Notice: Undefined variable: fterm_desc_sub in /mnt/www/biblio_conv.php on line 353
フェンダーカバーの取付構造
説明

フェンダーカバーの取付構造

【課題】長期間の使用によってもフロントガラスとフェンダーカバーとの間に間隙が生じにくいフェンダーカバーの取付構造を提供する。
【解決手段】フロントガラス7の幅方向外側端縁7cとフロントピラー9との間隙Sに、フェンダーカバー13の係止部材29を挿入して係止部材29をフロントガラス7の幅方向外側端部に係合させることによってフェンダーカバー13を車体に取り付けるフェンダーカバー13の取付構造であって、係止部材29は、弾性変形可能な係止ツメ37を有しており、係止ツメ37が折り畳まれた状態でフロントガラス7の幅方向外側端縁7cとフロントピラー9との間隙Sに挿入され、間隙Sを通過したのちは、係止ツメ37が復元して起き上がり前記フロントガラス7の幅方向外側端部7bの裏面を係止する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、フェンダーカバーの取付構造に関し、更に詳しくは、フェンダーカバーの裏面側に設けられフロントガラスに係止される係止部材の構造に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、車両のフロントガラスの下端側隅角部にフェンダーカバーを配設した車両が知られている(例えば、特許文献1参照)。この特許文献1に記載されたフェンダーカバーは、基板部および立ち上がり部を備えており、該立ち上がり部の裏面側には、フロントフェンダーに係合される取り付け脚が形成されている。
【0003】
【特許文献1】特開2007−152992号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、前記背景技術に示されたフェンダーカバーの取付構造では、フェンダーカバーがフロントガラスに直接に係止されないため、長期間の使用によってフェンダーカバーが経時劣化したときに、フロントガラスとフェンダーカバーとの間に間隙が生じるおそれがあった。
【0005】
そこで、本発明は、前記の事情に鑑みてなされたもので、長期間の使用によってもフロントガラスとフェンダーカバーとの間に間隙が生じにくいフェンダーカバーの取付構造を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記目的を達成するために、本発明は、フロントガラスの下端隅角部とフロントフェンダーとの間にフェンダーカバーを配置し、前記フロントガラスの幅方向外側端縁とフロントピラーの幅方向内側とで画成される間隙に、前記フェンダーカバーの裏面側に設けた係止部材を挿入することにより、該係止部材をフロントガラスの幅方向外側端縁に係合させてフェンダーカバーを車体に取り付けるフェンダーカバーの取付構造であって、前記係止部材は、弾性変形可能な係止ツメを有しており、該係止ツメが折り畳まれた状態で前記フロントガラスの幅方向外側端縁とフロントピラーの幅方向内側との間隙に挿入され、係止部材が前記間隙を通過したのちは、係止ツメが折り畳まれた状態から弾性力によって復元し前記フロントガラスの幅方向外側端縁の裏面を係止するように構成したことを主要な特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明に係るフェンダーカバーの取付構造によれば、係止ツメが折り畳まれた状態でフロントガラスの幅方向外側端縁とフロントピラーの幅方向内側との間隙に挿入されるため、当該間隙が小さい場合でも、フェンダーカバーを容易に取り付けることができる。また、係止ツメによってフロントガラスの幅方向外側端部の裏面を係止するため、フェンダーカバーが経時劣化しても、フロントガラスとフェンダーカバーとの間に隙間が生じにくい。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下に、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0009】
図1は、本発明の実施形態によるフェンダーカバー装着部分の近傍部を示す斜視図である。
【0010】
車両1の前部には、エンジンルームの上部開口を覆うフードパネル3が配設され、該フードパネル3の後方側には、車幅方向に沿ってカウルトップカバー5が延設されている。このカウルトップカバー5の後部には、後方斜め上方に向けてフロントガラス7が延びており、該フロントガラス7の車幅方向外側には、斜め上方(即ち、フロントガラス7と平行)に延びるフロントピラー9が設けられている。そして、フロントピラー9の下側には、フロントフェンダー11が配設されており、フロントガラス7の下端隅角部、フロントフェンダー11、およびカウルトップカバー5で囲まれた部位には、本発明の実施形態によるフェンダーカバー13が配設されている。
【0011】
図2は図1のフェンダーカバーを拡大した斜視図、図3は図2のフェンダーカバーを裏面側から見た斜視図である。
【0012】
本発明の実施形態によるフェンダーカバー13は、前方斜め上方に向けて延びる基板部21と、後方斜め上方に向けて延びる立ち上がり部23とから側面視略くの字状に屈曲変形しており、カウルトップカバー5との結合部分である車幅方向内側端部が最も幅広に形成され、上方に向かうにつれて徐々に幅が狭まるように形成されている。
【0013】
図3に示すように、車幅方向内側端部には、裏面側に突出するカウルトップ用支持片25が一体に形成され、カウルトップカバー5(図1参照)の幅方向外側端部に形成された図外の係止孔にカウルトップ用支持片25が係止されるように構成されている。また、基板部21の周縁部の裏面には、フロントフェンダー11のフランジ部11a(図1参照)が支持されるフェンダー用支持片27が複数形成されている。
【0014】
また、立ち上がり部23における上端部の裏面には、裏面方向に突出する係止部材29が設けられている。この係止部材29は、立ち上がり部23の裏面から突出する上下一対の脚部31,33と、これらの脚部31,33の端部同士を橋渡す連結部35と、から正面視略コ字状に一体形成され、連結部35から係止ツメ37が突設されている。この係止ツメ37は、連結部35から上下に間隔をおいて設けられた上側係止ツメ39と下側係止ツメ41とから構成されている。これらの上側係止ツメ39および下側係止ツメ41は、車幅方向内側に向かうにつれて斜め上方に延びる方向に延設されており、車幅方向外側に向かう荷重が加わったときに、上方側に折り畳まれるように弾性変形し、荷重が除かれたときに、元の初期形状に復元するように構成されている。なお、フェンダーカバー13の材質は、熱可塑性エストラマー(Thermoplastic Elastomers:TPE)と呼ばれる樹脂が好ましい。この熱可塑性エストラマーは、常温では加硫ゴムの性質を示す一方、高温で塑性変形が可能となって、プラスチックの成形機で成形できる高分子材料である。
【0015】
図4は図1のA−A線による断面図、図5は図1のB−B線による断面図である。
【0016】
図4に示すように、図1のA−A断面においては、上方側にフロントフェンダー11が配設され、下方側にフロントピラー9が配設されている。該フロントピラー9は、ピラーアウター43とブレース45とがそれぞれのフランジ部43a,45aが接合されて構成されている。
【0017】
フェンダーカバー13の車幅方向外側端部は、フェンダー用支持片27がフロントフェンダー11のフランジ部11aに支持されており、立ち上がり部23の上端部における周縁部先端47はフロントガラス7の表面部7aに当接されている。また、係止部材29の上側係止ツメ39および下側係止ツメ41でフロントガラス7の幅方向外側端部7bの裏面を上方に向けて押圧および支持している。このように、立ち上がり部23の周縁部先端47と上側係止ツメ39および下側係止ツメ41とによって、フロントガラス7を厚さ方向に挟持している。
【0018】
図5に示すように、図1のB−B断面においては、フロントガラス7の幅方向外側端部7bにウインドモール49が挟持され、フロントガラス7の幅方向外側端縁7cとフロントピラー9との間の間隙を埋めるように、前記ウインドモール49が配設されている。図1に示すように、このウインドモール49の下端部は、フェンダーカバー13の上端部の下側に配置され、フェンダーカバー13によって下方に押圧されて支持されている。
【0019】
次いで、本実施形態によるフェンダーカバーを車体に組み付ける手順を簡単に説明する。
【0020】
図6は本発明の実施形態によるフェンダーカバー上端部を組み付ける初期段階を示す断面図、図7は本発明の実施形態によるフェンダーカバー上端部を組み付ける途中段階を示す断面図、および、図8は本発明の実施形態によるフェンダーカバー上端部を組み付けた後を示す断面図である。
【0021】
まず、図6に示すように、フェンダーカバー13の取付前では、図1のA−A断面に相当する部位には、フロントガラス7の幅方向外側端縁7cと、ピラーアウター43の側壁面43bとの間に車幅方向に沿った間隙Sが画成されている。また、フロントガラス7の幅方向外側端縁7cは、ピラーアウター43のフランジ部43aおよびブレース45のフランジ部45aから車両前方に間隔をおいて配設されている。
【0022】
この状態で、フェンダーカバー13の上端部の裏面側に設けた係止部材29を前記間隙Sに挿入すると、係止部材29の係止ツメ37(上側係止ツメ39と下側係止ツメ41)がフロントガラス7の幅方向外側端縁7cに当接することにより上方に向けて折り畳まれると共に、図7に示すように脚部31,33がやや湾曲する。
【0023】
そして、図8に示すように、係止ツメ37がフロントガラス7の幅方向外側端縁7cの下端よりも下側に位置すると、係止ツメ37は車幅方向内側に向けて起き上がって、いわゆる初期形状に復元する。このとき、係止ツメ37は、フロントガラス7の裏面を支持するため、フロントガラス7は、フェンダーカバー13の周縁部先端47と係止ツメ37とによって厚さ方向に挟持される。また、フェンダー用支持片27がフロントフェンダー11のフランジ部11aに係合される。
【0024】
以下に、本発明の実施形態によるフェンダーカバーの取付構造の作用効果を説明する。
【0025】
(1)前記係止部材29は、弾性変形可能な係止ツメ37を有しており、該係止ツメ37が折り畳まれた状態で前記フロントガラス7の幅方向外側端縁7cとフロントピラー9との間隙Sに挿入され、前記間隙Sを通過したのちは、係止ツメ37が復元して起き上がり前記フロントガラス7の幅方向外側端部7bの裏面を係止するように構成している。このため、フロントガラス7の幅方向外側端縁7cとフロントピラー9との間隙Sが小さい場合でも、フェンダーカバー13を取り付けることができる。また、係止ツメ37によってフロントガラス7の幅方向外側端部7bの裏面を係止するため、フェンダーカバー13が経時劣化しても、フロントガラス7とフェンダーカバー13との間に隙間が生じにくい。
【0026】
(2)前記係止ツメは、前記フロントガラス7の幅方向外側端縁7cとフロントピラー9との間隙Sの延設方向側に向けて、予め、斜め方向に延びている。このため、フェンダーカバー13の係止部材29を間隙Sに挿入すれば、係止ツメ37は自動的に折り畳まれと共に、フロントガラス7の裏面側に位置したときに、元の初期形状に復元してフロントガラス7の裏面側を支持する。
【0027】
なお、本発明は、前述した実施形態に限定されることなく、本発明の技術思想に基づいて種々の変更及び変形が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】本発明の実施形態によるフェンダーカバーの装着部分の近傍部を示す斜視図である。
【図2】図1のフェンダーカバーを拡大した斜視図である。
【図3】図2のフェンダーカバーを裏面側から見た斜視図である。
【図4】図1のA−A線による断面図である。
【図5】図1のB−B線による断面図である。
【図6】本発明の実施形態によるフェンダーカバー上端部を組み付ける初期段階を示す断面図である。
【図7】本発明の実施形態によるフェンダーカバー上端部を組み付ける途中段階を示す断面図である。
【図8】本発明の実施形態によるフェンダーカバー上端部を組み付けた後を示す断面図である。
【符号の説明】
【0029】
S…間隙
7…フロントガラス
9…フロントピラー
13…フェンダーカバー
29…係止部材
37…係止ツメ
39…上側係止ツメ(係止ツメ)
41…下側係止ツメ(係止ツメ)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
フロントガラスの下端隅角部にフェンダーカバーを配置し、前記フロントガラスの幅方向外側端縁とフロントピラーとの間隙に、前記フェンダーカバーの裏面側に設けた係止部材を挿入して該係止部材をフロントガラスの幅方向外側端部に係合させることによってフェンダーカバーを車体に取り付けるフェンダーカバーの取付構造であって、
前記係止部材は、弾性変形可能な係止ツメを有しており、該係止ツメが折り畳まれた状態で前記フロントガラスの幅方向外側端縁とフロントピラーとの間隙に挿入され、前記間隙を通過したのちは、係止ツメが折り畳まれた状態から復元して前記フロントガラスの幅方向外側端部の裏面を係止するように構成したことを特徴とするフェンダーカバーの取付構造。
【請求項2】
前記係止ツメは、前記フロントガラスの幅方向外側端縁とフロントピラーとの間隙の延在方向側に向けて、予め、斜め方向に延設されていることを特徴とする請求項1に記載のフェンダーカバーの取付構造。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate


【公開番号】特開2010−100166(P2010−100166A)
【公開日】平成22年5月6日(2010.5.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−273201(P2008−273201)
【出願日】平成20年10月23日(2008.10.23)
【出願人】(000003997)日産自動車株式会社 (16,386)
【出願人】(504136889)株式会社ファルテック (57)
【Fターム(参考)】