説明

プリンタ

【課題】事前に下地処理を施すことなく、ガラス板、金属板、樹脂板、木質板などの各種素材の記録媒体の表面に印字を行うことのできるプリンタを提案すること。
【解決手段】プリンタ1は、記録媒体30を載せる媒体載置面4を備えたテーブル5と、レジンインクにより印字を行うインクジェットヘッド11と、インクジェットヘッドを担持しているヘッドキャリッジ10を媒体載置面4に平行な方向に往復移動させるキャリッジ駆動機構と、ヘッドキャリッジ10に固定されている断熱ブロック12と、媒体載置面4を照射する状態で断熱ブロック12に固定され、ヘッドキャリッジ10と共に移動するレジンインク硬化用の加熱ランプユニット13とを有している。レジンインクを記録媒体表面に定着させるための加熱工程を印字工程と同時に行うことができる。よって、各種素材の記録媒体の表面に効率良く印字を行うことが可能になる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、紙、布、フィルム、ガラス板、金属板、樹脂板、木質板などの各種素材の記録媒体の表面に印字を行うのに適したプリンタに関するものである。更に詳しくは、水性インクを用いて樹脂板などに印字を行う場合とは異なり、印字に先立って記録媒体の表面に下地処理を施す必要のない汎用性の高いプリンタに関するものである。
【背景技術】
【0002】
インクジェットプリンタを用いて、厚さ、大きさの異なる各種の記録媒体に印字を行うことのできるプリンタが提案されている。本願人も、特許文献1において、木製の板材、丸材などのような厚い記録媒体の表面に印字を行うのに適したインクジェット式の大型プリンタを提案している。この大型プリンタでは、記録媒体を担持した媒体搬送トレーを印字ヘッドによる印字位置を経由して搬送することにより印字を行うように構成されている。また、媒体搬送トレーの搬送機構を昇降することにより、印字ヘッドと記録媒体のギャップ調整を行うように構成されている。
【特許文献1】特開2000−190467号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ここで、インクジェット式のプリンタでは一般に水性インクが使用されている。水性インクを使用する場合には、樹脂板、金属板などのようにインク定着性の悪い記録媒体に印字を行う際に、下地処理を施してインク吸収層を形成して、インクを定着させることができるようにする必要がある。ソルベントインクを用いれば塩化ビニル製の記録媒体の表面に直接に印字を行うことが可能であるが、それ以外の樹脂、金属などの素材からなる記録媒体への定着性が悪く、やはり下地処理が必要である。
【0004】
本発明の課題は、この点に鑑みて、事前に下地処理を施すことなく、ガラス板、金属板、樹脂板、木質板などの各種素材の記録媒体の表面に印字を行うことのできるインクジェット方式のプリンタを提案することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記の課題を解決するために、本発明のプリンタは、記録媒体を載せる媒体載置面を備えたテーブルと、レジンインクなどの熱硬化形インクにより印字を行うインクジェットヘッドと、前記インクジェットヘッドを担持しているヘッドキャリッジを前記媒体載置面に平行な方向に往復移動させるキャリッジ駆動機構と、前記ヘッドキャリッジに固定されている断熱部材と、前記媒体載置面を照射する状態で前記断熱部材に固定され、前記ヘッドキャリッジと共に移動する熱硬化形インク硬化用の加熱手段とを有していることを特徴としている。
【0006】
テーブルの媒体載置面に記録媒体を載せ、キャリッジ駆動機構によってヘッドキャリッジを往復移動させながら、そこに搭載されているインクジェットヘッドにより記録媒体の表面に印字を行う。インクジェットヘッドの隣には断熱部材を挟み加熱手段が取り付けられている。インクジェットヘッドによる印字位置は加熱手段によって加熱されるので、記録媒体の表面に付着した熱硬化形インク液滴が熱硬化してその表面に定着する。したがって、熱硬化形インクを記録媒体表面に定着させるための加熱工程を、印字工程と同時に行うことができる。よって、各種素材の記録媒体の表面に効率良く印字を行うことが可能になる。
【0007】
ここで、本発明のプリンタは、前記媒体載置面を加熱する加熱機構を有していることを特徴としている。媒体載置面を加熱しておけば、そこに載せた記録媒体が加熱され、加熱状態で印字が行われる。この結果、記録媒体の表面に付着した熱硬化形インク液滴の熱硬化を短時間で行うことができるので、印字速度を高めることが可能になる。また、インクジェットヘッドの下側に加熱手段が配置されていると、インクジェットヘッドのノズル面が加熱されて、各ノズルのインクが熱によって硬化してノズルが詰まるなどの弊害が発生する。本発明ではこのような弊害の発生を回避できる。
【0008】
また、本発明のプリンタは、前記加熱手段による加熱状態を制御するための温度制御機構を有していることを特徴としている。記録媒体の素材に応じて最適な状態で熱硬化形インクの液滴を熱硬化させることができる。
【0009】
ここで、本発明では、前記加熱手段は加熱ランプであることを特徴としている。加熱ランプとしては、ハロゲンランプなどの放電ランプを用いることができる。このようなランプは放熱量が多く、また、温度上昇が早いので、点灯時点から直ちに高熱が発生する。さらに、電圧制御によって加熱対象の記録媒体表面の温度制御も容易である。
【0010】
また、本発明では、前記ヘッドキャリッジにおける移動方向の両側に、前記断熱部材が取り付けられており、前記加熱手段は、各断熱部材に固定した第1加熱手段および第2加熱手段を備えていることを特徴としている。
【0011】
この場合、前記加熱手段による加熱状態を制御する温度制御機構を有しており、当該温度制御機構は、前記加熱手段のうち、前記ヘッドキャリッジの移動方向の後側に位置している加熱手段を駆動することが望ましい。場合によっては、両側の加熱手段を同時に駆動するようにしてもよい。
【0012】
インクジェットヘッドの両側に加熱手段を配置しておけば、往復移動しながら印字を行う場合に、いずれの方向に移動する場合であってもインク液滴を硬化させることができる。
【0013】
次に、本発明のプリンタは、前記キャリッジ駆動機構が搭載されている支持ユニットと、当該支持ユニットを前記ヘッドキャリッジの移動方向とは直交する方向に往復移動させる送り機構とを有していることを特徴としている。重量のある記録媒体の場合には、それを載せたトレーを搬送するよりも、インクジェットヘッドの側をその移動方向とは直交する方向に移動させて印字を行うことが望ましい。
【0014】
この場合、前記送り機構は、前記支持ユニットの移動方向に沿って一定の間隔で平行に延びる左右の水平ガイド枠を備え、前記テーブルは、左右の前記水平ガイド枠の間に出し入れ可能な移動式のテーブルであることを特徴としている。このようにすれば、テーブルを作業台車と同様に取り扱うことができる。例えば、別の場所においてテーブルに記録媒体を載せ、その状態でテーブルを移動して左右の水平ガイド枠の間に入れて位置決めすれば、記録媒体がプリンタに設置された状態を形成できる。よって、重量物への印字などにおいては極めて便利である。
【0015】
次に、本発明のプリンタは前記テーブルを昇降させるテーブル昇降機構を有していることを特徴としている。厚さの異なる記録媒体に印字を行う場合に、テーブルを昇降させることによりプラテンギャップを調整できる。
【発明の効果】
【0016】
以上説明したように、本発明のプリンタでは、テーブルの媒体載置面に記録媒体を載せ、キャリッジ駆動機構によってヘッドキャリッジを往復移動させながら、そこに搭載されているインクジェットヘッドにより記録媒体の表面にレジンインクなどの熱硬化形インクによる印字が行われる。インクジェットヘッドの隣には断熱部材を挟み加熱ランプなどの加熱手段が取り付けられており、インクジェットヘッドによる印字位置は加熱手段によって加熱されるので、記録媒体の表面に付着したレジンインクなどの熱硬化形インクの液滴が熱硬化してその表面に定着する。したがって、熱硬化形インクを記録媒体表面に定着させるための加熱工程を印字工程と同時に行うことができる。よって、本発明のプリンタによれば、インク定着用の下地処理を必要とすることなく、各種素材の記録媒体の表面に効率良く印字を行うことが可能になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下に、図面を参照して本発明を適用したインクジェット方式のプリンタを説明する。
【0018】
図1は本例のプリンタを示す概略斜視図であり、図2はその制御系も含めて示す概略構成図である。本例のプリンタ1は、縦長の矩形枠状の架台2と、この架台2に搭載されている門型の支持ユニット3と、架台2の内側に設置された水平な長方形の媒体載置面4を備えたテーブル5とを有している。
【0019】
支持ユニット3は、左右の垂直枠6、7と、これらの間に架け渡した水平枠8とを備えている。水平枠8は左右の垂直枠6、7の間に水平に架け渡したキャリッジガイド9を備えており、このキャリッジガイド9に沿って、ヘッドキャリッジ10がプリンタ幅方向に往復移動可能である。ヘッドキャリッジ10にはインクジェットヘッド11が下向きに担持されている。ヘッドキャリッジ10はキャリッジモータ14を含むキャリッジ駆動機構によってプリンタ幅方向Xに往復移動する。
【0020】
ヘッドキャリッジ10における移動方向の一方の端面には所定厚さの断熱ブロック12が固定されている。断熱ブロック12の反対側の端面にはハロゲンランプからなる加熱ランプユニット13が照射方向が下向きとなるように固定されている。したがって、加熱ランプユニット13はヘッドキャリッジ10と一緒にプリンタ幅方向に往復移動する。
【0021】
なお、ハロゲンランプ以外の加熱ランプを用いることもできる。また、加熱ランプ以外の加熱手段を用いることもできる。さらに、ヘッドキャリッジ10の両端面に断熱ブロックを取り付け、各断熱ブロックに加熱ランプユニットなどの加熱手段を固定してもよい。この場合には、ヘッドキャリッジ10の移動方向の後側に位置する加熱手段によって吐出されたレジンインクを加熱して硬化させればよい。
【0022】
インクジェットヘッド11には不図示のインクタンクからレジンインクが供給され、レジンインクを用いて、媒体載置面4に載せた記録媒体30の印字面30aに印字が行われる。レジンインク以外の熱硬化形インクを用いることもできる。
【0023】
次に、ヘッドキャリッジ10などが搭載されている支持ユニット3は、架台2の左右のガイド枠15、16に沿ってプリンタ前後方向Yに移動可能な状態で支持されている。支持ユニット3は、送りモータ17を含む送り機構によってプリンタ前後方向Yに移動する。
【0024】
次に、テーブル5には媒体載置面4を加熱するための加熱機構18が備わっている。媒体載置面4に載せた記録媒体30は、加熱機構18によって裏面側から加熱される。また、ヘッドキャリッジ10と一緒に移動する加熱ランプユニット13によって上側から加熱される。本例では、加熱機構18には温度制御機能が組み込まれており、加熱ランプユニット13にはトランスなどからなる電圧制御回路19を介して駆動電流が供給され、加熱温度を制御可能となっている。
【0025】
さらに、テーブル5は、例えば油圧式の昇降式テーブルであり、油圧駆動機構21によって高さ調整を行うことが可能となっている。
【0026】
なお、各部の制御はマイクロコンピュータなどを中心に構成されているプリンタ制御盤22によって行われるようになっている。
【0027】
この構成のプリンタ1の動作を説明する。テーブル5の媒体載置面4に記録媒体30を載せ、油圧駆動機構21によって記録媒体30の印字面30aとインクジェットヘッド11のギャップ調整を行う。これに先立って、あるいは、このギャップ調整の後に、加熱機構18を駆動して媒体載置面4を加熱する。
【0028】
しかる後に、キャリッジモータ14(キャリッジ駆動機構)および送りモータ17(送り機構)を駆動して、支持ユニット3を図示のホームポジンションからプリンタ前後方向Yに移動させると共に、そこに搭載されているヘッドキャリッジ10をプリンタ幅方向Xに移動させる。これに同期させて、ヘッドドライバ23を介してインクジェットヘッド11を駆動して、レジンインク液滴を記録媒体30の印字面30aに吐出しながら所望の印字を行う。
【0029】
ここで、インクジェットヘッド11の印字動作に先立って加熱ランプユニット13が点灯する。したがって、インクジェットヘッド11から記録媒体30の印字面30aに吐出されてそこに付着したレジンインク液滴31には直ちに熱線が照射され、熱硬化を開始する。本例では、媒体載置面4も加熱されているので、記録媒体30の印字面30aが、レジンインクが熱硬化するのに適した最適な加熱状態に保持できる。よって、印字動作と同時にレジンインク液滴が印字面30aに定着していく。このようにして印字および熱硬化が同時に行われながら、記録媒体30の印字面30aに印字が行われる。印字動作が終了すると、支持ユニット3は再び図示のホームポジションに復帰する。
【0030】
以上説明したように、本例のプリンタ1では、レジンインクを用いて記録媒体30の印字面に印字を行うようにしている。したがって、各種素材の記録媒体に対してインク受像面を形成するための下地処理を前もって行うことなく、印字を行うことができる。
【0031】
また、印字動作と同時に加熱ランプユニット13によってレジンインクの熱硬化も行われるので、印字動作の終了と同時にインクが定着した状態の印字後の記録媒体が得られる。これに加えて、加熱機構18によって媒体載置面4も加熱されているので、効率良くレジンインクを熱硬化させることができ、したがって、レジンインクを用いて効率の良い印字動作を実現できる。
【0032】
さらに、本例ではテーブル5を昇降させることにより、プラテンギャップを調整できるので、薄い布、フィルムなどから、厚い樹脂板、金属板、あるいは木製板などまで、各種の厚さの記録媒体に対して、印字品位を低下させることなく印字を行うことができる。
【0033】
次に、本例の架台2は矩形枠状のものであるが、その左右のガイド枠15、16の間に架け渡されている前枠25を取り外した構成のものを用いることもできる。この場合には、左右のガイド枠15、16の間に配置されているテーブル5に車輪などを取付けておくことにより、左右のガイド枠15、16の間に位置する設置位置から引き出すことができる。テーブル5を引き出して、別の場所において記録媒体を載せ、記録媒体が載ったテーブルを左右のガイド枠15、16の間に入れて位置決めすれば、記録媒体が設置された状態を形成できる。これにより記録媒体の交換作業を簡単かつ効率良く行うことができる。特に、重量のある大型の記録媒体に印字を行う場合に有利である。
【0034】
なお、上記の例は大型のプリンタに本発明を適用した例である。本発明は、紙、フィルム、布などに印字を行う小型のプリンタに対しても同様に適用できることは勿論である。
【0035】
(その他の実施の形態)
印字対象の記録媒体の材質が異なる場合などにおいては、各記録媒体の比熱が異なり、そこに着弾したインク液滴を硬化させるために適した照射温度を変える必要がある。照射温度を変える方法としては、加熱手段、例えば加熱ランプの駆動電圧、駆動電流を制御すればよい。また、照射光の照射経路上に遮光フィルタを出し入れして、照射光量を増減して照射温度を変えることができる。
【0036】
照射温度の切替制御は、例えば、手動式の選択スイッチを配置しておき、これを操作することにより多段階に切り替えるようにすることができる。また、プリンタドライバ内に照射温度制御用のプログラムを搭載しておき、周囲温度、選択された記録媒体の素材の種類などに応じて自動的に照射温度を制御するようにしてもよい。
【0037】
次に、図3(a)に示すように、インクジェットヘッド31またはインクジェットヘッド31が搭載されているヘッドキャリッジ32に、ランプ取付具33、34を取り付け、これらのランプ取付具33、34にランプユニット35、36を取り付けた構成を採用することもできる。各ランプユニット35、36は、図3(b)に断面を示すように、内面に断熱材を貼った断熱・遮光筒37を備えている。この断熱・遮光筒37の内部に、加熱ランプ38が配置され、加熱ランプ38から射出される照射光が当該断熱・遮光筒37の内部に取り付けた集光レンズ39を介して記録媒体40の表面に集光されるようになっている。集光レンズを用いて照射光を所定の径のスポットで記録媒体上に収束させることにより、加熱ランプの位置をインクジェットヘッドから離すことができ、インクジェットヘッドの加熱を抑制できる。また、照射光を収束させることにより、ランプ発光点と同様な温度状態で記録媒体表面を加熱できる。
【0038】
次に、断熱・遮光筒37の背面(上面)には冷却ファン41が取り付けられており、加熱ランプ38で発生した熱を外部に放出して温度上昇を抑制するようになっている。
【0039】
なお、冷却ファンは、インクジェットヘッド31に同期させて移動させる代わりに、所定の位置に固定してもよい。
【0040】
次に、インクジェットヘッドあるいはインクジェットヘッドが搭載されているヘッドキャリッジに放熱機構を取り付けて、加熱ランプによる温度上昇を抑制するようにしてもよい。例えば、インクジェットヘッドにヒートパイプを巻き、あるいはヒートシンクを取り付け、これらを介して放出される熱を放熱フィンが形成されている放熱板から放出するようにしてもよい。放熱フィンを備えた放熱板をインクジェットヘッドと共に移動させることにより、効率良く放熱を行わせることができる。
【0041】
次に、加熱ランプの点灯は、インクジェットヘッドによる印字動作時にのみ行うようにして、インクジェットヘッドの加熱を抑制することが望ましい。
【0042】
なお、加熱ランプの照射光を記録媒体に導くための導光手段としては、集光レンズを用いたレンズ光学系を用いる代わりに、図4(a)に示すように、光源51からの光を、反射ミラー52、53、54およびレンズ55、56からなる光学系を経由させて記録媒体57の表面上に導くようにしてもよい。また、図4(b)に示すように、光ファイバ61からなる導波路を用いて光源60からの光を記録媒体62の表面に導くこともできる。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】本発明を適用したプリンタの概略斜視図である。
【図2】図1のプリンタの概略構成図である。
【図3】加熱手段の例を示す説明図である。
【図4】加熱手段の例を示す説明図である。
【符号の説明】
【0044】
1 プリンタ
2 架台
3 支持ユニット
4 媒体載置面
5 テーブル
6、7 垂直枠
8 水平枠
9 キャリッジガイド
10 ヘッドキャリッジ
11 インクジェットヘッド
12 断熱ブロック
13 加熱ランプユニット
14 キャリッジモータ
15、16 ガイド枠
17 送りモータ
18 加熱機構
19 電圧制御回路
21 油圧駆動機構
22 プリンタ制御盤
23 ヘッドドライバ
25 前枠

【特許請求の範囲】
【請求項1】
記録媒体を載せる媒体載置面を備えたテーブルと、
レジンインクなどの熱硬化形インクにより印字を行うインクジェットヘッドと、
前記インクジェットヘッドを担持しているヘッドキャリッジを前記媒体載置面に平行な方向に往復移動させるキャリッジ駆動機構と、
前記ヘッドキャリッジに固定されている断熱部材と、
前記媒体載置面を照射する状態で前記断熱部材に固定され、前記ヘッドキャリッジと共に移動する熱硬化形インク硬化用の加熱手段と、
を有していることを特徴とするプリンタ。
【請求項2】
請求項1において、
前記媒体載置面を加熱する加熱機構を有していることを特徴とするプリンタ。
【請求項3】
請求項1において、
前記加熱手段による加熱状態を制御するための温度制御機構を有していることを特徴とするプリンタ。
【請求項4】
請求項1において、
前記加熱手段は加熱ランプであることを特徴とするプリンタ。
【請求項5】
請求項4において、
前記加熱ランプはハロゲンランプなどのアークランプであることを特徴とするプリンタ。
【請求項6】
請求項1において、
前記ヘッドキャリッジにおける移動方向の両側に、前記断熱部材が取り付けられており、
前記加熱手段は、各断熱部材に固定した第1加熱手段および第2加熱手段を備えていることを特徴とするプリンタ。
【請求項7】
請求項6において、
前記加熱手段による加熱状態を制御する温度制御機構を有しており、
当該温度制御機構は、前記加熱手段のうち、前記ヘッドキャリッジの移動方向の後側に位置している加熱手段を駆動することを特徴とするプリンタ。
【請求項8】
請求項1において、
前記キャリッジ駆動機構が搭載されている支持ユニットと、
当該支持ユニットを前記ヘッドキャリッジの移動方向とは直交する方向に往復移動させる送り機構とを有していることを特徴とするプリンタ。
【請求項9】
請求項8において、
前記送り機構は、前記支持ユニットの移動方向に沿って一定の間隔で平行に延びる左右の水平ガイド枠を備え、
前記テーブルは、左右の前記水平ガイド枠の間に出し入れ可能な移動式のテーブルであることを特徴とするプリンタ。
【請求項10】
請求項1において、
前記テーブルを昇降させるテーブル昇降機構を有していることを特徴とするプリンタ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2009−119602(P2009−119602A)
【公開日】平成21年6月4日(2009.6.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−104790(P2006−104790)
【出願日】平成18年4月6日(2006.4.6)
【出願人】(594106911)株式会社マスターマインド (12)
【Fターム(参考)】