説明

フロアパネルの機械的係止、パネルを設置する方法及び取り外す方法、係止システムを製造するための方法及び機器、変位可能なタングをパネルに連結する方法、及びタングブランク

【課題】突出部及びキャビティが設けられたタング及び溝を含む機械的係止システムを持つフロアパネル(1、1’)を提供する。
【解決手段】突出部及びキャビティは互いに関して変位可能であり、突出部は、キャビティと合った垂直方向非係止位置及び突出部が互いに重なった垂直方向係止位置をとることができるように形成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、全体として、容易に設置できる別体の変位可能なタングを含む機械的係止システムを持つフロアパネルの分野に関する。本発明は、新たな改良された係止システム、及び建物用パネル特にフロアパネルを設置する方法及び取り外すための方法、及び係止システムを製造するための方法を提供する。
【背景技術】
【0002】
詳細には、非限定的ではあるが、本発明は、長縁部及び短縁部を持つ矩形のフロアパネル用の機械的係止システムに関する。このようなフロアパネルは、一般的には、長縁部の傾けによって設置される。短縁部の連結は、傾け、水平方向スナップ嵌め、又は短縁部に沿った挿入によって行うことができる。係止状態で変位するには、四つの縁部全てが係止されていることを必要とするため、設置には三つの作用が必要とされる。
【0003】
更に、米国特許第2003/0101681 A1号から、タング及び溝を持つ係止システムを短縁部に形成できるということが周知である。タング及び溝は、突出部及び窪みを含み、これらの突出部及び窪みは、短縁部を水平方向に移動して接触した後、短縁部に沿って変位し、係止できる。その後、長縁部を傾けで係止する。この係止システム及び設置方法は、周知の短縁部の挿入と同じ原理に基づく。唯一の利点は、短縁部の変位が、約0.1m乃至0.2m(従来のフロアパネルの幅)から数センチまで減少するということである。この小さな利点は、一般的には、フロアの製造で使用される種類の機械加工による突出部及び窪みの形成に要する追加の費用で消えてしまう。このような係止システムは市場では使用されていない。
【0004】
長縁部や短縁部等の用語は、単に説明を簡単にするために使用されたということを強調しておかなければならない。パネルは正方形であってもよく、四つ以上の縁部を備えていてもよく、隣接した縁部の角度が90°以外の角度であってもよい。しかしながら、本発明は、一般的な建物用パネルにも適用できる。更に詳細には、本発明は、主として、機械的係止システムの種類に関する。これらの機械的係止システムは、長縁部の傾け及び短縁部の垂直方向移動により、一般的に垂直方向重ねと呼ばれる一回の作用で、パネルの四つの縁部全てを他のパネルに係止できる。しかしながら、本発明の主な原理は、上文中及び下文中に説明した他の種類の周知の機械的係止システムでも使用できる。
【0005】
この種のフロアパネル(図1a参照)は、WO2006/043893(出願人はベーリンゲ・イノベーションABである)に記載されている。これには、水平方向で係止するため、係止溝と協働する係止エレメントを含み、垂直方向で係止するため、可撓性の変位可能なタング(30)がタング溝(20)と協働する係止システムを含むフロアパネルが開示されている。図1bに示す可撓性タングは、フロアパネルの連結中、水平方向平面内で曲がり、タング溝にスナップ嵌めする。これにより、パネルを垂直方向「スナップ」重ねによって、又は単に垂直方向移動によって設置できる。更に、同様のフロアパネルがWO2003/016654に記載されている。これには、可撓性タブを備えたタングを含む係止システムが開示されている。タングは、本質的に垂直に延びており且つ曲がり、垂直方向で係止するため、タブの先端がタング溝と協働する。
【0006】
この種の垂直方向係止及び垂直方向重ねは、長縁部の傾け中に可撓性タング又はタングの可撓性部分が水平方向に二つの作用で変位するとき、短縁部に分離圧力を発生する。係止の最初の部分中、タングの部分は内方に変位し、その後、係止作用の最後の部分中に初期位置に向かって変位する。本発明者は、幾つかの種類のフロアパネルを分析し、設置中に短縁部が互いから押し離されることがあり、短縁部の縁部部分間に隙間が形成されることがあるという大きな危険があることを発見した。このような隙間は、これ以上の設置を阻止し、フロアパネルを連結することができなくなる。更に、短縁部の係止システムに重大な損傷をもたらす場合がある。設置中、フロアボードを短縁部に向かって側方に押すことにより、隙間をなくすことができる。しかしながら、このような設置方法は、複雑であり、使用が困難である。これは三つの作用を組み合わせなければならず、長縁部を下方に傾けるのと関連して同時に使用しなければならないためである。
【0007】
更に、図1cに示すように、第1列の二つの隣接した短縁部を変位可能なタング(30)で係止してもよい。この変位可能なタング(30)は、隣接した短縁部を下方に重ねて同じ平面内に位置決めしたとき、一つの縁部区分(32)のところで側方に押されることによって、図1dに示すように変位され、例えば曲げられる。このような設置は、ドイツ国特許第DE1020060376114B3号及びベーリンゲ・イノベーションABの予備公開されたPCT出願に記載されている。一般的には、第2列の第3パネル及ぼされる長縁部からの圧力によるこの垂直方向「(側方)押し」重ねにより、別体のタングを短縁部接合部に沿って変位するが、接合方向に対して垂直方向にも変位し、タングの一部が隣接した短縁部の溝内に変位する。接合方向に対して垂直なこの変位により、垂直方向重ね中の分離力をなくすが、パネルを下張り床に平らに敷設するとき及びタングを隣接したパネルのタング溝に押し込むとき、分離力を発生する。多くの垂直方向押し重ねシステム、特に接合部の長さ方向に曲がる可撓性タングを含むシステムは、最初の列及び最後の列の設置時に係止するのが困難である。
【0008】
図2a、図2b、図2c、図3a、及び図3bは、短縁部を周知の垂直方向スナップ重ね技術に従って係止するのに使用できる周知の可撓性タング30の断面の例を示す。図2aは、下方に延びる可撓性スナップタブを備えた別体のタング30を示す。図2bは、可撓性スナップタブが変位溝内に配置された別体のタング30を示す。図2cは、係止中に水平方向に曲がる、図1a及び図1bによる可撓性タング30を示す。図3aは、旋回及びスナップ作用の組み合わせで係止する可撓性タングの一実施例を示す。このような係止システムは、全く分離力なしで係止できる。しかしながら、係止中に大きな抵抗を発生するのが困難である。図3bは、予備張力が加わった状態で溝内に連結され、予備張力が解放されたときにタング溝内に外方にぽんと拡がる可撓性タングを示す。
【0009】
図3cは、図1c及び図1dによる可撓性タングを示す。この可撓性タングは、側方からの圧力により一方の溝から隣接したタング溝内に変位する。
【0010】
周知の技術による垂直方向重ねは、上述のように、縁部を係止するとき、係止システムの幾つかの部分、一般的には別体のタングの幾つかの部分が曲げられ又は圧縮されることを必要とする。これは、側方に押す技術を使用する楔状の別体のタングによりなくすことができる。このような楔状タングは、一般的には二つの部分を含み、又は溝に連結される。これらの溝は縁部と平行でない。これは、高価な材料又は複雑な製造技術を使用しなければならないということを意味する。
【0011】
これらの周知の実施例は、全て、垂直方向重ねによる設置中に分離圧力又は係止抵抗を発生する。これにより短縁部を分離してしまい、その結果、係止システムが損傷し、又はパネルの設置が困難になる。周知の垂直方向係止システムの幾つかの係止強度、係止品質、及び製造費は、傾け及び水平方向スナップ嵌めの組み合わせで設置される従来の機械的係止システムとは比べ物にならない。
【0012】
垂直方向重ね設置方法を使用する係止システムは、分離及び抵抗の問題点をなくすことができれば、そして製造費及び係止品質が改善されれば、かなり大きな市場占有率を得ることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0013】
【特許文献1】米国特許第2003/0101681 A1号
【特許文献2】WO2006/043893
【特許文献3】WO2003/016654
【特許文献4】ドイツ国特許第DE1020060376114B3号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
本発明の主な目的は、このような係止中の分離及び抵抗の問題点をできるだけなくす解決策を提供することである。好ましくは、可撓性でない材料又は一つの別体の部品でできたタングだけを使用できる。
【0015】
本発明の実施例では、上文中に説明した周知の係止原理及び設置方法のうちの幾つかを使用でき、係止システム、設置方法、及び製造方法の特定の部分と関連した本発明の基本的原理は、周知の従来技術の係止システムでも使用できる。
【0016】
幾つかの用語の定義
本明細書中において、設置したフロアパネルの目に見える方の表面を「前面」と呼び、下張り床に面するフロアパネルの反対側を「後面」と呼ぶ。前面と後面との間の縁部を「接合縁」と呼ぶ。特段の定義をしていないけれども、上及び下というのは、前面に向かう及び後面に向かうということを意味する。内及び外というのは、パネルの中心に向かって、及びパネルの中心から遠ざかる方向にということを意味する。「水平方向平面」という用語は、表面層の外部分と平行に延びる平面を意味する。接合された二つのフロアパネルの二つの隣接した接合縁の直近に並置された上部分は、互いに、水平方向平面に対して垂直な「垂直方向平面」を形成する。「水平方向」という用語は、水平方向平面と平行であるということを意味し、「垂直方向」という用語は、垂直方向平面と平行であるということを意味する。
【0017】
「接合部」又は「係止システム」という用語は、フロアパネルを垂直方向及び/又は水平方向で連結する協働する連結手段を意味する。「機械的係止システム」という用語は、接合を接着剤なしで行うことができるということを意味する。「と一体化した」という用語は、パネルと一部品で形成されたということを意味し、又は工場でパネルに連結されたということを意味する。「別体の」部分、構成要素、エレメント、等の用語は、これらが別々に製造されたものであって、パネルのコアや主本体と一部品ではないということを意味する。別体の部品は、一般的には工場で連結され且つパネルと一体化されるが、パネルの設置中に使用されるようになった別々の部分として供給できる。
【0018】
「別体のタング」というのは、別の材料で形成され、パネルの一つの縁部に連結され、接合縁に沿って長さ方向を有し、垂直方向係止システムの一部を形成するタングを意味する。
【0019】
「変位可能なタング」というのは、隣接した縁部を垂直方向で連結する、別の材料で形成された、フロアパネルに連結された、全体又は一部が非係止位置と係止位置との間で変位できる任意の種類のタングを意味する。変位可能なタングは、可撓性であってもよいし剛性であってもよい。
【0020】
「タング」というのは、一般的には、上縁部を越えて延び、縁部が垂直方向で係止されるように、隣接した縁部の溝と協働する縁部区分の一部を意味する。タングは、一般的にはパネルと一部品で形成される。
【0021】
「傾け」というのは、旋回移動によって行われる連結を意味し、傾け中、連結される又は取り外される二つの部分の間で角度の変化が起こる。傾けが二つのフロアパネルの連結と関連して行われる場合には、移動の少なくとも一部の間に、少なくとも互いに部分的に接触した接合縁の上部分で角度移動が起こる。
【0022】
「傾け係止システム」という用語は、傾けによって垂直方向及び水平方向で連結できる機械的係止システムを意味する。傾け係止システムは、隣接した二つの縁部を垂直方向で係止するタング及び溝と、「ストリップパネル」と呼ばれるパネルの一つの縁部に設けられた係止エレメントを持つ係止ストリップとを含む。係止ストリップは、「溝パネル」と呼ばれるパネルの別の縁部に設けられた係止溝と協働し、これらの縁部を水平方向で係止する。係止エレメント及び係止溝は、係止エレメントを係止溝内に案内する全体に丸味のあるガイド面と、縁部を係止し、これらの縁部間の水平方向分離を阻止する係止面とを有する。
【0023】
「垂直方向係止」という用語は、二つの縁部を互いに対して本質的に垂直方向に変位したときに生じる係止を意味する。
【0024】
「垂直方向重ね」という用語は、長縁部の傾けによりパネルを設置することを意味する。この長縁部の傾けは、短縁部を水平方向及び/又は垂直方向で係止するのにも使用できる。「垂直方向スナップ重ね」という用語は、長縁部の傾けの最終工程中に短縁部が可撓性タングのスナップ嵌めで垂直方向に係止される設置を意味する。このような係止システムは、例えば長縁部に設けられた傾け係止システム及び短縁部に設けられた垂直方向係止システムの単なる組み合わせではない。これは、垂直方向作用及び傾け作用を組み合わせ、短縁部を鋏のように互いに重ねるためである。係止は、長縁部と隣接した、傾けられた一つの縁部区分から、他の反対側の長縁部と隣接した他の縁部区分まで徐々に行われる。「垂直方向押し重ね」という用語は、二枚のパネルが傾け後に下張り床に平らに敷設されるとき、これらの二枚のパネルの短縁部を係止する設置を意味する。垂直方向係止は、側部を押し、別体のタングを短縁部の長さ方向に変位することによって行われる。水平方向係止は、従来の下方に重ねるシステムでは、ストリップパネルの一つの縁部に係止エレメントが設けられ、この係止エレメントが溝パネルの他方の縁部に設けられた係止溝と協働する傾けシステムと同じ方法で行われる。
【0025】
本発明は、一組の建物用パネル、特にフロアパネル、又は短縁部に機械的係止システムが設けられたフローティングフロアを目的とする。機械的係止システムは、垂直方向重ねで設置されるフロアパネルの設置を改善するように形成されており、設置中の短縁部の分離に抗する又は阻止する。本発明の目的は、更に、このような係止システム及び同様の係止システムの設置、強度、品質、及び製造費を改善することである。特定の目的は、薄いフロアボード、例えば厚さが5mm乃至10mmのフロアボードの係止に使用できる係止システムを提供することである。
【0026】
本発明は、主として、隣接した縁部のタング及びタング溝を含む係止システムを備えたフロアパネルに関する。タング及びタング溝は、隣接した縁部を垂直方向で連結でき、突出部がキャビティと合った垂直方向非係止位置をとるように形成された突出部及びキャビティを含む。タング及びタング溝は、幾つかを突出部が互いに重なり、これによって隣接した縁部が垂直方向で係止されるように、互いに関して、及び隣接した縁部に沿って変位できる。
【0027】
このような係止システムは、垂直方向係止中、本質的に全ての垂直方向スナップ抵抗及び隣接した縁部間の全ての分離力をなくす。隣接した縁部を変位し、垂直方向で係止するために必要とされる唯一の圧力は、パネルの隣接した上縁部が接触した状態でこれらのパネルを下張り床に平らに敷設するとき、縁部に沿った一方向だけの力である。垂直方向移動によって垂直方向に係止できる全ての周知の係止システムは、垂直方向移動中にスナップ抵抗を発生し、又はタングを接合部に沿って及び接合部に対して垂直に一方の縁部から隣接した縁部に押圧するとき、縁部に対して垂直な分離圧力を発生する。
【0028】
本発明は、好ましくは短縁部に、係止システムの新たな実施例を提供するが、長縁部にも異なる特徴に従って係止システムの新たな実施例を提供し、夫々が利点を提供する。本発明の有用な領域は、壁パネルの用途、天井の用途、イクステリアの用途、及び任意の形状及び材料のフロアパネルの用途である。フロアパネルの材料は、例えば積層体であり、特に表面材料として熱硬化性樹脂、木材、HDF、ベニヤ、又は石材を用いた積層体である。
【課題を解決するための手段】
【0029】
本発明は、第1の特徴によれば、第1フロアパネルの縁部のタング及び同様の第2フロアパネルの隣接した縁部のタング溝を含み、これらの縁部を垂直方向で連結するための係止システムを備えた一組のフロアパネルが提供される。タング及びタング溝は、互いに関して変位可能である。タングは、縁部の上部分を越えて水平方向に延びる突出部を含み、タング溝は、突出部及びキャビティを含み、これらの突出部及びキャビティは、隣接した縁部が、タングの突出部がタング溝のキャビティと合った垂直方向非係止位置、及びタングの突出部がタング溝の突出部と垂直方向で重なる垂直方向係止位置をとることができるように構成されている。
【0030】
係止システムは、タングに設けられた唯一の突出部及びタング溝及びタング溝に設けられた一つのキャビティを備えて形成されていてもよい。しかしながら、タング及びタング溝は、幾つかの突出部及びキャビティを含んでいてもよい。これらの突出部及びキャビティは、好ましくは、接合縁に沿って形成され、互いの間の中間距離が本質的に同じである。突出部は、好ましくは、本質的に同じでなければならない。キャビティもまた、好ましくは、本質的に同じでなければならない。キャビティは、突出部よりも大きくなければならず、突出部の中間距離と合う。
【0031】
本発明は、第1の特徴の第1の好ましい実施例によれば、係止システムが設けられた一組のフロアパネルを含む。変位可能なタングが第1フロアパネルの縁部と一体化してある。これは、変位可能なタングを受け入れるための溝を持つ同様の第2パネルの隣接した縁部に第1フロアパネルの縁部を垂直方向で連結するためである。変位可能なタングは、この変位可能なタングの縁部区分に側方への圧力が加えられたとき、接合縁に沿って本質的に水平方向に変位されるように形成されている。変位可能なタング及び溝は、突出部及びキャビティを各々有する。突出部は、初期非係止位置ではキャビティと合い、変位可能なタングを接合部に沿った側方への圧力によって変位したとき、互いに垂直に重なる。
【0032】
変位可能なタングの接合部に沿った変位は、本発明のこの第1の特徴の第2の好ましい実施例によれば、例えば、第1パネル、第2パネル、及び第3パネルを、これらのパネルの短縁部を接触させた状態で本質的に同じ平面内に配置するとき、傾けて第1パネル及び第2パネルに連結される第3パネルの長縁部によって行われる。この好ましい実施例によれば、同じ列の二枚のパネルは、続く列の第3パネルを連結するまで、垂直方向で非係止状態にある。下方への傾け及び上方への傾けを、周知の技術に従って簡単に行うことができる。これは、何らかの抵抗を生じる、垂直方向で係止するタングがないためである。垂直方向係止は、先ず最初に、パネルの新たな列を設置するときに開始される。次いで、変位可能なタングを接合部に沿って、好ましくは、縁部と平行に変位する。圧力は接合部に沿ってのみ加えられ、隣接した縁部を互いから押し離す分離力は発生しない。これは、垂直方向係止を行う全ての周知の下方重ねシステムに対する主要な利点である。例えば変位可能なタングを曲げるため、前に設置したパネルからカウンタ圧力を必要としないため、第1列でも突出部を重ねることができる。
【0033】
変位可能なタング及び以下に説明する全ての別体の部品は、可撓性材料又は剛性材料で、例えば金属、好ましくはアルミニウム形材又はアルミニウムシート材料、木材、例えばHDF等のファイバボード、又はプラスチック材料で形成できる。周知の技術に従って可撓性タングで使用される全ての材料を使用でき、タングは、押出し、射出成形、機械加工、打抜き、又はこれらの製造技術の組み合わせによって製造できる。PA(ナイロン)、POM、PC、PP、PET、又はPE、等の任意の種類のポリマー材料、又は様々な実施例で上文中に説明した性質を持つ同様の材料を使用できる。これらのプラスチック材料は、例えば射出成形を使用した場合、例えばガラスファイバ、ケブラーファイバ、カーボンファイバ、又はタルク又はチョークで強化できる。好ましい材料は、ガラスファイバ、好ましくは超長ガラスファイバで強化したPP又はPOMである。
【0034】
突出部は、パネルと一部品で形成されていてもよく、又はストリップパネル又は溝パネルに連結した別体の材料で形成されていてもよい。変位可能なタングは、ストリップパネル又は溝パネルの縁部に連結できる。
【0035】
上文中に説明した特徴は、長縁部及び短縁部を持つパネルに関して説明した。これらのパネルは、四つ以上の縁部を備えていてもよく、正方形であってもよい。
【0036】
別の態様では、隣接した短縁部の変位により、突出部を変位可能なタングとともに変位できる。
【0037】
第1の特徴の第3の好ましい実施例は、タング及び溝が突出部及びキャビティを含み、パネルの長縁部が互いに対してずらされた初期垂直方向非係止位置において突出部がキャビティと合い、長縁部が互いに合い、本質的に同じ直線に沿って配置される位置まで短縁部を接合部に沿って変位したとき、突出部が互いに垂直に重なることを特徴とする。
【0038】
この第1の特徴の別の好ましい実施例によれば、変位溝及びタング溝は、垂直方向で、互いに対してずらされており、即ちオフセットしている。このようにオフセットした溝は、特に薄いパネルにおいて、垂直方向で遥かに強い係止を提供できる。垂直方向でオフセットした溝は、変位可能なタングが縁部に対して垂直方向に一方の溝から隣接した溝内に変位する、又は垂直方向スナップ嵌めを使用する周知の係止システムでは使用されていない。オフセットした溝は、上文中に説明した周知の従来技術のシステムの場合でも、係止強度の改善に使用できる。
【0039】
突出部及びキャビティは、隣接した縁部の一方又は両方で、パネルと一部品をなして形成でき、又は隣接した縁部の一方又は両方に連結される別体の材料で形成でき、長縁部及び/又は短縁部に形成できる。別体の材料の突出部及びキャビティは、例えば木材、HDF、又はプラスチック等の可撓性材料又は剛性材料で形成できる。変位可能なタングの形成に使用された、上文中に説明した全ての材料を使用でき、突出部及びキャビティは、押出し、射出成形、及び機械加工によって製造できる。
【0040】
別体の部品は、好ましくは、少なくとも一つの突出部及び一つのキャビティを含む。例えば、別体の部品を接合部に沿って変位させるだけで垂直方向及び/又は水平方向係止を行うため、垂直方向で係止するための変位可能なタング又は水平方向で係止するための変位可能な係止エレメント、又は垂直方向係止及び水平方向係止が可能な組み合わせエレメントを、少なくとも一つの突出部及びキャビティを含む水平方向溝及び/又は垂直方向溝と組み合わせて使用してもよい。曲げ、又は一つの溝から別の溝内への変位は必要とされず、別体の部品の外突出部は、接合部に沿った変位中及び係止中、縁部から同じ距離のところに配置できる。水平方向分離力及び/又は垂直方向分離力を低減し又はなくすことができ、別体の部品を比較的簡単な構成要素として形成できる。
【0041】
本発明は、第2の特徴によれば、第1フロアパネルの一つの縁部の別体の部品及び同様の第2フロアパネルの隣接した縁部の溝を含む、縁部を垂直方向及び/又は水平方向に連結するための係止システムを備えた一組のフロアパネルを提供する。別体の部品は、隣接した縁部に沿って変位可能であり、これらの隣接した縁部は、別体の部品を隣接した縁部に沿って及びこれらの縁部と平行に変位させだけで垂直方向及び/又は水平方向に係止されるように形成されている、
第1の特徴の第3の好ましい実施例による係止システムでは、垂直方向移動及び接合部に沿った短縁部の変位との組み合わせにより、短縁部を係止できる。これは、特に長いパネルを設置する場合、従来の傾け/傾け方法又は傾け/スナップ嵌め方法よりも容易な新たな方法に従ってフロアパネルを設置するのに使用できる。
【0042】
本発明は、第3の特徴によれば、突出部及びキャビティを各々有するタング及びタング溝を含む、長縁部に設けられた機械的傾け係止システム及び短縁部に設けられた機械的係止システムによってフロアパネルを設置するための方法において、
新たなパネル及び第2パネルを、これらのパネルの短縁部の上部分が接触した所定位置にする工程であって、この位置では、新たなパネル及び第2パネルは同じ平面内にあり且つ第2列にあり、長縁部がオフセットしており、短縁部が垂直方向で係止されていないが、好ましくは水平方向で係止されている、工程と、
一方のパネルを、短縁部に沿って、長縁部が整合し、一方の短縁部の突出部の幾つかが他方の短縁部の突出部の幾つかと垂直方向で重なるまで変位し、短縁部を垂直方向及び水平方向で係止する工程と、
整合した長縁部を、第1列の第1パネルの長縁部と接触させる工程と、
第2パネル及び新たなパネルを、整合した長縁部に沿って下方に傾け、第1パネル、第2パネル、及び新たなパネルの長縁部を垂直方向及び水平方向で係止する工程とを含む、方法を提供する。
【0043】
この第3の特徴は、新たなパネルの短縁部を、垂直方向移動及び接合部に沿った変位による非常に簡単な方法で連結でき、傾けやスナップ嵌めを必要としないという利点を提供する。
【0044】
短縁部は、これらの短縁部が下張り床上に平らに敷設されたとき、又は第1パネルに対して角度をなした位置にあり、好ましくは、第1及び第2のパネルの長縁部の上部分が接触しているとき、連結できる。
【0045】
好ましくは、第1及び第2の特徴による変位可能なタング又は係止エレメントを含む係止システムを持つフロアパネルは、垂直方向押し重ねによって設置される。この場合、パネルの短縁部が本質的に同じ平面内で整合した状態でパネルが下張り床上に平らに敷設されたとき、変位可能なタング又は部分を短縁部の接合部に沿って所定位置に押し込む。
【0046】
本発明は、第4の特徴によれば、長縁部に設けられた機械的傾け係止システム及び短縁部に設けられた機械的係止システムでフロアパネルを設置するための方法であって、前記係止システムは、隣接した短縁部が垂直方向非係止位置及び垂直方向係止位置をとることができるように形成された突出部及びキャビティが各々設けられた、タング溝及び変位可能なタングを有し、垂直方向非係止位置では、隣接した短縁部の一方の突出部が他方の隣接した短縁部のキャビティと合い、垂直方向係止位置では、隣接した短縁部の夫々の突出部の幾つかが垂直方向で重なる、方法において、
第2列の第2パネル及び新たなパネルの長縁部を第1列の第1パネルの長縁部に傾けで連結する工程と、
第2パネル及び新たなパネルを本質的に同じ平面内に位置決めし、これらのパネルの隣接した短縁部を接触する工程と、
変位可能なタングを、隣接した短縁部に沿って変位させ、隣接した短縁部の夫々の突出部の幾つかが互いに重なって隣接した短縁部を垂直方向で係止する位置までもってくる工程とを含む、方法を提供する。
【0047】
長縁部に設けられた突出部及びキャビティは、例えば傾けでは係止が困難であるか或いは不可能であるパネルの設置を改善するのに使用できる。このような設置の問題点は、例えば、ドアの周囲や、前面及び後面に二つの異なる装飾層が設けられた両側パネルとして使用されるようになったパネルで起こる。両側パネルの場合、使用者には、パネルの前側を装飾フロア表面として設置するか或いは後側を装飾フロア表面として設置するかの選択肢が与えられる。
【0048】
本発明は、第5の特徴によれば、長縁部に設けられた、突出部及びキャビティを含む機械的係止システム、及び短縁部に設けられた、短縁部の水平方向スナップ嵌めを可能にする変位可能な係止エレメントを含む機械的係止システムでフロアパネルを設置するための方法であって、長縁部は、一つの長縁部の突出部が別の隣接した長縁部のキャビティと合う垂直方向及び/又は水平方向非係止位置、及び夫々の長縁部の突出部の幾つかが垂直方向及び/又は水平方向で互いに重なる垂直方向及び/又は水平方向係止位置をとることができる方法において、
第1列の第1パネルの長縁部を第2列の第2パネルの長縁部に、少なくとも部分的に垂直方向及び水平方向で係止する工程と、
第2列の新たなパネルの長縁部を、第1列の第1パネルに、隣接した長縁部の上部分を接触させることによって連結する工程と、
新たなパネルを第1パネルの長縁部に沿って変位させ、新たなパネル及び第1パネルの突出部の幾つかが互いに重なって、新たなパネルの短縁部が第2パネルの隣接した短縁部にスナップ嵌めする工程とを含む、方法を提供する。
【0049】
新たなパネル及び第1パネルの長縁部は、垂直方向移動及び水平方向移動に続き、長縁部の接合部に沿った変位によって、垂直方向及び水平方向で係止できる。このような係止は、垂直方向スナップ嵌め又は水平方向スナップ嵌めなしで行うことができる。短縁部のスナップ嵌めは、変位可能な係止エレメントを持つ機械的スナップ嵌めシステムが使用される場合には、低いスナップ嵌め抵抗で行うことができる。勿論、従来の一部品スナップシステムを使用してもよい。
【0050】
変位可能なタングを含む短縁部は、変位可能なタングを引き戻すため、隅部区分から挿入できるフック状工具で連結解除できる。次いで、他方のパネルを下張り床上に置いたまま、一方のパネルを上方に傾けることができる。勿論、これらのパネルは、上方に傾けることによって、又は接合部に沿って変位することによっても連結解除できる。
【0051】
短縁部は、変位可能なタングが、接合部に沿って非係止位置まで更に押すことができるように形成されている場合にも連結解除できる。
【0052】
本発明は、第6の特徴によれば、長縁部及び短縁部を持つフロアパネルを取り外す方法であって、短縁部を垂直方向で連結するため、短縁部には、第1フロアパネルの一つの縁部に設けられた変位可能なタング及び同様の第2フロアパネルの隣接した縁部のタング溝を含む係止システムが設けられている、方法を提供する。タング及び溝は、各々、突出部及びキャビティを含み、これらの突出部及びキャビティは、隣接した短縁部のうちの一方の突出部が、隣接した短縁部のうちの他方のキャビティと合う垂直方向非係止位置、及び隣接した短縁部の夫々の突出部のうちの幾つかが互いに垂直に重なった垂直方向係止位置を短縁部がとることができるように形成されている、方法において、
垂直方向係止位置において、変位可能なタングの縁部に圧力を加える工程と、
変位可能なタングを変位し、垂直方向非係止位置を得る工程と、
一方のパネルをその長縁部に沿って上方に傾けることによって、短縁部を互いから分離する工程とを含む、方法を提供する。
【0053】
この第6の特徴は、新たなパネルの短縁部を非常に簡単な方法で係止解除でき、タングを引き出すためにタングの縁部を掴む必要がないという利点を提供する。変位可能なタングは、縁部が、前に設置した隣接した列の既設のパネルの長縁部と出会っている場合には常に非係止位置にあるように設計できる。この方法は、縁部を垂直方向及び/又は水平方向に係止し及び係止解除する変位可能なタングを含むパネルの係止解除に使用できる。
【0054】
本発明は、第7の特徴によれば、フロアパネルの縁部に沿って互いに配置された突出部及びキャビティを、回転軸線を持つ回転工具で形成する方法を提供する。この方法は、
a)フロアパネルの縁部を工具と接触させる工程と、
b)パネルの縁部を工具に対し、回転軸線に関して本質的に平行に変位する工程とを含む。
【0055】
この形成方法により、突出部及びキャビティを非常に合理的な方法で高精度で形成できる。パネルの短縁部は、例えば、従来の方法で、製造ライン内で移動でき、突出部及びキャビティを形成するためにパネルを停止したり工具を移動したりする必要がない。
【0056】
切削歯が工具の外部分の限られた区分にしか配置されていないスクリューカッターや大型の回転工具等の幾つかの工具形体を使用できる。
【0057】
薄いフロアパネルで使用するのに適した、パネル縁部を垂直方向及び水平方向の両方向で係止するのに適した変位可能なタングは、一般的には、タングが接合部に垂直に挿入され、摩擦連結を使用する従来のタングよりも、変位溝への固定が困難である。従来の可撓性の又は変位可能なタングは、一般的には、ストリップの係止エレメントの上部分に亘って延びる平面に配置された変位溝に挿入される。変位可能なタングを溝に固定するためのこのような従来の係止システム及び方法は、上文中に説明した種類のパネルについては適当でない。
【0058】
この問題点を解決するため、本発明は、第7の特徴によれば、変位可能なタングを変位溝に連結する方法を提供する。この方法は、
1.幾つかの変位可能なタングを含む変位可能なタングをタングブランクから分離する工程と、
2.変位可能なタングを接合部に沿って側方に挿入することによって、変位可能なタングをパネル縁部の変位溝に連結する工程とを含む。
【0059】
多数のタング列を含むタングブランクでタングを提供できる場合には、好ましくは変位可能なタングを製造し、これをパネルの縁部に固定する上での費用構造、製造能力、及び融通性を大幅に改善できる。このようなタングブランクは、上文中に説明した実施例ばかりでなく、周知の係止システム、例えば図1乃至図3を参照して説明したシステムでも使用できる。本発明は、第9の特徴によれば、各列に少なくとも二つのタングが設けられた、幾つかの列をなして配置された幾つかの変位可能なタングを含むタングブランクを提供する。
【0060】
変位可能なタングが少なくとも一つの部分、好ましくは、上下の接触面が隣接した溝に係止する中間部分を持つ場合、薄いフローリングの係止を改善できる。このようなタングは、上文中に説明した実施例ばかりでなく、例えば図1a及び図2cに示すシステムの周知の係止システムでも使用できる。
【0061】
本発明は、第10の特徴によれば、フロアパネルの側方に開放した溝に受け入れられるようになった細長い形状のタングを提供する。このタングは、溝に受け入れられたとき、フロアパネルの主平面と実質的に平行な平面内で変位できるように形成されている。タングは、面取りを施した又は丸味を付けた縁部部分及び上下の接触面を含む中間区分を含む。これらの接触面は、隣接した溝内に係止し、隣接した縁部が垂直方向に変位しないようになっている。
【0062】
上述の実施例又は図1c及び図3cに示す周知の係止システムに従って、例えば新たな列のパネルの長縁部タングによって変位可能なタングの縁部に加えられた側方への圧力により接合部に沿って変位する変位可能なタング又は係止エレメントを含む係止システムは、長縁部タングの傾け中に上方への圧力を発生する。この圧力により、変位可能なタングの縁部のところの隅部区分が、制御されていない態様で持ち上げられる場合がある。これは、縁部及び好ましくは長縁部タングの先端が、傾け中に発生する垂直方向摩擦力を低減するようになっている場合には、回避できる。
【0063】
本発明は、第11の特徴によれば、フロアパネルの側方に開放した溝に受け入れられるようになった細長い形状のタングを提供する。このタングは、溝に受け入れられたとき、前記タングの縁部部分に側方への圧力が加わったときに接合部に沿って変位できるように形成されている。前記縁部部分は、係止中の垂直方向摩擦力を低減するように、本質的に面取りが施された縁部を有する。
【0064】
本発明は、第12の特徴によれば、パネルの縁部に挿入される別体の部品を含む係止システムを製造する機器を提供する。この機器は、幾つかの切削工具が設けられた両端ほぞ取り盤、別体の部品をパネル縁部に挿入するようになったプッシャを持つ挿入デバイス、パネルを切削工具及び挿入デバイスに対して変位するようになった移送デバイス、及び制御システムを含む。挿入デバイスは、一つの製造ユニットとして両端ほぞ取り盤と一体化されており、プッシャ及び移送デバイスは、移送デバイス及びプッシャを制御する同じ制御システムに連結されている。
【0065】
「単一の/特定の(エレメント、デバイス、構成要素、手段、工程、等)」についての全ての言及は、特段の記載のない限り、少なくとも一つのエレメント、デバイス、構成要素、手段、工程、等に関するものと広く解釈されるべきである。
【0066】
ほぼ全ての実施例は、主として説明を簡単にするため、隣接した縁部を水平方向で係止する係止ストリップ及び係止エレメントを持つストリップパネルに設けられた別体のタングに関して説明したものである。別体のタングは、係止エレメントと協働する係止溝を含む溝パネルの縁部に配置できる。
【図面の簡単な説明】
【0067】
【図1】図1a乃至図1dは、従来技術の係止システムを示す図である。
【図2】図2a乃至図2cは、従来技術の係止システムの実施例を示す図である。
【図3】図3a乃至図3cは、従来技術の係止システムの実施例を示す図である。
【図4】図4a乃至図4cは、本発明の基本的実施例による係止システムを示す図である。
【図5】図5a乃至図5cは、変位可能なタングを側方に押すことによる係止を示す図である。
【図6】図6a乃至図6hは、短縁部の係止の幾つかの工程を示す図である。
【図7】図7a乃至図7dは、本発明の一つの特徴による四枚のパネルの係止を示す図である。
【図8】図8a乃至図8fは、設置中のパネルの断面を示す図である。
【図9】図9a乃至図9dは、パネルと一部品をなして形成された係止システムを示す図である。
【図10】図10a乃至図10cは、一部品係止システムを持つパネルの設置を、係止中のパネルの変位と組み合わせて示す図である。
【図11】図11a乃至図11cは、傾け位置連結に基づく変形例の設置方法を示す図である。
【図12】図12a乃至図12fは、パネルと一部品をなして形成された、長縁部に設けられた係止システムを示す図である。
【図13】図13a乃至図13fは、長縁部の変位及び短縁部のスナップ嵌めによりパネルを係止する方法を示す図である。
【図14】図14a乃至図14eは、長縁部に突出部を持つ幾つかのパネルの係止を示す図である。
【図15】図15a乃至図15eは、長縁部及び短縁部に突出部を持つパネルの係止方法を示す図である。
【図16】図16a乃至図16cは、垂直方向変位及び/又は水平方向変位で連結できる一部品係止システムを示す図である。
【図17】図17a乃至図17eは、カッター原理に従って突出部を形成する方法を示す図である。
【図18】図18a乃至図18eは、鋸ブレード原理で突出部を形成する方法を示す図である。
【図19】図19a乃至図19eは、スクリューカッター原理に従って突出部を形成する方法を示す図である。
【図20】図20a乃至図20dは、スクリューカッター工具の一例を示す図である。
【図21】図21a乃至図21cは、特別に設計された鋸ブレードで木製フローリングに突出部を形成する方法を示す図である。
【図22】図22a乃至図22fは、別体の部品をパネル縁部に連結する機器を示す図である。
【図23】図23a乃至図23eは、別体の部品を接合部に沿って挿入することによって縁部に連結する方法及び幾つかのタングを含むタングブランクを示す図である。
【図24】図24a乃至図24cは、係止システムの幾つかの実施例を示す図である。
【図25】図25a乃至図25dは、変位可能なタングの幾つかの実施例を示す図である。
【図26】図26a乃至図26eは、垂直方向に延びるスナップフックを持つ楔状タング突出部及び係止システムを示す図である。
【図27】図27a乃至図27fは、垂直方向でオフセットした溝を持つ係止システムの実施例を示す図である。
【図28】図28a乃至図28eは、側方から押す代わりに接合部に沿ってスナップ嵌めを行う実施例を示す図である。
【図29】図29a乃至図29eは、側方から押す代わりに旋回作用を行う実施例を示す図である。
【図30】図30a乃至図30dは、隣接した縁部を垂直方向(D1)及び水平方向(D2)に係止する変位可能なタングの実施例を示す図である。
【図31】図31a乃至図31eは、隣接した縁部を垂直方向及び水平方向で係止する変位可能なタングの実施例を示す図である。
【図32】図32a乃至図32dは、隣接した縁部を垂直方向及び水平方向で係止する変位可能なタングの実施例を示す図である。
【図33】図33a乃至図33cは、変位可能なタングが係止ストリップの外部分に設けられた溝に係止する実施例を示す図である。
【図34】図34a乃至図34dは、アンダーカット溝を形成する製造方法を示す図である。
【図35】図35a乃至図35cは、アンダーカット溝を形成する変形例の製造方法を示す図である。
【図36】図36a乃至図36dは、接合部に沿った挿入により別体の部品を縁部に連結する方法を示す図である。
【図37】図37a乃至図37cは、別体の部品の連結を示す図である。
【図38】図38a乃至図38cは、別体の可撓性部分を含む係止システムの連結を示す図である。
【図39】図39a乃至図39dは、別体の部品の連結及びタングブランクの垂直方向供給を示す図である。
【図40】図40a乃至図40dは、旋回を用いた別体の部品の連結を示す図である。
【図41】図41a乃至図41eは、別体の部品を縁部に連結するための変形例の方法を示す図である。
【図42】図42a乃至図42bは、変位可能なタングを打抜きによって形成する方法を示す図である。
【図43】図43a乃至図43gは、従来技術の係止システムで本発明の原理を使用する方法を示す図である。
【図44】図44a乃至図44dは、係止中の摩擦を低減するため、変位可能なタングの縁部部分を形成する方法を示す図である。
【図45】図45a乃至図45dは、可撓性縁部区分を持つ実施例を示す図である。
【図46】図46a乃至図46bは、タングを隣接した溝内に変位するのに使用できるキャビティが係止ストリップに形成された実施例を示す図である。
【図47】図47a乃至図47cは、従来技術の係止システムを改良するためにキャビティを使用する方法を示す図である。
【図48】図48a乃至図48hは、可撓性タング及び変位可能なタングの幾つかの実施例を示す図である。
【図49】図49a乃至図49bは、別体の部品を縁部に二つのプッシャで連結する方法を示す図である。
【図50】図50a乃至図50gは、係止中に自動的に正しい位置に変位される変位可能な部分を持つ実施例を示す図である。
【図51】図51a乃至図51eは、変位可能なタングを持つ係止システムの係止解除及び突出部を一つしか備えていない変位可能なタングによる係止を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0068】
図4aは、本発明による垂直方向押し重ね係止システムを持つパネルの一実施例を示す。短縁部4a及び4bは、一方の縁部の変位溝40に連結された変位可能なタング30を含む。このタングは、一方の縁部を隣接した縁部にを垂直方向で係止するため、隣接した縁部のタング溝20と協働する。変位可能なタング30及びタング溝20は、突出部31a、31b、及びキャビティ33a、33bを含む。変位可能なタング30に設けられた突出部31aは、垂直平面VP及び縁部の上部分を越えて水平方向に延びている。更に、短縁部の一方の縁部には、係止エレメント8を含む係止ストリップ6が設けられている。係止ストリップ6は、これらの短縁部を水平方向で係止するため、隣接した縁部の係止溝14と協働する。パネルの設置は以下のように行われる。第1列R1の第1パネル1’’を第2列R2の第2パネル1に連結する。新たなパネル1’の長縁部5aを第1パネル1’’の長縁部5bに向かって、約25°乃至30°の一般的な設置角度で移動し、隣接した縁部に押し付け、その長縁部5aを第1パネル1’’の長縁部5bに傾けによって連結する。この傾け作用は、更に、新たなパネル1’の短縁部4bを第2パネル1の短縁部4aに連結する。重ねパネル1’は、垂直平面VPに沿った複合垂直方向旋回移動及び第2パネル1の上縁部と新たなパネル1’の上縁部との間の接触によって、ストリップパネル1に水平方向で係止できる。上タング突出部31aは、傾け中、タング溝20のキャビティ33bを通過する。縁部4a、4bは、この段階では垂直方向で係止されておらず、再び上方に傾けることができる。プレス縁部32を持つ変位可能なタング30の縁部区分が、第2パネル1の長縁部5bのところで露呈している。プレス縁部は、新たなパネル1’及び第2パネル1を下張り床上に平らに敷設したとき、短縁部4aに沿って側方に押すことができる。変位可能なタング30は、上タング突出部31aが下タング溝突出部31bと重なるように短縁部4aと本質的に平行に変位でき、このように重ねることにより、隣接した短縁部4a、4bを垂直方向で係止する。圧力は、接合部と平行に加えられ、係止中に縁部が分離する危険がなくされる。設置前に縁部が幾分歪んでいる場合でも、全押圧力を使用してパネルを同じ平面内に係止できる。係止システムは、縁部が尖っている(面取りが施してない)木製フローリングの係止に特に適している。
【0069】
突出部及びキャビティは、幾つかの方法で形成できる。鋸ブレード原理を使用でき、この場合、好ましくは幾つかの鋸ブレードが突出部及びキャビティを形成する。カッター原理を使用してもよい。この場合、各キャビティに一つづつの幾つかのカッターを使用する。非常に効率がよい方法は、スクリューカッター原理である。特にパネル位置が工具位置及び工具の回転速度に関して正確に同期された場合、突出部及びキャビティを、非常に対費用効果に優れた方法で、連続的製造ラインで、非常に高精度で製造できる。外工具部分の限られた区分だけに切削歯が配置された大型の回転工具を使用してキャビティ及び突出部を形成してもよい。この他にレーザーカッティング法又は打抜き法がある。全ての方法を別々に使用してもよいし組み合わせて使用してもよい。
【0070】
図4bは、非係止位置の変位可能なタング30を示す平面図である。タング突出部31aは、垂直方向で、溝キャビティ33bと重ねて配置されている。図4cは、タング突出部31a及び溝突出部31bが互いに重なるように、側方圧力Pにより変位可能なタング30を変位した係止位置を示す。
【0071】
係止システムは、タングに設けられた一つの突出部31a、及びタング溝に設けられた一つのキャビティ33bで形成されていてもよい。しかしながら、タング及びタング溝は、好ましくは接合縁に沿って形成された、互いの間の中間距離が本質的に同じ幾つかの突出部及びキャビティを含むのが好ましい。突出部は、好ましくは、本質的に同じでなければならない。キャビティもまた、好ましくは、本質的に同じでなければならない。これらは、突出部よりも大きくなければならず、突出部の中間距離と適合しなければならない。
【0072】
図5aは、本発明による係止システムの断面を示す。変位溝40は、垂直方向変位を必要としないため、従来技術のシステムにおけるよりも遥かに小さくできる。例えば、溝深さGDがフロア厚FTの約0.5倍又はこれよりも小さい変位溝及び溝深さGD’がフロア厚FTの約0.4倍又はこれよりも小さいタング溝により、十分な係止強度を得ることができる。非限定的例として、タング幅TWは、好ましくは、約5mm乃至6mmであってもよいと言うことができる。これは、タングの幅がフロア厚よりも小さくてもよいということを意味する。タングの厚さTTは、フロア厚の約0.2倍又はこれよりも小さくてもよい。非限定的例として、タング厚は、好ましくは、約1.5mmであってもよいと言うことができる。これにより、厚さが5mm乃至10mmの薄いフロアパネルを垂直方向(D1)及び水平方向(D2)で係止するのに非常に適した係止システムが提供される。幅が5mmよりも小さく、厚さが1mmよりも小さい変位可能なタング30により、強固な係止が得られた。変位溝及びタング溝の各々の深さが2mmよりも小さい実施例もまた製造されてきた。
【0073】
図5bは、非係止位置の変位可能なタング30を示す平面図である。タング突出部31aは、このような非係止位置では、垂直方向で、溝キャビティ33bと重ねて配置される。突出部の大部分は、この実施例では、好ましくは、同じであり、中心から中心まで計測した中間距離34は本質的に同じである。好ましい距離は、フロア厚の1倍乃至2倍である。中間距離が約10mmの突出部で強固な係止が得られた。図5cは、好ましくは変位可能なタング30の突出縁区分32に加えられた側方圧力Pにより、変位可能なタング30を、タング突出部31a及び溝突出部31bが互いに重なるように、接合部に沿って変位した係止位置を示す。変位は、好ましくは、突出部35の長さとほぼ同じでなければならない。長さが約4mmの突出部で強固な係止が得られた。変位可能なタング30は、好ましくは、例えば可撓性摩擦連結部36を用いる方法、ワックスを用いる方法、又はタングと溝との間の摩擦だけを使用する方法等の多くの方法で変位溝40に連結できる。摩擦連結部36は、図示の実施例では、変位溝40の上部分又は下部分に対して垂直方向圧力を発生する可撓性タップとして形成されている。このような摩擦連結部には、製造中に溝の開口部が変化しても、変位可能なタング30が変位溝40内に確実に固定されるという利点がある。このような摩擦連結部により、所定の摩擦力で変位を行うことができる。
【0074】
図6a乃至図6hは、本発明による短縁部の一区分の係止を四つの工程で示す。この実施例では、図6a及び図6bに示すように、新たなパネル1’の短縁部を第2パネル1に向かって垂直に移動する。タング突出部31aはキャビティ33bと合っており、溝突出部31bに関してオフセットしており、溝突出部31bの下の平面内に配置される。更に垂直方向に移動することにより、タング突出部31aが溝キャビティ33bに入り、勿論、溝突出部31bがタングキャビティ33aに入る。図6e乃至図6fは、パネル1、1’が垂直方向で連結されており、下張り床上の同じ平面内に平らに敷設された位置を示す。図6g及び図6hは、最終的垂直方向係止位置を示す。この位置では、変位可能なタング30を接合縁に沿って変位することにより、突出部31a、31bが互いに重なっている。
【0075】
この設置方法及び係止システムを図7a乃至図7dに更に詳細に説明する。図7aは、新たな列を設置するとき、長縁部5aの傾け中に長縁部タング10が発生する側方圧力Pによってプレス縁部32を接合部に沿って変位する方法を示す。変位は、最初の工程では、主として、長縁部タング10を、長縁部5a、5bの上部分が互いに近づき、好ましくは接触するまで、直線的に変位することによって行われる。図7bは、変位可能なタング30がその最終係止位置にある、係止位置を示す。最終的な係止は、旋回作用によって行われる。旋回作用により、タング10の先端及び変位可能なタング30を長縁部のタング溝9内に更に変位する。この係止距離LDは、タング10の先端及びプレス縁部32の形状に応じて、例えばフロア厚FTの0.05倍乃至0.15倍で変化してもよい。係止エレメント8及び係止溝14は、この傾け−変位工程の主部に亘り、全体に接触している。長縁部5aに設けられたタング10は、この最終係止工程中、プレス縁部32に大きな圧力を発生し、短縁部4a、4bは、垂直方向で互いにしっかりと係止できる。図7cは、短縁部4a、4bが垂直方向で係止する前の第2パネル1及び新たなパネル1’の位置を示し、図7dは、第3パネル1aのタング10が変位可能なタング30をその最終係止位置まで変位した場合の係止位置を示す。
【0076】
設置中に設置者によって、第3パネルの傾けによってでなく例えば工具で加えられた圧力Pをプレス縁部32に加えることによって、タングを変位してもよいということは明らかである。更に、変位可能なタング30を、設置中に、パネルの縁部に連結してもよいということは明らかである。
【0077】
図8a及び図8bは、これらの図において木製フローリングであるフロアボードの係止、及び垂直方向押し重ね原理による係止を示す。変位可能なタング30は、この実施例では、一つの長縁部5aのタング側10のほぼ上縁部のところで終端し、そのプレス縁部32が他方の長縁部5bの溝側9から突出するようにフロアボードに固定されている。これを図8a、図8c、及び図8dに示す。図8eに示すように、第3パネル1aを傾けによって第2パネル1に連結する。そのタング10は、変位可能なタング30のプレス縁部32に押し付けられる。図8fは、第1パネル1’’の長縁部のタング溝9の内部分から間隔が隔てられた一方の縁部区分Es1、及び第3パネル1aのタング10の先端と接触した他方の縁部区分即ちプレス縁部32を持つタング30を変位する方法を示す。この設置原理により、変位可能なタング30の初期位置に応じて、ストリップに設けられた長縁部タング部分を又はタングの下の長縁部ストリップを用いて、フロアを両方向に設置できる。約0.5mm乃至3mmの変位により非常に強固な係止がなされると言うことができる。
【0078】
図9a乃至図9dは、本発明の第1の特徴による一実施例を示す。この実施例では、短縁部の垂直方向係止は、パネルを短縁部に沿って変位することによって行われる。タング及びタング溝に設けられた突出部31a、31b、及びキャビティ33a、33bは、パネルコアと一部品で形成されていてもよいし、別体の材料で形成され、パネルに連結されていてもよい。図9dは、ストリップ6及びその係止エレメント8が突出部及びキャビティを含む実施例を示す。このような実施例は、タング突出部31aの形成を簡単にするのに使用できる。これは、タング突出部31aを形成するとき、ストリップ6を通して切削を行うことができる工具を使用できるためである。
【0079】
図10a、図10b、及び図10cは、変位不能な固定タング31a、31bを持つ実施例の設置を示す図である。新たなパネル1’の短縁部4bを、同じ列の第2パネルの隣接した短縁部4aに、突出部31aがキャビティ33bを通過するように、好ましくは垂直方向移動で連結し、水平方向で係止する。その後、短縁部4a、4bを、互いに関し、隣接した縁部に沿って、長縁部5a、5a’が、図10bに示すように、同じ直線に沿って整合するように水平方向係止位置まで変位させ、垂直方向及び水平方向で係止し、これによって突出部31a、31bを互いに重ねる。その後、二つのパネル1、1’の長縁部5a、5a’を、第1パネル1’’に、好ましくは、図10cに示すように傾けによって連結する。
【0080】
図11a、図11b、及び図11cは、互いに対して角度をなした位置にあり、長縁部の上部分が接触した第1パネル1’’及び第2パネル1についてこのような連結を行うことができることを示す。次いで、新たなパネル1’の短縁部を、下張り床に対して角度をなした位置にある第2パネル1の隣接した短縁部に、図10aに示すのと同じ方法で垂直方向移動により連結する。次いで、新たなパネル1’を、その短縁部が第2パネル1の短縁部に連結された角度をなした位置で、その長縁部が第1パネル1’’の長縁部と出会うまで変位させる。次いで、新たなパネル1’及び第2パネル1を下ろし、新たなパネル1’を、第1パネル1’’及び第2パネル1に対し、垂直方向及び水平方向で機械的に係止する。
【0081】
上述の設置方法の利点は、短縁部を傾けなしで連結でき且つ水平方向に係止できるということである。これは、パネルが長い場合や、傾けを使用できない部屋の隅やドアの周囲
で設置が行われる場合に有利である。
【0082】
図12a乃至図12fは、垂直方向移動による係止を可能にする突出部を短縁部に形成する基本的原理を示す。この原理は、長縁部5a、5bに突出部37a、37b及びキャビティ38a、38bを形成するのにも使用できる。これらの突出部及びキャビティにより、一つの長縁部を別の隣接した長縁部に向かって水平方向に移動することにより係止を行うことができる。図12e及び図12f及び図12aは、二つの長縁部5a及び5bを同じ平面内で水平方向で連結でき、ストリップパネル5bの突出部37aが溝パネル5aのキャビティ38bと合い、溝パネル5aの突出部37bがストリップパネル5bのキャビティ38aと合うように互いに垂直方向で係止できるということを示す。その後、前記突出部が水平方向で互いに重なるように、長縁部5a、5bを長縁部に沿って変位させる。この場合、一つの突出部が他の突出部の後側に位置決めされ、図12aに示すようにこれらの突出部が縁部を水平方向に係止する。
【0083】
図13a−図13eは、図12a乃至図12fに示す長縁部係止システムを持つフロアパネルの設置を詳細に示す。図13a及び図13bに示すように、長縁部5a及び5bを同じ平面内で水平方向に連結し、互いに対して垂直方向で係止する。これはストリップパネル5bの突出部37aが溝パネル5aのキャビティ38bと合い、溝パネル5aの突出部37bがストリップパネル5bのキャビティ38aと合うように行われる。次いで、前記突出部が水平方向で互いに重なるように長縁部5a及び5bを互いに沿って変位し、縁部を垂直方向で係止する。短縁部4a及び4bは、水平方向スナップ嵌めによって係止されてもよい。このスナップ嵌めは、好ましくは、図13dに示す可撓性係止エレメント8’を含むスナップ嵌めシステムによって行われる。このような設置方法は、図13fに示すように、両側に装飾面が設けられた両面パネルの係止に使用できる。
【0084】
図14a及び図14bは、二つのフロアボードの短縁部を連結する場合、長縁部に設けられた突出部37a、37b及びキャビティ38a、38bが、縁部に沿って、良好に定められたパターンを形成するように、好ましくは、同じ中間距離で分配されることが重要であり、このようなパターンは個々のパネルの主パターンと対応するということを示す。この好ましい実施例によるフロアボードは、連結された二つのフロアボード1a、1’’の隣接した突出部37a’、37a’’の中間距離が、これらの二つのフロアボード1a又は1’’のうちの一方の二つの突出部37a’’、37aの中間距離と本質的に同じであることを特徴とする。図14cは、接合されており且つ垂直方向及び水平方向で係止された第1列の二つの連結されたフロアボード1a、1’’に沿って変位させた第2フロアボード1を示す。図14d及び図14eは、第2列の新たなパネル1’の長縁部を第1列の第1パネル1’’の長縁部に向かう水平方向移動で係止し、前記長縁部に沿って摺動し、最終的には、同じ第2列の第2パネル1の隣接した短縁部に水平方向スナップ嵌めで連結する方法を示す。
【0085】
図15a乃至図15eは、長縁部に突出部が設けられたパネルの別の設置方法を示す。図15aは、第2列の第2パネル1及び新たなパネル1’の隣接した短縁部を、例えば傾け、水平方向スナップ嵌め、又は接合部に沿った挿入によって垂直方向及び水平方向で係止できるということを示す。次いで、第2パネル1が完全には係止されていない場合、新たなパネル1’を変位し、第1列の第1パネル1’’の隣接した長縁部に連結する。これにより、突出部を長縁部に設けられたキャビティと合わせることができる。その後、第2パネル1及び新たなパネル1’を、連結された長縁部に沿って変位させ、垂直方向及び水平方向で係止できる。
【0086】
図15b乃至図15eは、別の設置方法を示す。第2パネル1及び新たなパネル1’の短縁部を、これらの短縁部を垂直方向及び水平方向で連結することによって係止できる。これに続き、突出部が互いに重なるように、及び隣接した長縁部の上部分が図15b乃至図15dに示すように接触するまで短縁部に沿って変位させる。長縁部は、最終的には、第2パネル1及び新たなパネル1’の両方を、隣接した列に設置されたパネルの長縁部に沿って変位させることによって係止される。これにより、隣接した長縁部の突出部を、図15eに示すように、水平方向で重なった位置にする。
【0087】
長縁部は、列全体が変位されるまで、摩擦により互いに保持されるような形態を備えている。突出部は、縁部に沿った変位により自動的に整合される。好ましくは、これらの突出部は、縁部を互いに押し付けるように、長さ方向で楔状をなしていてもよい。個々の列は、一つの列の最初のパネル及び最後のパネルと隣接した壁との間に挿入された、例えば摩擦、接着剤、又は可撓性材料により、設置後に互いに対して摺動しないようにできる。スナップ嵌めし、又は係止システムとの摩擦一体化を形成し、パネルを長さ方向位置で係止し、摺動を阻止する機械的デバイスを使用してもよい。
【0088】
図16a、図16b、及び図16cは、図9及び図12に示す実施例を組み合わせることができ、適合する突出部31a、31b及びキャビティ33a、33bを含む隣接した短縁部を垂直方向移動及び/又は水平方向移動で連結でき、突出部31a、31bが互いに重なり、隣接した縁部を垂直方向で係止し、係止エレメント8が係止溝14に進入し、隣接した縁部を水平方向で係止するように隣接した縁部に沿って変位することにより垂直方向及び水平方向で係止できるということを示す。このような係止システムは、短縁部を図15b乃至図15dに従って係止するのに使用できる。
【0089】
図17a乃至図17eは、キャビティ33b及び突出部31bをカッター原理に従って形成する製造方法を示す。各キャビティに一つづつ、幾つかのカッター70を使用できる。この原理は、長縁部及び短縁部でタング及び/又はタング溝側について使用できる。形成は、輪郭の切断前に行ってもよいしその後で行ってもよい。
【0090】
図18a乃至図18eは、上述の形成方法を鋸ブレード原理で使用してもよいということを示す。鋸ブレード原理では、好ましくは同じ軸線に取り付けられた幾つかの鋸ブレードが突出部31b及びキャビティ33bを形成する。
【0091】
図19a乃至図19eは、上述の突出部31b及びキャビティ33bをスクリューカッター原理で形成する方法を示す。このような形成方法は、特にパネル位置が工具位置及び工具の回転速度に関して正確に同期される場合、非常に対費用効果に優れた方法で連続的生産ラインで高精度で行うことができる。スクリューカッター72は、別の機器として使用でき、又は更に好ましくは、両端ほぞ取り盤の一体の工具位置として使用できる。別体の制御システムを備えていてもよく、又は更に好ましくは、両端ほぞ取り盤の主制御システム65と一体の制御システムを備えていてもよい。縁部を、スクリューカッター工具72の回転軸線ARに対し、本質的に平行に変位する。任意の形状の丸味のある、又は尖った部分を製造できる。切削は、輪郭の切断前に、後に、又は輪郭の切断と関連して行うことができる。短縁部を形成する場合、長縁部及び少なくとも短縁部係止システムの主部を形成した後、最終工程の一つとしてこの方法を使用するのが好ましい。幾つかの実施例では、タング溝20の形成前に突出部及びキャビティを溝側に形成するのが好ましい。これにより、キャビティ及び突出部の内壁に残る繊維屑や細屑の量を低減する。
【0092】
パネル縁部に形成されたキャビティ33bの長さ方向位置は、図19cに示すように、パネル縁部と接触する第1進入工具歯56aの位置で決まる。これは、工具の回転を、工具に向かって移動するパネル縁部に合わせて調節しなければならないということを意味する。このような調節は、移送チェーン又はベルト、又はチェーンやベルトを移動する駆動デバイスの速度を計測することによって行うことができる。これは、短縁部を形成する場合には適当である。これは、チェーンが、一般的には、非常に正確な中間距離で位置決めされたチェーンドッグでパネルを変位するためである。別の態様では、スクリューカッター工具72に近づく場合のパネルの位置を計測することによって調節を行ってもよい。この態様は、例えば、長縁部を機械加工する場合に使用してもよい。
【0093】
図示のスクリューカッター工具72の直径53は、好ましくは、入口側ESの直径が反対側の出口側の直径よりも小さくなければならない。しかしながら、スクリューカッター工具72は、全長54に亘って同じ直径53を備えていてもよい。このような工具形体では、パネル縁部の送り方向に関して回転軸線を僅かに角度をなして配置することによって、切削深さを大きくできる。
【0094】
工具形体のピッチ55がキャビティ及び突出部の中間距離を決定する。従って、接合部のかなりの長さに亘り、多数のキャビティ及び突出部を非常に正確な中間距離で形成するのが非常に容易である。
【0095】
スクリューカッターの歯56は、好ましくは、工業用ダイヤモンドで形成されなければならない。工具の直径53は、好ましくは約50mm乃至150mmであり、工具の長さ54は、約30mm乃至100mmである。各工具の切削深さは、好ましくは、0.05mm乃至0.2mmである。
【0096】
図20a、図20b、及び図20cは、HDF材料製のコアを持つ厚さが6mm乃至10mmの積層フローリングの縁部にキャビティ及び突出部を形成するように設計されたスクリューカッター72の一例を示す。このスクリューカッター72は32個の歯56を備えている。各歯の切削深さは0.1mmであり、これにより3.2mmの壁を持つキャビティを形成できる。ピッチは10mmであり、歯は5列の螺旋をなして位置決めされている。直径53は80mmであり、長さ54は50mmである。回転速度は約3000rpmである。このことは、送り速度が、3000×10=30000mm/分、即ち毎分30mであるということを意味する。送り速度は、回転速度が4000rpmまで上昇する場合には、毎分40mまで上昇できる。ピッチは20mmまで増大でき、これにより送り速度を更に毎分80mまで上昇できる。スクリューカッターは、短縁部係止システムの製造で一般的に使用されている毎分55mの従来の送り速度を容易に満たすことができる。更に、スクリューカッターは、短縁部に立体的な溝を形成するとき、必要な場合に送り速度を毎分200mにできるように設計されていてもよい。
【0097】
スクリューカッターは、一つ以上の入口56a及び二つの螺旋状歯列を備えていてもよく、これにより送り速度を大幅に上昇できる。
【0098】
縁部の隅部に関するキャビティの位置は、1.0mmよりも小さい許容差で形成できる。これは、本発明に従って高品質の係止システムを形成する上で十分である。
【0099】
チェーンドッグ間の中間距離は、ドッグ間の0.300mmのピッチで均等に分配されているのが有利である。10mmのピッチは、同じ位置を教示するためにスクリューカッターが正確に30回転しなければならないということを意味する。このことは、正確な位置に達するため、及び最終的製造許容差を越えるため、スクリューカッターを小さく調節しさえすればよいということを意味する。
【0100】
図20dは、図20a、図20b、及び図20cに示すスクリューカッター72で形成した、厚さが8mmの積層フローリングの縁部分1’を、表面を下に向けた状態で示す。タング溝20の下リップ22に突出部31b及びキャビティ33bが形成されている。キャビティ33bの内部分は外部分よりも小さく、工具の歯と同じ形状を有する。キャビティは、歯が工具内でずらされている場合、又は歯の回転がパネルの送りに合わせて完全には調節されていない場合には、歯よりも大きくてもよい。しかしながら、中間距離は、この場合でも同じである。
【0101】
フローリングの製造で使用されたことがなかったスクリューカッター原理は、不連続で平行でない立体的形状を持つ新たな係止システムを、特に長縁部に形成する可能性を開いた。この新たな製造方法により、突出部及びキャビティを含む上文中に説明した係止システムを非常に合理的で対費用効果に優れた方法で製造できる。この原理は、長さ方向で変化する装飾溝及び面取りの製造にも使用できる。
【0102】
図21a及び図21bは、突出部の形成を輪郭の切断前に行ってもよいということを示す。突出部31a及びキャビティ33aを持つ別体の材料62即ちパネルコアをフロアボードの縁部に連結してもよく、好ましくは木製フロア又は積層フロアの表面層60とバランシング層61との間に接着してもよい。上文中に説明した任意の製造方法を突出部の形成に使用できる。
【0103】
図21cは、鋸ブレードと同様の大型の回転工具73によって突出部及びキャビティを形成してもよいということを示す。回転工具73には、切削歯が工具本体の一部だけに設けられている。これは、スクリューカッター原理の簡単な変形例であり、各回転毎に一つのキャビティを形成する。工具の回転速度又はパネルの送り速度を調節することによって、キャビティ間の中間距離を変化できるという利点が得られる。しかしながら、高い速度に達すること及び十分な許容差を得ることが比較的困難である。更に、大きな直径は、幾つかの用途では不利である。
【0104】
図22a乃至図22fは、別体の部品、好ましくは、変位可能なタング30をパネル、好ましくはフロアパネルの縁部に挿入し固定するための方法及び挿入デバイス59を示す。幾つかの可撓性タング30を含むタングブランクTBを積み重ねデバイス58から分離デバイス57まで変位し、分離デバイス57のところで変位可能なタング30をタングブランクTBから分離し、好ましくは下平面まで垂直方向に変位する(図22a及び図22b参照)。下平面のところでプッシャ46が変位可能なタング30をパネル縁部の変位溝40に押し込む(図22d参照)。その後、図22e及び図22fに示すように新たなタングをブランクから分離できる。挿入デバイス59は、好ましくは、機械的係止システムを機械加工し形成する両端ほぞ取り盤(図示せず)と一体でなければならない。この原理の第1の利点は、フロアボードの縁部の変位及び位置決めに同じチェーン即ち移送デバイスを使用できるということである。第2の利点は、挿入デバイス及び両端ほぞ取り盤の制御に同じ制御システム65を使用できるということである。第3の利点は、チェーンドッグの中間距離が良好に、好ましくは同じであるように定められるようにチェーン及びチェーンドッグを適合できるということである。これにより、別体の部品を溝に正確に且つ容易に固定できる。第4の利点は、二つの別々の制御システムを持つ二つの別々の機器を使用する場合よりも投資費用が遥かに少なくて済むということである。この機器及び製造方法は、上文中に説明した実施例ばかりでなく、別体の部品を含む全ての係止システムで使用できる。
【0105】
本発明は、別体の部品が縁部に挿入された係止システムを製造するための機器を提供する。この機器は、両端ほぞ取り盤、並びにパネルを変位する移送デバイス、別体の部品を挿入するプッシャ46を持つ挿入デバイス59、及び制御システム65を含む。挿入デバイスは、一つの製造ユニットとして両端ほぞ取り盤と一体化されており、プッシャ及び移送デバイスは、移送デバイス及びプッシャを制御する同じ制御システムに連結されている。
【0106】
図23a乃至図23dは、別体のタング又は任意の同様のばらのエレメントの連結を示す。変位可能なタング30を、上文中に説明した方法に従って縁部の溝40にプッシャで連結する。プッシャは、好ましくは、タング全体を、又はタングの一つの縁部だけを連結できる。図23bは、変位可能なタング30を溝40内に更に深く連結するのに圧力ホイールPWを使用できるということを示す。図23dは、タングを一つの長縁部に関して位置決めするのに位置決めデバイスPDを使用できるということを示す。これは、ラインで連続した流れで行うことができる。
【0107】
図23eは、変位可能なタング即ち可撓性タング30を、タングブランクTBから、例えば打抜いた押出し形材から形成する方法を示す。これは、押出しによって形成されたタングブランクTBからタングを形成し、これらのタングを分離するために行われる。例えば打抜き又は熱によって、摩擦連結部を形成してもよい。変位可能なタング30は、HDF、合板、広葉樹材等の、木材繊維をベースとした材料から形成してもよい。任意の種類の材料を使用してもよい。
【0108】
図24a及び図24bは、溝20の下リップ22及びその突出部及びキャビティが、縁部に連結された別体の材料で形成された実施例を示す。係止システムは、変位可能なタング30及び/又は変位可能な下リップ22を含んでいてもよい。タング30は、突出部及びキャビティと一部品で形成されていてもよく、下リップだけが変位可能であってもよいということは明らかである。図24cは、垂直方向係止について上文中に説明した全ての原理を、フロアボードの水平方向係止に使用できるということを示す。垂直方向に延びる突出部及びキャビティを持つ別体の係止エレメント8’を、同様の突出部及びキャビティを持つ係止エレメント8と組み合わせてもよい。パネルを水平方向で係止するため、係止エレメント8’又はパネル縁部を変位してもよい。この場合、重なった突出部が互いに係止する。この図は、垂直方向係止用の可撓性タング30を持つ実施例を示す。従来の一部品タングを使用してもよいということは明らかである。
【0109】
図25a及び図25cは、変位可能なタング30の実施例を非係止位置で示す。図25b及び図25dは、係止位置にある。タング突出部31aは楔形状であってもよいし丸味が付けてあってもよく、タング溝キャビティ33bもまた、矩形や丸味のある形状等の様々な形状を備えていてもよい。丸味のある形状又は楔形状の突出部は、係止を容易にする。これは、変位中に徐々に重ねることができるためである。
【0110】
図26a及び図26bは、タング突出部が、水平方向平面に対して上方に傾斜した下接触面34を備えていてもよいということを示す。この下接触面は、縁部を垂直方向でしっかりと係止するため、変位中に溝突出部31b及び縁部をストリップ6の上部分に対して押し上げるのに使用できる。更に、溝突出部31bには、垂直方向で傾斜した壁が形成されていてもよい。
【0111】
図26c、図26d、及び図26eは、別体のタング30がフック35を備えていてもよいということを示す。これらのフック35は、垂直方向スナップ重ね中に溝突出部31bに自動的にスナップ嵌めし、溝突出部31bの上部分に対してグリップを提供する。フックは、垂直方向又は水平方向に延びていてもよく、これらの方向に撓んでもよい。
【0112】
本発明者が行った幾つかの試験によれば、高い垂直方向又は水平方向の負荷により、図27aに示すように、ストリップパネル1に亀裂Cが生じる場合がある。このような亀裂は、主として、タング溝20の下部分と係止溝14の上部分との間で生じる。この問題点は、主として薄いフローリング及び引張強度が低い比較的軟質のコアを持つフローリングと関係している。一般的には、このような問題点を、変位溝40’及びタング溝20’の位置を上方に移動するだけで解決するのは好ましくない。これは、ストリップパネル1に薄く壊れ易い上リップ22が形成されてしまうためである。
【0113】
図27bは、溝側に突出部7を備えた係止システムでこの問題点を解決できることを示す。この形状により、主に水平方向に延びるストリップ側1の幾つかの表面、例えば下接触面6a、及び変位溝40の上面40a及び下面40bを同じ工具で形成でき、これにより製造許容差を低減できる。
【0114】
図27cは、互いに関して垂直方向でオフセットした変位溝40及びタング溝30を含む係止システムによってもこの問題点を解決できるということを示す。変位溝40は、好ましくは、一方のパネル縁部(1)の水平方向第1平面H1内に配置され、タング溝30は、別のパネル縁部(1’)の水平方向第2平面H2内に配置される。水平方向第2平面H2は、水平方向第1平面H1よりもパネルの前面の近くに配置される。図27dは、オフセット溝を持つ係止システムで使用できる変位可能なタング30を示す。
【0115】
図27eは、係止エレメント8の上部分と交差する部分が水平方向係止平面LPの下に配置された変位可能なタング30を持つ係止システムを示す。これにより更に強固に係止できる。このような変位溝は、幾つかの工具が様々な角度で加工を行う、又はスクレーピング加工やブローチ加工を行う従来の方法で製造できる。
【0116】
図27fは、この原理は、幾つかの変更を加えることにより、従来技術の係止システムでも使用できるということを示す。この場合、可撓性タング30が、垂直方向スナップ嵌め又は側方に押すことにより、一方の溝から隣接したタング溝内に、主として縁部に対して垂直に変位する。
【0117】
図28a乃至図28eは、垂直方向スナップ重ね中に変位タング30が自動的に変位し、変位可能なタング30及びタング溝突出部が互いに重なる別の実施例を示す。変位可能なタング30は可撓性縁部区分32aを含み、この可撓性縁部区分32aは、重ね中、図28bに示すように圧縮される。この縁部区分32aは、パネル縁部が同じ平面内にあるとき、変位可能なタング30を元の位置に向かって押し戻し、図28cに示すように縁部を係止する。可撓性縁部区分は可撓性リンク32bとして形成されていてもよい。この可撓性リンク32bは、変位可能なタング30を引き戻し、縁部を係止する。これらの原理は、別々に使用してもよいし組み合わせて使用してもよい。図28d及び図28eは、重ね中にタング及びタング溝突出部31a、31bの楔状表面がどのように協働するのか、及び後方にスナップ嵌めし、垂直方向に係止するように変位可能なタング30を変位するのかを示す。このような楔状表面は、重ね中にタングを位置決めし、製造許容差を越えるのにも使用できる。
【0118】
図29a乃至図29eは、側方に押す代わりに、二つのパネル1、1’が同じ平面内にあるとき、これらのパネルの隣接した縁部を係止する上で旋回作用を使用できるということを示す。このような係止は、全くスナップ抵抗なしに、及び限定された分離力で行うことができる。図3a及び図29bに示す周知の旋回スナップタング30は、旋回延長部38を有する。この旋回延長部38は、図29cに示すように、タング30の旋回及び縁部の係止に使用できる。係止システムは、二つの別体の部品39、30を含んでいてもよい。一方の内部品39は、幅Wが増大する断面を有し、旋回延長部を垂直方向下方に旋回したとき、タング30を隣接した溝に押し込む。長縁部に向かって水平方向に旋回することによってもタングを変位できる。
【0119】
図30a乃至図30dは、変位可能なタング30を持つ係止システムを示す。この係止システムは、変位可能なタング30を、接合部に沿って、突出部が互いに重なるように変位したとき、縁部を、上文中に説明した実施例に従って垂直方向(D1)で係止するばかりでなく、水平方向(D2)でも係止する。変位可能なタング30は、少なくとも二つの係止エレメントを有し、各パネル縁部は少なくとも一つの係止エレメントを有する。各パネル縁部の係止エレメントは、好ましくは、パネルコアと一部品で形成される。変位可能なタング30は、図30aに示す実施例によれば、二つのタング係止エレメント42a、42bを含む。変位溝40及びタング溝20は、更に、パネルと一部品で形成された溝係止エレメント43a、43bを有する。これらの溝係止エレメントは、突出部31a、31bが互いに関して変位するとき、タング係止エレメントと協働し、隣接した縁部を水平方向で係止する。これらは、図8a乃至図8cに示すように互いに重なる。図30aは、縮尺通りに描いてあり、6.0mmの積層フローリングを示す。係止システムの製造は、大型の回転工具によって行われる。このような製造を容易にするため、係止システムは、下リップ縁部48a、48bを含む。下リップ縁部48a、48bは、変位可能なタング30と隣接した、外方及び下方に延びる角度をなした部分を有する。下リップ縁部48a、48bは、係止エレメント42a又は42bとは反対側のタング面に配置されている。この係止システムには、係止エレメントを持つストリップ及び後側の係止溝が設けられていないため、このような垂直方向押し重ねシステムは、非常に薄いフロアパネルでも形成できる。図30dは、係止エレメント42a、42b、43a、43bが、水平方向平面に対して約90°の角度をなした実質的に垂直な係止面47を持つ実施例を示す。下リップ縁部48a、48bは、本質的に垂直である。このような係止システムは、垂直方向係止強度及び水平方向係止強度を高くできる。係止面は、好ましくは、水平方向平面に対して30°よりも大きくなければならない。45°又はそれ以上の角度が更に好ましい。
【0120】
図31a乃至図31eは、変位可能なタング30が垂直方向及び水平方向で係止する、係止システムの別の実施例を示す。図31aは、変位可能なタング30に三つの係止エレメント42a、42b、及び42cが設けられた係止システムを示す。
【0121】
図31bは、下リップ48及び49を持つ係止システムを示す。これらの下リップ48及び49は、互いに垂直方向で重なり、縁部を垂直方向で係止する。変位可能なタング30は、重なった下リップ48及び49に向かって圧力を発生するように設計されていてもよい。これにより製造許容差及び垂直方向係止強度を改善できる。
【0122】
図31cは、隣接したパネル縁部の各々の下部分に二つの係止エレメント42a、43a及び42b、43bが設けられた係止システムを示す。この係止システムは、図8aの係止システムを上下逆にしたのと類似している。
【0123】
図31dは、八個の係止エレメント42a、42b、42a’、42b’、43a、43b、43a’、43b’を持つ係止システムを示す。変位可能なタング30は、本質的に水平方向スナップ嵌めで縁部に連結できる。図31eは、3+3の係止エレメントを持つ同様の係止システムを示す。
【0124】
これらの係止原理は全て、組み合わせることができるということは明らかである。例えば一方の縁部に図31aによる係止エレメントが設けられ、他方の縁部に図31d又は図31eによる係止エレメントが設けられていてもよく、全ての係止システムは、重なる下リップを備えていてもよい。
【0125】
図30a乃至図30d及び図31a乃至図31eに示す一部品係止エレメントは、アンダーカット溝として形成された内部分を備えている。しかしながら、図32a、図32b、及び図32cは、一部品係止エレメント43a、43bを溝にでなくパネルの後側に形成してもよいということを示す。これにより製造が簡単になる。タング係止エレメント42a、42bの内部分は、この実施例では、アンダーカット溝として形成されている。タング30は、例えば、機械加工、射出成形、又は押出しによって製造できる。これらの製造方法は、必要であれば、打抜きと組み合わせてもよい。タング30は、多くの様々な断面で形成できる。例えば、図32dに示すように、係止エレメントは、下リップが上リップを越えて延びていてもよい。このような実施例は、パネル縁部又はタングにアンダーカット溝がないため、製造が容易である。このような変位可能なタング30は、縁部に、傾け、スナップ嵌め、又は縁部に沿った挿入によって連結できる。
【0126】
図33a、図33b、及び図33cは、変位可能なタング30を溝パネル1’に配置できる実施例を示す。変位可能なタング30は、ストリップ6の外部分に配置された溝に係止する。
【0127】
図34a乃至図34dは、図8a、図8b、及び図8cに示す係止システムに係止エレメント43aを形成するための形成方法を示す。第1工具位置T1は、例えば、水平溝を形成できる。次の工具位置T2は、アンダーカット溝40aを形成でき、最後に、第3工具位置T3で仕上げカッターが縁部の上部分を形成できる。
【0128】
図35a、図35b、及び図35cは、図31bによる係止システムを形成する方法を示す。例えば回転工具T1で水平溝を形成する。この場合では垂直方向係止面を持つアンダーカット溝40aは、任意の角度を備えていてもよく、ブローチ加工によって形成できる。この場合、パネルを固定工具に対して変位する。固定工具は、幾つかの小さな僅かにオフセットした工具ブレードを持つナイフのように切削を行う。
【0129】
図36a乃至図36dは、変位可能なタング30を溝と平行に、溝に沿って挿入する、変位可能なタング30を変位溝40に挿入する方法を示す。この方法は、任意のタングについて使用できるが、係止エレメントを持つ変位可能なタングに特に適している。タング30を、好ましくは、タングブランクから分離し、変位溝40と一直線上に並んだ位置まで移動し、ここで一つ又は幾つかのタングホルダ44a、44bによって所定位置に保持する。パネル1を変位可能なタングと本質的に平行に変位し、縁部分を変位溝40に挿入し、好ましくは、一つ又はそれ以上のガイドユニット45a、45bによって溝に更に押し込む。変位可能なタングを、好ましくはパネル縁部によってタングホルダ44a、44bから解放する。パネル縁部は、ホルダを、例えば回転により縁部から遠ざける。
【0130】
図37a、図37b、及び図37cは、タングが溝内に本質的に垂直方向にスナップ嵌めするようにタングを溝に挿入する方法を示す。タング全体又はタングの一部だけをスナップ嵌めで挿入できる。これによって、プッシャ46がタング30の縁部を溝40の一部に押し込む。タングの残りの部分は、上文中に説明した方法で、接合部に沿って挿入できる。スナップ嵌め連結は、図37bに示すように、パネル縁部に設けられた可撓性リップによって、及び/又は図37cに示すように、タング30に設けられた可撓性リップによって行うことができる。
【0131】
図38a及び図38bはパネル縁部を互いに向かって本質的に水平方向に移動することにより、本発明による係止システムを係止できるということを示す。パネル縁部は、その後、側方に押すことによって係止できる。更に、係止システムは、変位可能なタングが、係止前に、突出部が互いの前方で整合する位置に配置された場合には、スナップ嵌めだけで係止できる。このような設置は、例えば、パネルの傾けが不可能である場合に使用できる。図38cは、摩擦連結の代わりに係止エレメント42a’、43a’を使用してもよく、これにより設置中にタングを溝40内に保持することを示す。
【0132】
図39a乃至図39dは、別体のエレメント、好ましくはタングを溝内に連結するための別の方法を示す。タング30をパネル縁部に向かって垂直方向に供給でき、水平方向プッシャによって連結できるのが有利である。問題点は、幾つかのタング、特に比較的複雑な立体的形態を持つ変位可能なタング及び可撓性のタングは、主タング平面TPを持つ所定の断面を持つものしか製造できないということである。主タング平面TPは、その平面内でタングが溝内に水平方向に配置されるようになった平面であると定義される。即ち、タングは、タングブランクTBの主平面と同じ平面内に配置される。タングブランクTBは、本発明によれば、図39aに示すように、本質的に垂直方向に、即ちパネル1の位置に対して本質的に垂直方向に位置決めされ、旋回ユニット50に向かって変位される。タングは、図39bに示すように、旋回ユニット50に連結され、タングブランクから分離される。その後、タング30をパネル1の溝40にプッシャ46によって連結できるように、タング30をその主タング平面TPとともに水平方向位置に置くため、旋回ユニット50を約90°旋回する。プッシャ46は、タング30を旋回ユニット50から溝40内に押し出す。これを図39c及び図39dに示す。パネル1は、前面が下を向いた水平位置で示してある。
【0133】
突出部を持つ変位可能なタング30は、比較的簡単な断面を有し、所定の断面で容易に製造でき、主タング平面TPがタングブランクTBの主平面に対して垂直である。これを図40aに示す。この場合、溝への連結が非常に容易であり、図40aに示すようにタング30を溝40に容易に押し込むことができる。
【0134】
図40bは、タングブランクTBに連結された任意の種類のタング30の方向を、タングブランクTBからの分離前に及び溝40内への連結前に変えてもよいということを示す。このような旋回は、タング30の上部分及び下部分を押す例えば二つの旋回プッシャ51a、51bで行うことができる。
【0135】
図40cは、比較的複雑な断面を持ち、比較的複雑な断面で製造され、主タング平面TPがタングブランクの主平面に対して垂直なタング30を示す。タング30は、スナップ嵌めによって連結される。図40dは、タングが内部分及び外部分に突出部31a、31a’を持つ場合、このような複雑な断面を射出成形で製造できるということを示す。
【0136】
図41aは、上ガイドデバイス52a及び/又は下ガイドデバイス52bを使用する場合、タング30を溝40に非常に制御された方法で挿入できるということを示す。溝40は、上ガイドデバイス52aを係止エレメント8と変位溝40との間に配置するための空間を提供するように位置決めされなければならない。パネルは、この図でも前側を下方に向けた状態で示してある。
【0137】
図41bは、タング30を水平平面と平行でない平面で挿入する場合のガイドデバイスについて更に大きな空間を形成できるということを示す。
【0138】
図41c、図41d、及び図41eは、タング縁部を溝40の一部にほとんど抵抗なしに挿入できるように、ストリップ6の係止エレメント8の一部及び/又はタング30の一部及び/又は溝40の一部が除去してある場合、タング縁部30aを溝40に容易に挿入できるということを示す。タング30の残りの部分は、その後、接合部に沿って挿入できる。
【0139】
図42aは、好ましくはHDF、圧縮積層体、合板、木材、又はアルミニウム、又は任意の同様の材料でできたシート状材料を打抜くことによって、突出部31aを持つ幾つかの変位可能なタング30を含むタングブランクTBを形成できるということを示す。図42bは、材料の圧縮、及び楔状突出部31a等の立体的区分の形成に打抜きを使用できるということを示す。
【0140】
薄いフローリング又は軟質コア材料において、別体の可撓性タングを使用するのが有利である。この別体の可撓性タングは、図27bに示すように、タング溝の上下の表面に対して係止する本質的に水平な上下の接触面を含む。この原理は、垂直方向スナップ重ね方法を使用する周知の従来技術のシステムでも使用できる。可撓性タング30には、図43a、図43b、及び図43cに示すように、タング溝の上面20a及び下面20bと係止する突出部30aが形成されていてもよい。このようなタングを含む係止システムは、図43dに示すように、垂直方向移動によって係止するのが困難であるか或いは不可能である。しかしながら、図43e及び図43fに示すように、水平方向移動及び垂直方向移動の組み合わせによって係止できる。この方法は、例えば、第1列の係止に使用できる。しかしながら、変位可能なタング30の縁部分に面取りが設けられている場合には、重ね中、突出部30aが、図43gに示すように変位溝40に押し込まれるため、垂直方向重ねによって係止できる。
【0141】
図44a乃至図44dは、長縁部の係止中、及び短縁部に沿った変位可能なタング30の変位中の垂直方向摩擦を低減するため、長縁部タング10及び変位可能なタングのプレス縁部を形成する方法を示す。係止における第1工程は、一般的には、図44aに示すように、一方の長縁部5aを角度をなした状態で、下張り床に平らに敷いたパネルの長縁部5bに向かって直線的に変位する工程である。好ましくは、タングを、初期距離即ち変位距離だけ押す。これにより、例えば楔状突出部を使用した場合、短縁部を本質的に同じ平面に位置決めできる。図44cに示すように、係止エレメント8及び係止溝14が接触したとき、旋回作用によって最終的な係止が行われる。これにより最終的係止変位が容易になる。旋回作用中、変位可能なタング30は係止距離LDだけ変位する。この最終的な変位は、好ましくは、短縁部を垂直方向予備張力で係止しなければならない。この場合、例えば図27bに示すように、溝パネル1’のパネル縁部がストリップパネル1のストリップ6の上部分に垂直に押し付けられる。プレス縁部32とタング10の先端との間の摩擦により、縁部の上部分が上方に押され、長縁部と短縁部との間の隅部分の接合縁に「オーバーウッド(overwood)」を形成する。これは、プレス縁部32を垂直方向平面VPに対して水平方向及び内方に傾ける及び/又は丸味を付けた場合には回避できる。好ましい傾きは20°乃至40°である。更に、係止中にプレス縁部32と接触するタング10の先端に丸味が付けてあるのが有利である。係止距離LDは、図示の実施例では、フロアの厚さFTの0.01倍よりも小さい。
【0142】
図45a乃至図45dは、係止中に垂直方向に変位できる可撓性プレス縁部32により、垂直方向摩擦力を更に大きく低減できるということを示す。この原理により、必要であれば、係止距離LDをゼロにまで低減できる。
【0143】
図46a及び図46bは、縁部にキャビティを形成する上述の方法を使用して周知のタングを一方の溝から隣接した溝内に、図1cで説明したように、変位できるということを示す。ストリップ6を通して切削を行うことによって、水平方向に延びる傾斜した壁を持つ(図46b参照)又は水平方向に延びる平行な壁を持つ(図47c参照)、一つ又は幾つかのキャビティ33’を形成できる。このような実施例及び製造方法は、薄い水平方向切削鋸ブレードを使用してキャビティを形成する周知の方法よりも対費用効果に優れている。
【0144】
図47aは、キャビティ33’と協働して変位を阻止するフック75が一方の縁部に形成されている場合、タング溝20内に湾曲する湾曲可能なタング30を使用する垂直方向押し重ね原理を改良できるということを示す。この実施例により、第1列を曲げ原理で係止できる。図47bは、フック75は可撓性であってもよく、好ましくは、変位溝40の下部分に形成された突出部に垂直方向にスナップ嵌めしてもよいということを示す。
【0145】
図48a乃至図48hは、本発明の別の実施例を示す。図48aは、幅が300mm乃至400mmのタイル状製品に適した、二つの摩擦連結部を持つ長い変位可能なタング30を示す。タングが比較的薄い場合でも、かなりの縁部長に亘って縁部を連結できる。これは、変位溝及びタング溝内に位置決めされ、これらの溝内で案内されるためである。長さは、この実施例では、タングの厚さの約200倍である。図48bは、係止後に長さ方向で予備張力を発生するのに使用できる可撓性プレス縁部を持つ変位可能なタング30を示す。図48cは、射出成形によって形成したタングブランクTBを示す。このタングブランクTBは、突出部及びキャビティを持つ二列の変位可能なタング30、30を含む。これにより製造費を大幅に低減でき、例えば2×32=64個のタングを含むタングブランクで、タングを、数百分の一mmレベルの許容差で製造できる。これらの図示の実施例は全て、突出部間の中間距離が本質的に等しく、これにより製造を合理的に行うことができる。中間距離は、接合部に沿って変化してもよいということは明らかである。図48dは、周知の可撓性タングを、二つの列を含むブランクTBで製造できるということを示す。図48eは、突出部を持つ変位可能なタング30を示す。これらのタングもまた可撓性であり、変位溝内に部分的に内方に撓むことができる。これは、製造許容差を吸収し、垂直方向予備張力を発生するのに使用できる。図48f及び図48gは、一つの変位可能なタング30又は二つのタング30、30’、又はそれ以上のタングが縁部に設けられていてもよいということを示す。図48fは、好ましくは、垂直方向スナップ重ねで係止するため、二列ブランクで製造された幾つかの小さな可撓性タング30を縁部で使用できるということを示す。これにより、全幅に亘って同じタングを使用できるという利点が得られる。
【0146】
図49は、別体の部品30をフロアパネルの縁部に連結するための機器を示す。この機器は、タング30、30’が横に及び縦に配置されたタングブランクTBを取り扱うように設計されている。機器は、少なくとも二つのプッシャ46及び46を含む。第1プッシャ46は、一つのタング30を一つのパネル縁部1aに連結し、他方のプッシャ46は、同じタング列の隣接したタング30’を第2パネル縁部1bに連結する。これにより、非常に高い速度が可能であり、幾つかの別々の部品を同じ縁部に連結できる。
【0147】
図50a乃至図50gは、一方の縁部の変位可能なタング30が突出部31aを含み、隣接した縁部の変位可能なタング溝リップ22が突出部31bを含む実施例を示す。これらの突出部は楔形状であり、垂直方向重ねの最初の工程中、それらの楔先端が互いに向き合う。楔状突出部は、係止中、これらの突出部が図50c、図50f、及び図50gに示すように互いに垂直方向に通過できるように、変位可能な二つの部品を自動的に調節する。これにより変位可能な二つの部品の一方を、図50gに示すように変位する。その後、隣接した縁部を垂直方向及び水平方向で係止するため、この部品を押し戻すことができる。変位可能な二つの部品30、22は、本質的に同じであってもよい。
【0148】
図51a、図51b、及び図51cは、本発明による係止システムで予め係止した二つのパネル縁部の係止解除方法を示す。図51aは、タング突出部31aが溝キャビティ33b内に又はこのキャビティの上方に配置された係止解除位置を示す。図51bは、タング突出部31aが溝突出部31bと重なった係止位置を示す。変位可能なタング30は、図51cに示すように、タング突出部31aが溝キャビティ33bと重なって配置されるように、一工程で縁部内に変位させることができる。変位可能なタング30の外端32’は、この外端32’が、前の列に設置されたパネルの長縁部41の一部、好ましくは、長縁部タング溝の内部分と接触したとき、自動的に係止解除位置が得られるように設計されているのが好ましい。タングは、先ず最初に、外端32’と隣接した長縁部の接触点との間の距離D1が二つのタング突出部31a間の距離D2とほぼ同じであるように位置決めされるのが好ましい。
【0149】
図51dは、上縁部を越えて水平方向に延びる突出部31aが一つだけ設けられた変位可能なタング30を含む実施例を示す。タング溝20は、一つのキャビティ33b及び一つの突出部31bを含む。このような実施例は、狭幅パネルの短縁部の中間区分を水平方向で係止するのに使用できる。長縁部は、隅部区分を係止する。好ましくは、厚く剛性のパネル及び表面の縁部に面取りが施したパネルでも使用できる。
【0150】
図51eは、薄い水平な切削鋸ブレードでタングキャビティ33bを形成した実施例を示す。
【0151】
フロアパネルの垂直方向係止について説明した全ての方法及び原理は、縁部を水平方向で係止するのに使用できる。ストリップの係止エレメント8及び係止溝14は、例えば、突出部及び係止溝のキャビティと協働し、パネルを水平方向で係止する突出部及びキャビティを持つ変位可能な係止エレメントに代えてもよい。
【符号の説明】
【0152】
1 マイクロプロセッサ
2 記録−読取装置
3 収集トラック
4 ごみ収集容器
4a、4b 短縁部
5a、5b 長縁部
6 係止ストリップ
8 係止エレメント
20 タング溝
30 変位可能なタング
31a、31b 突出部
32 プレス縁部
33a、33b キャビティ
40 変位溝
1 第2パネル
1’ 新たなパネル
1’’ 第1パネル
【図1a−1d】

【図2a−2c】

【図3a−3c】

【図4a】

【図4b】

【図4c】

【図5a】

【図5b】

【図5c】

【図6a】

【図6b】

【図6c】

【図6d】

【図6e】

【図6f】

【図6g】

【図6h】

【図7a−7c】

【図7d】

【図8a】

【図8b】

【図8c】

【図8d】

【図8e】

【図8f】

【図9a】

【図9b】

【図9c】

【図9d】

【図10a】

【図10b】

【図10c】

【図11a】

【図11b】

【図11c】

【図12a】

【図12b】

【図12c】

【図12d】

【図12e】

【図12f】

【図13a】

【図13b】

【図13c】

【図13d】

【図13e】

【図13f】

【図14a】

【図14b】

【図14c】

【図14d】

【図14e】

【図15a】

【図15b】

【図15c】

【図15d】

【図15e】

【図16a】

【図16b】

【図16c】

【図17a】

【図17b】

【図17c】

【図17d】

【図17e】

【図18a】

【図18b】

【図18c】

【図18d】

【図18e】

【図19a】

【図19b】

【図19c】

【図19d】

【図19e】

【図20a】

【図20b】

【図20c】

【図20d】

【図21a】

【図221b】

【図21c】

【図22a】

【図22b】

【図22c】

【図22d】

【図22e】

【図22f】

【図23a】

【図23b】

【図23c】

【図23d】

【図23e】

【図24a】

【図24b】

【図24c】

【図25a】

【図25b】

【図25c】

【図25d】

【図26a】

【図26b】

【図26c】

【図26d】

【図26e】

【図27a】

【図27b】

【図27c】

【図27d】

【図27e】

【図27f】

【図28a】

【図28b】

【図28c】

【図28d】

【図28e】

【図29a】

【図29b】

【図29c】

【図29d】

【図29e】

【図30a】

【図30b】

【図30c】

【図30d】

【図31a】

【図31b】

【図31c】

【図31d】

【図31e】

【図32a】

【図32b】

【図32c】

【図32d】

【図33a】

【図33b】

【図33c】

【図34a】

【図34b】

【図34c】

【図34d】

【図35a】

【図35b】

【図35c】

【図36a】

【図36b】

【図36c】

【図36d】

【図37a】

【図37b】

【図37c】

【図38a】

【図38b】

【図38c】

【図39a】

【図39b】

【図39c】

【図39d】

【図40a】

【図40b】

【図40c】

【図40d】

【図41a】

【図41b】

【図41c】

【図41d】

【図41e】

【図42a】

【図42b】

【図43a】

【図43b】

【図43c】

【図43d】

【図43e】

【図43f】

【図43g】

【図44a】

【図44b】

【図44c】

【図44d】

【図45a】

【図45b】

【図45c】

【図45d】

【図46a】

【図46b】

【図47a】

【図47b】

【図47c】

【図48a】

【図48b】

【図48c】

【図48d】

【図48e】

【図48f】

【図48g】

【図48h】

【図49a】

【図49b】

【図50a】

【図50b】

【図50c】

【図50d】

【図50e】

【図50f】

【図50g】

【図51a】

【図51b】

【図51c】

【図51d】

【図51e】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1フロアパネルの縁部のタング(10、30)及び同様の第2フロアパネルの隣接した縁部のタング溝(20)を含み、これらの縁部を垂直方向で連結するための係止システムを備えた一組のフロアパネル(1、1’)からなり、
前記タング(10、30)及び前記タング溝(40)は互いに関して変位可能であり、前記タングは、前記縁部の上部分を越えて水平方向に延びる突出部を含み、前記タング溝は、突出部及びキャビティを含み、前記隣接した縁部は、前記タングの前記突出部が前記タング溝の前記キャビティと合った垂直方向非係止位置、及び前記タングの前記突出部が前記タング溝の前記突出部と垂直方向で重なる垂直方向係止位置をとることができるように構成されている、ことを特徴とするフロアパネルの組。
【請求項2】
請求項1に記載のフロアパネルの組において、
前記タング(30)及び前記溝(20)は、各々、突出部及びキャビティを含む、フロアパネルの組。
【請求項3】
請求項2に記載のフロアパネルの組において、
前記タング及び前記溝は、各々、幾つかの突出部及びキャビティを含む、フロアパネルの組。
【請求項4】
請求項3に記載のフロアパネルの組において、
前記タング及び前記溝は、前記縁部の上部分を、本質的に垂直方向の移動で接触でき、前記縁部のうちの一方に沿った変位によって、前記垂直方向係止位置を得ることができるように形成されている、フロアパネルの組。
【請求項5】
請求項1乃至4のうちのいずれか一項に記載のフロアパネルの組において、
前記タングは、前記第1パネルの変位溝(40)内の変位可能なタング(30)である、フロアパネルの組。
【請求項6】
請求項1乃至5のうちのいずれか一項に記載のフロアパネルの組において、
前記溝の前記突出部及び前記キャビティは下リップ(22)に設けられており、前記下リップは、前記第2パネルに関して変位可能である、フロアパネルの組。
【請求項7】
請求項5に記載のフロアパネルの組において、
前記パネルには、前記フロアパネルと一体の第1及び第2のコネクタ(6、8、14、20、30)が設けられ、これらのコネクタは隣接した縁部を連結するように形成されており、
前記第1コネクタは、前記縁部を前記隣接した縁部に対して垂直な水平方向D2で連結するため、一方のフロアパネルの縁部に設けられ上方に差し向けられた係止エレメント(8)を有する係止ストリップ(6)と、別のフロアパネルの隣接した縁部に設けられた下方に開放した係止溝(14)とを含み、
前記第2コネクタは、前記隣接した縁部を垂直方向D1で連結するため、一方のフロアパネルの縁部に設けられた変位可能なタング(30)と、別のフロアパネルの隣接した縁部に設けられた水平方向に開放したタング溝(20)とを含み、
前記コネクタは、傾け又は垂直方向移動で係止されるように形成されており、
前記変位可能なタング(30)はプレス縁部(32)を有し、このプレス縁部(32)は、初期位置では、パネルの縁部に配置されており、
前記プレス縁部は、本質的に水平方向に及び本質的に一方向のみに、前記隣接した縁部に沿って、前記初期非係止位置から最終的な係止位置まで変位される、フロアパネルの組。
【請求項8】
請求項5に記載のフロアパネルの組において、
第1列のパネルの前記変位可能なタング(30)は、前記プレス縁部(32)に加えられた、第2列のパネルの力によって押される、フロアパネルの組。
【請求項9】
請求項1乃至8のうちのいずれか一項に記載のフロアパネルの組において、
前記タング(10、30)は、本質的に、前記隣接した縁部に沿って及びこれらの隣接した縁部と平行に変位される、フロアパネルの組。
【請求項10】
請求項1乃至9のうちのいずれか一項に記載のフロアパネルの組において、
前記タング(10、30)の前記幅は、前記タングの前記長さ方向で変化する、フロアパネルの組。
【請求項11】
請求項1乃至4のうちのいずれか一項に記載のフロアパネルの組において、
前記溝及び/又は前記タングの前記突出部及び前記キャビティは、前記パネルと一部品をなして形成されている、フロアパネルの組。
【請求項12】
請求項1乃至8のうちのいずれか一項に記載のフロアパネルの組において、
前記溝の前記突出部及び前記キャビティは、前記縁部に連結された別体の材料で形成されている、フロアパネルの組。
【請求項13】
請求項1乃至12のうちのいずれか一項に記載のフロアパネルの組において、
少なくとも一つの突出部は、水平方向及び垂直方向で楔形状を有する、フロアパネルの組。
【請求項14】
請求項1乃至13のうちのいずれか一項に記載のフロアパネルの組において、
前記少なくとも一つの突出部の外部分の幅又は厚さは、内部分よりも小さい、フロアパネルの組。
【請求項15】
請求項5乃至10のうちのいずれか一項に記載のフロアパネルの組において、
少なくとも一つの突出部は、前記変位可能なタング(30)が前記接合部に沿って変位されるとき、垂直方向圧力を増大するため、楔状断面を有する、フロアパネルの組。
【請求項16】
請求項5乃至10のうちのいずれか一項に記載のフロアパネルの組において、
前記変位溝(40)及び前記タング溝(20)は、互いに関して垂直方向にオフセットしている、フロアパネルの組。
【請求項17】
第1フロアパネル(1)の一つの縁部の別体の部品(30)及び同様の第2フロアパネル(1’)の隣接した縁部の溝(20)を含み、前記縁部を垂直方向及び/又は水平方向に連結するための係止システムを備えた一組のフロアパネル(1、1’)において、
前記別体の部品(30)は、前記隣接した縁部に沿って変位可能であり、前記隣接した縁部は、前記別体の部品を前記隣接した縁部に沿って及びこれらの縁部と平行に変位させるだけで垂直方向及び/又は水平方向に係止される、フロアパネルの組。
【請求項18】
請求項17に記載のフロアパネルの組において、
前記別体の部品(30)及び前記溝(20)は、各々、突出部(31a、31b)及びキャビティ(33a、33b)を含み、これらの突出部及びキャビティは、隣接した縁部が、前記隣接した縁部のうちの一方の突出部が前記隣接した縁部のうちの他方のキャビティと合う非係止位置、及び夫々の縁部の突出部の幾つかが垂直方向及び/又は水平方向で互いに重なった係止位置をとることができる、ことを特徴とするフロアパネルの組。
【請求項19】
請求項18に記載のフロアパネルの組において、
前記別体の部品(30)は、第2列のパネルによって前記別体の部品のプレス縁部(32)に加えられた力(P)によって押される、フロアパネルの組。
【請求項20】
請求項17、18、又は19に記載のフロアパネルの組において、
前記別体の部品(30)の幅は、前記タング(30)の長さ方向で変化する、フロアパネルの組。
【請求項21】
請求項17乃至20のうちのいずれか一項に記載のフロアパネルの組において、
少なくとも一つの突出部は、前記別体の部品が前記接合部に沿って変位されたとき、垂直方向及び/又は水平方向圧力を増大するため、楔状断面を有する、フロアパネルの組。
【請求項22】
請求項17乃至21のうちのいずれか一項に記載のフロアパネルの組において、
前記少なくとも一つの突出部の外部分の幅又は厚さは内部分よりも小さい、フロアパネルの組。
【請求項23】
突出部及びキャビティを各々有するタング(10、30)及びタング溝を含むとともに、長縁部(5a、5b)に設けられた機械的傾け係止システム及び短縁部(4a、4b)に設けられた機械的係止システムによって、フロアパネルを設置するための方法において、
新たなパネル及び第2パネルを、これらのパネルの短縁部の上部分が接触した所定位置にする工程であって、この位置では、前記新たなパネル及び前記第2パネルは同じ平面内にあり且つ第2列にあり、長縁部がオフセットしており、短縁部が垂直方向で係止されていないが、好ましくは水平方向で係止されている、工程と、
一方のパネルを、短縁部に沿って変位させ、長縁部同士が整合し、一方の短縁部の突出部の幾つかが他方の短縁部の突出部の幾つかと垂直方向で重なって、前記短縁部を垂直方向及び水平方向で係止する工程と、
整合した長縁部同士を、第1列の第1パネルの長縁部と接触させる工程と、
第2パネル及び新たなパネルを、整合した長縁部に沿って下方に傾け、第1パネル、第2パネル、及び新たなパネルの長縁部を垂直方向及び水平方向で係止する工程とを含む、方法。
【請求項24】
請求項23に記載の方法において、
前記第2パネル及び前記新たなパネルは、前記短縁部が接触しているとき、前記第1パネルに関して傾け位置にある、方法。
【請求項25】
請求項24に記載の方法において、
前記第1パネル、前記第2パネル、及び前記新たなパネルの長縁部の前記上部分は、前記短縁部が接触しているとき、接触している、方法。
【請求項26】
請求項25に記載の方法において、
前記短縁部の前記上部分を、本質的に垂直方向の移動によって接触させる工程を含む、方法。
【請求項27】
請求項26に記載の方法において、
垂直方向移動によって前記短縁部を水平方向で係止する工程を含む、方法。
【請求項28】
長縁部(5a、5b)に設けられた機械的傾け係止システム及び短縁部に設けられた機械的係止システムでフロアパネルを設置するための方法であって、前記係止システムは、隣接した短縁部が垂直方向非係止位置及び垂直方向係止位置をとることができるように形成された突出部(31a、31b)及びキャビティ(33a、33b)が各々設けられた、タング溝(40)及び変位可能なタング(10、30)を有し、前記垂直方向非係止位置では、隣接した短縁部の一方の突出部が他方の隣接した短縁部のキャビティと合い、前記垂直方向係止位置では、隣接した短縁部の夫々の突出部の幾つかが垂直方向で重なる、方法において、
第2列(R2)の第2パネル(1)及び新たなパネル(1’)の長縁部を第1列(R1)の第1パネル(1’’)の長縁部に傾けで連結する工程と、
前記第2パネル及び前記新たなパネルを本質的に同じ平面内に位置決めし、これらのパネルの隣接した短縁部(4a、4b)を接触する工程と、
前記変位可能なタング(30)を、前記隣接した短縁部に沿って変位させ、前記隣接した短縁部の夫々の突出部の幾つかが互いに重なって前記隣接した短縁部を垂直方向で係止する位置に達する工程とを含む、方法。
【請求項29】
長縁部に設けられ、突出部(31a、31b)及びキャビティ(33a、33b)を含む機械的係止システム、及び短縁部に設けられ、短縁部の水平方向スナップ嵌めを可能にする変位可能な係止エレメントを含む機械的係止システムでフロアパネルを設置するための方法であって、前記長縁部は、一つの長縁部の突出部が別の隣接した長縁部のキャビティと合う垂直方向及び/又は水平方向非係止位置、及び夫々の長縁部の突出部の幾つかが垂直方向及び/又は水平方向で互いに重なる垂直方向及び/又は水平方向係止位置をとることができる方法において、
第1列(R1)の第1パネル(1’’)の長縁部を第2列(R2)の第2パネル(1)の長縁部に、少なくとも部分的に垂直方向及び水平方向で係止する工程と、
前記第2列(R2)の新たなパネル(1’)の長縁部を、前記第1列(R1)の前記第1パネル(1’’)に、隣接した長縁部の上部分を接触させることによって連結する工程と、
前記新たなパネルを前記第1パネルの前記長縁部に沿って変位させ、前記新たなパネル及び前記第1パネルの突出部の幾つかが互いに重なり、前記新たなパネルの短縁部が前記第2パネルの隣接した短縁部にスナップ嵌めする工程とを含む、方法。
【請求項30】
フロアパネルの縁部に沿って互いに配置された突出部(31a、31b)及びキャビティ(33a、33b)を、回転軸線(AR)を持つ回転工具(72、73)で製造する方法において、
a)前記フロアパネルの縁部を前記工具と接触させる工程と、
b)前記パネルの縁部を前記工具に対し、前記回転軸線に関して本質的に平行に変位する工程とを含む、方法。
【請求項31】
請求項30に記載の方法において、
前記工程はねじ形カッター(72)である、方法。
【請求項32】
長縁部及び短縁部を持つフロアパネル(1、1’)を取り外す方法であって、短縁部を垂直方向(D1)で連結するため、短縁部には、第1フロアパネル(1)の一つの縁部に設けられた変位可能なタング(30)及び同様の第2フロアパネル(1’)の隣接した縁部のタング溝(20)を含む係止システムが設けられ、前記タング及び前記溝は、各々、突出部(31a、31b)及びキャビティ(33a、33b)を含み、これらの突出部及びキャビティは、隣接した短縁部のうちの一方の突出部が、前記隣接した短縁部のうちの他方のキャビティと合う垂直方向非係止位置、及び隣接した短縁部の夫々の突出部のうちの幾つかが互いに垂直方向に重なった垂直方向係止位置を前記短縁部がとることができるように形成されている、方法において、
垂直方向係止位置において、前記変位可能なタングの縁部(32)に圧力(P)を加える工程と、
前記変位可能なタングを変位させ、垂直方向非係止位置を得る工程と、
一方のパネルをその長縁部に沿って上方に傾けることによって、前記短縁部を互いから分離する工程とを含む、方法。
【請求項33】
幾つかの変位可能なタング(30)を含むタングブランク(TB)の一部である変位可能なタング(30)をパネル縁部の変位溝(40)に連結する方法において、
前記変位可能なタング(30)を前記タングブランク(TB)から分離する工程と、
前記変位可能なタング(30)を前記縁部に沿って側方に挿入することによって、前記変位可能なタング(30)をパネル縁部の前記変位溝(40)に連結する工程とを含む、方法。
【請求項34】
請求項33に記載の方法において、
前記タングブランク(TB)は、前記パネルの主平面に対して本質的に垂直に位置決めされる、方法。
【請求項35】
フロアパネル(30)の縁部に挿入されるようになった幾つかの変位可能なタング(30)を含むタングブランク(TB)において、
前記変位可能なタングは、各列に少なくとも二つのタングを含む幾つかの列をなして配置されている、ことを特徴とするタングブランク。
【請求項36】
パネル縁部に挿入される別体の部品(30)を含む係止システムを製造する機器であって、幾つかの切削工具が設けられた両端ほぞ取り盤、前記別体の部品を前記パネル縁部に挿入するようになったプッシャ(46)を持つ挿入デバイス(59)、パネルを切削工具及び挿入デバイスに対して変位するようになった移送デバイス、及び制御システム(65)を含む機器において、
前記挿入デバイスは、一つの製造ユニットとして前記両端ほぞ取り盤と一体化されており、前記プッシャ及び前記移送デバイスは、前記移送デバイス及び前記プッシャを制御する同じ制御システムに連結されている、ことを特徴とする機器。

【公表番号】特表2011−511891(P2011−511891A)
【公表日】平成23年4月14日(2011.4.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−544927(P2010−544927)
【出願日】平成21年1月30日(2009.1.30)
【国際出願番号】PCT/SE2009/050103
【国際公開番号】WO2009/116926
【国際公開日】平成21年9月24日(2009.9.24)
【出願人】(510138899)ベーリンゲ、イノベーション、ベルジューム、ベスローテン、フェンノートシャップ、メット、ベペルクテ、アーンスプラケレイクヘイト (3)
【氏名又は名称原語表記】VAELINGE INNOVATION BELGIUM BVBA
【Fターム(参考)】