説明

フィルム流通システム、検査施設検索装置、及びフィルミングセンタ検索装置

【課題】患者や検査を依頼される施設の負担を軽減し、地域医療の連携の充実を図る技術を提供する。
【解決手段】患者を診断する診断施設と、患者を撮影して患者画像を作成する検査施設と、患者画像をフィルムに出力するフィルミングセンタと、をネットワークで接続する。診断施設には、検査施設に患者情報を送信する診断施設側端末を設置する。検査施設には、受信した患者情報に基づき、患者を撮影して患者画像を作成する画像診断装置と、検査施設に設置され、フィルミングセンタに患者画像を送信する検査施設側端末とを設置する。フィルミングセンタには、受信した患者画像をフィルムに出力するイメージャを設置する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、診断施設と検査施設とフィルミングセンタのネットワーク連携技術に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、様々な形態の病院が存在している。そのなかには、地域に根ざした比較的小規模な診療所やクリニック等の病院(診断施設)も存在する。小規模な病院には、患者を撮影して患者画像を作成する画像診断装置が設置されていない場合も多い。また、小規模な病院では、電子カルテ化、フィルムレス化は遅れており、患者画像を表示する高性能なモニタも設置されていないことも多く、患者画像はフィルムで管理される場合も多い。
【0003】
このような小規模な病院が点在する地域では医療の連携のため、フィルム流通の仕組みが構築されている。この仕組みは、小規模な病院に通院する患者を、必要に応じて画像診断装置が設置された大きな病院(検査施設)で検査を受けさせて、その検査をもとに小規模な病院で診断や治療等を受けさせるものである。小規模な病院は、大きな病院に対して患者の検査を依頼し、検査施設に患者を来院させる。大きな病院では、患者を画像診断装置により撮影して患者画像を作成し、患者画像をフィルムに出力するイメージャを用いてフィルミングする。この間、患者は、検査施設で待機し、フィルミングが終了すると、患者画像が出力されたフィルムを受け取り、通院している小規模な病院に持ち帰る。患者が通院している小規模な病院では、患者が持ち帰ったフィルムに基づいて診断し、治療に供する。
【0004】
このようなフィルム流通の仕組みでは、例えば、小規模な病院と大きな病院との間にフィルムの保管及び伝送を行う保管施設が介在する場合もあり、フィルム流通の仕組みをより効率的にしている(例えば、「特許文献1参照」。)。この仕組みによると、病院側でフィルムの保管をする必要がなく、保管スペースの削減を図ることができる。
【0005】
しかし、従来のフィルム流通の仕組みでは、検査施設や患者に過度な負担をかけるケースが多く、地域医療の連携が充実しているとは言い難い。
【0006】
例えば、患者は検査終了後、フィルムの出力まで待機する必要や後日再度来院せねばならない場合があり、患者の負担となる。また患者がフィルムを持ち帰る必要があるためセキュリティー的にも安全とは言えない。画像診断装置を所有する大きな病院としては、自己の電子カルテ化、フィルムレス化が進む一方で、地域医療の連携のためにのみイメージャを用意する必要があり、経済的に負担となる。
【0007】
【特許文献1】特開2001−325371号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、以上の問題点に鑑みてなされたものであって、その目的は、患者や検査を依頼される施設の負担を軽減し、地域医療の連携の充実を図る技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために、請求項1記載の発明は、患者を診断する診断施設と、患者を撮影して患者画像を作成する検査施設と、患者画像をフィルムに出力するフィルミングセンタと、をネットワークで接続するフィルム流通システムであって、前記診断施設に設置され、前記検査施設に患者情報を送信する診断施設側端末と、前記検査施設に設置され、受信した患者情報に基づき、患者を撮影して患者画像を作成する画像診断装置と、前記検査施設に設置され、前記フィルミングセンタに前記患者画像を送信する検査施設側端末と、前記フィルミングセンタに設置され、受信した患者画像をフィルムに出力するイメージャと、を備えること、を特徴とする。
【0010】
上記課題を解決するために、請求項2記載の発明は、患者を診断する診断施設と、患者を撮影して患者画像を作成する複数の検査施設と、患者画像をフィルムに出力するフィルミングセンタと、をネットワークで接続するフィルム流通システムであって、検査施設データベース501を有する検索サーバと、前記診断施設に設置され、前記検査施設データベース501を検索すると共に、検索により該当した検査施設に患者情報を送信する診断施設側端末と、前記検査施設に設置され、受信した患者情報に基づき、患者を撮影して患者画像を作成する画像診断装置と、前記検査施設に設置され、前記フィルミングセンタに前記患者画像を送信する検査施設側端末と、前記フィルミングセンタに設置され、受信した患者画像をフィルムに出力するイメージャと、を備えること、を特徴とする。
【0011】
上記課題を解決するために、請求項3記載の発明は、患者を診断する診断施設と、患者を撮影して患者画像を作成する検査施設と、患者画像をフィルムに出力する複数のフィルミングセンタと、をネットワークで接続するフィルム流通システムであって、フィルミングセンタデータベース502を有する検索サーバと、前記診断施設2に設置され、前記検査施設に患者情報を送信する診断施設側端末と、前記検査施設に設置され、受信した患者情報に基づき、患者を撮影して患者画像を作成する画像診断装置と、前記検査施設に設置され、前記フィルミングセンタデータベース502を検索して、検索により該当したフィルミングセンタに前記患者画像を送信する検査施設側端末と、前記フィルミングセンタ4に設置され、受信した患者画像をフィルムに出力するイメージャと、を備えること、を特徴とする。
【0012】
上記課題を解決するために、請求項11記載の発明は、患者を診断する診断施設に設置され、患者を撮影して患者画像を作成する複数の検査施設の一に患者情報を送信する診断施設側端末と、前記検査施設に設置され、受信した患者情報に基づき、患者を撮影して患者画像を作成する画像診断装置と、前記検査施設に設置され、患者画像をフィルムに出力するフィルミングセンタに前記患者画像を送信する検査施設側端末と、前記フィルミングセンタ4に設置され、受信した患者画像をフィルムに出力するイメージャと、を備えるフィルム流通システムに設置される検査施設検索装置であって、検査施設に係る各種項目で構成される検査施設データベース501を備え、前記診断施設側端末から、前記検査施設を検索するための検索項目情報が送信されると、前記検査施設データベース501と当該検査項目情報とに基づき、検査施設の候補情報を当該診断施設側端末に送信すること、を特徴とする。
【0013】
上記課題を解決するために、請求項17記載の発明は、患者を診断する診断施設に設置され、検査施設に患者情報を送信する診断施設側端末と、患者を撮影して患者画像を作成する検査施設に設置され、受信した患者情報に基づき、患者を撮影して患者画像を作成する画像診断装置と、前記検査施設に設置され、患者画像をフィルムに出力する複数のフィルミングセンタの一に前記患者画像を送信する検査施設側端末と、前記フィルミングセンタに設置され、受信した患者画像をフィルムに出力するイメージャと、を備えるフィルム流通システムに設置されるフィルミングセンタ検索装置であって、フィルミングセンタに係る各種項目で構成されるフィルミングセンタデータベース502を備え、前記検査施設側端末から、前記フィルミングセンタを検索するための検索項目情報が送信されると、前記フィルミングセンタデータベース502と当該検査項目情報とに基づき、フィルミングセンタの候補情報を当該検査施設側端末に送信すること、を特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
請求項1の発明では、画像診断装置が設置されていない診断施設であっても、容易に検査施設に検査を依頼することが可能となる。検査施設では、診断施設からの検査依頼を受ける目的としてイメージャを設置する必要がなくなり、かつ容易にフィルミングセンタにフィルミングを依頼することができる。従って、診断施設、検査施設、及びイメージングセンタは、容易に医療の連携を図ることができ、地域医療体制の充実を図ることができる。また、患者は、フィルムを診断施設に持ち帰る必要がなくなり、検査施設でフィルミングのために待たされることがなくなるとともに、確実にフィルムを診断施設に到着させることが可能となる。
【0015】
請求項2、3、17の発明では、診断施設で所望の検査施設を検索することが可能となるため、患者のニーズに合わせて検査施設を選択することが可能となり、利便性が向上する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
本発明の実施形態に係るフィルム流通システムの概略構成について説明する。図1は、本実施形態のフィルム流通システムを示す概念図である。図1に示すフィルム流通システム1は、患者の診断を実施する診断施設2と、患者を撮影して患者画像や読影レポートを作成する診断施設2と、患者画像や読影レポートをフィルムや紙媒体に出力するフィルミングセンタ4とを結びつけるシステムである。
【0017】
このフィルム流通システム1は、複数の診断施設2と複数の検査施設3と複数のイメージングセンタがネットワークNに参加して形成されている。診断施設2、検査施設3、及びイメージングセンタには、それぞれネットワークNを介してデータ通信が可能なコンピュータ端末が設置されており、このコンピュータ端末を利用してデータ通信を行い、医療の連携を図っている。
【0018】
ネットワークNは、電子データの伝送が可能な電子通信回線である。例えば電話回線網、ISDN、FDDI、専用線、移動体通信網、通信衛星回線、CATV、LAN等、又はこれらの複合が採用される。
【0019】
診断施設2、検査施設3、及びイメージングセンタに設置されているコンピュータ端末は、NIC(ネットワークインターフェースカード)等の通信手段を備えており、ネットワーク通信技術を利用して、相互にデータ通信が可能となっている。ネットワーク通信技術には、例えばWWW(ワールド・ワイド・ウェブ)、TCP/IPプロトコル、又はDICOM(Digital Imaging and COmmunications in Medicine)プロトコル等が採用される。
【0020】
また、フィルム流通システム1は、複数の診断施設2、複数の検査施設3、複数のフィルミングセンタ4のそれぞれ一つを結びつけ、医療の連携ルートを形成する検索サーバ5をネットワークに接続して備えている。
【0021】
検索サーバ5は、検査施設3及びフィルミングセンタ4の属性をデータ項目としたデータベースを有する。診断施設2のコンピュータ端末は、この検索サーバ5にアクセスし、データベースより所望の検査施設3を検索して、患者情報を送信する検査施設3を決定する。また、検査施設3のコンピュータ端末は、この検索サーバ5にアクセスし、データベースにより所望のフィルミングセンタ4を検索して、患者画像を送信するフィルミングセンタ4を決定する。また、この検索サーバ5は、診断施設2から検査施設3への患者情報の送信、及び検査施設3からフィルミングセンタ4への患者画像の送信を仲介する。
【0022】
このフィルム流通システム1の概略動作について図2に基づき詳細に説明する。図2は、フィルム流通システムの概略動作を示すアクティビティ図である。
【0023】
まず、診断施設2では、ネットワークNを介して検索サーバ5にアクセスし、所望の検査施設3の条件を送信して、合致する検査施設3を検索させる(S101)。検索サーバ5では、データベースの検索を代行して、送信された条件に合う検査施設3の情報を診断施設2に返信する(S102)。
【0024】
検索サーバ5から所望の検査施設3の情報が送信されると、診断施設2では、その情報から一の検査施設3を選択し、患者情報と予約申込情報を作成して検索サーバ5に送信する(S103)。検索サーバ5は、送信された患者情報と予約申込情報を、選択された検査施設3に転送する(S104)。検査施設3では、予約申込情報を閲覧して、予約申込を受け付ける(S105)。
【0025】
診断施設2では、患者に検査施設3や検査内容等について説明を行い(S106)、患者を検査施設3に来院させる(S107)。検査施設3では、来院した患者を患者情報に基づき、撮影し、患者画像を作成する(S108)。撮影が終了すると、患者は検査施設3から解放される(S109)。一方、検査施設3では、撮影した患者画像群の一部を選択して、読影レポートを作成する(S110)。
【0026】
患者画像が作成され、読影レポートが作成されると、診断施設2では、ネットワークNを介して検索サーバ5にアクセスし、所望のフィルミングセンタ4の条件を送信して、合致するフィルミングセンタ4を検索させる(S111)。検索サーバ5では、データベースの検索を代行して、送信された条件に合うフィルミングセンタ4の情報を検査施設3に返信する(S112)。
【0027】
検索サーバ5から所望のフィルミングセンタ4の情報が送信されると、検査施設3では、その情報から一のフィルミングセンタ4を選択し、フィルミング依頼情報を作成して、患者画像及び読影レポートとともに、検索サーバ5に送信する(S113)。検索サーバ5は、送信されたフィルミング依頼情報、患者画像、及び読影レポートを、選択されたフィルミングセンタ4に転送する(S114)。フィルミングセンタ4では、フィルミング依頼情報を閲覧して、依頼を受け付ける(S115)。
【0028】
フィルミングセンタ4では、受信した患者画像のフィルム出力、及び受信した読影レポートの紙媒体出力を行い(S116)、フィルミング依頼情報に含まれる住所へフィルム及びレポートを配送する(S117)。
【0029】
診断施設2では、フィルム及びレポートの到着後それらを確認のうえ診断や治療計画を行い、患者に来院してもらった後に、フィルム及び読影レポートおよび事前の検討結果をもとに、患者に対し診断及び治療を実施する(S118)。
【0030】
このようなフィルム流通システム1に参加する診断施設2について図3及び図4に基づき詳細に説明する。図3は、診断施設2の構成を示すブロック図である。図4は、診断施設2に設置される診断施設側端末20の構成を示すブロック図である。
【0031】
図3に示すように、診断施設2には、ネットワークNに接続されたコンピュータである診断施設側端末20が設置されている。診断医の操作により、診断施設側端末20は、検索サーバ5にアクセスし、複数の検査施設3の中から所望の検査施設3を検索する。所望の検査施設3が検索されると、当該検査施設3に、検索サーバ5を介して、予約申込情報、及び検査を依頼しようとする患者の患者情報を送信する。
【0032】
図4に示すように、この診断施設側端末20は、検索部201と患者情報作成部202と通信部203を備える。
【0033】
検索部201は、例えばマウスやキーボード等の入力装置と、プログラムを解読及び実行する演算制御部から構成される。この検索部201は、検査施設3を検索するための検索項目情報を作成する。また、検索部201は、検索項目情報を含み、検索サーバ5に検査施設3の検索を要求する検索要求を作成する。
【0034】
検索項目情報は、診断医による診断施設側端末20の操作に対応して作成される。検索項目情報は、所望の検査施設3が有する属性を示す一つ以上のデータ項目の値で構成される。検索項目情報を構成するデータ項目は、検索サーバ5が有するデータベースのデータ項目の何れかに対応する。
【0035】
患者情報作成部202は、例えばマウスやキーボード等の入力装置と演算制御部から構成される。この患者情報作成部202は、患者施設で検査を受けようとする患者の患者情報と予約申込情報を作成する。
【0036】
患者情報は、診断医による診断施設側端末20の操作に対応して作成される。患者情報は、患者施設で検査を受けようとする患者に関する情報、及びその患者が受けようとする検査内容で構成される。予約申込情報は、電子データで構成される検査予約の申込書であり、予約先の検査施設3を示す予約先情報と、予約日時を示す予約日時情報と、診断施設2を示し、フィルムの配送先を示す配送先情報とが含まれる。
【0037】
通信部203は、例えばネットワークインターフェースカードで構成され、ネットワークNを構成する電子通信回線と直接的に接続されている。この通信部203は、検索部201が作成した検索項目情報を検索要求と含めて検索サーバ5へ送信し、検索サーバ5から検索結果を受信する。また、患者情報作成部202が作成した患者情報及び予約申込情報を検索サーバ5を介して検査施設3へ送信する。
【0038】
検査施設3について図5及び図6に基づき詳細に説明する。図5は、検査施設3の構成を示すブロック図である。図6は、検査施設3に設置される検査施設側端末30の構成を示すブロック図である。
【0039】
図5に示すように、検査施設3には、検査施設側端末30と画像診断装置31と画像表示装置32が設置される。検査施設側端末30は、ネットワークNに接続されたコンピュータ端末である。画像診断装置31は、X線CT装置、X線診断装置(レントゲン)、磁気共鳴画像診断装置(MRI装置)、超音波診断装置、核医学診断装置(PET装置)等の患者を撮影して患者の断層像である患者画像を作成する装置である。画像表示装置32は、コンピュータで構成され、患者画像を表示し、読影医による読影レポート作成を支援する。
【0040】
この検査施設3では、検査施設側端末30により、検査施設3より送信された患者情報と予約申込情報を受信する。画像診断装置31により、患者情報に従って患者を撮影して患者画像を作成する。画像表示装置32により、患者画像を表示して読影医の操作に従って読影レポートを作成する。診断施設側端末20は、さらに、検索サーバ5にアクセスし、複数のフィルミングセンタ4の中から所望のフィルミングセンタ4を検索し、該当したフィルミングセンタ4に対して患者画像や読影レポートを送信する。
【0041】
図6に示すように、検査施設側端末30は、検索部301と依頼書作成部302と通信部303を備える。
【0042】
検索部301は、例えばマウスやキーボード等の入力装置と、プログラムを解読及び実行する演算制御部から構成される。この検索部301は、フィルミングセンタ4を検索するための検索項目情報を作成する。また、検索部301は、検索項目情報を含み、検索サーバ5にフィルミングセンタ4の検索を要求する検索要求を作成する。
【0043】
検索項目情報は、診断医による診断施設側端末20の操作に対応して作成される。検索項目情報は、所望のフィルミングセンタ4が有する属性を示す一つ以上のデータ項目の値で構成される。検索項目情報を構成するデータ項目は、検索サーバ5が有するデータベースのデータ項目の何れかに対応する。
【0044】
依頼書作成部302は、フィルミング依頼情報を作成し、画像診断装置31と画像表示装置32が作成した患者画像及び読影レポートを添付する。フィルミング依頼情報は、電子データの形態を有するフィルム出力の依頼書である。診断施設2から受信した配送先情報を含む。
【0045】
通信部303は、例えばネットワークインターフェースカードで構成され、ネットワークNを構成する電子通信回線と直接的に接続されている。この通信部303は、検索部301が作成した検索項目情報を検索要求と含めて検索サーバ5へ送信し、検索サーバ5から検索結果を受信する。また、診断施設2から送信された患者情報を受信し、画像診断装置31と画像表示装置32が作成した患者画像及び読影レポートをフィルミング依頼情報とともにフィルミングセンタ4へ送信する。
【0046】
フィルミングセンタ4について図7に基づき詳細に説明する。図7は、フィルミングセンタ4の構成を示すブロック図である。図7に示すように、フィルミングセンタ4には、センタ側端末40とイメージャ41とプリンタ42が設置されている。
【0047】
センタ側端末40は、ネットワークNに接続されたコンピュータで構成され、診断施設2から患者画像及び読影レポートとこれに付随する配送先情報を受信する。イメージャ41は、患者画像をフィルムに出力する。プリンタ42は、読影レポートを紙媒体に出力する。
【0048】
イメージャ41は、例えば患者画像を表示するCRT等のモニタとレンズで構成される。センタ側端末40が受信した患者画像をモニタに表示し、表示された患者画像をレンズを介してフィルムにフォーカシングさせ、フィルムを露光する。
【0049】
プリンタ42は、例えば電子写真方式の画像形成装置であり、画像処理回路、半導体レーザ、及び感光ドラムで構成される。画像処理回路で読影レポートを画像情報に変換し、読影レポートの画像情報に従って半導体レーザの出力強度を可変させながら感光ドラム上を走査し、感光ドラムに静電潜像を形成する。静電潜像にトナーを塗布して現像し、紙媒体にトナー像を転写する。
【0050】
検索サーバ5について図8及び図9に基づき詳細に説明する。図8は、検索サーバ5の構成を示すブロック図である。図9は、検索サーバ5が備えるデータベースを示す図である。
【0051】
図8に示すように、検索サーバ5は、コンピュータで構成され、プログラムの実行により、検査施設データベース501と、フィルミングセンタデータベース502と、データベース管理部503と、通信部を備える。
【0052】
データベース管理部503は、SQL(Structued Query Language)やDICOM Q/R(Query and Retrieve)等のデータベースを操作する構造化照会言語で記述された検索要求に対応して、データベースの検索を代行し、検索結果を返す。診断施設側端末20から送信された検索要求に対しては、検索要求に含まれる検索項目情報を検索キーとして、検査施設データベース501を検索する。検査施設側端末30から送信された検査要求に対しては、検査要求に含まれる検索項目情報を検索キーとして、フィルミングセンタデータベース502を検索する。
【0053】
図9に示すように、検査施設データベース501は、検査施設3の各属性のデータ項目で構成され、フィルム流通システム1に参加する各検査施設3のレコードが登録されている。また、図9に示すように、フィルミングセンタデータベース502は、フィルミングセンタ4の各属性のデータ項目で構成され、フィルム流通システム1に参加する各フィルミングセンタ4のレコードが登録されている。
【0054】
この検査施設データベース501は、検査施設ID、検査施設名、電話番号、FAX、URL、住所、代表者名、診療科目、病床数、診療時間及び休診日、施設稼働率、可能検査項目、検査可能日時のデータ項目で構成され、各レコードにそれぞれの情報が登録されている。可能検査項目のデータ項目には、さらにMRI検査やX線CT検査等についての検査詳細項目、装置メーカ等のデータ項目がぶら下がり、各レコードにそれぞれの情報が登録されている。検査可能日のデータ項目には、さらに混雑状況、トラブル状況、検査予約状況等のデータ項目がぶら下がり、各レコードにそれぞれの情報が登録されている。
【0055】
検査施設IDには、検査施設3に一意に割り当てられた識別情報である。住所は、検査施設3の所在地であり、診断施設2が最寄りの検査施設3を検索する場合等、検索項目情報として住所の一部が含まれている場合に検索対象となる。診療科目は、外科、内科、脳外科等の専門分野を示す情報である。病床数は、検査施設3のベッド数を示す情報である。施設稼働率は、ベッドの空き状況を示す情報である。可能検査項目は、MRI検査、X線CT検査、PET検査等の可能な画像撮影方法を示す情報である。検査可能日時は、検査が可能な日時を示す情報である。混雑状況は、検査の混雑具合を示す情報であり、「混雑」、「空き有り」、「空き無し」等を示す情報である。トラブル状況は、検査にトラブルがあり、復旧に時間がかかる場合等に登録される。予約状況は、「予約いっぱい」、「予約無し」、「残りわずか」等を示す情報である。
【0056】
フィルミングセンタデータベース502は、センタID、センタ名、電話番号、FAX、URL、住所、代表者名、イメージャ41の機種、フィルムの到着可能日時、稼働率のデータ項目で構成され、各レコードにそれぞれの情報が登録されている。稼働率のデータ項目には、さらに混雑状況、トラブル状況等のデータ項目がぶら下がり、各レコードにそれぞれの情報が登録されている。
【0057】
センタIDには、フィルミングセンタ4に一意に割り当てられた識別情報である。住所は、フィルミングセンタ4の所在地であり、依頼している診断施設2の最寄りのフィルミングセンタ4を検索する場合等、検索項目情報として住所の一部が含まれている場合に検索対象となる。混雑状況は、フィルム出力の混雑具合を示す情報であり、「混雑」、「空き有り」、「空き無し」等を示す情報である。トラブル状況は、フィルム出力にトラブルがあり、復旧に時間がかかる場合等に登録される。
【0058】
これらデータベースは、アクセス権限のある検査施設側端末30又はセンタ側端末40によりアクセス可能となっている。操作者の操作により、検査施設側端末30又はセンタ側端末40は、SQL等の構造化照会言語で記述されたデータベース変更要求を検索サーバ5に送信する。データベース管理部503は、データベース変更要求を反映してデータ項目の新たな登録や変更をする。
【0059】
通信部504は、例えばネットワークインターフェースカードで構成され、ネットワークNを構成する電子通信回線と直接的に接続されている。この通信部504は、診断施設2から検索項目情報を受信して検索結果を返信し、また検査施設3から検索項目情報を受信して検索結果を返信する。また、診断施設2から送信された患者情報及び予約申込情報の検査施設3への送信を仲介し、検査施設3から送信された患者画像、読影レポート、及びフィルミング依頼情報のフィルミングセンタ4への送信を仲介する。
【0060】
このフィルム流通システム1における検索サーバ5の検査施設3の検索に係る動作を図10に基づき説明する。図10は、検索サーバ5の検査施設検索に係る動作を示すフローチャートである。
【0061】
まず、診断施設側端末20からは、検索項目情報を含む検索要求が検索サーバ5に送信される。検索サーバ5は、検索要求を受信すると(S11,Yes)、データベース管理部503が検査施設データベース501を読み出す(S12)。
【0062】
検査施設データベース501を読み出すと、検査項目情報に含まれるデータ項目の値と合致するデータ項目を有するレコードを検索施設データベースから検索する(S13)。合致するレコードが存在すると(S13,Yes)、その該当したレコードを抽出し(S14)、当該レコードの内容を診断施設側端末20に送信する(S15)。該当レコードが複数ある場合は、全てについて診断施設側端末20に送信する。
【0063】
診断施設側端末20では、送信されたレコードの内容を表示し、送信されたレコードが複数ある場合は、一のレコードを選択する。この後、診断施設側端末20は、そのレコードが示す検査施設3に検査を依頼する患者の患者情報と予約申込情報とを検索サーバ5に送信する。再度、検索を行う場合は、診断施設側端末20から再度検索要求が送信される。検索サーバ5は、再度の検索要求を受信すると(S16,Yes)、S12〜S15の検索及び検索結果の送信処理を繰り返す。
【0064】
一方、検索サーバ5は、診断施設側端末20から予約申込情報と患者情報とを受信すると(S17,Yes)、予約申込情報を読み込み(S18)、予約申込情報に含まれる検査施設3を特定する情報が示す検査施設側端末30へ、予約申込情報及び患者情報を転送する(S19)。
【0065】
この検索サーバ5の処理により、診断施設2では、患者を検査させる検査施設3を検索し、患者情報を添付して予約申し込みを行うことができる。一方で、検査施設3には、予約申し込みがなされて、予約を確定できると共に、検査対象の患者情報を入手できる。
【0066】
検索サーバ5のフィルミングセンタ検索に係る動作を図11に基づき説明する。図11は、検索サーバ5のフィルミングセンタ検索に係る動作を示すフローチャートである。
【0067】
まず、検査施設側端末30からは、検索項目情報を含む検索要求が検索サーバ5に送信される。検索サーバ5は、検索要求を受信すると(S21,Yes)、データベース管理部503がフィルミングセンタデータベース502を読み出す(S22)。
【0068】
フィルミングセンタデータベース502を読み出すと、検査項目情報に含まれるデータ項目の値と合致するデータ項目を有するレコードをフィルミングセンタデータベース502から検索する(S23)。合致するレコードが存在すると(S23,Yes)、その該当したレコードを抽出し(S24)、当該レコードの内容を検査施設側端末30に送信する(S25)。該当レコードが複数ある場合は、全てについて検査施設側端末30に送信する。
【0069】
検査施設側端末30では、送信されたレコードの内容を表示し、送信されたレコードが複数ある場合は、一のレコードを選択する。この後、検査施設側端末30は、そのレコードが示すフィルミングセンタ4にフィルミングを依頼する患者画像とフィルミング依頼情報とを検索サーバ5に送信する。再度、検索を行う場合は、検査施設側端末30から再度検索要求が送信される。検索サーバ5は、再度の検索要求を受信すると(S26,Yes)、S22〜S25の検索及び検索結果の送信処理を繰り返す。
【0070】
一方、検索サーバ5は、検査施設側端末30から患者画像とフィルミング依頼情報とを受信すると(S27,Yes)、フィルミング依頼情報を読み込み(S28)、フィルミング依頼情報に含まれる依頼先のフィルミングセンタ4を示す情報で特定されるフィルミングセンタ4のセンタ側端末40へ、患者画像とフィルミング依頼情報を転送する(S29)。
【0071】
このフィルム流通システム1における、診断施設側端末20の動作を図12に基づき説明する。図12は、診断施設側端末20の動作を示すフローチャートである。
【0072】
診断施設側端末20では、操作者により、所望する検査施設3のデータ項目の値が入力されると(S31)、入力されたデータ項目の値を含む検索項目情報を作成する(S32)。検索項目情報が作成されると、検索サーバ5へアクセスし、検索項目情報を含む検索要求を検索サーバ5へ送信する(S33)。
【0073】
検索サーバ5では、検索項目情報に含まれるデータ項目の値と合致するデータ項目を有するレコードを検査施設データベース501から検索し、該当するレコードを抽出して、レコードの内容を診断施設側端末20に送信する。
【0074】
診断施設側端末20は、検索により該当したレコードの内容を受信すると(S34)、レコードの内容を表示する(S35)。操作者が表示を見て、一の検査施設3を選択する入力を行うと(S36,Yes)、選択された検査施設3に対する予約申込情報を作成する(S37)。さらに検査しようとする患者の情報が操作者により入力されると、この入力に従って患者情報を作成する(S38)。予約申込情報及び患者情報が作成されると、診断施設側端末20は、この予約申し込み情報と患者情報を検索サーバ5に送信する(S39)。
【0075】
一方、操作者が表示を見て、検査施設3を選択せず(S36,No)、再度の検査施設3の検索を要求する入力を行うと(S40,Yes)、診断施設側端末20は、S31〜S35を繰り返す。
【0076】
これにより、診断施設2では、所望の検査施設3を検索して、その検査施設3に対して予約申し込みを行い、かつ検査しようとする患者情報を検査施設3に送信することができる。
【0077】
このフィルム流通システム1における、検査施設側端末30の動作を図13に基づき説明する。図13は、検査施設側端末30の動作を示すフローチャートである。
【0078】
まず、検査施設側端末30では、診断施設2から検索サーバ5を介して、予約申込情報及び患者情報を受信する(S51)。
【0079】
検査施設3では、予約申込情報に従って、画像診断装置31の予約が取られる。予約日時になると、画像診断装置31は、受信した患者情報に従って、来院した患者を撮影して患者画像を作成する。画像表示装置32では、作成された患者画像を表示して、読影レポートが作成される。作成された患者画像と読影レポートは、検査施設側端末30に送信される。検査施設側端末30では、画像診断装置31及び画像表示装置32から患者画像と読影レポートを受信する(S52)。
【0080】
検査施設側端末30は、操作者により、所望するフィルミングセンタ4のデータ項目の値が入力されると(S53)、入力されたデータ項目の値を含む検索項目情報を作成する(S54)。検索項目情報が作成されると、検索サーバ5へアクセスし、検索項目情報を含む検索要求を検索サーバ5へ送信する(S55)。
【0081】
検索サーバ5では、検索項目情報に含まれるデータ項目の値と合致するデータ項目を有するレコードをフィルミングセンタデータベース502から検索し、該当するレコードを抽出して、レコードの内容を検査施設側端末30に送信する。
【0082】
検査施設側端末30は、検索により該当したレコードの内容を受信すると(S56)、レコードの内容を表示する(S57)。操作者が表示を見て、一のフィルミングセンタ4を選択する入力を行うと(S58,Yes)、選択されたフィルミングセンタ4に対するフィルミング依頼情報を作成する(S59)。
【0083】
フィルミング依頼情報が作成されると、検査施設側端末30は、このフィルミング依頼情報と患者画像と読影レポートを検索サーバ5に送信する(S60)。
【0084】
一方、操作者が表示を見て、フィルミングセンタ4を選択せず(S58,No)、再度のフィルミングセンタ4検索を要求する入力を行うと(S61,Yes)、検査施設側端末30は、S53〜S57を繰り返す。
【0085】
フィルミング依頼情報と患者画像と読影レポートは、一端検索サーバ5に送信され、フィルミング依頼情報に含まれる依頼先のフィルミングセンタ4へ転送される。これにより、検査施設側端末30は、所望のフィルミングセンタ4に患者画像と読影レポートの出力を依頼でき、患者画像と読影レポートをフィルムや紙媒体としてフィルミングセンタ4を介して診断施設2へ送ることができる。
【0086】
このフィルム流通システム1における、センタ側端末40の動作を図14に基づき説明する。図14は、センタ側端末40の動作を示すフローチャートである。センタ側端末40は、ネットワークNを介して、フィルミング依頼情報と患者画像と読影レポートを受信する(S71)。これら情報を受信すると、センタ側端末40は、患者画像をイメージャ41に送信し(S72)、読影レポートをプリンタ42に送信する(S73)。
【0087】
イメージャ41は、センタ側端末40から送信された患者画像をフィルムに出力し、プリンタ42は、センタ側端末40から送信された読影レポートを紙媒体に出力する。患者画像のフィルム出力や読影レポートの出力が終了すると、フィルミングセンタ4では、センタ側端末40にフィルミング依頼情報に含まれた配送先情報を表示させ、この配送先情報に基づき、フィルムと読影レポートを診断施設2に配送する。
【0088】
このフィルム流通システム1の具体的な適用例について図15乃至図22に基づき説明する。図15は、診断施設側端末20の検査施設検索画面を示し、図16は、検索サーバ5が記憶する検査施設データベース501の一部を示し、図17は、検索結果を示し、図18は、診断施設側端末20の予約申込画面を示す図である。
【0089】
また、図19は、検査施設側端末30のフィルミングセンタ検索画面を示し、図20は、検索サーバ5が記憶する検査施設データベース501の一部を示し、図21は、検索結果を示し、図22は、検査施設側端末30の依頼画面を示す図である。
【0090】
図15に示すように、所望の検査施設3を検索する操作が入力されると、診断施設側端末20の検索部201は、検査施設検索画面を表示させる。検査施設検索画面には、検査施設データベース501を構成するデータ項目毎に値の入力フィールドが表示される。
【0091】
例えば、可能検査科目のデータ項目を検索対象とする検査科目入力フィールドが表示される。検査科目入力フィールドには、CT検査、X線検査、RI検査、MRI検査、超音波検査等の値の何れかを選択させるチェックボタンが表示される。また、住所及び施設名のデータ項目を検索対象とする希望受診場所フィールドが表示され、最寄り駅から所定範囲にある検査施設3の検索、住所からの検索、及び施設名からの検索を選択するラジオボタンが表示され、各ラジオボタンに対応して値を入力するボックスが表示される。また、可能検査日時のデータ項目を検索対象とする希望受信日時フィールドが表示され、可能検査日時の値を入力するボックスが表示される。
【0092】
診断施設2では、診断医及び患者の都合を考慮して、検査施設3の検索画面のフィールドに値を入力する。この入力に応じて検索項目情報が作成される。例えば、操作者は、診断施設側端末20を操作して、検査施設3の検索画面を表示させ、検査科目入力フィールドで「MRI検査」をチェックし、希望受診場所フィールドに「東京都新宿区○×」を入力し、希望受診日時フィールドに「12月21日、12月25日」を入力する。この入力によって、検索部201は、可能検査科目を「MRI検査」とする可能検査科目情報と、住所を「東京都新宿区○×」とする住所情報と、可能検査日時を「12月21日、12月25日」とする可能検査日時情報とで構成される検索項目情報を作成する。診断施設側端末20の通信部203は、この検索項目情報を含めて検索要求を検索サーバ5に送信する。
【0093】
図16に示すように、検索サーバ5には、検査施設名と可能検査科目と住所と可能検査日時とトラブル状況とをデータ項目に含む検査施設データベース501が記憶されている。
【0094】
データベース管理部503は、検索項目情報を受信すると、検査施設データベース501を読み出し、トラブル状況のデータ項目の値が「無し」で、可能検査科目のデータ項目の値が「MRI装置」を含み、住所のデータ項目の値が「東京都新宿区○×」の文字列を含み、可能検査日時のデータ項目の値が「12月21日」又は「12月25日」を包含するレコードを検索する。
【0095】
検索の結果、例えばレコードナンバ「002」と「004」が該当するレコードとして検索されると、このレコードに含まれるデータ項目を抽出して検索結果として診断施設側端末20へ送信する。
【0096】
図17に示すように、診断施設側端末20は、検索結果を表示する。表示画面には、レコードナンバ「002」と「004」に含まれるデータ項目として、検査施設名、検査可能日時が表示される。操作者は、患者と相談し、希望の日時から所望の検査施設3を選択する操作を行う。例えば、レコードナンバ「002」の「○○大学病院」上にカーソルを動かし選択することにより、「○○大学病院」が患者を撮影する検査施設3として選択される。
【0097】
この選択操作に応じて診断施設側端末20では、予約申込画面が表示される。図18に示すように、予約申込画面には、予約申込に係る情報及び患者の情報の入力フィールドが表示される。
【0098】
例えば、予約申し込みに係る情報の入力フィールドとしては、検査希望日時を入力するフィールドと、検査内容を入力するフィールドと、備考欄が表示される。また、患者の情報の入力フィールドとしては、患者名を入力するフィールドと、性別を入力するフィールドと、診断名を入力するフィールドと、症状経過、検査所見、治療経過、現在の処方等を入力するフィールドと、備考欄を入力するフィールドが表示される。さらに、この予約申込画面には、患者画像を出力したフィルムを診断施設2に配送する日時指定や、フィルミングセンタ4の指定、フィルム出力の値段指定等を入力することもできる。
【0099】
この予約申込画面で入力された内容は、予約申込情報及び患者情報として加工され、検索サーバ5に送信される。予約申込情報への加工に際しては、選択した検査施設3を特定する情報と、例えば「○×クリニック」等の配送先情報が付加される。送信された予約申込情報と患者情報は、検索サーバ5を介して、選択した検査施設3を送信され、予約の申し込み及び患者情報の送信は完了する。
【0100】
予約申込情報及び患者情報を受信した検査施設3では、画像診断装置31で患者情報に基づき患者を撮影して患者画像を作成し、画像表示装置32で患者画像を読影して読影レポートを作成する。
【0101】
図19に示すように、検査施設3で所望のフィルミングセンタ4を検索する場合、検査施設側端末30の検索部は、検査施設検索画面を表示させる。検査施設検索画面には、フィルミングセンタデータベース502を構成するデータ項目毎に値の入力フィールドが表示される。
【0102】
例えば、住所及び施設名のデータ項目を検索対象とする希望場所入力フィールドが表示され、住所からの検索、及び施設名の値を入力するボックスが表示される。また、到着予定日時のデータ項目を検索対象とする到着予定日時フィールドが表示され、配送期限や配送時刻の値を入力するボックスが表示される。
【0103】
検査施設3では、診断施設2の都合を考慮して、診断施設側端末20を操作し、フィルミングセンタ4検索画面に入力を入力する。この入力に応じて検索項目情報が作成される。例えば、操作者は、希望場所フィールドに「東京都新宿区○×」を入力し、到着予定日時フィールドに「12月21日、12月22日」を入力する。この入力によって、検査施設側端末30では、住所を「東京都新宿区○×」とする住所情報と、到着予定日時を「12月21日、12月22日」とする到着予定日時情報とで構成される検索項目情報を作成し、検索要求を検索サーバ5に送信する。
【0104】
図20に示すように、検索サーバ5には、フィルミングセンタ名と住所と到着予定日時とトラブル状況とをデータ項目に含む検査施設データベース501が記憶されている。
【0105】
検索サーバ5は、検索項目情報を受信すると、フィルミングセンタデータベース502を読み出し、トラブル状況のデータ項目の値が「無し」で、住所のデータ項目の値が「東京都新宿区○×」の文字列を含み、到着予定日時のデータ項目の値が「12月21日」又は「12月22日」を包含するレコードを検索する。
【0106】
検索の結果、例えばレコードナンバ「001」と「002」と「004」が該当するレコードとして検索されると、このレコードに含まれるデータ項目を抽出して検索結果として検査施設側端末30へ送信する。
【0107】
図21に示すように、検査施設側端末30では、検索サーバ5から受信した検索結果を表示する。表示画面には、レコードナンバ「001」と「002」と「004」に含まれるデータ項目として、フィルミングセンタ名、到着予定日時、料金が表示される。操作者は、所望のフィルミングセンタ4を選択する操作を行う。例えば、レコードナンバ「001」の「◇◇◇イメージング」上にカーソルを動かして選択を行う。
【0108】
この選択操作に応じて検査施設側端末30には、依頼画面が表示される。図22に示すように、依頼画面には、「◇◇◇イメージング」へのフィルミング依頼を行う患者画像や読影レポートの添付ボタンが表示される。また、この依頼画面には、備考欄や配送指定を入力するフィールドが表示されてもよい。この添付ボタンを押下すると、添付する患者画像や読影レポートの選択操作が可能となる。
【0109】
この依頼画面で選択された患者画像や読影レポートは、患者画像や読影レポートに関連づけられて記憶されている配送先情報とともに、通信部により、選択されたフィルミングセンタ4「◇◇◇イメージング」に送信される。送信された患者画像や読影レポートは、検索サーバ5を介して、「◇◇◇イメージング」のセンタ側端末40に送信され、フィルミングの依頼は完了する。
【0110】
選択されたフィルミングセンタ4である「◇◇◇イメージング」では、患者画像をイメージャ41によりフィルムに出力し、読影レポートをプリンタ42により紙媒体に出力し、配送先情報で示される検査施設3に配送する。検査施設3では、フィルムや読影レポートが到着すると、これらに基づいて診断や医療の実行が可能となる。
【0111】
このように、本実施形態のフィルム流通システム1では、画像診断装置31及び画像表示装置32が設置されていない診断施設2であっても、容易に所望の検査施設3に検査を依頼することが可能となる。検査施設3では、診断施設2からの検査依頼を受ける目的としてイメージャ41を設置する必要がなくなり、かつ容易に所望のフィルミングセンタ4にフィルミングを依頼することができる。従って、診断施設2、検査施設3、及びイメージングセンタは、容易に医療の連携を図ることができ、地域医療体制の充実を図ることができる。
【0112】
患者側の視点では、診断施設2で所望の検査施設3を検索することが可能となるため、患者のニーズに合わせて検査施設3を選択することが可能となり、利便性が向上する。また、フィルムを診断施設2に持ち帰る必要がなくなり、検査施設3でフィルミングのために待たされることがなくなるとともに、確実にフィルムを診断施設2に到着させることが可能となる。
【0113】
このフィルム流通システム1では、診断医に対して、フィルム流通の経過を通知するようにしてもよい。検査施設側端末30から、患者の検査終了の通知、又はフィルム出力するフィルミングセンタ4の情報やフィルム到着予定の通知を、診断施設側端末20に対して行う。また、センタ側端末40から、フィルム出力や読影レポートの出力の終了の通知、フィルムや読影レポートの枚数の通知、又はフィルム到着予定の通知を、診断施設側端末20に対して行う。
【0114】
検査施設側端末30は、画像診断装置31による患者画像の作成が終了し、又はフィルミングセンタ4の選定が終了すると、操作者の操作に従って検査終了情報、フィルミングセンタ4の情報、若しくはフィルム到着予定情報を作成する。これら情報は、検査施設側端末30が備えるエディタによって作成されるようにしてもよい。検査施設側端末30は、検査依頼時に取得した予約申込情報に含まれている配送先情報を読み出し、作成した情報と配送先情報を対にして検索サーバ5に送信する。
【0115】
検索サーバ5は、配送先情報に対応する診断施設側端末20へ、検査終了通知、フィルミングセンタ4の情報、若しくはフィルム発送予定情報を送信することにより、これら情報の検査施設側端末30から診断施設側端末20への送信を仲介する。
【0116】
また、センタ側端末40は、イメージャ41やプリンタ42によるフィルム出力や読影レポートの出力が終了すると、操作者の操作に従ってフィルム到着予定情報及び枚数情報を作成する。これら情報は、センタ側端末40が備えるエディタによって作成されるようにしてもよい。センタ側端末40は、フィルミング依頼情報に含まれている配送先情報を読み出し、作成した情報と配送先情報を対にして検索サーバ5に送信する。
【0117】
検索サーバ5は、配送先情報に対応する診断施設側端末20へフィルム到着予定情報及び枚数情報を送信することにより、これら情報のセンタ側端末40から診断施設側端末20への送信を仲介する。
【0118】
この患者の検査終了の通知、又はフィルム出力するフィルミングセンタ4の情報やフィルム発送予定の情報の通知に係る動作を含むフィルム流通システム1の動作を図23に示す。図23は、係る通知を含むフィルム流通システム1の動作を示すアクティビティ図である。
【0119】
診断施設側端末20は、検索サーバ5に検索項目情報を含む検索要求を送信する(S201)。検索サーバ5は、データベースの検索を代行して、検索項目情報に含まれる各データ項目の値の全てに合致する検査施設3の情報を診断施設側端末20に返信する(S202)。診断施設側端末20は、返信された検査施設3の情報から一の検査施設3を選択し、患者情報と予約申込情報を作成して検索サーバ5に送信する(S203)。検索サーバ5は、送信された患者情報と予約申込情報を、選択された検査施設3に転送する(S204)。検査施設3では、予約申込情報を閲覧して、予約申込を受け付ける(S205)。
【0120】
診断施設2では、患者に検査施設3や検査内容等について説明を行い(S206)、患者を検査施設3に来院させる(S207)。検査施設3では、来院した患者を患者情報に基づき、撮影し、患者画像を作成する(S208)。
【0121】
撮影が終了すると、検査施設側端末30は、エディタ等により検査終了情報、フィルミングセンタ4の情報、若しくはフィルム到着予定情報を作成し、配送先情報に添付して検索サーバ5へ送信する(S209)。検索サーバ5では、フィルミングセンタ4の情報、若しくはフィルム到着予定情報を受信すると、配送先情報が示す診断施設側端末20へこれら情報を送信する(S210)。これら情報を受信した診断施設側端末20では、これら情報を表示することにより診断医に通知される。一方、撮影が終了すると、患者は検査施設3から解放される(S211)。
【0122】
検査施設3では、画像表示装置32により、患者画像を表示して読影レポートを作成する(S212)。検査施設側端末30は、検索サーバ5に検索項目情報を含む検索要求を送信して、所望のフィルミングセンタ4を検索させる(S213)。検索サーバ5では、データベースの検索を代行して、検索項目情報に含まれる各データ項目の値の全てに合致するフィルミングセンタ4の情報を検査施設側端末30に返信する(S214)。検査施設側端末30は、返信されたフィルミングセンタ4の情報から一のフィルミングセンタ4を選択し、フィルミング依頼情報を作成して、患者画像及び読影レポートとともに、検索サーバ5に送信する(S215)。検索サーバ5は、送信されたフィルミング依頼情報、患者画像、及び読影レポートを、選択されたフィルミングセンタ4に転送する(S216)。フィルミングセンタ4では、フィルミング依頼情報を閲覧して、依頼を受け付ける(S217)。
【0123】
フィルミングセンタ4では、受信した患者画像のフィルム出力、及び受信した読影レポートの紙媒体出力を行う(S218)。フィルム出力及び読影レポートの出力が終了すると、センタ側端末40は、エディタ等によりフィルム到着予定情報及び枚数情報を作成し、配送先情報に添付して検索サーバ5へ送信する(S219)。検索サーバ5では、フィルム到着予定情報及び枚数情報を受信すると、配送先情報が示す診断施設側端末20へこれら情報を送信する(S220)。これら情報を受信した診断施設側端末20では、これら情報を表示することにより診断医に通知される。
【0124】
また、フィルム出力及び読影レポートの出力が終了すると、フィルミングセンタ4では、フィルミング依頼情報に含まれる配送先情報が示す住所へフィルム及び読影レポートを配送する(S221)。診断施設2では、フィルム及びレポートの到着後、患者に来院してもらい、フィルム及び読影レポートをもとに、診断及び治療を実施する(S222)。
【0125】
このフィルム流通システム1によっては、診断施設2側でフィルムの流通経過を把握することができ、診断や治療の計画を立てやすくなる。
【0126】
このフィルム流通システム1では、読影レポートについては通常のプリンタ42で出力可能な場合、検査施設側端末30から診断施設側端末20に対して読影レポートの電子データを送信するようにしてもよい。検査施設側端末30は、検査依頼時に取得した予約申込情報に含まれている配送先情報を読み出し、作成した読影レポートと配送先情報を対にして検索サーバ5に送信する。検索サーバ5は、配送先情報に対応する診断施設側端末20へ、読影レポートを送信することにより、検査施設側端末30から診断施設側端末20への送信を仲介する。
【0127】
この検査施設3から診断施設2への読影レポート送信動作を含むフィルム流通システム1の動作を図24に示す。図24は、係る送信動作を含むフィルム流通システム1の動作を示すアクティビティ図である。
【0128】
診断施設側端末20は、検索サーバ5に検索項目情報を含む検索要求を送信する(S301)。検索サーバ5は、データベースの検索を代行して、検索項目情報に含まれる各データ項目の値の全てに合致する検査施設3の情報を診断施設側端末20に返信する(S302)。診断施設側端末20は、返信された検査施設3の情報から一の検査施設3を選択し、患者情報と予約申込情報を作成して検索サーバ5に送信する(S303)。検索サーバ5は、送信された患者情報と予約申込情報を、選択された検査施設3に転送する(S304)。検査施設3では、予約申込情報を閲覧して、予約申込を受け付ける(S305)。
【0129】
診断施設2では、患者に検査施設3や検査内容等について説明を行い(S306)、患者を検査施設3に来院させる(S307)。検査施設3では、来院した患者を患者情報に基づき、撮影し、患者画像を作成する(S308)。撮影が終了すると、患者は検査施設3から解放される(S309)。検査施設3では、画像表示装置32により、患者画像を表示して読影レポートを作成する(S310)。
【0130】
検査施設側端末30は、作成された読影レポートを取得し、配送先情報と対にして検索サーバ5へ送信する(S311)。検索サーバ5は、配送先情報に示される診断施設側端末20に対して、受信した読影レポートを送信する(S312)。
【0131】
さらに、検査施設側端末30は、検索サーバ5に検索項目情報を含む検索要求を送信して、所望のフィルミングセンタ4を検索させる(S313)。検索サーバ5では、データベースの検索を代行して、検索項目情報に含まれる各データ項目の値の全てに合致するフィルミングセンタ4の情報を検査施設側端末30に返信する(S314)。検査施設側端末30は、返信されたフィルミングセンタ4の情報から一つのフィルミングセンタ4を選択し、フィルミング依頼情報を作成して、患者画像とともに、検索サーバ5に送信する(S315)。検索サーバ5は、送信されたフィルミング依頼情報、及び患者画像を、選択されたフィルミングセンタ4に送信する(S316)。フィルミングセンタ4では、フィルミング依頼情報を閲覧して、依頼を受け付ける(S317)。
【0132】
フィルミングセンタ4では、受信した患者画像のフィルム出力を行う(S318)。フィルム出力が終了すると、フィルミングセンタ4では、フィルミング依頼情報に含まれる配送先情報が示す住所へフィルムを配送する(S319)。診断施設2では、フィルミングセンタ4から配送指されたフィルムと、検査施設側端末30から送信された読影レポートの到着後、患者に来院してもらい、フィルム及び読影レポートをもとに、診断及び治療を実施する(S320)。
【0133】
このフィルム流通システム1では、診断施設2側で読影レポートを予め入手することが可能となり、診断及び治療の計画を迅速に立てることが可能となる。
【0134】
また、このフィルム流通システム1では、フィルミングセンタ4において患者画像や読影レポートを保管するようにしてもよい。図25は、フィルミングセンタ4の他の形態を示すブロック図である。このフィルミングセンタ4は、センタ側端末40、イメージャ41、及びプリンタ42の他に、保管装置43が設置されている。保管装置43は、コンピュータで構成され、センタ側端末40を介してネットワークNに接続されている。この保管装置43は、検査施設側端末30から受信した患者画像や読影レポートを保管する。
【0135】
センタ側端末40は、検査施設側端末30から患者画像や読影レポートを受信すると、保管装置43に送信し、患者画像や読影レポートを記憶させる。また、センタ側端末40は、診断施設側端末20から患者画像や読影レポートの出力要求があると、出力要求された患者画像や読影レポートを保管装置43から読み出し、イメージャ41やプリンタ42に送信してフィルムや紙媒体に出力させる。
【0136】
保管装置43には、患者画像や読影レポートは、患者ID等の患者画像や読影レポートを識別する情報に関連づけられて記憶される。DICOM規格に沿う患者画像には、検査施設3によって付帯情報が付加されている。付帯情報は、患者ID等の患者情報や検査内容を示す情報、患者画像を示す情報で構成される。保管装置43は、患者画像の取得の際に、患者画像の付帯情報エリアから患者ID等の患者画像や読影レポートを識別する情報を抽出し、抽出した情報と患者画像や読影レポートを関連づける。
【0137】
診断施設2では、患者画像や読影レポートの出力が必要になると、診断施設側端末20のエディタ等を利用してフィルミングセンタ4に患者ID等の患者画像や読影レポートを識別する情報と配送先情報とを対にして送信する。
【0138】
この患者画像や読影レポートの保管及びフィルムや紙媒体への出力動作を含むフィルム流通システム1の動作を図26に示す。図26は、係る保管及び出力動作を含むフィルム流通システム1の動作を示すアクティビティ図である。
【0139】
診断施設側端末20は、検索サーバ5に検索項目情報を含む検索要求を送信する(S401)。検索サーバ5は、データベースの検索を代行して、検索項目情報に含まれる各データ項目の値の全てに合致する検査施設3の情報を診断施設側端末20に返信する(S402)。診断施設側端末20は、返信された検査施設3の情報から一の検査施設3を選択し、患者情報と予約申込情報を作成して検索サーバ5に送信する(S403)。検索サーバ5は、送信された患者情報と予約申込情報を、選択された検査施設3に転送する(S404)。検査施設3では、予約申込情報を閲覧して、予約申込を受け付ける(S405)。
【0140】
診断施設2では、患者に検査施設3や検査内容等について説明を行い(S406)、患者を検査施設3に来院させる(S407)。検査施設3では、来院した患者を患者情報に基づき、撮影し、患者画像を作成する(S408)。撮影が終了すると、患者は検査施設3から解放される(S409)。検査施設3では、画像表示装置32により、患者画像を表示して読影レポートを作成する(S410)。
【0141】
患者画像と読影レポートが作成されると、検査施設側端末30は、検索サーバ5に検索項目情報を含む検索要求を送信して、所望のフィルミングセンタ4を検索させる(S411)。検索サーバ5では、データベースの検索を代行して、検索項目情報に含まれる各データ項目の値の全てに合致するフィルミングセンタ4の情報を検査施設側端末30に返信する(S412)。検査施設側端末30は、返信されたフィルミングセンタ4の情報から一のフィルミングセンタ4を選択し、フィルミング依頼情報を作成して、患者画像と読影レポートとともに、検索サーバ5に送信する(S413)。フィルミング依頼情報には、出力の要否を示す情報が付加される。
【0142】
検索サーバ5は、送信されたフィルミング依頼情報、患者画像、及び読影レポートを、選択されたフィルミングセンタ4に転送する(S414)。フィルミングセンタ4では、フィルミング依頼情報を閲覧して、依頼を受け付ける(S415)。
【0143】
依頼内容が要出力である場合には(S416,要出力)、イメージャ41及びプリンタ42により、受信した患者画像のフィルム出力を行う(S417)。フィルム出力が終了すると、フィルミングセンタ4では、フィルミング依頼情報に含まれる配送先情報が示す住所へフィルムを配送する(S418)。診断施設2では、フィルミングセンタ4から配送指されたフィルムと、検査施設側端末30から送信された読影レポートの到着後、患者に来院してもらい、フィルム及び読影レポートをもとに、診断及び治療を実施する(S419)。
【0144】
一方、依頼内容が否出力である場合には(S416,否出力)、センタ側端末40は患者画像及び読影レポートを保管装置43に送信し、保管装置43は、受信した患者画像及び読影レポートを患者IDに関連づけて記憶する(S420)。
【0145】
診断施設2において、患者画像や読影レポートが必要となった場合は(S421,要出力)、診断施設側端末20は、出力を希望する患者画像や読影レポートの患者IDをセンタ側端末40に送信する(S422)。フィルミングセンタ4では、患者IDを受信すると、S416〜S418を行う。この際、センタ側端末40は、診断施設側端末20から受信した患者IDに関連づけられて記憶されている患者画像や読影レポートを保管装置43から読み出す。
【0146】
このフィルム流通システム1によっては、フィルミングセンタ4に患者画像や読影レポートを保管することにより、後にフィルミングの必要が生じたときに迅速にフィルム出力を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0147】
【図1】本実施形態のフィルム流通システム1を示す概念図である。
【図2】フィルム流通システム1の概略動作を示すアクティビティ図である。
【図3】診断施設2の構成を示すブロック図である。
【図4】診断施設2に設置される診断施設側端末20の構成を示すブロック図である。
【図5】検査施設3の構成を示すブロック図である。
【図6】検査施設3に設置される検査施設側端末30の構成を示すブロック図である。
【図7】フィルミングセンタ4の構成を示すブロック図である。
【図8】検索サーバ5の構成を示すブロック図である。
【図9】検索サーバ5が備えるデータベースを示す図である。
【図10】検索サーバ5の検査施設3の検索に係る動作を示すフローチャートである。
【図11】検索サーバ5のフィルミングセンタ4検索に係る動作を示すフローチャートである。
【図12】診断施設側端末20の動作を示すフローチャートである。
【図13】検査施設側端末30の動作を示すフローチャートである。
【図14】センタ側端末40の動作を示すフローチャートである。
【図15】診断施設側端末20の検査施設3の検索画面を示す図である。
【図16】検索サーバ5が記憶する検査施設データベース501の一部を示す図である。
【図17】検索サーバ5が診断施設側端末20に送信する検索結果を示す図である。
【図18】診断施設側端末20の予約申込画面を示す図である。
【図19】検査施設側端末30のフィルミングセンタ4検索画面を示す図である。
【図20】検索サーバ5が記憶する検査施設データベース501の一部を示す図である。
【図21】検索サーバ5が検査施設側端末30に送信する検索結果を示す図である。
【図22】検査施設側端末30の依頼画面を示す図である。
【図23】通知に係る動作を含むフィルム流通システム1の動作を示すアクティビティ図である。
【図24】読影レポート送信動作を含むフィルム流通システム1の動作を示すアクティビティ図である。
【図25】フィルミングセンタ4の他の形態を示すブロック図である。
【図26】保管及び出力動作を含むフィルム流通システム1の動作を示すアクティビティ図である。
【符号の説明】
【0148】
1 フィルム流通システム
2 診断施設
20 診断施設側端末
201 検索部
202 患者情報作成部
203 通信部
3 検査施設
30 検査施設側端末
301 検索部
302 依頼書作成部
303 通信部
31 画像診断装置
32 画像表示装置
4 フィルミングセンタ
40 センタ側端末
41 イメージャ
42 プリンタ
43 保管装置
5 検索サーバ
501 検査施設データベース
502 フィルミングセンタデータベース
503 データベース管理部
504 通信部
N ネットワーク

【特許請求の範囲】
【請求項1】
患者を診断する診断施設と、患者を撮影して患者画像を作成する検査施設と、患者画像をフィルムに出力するフィルミングセンタと、をネットワークで接続するフィルム流通システムであって、
前記診断施設に設置され、前記検査施設に患者情報を送信する診断施設側端末と、
前記検査施設に設置され、受信した患者情報に基づき、患者を撮影して患者画像を作成する画像診断装置と、
前記検査施設に設置され、前記フィルミングセンタに前記患者画像を送信する検査施設側端末と、
前記フィルミングセンタに設置され、受信した患者画像をフィルムに出力するイメージャと、
を備えること、
を特徴とするフィルム流通システム。
【請求項2】
患者を診断する診断施設と、患者を撮影して患者画像を作成する複数の検査施設と、患者画像をフィルムに出力するフィルミングセンタと、をネットワークで接続するフィルム流通システムであって、
検査施設データベースを有する検索サーバと、
前記診断施設に設置され、前記検査施設データベースを検索すると共に、検索により該当した検査施設に患者情報を送信する診断施設側端末と、
前記検査施設に設置され、受信した患者情報に基づき、患者を撮影して患者画像を作成する画像診断装置と、
前記検査施設に設置され、前記フィルミングセンタに前記患者画像を送信する検査施設側端末と、
前記フィルミングセンタに設置され、受信した患者画像をフィルムに出力するイメージャと、
を備えること、
を特徴とするフィルム流通システム。
【請求項3】
患者を診断する診断施設と、患者を撮影して患者画像を作成する検査施設と、患者画像をフィルムに出力する複数のフィルミングセンタと、をネットワークで接続するフィルム流通システムであって、
フィルミングセンタデータベースを有する検索サーバと、
前記診断施設に設置され、前記検査施設に患者情報を送信する診断施設側端末と、
前記検査施設に設置され、受信した患者情報に基づき、患者を撮影して患者画像を作成する画像診断装置と、
前記検査施設に設置され、前記フィルミングセンタデータベースを検索して、検索により該当したフィルミングセンタに前記患者画像を送信する検査施設側端末と、
前記フィルミングセンタに設置され、受信した患者画像をフィルムに出力するイメージャと、
を備えること、
を特徴とするフィルム流通システム。
【請求項4】
前記検索サーバは、前記診断施設側端末から送信された前記患者情報の前記検査施設への送信、及び前記検査施設側端末から送信された前記患者画像の前記フィルミングセンタへの送信を仲介すること、
を特徴とする請求項2又は3記載のフィルム流通システム。
【請求項5】
前記検査施設データベースは、
検査施設の住所情報、診療科目情報、可能検査項目情報、検査可能日時情報、若しくはトラブル情報の何れかを少なくとも項目に含むこと、
を特徴とする請求項2記載のフィルム流通システム。
【請求項6】
前記フィルミングセンタデータベースは、
フィルミングセンタの住所情報、患者画像到着可能日時情報、若しくはトラブル情報の何れかを少なくとも項目に含むこと、
を特徴とする請求項3記載のフィルム流通システム。
【請求項7】
前記検査施設側端末は、
さらに、患者の検査状況を前記診断施設側端末に通知すること、
を特徴とする請求項1乃至6の何れかに記載のフィルム流通システム。
【請求項8】
前記フィルミングセンタから前記診断施設側端末へフィルム出力状況を通知すること、
を特徴とする請求項1乃至6の何れかに記載のフィルム流通システム。
【請求項9】
前記フィルミングセンタに設置され、前記検査施設から送信された患者画像を蓄積しておく保管装置をさらに備え、
前記診断施設側端末は、前記保管装置に蓄積された所定の患者画像を特定し、
前記イメージャは、前記特定された患者画像を前記保管装置から取得してフィルムに出力すること、
を特徴とする請求項1乃至6の何れかに記載のフィルム流通システム。
【請求項10】
前記検査施設に設置され、作成した患者画像を表示して読影レポートを作成する画像表示装置をさらに備え、
前記画像表示装置は、前記診断施設側端末に、作成した読影レポートを送信すること、
を特徴とする請求項1乃至6の何れかに記載のフィルム流通システム。
【請求項11】
患者を診断する診断施設に設置され、患者を撮影して患者画像を作成する複数の検査施設の一に患者情報を送信する診断施設側端末と、
前記検査施設に設置され、受信した患者情報に基づき、患者を撮影して患者画像を作成する画像診断装置と、
前記検査施設に設置され、患者画像をフィルムに出力するフィルミングセンタに前記患者画像を送信する検査施設側端末と、
前記フィルミングセンタに設置され、受信した患者画像をフィルムに出力するイメージャと、
を備えるフィルム流通システムに設置される検査施設検索装置であって、
検査施設に係る各種項目で構成される検査施設データベースを備え、
前記診断施設側端末から、前記検査施設を検索するための検索項目情報が送信されると、前記検査施設データベースと当該検査項目情報とに基づき、検査施設の候補情報を当該診断施設側端末に送信すること、
を特徴とする検査施設検索装置。
【請求項12】
患者を診断する診断施設に設置され、検査施設に患者情報を送信する診断施設側端末と、
患者を撮影して患者画像を作成する検査施設に設置され、受信した患者情報に基づき、患者を撮影して患者画像を作成する画像診断装置と、
前記検査施設に設置され、患者画像をフィルムに出力する複数のフィルミングセンタの一に前記患者画像を送信する検査施設側端末と、
前記フィルミングセンタに設置され、受信した患者画像をフィルムに出力するイメージャと、
を備えるフィルム流通システムに設置されるフィルミングセンタ検索装置であって、
フィルミングセンタに係る各種項目で構成されるフィルミングセンタデータベースを備え、
前記検査施設側端末から、前記フィルミングセンタを検索するための検索項目情報が送信されると、前記フィルミングセンタデータベースと当該検査項目情報とに基づき、フィルミングセンタの候補情報を当該検査施設側端末に送信すること、
を特徴とするフィルミングセンタ検索装置。
【請求項13】
前記検査施設データベースは、
検査施設の住所情報、診療科目情報、可能検査項目情報、検査可能日時情報、若しくはトラブル情報の何れかを少なくとも項目に含むこと、
を特徴とする請求項11記載のフィルミングセンタ検索装置。
【請求項14】
前記フィルミングセンタデータベースは、
フィルミングセンタの住所情報、患者画像到達可能日時情報、若しくはトラブル情報の何れかを少なくとも項目に含むこと、
を特徴とする請求項12記載のフィルミングセンタ検索装置。
【請求項15】
前記診断施設側端末から送信された前記患者情報の前記検査施設への送信、及び前記検査施設側端末から送信された前記患者画像の前記フィルミングセンタへの送信を仲介すること、
を特徴とする請求項11又は12記載のフィルミングセンタ検索装置。



【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【公開番号】特開2007−207164(P2007−207164A)
【公開日】平成19年8月16日(2007.8.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−28377(P2006−28377)
【出願日】平成18年2月6日(2006.2.6)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【出願人】(594164542)東芝メディカルシステムズ株式会社 (4,066)
【Fターム(参考)】