説明

プロセス反応器への物質の送込み方法および装置

本発明は、プラントバイオマス、たとえば穀物、サトウキビおよびトウモロコシ等の第1世代作物またはリグノセルロース系バイオマス等の第2世代作物から取り出される燃料の製造用のプラントにおいて前処理(101)システムの一部とすることができる装置に関する。本装置は、例えばバイオエタノールの製造プラントにおいて、脱水されたバイオマスがプロセス反応器(215)に導入される前に、バイオマスの含水量を制御するようにバイオマスを送り込みかつ脱水する機能を有する。送込みプロセス及び脱水プロセスは、プロセス反応器(215)内部の圧力よりも高いかまたはプロセス反応器(215)内部の圧力に等しい圧力で行われ、それにより、プロセス反応器の液密封止の利益が提供されるとともに、その連続した送りが促進される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、特に、脱水されたバイオマスが熱処理されその後発酵するためにプロセス反応器に導入される前に、バイオマスの含水量を制御するようにバイオマスを送り込み(in-feeding)かつ脱水するプロセスおよび装置に関する。本発明の説明はバイオマスに焦点を当てるが、本発明は、概して、液体物質と固体物質との混合物を含むスラリーまたはパルプの形態の材料に対し送込みおよび脱水プロセスを適用することにより、含水量を制御するように適用可能であることが考えられ、前記材料は、典型的には、液体において懸濁状態であり、浸漬液を有している。
【背景技術】
【0002】
プラントバイオマスから取り出される燃料の中で、エタノールは、石油由来製品に対する可能性がある代用品または補完するものとして特別の注目を集めてきた。バイオマスからのエタノールの製造は、通常、第1世代バイオエタノールとも呼ばれる穀物、サトウキビまたはトウモロコシ等、糖および澱粉が豊富な生物由来原料の発酵プロセスを通して得られる。
【0003】
製造コストを最小限にするとともにバイオマスから製造されるバイオエタノールの可能性を増大させるために、園芸、農業、林業、材木業等からの低コストの副生成物、したがって、たとえば、藁、トウモロコシ茎、林業廃棄物、おが屑および木屑等の材料の形態でのリグノセルロース系バイオマスを使用することは極めて重要である。この種のバイオマスから製造されるエタノールは、第2世代バイオエタノールとも呼ばれる。
【0004】
リグノセルロース系バイオマスは、ヘミセルロースおよびセルロースの形態の多糖類を含む。それらの糖をエタノールに発酵させる前に、多糖類を、その単糖類にまで分解しなければならない。多糖類を分解する一般的な方法は、酵素加水分解を用いるものである。酵素に対するバイオマスの可用性を増大させるために、リグノセルロース系バイオマスには、熱的/化学的前処理が行われることが多い。
【0005】
熱化学的手法に続き、こうしたプロセスでは、多くの場合、生物学的物質の温度を、それが含まれている液体の沸点を上回る温度まで上昇させることが必要である。したがって、当業者は、流体を液体状態で維持しながら、温度を液体の沸点を上回る温度まで上昇させることができるように、生物学的物質を含むスラリーまたはパルプを加圧するという問題に直面することが多い。
【0006】
こうしたプロセスは、反応器チャンバ等の容器で行われることが多く、そこでは、多くの実際的な場合において、生物由来原料が大気条件で貯蔵器に保管されかつそこから取り出される間に、圧力および温度は大気条件に比較して上昇している。これは、安全性リスクおよびそれに関連する他の問題をあいまいにする(trick)傾向があり、それは、反応器内の上昇した圧力が、装置内で材料を上流に押し上げる傾向があり、場合によっては、非常に高温の蒸気、アンモニアまたは概して化学物質および他のガス状混合物のいわゆるバックフラッシュ(back flash)が、反応器から出てバイオエタノール製造システム内の上流に発生する可能性があることによる。こうしたバックフラッシュにより、たとえばシステムが故障し破壊することになる可能性があり、場合によっては、システムを操作している人間に対して危険をもたらす可能性がある。したがって、反応器内への生物由来材料の送込みを可能にする一方で、バックフラッシュの発生を防止することに関する問題がある。
【0007】
さらなる態様では、効率的な製造システムでは、反応器内でのプロセスが連続的に行われることが必要である場合があり、こうした態様では、送込みが連続的でなければならないことに関するさらなる問題がある。
【0008】
この問題を解決することに関する提案がなされてきた。たとえば、特許文献1は、プラグスクリューフィーダを用いてパルプを反応器に向けて輸送することを提案している。スクリュー送りは、反応器のシールをもたらすように意図される「バイオプラグ(bio plug)」を製造する目的で、パルプが反応器の入口に向かう輸送中に脱水されかつ圧縮されるように構成される。この手法では、問題が是正されないことが判明しており、バイオマスの含水量、タイプ、粉砕、量、粒径および分布とプラグを得るための送込み速度との組合せにおいて必要に迫られて貪欲な(needy greedy)制御が必要となる。当然ながら、原料の構成は広い範囲で変化し、最終結果は、製造されたプラグが常に高度なシールをもたらすとは限らないため、安全問題は解決されず、プロセスはそれほど有効ではない、ということになる。
【0009】
バイオプラグ法の可用性を向上させるために、異なる液圧方法が適用されている。たとえば、特許文献2では、こうした液圧方法は、バイオプラグのさらなる圧縮を提供するスクリューフィーダの往復運動を含むか、またはスクリューフィーダの端部に反応器への入口を閉鎖することができる弁を含む。
【0010】
特許文献3は、タンピングスクリュー(tamping screw)を通るように木屑(wood chips)を送ることにより、木屑から木材繊維を作成する装置であって、スクリューから出る木屑のプラグの導電性を測定することと、その結果を、木屑および/または繊維の下流処理を制御する制御パラメータとして使用することとを含む装置を開示している。
【0011】
このように、これまで、反応器からシステム内へのバックフラッシュ問題は、未だ有効に克服されておらず、本発明は、それに関する問題のいくつかを少なくとも軽減しようとするものである。
【0012】
したがって、連続的な送込みが達成される一方で、処理された材料の上流でのバックフラッシュが安全に回避される、改良された送込み装置が有利である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0013】
【特許文献1】米国特許第4,270,976号明細書
【特許文献2】国際公開第0007806号パンフレット
【特許文献3】欧州特許第1775376号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
したがって、本発明は、好ましくは、上述した問題のうちの1つまたは複数を個々にもしくは任意の組合せで軽減し、緩和し、または除去しようとするものである。特に、脱水されたバイオマスがプロセス反応器内に導入される前に、バイオマスを送り込みかつ脱水する機能を有する装置を提供することを、本発明の目的として理解することができる。本装置では、これらの処理、すなわち送込みおよび脱水は、反応器内の圧力よりも高い圧力または反応器内の圧力に等しい圧力で行われる。
【0015】
本発明のさらなる目的は、送込みが連続モードで行われる送込み装置を提供することにより、従来技術に対して有利な代替物を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0016】
本発明は、バイオエタノールの製造用のプラントにおいて前処理システムの一部とすることができる装置に関する。本装置は、脱水されたバイオマスがプロセス反応器、たとえばガス化反応器に導入される前に、バイオマスの含水量を制御するようにバイオマスを送り込みかつ脱水する機能を有している。送込みプロセスおよび脱水プロセスは、反応器内部の圧力よりも高い圧力または反応器内部の圧力に等しい圧力で行われ、したがって、バックフラッシュ問題が解決され、従来技術で言及した「バイオプラグ」に対する代替物が提供される。
【0017】
送込み装置内部の圧力を反応器内部の圧力よりも高い圧力または反応器内部の圧力に等しい圧力に維持するというのは、圧力差によって引き起こされる反応器の液密封止をもたらし、それにより、バイオエタノール製造システム内への上流のいかなるバックフラッシュおよび材料の流れも回避されるという利点がある。従来技術で言及されている「バイオプラグ」システムとの主な相違は、本発明が、スチーム(steam)のバックフラッシュを物理的に防止する容易な安全システムを提供するということである。
【0018】
送込み装置の加圧のさらなる利点は、これにより、たとえばゲートシステムを不要にすることによって連続的な送り込みが容易になるということである。
【0019】
本装置のさらなる利点は、送込み時のバイオマスが、反応器に対する熱バリア、たとえばバイオガスプラントの熱的前処理を提供することができるということである。
【0020】
本装置は、バイオマスを粉砕し、浸漬する、すなわちパルプを製造する手段を含む前処理システムにより、あらかじめパルプまたはスラリーにされたバイオマスを受け取ることができる。本明細書では、粉砕を、小片または粒子にするプロセスを示すために用いる。本明細書では、パルプを、材料繊維と流体、通常は水との混合物を示すために用いる。本明細書では、スラリーを、通常は水中不溶性粒子の懸濁液を示すために用いる。
【0021】
本発明の説明はバイオマスに焦点を当てるが、本発明は、概して、液体物質と固体物質との混合物を含むスラリーまたはパルプの形態の材料に対して送込みおよび脱水プロセスを適用することにより、含水量を制御するように適用可能であり、前記材料は、通常、液体において懸濁状態であり、浸漬液を有している、ということが考えられる。
【0022】
本発明の上記目的および他のいくつかの目的は、第1の態様において、液体に含まれる材料を反応器に送り込む送込み装置を提供することによって達成され、前記送込み装置は、i)前記材料を内部に導入する材料入口と、前記材料を反応器に送り込む材料出口とを備えた容器と、ii)前記材料が容器内部にある時に加圧されるように、前記材料を加圧する加圧手段と、iii)材料を材料入口から材料出口まで輸送して前記材料を反応器に送り込む輸送手段と、iv)容器外部に液体を排出する少なくとも1つの液体出口と、を備え、加圧手段は、容器内部に、反応器内部の圧力よりも高い圧力または少なくとも反応器内部の圧力に等しい圧力を提供するように構成されている。
【0023】
本明細書では、送込みを、材料をさらに処理されるように機械に供給し、主に材料の輸送を含むが、材料の部分的処理、たとえばその液体量を低減することも含む、動作またはプロセスとして定義する。材料の輸送を、能動輸送手段または受動輸送手段によって行うことができる。
【0024】
いくつかの実施形態では、材料の輸送を、輸送が容器の下向きの傾斜(negative inclination)によって提供されるような受動輸送手段によって行うことができる。この場合、本発明による装置は、材料入口と材料出口との間における材料の流れの方向に対して、ある程度の下向きの傾斜があるように配置される。下向きの傾斜により、重力による材料の材料入口から材料出口に向かう流れが促進される。
【0025】
別の実施形態では、材料の輸送を、搬送スクリュー等の能動輸送手段によって行うことができる。
【0026】
搬送スクリューに対し、可変速度モータによって動力を供給することができ、搬送スクリューは、その軸に沿った回転運動により、材料を強制的に材料出口に向けて輸送する。
【0027】
いくつかの実施形態では、本発明の実施形態のうちのいくつかによる送込み装置の輸送手段は、前記材料を一定速度で輸送するように構成される。
【0028】
別の実施形態では、本発明による送込み装置の輸送手段は、プログレッシブキャビティポンプ(progressive cavity pump)である、またはプログレッシブキャビティポンプを含む。プログレッシブキャビティポンプの使用により、送られた材料の予熱を、送込み装置において、浸漬水を材料から押し出した後に行うことができるため、本装置に対して利益をもたらすことができる。送込み装置は、大気圧を上回る圧力下とすることができるため、この予熱は、過熱水、すなわちその沸点より高い温度、たとえば140℃まで加熱された水を用いて実現することができる。過熱水は、本来廃棄される熱を用いることにより、たとえば、バイオエタノール製造プラントにおける下流の発熱加水分解プロセスによって生成される熱を利用することによって製造することができる。
【0029】
本発明によるいくつかの好ましい実施形態では、輸送手段は、スクリュープレス等の脱水手段である、または脱水手段を含む。
【0030】
この場合、材料の輸送および脱水は、たとえばスクリュープレスによって同時に行われる。スクリュープレスの移動により、材料の液体量が低減し、同時に材料が材料出口に向けて輸送される。
【0031】
別の実施形態では、輸送および脱水は分離され、2つの異なる装置、たとえば、材料入口の後に(after the material inlet)材料から液体を圧搾し絞り出すスクリュープレスと、脱水された材料を材料出口に向けて輸送する搬送スクリューとによって、それぞれ行われる。
【0032】
他の実施形態では、本発明の第1の態様による送込み装置は、前記容器内部に、前記反応器に送られる材料を脱水する手段をさらに備える。
【0033】
挿入された材料の脱水を、上述したようにその輸送と組み合わせて、または別個に行うことができる。脱水手段は、たとえば回転ウォームコンベアであるまたは該回転ウォームコンベアを含む。回転ウォームコンベアは、圧搾された液体が、排出される容器の領域内に脱水されるように材料を圧縮する。
【0034】
別の実施形態では、脱水手段は、往復動(reciprocal)ピストンである、または往復動ピストンを含む。この実施形態では、ピストンの動きは、材料入口からの材料の導入と同期する。導入後、ピストンの往復移動は、さらなる材料を導入するための空間を残す前に、材料を圧縮して水を押し出す。
【0035】
さらなる実施形態では、脱水手段は、脈動圧縮スクリューであるまたは脈動圧縮スクリューを含む。スクリューによって生じる圧縮中の脈動運動の組合せにより、材料の脱水がより効率的になり、それが、強度の高い圧縮がより強度の低い圧縮に続く場合に達成される効果を利用することになる。
【0036】
さらなる実施形態では、脱水を、フィルタベルトコンベアで行うことができ、そこで、ベルトの2つの対向面間の圧力の差により、ベルト上に残っている材料の固形分と、フィルタの他方側において収集される、材料に含まれる液体とを分離することができる。
【0037】
脱水のさらなる実施例は、回転分離器、たとえば遠心分離器であってもよい。
【0038】
概して、脱水手段は、前記材料の含水量等の溶剤含有量(solvent content)を60%、より好ましくは40%、さらにより好ましくは10%のwt%まで低減する。
【0039】
本明細書で用いる含水量を、材料の重量に対する水の重量、すなわちwt/wt%として、重量パーセント、すなわち単にwt%として定義する。たとえば、60%含水量は、材料の60%が水であり、残りの40%が乾燥物質であることを意味する。
【0040】
他の実施形態では、脱水手段は、材料の含水量等の溶剤含有量を90%、より好ましくは85%、さらにより好ましくは80%のwt%まで低減する。特定の用途に対して、たとえばガス化反応器の送りの場合、より含水量が多い方が有利であることがある。
【0041】
本装置はまた、乾燥固形分が0〜100%である材料で動作することも可能である。
【0042】
乾燥物質は溶解していてもよく、または溶解しておらず、すなわち、溶剤中懸濁状態であり、たとえば油中で懸濁する繊維であってもよい。
【0043】
さらなる実施形態では、本発明による送込み装置は、好ましくは、前記容器の内壁に沿った複数の穿孔と、前記液体出口に前記穿孔を連結する通路手段と、を備えることができる。これら穿孔は、形状およびサイズが異なっていてもよく、容器内部に材料を保持しながら水を外側へ拡散することができる、材料を通さない格子の形態であってもよい。
【0044】
いくつかの実施形態では、本発明による送込み装置は、好ましくは再循環ループを備えることができ、それにより、前記液体出口を通って排出される液体が、材料の送込み前処理(pre-in-feed treatment)において再利用される。
【0045】
バイオ燃料の製造で生成される流れすべての再循環および再利用は、バイオエタノールの量を最大限にし、プロセス水の廃棄を最小限にするために極めて重要である。再循環ループがあることにより、水等の排出された液体は、送込み装置に入る前に材料の第1の処理において浸漬水として使用することができるため、プロセスに再び入ることができる。
【0046】
他の実施形態では、本発明による送込み装置は、排出される液体の圧力を大気圧より高く維持する手段をさらに備える。
【0047】
液体を高圧で排出する利点を、製造プロセスへの再挿入の前に液体の浄化に用いることができる。たとえば、膜、たとえば、一方の側に溶質を保持し、純液体が他方の側を通過するのを可能にして、製造プロセスで再利用されるのに十分に浄化されるようにする、限外濾過または逆浸透膜を用いることにより、高圧を、溶液から溶質を分離する駆動力として使用することができる。
【0048】
さらなる実施形態では、本発明による送込み装置は、たとえば再循環ループに入る前に、排出される液体中の望ましくない成分を低減する濾過手段をさらに備える。
【0049】
本明細書では、濾過手段を、圧力駆動の効率的な濾過手段、たとえば逆浸透膜として、重力駆動の効率的な濾過手段、たとえばメッシュサイズの異なるふるいとして、または化学的に誘導される効率的な濾過手段、たとえばイオン交換樹脂として定義する。
【0050】
本明細書では、望ましくない成分を、材料のさらなる処理、たとえば加水分解および発酵を妨げる可能性がある、物質または元素、たとえばNa+またはK+のような金属イオンとして定義する。
【0051】
したがって、再循環ループに入る前に、排出された液体中の望ましくない成分を低減することは、プロセスの効率を向上させることによりバイオエタノール製造を最大限にするという利点を有する。
【0052】
さらなる実施形態では、第1の態様による送込み装置は、容器内に液体を導入する少なくとも1つの液体入口をさらに備えている。こうした液体入口があることにより、装置内に導入される材料の液体含有量の微調整が可能になる。たとえば、導入された材料の特定の性質により過度な脱水が発生する場合に、真水等の液体の調節された導入を想定することができる。この特徴により、材料から望ましくない成分を洗い出すため、または保守作業中にシステムを洗い流すためにフラッシング/洗浄液を導入することが可能になる。たとえば、望ましくない成分は、バイオマス中に存在する可能性のある塩、ケイ酸塩または他の鉱物とすることができる。この成分により、システム内の反応器の腐食がもたらされる可能性があるとともに、この成分が、システムに沿ってフィルタまたは蒸留塔に沈殿してフィルタまたは蒸留塔を塞ぐ可能性がある。フラッシング/洗浄液を導入する利点は、システムから浸漬水の大部分を除去した後に、材料、たとえばバイオマスのすすぎ/洗浄作業が可能になり、したがってバイオマスから望ましくない成分のすべてが除去される、ということである。洗浄作業があることは、たとえば燃焼発電所内に送り込まれる藁を洗浄する装置の特定の用途において有利であり得る。
【0053】
一実施形態では、本発明による送込み装置は、反応器に送り込まれる材料の湿度(moisture)を監視する監視手段をさらに備える。
【0054】
監視手段は、たとえば、容器内部に位置し、材料と接触すると、その材料に含まれる水の量に関する情報を提供する電子湿度センサである。
【0055】
別の実施形態では、本発明による送込み装置は、前記液体入口を通って導入される液体の量と、前記液体出口を通って排出される液体の量とを制御する、前記監視手段の出力に応答する自動化手段をさらに備える。
【0056】
たとえば、容器内部の湿度センサによって検出された低湿度状態は、容器を通してデータを送信することにより、応答を引き起こし、それにより、液体入口を通る液体の導入が可能となる。所望の湿度状態が達成され液体がセンサによって検出されると、対応する応答が引き起こされ、液体の導入が停止する。
【0057】
本発明による別の実施形態では、加圧手段は、少なくとも1つのポンプであるまたは少なくとも1つのポンプを含む。
【0058】
容器内部の圧力を、1つまたは複数のポンプによって提供することができる。たとえば、圧力を、材料を材料入口に向かわせ容器内に押し込む、容積形ポンプまたは遠心ポンプ等のポンプによって提供することができ、このポンプを、本明細書では材料入口ポンプと呼ぶ。
【0059】
容器内部の圧力を、別個のガス圧手段により、たとえば大気圧に対して空気圧縮機によって提供してもよい。
【0060】
容器に、反応器内部の圧力よりも高い圧力を供給することにより、反応器の下流のより効率的な熱分離を提供するという利点もまた得られる。
【0061】
他の実施形態では、本発明による送込み装置は、前記送込み装置の外部ハウジングを備える。
【0062】
外部ハウジングは、バイオエタノール製造システム内への上流のいかなるバックフラッシュおよび材料の流れも回避する追加の安全性を提供することができる。
【0063】
他の実施形態では、加圧手段は、反応器内部の圧力よりも高いまたは少なくとも反応器内部の圧力に等しい、前記外部ハウジング内部の圧力を提供する、少なくとも1つのポンプであるまたは少なくとも1つのポンプを含む。
【0064】
反応器と送込み装置との圧力差を、送込み装置の外部ハウジングの圧力を反応器内部の圧力よりも高いかまたは少なくとも反応器内部の圧力に等しいように維持する空気圧縮機等のポンプによって維持することも可能であり、それにより反応器の液密封止が提供される。
【0065】
いくつかの実施形態では、加圧手段は、反応器内部の圧力よりも高いかまたは少なくとも反応器内部の圧力に等しい、前記容器内部の圧力を提供する、少なくとも1つのポンプであるかまたは少なくとも1つのポンプを含む。
【0066】
容器内部の圧力を、材料入口ポンプおよび/または1つまたは複数の二次ポンプによって提供することができる。
【0067】
さらなる実施形態では、加圧手段は、前記容器内部に反応器内部の圧力よりも高いかまたは少なくとも反応器内部の圧力に等しい圧力を提供する、少なくとも1つのポンプと、前記外部ハウジング内部に反応器内部の圧力よりも高いかまたは少なくとも反応器内部の圧力に等しい圧力を提供する、少なくとも1つのポンプとを備える。
【0068】
送込み装置と反応器との主な圧力差を、容器内部の圧力を提供する加圧手段によって提供することができ、一方で、外部ハウジングを、反応器内部の圧力よりも高いかまたは反応器内部の圧力に等しい圧力で維持することにより、いかなるバックフラッシュも回避する補助的な安全性を提供することができる。
【0069】
さらなる実施形態では、送込み装置の材料入口は逆止弁等の弁を備える。
【0070】
弁があることにより、装置内部の圧力の制御が可能になる。装置内部のバイオマスの加圧を、たとえばバイオプラグの形成を通じて脱水手段により部分的に提供することも可能である。したがって、脱水プロセスは、反応器内に送り込まれるバイオマスの加圧に寄与することができる。
【0071】
いくつかの実施形態では、本発明による送込み装置は、脱水された材料に化学剤を追加する手段を備える。
【0072】
他の実施形態では、本発明による送込み装置は、材料の酸性度を変化させるように化学剤を追加する手段をさらに備える。
【0073】
本発明の上記目的および他のいくつかの目的は、第2の態様において、バイオマスからバイオ製品を製造するシステムによって達成され、本システムは、i)材料を収集し、輸送し、パルプにし、粉砕し、送込み装置に送り出す前処理サブシステムと、ii)先行する請求項のいずれかによる前記送込み装置と、iii)前記材料の化学的構造および/または物理的構造を変化させる反応器と、を備えている。
【0074】
本発明の第2の態様による一実施形態は、バイオエタノールを製造するシステムである。
【0075】
第3の態様では、本発明の上記目的および他のいくつかの目的は、反応器内に送り込まれる材料の含水量を低減する方法によって達成され、前記方法は、先行する請求項のいずれかによる送込み装置を利用する。
【0076】
第4の態様では、本発明の上記目的および他のいくつかの目的は、反応器内に材料を連続的に送り込む方法によって達成され、前記方法は、先行する請求項のいずれかによる送込み装置を利用する。
【0077】
本発明の第1、第2、第3および第4の態様の各々を、他の態様のうちの任意のものと組み合わせることができる。本発明のこれらの態様および他の態様は、以下に述べる実施形態から明らかとなり、上記態様を、それらの実施態様に関連して説明する。
【0078】
本文脈において、複数の用語を、当業者に一般的な方法で用いる。しかしながら、用語のうちのいくつかに含まれる特徴を特定するために、用語のうちのいくつかに関する一般的な定義については後述する。
【0079】
ここで、本発明による物質のプロセス反応器への送込み方法および装置について、添付図面を参照してより詳細に説明する。図面は、本発明を実施する一方法を示し、添付の特許請求の範囲の組の範囲にある他のあり得る実施形態に対して限定するものと解釈されるべきではない。
【図面の簡単な説明】
【0080】
【図1】本発明に係る、加圧、脱水および送り機能を有する送込みサブシステムを示す、前処理およびプロセス反応器サブシステムへの送込みを含むバイオマス前処理システムのブロック図である。
【図2】本発明に係る、物質をプロセス反応器に送り込む装置を含む、バイオマス前処理システムの概略図である。
【図3】本発明の一実施形態に係る送込み装置の詳細な断面図である。
【図4】本発明の一実施形態に係るさまざまな要素を示す図である。
【図5】材料の輸送がプログレッシブキャビティポンプによって行われる、本発明に係る好ましい実施形態の断面図である。
【図6】本発明の別の実施形態に係る送込み装置の断面図である。
【図6a】図6に示した本発明の実施形態に係る送込み装置を通るパルプ流れを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0081】
図1は、2つの主なサブシステム、すなわち前処理サブシステム101と、プロセス反応器への送込みサブシステム102とを有するバイオマス前処理システム100のブロック図を示す。前処理サブシステム101は、乾燥バイオマスを受け取る手段と、前記バイオマスの浸漬および粉砕手段、すなわちパルプを製造する手段と、前記パルプを送り出す圧送手段とを有している。本発明による送込み装置102は、圧力を大気圧より高く維持する加圧手段と、前記パルプの含水量を低減する脱水手段と、プロセス反応器に前記パルプを送り込む輸送手段とを有している。
【0082】
図2では、本発明によるプロセス反応器に物質を送り込む装置を含むバイオマス前処理システムの概略図を、さまざまな要素に関してさらに詳細に開示する。前処理サブシステム101では、バイオマスが、収集され、たとえばコンベア201により輸送され、浸漬タンク202内に導入される。浸漬タンク内では、水と藁等のバイオマスとが、手段、たとえば渦流203によって混合され、パルプになる。カッタ204、たとえば回転ディスクがパルプを粉砕し、ポンプ205、たとえば容積形ポンプがパルプを送込み装置102内に追い込む。送込み装置102は、パルプ用の入口および脱水ゾーン1と、パルプを液体で希釈/追加/洗浄する洗浄ゾーン2と、押圧ゾーン3と、減圧および輸送ゾーン4と、脱水されかつ洗浄されたパルプをプロセス反応器に送り込む送込みゾーン5とを備えている。
【0083】
送込み装置102において、導管206からのパルプ導入に続き、脱水ゾーン1において、押圧スクリュー等、脱水手段207により脱水が行われる。パルプから押し出された浸漬水は、導管208を通して収集され、水再循環ループの一部となり、かつ弁209および導管210を通して浸漬水として再利用され得る。脱水手段207は、パルプを脱水して洗浄ゾーン2に輸送し、そこでは、洗浄液、たとえば水が、導管211を通して導入され、かつ弁212によって調節される。押圧ゾーン3でパルプからさらに押し出された洗浄液は、導管213を通して収集される。前記液体が水である場合、これは、再利用のために浸漬水とともに収集される。浸漬水および洗浄水は、高圧で排出され、再利用の前にその固形分または塩分を低減するために濾過手段によってさらに処理され得る。圧力ゾーン3から、パルプは、輸送手段214、たとえば輸送スクリューによって減圧および輸送ゾーン4を通って、プロセス反応器215の前に送込みゾーン5に押しやられる。
【0084】
図に示す実施形態では、送込み装置102のプロセス圧力は、加圧手段216、たとえば送込み装置102の外部ハウジング(図示せず)に圧力を加える空気圧縮機によって確立される。しかしながら、加圧手段216を省略してもよく、加圧を、送込み装置102にパルプを押し入れるポンプ205によって行ってもよい。
【0085】
反応器の上流に、加圧手段216またはポンプ205によって誘導される高圧が存在することにより、反応器からのかつシステム内において上流の非常に高温の蒸気、アンモニアまたは概して化学物質および他の気体のバックフラッシュが妨げられる。送込み装置における圧力を調節することにより、送込み装置と反応器との圧力差、すなわち前記バックフラッシュを概して引き起こす差を回避することができる。
【0086】
図3は、本発明の一実施形態による送込み装置102の詳細な断面図を示す。送込み装置は、パルプ用の入口および脱水ゾーン1と、パルプを液体により希釈/追加/洗浄する洗浄ゾーン2と、押圧ゾーン3と、輸送ゾーン4と、洗浄されかつ圧縮されたパルプをプロセス反応器に送り込む送込みゾーン5とを有する、管状ケーシング等の容器301を備えている。
【0087】
パルプは、導管302を通して脱水ゾーン1に導入され、かつ可変速モータ304によって動力が供給されるスクリュー型脱水装置303によって脱水される。スクリュー型脱水装置303は、一般的に、材料の塊を導管302から離れる略軸方向にかつ洗浄ゾーン2に向けて前進させるように配置されている。パルプから押し出される浸漬水は、導管305を通して排出され、たとえば濾過後にプロセスの第1のステップにおける浸漬水として再利用することができる水源を、高圧で提供する。スクリュー303によって搬送される脱水されたパルプを、洗浄ゾーン2において、洗浄液、たとえば真水で洗浄することができる。パルプの含水量を、導管306を通して制御された真水の追加によって調節することができる。スクリュー型脱水装置303は、パルプと洗浄水との有効な混合を提供する。追加の水は、押圧ゾーン3でさらに押し出され、再利用のために収集されるように穿孔307を通して排出される。概して、乾燥物質の含有量が6%である、導管302に入るパルプは、押圧ゾーン3においてその乾燥物質の含有量が25〜60%まで上昇する。押圧ゾーン3に続き、乾燥押圧されたパルプは、減圧および輸送ゾーン4において減圧され搬送スクリュー308によって小さいパルプ繊維になるように膨らまされる(fluffed up)。搬送スクリュー308は、可変速モータ309によって動力が供給され、膨らんだパルプを送りゾーン5内に輸送し、そこでパルプはプロセス反応器(図示せず)に送られる。
【0088】
図3を参照すると、過酸化水素等の液体または気体化学物質を、任意に、導管310を介して減圧および輸送ゾーン内に、または導管311を通して送込みゾーンに導入することができる。
【0089】
送込み装置102の加圧を、パルプを導管302から送込み装置内に押し込むポンプ(図示せず)によって行うことができる。加圧を、1つまたは複数の二次ポンプ(図示せず)により導管312を通して提供してもよい。送込み装置102全体を、送込み装置102の外部ハウジング(図示せず)内部のこうした圧力を維持する加圧手段により、反応器内部の圧力よりも高い圧力または反応器内部の圧力に等しい圧力で加圧してもよい。
【0090】
図4は、浸漬タンク202と、カッタ204と、容積形ポンプ205と、容積形ポンプ205と送込み装置102の接続部217と、プロセス反応器215とを含む、本発明の一実施形態によるさまざまな要素の断面図を示す。この実施形態では、送込み装置の容器301は、4つの部分に分割されるように示されており、それらを、脱水および洗浄ゾーン401、押圧ゾーン402、減圧および輸送ゾーン403および送込みゾーン404に対応する部分として特定することができる。任意の実施形態として図4を参照すると、送込み装置は、図4に示されるように別個の連結された容器の代りに、単一容器内部に上述したゾーンのすべてを含む。
【0091】
図5は、本発明による好ましい実施形態の断面図を示し、そこでは、材料の輸送がプログレッシブキャビティポンプによって行われる。図5に示す実施形態では、圧送要素は、単一らせん状のロータ502および二重らせん状のステータ501を備えている。単一らせん状のロータ502を金属材料から作製することができ、ステータ501を、エラストマー等の弾性ポリマー材料から作製することができる。ロータ502およびステータ501の特別な形状により、ロータの軸に沿って封止線が形成され、それが、静的状態または動的状態で維持される。ロータ502がステータ501内で回転すると、キャビティ504が材料入口503から材料出口に向かって前進し、材料を送込み装置を通ってプロセス反応器に向けて搬送する。
【0092】
図6は、本発明の別の実施形態による送込み装置600の断面図を示し、そこでは、材料の輸送は2つのスクリューシステムによって行われる。
【0093】
この実施形態では、ケーシング609は、パルプ用の入口601と、脱水されたパルプ用の出口608と、パルプによって放出される水を排出する出口602とを備えている。パルプは、入口601を通って装置600内に導入され、輸送され、最初にスクリュー604を介して脱水される。この最初の脱水は、大部分、重力および圧力によって発生する。脱水中にパルプによって放出される水は、ネットシステム603を通り、出口602を通って排出される。排出された水を、先の実施形態に示したように、たとえば濾過後に再利用することができる。スクリュー604は、一般的に、材料の塊、たとえばパルプを、入口601から離れて略軸方向に脱水ゾーン605に向けて前進させるように配置され、脱水ゾーン605では、パルプはその輸送中に押圧される。輸送要素606を通るパルプは、その後、送込みスクリュー607と接触し、送込みスクリュー607は、材料の塊、たとえばパルプをスクリュー604の方向とは反対の略軸方向に前進させるように配置されている。
【0094】
送込みスクリュー607は、脱水されたパルプを、反応器入口(図示せず)の方向に出口608に向けて輸送する。スクリュー604および送込みスクリュー607は、たとえば歯車610上で回転することによりパルプを輸送する。
【0095】
図6aは、送込み装置を通るパルプの流れを示す。パルプは、矢印611をたどって装置600に入り、矢印612をたどってスクリュー604を介して脱水/洗浄ゾーン613を通って輸送され脱水され、そこで、大部分重力および圧力により脱水される。パルプは、第2の脱水ゾーン614内に移動し、そこで、大部分圧力により脱水される。パルプは、矢印615をたどって、送込みスクリュー607を通って、矢印616に沿って装置の出口608に向けて送られる。パルプは、出口608から、矢印617をたどって反応器に送られる。
【0096】
本発明を、特定の実施形態に関連して説明したが、それを、提示した例に対していかなるようにも限定されるものとして解釈するべきではない。本発明の範囲を、添付の特許請求の範囲の組によって示す。特許請求の範囲の文脈では、「備えている、備える(comprising、comprises)」という用語は、あり得る他の要素またはステップを排除するものではない。また、「1つの(a、an)」等の指示を言及する場合、それは、複数を排除するものと解釈されるべきではない。図に示す要素に関連して請求項で参照符号を用いる場合、それもまた、本発明の範囲を限定するものと解釈されるべきではない。さらに、異なる請求項で述べられる個々の特徴を、有利に組み合わせることも可能であり、異なる請求項のこれらの特徴の言及は、特徴の組合せが可能でなくかつ有利でないことを意味しない。
【符号の説明】
【0097】
1 脱水ゾーン
2 洗浄ゾーン
3 押圧ゾーン
4 減圧および輸送ゾーン
5 送込みゾーン
100 バイオマス前処理システム
101 前処理サブシステム
102 送込み装置
201 コンベア
202 浸漬タンク
203 渦流
204 カッタ
205 ポンプ
206 導管
207 脱水手段
208 導管
209 弁
210 導管
211 導管
212 弁
213 導管
214 輸送手段
215 プロセス反応器
216 加圧手段
217 接続部
301 容器
302 導管
303 スクリュー型脱水装置
304 可変速モータ
305 導管
306 導管
307 穿孔
308 搬送スクリュー
309 可変速モータ
310 導管
311 導管
312 導管
401 洗浄ゾーン
402 押圧ゾーン
403 減圧および搬送ゾーン
404 送込みゾーン
501 ステータ
502 ロータ
503 材料入口
504 キャビティ
600 送込み装置
601 入口
602 出口
603 ネットシステム
604 スクリュー
605 脱水ゾーン
606 輸送要素
607 スクリュー
608 出口
609 ケーシング
610 歯車
613 脱水/洗浄ゾーン
614 第2の脱水ゾーン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
液体に含まれる材料、好ましくは有機材料を反応器に送り込む送込み装置であって、該送込み装置が、
前記材料を容器内部に導入する材料入口、及び前記材料を反応器に送り込む材料出口を備えている容器と、
前記材料が前記容器内部にある時に加圧されるように、前記材料を加圧する加圧手段と、
前記材料を前記材料入口から前記材料出口まで輸送して前記材料を反応器に送り込む輸送手段と、
前記容器から液体を排出する少なくとも1つの液体出口と、
前記容器内部の、前記反応器に送り込まれる前記材料を脱水する手段と、
を備え、
前記加圧手段が、前記容器内部に、前記反応器内部の圧力よりも高い圧力または少なくとも前記反応器内部の圧力に等しい圧力を提供するように構成された、送込み装置。
【請求項2】
前記容器内に液体を導入する少なくとも1つの液体入口をさらに備える、請求項1に記載の送込み装置。
【請求項3】
前記加圧手段が少なくとも1つのポンプであるまたは少なくとも1つのポンプを備えている、請求項1または2に記載の送込み装置。
【請求項4】
前記送込み装置の外部ハウジングをさらに備える、請求項1〜3のいずれか一項に記載の送込み装置。
【請求項5】
前記加圧手段が、前記外部ハウジング内部に、前記反応器内部の圧力よりも高い圧力または少なくとも前記反応器内部の圧力に等しい圧力を提供する、少なくとも1つのポンプであるまたは少なくとも1つのポンプを備えている、請求項4に記載の送込み装置。
【請求項6】
前記加圧手段が、前記容器内部に前記反応器内部の圧力よりも高い圧力または少なくとも前記反応器内部の圧力に等しい圧力を提供する、少なくとも1つのポンプであるまたは少なくとも1つのポンプを備えている、請求項1〜5のいずれか一項に記載の送込み装置。
【請求項7】
前記加圧手段が、前記容器内部に前記反応器内部の圧力よりも高い圧力または少なくとも前記反応器内部の圧力に等しい圧力を提供する、少なくとも1つのポンプと、前記外部ハウジング内部に前記反応器内部の圧力よりも高い圧力または少なくとも前記反応器内部の圧力に等しい圧力を提供する、少なくとも1つのポンプとを備えている、請求項4〜6のいずれか一項に記載の送込み装置。
【請求項8】
前記加圧手段が、容積形ポンプである、または容積形ポンプを備えている、請求項1〜7のいずれか一項に記載の送込み装置。
【請求項9】
前記加圧手段が、遠心ポンプである、または遠心ポンプを備えている、請求項1〜8のいずれか一項に記載の送込み装置。
【請求項10】
前記材料入口が逆止弁等の弁を備えている、請求項1〜9のいずれか一項に記載の送込み装置。
【請求項11】
前記脱水手段が、回転ウォームコンベアである、または回転ウォームコンベアを備えている、請求項10に記載の送込み装置。
【請求項12】
前記脱水手段が、往復動ピストンである、または往復動ピストンを備えている、請求項10に記載の送込み装置。
【請求項13】
前記脱水手段が、脈動圧縮スクリューである、または脈動圧縮スクリューを備えている、請求項10に記載の送込み装置。
【請求項14】
前記輸送手段が、輸送が前記容器の下向きの傾斜によって提供されるような受動輸送手段である、請求項1〜13のいずれか一項に記載の送込み装置。
【請求項15】
前記輸送手段が能動輸送手段である、請求項1〜13のいずれか一項に記載の送込み装置。
【請求項16】
前記輸送手段が搬送スクリュー等の能動輸送手段である、請求項15に記載の送込み装置。
【請求項17】
前記輸送手段が、前記材料を一定速度で輸送するように構成されている、請求項15または16に記載の送込み装置。
【請求項18】
前記輸送手段が、プログレッシブキャビティポンプである、またはプログレッシブキャビティポンプを備えている、請求項1〜17のいずれか一項に記載の送込み装置。
【請求項19】
前記輸送手段が、スクリュープレス等の脱水手段である、またはスクリュープレス等の脱水手段を備えている、請求項1〜18のいずれか一項に記載の送込み装置。
【請求項20】
前記容器の内壁に沿った複数の穿孔と、前記液体出口に前記穿孔を連結する通路手段とを、さらに備える、請求項1〜19のいずれか一項に記載の送込み装置。
【請求項21】
前記液体出口を通って排出される液体が材料の送込み前処理において再利用されるように、再循環ループをさらに備える、請求項1〜20のいずれか一項に記載の送込み装置。
【請求項22】
前記排出される液体の圧力を大気圧よりも高く維持する手段をさらに備える、請求項1〜21のいずれか一項に記載の送込み装置。
【請求項23】
前記排出される液体における望ましくない成分を低減する濾過手段をさらに備える、請求項1〜22のいずれか一項に記載の送込み装置。
【請求項24】
前記反応器に送り込まれる前記材料の含水量を監視する監視手段をさらに備える、請求項1〜23のいずれか一項に記載の送込み装置。
【請求項25】
前記液体入口を通して導入される液体の量と前記液体出口を通して排出される液体の量とを制御する、前記監視手段の出力に応答する自動化手段をさらに備える、請求項24に記載の送込み装置。
【請求項26】
前記脱水された材料に化学剤を追加する手段をさらに備える、請求項10〜25のいずれか一項に記載の送込み装置。
【請求項27】
前記材料の酸性度を変化させるように、化学剤を追加する手段をさらに備える、請求項10〜26のいずれか一項に記載の送込み装置。
【請求項28】
バイオマス材料からバイオ製品を製造するシステムであって、該システムが、
i)前記バイオマス材料を収集し、輸送し、パルプにし、粉砕し、送込み装置に送り出す前処理サブシステムと、
ii)請求項1〜27のいずれか一項に記載の送込み装置と、
iii)前記材料の化学的構造および/または物理的構造を変化させる反応器と、
を備えるシステム。
【請求項29】
バイオエタノールを製造する請求項28に記載のシステム。
【請求項30】
反応器内に送り込まれる材料の含水量を低減する方法であって、請求項1〜27のいずれか一項に記載の送込み装置を利用する方法。
【請求項31】
前記脱水手段の動作が、前記材料の含水量等の溶剤含有量を60%、より好ましくは40%、さらに好ましくは10%のwt%まで低減する、請求項29に記載の方法。
【請求項32】
前記脱水手段の動作が、前記材料の含水量等の溶剤含有量を75%まで低減する、請求項29に記載の方法。
【請求項33】
前記脱水手段の動作が、前記材料の含水量等の溶剤含有量を90%、より好ましくは85%、さらに好ましくは80%のwt%まで低減する、請求項29に記載の方法。
【請求項34】
反応器に材料を連続的に送り込む方法であって、請求項1〜27のいずれか一項に記載の送込み装置を利用する方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図6a】
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【公表番号】特表2012−514972(P2012−514972A)
【公表日】平成24年7月5日(2012.7.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−544788(P2011−544788)
【出願日】平成22年1月12日(2010.1.12)
【国際出願番号】PCT/DK2010/050003
【国際公開番号】WO2010/081476
【国際公開日】平成22年7月22日(2010.7.22)
【出願人】(511169829)
【Fターム(参考)】