル]-6-オキソ-ピペリジン-1-イル}-ブタ-2-イニルオキシ)-酢酸メチルエステル(8.0mg、0.019mmol)を、標記化合物7.0mg(91%)に変換した。
【0069】
実施例22および23
(4-{(R)-2-[(E)-4-(3-クロロフェニル)-3-ヒドロキシ-ブタ-1-エニル]-6-オキソ-ピペリジン-1-イル}-ブタ-2-イニルオキシ)-酢酸メチルエステルおよび(R)-6-[(E)-4-(3-クロロフェニル)-3-ヒドロキシ-ブタ-1-エニル]-1-[4-(2-ヒドロキシエトキシ)-ブタ-2-イニル]-ピペリジン-2-オン
水素化ホウ素ナトリウム(5mg、0.13mmol)、次にMeOH(0.5mL)を (4-{(R)-2-[(E)-4-(3-クロロフェニル)-3-オキソ-ブタ-1-エニル]-6-オキソ-ピペリジン-1-イル}-ブタ-2-イニルオキシ)-酢酸メチルエステル(48mg、0.11mmol)の、CH2Cl2(1.0mL)溶液に、0℃で添加した。0℃で20分後、反応を0.5N HCl水溶液で停止した。反応混合物をCH2Cl2(3×10mL)で抽出し、次に、合わせた抽出物を乾燥し(MgSO4)、濾過し、真空濃縮した。残渣を、シリカゲル上でのフラッシュカラムクロマトグラフィー(CH2Cl2→2%MeOH/CH2Cl2)、次に、分取薄層クロマトグラフィー(5%MeOH/CH2Cl2)によって精製して、(4-{(R)-2-[(E)-4-(3-クロロフェニル)-3-ヒドロキシ-ブタ-1-エニル]-6-オキソ-ピペリジン-1-イル}-ブタ-2-イニルオキシ)-酢酸メチルエステル22mg(46%)および(R)-6-[(E)-4-(3-クロロフェニル)-3-ヒドロキシ-ブタ-1-エニル]-1-[4-(2-ヒドロキシエトキシ)-ブタ-2-イニル]-ピペリジン-2-オン1.7mg(4%)を得た。
【0070】
実施例24
(4-{(R)-2-[(E)-4-(3-クロロフェニル)-3-ヒドロキシ-ブタ-1-エニル]-6-オキソ-ピペリジン-1-イル}-ブタ-2-イニルオキシ)-酢酸
実施例2の手順に従って、(4-{(R)-2-[(E)-4-(3-クロロフェニル)-3-ヒドロキシ-ブタ-1-エニル]-6-オキソ-ピペリジン-1-イル}-ブタ-2-イニルオキシ)-酢酸メチルエステル(18mg、0.043mmol)を、標記化合物15.6mg(90%)に変換した。
【0071】
実施例25
(4-{(R)-2-[(E)-4-(3-クロロフェニル)-3-ヒドロキシ-ブタ-1-エニル]-6-オキソ-ピペリジン-1-イル}-ブタ-2-イニルオキシ)-酢酸イソプロピルエステル
DBU(6.6μL、0.044mmol)を、 (4-{(R)-2-[(E)-4-(3-クロロフェニル)-3-ヒドロキシ-ブタ-1-エニル]-6-オキソ-ピペリジン-1-イル}-ブタ-2-イニルオキシ)-酢酸(12mg、0.030mmol)のアセトン(0.3mL)溶液に添加した。5分後、2-ヨードプロパン(15μL、0.15mmol)を添加した。19時間後、反応混合物を真空濃縮し、0.5M HCl水溶液(5mL)を添加し、混合物をEtOAc(3×5mL)で抽出した。合わせた有機相をNaHCO3飽和水溶液(10mL)およびブライン(10mL)で洗浄し、次に、乾燥し(MgSO4)、濾過し、真空濃縮した。残渣を、シリカゲル上でのフラッシュカラムクロマトグラフィー(CH2Cl2→3%MeOH/CH2Cl2、勾配)によって精製して、標記化合物7.9mg(60%)を得た。
【0072】
これらの化合物のインビトロ活性を後述のように試験する。結果を次表に示す。
【表1−1】

【0073】
【表1−2】

【0074】
【表1−3】

【0075】
【表1−4】

【0076】
【表1−5】

【0077】
ヒト組換えEP、EP、EP、EP、FP、TP、IPおよびDP受容体:安定トランスフェクタント
ヒトEP、EP、EP、EP、FP、TP、IPおよびDP受容体をコードするプラスミドを、それぞれをコードする配列を真核細胞発現ベクターpCEP4(Invitrogen)にクローニングすることによって調製した。pCEP4ベクターは、EBウイルス(EBV)複製起点を有し、それによりEBV核抗原(EBNA−1)を発現する霊長類細胞系においてエピソーム複製することができる。pCEP4ベクターはハイグロマイシン耐性遺伝子をも有し、これは真核細胞選抜に用いられる。安定トランスフェクションに使用した細胞は、EBNA−1タンパク質をトランスフェクトし、EBNA−1タンパク質を発現するヒト胚性腎細胞(HEK−293)であった。このHEK−293−EBNA細胞(Invitrogen)を、ジェネティシン(G418)含有培地中で増殖させてEBNA−1タンパク質の発現を維持した。HEK−293細胞は、10%ウシ胎仔血清(FBS)、250μg/ml G418(Life Technologies)および200μg/mlゲンタマイシンまたはペニシリン/ストレプトマイシンを含有するDMEM中で増殖させた。安定トランスフェクタントの選抜は、200μg/mlハイグロマイシンを用いて行い、この最適濃度は、予め行ったハイグロマイシン死滅曲線の実験により決定した。
【0078】
トランスフェクションを行うために、10cmプレート上で細胞を50〜60%コンフルエントに増殖させた。各ヒトプロスタノイド受容体用のcDNAインサートを組み込んだプラスミドpCEP4(20μg)を、250mM CaCl 500μlに加えた。HEPES緩衝塩類液×2(2×HBS、280mM NaCl、20mM HEPES酸、1.5mM NaHPO、pH7.05〜7.12)を次いで室温でボルテックスを続けながら滴下して、総量500μlとした。30分後、その混合物にDMEM 9mlを加えた。次いで、そのDNA/DMEM/リン酸カルシウム混合物を細胞に加えた。細胞は予め10mlのPBSで濯いでおいた。次いで、細胞を、加湿95%空気/5%CO中で37℃で5時間インキュベートした。次いで、リン酸カルシウム溶液を除去し、細胞を、DMEM中10%グリセロールで2分間処理した。次いで、グリセロール溶液を、10%FBS含有DMEMで取り替えた。細胞を一晩インキュベートし、培地を、250μg/mlのG418およびペニシリン/ストレプトマイシンを含有するDMEM/10%FBSで取り替えた。翌日に、ハイグロマイシンBを終濃度200μg/mlで加えた。
【0079】
トランスフェクションから10日後、ハイグロマイシンB耐性クローンを個別に選抜し、24ウェルプレートの各ウェルに移した。コンフルエンスになったら、各クローンを6ウェルプレートの1つのウェルに移し、次いで10cm皿に広げた。細胞を使用するまで、連続したハイグロマイシン選抜下に維持した。
【0080】
ラジオリガンド結合
ネコまたはヒト受容体で安定トランスフェクトした細胞について調製した細胞膜フラクションに対し、ラジオリガンド試験を次のように行った。TME緩衝液で洗った細胞をフラスコ底から掻き取り、Brinkman PT10/35ポリトロンを用いて30秒間ホモジナイズした。遠心管内で、要すればTME緩衝液を加えて、体積を40mlとした。TMEは、50mM TRIS塩基、10mM MgCl、1mM EDTAから成り、1N−HClの添加によりpHを7.4とする。細胞ホモジネートを、Beckman Ti−60またはTi−70ローターを用いて4℃で20〜25分間、19000rpmで遠心した。次いで、ペレットをTME緩衝液に再懸濁させて、タンパク質の終濃度を1mg/mlとした(Bio−Radアッセイにより測定)。100μlまたは200μlの体積でラジオリガンド結合アッセイを行った。
【0081】
H](N)PGE(比放射能165Ci/ミリモル)の結合を、二重に、そして少なくとも3つの異なる実験として測定した。インキュベーションを25℃で60分間行い、氷冷50mM TRIS−HCl(4ml)を加えて停止し、次いでWhatman GF/Bフィルターで手早く濾過し、細胞ハーベスター(Brandel)内で更に3回、4mlでの洗浄を行った。終濃度2.5または5nMの[H](N)PGEを用いて競合試験を行い、10−5M非標識PGEを用いて非特異的結合を測定した。
【0082】
一過性トランスフェクタントに対するラジオリガンド結合のために、細胞膜フラクションを次のように調製した。COS−7細胞をTME緩衝液で洗い、フラスコ底から掻き取り、Brinkman PT10/35ポリトロンを用いて30秒間ホモジナイズした。TME緩衝液を加えて、遠心管内での終体積を40mlとした。TMEの組成は、100mM TRIS塩基、20mM MgCl、2M EDTAであり、10N−HClを加えてpHを7.4とする。
【0083】
細胞ホモジネートを、Beckman Ti−60ローターを用いて4℃で20分間、19000rpmで遠心した。得られたペレットをTME緩衝液に再懸濁させて、タンパク質の終濃度を1mg/mlとした(Bioradアッセイにより測定)。ラジオリガンドアッセイを、200μlの体積で行った。
【0084】
EP3D受容体における[H]PGE(比放射能165Ci/ミリモル)の結合、およびTP受容体における[H]−SQ29548(比放射能41.5Ci/ミリモル)の結合を、二重に、そして少なくとも3つの異なる実験として測定した。ラジオラベルしたPGEはAmershamから購入し、ラジオラベルしたSQ29548はNew England Nuclearから購入した。インキュベーションを25℃で60分間行い、氷冷50mM TRIS−HCl(4ml)を加えて停止し、次いでWhatman GF/Bフィルターで手早く濾過し、細胞ハーベスター(Brandel)内で更に3回、4mlでの洗浄を行った。終濃度2.5もしくは5nMの[H]PGEまたは10nMの[H]−SQ29548を用いて競合試験を行い、10μMの各非標識プロスタノイドを用いて非特異的結合を測定した。いずれのラジオリガンド結合試験についても、合意の基準は>50%特異的結合、および500〜1000の排除可能カウントまたはそれ以上であった。
【0085】
眼圧に対する本発明化合物の作用を次のように試験し得る。0.1%のポリソルベート80および10mM TRIS塩基を含んで成る賦形剤中に、所望の濃度で化合物を配合する。眼表面に25μlを投与することによってイヌを処置し、反対側の眼には賦形剤を対照として投与する。眼圧を、圧平眼圧測定法によって測定する。イヌの眼圧を、薬剤投与の直前、およびその後6時間で測定する。
本発明の化合物は、哺乳動物(例えばヒト)の上昇した眼圧を降下するのに有用である。
【0086】
先の記載は、本発明を実施するのに使用しうる特定の方法および組成物を説明するものであり、考えられる最良の方式を示すものである。しかし、所望の薬理学的特性を有する他の化合物を同様の方法で製造することができ、開示した化合物を種々の出発化合物から種々の化学反応によって得られることは、当業者に明らかである。同様に、種々の医薬組成物を製造し、使用して、実質的に同じ結果を得ることもできる。従って、本文における先の記載がいかに詳細なものであっても、それは全般的範囲を限定するものと解すべきでなく、むしろ、本発明の範囲は、特許請求の範囲の法的解釈によってのみ制限されるものとする。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
高眼圧または緑内障を処置する方法であって、下記式Iで示される化合物を処置有効量で高眼圧または緑内障の動物に投与することを含んで成る方法:
【化1】

[式中、
ハッチングした線は、α配置を表し;
三角形の線は、β配置を表し;
波線は、α配置またはβ配置を表し;
破線は、二重もしくは三重結合の存在または不存在を表し;
Dは、共有結合またはCH2、O、SもしくはNHを表し;
Xは、CO2R、CONR2、CH2OR、P(O)(OR)2、CONRSO2R、SONR2、または
【化2】

であり、
Yは、
【化3】

であり;
Zは、CH2または共有結合であり;
Rは、HまたはR2であり;
R1は、H、R2、フェニル、またはCOR2であり;
R2は、C1-C5低級アルキルまたはアルケニルであり;
R3は、R2、フェニル、チエニル、フラニル、ピリジル、ベンゾチエニル、ベンゾフラニル、ナフチルまたはそれらの置換誘導体(ここで、置換基は、C1-C5アルキル、ハロゲン、CF3、CN、NO2、NR2、CO2RおよびORから成る群から選択しうる。)から成る群から選択する。]。
【請求項2】
化合物が式II:
【化4】

で示される請求項1に記載の方法。
【請求項3】
Zが共有結合を表す請求項1に記載の方法。
【請求項4】
DがCH2である請求項1に記載の方法。
【請求項5】
XがCO2Rである請求項1に記載の方法。
【請求項6】
Rを、Hおよびメチルから成る群から選択する請求項5に記載の方法。
【請求項7】
RがHまたはC1-C5アルキルである請求項5に記載の方法。
【請求項8】
R1がHである請求項1に記載の方法。
【請求項9】
R3を、フェニルおよびn-プロピルから成る群から選択する請求項1に記載の方法。
【請求項10】
化合物を、下記化合物から成る群から選択する請求項1に記載の方法:
{4-[(R)-2-オキソ-6-((E)-3-オキソ-4-フェニル-ブタ-1-エニル)-ピペリジン-1-イル]-ブトキシ}-酢酸メチルエステル
{4-[(R)-2-オキソ-6-((E)-3-オキソ-4-フェニル-ブタ-1-エニル)-ピペリジン-1-イル]-ブトキシ}-酢酸
{4-[(R)-2-((E)-3-ヒドロキシ-4-フェニル-ブタ-1-エニル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ブトキシ}-酢酸メチルエステル
{4-[(R)-2-((E)-3-ヒドロキシ-4-フェニル-ブタ-1-エニル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ブトキシ}-酢酸
{4-[(R)-2-(3-ヒドロキシ-4-フェニル-ブチル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ブトキシ}-酢酸メチルエステル
{4-[(R)-2-(3-ヒドロキシ-4-フェニル-ブチル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ブトキシ}-酢酸
{(Z)-4-[(R)-2-オキソ-6-((E)-3-オキソ-4-フェニル-ブタ-1-エニル)-ピペリジン-1-イル]-ブタ-2-エニルオキシ}-酢酸メチルエステル
{(Z)-4-[(R)-2-オキソ-6-((E)-3-オキソ-4-フェニル-ブタ-1-エニル)-ピペリジン-1-イル]-ブタ-2-エニルオキシ}-酢酸
{4-[(R)-2-オキソ-6-(3-オキソ-4-フェニル-ブチル)-ピペリジン-1-イル]-ブトキシ}-酢酸メチルエステル
{4-[(R)-2-オキソ-6-(3-オキソ-4-フェニル-ブチル)-ピペリジン-1-イル]-ブトキシ}-酢酸
{(Z)-4-[(R)-2-((E)-3-ヒドロキシ-4-フェニル-ブタ-1-エニル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ブタ-2-エニルオキシ}-酢酸メチルエステル
{(Z)-4-[(R)-2-((E)-3-ヒドロキシ-4-フェニル-ブタ-1-エニル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ブタ-2-エニルオキシ}-酢酸
{(Z)-4-[(R)-2-オキソ-6-(3-オキソ-4-フェニル-ブチル)-ピペリジン-1-イル]-ブタ-2-エニルオキシ}-酢酸メチルエステル
{(Z)-4-[(R)-2-オキソ-6-(3-オキソ-4-フェニル-ブチル)-ピペリジン-1-イル]-ブタ-2-エニルオキシ}-酢酸
{(Z)-4-[(R)-2-(3-ヒドロキシ-4-フェニル-ブチル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ブタ-2-エニルオキシ}-酢酸メチルエステル
{(Z)-4-[(R)-2-(3-ヒドロキシ-4-フェニル-ブチル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ブタ-2-エニルオキシ}-酢酸
(4-{(R)-2-[(E)-4-(3-クロロフェニル)-3-ヒドロキシ-ブタ-1-エニル]-6-オキソ-ピペリジン-1-イル}-ブトキシ)-酢酸
2-(4-{(R)-2-[(E)-4-(3-クロロフェニル)-3-ヒドロキシ-ブタ-1-エニル]-6-オキソ-ピペリジン-1-イル}-ブトキシ)-アセトアミド
(4-{(R)-2-[(E)-4-(3-クロロフェニル)-3-ヒドロキシ-ブタ-1-エニル]-6-オキソ-ピペリジン-1-イル}-ブトキシ)-酢酸イソプロピルエステル
(4-{(R)-2-[(E)-4-(3-クロロフェニル)-3-オキソ-ブタ-1-エニル]-6-オキソ-ピペリジン-1-イル}-ブタ-2-イニルオキシ)-酢酸メチルエステル
(4-{(R)-2-[(E)-4-(3-クロロフェニル)-3-オキソ-ブタ-1-エニル]-6-オキソ-ピペリジン-1-イル}-ブタ-2-イニルオキシ)-酢酸
(4-{(R)-2-[(E)-4-(3-クロロフェニル)-3-ヒドロキシ-ブタ-1-エニル]-6-オキソ-ピペリジン-1-イル}-ブタ-2-イニルオキシ)-酢酸メチルエステル
(R)-6-[(E)-4-(3-クロロフェニル)-3-ヒドロキシ-ブタ-1-エニル]-1-[4-(2-ヒドロキシエトキシ)-ブタ-2-イニル]-ピペリジン-2-オン
(4-{(R)-2-[(E)-4-(3-クロロフェニル)-3-ヒドロキシ-ブタ-1-エニル]-6-オキソ-ピペリジン-1-イル}-ブタ-2-イニルオキシ)-酢酸
(4-{(R)-2-[(E)-4-(3-クロロフェニル)-3-ヒドロキシ-ブタ-1-エニル]-6-オキソ-ピペリジン-1-イル}-ブタ-2-イニルオキシ)-酢酸イソプロピルエステル。
【請求項11】
下記式Iで示される化合物:
【化5】

[式中、
ハッチングした線は、α配置を表し;
三角形の線は、β配置を表し;
波線は、α配置またはβ配置を表し;
破線は、二重もしくは三重結合の存在または不存在を表し;
Dは、共有結合またはCH2、O、SもしくはNHを表し;
Xは、CO2R、CONR2、CH2OR、P(O)(OR)2、CONRSO2R、SONR2、または
【化6】

であり、
Yは、
【化7】

であり;
Zは、CH2または共有結合であり;
Rは、HまたはR2であり;
R1は、H、R2、フェニル、またはCOR2であり;
R2は、C1-C5低級アルキルまたはアルケニルであり;
R3は、R2、フェニル、チエニル、フラニル、ピリジル、ベンゾチエニル、ベンゾフラニル、ナフチルまたはそれらの置換誘導体(ここで、置換基は、C1-C5アルキル、ハロゲン、CF3、CN、NO2、NR2、CO2RおよびORから成る群から選択しうる。)から成る群から選択する。]。
【請求項12】
式II:
【化8】

で示される請求項11に記載の化合物。
【請求項13】
Zが共有結合を表す請求項11に記載の化合物。
【請求項14】
DがCH2である請求項11に記載の化合物。
【請求項15】
XがCO2Rである請求項11に記載の化合物。
【請求項16】
Rを、Hおよびメチルから成る群から選択する請求項15に記載の化合物。
【請求項17】
RがHまたはC1-C5アルキルである請求項15に記載の化合物。
【請求項18】
R1がHである請求項11に記載の化合物。
【請求項19】
R3を、フェニルおよびn-プロピルから成る群から選択する請求項11に記載の化合物。
【請求項20】
下記化合物から成る群から選択する請求項11に記載の化合物:
{4-[(R)-2-オキソ-6-((E)-3-オキソ-4-フェニル-ブタ-1-エニル)-ピペリジン-1-イル]-ブトキシ}-酢酸メチルエステル
{4-[(R)-2-オキソ-6-((E)-3-オキソ-4-フェニル-ブタ-1-エニル)-ピペリジン-1-イル]-ブトキシ}-酢酸
{4-[(R)-2-((E)-3-ヒドロキシ-4-フェニル-ブタ-1-エニル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ブトキシ}-酢酸メチルエステル
{4-[(R)-2-((E)-3-ヒドロキシ-4-フェニル-ブタ-1-エニル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ブトキシ}-酢酸
{4-[(R)-2-(3-ヒドロキシ-4-フェニル-ブチル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ブトキシ}-酢酸メチルエステル
{4-[(R)-2-(3-ヒドロキシ-4-フェニル-ブチル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ブトキシ}-酢酸
{(Z)-4-[(R)-2-オキソ-6-((E)-3-オキソ-4-フェニル-ブタ-1-エニル)-ピペリジン-1-イル]-ブタ-2-エニルオキシ}-酢酸メチルエステル
{(Z)-4-[(R)-2-オキソ-6-((E)-3-オキソ-4-フェニル-ブタ-1-エニル)-ピペリジン-1-イル]-ブタ-2-エニルオキシ}-酢酸
{4-[(R)-2-オキソ-6-(3-オキソ-4-フェニル-ブチル)-ピペリジン-1-イル]-ブトキシ}-酢酸メチルエステル
{4-[(R)-2-オキソ-6-(3-オキソ-4-フェニル-ブチル)-ピペリジン-1-イル]-ブトキシ}-酢酸
{(Z)-4-[(R)-2-((E)-3-ヒドロキシ-4-フェニル-ブタ-1-エニル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ブタ-2-エニルオキシ}-酢酸メチルエステル
{(Z)-4-[(R)-2-((E)-3-ヒドロキシ-4-フェニル-ブタ-1-エニル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ブタ-2-エニルオキシ}-酢酸
{(Z)-4-[(R)-2-オキソ-6-(3-オキソ-4-フェニル-ブチル)-ピペリジン-1-イル]-ブタ-2-エニルオキシ}-酢酸メチルエステル
{(Z)-4-[(R)-2-オキソ-6-(3-オキソ-4-フェニル-ブチル)-ピペリジン-1-イル]-ブタ-2-エニルオキシ}-酢酸
{(Z)-4-[(R)-2-(3-ヒドロキシ-4-フェニル-ブチル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ブタ-2-エニルオキシ}-酢酸メチルエステル
{(Z)-4-[(R)-2-(3-ヒドロキシ-4-フェニル-ブチル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ブタ-2-エニルオキシ}-酢酸
(4-{(R)-2-[(E)-4-(3-クロロフェニル)-3-ヒドロキシ-ブタ-1-エニル]-6-オキソ-ピペリジン-1-イル}-ブトキシ)-酢酸
2-(4-{(R)-2-[(E)-4-(3-クロロフェニル)-3-ヒドロキシ-ブタ-1-エニル]-6-オキソ-ピペリジン-1-イル}-ブトキシ)-アセトアミド
(4-{(R)-2-[(E)-4-(3-クロロフェニル)-3-ヒドロキシ-ブタ-1-エニル]-6-オキソ-ピペリジン-1-イル}-ブトキシ)-酢酸イソプロピルエステル
(4-{(R)-2-[(E)-4-(3-クロロフェニル)-3-オキソ-ブタ-1-エニル]-6-オキソ-ピペリジン-1-イル}-ブタ-2-イニルオキシ)-酢酸メチルエステル
(4-{(R)-2-[(E)-4-(3-クロロフェニル)-3-オキソ-ブタ-1-エニル]-6-オキソ-ピペリジン-1-イル}-ブタ-2-イニルオキシ)-酢酸
(4-{(R)-2-[(E)-4-(3-クロロフェニル)-3-ヒドロキシ-ブタ-1-エニル]-6-オキソ-ピペリジン-1-イル}-ブタ-2-イニルオキシ)-酢酸メチルエステル
(R)-6-[(E)-4-(3-クロロフェニル)-3-ヒドロキシ-ブタ-1-エニル]-1-[4-(2-ヒドロキシエトキシ)-ブタ-2-イニル]-ピペリジン-2-オン
(4-{(R)-2-[(E)-4-(3-クロロフェニル)-3-ヒドロキシ-ブタ-1-エニル]-6-オキソ-ピペリジン-1-イル}-ブタ-2-イニルオキシ)-酢酸
(4-{(R)-2-[(E)-4-(3-クロロフェニル)-3-ヒドロキシ-ブタ-1-エニル]-6-オキソ-ピペリジン-1-イル}-ブタ-2-イニルオキシ)-酢酸イソプロピルエステル。
【請求項21】
下記式Iで示される化合物の処置有効量を、眼科学的に許容しうる無毒性の液体賦形剤と共に含有し、計量適用に適した容器に充填した眼用液剤:
【化9】

[式中、
ハッチングした線は、α配置を表し;
三角形の線は、β配置を表し;
波線は、α配置またはβ配置を表し;
破線は、二重もしくは三重結合の存在または不存在を表し;
Dは、共有結合またはCH2、O、SもしくはNHを表し;
Xは、CO2R、CONR2、CH2OR、P(O)(OR)2、CONRSO2R、SONR2、または
【化10】

であり、
Yは、
【化11】

であり;
Zは、CH2または共有結合であり;
Rは、HまたはR2であり;
R1は、H、R2、フェニル、またはCOR2であり;
R2は、C1-C5低級アルキルまたはアルケニルであり;
R3は、R2、フェニル、チエニル、フラニル、ピリジル、ベンゾチエニル、ベンゾフラニル、ナフチルまたはそれらの置換誘導体(ここで、置換基は、C1-C5アルキル、ハロゲン、CF3、CN、NO2、NR2、CO2RおよびORから成る群から選択しうる。)から成る群から選択する。]。
【請求項22】
内容物を計量形態でディスペンスするのに適した容器;および
該容器中の、請求項21に記載の眼用液剤
を含んで成る医薬生成物。

【公表番号】特表2007−520489(P2007−520489A)
【公表日】平成19年7月26日(2007.7.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−551189(P2006−551189)
【出願日】平成17年1月14日(2005.1.14)
【国際出願番号】PCT/US2005/001461
【国際公開番号】WO2005/072735
【国際公開日】平成17年8月11日(2005.8.11)
【出願人】(591018268)アラーガン、インコーポレイテッド (293)
【氏名又は名称原語表記】ALLERGAN,INCORPORATED
【Fターム(参考)】