説明

フェイスマスク及びフェイスマスク用不織布の製造方法

【課題】フィット性に優れ、かつ、吸水性があり、フェイスマスクとこれに適した不織布の製造方法を提供する。
【解決手段】フェイスマスクは、親水性の合成短繊維と、セルロース系の短繊維とでクロスレイドウェブ2を形成し、該クロスレイドウェブ2を複数枚積層してクロスレイドウェブとし、これを水流で絡合した不織布を使用した。繊維は90゜で交差するようにしている。合成短繊維としては、耐久親水油剤で処理したPETを使用し、前記セルロース系繊維としてレーヨンを使用している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は不織布に関し、特にフェイスマスクに適したストレッチ性能を有する不織布に関する。
【背景技術】
【0002】
不織布は、多様な用途に使用され、使用される用途によって要求される性質も相違している。ウェットティッシュや使い捨ておしぼりなどの湿潤シートには、レーヨン等の親水性繊維や、この親水性繊維と熱接着性繊維とを混綿したクロスレイドウェブが使用される。特許文献1(特開2001−336056)では、このような不織布において、CD方向(幅方向)の引張強さをMD方向(長さ方向或いは機械方向)の引張強さより強くして、湿潤シートを容器から引き出すとき破れないようにしている。
【0003】
また、使い捨てカイロ用の表面材として使用する不織布としては、保水性と十分な強度が求められ、さらに、使用後の処理において環境上の問題が生じないものが求められている。このような不織布としては、特許文献2(特開2003−339753)がある。ここでは、セルロース系の短繊維からウェブを形成し、複数のウェブを重ねる際に、繊維の配向を異方向になるように交差させている。セルロース系の繊維を使用することで、保水性を確保し、繊維の配向の交差角を10〜90゜とすることによって、所望の強度を得ることができるようにしている。
【0004】
外用薬の基布として使用する不織布としては、身体に対するフィット性と、伸縮性とが求められる。このような不織布として特許文献3(特開平8−260313)がある。ここでは、巻縮繊維からなるクロスレイドウェブを主体とした伸縮性不織布を提案している。このような構成によって、縦方向と横方向の強度差が小さく、かつ、伸縮性に富んだ不織布を得ることができる。
【0005】
親水性繊維を50%以上含む親水性繊維層の一方または両方の表面に、繊度0.5dtex以下の極細繊維を10%以上含む極細繊維層を配し、一体化積層不織布とすることによって、皮膚への刺激が少なく、かつ装着性がより高い化粧料含浸用皮膚被覆シート及びこれを用いたフェイスマスクが特許文献4(国際公開WO2006/016601)に開示されている。
【0006】
ここで、極細繊維としては、分割型複合繊維を使用している。分割型複合繊維とは、繊維断面において、構成成分のうち少なくとも1成分が2個以上に区分されてなり、構成成分の少なくとも一部が繊維表面に露出し、その露出成分が繊維の長さ方向に連続的に形成されているものである。特許文献4では2.2dtexの太さで8分割の複合繊維を使用して不織布を形成し、不織布にしてから、複合繊維を分割して0.275dtexの極細繊維にしている。
【0007】
フェイスマスクに使用する不織布は、化粧水を含浸させ、顔面に装着することで、化粧水の有効成分を肌に浸透させ、スキンケア効果を得るものである。この場合、フェイスマスクは顔面の凹凸に追従するために伸縮しやすいものである必要がある。また、フェイスマスクが顔面から脱落しないことは勿論、乾燥により化粧水が減少したとき、不織布に「浮き」が生じるとスキンケアにばらつきが起こるので「浮き」は避けるべきである。また、伸びたときに破れてはいけない。
【0008】
従来のフェイスマスク用の不織布は、吸液性、柔らかさ、肌への付着力が求められるため、主に、スパンレース不織布が用いられてきた。繊維の構成は、綿、レーヨン、ポリエステル、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)などの単体、混綿、積層品が用いられている。
【0009】
このようなスパンレース不織布において、フェイスマスクとして凹凸のある顔面に追従して密着することができるストレッチ性を付与するために、次のような方法が検討されてきた。
(1)使用する繊維として、繊維同士が滑りやすく、伸びやすい性質を持つポリエステルを中心に繊維を選定する方法。
(2)幅方向(CD方向)の繊維の絡合力を弱くし、伸びやすくするため、クロスレイドウェブに対して併用するパラレルウェブの構成を多くし、繊維を縦方向(MD方向或いは機械方向)に重点的に配列する方法。
(3)不織布全体に絡合力を弱くし、伸びやすくするために、絡合時の水圧を低くして交絡する方法。
などの方法が採用されてきた。また特許文献4においては極細繊維を使用することで伸張性能もある程度得ているが、極細繊維の元となる分割型複合繊維の製造がかなり複雑であり、さらに、不織布にした後、分割するのであるが、完全な分割は期待できない。
【特許文献1】特開2001−336056
【特許文献2】特開2003−339753
【特許文献3】特開平8−260313
【特許文献4】国際公開WO2006/016601
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかしながら、(1)のポリエステルを中心にしたものは、伸び易いが、吸水せず、肌への密着性に乏しい。(2)のパラレルウェブの構成を多くしたものは、思ったほどの伸びが得られないことに加え、表裏がパラレルウェブとクロスウェブの2層で構成されているため、シートを引っ張る際の伸縮の差によって、皺が発生し易い。(3)においては、交絡が緩いので、引っ張った際、交絡が容易に外れ、伸び易いが縮小せず、同時に毛羽立ちが発生し易く、繊維が顔面に残り、不快感を引き起こす。等の問題があった。
【0011】
本発明は、上記の問題に鑑みてなされたもので、フィット性に優れ、かつ、吸水性があるフェイスマスクと、そのようなフェイスマスクに使用する不織布の製造方法を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記の目的を達成するために本発明のフェイスマスクは、親水性の合成短繊維と、セルロース系の短繊維から構成されたウェブで形成したクロスレイドウェブを絡合した不織布を使用したことを特徴としている。
【0013】
前記親水性の合成短繊維が、耐久親水油剤で処理したPETで、前記セルロース系繊維がレーヨンである構成としたり、前記親水PETを50〜90重量%、前記レーヨンを50〜10重量%とした構成にすることができる。前記レーヨンの一部を綿に代えることも可能である。
【0014】
本発明のフェイスマスク用不織布の製造方法は、親水性の合成短繊維と、セルロース系の短繊維とでウェブを形成する工程と、該ウェブをクロスレイドウェブにする工程と、該クロスレイドウェブを絡合する工程とを有することを特徴としている。前記絡合する工程が、水流絡合である構成とすることができる。
【発明の効果】
【0015】
本発明のフェイスマスク用不織布によれば、合成短繊維を使用することで、ストレッチ性を向上させることができ、ストレッチ性が向上することで、フィット性に優れたものとなる。また、本来は吸水性の少ない合成繊維であっても、親水性の油剤で処理することで、合成繊維の回りで吸水することができ、保水性を持たせることができる。また、コットンに比べて湿潤時の物性(絡合力)が低いため、伸びやすい特徴を有する。合成繊維を親水性油剤で処理して親水性を付与することは一般的に行われており、本発明では、市販の親水性油剤で処理された合成繊維を特に制限なく使用することができる。水流絡合を施す場合親水性油剤が脱落して親水性が落ちることがあるため、合成繊維を構成する官能基を改質して、耐久性高く親水性油剤を固着したものを用いることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下に本発明の実施例を説明する。
本発明の不織布は、セルロース系繊維の短繊維と、合成繊維の短繊維とを混紡したものである。セルロース系繊維としては、綿、麻などの天然繊維や、レーヨンなどの再生繊維を使用することができる。合成繊維としては、ポリエステル、ポリプロピレン、PETなどを使用することができる。
【0017】
以下の実施例では、セルロース系繊維としては、レーヨンを使用した。レーヨンは、綿に比べて湿潤時の物性が低いため、伸びやすい特徴を有する。レーヨンには、カット長が38mmのものを使用した。
【0018】
合成繊維としては、PET(ポリエチレンテレフタレート)を使用した。PETなどの合成繊維は、吸水性は無いが、本発明では、親水性のPETを使用している。親水性のPETとは、PETを耐久性のある親水性油剤で処理したものである。このように親水性油剤で処理することで、合成繊維の周りに吸水することができる。また、耐久性があることから、水流絡合により繊維を絡めて不織布を形成したときに油剤が溶け落ちることがなく、フェースマスクとして使用する時にも吸水性を保つことができる。このような目的に合ったPETとしては、たとえば、東洋紡の商品番号「70L」を使用することができる。このPETは、カット長が44mmのものを使用した。
【0019】
親水PETとレーヨンとの混合比は、親水PETが50〜90重量%で、レーヨンが50〜10重量%が望ましい。親水PETが50重量%未満の場合は、不織布の伸縮性が不足するからである。90重量%を越えると、レーヨンが少なくなり、保水性が不足することになるからである。ただし、レーヨンの一部に代えて綿を混紡してもよい。
【0020】
上記のPETとレーヨン(及び綿)を混合して繊維のウェブを形成する。繊維ウエブの形成方法としては、本発明ではカード法を使用した。ただし、カード法に限定されるものではなく、エアレイ法も選択することができる。
【0021】
図1は本発明のクロスレイドウェブを形成する工程を示す図である。カード10で、10〜20g/mの厚さのカードウェブ1を形成する。カードウェブ1の繊維の方向は、ある程度機械方向、すなわち、紡出方向に沿っている。このカードウェブをクロスラッパー12で繊維が交差する方向に重ね、クロスレイドウェブ2とする。
【0022】
図2は、クロスラッパー12を通してカードウェブ1を積層した直後のクロスレイドウェブ2を示す図である。カードウェブ1は、交差角αで折り曲げられてクロスレイドウェブ2となる。このときの交差角αが、カードウェブを構成する繊維の交差角であるが、この交差角αは、90゜よりかなり小さい。クロスレイドウェブ2は、カードウェブ1を複数枚重ねた状態となる。
【0023】
このクロスレイドウェブ2にドラフトをかけて図3に示すように、交差角が90゜のクロスレイドウェブ3にすることができる。この場合クロスレイドウェブ3における繊維同士は、交差角度が90゜になる。このとき、ドラフト量を若干変化させることで、目付を微調整することができる。
【0024】
なお、本発明の実施例ではクロスレイドウェブ2をドラフトしてクロスレイドウェブ3にしているが、ドラフトは必須ではない。交差角度は90゜が望ましいので、当初の交差角度αが90゜になるようにすればよい。繊維の交差角度は、90゜が望ましいが、この角度に限定されるものではない。
【0025】
本発明では、クロスレイドウェブのみで構成され、従来のように一部にパラレルウェブ(カードから紡出されたままのウェブで、折り畳まないカードウェブ1のこと)を重ねることはしない。そのため、CD方向に伸張したときに皺になりにくくフェイスマスクとして好適に用いることができる。
【0026】
カードウェブ1を4〜10枚重ねてクロスレイドウェブ2とし、これにドラフトを加えてクロスレイドウェブ3とし、これを水流絡合処理を施して不織布とする。絡合方法としては、水流絡合法に限定されず、ニードルパンチ法などその他の方法でもよいが、本発明では、水流絡合法としている。
【0027】
水流絡合法では、クロスレイドウェブ3の表裏両面から、ノズルヘッドによって水圧の加わった水流を噴射して繊維を絡合させる。ノズルヘッドには、クロスレイドウェブ3の搬送方向(MD方向)と直交する幅方向(CD方向)に多数のノズルが配列されている。このようなノズルヘッドは、クロスレイドウェブ3の表裏に複数個ずつ配置され、各ノズルヘッドごとに水圧を変えることができるようになっている。
【0028】
各ノズルからの水流は、連続的に噴射されており、クロスレイドウェブ3は搬送されながら、表からと裏からの両面のノズルからの水流を受け、繊維を絡合させることになる。
【0029】
図3に示したように、繊維の交差角は例えば90゜であり、その場合搬送方向に45゜傾斜している。この場合には、クロスレイドウェブ3は、搬送方向(MD方向)方向と幅方向(CD方向)の物理的な性質は同じになるはずである。
【0030】
しかしながら、水流絡合法で繊維を絡合すると、ノズルからの水流が連続的に噴射されているので、MD方向では繊維が交絡した状態になっているが、CD方向では水流が不連続なので、厳密には交絡されていない部分ができる。そのため、幅方向の繊維の結合力は弱くなっている。したがって、MD方向の引張強度は強く、伸縮性は低下して伸びにくくなり、CD方向の引張強度は弱く、伸縮性が大きくなって伸び易くなる。また、絡合した後の不織布は巻き取られることになるが、巻取テンションが加わるので、MD方向の結合力がさらに上がることも影響していると考えられる。
【0031】
水流絡合する際の水圧については、水圧が高いと、繊維同士の絡合は密になり、不織布の引張強度は上がるが伸縮性は低下する。水圧が低いと、伸縮性は大きくなるが、引張強度は下がって破れ易くなる。本発明では、中程度の圧力として、引張強度と伸縮性の双方を所望の範囲内に保っている。
【0032】
なお、水流絡合法以外の絡合法として、代表的なものにニードルパンチ法がある。この方法は、ウェブの両側からニードルを打ち込んで繊維同士を絡めるものである。しかし、ニードルパンチにより製造された不織布は、ニードルの穴の痕が残り、風合いが若干悪くなるので、水流絡合の方が望ましいといえる。
【0033】
図4は、上記の製造方法により製造されたフェースマスク用不織布と、従来のフェースマスク用不織布の性能比較表である。
【0034】
最大点荷重、最大点伸度、10%荷重の測定方法は、以下の通りである。まず、不織布からテストピースとして、5.0cm×20cmの試料を採取する。テストピースの数は、20cm側がMD方向(機械方向)となるものと、CD方向(幅方向)となるものとを5個ずつ採取する。ここでMD方向とは、クロスラッパー12によってクロスレイドウェブ3にしたときのクロスレイドウェブ3の搬送方向を指し、CD方向とは搬送方向と直交する方向を指す。
【0035】
このテストピースを掴み間隔10cm(初期の長さ)、引張速度20cm/分で引張試験器(テンシロン)にかけて、5個の平均値を求めた。
【0036】
最大点荷重は、テストピースを切断するまで引っ張ったときの荷重の最大値である。最大点伸度は、同じくテストピースを切断するまで引っ張ったときの、切断直前の長さを初期の長さで割って%表示した数値である。10%荷重は、テストピースを初期の長さから10%伸ばしたときにテストピースに加わる荷重である。
【0037】
フェイスマスクとしては、顔面の凹凸に沿って密着することが重要であるが、そのためには、ストレッチ性が重要である。すなわち、最大点伸度が大きく、10%荷重が小さいほど弱い力で容易に伸びることになり、ストレッチ性に優れたものとなる。また、不織布をフェースマスクとして使用する場合、顔の縦方向よりも横方向の方が伸びやすい方が、顔面へのフィット性が向上する。そして、MD方向又はCD方向の最大点伸度が100%以上、同じ方向の10%荷重は1N以下が望ましい。水流絡合した場合は、MD方向よりCD方向の方が伸びやすいので、通常、MD方向が顔の縦方向に、CD方向が顔の横方向になるようにする。
【0038】
実施例1は、本発明のもので、親水性PETとレーヨンの混紡で、クロスレイドウェブのみからなる不織布である。これは、CD方向の最大点伸度が100%以上、同じくCD方向の10%荷重は1N以下となっている。また、親水性PETなので保水力もあり、絡合力も適当で、毛羽立ちもない。すなわち、ストレッチ機能を有したフェースマスク用として最適な条件を備えたものである。
【0039】
比較例1は、綿とPETの混紡で、クロスレイドウェブとパラレルウェブとを積層したものである。CD方向の最大点伸びは、100%を越えているが、10%荷重が3.19Nと1Nを大きく上回っており、ストレッチ性に欠けている。
【0040】
比較例2は、綿100%の繊維で、クロスレイドウェブのみで構成された不織布であるが、絡合する際の水圧が低くなっている。CD方向の最大点伸度は、比較例3より良いが、100%を大きく下回っており、10%荷重も大きく、不十分である。
【0041】
比較例3は、比較例2と同じく綿100%の繊維で、クロスレイドウェブのみで構成された不織布で、絡合時の水圧を上げたものである。最大点伸度はMD方向で30%、CD方向でも50%しかなく、伸びにくい不織布である。
【0042】
図5は、実施例と比較例1から3の絡合時の水圧を示す表である。ノズルヘッドはクロスレイドウェブ3の表裏両面の搬送方向に沿って複数個設けられている。各ノズルヘッドには、ノズル径が0.1mmの穴が、0.6mm間隔で配置されている。図5において、たとえば、実施例の表側に5×40×70とあるのは、表側に3つのノズルヘッドがあり、クロスレイドウェブ3の搬送方向上流側のものから水圧が、5kgf/cm、40kgf/cm、70kgf/cmとなっているという意味である。また、裏側にも3つのノズルヘッドがあり、これらは表側のノズルヘッドと搬送方向にずれて設けられているが、搬送方向上流側のものから水圧が、50kgf/cm、20kgf/cm、70kgf/cmとなっているという意味である。各比較例についても同様であるが、比較例2、3では、表側のノズルヘッドは2つである。
【0043】
図6は、被験者10人に、実施例と比較例1から3に同じ化粧料を含浸させたものを顔に装着してもらい、フェイスマスクの伸び、フィット感、肌当たり、の評価を行った結果を示す。なお、毛羽立ちは、目視によるものである。
【0044】
「伸び」とは、顔の周縁端部まで覆うように伸ばすことができるか否かの評価である。「フィット感」とは、フェイスマスクが肌に密着するかどうかの評価である。「肌当たり」とは、肌に当たる感触の評価である。
【0045】
◎は、被験者の90%以上が良いと判断したものであり、○は被験者の70%以上〜90%未満が良いと判断したものであり、△は被験者の40%以上〜70%未満が良いと判断したものであり、×は被験者の40%未満が良いと判断したものである。
【0046】
図6の結果から、本発明の実施例のみが、伸び、フィット感、肌当たりのすべてで○以上であった。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】本発明のクロスレイドウェブを形成する工程を示す図である。
【図2】クロスラッパーを通過後のクロスレイドウェブを示す図である。
【図3】図2のクロスレイドウェブをドラフトした状態の図である。
【図4】本発明のフェースマスク用不織布と、従来のフェースマスク用不織布の性能比較表である。
【図5】実施例と比較例1から3の絡合時の水圧を示す表である。
【図6】被験者10人に、実施例と比較例1から3に同じ化粧料を含浸させたものを顔に装着してもらい、フェイスマスクの伸び、フィット感、肌当たりの評価を行った結果を示す表である。
【符号の説明】
【0048】
1 カードウェブ
2 クロスレイドウェブ
3 クロスレイドウェブ
10 カード
12 クロスラッパー

【特許請求の範囲】
【請求項1】
親水性の合成短繊維と、セルロース系の短繊維から構成されたウェブで形成したクロスレイドウェブを絡合した不織布を使用したことを特徴とするフェイスマスク。
【請求項2】
前記親水性の合成短繊維が、耐久親水油剤で処理したPETで、前記セルロース系繊維がレーヨンであることを特徴とする請求項1に記載のフェイスマスク。
【請求項3】
前記親水PETを50〜90重量%、前記レーヨンを50〜10重量%としたことを特徴とする請求項2に記載のフェイスマスク。
【請求項4】
前記レーヨンの一部を綿に置き換えたことを特徴とする請求項3記載のフェイスマスク。
【請求項5】
親水性の合成短繊維と、セルロース系の短繊維とでウェブを形成する工程と、該ウェブをクロスレイドウェブにする工程と、該クロスレイドウェブを絡合する工程とを有することを特徴とするフェイスマスク用不織布の製造方法。
【請求項6】
前記絡合する工程が、水流絡合であることを特徴とする請求項5に記載のフェイスマスク用不織布の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2010−7212(P2010−7212A)
【公開日】平成22年1月14日(2010.1.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−170092(P2008−170092)
【出願日】平成20年6月30日(2008.6.30)
【出願人】(000004374)日清紡ホールディングス株式会社 (370)
【出願人】(591254958)株式会社タイキ (35)
【Fターム(参考)】