説明

フラーレン作製中およびカーボンナノ構造体作製中に生成される残渣のさらなる加工処理のための方法

本発明は、フラーレンの作製中およびカーボンナノ構造体の作製中に得られる炭素含有残渣をさらに加工処理するための方法に関する。本発明の方法は、該残渣が化学置換基の導入によって官能基化され、その際、前記官能基化が該作製中または作製後に行なわれることを特徴とする。また、前記方法に従って得られる官能基化された炭素含有残渣、およびヒドロキシル化剤、湿潤剤、ゴム化合物中の添加剤として、およびつなぎ縄法遠隔官能基化のためのその使用を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
発明の分野
本発明は、フラーレン作製およびカーボンナノ構造体作製から派生する炭素含有残渣のさらなる加工処理のための方法、加工処理された残渣、およびその使用に関する。
【背景技術】
【0002】
先行技術の簡単な説明
フラーレンC60およびC70は、6員環だけでなく5員環も有する閉鎖籠の形態であり、偶数個の炭素原子を有する炭素化合物であるが、これは、Krotoらによって、黒鉛のレーザー照射によって得られる炭素気相において初めて報告された(Nature 318(1985),162−164)。そのとき以来、既知のフラーレンの数は急速に増え、C76、C78、C84およびそれより大きい構造、例えば、C(式中、n=100)のナノチューブおよびナノ粒子を特徴とする「巨大フラーレン」を含む。カーボンナノチューブは、有望な適用用途を有し、ナノ規模の電子装置、高い強度を有する材料、電界放射、走査型プローブ顕微鏡用のチップ、およびガス貯蔵を包含する。
【0003】
特に、以下の特許明細書、US6,358,375;US5,177,248;US5,227,038;5,275,705;US5,985,232には、フラーレンの作製が記載されている。
【0004】
現在、カーボンナノチューブの合成方法には主に5通りある。これらとしては、炭素のレーザー焼灼(Thess,A.ら、Science 273(1996),483)、黒鉛ロッドを用いる電気アーク放電(Journet C.ら、Nature 388(1997),756)、炭化水素を用いる化学気相蒸着(Ivanov,V.ら、Chem.Phys.Lett.223,329(1994);Li,A.ら、Science
274,1701(1996))、ソーラープロセス(Fields,Clark L.ら、米国特許第6,077,401号)およびプラズマ技術(欧州特許出願EP0991590)が挙げられる。
【0005】
米国特許第5,578,543号には、炭化水素の接触分解による多壁型カーボンナノチューブの作製が記載されている。レーザー技術(Rinzler,A.G.ら、Appl.Phys.A.67,29(1998))および電気アーク技術(Haffner,J.H.ら、Chem.Phys.Lett.296,195(1998))による単一壁型カーボンナノチューブの作製も報告されている。
【0006】
米国特許第5,985,232号はフラーレンナノ構造体の作製方法に関し、これは、不飽和炭化水素と酸素を燃焼チャンバ内で減圧下にて電気アーク放電を伴わずに燃焼させ、それにより火炎を生成させること、火炎の凝縮可能な部分を回収すること(ここで、該凝縮可能な部分はフラーレンナノ構造体およびカーボンブラックを含む)、ならびにフラーレンナノ構造体をカーボンブラックから単離することを含む。カーボンブラックからのフラーレン構造体の必須の単離は、既知の抽出および精製プロセスによって行なわれ得る。これらの中でも簡単なのは、種々の極性の溶媒中でのソックスレー抽出である。該凝縮可能な部分はまた、静電分離プロセスまたは空気力学的な力を用いる不活性分離プロセスによっても得られ得る。フラーレン構造体の単離および精製に適するとして報告されている別の方法は、HPLCである。米国特許第5,985,232号には、フラーレン作製中に生成される炭素含有残渣のさらなる加工処理はなんら示されていない。
【0007】
同様の構造体が、Donnetおよび協働者によってファーネスブラックを用いて見出されている。しかしながら、ファーネスブラックを用いる場合、このようなフラーレン型構造体は稀に作製されるのみで、ほとんどの場合、非常に限定的な程度でしか作製されない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
発明の簡単な説明
本発明は、フラーレン作製およびカーボンナノ構造体作製から派生する炭素含有残渣をさらに加工処理するための方法であって、化学置換基の導入によって該残渣を官能基化することを特徴とする方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の発明者らは、フラーレン作製およびカーボンナノ構造体作製において生成される炭素含有残渣が、官能基化後に有益な特性を有することを見出した。特に、実施例では、本発明により官能基化された残渣を用いて作製されたゴム/カーボンブラック/シラン化合物が、既知のカーボンブラックを用いて作製されるゴム化合物とは異なり、低い転がり損失を有する混合物に典型的な挙動を示すことが示される。
【0010】
いくつかの表現を、以下の本発明において理解されることを意図する様式で、以下に規定する。
【0011】
「フラーレン作製およびカーボンナノ構造体作製による炭素含有残渣」は、フラーレン型ナノ構造体の実質的な部分を含む残渣を意味する。フラーレン型炭素化合物の比率は、カーボンブラック表面上に曲面状の炭素層をもたらす5−または6−員環の炭素環の存在によって決定される。ここで、フラーレン型カーボンナノ構造体の比率は、通常ほぼ100%であるが、それより少ないこともあり得る。決定因子は、カーボンブラックの特性に有意な変化をもたらす官能基化を可能にする要件である。その比率は、好ましくは80%から100%である。しかしながら、この好ましい比率は適用用途により変化し得る。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
発明の詳細な説明
原則的に、フラーレン作製および/またはカーボンナノ構造体の作製のための任意の既知の方法が、炭素含有残渣を得るのに適する。他の方法によるファーネスブラックまたはカーボンブラックもまた、表面上のフラーレン型残渣が充分である限り、適切である。
【0013】
好ましい一実施形態によれば、炭素含有残渣は、電気アーク、レーザーまたはソーラーエネルギーによる炭素電極の焼灼によって得られる。電気アーク焼灼に関して記載された方法は、Journet,C.ら、Nature 388(1997),756から入手可能である。炭素のレーザー焼灼および炭素含有残渣の作製に適した方法は、Thess,A.ら、Science 273(1996),483に記載されている。炭化水素を用いた化学気相蒸着による炭素含有残渣の作製に適した方法は、Ivanovら、Chem Phys.Lett.223,329(1994)に記載されている。プラズマ技術を用いる作製方法は、台湾特許出願第93107706号に記載されている。炭素含有残渣の作製のために好適なソーラーエネルギープロセスは、Fieldsらの米国特許第6,077,401号に記載されている。
【0014】
炭素含有残渣は、炭化水素の不完全燃焼によって得られ得る。一例として、フラーレンの生成は、予備混合されたベンゼン/アセチレンから誘導される火炎中で観察された(B
aumら、Ber.Bunsenges.Phys.Chem.96(1992),841−847。炭素含有残渣の生成のための燃焼に適した炭化水素の他の例は、エチレン、トルエン、プロピレン、ブチレン、ナフタレンまたは他の多環式芳香族炭化水素、特に、石油、重油およびタールであり、これらは同様に使用され得る。また、炭素、カラギーンおよびバイオマスに由来し、主に炭化水素を含むが、他の元素(例えば、窒素、イオウおよび酸素など)も含み得る材料を使用することも可能である。米国特許第5,985,232号には、炭化水素の燃焼に特に好ましい方法が記載されている。
【0015】
別の実施形態によれば、炭素含有残渣は、熱プラズマ中での炭素粉末の処理によって、フラーレンとともに得られ得る。別の方法として、炭素含有残渣は、不活性またはある程度不活性な雰囲気中での炭素の再凝縮によって得られ得る。
【0016】
一例として、PCT/EP94/03211には、プラズマガス中での炭素変換のための方法が記載されている。フラーレン、またカーボンナノチューブも、この方法によって同様に作製され得る。
【0017】
炭素含有残渣は、好ましくは下記の工程によって、好ましくはこの順に作製される。
【0018】
・プラズマを電気エネルギーによって発生させる。
【0019】
・炭素前駆体および/または1種類以上の触媒ならびにプラズマキャリヤガスを、反応ゾーン内に導入する。この反応ゾーンは、適切な場合は、高温に耐える気密容器内である。
【0020】
・炭素前駆体をこの容器内にて非常に高温で、好ましくは4000℃以上の温度で、ある程度まで気化させる。
【0021】
・プラズマキャリヤガス、気化された炭素前駆体および触媒を、ノズル(その直径は、プラズマガス流の方向に向かって小さくなるか、大きくなるか、あるいは一定のままである)に通す。
【0022】
・プラズマキャリヤガス、気化された炭素前駆体および触媒を、核生成、成長およびクエンチングのために、該ノズルを介してクエンチングゾーン内に通す。このクエンチングゾーンは、クエンチングゾーンから反応ゾーンへの出発材料または生成物のあらゆる認識可能な戻りが抑制されるように、空気力学的および電磁気的な力によって生じさせる流動状態によって作用する。
【0023】
・クエンチングゾーン内のガス温度は、このゾーンの上部で約4000℃からこのゾーンの下部で約800℃までに制御される。
【0024】
・使用される炭素前駆体は、下記の材料:カーボンブラック、アセチレンブラック、サーマルブラック、黒鉛、コークス、プラズマカーボンナノ構造体、熱分解炭素、カーボンエアロゲル、活性炭または任意の所望の他の固形炭素材料の1種類以上を含む固形炭素材料であり得る。
【0025】
・別の例として、使用される炭素前駆体は、炭化水素、好ましくは下記:メタン、エタン、エチレン、アセチレン、プロパン、プロピレン、重油、廃油、もしくは熱分解燃料油または任意の他の所望の液状炭素材料の1種類以上で構成される炭化水素であり得る。炭素前駆体はまた、任意の有機分子、例えば、菜種油などの植物性脂肪であり得る。
【0026】
・炭素前駆体を生成させるガスおよび/またはプラズマを生成させるガスは、下記のガス:水素、窒素、アルゴン、ヘリウムまたは、炭素に親和性をもたない好ましくは酸素無含有の任意の所望の他の純粋なガスの1種類以上を含むもの、およびそれらで構成されるものである。
【0027】
他の異型の方法に関してWO04/083119が挙げられ、その開示内容は引用により本明細書に組み込まれる。
【0028】
炭素は、特に好ましくは、カーボンブラック、黒鉛、別の炭素同素体またはその混合物である。
【0029】
本発明によれば、フラーレン作製中および/またはカーボンナノ構造体の作製中に得られる炭素含有残渣は、化学置換基の導入によって官能基化される。官能基化反応は、作製プロセス中または該プロセス後に行なわれ得る。
【0030】
ここで、官能基化反応は、下記の反応の1つ以上を伴う。
【0031】
・好ましくは酸化剤による残渣のヒドロキシル化(酸化剤は、特に好ましくは過マンガンカリウムである)。
【0032】
・残渣とアンモニアを反応させ、アミノ基を得ること。
【0033】
・残渣とアルキルアミンまたはアリールアミンとの反応。
【0034】
・残渣をオゾンと反応させ、オゾン化物を形成させ、続いてカルボニル化合物を形成させること。
【0035】
・ハロゲン化剤での残渣の処理(ハロゲン化剤は好ましくは塩素または臭素である)。
【0036】
・残渣を付加環化反応に供すること。
【0037】
・残渣をグリニャール反応に供すること。
【0038】
・残渣の水素化。
【0039】
・残渣を電気化学反応に供すること。
【0040】
・残渣をディールス・アルダー反応に供すること。
【0041】
・ドナー−アクセプター分子複合体の形成。
【0042】
・上記の反応とともに適する他の官能基化反応は、フラーレンと関連する先行技術からわかる任意のものである。
【0043】
本発明の別の態様は、本発明の方法によって得られ得る官能基化された炭素含有残渣を提供する。
【0044】
官能基化された炭素含有残渣は、ヒドロキシル化剤として好適である。
官能基化された炭素含有残渣はさらに、水系における湿潤剤として好適である。
【0045】
官能基化された炭素含有残渣の別の適用は、シランを用いる反応にある。本発明により官能基化された残渣の挙動は、ゴム化合物におけるシリカのものと類似する。実施例から明らかなように、該残渣は、ゴム化合物において使用した場合、−30℃〜100℃の温度範囲で損失正接の反転を示す。この特性により、低温ではより良好な付着性および比較的高温では転がり抵抗の低下が望まれるタイヤトレッドにおける使用が可能になる。
【0046】
官能基化された炭素含有残渣の別の適用は、つなぎ縄法遠隔官能基化による修飾のための手段にある。この方法は、他の方法では困難を伴ってのみ得られ得るロタキサン、カテナン、イオンセンサおよびポルフィリン共役体を作製するために使用され得る。
【0047】
本発明の官能基化された炭素含有残渣はさらに、有機酸を用いたアミンの凝縮反応のために使用され得る。
【0048】
官能基化された炭素含有残渣の別の使用は環化付加物に関する。該官能基化された炭素含有残渣は、この場合、例えば、シクロペンタジエンの重合反応ために使用され得る。
【0049】
以下の実施例は本発明の主題を説明する。しかしながら、これは本発明の主題を制限することを意図するのではなく、本発明の開示により、当業者に本発明のさらなる実施形態を直接提供することが意図される。
【実施例】
【0050】
実施例
4種類の配合物、そのうち2種類はシリカを主成分としてそれぞれ5部および80部を用い、1種類は、参照カーボンブラック(これは、フラーレン作製において炭素前駆体として使用される)を用いた混合物であり、この混合物はヒドロキシル化フラーレン残渣を用いている。
【0051】
【表1】

【0052】
混合物の作製
混合物を、「Haake Polylab Rheomix 600」テストニーダー
装置および実験室用ロールミルにおいて4段階で作製した。
【0053】
段階1:基本混合段階(テストニーダー)
段階2:再ミリング段階1 (テストニーダー)
段階3:再ミリング段階2 (テストニーダー)
段階4:イオウおよび促進剤を組み込むための混合(ロールミル)
個々の段階間で、該混合物で構成されたシートを室温で24時間保存した。最初の3つの段階で達成されたバッチ温度は150〜160℃であった。混合物の作製のためのパラメータは以下の通りである。
【0054】
段階1
ニーダー充填レベル:70%
事前温度設定:140℃
ローター回転速度:50rpm
混合時間:10分間
段階2
ニーダー充填レベル:70%
事前温度設定:140℃
ローター回転速度:50rpm
混合時間:8〜10分間
段階3
ニーダー充填レベル:70%
事前温度設定:140℃
ローター回転速度:100rpm
混合時間:8〜10分間
段階4
ロール温度:冷却
ロール回転速度:16:20rpm
混合時間:7分間
加硫
厚さ2mmの試験シートを160℃で加硫した。加硫時間はt90+2分間とした。
【0055】
【表2】

【0056】
ヒドロキシル化されたフラーレン残渣を主成分とする混合物は、図3においてシリカ混合物と同じ状況を示す。参照カーボンブラックと比較すると、低温で損失正接の驚くべき増加および比較的高温で顕著に小さい正接が観察される。
【図面の簡単な説明】
【0057】
【図1】図1は、プラズマプロセスにより得られたフラーレン残渣の透過型電子顕微鏡写真を示す。フラーレン型炭素層によるカーボンブラック表面の全体的な被覆が明白に見られる。このようなフラーレン構造体は、おそらく、究極的には、クエンチング相中またはその後に、フラーレン、フラーレン前駆体またはフラーレン凝縮体の凝縮によって得られる。
【図2】図2は、通常のカーボンブラックと比較した場合の、該混合物の経時的な架橋等温線の展開を示すグラフを示す。官能基化されたフラーレンカーボンブラックは、カーボンブラックとポリマー間の強い相互作用を明白に示す。
【図3】図3は、作製された種々のゴム化合物に関する、温度に対するtanδの依存性を示す。フラーレンカーボンブラックを含む混合物は、シリカ系の混合物と同一の挙動を示す。参照カーボンブラックは、カーボンブラックの典型的な挙動である高温での高いtanδ値および低温での低いtanδを示す。
【図4】図4は、温度の関数としての係数を示す。この場合もまた、シリカ混合物を用いて得られる結果との完全な重複が見られる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
フラーレン作製およびカーボンナノ構造体作製により生じる炭素含有残渣をさらに加工処理するための方法において、該残渣が化学置換基の導入によって官能基化され、該官能基化が該作製プロセス中または該プロセス後に行なわれることを特徴とする方法。
【請求項2】
炭素含有残渣が、電気アーク、レーザーまたはソーラーエネルギーによる炭素電極の焼灼によって得られる、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
炭素含有残渣が、炭化水素の不完全燃焼によって得られる、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
炭素含有残渣が、熱プラズマ中での炭素粉末の処理によって得られる、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記残渣が、不活性またはある程度不活性な雰囲気中での気相炭素の再凝縮によって得られる、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
炭素が、カーボンブラック、黒鉛、別の炭素同素体またはその混合物である、請求項4に記載の方法。
【請求項7】
前記残渣がヒドロキシル化される、請求項1〜6いずれか1項に記載の方法。
【請求項8】
ヒドロキシル化が酸化剤によって行なわれる、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
酸化剤が過マンガンカリウムである、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記残渣をアンモニアと反応させてアミノ基を得る、請求項1〜6いずれか1項に記載の方法。
【請求項11】
前記残渣をアルキルアミンまたはアリールアミンと反応させる、請求項1〜6いずれか1項に記載の方法。
【請求項12】
オゾン化物を得、それからさらにカルボニル化合物を得るために、前記残渣をオゾンと反応させる、請求項1〜6いずれか1項に記載の方法。
【請求項13】
前記残渣をハロゲン化剤で処理する、請求項1〜6いずれか1項に記載の方法。
【請求項14】
ハロゲン化剤が塩素または臭素である、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記残渣が付加環化反応に供される、請求項1〜6いずれか1項に記載の方法。
【請求項16】
前記残渣がグリニャール反応に供される、請求項1〜6いずれか1項に記載の方法。
【請求項17】
前記残渣が水素化される、請求項1〜6いずれか1項に記載の方法。
【請求項18】
前記残渣が電気化学反応に供される、請求項1〜6いずれか1項に記載の方法。
【請求項19】
前記残渣がディールス・アルダー反応に供される、請求項1〜6いずれか1項に記載の方法。
【請求項20】
ドナー−アクセプター分子複合体が形成される、請求項1〜6いずれか1項に記載の方法。
【請求項21】
前記残渣が原則的に任意のフラーレン反応に供される、請求項1〜6いずれか1項に記載の方法。
【請求項22】
請求項1〜20いずれか1項に記載の方法によって得られ得る、官能基化された炭素含有残渣。
【請求項23】
ヒドロキシル化剤としての請求項22に記載の官能基化された炭素含有残渣の使用。
【請求項24】
水系における湿潤剤としての請求項22に記載の官能基化された炭素含有残渣の使用。
【請求項25】
ゴム化合物における添加剤としての請求項22に記載の官能基化された炭素含有残渣の使用。
【請求項26】
つなぎ縄法遠隔官能基化のための請求項22に記載の官能基化された炭素含有残渣の使用。
【請求項27】
有機酸を用いたアミンの凝縮反応のための請求項22に記載の官能基化された炭素含有残渣の使用。
【請求項28】
付加環化反応における請求項22に記載の官能基化された炭素含有残渣の使用。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2008−539152(P2008−539152A)
【公表日】平成20年11月13日(2008.11.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−508214(P2008−508214)
【出願日】平成18年4月25日(2006.4.25)
【国際出願番号】PCT/EP2006/061825
【国際公開番号】WO2006/114419
【国際公開日】平成18年11月2日(2006.11.2)
【出願人】(504187515)ティムカル・ソシエテ・アノニム (2)
【氏名又は名称原語表記】TIMCAL SA
【Fターム(参考)】