説明

プロセスカートリッジの再生産方法

【課題】使用済みのプロセスカートリッジ再び商品化することのできる簡易なプロセスカートリッジの再生産方法を提供する。
【解決手段】支持部材(13)をドラム枠体(11)から取り外す支持部材取り外し工程と、現像枠体(10)とドラム枠体(11)とを分離する枠体分離工程と、新品の電子写真感光体ドラム(7)を前記ドラム枠体(11)に取り付けるドラム取り付け工程と、現像枠体(10)の現像剤収納部(10f)に現像剤(t)を再充填する現像剤再充填工程と、現像枠体(10)とドラム枠体(11)とを互いに揺動可能に結合する枠体結合工程と、を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子写真画像形成装置の装置本体に取り外し可能に装着されるプロセスカートリッジの再生産方法に関する。
【0002】
ここで、本発明において、プロセスカートリッジとは、電子写真感光体ドラムと、このドラムに作用するプロセス手段としての少なくとも現像手段と、を一体的にカートリッジ化して電子写真画像形成装置本体に対して取り外し可能に装着されるものである。
【0003】
また、電子写真画像形成装置とは電子写真画像形成方式を用いて記録媒体に画像を形成するものである。電子写真画像形成装置の例としては、例えば、電子写真複写機、電子写真プリンター(LEDプリンター、レーザービームプリンター等)、ファクシミリ装置及びワードプロセッサ等が含まれる。
【0004】
また、電子写真画像形成装置本体とは、プロセスカートリッジを除いた電子写真画像形成装置部分である。
【背景技術】
【0005】
従来、電子写真画像形成プロセスを用いた電子写真画像形成装置においては、電子写真感光体ドラム及び電子写真感光体ドラムに作用するプロセス手段を一体的にカートリッジ化する。そして、このカートリッジを電子写真画像形成装置の装置本体に着脱可能とするプロセスカートリッジ方式が採用されている。
【0006】
このプロセスカートリッジ方式によれば、画像形成装置のメンテナンスをサービスマンによらず使用者自身で行うことができるので、格段に操作性を向上させることができた。
【0007】
また、電子写真画像形成装置は、現像剤を用いて記録媒体に画像を形成するものである。そのため、現像手段を有するプロセスカートリッジは、画像形成を繰り返すにしたがって現像剤収納部に収容されている現像剤が消費されていく。そして、プロセスカートリッジの使用者にとって満足できる品質の画像を形成することができなくなる程度まで現像剤が消費された際に、プロセスカートリッジとしての商品価値を喪失する。
【0008】
従来、樹脂接合によるフレーム結合部を有するプロセスカートリッジを再生産するために、樹脂接合部を切断した後に、接合部にスペーサを挟んでフレームを再結合しているものがある(特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2002−328587号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、上記従来技術をさらに発展させたものである。
【0010】
本発明の目的は、簡易なプロセスカートリッジの再生産方法を提供することにある。
【0011】
本発明の他の目的は、現像剤が消費されてプロセスカートリッジとしての商品価値を喪失したプロセスカートリッジを再び商品化することのできるプロセスカートリッジの再生産方法を提供することにある。
【0012】
本発明の更に他の目的は、簡易な現像剤の再充填を実現したプロセスカートリッジの再生産方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記目的を達成するための本発明に係るプロセスカートリッジの再生産方法の代表的な方法は、
電子写真感光体ドラムの長手方向の一端側と他端側とを支持するドラム枠体と、前記電子写真感光体ドラムに形成された静電潜像を現像する現像ローラの長手方向の一端側と他端側とを支持して、前記現像ローラによって前記静電潜像の現像に用いられる現像剤を収納する現像剤収納部を有する現像枠体と、が互いに回動可能に結合されており、電子写真画像形成装置本体に取り外し可能に装着されるプロセスカートリッジの再生産方法において、
(i)前記電子写真感光体ドラムの前記他端側を回転可能に支持して、及び、前記現像枠体の長手方向の他端側を前記ドラム枠体に対して揺動可能に支持して、前記ドラム枠体の長手方向の他端側に取り付けられている支持部材を前記ドラム枠体から取り外す支持部材取り外し工程と、
(ii)前記支持部材取り外し工程によって前記支持部材を取り外した後に、前記現像枠体と前記ドラム枠体とを分離する枠体分離工程と、
(iii)前記枠体分離工程によって分離した前記ドラム枠体の長手方向の一端側から前記電子写真感光体ドラムの前記一端側を取り外すドラム取り外し工程と、
(iv)前記ドラム取り外し工程によって前記電子写真感光体ドラムが取り外された前記ドラム枠体に新品の前記電子写真感光体ドラムの前記一端側を前記ドラム枠体の前記一端側に取り付けるドラム取り付け工程と、
(v)前記枠体分離工程によって分離した前記現像枠体の前記現像剤収納部に現像剤を再充填する現像剤再充填工程と、
(vi)新品の前記電子写真感光体ドラムが取り付けられた前記ドラム枠体の前記電子写真感光体ドラムの前記他端側を前記支持部材に回転可能に支持させて、及び、前記現像剤収納部に前記現像剤を再充填した前記現像枠体の前記他端側を前記ドラム枠体に対して揺動可能に支持した状態で、前記支持部材を前記ドラム枠体の前記他端側に取り付けて、前記現像枠体と前記ドラム枠体とを互いに揺動可能に結合する枠体結合工程と、
を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、簡易なプロセスカートリッジの再生産方法を提供することができる。また、現像剤が消費されてプロセスカートリッジとしての商品価値を喪失したプロセスカートリッジを再び商品化することのできるプロセスカートリッジの再生産方法を提供することができる。また、簡易な現像剤の再充填を実現したプロセスカートリッジの再生産方法を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下に、図面及び実施例を参照して、この発明を実施するための最良の形態を例示的に詳しく説明する。ただし、この実施例に記載されている構成部品の機能、材質、形状、機能、その相対配置などは、特に特定的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。また、以下の説明で一度説明した部材についての材質、形状などは、特に改めて記載しない限り初めの説明と同様のものである。
【0016】
[実施例1]
以下に本発明に係るプロセスカートリッジの再生産方法を好適に実施しうるプロセスカートリッジ及びそのプロセスカートリッジを着脱可能に装着する電子写真画像形成装置を図面を参照して説明する。
【0017】
(電子写真画像形成装置の全体説明)
まず、電子写真画像形成装置の全体構成について図1、2を用いて説明する。図1は本実施形態を適用可能なプロセスカートリッジBを電子写真画像形成装置本体Aに装着した状態の電子写真画像形成装置の模式的な断面図である。図2は図1におけるプロセスカートリッジ部分の拡大図である。
【0018】
以下において、プロセスカートリッジをカートリッジと記す。また、電子写真画像形成装置本体を装置本体と記す。また、電子写真感光体ドラム(ドラム形状で感光層を有する電子写真感光体)を感光体ドラムと記す。
【0019】
帯電ローラ8により帯電された感光体ドラム7に、光学系1から画像情報に基づいたレーザー光像が照射される。Lは光学系1から感光体ドラム7に照射されるレーザー光を示している。それによって、感光体ドラム7に静電潜像が形成される。その静電潜像が現像ローラ10dによって現像される。即ち、現像剤tを担持する現像剤担持体としての現像ローラ10dに電圧が印加されることにより、現像ローラ10dから感光体ドラム7に現像剤tが移動する。これによって、感光体ドラム7上に現像剤tの像が形成される。
【0020】
そして、前記現像剤像の形成と同期して記録媒体(記録シート、OHPシート等)としての被記録材2がカセット3aから搬送手段3bと分離パッド3cによって一枚分離されて、ガイド板3f1でガイドされて転写部へと搬送される。そして、転写手段としての転写ローラ4に電圧が印加される。これによって、カートリッジBとしてカートリッジ化された画像形成部において感光体ドラム7に形成された現像剤像が、被記録材2に転写される。そして、その被記録材2がガイド板3f2でガイドされて定着手段5へと搬送される。定着手段5は、駆動ローラ5a及びヒータ5bを内蔵する定着ローラ5cを有する。定着手段5を通過した被記録材2は、排出ローラ対3dで搬送され、排出部6へと排出される。
【0021】
(カートリッジBの構成)
カートリッジBは、感光体ドラム7と、この感光体ドラム7に作用するプロセス手段として、少なくとも、感光体ドラム7に形成された静電潜像を現像する現像ローラ10dと、を備える。
【0022】
尚、本実施例のカートリッジBは、現像手段に加えて、プロセス手段としての帯電手段及びクリーニング手段を有している。
【0023】
図2に示すように、本実施形態のカートリッジBを用いて画像を形成する際には、感光体ドラム7が矢印R方向に回転する。そして、感光体ドラム7の表面は、帯電手段としての帯電ローラ8によって一様に帯電される。そして、光学系1からの光Lが、ドラム枠体(感光体枠体、クリーニング枠体)11の有する露光開口部9bを通過して感光体ドラム7の周面を露光する。そして、感光体ドラム7に静電潜像が形成される。また、現像枠体10には、現像ローラ10dの周面に付着する現像剤の量を規制する現像ブレード(現像剤規制部材)10eと現像ローラ10dとが設けられている。また、現像枠体10は、現像ローラ10dへ供給するための現像剤tを収納する現像剤収納部10fを有する。そして、現像ローラ10d上の現像剤tが現像ブレード10eによって規制されることにより、現像ローラ10d上に均一な現像剤層が形成される。
【0024】
そして、現像ローラ10dに現像バイアスを印加することにより、現像剤tを前記潜像に応じて感光体ドラム7に転移させる。これによって前記潜像に応じた現像剤像が感光体ドラム7上に形成される。そして、その現像剤像が、転写ローラ4に転写バイアスが印加されることよって被記録材2に転写される。そして、前記現像剤像が被記録材2に転写された後に感光体ドラム7に残留した現像剤tは、クリーニング手段としてのクリーニングブレード11aによって除去される。そして、除去された現像剤tは、除去現像剤収納部11cに集められる。
【0025】
また、ドラム枠体11には、感光体ドラム7を保護する目的で保護シャッタ12が取り付けられている。この保護シャッタ12は、カートリッジBの非使用時(カートリッジBが装置本体Aから取り外されている状態時)には、図2の2点鎖線示のように、感光体ドラム7を覆い隠す保護位置に回動して位置している。カートリッジBの使用時(カートリッジBが装置本体Aに装着されている状態時)には、図2の実線示のように、感光体ドラム7をカートリッジBから露出させる露出位置に回動して位置している。即ち、保護シャッタ12は、上記の保護位置と露出位置の間を回動可能に設けられている。
【0026】
図3はカートリッジBを長手方向の他端側(駆動側)から見た斜視図である。図4はカートリッジBを長手方向の一端側(非駆動側)から見た斜視図である。図5は、図3において、カートリッジBの他端側から支持部材13を取り外した状態のカートリッジBの斜視図である。図6は、カートリッジBを構成している、第一ユニット(感光体ユニット)vと、第二ユニット(現像ユニット)uと、支持部材13と、の分解斜視図である。図7Aと図7Bは、第一ユニットvと、第二ユニットuと、支持部材13と、の組み付け構成を示す図である。図8は第二ユニットuの現像ローラ配設側を第二ユニットuの長手方向の他端側から見た斜視図である。図9は第二ユニットuの現像ローラ配設側を第二ユニットuの長手方向の一端側から見た斜視図である。図10Aは支持部材13の内面側を見た斜視図である。図10Bは支持部材13と保護シャッタ12を示す、カートリッジBの部分的斜視図である。
【0027】
カートリッジBは、第一ユニットとしての感光体ユニットvと、第二ユニットとしての現像ユニットuと、支持部材13と、を有する。
【0028】
現像ユニットuの長手方向の両端部には、端部部材としての一端ホルダ81と他端ホルダ82が設けられている。各ホルダ81、82には、揺動軸としての第一円柱部81bと第三円柱部82bが設けられている。各円柱部81b、82bは、感光体ユニットvのドラム枠体11に設けられた第一穴(嵌合穴)11eと、支持部材13に設けられた第二軸受け(嵌合穴)13cとに各々嵌合する。これによって、現像ユニットuは、ドラム枠体11に揺動可能に支持され、結合ピン等を用いることなくカートリッジを簡易に構成できる。また、支持部材13により現像ユニットuの長手位置を決める。また、支持部材13の取り外しにより容易にカートリッジが分解可能となる。
【0029】
現像ユニットuに設けられた被支持部81b、82bを、感光体ユニットvと支持部材13とで、回転可能に支持することができ、部品点数を増やすことなく簡易な構成が可能となる。また、支持部材13を取り外すことにより、カートリッジの分解が可能であり、主要部品のリサイクル時の作業性が向上する。また、結合ピン等を用いる必要がない。
【0030】
感光体ユニットvは、ドラム枠体11と、感光体ドラム7と、帯電ローラ8と、クリーニングブレード11aと、除去現像剤収納部11cと、カートリッジBを持つための把手部15を有する。感光体ドラム7は、長手方向の一端側がドラム枠体11の長手方向の一端側に回転可能に支持され、長手方向の他端側が支持部材13を介して、ドラム枠体11の長手方向の他端側に回転可能に支持されている。帯電ローラ8は長手方向の一端側と他端側がドラム枠体11の前記一端側と他端側に回転可能に支持されている。感光体ドラム7の軸線と帯電ローラ8の軸線は並行である。
【0031】
現像ユニットuは、現像枠体10と、現像ローラ10dと、を有する。現像ローラ10dは長手方向の一端側と他端側は、現像枠体10の長手方向の一端側と他端側に、一端ホルダ81と他端ホルダ82を介して回転可能に支持されている。
【0032】
一端ホルダ81と他端ホルダ82は、現像枠体10の長手両端部に、それぞれ、ネジ16、17で固定されており、現像ローラ10dを支持している。言い換えると、前記現像枠体10は、現像ローラ10dの長手方向の一端側及び他端側を回転可能に支持している。
【0033】
また、支持部材13は、カートリッジBの前記他端側において、ドラム枠体11とともに感光体ドラム7及び現像ユニットuを回転可能に支持する。
【0034】
次に、感光体ユニットvに対する現像ユニットuの支持構成を説明する。現像ユニットuは、現像枠体10と一端ホルダ81と他端ホルダ82を有する。そして、前記長手方向の一端側と他端側において、一端ホルダ81と他端ホルダ82が、現像枠体10にそれぞれネジ16、17で取り付けられている。
【0035】
更に、一端ホルダ81と他端ホルダ82にはそれぞれ第一アーム部81aと第二アーム部82aが設けられている。第一アーム部81aと第二アーム部82aは、感光体ユニットvに向かって(現像枠体10の長手方向と交差する方向に向かって)突出している。そして、第一アーム部81aと第二アーム部82aの先端部には、それぞれ、第一円柱部(一端被支持部としての一端揺動軸)81bと、第三円柱部(他端被支持部としての他端揺動軸)82bが設けられている。
【0036】
また、感光体ユニットvの前記一端側において、感光体ドラム7は、ドラム枠体11に設けられた感光体支持部としての一端軸(ドラム軸)21に回転可能に支持されている。また、前記他端側において、感光体ドラム7は、第一軸受け(第二支持部)13hに回転可能に支持されている。ここで、支持部材13が第一軸受け13hを有している。また、前記一端側において、ドラム軸21がドラム枠体11に設けられている。ドラム軸21は、第一被ガイド部11f(図4)に設けられた穴部11f1(図17)に圧入されている。ここで、第一被ガイド部11fは、ドラム枠体11の前記一端側に設けられている。また、前記他端側において、支持部材13は、ドラム枠体11に対してネジ14により取り付けられている。13jは支持部材13に設けられているネジ挿通穴、14aはドラム枠体11に対して設けられているネジ穴である。
【0037】
まとめると、ドラム枠体11は、前記一端側において感光体ドラム7を回転可能に支持している。その一方、支持部材13は、前記他端側において感光体ドラム7を回転可能に支持している。
【0038】
そして、前記一端側において、ドラム枠体11は、第一穴(一端支持部としての嵌合穴)11eを有している。また、支持部材13は、第二軸受け(第一支持部としての嵌合穴)13cを有する。そして、第一穴11eと第二軸受け13cに、第一円柱部81bと第三円柱部82bが嵌入される。これにより、前記一端側において、第一穴11eが第一円柱部81bを回転可能に支持しており、前記他端側において、第二軸受け13cが第三円柱部82bを揺動可能に支持する。第一円柱部81bと第三円柱部82bは同軸であり、その軸線は感光体ドラム7の軸線と並行である。つまり、前記他端側において、支持部材13が前記現像枠体10を揺動可能に支持する。即ち、感光体ユニットvに現像ユニットuが回転(揺動)可能に支持される。この際、前記他端側においてドラム枠体11に設けられた長手規制部11jと、支持部材13に設けられた規制部としてのアーム突き当て部13i(図7A・図7B)と、の間で、被規制部としての第二アーム部82aの長手位置が規制される。これにより、感光体ユニットvに対する現像ユニットuの長手方向の位置が規制される。
【0039】
また、付勢部材としての圧縮コイルバネ85の内径部を、一端ホルダ81と他端ホルダ82とに各々設けられたバネ掛け突起部84に嵌入する。そして、バネ85が、一端ホルダ81とドラム枠体11との間、及び、他端ホルダ82とドラム枠体11との間に配置(縮設)される。これにより、現像ユニットuが第一円柱部81bと第三円柱部82bを中心に感光体ドラム7の方向へ回動付勢される。そして、現像ローラ10dの両端に配設されたリング状の隙間保持部材(スペーサコロ)10cが感光体ドラム7と接触する。これにより現像ローラ10dと感光体ドラム7とが所定の間隙α(図2)をもって対向する。即ち、一端ホルダ81と他端ホルダ82には、感光体ドラム7に現像ローラ10dをスペーサコロ10cを介して押圧するためのバネ85が取り付けられている。
【0040】
上記のように構成することで、本実施例によれば、結合ピン等を用いることなく感光体ユニットvが現像ユニットuを揺動可能に支持することが可能となる。また、前記他端側においては、感光体ドラム7と現像ユニットu(第三円柱部82b)とを支持部材13で共に保持する。このため、感光体ドラム7と、現像ユニットuに保持された現像ローラ10dとの相対位置が精度良く決まる。
【0041】
さらに、装置本体Aの駆動出力部(不図示)からの駆動力を感光体ドラム7に入力するために、前記他端側において感光体ドラム7にドラムギア7a(図6)が取り付けられている。また、装置本体Aからの駆動力を現像ローラ10cに入力するために、前記長手方向において現像ローラ10cの他端側に現像ローラギア10i(図8・図9)が取り付けられている。また、現像ローラギア10iからの駆動力を、現像枠体10の現像剤収納部10fの内部に設けられている回転可能な現像剤搬送部材39(図1・図2)の搬送ギア39b(図19・図20)に伝達するためのアイドラギア39aが、前記他端側に設けられている。そして、他端ホルダ82は、前記現像ローラギア10i、前記搬送ギア39b、前記アイドラギア39aからなるギアトレインを覆っている。
【0042】
また、装置本体Aの帯電バイアス出力部(不図示)から帯電ローラ8に帯電バイアスを入力するために、前記一端側において、ドラム枠体11の外側面に帯電バイアス電極接点51(図4)が設けられている。この電極接点51は帯電ローラ8の導電性の芯金と電気的に導通している。
【0043】
また、装置本体Aの現像バイアス出力部(不図示)から現像ローラ10dに現像バイアスを入力するために、前記一端側において、一端ホルダ81の外側面に現像バイアス電極接点52が設けられている。この電極接点52は、現像枠体の一端側に取り付けられた、導電性の現像ローラ軸受け18(図19)を介して現像ローラ10dの導電性のローラ基体と電気的に導通している。
【0044】
また、感光体ドラム7を接地するために、前記一端側において、ドラム枠体11に設けられた感光体支持部としてのドラム軸21を金属軸などの導電性部材にして、ドラムアース電極接点53に兼用させている。ドラム軸14は感光体ドラム7の導電性のドラム基体と電気的に導通している。
【0045】
また、カートリッジBには、装置本体Aの制御回路部(不図示)との間で、通紙枚数などのカートリッジに関する各種の情報の書き込み・読み出しを可能にするためのメモリタグが設けられている。そして、そのメモリタグのメモリ電極接点54がドラム枠体11に設けられている。
【0046】
(カートリッジBのガイド手段の構成)
次に、図11、図12を用いて、カートリッジBを装置本体Aに着脱する際のガイド手段についての構成を説明する。図11は、カートリッジBが装置本体Aに装着された状態における、カートリッジBと、装置本体A側の本体ガイド部材G1、G2と、を他端側(駆動側)から見た後方斜視図である。図12は、カートリッジBが装置本体Aに装着された状態におけるカートリッジBと本体ガイド部材G1、G2との一端側(非駆動側)の側面視図である。
【0047】
カートリッジBの長手方向の両外側面には、使用者がカートリッジBを装置本体Aに着脱するときにガイドされる被ガイド手段が設けられている。この被ガイド手段は、位置決め部としての第一被ガイド部11f、回転規制部としての第二被ガイド部11g、位置決め部としての第三被ガイド部13a、及び、回転規制部としての第四被ガイド部13bである。ここで、第一被ガイド部11f及び第二被ガイド部11gは、前記長手方向においてドラム枠体11の一端側に設けられている。また、第三被ガイド部13a、第四被ガイド部13bは、支持部材13に設けられている。装置本体Aには、前記被ガイド手段11f・11g、13a・13bをガイドするカートリッジ装着ガイドG1及びG2が設けられている。
【0048】
第一被ガイド部11f及び第三被ガイド部13aは、円筒形状部(円形部)であり、感光体ユニットvの側面に設けられている。また、第一被ガイド部11f及び第三被ガイド部13aは、感光体ドラム7の中心軸と同軸で外方へ突出している。第二被ガイド部11g及び第四被ガイド部13bも感光体ユニットvの側面から外方へ突出している。そして、カートリッジBを装置本体Aへ装着する際には、第一被ガイド部11fと第二被ガイド部11gが本体ガイドG2のガイド溝G21、G22へ、第三被ガイド部13aと第四被ガイド部13bが本体ガイドG2のガイド溝G11、G22に各々ガイドされる。これによってカートリッジBが装置本体A内の装着位置へガイドされる。前記装着位置においては、感光体ドラム7と同軸である第一被ガイド部11g及び第三被ガイド部13aが装置本体A内で回転可能に位置決めされる。そして、回転規制部としての第四被ガイド部13bがガイド溝G11に突き当たる。これによりカートリッジBの回転が規制される。そして、カートリッジBの装置本体内での装着姿勢が決まる。
【0049】
使用者がカートリッジBを装置本体Aへ装着する際には、保護シャッタ12の長手方向の一端側の被ガイド部12bが本体ガイドG1のガイド溝G13にガイドされる。これによって、保護シャッタ12が後述するシャッタ閉じ付勢バネ20(図10)に抗して開き回動される。そして、保護シャッタ12は、カートリッジBが装置本体Aに対して所定に装着された状態において、図2の実線示のように、感光体ドラム7をカートリッジBから所定に露出させた露出位置に回動されて保持される。また、逆に、カートリッジBを装置本体Aから取り外す方向に移動させると、保護シャッタ12は、図15のように、付勢バネ20により感光ドラム7を覆い隠す保護位置に回動する。
【0050】
カートリッジBが装置本体Aに装着された状態において、装置本体Aの駆動出力部がカートリッジBの駆動入力部に対して接続した状態になる。また、カートリッジBの帯電バイアス電極接点51、現像バイアス電極接点52に対して、それぞれ、装置本体A側の帯電バイアス出力部の電極接点、現像バイアス出力部の電極接点が電気的に接続した状態になる。また、カートリッジBのドラムアース電極接点53に対して装置本体A側のアース電極接点が電気的に接続した状態になる。また、カートリッジBのメモリ電極接点54に対して装置本体A側の通信用電極接点が電気的に接続した状態になる。
【0051】
(現像剤シール)
工場から出荷される未使用新品状態のカートリッジBは、図13のように、現像枠体10の現像剤収納部10fから現像ローラ10dへ現像剤tを供給するための現像剤供給開口10hが可撓性の現像剤シール(封止部材)61により封止されている。即ち、現像剤tは現像剤収納部10fだけに定量充填されていて、現像ローラ10dを有する現像部10gには現像剤は存在していない。
【0052】
使用者は、未使用新品状態のカートリッジBを使用する際には、図4のように、カートリッジBの前記一端側において、現像ユニットuの現像剤シール引き抜き穴10nから外部に露出させてある現像剤シール引き抜き摘み(開封用タグ)61aを指で摘む。そして、図14のように、外方に引く。摘み61aには、現像剤供給開口10hを封止している現像剤シール61の延長折り返し部61bの自由端部61cを貼着して連結してある。摘み61aが外方に引かれることで、現像剤供給開口10hから引き剥がされて、あるいは引き裂かれて現像ユニットuの外部に引き出されて除去される。図15は、摘み61aが外方に引かれることで、現像剤シール61が現像剤供給開口10hから引き剥がされて現像剤供給開口10hが開封されていく様子を示している。現像剤シール61を完全に引き抜いてカートリッジBから除去する。これにより、現像剤供給開口10hが全長部に渡って開封されて、図16のように、現像剤収納部10fの現像剤tが現像部10gへ流入する。
【0053】
このように、現像剤シール61を除去して、現像剤開口部10hを開封したカートリッジBが装置本体Aに装着されて使用される。現像剤シール引き抜き穴10nには現像剤漏れ防止シール(不図示)が配設されている。
【0054】
(プロセスカートリッジの再生産方法)
装置本体Aに装着されて使用されるカートリッジBは、画像形成を繰り返すにしたがって現像剤収納部10fに収容されている現像剤tが消費されていく。そして、カートリッジの使用者にとって満足できる品質の画像を形成することができなくなる程度まで現像剤が消費された際に、カートリッジBとしての商品価値を喪失する。そこで、例えば、カートリッジBの現像剤残量を検知する手段(不図示)を具備させて、本体制御回路部(不図示)において、検知残量値を、予め設定したカートリッシ寿命予告や寿命警告のための閾値と比較させる。そして、検知残量値が閾値よりも少なくなったときは、表示部(不図示)にカートリッジの寿命予告或いは寿命警告を表示させる。これにより、使用者に交換用のカートリッジの準備を促す、或いはカートリッジの交換を促して、出力画像の品質を維持する。
【0055】
使用済みのカートリッジは、これを回収して、清掃・部品交換等を行い、新規現像剤を収納することにより再生産して再度利用することが行われる。以下、使用済みとなったカートリッジの再生産方法について説明する。
【0056】
(a)支持部材13の取り外し
図5に示すように、カートリッジBの前記他端側において、支持部材13をドラム枠体11に取り付けているネジ14を取り外す。ネジは汎用部品を用いており、汎用工具にて取り外し可能である。次いで、感光体ドラム7の他端に設けられた軸7a1から支持部材13が有する第一軸受け13hを取り外し、また、第三円柱部82bから支持部材13が有する第二軸受け13cを取り外して、支持部材13をドラム枠体11から取り外す。第一軸受け13hは支持部材13の内側に突出させた第一円形部13n(図10A)の内面部である。第一円形部13nの外面部が、ドラム枠体11のC字型穴11k(図17・図18)と係合する。第二軸受け13cは支持部材13の内側に突出させた第二円形部13m(図10A)の内面部である。
【0057】
即ち、支持部材13の取り外しで、第三円柱部82bから第二軸受け13cを離間させ、感光体ドラム7の軸7a1から第一軸受け13hを離間させる。これにより、第二円柱部82bを第二穴11iに係合させて、前記他端側において現像枠体10をドラム枠体11に一時的に支持させた状態にする。即ち、第二軸受け13cが第三円柱部82bを、かつ、第一軸受け13hが軸7a1を、支持可能な位置に、ドラム枠体11に対して現像枠体10が位置決めされる。これによって、感光体ユニットv(ドラム枠体11)と現像ユニットu(現像枠体10)は取り外し可能な状態になる。
【0058】
即ち、前記他端側において第三円柱部82bから第二軸受け13cを離間させ、前記他端側において感光体ドラム7の軸7a1から第一軸受け13hを離間させる。これにより、第二円柱部86を第二穴11iに係合させて、前記他端側において前記現像枠体10をドラム枠体11に一時的に支持させた状態にする。即ち、現像枠体10は図7Aの正規位置に位置する。これによって、感光体ユニットv(ドラム枠体11)と現像ユニットu(現像枠体10)は取り外し可能な状態になる。従って、ドラム枠体11に対して支持部材13をネジ14を外すことで容易に分解できる。
【0059】
(b)枠体分離
次に、ドラム枠体11に対して現像枠体10を前記長手方向に沿って前記一端側から前記他端側へスライドさせる。これにより前記一端側において第一円柱部82bを第一穴11eから離間させ、前記他端側において第二円柱部86を第二穴11iから離間させる。そして、ドラム枠体11の前記長手方向に対して交差する交差方向に向かって、前記現像枠体10をドラム枠体11から取り外す。即ち、現像枠体10の第一アーム部81aと第二アーム部82aを、ドラム枠体11の一端側と他端側に設けられた凹部11p、11qから抜き出す。これにより、カートリッジBが、図7Bに示すように、ドラム枠体11(感光体ユニットv)と、現像枠体10(現像ユニットu)と、支持部材13と、の3つに分離された状態になる。
【0060】
上記のように、支持部材13の取り外しにより、ドラム枠体11に対して現像枠体10が長手方向にスライド可能となり、ドラム枠体11と現像枠体10が分離可能となる。従って、支持部材13の取り外しのみによる簡易なドラム枠体11と現像枠体10の分離が可能である。
【0061】
(c)ドラム枠体11の分解、清掃、部品交換、再組み立て
分離されたドラム枠体11の分解がなされる。図17はドラム枠体11から感光体ドラム7を取り外した状態の斜視図、図18は更に帯電ローラ8とクリーニングブレード11aを取り外した状態の斜視図である。
【0062】
感光体ドラム7は、一端側のドラム穴7bがドラム枠体11の一端側に設けられた一端軸21に嵌って支持されており、他端側の軸7a1がドラム枠体11の他端側に設けらC字型穴11kに係合して支持されている。この感光体ドラム7のドラム枠体11からの取り外しは、図17に示すように、他端側の軸7a1をC字型穴11kから外側に外し、一端軸21から一端側のドラム穴7bを引出すことでなされる。
【0063】
このように、ドラム枠体11においては、支持部材13の取り外しにより、感光体ドラム7の他端側の支持部(軸)7a1が解放される。そのため、ドラム枠体11と現像枠体10の分離後、容易にドラム枠体11から感光体ドラムが取り外し可能である。
【0064】
また、帯電ローラ8のドラム枠体11からの取り外しは、長手方向の一端側と他端側の軸端部8aを、それぞれ、ドラム枠体11の一端側と他端側の軸受け11mから外すことでなされる。
【0065】
また、クリーニングブレード11aのドラム枠体11からの取り外しは、クリーニングブレード11aをドラム枠体11に取り付けているネジ23を取り外す。そして、ドラム枠体11とクリーニングブレード11aとに相対的に具備させた位置決め用のダボ11xと穴又は切り欠き部11yとの係合によりドラム枠体11に対して位置決めされているクリーニングブレード11aを外すことでなされる。
【0066】
そして、感光体ドラム7、帯電ローラ8、クリーニングブレード11aを取り外したドラム枠体11の清掃、及び必要に応じて帯電ローラ8とクリーニングブレード11aの清掃がなされる。清掃は、例えば、エアー吸引、ブロー、湿式洗浄、拭き取りなどである。
【0067】
そして、上記の分解の場合とは逆の手順により、ドラム枠体11(感光体ユニットv)の再組み立てがなされる。即ち、ドラム枠体11に対する、クリーニングブレード11a、帯電ローラ8、感光体ドラム7の取り付けがこの順でなされる。この場合、少なくとも感光体ドラム7については、新品の感光体ドラムが用いられ、その感光体ドラム7の一端側をドラム枠体11の一端側に取り付けるにあたって、前記一端軸21にドラム穴7bを挿入して支持させる。また、他端側の軸7a1を前記C字型穴11kに係合させて支持させる。
【0068】
(d)現像枠体10の分解、清掃、部品交換、再組み立て
分離された現像枠体10の分解がなされる。図19は、現像枠体10から一端ホルダ81と他端ホルダ82を取り外した状態の斜視図、図20は更に現像ローラ10dと現像ブレード10eを取り外した状態の斜視図である。
【0069】
図19に示すように、現像枠体10の一端側において、一端ホルダ81を現像枠体10に取り付けているネジ16を取り外す。そして、現像枠体10と一端ホルダ81とに相対的に具備させた位置決め用の穴10xとダボ81xとの係合により現像枠体10に対して位置決めされている一端ホルダ81を外す。これにより、現像ローラ10dの一端を支持している現像ローラ軸受け18を支持すると共に現像枠体10にネジ止めされている一端ホルダ81が取り外される。また、現像枠体10の他端側において、他端ホルダ82を現像枠体10に取り付けているネジ17を取り外す。そして、現像枠体10と他端ホルダ82とに相対的に具備させた位置決め用のダボ81xと穴(不図示)との係合により現像枠体10に対して位置決めされている他端ホルダ82を外す。これにより、現像ローラ10dの他端を支持していると共に現像枠体10にネジ止めされている他端ホルダ82が取り外される。これにより、現像ローラ10dを現像枠体10から取り外すことができる。また、現像ローラ10dの一端から現像ローラ軸受け18を取り外す。
【0070】
また、現像ブレード10eの現像枠体10からの取り外しは、現像ローラ10dを現像枠体10から取り外した後に、現像ブレード10eを現像枠体10に取り付けているネジ24を図20に示すように取り外す。そして、現像枠体10と現像ブレード10eとに相対的に具備させた位置決め用の10yと穴又は切り欠き部10zとの係合により現像枠体10に対して位置決めされている現像ブレード10eを外すことでなされる。現像ブレード10eを取り外すことによって、現像剤収納部10fから現像ローラ10dへ現像剤を供給するための現像剤供給開口10hが露出する。
【0071】
そして、現像ローラ10d、現像ブレード10eを取り外した現像枠体10の清掃、及び必要に応じて現像ローラ10d、現像ブレード10eの清掃がなされる。
【0072】
そして、現像枠体10の現像剤収納部10fに現像剤供給開口10hから現像剤を再充填する。この現像剤の充填は、例えば、図21に示すように、現像剤供給開口10hを上向きにした状態にして現像枠体10を保持し、先端が現像剤供給開口10hとほぼ同じか、小さいロート200を現像剤供給開口10hにあてがう。そして、ロート200から現像枠体10の現像剤収納部10f内に現像剤tを定量再充填する。
【0073】
上記のように、現像枠体10においては、ドラム枠体11と現像枠体10の分離後、順次、両端部のホルダ81・82、現像ローラ10d、現像ブレード10eを取り外すことで、現像剤供給開口10hが解放されるため、容易に現像剤tの再充填が可能である。
【0074】
そして、現像剤供給開口10hから現像剤収納部10fに現像剤tを再充填した後に、可撓性を有する現像剤シール(封止部材)61で現像剤供給開口10hで封止する。
【0075】
この現像剤シール61による現像剤供給開口10hの封止は、例えば、図22のように、薄板型の加熱治具300を用いて行うことができる。即ち、この薄板型の加熱治具300により、新品の現像剤シール61を、現像剤シール材引き抜き穴10nから現像枠体10内に十分に差し込んで、現像剤供給開口10hにあてがった状態にする。そして加熱治具300の内部に配設した発熱抵抗層に通電することにより加熱治具300を所定の温度(例えば、150℃)に加熱状態にする。これにより、現像剤シール61に積層してあるシーラント層が現像剤供給開口10hの周囲に熱融着して、現像剤供給開口10hが現像剤シール61で封止された状態になる。その後、加熱治具300は引き抜く。図23は、現像剤供給開口10hが現像剤シール61で封止された状態を示している。現像剤シール61の延長折り返し部61bの自由端部61cは現像剤シール引き抜き穴10nから現像枠体10の外方に露出させている。現像剤シール引き抜き穴10nに配設されている現像剤漏れ防止シールは必要に応じて新品のシールと交換される。
【0076】
図24は他の封止方法を示すものである。この封止方法は、現像剤供給開口10hの周囲形状に対応する加熱形状部を有する細長枠型の加熱治具400を用いる。そして、この加熱治具400を用いて、新品の現像剤シール61を現像剤供給開口10hにあてがった状態にする。加熱治具400に配設した発熱抵抗層に通電することにより加熱治具400を所定の温度(例えば、150℃)に加熱状態にする。これにより、現像剤シール61に積層してあるシーラント層が現像剤供給開口10hの周囲に熱融着して、現像剤供給開口10hが現像剤シール61で封止された状態になる。その後、加熱治具400は外す。上記のようにして現像剤供給開口10hに貼り付けた現像剤シール61の延長折り返し部61bの自由端部61cは、図25に示すように、現像剤シール引き抜き穴10nをくぐらせて現像枠体10の外方に露出させる。これにより、図23のようになる。
【0077】
ここで、現像剤供給開口10hに対する現像剤シール61の貼り付け(再封止)は、接着材や両面テープ等の結合手段を用いてもよい。
【0078】
そして、上記の分解の場合とは逆の手順により、現像枠体10(現像ユニットu)の再組み立てがなされる。即ち、現像剤を再充填と、現像剤シール61の再封止を終えた現像枠体10に対して、現像ブレード10e、現像ローラ10d、現像ローラ軸受け18、一端ホルダ81、他端ホルダ82の取り付けがなされる。
【0079】
(e)枠体結合
上記のように新品の感光体ドラム7が取り付けられたドラム枠体11(感光体ユニットv)と、現像剤の再充填と現像剤シール61の再封止がなされた現像枠体10(現像ユニットuとが互いに揺動可能に結合されてカートリッジとして再組み立てされる。
【0080】
即ち、ドラム枠体11と現像枠体10との前記分離の場合とは逆の手順により、ドラム枠体11と現像枠体10との再組み立てがなされる。
【0081】
具体的には、ドラム枠体11に対して、図7Aに示す正規位置よりも図7Bに示すように長手方向の他端側に現像枠体10をずらした位置において、現像枠体10とドラム枠体11とを長手方向と交差する交差方向に互いに近づける。これにより、第一アーム81aと第二アーム82aがドラム枠体11に設けられた凹部11p,11qに進入する。
【0082】
このように、ドラム枠体11に対して現像枠体10を長手方向に対して交差する交差方向に移動させた後に、ドラム枠体11に対して現像枠体10を長手方向に沿って他端側から一端側へスライドさせる。これにより、第一穴11eに第一円柱部81bを、かつ、第二穴11iに第二円柱部86を、支持させる。第二円柱部82bを第二穴11iに係合させて、前記他端側において現像枠体10をドラム枠体11に一時的に支持させた状態にする。即ち、第二軸受け13cが第三円柱部82bを、かつ、第一軸受け13hが軸7a1を、支持可能な位置に、ドラム枠体11に対して現像枠体10が位置決めされる。
【0083】
即ち、現像ユニットuを前記他端側から前記一端側へスライドさせる。これによって、前記一端側において、第一円柱部81bがドラム枠体11の第一穴11eへ嵌合する。これによって、第一穴11eが第一円柱部81bを揺動可能に支持する。そして、他端ホルダ82に設けられた一時的被支持部としての第二円柱部(ガイドボス)86が、前記他端側において感光体ユニットvに設けられた一時的支持部としての第二穴(ガイド穴)11iに一時的に支持される。これにより、現像ユニットuが感光体ユニットvに対する正規位置(図7A)に移動する。即ち、支持部材13をドラム枠体11に取り付けるだけで、軸受け13cが第三円柱部82bを、かつ、第一軸受け13hが感光体ドラム7の軸7a1を支持できるように、感光体ユニットvに対して現像ユニットuの位置決めがされる。ここで、第三円柱部82bの揺動中心と同軸上に第二円柱部86が設けられている。また、第二円柱部86の外径と第二穴11iの内径との間隙(遊び)は、第一円柱部81bの外径と第一穴11eの内径との間隙(遊び)よりも大きくしている。これにより、感光体ユニットvに現像ユニットuを支持させ易くしている。
【0084】
その後、前記他端側において、支持部材13をドラム枠体11に取り付ける。この際、第二軸受け13cに第三円柱部82bが嵌合する。即ち、前記他端側において、第二軸受け13cが第三円柱部82bを揺動可能に支持する。そして、第一軸受け13hにドラムギア7aの軸7a1が嵌合する。即ち、前記他端側において、第一軸受け13hが軸7a1を回転可能に支持する。そして、支持部材13をドラム枠体11に対してネジ14で固定する。支持部材13がドラム枠体11に対してネジ14で固定して取り付けられた状態において、支持部材13が有する内向き折り曲げ部13gがドラム枠体11の凹部11qの外面に係合している(図3、図4、図10B)。この曲げ部13gの係合により凹部11qの外面が補強されて、バネ85の圧縮反力による凹部11qの歪みが防止される。
【0085】
ここで、第二円柱部86の外径と第二穴11iの内径との間隙(遊び)は、第三円柱部82bの外径と第二軸受け13cの内径との間隙(遊び)よりも大きくしている。これにより、第二穴11iに第二円柱部86を支持させないようにして、かつ、第二軸受け13cに第三円柱部82bを支持させることができる。第三円柱部82bの外径と第二軸受け13cの内径との間隙は0の場合も含む。つまり、第二円柱部86と第二穴11iは、支持部材13がドラム枠体11に取り付けられるまでの前記現像枠体10の外れ防止(組付け性向上)の機能を有する。そして、支持部材13がドラム枠体11に組付けられた際には、第二円柱部86と第二穴11iは間隙を有して位置する。即ち、第二円柱部86が第二穴11iを支持しているのが解除される。これによって、第二円柱部86と第二穴11iは、支持部材13がドラム枠体11に取り付けられるまで仮位置決めとしての機能を果たすことができる。即ち、第二円柱部86が第二穴11iを一時的に支持する。この際、第二円柱部86及び第二穴11iのいずれか一方に、又は双方にモルトプレーン等の弾性部材(不図示)を設けても良い。この場合は、第三円柱部82bと第二軸受け13cとは接触した状態を保っているが、前述した仮位置決めとしての機能を果たすことができる。
【0086】
一方、図10Aに示すように、支持部材13には、付勢バネ20が取り付けられる。付勢バネ20は、感光体ユニットvに取り付けられた保護シャッタ12を感光体ドラム7を保護する保護位置へ付勢する。本実施例では、付勢バネ20はねじりコイルバネである。そして、付勢バネ20は、支持部材13に設けられたボス13dと2つのバネ掛け部13e、13fに弾性力が蓄積された状態で取り付けられる。そして、現像ユニットuが取り付けられた状態のドラム枠体11に支持部材13が取り付けられる。また、保護シャッタ12が感光体ユニットvに対して回動可能に取り付けられる。この状態で保護シャッタ12を感光体ドラム7を露出させる方向へ移動させる。これにより、図10Bに示しように、保護シャッタ12のバネ掛け部12a(図10B)が付勢バネ20に当接する。そして、付勢バネ20を支持部材13のバネ掛け13fから開放することにより保護シャッタ12が付勢される。また、バネ掛け部12aは付勢バネ20を長手中央方向へ移動させる方向に傾斜が設けられている。このため、保護シャッタ12の開閉動作で支持部材13のバネ掛け部13fから開放されることとなる。
【0087】
かくして、専用治具等を用いず、汎用工具による簡易なプロセスカートリッジの再生産方法を提供することができる。
【0088】
また、現像剤が消費されてプロセスカートリッジとしての商品価値を喪失したプロセスカートリッジを再び商品化することのできるプロセスカートリッジの再生産方法を提供することができる。
【0089】
また、簡易な現像剤の再充填を実現したプロセスカートリッジの再生産方法を提供することができる。
【0090】
以上前述した実施例のプロセスカートリッジの再生産方法をまとめると次のとおりである。
【0091】
電子写真感光体ドラム7の長手方向の一端側と他端側とを支持するドラム枠体11を有する。また、電子写真感光体ドラム7に形成された静電潜像を現像する現像ローラ10dの長手方向の一端側と他端側とを支持して、前記現像ローラ10dによって前記静電潜像の現像に用いられる現像剤tを収納する現像剤収納部10fを有する現像枠体10を有する。そして、前記ドラム枠体11と前記現像枠体10とが互いに回動可能に結合されており、電子写真画像形成装置本体Aに取り外し可能に装着されるプロセスカートリッジBの再生産方法である。
【0092】
(i)次の支持部材取り外し工程を有する。即ち、電子写真感光体ドラム7の前記他端側を回転可能に支持して、及び、現像枠体10の長手方向の他端側をドラム枠体11に対して揺動可能に支持する。そして、ドラム枠体11の長手方向の他端側に取り付けられている支持部材13をドラム枠体11から取り外す。
【0093】
(ii)前記支持部材取り外し工程によって前記支持部材13を取り外した後に、前記現像枠体10と前記ドラム枠体11とを分離する枠体分離工程を有する。
【0094】
(iii)前記枠体分離工程によって分離した前記ドラム枠体11の長手方向の一端側から前記電子写真感光体ドラム7の前記一端側を取り外すドラム取り外し工程を有する。
【0095】
(iv)前記ドラム取り外し工程によって前記電子写真感光体ドラム7が取り外された前記ドラム枠体10に新品の前記電子写真感光体ドラム7の前記一端側を前記ドラム枠体10の前記一端側に取り付けるドラム取り付け工程を有する。
【0096】
(v)前記枠体分離工程によって分離した前記現像枠体10の前記現像剤収納部10fに現像剤tを再充填する現像剤再充填工程を有する。
【0097】
(vi)次の枠体結合工程を有する。即ち、新品の前記電子写真感光体ドラム7が取り付けられた前記ドラム枠体11の前記電子写真感光体ドラム11の前記他端側を前記支持部材13に回転可能に支持させる。及び、前記現像剤収納部10fに前記現像剤tを再充填した前記現像枠体10の前記他端側を前記ドラム枠体11に対して揺動可能に支持した状態で、前記支持部材13を前記ドラム枠体11の前記他端側に取り付ける。これにより、前記現像枠体10と前記ドラム枠体11とを互いに揺動可能に結合する。
【0098】
ここで、前記枠体分離工程において、現像枠体10の前記一端側で、前記現像枠体10の長手方向と交差する方向へ突出した第一アーム部81aの先端に設けられた第一円柱部81bを、前記ドラム枠体11の前記一端側に設けられた第一穴11eから抜き出す。及び、前記現像枠体10の前記他端側で、前記現像枠体10の長手方向と交差する方向へ突出した第二アーム部82bの先端に設けられた第二円柱部86を、前記ドラム枠体11の前記他端側に設けられた第二穴11iから抜き出す抜き出し工程を有する。また、前記枠体結合工程において、前記第一円柱部81bを前記第一穴11eに挿入し、及び、前記第二円柱部86を前記第二穴11iに挿入する挿入工程を有する。
【0099】
また、前記支持部材取り外し工程において、前記支持部材13を前記ドラム枠体11に取り付けているネジ14を取り外すネジ取り外し工程を有する。また、次いで、前記電子写真感光体ドラム7の他端に設けらた軸7a1から前記支持部材13が有する第一軸受け13hを取り外す。また、前記第二円柱部86の前記第二穴11iに挿入しているのとは反対側の第三円柱部82bから前記支持部材13が有する第二軸受け13cを取り外す軸受け取り外し工程を有する。
【0100】
また、前記ドラム取り外し工程において、前記ドラム枠体11の前記一端側に設けられた一端軸21から前記電子写真感光体ドラム7の一端に設けられたドラム穴7bを引出す工程を有する。また、前記ドラム取り付け工程において、新品の前記電子写真感光体ドラム7の一端側を前記ドラム枠体11の前記一端側に取り付けるにあたって、前記一端軸21に前記ドラム穴7bを挿入する工程を有する。
【0101】
更に、前記現像枠体10から前記現像ローラ10dを取り外す現像ローラ取り外し工程を有する。前記現像ローラ取り外し工程は、ネジ16・17を取り外すことによって、前記現像ローラ10dの一端を支持している現像ローラ軸受け18を支持すると共に前記現像枠体10にネジ止めされている一端ホルダ81を取り外す一端ホルダ取り外し工程を有する。また、前記現像ローラ10dの他端を支持していると共に前記現像枠体10にネジ止めされている他端ホルダ82を取り外す他端ホルダ取り外し工程を有する。
【0102】
また、前記一端ホルダ取り外し工程によって前記一端ホルダ81を取り外した後に、前記現像ローラ10dの一端を支持している現像ローラ軸受け18を取り外す現像ローラ軸受け取り外し工程を有する。
【0103】
更に、前記現像ローラ取り外し工程によって前記現像枠体10から前記現像ローラ10dを取り外した後に、次の現像ブレード取り外し工程を有する。即ち、ネジ24を取り外すことによって、前記現像枠体10にネジ止めされている、前記現像ローラ10dの周面に付着する現像剤tの量を規制する現像ブレード10eを取り外す。また、前記現像ブレード取り外し工程によって前記現像ブレード10eを取り外すことによって、前記現像剤収納部10fから前記現像ローラ10dへ現像剤tを供給するための現像剤供給開口10hを露出させる。そして、前記現像剤再充填工程において、前記現像剤供給開口10hから前記現像剤を再充填する。
【0104】
また、前記現像剤再充填工程によって前記現像剤供給開口10hから前記現像剤tを再充填した後に、前記現像剤供給開口10hを封止部材61で封止する封止工程を有する。
【0105】
また、前記一端ホルダ81及び他端ホルダ82には、前記電子写真感光体ドラム7に前記現像ローラ10dをスペーサコロ10cを介して押圧するためのバネ85が取り付けられている。そして、前記一端ホルダ81及び他端ホルダ82を前記現像枠体10から取り外すことによって、前記バネ85は前記現像枠体10の一端及び他端から取り除かれる。
【0106】
また、前記枠体分離工程の前で前記支持部材取り外し工程の後に、前記第二軸受け13cが前記第三円柱部82bを、かつ、前記第一軸受け13hが前記軸7a1を、支持可能な位置に、前記ドラム枠体11に対して前記現像枠体10が位置決めされる。
【0107】
また、前記枠体分離工程において、前記第二円柱部86から前記第二穴11iを離間させる。
【0108】
また、前記枠体分離工程において、前記ドラム枠体11に対して前記現像枠体10を前記長手方向に沿って前記一端側から前記他端側へスライドさせる。これにより、前記第一円柱部81bから前記第一穴11eを離間させ、前記第二円柱部86から前記第二穴11iを離間させる。その後に、前記ドラム枠体11に対して前記現像枠体10を前記長手方向に対して交差する交差方向に移動させることにより、前記ドラム枠体11から前記現像枠体10を分離させる。
【0109】
また、前記枠体結合工程において前記支持部材13を取り付ける前に、前記第二軸受け13cが前記前記第三円柱部82bを、かつ、前記第一軸受け13hが前記軸7a1を、支持可能な位置に、前記ドラム枠体11に対して前記現像枠体10が位置決めされる。
【0110】
また、前記枠体結合工程において、前記ドラム枠体11に対して前記現像枠体10を前記長手方向に沿って前記他端側から前記一端側へスライドさせることにより、前記第一穴11eに前記第一円柱部81bを支持させる。かつ、前記第二穴11iに前記第二円柱部86を支持させる。
【0111】
また、前記枠体結合工程において、前記ドラム枠体11に対して前記現像枠体10を前記長手方向に対して交差する交差方向に移動させた後に、前記ドラム枠体11に対して前記現像枠体10を前記長手方向に沿って前記他端側から前記一端側へスライドさせる。これにより、前記第一穴11eに前記第一円柱部81bを、かつ、前記第二穴11iに前記第二円柱部86を、支持させる。
【0112】
尚、前記各工程は、別々の作業者によって同時に行われても良いし、或いは、適宜順番を変えて行っても良い。
【0113】
なお、前述した実施の形態は、使用済みのプロセスカートリッジを回収して、分解する。そして、分解によって各カートリッジから取り出した部品を検査する。検査した結果再使用が可能な部品は、同一の部品ごとに集める。その後、前記部品を用いて、場合によっては、一部部品(検査した結果、再使用できない部品)は新品の部品を用いて、前述した再生産方法でプロセスカートリッジを再生産する場合も含む。及び、前述した実施の形態は、使用済みのカートリッジを回収して、分解する。そして、そのカートリッジから取り出した部品を用いて、場合によっては、一部部品(検査した結果、再使用できない部品)は新品或いは別のカートリッジから取り出した部品を用いて、前述した再生産方法でそのプロセスカートリッジを再生産する場合も含む。
【0114】
尚、ここで、部品としては、前述した、現像枠体10、現像ローラ10d、ドラム枠体11、一端ホルダ81、及び、他端ホルダ82等、前記カートリッジBから取り外した各部材を含む。
【0115】
また、前記再生産方法は、操作者が治具を用いたうえで、手で持って組み立てる場合、及び、ロボットを用いて自動組立を行う場合を含む。
【0116】
また、前記再生産方法は、前記手で持って組み立てる場合、及び、自動組立を組み合わせて行う場合を含む。
【図面の簡単な説明】
【0117】
【図1】プロセスカートリッジを電子写真画像形成装置本体に装着した状態の電子写真画像形成装置の模式的な断面図
【図2】図1におけるプロセスカートリッジ部分の拡大図
【図3】カートリッジを長手方向の他端側(駆動側)から見た斜視図
【図4】カートリッジを長手方向の一端側(非駆動側)から見た斜視図
【図5】図3において、カートリッジの他端側から支持部材を取り外した状態のカートリッジの斜視図
【図6】カートリッジを構成している、感光体ユニットと、現像ユニットと、支持部材と、の分解斜視図
【図7A】感光体ユニットと、現像ユニットと、支持部材と、の組み付け構成を示す図(その1)
【図7B】感光体ユニットと、現像ユニットと、支持部材と、の組み付け構成を示す図(その2)
【図8】現像ユニットの現像ローラ配設側を現像ユニットの長手方向の他端側から見た斜視図
【図9】現像ユニットの現像ローラ配設側を現像ユニットの長手方向の一端側から見た斜視図
【図10A】支持部材の内面側を見た斜視図
【図10B】支持部材と保護シャッタを示す、カートリッジBの部分的斜視図
【図11】カートリッジが装置本体に装着された状態における、カートリッジと、装置本体側の本体ガイド部材と、を他端側(駆動側)から見た後方斜視図
【図12】カートリッジが装置本体に装着された状態におけるカートリッジと本体ガイド部材との一端側(非駆動側)の側面視図
【図13】現像剤供給開口が現像剤シール(封止部材)により封止されている状態のカートリッジの断面図
【図14】現像剤シールを引き抜いている状態を示した図
【図15】現像剤シールが現像剤供給開口から引き剥がされて現像剤供給開口が開封されていく様子を示した図
【図16】開封されて現像剤収納部の現像剤が現像部へ流入した様子を示した図
【図17】ドラム枠体から感光体ドラムを取り外した状態の斜視図
【図18】更に、帯電ローラとクリーニングブレードを取り外した状態の斜視図
【図19】現像枠体から一端ホルダと他端ホルダを取り外した状態の斜視図
【図20】更に、現像ローラと現像ブレードを取り外した状態の斜視図
【図21】現像剤収納部の現像剤を際充填している様子を示した図
【図22】現像剤供給開口を現像剤シールで封止する方法の説明図
【図23】現像剤供給開口が現像剤シールで封止された状態図
【図24】現像剤供給開口を現像剤シールで封止する他の方法の説明図(その1)
【図25】現像剤供給開口を現像剤シールで封止する他の方法の説明図(その2)
【符号の説明】
【0118】
A 画像形成装置本体
B プロセスカートリッジ
G1、G2 本体ガイド
7 感光体ドラム
7a ドラムギア
8 帯電ローラ
10 現像枠体
10d 現像ローラ
10e 現像ブレード
11 ドラム枠体
11a クリーニングブレード
11e 嵌合穴(第一穴)
11f 第一被ガイド部
11g 第二被ガイド部
11i ガイド穴(第二穴)
11j 長手規制部
12 保護シャッタ
12a バネ掛け部
13 支持部材
13a 第三被ガイド部
13b 第四被ガイド部
13c 嵌合穴(第二軸受け)
13d ボス
13h 軸受部(第一軸受)
13i アーム突き当て部
21 ドラム軸
20 付勢バネ
81 端部部材(一端ホルダ)
82 端部部材(他端ホルダ)
81b・82b 揺動軸(第一円柱部と第三円柱部)
84 バネ掛け
85 圧縮コイルバネ
86 ガイドボス(第二円柱部)
u 現像ユニット
v 感光体ユニット
t 現像剤

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子写真感光体ドラムの長手方向の一端側と他端側とを支持するドラム枠体と、前記電子写真感光体ドラムに形成された静電潜像を現像する現像ローラの長手方向の一端側と他端側とを支持して、前記現像ローラによって前記静電潜像の現像に用いられる現像剤を収納する現像剤収納部を有する現像枠体と、が互いに回動可能に結合されており、電子写真画像形成装置本体に取り外し可能に装着されるプロセスカートリッジの再生産方法において、
(i)前記電子写真感光体ドラムの前記他端側を回転可能に支持して、及び、前記現像枠体の長手方向の他端側を前記ドラム枠体に対して揺動可能に支持して、前記ドラム枠体の長手方向の他端側に取り付けられている支持部材を前記ドラム枠体から取り外す支持部材取り外し工程と、
(ii)前記支持部材取り外し工程によって前記支持部材を取り外した後に、前記現像枠体と前記ドラム枠体とを分離する枠体分離工程と、
(iii)前記枠体分離工程によって分離した前記ドラム枠体の長手方向の一端側から前記電子写真感光体ドラムの前記一端側を取り外すドラム取り外し工程と、
(iv)前記ドラム取り外し工程によって前記電子写真感光体ドラムが取り外された前記ドラム枠体に新品の前記電子写真感光体ドラムの前記一端側を前記ドラム枠体の前記一端側に取り付けるドラム取り付け工程と、
(v)前記枠体分離工程によって分離した前記現像枠体の前記現像剤収納部に現像剤を再充填する現像剤再充填工程と、
(vi)新品の前記電子写真感光体ドラムが取り付けられた前記ドラム枠体の前記電子写真感光体ドラムの前記他端側を前記支持部材に回転可能に支持させて、及び、前記現像剤収納部に前記現像剤を再充填した前記現像枠体の前記他端側を前記ドラム枠体に対して揺動可能に支持した状態で、前記支持部材を前記ドラム枠体の前記他端側に取り付けて、前記現像枠体と前記ドラム枠体とを互いに揺動可能に結合する枠体結合工程と、
を有することを特徴とするプロセスカートリッジの再生産方法。
【請求項2】
前記枠体分離工程において、前記現像枠体の前記一端側で、前記現像枠体の長手方向と交差する方向へ突出した第一アーム部の先端に設けられた第一円柱部を、前記ドラム枠体の前記一端側に設けられた第一穴から抜き出し、及び、前記現像枠体の前記他端側で、前記現像枠体の長手方向と交差する方向へ突出した第二アーム部の先端に設けられた第二円柱部を、前記ドラム枠体の前記他端側に設けられた第二穴から抜き出す抜き出し工程を有する、また、前記枠体結合工程において、前記第一円柱部を前記第一穴に挿入し、及び、前記第二円柱部を前記第二穴に挿入する挿入工程を有することを特徴とする請求項1に記載のプロセスカートリッジの再生産方法。
【請求項3】
前記支持部材取り外し工程において、前記支持部材を前記ドラム枠体に取り付けているネジを取り外すネジ取り外し工程と、次いで、前記電子写真感光体ドラムの他端に設けらた軸から前記支持部材が有する第一軸受けを取り外し、また、前記第二円柱部の前記第二穴に挿入しているのとは反対側の第三円柱部から前記支持部材が有する第二軸受けを取り外す軸受け取り外し工程と、を有することを特徴とする請求項2に記載のプロセスカートリッジの再生産方法。
【請求項4】
前記ドラム取り外し工程において、前記ドラム枠体の前記一端側に設けられた一端軸から前記電子写真感光体ドラムの一端に設けられたドラム穴を引出す工程を有し、また、前記ドラム取り付け工程において、新品の前記電子写真感光体ドラムの一端側を前記ドラム枠体の前記一端側に取り付けるにあたって、前記一端軸に前記ドラム穴を挿入する工程を有することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のプロセスカートリッジの再生産方法。
【請求項5】
更に、前記現像枠体から前記現像ローラを取り外す現像ローラ取り外し工程を有し、前記現像ローラ取り外し工程は、ネジを取り外すことによって、前記現像ローラの一端を支持している現像ローラ軸受けを支持すると共に前記現像枠体にネジ止めされている一端ホルダを取り外す一端ホルダ取り外し工程と、前記現像ローラの他端を支持していると共に前記現像枠体にネジ止めされている他端ホルダを取り外す他端ホルダ取り外し工程とを有することを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載のプロセスカートリッジの再生産方法。
【請求項6】
前記一端ホルダ取り外し工程によって前記一端ホルダを取り外した後に、前記現像ローラの一端を支持している現像ローラ軸受けを取り外す現像ローラ軸受け取り外し工程を有することを特徴とする請求項5に記載のプロセスカートリッジの再生産方法。
【請求項7】
更に、前記現像ローラ取り外し工程によって前記現像枠体から前記現像ローラを取り外した後に、ネジを取り外すことによって、前記現像枠体にネジ止めされている、前記現像ローラの周面に付着する現像剤の量を規制する現像ブレードを取り外す現像ブレード取り外し工程を有し、前記現像ブレード取り外し工程によって前記現像ブレードを取り外すことによって、前記現像剤収納部から前記現像ローラへ現像剤を供給するための現像剤供給開口を露出させて、次いで、前記現像剤再充填工程において、前記現像剤供給開口から前記現像剤を再充填することを特徴とする請求項5又は請求項6に記載のプロセスカートリッジの再生産方法。
【請求項8】
前記現像剤再充填工程によって前記現像剤供給開口から前記現像剤を再充填した後に、前記現像剤供給開口を封止部材で封止する封止工程を有することを特徴とする請求項7に記載のプロセスカートリッジの再生産方法。
【請求項9】
前記一端ホルダ及び他端ホルダには、前記電子写真感光体ドラムに前記現像ローラをスペーサコロを介して押圧するためのバネが取り付けられており、前記一端ホルダ及び他端ホルダを前記現像枠体から取り外すことによって、前記バネは前記現像枠体の一端及び他端から取り除かれることを特徴とする請求項1乃至請求項8のいずれかに記載のプロセスカートリッジの再生産方法。
【請求項10】
前記枠体分離工程の前で前記支持部材取り外し工程の後に、前記第二軸受けが前記第三円柱部を、かつ、前記第一軸受けが前記軸を、支持可能な位置に、前記ドラム枠体に対して前記現像枠体が位置決めされることを特徴とする請求項3に記載のプロセスカートリッジの再生産方法。
【請求項11】
前記枠体分離工程において、前記第二円柱部から前記第二穴を離間させることを特徴とする請求項2に記載のプロセスカートリッジの再生産方法。
【請求項12】
前記枠体分離工程において、前記ドラム枠体に対して前記現像枠体を前記長手方向に沿って前記一端側から前記他端側へスライドさせることにより、前記第一円柱部から前記第一穴を離間させ、前記第二円柱部から前記第二穴を離間させた後に、前記ドラム枠体に対して前記現像枠体を前記長手方向に対して交差する交差方向に移動させることにより、前記ドラム枠体から前記現像枠体を分離させることを特徴とする請求項2又は請求項3に記載のプロセスカートリッジの再生産方法。
【請求項13】
前記枠体結合工程において前記支持部材を取り付ける前に、前記第二軸受けが前記前記第三円柱部を、かつ、前記第一軸受けが前記軸を、支持可能な位置に、前記ドラム枠体に対して前記現像枠体が位置決めされることを特徴とする請求項2に記載のプロセスカートリッジの再生産方法。
【請求項14】
前記枠体結合工程において、前記ドラム枠体に対して前記現像枠体を前記長手方向に沿って前記他端側から前記一端側へスライドさせることにより、前記第一穴に前記第一円柱部を支持させて、かつ、前記第二穴に前記第二円柱部を支持させることを特徴とする請求項2に記載のプロセスカートリッジの再生産方法。
【請求項15】
前記枠体結合工程において、前記ドラム枠体に対して前記現像枠体を前記長手方向に対して交差する交差方向に移動させた後に、前記ドラム枠体に対して前記現像枠体を前記長手方向に沿って前記他端側から前記一端側へスライドさせることにより、前記第一穴に前記第一円柱部を、かつ、前記第二穴に前記第二円柱部を、支持させることを特徴とする請求項2に記載のプロセスカートリッジの再生産方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7A】
image rotate

【図7B】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10A】
image rotate

【図10B】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate

【図17】
image rotate

【図18】
image rotate

【図19】
image rotate

【図20】
image rotate

【図21】
image rotate

【図22】
image rotate

【図23】
image rotate

【図24】
image rotate

【図25】
image rotate


【公開番号】特開2009−109848(P2009−109848A)
【公開日】平成21年5月21日(2009.5.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−283422(P2007−283422)
【出願日】平成19年10月31日(2007.10.31)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】