説明

フィルム式着座検出用静電容量センサ

【課題】着座時の違和感が少なく、製造も容易なフィルム式着座検出用静電容量センサを提供すること。
【解決手段】2電極型フィルム式静電容量センサのマット電極9は、樹脂フィルム10の両面に形成された上側電極11及び下側電極12と、これら上側電極11及び下側電極12を被覆する樹脂コーティング層13、14により構成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、フィルム式着座検出用静電容量センサの改良に関する。
【背景技術】
【0002】
座席に内蔵された樹脂フィルム100の両面にそれぞれ電極層110、120を設け、これら2枚の電極層110、120を通じて着座の有無を静電的に検出する2電極型フィルム式静電容量センサが提案されている。この2電極型フィルム式静電容量センサでは、樹脂フィルム100の両面に設けられた電極層110、120の保護のため、接着剤層130、140でカバーフィルム150、160を電極層110、120に接着して電極層110、120を被覆している(図8参照)。
【0003】
この2電極型フィルム式静電容量センサの検出回路の構成としては種々考えられるが、下記の特許文献1は、一方の電極層と車体との間に交流電圧を印加し、他方の電極層の電位が一方の電極層の電位と等しくなるように他方の電極層に交流電流を給電し、この交流電流の変化により着座の有無を判定するフィルム式静電容量センサを提案している。
【特許文献1】特開2001−201129号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記した特許文献1のフィルム式着座検出用静電容量センサは、このセンサが装着されていない座席に着座する場合に比較して乗員が着座する時、乗員にごつごつした違和感を与えるという問題があることがわかった。
【0005】
これは、フィルム式着座検出用静電容量センサの検出部が、上記したように樹脂フィルム積層構造により構成されているため、人体の腰部の形状に沿っての変形抵抗力が大きいためである。
【0006】
本発明は上記問題点に鑑みなされたものであり、着座時の違和感が少ないフィルム式着座検出用静電容量センサを提供することをその目的としている。
【0007】
また、従来のフィルム式着座検出用静電容量センサでは、2つの電極が樹脂フィルムの厚さ方向において異なる位置に存在するため、各電極と回路部をなすIC端子との接続が難しいという問題もあった。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するためになされた3つの独立発明は、車両に装備される座席の座面部又は背もたれ部に埋設されて前記座面部又は背もたれ部に沿って延在する面状のマット電極と、着座の有無による前記マット電極の電気的状態の変化を検出する検出回路部とを有し、前記マット電極は、前記座面部又は背もたれ部に沿って延在する樹脂フィルムと、前記樹脂フィルムの異なる面に個別に設けられる少なくとも2つの電極と、前記電極の少なくとも露出部分を覆う電気絶縁性の電極保護部とを有するフィルム式着座検出用静電容量センサに適用される。樹脂フィルムとしては、ポリエチレンテレフタレート樹脂やポリエステル樹脂を採用することができる。電極としては、銀やカーボンを採用することができる。
【0009】
第1発明では、前記2つの電極は前記樹脂フィルムの実質的両面に個別に設けられ、前記樹脂フィルムの少なくとも一面側に設けられる前記電極保護部は樹脂コーティング層により構成されている。
【0010】
すなわち、この発明は、電極を覆う保護用樹脂フィルムからなるカバーフィルムの代わりに樹脂コーティング層を採用した点をその特徴としている。樹脂コーティング層としては、溶剤に溶解した樹脂溶液を樹脂フィルムの表面に電極を被着した後、塗布、乾燥することにより形成される。樹脂コーティング層形成に用いる樹脂溶液としては、形成される樹脂コーティング層の面方向の引っ張り強度が樹脂フィルム及びカバーフィルムのそれよりも小さいものが選ばれるが、樹脂コーティング層としては市販の塗装剤などを用いてもよい。樹脂コーティングの方法としては、ドクターブレード法の採用の他、公知の種々の塗布方法を採用することができる。ただし、このような手法により形成される樹脂コーティング層の面方向引っ張り強度は、フィルム成形により形成したカバーフィルムのそれに比較してかなり小さく、言い換えればかなり柔軟性に富む。このため、電極層付きの樹脂コーティング層の両面を成形済みのカバーフィルムを接着して構成した従来のマット電極に比べて、この発明のマット電極は、より違和感(ごわごわ感)を減らすことができることがわかった。なお、このマット電極は、座席の座面部のみならず背もたれ部にも適用することができることはもちろんである。
【0011】
好適な態様において、前記樹脂フィルムの両面にそれぞれ設けられる前記電極保護部は両方とも、樹脂コーティング層からなる。このようにすれば、従来のマット電極で採用していた成形樹脂フィルムからなるカバーフィルム2枚を樹脂コーティング層に置換するため、上記した違和感軽減効果を倍増することができる。
【0012】
好適な態様において、前記樹脂フィルムの他面側に設けられる前記電極保護部は、樹脂フィルムにより構成されて前記電極を覆うカバーフィルムを含む。このようにすれば、少なともカバーフィルムの少なくとも一枚は樹脂コーティング層に置換できるため、上記違和感の低減と、カバーフィルムの側の保護効果とを両立させることができる。
【0013】
好適な態様において、前記マット電極は、座席のクッションパッドと前記座席の表面部との間に介設され、前記樹脂コーティング層は、前記クッションパッド側に配置される。このようにすれば、座席の表面部を濡らしてもカバーフィルムの存在によりマット電極の防水保護性を改善することができる。
【0014】
好適な態様において、前記マット電極は、前記座席のヒータ部と前記座席の表面部との間に介設され、前記樹脂コーティング層は、前記ヒータ部側に配置される。このようにすれば、座席の表面部を濡らしてもカバーフィルムの存在によりマット電極及びヒータの防水保護性を改善することができる。
【0015】
好適な態様において、前記樹脂コーティング層は、前記樹脂フィルムに実装される前記検出回路部と同一側の前記樹脂フィルムの表面に形成される。このようにすれば、この樹脂コーティング層により検出回路部も同時に被覆することができるため、工程増加を回避しつつ検出回路部の保護機能を向上することができる。
【0016】
第2発明では、前記2つの電極は、互いに積層される2枚の前記樹脂フィルムの表面に別々に設けられ、前記2つの電極の一方は、前記2枚の樹脂フィルムの間に配置され、前記2つの電極の他方を覆う前記電極保護部は樹脂コーティング層により構成される。
【0017】
すなわち、この発明では、樹脂コーティング層とは反対側の樹脂フィルムが、電極保護という上記したカバーフィルムとしての機能を果たすため、カバーフィルムを省略することができるため、従来より違和感を減らすことができる。
【0018】
好適な態様において、前記樹脂コーティング層は、前記樹脂フィルムよりも難燃性樹脂材料により構成されている。このようにすれば、マット電極の難燃性を向上するとともに、電極の防水保護や電気絶縁保護も実現することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、本発明の2電極型フィルム式静電容量センサを用いた着座センサの実施形態を図面を参照して説明する。
【0020】
(実施形態1)
実施形態1を図1及び図2を参照して説明する。図1は、乗員が着座した車両用座席装置の模式縦断面図である。図2はマット電極の模式側断面図である。
【0021】
(車両用座席装置1の構成)
図1において、1は車両用座席装置であって、車体の床部2上に設置されている。車両用座席装置1は、床部2上に取り付けられる金属製のフレーム3、フレーム3上に固定されて車両用座席装置1の着座部を構成するシート4と、シート4の後端から上方斜め後ろに立設されていわゆる背もたれをなすシートバック5とを有している。
【0022】
シート4は、弾性をもつ電気絶縁材料たとえば硬質発泡ウレタンを主素材として構成されてフレーム3上に固定されたクッションパッド6と、たとえば美麗な電気絶縁材料たとえば織布を主素材として構成されてクッションパッド6の上面すなわち座面を覆うクッションカバー(本発明で言う座席の表面部)7と、クッションパッド6上に座面と略平行に配置されたシートヒータ8と、シートヒータ8とクッションカバー7との間に介設されて座面と略平行に埋設された着座検出用の電極アセンブリであるマット電極9とを有している。
【0023】
シートヒータ8は、ヒータ81と防水フィルム82とを有している。
【0024】
マット電極9は、所定の比誘電率をもつ電気絶縁性の樹脂フィルム10と、樹脂フィルム10の上面に密着して延設される層状の上側電極11と、樹脂フィルム10の下面に密着して延設される層状の下側電極12と、上側電極11を覆う樹脂コーティング層13と、下側電極12を覆う樹脂コーティング層14とからなる。樹脂フィルム10、上側電極11及び下側電極12、樹脂コーティング層13、14として用いる材料としては、既述した通りである。たとえば、樹脂フィルム10や上側電極11、下側電極12としては、従来のフレキシブル回路基板を流用することができる。
【0025】
マット電極9は検出回路部20とともに、本発明で言う2電極型フィルム式静電容量センサを構成している。2電極型フィルム式静電容量センサ自体における検出原理や回路構成はたとえば上記特許文献1などに記載されている通りであり、かつ、この実施形態の要旨でもないため、詳細な説明は省略する。好適な一例において、検出回路部20は、下側電極12と車体(接地)との間に交流電圧を印加し、その時の上側電極11の交流電位変化を検出する。その他、特許文献1に記載されるように、下側電極12と車体(接地)との間に交流電圧を印加し、上側電極11の交流電位を下側電極12の電位と等電位となるように上側電極11に交流電流を給電し、この交流電流変化を検出してもよい。人体の比誘電率は約50程度あるため、着座の有無によりこれらの交流電圧や交流電流の変化が生じる。これらの変化は、整流、平滑された後、所定のしきい値電圧により2値化され、この2値信号の状態値により乗員着座が判定される。この種の2電極型フィルム式静電容量センサは、下側電極12が実質的に上側電極11と、実質的に接地電位とみなすことができる車体下方部分又はヒータ81との間の寄生容量を遮断することができるため、1電極式の静電容量センサに比べて検出感度が増大する。
【0026】
この実施形態によれば、従来の2電極型フィルム式静電容量センサに比べてカバーフィルム及びその接着剤層を樹脂コーティング層13、14に置換しているため、乗員が着座時に感じる違和感(ごわごわ感)を大幅に低減することができた。これは、従来のマット電極9では主として成形樹脂フィルムからなるカバーフィルムの面方向の引っ張り強度が高く、このため、マット電極9の柔軟性が損なわれていたためである。
【0027】
(実施形態2)
実施形態2を図3を参照して説明する。図3はマット電極9の模式側断面図である。
【0028】
このマット電極9は、図2に示す実施形態1のマット電極9の樹脂コーティング層13だけを、接着剤層130とカバーフィルム150とに置換したものである。カバーフィルム150は延伸法などによりあらかじめフィルム形状に成形された後、所定寸法に裁断されて形成され、接着剤層130により上側電極11を覆って上側電極11及び樹脂フィルム10の上側の表面に接着されている。
【0029】
このようにすれば、実施形態1のマット電極9に比べてごわごわ感は増大するが、マット電極9の上方空間との間の電気絶縁性や防水性を改善することができる。
【0030】
なお、場合によっては、図2に示す実施形態1のマット電極9の樹脂コーティング層14だけを、接着剤層とカバーフィルムとに置換してもよいことは当然である。
【0031】
(実施形態3)
実施形態3を図4を参照して説明する。図4はマット電極9の模式側断面図である。ただし、図4では、マット電極9の各部への断面ハッチング表示は省略している。
【0032】
このマット電極9は、図3に示す実施形態2のマット電極9をヒータ8の上面に隣接配置したものである。ただし、図4に示すように、樹脂コーティング層14はヒータ8側、カバーフィルム150は表皮7側(本発明で言う座席の表面部側)に配置される。
【0033】
このようにすれば、樹脂コーティング層14よりも相対的に防水性に優れるカバーフィルム150を表皮側に配置するため、マット電極9及びヒータ8に対する防水性低下を抑止することができる。
【0034】
(実施形態4)
実施形態4を図5を参照して説明する。図5はマット電極9の模式側断面図である。ただし、図5では、マット電極9の各部への断面ハッチング表示は省略している。
【0035】
このマット電極9は、図4に示す実施形態3から、ヒータ8を省略し、マット電極9の下面をクッションパッド6の上面に密着させたものである。ただし、図5に示すように、樹脂コーティング層14はクッションパッド6側、カバーフィルム150は表皮7側(本発明で言う座席の表面部側)に配置される。
【0036】
このようにすれば、樹脂コーティング層14よりも相対的に防水性に優れるカバーフィルム150を表皮側に配置するため、マット電極9に対する防水性低下を抑止することができる。
【0037】
(実施形態5)
実施形態4を図6を参照して説明する。図6はマット電極9の模式側断面図である。ただし、図6では、マット電極9の各部への断面ハッチング表示は省略している。
【0038】
このマット電極9は、図2に示すマット電極9において上側電極11及び上側の樹脂コーティング層13を省略し、その代わりにもう一枚の樹脂フィルム10aと上側電極11と接着剤層130とを追加したものである。
【0039】
図6では、上側電極11は追加の樹脂フィルム10aの下側の表面に形成されている。つまり、この実施形態では片面に電極層が形成された2枚の電極付き樹脂フィルムを重ね、接着剤層150により接着して使用している。このようにすると、製造工程が複雑で、コネクタ接続も面倒な両面電極配置型の樹脂フィルム10の使用を回避することができる。また、他の実施形態と同様、従来品に比較して着座時のごわごわ感を低減することができる。
【0040】
(変形態様)
なお、上記した接着剤層150を粘着剤層としてもよいことは勿論である。また、マット電極9の各部の厚さは耐久性や必要な引っ張り強度により決定される。たとえば樹脂フィルム10の厚さは約1mm程度とすることが好適である。
【0041】
(変形態様)
ごわごわ感を軽減するには、マット電極9を一方向に蛇行しながらそれと直角方向に延在する蛇行帯状に形成することが好適であるが、その他、二重蛇行形状など種々の形状を採用できる。
【0042】
(実施形態6)
実施形態6を図7を参照して説明する。図7は静電容量センサの模式側断面図である。ただし、図6では、マット電極9の一部の断面ハッチング表示は省略している。
【0043】
マット電極9は、樹脂フィルム10の一面に上側電極11と下側電極12と端子電極18とを場所を変えて形成し、また、樹脂フィルムのこの一面上に検出回路部20をなすICを実装し、樹脂コーティング層13、14を設けて電極11、12、検出回路部20を覆って保護し、延在方向略中央部10bにて折り返して上側電極11と下側電極12とを重ならせ、更に樹脂フィルム10の一端を折り返して端子電極18をもつ端子部を構成している。端子電極18は検出回路部20の各端子(図示せず)から延在しており、上側電極11及び下側電極12も検出回路部20の一対の端子(図示せず)から延在している。検出回路部20は好適にはチップ状の樹脂モールドICにより構成され、はんだバンプにより樹脂フィルム10上の導体パターンにはんだ付けされている。端子電極18は図7において、紙面の厚さ方向へ所定間隔を隔てて複数配置されており、図示しない雌コネクタに圧入されて電気的結合が図られている。このようにすれば、従来のセンサに対してごわごわ感を軽減するとともに、製造工程の簡素化も実現することができる。
【0044】
(変形態様)
上記した各実施形態において、樹脂コーティング層に用いる樹脂材料とし、難燃性に優れた樹脂を採用することが好適である。難燃性に優れた樹脂としては、たとえば、ポリウレタン系樹脂レジストやポリエステル系樹脂レジストが好適である。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【図1】実施形態1を示す模式縦断面図である。
【図2】図1のマット電極の模式側断面図である。
【図3】実施形態2を示す模式側断面図である。
【図4】実施形態3を示す模式側断面図である。
【図5】実施形態4を示す模式側断面図である。
【図6】実施形態5を示す模式側断面図である。
【図7】実施形態6を示す模式側断面図である。
【図8】従来の2電極型フィルム式静電容量センサのマット電極を示す模式側断面図である。
【符号の説明】
【0046】
1 車両用座席装置
2 床部
3 フレーム
4 シート
5 シートバック
6 クッションパッド
7 クッションカバー
7 表皮(座席の表面部)
8 シートヒータ(ヒータ)
9 マット電極
10 樹脂フィルム
10a 樹脂フィルム
10b 延在方向略中央部
11 上側電極
12 下側電極
13 樹脂コーティング層
14 樹脂コーティング層
18 端子電極
20 検出回路部
130 接着剤層
150 カバーフィルム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両に装備される座席の座面部又は背もたれ部に埋設されて前記座面部又は背もたれ部に沿って延在する面状のマット電極と、着座の有無による前記マット電極の電気的状態の変化を検出する検出回路部とを有し、前記マット電極は、前記座面部又は背もたれ部に沿って延在する樹脂フィルムと、前記樹脂フィルムの異なる面に個別に設けられる少なくとも2つの電極と、前記電極の少なくとも露出部分を覆う電気絶縁性の電極保護部とを有するフィルム式着座検出用静電容量センサにおいて、
前記2つの電極は、前記樹脂フィルムの実質的両面に個別に設けられ、
前記樹脂フィルムの少なくとも一面側に設けられる前記電極保護部は、樹脂コーティング層からなることを特徴とするフィルム式着座検出用静電容量センサ。
【請求項2】
請求項1記載のフィルム式着座検出用静電容量センサにおいて、
前記樹脂フィルムの両面にそれぞれ設けられる前記電極保護部は両方とも、樹脂コーティング層からなるフィルム式着座検出用静電容量センサ。
【請求項3】
請求項1記載のフィルム式着座検出用静電容量センサにおいて、
前記樹脂フィルムの他面側に設けられる前記電極保護部は、あらかじめ成形された樹脂フィルムからなるカバーフィルムにより構成されて前記電極を覆うカバーフィルムを含むフィルム式着座検出用静電容量センサ。
【請求項4】
請求項3記載のフィルム式着座検出用静電容量センサにおいて、
前記マット電極は、前記座席のクッションパッドと前記座席の表面部との間に介設され、
前記樹脂コーティング層は、前記クッションパッド側に配置されるフィルム式着座検出用静電容量センサ。
【請求項5】
請求項3記載のフィルム式着座検出用静電容量センサにおいて、
前記マット電極は、前記座席のヒータ部と前記座席の表面部との間に介設され、
前記樹脂コーティング層は、前記ヒータ部側に配置されるフィルム式着座検出用静電容量センサ。
【請求項6】
請求項3記載のフィルム式着座検出用静電容量センサにおいて、
前記樹脂コーティング層は、前記樹脂フィルムに実装される前記検出回路部と同一側の前記樹脂フィルムの表面に形成されるフィルム式着座検出用静電容量センサ。
【請求項7】
車両に装備される座席の座面部又は背もたれ部に埋設されて前記座面部又は背もたれ部に沿って延在する面状のマット電極と、着座の有無による前記マット電極の電気的状態の変化を検出する検出回路部とを有し、前記マット電極は、前記座面部又は背もたれ部に沿ってた延在する樹脂フィルムと、前記樹脂フィルムの異なる面に個別に設けられる少なくとも2つの電極と、前記電極の少なくとも露出部分を覆う電気絶縁性の電極保護部とを有するフィルム式着座検出用静電容量センサにおいて、
前記2つの電極は、互いに積層される2枚の前記樹脂フィルムの表面に別々に設けられ、
前記2つの電極の一方は、前記2枚の樹脂フィルムの間に配置され、
前記2つの電極の他方を覆う前記電極保護部は、樹脂コーティング層からなることを特徴とするフィルム式着座検出用静電容量センサ。
【請求項8】
請求項1乃至7のいずれか記載のフィルム式着座検出用静電容量センサにおいて、
前記樹脂コーティング層は、前記樹脂フィルムよりも難燃性の樹脂により構成されているフィルム式着座検出用静電容量センサ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2008−181806(P2008−181806A)
【公開日】平成20年8月7日(2008.8.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−15428(P2007−15428)
【出願日】平成19年1月25日(2007.1.25)
【出願人】(000004260)株式会社デンソー (27,639)
【Fターム(参考)】