プリンタ
【課題】出力画像全体が表示できる大型液晶表示装置や外部モニター等の大型の表示装置を用いることなく、画像全体のうちから所望の領域を選択してトリミング印刷を行う。
【解決手段】データ取得部4から取り込まれた画像データである第1の電子データ及び記録用紙サイズに基づいた座標データを表示する第2の電子データを合成した第3の電子データを生成し、且つ、印刷部1等を制御して第3の電子データの印刷を行う制御部3と、通常印刷時に印刷枚数を表示するセグメントLCD54、及び、カーソルキー531〜534を有するパネル部5と、を備え、パネル部5のカーソルキー531〜534を介して受け付けた座標指定データに基づく指定領域に該当する第1の電子データの一部の領域を拡大して第4の電子データを生成し、印刷する。
【解決手段】データ取得部4から取り込まれた画像データである第1の電子データ及び記録用紙サイズに基づいた座標データを表示する第2の電子データを合成した第3の電子データを生成し、且つ、印刷部1等を制御して第3の電子データの印刷を行う制御部3と、通常印刷時に印刷枚数を表示するセグメントLCD54、及び、カーソルキー531〜534を有するパネル部5と、を備え、パネル部5のカーソルキー531〜534を介して受け付けた座標指定データに基づく指定領域に該当する第1の電子データの一部の領域を拡大して第4の電子データを生成し、印刷する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像データの一部の領域を拡大して印刷するトリミング機能を有するプリンタに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、デジタルカメラやカメラ付携帯電話等の電子機器の普及に伴い、それらの電子機器によってメモリカード等の記録媒体に記録された写真等の画像データを、パーソナルコンピュータ等を介さずに直接読み込んで記録用紙に印刷を行うプリンタが実用化されている。
【0003】
また、従来のプリンタでは、画像処理機能を有しておらず、記録媒体に記録された画像データをそのまま印刷する機能しか備えておらず、画像データから切り出した部分(領域)を拡大して印刷するトリミング機能等の複雑な処理を要する機能を備えていなかった。
【0004】
そこで、トリミング機能を実行するために近年のプリンタでは、画像データに基づく画像全体を表示できる大型液晶表示装置等の大型の表示装置を備えた構成のもの(例えば、特許文献1参照)や、プリンタに接続した外部モニター等の外部表示装置に画像データに基づく画像を表示可能にした構成のものがある。これにより、表示された画像からユーザがカーソルキー等の入力装置を用いて画像データの領域の選択入力を行うことで、選択された領域について拡大印刷を行う。
【特許文献1】特開2003−244631公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上述の特許文献1の構成では、画像データの領域を選択入力するために画像全体を表示することが可能な大型の表示装置を備える必要があり、表示装置のないプリンタに比べコストが高騰してしまう。
【0006】
一方、外部表示装置に画像全体を表示する構成では、印刷を行う毎に外部表示装置にプリンタを接続しなければならず、ユーザに負担がかかる。また、携帯可能なプリンタの場合には、外出先で必ずしも外部表示装置に接続できるとは限らない。
【0007】
本発明の目的は、出力画像全体が表示できる大型液晶表示装置や外部モニター等の大型の表示装置を用いることなく、画像全体のうちから所望の領域を選択してトリミング印刷が可能なプリンタを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
(1)印刷を行う印刷手段と、
着脱自在な記録媒体から画像データを取得するデータ取得部と、
前記データ取得部より取り込まれた画像データである第1の電子データと、記録用紙サイズに基づいた座標データを表示する第2の電子データと、を合成した第3の電子データを生成し、前記印刷手段を制御して前記第3の電子データの印刷を行う制御部と、
通常印刷時に印刷枚数を表示する文字表示器又は印刷モードを表示するインジケータ、及び、入力キーを有するパネル部と、を備え、
前記制御部は、ユーザが前記パネル部の入力キーを介して入力した座標指定データを受信して前記文字表示器又はインジケータを用いて表示し、前記座標指定データに基づいて構成される指定領域に該当する前記第1の電子データの領域を拡大した第4の電子データを生成し、前記印刷手段を制御して前記第4の電子データの印刷を行うことを特徴とする。
【0009】
この構成においては、記録媒体から取得した写真等の画像データ(第1の電子データ)と座標データ(第2の電子データ)とが合成された第3の電子データが記録用紙に印刷され、この記録用紙に記録された画像データ及び座標データから指定領域を構成する座標指定データの入力がユーザによって行われる。また、座標指定データから構成される指定領域に該当する第1の電子データの領域がトリミング印刷される。
【0010】
したがって、大型の表示装置を用いて画像データ及び座標データを表示する必要がない。
【0011】
(2)印刷を行う印刷手段と、
脱着自在な記録媒体から画像データを取得するデータ取得部と、
前記データ取得部より取り込まれた画像データである第1の電子データの画像の輪郭を抽出した第5の電子データを生成し、この第5の電子データと、記録用紙サイズに基づいた座標データを表示する第2の電子データと、を合成した第6の電子データを生成し、前記印刷手段を制御して印刷する制御部と、
通常印刷時に印刷枚数を表示する文字表示器又は印刷モードを表示するインジケータ、及び、入力キーを有するパネル部と、を備え、
前記制御部は、ユーザが前記パネル部の入力キーを介して入力した座標指定データを受信して前記文字表示器又はインジケータを用いて表示し、前記座標指定データ基づいて構成される指定領域に該当する前記第1の電子データの領域を拡大した第4の電子データを生成し、前記印刷手段を制御して第4の電子データを印刷することを特徴とする。
【0012】
この構成においては、記録媒体から取得した写真等の画像データ(第1の電子データ)から抽出した輪郭のみの画像データ(第5の電子データ)と、座標データ(第2の電子データ)とが合成された第6の電子データが記録用紙に印刷され、この記録用紙に記録された輪郭のみの画像データ及び座標データから指定領域を構成する座標指定データの入力がユーザによって行われる。また、座標指定データに基づく指定領域に該当する第1の電子データの領域がトリミング印刷される。
【0013】
したがって、ユーザが座標指定データを入力する際に必要な画像を印刷するのに、第1の電子データよりもデータ量の少ない第5の電子データが用いられる。
【発明の効果】
【0014】
この発明によれば、以下の効果を奏することができる。
【0015】
(1)第1の電子データに第2の電子データを合成した第3の電子データを印刷することによって、トリミングの範囲を指定できるので大型の表示装置に画像データを表示しなくても簡単な操作でトリミング印刷することができ、また大型の表示装置が必要なく、コストアップを抑制できる。
【0016】
(2)第1の電子データよりもデータ量の少ない第5の電子データと第2の電子データとを合成した第6の電子データ印刷することによって、例えばインクジェット方式のプリンタではインクの使用量を低減することができ、ランニングコストを抑制できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、この発明の最良の実施形態に係るプリンタを図面を参照しつつ詳細に説明する。図1は、本発明の実施形態に係るプリンタの概略の構成を示すブロック図である。図2は、本発明に係るプリンタの外観を示す斜視図である。
【0018】
プリンタ10は、印刷部1、搬送部2、制御部3、データ取得部4、パネル部5及びメモリ6等から構成されている。データ取得部4は、メモリカード等の記録媒体を着脱自在なカードスロット4aと、記録媒体に記録された画像データを含む第1の電子データを読み出す図示しないリーダとを備えている。
【0019】
印刷部1は、図示しないインクカートリッジを搭載した図示しないキャリッジ等から構成され、データ取得部4より読み込まれた画像データに基づいて記録用紙に画像を形成する。キャリッジは、図示しないDCモータによって主走査方向に移動自在であり、画像データに基づいて移動しつつインクを吐出する。搬送部2は、用紙供給トレイ62に載置された用紙を印刷部1を経由して用紙排出口61に搬送する。
【0020】
制御部3は、図示しないROM(Read Only Memory)及びCPU(Central Processing Unit)等から構成され、データ取得部4が取得した第1の電子データ及びパネル部5が受け付けた入力データ等に基づいて印刷の動作等のプリンタ全体の動作を制御する。ROMは制御用プログラム等が格納され、CPUは制御用プログラム等に従ってプリンタ全体の動作を制御する。
【0021】
パネル部5は、ハウジング7の上面に備えられ、印刷モードの選択や画質モードの選択等の入力を受け付ける。メモリ6は、第1の電子データや第1の電子データ等から作成された電子データ等を一時的に保存する。
【0022】
なお、本実施の形態ではインクジェット方式により印刷を行うが、レーザ方式や熱昇華型方式を用いることも可能である。また、本実施形態のプリンタ10は、インデックス画像プリントモード、シールプリントモード、全画像プリントモード(オールプリントモード)、画像選択プリントモード、最新画像プリントモード及びトリミングプリントモードの6つの印刷モードを有する。
【0023】
インデックス画像プリントモードは、記録用紙1枚に記録媒体に記録されている複数の画像データの縮小画像を印刷する。シールプリントモードは、専用のシールに対して記録媒体に記録されている複数の画像データの縮小画像を印刷する。全画像プリントモードは、記録媒体に記録されている複数の画像データの全てを印刷する。画像選択プリントモードは、あらかじめ指定情報の付加された特定の指定画像のみを印刷する。最新画像プリントモードは、記録媒体に記録されている複数の画像データの中で記録された時刻が最も新しい画像データを印刷する。トリミングプリントモードは、1の画像データの一部の領域を拡大して印刷する。
【0024】
図3は、本発明に係るプリンタ10の上面に備えられるパネル部5の平面図である。パネル部5は、印刷モード表示部51、画質モード表示部52、入力キー部53、セグメントLCD(セグメント液晶ディスプレイ)54、カード有無表示発光素子56及びエラー表示発光素子57等から構成される。
【0025】
印刷モード表示部51は、上述したインデックスプリントモード等の6つの印刷モードのそれぞれの実行状態を示す発光素子51a〜51fを備えている。画質モード表示部52は、3つの画質(きれい、ふつう、はやい)モードのそれぞれの実行状態を示す発光素子52a〜52cを備えている。カード有無表示発光素子56は、カードスロット4aに記録媒体が読取可能に装着されているか否かを表示する。エラー表示発光素子57は、紙詰まり等の装置の異常を表示する。
【0026】
本発明の入力キーに相当する入力キー部53は、カーソルキー531〜534、設定キー535、プリントキー536、停止キー537、電源キー538、印刷モードキー581及び画質モードキー582等から構成され、各キーを介してユーザからの入力を受け付ける。
【0027】
カーソルキー531〜534は、印刷枚数の入力やカーソルキーの移動の入力を受け付け、また後述する座標指定データ等の入力の受け付けを行う。設定キー535は、入力を受け付けた内容の確定(決定)の入力を受け付ける。プリントキー536は、印刷開始の入力を受け付ける。停止キー537は、印刷実行や選択された入力のキャンセルを受け付ける。電源キー538は、プリンタ10のON/OFFの入力を受け付ける。
【0028】
印刷モードキー581は、印刷モードの選択の入力を受け付ける。なお、印刷モードの初期状態は、インデックス画像プリントモードの実行中を示す発光素子51aが点灯した状態となる。例えば、発光素子51aが点灯している初期状態から印刷モードキー581を押下すると、発光素子51aが消灯し、シールプリントモードの実行中を示す発光素子51bが点灯する。
【0029】
さらに、続けて印刷モードキー581を押下していくと、上述のように順にオールプリントモード、画像選択プリントモード、最新画像プリントモード及びトリミングプリントモードの実行中を示す発光素子51c〜51fが順に点灯・消灯していき、各プリントモードの実行が切り換わる。最後のトリミングプリントモードの実行中を示す発光素子51fが点灯した状態で印刷モードキー581を押下すると、発光素子51fは消灯して発光素子51aが点灯する。
【0030】
画質モードキー582は、画質モードの選択の入力を受け付ける。この発明の文字表示器であるセグメントLCD54は、トリミングプリントモード実行時以外の通常印刷時に印刷枚数を表示する。また、トリミングプリントモード実行時は、座標指定データを表示する。なお、本実施形態のセグメントLCD54は、4桁までの数値を表示可能である。通常印刷時のセグメントLCD54の初期状態は、表示値として印刷枚数「0001」が表示され、カーソル(アンダーバー)は一の位の桁位置に位置する。
【0031】
セグメントLCD54の表示値は、上カーソルキーであるカーソルキー534を一回押下すると、カーソルが点滅している桁位置の表示値が1カウントアップする。例えば、カーソルが位置するセグメントLCD54の一の位の表示値が「1」であったとすると「2」に変化する。
【0032】
また、下カーソルキーであるカーソルキー532を一回押下すると、1カウントダウンする。例えば、カーソルの位置するセグメントLCD54の一の位の表示値が「2」であったとすると「1」に変化する。なお、セグメントLCD54の表示値が「0009」の状態からカーソルキー534を押下すると桁上がりして「0010」となる。
【0033】
一方、左側カーソルキーであるカーソルキー531及び右側カーソルキーであるカーソルキー533を一回押下すると、カーソルの位置が左右の隣の桁位置に移動する。ただし、一の位の桁位置より右方向、千の位の桁位置より左方向への移動は禁止されている。
【0034】
図4は、記録媒体から読み出した画像データ(第1の電子データ)を示す模式図である。図5は、画像の座標を示す線座標データ(第2の電子データ)を示す模式図である。図6は、図4に示す第1の電子データと、図5に示す第2の電子データとを合成した第3の電子データを示す模式図である。図7は、トリミングプリントモード実行中におけるトリミング印刷を行う手順を示す流れ図である。
【0035】
図7に示すように、印刷モードキー581を押下してトリミングプリントモードが実行されると、まず記録媒体がカードスロット4aに読取可能に適切に装着されているか否かを判断し(S1)、装着されたと判断するまで待機する。記録媒体が装着されていなければ、また記録媒体が装着されていても記録されているデータを読み出すことができなければ、印刷を実行することができないからである。
【0036】
S1において、適切に記録媒体が装着されたと判断した場合は、プリントキー536が押下されたか否かを判断し(S2)、押下されたと判断するまで待機する。S2において、プリントキー536が押下されたと判断した場合、記録媒体から読み出した第1の電子データと、あらかじめROMに格納されている図5に示す第2の電子データとを合成して第3の電子データを作成し(S3)、この第3の電子データを印刷する(S4)。
【0037】
例えば、記録媒体に記録された図4に示す第1の電子データと、図5に示す線座標データとから図6に示す第3の電子データを合成し、この第3の電子データを印刷する。
【0038】
なお、記録媒体に記録されている第1の電子データの読み出しは、基本的に任意である。本実施形態では、ユーザによってあらかじめ画像データに付加された情報から特定されるトリミングプリント用の画像データを読み出す。
【0039】
次に、座標指定データの1つである領域左側座標の入力を受け付けたか否かを判断し(S5)、入力を受け付けたと判断するまで待機する。S5において、領域左側座標の入力を受け付けたと判断した場合は、座標指定データの1つである領域右側座標の入力を受け付けたか否かを判断し(S6)、入力を受け付けたと判断するまで待機する。
【0040】
S6において、領域右側座標の入力を受け付けたと判断した場合は、座標指定データの1つである領域上側座標の入力を受け付けたか否かを判断し(S7)、入力を受け付けたと判断するまで待機する。S7において、領域上側座標の入力を受け付けたと判断した場合は、座標指定データの1つである領域下側座標の入力を受け付けたか否かを判断し(S8)、入力を受け付けたと判断するまで待機する。
【0041】
S5〜S8の処理において受け付けた4つの座標指定データに基づいて構成される指定領域に該当する第1の電子データの一部の領域を切り出して拡大した画像データ(第4の電子データ)を形成して(S9)画像形成を行い(S10)、処理を終了する。
【0042】
図6に示す第3の電子データを印刷した座標指定データの入力待ち状態において、例えば、ユーザが図6に示す斜線を引いた領域についてトリミング印刷を行う場合、まず領域左側座標「1」を入力するためにカーソルキー534を1回押下する。この時、セグメントLCD54の一の位の表示値は、「0」から「1」に変化する。なお、本実施形態のセグメントLCD54の初期状態は、表示値が「0000」であり、カーソルは一の位の桁位置にある。次に、設定キー533を押下して領域左側座標を決定する。この時、セグメントLCD54の表示値が「0001」から「0000」に戻る。つまり、領域左側座標の決定の入力が受け付けられ、次の領域右側座標の入力待ち状態(初期状態)となったことを示している。
【0043】
次に、領域右側座標「3」を上述と同様の手順で入力し、さらに領域上側座標「1」及び領域下側座標「3」を順に入力する。これにより、これら4つの線座標指定データから構成される図6に示す斜線を引いた領域(指定領域)の第4の電子データがトリミング印刷される。
【0044】
以上のように、本発明のプリンタにおいて、第1の電子データに第2の電子データを合成した第3の電子データを印刷することによって、トリミングの範囲を指定できるので大型の表示装置に画像データを表示しなくても簡単な操作でトリミング印刷することができ、また大型の表示装置が必要なく、コストアップを抑制できる。
【0045】
なお、本実施形態に係るプリンタでは、図5に示すような線座標データを第2の電子データとして座標指定データの入力を受け付けているが、特にこれに限定されるものではない。例えば、図8に示すようなブロック領域の位置を示すブロック座標を用いて第1の電子データのトリミング印刷を行ってもよい。図4に示す第1の電子データと図8に示す第2の電子データとを合成した図9に示す第3の電子データの斜線を引いた領域を指定する場合、上述と同様の手順でカーソルキー531〜534及び設定キー535を用いて領域左側座標「1」の入力を行う。次に、領域右側座標「2」、領域上側座標「1」、領域下側座標「2」を上述と同様の手順で順に入力する。
【0046】
本実施形態では、1つの第1の電子データを縦4×横3の領域に分けているが特にこれに限定されるものではない。また、本実施形態では縦、横に線又はブロックの座標を設定しているが、ブロック領域毎に固有の座標値を与え、この座標値に基づいて座標指定データの入力を受け付けてもよい。
【0047】
なお、印刷モード表示部51、画質モード表示部52、及びセグメントLCD54等の発光素子等の表示は、入力キー部53が受け付けた入力に基づいて制御部3によって制御されている。
【0048】
(第2実施形態)
本実施形態は、第1実施形態と略同様の構成であるが、トリミングプリントモードにおいて、第1の電子データから抽出された輪郭の画像データ(第5の電子データ)と、第2の電子データとを合成した画像データ(第6の電子データ)が印刷され、この印刷された画像に基づいて座標指定データが入力される。
【0049】
図10は、本実施形態に係るトリミングプリントモード実行中におけるトリミング印刷を行う手順を示す流れ図である。本実施形態は、S11,S12及びS16〜S21までの処理は、第1実施形態のS1,S2及びS5〜10の処理と同様であるので、S13〜S15の処理について詳細に説明する。
【0050】
トリミングプリントモードが実行され、S11において記録媒体が装着されたと判断し、S12においてプリントキー536が押下されたと判断した後、記録媒体から読み出した第1の電子データから輪郭の画像データを抽出して第5の電子データを作成する(S13)。輪郭の画像データの抽出は、公知の手法を用いて行う。次に、第5の電子データと、第2の電子データとを合成して第6の電子データを作成し(S14)、この第6の電子データに基づいて印刷する(S15)。
【0051】
例えば、図4に示す第1の電子データの輪郭の画像データを抽出すると、図11に示す第5の電子データが得られる。この第5の電子データと、図5に示す第2の電子データとを合成した図12に示す第6の電子データに基づいて印刷が行われる。
【0052】
その後、S16〜S19において座標指定データの入力が受け付けられたと判断した場合、座標指定データから構成される領域指定に基づく第4の電子データを作成し(S20)て印刷を行って(S21)、処理を終了する。
【0053】
以上のように、本発明のプリンタおいて、印刷すべきユーザが座標指定データを入力する際に必要な画像に、第1の電子データよりもデータ量の少ない第6の電子データを用いることによって、本実施形態のようなインクジェット方式のプリンタ10ではインクの使用量を低減することができ、ランニングコストを抑制できる。
【0054】
(第3実施形態)
本実施形態は、第1実施形態と略同様の構成であるが、図13に示すようにセグメントLCDを備えておらず、またカーソルキーの個数も2つ少ない。
【0055】
また、トリミングプリントモードにおいては、座標指定データを入力するために用いる画像データを表示するための手段として、この発明のインジケータである発光素子51a〜51fを用いて行う。具体的には、図14に示すように、印刷モード表示部51の発光素子51a〜51fの点灯パターン81〜87を線座標の値として用いる。
【0056】
例えば、図4に示す第1の電子データの一部をトリミング印刷する場合、第1の電子データと、図14に示す第2の電子データとを合成した図15に示す第3の電子データが印刷される。次に、カーソルキー531,533を用いて、この印刷された画像に基づいて座標指定データの入力を行う。なお、この時の発光素子51a〜51fの初期状態は点灯パターン80に示す点灯状態である。
【0057】
ここで、領域左側座標及び領域右側座標を入力する際においては、カーソルキー533を押下する毎に発光素子51a〜51bが、初期状態の点灯パター80から点灯パターン81〜83に示す点灯状態に順に変化して再び点灯パターン80の点灯状態に戻る。また、カーソルキー531を押下する毎に発光素子51a〜51fは、例えば点灯パターン83の点灯状態であった場合、点灯パターン82,81,80に示す点灯状態に順に変化して再び点灯パターン83の点灯状態に戻る。
【0058】
また、領域上側座標及び領域下側座標を入力する際においては、この状態においてカーソルキー533を押下する毎に発光素子51a〜51fが、初期状態の点灯パターン80から点灯パターン84〜87に示せす点状態に順に変化して再び点灯パターン80の点灯状態に戻る。また、カーソルキー531を押下する毎に発光素子51a〜51fは、例えば点灯パターン87であった場合、点灯パターン86,85,84,80に示す点灯状態に変化して再び点灯パターン87の点灯状態に戻る。
【0059】
したがって、図14に示す斜線を引いた領域について座標指定データを入力する場合、
領域左側座標として点灯パターン81となるように、カーソルキー533を1回押下する。次に、設定キー535を押下して領域左側座標を決定する。その後、再び発光素子51a〜51fは点灯パターン80の点灯状態となるので、領域右側座標として点灯パターン83となるように、カーソルキー533を3回押下する。その後、同様に設定キー535を押下して領域右側座標を決定する。
【0060】
次に、領域上側座標の点灯パターン84となるようにカーソルキー533を1回押下し、設定キー535を押下して領域上側座標を決定する。さらに、領域下側座標の点灯パターン86となるようにカーソルキー533を3回押下し、設定キー535を押下して領域下側座標を決定する。
【0061】
その後、第1実施形態と同様に、これら4つの線座標指定データから構成される図15に示す斜線を引いた領域の第4の電子データに基づいてトリミング印刷される。
【0062】
これによって、セグメントLCDが備えられていない低価格なプリンタであっても第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0063】
なお、本実施形態においても、図14に示す線座標データを第2の電子データとして座標指定データの入力を受け付けているが、特にこれに限定されるものではない。例えば、図16に示すようなブロック領域の位置を示すブロック座標を用いても同様の効果を得ることができる。この場合も、カーソルキー531,533を用いて発光素子51a〜51fの点灯状態を、ブロック座標を示す点灯パターン80〜82及び84〜86に合わせて入力を行う。
【0064】
(第4実施形態)
本実施形態は、第3実施形態と略同様の構成であるが、トリミングプリントモードにおいて、第2実施形態と同様に第1の電子データから輪郭の画像データである第5の電子データを抽出し、第2の電子データと合成した第6の電子データを印刷し、この印刷した画像に基づいて座標指定データの入力が受け付けられる。
【0065】
例えば、図4に示す第1の電子データから抽出した図11に示す第5の電子データと、図14に示す第2の電子データとを合成した図17に示す第6の電子データを印刷する。この印刷された画像に基づいて、第3実施形態と同様にカーソルキー531,533を用いて4つの座標指定データを入力する。
【0066】
これによって、セグメントLCDが備えられていない低価格なプリンタであっても第2実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0067】
なお、第2の電子データは第2実施形態と同様に線座標データに限られず、ブロック座標データを用いてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0068】
【図1】本発明の実施形態に係るプリンタの概略の構成を示すブロック図である。
【図2】同プリンタの外観を示す斜視図である
【図3】同プリンタに備えられるパネル部を示す平面図である。
【図4】記録媒体から読み出した画像データ(第1の電子データ)を示す模式図である。
【図5】画像の座標を示す線座標データ(第2の電子データ)を示す模式図である。
【図6】図4に示す第1の電子データと、図5に示す第2の電子データとを合成した第3の電子データを示す模式図である。
【図7】本発明の実施形態に係るプリンタのトリミングプリントモード実行中におけるトリミング印刷を行う手順を示す流れ図である。
【図8】画像の座標を示すブロック座標データ(第2の電子データ)を示す模式図である。
【図9】図4に示す第1の電子データと、図8に示す第2の電子データとを合成した第3の電子データを示す模式図である。
【図10】本発明の実施形態に係るプリンタのトリミングプリントモード実行中におけるトリミング印刷を行う手順を示す流れ図である。
【図11】図4に示す第1の電子データから抽出した輪郭の画像データ(第5の電子データを示す模式図である。
【図12】図11に示す第5の電子データと、図5に示す第2の電子データとを合成した第6の電子データを示す模式図である。
【図13】本発明の実施形態に係るプリンタに備えられるパネル部を示す平面図である。
【図14】画像の座標を示す線座標データ(第2の電子データ)を示す模式図である。
【図15】図4に示す第1の電子データと、図14に示す第2の電子データとを合成した第3の電子データを示す模式図である。
【図16】図4に示す第1の電子データと、画像の座標を示すブロック座標データ(第2の電子データ)とを合成した第3の電子データを示す模式図である。
【図17】図11に示す第5の電子データと、図14に示す第2の電子データとを合成した第6の電子データを示すブロック図である。
【符号の説明】
【0069】
1−印刷部
2−搬送部
3−制御部
4−データ取得部
5−パネル部
7−ハウジング
51−印刷モード表示部
51a〜51f−発光素子
53−入力キー部
54−セグメントLCD
531〜534−カーソルキー
535−設定キー
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像データの一部の領域を拡大して印刷するトリミング機能を有するプリンタに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、デジタルカメラやカメラ付携帯電話等の電子機器の普及に伴い、それらの電子機器によってメモリカード等の記録媒体に記録された写真等の画像データを、パーソナルコンピュータ等を介さずに直接読み込んで記録用紙に印刷を行うプリンタが実用化されている。
【0003】
また、従来のプリンタでは、画像処理機能を有しておらず、記録媒体に記録された画像データをそのまま印刷する機能しか備えておらず、画像データから切り出した部分(領域)を拡大して印刷するトリミング機能等の複雑な処理を要する機能を備えていなかった。
【0004】
そこで、トリミング機能を実行するために近年のプリンタでは、画像データに基づく画像全体を表示できる大型液晶表示装置等の大型の表示装置を備えた構成のもの(例えば、特許文献1参照)や、プリンタに接続した外部モニター等の外部表示装置に画像データに基づく画像を表示可能にした構成のものがある。これにより、表示された画像からユーザがカーソルキー等の入力装置を用いて画像データの領域の選択入力を行うことで、選択された領域について拡大印刷を行う。
【特許文献1】特開2003−244631公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上述の特許文献1の構成では、画像データの領域を選択入力するために画像全体を表示することが可能な大型の表示装置を備える必要があり、表示装置のないプリンタに比べコストが高騰してしまう。
【0006】
一方、外部表示装置に画像全体を表示する構成では、印刷を行う毎に外部表示装置にプリンタを接続しなければならず、ユーザに負担がかかる。また、携帯可能なプリンタの場合には、外出先で必ずしも外部表示装置に接続できるとは限らない。
【0007】
本発明の目的は、出力画像全体が表示できる大型液晶表示装置や外部モニター等の大型の表示装置を用いることなく、画像全体のうちから所望の領域を選択してトリミング印刷が可能なプリンタを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
(1)印刷を行う印刷手段と、
着脱自在な記録媒体から画像データを取得するデータ取得部と、
前記データ取得部より取り込まれた画像データである第1の電子データと、記録用紙サイズに基づいた座標データを表示する第2の電子データと、を合成した第3の電子データを生成し、前記印刷手段を制御して前記第3の電子データの印刷を行う制御部と、
通常印刷時に印刷枚数を表示する文字表示器又は印刷モードを表示するインジケータ、及び、入力キーを有するパネル部と、を備え、
前記制御部は、ユーザが前記パネル部の入力キーを介して入力した座標指定データを受信して前記文字表示器又はインジケータを用いて表示し、前記座標指定データに基づいて構成される指定領域に該当する前記第1の電子データの領域を拡大した第4の電子データを生成し、前記印刷手段を制御して前記第4の電子データの印刷を行うことを特徴とする。
【0009】
この構成においては、記録媒体から取得した写真等の画像データ(第1の電子データ)と座標データ(第2の電子データ)とが合成された第3の電子データが記録用紙に印刷され、この記録用紙に記録された画像データ及び座標データから指定領域を構成する座標指定データの入力がユーザによって行われる。また、座標指定データから構成される指定領域に該当する第1の電子データの領域がトリミング印刷される。
【0010】
したがって、大型の表示装置を用いて画像データ及び座標データを表示する必要がない。
【0011】
(2)印刷を行う印刷手段と、
脱着自在な記録媒体から画像データを取得するデータ取得部と、
前記データ取得部より取り込まれた画像データである第1の電子データの画像の輪郭を抽出した第5の電子データを生成し、この第5の電子データと、記録用紙サイズに基づいた座標データを表示する第2の電子データと、を合成した第6の電子データを生成し、前記印刷手段を制御して印刷する制御部と、
通常印刷時に印刷枚数を表示する文字表示器又は印刷モードを表示するインジケータ、及び、入力キーを有するパネル部と、を備え、
前記制御部は、ユーザが前記パネル部の入力キーを介して入力した座標指定データを受信して前記文字表示器又はインジケータを用いて表示し、前記座標指定データ基づいて構成される指定領域に該当する前記第1の電子データの領域を拡大した第4の電子データを生成し、前記印刷手段を制御して第4の電子データを印刷することを特徴とする。
【0012】
この構成においては、記録媒体から取得した写真等の画像データ(第1の電子データ)から抽出した輪郭のみの画像データ(第5の電子データ)と、座標データ(第2の電子データ)とが合成された第6の電子データが記録用紙に印刷され、この記録用紙に記録された輪郭のみの画像データ及び座標データから指定領域を構成する座標指定データの入力がユーザによって行われる。また、座標指定データに基づく指定領域に該当する第1の電子データの領域がトリミング印刷される。
【0013】
したがって、ユーザが座標指定データを入力する際に必要な画像を印刷するのに、第1の電子データよりもデータ量の少ない第5の電子データが用いられる。
【発明の効果】
【0014】
この発明によれば、以下の効果を奏することができる。
【0015】
(1)第1の電子データに第2の電子データを合成した第3の電子データを印刷することによって、トリミングの範囲を指定できるので大型の表示装置に画像データを表示しなくても簡単な操作でトリミング印刷することができ、また大型の表示装置が必要なく、コストアップを抑制できる。
【0016】
(2)第1の電子データよりもデータ量の少ない第5の電子データと第2の電子データとを合成した第6の電子データ印刷することによって、例えばインクジェット方式のプリンタではインクの使用量を低減することができ、ランニングコストを抑制できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、この発明の最良の実施形態に係るプリンタを図面を参照しつつ詳細に説明する。図1は、本発明の実施形態に係るプリンタの概略の構成を示すブロック図である。図2は、本発明に係るプリンタの外観を示す斜視図である。
【0018】
プリンタ10は、印刷部1、搬送部2、制御部3、データ取得部4、パネル部5及びメモリ6等から構成されている。データ取得部4は、メモリカード等の記録媒体を着脱自在なカードスロット4aと、記録媒体に記録された画像データを含む第1の電子データを読み出す図示しないリーダとを備えている。
【0019】
印刷部1は、図示しないインクカートリッジを搭載した図示しないキャリッジ等から構成され、データ取得部4より読み込まれた画像データに基づいて記録用紙に画像を形成する。キャリッジは、図示しないDCモータによって主走査方向に移動自在であり、画像データに基づいて移動しつつインクを吐出する。搬送部2は、用紙供給トレイ62に載置された用紙を印刷部1を経由して用紙排出口61に搬送する。
【0020】
制御部3は、図示しないROM(Read Only Memory)及びCPU(Central Processing Unit)等から構成され、データ取得部4が取得した第1の電子データ及びパネル部5が受け付けた入力データ等に基づいて印刷の動作等のプリンタ全体の動作を制御する。ROMは制御用プログラム等が格納され、CPUは制御用プログラム等に従ってプリンタ全体の動作を制御する。
【0021】
パネル部5は、ハウジング7の上面に備えられ、印刷モードの選択や画質モードの選択等の入力を受け付ける。メモリ6は、第1の電子データや第1の電子データ等から作成された電子データ等を一時的に保存する。
【0022】
なお、本実施の形態ではインクジェット方式により印刷を行うが、レーザ方式や熱昇華型方式を用いることも可能である。また、本実施形態のプリンタ10は、インデックス画像プリントモード、シールプリントモード、全画像プリントモード(オールプリントモード)、画像選択プリントモード、最新画像プリントモード及びトリミングプリントモードの6つの印刷モードを有する。
【0023】
インデックス画像プリントモードは、記録用紙1枚に記録媒体に記録されている複数の画像データの縮小画像を印刷する。シールプリントモードは、専用のシールに対して記録媒体に記録されている複数の画像データの縮小画像を印刷する。全画像プリントモードは、記録媒体に記録されている複数の画像データの全てを印刷する。画像選択プリントモードは、あらかじめ指定情報の付加された特定の指定画像のみを印刷する。最新画像プリントモードは、記録媒体に記録されている複数の画像データの中で記録された時刻が最も新しい画像データを印刷する。トリミングプリントモードは、1の画像データの一部の領域を拡大して印刷する。
【0024】
図3は、本発明に係るプリンタ10の上面に備えられるパネル部5の平面図である。パネル部5は、印刷モード表示部51、画質モード表示部52、入力キー部53、セグメントLCD(セグメント液晶ディスプレイ)54、カード有無表示発光素子56及びエラー表示発光素子57等から構成される。
【0025】
印刷モード表示部51は、上述したインデックスプリントモード等の6つの印刷モードのそれぞれの実行状態を示す発光素子51a〜51fを備えている。画質モード表示部52は、3つの画質(きれい、ふつう、はやい)モードのそれぞれの実行状態を示す発光素子52a〜52cを備えている。カード有無表示発光素子56は、カードスロット4aに記録媒体が読取可能に装着されているか否かを表示する。エラー表示発光素子57は、紙詰まり等の装置の異常を表示する。
【0026】
本発明の入力キーに相当する入力キー部53は、カーソルキー531〜534、設定キー535、プリントキー536、停止キー537、電源キー538、印刷モードキー581及び画質モードキー582等から構成され、各キーを介してユーザからの入力を受け付ける。
【0027】
カーソルキー531〜534は、印刷枚数の入力やカーソルキーの移動の入力を受け付け、また後述する座標指定データ等の入力の受け付けを行う。設定キー535は、入力を受け付けた内容の確定(決定)の入力を受け付ける。プリントキー536は、印刷開始の入力を受け付ける。停止キー537は、印刷実行や選択された入力のキャンセルを受け付ける。電源キー538は、プリンタ10のON/OFFの入力を受け付ける。
【0028】
印刷モードキー581は、印刷モードの選択の入力を受け付ける。なお、印刷モードの初期状態は、インデックス画像プリントモードの実行中を示す発光素子51aが点灯した状態となる。例えば、発光素子51aが点灯している初期状態から印刷モードキー581を押下すると、発光素子51aが消灯し、シールプリントモードの実行中を示す発光素子51bが点灯する。
【0029】
さらに、続けて印刷モードキー581を押下していくと、上述のように順にオールプリントモード、画像選択プリントモード、最新画像プリントモード及びトリミングプリントモードの実行中を示す発光素子51c〜51fが順に点灯・消灯していき、各プリントモードの実行が切り換わる。最後のトリミングプリントモードの実行中を示す発光素子51fが点灯した状態で印刷モードキー581を押下すると、発光素子51fは消灯して発光素子51aが点灯する。
【0030】
画質モードキー582は、画質モードの選択の入力を受け付ける。この発明の文字表示器であるセグメントLCD54は、トリミングプリントモード実行時以外の通常印刷時に印刷枚数を表示する。また、トリミングプリントモード実行時は、座標指定データを表示する。なお、本実施形態のセグメントLCD54は、4桁までの数値を表示可能である。通常印刷時のセグメントLCD54の初期状態は、表示値として印刷枚数「0001」が表示され、カーソル(アンダーバー)は一の位の桁位置に位置する。
【0031】
セグメントLCD54の表示値は、上カーソルキーであるカーソルキー534を一回押下すると、カーソルが点滅している桁位置の表示値が1カウントアップする。例えば、カーソルが位置するセグメントLCD54の一の位の表示値が「1」であったとすると「2」に変化する。
【0032】
また、下カーソルキーであるカーソルキー532を一回押下すると、1カウントダウンする。例えば、カーソルの位置するセグメントLCD54の一の位の表示値が「2」であったとすると「1」に変化する。なお、セグメントLCD54の表示値が「0009」の状態からカーソルキー534を押下すると桁上がりして「0010」となる。
【0033】
一方、左側カーソルキーであるカーソルキー531及び右側カーソルキーであるカーソルキー533を一回押下すると、カーソルの位置が左右の隣の桁位置に移動する。ただし、一の位の桁位置より右方向、千の位の桁位置より左方向への移動は禁止されている。
【0034】
図4は、記録媒体から読み出した画像データ(第1の電子データ)を示す模式図である。図5は、画像の座標を示す線座標データ(第2の電子データ)を示す模式図である。図6は、図4に示す第1の電子データと、図5に示す第2の電子データとを合成した第3の電子データを示す模式図である。図7は、トリミングプリントモード実行中におけるトリミング印刷を行う手順を示す流れ図である。
【0035】
図7に示すように、印刷モードキー581を押下してトリミングプリントモードが実行されると、まず記録媒体がカードスロット4aに読取可能に適切に装着されているか否かを判断し(S1)、装着されたと判断するまで待機する。記録媒体が装着されていなければ、また記録媒体が装着されていても記録されているデータを読み出すことができなければ、印刷を実行することができないからである。
【0036】
S1において、適切に記録媒体が装着されたと判断した場合は、プリントキー536が押下されたか否かを判断し(S2)、押下されたと判断するまで待機する。S2において、プリントキー536が押下されたと判断した場合、記録媒体から読み出した第1の電子データと、あらかじめROMに格納されている図5に示す第2の電子データとを合成して第3の電子データを作成し(S3)、この第3の電子データを印刷する(S4)。
【0037】
例えば、記録媒体に記録された図4に示す第1の電子データと、図5に示す線座標データとから図6に示す第3の電子データを合成し、この第3の電子データを印刷する。
【0038】
なお、記録媒体に記録されている第1の電子データの読み出しは、基本的に任意である。本実施形態では、ユーザによってあらかじめ画像データに付加された情報から特定されるトリミングプリント用の画像データを読み出す。
【0039】
次に、座標指定データの1つである領域左側座標の入力を受け付けたか否かを判断し(S5)、入力を受け付けたと判断するまで待機する。S5において、領域左側座標の入力を受け付けたと判断した場合は、座標指定データの1つである領域右側座標の入力を受け付けたか否かを判断し(S6)、入力を受け付けたと判断するまで待機する。
【0040】
S6において、領域右側座標の入力を受け付けたと判断した場合は、座標指定データの1つである領域上側座標の入力を受け付けたか否かを判断し(S7)、入力を受け付けたと判断するまで待機する。S7において、領域上側座標の入力を受け付けたと判断した場合は、座標指定データの1つである領域下側座標の入力を受け付けたか否かを判断し(S8)、入力を受け付けたと判断するまで待機する。
【0041】
S5〜S8の処理において受け付けた4つの座標指定データに基づいて構成される指定領域に該当する第1の電子データの一部の領域を切り出して拡大した画像データ(第4の電子データ)を形成して(S9)画像形成を行い(S10)、処理を終了する。
【0042】
図6に示す第3の電子データを印刷した座標指定データの入力待ち状態において、例えば、ユーザが図6に示す斜線を引いた領域についてトリミング印刷を行う場合、まず領域左側座標「1」を入力するためにカーソルキー534を1回押下する。この時、セグメントLCD54の一の位の表示値は、「0」から「1」に変化する。なお、本実施形態のセグメントLCD54の初期状態は、表示値が「0000」であり、カーソルは一の位の桁位置にある。次に、設定キー533を押下して領域左側座標を決定する。この時、セグメントLCD54の表示値が「0001」から「0000」に戻る。つまり、領域左側座標の決定の入力が受け付けられ、次の領域右側座標の入力待ち状態(初期状態)となったことを示している。
【0043】
次に、領域右側座標「3」を上述と同様の手順で入力し、さらに領域上側座標「1」及び領域下側座標「3」を順に入力する。これにより、これら4つの線座標指定データから構成される図6に示す斜線を引いた領域(指定領域)の第4の電子データがトリミング印刷される。
【0044】
以上のように、本発明のプリンタにおいて、第1の電子データに第2の電子データを合成した第3の電子データを印刷することによって、トリミングの範囲を指定できるので大型の表示装置に画像データを表示しなくても簡単な操作でトリミング印刷することができ、また大型の表示装置が必要なく、コストアップを抑制できる。
【0045】
なお、本実施形態に係るプリンタでは、図5に示すような線座標データを第2の電子データとして座標指定データの入力を受け付けているが、特にこれに限定されるものではない。例えば、図8に示すようなブロック領域の位置を示すブロック座標を用いて第1の電子データのトリミング印刷を行ってもよい。図4に示す第1の電子データと図8に示す第2の電子データとを合成した図9に示す第3の電子データの斜線を引いた領域を指定する場合、上述と同様の手順でカーソルキー531〜534及び設定キー535を用いて領域左側座標「1」の入力を行う。次に、領域右側座標「2」、領域上側座標「1」、領域下側座標「2」を上述と同様の手順で順に入力する。
【0046】
本実施形態では、1つの第1の電子データを縦4×横3の領域に分けているが特にこれに限定されるものではない。また、本実施形態では縦、横に線又はブロックの座標を設定しているが、ブロック領域毎に固有の座標値を与え、この座標値に基づいて座標指定データの入力を受け付けてもよい。
【0047】
なお、印刷モード表示部51、画質モード表示部52、及びセグメントLCD54等の発光素子等の表示は、入力キー部53が受け付けた入力に基づいて制御部3によって制御されている。
【0048】
(第2実施形態)
本実施形態は、第1実施形態と略同様の構成であるが、トリミングプリントモードにおいて、第1の電子データから抽出された輪郭の画像データ(第5の電子データ)と、第2の電子データとを合成した画像データ(第6の電子データ)が印刷され、この印刷された画像に基づいて座標指定データが入力される。
【0049】
図10は、本実施形態に係るトリミングプリントモード実行中におけるトリミング印刷を行う手順を示す流れ図である。本実施形態は、S11,S12及びS16〜S21までの処理は、第1実施形態のS1,S2及びS5〜10の処理と同様であるので、S13〜S15の処理について詳細に説明する。
【0050】
トリミングプリントモードが実行され、S11において記録媒体が装着されたと判断し、S12においてプリントキー536が押下されたと判断した後、記録媒体から読み出した第1の電子データから輪郭の画像データを抽出して第5の電子データを作成する(S13)。輪郭の画像データの抽出は、公知の手法を用いて行う。次に、第5の電子データと、第2の電子データとを合成して第6の電子データを作成し(S14)、この第6の電子データに基づいて印刷する(S15)。
【0051】
例えば、図4に示す第1の電子データの輪郭の画像データを抽出すると、図11に示す第5の電子データが得られる。この第5の電子データと、図5に示す第2の電子データとを合成した図12に示す第6の電子データに基づいて印刷が行われる。
【0052】
その後、S16〜S19において座標指定データの入力が受け付けられたと判断した場合、座標指定データから構成される領域指定に基づく第4の電子データを作成し(S20)て印刷を行って(S21)、処理を終了する。
【0053】
以上のように、本発明のプリンタおいて、印刷すべきユーザが座標指定データを入力する際に必要な画像に、第1の電子データよりもデータ量の少ない第6の電子データを用いることによって、本実施形態のようなインクジェット方式のプリンタ10ではインクの使用量を低減することができ、ランニングコストを抑制できる。
【0054】
(第3実施形態)
本実施形態は、第1実施形態と略同様の構成であるが、図13に示すようにセグメントLCDを備えておらず、またカーソルキーの個数も2つ少ない。
【0055】
また、トリミングプリントモードにおいては、座標指定データを入力するために用いる画像データを表示するための手段として、この発明のインジケータである発光素子51a〜51fを用いて行う。具体的には、図14に示すように、印刷モード表示部51の発光素子51a〜51fの点灯パターン81〜87を線座標の値として用いる。
【0056】
例えば、図4に示す第1の電子データの一部をトリミング印刷する場合、第1の電子データと、図14に示す第2の電子データとを合成した図15に示す第3の電子データが印刷される。次に、カーソルキー531,533を用いて、この印刷された画像に基づいて座標指定データの入力を行う。なお、この時の発光素子51a〜51fの初期状態は点灯パターン80に示す点灯状態である。
【0057】
ここで、領域左側座標及び領域右側座標を入力する際においては、カーソルキー533を押下する毎に発光素子51a〜51bが、初期状態の点灯パター80から点灯パターン81〜83に示す点灯状態に順に変化して再び点灯パターン80の点灯状態に戻る。また、カーソルキー531を押下する毎に発光素子51a〜51fは、例えば点灯パターン83の点灯状態であった場合、点灯パターン82,81,80に示す点灯状態に順に変化して再び点灯パターン83の点灯状態に戻る。
【0058】
また、領域上側座標及び領域下側座標を入力する際においては、この状態においてカーソルキー533を押下する毎に発光素子51a〜51fが、初期状態の点灯パターン80から点灯パターン84〜87に示せす点状態に順に変化して再び点灯パターン80の点灯状態に戻る。また、カーソルキー531を押下する毎に発光素子51a〜51fは、例えば点灯パターン87であった場合、点灯パターン86,85,84,80に示す点灯状態に変化して再び点灯パターン87の点灯状態に戻る。
【0059】
したがって、図14に示す斜線を引いた領域について座標指定データを入力する場合、
領域左側座標として点灯パターン81となるように、カーソルキー533を1回押下する。次に、設定キー535を押下して領域左側座標を決定する。その後、再び発光素子51a〜51fは点灯パターン80の点灯状態となるので、領域右側座標として点灯パターン83となるように、カーソルキー533を3回押下する。その後、同様に設定キー535を押下して領域右側座標を決定する。
【0060】
次に、領域上側座標の点灯パターン84となるようにカーソルキー533を1回押下し、設定キー535を押下して領域上側座標を決定する。さらに、領域下側座標の点灯パターン86となるようにカーソルキー533を3回押下し、設定キー535を押下して領域下側座標を決定する。
【0061】
その後、第1実施形態と同様に、これら4つの線座標指定データから構成される図15に示す斜線を引いた領域の第4の電子データに基づいてトリミング印刷される。
【0062】
これによって、セグメントLCDが備えられていない低価格なプリンタであっても第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0063】
なお、本実施形態においても、図14に示す線座標データを第2の電子データとして座標指定データの入力を受け付けているが、特にこれに限定されるものではない。例えば、図16に示すようなブロック領域の位置を示すブロック座標を用いても同様の効果を得ることができる。この場合も、カーソルキー531,533を用いて発光素子51a〜51fの点灯状態を、ブロック座標を示す点灯パターン80〜82及び84〜86に合わせて入力を行う。
【0064】
(第4実施形態)
本実施形態は、第3実施形態と略同様の構成であるが、トリミングプリントモードにおいて、第2実施形態と同様に第1の電子データから輪郭の画像データである第5の電子データを抽出し、第2の電子データと合成した第6の電子データを印刷し、この印刷した画像に基づいて座標指定データの入力が受け付けられる。
【0065】
例えば、図4に示す第1の電子データから抽出した図11に示す第5の電子データと、図14に示す第2の電子データとを合成した図17に示す第6の電子データを印刷する。この印刷された画像に基づいて、第3実施形態と同様にカーソルキー531,533を用いて4つの座標指定データを入力する。
【0066】
これによって、セグメントLCDが備えられていない低価格なプリンタであっても第2実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0067】
なお、第2の電子データは第2実施形態と同様に線座標データに限られず、ブロック座標データを用いてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0068】
【図1】本発明の実施形態に係るプリンタの概略の構成を示すブロック図である。
【図2】同プリンタの外観を示す斜視図である
【図3】同プリンタに備えられるパネル部を示す平面図である。
【図4】記録媒体から読み出した画像データ(第1の電子データ)を示す模式図である。
【図5】画像の座標を示す線座標データ(第2の電子データ)を示す模式図である。
【図6】図4に示す第1の電子データと、図5に示す第2の電子データとを合成した第3の電子データを示す模式図である。
【図7】本発明の実施形態に係るプリンタのトリミングプリントモード実行中におけるトリミング印刷を行う手順を示す流れ図である。
【図8】画像の座標を示すブロック座標データ(第2の電子データ)を示す模式図である。
【図9】図4に示す第1の電子データと、図8に示す第2の電子データとを合成した第3の電子データを示す模式図である。
【図10】本発明の実施形態に係るプリンタのトリミングプリントモード実行中におけるトリミング印刷を行う手順を示す流れ図である。
【図11】図4に示す第1の電子データから抽出した輪郭の画像データ(第5の電子データを示す模式図である。
【図12】図11に示す第5の電子データと、図5に示す第2の電子データとを合成した第6の電子データを示す模式図である。
【図13】本発明の実施形態に係るプリンタに備えられるパネル部を示す平面図である。
【図14】画像の座標を示す線座標データ(第2の電子データ)を示す模式図である。
【図15】図4に示す第1の電子データと、図14に示す第2の電子データとを合成した第3の電子データを示す模式図である。
【図16】図4に示す第1の電子データと、画像の座標を示すブロック座標データ(第2の電子データ)とを合成した第3の電子データを示す模式図である。
【図17】図11に示す第5の電子データと、図14に示す第2の電子データとを合成した第6の電子データを示すブロック図である。
【符号の説明】
【0069】
1−印刷部
2−搬送部
3−制御部
4−データ取得部
5−パネル部
7−ハウジング
51−印刷モード表示部
51a〜51f−発光素子
53−入力キー部
54−セグメントLCD
531〜534−カーソルキー
535−設定キー
【特許請求の範囲】
【請求項1】
印刷を行う印刷手段と、
着脱自在な記録媒体から画像データを取得するデータ取得部と、
前記データ取得部より取り込まれた画像データである第1の電子データと、記録用紙サイズに基づいた座標データを表示する第2の電子データと、を合成した第3の電子データを生成し、前記印刷手段を制御して前記第3の電子データの印刷を行う制御部と、
通常印刷時に印刷枚数を表示する文字表示器又は印刷モードを表示するインジケータ、及び、入力キーを有するパネル部と、を備え、
前記制御部は、ユーザが前記パネル部の入力キーを介して入力した座標指定データを受信して前記文字表示器又はインジケータを用いて表示し、前記座標指定データに基づいて構成される指定領域に該当する前記第1の電子データの領域を拡大した第4の電子データを生成し、前記印刷手段を制御して前記第4の電子データの印刷を行うことを特徴とするプリンタ。
【請求項2】
印刷を行う印刷手段と、
脱着自在な記録媒体から画像データを取得するデータ取得部と、
前記データ取得部より取り込まれた画像データである第1の電子データの画像の輪郭を抽出した第5の電子データを生成し、この第5の電子データと、記録用紙サイズに基づいた座標データを表示する第2の電子データと、を合成した第6の電子データを生成し、前記印刷手段を制御して印刷する制御部と、
通常印刷時に印刷枚数を表示する文字表示器又は印刷モードを表示するインジケータ、及び、入力キーを有するパネル部と、を備え、
前記制御部は、ユーザが前記パネル部の入力キーを介して入力した座標指定データを受信して前記文字表示器又はインジケータを用いて表示し、前記座標指定データ基づいて構成される指定領域に該当する前記第1の電子データの領域を拡大した第4の電子データを生成し、前記印刷手段を制御して第4の電子データを印刷することを特徴とするプリンタ。
【請求項1】
印刷を行う印刷手段と、
着脱自在な記録媒体から画像データを取得するデータ取得部と、
前記データ取得部より取り込まれた画像データである第1の電子データと、記録用紙サイズに基づいた座標データを表示する第2の電子データと、を合成した第3の電子データを生成し、前記印刷手段を制御して前記第3の電子データの印刷を行う制御部と、
通常印刷時に印刷枚数を表示する文字表示器又は印刷モードを表示するインジケータ、及び、入力キーを有するパネル部と、を備え、
前記制御部は、ユーザが前記パネル部の入力キーを介して入力した座標指定データを受信して前記文字表示器又はインジケータを用いて表示し、前記座標指定データに基づいて構成される指定領域に該当する前記第1の電子データの領域を拡大した第4の電子データを生成し、前記印刷手段を制御して前記第4の電子データの印刷を行うことを特徴とするプリンタ。
【請求項2】
印刷を行う印刷手段と、
脱着自在な記録媒体から画像データを取得するデータ取得部と、
前記データ取得部より取り込まれた画像データである第1の電子データの画像の輪郭を抽出した第5の電子データを生成し、この第5の電子データと、記録用紙サイズに基づいた座標データを表示する第2の電子データと、を合成した第6の電子データを生成し、前記印刷手段を制御して印刷する制御部と、
通常印刷時に印刷枚数を表示する文字表示器又は印刷モードを表示するインジケータ、及び、入力キーを有するパネル部と、を備え、
前記制御部は、ユーザが前記パネル部の入力キーを介して入力した座標指定データを受信して前記文字表示器又はインジケータを用いて表示し、前記座標指定データ基づいて構成される指定領域に該当する前記第1の電子データの領域を拡大した第4の電子データを生成し、前記印刷手段を制御して第4の電子データを印刷することを特徴とするプリンタ。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【公開番号】特開2006−62321(P2006−62321A)
【公開日】平成18年3月9日(2006.3.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−250818(P2004−250818)
【出願日】平成16年8月30日(2004.8.30)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年3月9日(2006.3.9)
【国際特許分類】
【出願日】平成16年8月30日(2004.8.30)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】
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