説明

プラズマ処理器具で用いるためのRFセンサー

【課題】利得、指向性、ミニチュアパッケージ内の絶縁性を維持する高性能ミニチュアRFセンサーを提供する。
【解決手段】ミニチュアRFセンサーは、PCB構造内に配置された積み重ねられた電流ピックアップおよび電圧ピックアップを含み、そのセンサーは、1/4波長変換フィルター、3軸遮蔽、および、表皮効果フィルタリング、をさらに含む。

【発明の詳細な説明】
【開示の内容】
【0001】
〔関連出願に対するクロス−リファレンス〕
以下の出願が参照されると共に以下の出願に基づく優先権が主張され、すなわち、2006年3月20日に出願された出願第60/783,894号、および、米国特許法第119条の下で2007年3月19日に出願された米国出願第(これから決定される。)「マイクロ電子技術プラズマ処理器具で用いるための高性能ミニチュアRFセンサー(HIGH PERFORMANCE MINIATURE RF SENSOR FOR USE IN MICROELECTRONICS PLASMA PROCESSING TOOLS)」が参照されると共にこれらの出願に基づく優先権が主張され、これらの出願の開示内容の全体は、引用するとこによって、本明細書に組み込まれる。
【0002】
〔背景技術および発明の概要〕
RFセンサーの価値、すなわち、高出力RF電源によって、マイクロ電子技術処理器具のプラズマ処理チャンバに供給されるRF電流および電圧を測定する装置の価値、は、十分確立されている。例えば米国特許第6,501,285号などのような、さまざまな特許は、センサーおよび関連する信号処理電子回路の両方の設計および適用に関して認められてきた。しかし、これらの発明の各々は、そのようなシステムの電磁気的性能を最大にすることに焦点を合わせてきた。ほとんどすべてのRFセンサーの適用が、その装置(センサー)を収容するように最初から設計されたものでない既存の処理チャンバに、センサーを追加導入することを含む、という事実が、広く見落とされてきた。このような性能への焦点合わせの結果、既存のRFセンサーは、処理器具および/またはRFセンサーを大規模かつ望ましくない変更をせずには、ほとんどの適用に適合しないほどあまりにも大きい。
【0003】
典型的なRFセンサー10は、図1に示されているように、同軸伝送線の短い一片、遮蔽されたピックアップ、および、受動または能動フィルタリング回路、を含んでいる。RFセンサー10自体は、以下のようにして、同軸伝送線を形成している。第1に、センサーケースすなわちボックス14が、外側導体、および、ピックアップ用の遮蔽、を形成している。銀メッキ銅またはその他の同様な材料から作られた一定の直径を有する中実ロッドが、中心導体18を形成している。数ある材料の中で、シリコン、石英、炭化ケイ素、および/またはアルミナ、で構成された誘電材料22が、中心導体18と接地面(ボックス14)との間の予め決められた幾何学的関係を維持するために用いられている。容量性電圧ピックアップ26および誘導性電流ピックアップ30が、誘電材料22内に配置されている。バルクヘッド接続部34が、これらのピックアップ26,30から、外側導体を通して、対応するフィルター回路38ならびに考えられる追加的な信号処理回路へ、リード線を供給している。次に、変形された信号が、デジタル化のために、追加的なユニット(図示されていない)へ送られる。
【0004】
上記の構成の典型的なRFセンサーは、著しい性能上の利点を有する。第1に、そして、伝送線の長さを図1に示されているように形成することによって、RFセンサーは、ピックアップが周囲の幾何学的形状にかかわらず均一な電磁界にさらされることを確実にする。その結果、ピックアップは、ピックアップの用途とは無関係に、電流および電圧の関数として、一定の利得を有する。第2に、そして、遮蔽されたエンクロージャーを形成することによって、RFセンサーは、ピックアップが、中心導体を流れる電流ならびに中心導体と外側導体との間の電位差、に起因する電磁界のみを感知し、外来の電磁界を感知しないことを確実にする。最後に、センサーの構成は、標準的なRFコネクターを容易に収容し、したがって、検査台での較正を可能にする。センサーの構造によって、この較正は用途とは関係なく維持される。
【0005】
標準的な誘導性電流ピックアップおよび容量性電圧ピックアップは、図2に示されているプロット42でグラフによって示されているように、RF周波数の増加にともなって増加する利得を有する。この図示された特徴は、RFセンサーの電子回路によって正確にデジタル化されなければならない信号の振幅のダイナミックレンジを増加させるという欠点を有する。増加する利得を補正するための最も簡単な公知の方法は、図1に示されているように、能動または受動フィルタリングをセンサーに組み入れ、それによって、図2のプロット46に基づいて示されているように、周波数に対してより平坦な応答を結果としてもたらすことである。センサーにフィルタリングを組み込むことは、ピックアップとフィルターとの間の伝送線の長さの複雑化を回避する。伝送線の効果に起因して、回路全体の利得は、周波数に応じて予期しない様相で変わることがある。
【0006】
フィルタリング回路は、ピックアップからの信号を最大にするためにも用いられることができ、ピックアップの寸法を最小にできるようにしている。最小の寸法は、クロストークを結果としてもたらす漂遊インピーダンスを最小にするのに非常に重要である。より詳しく言うと、容量性ピックアップ中のどのようなインダクタンスも、電圧信号に強い影響を与える電流レベルを結果としてもたらし、誘導性ピックアップ中のどのようなキャパシタンスも、電流信号に強い影響を与える電圧レベルを結果としてもたらす。
【0007】
最後に、典型的なRFセンサーで行われているように、信号処理を組み込むことは、さらなる性能上の利点を有する。ピックアップによって生み出された電圧は、プラズマ器具で見出される電圧レベルよりも10の数乗ほど小さい。中間周波数(IF)とのミキシング、または、完全なデジタル化でさえも含む、ような、センサーでの信号処理は、ピックアップからの信号が量子化される前に原形が損なわれるリスクを大きく低減する。
【0008】
標準的なRFセンサーは、標準的なRFコネクターを用いて、標準的な伝送線に非常に容易に嵌め合わされる。しかし、このような選択枝は、たとえ利用可能であったとしても、まれである。そうではなく、RFセンサーは、プラズマ処理器具内の既存のRF電力通路に追加導入されなければならない。このRF電力通路は、典型的には、さまざまな寸法の中心導体、空気の誘電体、および、不十分に画定された接地面(ground plane)、からなる。RFセンサーのこれらの状態への据え付けは、既存の電力通路の変更を必要とする。かなりの努力および特定用途の部品を必要とすることに加えて、これらの変更は、電力通路の電磁気的特性に受容できない変化を結果的にもたらす場合がある。
【0009】
センサー装置の物理的な寸法から結果的にもたらされるさらに別の困難さは、そのような装置が、通常は、立方体の箱に類似した構成によって画定されていて、その構成では、構成の各側面の幅および長さが数インチ(1インチ≒2.54センチメートル)であるということである。多くの場合、据え付けのための空間は、実際、得られない。このことが、2つの望ましくない解決方法のうちの一つを結果としてもたらす。第1の解決方法では、スペーサーの形状などの大規模な変更、導体の追加、および、特注の付属品、が必要とされる。これらの大規模な変更の据え付けは、コスト高で、時間を費やし、器具の性能を変えることもある。それに代わって、そして、RFセンサーを、処理を最も有効に監視できるプラズマチャンバに近接して取り付けるのではなく、RFセンサーは、室内の、しかしながら、より離れた位置に配置され、その場合には、RFセンサーの性能がそこなわれる。
【0010】
結論として、典型的なRFセンサーは、性能に対して妥協させられた有用性を有する。標準的な設計は、容易に較正されて、処理チャンバに関する読取値が検査台で得られた読取値と同じであることを確実にする。この性能は、処理チャンバの電気通路または電力通路の大規模な変更という代償によって獲得される。この変更は、コスト高であり、時間を費やし、器具の電磁気的特性および強い影響を処理する性能をかなり妥協させられたものにする可能性がある。
【0011】
性能の低いミニチュアRFセンサーを達成することは、比較的簡単である。キャパシターおよびインダクターが中心導体に近接して配置されている限り、電圧および電流におおよそ比例する信号が、生み出される。しかし、難題は、ミニチュアRFセンサーで高性能を維持することである。高性能を得るために、当業者は、利得、指向性、および、ミニチュアセンサーパッケージ内での絶縁、を成功裡に維持しなければならない。今までのところ、出願人は、これらの目標を達成したミニチュアRFセンサーパッケージを知らない。
【0012】
したがって、そして、第1の態様に基づけば、高出力RF電源によってマイクロ電子技術処理器具のプラズマ処理チャンバに供給されるRF電流および電圧を測定するためのミニチュアRFセンサーが、提供され、そのアセンブリ(ミニチュアRFセンサー)は、センサーヘッドを含み、かつ、ハウジングを形成する箱に類似した構造の一つの側面として形成された導体を含み、その構造は、電流ピックアップおよび電圧ピックアップを含み、それらのピックアップの各々は、互いにおよび導体に対して、積み重ねられている。
【0013】
ある変形例では、電流および電圧ピックアップは、プリント回路基板構造内に提供されていて、その構造では、電圧ピックアップは、導体に対して離れて配置されたグリッドまたはメッシュ要素から形成されていて、その構造では、導体は、プラズマ器具のストラップ導体である場合がある。PCB(プリント回路基板)構造、1/4波長変換フィルター、積み重ねられたピックアップ、三軸遮蔽、および、表皮効果フィルタリング、の特徴の各々は、高性能のミニチュアRFセンサーを結果としてもたらす。提案された構造は、追加導入の目的および電磁気的性能の目的の両方を満たす。
【0014】
本明細書に記載された出願の上記の内容および目的をさらに理解するために、添付の図面に関連して読まれるべき以下の詳細な説明が参照される。
【0015】
〔詳細な説明〕
多数の特徴が、本明細書中で、改善されたミニチュアRFセンサーアセンブリに関して記載されている。結果として得られた構造は、追加導入の目標および電磁気的性能の目標の両方を満たす高性能ミニチュアRFセンサーである。
【0016】
本明細書で定義されたRFセンサーに対する多数の目標/要求が、明瞭にする目的で、最初にここで記載される。
【0017】
1.用途によらない一定の利得
RFセンサーの電圧および電流利得は、測定点での実際の電圧および電流レベルの関数としての、各トランスデューサの、出力レベル、として定義される。使用に適したRFセンサーに対する重要な要求は、センサーの利得がセンサーの用途によらず同じであること、そして、より詳しく言えば、利得がRF電気経路の幾何学的形状の変化に反応しないこと、である。このように、検査台で得られた較正値が、用途によらずセンサー出力を工学ユニットに変換するために用いることができる。
【0018】
2.RF周波数によらない一定の利得
プラズマ処理器具は、数百kHzからほぼ100MHzまでの範囲の周波数に亘って動作するRF電源を用いる。標準的なピックアップは、誘導性電流ピックアップと容量性電圧ピックアップとの間でファラデー結合を用いる。その結果として得られるこれらのセンサーの利得は、図2に関して上述したように周波数に正比例する。補正されなければ、この効果は、プロット46に示されているような、低周波数での測定できないほど弱い信号、および、高周波数での破壊的に強い信号、を結果としてもたらす。
【0019】
3.高い指向性
指向性は、信号の、とりわけ電圧ピックアップへの高出力RF電圧の、および、電流ピックアップへの高出力RF電流の、向きをもった流れを意味する。上述したように、いずれの構造も純粋に誘導性または容量性であるというわけではない。その結果、電圧ピックアップの信号の一部は、実際の電流のレベルに起因することがあり、電流ピックアップの信号の一部は、電圧に起因することがある。高い指向性は、このクロストークが最小化されることを意味する。
【0020】
4.高い絶縁性
絶縁性は、信号経路間の分離を意味する。あるRFセンサーの用途では、絶縁性は、RFピックアップが測定されるべき場(電磁界)以外の場に対して反応しないことを意味する。プラズマ処理チャンバでのRF電気経路は、複雑であることが多い場合があり、導体がある場合には導体自体の上に2つに折りたたまれている状態を伴うことがある。そのような場合には、ピックアップが、測定点でのRF電気経路の電気的状態にのみ反応し、他のいずれの点での電気的状態にも反応しないまたは絶縁されていることが、特に重要である。
【0021】
5.最小の負荷を加えること
負荷を加えることは、その回路を含む電気ネットワーク上の回路の、吸収された電力またはインピーダンスの変化、のいずれかに関する影響力を記述している。RFセンサーの場合、負荷を加えることは、センサーを追加した結果のRF電気経路の変化を意味する。プラズマ処理器具は、発振器出力(generator power)および処理時間のような設定値の関数としての望ましい結果を得るために、正確に較正されている。RFセンサーがRF電気経路に「負荷」を加えると、同じ設定値が、同じプラズマ状態を結果としてもたらさず、処理結果が変化する。明らかに、RFセンサーによる負荷を加えることの効果は、最小にされなければならない。
【0022】
図3aおよび図3bを参照すると、本発明のある実施の形態に基づいて作られたミニチュアRFセンサーアセンブリ50が示されている。典型的には、非常に大多数のプラズマ処理器具が、平坦な二次元のRFストラップ出力導体を用いている。典型的には、このストラップ出力導体は、ほぼ1.524cm(0.6インチ)またはほぼ1.905cm(0.75インチ)の幅の寸法を有する。上述したように、ほとんどの既存のRFセンサーの構造は、立方体のハウジングを用いている。図3aおよび図3bに示された、本明細書に記載されたアセンブリ50は、5つの側面を有するセンサーのエンクロージャー56を提供し、そのエンクロージャーは、エンクロージャーの六番目の壁としてプラズマ処理器具の既存の平坦な出力導体ストラップ60をさらに用い、それによって、用途によらない一定の電磁気的環境を生み出す。この実施の形態に基づけば、5つの側面を有するエンクロージャー56は、図3aおよび図4aに示されているように、y方向でRF導体60よりも幅が広い。その結果、以下に記載される次の方式で、マイクロストリップ伝送線を近似する。5つの側面を有するエンクロージャー56は、側壁を含めて接地面として働き、ストラップがここでRF導体として働く。本明細書に記載された構造が分析され、その構造が、導体および接地面の間で一定の電界および磁界の強度を有することが示された。より重要なことには、電磁界の強度は、図3bに示されているように、ストラップの幅に無関係に一定であり、電界は線68によって示されていて、磁束線は線74によって示されている。事実上、上記の構造は、同軸伝送線の寸法または変更の要件なしに、一定の電磁気的性質を備えた伝送線の部分を生み出す。
【0023】
図4aおよび図4bを参照すると、重要な空間の節約が、電圧ピックアップおよび電流ピックアップの各々をRF導体60に対して積み重ねることによって、本明細書に記載されたRFセンサー構造中で、達成される。さらに、そして、電圧ピックアップ66をグリッドまたは直線要素から作ることによって、RF導体60の電磁界全体が、図4bの部分的な正面図に表された磁束線74によって示されているように、電圧ピックアップによって捕らえられない。次に、図4bの電流ピックアップ78は、電圧ピックアップ66の上部に配置されまたは位置付けられていて、依然として、磁界74を捕まえている。電流ピックアップ78を疎に巻かれたコイルから作ることによって、電磁界全体が、電流ピックアップによっても捕まえられない。したがって、電流ピックアップ78は、電圧ピックアップ66の下に配置される場合もあり、その場合にも、電圧ピックアップ66は、依然として、電界を捕まえることができる。
【0024】
より詳しく言うと、水平スクリーン構成が、本明細書で、図4aおよび図4bに示されているように、容量性(電圧)ピックアップ66の構成として記載され、電圧ピックアップは、電圧ピックアップを配向することによって、指向性および小型化の両方を達成できるようにする。この構造に基づけば、銅またはその他の非磁性導体から作られたメッシュまたはその他の要素から形成された電圧ピックアップは、磁束74の磁力線と平行な向きに配向され、ここで、電流70の向きは、x方向に沿って示されている。そうなので、容量性ピックアップ66は、磁束に対して実質的に透明である。しかし、ピックアップ66は、図4bに示されているように、電界に関する遮蔽材としてさらに働く。したがって、一つの要素が2つの機能を果たし、すなわち、電圧ピックアップとして働き、そして、誘導性ピックアップから電界を遮断する遮蔽材として働く。上述されたように、疎に巻かれたコイルの形態の電流ピックアップ78は、図4bに示されているように、電圧ピックアップの上に積み重ねられていて、それによって、空間を節約し、さらに、より少ない電界がインダクター(電流ピックアップ)に伝達されるという点で指向性を改善し、インダクターの実効漂遊キャパシタンスを低減させ、センサーの改善された指向性を誘導された利益として伴う。
【0025】
電圧ピックアップおよび電流ピックアップの積み重ねは、高性能ミニチュアRFセンサーアセンブリを生み出す目的で、さまざまな方法で達成される場合があるが、一つの好ましい方法は、トランスデューサアセンブリ全体をプリント回路基板(PCB)上に製造することである。
【0026】
その目的のために、プリント回路基板の構成が、本明細書に記載される。最初に図5aおよび図5bを参照すると、誘導性(電流)ピックアップ80が、プリント回路基板92の2つの内部金属層84,88を用いて、プリント回路基板構造によって、形成される場合があり、その2つの金属層84,88は、ブラインドビア(blind vias)によって互いに結合されている。上述したように、電流ピックアップ80は、容量性(電圧)ピックアップ96を画定するのに用いられる金属層の上に配置され、その金属層は、図示されているように、x方向のグリッドを形成している。上記の金属層の各々は、導体60の上で、平行な関係で、配置されている。このインダクター構造は、電流利得を最大にするために利用可能な空間を最大に使用するようにする利点、ならびに、以下により詳しく記載されるように、標準的なRFコネクター108を基板92の中心線の近くに取り付けられるようにする利点、を有する。それに代わって、そして、容量性ピックアップ層の代わりに、基板92は、上述されたように、基板内の容量性ピックアップおよび電界スクリーンを含む場合がある。
【0027】
図3aおよび図3bに示された5つの側面を有するセンサーエンクロージャー56を簡単に参照すると、追加的な構造上の目的がさらに提供される。第1に、そして、この実施の形態に基づけば、箱56の上部は、後に記載される、図6bおよび図9に示されているような、3軸ケーブル140を取り付けるための歪み除去−遮蔽構造体(strain relief and shield structure)110を組み込んでいる場合がある。更なる構造上の要件は、5つの側面を有するエンクロージャー56をPCBアセンブリ92に取り付けることを含む。遮蔽の目的および構造上の目的の両方は、回路基板92の外周に沿って配置された複数のビア120によって満たされることができる。図6aおよび図6bに示されているように、複数のビア120は、歪み除去&遮蔽構造体110を半田付けするため、ならびに、回路基板92の側面の各々に亘って遮蔽を広げるための、パッドとして働く。
【0028】
電磁界が導体に浸透する深さは、導電率および周波数の両方の関数である。この現象は、図7に示されているように、表皮効果の遮蔽材100を実現するに当って、利用されている。この実施の形態では、表皮効果の遮蔽材100は、プリント回路基板92の追加的な非常に薄い金属層からなり、その金属層は、導体60の一番近くに(すなわち、容量性ピックアップ96の下に)配置されていて、複数の遮蔽ビア120に接地されている。この遮蔽材100は、トランスデューサの周波数応答を平坦にするためのローパスフィルターとして働くのに役立つ。より詳しく言えば、そして、低周波数では、その金属層は、表皮深さよりもかなり薄く、その結果、電磁界の減衰をほとんど生み出さず、電圧ピックアップ利得または電流ピックアップ利得のいずれの減衰をも生み出さない。周波数が増加すると、金属層は、ほぼ表皮深さで、その後、表皮深さよりも厚くなり、その結果、周波数の増加と共に減衰が増加する。最終的な結果は、適正に選択された底面層が、周波数に対するトランスデューサの応答を効果的に平坦化するための有効かつ非常に小型のフィルターをもたらす。図7は、さらに、より明瞭に基板の構造を示していて、その基板の構造では、PCBの最も底部の層が、表皮効果の遮蔽材100を形成していて、容量性ピックアップ96が、表皮効果の遮蔽層100の直ぐ上に配置され、それに続いて、基板内の誘導性ピックアップ80を形成する2つの層84,88の各々が配置されていて、遮蔽ビア120が回路基板92の周縁部を取り囲んでいる。PCB92の最も上部の層は、一対の標準的なRFコネクター108をさらに含んでいて、RFコネクター108は、PCBに通常の方法で取り付けられていて、RFコネクター108の各々は、誘導性ピックアップ80および電圧ピックアップ96に端子によって接続されている。
【0029】
上述したように、本明細書に記載されているセンサーアセンブリ50は、標準的なRFコネクター108を介してケーブルに接続されるセンサーヘッドを形成している。コネクター108およびケーブルの両方は、ピックアップとして働くことがあり、したがって、センサーアセンブリ50の指向性を妥協させられたものにする可能性がある。この実施の形態に基づけば、単一の上部遮蔽材112が図8aに示されていて、この遮蔽材はこの実施の形態では、上記の効果を除去するために設けられている。この実施の形態に基づけば、金属フラッド(metal flood)が、RFコネクター108の正の端子を除いて、回路基板92の上面全体に用いられる。この金属層は、接地されていて、それによって、いずれの電磁界も、上部遮蔽層の上に配置されたコネクターまたはケーブルに結合するのを阻止する。この層112は、図9の歪み除去−遮蔽構造体110への半田付け点としても用いられる。
【0030】
この構造の代わりの実施の形態は、図8bに示されていて、平衡した上部遮蔽材130に関連している。接地された遮蔽をさらに用いることによって、RF電気通路に負荷を加える代償として、絶縁性および指向性が大きく改善される。接地された遮蔽材を用いることによって、センサーヘッドは、より大きなインピーダンスを有することになり、したがって、RF電気通路へのより多くの負荷として働く。平衡した上部遮蔽材130は、絶縁性を最大化し、同時に、負荷を加える効果を最小にする。この後者の代わりのアプローチでは、5つの側面を有するエンクロージャーは用いられず、その理由は、センサーヘッドが外部から接地されないからである。そうではなく、回路基板92の上部は、ほぼ等しい面積の2つの別個の金属被覆134,138で覆われている。一方の金属被覆134は、電圧ピックアップ66の正の端子に接続されていて、もう一方の金属被覆138は、接地され、遮蔽ビア120に接続されている。この構成では、外部の電界は、金属被覆134,138の各々を等しく充電する。電圧は、電荷の差から生ずるので、この遮蔽は、容量性ピックアップへの効果を有さず、したがって、電圧利得は、絶縁の定義である、RF通路の外側の電界と無関係、になる。このアプローチ(解決方法)が、接地された遮蔽材を用いるのに比べ、RF電気通路へ加えられる負荷をより少なくする。平衡した遮蔽材は電荷が蓄積されるようにするので、遮蔽材はRF電気通路に関してキャパシターとして働かない。
【0031】
図9を参照すると、5つの側面を有するエンクロージャー56が、導体ストラップ60ならびに歪み除去−遮蔽構造体110に関連して図示されていて、エンクロージャーの上部は、開口57を含み、開口57は歪み除去−遮蔽構造体110が回路基板92の遮蔽ビア120に取り付けられるようにしている。一旦同軸ケーブルがかなりの電気的な長さを超えて延びると、同軸ケーブルは電界の存在中のピックアップとして働き、指向性に影響を及ぼしうることが知られている。したがって、これもまた図9に示されている3軸ケーブル140は、この問題を解決し、同時に、環境的な要件をも満たしている。
【0032】
なお図9を参照すると、この実施の形態に基づく3軸ケーブル140は、構造的に外側の同軸接地遮蔽材を含み、その同軸接地遮蔽材は、外側ブレード144を覆う外側外装142を含む。ここで、誘電層156が同軸導体152と外側ブレード144との間に設けられていて、3軸ケーブルが、この種類の典型的なケーブルの場合のように単に一つのケーブルではなく一対の同軸ケーブル148,150を包み、各々の同軸ケーブルは、同軸導体152によって取り囲まれているケーブルの中心内に配置されている。この構造では、同軸導体152と誘電材料層156との典型的な配置が逆にされている。すなわち、そして、典型的な3軸ケーブルでは、誘電層は、内側同軸導体と外側同軸導体との間に存在している。本発明のRFセンサーは、高電圧環境に据え付けられるので、センサーは、いずれの高電圧の表面との短絡も防止するように十分な材料によって絶縁されていなければならない。この目的を満たすために、誘電層156は、図示されているように、外側同軸導体の外側に配置されている。
【0033】
さらに、図2に示されているような周波数に対するピックアップ利得の応答を平坦化するという目標は、伝送線の効果を利用することによって、センサーヘッド内の最小回路で達成することができる。
【0034】
ピックアップ利得の応答を平坦化するために、可変インピーダンスによる終端が必要である。容量性ピックアップ96が、低周波数時の高インピーダンスによって終端され、高周波数時の低インピーダンスによって終端される場合、その結果は、終端インピーダンスの両端での一定の電圧降下となり、そして、大まかに言えば、一定の利得になる。誘導性ピックアップ80に対しては、電流分割器が、低周波数時の最大電流、および、高周波数時の最小電流、を送るために必要とされる。これは、接地に対するシャント抵抗を可変インピーダンスによる終端と組み合わせることによって、達成される。低周波数時には、低インピーダンスの終端が、その終端を電流の大部分が流れる結果をもたらし、一方、高周波数時には、高インピーダンスは、ごく僅かの電流がその終端を流れることを意味する。典型的には、このインピーダンス効果は、トランスデューサヘッド内のフィルター回路によって、トランスデューサヘッドから終端への伝送線の効果をさらに補償することを伴って、達成される。
【0035】
ここで、このアプローチは、図10に示されているように、望まれるインピーダンス分布を得るために、伝送線の効果を利用している。インピーダンス終端174を、図9に示されたものと同様に、その電気的な長さが、RFセンサーの最大動作周波数で1/4波長である3軸ケーブル140を用いて、センサーヘッド56に接続することによって、望まれるインピーダンスの変化が達成される。低周波数では、ケーブル168の電気的な長さは、実質的に零であり、ピックアップから見たインピーダンスは、終端のインピーダンスである。しかし、最大の周波数では、伝送線の効果は、ピックアップから見たインピーダンスを逆にする。電圧ピックアップ96に対しては、高インピーダンスの終端は、高周波数時の低インピーダンスの終端として働き、一方、電流ピックアップに対する低インピーダンスの終端は、高周波数時の高インピーダンスの終端として働く。
【0036】
変成器は、望まれる終端インピーダンスが得られるようにし、同時に、RFコネクターでの整合した終端を維持する。低インピーダンスから高インピーダンスへの変成器184は、電圧信号に対して用いられ、一方、高インピーダンスから低インピーダンスへの変成器188は、電流信号に対して用いられる。RFおよびマイクロ波回路での変成器の使用は、十分に確立されている。しかし、これらの公知の使用は、負荷との整合を広く目標にしていて、これに対して、本発明の場合には、目標は、意図的な負荷との不整合である。
【0037】
本発明が、図面に示されたような好ましい態様に関して具体的に示され記載されたが、当業者には、細部のさまざまな変更が、本発明の真髄および範囲から逸脱せずに、細部に行われるかもしれないことが、理解されるであろう。
【0038】
〔実施の態様〕
この発明の具体的な実施態様は以下の通りである。
(1)高出力RF電源によってマイクロ電子技術処理器具のプラズマ処理チャンバに供給されるRF電流および電圧を測定するミニチュアRFセンサーアセンブリにおいて、
前記アセンブリが、
センサーヘッドと、
導体と、
電圧ピックアップと、
電流ピックアップであって、前記電圧ピックアップおよび前記電流ピックアップの各々が、前記センサーヘッド内に配置されていて、前記電圧ピックアップおよび前記電流ピックアップの各々が、前記導体に対して前記センサーヘッド内で互いに積み重ねられている、電流ピックアップと
を具備する、ミニチュアRFセンサーアセンブリ。
(2)実施態様(1)に記載のセンサーアセンブリにおいて、
前記電圧ピックアップおよび前記電流ピックアップの少なくとも一方が、プリント回路基板内に配置されている、センサーアセンブリ。
(3)実施態様(2)に記載のセンサーアセンブリにおいて、
前記電圧ピックアップおよび前記電流ピックアップの各々が、前記プリント回路基板内に配置されている、センサーアセンブリ。
(4)実施態様(2)に記載のセンサーアセンブリにおいて、
前記電流ピックアップが、前記プリント回路基板の2つの層から形成されたインダクターであり、前記2つの層は、ブラインドビアによって結合されている、センサーアセンブリ。
(5)実施態様(2)に記載のセンサーアセンブリにおいて、
前記センサーヘッドが、複数の側面を有するエンクロージャーによって画定されていて、
前記導体が、プラズマ器具のストラップ導体によって形成されていて、
前記導体が、前記エンクロージャーの側面をさらに形成している、センサーアセンブリ。
(6)実施態様(5)に記載のセンサーアセンブリにおいて、
前記回路基板が、前記複数の側面を有するエンクロージャー内に配置されていて、
前記回路基板が、前記回路基板の外周に沿って配置された複数の遮蔽ビアを含む、センサーアセンブリ。
(7)実施態様(6)に記載のセンサーアセンブリにおいて、
前記プリント回路基板が、一定の利得を生み出すために、周波数に対する前記導体の応答を平坦化する手段を含む、センサーアセンブリ。
(8)実施態様(7)に記載のセンサーアセンブリにおいて、
前記応答平坦化手段が、前記導体に近接して配置された表皮効果遮蔽層を含み、
前記表皮効果遮蔽層は、ローパスフィルターとして働くように応答する、センサーアセンブリ。
(9)実施態様(2)に記載のセンサーアセンブリにおいて、
前記電圧ピックアップが、前記プリント回路基板の金属層を含み、
前記金属層は、前記導体からの磁束線の方向と平行に配向されたグリッドまたはメッシュ構造を有する、センサーアセンブリ。
(10)実施態様(2)に記載のセンサーアセンブリにおいて、
前記プリント回路基板は、前記センサーヘッドに結合されたコネクターおよびケーブルにいずれの電磁界も結合することを阻止する遮蔽を含む、センサーアセンブリ。
【0039】
(11)実施態様(10)に記載のセンサーアセンブリにおいて、
前記プリント回路基板は、接地された金属製の上部層を含む、センサーアセンブリ。
(12)実施態様(2)に記載のセンサーアセンブリにおいて、
前記センサーアセンブリが、
前記センサーヘッドに接続された3軸ケーブル、
をさらに具備し、
前記3軸ケーブルは、前記センサーからの電圧信号および電流信号を伝える2つの同軸ケーブルを収容している、センサーアセンブリ。
(13)実施態様(12)に記載のセンサーアセンブリにおいて、
前記3軸ケーブルは、
外側の同軸導体、および、
前記外側の同軸導体を覆って配置された誘電層、
を含む、センサーアセンブリ。
(14)実施態様(13)に記載のセンサーアセンブリにおいて、
前記センサーアセンブリが、
インピーダンス終端、
をさらに具備し、
前記インピーダンス終端は、3軸ケーブルによって前記センサーヘッドに接続されていて、
前記3軸ケーブルの電気的な長さは、前記RFセンサーの最大動作周波数で1/4波長である、センサーアセンブリ。
(15)実施態様(14)に記載のセンサーアセンブリにおいて、
前記インピーダンス終端は、一対の変成器を含み、
前記変成器の各々は、前記センサーヘッドからの電圧および電流のピックアップの信号のために用いられ、
前記変成器は、絶縁を提供するように、前記信号の各々の負荷を不整合にさせる(mismatch)ために用いられる、センサーアセンブリ。
(16)実施態様(15)に記載のセンサーアセンブリにおいて、
前記一対の変成器は、
前記電圧信号に対する低インピーダンスから高インピーダンスへの変成器、および、
前記電流信号に対する高インピーダンスから低インピーダンスへの変成器、
を含む、センサーアセンブリ。
(17)実施態様(12)に記載のセンサーアセンブリにおいて、
前記センサーヘッドは、
前記回路基板に取り付けられた前記ケーブルおよび歪み除去装置を受容するための開口、
を含む、センサーアセンブリ。
(18)実施態様(17)に記載のセンサーアセンブリにおいて、
前記歪み除去装置は、電気遮蔽材を含む、センサーアセンブリ。
(19)センサーアセンブリにおいて、
前記アセンブリが、
複数の側面を有する誘電エンクロージャーを含むセンサーヘッドと、
前記センサーヘッドの一つの側面として配列された導体であって、前記導体は、プラズマ処理器具の導体ストラップである、導体と、
電流ピックアップと、
電圧ピックアップであって、前記電流ピックアップおよび前記電圧ピックアップの各々は、プリント回路基板内に配列されていて、前記電圧ピックアップおよび前記電流ピックアップは、互いに上下に、前記導体の上に、配列されている、電圧ピックアップと
を具備する、センサーアセンブリ。
(20)実施態様(19)に記載のセンサーアセンブリにおいて、
前記電流ピックアップは、前記プリント回路基板の一対の平行な層によって画定され、
前記一対の平行な層は、インダクターを形成するブラインドビアによって接続されている、センサーアセンブリ。
【0040】
(21)実施態様(20)に記載のセンサーアセンブリにおいて、
前記電圧ピックアップは、
前記導体によって生み出された電磁界と平行な方向に配向されたメッシュまたはグリッド構造から形成された金属層である、センサーアセンブリ。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】従来技術のRFセンサーを示す図である。
【図2】フィルタリング効果を含む、RF周波数の増加に対するピックアップ利得の変化を表す公知のグラフを示す図である。
【図3a】ある実施の形態に基づくミニチュアRFセンサーの5つの側面を有する箱構造の上面図である。
【図3b】ある実施の形態に基づくミニチュアRFセンサーの5つの側面を有する箱構造の中央断面図である。
【図4a】配向された電界遮蔽材および電圧ピックアップの上面図である。
【図4b】配向された電界遮蔽材および電圧ピックアップの正面図である。
【図5a】ある実施の形態に基づくRFセンサーの基板内のインダクターの上面図である。
【図5b】ある実施の形態に基づくRFセンサーの基板内のインダクターの中央断面図である。
【図6a】図3aおよび図3bの5つの側面を有する箱、ならびに図5aおよび図5bに部分的に示されたPCBのアセンブリを示す上面図である。
【図6b】図3aおよび図3bの5つの側面を有する箱、ならびに図5aおよび図5bに部分的に示されたPCBのアセンブリを示す側面図である。
【図7】表皮効果遮蔽材および上面遮蔽材を含む、RFセンサーの中央断面図である。
【図8a】単一の上面遮蔽材の別の実施の形態を示す図である。
【図8b】平衡した上面遮蔽材の別の実施の形態を示す図である。
【図9】ミニチュアRFセンサーと共に用いるための三軸ケーブル構成を示す図である。
【図10】図9のセンサーヘッドに取り付けられた、可変インピーダンス終端構造を示す図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
高出力RF電源によってマイクロ電子技術処理器具のプラズマ処理チャンバに供給されるRF電流および電圧を測定するミニチュアRFセンサーアセンブリにおいて、
前記アセンブリが、
センサーヘッドと、
導体と、
電圧ピックアップと、
電流ピックアップであって、前記電圧ピックアップおよび前記電流ピックアップの各々が、前記センサーヘッド内に配置されていて、前記電圧ピックアップおよび前記電流ピックアップの各々が、前記導体に対して前記センサーヘッド内で互いに積み重ねられている、電流ピックアップと
を具備する、ミニチュアRFセンサーアセンブリ。
【請求項2】
請求項1に記載のセンサーアセンブリにおいて、
前記電圧ピックアップおよび前記電流ピックアップの少なくとも一方が、プリント回路基板内に配置されている、センサーアセンブリ。
【請求項3】
請求項2に記載のセンサーアセンブリにおいて、
前記電圧ピックアップおよび前記電流ピックアップの各々が、前記プリント回路基板内に配置されている、センサーアセンブリ。
【請求項4】
請求項2に記載のセンサーアセンブリにおいて、
前記電流ピックアップが、前記プリント回路基板の2つの層から形成されたインダクターであり、前記2つの層は、ブラインドビアによって結合されている、センサーアセンブリ。
【請求項5】
請求項2に記載のセンサーアセンブリにおいて、
前記センサーヘッドが、複数の側面を有するエンクロージャーによって画定されていて、
前記導体が、プラズマ器具のストラップ導体によって形成されていて、
前記導体が、前記エンクロージャーの側面をさらに形成している、センサーアセンブリ。
【請求項6】
請求項5に記載のセンサーアセンブリにおいて、
前記回路基板が、前記複数の側面を有するエンクロージャー内に配置されていて、
前記回路基板が、前記回路基板の外周に沿って配置された複数の遮蔽ビアを含む、センサーアセンブリ。
【請求項7】
請求項6に記載のセンサーアセンブリにおいて、
前記プリント回路基板が、一定の利得を生み出すために、周波数に対する前記導体の応答を平坦化する手段を含む、センサーアセンブリ。
【請求項8】
請求項7に記載のセンサーアセンブリにおいて、
前記応答平坦化手段が、前記導体に近接して配置された表皮効果遮蔽層を含み、
前記表皮効果遮蔽層は、ローパスフィルターとして働くように応答する、センサーアセンブリ。
【請求項9】
請求項2に記載のセンサーアセンブリにおいて、
前記電圧ピックアップが、前記プリント回路基板の金属層を含み、
前記金属層は、前記導体からの磁束線の方向と平行に配向されたグリッドまたはメッシュ構造を有する、センサーアセンブリ。
【請求項10】
請求項2に記載のセンサーアセンブリにおいて、
前記プリント回路基板は、前記センサーヘッドに結合されたコネクターおよびケーブルにいずれの電磁界も結合することを阻止する遮蔽材を含む、センサーアセンブリ。
【請求項11】
請求項10に記載のセンサーアセンブリにおいて、
前記プリント回路基板は、接地された金属製の上部層を含む、センサーアセンブリ。
【請求項12】
請求項2に記載のセンサーアセンブリにおいて、
前記センサーアセンブリが、
前記センサーヘッドに接続された3軸ケーブル、
をさらに具備し、
前記3軸ケーブルは、前記センサーからの電圧信号および電流信号を伝える2つの同軸ケーブルを収容している、センサーアセンブリ。
【請求項13】
請求項12に記載のセンサーアセンブリにおいて、
前記3軸ケーブルは、
外側の同軸導体、および、
前記外側の同軸導体を覆って配置された誘電層、
を含む、センサーアセンブリ。
【請求項14】
請求項13に記載のセンサーアセンブリにおいて、
前記センサーアセンブリが、
インピーダンス終端、
をさらに具備し、
前記インピーダンス終端は、3軸ケーブルによって前記センサーヘッドに接続されていて、
前記3軸ケーブルの電気的な長さは、前記RFセンサーの最大動作周波数で1/4波長である、センサーアセンブリ。
【請求項15】
請求項14に記載のセンサーアセンブリにおいて、
前記インピーダンス終端は、一対の変成器を含み、
前記変成器の各々は、前記センサーヘッドからの電圧および電流のピックアップの信号のために用いられ、
前記変成器は、絶縁を提供するように、前記信号の各々の負荷を不整合にさせるために用いられる、センサーアセンブリ。
【請求項16】
請求項15に記載のセンサーアセンブリにおいて、
前記一対の変成器は、
前記電圧信号に対する低インピーダンスから高インピーダンスへの変成器、および、
前記電流信号に対する高インピーダンスから低インピーダンスへの変成器、
を含む、センサーアセンブリ。
【請求項17】
請求項12に記載のセンサーアセンブリにおいて、
前記センサーヘッドは、
前記回路基板に取り付けられた前記ケーブルおよび歪み除去装置を受容するための開口、
を含む、センサーアセンブリ。
【請求項18】
請求項17に記載のセンサーアセンブリにおいて、
前記歪み除去装置は、電気遮蔽材を含む、センサーアセンブリ。
【請求項19】
センサーアセンブリにおいて、
前記アセンブリが、
複数の側面を有する誘電エンクロージャーを含むセンサーヘッドと、
前記センサーヘッドの一つの側面として配列された導体であって、前記導体は、プラズマ処理器具の導体ストラップである、導体と、
電流ピックアップと、
電圧ピックアップであって、前記電流ピックアップおよび前記電圧ピックアップの各々は、プリント回路基板内に配列されていて、前記電圧ピックアップおよび前記電流ピックアップは、互いに上下に、前記導体の上に、配列されている、電圧ピックアップと
を具備する、センサーアセンブリ。
【請求項20】
請求項19に記載のセンサーアセンブリにおいて、
前記電流ピックアップは、前記プリント回路基板の一対の平行な層によって画定され、
前記一対の平行な層は、インダクターを形成するブラインドビアによって接続されている、センサーアセンブリ。
【請求項21】
請求項20に記載のセンサーアセンブリにおいて、
前記電圧ピックアップは、
前記導体によって生み出された電磁界と平行な方向に配向されたメッシュまたはグリッド構造から形成された金属層である、センサーアセンブリ。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3(a)】
image rotate

【図3(b)】
image rotate

【図4(a)】
image rotate

【図4(b)】
image rotate

【図5(a)】
image rotate

【図5(b)】
image rotate

【図6(a)】
image rotate

【図6(b)】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8(a)】
image rotate

【図8(b)】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate


【公表番号】特表2009−530644(P2009−530644A)
【公表日】平成21年8月27日(2009.8.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−501515(P2009−501515)
【出願日】平成19年3月20日(2007.3.20)
【国際出願番号】PCT/US2007/006921
【国際公開番号】WO2007/109276
【国際公開日】平成19年9月27日(2007.9.27)
【出願人】(506232833)インフィコン, インコーポレイテッド (3)
【Fターム(参考)】