説明

プラズマエッチング装置

【課題】エッチング終点付近の微小な発光強度変化を確実にかつ早い段階で検出して、エッチングの終点を迅速且つ確実に判定する方法を提供する。
【解決手段】プラズマエッチング装置におけるエッチング処理の終点を判定するエッチング終点判定方法において、前記真空処理室内に生成されたプラズマの発光のうち予め設定された波長の光を抽出し、抽出された前記特定波長の光の発光強度を時系列データとして取得し、取得した時系列データをもとに回帰直線を演算するステップS204と、該ステップにより求めた回帰直線と前記時系列データとの時間軸方向の距離を演算するステップS206とを備え、該ステップにより求めた時間軸方向の距離をもとにエッチング処理の終点を判定するS211。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プラズマエッチング装置に係り、特にプラズマ放電を用いたエッチング処理
の終点を高精度に判定することのできるプラズマエッチング装置に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体ウエハのドライエッチング処理においては、プラズマ発光中の特定波長の光の発
光強度が特定の膜のエッチングの進行に伴い変化する。そこで、半導体ウエハのエッチン
グ処理中にプラズマ発光中の特定波長の光の発光強度の変化を検出し、この検出結果に基
づいて特定の膜のエッチング終点を検出することができる。
【0003】
例えば、特許文献1には、被エッチング材をエッチングするときにエッチング装置内で
発生するプラズマ発光信号を取得し、取得した信号に対して多項式による線形モデルまた
は非線形モデルを求める。その後、前記信号と求めたモデルの計算値との誤差を求め、こ
の誤差の時間変化率が所定のしきい値を超えたときをエッチングの終点として検出するこ
とが示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2004−79727号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
近年では、半導体ウエハにおける加工寸法の微細化、高集積化に伴い、開口率(半導体
ウエハの面積に対する被エッチング面積の比)が小さくなってきた。このため、エッチン
グ終点付近におけるプラズマからの発光強度変化は微小なものとなっている。また、エッ
チングによる加工寸法の精度はますます厳しくなっている。
【0006】
例えば、エッチングの終点判定において、終点判定時間が数秒遅れるだけでも、エッチ
ングを施したい膜の下層にある膜が過剰にエッチングされ、加工寸法の乱れあるいはサイ
ドエッチング(横方向への過剰なエッチング)が施されて、加工形状が悪化する。
【0007】
このような寸法乱れや形状悪化を回避するためには、エッチング終点付近の微小な発光
強度変化を確実にかつ早い段階で検出し、次のオーバーエッチングと言われる被エッチン
グ膜の残滓等を取り除く工程に移ることが必要である。
【0008】
発光強度の変化が微小になると、発光強度の変化を、例えば多項式による線形モデルを
使用して検出する場合などでは、誤差として信号成分方向を含んで検出しているため、低
開口率の場合などでは信号に含まれるノイズ成分の影響を受けやすく、エッチング終点を
確実にしかも早い段階で検出することは困難である。
【0009】
本発明はこのような問題点に鑑みてなされたもので、エッチング終点を確実にかつ早い
段階で検出してエッチング終点を判定することのできるエッチング終点判定技術を提供す
るものである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は上記課題を解決するため、次のような手段を採用した。
【0011】
真空処理室にガス導入手段を介して処理ガスを導入し、導入した処理ガスに高周波エネ
ルギを供給してプラズマを生成し、生成したプラズマを用いて前記処理室内に収容された
被処理体にプラズマ処理を施すプラズマエッチング装置におけるエッチング処理の終点を
判定するエッチング終点判定方法において、前記真空処理室内に生成されたプラズマの発
光のうち予め設定された波長の光を抽出し、抽出された前記特定波長の光の発光強度を時
系列データとして取得し、取得した時系列データをもとに回帰直線を演算するステップと
、該ステップにより求めた回帰直線と前記時系列データとの時間軸方向の距離を演算する
ステップとを備え、該ステップにより求めた時間軸方向の距離をもとにエッチング処理の
終点を判定する。
【発明の効果】
【0012】
本発明は、以上の構成を備えるため、エッチング終点を確実にかつ早い段階で検出して
エッチング終点を判定することのできるエッチング終点判定技術を提供することができる

【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】実施形態に係るエッチング終点判定装置を説明する図である。
【図2】エッチングの終点を演算する演算部105の処理を説明する図である。
【図3】エッチング処理中に得られたプラズマの発光のうち特定波長の光信号を示す図である。
【図4】回帰直線を説明する図である。
【図5】回帰直線と各信号点間の距離の演算結果を示す図である。
【図6】図5で得られた波形に対する閾値の設定方法を説明する図である。
【図7】回帰直線と各信号点間の距離の信号強度方向成分の波形である。
【図8】第2の実施形態を説明する図である。
【図9】距離の時間軸方向成分の最大値と回帰直線の傾きの乗算結果を示す図である。
【図10】第3の実施形態を説明する図である。
【図11】回帰直線の上下に作られた面積の差と回帰直線により囲まれた面積の最大値との積の演算結果を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、最良の実施形態を添付図面を参照しながら説明する。図1は、本実施形態に係る
エッチング終点判定装置を説明する図である。エッチング装置101は真空容器102を
備えており、真空容器102の内部には、図示しないガス導入手段を介してエッチングガ
スを導入し、さらに導入したエッチングガスにマイクロ波電力等を供給して、エッチング
ガスを分解してプラズマを生成し、このプラズマを用いて前記真空容器内に収容されたウ
エハ等の試料にエッチング処理を施す。
【0015】
エッチング処理中に前記真空処理室内に発生したプラズマの特定波長の発光を分光器に
より分光し、分光により得られた特定波長の信号成分は演算部105に取り込まれる。こ
こで、演算部105はたとえばパーソナルコンピュータ(PC)などにより構成される。
【0016】
取り込まれた信号は、まず回帰直線演算器106により回帰直線式が導き出される。こ
のとき取り込まれた信号は時間軸方向の変化を際立たせるため、ゲイン(信号強度を増幅
もしくは減衰させる)処理を施すのが望ましい。
【0017】
次に、距離演算器107により、最新に得られた信号から過去のある時点までに得られ
た信号と、演算により求められた回帰直線(前記回帰直線式により示される)との距離を
演算する。
【0018】
このとき演算に使用される信号数は任意に設定できる。また算出された回帰直線の傾き
の値を保持する直線傾き保持器108、および演算器109を備え、演算器109は、距
離演算器107により求められた値(距離)と直線傾き保持器に保持されている値(傾き
)を演算して、距離の時間方向成分を求める。終点判定器110は、前記演算器109の
演算結果を監視し、演算結果が予め設定した判定レベルを超えるとき終点判定信号を出力
する。この終点判定信号は表示器111に表示する。
【0019】
図2は、エッチングの終点を演算する演算部105の処理を説明する図である。まずエ
ッチング処理に伴うプラズマ発光のうちの特定波長の光を分光器により時系列データとし
て取り出し、取り出したデータを演算部105に入力する(ステップS200)。
【0020】
入力された時系列データは、まずゲイン演算器によりゲイン処理が行われる。ゲイン処
理ではたとえば0.001倍に信号波形を縮小させることで、時間軸方向成分の変化を顕
著に表すことができるようになる。なお、このデータ次の回帰直線を求める信号点数およ
び回帰直線からの距離を求めるために必要な距離演算信号数よりも多くなければならない
(ステップS201)。
【0021】
得られた信号数がそれら必要な信号数以上になり、また所定の判定開始時間が経過した
とき、回帰直線を求める演算処理を行う。回帰直線を求める演算は、例えば最小2乗法な
どにより求めることができる。また、回帰直線を求める演算に使用する信号は最新の信号
から任意の過去の点までとする。なお、このとき得られた回帰直線の傾きのデータは回帰
直線傾き保持器108により保持しておく(ステップS202、S203,S204,2
05)。
【0022】
次に、求めた回帰直線を使用し、過去に得られた信号との距離を求める。距離を求める
ために使用する信号は最新の信号から任意の過去の点までを使用することができる。使用
する信号点数Mはたとえば回帰直線を演算するのに使用した点数より多い点数である。
【0023】
また、回帰直線からの過去のある点までの距離dは、回帰直線が式1で表されるとする
と式2から求めることができる。なお、式2において、x1、ylは過去のある点でのx
座標およびy座標を示す。
【数1】

【数2】

【0024】
式2により、求められる距離は、横軸を時間軸、縦軸を信号強度とすると、時間及び信
号強度の両成分をも含んでいる(ステップS206)。
【0025】
エッチング処理に伴うプラズマからの信号にはノイズ成分が含まれており、このノイズ
成分は縦軸の信号強度成分として現れる。このため、距離演算により得られた信号のうち
時間軸方向成分dtのみを抽出することにより、前記ノイズ成分による影響を低減させる
ことができる。なお、前記回帰直線と前記時系列データとの時間軸方向の距離dtは式3
により算出することができる。
【数3】

【0026】
前記回帰直線と前記時系列データとの時間軸方向の距離dtの算出処理は、任意に設定
した距離算出信号点数Mの全てにおいて行う(ステップS207)。
【0027】
次に、全ての信号において算出された回帰直線との距離における時間軸方向成分の最大
値(距離最大値)の累乗演算を行う。演算方法としては、例えば入力された信号を2乗し
、その演算値が任意に設定できる闇値を越えた場合終点と判定する(ステップS209,
210)。前記累乗演算を行うことにより、信号成分をさらに増幅し、信号に含まれるノ
イズを減らすことができる。
【0028】
図3は、エッチング処理中に得られたプラズマの発光のうち特定波長の光信号の例を示
す図である。この光信号波形には、開口率の影響などからノイズ成分と見られる信号の揺
らぎが多く、エッチングが進行したことによる波形の変化を捉えにくい。
【0029】
図4は、回帰直線を説明する図である。回帰直線は得られた光信号波形の内、例えば最
新の信号点と過去の数十個の信号点を使用して回帰直線を求める。回帰直線を算出するた
めに使用する信号点の数は任意に設定でき、たとえば20点などとすることができる。次
に、求めた回帰直線と各信号点間の距離を演算する。回帰直線と各信号点間の距離dは、
回帰直線から各信号点から回帰直線に向かって下ろした垂線の長さであり、その時間軸方
向成分dtが終点判定に必要な信号である。
【0030】
図5は、回帰直線と各信号点間の距離dtの演算結果を示す図である。ここでは回帰直
線を求めるのに使用する信号点を20点、距離を求めるのに使用する信号点を100点と
した場合の波形例を示す。得られた波形をもとにエッチングの終点の判定を行う。判定に
使用する閾値は任意に設定できるが、閾値はエッチング終点付近での変化を正確にかつ早
い段階で判定できる値であることが必要である。
【0031】
図6は、図5で得られた波形に対する閾値の設定方法を説明する図である。閾値を閾値
2に設定した場合と閾値1に設定した場合とでは、エッチングの終点判定に約3秒の時間
差が生じる。すなわち、閾値を閾値1に設定した場合には、終点の判定時期に3秒の遅れ
が発生する。この場合、ウエハ面内のある点ではエッチング終点を経過して、前記3秒の
間にエッチングを行いたくない面にダメージを与えることになる場合がある。
【0032】
図5で得られた波形は、回帰直線と各信号点間の距離の時間軸方向成分の波形である。
【0033】
前述のように、回帰直線と各信号点間の距離の時間軸方向成分は信号に対するノイズの影
響が少ないため閾値を閾値2に示すように低い値とすることができ、これにより、早期に
終点を判定することができる。
【0034】
なお、判定に使用する信号として、回帰直線と各信号点間の距離、すなわち各信号点か
ら回帰直線に向かって下ろした垂線の長さdを設定すると、前記距離を表す信号は強度成
分を含むことになり、判定に使用する闘値をさげることが困難である。
【0035】
図7は、回帰直線と各信号点間の距離の信号強度方向成分dyの波形である。図7に示
す波形は、回帰直線からの距離の時間軸方向成分dtを抽出した図5の波形に比して、信
号波形に含まれるノイズ量が多いことがわかる。また、波形立下り後にもうひとつの波形
の山が観測される。これは光信号波形が立ち下がったために観測されるものであり、発光
強度信号成分を使用した場合ではこの成分を取り除くことが不可能である。
【0036】
終点を検出するに当たって、例えば波形の立下り部分を使用する遅めの判定を行う場合
がある。例えば、エッチングにおいて終点を検出する工程において、残渣等が残った状態
であってもエッチングを継続的に行いたい場合などは遅めでの終点判定が有効である。こ
のような場合には、前記波形立ち下がり後の信号成分のため誤判定を招く恐れがある。こ
れに対して、時間軸方向成分のみを使用する場合は、波形が立ち下がった後にノイズ成分
はほとんど含まれず誤判定を抑制することができる。
【0037】
図8は、第2の実施形態を説明する図である。図8において、ステップS200ないし
208の処理は図2に示すステップS200ないし208の処理と同じであるので同一番
号を付して詳細な説明を省略する。
【0038】
図8に示すように、全ての信号点において回帰直線からの距離dを算出し、次いで算出
された回帰直線との距離dにおける時間軸方向成分dtの最大値(距離最大値)を算出し
た(ステップS206,207,208)後、算出された距離の時間軸方向成分dtと回
帰直線の傾きを乗算する(ステップS212)。乗算された結果を予め設定した閾値と比
較し、閾値を超えた場合、終点判定検出信号を出力する(ステップS210,211)。
【0039】
図9は、距離の時間軸方向成分の最大値と回帰直線の傾きの乗算結果を示す図である。
【0040】
この場合においても時間軸方向成分のみを抽出しているため、信号に含まれるノイズ成分
は少ないことがわかる。つまりこの波形においても判定を行う上で閾値1を設定するだけ
でなく閾値2のように閾値を下げることで、より早い段階で判定を行うことが可能となる
。また、閾値を下げない場合には、判定における判定信号に対するノイズの影響を減らす
ことが可能となり、より安定した判定を行うことが可能となる。
【0041】
図10は、第3の実施形態を説明する図である。図10において、ステップS201か
ら204までは第1の実施形態と同じである。プラズマ発光信号から回帰直線を算出し、
得られた回帰直線と取得信号による波形に囲まれた面積において回帰直線の上側に現れる
面積と、回帰直線の下側に現れる面積をそれぞれ算出する(ステップS212)。またこ
のとき得られた面積値の最大値を記憶しておく(ステップS213)。その後得られた面
積について回帰直線の上側に作られた面積と下側に作られた面積の比を求める。ここでは
上側に作られた面積と下側に作られた面積の値が大きく異なることを特徴として検出して
いるため比だけでなく差であってもよい。例えば面積を減算することにより演算値を算出
することができる(ステップS214)。また、このとき回帰直線により囲まれた面積の
最大値を使用し、得られた演算値と乗算することで最終的な判定信号を得て終点判定を行
う(ステップS215)。そこで得られた最終的な演算値を終点判定信号としてエッチン
グの終点を判定する。
【0042】
図11は、回帰直線の上下に作られた面積の差と回帰直線により囲まれた面積の最大値
との積の演算結果を示す図である。この演算結果を用いて判定を行うと、演算値はたとえ
ば負から正に変化するため、波形は負の向きで一つの山1101、正の方向で一つの山1
102が得られる。そのため、例えば遅め判定を行うときには波形の変曲点が負から正へ
の信号の変化として得られるため、閾値の設定において例えばある閾値1を超えた後閾値
2を越える場合を判定とする場合などにおいて符号が反転するため、ノイズの影響を受け
にくく安定した判定を行うことが可能となる。また、このとき第1の実施形態、第2の実
施形態と同様に信号に対するノイズの影響が少ないため早め判定においても高精度に判定
を行うことが可能である。
【0043】
以上、説明したように、本発明の実施形態によれば、回帰直線と各信号点間の距離の時
間軸方向成分を利用して終点を判定する。このため、エッチング処理に伴うプラズマから
の信号にノイズ成分が含まれていても、このノイズ成分は縦軸の信号強度成分として現れ
るため、前記ノイズ成分による影響を低減させることができる。したがって、プラズマか
らの発光強度変化が微小なものであっても、エッチング終点付近の微小な発光強度変化を
確実にかつ早い段階で検出して、エッチングの終点を迅速且つ確実に判定することができ
る。また、信号波形において急峻に波形が変化する場合には傾きが大きくなるために、実
施形態2での判定を行うことでノイズ成分の少ない判定波形を得ることができる。また、
遅めの判定を行いたい場合であれば、実施形態3を使用することで変曲点を捉えやすく安
定した判定を行うことができる。このように、それぞれの判定方法は適切に選ぶことがで
きる。また、回帰直線に使用するデータ点数や、距離を算出するためのデータ点数を最適
化することでも判定精度は大きく異なり、すべての判定において適切な値を使用すること
で判定精度は大幅に向上する。
【符号の説明】
【0044】
101 エッチング装置
102 真空容器
103 光ファイバ
104 分光器
105 演算部
106 回帰直線演算器
107 距離演算器
108 直線傾き保持器
109 距離演算器
110 終点判定器
111 表示器

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被処理体にプラズマ処理を行う真空処理室と、
前記真空処理室にエッチングガスを導入するガス導入手段と、
前記真空処理室内に前記プラズマを生成するための高周波電力を供給する高周波供給手段と、
前記プラズマの特定波長の発光を分光する分光器と、
前記被処理体のエッチングの終点を判定する演算部とを備え、
前記演算部は、前記分光器により抽出された特定波長の発光強度の時系列データをもとに回帰直線を演算する回帰直線演算部と、前記時系列データから前記回帰直線への距離を演算する距離演算器と、前記距離演算器により演算された前記時系列データから前記回帰直線への距離と前記回帰直線の傾きとを演算することによって時間軸方向の距離を算出する演算器と、前記演算器により演算された時間軸方向の距離をもとに終点判定信号を出力する終点判定器とを具備することを特徴とするプラズマエッチング装置。
【請求項2】
被処理体にプラズマ処理を行う真空処理室と、
前記真空処理室にエッチングガスを導入するガス導入手段と、
前記真空処理室内に前記プラズマを生成するための高周波電力を供給する高周波供給手段と、
前記プラズマの特定波長の発光を分光する分光器と、
前記被処理体のエッチングの終点を判定する演算部とを備え、
前記演算部は、前記分光器により抽出された特定波長の発光強度の時系列データをもとに回帰直線を演算する回帰直線演算部と、前記時系列データから前記回帰直線への距離を演算する距離演算器と、前記距離演算器により演算された前記時系列データから前記回帰直線への距離と前記回帰直線の傾きとを演算することによって時間軸方向の距離を算出する演算器と、前記演算器により演算された時間軸方向の距離の中での最大値と前記回帰曲線の傾きとの積をもとに終点判定信号を出力する終点判定器とを具備することを特徴とするプラズマエッチング装置。
【請求項3】
被処理体にプラズマ処理を行う真空処理室と、
前記真空処理室にエッチングガスを導入するガス導入手段と、
前記真空処理室内に前記プラズマを生成するための高周波電力を供給する高周波供給手段と、
前記プラズマの特定波長の発光を分光する分光器と、
前記被処理体のエッチングの終点を判定する演算部とを備え、
前記演算部は、前記分光器により抽出された特定波長の発光強度の時系列データをもとに回帰直線を演算する回帰直線演算部と、
前記回帰直線と前記時系列データとにより発光強度軸の高強度側または低強度側に囲まれた面積の中の最大値と、前記発光強度軸の高強度側に囲まれた面積と前記発光強度軸の低強度側に囲まれた面積との差と、の積をもとに終点判定信号を出力する終点判定器とを具備することを特徴とするプラズマエッチング装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2013−102215(P2013−102215A)
【公開日】平成25年5月23日(2013.5.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2013−16875(P2013−16875)
【出願日】平成25年1月31日(2013.1.31)
【分割の表示】特願2008−46533(P2008−46533)の分割
【原出願日】平成20年2月27日(2008.2.27)
【出願人】(501387839)株式会社日立ハイテクノロジーズ (4,325)
【Fターム(参考)】