説明

フラボノイド(ヘスペリジン、ナリルチン、ジジミン)に富む柑橘類抽出物

本発明は柑橘抽出工程の副産物から得られる柑橘フラボノイド抽出物及びこれらの組成物を提供する。柑橘フラボノイド抽出物及び組成物は、フラボノイドのような人体内で生物活性のある重要な植物化学物質を生成するための供給源として非常に有益である。特定の用途では、柑橘抽出物はオレンジジュース製品であり、これは、柑橘ベース又は柑橘ベース以外の飲料に添加することも、単独のジュースとして用いることもできる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、概して柑橘フラボノイド抽出物及びこれらに由来する飲料組成物に関するものである。柑橘フラボノイド抽出物は、栄養学的に重要な植物化学物質を高濃度で含み、柑橘ベース又は柑橘ベース以外の飲料に添加することも、単独のジュースとして用いることもできる。
【背景技術】
【0002】
柑橘果実は人体内で生物活性のある重要な栄養素の貴重な供給源を含むものとしてこれまで認識されてきた。米国特許出願公開第2002/006953A1号明細書。多くの証拠により柑橘類供給源に含まれる特定の植物化学物質、例えば、フラボノイド及びリモノイドは、慢性疾患の治癒又は進行を遅延させるために、抗酸化作用、抗癌作用、心血管疾患予防作用、神経保護作用、骨の健康促進作用、抗炎症性疾患作用のような主要な役割を果たす。
【0003】
オレンジのような柑橘果実は、植物化学物質と称される化合物であって、以下の3つの主要な群に含まれる化合物を含む。これらは、フラボノイド、リモノイド、及びカロテノイドである。フラボノイドは、広く植物に生じるベンゾピラン誘導体の群に属する。フラボノイドは酸素原子を含むヘテロ6員環と融合したベンゼン環で構成される。多くのフラボノイドはグリコシドとしても存在する。柑橘内のフラボノイドはフラボンポリメトキシフラボン(オレンジに含まれる)も含む。この化合物はメトキシ基置換フラボンで表され、柑橘類に特有である。ポリメトキシフラボンについて、動物の(人間の)コレステロール及び脂質を低減させる可能性があり、そして、糖尿病や炎症を治癒する可能性があることが示されてきた。
【0004】
柑橘フルーツにおける最も主要なフラボノイドは、フラボノイドヘスペリジン、ナリルチン、及びジジミン(オレンジに含まれる)である。フラボノイド化合物は、変性疾患又は感染症の治療に対する利用可能性について研究されてきた。
【0005】
トリテルペン誘導体は、一般に柑橘果実に生じるリモノイドとして知られている。リモノイドはアグリコンとして存在するか、又はグルコース分子(グルコシド)に結合している。リモノイドは、癌に関係する栄養物の治療や、心血管疾患の治療や、抗ウィルス活性の可能性があるとされてきた。
【0006】
カロテノイドは、植物及びその他の光合成生物に広く生じるテトラテルペノイド化合物である。オレンジのような柑橘果実のカロテノイドプロファイルは複雑であり、オレンジジュース内のカロテノイドの種類及び濃度を同定することは非常に問題となる。ゼアキサンチン、ルテイン、β−クリプトキサンチン、α−カロテン、及びβ−カロテンは、オレンジジュースに含まれる主要なカロテノイドである。これらのカロテノイドは体内に吸収され利用されうるが、これらの人体内での生物学的効果がこれらの抗酸化活性又はその他の抗酸化活性以外の活性に関連するものなのかは不明である。それにも関わらず、β−クリプトキサンチンの使用により、例えば関節リュウマチのような炎症性疾患や骨粗しょう症のリスクが低減したことに関する確実な動物実験結果が出ている。
【0007】
フラボン、フラバノン、及びリモノイドを含むフラボノイド化合物のような、有用な自然発生の植物化学物質は、丸ごとの果実又は植物からジュースを絞り、皮、芯、及び/又は他の家畜飼料に有用な廃棄物質とみなされる要素を廃棄してしまう従来のジュース抽出工程では失われていた。また、柑橘類の皮のようなジュース抽出工程における特定の副産物を更に加工して飲料(例えばジュース)用の天然混濁剤を得るとき、植物化学物質は柑橘又は植物ジュースの品質を損なうものとされていたため、自然発生の植物化学物質量は苦味除去工程中に低減又は除去されることが一般的である。
【0008】
柑橘果実は世界的に重要とされており、成長産業である。オレンジ、タンジェリン、マンダリン、ブラッドオレンジ、グレープフルーツ、レモン、及びライムのような柑橘果実は主としてジュースを得るために利用される。柑橘果実の残渣から生産されるため、副産物産業にも成長の余地がある。柑橘果皮の残渣は主要な副産物であり、最大30%を占め、細胞、芯、及び膜は副産物産業の他の20%を占める果実残渣である。多くの場合、このような大量の残渣材料は家畜飼料のみの供給源であるが、他の場合には、糖液、油、D−リモネン、ペクチン、及びフラボノイドを抽出して使用することもできる。柑橘類残渣の他の用途には、固体エキスを濃縮して樹脂カラム上のいわゆる「不要な成分」を除去することで、官能特性を向上させるといわれている更に高濃度の固体エキスを得ることがある(米国特許出願公開第2004/0081734A1号明細書)。
【0009】
例えば、米国特許出願公開第2006/9195089A号明細書には、柑橘ジュース抽出工程から柑橘果皮副産物を抽出して、他のジュースと混合するのに適している充填用ジュースとして、又は単独でジュースとして用いられる精製柑橘果皮ジュースを得る工程が記載されている。この文献によれば、果皮ジュースをジビニルベンゼン吸着樹脂の苦味除去カラムに通して、ナリルチン、ヘスペリジン、リモノイドのようなフラボノイドを含む自然発生成分の量をかなり低減する。上記文献では、フラボン及び他の成分はフルーツジュースの品質を損なうものとされている。他方、上記文献は、柑橘果実の果皮は望ましい生物活性化合物に富み、不要な苦味成分を除去する際に望ましい生物活性化合物をも若干除去してしまうことを記載している。
【0010】
米国特許出願公開第2006/0141114A1号明細書は、グレープ及び柑橘果実を含むあらゆる植物材料残渣を加工する工程を記載しており、これにより最初に絞ったジュースに添加することができる二次的なジュースを得ることができる。
【0011】
米国特許第6,506,427号は、超混濁(super-cloud)配合物を得る方法を記載している。この方法では、果皮芯(peel core)、芯、細胞、果皮、果実及びこれらの組成物を含む少なくとも1種類の水溶性エキス柑橘固形物を加工して超混濁組成物を含有する残余物を得る。残余物はハイドロコロイド、糖分、タンパク質、フェノール成分、バイオフラボノイド(グリコシドによってエステル化された化合物及び非エステル化化合物)のような残渣を含むが、主として、グレープフルーツ由来のナリンジン又はオレンジ由来のヘスペリジンのような固体結晶内の不溶性ポリフェノール及びバイオフラボノイドを含む。
【0012】
米国特許第7,108,887号は、ジュース供給源から自然発生する成分を低減又は除去することで、ジュース供給源を改良する方法を記載する。低減される自然発生成分は、リモノイド、フラボノイド、カロテノイドポリフェノール化合物、及びフラボンを含む。
【0013】
柑橘ジュース又は柑橘ジュース副産物の加工中、従来技術では相当量のフラボノイドのような植物化学物質が失われていた。これは、ジュースの加工の副産物は廃棄物と考えられてきたことや、植物化学物質成分は混濁剤の品質を劣化させるとされて、副産物抽出処理中の植物化学物質の量をかなり低減するか除去されてきたことが原因である。これらの従来技術における抽出処理では、重要な自然発生の植物化学物質が失われ、除去され、又は低減されるようになっていたので、結果として生産されるジュースは植物化学物質に乏しかった。
【0014】
今日の技術的観点からみて、本願発明は植物化学物質フラボノイドに富む柑橘フラボノイドエキスを提供するものである。柑橘フラボノイドエキスは、柑橘果実丸ごとの栄養上の利益を得ることができ、更に濃縮柑橘ジュースや、濃縮液由来の普通濃度(single strength)の柑橘ジュースや、濃縮柑橘ジュース製品由来ではない柑橘ジュースや、柑橘類以外の他の飲料のような飲料組成物の相当量に再度添加することができ、また、単独のジュースとして利用することができる。
【発明の概要】
【0015】
本発明によれば、抽出物の味又は品質を劣化させること無く柑橘副産物供給源から下降した柑橘フラボノイド抽出物であり、柑橘果実の重要な植物化学物質を高濃度で保持している柑橘フラボノイド抽出物を、濃縮柑橘ジュースや、濃縮液由来の普通濃度(single strength)の柑橘ジュースや、濃縮柑橘ジュース製品由来ではない柑橘ジュースや、柑橘類以外の他の飲料に添加することができ、また、単独でジュースとして利用することができる。
【0016】
一実施形態では、本発明は、柑橘フラボノイド抽出物であり、少なくとも3種のフラボノイド類を含み、柑橘フラボノイド中の3種のフラボノイド類の総量は、少なくとも11.8°Brixで再構成した場合に700mg/リットルである柑橘フラボノイド抽出物を提供する。
【0017】
他の実施形態では、本発明は、柑橘フラボノイド抽出物であり、11.8°Brixで再構成した場合、少なくとも総量700mg/リットルのヘスペリジン、ナリルチン、及びジジミンフラボノイド類を含む、柑橘フラボノイド抽出物を提供する。
【0018】
更に他の実施形態では、本発明は、ジュース飲料組成物であり、飲料、少なくとも3種のフラボノイド類を含む柑橘フラボノイド組成物、水、及び少なくとも1種の添加物を含むジュース飲料組成物を提供する。
【0019】
他の実施形態では、本発明は、ジュース飲料組成物であり、飲料、少なくとも3種のフラボノイド類を含む柑橘フラボノイド組成物、及び水を含むジュース飲料組成物を提供する。
【0020】
他の実施形態では、本発明は、ジュース飲料組成物であり、柑橘ジュース、少なくとも3種のフラボノイド類を含む柑橘フラボノイド抽出物組成物、水、及び少なくとも1種の添加物を含むジュース飲料組成物を提供する。
【0021】
他の実施形態では、本発明は、ジュース飲料組成物であり、柑橘ジュース、少なくとも3種のフラボノイド類を含む柑橘フラボノイド抽出物組成物、及び水を含むジュース飲料組成物を提供する。
【0022】
更に他の実施形態では、本発明は、ジュース飲料組成物であり、11.8°Brixで再構成した場合、少なくとも総量700mg/リットルのヘスペリジン、ナリルチン、及びジジミンフラボノイド類を含む、柑橘フラボノイド抽出物組成物を含む、ジュース飲料組成物を提供する。
【0023】
更なる実施形態では、柑橘フラボノイド抽出物を含む組成物及び飲料が提供される。抽出物及び飲料を組み合わせることで、飲料単独の場合よりも高い総フラボノイド含量を有する組成物を生成することができる。
【0024】
本発明の他の観点、目的、及び有利な効果は、本発明の好ましい実施形態に関する以下の記載より明らかである。本発明の好ましい実施形態は、特に本明細書に記載する種々の特徴の組み合わせ(記載したもの及び記載しないもの)を含む。
【発明を実施するための形態】
【0025】
従来の柑橘ジュース抽出工程により分離された実質的に未加工の芯要素副産物からフラボノイドに富む柑橘抽出物を得る。分離された実質的に未加工の芯要素を回収してねじコンベヤーでミルに搬送し、未加工の芯要素を比較的小さい破片に減らして粉砕芯を得る。粉砕された実質的に未加工の芯は、大体サイズが約0.5mm〜約1.5cmである。あるいは、実質的に柑橘類の果皮要素などのような副産物を用いて柑橘フラボノイド抽出物を生成することもできる。「実質的に」という語は、従来の柑橘ジュース抽出工程による、芯要素又は柑橘果皮などの他の柑橘副産物の少なくとも50%を指す。
【0026】
得られた粉砕芯を脱ペクチンタンクに移す。粉砕芯と水との比率は、約50:50である。粉砕芯及び水の混合物に対して、酵素を添加する。概して、100ppm濃度の酵素を脱ペクチンタンクに加える。酵素は、ROHACEPT(登録商標)PTE、又はここで使用可能な類似の種類の酵素である。粉砕芯、水、及び酵素の混合物を摂氏約50℃で20分間熱して、液体柑橘フラボノイド抽出物を生成する。液体柑橘フラボノイド抽出物の濃度は約5.5°Brixでありうる。
【0027】
得られた液体フラボノイド柑橘抽出物を仕上げ器に移動させ、固形物を除去する。除去した除去固形物は動物試料の生産に利用することができる。別のミキサー及び仕上げ器の組み合わせを備えて、連続して混合及び仕上げを行い、材料を更に精製し最初のミキサー及び仕上げ器の操作により抽出したフラボノイド抽出物に加えてフラボノイド抽出物を収集することもできる。
【0028】
続いて、仕上げ器からの液体柑橘フラボノイド抽出物を酵素失活装置に移し、酵素活性を失活させる。概して、液体柑橘フラボノイド抽出物を、約4〜約8分間、摂氏約90〜約100℃で失活させる。
【0029】
得られた酵素失活加熱済み液体柑橘フラボノイド抽出物をデカンター及び遠心分離領域に移し、懸濁果肉の量を減らすための2つのステップを行う。概して、懸濁果肉をデカンター内で約2〜約6%に減らし、続いて遠心分離によって懸濁果肉を約0.5%〜約1.5%に減らす。懸濁果肉を減らした後、液体柑橘フラボノイド抽出物の温度を摂氏約50〜約70度に下げる。
【0030】
遠心分離領域内に配置した液体柑橘フラボノイド抽出物を1つ又は複数の苦味除去カラムに移して、約10〜約18分間かけてリモニンのような不要な苦味成分を減らし、苦味除去液体柑橘フラボノイド抽出物を生成する。この結果、リモニンを11.8°Brix、約0.6mg〜160mg/リットルに減少させた。リモノイド類に含まれる他の成分、例えばノミリンもこの樹脂によって減らすことができる。典型的な吸着樹脂を苦味除去カラムに用いることができる。市販の吸着システムを苦味除去カラムに用いることも可能である。苦味除去に用いるポリエステル吸着システムは、Bucher Alimentech P495樹脂である。
【0031】
得られた苦味除去済み柑橘フラボノイド抽出物は、フラボノイド値を有し、すなわち、11.8°Brixに再構成した場合に少なくとも700から少なくとも5,000mg/リットルのフラバノン類を含む。柑橘フラボノイド抽出物内のフラバノンの好ましい量は、11.8°Brixに再構成した場合に少なくとも1500mg/リットル〜約4800mg/リットルである。柑橘フラボノイド抽出物内のフラバノンの最も好ましい量は11.8°Brixに再構成した場合に少なくとも2000〜少なくとも3000mg/リットルである。苦味除去カラムは柑橘果実内に自然発生するフラバノンのようなフラボノイドをほとんど除去しない。オレンジのような柑橘果実にみられるフラボノイド類に属する成分は、例えば、ヘスペリジン、ナリルチン、ジジミン、及びポリメトキシフラボンである。フラボン類、ヘスペリジン、ナリルチン、及びジジミンの各濃度又は全体濃度をHPLC法で測定及び検証する。
【0032】
苦味除去済み柑橘フラボノイド抽出物を殺菌及び濃縮領域に流し込み、温度約90〜約100℃で約0.5〜約1.5分間殺菌した。柑橘抽出物を市販のT.A.S.T.E.蒸発器内に入れ、65°Brixとなるように濃縮した。
【0033】
柑橘フラボノイド抽出物は、オレンジ、マンダリン、タンジェリン、ブラッドオレンジ、グレープフルーツ、レモン、及びライム等の単独又は組み合わせを含むあらゆる柑橘果実から調製することができる。柑橘果実はこれらに限らない。
【0034】
得られた液体柑橘フラボノイド抽出物を収集して混合した。任意で、クエン酸を添加してpHを所望の値に調節することができる。液体柑橘フラボノイド抽出物をパッケージング及び保存する。液体柑橘フラボノイド抽出物を無菌でパッケージング又は凍結させる。液体柑橘フラボノイド抽出物は、少なくとも2年間保存することができる。
【0035】
上述したように本発明による液体柑橘フラボノイド抽出物は重要なフラボノイドを高濃度で含有し、これは、濃縮柑橘ジュース、濃縮物由来の普通濃度の柑橘ジュース、濃縮柑橘ジュース由来でない飲料、その他の柑橘ジュース以外の飲料のような飲料に添加することも、単独のジュースとして用いることもできる。
【0036】
用語、「柑橘」の意味するところは、商業的に重要な種、例えばスイートオレンジ(Citrus sinensis)、マンダリン及びタンジェリン(Citrus reticulata)、グレープフルーツ(Citrus paradisi)、レモン(Citrus limon)、及びライム(Citrus aurantifolia)の全ての亜種を含む。好ましい柑橘果実は、シャモティ(Shamouti)オレンジ、バレンシア、ブラッドオレンジ、ハムリン(Hamlin)オレンジ、ペラ(Pera)、ナベル(Navel)、パイナップル、バレンシア、サルスチアーナ、ブラッド、パーソンブラウンなどであり、単独又は組み合わせて用いられる。
【0037】
用語「植物栄養素」は、「植物化学物質」としても知られており、植物内に自然発生する化合物であって、人の健康に有益な効果を及ぼすものを言う。植物化学物質については推奨栄養摂取量(RDA)は確立されていないため、必須栄養素とは違ってその値は食品の栄養成分表示欄に反映されない。
【0038】
用語「柑橘フラボノイド抽出物」は、用語「オレンジ抽出物」を含む。
【0039】
参照方法によって上述のようにして得られた柑橘フラボノイド抽出物は植物化学物質を高濃度で含有する様々な飲料組成物の調製に利用することができる。
【0040】
オレンジジュース抽出工程の副産物から得た柑橘フラボノイド抽出物内に存在する適切な植物化学物質の濃度範囲は、例えば、11.8°Brixに再構成した場合に、全体で約700〜約8,200mg/リットルのヘスペリジン、ナリルチン、及びジジミンフラボン類が含まれる;11.8°Brixに再構成した場合に、約350〜約1,300mg/リットルのリモニングルコシドが含まれる;11.8°Brixに再構成した場合に、200mg/リットルのポリメトキシフラボンが含まれる;11.8°Brixに再構成した場合に、約0.6〜約160mg/リットルのリモニンが含まれる。更に好ましい植物化学物質の範囲は、11.8°Brixに再構成した場合に、約1500〜約4,100mg/リットルのヘスペリジン、ナリルチン、及びジジミンフラボン類が含まれる;11.8°Brixに再構成した場合に、約350〜約650mg/リットルのリモニングルコシドが含まれる;11.8°Brixに再構成した場合に、約100mg/リットルのポリメトキシフラボンが含まれる;11.8°Brixに再構成した場合に、約0.6〜約80mg/リットルのリモニンが含まれる。最も好ましい植物化学物質の範囲は、11.8°Brixに再構成した場合に、全体で約2,000〜約3,000mg/リットルのヘスペリジン、ナリルチン、及びジジミンフラボン類が含まれる;11.8°Brixに再構成した場合に、約600mg/リットルのリモニングルコシドが含まれる;11.8°Brixに再構成した場合に、約1〜約20mg/リットルのポリメトキシフラボンが含まれる;11.8°Brixに再構成した場合に、約0.6〜約10mg/リットルのリモニンが含まれる。
【0041】
添加物は、安定剤、香味料、抗酸化剤、砂糖、高糖度甘味料、天然甘味料、オレンジジュース以外のジュース、酸、柑橘果肉、及びこれらの組み合わせを含む。
【0042】
市販の柑橘ジュースの製造に用いられる典型的な安定剤、香味料、及び抗酸化剤を本発明による組成物に添加することができる。本発明のために適切な安定剤は、ペクチン、グアーガム等を含む。実用的な香味料は、天然オレンジ香味料、オレンジ復元香味料(orange restoration flavour)等である。本発明のための適切な抗酸化剤はビタミンC、ローズマリーエキス等を含む。
【0043】
砂糖甘味料はサッカリン含有成分を含むことが一般的であり、例えば、スクロース、デキストロース、マルトース、デキストリン、乾燥転化糖、フルクトース、ガラクトース、固形コーンシロップ等であり、単独又は組み合わせで用いられるが、これらに限定されない。
【0044】
人工甘味料のような高糖度甘味料も上述の甘味料と組み合わせて含有させることができる。好適な甘味料は、スクラロース、アスパルテーム、アセスルファム塩、サッカリン及びサッカリン塩、シクラミン酸及びシクラミン酸塩、グリシルリジン、ジヒドロカルコン、ソーマチン、モネリン等を含み、単独又は組み合わせで用いられるが、これらに限定されない。
【0045】
天然甘味料はステビア、羅漢果、アガベネクター等を含み、単独又は組み合わせで用いられるが、これらに限定されない。
【0046】
柑橘果肉のような添加物を飲料組成物に添加して、オレンジ全体の良さを持たせるというコンセプトを強調することもできる。果肉を濃縮柑橘ジュースの果肉以外の部分又は濃縮柑橘ジュース以外のジュースの果肉以外の部分と同量又はそれよりも多く添加することができる。
【0047】
本発明による柑橘フラボノイド抽出物及び飲料組成物は、柑橘ジュースの加工で一般的に行われるように、内容物をシロップとして又は最終的な飲料に直接均一にブレンド又は混合することにより調製することができる。理想的には、柑橘フラボノイド抽出物の粘度は、濃度約65°Brixの一般的な凍結柑橘ジュースの粘度を超えてはならない。多くの柑橘ジュース加工プラントでは、標準柑橘ジュース濃縮物をくみ上げて混合することができる。更に、ボトル詰めプラントに適用されている工業標準の良好な製造実践以外には、柑橘フラボノイド抽出物の混合に当たって特別な手段は不要である。
【0048】
本発明において熱処理を行うことが望ましい場合、飲料産業における標準的な加熱処理と同一の条件を適用する。例えば、以下の製品について用いることができる殺菌条件を以下に示す。
[常温保存製品]
・86℃/40秒のHTST(高温、短時間)と、無菌包装の組み合わせ。
・93℃/3.0秒のHTST(高温、短時間)。製品を無菌包装する。
[冷蔵製品]
・80〜82℃/2〜5秒のHTST(高温、短時間)と、無菌充填。
【0049】
最終的な用途にて、低温充填組成物(保存料含有)が所望される場合には、加熱処理は不要である。これは、典型的には含有するジュースの濃度が低い飲料組成物に適用される。
【0050】
適切な条件では、温度、貯蔵寿命及び包装、分析的、微生物学的、及び官能的品質をモニタリングして製品の安定性を保証する。
【0051】
以下の実施例では、柑橘フラボノイド抽出物及び組成物をオレンジジュース抽出工程の副産物から得るが、本発明はオレンジ以外の柑橘類についても実施することができる。以下の実施例では、柑橘フラボノイド抽出物を中程度の栄養水準、官能性、マイクロセーフティ、及び応用水準を保証するために標準化する。概して、本発明におけるフラボノイド量は、特定の飲料及び/又は柑橘フラボノイド抽出物に由来する量に基づく。実施例では、本願明細書における開示を例示する。
【0052】
以下の実施例では、オレンジジュースに通常含まれる総フラボノイド量は様々であり、どのくらいの量の柑橘フラボノイドエキスをどのような濃度で一般的なジュースに添加するべきかを理解する一助となる。以下の実施例では様々な文献を参照して、柑橘濃縮物供給者をスクリーニングして本発明の組成物に必要とされうる柑橘フラボノイド抽出物の量を決定した。
【0053】
天然のオレンジの全フラボノイド類の含有量は様々である。表1.1には、参照文献について、オレンジジュースベース飲料のフラボノイド量を示す。オレンジジュース濃縮物の自然変動のため、130〜700ppmの範囲となる。
【0054】
【表1.1】

【0055】
更に、柑橘供給者は様々な時点でオレンジの収集及びスクリーニングを行い、フラボノイドの変動についてより知見を深めた。スクリーニング分析はHPLC法によって実施した。分析中、様々な市販の柑橘ジュース濃縮物を11.8°Brixに希釈して測定した。様々な市販の柑橘濃縮物にみられた変動を表1.2に示すが、この変動は総フラボノイド量が約96mg/リットル〜約1110mg/リットルの間であった。
【0056】
【表1.2】

【実施例1】
【0057】
[フラボノイド抽出物]
上述の方法で生成した柑橘フラボノイド抽出物はオレンジジュース抽出工程の副産物から得られ、11.8°Brixに再構成した場合に全体として2,036mg/リットル(濃度量)のヘスペリジン、ナリルチン、及びジジミンフラボノイド類を含有した。
【実施例2】
【0058】
[フラボノイド単体飲料組成物]
通常のオレンジジュース含有飲料と同様の加工方法で、実施例1の柑橘フラボノイド抽出物を水と均一にブレンド又は混合して、25°Brixに再構成した場合にフラボノイド類を総量4,800mg/リットル含有する単独の柑橘フラボノイド抽出物飲料を得た。熱処理を行って、輸送及び貯蔵条件下で最短の貯蔵寿命を保証した。この処理は低い°Brix値から高い°Brix値に固形物を増加させることで調節した。各配合物について微生物的、知覚的品質を考慮した。フラボノイドに富むフラボノイド飲料の乾燥固形物の濃度は25°Brixに達し、許容可能な味であった。
【実施例3】
【0059】
[柑橘フラボノイド抽出物−オレンジジュース飲料組成物]
柑橘フラボノイド抽出物及び凍結オレンジジュース濃縮物(FC)飲料組成物を実施例2に記載した方法を用いて調製した。ベース配合物(濃縮物由来オレンジジュース、果肉、水、及び必要に応じた復元香味料)を以下の表2に示す分量で調製した。
【0060】
【表2】

【0061】
表2に示すベース配合物を調整して、表3に示すように、柑橘フラボノイド抽出物の添加を補償した。
【0062】
【表3】

【0063】
表3で用いた柑橘フラボノイド抽出物の分量は、濃縮物由来のブラジルのオレンジジュースは一般的に約563mg/リットル〜約735mg総フラボノイド類/リットルの範囲であることや、総フラボノイド類600mg/リットル(mg総フラボノイド類/リットル)が組成物を強化して目的とするフラボノイド濃度を得ることを確実する基準となるポイントとして考えられることに基いた。最低1300mg/リットルの総フラボノイド類濃度を最終用途の目標値として設定した。これらの目標濃度を用いて、柑橘フラボノイド抽出物中の総柑橘フラボノイド類/グラムの量を他のパラメータの中でも標準化柑橘フラボノイド抽出物を用いて、11.8°Brixにて総フラボノイド類2000mg/リットルと算出した。この計算を転用して総フラボノイド類700mg/リットルに到達させるために必要な柑橘フラボノイド抽出物の量を決定した。これは、最低目標濃度が総フラボノイド類1300mg/リットル(すなわち、強化のための基準となるポイントである600mg/リットルに、柑橘フラボノイド抽出物によってもたらされる追加の総フラボノイド類700mg/リットルを加えた値)に設定されていたからである。
【0064】
所望の基準濃度の総フラボノイド量600mg/リットルを達成するために、果肉又はオレンジジュース濃縮物を除去又は希釈した。したがって、同量の水も除去され、柑橘フラボノイド抽出物によって置換された。すなわち、66.370gの水が66.370gの柑橘フラボノイド抽出物/リットルの水と置換され、追加の700mgの総柑橘フラボノイド抽出物/リットルを達成した。
【0065】
以下の計算を実施して、飲料組成物中の果肉量を調整してオレンジ内の果肉量に匹敵するようにした。実施例3にて果肉量を鑑定するにあたって、オレンジジュースにするためのオレンジにおける質量バランスは、平均してオレンジ全体の質量1000kgあたり果肉30kgと定義した。これらの1000kgのオレンジから、100kgの濃縮物(65°Brix)由来の凍結オレンジジュースを得た。したがって、濃縮物由来の凍結オレンジジュースで調製した飲料についての果肉の計算は、果肉対濃縮物由来凍結オレンジジュースの比率30/100に基づいて実施した。この比率は、濃縮物1kgあたり0.3kgの果肉を添加する必要があることを意味する。
FC(65°Brix)量: 168.8g/リットル
果肉量: 50.64g/リットル(=168.8×比率0.3)
【0066】
この比率0.3を、組成物に用いた濃縮物(65°Brix)由来の凍結オレンジジュースの全kgに掛け合わせると、本例にて用いた果肉の量を得る。
配合物中に添加したオレンジ果肉量: 88.35g/リットル
実際の果肉量: 61.85g/リットル(=88.35×0.7)
【0067】
使用したオレンジ果肉は実際の果肉細胞の70%を占めるのみであるので、果肉量に0.7を掛け合わせる。
【0068】
本例の組成物は、丸ごとのオレンジに期待される果肉量に比較して20%超の余剰の果肉(61.85対50.64g/リットル)を含む。
【0069】
表3に示す組成物についての分析結果により、組成物が1371〜1404mg/リットルの柑橘フラボノイド抽出物を含むことが示唆された。また、最終的な製品を消費者が試食して味が許容可能であることを確認した。
【実施例4】
【0070】
柑橘フラボノイド抽出物及び凍結オレンジジュース濃縮物飲料を実施例2に説明したような方法で準備したが、組成物中の果肉量は調整した。以下に示す表4及び表5は、それぞれ、果肉量を調整する前の最初に参考とした組成物についての出発点と、果肉量を調整した後の最終的な組成物とを示す。
【0071】
【表4】

【0072】
FC(65°Brix)の量: 174.84g/リットル
必要果肉量: 52.45g/リットル(174.84×比率0.3)
【0073】
【表5】

【0074】
最初の配合物中のオレンジ果肉量: 50g/リットル
実際の果肉量: 35g/リットル(=50×0.7)

別途必要な果肉量: 17.45g/リットル(=52.45−35)
全体の実際の果肉量: 74.93g/リットル(=52.45/0.7)
【0075】
本例では、対応して水の量を減らし、表5に記載した配合物がオレンジ全体の果肉量と同量の果肉量を含有するようにした。
【実施例5】
【0076】
以下に表6に示す分量で、柑橘フラボノイド抽出物及び濃縮オレンジジュース由来でない(NFC)組成物を実施例2に説明した方法により生成した。
【0077】
【表6】

【0078】
表6の組成物について、オレンジジュースにするためのオレンジにおける質量バランスは、平均してオレンジ全体の質量1000kgあたり果肉30kgと定義した(*)。これらの1000kgのオレンジから濃縮オレンジジュース由来でないオレンジジュースも生成する。よって、濃縮オレンジジュース由来でない(NFC)飲料の果肉の計算は、果肉対濃縮オレンジジュース由来でないものの比率30/553に基づいて実施した。この比率は、濃縮物1kgあたり0.05425kgの果肉を添加する必要があることを意味する。
NFCの量: 926.4g/リットル
必要果肉量: 50.26g/リットル(926.4×比率0.05425)
【0079】
この比率0.5を、組成物に用いた濃縮オレンジジュース由来でないもの全体のkgに掛け合わせると、本例にて用いた果肉の量を得る。
配合物中に添加したオレンジ果肉量: 72.9g/リットル
実際の果肉量: 51.03g/リットル(=72.9×0.7)
【0080】
使用したオレンジ果肉は実際の果肉細胞の70%を占めるのみであるので、果肉量に0.7を掛け合わせる。
【0081】
表5の組成物は、丸ごとのオレンジに関して期待される果肉量に比較して僅かに高い果肉量(51.03対50.26g/リットル)を含む。
【実施例6】
【0082】
[ジュース濃縮物対柑橘フラボノイド抽出物]
総フラボノイド量の最低目標値は、オレンジジュース濃縮物及び/又は柑橘フラボノイド抽出物(オレンジ)を添加することによって達成することができる。以下に示す結果では、リットルあたりの総フラボノイド量を1300mgとして最低目標フラボノイド濃度として設定した。目標値を達成するために、様々な量のジュース濃縮物及び柑橘フラボノイド抽出物(オレンジ)を最終的な用途でブレンドし、官能評価を行った(表6)。柑橘フラボノイド抽出物(オレンジ)は、とりわけ、総フラボノイド濃度を2000mg/リットル(11.80°Brixに希釈)とし、且つ65°Brixに濃縮して標準化した。
【0083】
【表7】

【0084】
表7では、オレンジ濃縮物の濃度を低くすることで、柑橘フラボノイド抽出物(オレンジ)の量が均等に上昇せず、この結果、(1)有意なBrixの差が生じ、(2)最終的なオレンジジュースの濃度が異なるものとなった。全ての飲料を官能評価し、許容可能であることを確認した。
【0085】
上記例では、総フラボノイド量をモニタリングして添加されたオレンジジュース(FC/NFC)量にマトリクスで関連付けることは重要である。例えば、11.2°Brixの100%オレンジジュースがリットルあたり総フラボノイド量を約600mg〜約700mgの範囲で含有するとき、最終用途の最低目標値はリットルあたり400mgに設定した。よって、元のマトリクスでは最終製品のリットルあたり65°Brixで179.56gのオレンジ濃縮物が必要とされる。179.56gのオレンジ濃縮物は最低リットルあたり600mgをもたらす。したがって、ジュース濃縮物の量を対応して調節する必要がある。特に、リットルあたり400gの最低水準を達成するために、65°Brixの179.56×(400/600)、すなわち119.70gのオレンジ濃縮物が最終製品の1リットル当たりに必要とされる。
【0086】
上述の内容は本出願の好ましい実施形態に関して記載したに過ぎず、当業者は添付の特許請求の範囲によって規定される発明の範囲及びそれらの均等物の範囲から乖離することなく、幾多の改変及び修正を行うことができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
柑橘フラボノイド抽出物であり、
少なくとも3種のフラボノイド類を含み、
前記柑橘フラボノイド中の前記3種のフラボノイド類の総量は、少なくとも11.8°Brixで再構成した場合に700mg/リットルであることを特徴とする、柑橘フラボノイド抽出物。
【請求項2】
前記少なくとも3種のフラボノイド類はヘスペリジン、ナリルチン、及びジジミンであることを特徴とする、請求項1に記載の柑橘フラボノイド抽出物。
【請求項3】
オレンジジュース抽出工程の副産物から得られることを特徴とする、請求項1に記載の柑橘フラボノイド抽出物。
【請求項4】
前記副産物は、実質的にオレンジ芯要素であることを特徴とする、請求項3に記載の柑橘フラボノイド抽出物。
【請求項5】
前記副産物は、実質的にオレンジ果皮要素であることを特徴とする、請求項3に記載の柑橘フラボノイド抽出物。
【請求項6】
11.8°Brixで再構成した場合、少なくとも総量700mg/リットルのヘスペリジン、ナリルチン、及びジジミンフラボノイド類を含む、柑橘フラボノイド抽出物。
【請求項7】
オレンジジュース抽出工程の副産物から得られることを特徴とする、請求項6に記載の柑橘フラボノイド抽出物。
【請求項8】
前記副産物は、実質的にオレンジ芯要素であることを特徴とする、請求項7に記載の柑橘フラボノイド抽出物。
【請求項9】
前記副産物は、実質的にオレンジ果皮要素であることを特徴とする、請求項7に記載の柑橘フラボノイド抽出物。
【請求項10】
飲料、
少なくとも3種のフラボノイド類を含む柑橘フラボノイド組成物、
水、及び
少なくとも1種の添加物
を含むことを特徴とするジュース飲料組成物。
【請求項11】
前記飲料は濃縮柑橘ジュースや、濃縮液由来の普通濃度の柑橘ジュースや、濃縮柑橘ジュース製品由来ではない柑橘ジュースや、柑橘類以外のジュースを含む群から選択されることを特徴とする、請求項10に記載のジュース飲料組成物。
【請求項12】
前記少なくとも3種のフラボノイドの総量は、11.8°Brixで再構成した場合、少なくとも700mg/リットルフラボノイド類である、請求項10に記載のジュース飲料組成物。
【請求項13】
前記少なくとも3種のフラボノイド類はヘスペリジン、ナリルチン、及びジジミンであることを特徴とする、請求項10に記載のジュース飲料組成物。
【請求項14】
前記添加物は、安定剤、香味料、抗酸化剤、砂糖甘味料、高糖度甘味料、天然甘味料、オレンジジュース以外のジュース、酸、柑橘果肉を含む群から選択されることを特徴とする、請求項10に記載のジュース飲料組成物。
【請求項15】
前記添加物は天然甘味料であることを特徴とする、請求項10に記載のジュース飲料組成物。
【請求項16】
前記柑橘フラボノイド抽出物はオレンジジュース抽出工程の副産物から得られることを特徴とする、請求項10に記載のジュース飲料組成物。
【請求項17】
前記副産物は、実質的にオレンジ芯要素であることを特徴とする、請求項16に記載のジュース飲料組成物。
【請求項18】
前記副産物は、実質的にオレンジ果皮要素であることを特徴とする、請求項16に記載のジュース飲料組成物。
【請求項19】
飲料、
少なくとも3種のフラボノイド類を含む柑橘フラボノイド組成物、及び
水、
を含むことを特徴とするジュース飲料組成物。
【請求項20】
柑橘ジュース、
少なくとも3種のフラボノイド類を含む柑橘フラボノイド抽出物組成物、
水、及び
少なくとも1種の添加物
を含むことを特徴とするジュース飲料組成物。
【請求項21】
前記柑橘ジュースは濃縮柑橘ジュースや、濃縮液由来の普通濃度の柑橘ジュースや、濃縮柑橘ジュース製品由来ではない柑橘ジュースを含む群から選択されることを特徴とする、請求項20に記載のジュース飲料組成物。
【請求項22】
前記柑橘ジュースはオレンジジュースであることを特徴とする、請求項20に記載のジュース飲料組成物。
【請求項23】
前記少なくとも3種のフラボノイドの総量は、11.8°Brixで再構成した場合少なくとも700mg/リットルである、請求項20に記載のジュース飲料組成物。
【請求項24】
前記添加物は、安定剤、香味料、抗酸化剤、砂糖甘味料、高糖度甘味料、天然甘味料、オレンジジュース以外のジュース、酸、柑橘果肉を含む群から選択されることを特徴とする、請求項20に記載のジュース飲料組成物。
【請求項25】
前記添加物は天然甘味料であることを特徴とする、請求項24に記載のジュース飲料組成物。
【請求項26】
前記柑橘フラボノイド抽出物はオレンジジュース抽出工程の副産物から得られることを特徴とする、請求項20に記載のジュース飲料組成物。
【請求項27】
柑橘ジュース、
少なくとも3種のフラボノイド類を含む柑橘フラボノイド抽出物組成物、及び

を含むことを特徴とするジュース飲料組成物。
【請求項28】
11.8°Brixで再構成した場合、少なくとも総量700mg/リットルのヘスペリジン、ナリルチン、及びジジミンフラボノイド類を含む、柑橘フラボノイド抽出物組成物と、水を含む、ジュース飲料組成物。
【請求項29】
前記柑橘フラボノイド抽出物は、オレンジジュース抽出工程の副産物から得られることを特徴とする、請求項28に記載のジュース飲料組成物。

【公表番号】特表2012−512652(P2012−512652A)
【公表日】平成24年6月7日(2012.6.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−542213(P2011−542213)
【出願日】平成21年12月2日(2009.12.2)
【国際出願番号】PCT/US2009/066356
【国際公開番号】WO2010/080245
【国際公開日】平成22年7月15日(2010.7.15)
【出願人】(391026058)ザ コカ・コーラ カンパニー (238)
【氏名又は名称原語表記】The Coca‐Cola Company
【Fターム(参考)】