説明

プロジェクタ

【課題】プロジェクタの薄型化を可能とし、かつ効率的な冷却を可能とするプロジェクタを提供すること。
【解決手段】光が入射する入射面と、光が射出する射出面とを備え、光を画像信号に応じて変調する複数の空間光変調装置21B、21G、21Rと、複数の空間光変調装置の近傍を順次流動する冷却用流体を供給する冷却用流体供給部であるファン40と、冷却用流体の流路において互いに隣り合う空間光変調装置同士のうち、冷却用流体供給部によって供給された冷却用流体が先に到達する上流側空間光変調装置の入射面側を流動した冷却用流体を、上流側空間光変調装置より後に冷却用流体が到達する下流側空間光変調装置の射出面側へ誘導する冷却用流体誘導部である整流板42と、を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プロジェクタ、特に、透過型液晶表示パネルを備えるプロジェクタの技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、プロジェクタは、投写性能の向上や小型化を目的とする開発が進められている。プロジェクタとしては、例えば、赤色(R)光用、緑色(G)光用、青色(B)光用の各透過型液晶表示パネルを備えるプロジェクタが広く普及している。液晶表示パネル、及び液晶表示パネルの周囲に設けられる偏光板は、照明光の吸収によって発熱する。液晶表示パネルや偏光板の放熱には、冷却構造、例えば空気を流動させるファンが用いられている。
【0003】
冷却構造としては、液晶表示パネルや偏光板が配置される光軸を含む面に対して、略垂直な方向へ空気を流動させる構成が知られている。この場合、各液晶表示パネルへ均等に空気を供給できる一方、各液晶表示パネルを配置する部分の上下にファン、及び空気を流動させるためのダクトを配置することでプロジェクタの薄型化が難しくなる点が課題となる。かかる課題に対しては、光軸を含む面に略平行な方向へ空気を流動させる流路を設け、各液晶表示パネル及び各偏光板へ順次空気を流動させる技術が提案されている。例えば、特許文献1には、各色光を合成するクロスダイクロイックプリズムの周囲に各液晶表示パネルを配置する構成において、各液晶表示パネルの入射側及び射出側にそれぞれ流路を設ける構成が提案されている。また、例えば特許文献2には、複数のダイクロイックミラーを用いて各色光を分離及び合成する構成において、各液晶表示パネルに沿って空気を流動させる流路を設ける構成が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2001−281613号公報
【特許文献2】特開平5−61119号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
液晶表示パネルは、直線偏光の偏光方向を変えることにより表示を行う。光の利用効率を向上させるために、液晶表示パネルの入射面側に設けられる入射側偏光板には、特定の直線偏光に変換されている照明光を入射させる。液晶表示パネルの射出面側に設けられた射出側偏光板は、液晶表示パネルで偏光方向が変換された直線偏光を透過させ、他の偏光光を遮蔽する。通常、射出側偏光板は、入射側偏光板に比べて多くの光が吸収されることにより発熱量が多くなるため、より効率的な放熱が求められる。特許文献1の構成の場合、液晶表示パネルの入射側と射出側とで冷却風の流路が分けられている。この場合、冷却風が最初に到達する液晶表示パネルの射出側で多くの熱を奪った空気が、そのあとに冷却風が到達する液晶表示パネルでも、より放熱を必要とする射出側を流動することとなるため、効率的な冷却が困難となる。特許文献2の構成の場合、流路が折り曲げられた部分では、折り曲げられた内側より外側を多くの空気が流動することとなる。このために射出側への冷却風の供給が少なくなる液晶表示パネルについては、効率的な冷却が困難となる。本発明は、上述の課題に鑑みてなされたものであり、プロジェクタの薄型化を可能とし、かつ効率的な冷却を可能とするプロジェクタを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係るプロジェクタは、光が入射する入射面と、光が射出する射出面とを備え、光を画像信号に応じて変調する複数の空間光変調装置と、複数の空間光変調装置の近傍を順次流動する冷却用流体を供給する冷却用流体供給部と、冷却用流体の流路において互いに隣り合う空間光変調装置同士のうち、冷却用流体供給部によって供給された冷却用流体が先に到達する上流側空間光変調装置の入射面側を流動した冷却用流体を、上流側空間光変調装置より後に冷却用流体が到達する下流側空間光変調装置の射出面側へ誘導する冷却用流体誘導部と、を有することを特徴とする。
【0007】
複数の空間光変調装置へ順次冷却用流体を流動させる構成とすることで、プロジェクタの薄型化を可能とする。上流側空間光変調装置の入射面側から下流側空間光変調装置の射出面側へ冷却用流体を誘導することにより、上流側空間光変調装置のうち発熱量が少ない入射面側を流動した冷却用流体を、下流側空間光変調装置のうち発熱量が多い射出面側へ供給する。多くの熱を奪う前の冷却用流体を、より放熱を必要とする射出面側へ供給可能とすることで、効率的な冷却が可能となる。これにより、プロジェクタの薄型化を可能とし、かつ効率的な冷却を可能とすることができる。
【0008】
また、本発明の好ましい態様としては、空間光変調装置の入射面近傍に設けられた入射側偏光板と、空間光変調装置の射出面近傍に設けられた射出側偏光板と、を有し、冷却用流体誘導部は、上流側空間光変調装置と、上流側空間光変調装置について設けられた入射側偏光板との間から、下流側空間光変調装置と、下流側空間光変調装置について設けられた射出側偏光板との間へ、冷却用流体を誘導することが望ましい。これにより、下流側空間光変調装置について設けられた射出側偏光板の効率的な冷却が可能となる。
【0009】
また、本発明の好ましい態様としては、冷却用流体誘導部として機能する整流板を有し、整流板のうち上流側空間光変調装置側の端部が、上流側空間光変調装置の入射面或いはその延長面より、入射側偏光板側の位置にあることが望ましい。これにより、上流側空間光変調装置の入射面側を流動した冷却用流体を、下流側空間光変調装置の射出面側へ誘導させることができる。
【0010】
また、本発明の好ましい態様としては、空間光変調装置の周囲に設けられたフレームを有し、下流側空間光変調装置の周囲に設けられたフレームは、上流側空間光変調装置側の端部が、上流側空間光変調装置の入射面の延長面より入射側偏光板側の位置にあって、冷却用流体誘導部として機能することが望ましい。これにより、上流側空間光変調装置の入射面側を流動した冷却用流体を、下流側空間光変調装置の射出面側へ誘導させることができる。
【0011】
また、本発明の好ましい態様としては、上流側空間光変調装置の周囲に設けられたフレームは、下流側空間光変調装置側となる部分に対して冷却用流体供給部側となる部分を伸長させた形状をなすことが望ましい。これにより、上流側空間光変調装置について、放熱面積を広く確保し、効率的な冷却が可能となる。
【0012】
また、本発明の好ましい態様としては、射出側偏光板である第1の射出側偏光板と、空間光変調装置の射出面と第1の射出側偏光板との間に設けられた第2の射出側偏光板と、を有し、下流側空間光変調装置について設けられた第2の射出側偏光板は、上流側空間光変調装置側の端部が、上流側空間光変調装置の入射面の延長面より入射側偏光板側の位置にあって、冷却用流体誘導部として機能することが望ましい。これにより、上流側空間光変調装置の入射面側を流動した冷却用流体を、下流側空間光変調装置の射出面側へ誘導させることができる。
【0013】
また、本発明の好ましい態様としては、上流側空間光変調装置について設けられた第2の射出側偏光板は、下流側空間光変調装置側となる部分に対して冷却用流体供給部側となる部分を伸長させた形状をなすことが望ましい。これにより、上流側空間光変調装置について設けられた第2の射出側偏光板について、放熱面積を広く確保し、効率的な冷却が可能となる。
【0014】
また、本発明の好ましい態様としては、流路が、上流側空間光変調装置及び下流側空間光変調装置の間で折り曲げられていることが望ましい。これにより、各色光を合成するように配置された複数の空間光変調装置について、順次冷却用流体を流動させる構成にできる。
【0015】
また、本発明の好ましい態様としては、上流側空間光変調装置について設けられた入射側偏光板と、下流側空間光変調装置について設けられた入射側偏光板とは、ダクトにより連結されていることが望ましい。これにより、入射側偏光板とダクトとにより流路の外壁が構成されることにより、流路において効率良く冷却用流体を流動させることができる。
【0016】
また、本発明の好ましい態様としては、複数の空間光変調装置は、第1色光を画像信号に応じて変調する第1色光用空間光変調装置と、第2色光を画像信号に応じて変調する第2色光用空間光変調装置と、第3色光を画像信号に応じて変調する第3色光用空間光変調装置と、を有し、冷却用流体は、第1色光用空間光変調装置の近傍、第2色光用空間光変調装置の近傍、第3色光用空間光変調装置の近傍を順次流動し、冷却用流体誘導部は、流路のうち、第1色光用空間光変調装置及び第2色光用空間光変調装置の間と、第2色光用空間光変調装置及び第3色光用空間光変調装置の間との少なくとも一方に設けられることが望ましい。これにより、第2色光用空間光変調装置及び第3色光用空間光変調装置の少なくとも一方についての効果的な冷却が可能となる。
【0017】
また、本発明の好ましい態様としては、第1色光用空間光変調装置で変調された第1色光と、第2色光用空間光変調装置で変調された第2色光と、第3色光用空間光変調装置で変調された第3色光とを合成する色合成光学系を有し、流路が、色合成光学系のうち第1色光が入射する入射面、第2色光が入射する入射面、第3色光が入射する入射面に沿うように、第1色光用空間光変調装置及び第2色光用空間光変調装置の間と、第2色光用空間光変調装置及び第3色光用空間光変調装置の間とにおいてそれぞれ折り曲げられていることが望ましい。これにより、各色光用空間光変調装置について、順次冷却用流体を流動させる構成にできる。
【0018】
また、本発明の好ましい態様としては、第1色光が青色光であることが望ましい。光源からの光に紫外線が含まれている場合、色分離光学系において、紫外線が青色光とともに進行する場合がある。各色光用空間光変調装置のうち青色光用空間光変調装置へ最初に冷却用流体を供給することで、紫外線の吸収による劣化を効果的に低減させることができる。
【0019】
また、本発明の好ましい態様としては、第2色光が緑色光であることが望ましい。緑色光は他の色光に比べて視感度が高いことから、高出力であることが求められることとなる。第1色光用空間光変調装置の入射面側から緑色光用空間光変調装置の射出面側へ冷却用流体を誘導することで、光の吸収による発熱量が多くなる緑色光用の射出側偏光板について、効率的な冷却を可能とし、熱による劣化を効果的に低減させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明の実施例1に係るプロジェクタの概略構成を示す図。
【図2】各色光用空間光変調装置等を冷却するための冷却構造を示す図。
【図3】図2に示す構成のうち整流板が設けられた部分を拡大して示す図。
【図4】本発明の実施例2に係るプロジェクタの特徴的な部分を示す図。
【図5】G光用フレーム及びG光用空間光変調装置の平面構成を示す図。
【図6】実施例2の変形例に係るプロジェクタの特徴的な部分を示す図。
【図7】本発明の実施例3に係るプロジェクタの特徴的な部分を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下に図面を参照して、本発明の実施例を詳細に説明する。
【実施例1】
【0022】
図1は、本発明の実施例1に係るプロジェクタ1の概略構成を示す。プロジェクタ1は、スクリーン32へ投写光を投写し、スクリーン32で反射する光を観察することで画像を鑑賞するフロント投写型のプロジェクタである。光源10は、赤色(R)光、緑色(G)光、青色(B)光を含む光を射出するランプ、例えば超高圧水銀ランプである。第1インテグレータレンズ11及び第2インテグレータレンズ12は、アレイ状に配列された複数のレンズ素子を有する。第1インテグレータレンズ11は、光源10からの光束を複数に分割する。第1インテグレータレンズ11の各レンズ素子は、光源10からの光束を第2インテグレータレンズ12のレンズ素子近傍にて集光させる。第2インテグレータレンズ12のレンズ素子は、第1インテグレータレンズ11のレンズ素子の像を空間光変調装置上に形成する。
【0023】
2つのインテグレータレンズ11、12を経た光は、偏光変換素子13にて特定の直線偏光、例えばs偏光に変換される。重畳レンズ14は、第1インテグレータレンズ11の各レンズ素子の像を空間光変調装置上で重畳させる。第1インテグレータレンズ11、第2インテグレータレンズ12及び重畳レンズ14は、光源10からの光の強度分布を空間光変調装置上にて均一化させる。反射ミラー15は、重畳レンズ14からの光を反射させることで、光路を略90度折り曲げる。第1ダイクロイックミラー16は、反射ミラー15から入射する光のうち第1色光であるB光を反射し、第2色光であるG光、及び第3色光であるR光を透過させる。第1ダイクロイックミラー16は、反射によりB光の光路を略90度折り曲げる。
【0024】
反射ミラー17は、第1ダイクロイックミラー16からのB光を反射させ、光路を略90度折り曲げる。B光用フィールドレンズ18Bは、反射ミラー17からのB光を平行化させる。λ/2位相差板19Bは、B光用フィールドレンズ18Bからのs偏光をp偏光に変換する。B光用入射側偏光板20Bは、B光用空間光変調装置21Bの入射面近傍に設けられている。B光用入射側偏光板20Bは、p偏光を透過させる。
【0025】
B光用空間光変調装置21Bは、B光を画像信号に応じて変調する第1色光用空間光変調装置であって、透過型の液晶表示装置である。B光用空間光変調装置21Bは、光が入射する入射面と、光が射出する射出面とを備える。B光用射出側偏光板22Bは、B光用空間光変調装置21Bの射出面近傍であって、クロスダイクロイックプリズム23のうちの一つの面に設けられている。B光用射出側偏光板22Bは、s偏光を透過させる。B光用空間光変調装置21Bでの変調によりp偏光から変換されたs偏光は、B光用射出側偏光板22Bを透過し、クロスダイクロイックプリズム23へ入射する。
【0026】
第2ダイクロイックミラー24は、第1ダイクロイックミラー16からのG光を反射させ、R光を透過させる。第2ダイクロイックミラー24は、反射によりG光の光路を略90度折り曲げる。G光用フィールドレンズ18Gは、第2ダイクロイックミラー24からのG光を平行化させる。G光用入射側偏光板20Gは、G光用空間光変調装置21Gの入射面近傍に設けられている。G光用入射側偏光板20Gは、s偏光を透過させる。
【0027】
G光用空間光変調装置21Gは、G光を画像信号に応じて変調する第2色光用空間光変調装置であって、透過型の液晶表示装置である。G光用空間光変調装置21Gは、光が入射する入射面と、光が射出する射出面とを備える。G光用射出側偏光板22Gは、G光用空間光変調装置21Gの射出面近傍であって、クロスダイクロイックプリズム23のうちB光の入射面に隣接する面に設けられている。G光用射出側偏光板22Gは、p偏光を透過させる。G光用空間光変調装置21Gでの変調によりs偏光から変換されたp偏光は、G光用射出側偏光板22Gを透過し、クロスダイクロイックプリズム23へ入射する。
【0028】
第2ダイクロイックミラー24を透過したR光は、リレーレンズ25を透過した後、反射ミラー26での反射により光路が折り曲げられる。反射ミラー26からのR光は、さらにリレーレンズ27を透過した後、反射ミラー28での反射により光路が折り曲げられる。B光の光路及びG光の光路よりもR光の光路が長いことから、空間光変調装置における照明倍率を他の色光と等しくするために、R光の光路には、リレーレンズ25、27を用いるリレー光学系が採用されている。R光用フィールドレンズ18Rは、反射ミラー28からのR光を平行化させる。λ/2位相差板19Rは、R光用フィールドレンズ18Rからのs偏光をp偏光に変換する。R光用入射側偏光板20Rは、R光用空間光変調装置21Rの入射側近傍に設けられている。R光用入射側偏光板20Rは、p偏光を透過させる。
【0029】
R光用空間光変調装置21Rは、R光を画像信号に応じて変調する第3色光用空間光変調装置であって、透過型の液晶表示装置である。R光用空間光変調装置21Rは、光が入射する入射面と、光が射出する射出面とを備える。R光用射出側偏光板22Rは、R光用空間光変調装置21Rの射出面近傍であって、クロスダイクロイックプリズム23のうちG光の入射面に隣接する面に設けられている。R光用射出側偏光板22Rは、s偏光を透過させる。R光用空間光変調装置21Rでの変調によりp偏光から変換されたs偏光は、R光用射出側偏光板22Rを透過し、クロスダイクロイックプリズム23へ入射する。
【0030】
クロスダイクロイックプリズム23は、B光用空間光変調装置21Bで変調されたB光と、G光用空間光変調装置21Gで変調されたG光と、R光用空間光変調装置21Rで変調されたR光とを合成する色合成光学系として機能する。クロスダイクロイックプリズム23は、互いに略直交するように配置された2つのダイクロイック膜29、30を有する。第1ダイクロイック膜29は、B光を反射し、G光及びR光を透過させる。第2ダイクロイック膜30は、R光を反射し、B光及びG光を透過させる。投写レンズ31は、クロスダイクロイックプリズム23で合成された光をスクリーン32の方向へ投写する。なお、各色光用射出側偏光板22B、22G、22Rは、クロスダイクロイックプリズム23の入射面に設ける他、クロスダイクロイックプリズム23の入射面との間に隙間を空けて配置することとしても良い。
【0031】
図2は、各色光用空間光変調装置21B、21G、21R、各色光用入射側偏光板20B、20G、20R、各色光用射出側偏光板22B、22G、22Rを冷却するための冷却構造を示す。ファン40は、冷却用流体を供給する冷却用流体供給部であって、例えばシロッコファンである。ファン40は、プロジェクタ1の筐体外部から冷却用流体である空気を取り込み、各色光用空間光変調装置21B、21G、21R、各色光用入射側偏光板20B、20G、20R、各色光用射出側偏光板22B、22G、22Rが配置される光軸を含む面に対して略平行な方向へ空気を流動させる。なお、冷却用流体供給部は、冷却用流体を供給可能であればいずれのものを用いても良い。
【0032】
B光用入射側偏光板20B、G光用入射側偏光板20G、R光用入射側偏光板20Rは、ダクト41によって連結されている。各色光用空間光変調装置21B、21G、21Rの入射面と各色光用入射側偏光板20B、20G、20Rとの間、各色光用空間光変調装置21B、21G、21Rの射出面と各色光用射出側偏光板22B、22G、22Rとの間には、空気を流動させる流路が形成されている。流路は、クロスダイクロイックプリズム23のうちB光が入射する入射面、G光が入射する入射面、R光が入射する入射面に沿うように、B光用空間光変調装置21B及びG光用空間光変調装置21Gの間と、G光用空間光変調装置21G及びR光用空間光変調装置21Rの間とにおいてそれぞれ略90度折り曲げられている。
【0033】
整流板42は、流路のうちB光用空間光変調装置21B及びG光用空間光変調装置21Gの間の折り曲げられた部分に設けられている。ダクト41及び整流板42は、いずれも板状部材を湾曲させた形状をなしている。空気は、ファン40を駆動させることにより、プロジェクタ1の筐体外部から取り込まれ、B光用空間光変調装置21Bの近傍、G光用空間光変調装置21Gの近傍、R光用空間光変調装置21Rの近傍を順次流動して、プロジェクタ1の筐体外部へ排出される。各色光用空間光変調装置21B、21G、21Rの近傍へ順次空気を流動させるために、光軸を含む面方向にファン40やダクト41を並列させる構成とすることで、プロジェクタ1の薄型化が可能となる。
【0034】
図3は、図2に示す構成のうち整流板42が設けられた部分を拡大して示すものである。流路において互いに隣り合うB光用空間光変調装置21B及びG光用空間光変調装置21Gのうち、B光用空間光変調装置21Bは、ファン40によって供給された空気が先に到達する上流側空間光変調装置に該当する。G光用空間光変調装置21Gは、上流側空間光変調装置より後に空気が到達する下流側空間光変調装置に該当する。
【0035】
整流板42のうちB光用空間光変調装置21B側の端部43は、B光用空間光変調装置21Bの入射面S1或いはその延長面S1’より、B光用入射側偏光板20B側の位置にある。B光用入射側偏光板20B及び入射面S1の間を流動した空気の一部は、整流板42に当たって、G光用空間光変調装置21Gの射出面S4及びG光用射出側偏光板22Gの間へ進行する。整流板42は、上流側空間光変調装置の入射面側を流動した冷却用流体を下流側空間光変調装置の射出側へ誘導する冷却用流体誘導部として機能する。
【0036】
B光用入射側偏光板20B及びB光用空間光変調装置21Bの入射面S1の間からダクト41及び整流板42の間へ進行した空気は、G光用入射側偏光板20G及びG光用空間光変調装置21Gの入射面S3の間へ進行する。B光用空間光変調装置21Bの射出面S2及びB光用射出側偏光板22Bの間を進行した空気は、G光用空間光変調装置21Gの射出面S4及びG光用射出側偏光板22Gの間へ進行する。
【0037】
各色光用入射側偏光板20B、20G、20Rへは、偏光変換素子13で偏光方向が揃えられた直線偏光が入射するのに対して、各色光用射出側偏光板22B、22G、22Rへは、各色光用空間光変調装置21B、21G、21Rで偏光方向が変換された直線偏光と、偏光方向が変換されなかった直線偏光とが入射する。各色光用射出側偏光板22B、22G、22Rは、各色光用入射側偏光板20B、20G、20Rに比べて多くの光が吸収され、発熱量が多くなる。
【0038】
仮に、図3に示す構成において整流板42を設けないこととすると、流路のうちB光用空間光変調装置21B及びG光用空間光変調装置21Gの間で略90度折り曲げられた部分では、折り曲げられた内側である射出面S4側よりも、外側である入射面S3側へ多くの空気が流動することとなる。整流板42は、入射面S3側、射出面S4側とで流動する空気の流量を調整する役割を果たしている。整流板42は、B光用空間光変調装置21Bのうち発熱量が少ない入射面S1側を流動した空気を、G光用空間光変調装置21Gのうち発熱量が多い射出面S4側へ誘導する。多くの熱を奪う前の空気を、より放熱を必要とする射出面S4側へ供給可能とすることで、効率的な冷却が可能となる。
【0039】
光源10からの光に紫外線が含まれている場合、図1に示す光路において、紫外線がB光とともに進行する場合がある。各色光用空間光変調装置21B、21G、21Rのうち最初にB光用空間光変調装置21Bへファン40からの空気を供給することで、紫外線の吸収による劣化を効果的に低減させることができる。
【0040】
G光は、他の色光であるB光、R光に比べて視感度が高いことから、高出力であることが求められることとなる。B光用空間光変調装置21Bの入射面S1側からG光用空間光変調装置21Gの射出面S4側へ空気を誘導することで、光の吸収により発熱量が多くなるG光用射出側偏光板22Gについて効率的な冷却を可能とし、熱による劣化を効果的に低減させることができる。これにより、プロジェクタ1の薄型化を可能とし、かつ効率的な冷却ができるという効果を奏する。
【0041】
整流板42は、流路のうちG光用空間光変調装置21G及びR光用空間光変調装置21Rの間の折り曲げられた部分に設けることとしても良い。流路において互いに隣り合うG光用空間光変調装置21G及びR光用空間光変調装置21Rのうち、G光用空間光変調装置21Gは、ファン40によって供給された空気が先に到達する上流側空間光変調装置に該当する。R光用空間光変調装置21Rは、上流側空間光変調装置より後に空気が到達する下流側空間光変調装置に該当する。整流板42は、流路のうち、B光用空間光変調装置21B及びG光用空間光変調装置21Gの間と、G光用空間光変調装置21G及びR光用空間光変調装置21Rの間との少なくとも一方に設けられていれば良い。
【0042】
B光用空間光変調装置21B、G光用空間光変調装置21G、R光用空間光変調装置21Rについて空気を流動させる順序は、本実施例で説明する場合に限られない。例えば、図1及び図2に示す配置からG光用空間光変調装置21GとR光用空間光変調装置21Rとを入れ替え、G光用空間光変調装置21GとR光用空間光変調装置21Rとで空気を流動させる順序を入れ替えても良い。ファン40からの空気を流動させる順序は、各色光用空間光変調装置21B、21G、21Rについて許容される温度への冷却が可能であれば、適宜変更しても良い。
【実施例2】
【0043】
図4は、本発明の実施例2に係るプロジェクタの特徴的な部分を示す。本実施例は、空間光変調装置のフレームを冷却用流体誘導部として機能させることを特徴とする。上記の実施例1と同一の部分には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。B光用フレーム50Bは、B光用空間光変調装置21Bの周囲に設けられている。B光用フレーム50Bは、B光用空間光変調装置21Bを収納し、保持する。G光用フレーム50Gは、G光用空間光変調装置21Gの周囲に設けられている。G光用フレーム50Gは、G光用空間光変調装置21Gを収納し、保持する。R光用フレーム50Rは、R光用空間光変調装置21Rの周囲に設けられている。R光用フレーム50Rは、R光用空間光変調装置21Rを収納し、保持する。なお、図4において、各色光用フレーム50B、50G、50R及び各色光用空間光変調装置21B、21G、21Rは、紙面に平行な断面により表している。
【0044】
図5は、G光用フレーム50G及びG光用空間光変調装置21Gの入射側における平面構成を示す。G光用フレーム50Gは、B光用空間光変調装置21Bより後にファン40からの空気が到達する下流側空間光変調装置であるG光用空間光変調装置21Gの周囲に設けられている。G光用フレーム50GのうちB光用空間光変調装置21B側の端部51は、B光用空間光変調装置21Bの入射面の延長面S1’よりB光用入射側偏光板20B側の位置にある。G光用フレーム50Gは、R光用空間光変調装置21R側となる部分に対してB光用空間光変調装置21B側となる部分を伸長させた形状をなしている。
【0045】
B光用入射側偏光板20B及びB光用空間光変調装置21Bの入射面の間を流動した空気の一部は、G光用フレーム50Gに当たって、G光用空間光変調装置21Gの射出面及びG光用射出側偏光板22Gの間へ進行する。G光用フレーム50Gは、上流側空間光変調装置の入射面側を流動した冷却用流体を下流側空間光変調装置の射出面側へ誘導する冷却用流体誘導部として機能する。本実施例の場合も、プロジェクタの薄型化を可能とし、かつ効率的な冷却が可能となる。
【0046】
図6は、本実施例の変形例に係るプロジェクタの特徴的な部分を示す。本変形例は、冷却用流体誘導部として機能させるG光用フレーム50G及びR光用フレーム53Rを有することを特徴とする。R光用フレーム53Rは、G光用空間光変調装置21Gより後にファン40からの空気が到達する下流側空間光変調装置であるR光用空間光変調装置21Rの周囲に設けられている。R光用フレーム53RのうちG光用空間光変調装置21G側の端部54は、G光用空間光変調装置21Gの入射面の延長面S3’よりG光用入射側偏光板20G側の位置にある。R光用フレーム53Rは、G光用フレーム50Gと同様に、G光用空間光変調装置21G側となる部分を伸長させた形状をなしている。
【0047】
G光用入射側偏光板20G及びG光用空間光変調装置21Gの入射面の間を流動した空気の一部は、R光用フレーム53Rに当たって、R光用空間光変調装置21Rの射出面及びR光用射出側偏光板22Rの間へ進行する。R光用フレーム53Rは、上流側空間光変調装置の入射面側を流動した冷却用流体を下流側空間光変調装置の射出側へ誘導する冷却用流体誘導部として機能する。
【0048】
B光用フレーム53Bは、G光用空間光変調装置21G側となる部分に対してファン40側となる部分を伸長させた形状をなしている。B光用フレーム53Bも一部を伸長させた形状とすることで、B光用空間光変調装置21Bについて放熱面積を広く確保し、効率的な冷却が可能となる。G光用フレーム50G、R光用フレーム53Rについても一部を伸長させた形状とすることで、G光用空間光変調装置21G、R光用空間光変調装置21Rについて放熱面積を広く確保し、効率的な冷却が可能となるという効果を得られる。以上により、本変形例の場合も、効果的な冷却が可能となる。なお、本実施例に係るプロジェクタは、G光用フレーム50G及びR光用フレーム50R、53Rの少なくとも一方を冷却用流体誘導部として機能させるものであれば良く、適宜変形しても良い。
【実施例3】
【0049】
図7は、本発明の実施例3に係るプロジェクタの特徴的な部分を示す。本実施例は、プリポラライザを冷却用流体誘導部として機能させることを特徴とする。上記の実施例1と同一の部分には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。B光について設けられたB光用プリポラライザ60Bは、B光用空間光変調装置21Bの射出面と、第1の射出側偏光板であるB光用射出側偏光板22Bとの間に設けられた第2の射出側偏光板である。B光用プリポラライザ60Bは、B光用射出側偏光板22Bと同様の偏光特性を備える。
【0050】
G光について設けられたG光用プリポラライザ60Gは、G光用空間光変調装置21Gの射出面と、第1の射出側偏光板であるG光用射出側偏光板22Gとの間に設けられた第2の射出側偏光板である。G光用プリポラライザ60Gは、G光用射出側偏光板22Gと同様の偏光特性を備える。R光について設けられたR光用プリポラライザ60Rは、R光用空間光変調装置21Rの射出面と、第1の射出側偏光板であるR光用射出側偏光板22Rとの間に設けられた第2の射出側偏光板である。R光用プリポラライザ60Rは、R光用射出側偏光板22Rと同様の偏光特性を備える。
【0051】
各色光用射出側偏光板22B、22G、22Rで遮蔽する直線偏光を、各色光用射出側偏光板22B、22G、22Rと各色光用プリポラライザ60B、60G、60Rとにより吸収する。各色光用プリポラライザ60B、60G、60Rと各色光用射出側偏光板22B、22G、22Rとへ発熱量を分散させることにより、効率的な冷却が可能となる。
【0052】
G光用プリポラライザ60Gは、B光用空間光変調装置21Bより後にファン40からの空気が到達する下流側空間光変調装置であるG光用空間光変調装置21Gについて設けられている。G光用プリポラライザ60GのうちB光用空間光変調装置21B側の端部61は、B光用空間光変調装置21Bの入射面の延長面S1’よりB光用入射側偏光板20B側の位置にある。G光用プリポラライザ60Gは、R光用空間光変調装置21R側となる部分に対してB光用空間光変調装置21B側となる部分を伸長させた形状をなしている。
【0053】
B光用入射側偏光板20B及びB光用空間光変調装置21Bの入射面の間を流動した空気の一部は、G光用プリポラライザ60Gに当たって、G光用プリポラライザ60G及びG光用射出側偏光板22Gの間へ進行する。G光用プリポラライザ60Gは、上流側空間光変調装置の入射面側を流動した冷却用流体を下流側空間光変調装置の射出面側へ誘導する冷却用流体誘導部として機能する。
【0054】
R光用プリポラライザ60Rは、G光用空間光変調装置21Gより後にファン40からの空気が到達する下流側空間光変調装置であるR光用空間光変調装置21Rについて設けられている。R光用プリポラライザ60RのうちG光用空間光変調装置21G側の端部62は、G光用空間光変調装置21Gの入射面の延長面S3’よりG光用入射側偏光板20G側の位置にある。R光用プリポラライザ60Rは、G光用プリポラライザ60Gと同様に、G光用空間光変調装置21G側となる部分を伸長させた形状をなしている。
【0055】
G光用入射側偏光板20G及びG光用空間光変調装置21Gの入射面の間を流動した空気の一部は、R光用プリポラライザ60Rに当たって、R光用プリポラライザ60R及びR光用射出側偏光板22Rの間へ進行する。R光用プリポラライザ60Rは、上流側空間光変調装置の入射面側を流動した冷却用流体を下流側空間光変調装置の射出面側へ誘導する冷却用流体誘導部として機能する。
【0056】
B光用プリポラライザ60Bは、G光用空間光変調装置21G側となる部分に対してファン40側となる部分を伸長させた形状をなしている。B光用プリポラライザ60Bも一部を伸長させた形状とすることで、放熱面積を広く確保し、効率的な冷却が可能となる。G光用プリポラライザ60G、R光用プリポラライザ60Rについても一部を伸長させた形状とすることで、放熱面積を広く確保し、効率的な冷却が可能となるという効果を得られる。以上により、本実施例の場合も、効果的な冷却が可能となる。なお、本実施例に係るプロジェクタは、G光用プリポラライザ60G及びR光用プリポラライザ60Rの少なくとも一方を冷却用流体誘導部として機能させるものであれば良く、適宜変形しても良い。
【0057】
上記各実施例のプロジェクタは、光源10として超高圧水銀ランプを用いる構成に限られない。光源10は、超高圧水銀ランプ以外のランプや、発光ダイオード素子(LED)、レーザ光源等を用いる構成としても良い。プロジェクタは、色光ごとに空間光変調装置を備える構成に限られず、一つの空間光変調装置により二つ又は三つ以上の色光を変調する構成としても良い。プロジェクタは、スクリーンの一方の面に光を供給し、スクリーンの他方の面から射出する光を観察することで画像を鑑賞する、いわゆるリアプロジェクタであっても良い。
【符号の説明】
【0058】
1 プロジェクタ、10 光源、11 第1インテグレータレンズ、12 第2インテグレータレンズ、13 偏光変換素子、14 重畳レンズ、15 反射ミラー、16 第1ダイクロイックミラー、17 反射ミラー、18B B光用フィールドレンズ、18G G光用フィールドレンズ、18R R光用フィールドレンズ、19B、19R λ/2位相差板、20B B光用入射側偏光板、20G G光用入射側偏光板、20R R光用入射側偏光板、21B B光用空間光変調装置、21G G光用空間光変調装置、21R R光用空間光変調装置、22B B光用射出側偏光板、22G G光用射出側偏光板、22R R光用射出側偏光板、23 クロスダイクロイックプリズム、24 第2ダイクロイックミラー、25、27 リレーレンズ、26、28 反射ミラー、29 第1ダイクロイック膜、30 第2ダイクロイック膜、31 投写レンズ、32 スクリーン、40 ファン、41 ダクト、42 整流板、43 端部、S1、S3 入射面、S2、S4 射出面、S1’ 延長面、50B、53B B光用フレーム、50G G光用フレーム、50R、53R R光用フレーム、51、54 端部、S3’ 延長面、60B B光用プリポラライザ、60G G光用プリポラライザ、60R R光用プリポラライザ、61、62 端部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
光が入射する入射面と、光が射出する射出面とを備え、光を画像信号に応じて変調する複数の空間光変調装置と、
前記複数の空間光変調装置の近傍を順次流動する冷却用流体を供給する冷却用流体供給部と、
前記冷却用流体の流路において互いに隣り合う空間光変調装置同士のうち、前記冷却用流体供給部によって供給された前記冷却用流体が先に到達する上流側空間光変調装置の前記入射面側を流動した前記冷却用流体を、前記上流側空間光変調装置より後に前記冷却用流体が到達する下流側空間光変調装置の前記射出面側へ誘導する冷却用流体誘導部と、を有することを特徴とするプロジェクタ。
【請求項2】
前記空間光変調装置の入射面近傍に設けられた入射側偏光板と、
前記空間光変調装置の射出面近傍に設けられた射出側偏光板と、を有し、
前記冷却用流体誘導部は、前記上流側空間光変調装置と、前記上流側空間光変調装置について設けられた前記入射側偏光板との間から、前記下流側空間光変調装置と、前記下流側空間光変調装置について設けられた前記射出側偏光板との間へ、前記冷却用流体を誘導することを特徴とする請求項1に記載のプロジェクタ。
【請求項3】
前記冷却用流体誘導部として機能する整流板を有し、
前記整流板のうち前記上流側空間光変調装置側の端部が、前記上流側空間光変調装置の前記入射面或いはその延長面より、前記入射側偏光板側の位置にあることを特徴とする請求項2に記載のプロジェクタ。
【請求項4】
前記空間光変調装置の周囲に設けられたフレームを有し、
前記下流側空間光変調装置の周囲に設けられた前記フレームは、前記上流側空間光変調装置側の端部が、前記上流側空間光変調装置の前記入射面の延長面より前記入射側偏光板側の位置にあって、前記冷却用流体誘導部として機能することを特徴とする請求項3に記載のプロジェクタ。
【請求項5】
前記上流側空間光変調装置の周囲に設けられた前記フレームは、前記下流側空間光変調装置側となる部分に対して前記冷却用流体供給部側となる部分を伸長させた形状をなすことを特徴とする請求項4に記載のプロジェクタ。
【請求項6】
前記射出側偏光板である第1の射出側偏光板と、
前記空間光変調装置の前記射出面と前記第1の射出側偏光板との間に設けられた第2の射出側偏光板と、を有し、
前記下流側空間光変調装置について設けられた前記第2の射出側偏光板は、前記上流側空間光変調装置側の端部が、前記上流側空間光変調装置の前記入射面の延長面より前記入射側偏光板側の位置にあって、前記冷却用流体誘導部として機能することを特徴とする請求項2に記載のプロジェクタ。
【請求項7】
前記上流側空間光変調装置について設けられた前記第2の射出側偏光板は、前記下流側空間光変調装置側となる部分に対して前記冷却用流体供給部側となる部分を伸長させた形状をなすことを特徴とする請求項6に記載のプロジェクタ。
【請求項8】
前記流路が、前記上流側空間光変調装置及び前記下流側空間光変調装置の間で折り曲げられていることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載のプロジェクタ。
【請求項9】
前記上流側空間光変調装置について設けられた前記入射側偏光板と、前記下流側空間光変調装置について設けられた前記入射側偏光板とは、ダクトにより連結されていることを特徴とする請求項2〜8のいずれか一項に記載のプロジェクタ。
【請求項10】
前記複数の空間光変調装置は、第1色光を画像信号に応じて変調する第1色光用空間光変調装置と、第2色光を画像信号に応じて変調する第2色光用空間光変調装置と、第3色光を画像信号に応じて変調する第3色光用空間光変調装置と、を有し、
前記冷却用流体は、前記第1色光用空間光変調装置の近傍、前記第2色光用空間光変調装置の近傍、前記第3色光用空間光変調装置の近傍を順次流動し、
前記冷却用流体誘導部は、前記流路のうち、前記第1色光用空間光変調装置及び前記第2色光用空間光変調装置の間と、前記第2色光用空間光変調装置及び前記第3色光用空間光変調装置の間との少なくとも一方に設けられることを特徴とする請求項1〜9のいずれか一項に記載のプロジェクタ。
【請求項11】
前記第1色光用空間光変調装置で変調された前記第1色光と、前記第2色光用空間光変調装置で変調された前記第2色光と、前記第3色光用空間光変調装置で変調された前記第3色光とを合成する色合成光学系を有し、
前記流路が、前記色合成光学系のうち前記第1色光が入射する入射面、前記第2色光が入射する入射面、前記第3色光が入射する入射面に沿うように、前記第1色光用空間光変調装置及び前記第2色光用空間光変調装置の間と、前記第2色光用空間光変調装置及び前記第3色光用空間光変調装置の間とにおいてそれぞれ折り曲げられていることを特徴とする請求項10に記載のプロジェクタ。
【請求項12】
前記第1色光が青色光であることを特徴とする請求項10又は11に記載のプロジェクタ。
【請求項13】
前記第2色光が緑色光であることを特徴とする請求項10〜12のいずれか一項に記載のプロジェクタ。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate


【公開番号】特開2013−84008(P2013−84008A)
【公開日】平成25年5月9日(2013.5.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2013−7198(P2013−7198)
【出願日】平成25年1月18日(2013.1.18)
【分割の表示】特願2008−323315(P2008−323315)の分割
【原出願日】平成20年12月19日(2008.12.19)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】