説明

プラスチック製のパンおよびドレンプラグで構成される組立体

【解決手段】 プラスチック製のパンおよびプラスチック製のドレンプラグから構成される組立体を開示する。パンは、複数の直立壁、底壁、外面および内面を有する。壁のうち一の壁には、当該壁を貫通する開口がある。開口は、外部において、円形状の隆起環状部材を含み、隆起環状部材は、互いに対向している複数の切欠部と、当該複数の切欠部の間に位置している複数の停止タブとを含む。開口は、内部において、円形状のネジ山が切られていない隆起した管状壁を持つ。ネジ山が切られていない管状壁の一部分は、開口内に突出している複数の尖端を含む。プラグは、ヘッド部、本体部、終端部を有する。ヘッド部は、互いに反対側に位置している下向きに延伸しているタブを持つ直立した頂部を有する。本体部は、円形状の溝と、らせん形状の溝とを有する。プラグの終端部は、テーパー状である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、主に自動車用機器および工業用機器で利用されるプラスチック製のパンおよびドレンプラグで構成される組立体に関する。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0002】
本発明は、プラスチック製のパンおよびプラスチック製のドレンプラグから構成される組立体に関する。当該組立体は、流体を貯留および交換する必要がある自動車機器または工業機器で利用され得る。当該組立体は、プラスチック製のオイルパンおよびプラスチック製のオイルパン用ドレンプラグを備える。パンは、複数の直立壁、底壁、外面および内面を有する。壁のうち一の壁が、パンの前記外面からパンの前記内面まで延在する開口を含む。開口は、外面において、概して円形状の隆起環状部材によって画定されている。隆起環状部材は、複数の切欠部と、複数の切欠部の間に位置している複数の停止タブとを含む。開口は、パンの内面において、ネジ山が切られていない管状壁によって画定されている。ネジ山が切られていない管状壁の一部分は、開口内に突出している複数の尖端を含む。
【0003】
プラスチック製のドレンプラグは、ヘッド部、本体部、終端部およびOリングを有する。ヘッド部は、直径が異なる2つの領域から構成されている。上側の第1の部分は、直立した頂部を持ち、当該頂部は、互いに反対側になるように配置されている複数の下向きに延伸しているタブを含む。下側の第2の部分は、上側の第1の部分の下方にあり、上側の第1の部分よりも直径が小さい。本体部は、Oリング用の円形状の溝、および、らせん形状の溝を含む。プラグの終端部は、テーパー状である。
【0004】
したがって本発明の主題は、プラスチック製のパンおよびプラスチック製のドレンプラグから構成される組立体を提供する。パンおよびドレンプラグそれぞれの機構を組み合わせることで、ドレンプラグをパンに迅速且つ適切に配置するための低コストの構成が得られる。さらに、回転防止機構によって、ドレンプラグは、パンの開口に挿入されると、ロック位置にとどまることが保証される。プラスチック製の組立体によれば、コストが削減され、パンおよびドレンプラグから構成される組立体の重量も小さくなる。
【図面の簡単な説明】
【0005】
本発明の上述した利点およびその他の利点については、以下に記載する詳細な説明を添付図面を鑑みつつ考慮することで、当業者には容易に明らかとなる。添付図面は以下の通りである。
【図1】一実施形態に係るパンを示す切り欠き図およびパンから分離させたプラグを示す斜視図である。
【図2】図1のパンの内部に配置されているドレンプラグを示す上面図である。
【図3】パンの内部に挿入されているドレンプラグを示す、図2のライン3−3に沿った切り欠き側面図である。
【図4】ドレンプラグ用のパン開口を示す上面図である。
【図5】ドレンプラグを示す斜視図である。
【図6】別の実施形態に係るドレンプラグの上部部分を示す図である。
【図7】別の実施形態に係るドレンプラグの上部部分を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0006】
本発明は、明言されていない限り、他にもさまざまな配向および工程順序が採用されるものと理解されたい。また、添付図面に図示している具体的なデバイスおよびプロセス、ならびに、以下の明細書部分で説明する具体的なデバイスおよびプロセスは、請求項で定義する本発明の概念の実施形態例に過ぎないと理解されたい。このため、開示する実施形態に図1関する具体的な寸法、方向またはその他の物理的特徴は、請求項で明言していない限り、本発明を限定するものと解釈されるべきではない。
【0007】
図1を以下で参照すると、本発明に係るパンおよびドレンプラグから構成される組立体10の一実施形態が図示されている。好ましい実施形態に係る組立体10は、直立壁14と、底壁16と、開放上端とで画定されているプラスチック製のパン12を備える。直立壁14は、平坦であってもよいし、曲線状であってもよいし、または、これらの形状を任意に組み合わせるとしてもよい。
【0008】
本発明の好ましい実施形態では、4つの直立壁14を備えた全体的に矩形形状を持つものとしてパン12を開示する。しかし、パン12の形状および直立壁14の数は、特定用途、エンジンのサイズ、および、車両のエンジンルームの内部および下方の空間要件に応じて変わり得るものと理解されたい。
【0009】
パン12はさらに、内面18および外面20を有する。内面18および外面20は共に、直立壁14および底壁16によって画定されている。直立壁14、底壁16、ならびに、内面18および外面20によって、流体を貯蔵するパン12が画定されている。
【0010】
流体の種類は、組立体10の用途に応じて変わるとしてよい。この具体的な実施形態によると、説明するパン12は、内燃機関(不図示)用のオイルパンである。通常のオイルパンは一般的に、エンジンの下方、通常はクランク室の下方に配置されている。
【0011】
パン12は、パン12から液体を送り出してエンジンへと戻して循環させるためのポンプ(不図示)を収容しているとしてもよいし、そのようなポンプを内部に載置しているとしてもよい。パン12はさらに、エンジンに取り付けられると封止部を形成するべく、エンジン駆動中は流体が飛び散らないように防ぐとしてよい。本開示はエンジン用オイルパンおよびドレンプラグから構成される組立体10として以下で説明すると共に図示するが、本発明の主題は冷却材タンクまたはトランスミッション用オイルパン等、他の自動車機器または工業機器に組み込まれ得るものと理解されたい。
【0012】
図1および図3に示すように、パン12は、直立壁14のうち1つに開口22が設けられている。開口22は、パン12の外面20から内面18まで延在している。本発明の好ましい実施形態では、開口22が底壁16の近傍の平坦な直立壁14に配置されていると開示しているが、本発明の範囲には開口22が底壁16の任意の自由な位置に配置されることも含まれる。底壁16の近傍の直立壁14に開口22を配置することで、流体を完全に排出するようにする。
【0013】
外面20の開口22は、概して円形状の隆起環状部材24によって画定されている。隆起環状部材24は、パン12と一体的に形成されており、パン12の外面20から外向きに延在している。
【0014】
隆起環状部材24は、切欠部26および停止タブ28を有する。図4に示すように、2つの切欠部26および2つの停止タブ28が設けられている。しかし、本発明の範囲には、切欠部およびタブの数を変更することが含まれる。しかし、切欠部およびタブはそれぞれ少なくとも1つは必要である。切欠部26の数が3以上の場合、「対向」という用語は、等間隔で環状部材の外周に沿って分散して設けられていることを意味するものと理解されたい。
【0015】
切欠部26は、隆起環状部材24の全高にわたって延在しており、一般的に互いに対向するように設けられている。隆起環状部材24の外径は、切欠部26の開始部分から徐々に厚みが大きくなり、最終的には次の切欠部26に接触する。この接触する箇所において厚みは小さくなり、その後は次の切欠部26まで徐々に厚みが大きくなる。切欠部26は、外径に形成される傾斜部分として図示されている。切欠部26は、エンジン動作中に発生する振動、または、単に車両の移動によって発生する振動のためにプラグ30が緩くならないように防ぐ外部ロック構造として機能する。
【0016】
図4に示すように、停止タブ28は一般的に、切欠部26から等間隔で離間している。停止タブ28は、図示しているように、矩形形状を持つが、本発明の範囲には他の形状も同様に含まれる。停止タブ28は、パン12と一体的に形成されており、パン12の外面20から上向きに延在している。停止タブ28はさらに、隆起環状部材24とも一体的に形成されており、隆起環状部材24の外径から径方向に外向きに延在している。停止タブ28は、図3に示すように、隆起環状部材24の最外端の下方で凹となっている。停止タブ28は、プラグ30が過度に回転しないように、または、過度に締め付けないように防いでいる。
【0017】
また、本発明の範囲には、隆起環状部材24、切欠部26および停止タブ28が一体的に内向きにずらして、隆起環状部材24、切欠部26および停止タブ28は直立壁14と同一平面とするか、または、直立壁14の内部に凹とすることも含まれる。
【0018】
内面18上の開口22は、図1および図3に図示するように、ネジ山が切られていない管状壁32によって画定されている。ネジ山が切られていない管状壁32は、パン12と一体的に形成されており、内面18から内向きに延在して下端はパンの空間内で終端している。ネジ山が切られていない管状壁32の外面は、オイルパンの内側と対向しており、一部分の形状が半球形状で、2つの直線端34が互いに反対側になるように配置されており、底壁16内に形成されている。少なくとも1つの尖端38が、直線端34のうち開口22の最内端に配置されている。本発明の好ましい実施形態によると、開口22の周囲に沿って等間隔に離間している2つの尖端38が図示されている。尖端38は概して三角形状を持つが、本発明の範囲には、尖端38は開口22内に突出する領域が薄い限りは他の形状を持つことも含まれる。また、本発明の範囲には、直線端34の最内端に位置している三角形状に隆起した突起36から尖端38が延在することも含まれる。2つの三角形状に隆起した突起36は、図3に示すように、ネジ山が切られていない管状壁32の外面の直線端34と一体的に形成されており、尖端38の安定性を高めている。また、本発明の範囲には、突起36が他の形状を持つことも含まれる。尖端38は、底壁16から最も離れた三角形状の突起36の端部に配置されている。
【0019】
ドレンプラグ30は、図3および図5に示すように、ヘッド部40、本体部42および終端部44という3つの部分を少なくとも有する。ヘッド部40は、上側の第1の部分46および下側の第2の部分48という2つの部分を含む。下側の第2の部分48は、上側の第1の部分46よりも直径が小さい。上側の第1の部分46は、互いに反対側に位置している下向きに延伸するタブ52によって一部分が画定されている直立頂部50を含む。本発明の範囲には、下向きに延伸するタブ52の数を変更することも含まれるが、少なくとも1つは必要である。下向きに延伸するタブ52の数が3つ以上の場合、「対向」という用語は、等間隔で頂部50の外周に沿って分散して設けられていることを意味するものと理解されたい。
【0020】
頂部50は、途切れない一続きの部材であってもよいし、不連続の部材であってもよく、下側の第2の部分48と一体的に形成されている。下向きに延伸するタブ52は、矩形形状であり、頂部50から下向きに延伸し、下側の第2の部分48に隣接している。下向きに延伸しているタブ52は、頂部50と同一平面となる第1の平坦部分52aを持つ。下向きに延伸しているタブ52はさらに、第1の平坦部分52aから垂直に下向きに延伸している第2の部分52bを持つ。また、第2の部分52bは、わずかに上反りになっているとしてよい。好ましい実施形態では、頂部50は、下向きに延伸するタブ52に隣接したスリットを一部分に持つ。
【0021】
頂部50の内径53は、下方に向かうにつれて変化し、図6および図7に示すように、平面部分54に結合される。ヘッド部の平面部分54は、上側の第1の部分46の底部または下側の第2の部分48の最上部と同一平面上にある。図2および図6に示すように、プラグのヘッド部40の平面部分54は、凹部56、58を持つとしてよい。凹部56、58は一般的に、平面部分54内の中心に位置しており、図2に示すように、形状は四角形56であってもよい。しかし、本発明の範囲には、図6に示すように凹部58が別の形状を持つことが含まれる。凹部56、58は、プラグ30を開閉する道具(不図示)を挿入するために用いられるとしてよい。
【0022】
また、本発明の範囲には、図7に示すように、平面部分54がハンドル部分60を持つことが含まれる。ハンドル部分60は、互いに平行であり、ヘッド部40の平面部分54に垂直に固定されている平坦面60aを含む。ハンドル部分60は、一体的に形成されており、ヘッド部40の平面部分54から上向きに延在している。ハンドル部分60は、頂部50の最上端50aよりも高い位置まで延在しているとしてよい。ハンドル部分60は、手でつかむように設計されており、道具を必要とすることなくプラグ30を操作できるように構成されている。
【0023】
図3および図5に戻って、プラグ30の本体部42は、ヘッド部40の下側の第2の部分48よりも直径が小さい。本体部42は、Oリング66を挿入するための円形状の溝64と、らせん形状の溝68を有する。円形状の溝64は、本体部42の約3分の1下がった位置に設けられているとしてよい。円形状の溝64は、途切れず一続きの溝であり、プラグ30の本体部42の外径を完全に一周している。円形状の溝64は、適切に封止するべくOリング66の一部分がプラグ30の本体部42の外径を超えて延在するのに十分な深さに形成されていることが好ましい。Oリング66は、プラグ30がパンの開口22に挿入された際に、パン12の外部に流体が漏れないように封止する。
【0024】
らせん形状の溝68は、本体部42の下側の約3分の2を構成しており、らせん形状の溝68の最上部は円形状の溝64の下方で始まっている。らせん形状の溝68の最上部には、四角形状の突起または停止部70が設けられており、プラグ30が開口22内を過度に進入しないように防いでいる。らせん形状の溝の壁72は、テーパー状となっており、らせん形状の溝68の床部74と一体的に形成されている。らせん形状の溝の床部74およびらせん形状の溝の壁72は、本体部42の底部で同じ巻きが終端している。らせん形状の溝68の終端箇所である本体部42の底部には、開放領域76が形成されている。
【0025】
らせん形状の溝68は、第1の溝境界壁78および第2の溝境界壁80を有しており、第1の溝境界壁78は第2の溝境界壁80へと移行する。第1の溝境界壁78は、溝の床部74がらせん形状の溝の壁72で画定されている領域にある。一方、第2の溝境界壁80は、開放領域76の境界を定めている。第1の溝境界壁78は、水平ラインXから下向きに傾斜している。水平ラインXと第1の溝境界壁78との間には、角度βが形成されている。βの最適範囲は、10度と25度との間である。第2の溝境界壁80は、水平ラインYから下向きに傾斜している。水平ラインYと第2の溝境界壁80との間には、角度αが形成されている。αの最適範囲は、20度と40度との間である。一般的に、溝境界壁78、80の角度は、本体部42の底部に向かうにつれて大きくなることが好ましい。
【0026】
図3が最も分かりやすいが、本体部42は略中空である。中空部分81は、2つの部分から成る。上側の第1の部分82、または、ヘッド部40に近い方の最上部分は、下側の第2の部分84よりも直径が小さい。中空部分81は、ヘッド部40の下側の第2の部分48の真下から始まっており、ドレンプラグ30の全長にわたって下まで続いている。中空部分81は、ヘッド部40内には延在していない。図3に示すように、中空部分81の上側の第1の部分82は、階段部分86によって下側の第2の部分84に途切れることなく続いている。
【0027】
プラグ30の終端部44は、図3および図5に示すように、本体部42の下方に位置している。終端部44の外径90は、テーパー状になっていて、本体部42に比べてサイズが概して小さくなっていく外径となっている。プラグ30の終端部44もまた中空である。
【0028】
パンおよびドレンプラグから構成される組立体10は、熱可塑性プラスチックおよび熱硬化性プラスチックを材料とするとしてよく、繊維、特にガラス繊維が充填されているのが好ましい。最も好ましいのは、ポリアミド、特に、PA6およびPA6.6である。パン12上の開口22の周囲を取り囲むように設けられている隆起環状部材24等の薄い部材、および、プラグ30の薄い部分は、非発泡性の固体材料で形成することが好ましい。これとは対照的に、パンの厚い部材は、固体材料または発泡性材料のいずれで形成することもでき、発泡性材料の場合は、いわゆるMuCell技術を利用して製造することが好ましい。プラグ30は、Oリング66を除き、ポリマー材料で形成することが好ましいので、プラグ30には金属製のばね等は利用されない。
【0029】
図1および図3に示すように、プラグ30およびOリング66は、オイルパン12の開口22内に挿入される。プラグ30の終端部44をテーパー状にしたことによって、プラグ30を開口22へと誘導する効果が得られる。尖端38はらせん形状の溝68と係合して、プラグ30をパン12の開口22内の適切な位置に迅速且つ高効率に配置するようなカムロック構造を構築する。プラグ30を挿入する際、頂部50の下向きに延伸しているタブ52は、隆起環状部材24に沿って回転して、プラグ30が完全に開口22内に挿入されると最終的に切欠部26に落ち着く。切欠部26は、下向きに延伸しているタブ52を収容することで、外部ロック構造として機能する。ここで停止タブ28は、プラグ30が過剰に締め付けられないように防ぐ。好ましい実施形態によると、切欠部26の幅は、収容すべき下向きに延伸しているタブ52の幅よりわずかに大きいに過ぎない。
【0030】
プラグ30を取り外す際には、終端部44のテーパー状によって余裕を持って回るので、らせん形状の溝68から尖端38を容易に離脱させることによって、ドレンプラグ30は容易に取り外される。このように離脱するのは、らせん形状の溝68がドレンプラグ30の終端部44まで延在せず、本体部42の底部に形成されている開放領域76で終端しているためである。このような構成によるとさらに、尖端38の損傷が防止される。
【0031】
特許法の規定に従い、好ましい実施形態を記載することによって本発明を説明した。しかし、本発明は、その意図または範囲から逸脱することなく、具体的に図示および説明したもの以外の内容でも実施可能であると留意されたい。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
プラスチック製のオイルパンおよびプラスチック製のオイルパン用ドレンプラグから構成される組立体であって、
複数の直立壁、底壁、外面および内面を有するパンと、
ヘッド部、本体部、終端部およびOリングを有するプラスチック製のドレンプラグと
を備え、
前記壁のうち一の壁が、前記パンの前記外面から前記パンの前記内面まで延在する開口を含み、前記開口は、前記パンの前記外面において、概して円形状の隆起環状部材によって画定されており、前記隆起環状部材は、互いに反対側に配置されている複数の切欠部と、前記複数の切欠部の間に位置している複数の停止タブとを含み、前記開口は、前記パンの前記内面において、概して円形状のネジ山が切られていない隆起した管状壁によって画定されており、前記ネジ山が切られていない隆起した管状壁の一部分は、前記開口内に突出している複数の尖端を含み、
前記ヘッド部は、上側の第1の部分および下側の第2の部分を含み、前記上側の第1の部分は直立した頂部を持ち、前記頂部は、互いに反対側になるように配置されている複数の下向きに延伸しているタブによって一部分が画定されており、前記ヘッド部の前記下側の第2の部分は、前記上側の第1の部分よりも直径が小さく、前記本体部は、円形状の溝を持ち、前記Oリングは前記円形状の溝に配置されており、前記円形状の溝の下方にはらせん形状の溝が設けられており、前記終端部は、前記プラグの前記本体部からテーパー状となっている、プラスチック製のオイルパンおよびプラスチック製のオイルパン用ドレンプラグから構成される組立体。
【請求項2】
前記複数の停止タブは、前記複数の切欠部から等距離で離間している、請求項1に記載のプラスチック製のオイルパンおよびプラスチック製のオイルパン用ドレンプラグから構成される組立体。
【請求項3】
前記環状部材および前記ネジ山が切られていない隆起した管状壁は、前記パンと一体的に形成されている、請求項1に記載のプラスチック製のオイルパンおよびプラスチック製のオイルパン用ドレンプラグから構成される組立体。
【請求項4】
前記複数の尖端は、三角形状を持ち、直線端の最内端に設けられている三角形状の突起と一体的に形成されている、請求項1に記載のプラスチック製のオイルパンおよびプラスチック製のオイルパン用ドレンプラグから構成される組立体。
【請求項5】
前記複数の切欠部は、前記環状部材の最小外径を部分的に画定している、請求項1に記載のプラスチック製のオイルパンおよびプラスチック製のオイルパン用ドレンプラグから構成される組立体。
【請求項6】
前記複数の停止タブは、前記環状部材から径方向に外向きに延伸している、請求項1に記載のプラスチック製のオイルパンおよびプラスチック製のオイルパン用ドレンプラグから構成される組立体。
【請求項7】
前記プラグは、一の一体的な部品である、請求項1に記載のプラスチック製のオイルパンおよびプラスチック製のオイルパン用ドレンプラグから構成される組立体。
【請求項8】
前記ドレンプラグの前記ヘッド部は、前記上側の第1の部分の平面部分内の中心に設けられている凹部を含む、請求項1に記載のプラスチック製のオイルパンおよびプラスチック製のオイルパン用ドレンプラグから構成される組立体。
【請求項9】
前記ドレンプラグの前記ヘッド部は、隆起したハンドルを含み、前記隆起したハンドルは、互いに平行で、且つ、前記上側の第1の部分の平面部分に垂直に固定されている複数の平坦面を含む、請求項1に記載のプラスチック製のオイルパンおよびプラスチック製のオイルパン用ドレンプラグから構成される組立体。
【請求項10】
前記プラグの前記本体部は、前記プラグの前記ヘッド部の前記下側の第2の部分よりも直径が小さい、請求項1に記載のプラスチック製のオイルパンおよびプラスチック製のオイルパン用ドレンプラグから構成される組立体。
【請求項11】
前記プラグの前記本体部は、略中空である、請求項1に記載のプラスチック製のオイルパンおよびプラスチック製のオイルパン用ドレンプラグから構成される組立体。
【請求項12】
前記ドレンプラグの中空部分は、前記ヘッド部の前記下側の第2の部分の内側の底面から延在しており、前記ドレンプラグの全長にわたって、前記終端部も貫通して、続いている、請求項11に記載のプラスチック製のオイルパンおよびプラスチック製のオイルパン用ドレンプラグから構成される組立体。
【請求項13】
前記らせん形状の溝は、水平ラインXから下向きに傾斜しており、角度βを形成する第1の溝境界壁を含む、請求項1に記載のプラスチック製のオイルパンおよびプラスチック製のオイルパン用ドレンプラグから構成される組立体。
【請求項14】
前記角度βの範囲は、10度と25度との間である、請求項13に記載のプラスチック製のオイルパンおよびプラスチック製のオイルパン用ドレンプラグから構成される組立体。
【請求項15】
前記らせん形状の溝は、水平ラインYから下向きに傾斜し、角度αを形成している第2の溝境界壁を含む、請求項1に記載のプラスチック製のオイルパンおよびプラスチック製のオイルパン用ドレンプラグから構成される組立体。
【請求項16】
前記角度αの範囲は、20度と40度との間である、請求項15に記載のプラスチック製のオイルパンおよびプラスチック製のオイルパン用ドレンプラグから構成される組立体。
【請求項17】
前記開口は、前記パンの前記複数の直立壁のうちの1つに配置されている、請求項1に記載のプラスチック製のオイルパンおよびプラスチック製のオイルパン用ドレンプラグから構成される組立体。
【請求項18】
プラスチック製のオイルパンおよびプラスチック製のオイルパン用ドレンプラグから構成される組立体であって、
複数の直立壁、底壁、外面および内面を有するパンと、
ヘッド部、本体部、終端部およびOリングを有するプラスチック製のドレンプラグと
を備え、
前記壁のうち一の壁が、前記パンの前記外面から前記パンの前記内面まで延在する開口を含み、前記開口は、前記パンの前記外面において、概して円形状の隆起環状部材によって画定されており、前記隆起環状部材は、互いに反対側に配置されている複数の切欠部と、前記複数の切欠部の間に位置しており、前記複数の切欠部から等距離で離間している複数の停止タブとを含み、前記複数の切欠部は、前記隆起環状部材の全高にわたって延在しており、前記複数の停止タブは、前記パンの前記外面から上向きに延伸し、前記隆起環状部材の外径から径方向に外向きに延伸しており、前記開口は、概して円形状のネジ山が切られていない隆起した管状壁によって、前記パンの前記内面に画定されており、少なくとも1つの尖端が前記開口内に突出しており、前記ネジ山が切られていない隆起した管状壁の外面は、一部分が半球形状を持ち、
前記ヘッド部は、上側の第1の部分および下側の第2の部分を含み、前記上側の第1の部分は直立した頂部を持ち、前記頂部は、互いに反対側に配置されている複数の下向きに延伸しているタブによって一部分が画定されており、前記ヘッド部の前記下側の第2の部分は、前記上側の第1の部分よりも直径が小さく、前記本体部は、円形状の溝を持ち、前記Oリングは前記円形状の溝に配置されており、前記円形状の溝の下方にはらせん形状の溝が設けられており、前記らせん形状の溝は、水平ラインXから下向きに傾斜しており、角度βを形成する第1の溝境界壁を含み、前記らせん形状の溝はさらに、水平ラインYから下向きに傾斜し、角度αを形成している第2の溝境界壁を含み、前記終端部は、テーパー状となっている組立体。
【請求項19】
前記角度βの範囲は、10度と25度との間である、請求項18に記載のプラスチック製のオイルパンおよびプラスチック製のオイルパン用ドレンプラグから構成される組立体。
【請求項20】
前記角度αの範囲は、20度と40度との間である、請求項18に記載のプラスチック製のオイルパンおよびプラスチック製のオイルパン用ドレンプラグから構成される組立体。
【請求項21】
ヘッド部、本体部、終端部およびOリングを有するプラスチック製のドレンプラグを備え、
前記ヘッド部は、上側の第1の部分および下側の第2の部分を含み、前記上側の第1の部分は直立した頂部を持ち、前記頂部は、互いに反対側に配置されている複数の下向きに延伸しているタブによって一部分が画定されており、前記頂部は、非連続的であり、前記複数の下向きに延伸するタブは、矩形形状を持ち、前記頂部から下向きに延伸しており、前記ヘッド部の前記下側の第2の部分に隣接しており、前記複数の下向きに延伸するタブは、下向きに屈曲するまでは略平坦で前記頂部の最上部と同一平面になっており、前記頂部の内径は下に向かうにつれて変化して平坦部分と一体的に形成されており、前記ヘッド部の前記下側の第2の部分は、前記上側の第1の部分よりも直径が小さく、前記本体部は、中空で円形状の溝を持ち、前記Oリングは前記円形状の溝に配置されており、前記円形状の溝の下方にはらせん形状の溝が設けられており、前記円形状の溝は、連続的で、前記プラグの前記本体部の外径を完全に一周しており、前記らせん形状の溝は、水平ラインXから下向きに傾斜しており、角度βを形成する第1の溝境界壁を含み、前記らせん形状の溝はさらに、水平ラインYから下向きに傾斜し、角度αを形成している第2の溝境界壁を含み、前記らせん形状の溝の壁は、テーパー状になっており、前記溝の床部と一体的に形成されており、前記終端部は、テーパー状となっている、プラスチック製のオイルパン用ドレンプラグ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公表番号】特表2012−533702(P2012−533702A)
【公表日】平成24年12月27日(2012.12.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−520593(P2012−520593)
【出願日】平成22年7月13日(2010.7.13)
【国際出願番号】PCT/US2010/001954
【国際公開番号】WO2011/008261
【国際公開日】平成23年1月20日(2011.1.20)
【出願人】(511310568)ダナ オートモーティブ システムズ グループ、エルエルシー (1)
【Fターム(参考)】