説明

ブロー成形品の仮想試作品形成用装置及び方法

プラスチックのプリフォームの加熱をシミュレートするための方法が提供される。プリフォーム幾何形状がプリフォーム設計プログラムに入力される。オーブン幾何形状及び少なくとも1つのオーブンにわたるプリフォームの空間位置が与えられる。加熱情報が与えられ、第1及び第2の加熱源の温度が計算される。プリフォーム幾何形状、プリフォームの空間位置、冷却空気の温度、及びプリフォームの材料の吸収スペクトルに基づいてエネルギー方程式が解かれる。最終的に加熱されたプリフォームの少なくとも1つの断面の温度特性が計算される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願に対するクロスリファレンス
本出願は、2003年1月21日に出願された米国仮特許出願番号60/441,419の利益を主張する。
【0002】
連邦政府による資金提供を受けた研究の記載
適用されない。
【0003】
1.技術分野
本発明は一般に、ブロー成型品の設計に関し、より詳細には、プラスチックのプリフォームの加熱をシミュレートするための装置及び方法に関する。
【背景技術】
【0004】
2.関連技術の説明
ブロー成型は通常、プリフォームなどの加熱されたプラスチック材料を金型の内部に封入し、該プリフォームの内部に圧力を加えて、金型キャビティに対してプリフォームを膨張させて製品を形成するようにする段階を含む。ブロー成型作業に関する問題には、材料を最終的な所望の形状に膨張させることが含まれる。製品の特定領域を望ましくない薄さにするような膨張要因は、不要な膨張及び薄化の影響を低減するためにこうした臨界領域での金型設備の入れ替えの原因となる。この試行錯誤のプロセスは、新しい金型及び/又はプリフォームを設計し製作する必要があるのでコスト高になる。加えて、実際の製品の試作品を作るための実行時間は一般的に高コストである。
【0005】
試行錯誤を減らすため、及び生産の設計時間を削減するために、金型設計におけるコンピュータ支援設計が使用されてきた。米国特許第5,458,825号は、コンピュータ支援設計(CAD)装置を使用して、幾何形状及び金型の内部キャビティの輪郭のデータファイルを生成することによって、ブロー成型品の試作品を製作する方法を記載している。このデータファイルは、ステレオリソグラフィ装置を使用して感光性樹脂で金型を作るのに使用される。米国特許第6,116,888号は、中空のプラスチックコンテナを設計するためのCADソフトウエアの使用について記載している。このソフトウエアモデルは、対応する金型のソフトウエアモデルを生成するのに使用される。金型データファイルは、金型を機械加工するための切削工具を制御する。
【0006】
しかしながら、これら及び他のソフトウエア設計ツールは、プリフォーム全体に対する加熱及び冷却源の温度の影響、成型プロセス全体を通じた材料の応力/歪みの作用、及び全体の成型プロセスの間にプリフォームに入射するエネルギーなどの複数の要因の組み合わせを考慮することができない。
【0007】
【特許文献1】米国特許第5,458,825号公報
【特許文献2】米国特許第6,116,888号公報
【発明の開示】
【0008】
本発明は、プラスチックコンテナをモデル化し、又は仮想試作品を形成するために、プラスチックプリフォームの加熱をシミュレートして、最終的に加熱されたプリフォームの1つ又はそれ以上の断面の温度プロファイルを決定する利点を有する。
【0009】
プラスチックのプリフォームの加熱をシミュレートするための方法が提供される。プリフォーム幾何形状がプリフォーム設計プログラムに入力される。オーブン幾何形状及び少なくとも1つのオーブンにわたるプリフォームの空間位置が与えられる。加熱情報が与えられ、第1及び第2の加熱源の温度が計算される。プリフォーム幾何形状、プリフォームの空間位置、冷却空気の温度、及びプリフォームの材料の吸収スペクトルに基づいてエネルギー方程式が解かれる。最終的に加熱されたプリフォームの少なくとも1つの断面の温度プロファイルが計算される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
上記、並びに本発明の他の利点は、添付図面に照らして検討すると、以下の好ましい実施形態の詳細な説明から当業者であれば容易に理解されるであろう。
【0011】
本発明によるプラスチックコンテナの仮想試作品を形成する方法のフロー図が図1に示される。本方法はコンピュータ上で実行されるソフトウエアにおいて実施することができる。第1のステップ10では、任意の既知のプロセスによってコンテナ(例えばボトル)の設計が作成され、これによりボトルの幾何形状データが生成される。このデータは、デジタル形式でプリフォーム設計プログラム11に入力され、デジタル化されたプリフォーム幾何形状を生成する。プログラム11に入力されるのは、ボトルの幾何形状、コンテナと完成重量、及び樹脂延伸特性である。プリフォーム設計物は、該設計物をコアから取り出すことができるように設計され(すなわち、アンダーカットのエラーをチェックする)、必要に応じてプリフォームの肩部領域がボトルの肩部領域と一致するように、プリフォームの遷移領域の位置を調整することができる。仮想試作品形成モジュール12は、ステップ13でデジタル化されたボトルの幾何形状、及びステップ14でデジタル化されたプリフォーム幾何形状を受け取る。プリフォーム加熱及びブロー成型プログラム15は、プリフォームの加熱及びブロー成型を試作ボトルにシミュレートする。オーブンの幾何形状ステップ16は、1つ又はそれ以上のオーブンのパラメータを定義し、該パラメータは、視野及び整形ファクタ計算ステップ17に入力され、結果としてオーブンを通したプリフォームの空間位置が得られる。オーブンの幾何形状パラメータは、ランプの間隔、ランプ長、ランプ位置、リフレクタ位置、シールド位置、及びオーブン位置を含む。空間位置は、ステップ14からのデジタル化されたプリフォーム幾何形状であるような、エネルギー方程式解法ステップ18に対する入力である。
【0012】
加熱ステップ19は、加熱源のパラメータを定義し、該パラメータは第1及び第2の加熱源温度計算ステップ20に入力される。加熱パラメータは、ランプのワット数、ランプの出力設定、全出力、反射率、初期のプリフォーム温度、セラミックコーティング、及び初期プリフォーム温度を含む。加熱プリフォームモジュールは、エネルギー方程式を解き、最終加熱プリフォームの少なくとも1つの断面の熱特性を計算する。ステップ20からの温度は、冷却空気のパラメータ(ステップ21)と材料のパラメータ(ステップ22)の可視/赤外線スペクトルのように、エネルギー方程式解法ステップ18に入力される。ステップ18は、最終プリフォーム温度計算ステップ23に情報が入力されるプリフォームへのエネルギー入射を決定する放射スペクトルを計算する。ステップ18で放射スペクトルを計算するために、ランプへの電力入力及びこれらの放射スペクトルは、ランプの温度を計算するために使用される。入力の1つは、任意のランプのシールドを補正するフィラメント増強要因を含む。オーブン内のバックプレートと反射器の温度のような第2の放射源は、受け取られたエネルギーとバックプレート及び反射器の適切な反射率とからそれぞれ計算される。波長λとδλの間のプリフォーム上のそれぞれの領域(Ap)に対する、温度(T)及び放射率(ξ)におけるヒータからの放射エネルギー(E)は、次式によって与えられる量子統計熱力学のプランク理論を使用して計算される。

式中、Tは計測された絶対温度、
j+1−Bj=δλ
WLは計測された波長ミクロンである。
【0013】
上式は波長の全領域に対して放射された合計エネルギーを決定するために使用される。ランプの放射率を乗算したときに上式から導出される値は、吸収率の計算のためにプリフォームに対するエネルギー入射として使用される、実際/灰色放射出力を提供する。
【0014】
プリフォームの赤外線スペクトルは、電磁スペクトルの赤外線領域内の異なる波長の吸収値として入力される。また、オーブンを通るプリフォームの移動は複数のステップに離散化される。計算部分は、オーブン内での各ステップで費やされる時間、及びそれぞれのステップ(図3に示された)での各ランプに対するプリフォームの照射量の算出を伴う。これは、ランプに近い領域である程、ランプ上により多くの量のエネルギーが入射するようになることを示している。入力されたプリフォーム幾何形状は、それぞれの容積を有する(図4に示される)複数の小さな矩形ブロックに離散化(又はデジタル化)される。各離散化されたブロックに吸収されるエネルギー量が計算され、温度計算のために使用される。またそれぞれの離散化されたブロックを透過する放射は、エネルギー入射量の計算に使用され、次の隣接する離散化ブロックで吸収される。それぞれの離散化されたブロックによって吸収される放射は、各個別の離散化されたブロックがオーブンを通って移動するときに(図5)、直接照射又は各ランプの視角から生じる。各々のランプが、オーブン全体にわたる任意の所与のステップでそれぞれの離散化ブロックの個別の視角を有することになるので、オーブン内の任意の所与のステップでの各個別の離散化ブロックにおける形態係数は、次式を用いて決定することができる。

式中、
p=プリフォームの面積
h=ヒータの面積
ψ=プリフォーム表面に対する垂線とヒータ上の増分領域との間の角度
θ=ヒータ表面に対する垂線とプリフォーム上の増分領域との間の角度
r=ヒータ表面からプリフォーム表面までの間の距離(ApからAhまで)
【0015】
軸方向及び半径方向でのエネルギー伝達手段としてのプリフォームの材料の放射エネルギー入力熱伝導率を考慮した、エネルギーバランスに関する2階熱伝達微分方程式を解くことによって、プリフォームの各離散化ブロックの温度が計算される。更に、考慮される他の要因は、プリフォームの外側表面並びに相対的に絶縁されたプリフォームの内表面上の冷却対流空気流のすべての境界効果である。計算はエネルギーバランスが達成されるまで繰り返して実行される。
【0016】
好適な実施形態では、2階熱伝達微分方程式は、次式によって表される。

式中、
A=2πrΔr(すなわち、半径r及び厚さΔrでの増分リングの面積)、Qはエネルギー生成項(すなわち、プリフォームの側壁厚さ(cm)当たりの1秒毎エネルギー)を表し、τは時間を表し、ρはプラスチックの密度を表し、kはプラスチックの熱伝達率である。
【0017】
熱伝達定数(k)はCDによって表され、ρCはHCD(カロリー/cc*K)によって表される。熱容量(HCD)は温度の関数である。これらの項を上式に代入すると式は次のようになる。

上式は、大気に露出されたプリフォームの内面と外面に対する、以下の境界条件を条件とする。境界条件は次式によって表される。

これは次のようになる。

これは次のようになる。

式中、Tiはプリフォームの壁の温度、hは熱伝達率、Tαは大気温度である。
プリフォームの内外面の熱伝達率は、経験的に導かれた空気速度の関係に基づいて計算される。
【0018】
好適な実施形態では、最終的な加熱されたプリフォームのそれぞれの断面積の計算された温度プロファイルは、材料の応力/歪み挙動を求めて、加熱されたプリフォームの延伸をシミュレートするのに使用される、ブロー成型モジュールに入力される。別の好適な実施形態では、計算された温度プロファイルは、有限要素解析などの別の形式のモデル化に使用することができる。
【0019】
次に、加熱されたプリフォームは、ステップ13からのボトルの幾何形状、ステップ23からのプリフォームの温度情報、及び材料の応力/歪み挙動ステップ25からのデータに基づいて、延伸ブロー成型モデル化シミュレーションステップ24においてコンテナにブロー成型される。シミュレートされたブロー成型は、ボトル壁厚プロファイルステップ26に進み、そこで試作品ボトルの各断面の厚さが決定される。厚みプロファイルは、バリア特性計算ステップ27で使用することができる。ステップ24−27のシミュレーションでは、ボトルの臨界位置における高さ、直径、及び曲率半径を定義することによって、ボトルの幾何形状がモデルに入力される。臨界位置のこれらの領域は、ボトル形状に対して過渡的変化が発生する(図6に示される)定義ポイントである。中間の部分は、コンピュータプログラムによって自動的に複数の部位に離散化される(図7に示される)。もしくは、中間の部分は、コンピュータプログラムに入力してもよい。歪み硬化が発生する方法並びに発生の範囲を決定するために、モデルは、各臨界位置又は各部位における延伸速度、単一軸及び両軸延伸の範囲、プリフォームの温度、及び樹脂のi.v(すなわち樹脂の固有粘度)の影響を考慮する。相対的な剛性要因が、温度及び厚さに基づいてプリフォームの各部位に割り当てられる。圧力又は応力を適用すると、モデルは、誘起されたブロー成型温度と交差するときの所与の温度でのそれぞれの材料の応力−歪み曲線に基づいて、どの各部位が延伸することになり、及び各部位がどの範囲まで延伸することになるかを決定する。結果として、プリフォームがボトルにブロー成形され、及び結果として得られる厚さにブロー成型されたときに、プリフォームの各々の部位について軸方向とフープ(直径方向)の配向が計算される。それぞれの材料の応力−延伸曲線(すなわち軸方向の延伸)と延伸−ブロー圧力曲線(すなわちフープ延伸)のグラフが、それぞれ図8と図9に示される。
【0020】
プリフォームの材料分布効率を最適化するために、設計最適化モジュールが使用される。プリフォーム設計最適化ルーチン28を使用して、プリフォーム幾何形状を最適化することができる。ステップ26からの厚みプロファイルが、材料分布効率(MDE)計算ステップ29に入力される。ステップ29の結果は、MDE最大化のためのプリフォーム幾何形状修正ステップ30に入力される。修正された幾何形状は、エネルギー方程式解法ステップ18に入力され、ブロー成型プロセスが再度シミュレートされる。この最適化ルーチン28は、最善の実行可能なMDEが得られるまで繰り返すことができる。
【0021】
特許権利状況に関する規定に従って、本発明をその好ましい実施形態を表すものと考えられるものについて説明してきた。しかしながら、本発明は、その精神又は範囲から逸脱することなく、特定の例証並びに記載とは異なる様に実施することができる点に留意すべきである。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明による仮想試作品を形成する方法のフロー図である。
【図2】本発明によるプリフォームに対して照射する第2の熱源の図である。
【図3】加熱源に入射するオーブン内の種々の位置におけるプリフォームを示す、オーブンに沿って通るリフォームの図である。
【図4】本発明による複数のブロックに離散化されたプリフォームの図である。
【図5】本発明による直接照射から起こる離散化プリフォームと加熱源の視角の図である。
【図6】本発明によるプリフォームの形状に対する過渡的変化を示す臨界位置で離散化されたプリフォームの図である。
【図7】本発明による複数の中間部分に離散化されたプリフォームの図である。
【図8】本発明による個別の材料の応力対軸方向延伸のグラフである。
【図9】本発明による個別の材料の管体の延伸対ブロー圧力のグラフである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
プラスチックプリフォームの加熱をシミュレートするための方法であって、
プリフォーム幾何形状をプリフォーム設計プログラムに入力する段階と、
オーブンの幾何形状を与えて、少なくとも1つのオーブンにわたる前記プリフォームの空間位置を計算する段階と、
加熱情報を与え、第1及び第2の加熱源の温度を計算する段階と、
前記プリフォーム幾何形状、前記プリフォームの空間位置、前記温度、冷却空気、及び前記プリフォームの材料の吸収スペクトルに基づいてエネルギー方程式を解く段階と、
最終的に加熱されたプリフォームの少なくとも1つの断面の温度プロファイルを計算する段階と、
を含む方法。
【請求項2】
前記材料の応力/歪み挙動を与えて、前記加熱されたプリフォームの延伸ブロー成型をシミュレートする段階を更に含む請求項1に記載の方法。
【請求項3】
ボトル設計のためのボトル幾何形状を生成する段階を更に含む請求項1に記載の方法。
【請求項4】
ボトルの壁面の厚みプロファイルを決定する段階を更に含む請求項3に記載の方法。
【請求項5】
設計最適化ルーチンを実行する段階を含む請求項1に記載の方法。
【請求項6】
既存のプリフォームの幾何形状を組み込み、特定のアプリケーションで使用するための該プリフォームの適合性を決定する段階を含む請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記エネルギー方程式を解く段階が、前記第1及び第2の加熱源の放射スペクトルを決定する段階を含む請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記エネルギー方程式を解く段階が、前記プリフォームの吸収放射を決定する段階を含む請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記吸収放射を決定する段階が、前記プリフォームを個別の体積の複数ブロックに離散化する段階を含み、前記吸収放射が前記複数ブロックの各々に対して決定されることを特徴とする請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記吸収放射を決定する段階が、形態係数を決定する段階を含み、前記形態係数は、個別のオーブンの位置での前記プリフォームの複数のブロックの各々に入射する前記第1の加熱源の放射スペクトルとして特徴付けられ、前記形態係数は方程式:

(式中、Apは前記プリフォームの面積、Ahはヒータの面積、ψはプリフォーム表面に対する垂線と前記ヒータ上の増分領域との間の角度、θはヒータ表面に対する垂線と前記プリフォーム上の増分領域との間の角度、rは法表面ApとAhとの間の距離)によって与えられることを特徴とする請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記プリフォームの個別のブロックを通って透過する前記放射スペクトルは、次の隣接ブロックに入射する前記吸収放射を決定するための入力として与えられることを特徴とする請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記応力/歪み挙動を与える段階が、前記プリフォームを複数の部位へ離散化する段階を更に含む請求項1に記載の方法。
【請求項13】
前記応力/歪み挙動を与える段階が、軸方向の配向とフープ方向の配向を決定する段階を更に含む請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記軸方向の配向及び前記フープ方向の配向が、前記複数部位の各々に対して決定されることを特徴とする請求項13に記載の方法。
【請求項15】
プラスチックコンテナの仮想試作品を形成するための方法であって、
ボトル設計のためのボトル幾何形状を生成する段階と、
プリフォーム幾何形状をプリフォーム設計プログラムに入力する段階と、
オーブン幾何形状を与えて、少なくとも1つのオーブンにわたる前記プリフォームの空間位置を計算する段階と、
加熱情報を与え、第1及び第2の加熱源の温度を計算する段階と、
前記プリフォーム幾何形状、前記プリフォームの空間位置、前記温度、冷却空気、及び前記プリフォームの材料の吸収スペクトルに基づいてエネルギー方程式を解く段階と、
最終的に加熱されたプリフォームの少なくとも1つの断面の温度プロファイルを計算する段階と、
前記材料の応力−歪み挙動を与えて、前記加熱されたプリフォームの延伸ブロー成型をシミュレートする段階と、
ボトルの壁面の厚みプロファイルを決定する段階と、
を含む方法。
【請求項16】
プラスチックコンテナの仮想試作品を形成するための方法であって、
ボトル設計のためのボトル幾何形状を生成する段階と、
プリフォーム設計プログラム手段によって前記ボトルのプリフォーム設計を生成する段階と、
オーブン幾何形状を与えて、少なくとも1つのオーブンにわたる前記プリフォームの空間位置を計算する段階と、
加熱情報を与えて、第1及び第2の加熱源の温度を計算する段階と、
前記プリフォーム幾何形状、前記プリフォームの空間位置、前記温度、冷却空気、及び前記プリフォームの材料の吸収スペクトルに基づいてエネルギー方程式を解く段階と、
最終的に加熱されたプリフォームの少なくとも1つの断面の温度プロファイルを計算する段階と、
前記材料の応力−歪み挙動を与えて、前記加熱されたプリフォームの延伸ブロー成型をシミュレートする段階と、
ボトルの壁面の厚みプロファイルを決定する段階と、
を含む方法。
【請求項17】
プラスチックプリフォームの加熱をシミュレートするための装置であって、
プリフォーム幾何形状をプリフォーム設計プログラムに入力する手段と、
前記プリフォームに加熱源を提供するためのオーブンのパラメータを定義し、内部における前記プリフォームの空間位置を含むオーブン幾何形状を生成する手段と、
前記プリフォームにエネルギーを提供するために第1及び第2の温度加熱源を生成する手段と、
(a)前記プリフォーム幾何形状からの入力、前記プリフォームの空間位置、前記温度加熱源、冷却空気、及び前記プリフォームの材料のスペクトルに基づいてエネルギー方程式を解き、(b)最終的に加熱されたプリフォームの少なくとも1つの断面の温度プロファイルを計算するためのプリフォーム加熱モジュールと、
を備えることを特徴とする装置。
【請求項18】
前記プリフォーム加熱モジュールにおいて導出された前記温度の関数として前記材料の応力/歪み挙動を求めて、前記最終的に加熱されたプリフォームの延伸ブロー成形をシミュレートするブロー成形モジュールを更に備える請求項17に記載の装置。
【請求項19】
ボトル設計のためのボトル幾何形状を生成する手段を更に備える請求項17に記載の装置。
【請求項20】
前記ブロー成形モジュールがボトルの壁厚を決定することを特徴とする請求項19に記載の装置。
【請求項21】
前記プリフォームの材料分布効率を最適化するための設計最適化モジュールを更に備える請求項17に記載の装置。
【請求項22】
プラスチックコンテナの仮想試作品を形成するための装置であって、
ボトル設計のためのボトル幾何形状を生成する手段と、
プリフォーム幾何形状をシミュレーションプログラムに入力する手段と、
プリフォームに加熱源を提供するためのオーブンのパラメータを定義し、内部における前記プリフォームの空間位置を含むオーブン幾何形状を生成する手段と、
前記プリフォームにエネルギーを提供するために第1及び第2の温度加熱源を生成する手段と、
(a)前記プリフォーム幾何形状からの入力、前記プリフォームの空間位置、前記温度加熱源、冷却空気、及び前記プリフォームの材料のスペクトルに基づいてエネルギー方程式を解き、(b)最終的に加熱されたプリフォームの少なくとも1つの断面の温度プロファイルを計算するためのプリフォーム加熱モジュールと、
(a)前記プリフォームの加熱モジュールで導出された前記温度の関数として前記材料の応力/歪み挙動を求めて、前記加熱されたプリフォームの延伸ブロー成形をシミュレートし、(b)ボトルの壁厚と、前記プリフォームの材料分布効率を最適化するための設計最適化モジュールとを決定するブロー成形モジュールと、
を備えることを特徴とする装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公表番号】特表2006−513074(P2006−513074A)
【公表日】平成18年4月20日(2006.4.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−518832(P2005−518832)
【出願日】平成16年1月20日(2004.1.20)
【国際出願番号】PCT/US2004/001376
【国際公開番号】WO2004/066078
【国際公開日】平成16年8月5日(2004.8.5)
【出願人】(502319534)プラスティック テクノロジーズ インコーポレイテッド (10)
【Fターム(参考)】