説明

プリンター及びその制御方法

【課題】プリンターの用紙搬送の安定性を向上させるプリンターを提供する。
【解決手段】用紙Pに対して印刷を行うプリンター100であって、第1印刷手段104と、前記第1印刷手段104による印刷動作に同期して前記用紙Pを搬送する第1用紙搬送手段120と、前記第1印刷手段104の上流側に位置し、前記第1印刷手段104よりも印刷処理速度の速い第2印刷手段106と、前記第2印刷手段106による印刷動作に同期して前記用紙Pを搬送する第2用紙搬送手段122と、前記第1印刷手段104と前記第2印刷手段106との間の用紙搬送経路118上に前記用紙Pにテンションをかけながら前記用紙Pを保持する紙送り調整手段135と、前記第1印刷手段104と前記第2印刷手段106との間において、前記第2印刷手段103による前記印刷済みの前記用紙Pの保持量を制御する制御手段200とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、印刷処理速度の異なる複数の印刷手段を備えるプリンター及びその制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、レシートの表面側と裏面側とに異なる情報を印刷するプリンターが知られている。この種のプリンターは、レシートの表面側と裏面側とで異なる印刷方式の第1印刷手段と、第2印刷手段とを備えている。第1印刷手段と第2印刷手段との印刷処理速度が異なる場合は、第1印刷手段と第2印刷手段との間で用紙のたるみが発生する場合がある。
【0003】
用紙のたるみによる紙送り等の不具合を防止するため、第1印刷手段と、第1印刷手段よりも印刷処理速度の遅い第2印刷手段とを備え、第1印刷手段と第2印刷手段との間に、第2印刷手段による印刷済みの用紙が常時所定長さスプールできるようにスプール領域を備え、スプール領域で用紙のたるみを吸収するプリンター及びその制御方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2003−170631号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載のプリンター及びその制御方法では、たるみの解消に際して、スプール領域に単にスプールされている用紙、すなわち、紙送りの張力から開放され蛇腹状態で保持されている用紙を搬送することになる。このような用紙を搬送する場合は、紙送りの張力から開放されているため蛇行や斜行等の紙送り不良が発生し、用紙搬送の安定性が損なわれるという課題があった。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態または適用例として実現することが可能である。
【0007】
[適用例1]連続状の用紙に対して印刷を行うプリンターであって、第1印刷手段と、前記第1印刷手段による印刷動作に同期して前記用紙を搬送する第1用紙搬送手段と、前記用紙の搬送方向において前記第1印刷手段の上流側に位置し、前記第1印刷手段よりも印刷処理速度の速い第2印刷手段と、前記第2印刷手段による印刷動作に同期して前記用紙を搬送する第2用紙搬送手段と、前記第1印刷手段と前記第2印刷手段との間の用紙搬送経路上に、前記第2印刷手段による印刷済みの前記用紙にテンションをかけながら前記用紙を保持する紙送り調整手段と、前記第1印刷手段と前記第2印刷手段との間において、前記第2印刷手段による前記印刷済みの前記用紙の保持量を制御する制御手段と、を備えたことを特徴とするプリンター。
【0008】
この構成によれば、プリンターは、第1印刷手段と第2印刷手段との印刷処理速度の違いによって発生した第1印刷手段と第2印刷手段との間の用紙のたるみ量(保持量)は、制御手段によって制御される。そして、紙送り調整手段は、所定の保持量の用紙をテンションがかかった状態で保持することができる。そのため、第1印刷手段と第2印刷手段との間にある用紙は、紙送り調整手段によって常時テンションがかかった状態で保持される。その結果、第1印刷手段と第2印刷手段との間での用紙搬送の安定性を向上させることができる。従って、蛇行や斜行などの紙送りの不具合が低減され、用紙搬送の安定性が向上したプリンターを提供することができる。
【0009】
[適用例2]前記紙送り調整手段は、前記用紙搬送経路上の前記用紙の搬送方向と交差する方向に弾性部材によって付勢されるとともに、移動可能な紙送り調整ローラーを有することを特徴とする上記のプリンター。
【0010】
この構成によれば、第1印刷手段と第2印刷手段との印刷処理速度の違いによって発生した第1印刷手段と第2印刷手段との間の用紙のたるみは、紙送り調整ローラーが用紙搬送方向と交差する方向に付勢されつつ移動することにより、テンションがかかった状態で保持される。そのため、第1印刷手段と第2印刷手段との間での用紙搬送の安定性を向上させることができる。従って、蛇行や斜行などの紙送りの不具合が低減され、用紙搬送の安定性が向上したプリンターを提供することができる。
【0011】
ここで、弾性部材とは、紙送り調整ローラーを用紙搬送方向と交差する方向に付勢するためのものであって、伸縮の機能を有するものであれば何でも用いることができる。例えば、バネ、板バネ、棒バネ等を用いることができる。
【0012】
[適用例3]前記制御手段は、前記第1印刷手段により印刷される用紙の長さを算出する第1印刷長算出手段と、前記第2印刷手段により印刷される用紙の長さを算出する第2印刷長算出手段と、前記第1印刷長算出手段及び第2印刷長算出手段により算出された値に基づいて、前記第1印刷手段と前記第2印刷手段との間に保持されている保持用紙長を算出する保持用紙長算出手段と、を備えたことを特徴とする上記のプリンター。
【0013】
[適用例4]前記保持用紙長算出手段により算出され保持されている第1保持用紙長を記憶する記憶手段を更に備え、前記制御手段は、前記記憶手段に記憶されている前記第1保持用紙長に、新たに印刷される場合に予測される第2保持用紙長を加算して、予測保持用紙長を算出し、前記予測保持用紙長と前記紙送り調整手段が調整可能な限界保持用紙長とを比較して、前記第1印刷手段及び/または前記第2印刷手段の印刷処理速度を調整することを特徴とする上記のプリンター。
【0014】
これらの構成によれば、第1印刷手段と第2印刷手段との印刷処理速度の違いによって発生した第1印刷手段と第2印刷手段との間の用紙のたるみは、紙送り調整手段が調整可能な限界保持用紙長未満とすることができる。このため、紙送り調整手段によって保持される用紙は、常に一定以上のテンションがかかった状態とすることができる。
【0015】
[適用例5]前記第1印刷手段がインクジェット式印刷手段であり、前記第2印刷手段がサーマル式印刷手段であることを特徴とする上記のプリンター。
【0016】
この構成によれば、1つの用紙に対して印刷品位を違えた情報を同時に印刷することができる。
【0017】
[適用例6]前記第1印刷手段が前記用紙の一方の面に対して印刷を実行し、前記第2印刷手段が前記用紙の他方の面に位置する第2面に対して印刷を実行することを特徴とする上記のプリンター。
【0018】
この構成によれば、1つの用紙に対して表裏両面に同時に情報を印刷することができる。
【0019】
[適用例7]連続状の用紙に対して印刷を行うプリンターの制御方法であって、前記プリンターは、第1印刷手段と、前記第1印刷手段による印刷動作に同期して前記用紙を搬送する第1用紙搬送手段と、前記用紙の搬送方向に関し前記第1印刷手段の上流側に位置し、前記第1印刷手段よりも印刷処理速度の速い第2印刷手段と、前記第2印刷手段による印刷動作に同期して前記用紙を搬送する第2用紙搬送手段と、前記第1印刷手段と前記第2印刷手段との間の用紙搬送経路上に、前記第2印刷手段による印刷済みの前記用紙にテンションをかけながら前記用紙を保持する紙送り調整手段と、を備え、前記第1印刷手段と前記第2印刷手段との間において、前記第2印刷手段による前記印刷済みの前記用紙の保持量を制御することを特徴とするプリンターの制御方法。
【0020】
この方法によれば、プリンターは、第1印刷手段と第2印刷手段との印刷処理速度の違いによって発生した第1印刷手段と第2印刷手段との間の用紙のたるみ量(保持量)は、制御手段によって制御される。そして、紙送り調整手段は、所定の保持量の用紙をテンションがかかった状態で保持することができる。そのため、第1印刷手段と第2印刷手段との間にある用紙は、紙送り調整手段によって常時テンションがかかった状態で保持される。その結果、第1印刷手段と第2印刷手段との間での用紙搬送の安定性を向上させることができる。従って、蛇行や斜行などの紙送りの不具合が低減され、用紙搬送の安定性が向上したプリンターを提供することができる。
【0021】
[適用例8]前記第1印刷手段により印刷される前記用紙の長さを算出する第1印刷長算出工程と、前記第2印刷手段により印刷される前記用紙の長さを算出する第2印刷長算出工程と、前記第1印刷長算出工程及び前記第2印刷長算出工程により算出された値に基づいて、前記第1印刷手段と前記第2印刷手段との間に保持されている保持用紙長を算出する保持用紙長算出工程と、を備えたことを特徴とする上記のプリンターの制御方法。
【0022】
[適用例9]前記保持用紙長算出工程により算出され保持されている第1保持用紙長を記憶する記憶工程を更に備え、前記記憶工程により記憶されている前記第1保持用紙長に、新たに印刷される場合に予測される第2保持用紙長を加算して、予測保持用紙長を算出し、前記予測保持用紙長と前記紙送り調整手段が調整可能な限界保持用紙長とを比較して、前記第1印刷手段及び/または前記第2印刷手段の印刷処理速度を調整することを特徴とする上記のプリンターの制御方法。
【0023】
これらの方法によれば、第1印刷手段と第2印刷手段との印刷処理速度の違いによって発生した第1印刷手段と第2印刷手段との間の用紙のたるみは、紙送り調整手段が調整可能な限界保持用紙長未満とすることができる。このため、紙送り調整手段によって保持される用紙は、常に一定以上のテンションがかかった状態とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】本発明の実施形態に係るプリンターの概略構成を示す図。
【図2】本発明の実施形態に係るプリンターの主要構成を示すブロック図。
【図3】本発明の実施形態に係るプリンターの動作を示すフローチャート。
【図4】本発明の実施形態に係るプリンターにロール紙をセットした際の処理のフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。なお、以下の説明で参照する図面では、説明および図示の便宜上、部材ないし部分の縦横の縮尺を実際のものとは異なるように表す場合がある。
【0026】
(プリンターの全体構成について)
まず、本発明の実施形態に係るプリンターの全体構成について、図1を参照して説明する。図1は、本発明の実施形態に係るプリンターの概略構成を示す図である。なお、図1に示すX方向は、用紙の搬送方向を示し、Y方向はX方向と直交する方向を示す。
【0027】
図1に示すように、プリンター100は、ロール紙102を起点とし排出口108を終点とする用紙搬送経路118に沿って上流側から順に、第2印刷手段としてのサーマルヘッド106及び第2用紙搬送手段122と、紙送り調整手段135と、第1用紙搬送手段120と、第1印刷手段としてのインクジェットヘッド104と、用紙切断機構124とを備えている。プリンター100は、ロール紙102状に巻かれた用紙Pの表裏両面に情報を印刷して排出口108から単票状態で発行する。なお、ロール紙102には、サーマルヘッド106による印刷を可能とするために、用紙の一方の面Paにサーマルヘッド106の発熱で発色する発色剤が塗布される感熱紙が用いられる。
【0028】
次いで、プリンターの主要構成要素について説明する。
(第2印刷手段としてのサーマルヘッドについて)
図1に示すように、サーマルヘッド106は、印刷に供する発熱体をY方向下方に向け、用紙搬送経路118に沿って搬送方向上流側に配置されている。サーマルヘッド106は、ロール紙102の一方の面Paに対し、プリンター100が使用される店舗における商品の決済情報などを印刷するためのものである。
【0029】
(第1印刷手段としてのインクジェットヘッドについて)
インクジェットヘッド104は、用紙搬送経路118に沿ってサーマルヘッド106の下流側、排出口108寄りに、印刷に供するノズルをY方向上方に向け配置される。インクジェットヘッド104は、ロール紙102の他方の面Pbに対し、プリンター100が使用される店舗における商品の広告やキャンペーンなどのいわゆる広告情報を印刷するためのものである。
【0030】
(用紙搬送手段について)
ここで、用紙搬送手段について説明する。図1に示すように、本実施形態に係るプリンター100は、用紙搬送方向下流側に第1用紙搬送手段120としての二対の搬送ローラー対110,112と、用紙搬送方向上流側に第2用紙搬送手段122としての二対の搬送ローラー対114,116とを備える。第1用紙搬送手段120及び第2用紙搬送手段122は、それぞれが別の駆動制御対、すなわち第1用紙搬送駆動コントローラー126及び第2用紙搬送駆動コントローラー128に接続され、独立して制御され得る。
【0031】
用紙搬送方向下流側の搬送ローラー対110及び112で構成される第1用紙搬送手段120は、第1用紙搬送駆動コントローラー126により、インクジェットヘッド104による印刷と同期して駆動され、上流側の搬送ローラー対114及び116で構成される第2用紙搬送手段122は、第2用紙搬送駆動コントローラー128により、サーマルヘッド106による印刷と同期して駆動されるものである。
【0032】
一般に、インクジェットヘッド104による印刷では、印刷面のインクが乾燥するまでにある程度時間がかかり、インクが乾燥する前の印刷面に搬送ローラー対110が触れることにより、インクが搬送ローラー対110に付着し、インクが付着した搬送ローラー対110が用紙Pに触れることによりインクが用紙Pに付着する転写現象が発生する。この転写現象を防止するため、第1用紙搬送手段120の搬送ローラー対は、実施形態として、インクジェットヘッド104よりも用紙Pの搬送方向において上流側に配置される。なお、サーマルヘッド106と同期する第2用紙搬送手段122は、上述の問題がないため、本実施形態では、搬送ローラー対114,116は、サーマルヘッド106を挟んで両側に配置される。
【0033】
(印刷発行動作について)
上述の構成を有するプリンター100において、ロール紙102の用紙Pは、プリンター100の図示しない筐体内において、複数の搬送ローラー対110〜116と、後述する紙送り調整手段135による紙送り調整ローラー132と、ここでは図示しない紙ガイドによって構成される用紙搬送経路118に沿って、排出口108まで導かれる。複数の搬送ローラー対110〜116を、インクジェットヘッド104及びサーマルヘッド106と同期的に駆動させることにより、用紙Pの両面Pa,Pbに印刷が実現されると共に、排出口108に向けて印刷済みの用紙Pが出力されていく。用紙Pの印刷済み部分は、用紙切断機構124によって、プリンター100の筐体内部側と切断分離され、ユーザーに引渡し可能な状態となる。
【0034】
(印刷処理速度の差について)
上述の印刷及び発行動作において、インクジェットヘッド104による印刷処理速度と、サーマルヘッド106による印刷処理速度とは、印刷方式、印刷内容や印刷密度が異なるため違いが生じる。本実施形態では、サーマルヘッド106による印刷処理速度は、インクジェットヘッド104による印刷処理速度より速い。このため、ロール紙102状の用紙Pにそれぞれの印刷ヘッドによる印刷を行うと、用紙搬送経路118上のそれぞれの印刷ヘッドの間に用紙Pがたるみ、この状態のままたるんだ用紙Pを搬送すると、蛇行や斜行が発生し、用紙搬送の安定性が損なわれる。
【0035】
(紙送り調整手段について)
ここで、本発明の実施形態に係る紙送り調整手段について説明する。紙送り調整手段は、上述のたるみを防止して用紙搬送の安定性を保つ機能を有する。図1に示すように、紙送り調整手段135は、プリンター100の筐体内の用紙搬送経路118上において、第1用紙搬送手段120と第2用紙搬送手段との間に配置される。紙送り調整手段135は、用紙搬送方向(X方向)と交差する方向(Y方向)に付勢される弾性部材130と、弾性部材130に接続され用紙搬送方向(X方向)と交差するY方向に、回転しつつ移動可能な紙送り調整ローラー132と、が備えられている。
【0036】
図1の実線に示すように、プリンター100のインクジェットヘッド104とサーマルヘッド106とによる印刷処理が実行されない状態では、用紙Pは、用紙搬送経路118上の第1用紙搬送手段120と第2用紙搬送手段122との間で一定のテンションで張られている。そのため、紙送り調整手段135の紙送り調整ローラー132は、弾性部材130のY方向への付勢力が用紙PのX方向のテンションに抗して、搬送ローラー対112と搬送ローラー対114の間における用紙搬送経路118から突出しない位置に置かれている。
【0037】
インクジェットヘッド104とサーマルヘッド106とによる印刷処理が実行されると、用紙搬送経路118上の第1用紙搬送手段120と第2用紙搬送手段122との間に、上述の印刷処理速度の差に起因するたるみが発生する。そのため、図1の点線に示すように、用紙PのX方向のテンションから開放された紙送り調整ローラー132は、弾性部材130によって、搬送ローラー対114及び搬送ローラー対112間の用紙Pの部分に一定のテンションをかけながら、たるみ分だけ用紙搬送方向(X方向)と交差するY方向に突出するように移動する。
【0038】
この紙送り調整ローラー132の動作によって、第1用紙搬送手段と第2用紙搬送手段との用紙搬送量の差分、すなわち搬送ローラー対112と搬送ローラー対114との間の用紙Pのたるみは、付勢され一定のテンションがかけられた状態に保持される。なお、紙送り調整手段135によって除去されるたるみ量(用紙保持量)は、紙送り調整ローラー132のY方向への移動可能量により決定される。
【0039】
(プリンターの制御構成について)
次いで、本発明の実施形態に係るプリンターの制御構成について、図2を参照して説明する。図2は、本発明の実施形態に係るプリンターの主要構成を示すブロック図である。
【0040】
図2に示すように、プリンター100は、前述のプリンター機構部150と制御手段200とを有する。制御手段200は、プリンター全体の制御を司る中央制御装置202と、各種のデータ記憶及びプログラム実行のための複数の記憶手段、すなわちROM204、RAM206及びEPROM208と、第1用紙搬送手段120を駆動制御する第1用紙搬送駆動コントローラー126と、第2用紙搬送手段122を駆動制御する第2用紙搬送駆動コントローラー128と、インクジェットヘッド104を駆動制御する第1印刷ヘッドコントローラー214と、サーマルヘッド106を駆動制御する第2印刷ヘッドコントローラー216とを備えている。
【0041】
また、制御手段200は、第1印刷長算出手段218と、第2印刷長算出手段220と、第1用紙搬送手段120と第2用紙搬送手段122との間に保持されている用紙Pの長さ(保持用紙長)を算出する保持用紙長算出手段222とを備える。第1印刷長算出手段218、第2印刷長算出手段220、及び保持用紙長算出手段222の詳細については後述する。
【0042】
中央制御装置202、各コントローラー126,128,214,216及び各算出手段218,220,222は、それぞれが独立したハードウェアロジックにより構成されていてもよいし、単一又は複数のCPU及び実行プログラムにより構成されていてもよい。制御手段200は、通信インターフェイス224を介して、ホストコンピューター230と接続されており、ホストコンピューター230からの各種指令を受けて制御手段200は、プリンター100に各種の動作を起こさせる。
【0043】
(ROM、RAM、EPROMについて)
上記の構成を有する制御手段200において、ROM204には、プリンター100に所望の動作を引き起こさせるための実行プログラムや印刷フォントデータなどが予め格納されており、これらは中央制御装置202や他のコントローラーからの要求に従って読み出され、利用される。RAM206は、ROM204に格納された実行プログラムや各種データ、並びに通信インターフェイス224を介したホストコンピューター230からの各種命令が実行される際の主記憶領域として利用される。EPROM208には、インクジェットヘッド104で印刷される広告情報の対象データが格納される。EPROMは、適時書き換えが可能な不揮発性メモリーであり、本実施形態に係るプリンター100においては、POSターミナル・コンピューターから、適時(例えば、月毎、キャンペーン期間、店舗毎など)広告用データを送信し、ここに格納することが可能である。
【0044】
もっとも、ROM204等の書き換えができないメモリー内に複数種類の広告データを格納して、これを選択的に利用するようにしてもよい。EPROM208に格納するデータ、延いてはレシートに印刷する広告情報は、当該小売店におけるお薦め商品の情報、キャンペーン情報、レシートに映画や展示会の割引券としての機能を持たせるための情報、レシートにくじとしての機能を持たせるための情報であってよい。
【0045】
(保持用紙長算出手段について)
ここで、本発明の実施形態に係る保持用紙長算出手段222について説明する。保持用紙長算出手段222は、第1用紙搬送手段120と第2用紙搬送手段122との間に保持されている用紙Pの長さ(以降、保持用紙長Lという)を算出するものである。保持用紙長Lは、第1印刷長算出手段218と第2印刷長算出手段220により算出される用紙Pの送り量の差に基づいて求められる。
【0046】
第1印刷長算出手段218は、例えば、第1用紙搬送手段120を駆動する図示しないステップモーターの回転ステップ数に基づいて、第1用紙搬送手段120による用紙Pの送り量M1を算出する。第2印刷長算出手段220は、例えば、第2用紙搬送手段122を駆動する図示しないステップモーターの回転ステップ数に基づいて、第2用紙搬送手段122による用紙Pの送り量M2を算出する。第2印刷手段としてのサーマルヘッド106による印刷処理速度は、第1印刷手段としてのインクジェットヘッド104による印刷処理速度より速い。このため、送り量M2は送り量M1より大きく、その差部分の累積が保持用紙長Lとなる。すなわち、用紙Pのセット時においては、初期の保持用紙長Lはゼロであり、プリンター100の印刷動作が実行されると保持用紙長Lは増加する。
【0047】
各算出手段218,220,222によって算出された長さは、RAM206に記憶され、次の演算の際に読み出されて利用される。プリンター100の電源オフ時における終了処理においては、最後に算出された保持用紙長L1は、EPROM208に格納され、次にプリンター100が起動されたときもしくは保持用紙長L1の更新が必要となったときに、RAM206上に読み出される。
【0048】
(プリンターの印刷制御について)
次に、プリンター100の印刷制御について、図3を参照して説明する。図3は、本発明の実施形態に係るプリンターの動作を示すフローチャートであり、詳しくは、プリンターの制御手段において、ホストコンピューター230からの第1印刷手段と第2印刷手段に関する印刷命令を受信した場合の処理のフローチャートである。なお、ここでは、プリンター100の第1用紙搬送手段120と第2用紙搬送手段122との間には、予め保持用紙長L1(例えば、数トランザクション分)の印刷済みの用紙Pが存在しており、更にその保持用紙長L1がRAM206上に記憶されていることを前提として説明を進める。
【0049】
図3に示すように、この印刷制御300は、ステップS1において、プリンター100は、ホストコンピューター230より受け取った印刷命令及び印刷情報に基づき印刷処理を開始する。なお、このとき第1印刷手段としてのインクジェットヘッド104及び第2印刷手段としてのサーマルヘッド106による印刷駆動はそれぞれ同時に動作する。
【0050】
第2印刷手段による印刷は、第2用紙搬送駆動コントローラー128により第2用紙搬送手段122を駆動制御して、ロール紙102の用紙Pを引き出してサーマルヘッド106へ向かわせると共に、第2印刷ヘッドコントローラー216を駆動制御して、用紙Pの送りと同期させて、印刷情報を用紙Pの発色剤が塗布される面Paに印刷する。
【0051】
第1印刷手段による印刷は、上述の第2印刷手段による印刷と並行してなされる。すなわち、第1用紙搬送駆動コントローラー126により第1用紙搬送手段120を駆動制御して、第1用紙搬送手段120の位置及び第1と第2用紙搬送手段との間に保持されている用紙Pをステップ搬送して、第1印刷手段としてのインクジェットヘッド104へ向かわせると共に、第1印刷ヘッドコントローラー214を駆動制御して、用紙Pの送りと同期させて対象の情報を用紙Pの他方の面Pbに印刷する。
【0052】
上記印刷処理の開始とほぼ同期して、ステップS2において、プリンター100の前回の動作時で最後に算出された保持用紙長L1をRAM206から読み出す。
【0053】
ステップS3において、第1印刷手段としてのインクジェットヘッド104による印刷に関連して、ステップS1の印刷命令に基づいて、第1印刷長算出手段218によって用紙Pの送り量M1を算出する。算出された送り量M1は、次の処理のためにRAM206上に格納される。同時に、ステップS4において、第2印刷手段としてのサーマルヘッド106による印刷に関連して、ステップS1の印刷命令に基づいて、第2印刷長算出手段220によって用紙Pの送り量M2を算出する。算出された送り量M2は、次の処理のためにRAM206上に格納される。
【0054】
次いで、ステップS5において、ステップS3及びステップS4で算出された送り量M1及び送り量M2を用いて、保持用紙長算出手段222によって保持用紙長L2を算出し、ステップS2で読み出した保持用紙長L1に加算して予測保持用紙長Nを求める。そして、ステップS6において、求められた予測保持用紙長Nが、図1に示す紙送り調整手段135が保持可能な限界保持用紙長Lmaxに達しているか否かを判定する。予測保持用紙長Nが限界保持用紙長Lmaxに達していない場合(No)は、ステップS1の印刷処理に戻り上述の作業を繰り返す。予測保持用紙長Nが限界保持用紙長Lmaxに達した場合(Yes)は、ステップS7に進む。
【0055】
ステップS7において、予測保持用紙長Nを限界保持用紙長Lmax未満とするため、印刷処理速度を調整する。例えば、サーマルヘッド106の印刷処理速度をインクジェットヘッド104の印刷処理速度以下に変更し、予測保持用紙長Nを減少させる。すなわち、第2用紙搬送駆動コントローラー128の駆動制御における印刷処理速度を、第1用紙搬送駆動コントローラー126のそれ以下とする。なお、このときインクジェットヘッド104の印刷処理速度をも変更することも可能である。
【0056】
次いで、ステップS10において、予測保持用紙長Nがゼロになったか否かを判定する。予測保持用紙長Nがゼロになっていない場合(No)は、ステップS7に戻り、予測保持用紙長Nが減少するまで調整された印刷処理速度で印刷を行う。予測保持用紙長Nがゼロになった場合(Yes)は、ステップS9に進む。ステップS9では、ゼロとなった予測保持用紙長Nを新たな保持用紙長L1としてRAM206に格納する。すなわち、RAM206に格納される保持用紙長L1を更新する。
【0057】
なお、ステップS8において、ステップ予測保持用紙長Nが限界保持用紙長Lmax未満になったか否かを判定しても良い。この場合、予測保持用紙長Nが限界保持用紙長Lmax未満になっていない場合(No)は、ステップS7に戻り、予測保持用紙長Nが減少するまで調整された印刷処理速度で印刷を行う。予測保持用紙長Nが限界保持用紙長Lmax未満になった場合(Yes)は、ステップS9に進む。ステップS9では、限界保持用紙長Lmax未満となった予測保持用紙長Nを新たな保持用紙長L1としてRAM206に格納する。すなわち、RAM206に格納される保持用紙長L1を更新する。
【0058】
次いで、ステップS10において、続いて印刷するデータがあるか否かを判定する。次に印刷するデータがある場合(Yes)は、ステップS1に戻り上述の作業を繰り返す。次に印刷するデータがない場合(No)は、本印刷制御を終了する。
【0059】
なお、印刷処理の1トランザクションが終了すると、用紙切断機構124が駆動されて、表側と裏側とに情報が印刷された用紙Pの任意の部分が、単票としてプリンター筐体内部側と切断分離され、ユーザーに引渡し可能な状態となる。また、ステップS8において、予測保持用紙長NがゼロにならないうちにステップS1の印刷処理が終了した場合は、最後に算出された予測保持用紙長Nを保持用紙長L1としてEPROM208に格納する。
【0060】
(ロール紙セット時の初期化動作について)
次に、図1、図2及び図4を参照して、プリンターに新たにロール紙をセットしたときの処理について説明する。図4は、プリンターにロール紙セットした際の処理のフローチャートである。
【0061】
ユーザーによってプリンター100に新たなロール紙102がセットされ、図示しない筐体カバーが閉じられると、処理400が開始される。ユーザーによるロール紙102のセットは、図示しないロール紙収納部にロール紙102を配置し、用紙Pの紙端を用紙搬送経路118に沿って排出口108まで引き出し、筐体カバーを閉じることによって行われる。
【0062】
図4に示す処理400は、最初にRAM206に格納されている保持用紙長L1を初期化し、ここにゼロを設定する(ステップS11)ことにより行われる。
【0063】
以下、本実施形態の効果を記載する。
(1)上述のプリンター100は、インクジェットヘッド104とサーマルヘッド106との印刷処理速度の違いによって発生した用紙搬送経路118上の用紙Pのたるみを、紙搬送方向と交差する方向に移動可能な紙送り調整ローラー132を有する紙送り調整手段135によって、常時所定のテンションがかかった状態で保持することができる。そのため、用紙搬送経路118での用紙搬送の安定性を向上させることができる。その結果、蛇行や斜行などの紙送りの不具合が低減され、用紙搬送の安定性が向上したプリンターを提供することができる。
【0064】
(2)上述のプリンター100は、保持用紙長算出手段222によって、インクジェットヘッド104とサーマルヘッド106と間に生ずる用紙Pのたるみ量、すなわち保持用紙長Lもしくは予測保持用紙長Nを検知もしくは予測することができる。また、インクジェットヘッド104及び/またはサーマルヘッド106の印刷処理速度を調整することによって、保持用紙長Lもしくは予測保持用紙長Nを紙送り調整手段135が調整可能な限界保持用紙長Lmax未満とすることができる。このため、紙送り調整手段135によって保持される用紙Pは、常に一定以上のテンションがかかった状態とすることができる。そのため、用紙搬送経路118での用紙搬送の安定性を向上させることができる。その結果、蛇行や斜行などの紙送りの不具合が低減され、用紙搬送の安定性が向上したプリンターを提供することができる。
【0065】
以上、本発明の実施形態について説明したが、上記実施形態に対しては、本発明の趣旨から逸脱しない範囲で様々な変形を加えることができる。例えば上記実施形態以外の変形例は、以下の通りである。
【0066】
(1)本実施形態においては、第1印刷手段をインクジェットヘッド104とし、第2印刷手段をサーマルヘッド106としたがこれに限定されない。第1印刷手段と第2印刷手段とは、相対的な印刷処理速度が異なる2つの印刷手段が用いられる限り、何れの印刷手段においても本発明は有益なものである。従って、例えば、第1印刷手段にドットインパクト式のものを、第2印刷手段にラインインクジェット式のものを用いたプリンター100においても、本発明を採用することができる。
【0067】
(2)本実施形態においては、用紙Pの表裏の2面に情報を印刷するようにプリンター100を構成したがこれに限定されない。情報を同一面に印刷するように構成してもよい。この場合は、例えば、広告情報の印刷の際に決済情報の印刷領域を確保すると共に、決済情報の印刷の際にはその空き領域を検出して印刷を行うようにすればよい。
【0068】
(3)本実施形態においては、第1印刷長算出手段218及び第2印刷長算出手段220において、第1用紙搬送手段120及び第2用紙搬送手段122のステップモーターの回転ステップ数に基づいて、送り量M1及び送り量M2を算出する場合について説明したが、これに限定されない。送り量M1及び送り量M2は、各搬送ローラーに、例えばエンコーダー等の検出機構を設けてもよいし、搬送される用紙Pの特定部分を光学センサーで検出して算出してもよい。この場合は、より実態に近い送り量M1及び送り量M2を検出することができる。
【符号の説明】
【0069】
100…プリンター、104…第1印刷手段としてのインクジェットヘッド、106…第2印刷手段としてのサーマルヘッド、108…排出口、110,112,114,116…搬送ローラー対、118…用紙搬送経路、120…第1用紙搬送手段、122…第2用紙搬送手段、124…用紙切断機構、126…第1用紙搬送駆動コントローラー、128…第2用紙搬送駆動コントローラー、130…弾性部材、132…紙送り調整ローラー、135…紙送り調整手段、200…制御手段、202…中央制御装置、204…ROM、206…RAM、208…EPROM、214…第1印刷ヘッドコントローラー、216…第2印刷ヘッドコントローラー、218…第1印刷長算出手段、220…第2印刷長算出手段、222…保持用紙長算出手段、224…通信インターフェイス、P…用紙、L,L1,L2…保持用紙長、N…予測保持用紙長、Lmax…限界保持用紙長、M1,M2…送り量。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
連続状の用紙に対して印刷を行うプリンターであって、
第1印刷手段と、
前記第1印刷手段による印刷動作に同期して前記用紙を搬送する第1用紙搬送手段と、
前記用紙の搬送方向において前記第1印刷手段の上流側に位置し、前記第1印刷手段よりも印刷処理速度の速い第2印刷手段と、
前記第2印刷手段による印刷動作に同期して前記用紙を搬送する第2用紙搬送手段と、
前記第1印刷手段と前記第2印刷手段との間の用紙搬送経路上に、前記第2印刷手段による印刷済みの前記用紙にテンションをかけながら前記用紙を保持する紙送り調整手段と、
前記第1印刷手段と前記第2印刷手段との間において、前記第2印刷手段による前記印刷済みの前記用紙の保持量を制御する制御手段と、を備えたことを特徴とするプリンター。
【請求項2】
前記紙送り調整手段は、前記用紙搬送経路上の前記用紙の搬送方向と交差する方向に弾性部材によって付勢されるとともに、移動可能な紙送り調整ローラーを有することを特徴とする請求項1に記載のプリンター。
【請求項3】
前記制御手段は、前記第1印刷手段により印刷される前記用紙の長さを算出する第1印刷長算出手段と、前記第2印刷手段により印刷される前記用紙の長さを算出する第2印刷長算出手段と、前記第1印刷長算出手段及び前記第2印刷長算出手段により算出された値に基づいて、前記第1印刷手段と前記第2印刷手段との間に保持されている保持用紙長を算出する保持用紙長算出手段と、を備えたことを特徴とする請求項1または2に記載のプリンター。
【請求項4】
前記保持用紙長算出手段により算出され保持されている第1保持用紙長を記憶する記憶手段を更に備え、
前記制御手段は、前記記憶手段に記憶されている前記第1保持用紙長に、新たに印刷される場合に予測される第2保持用紙長を加算して、予測保持用紙長を算出し、
前記予測保持用紙長と前記紙送り調整手段が調整可能な限界保持用紙長とを比較して、前記第1印刷手段及び/または前記第2印刷手段の印刷処理速度を調整することを特徴とする請求項1から3の何れか一項に記載のプリンター。
【請求項5】
前記第1印刷手段がインクジェット式印刷手段であり、前記第2印刷手段がサーマル式印刷手段であることを特徴とする請求項1から4の何れか一項に記載のプリンター。
【請求項6】
前記第1印刷手段が前記用紙の一方の面に対して印刷を実行し、前記第2印刷手段が前記用紙の他方の面に位置する第2面に対して印刷を実行することを特徴とする請求項1から5の何れか一項に記載のプリンター。
【請求項7】
連続状の用紙に対して印刷を行うプリンターの制御方法であって、
前記プリンターは、第1印刷手段と、
前記第1印刷手段による印刷動作に同期して前記用紙を搬送する第1用紙搬送手段と、
前記用紙の搬送方向に関し前記第1印刷手段の上流側に位置し、前記第1印刷手段よりも印刷処理速度の速い第2印刷手段と、
前記第2印刷手段による印刷動作に同期して前記用紙を搬送する第2用紙搬送手段と、
前記第1印刷手段と前記第2印刷手段との間の用紙搬送経路上に、前記第2印刷手段による印刷済みの前記用紙にテンションをかけながら前記用紙を保持する紙送り調整手段と、を備え、
前記第1印刷手段と前記第2印刷手段との間において、前記第2印刷手段による前記印刷済みの前記用紙の保持量を制御することを特徴とするプリンターの制御方法。
【請求項8】
前記第1印刷手段により印刷される前記用紙の長さを算出する第1印刷長算出工程と、
前記第2印刷手段により印刷される前記用紙の長さを算出する第2印刷長算出工程と、
前記第1印刷長算出工程及び前記第2印刷長算出工程により算出された値に基づいて、前記第1印刷手段と前記第2印刷手段との間に保持されている保持用紙長を算出する保持用紙長算出工程と、
を備えたことを特徴とする請求項7に記載のプリンターの制御方法。
【請求項9】
前記保持用紙長算出工程により算出され保持されている第1保持用紙長を記憶する記憶工程を更に備え、
前記記憶工程により記憶されている前記第1保持用紙長に、新たに印刷される場合に予測される第2保持用紙長を加算して、予測保持用紙長を算出し、
前記予測保持用紙長と前記紙送り調整手段が調整可能な限界保持用紙長とを比較して、前記第1印刷手段及び/または前記第2印刷手段の印刷処理速度を調整することを特徴とする請求項7または8に記載のプリンターの制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2012−171214(P2012−171214A)
【公開日】平成24年9月10日(2012.9.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−35496(P2011−35496)
【出願日】平成23年2月22日(2011.2.22)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】