説明

ブチロフィリン4またはB7−L1によるT細胞活性化阻害

本発明は、免疫細胞をBTF4またはB7−L1介在シグナル化を調節する物質に接触させることを含む免疫反応を調節するための方法を提供する。BTF4またはB7−L1介在シグナル化は、増加することで免疫反応をダウンレギュレートするか、代わりに減少することで免疫反応をアップレギュレートする。調節は活性化または阻害のいずれかで、接触はインビボまたはインビトロにおいて発生する。インビボでの該方法の実行はまた、免疫反応のアップレギュレーションまたはダウンレギュレーションから利益を得る個体の治療となりうる可能性がある。免疫反応をダウンレギュレートする、かかる調節は、例えば、臓器移植を受けた個体、またはアレルギーまたは自己免疫疾患などの状態を有する個体に対する治療として役立つ。また、免疫反応をアップレギュレートする調節は、例えば、免疫抑制疾患または腫瘍などの状態を有する個体に対する治療として役立つ。BTF4シグナルまたはB7−L1シグナルを調節する物質を同定する方法もまた提供する。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
BTF4分子の細胞外領域を含む、融合蛋白。
【請求項2】
配列番号:5に示されるアミノ酸配列を含む、請求項1記載の融合蛋白。
【請求項3】
B7−L1分子の細胞外領域を含む、融合蛋白。
【請求項4】
配列番号:6に示されるアミノ酸配列を含む、請求項3記載の融合蛋白。
【請求項5】
免疫細胞をBTF4媒介シグナルを増加させる物質と接触させ、それにより免疫反応をダウンモジュレートさせることを含む、免疫反応のダウンモジュレーション方法。
【請求項6】
免疫細胞がT細胞である、請求項5記載の方法。
【請求項7】
物質がBTF4ポリペプチドである、請求項5記載の方法。
【請求項8】
物質が不溶性基質に交差結合されたBTF4ポリペプチドの細胞外部分である、請求項5記載の方法。
【請求項9】
物質が、不溶性基質に交差結合された、配列番号:5に示されるアミノ酸配列を含む、BTF4−Ig融合蛋白である、請求項5記載の方法。
【請求項10】
免疫細胞をBTF4介在シグナル化を減少させる物質と接触させ、それにより免疫反応をアップモジュレートさせることを含む、免疫反応のアップモジュレーション方法。
【請求項11】
物質がBTF4に特異的に結合する抗体である、請求項10記載の方法。
【請求項12】
接触工程がインビボで発生する、請求項5または10記載の方法。
【請求項13】
接触工程がインビトロで発生する、請求項5または10記載の方法。
【請求項14】
さらに、T細胞を、免疫反応をアップレギュレートする追加物質と接触させることを含む、請求項10の方法。
【請求項15】
さらに、T細胞を、免疫反応をダウンレギュレートする追加物質と接触させることを含む、請求項5記載の方法。
【請求項16】
免疫反応をダウンレギュレートさせることで利益を得るであろう状態の対象を治療する方法であって、BTF4−介在シグナル化を促進する物質を対象に投与し、その結果、免疫反応をダウンレギュレートさせることで利益を得るであろう状態を治療する方法。
【請求項17】
対象が移植、アレルギー、および自己免疫疾患からなる群より選択される状態を有する、請求項16記載の方法。
【請求項18】
物質がBTF4ポリペプチドである、請求項16記載の方法。
【請求項19】
さらに、免疫反応をダウンレギュレートする二次物質を対象に投与することを含む、請求項16記載の方法。
【請求項20】
免疫反応をアップレギュレートさせることで利益を得るであろう状態の対象を治療する方法であって、BTF4−介在シグナル化を阻害する物質を対象に投与し、その結果、免疫反応をアップレギュレートさせることで利益を得るであろう状態を治療する方法。
【請求項21】
対象が腫瘍および免疫抑制疾患からなる群より選択される状態を有する、請求項20記載の方法。
【請求項22】
物質がBTF4に特異的に結合する抗体である、請求項20記載の方法。
【請求項23】
さらに、免疫反応をアップレギュレートする二次物質を対象に投与することを含む、請求項20記載の方法。
【請求項24】
BTF4シグナル化をモジュレートする物質を同定する方法であって、
a)T細胞、適切な活性化シグナルおよび試験物質を準備し;および
b)試験物質の存在および不存在下における活性化シグナルによるT細胞活性化のBTF4モジュレーションの変化を測定することでBTF4シグナル化のモジュレーションを検定すること
を含む、ここで試験物質の存在下におけるBTF4によるT細胞活性化のモジュレーションにおける比較可能な変化は試験物質がBTF4シグナル化のモジュレーターであることを示す、方法。
【請求項25】
免疫細胞をB7−L1介在シグナル化を増加させる物質と接触させ、それにより免疫反応をダウンモジュレートさせることを含む、免疫反応のダウンモジュレーション方法。
【請求項26】
免疫細胞がT細胞である、請求項25記載の方法。
【請求項27】
物質がB7−L1ポリペプチドである、請求項25記載の方法。
【請求項28】
物質が不溶性基質に交差結合されたB7−L1ポリペプチドの細胞外部分である、請求項25記載の方法。
【請求項29】
物質が、不溶性基質に交差結合された、配列番号:6に示されるアミノ酸配列を含む、B7−L1−Ig融合蛋白である、請求項25記載の方法。
【請求項30】
免疫細胞をB7−L1介在シグナル化を減少させる物質と接触させ、それにより免疫反応をアップモジュレートさせることを含む、免疫反応のアップモジュレーション方法。
【請求項31】
物質がB7−L1に特異的に結合する抗体である、請求項30記載の方法。
【請求項32】
接触工程がインビボで発生する、請求項25または30記載の方法。
【請求項33】
接触工程がインビトロで発生する、請求項25または30記載の方法。
【請求項34】
さらに、T細胞を免疫反応をアップレギュレートさせる追加物質と接触させることを含む、請求項30記載の方法。
【請求項35】
さらに、T細胞を免疫反応をダウンレギュレートさせる追加物質と接触させることを含む、請求項25記載の方法。
【請求項36】
免疫反応をダウンレギュレートさせることで利益を得るであろう状態の対象を治療する方法であって、B7−L1−介在シグナル化を促進する物質を対象に投与し、その結果、免疫反応をダウンレギュレートさせることで利益を得るであろう状態を治療する、方法。
【請求項37】
対象が移植、アレルギー、および自己免疫疾患からなる群より選択される状態を有する、請求項36記載の方法。
【請求項38】
物質がB7−L1ポリペプチドである、請求項36記載の方法。
【請求項39】
さらに、免疫反応をダウンレギュレートさせる二次物質を対象に投与することを含む、請求項36記載の方法。
【請求項40】
免疫反応をアップレギュレートさせることで利益を得るであろう状態の対象を治療する方法であって、B7−L1−介在シグナル化を阻害する物質を対象に投与し、その結果、免疫反応をアップレギュレートさせることで利益を得るであろう状態を治療する、方法。
【請求項41】
対象が腫瘍および免疫抑制疾患からなる群より選択される状態を有する、請求項40記載の方法。
【請求項42】
物質がB7−L1に特異的に結合する抗体である、請求項40記載の方法。
【請求項43】
さらに、免疫反応をアップレギュレートさせる二次物質を対象に投与することを含む、請求項40記載の方法。
【請求項44】
B7−L1シグナル化をモジュレートする物質を同定する方法であって、
a)T細胞、適切な活性化シグナルおよび試験物質を準備し;および
b)試験物質の存在および不存在下における活性化シグナルによるT細胞活性化のB7−L1モジュレーションの変化を測定することでB7−L1シグナル化のモジュレーションを検定する、
ことを含む、ここで試験物質の存在下におけるB7−L1によるT細胞活性化のモジュレーションにおける比較可能な変化は試験物質がB7−L1シグナル化のモジュレーターであることを示す、方法。


【公表番号】特表2006−502978(P2006−502978A)
【公表日】平成18年1月26日(2006.1.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−512788(P2004−512788)
【出願日】平成15年6月17日(2003.6.17)
【国際出願番号】PCT/US2003/019070
【国際公開番号】WO2003/105887
【国際公開日】平成15年12月24日(2003.12.24)
【出願人】(591011502)ワイス (573)
【氏名又は名称原語表記】Wyeth
【Fターム(参考)】