説明

フェノール樹脂及びフェノール樹脂組成物

【課題】断熱材用途などに適用した際に充分な機械的強度を発現することができ、環境対応性にも優れたフェノール樹脂ならびにこのフェノール樹脂を含有してなるフェノール樹脂組成物の提供。
【解決手段】一つの芳香環に一つの水酸基を有する第一のフェノール類、一つの芳香環に二つ以上の水酸基を有する第二のフェノール類、及び、アルデヒド類とを、塩基性触媒の存在下で反応させて得られるフェノール樹脂であって、a)反応時に用いられる第二のフェノール類/第一のフェノール類(モル比)=0.012〜0.23であり、b)反応時に用いられるアルデヒド類/第一のフェノール類(モル比)=1.3〜3.3であり、c)GPC測定法による重量平均分子量が300〜1000であり、d)樹脂中に含有される遊離アルデヒド類が1重量%以下である、フェノール樹脂。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、フェノール樹脂及びフェノール樹脂組成物に関するものである。
【背景技術】
【0002】
熱硬化性樹脂であるフェノール樹脂は、主に成形品の基材となる材料同士を結合させるバインダーとして広く用いられ、優れた機械的特性や電気的特性、接着性を有することから、様々な分野で使用されている。
フェノール樹脂は従来より住宅用を始めとする建築物用断熱材に使用されているが、近年は低価格化への要求が非常に高まっており、従って無機材料などの基材に対するバインダー量の使用量を少なくすることで低価格化を図りたいとの要求が高まっている。また急激な環境問題への関心の高まりから、フェノール樹脂の使用量の低減を図る必要性が高まっており、様々なフェノール樹脂の開発も行われている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、一般的なフェノール樹脂を用いた場合、このフェノール樹脂の使用量を低減しようとすると、最終的な断熱材の機械的強度が低下してしまい、建築材用断熱材に必要な特性が得られず、低価格化も図れない結果となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2004−300649号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、断熱材用途などに適用した際に、無機材料に対する使用量が少なくても充分な機械的強度を発現することができ、環境対応性にも優れたフェノール樹脂ならびにこのフェノール樹脂を含有してなるフェノール樹脂組成物を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
このような目的は、下記の本発明[1]〜[4]により達成される。
[1]一つの芳香環に一つの水酸基を有する第一のフェノール類、一つの芳香環に二つ以上の水酸基を有する第二のフェノール類、及び、アルデヒド類とを、塩基性触媒の存在下で反応させて得られるフェノール樹脂であって、
a)反応時に用いられる上記第一のフェノール類と上記第二のフェノール類とのモル比が、第二のフェノール類/第一のフェノール類=0.012〜0.23であり、
b)反応時に用いられる上記第一のフェノール類と上記アルデヒド類とのモル比が、アルデヒド類/第一のフェノール類=1.3〜3.3であり、
c)GPC測定法による重量平均分子量が300〜1000であり、
d)樹脂中に含有される遊離アルデヒド類が1重量%以下である、
ことを特徴とするフェノール樹脂。
[2]上記第二のフェノール類が、レゾルシノール、フロログルシノールから選ばれるものである上記[1]に記載のフェノール樹脂。
[3]上記[1]又は[2]に記載のフェノール樹脂と、アミン化合物とを含有してなるフェノール樹脂組成物。
[4]断熱材用途に用いられるものである、上記[3]に記載のフェノール樹脂組成物。
【発明の効果】
【0006】
本発明のフェノール樹脂ならびにフェノール樹脂組成物を断熱材用途のバインダーに用いた場合、機械的強度を損なうことなく、使用量の低減、低価格化が可能であり、また、
環境対応性にも優れた断熱材を得ることができる。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下に、本発明のフェノール樹脂及びフェノール樹脂組成物について詳細に説明する。
本発明のフェノール樹脂は、
一つの芳香環に一つの水酸基を有する第一のフェノール類、一つの芳香環に二つ以上の水酸基を有する第二のフェノール類、及び、アルデヒド類とを、塩基性触媒の存在下で反応させて得られるフェノール樹脂であって、
a)反応時に用いられる上記第一のフェノール類と上記第二のフェノール類とのモル比が、第二のフェノール類/第一のフェノール類=0.012〜0.23であり、
b)反応時に用いられる上記第一のフェノール類と上記アルデヒド類とのモル比が、アルデヒド類/第一のフェノール類=1.3〜3.3であり、
c)GPC測定法による重量平均分子量が300〜1000であり、
d)樹脂中に含有される遊離アルデヒド類が1重量%以下である、
ことを特徴とする。
また、本発明のフェノール樹脂組成物は、
上記本発明のフェノール樹脂と、アミン化合物とを含有してなることを特徴とする。
まず、本発明のフェノール樹脂について説明する。
【0008】
本発明のフェノール樹脂で用いられる、一つの芳香環に一つの水酸基を有する第一のフェノールとしては、例えば、フェノール、o−クレゾール、m−クレゾール、p−クレゾール等のクレゾール類、2,3−キシレノール、2,4−キシレノール、2,5−キシレノール、2,6−キシレノール、3,4−キシレノール、3,5−キシレノール等のキシレノール類、o−エチルフェノール、m−エチルフェノール、p−エチルフェノール等のエチルフェノール類、イソプロピルフェノール、ブチルフェノール、p−tert−ブチルフェノール等のブチルフェノール類、p−tert−アミルフェノール、p−オクチルフェノール、p−ノニルフェノール、p−クミルフェノール等のアルキルフェノール類、フルオロフェノール、クロロフェノール、ブロモフェノール、ヨードフェノール等のハロゲン化フェノール類、p−フェニルフェノール、アミノフェノール、ニトロフェノール、ジニトロフェノール、トリニトロフェノール等の1価フェノール置換体、及び、1−ナフトール、2−ナフトール等の1価のフェノール類、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、ジヒドロキシナフタリン等の多価フェノール類などが挙げられる。これらを単独で使用、あるいは、二種以上を混合して使用することができる。
これらの第一のフェノール類の中でも、フェノール、クレゾール類、ビスフェノールAから選ばれるものを用いることが好ましい。これにより、本発明のフェノール樹脂を用いた断熱材において、機械的強度を高めることができる。
【0009】
本発明のフェノール樹脂で用いられる、一つの芳香環に二つ以上の水酸基を有する第二のフェノールとしては、例えば、レゾルシノール、アルキルレゾルシン、ピロガロール、カテコール、アルキルカテコール、ハイドロキノン、アルキルハイドロキノン、フロログルシノールなどが挙げられる。これらを単独で使用、あるいは二種以上を混合して使用することができる。
これらの第二のフェノール類の中でも、レゾルシノール、フロログルシノールから選ばれるものが好ましい。これにより、高い硬化性を樹脂に付与して、機械的強度を高めることができる。
【0010】
本発明のフェノール樹脂で用いられるアルデヒド類としては、例えば、ホルムアルデヒド、パラホルムアルデヒド、トリオキサン、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、ポリオキシメチレン、クロラール、ヘキサメチレンテトラミン、フルフラール、グリオキザール、n−ブチルアルデヒド、カプロアルデヒド、アリルアルデヒド、ベンズアルデヒ
ド、クロトンアルデヒド、アクロレイン、テトラオキシメチレン、フェニルアセトアルデヒド、o−トルアルデヒド、サリチルアルデヒド等が挙げられる。これらを単独で使用、または二種類以上を組み合わせて使用することができる。
これらのアルデヒド類の中でも、ホルムアルデヒド、パラホルムアルデヒドから選ばれるものが好ましい。これにより、フェノール樹脂を合成する際の反応性を高くすることができる。
【0011】
本発明のフェノール樹脂において、反応時に用いられる上記第一のフェノール類と上記第二のフェノール類とのモル比は、第二のフェノール類/第一のフェノール類=0.012〜0.23である。さらに好ましくは0.035〜0.11である。
これにより、このフェノール樹脂を断熱材に適用した場合に、断熱材の機械的強度を向上させることができる。
第一のフェノール類とともに、第一のフェノール類よりも反応性の高い第二のフェノール類を所定量併用することにより、通常のフェノール樹脂よりも高い三次元架橋性が得られ、硬化物の機械的強度が向上することとなる。
一方、第二のフェノール類のみでは反応性は高いものの、直線的な構造が得られやすい。ここで反応性は第二のフェノール類より若干低いが三次元的な構造が得られやすい第一のフェノール類を併用することにより、三次元的な構造が得られ、かつ、硬化物の機械的強度を向上させることができる。
本発明においては、第一のフェノール類と第二のフェノール類とを上記比率にて用いることにより、上記作用を効果的に発現させることができるものである。
【0012】
本発明のフェノール樹脂において、反応時に用いられる第一のフェノール類とアルデヒド類とのモル比は、アルデヒド類/第一のフェノール類=1.3〜3.3である。さらに好ましくは1.5〜2.5である。これにより、本発明のフェノール樹脂を断熱材の製造に適用した場合に、良好な密着性及び塗布性を有するとともに、断熱材の強度を向上させることができる。
【0013】
本発明のフェノール樹脂においては、GPC測定法による重量平均分子量が300〜1000である。これにより、適切な硬化性を保持することができる。
上記重量平均分子量は、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)測定法を用いたものであり、テトラヒドロフランを溶出溶媒として使用し、流量1.0ml/分、カラム温度40℃の条件で、示差屈折計を検出器として測定し、分子量は標準ポリスチレンより換算した。使用した装置は以下のものである。
・本体:TOSOH社製・「HLC−8320」
・分析用カラム:TOSOH社製・「G1000HXL」1本、「G2000HXL」2本、「G3000HXL」1本
【0014】
本発明のフェノール樹脂においては、樹脂中に含有される遊離アルデヒド類が1重量%以下である。これにより、成形後の断熱材におけるJAS規格のホルムアルデヒド放散量がF☆☆☆☆規格を達成することができる。
このようなフェノール樹脂は、ホルムアルデヒド/フェノールのモル比を1.3〜3.3でアルカリ触媒にて重縮合反応を行い、所定の分子量に達した時点で反応を完結させる方法にて得ることが出来る。
なお、フェノール樹脂中の遊離アルデヒド類の量は、塩酸ヒドロキシルアミン水溶液を用いた滴定法により測定したものである。
【0015】
本発明のフェノール樹脂の合成方法としては、例えば、第一のフェノール類とアルデヒド類とを塩基性触媒の存在下で反応させた後、第二のフェノール類を添加して反応させる方法、第一のフェノール類、第二のフェノール類、アルデヒド類を塩基性触媒下で同時に
反応させる方法、などが挙げられる。
【0016】
ここで用いられる塩基性触媒としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化リチウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属の水酸化物、カルシウム、マグネシウム、バリウム等のアルカリ土類金属の酸化物及び水酸化物、アンモニア、モノエタノールアミン等の第1級アミン、ジエタノールアミン等の第2級アミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリエタノールアミン、ジアザビシクロウンデセン等の第3級アミン等のアミン系化合物、あるいは炭酸ナトリウム、ヘキサメチレンテトラミン等のアルカリ性物質等が挙げられる。これらを単独または二種類以上組み合わせて使用することができる。
【0017】
上記本発明のフェノール樹脂は、純水または工業用水により溶解希釈して、液状の形態とすることができる。また有機溶剤により溶解希釈して使用することも可能であり、かつこれらを単独または二種類以上組み合わせて使用することができる。
【0018】
次に、本発明のフェノール樹脂組成物について説明する。
本発明のフェノール樹脂組成物は、上記本発明のフェノール樹脂と、アミン化合物とを含有してなるものである。
【0019】
上記アミン化合物としては、例えば、アンモニア、エチルアミンなどのアルキルアミン、エタノールアミンなどのアルコールアミンなどを例示することができる。これらを単独で使用、または、二種類以上を併用することができる。
これらのアミン化合物の中でも、アンモニアを用いることが好ましい。これにより、硬化性が良好で且つ架橋密度を高くした硬化物を得ることができる。
【0020】
本発明のフェノール樹脂組成物において、フェノール樹脂とアミン化合物との含有割合としては、フェノール樹脂100重量部に対して、アミン化合物1〜20重量部とすることが好ましい。これにより、良好な硬化性が発現されて得られる硬化物成形物の機械的強度を向上することができる。
【0021】
本発明のフェノール樹脂組成物は、断熱材用途に好適に用いることができるものである。
具体的には、例えば、本発明のフェノール樹脂10重量部を水90重量部と混合し、そこにアミン化合物2重量部を添加混合し、フェノール樹脂組成物の希釈液を作製することができる。
断熱材は、上記フェノール樹脂組成物を繊維状基材に吹き付けた後に、硬化させて得られる。繊維状基材としてはロックウール、ガラスウールなどの無機繊維が挙げられ、これらを単独でまたは二種以上を組み合わせて用いることができる。
【0022】
本発明のフェノール樹脂組成物は、このように、一般のフェノール樹脂と比較して、機械的強度、耐熱性など、フェノール樹脂の優れた特性を有し、かつ、環境性能にも優れた硬化物を得られる。
そして、本発明のフェノール樹脂組成物は断熱材の製造に好適に用いることができるものである。
【実施例】
【0023】
以下、本発明を実施例により詳細に説明する。
ここに記載されている「部」は「重量部」を、「%」は「重量%」を示す。
【0024】
1.フェノール樹脂の合成
(実施例1)
撹拌装置、還流冷却器及び温度計を備えた反応装置に、第一のフェノール類としてフェノール1000部、濃度37%のホルマリン1725部、水酸化ナトリウム100部を加え、30分間反応させた後、第二のフェノール類としてレゾルシノール30部を加え、更に30分間反応した。その後、樹脂固形分が50%になるよう水を添加し、フェノール樹脂(1)水溶液2970部を得た。
【0025】
(実施例2)
実施例1において、レゾルシノールの添加量を50部に変えた以外は、実施例1と同様に反応を行い、フェノール樹脂(2)水溶液2990部を得た。
【0026】
(実施例3)
実施例1において、レゾルシノールの添加量を100部に変えた以外は、実施例1と同様に反応を行い、フェノール樹脂(3)水溶液3040部を得た。
【0027】
(比較例1)
実施例1において、レゾルシノールを添加しないまま、実施例1と同様に反応を行い、フェノール樹脂(4)水溶液2940部を得た。
【0028】
(比較例2)
実施例1において、レゾルシノールの添加量を5部に変えた以外は、実施例1と同様に反応を行い、フェノール樹脂(5)水溶液2040部を得た。
【0029】
(比較例3)
実施例1において、レゾルシノールの添加量を300部に変えた以外は、実施例1と同様に反応を行い、フェノール樹脂(6)水溶液2350部を得た。
【0030】
2.フェノール樹脂組成物の調製
上記実施例及び比較例にて得られたフェノール樹脂(1)〜(6)を用いて、各フェノール樹脂10部に、水90部、及びアンモニア2部を添加することにより、フェノール樹脂組成物(1)〜(6)を得た。
【0031】
3.フェノール樹脂特性の評価
(1)重量平均分子量
重量平均分子量は、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)測定法を用いたものであり、テトラヒドロフランを溶出溶媒として使用し、流量1.0ml/分、カラム温度40℃の条件で、示差屈折計を検出器として測定し、分子量は標準ポリスチレンより換算した。使用した装置は以下のものである。
・本体:TOSOH社製・「HLC−8320」
・分析用カラム:TOSOH社製・「G1000HXL」1本、「G2000HXL」2本、「G3000HXL」1本
(2)遊離フェノール、遊離レゾルシノール
上記にて得られたフェノール樹脂を島津製作所社製ガスクロマトグラフ「GC−2014」、アジレント・テクノロジー株式会社製カラム「DB−WAX」を用いて測定を行った。
(3)遊離ホルムアルデヒド
塩酸ヒドロキシルアミン水溶液を用いた滴定法により測定を行った。
【0032】
4.フェノール樹脂組成物の物性の評価
(1)評価用試験片の作製方法
上記にて得られた各フェノール樹脂組成物(1)〜(6)10部と、ガラスビーズ10
0部を攪拌混合した後に10×10×60mmの金型を用いて250℃で15分間焼成し、断熱材相当の成形物試験片を作製した。
(2)放散ホルムアルデヒド量の評価方法
JIS A1901の試験方法(建築材料の揮発性有機化合物(VOC)、ホルムアルデヒド及び他のカルボニル化合物放散測定方法)に準拠して行った。
(3)曲げ強度の評価方法
ISO 7348の試験方法(金属材料曲げ試験片)に準拠して、東洋ボールドウィン製テンシロンを用いて、上記作製した試験片の曲げ試験を行った。
【0033】
上記評価結果を、表1にまとめた。
【0034】
【表1】

【0035】
実施例1〜3は、一つの芳香環に一つの水酸基を有する第一のフェノール類、一つの芳香環に二つ以上の水酸基を有する第二のフェノール類、及び、アルデヒド類とを、塩基性触媒の存在下で反応させて得られる本発明のフェノール樹脂であり、これらのフェノール樹脂を用いたフェノール樹脂組成物は、断熱材相当試験片の評価の結果、第二のフェノール類を用いなかった比較例1と比べ、成形物の曲げ強度を向上することができた。
比較例2、比較例3は、第二のフェノール類を用いたものの、第一のフェノール類との比率が過少または過多であったため、上記曲げ強度を向上させることはできなかった。
【産業上の利用可能性】
【0036】
本発明は、断熱材用途などに適用した際に、無機材料に対する使用量が少なくても充分な機械的強度を発現することができ、かつ、環境対応性にも優れたフェノール樹脂組成物に適用できるフェノール樹脂を提供することができるものである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一つの芳香環に一つの水酸基を有する第一のフェノール類、一つの芳香環に二つ以上の水酸基を有する第二のフェノール類、及び、アルデヒド類とを、塩基性触媒の存在下で反応させて得られるフェノール樹脂であって、
a)反応時に用いられる前記第一のフェノール類と前記第二のフェノール類とのモル比が、第二のフェノール類/第一のフェノール類=0.012〜0.23であり、
b)反応時に用いられる前記第一のフェノール類と前記アルデヒド類とのモル比が、アルデヒド類/第一のフェノール類=1.3〜3.3であり、
c)GPC測定法による重量平均分子量が300〜1000であり、
d)樹脂中に含有される遊離アルデヒド類が1重量%以下である、
ことを特徴とするフェノール樹脂。
【請求項2】
前記第二のフェノール類が、レゾルシノール、フロログルシノールから選ばれるものである請求項1に記載のフェノール樹脂。
【請求項3】
請求項1又は2に記載のフェノール樹脂と、アミン化合物とを含有してなるフェノール樹脂組成物。
【請求項4】
断熱材用途に用いられるものである、請求項3に記載のフェノール樹脂組成物。

【公開番号】特開2011−207921(P2011−207921A)
【公開日】平成23年10月20日(2011.10.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−74005(P2010−74005)
【出願日】平成22年3月29日(2010.3.29)
【出願人】(000002141)住友ベークライト株式会社 (2,927)
【Fターム(参考)】