説明

ヘッドキャリア

【課題】
書き込み電流切り替えの書き込み電流オーバーシュートのための強化コンデンサをスライダ本体に有する垂直磁気記録書き込みヘッドを提供する。
【解決手段】
磁気記録ディスクドライブのヘッドキャリア上の書き込み強化回路は、書き込みドライバ回路により提供されるオーバーシュートを超えて、追加の書き込み電流オーバーシュートを提供する。強化コンデンサには、蓄電板として機能する2つの導電透磁性シールド材料層の間に誘電層が形成される。書き込み強化回路は強化抵抗も含み得る。強化コンデンサおよび強化抵抗は、書き込みヘッドコイルに接続する、ヘッドキャリア上の2つの端子の間に接続される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般にはヘッドキャリアの垂直磁気記録システムに関し、特に、垂直書き込みヘッドの磁化方向を高速に切り替えるシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
記録ビットが記録層内に垂直または面外向きで記憶される垂直磁気記録では、磁気記録ハードディスクドライブ内に超高記録密度を可能にする。書き込みヘッドは、データを高ビット密度のみならず、高データレートでも書き込み可能でなければならない。書き込み速度は、企業ディスクドライブにおいて特に重要である。しかし、一方の磁化方向から他方の磁化方向に切り替えるための書き込みヘッドの書き込み磁極の切り替え時間は、データレートが増大する場合の制限要因である。高データレートでは、書き込みヘッドから利用可能な磁束は、ディスク上の記録層により見られるように、書き込みヘッドの低周波磁束出力により制限される。そのような書き込み磁束損失の理由としては、書き込みヘッドの主磁極での磁化反転に固有の遅い時定数が挙げられる。
【0003】
ディスクドライブの書き込みドライバ回路からの書き込み電流の追加のオーバーシュートが、磁化反転速度を支援できることが既知である。書き込みドライバ回路により提供されるオーバーシュートを超えて、追加のオーバーシュートを提供する書き込み強化回路は、信号伝送損失の解消を支援すると共に、書き込みドライバから必要なオーバーシュートを低減する。書き込みドライバオーバーシュート要件がより低いより高速の反転時間は、フロントエンド書き込みシステム全体、すなわち、書き込みドライバ、書き込みドライバと書き込みヘッドとの相互接続、および書き込みヘッドの電力をかなり低減する。必要なのは、書き込み電流の追加のオーバーシュートを提供し、ヘッドキャリア上に読み取りヘッドおよび書き込みヘッドと同時に、読み取りヘッドおよび書き取りヘッドの組み立てに使用されるプロセスと同じプロセスを使用して組み立てることができる、書き込みドライバとは別個の書き込み強化回路である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】米国特許第7,002,775B2号明細書
【特許文献2】米国特許第6,603,623B1号明細書
【特許文献3】米国特許第7,545,608B2号明細書
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、書き込みドライバ回路により提供されるオーバーシュート以上に、追加の書き込み電流オーバーシュートを提供する磁気記録ディスクドライブのヘッドキャリア上の書き込み強化回路に関する。静電容量Cを有する強化コンデンサには、2層の導電透磁性シールド材料の間に、蓄電板として機能する誘電層が形成される。コンデンサは、ヘッドキャリアの2つのパッド領域に形成することができ、第1のパッド領域内の第1および第2のシールド層ならびに誘電層は、第1の電気静電容量C1を有し、第2のパッド領域内の第1および第2のシールド層ならびに誘電層は、第2の静電容量C2を有する。各コンデンサは、ヘッドキャリア上の端子に接続され、書き込みヘッドコイルが2つの端子間に接続される。第1の端子と第2の端子との間の等価静電容量は、強化静電容量Cであり、C1およびC2のそれぞれは、2Cにほぼ等しい。ヘッドキャリア上の書き込み強化回路は、抵抗Rを有する強化抵抗も備え得る。強化抵抗は、第1のパッド領域内の第1のシールド層を第2のパッド領域内の第1のシールド層に相互接続する導電性ストリップである。
【0006】
コンデンサは、第1および第2の蓄電板が、読み取りヘッドの第1および第2の磁気シールドを形成する導電透磁性材料とほぼ同一平面上にあり、その導電透磁性材料と同じ材料で形成されるように、読み取りヘッドと同時に、読み取りヘッドと同じプロセスでヘッドキャリア上に組み立てられる。強化抵抗も、読み取りヘッドと同時に、読み取りヘッドと同じプロセスで組み立てられ、強化抵抗は、2つの磁気シールド間の読み取りヘッドのセンサ部分を形成する積層と同じ積層で形成される。
【0007】
ヘッドキャリア上の第1および第2の端子は、電圧Vおよび抵抗RWDを有する書き込みドライバに接続して、書き込み電流を書き込みヘッドに供給するように構成され、書き込みヘッドはインダクタンスLおよび抵抗Rを有する。ヘッドキャリア上に書き込み強化回路がある場合、書き込みヘッドは、減衰定数α=1/[2(RWD+R)C]を有する書き込み電流応答を有する。組み立て中に強化抵抗Rおよび静電容量Cの値を適宜選択することにより、所望の程度の減衰(時間定数)を選ぶことが可能である。抵抗Rは、書き込み電流オーバーシュートの量を所与の静電容量Cに対して低減できる(下げられる)ように増大させることができる。最終的に、R値が大きい場合(R>>RWD)、強化静電容量Cからのオーバーシュート量は極わずかである。
【0008】
本発明の性質および利点を完全に理解するために、添付図面と共に行われる以下の詳細な説明を参照すべきである。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】ハードディスクドライブのヘッド/ディスク組立体の上面図である。
【図2】スライダの拡大端面図および図1の方向2−2でのディスクの断面である。
【図3A】図2の方向3A−3Aにおける図であり、ディスクから見た読み取り/書き込みヘッドの端部を示す。
【図3B】パンケーキコイルを有する従来技術による垂直書き込みヘッドを示すスライダの一部分および垂直磁気記録ディスクの一部分の断面図である。
【図4】書き込みドライバと書き込みヘッドとの間に配置された強化コンデンサCおよびオプションの強化抵抗Rの形態の電気強化回路を示す。
【図5】強化コンデンサCがない場合(曲線A)および異なる値のCを有する強化コンデンサCがある場合(曲線BおよびC)の書き込み電流Iの時間領域応答のグラフである。
【図6A】読み取りヘッドおよび読み取りヘッドシールドを形成する従来のプロセスと同時に強化コンデンサおよび強化抵抗を形成するプロセスステップを示す。
【図6B】読み取りヘッドおよび読み取りヘッドシールドを形成する従来のプロセスと同時に強化コンデンサおよび強化抵抗を形成するプロセスステップを示す。
【図6C】読み取りヘッドおよび読み取りヘッドシールドを形成する従来のプロセスと同時に強化コンデンサおよび強化抵抗を形成するプロセスステップを示す。
【図7A】読み取りヘッドおよび読み取りヘッドシールドを形成する従来のプロセスと同時に強化コンデンサおよび強化抵抗を形成するプロセスステップを示す。
【図7B】読み取りヘッドおよび読み取りヘッドシールドを形成する従来のプロセスと同時に強化コンデンサおよび強化抵抗を形成するプロセスステップを示す。
【図7C】読み取りヘッドおよび読み取りヘッドシールドを形成する従来のプロセスと同時に強化コンデンサおよび強化抵抗を形成するプロセスステップを示す。
【図8A】読み取りヘッドおよび読み取りヘッドシールドを形成する従来のプロセスと同時に強化コンデンサおよび強化抵抗を形成するプロセスステップを示す。
【図8B】読み取りヘッドおよび読み取りヘッドシールドを形成する従来のプロセスと同時に強化コンデンサおよび強化抵抗を形成するプロセスステップを示す。
【図8C】読み取りヘッドおよび読み取りヘッドシールドを形成する従来のプロセスと同時に強化コンデンサおよび強化抵抗を形成するプロセスステップを示す。
【図9A】読み取りヘッドおよび読み取りヘッドシールドを形成する従来のプロセスと同時に強化コンデンサおよび強化抵抗を形成するプロセスステップを示す。
【図9B】読み取りヘッドおよび読み取りヘッドシールドを形成する従来のプロセスと同時に強化コンデンサおよび強化抵抗を形成するプロセスステップを示す。
【図9C】読み取りヘッドおよび読み取りヘッドシールドを形成する従来のプロセスと同時に強化コンデンサおよび強化抵抗を形成するプロセスステップを示す。
【図10A】読み取りヘッドおよび読み取りヘッドシールドを形成する従来のプロセスと同時に強化コンデンサおよび強化抵抗を形成するプロセスステップを示す。
【図10B】読み取りヘッドおよび読み取りヘッドシールドを形成する従来のプロセスと同時に強化コンデンサおよび強化抵抗を形成するプロセスステップを示す。
【図10C】読み取りヘッドおよび読み取りヘッドシールドを形成する従来のプロセスと同時に強化コンデンサおよび強化抵抗を形成するプロセスステップを示す。
【図11A】書き込みヘッドヨークおよびコイルを形成する従来のプロセスと同時に強化コンデンサへの電気接続を形成するプロセスステップを示す。
【図11B】書き込みヘッドヨークおよびコイルを形成する従来のプロセスと同時に強化コンデンサへの電気接続を形成するプロセスステップを示す。
【図12A】書き込みヘッドヨークおよびコイルを形成する従来のプロセスと同時に強化コンデンサへの電気接続を形成するプロセスステップを示す。
【図12B】書き込みヘッドヨークおよびコイルを形成する従来のプロセスと同時に強化コンデンサへの電気接続を形成するプロセスステップを示す。
【図13】数式を示す。
【発明を実施するための形態】
【0010】
図1は、カバーが取り外された状態の、本発明と併用されるようなハードディスクドライブ10のヘッド/ディスク組立体の上面図である。ディスクドライブ10は、上部ディスク16を含むディスク積層を支持するスピンドル14を支持する剛性ベース12を含む。スピンドル14は、スピンドルモータ(図示せず)により回転し、ディスクを湾曲矢印17で示される方向に回転させる。ハードディスクドライブ10は、導電性相互接続トレースまたは線の配列32を有する一体型リードサスペンション(ILS)または屈曲部30を有する少なくとも1つの負荷ビーム組立体20を有する。負荷ビーム組立体20は、Eブロック24と呼ばれることもあるE字形支持構造に接続された剛性アーム22に取り付けられる。各屈曲部30は、ヘッドキャリア、例えば、エアベアリングスライダ28に取り付けられる。磁気記録読み取り/書き込みヘッド29が、スライダ28の端面または後縁面25に配置される。屈曲部30は、スライダ28が、回転するディスク16により生成されるエアベアリング上で「ピッチ」および「ロール」できるようにする。ディスクドライブ10は、旋回点41で剛性ベース12に回転可能に取り付けられた回転アクチュエータ組立体40も含む。アクチュエータ組立体40は、ベース12およびボイスコイル34に固定された磁石組立体42を含むボイスコイルモータ(VCM)アクチュエータである。制御回路(図示せず)によりエネルギー供給された場合、ボイスコイル43は移動し、それにより、取り付けられたアーム22および負荷ビーム組立体20と共にEブロック24を回転させ、読み取り/書き込みヘッド29をディスク上のデータトラックに位置決めする。トレース相互接続配列32が、一端部において読み取り/書き込みヘッド29に接続し、他端部において、Eブロック24の片側に固定された電気モジュールまたはチップ50内に含まれる読み取り/書き込み回路に接続する。チップ50は、読み取り前置増幅器および書き込みドライバ回路を含む。
【0011】
図2は、スライダ28の拡大端面図および図1の方向2−2におけるディスク16の断面である。ディスク16は、ディスク基板上に形成された「軟磁性」、すなわち比較的保磁度の低い透磁性下層(SUL)上の垂直磁気データ記録層(RL)を含む。スライダ28は、屈曲部30に取り付けられ、ディスク16上のRLに面するエアベアリング面(ABS)27と、ABS27に対してほぼ直交する端面または後縁面25とを有する。ABS27は、回転するディスク16からの空気流に、ディスク16の表面のかなり近傍に、または表面に接触間近の所にスライダ28を支持する空気のベアリングを生成する。読み取り/書き込みヘッド29は、スライダ28の後縁面25上に配置される一連の薄膜として形成される。通常、アルミナ等の絶縁材料の層が、読み取り/書き込みヘッド29上に配置され、スライダ28の外面として機能する。読み取り/書き込みヘッド29は、薄膜読み取りヘッド60、通常は磁気抵抗読み取りヘッドと、導電性コイル63を含む書き込みヘッド62とを含む。読み取りヘッド60は、スライダ28の後縁面25上の端子パッド70、71に接続され、書き込みヘッド62のコイル69は、スライダ28の後縁面25上の端子パッド72、73に接続される。端子パッド70、71および72、73は、屈曲部30上のトレース配列32に接続し、チップ50(図1)内の読み取り前置増幅器および書き込みドライバに電気的に接続する。
【0012】
図3Aは、図2の方向3A−3Aにおける図であり、ディスク16から見た読み取り/書き込みヘッド29の端部を示す。読み取り/書き込みヘッド29は、スライダ28の後縁面25上に堆積し、リソグラフィによりパターニングされた一連の薄膜として形成されるシールドS1、S2を備えた読み取りヘッド60および書き込みヘッド62を含み、読み取りヘッドおよびシールドの膜が最初に堆積し、書き込みヘッドの膜は読み取りヘッドおよびシールドの上に堆積する。一連の薄膜が、薄膜磁気記録ヘッド組み立ての分野において周知の薄膜堆積およびパターニング技法を使用して堆積し、リソグラフィパターニングされる。書き込みヘッド62は、垂直磁気書き込み極WP64を含み、後縁シールド68および/または側部シールド67も含み得る。読み取りヘッド60は、2つの磁気シールドS1とS2との間に配置され、第1のシールドS1は後縁面25上に配置される。シールドS1、S2は、NiFeのような透磁性材料で形成され、読み取りヘッド60への電気リードとしても機能可能なように導電性を有する。別個の電気リードを使用してもよく、この場合、読み取りヘッド60は、シールドS1、S2に接触した、タンタル、金、または同等の導電性リード材料層に接触して形成される。
【0013】
書き込みヘッド62は、垂直書き込みヘッドを有し、磁気書き込み磁極WP64および磁束戻り磁極65を含む。WP64の先端は一般に、オプションの側部シールド67および後縁シールド68によりABSにおいて囲まれ得る。後縁シールド68および側部シールド67を接続して、ラップアラウンドシールド(WAS)を形成し得る。WASについては、本願と同じ譲受人に譲渡された(特許文献1)における従来の垂直記録ヘッドのシールドとして詳細に説明されている。WASは、非磁性ギャップ材料によりWP64の先端から離間され、書き込み場の角度を変更し、書き込みの時点での書き込み場の勾配を改良すると共に、書き込み中のトラックから離れたディスクの領域において書き込み場をシールドもする。読み取りヘッド60のシールドS1、S2およびWP64の先端のシールド67、68は、透磁性材料で作られる。アルミナ(Al)のような絶縁材料の層が書き込みヘッド62上に堆積し、外面26になる。断面方向でのWP64の先端および読み取りヘッド60の幅は一般に、ディスク16上のデータトラックのトラック幅(TW)に対応する。
【0014】
図3Bは、垂直書き込みヘッド62を示すスライダ28の部分および垂直磁気記録ディスク16の部分の断面図である。書き込みヘッド62は、主磁極63、磁束戻り磁極65、主磁極63および磁束戻り磁極65を接続するヨークスタッド68で構成されるヨーク、ならびにヨークスタッド68に巻かれた断面として示される薄膜「パンケーキ」コイル69を含む。戻り磁極65およびヨークスタッド68は、通常は電気メッキにより形成される、NiFe、CoFe、およびNiFeCoの合金等の軟らかい強磁性材料で形成される。図3Bの書き込みヘッド62は、オプションのWAS(図3A)なしで示される。コイル69は、スライダ28の外面26上の端子72、73(図2)に接続される。書き込み磁極(WP)64は主磁極63の部分であり、ディスク16の表面に面した磁極先端を有する。WP64は、通常はスパッタ堆積により形成される、高モーメントCoFe合金等の高モーメント材料で形成され、積層構造であり得る。薄膜コイル69を通る書き込み電流は、WP64から、RLを通過し(WP64の下のRLの領域を磁化し)、SULにより提供される磁束戻り路を通り、戻り磁極65に戻る磁場を誘導する(破線90で示される)。スライダ28は、ディスク16が書き込みヘッド62を超えて矢印92で示される方向に移動する際に、ディスク16の表面の上方に支持されるエアベアリング面(ABS)27を有する。RLは、磁極先端64に隣接するデータを表す垂直に記録または磁化された領域を有して示される。先行領域は、RL内の矢印で表されるように、予め記録されたランダムな磁化方向を有して示される。磁気転移は、2つの磁気シールドS1、S2の間に配置された読み取りヘッド60により記録ビットとして検出可能である。書き込みコイル69は、本質的に単層としてスライダの後縁端部に堆積しパターニングされ、したがって、すべてのコイルの巻きがほぼ同じ平面にあるため、「パンケーキ」コイルと呼ばれる。チップ50(図1)内の書き込みドライバからの書き込み電流が、コイル69に一方向に、例えば、図3Bでは、ドットを有する上部コイルセクション69では紙面から出て、Xを有する下部コイルセクション69では紙面内に入るように向けられる場合、WP64の先端の下のRLの領域は一方向、下、すなわち図3Bのディスク内に磁化される。書き込みドライバがコイル69への書き込み電流の方向を切り替えた場合、WP64の先端の下のRLの領域は、逆方向に、すなわち上、すなわち図3Bのディスクから出る方向に磁化される。
【0015】
本発明では、電気強化回路がスライダ本体上に配置されて、電流切り替え時の書き込み電流のオーバーシュートを増大させる。これは、書き込み極の磁化反転速度を増大させる。コンデンサおよび抵抗等の受動電気構成要素をスライダ本体上に組み立てられることが分かっている。しかし、これら構成要素は、通常、読み取りヘッドおよび書き込みヘッドが組み立てられた後、読み取りヘッドおよび書き込みヘッドの組み立てとは別個に組み立てられ、通常、スライダ本体の外面上に配置される。(特許文献2)および(特許文献3)には、このような受動構成要素を有するスライダが記載されている。
【0016】
図4は、強化コンデンサCの形態の電気強化回路と、スライダ28上の書き込みヘッド端子72、73の間に配置されたオプションの強化抵抗Rとを示す。書き込みヘッド62は、抵抗RおよびインダクタンスLを有するコイル69を有するものとして示される。書き込みドライバ回路は、スライダから離れて、通常はEブロック24(図1)上に配置されたチップ50(図1)の読み取り/書き込み集積回路内にある。書き込みドライバは、電圧Vdriveで動作し、それぞれ抵抗RWD/2を有する2つの抵抗により表される抵抗RWDを有する。書き込みドライバは、一体型リードサスペンション(ILS)上の相互接続線を介し、端子72、73を介して書き込みヘッド62の書き込みコイル69に接続される。データを書き込むには、書き込み電流Iは方向を切り替えて、書き込み極64の磁化を反転させる。
【0017】
=0、かつR<<10Ωの場合の電流(I)応答を求めるラプラス方程式は、図13の式(1)に表される。式(1)に図13の第1の条件を適用すると式(2)となる。
【0018】
フロントエンドシステムの電流応答(I(s))が図13の式(1)のように記述され、一般化減衰定数α、共振周波数ωを使用し再形成することができる。強化静電容量Cを増大させることにより、減衰定数は低減し、それにより、書き込み電流のオーバーシュートが増大する。典型的な値のインダクタンス(L=0.5nH)、終端(RWD=50Ω)を使用して、追加静電容量Cは、約10%〜20%の範囲内でオーバーシュートをかなり増大させることができる(それぞれ、α=15.4×10/s、9.5×10/s、C=0.65、1.05pF)。図5は、Cの値が異なる場合、ひいては減衰定数αの値が異なる場合のIの時間領域応答を示す。曲線Aは、強化コンデンサCがない場合であり、曲線Bは、Cが0.65pFの場合であり、曲線Cは、Cが1.05pFの場合である。オーバーシュートを有するシステムの応答(曲線BおよびC)は、書き込み磁極内の磁化反転を支援することが望ましい。
【0019】
図13の式(2)中には、強化抵抗Rがない。しかし、追加されるオプションの直列強化抵抗Rを使用して、減衰を調整し、それにより、切り替え時の書き込み電流のオーバーシュート量(強化)を調整することができる。電流(I)応答のRを含むラプラス方程式は、図13の式(3)のように表される。式(3)に図13の第2の条件を適用すると式(4)となる。
【0020】
強化抵抗Rおよび静電容量Cの値を調整することにより、より大きな程度の減衰(時間定数)を達成することができる。したがって、所与のコンデンサのオーバーシュート量を低減できる(下げられる)ように、R抵抗を増大させることができる。最終的に、R値が大きい場合(R>>RWD)、Cからのオーバーシュート量は極わずかである。
【0021】
本発明では、強化コンデンサおよびオプションの強化抵抗は、スライダ本体上に別個に組み立てられず、読み取りヘッドおよび読み取りヘッドシールドの形成に使用されるプロセスと同じプロセスの一環として形成される。強化コンデンサの蓄電板は、読み取りヘッドシールドS1およびS2と同時に、シールドS1およびS2と同じ材料で形成される。蓄電板の間の誘電材料は、読み取りヘッドを囲む絶縁材料と同時に、その絶縁材料と同じ材料で堆積する。オプションの強化抵抗は、従来の読み取りヘッドを構成する積層と同時に、その積層と同じ材料で形成される。
【0022】
図6A〜図6Cから図10A〜図10Cは、読み取りヘッドおよび読み取りヘッドシールドを形成する従来のプロセスを使用して強化コンデンサおよび強化抵抗を同時に形成するプロセスステップを示す。図11Aおよび図11Bから図12Aおよび図12Bは、書き込みヘッドヨークおよびコイルを形成する従来のプロセスと同時に、強化コンデンサへの電気接続を形成するプロセスステップを示す。図6A〜図12Aのそれぞれは、プロセスの様々な段階でのスライダ28(図2)の後縁面25の図であり、図6B〜図12Bのそれぞれは、端子パッド領域を通る図6A〜図12Aの断面図であり、図6C〜図10Cのそれぞれは、ヘッド領域を通る図6A〜図10Aの断面図である。
【0023】
図6A〜図6Cは、薄膜の堆積、スライダ層S1のパターニングおよび平坦化後の構造を示す。S1の材料は、通常、パーマロイ(Ni80Fe20)のような導電透磁材料であり、通常は約1ミクロンの厚さまでスライダ28の表面25上のフォトレジストマスクを通して電気メッキされる。読み取りヘッドを形成する従来のプロセスでは、S1材料の層は、読み取りヘッド領域100を形成するように堆積する。しかし、本発明では、S1材料の層は、ヘッド領域100がパターニングされるのと同時に、パッド領域200(第1および第2のパッド領域またはセクション202、204)を形成するようにも堆積する。次に、絶縁材料、通常はアルミナ(Al)が、S1材料が堆積していない表面25の領域内に堆積し、次に、構造が平坦化される。その結果は、ヘッド領域100内の表面25上の下部シールドS1(図6C)および各パッドセクション202、204内の表面25上にS1材料で形成された下部蓄電板210、220である(図6B)。下部蓄電板210、220は、2つのパッドセクション202、204の間の領域にある絶縁材料230により互いに離間され電気的に分離される。
【0024】
図7A〜図7Cは、読み取りヘッドを構成する薄膜積層232が図6A〜図6Cの平坦化構造上の一連の薄膜として堆積した後の構造を示す。積層232は、巨大MR(GMR)スピンバルブまたはトンネリングMR(TMR)読み取りヘッド等の従来の磁気抵抗(MR)読み取りヘッドを構成する薄膜を含む。積層232内の個々の層は通常、S1層上の1つまたは複数のシード層と、IrMnまたはNiMn等の反強磁性層と、ピン止め強磁性層と、通常、GMRの読み取りヘッドの場合にはCuであり、TMR読み取りヘッドの場合にはMgOである非磁性スペーサ層と、自由強磁性層と、通常、Ta、Ru、またはTaおよびRuの複数層であるキャップ層とを含む。ピン止め強磁性層および自由強磁性層は通常、Ni、Co、およびFeのうちの2つ以上を含む合金で形成される。積層232の総厚は約25nm〜35nmである。
【0025】
図8A〜図8Cは、薄膜積層232(図8C)がリソグラフィパターニングされ、次に、誘電材料、通常はアルミナが充填された後の構造を示す。読み取りヘッドを形成する従来のプロセスでは、薄膜積層232は、ヘッド領域100内に読み取りヘッドのストライプ高さ(SH)を確定するようにリソグラフィパターニングされる。しかし、本発明では、薄膜積層232も、読み取りヘッドのSHおよび導電性ストリップ234の形状が同じプロセスステップで確定されるように、第1および第2の蓄電板210、220のそれぞれを接続する導電性ストリップ234を形成するようにリソグラフィパターニングされる。ストリップ234は、完成した構造において強化抵抗Rとして機能する。ストリップ234の幅および長さは、パターニング前に、Rの所望の抵抗値および積層232の既知の電気抵抗に基づいて選択される。次に、絶縁材料、通常、アルミナが、積層232の材料が除去された領域内に堆積し、次に、構造が平坦化される。これは、絶縁材料で囲まれた薄膜積層232の読み取りヘッド部分を残す(図8C)。これは、導電性ストリップ234により電気的に接続され、絶縁材料212、222で覆われ、コンデンサの誘電材料として機能する第1および第2の蓄電板210、220も残す(図8B)。
【0026】
図9A〜図9Cでは、パッドセクション202、204は保護レジストで覆われ、その間、ヘッド領域100内の薄膜積層が、読み取りヘッド領域100内のS1層上に読み取りヘッド60のTWを確定するようにパターニングされる(図9C)。読み取りヘッド側部領域60a、60bも通常、形成されて、読み取りヘッド60の自由強磁性層を強バイアスする強磁性材料を形成する。
【0027】
図10A〜図10Cは、薄膜の堆積、上部または第2のシールド層S2のパターニングおよび平坦化後の図9A〜図9Cの構造を示す。S2の材料は、通常、パーマロイのような導電透磁性材料であり、通常、約0.5ミクロン〜1ミクロンの厚さまで、図9Aに示す構造の平坦化構造上にフォトレジストマスクを通して電気メッキされる。読み取りヘッドを形成する従来のプロセスでは、フォトレジストマスクは、S2の形状(図10C)を確定して、S1とS2との間に読み取りヘッド60を完成させる。しかし、本発明では、フォトレジストマスクは、S2材料が電気メッキされるとき、S2がヘッド領域100内に形成されるのと同時に上部蓄電板214、224が形成されるように、各誘電層212、214上に上部蓄電板214、224および下部蓄電板210、220も確定する。上部蓄電板214、224の面積は、パターニング前に、強化静電容量Cの所望の値ならびに誘電層212、214の既知の厚さおよび透磁性に基づいて選択される。直列になった2つのコンデンサC1およびC2がある実施形態では、コンデンサが等しい静電容量値を有するように選択された場合、各コンデンサは、端子72、73(図4)にわたる等価静電容量がCであるように、静電容量2Cを有する。S2材料層の堆積およびパターニング後、結果は、ヘッド領域100内のS1とS2との間に完成した読み取りヘッド60(図10C)および各パッドセクション202、204内にあり、導電性ストリップ234の形態でRにより接続されたコンデンサC1、C2である(図10B)。
【0028】
読み取りヘッドおよびシールドが完成した後、従来の読み取り/書き込みヘッドの組み立ては、コイル69およびヨーク(図3Bに示すように、主磁極63、書き込み極64、磁束戻り磁極65、および主磁極63および磁束戻り磁極65を接続するヨークスタッド68で構成される)を含む書き込みヘッドの組み立てに続く。図11Aおよび図11Bでは、書き込みヘッドヨークおよびコンデンサC1、C2上の接続スタッド216、226のそれぞれの部分は、一連の従来の堆積およびパターニングステップにおいて同時に組み立てられる。したがって、接続スタッド216、226は、ヨーク材料と同じ材料、通常、NiFeのような導電透磁性材料で形成することができる。アルミナのような追加の絶縁材料が、次に、堆積し、平坦化されて、接続スタッド216、226と下にあるコンデンサC1、C2との間の領域を充填する。
【0029】
図12Aおよび図12Bでは、導電性材料、通常、Cuが図11Aおよび図11Bの構造に堆積し、パターニングされて、書き込みコイル69、端子72、73、および端子72、73をコイル69に接続するリード72a、73aを形成する。図12Bは、2つのパッドセクション202、204の断面図を示す。書き込み電流が書き込みドライバ(図4)からコイル69に向けられた場合、書き込み電流は、一方の端子72からリード72a、コイル69、リード73aを通り、そして再び他方の端子73に至る。端子73からコンデンサC1(静電容量2Cを有する)、抵抗Rを有するストリップ234をわたってコンデンサC2(静電容量2Cを有する)そして端子72までの導電路もある。
【0030】
図6A〜図6Cから図10A〜図10Cおよび図11A、図11Bから図12A、図12Bは、強化コンデンサおよびオプションの強化抵抗を形成するプロセスステップを示す。しかし、強化コンデンサは、強化抵抗の組み立てのないほぼ同じプロセスステップで組み立てることができる。強化抵抗なしで強化コンデンサを組み立てるには、図6Aおよび図6Bに示されるプロセスステップは、S1材料が第1のパッド領域202と第2のパッド領域204との間に導電路を形成するように、下部蓄電板210、220を、絶縁分離領域230なしで単一の板としてパターニングすることにより変更される。その場合、図8Aおよび図8Bにおいて、導電性ストリップ234は形成されない。次に、プロセスは図9A〜図9C、図10A〜図10C、図11Aおよび図11B、ならびに図12Aおよび図12Bに示すように続く。次に、完成した構造は、絶縁領域230がなく、導電性ストリップ234がなく、下部蓄電板210、220が単一の共通下部蓄電板を形成することを除き、図12Bに示すようなものである。C1からC2への電気接続は、S1材料で形成された導電性共通下部蓄電板を通してなされる。
【0031】
本発明について、好ましい実施形態を参照して特に図示し説明したが、本発明の主旨および範囲から逸脱せずに、形態および詳細の様々な変更を行い得ることが当業者には理解される。したがって、開示される本発明は単なる例示としてみなされるべきであり、添付の特許請求の範囲において指定される範囲のみにおいて限定されるべきである。
【符号の説明】
【0032】
10 ハードディスクドライブ
12 剛性ベース
14 スピンドル
16 ディスク
17 湾曲矢印
20 負荷ビーム組立体
22 アーム
24 Eブロック
25 後縁面
26 外面
27 エアベアリング面
28 スライダ
29 磁気記録読み取り/書き込みヘッド
30 屈曲部
32 導電性相互接続トレース配列
40 回転アクチュエータ組立体
41 旋回点
42 磁石組立体
43 ボイスコイル
50 チップ
60 読み取りヘッド
60a、60b 読み取りヘッド側部領域
62 書き込みヘッド
63 主磁極
64 書き込み磁極
65 磁束戻り磁極
67 側部シールド
68 後縁シールド、ヨークスタッド
69 コイル
70、71、72、73 端子パッド
72a、73a リード
90 破線
92 矢印
100 読み取りヘッド領域
200 パッド領域
202 第1のパッド領域
204 第2のパッド領域
210、220 下部蓄電板
212、222、230 絶縁材料
214、224 上部蓄電板
216、226 接続スタッド
232 薄膜積層
234 導電性ストリップ
S1、S2 磁気シールド。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
磁気記録ディスクの読み取り/書き込みヘッドのヘッドキャリアであって、
ヘッド領域ならびに第1および第2のパッド領域を有するほぼ平坦な表面であるキャリア基板と、
前記ヘッド領域および前記第1及び第2のパッド領域の上に設けられ、導電透磁性材料の第1のシールド層と、
前記第1のシールド層の上に設けられた誘電材料層と、
前記誘電材料層の上に設けられた第2のシールド層と、
前記第1のパッド領域内の前記第2のシールド層に接続された第1の導電性端子と、
前記第2のパッド領域内の前記第2のシールド層に接続された第2の導電性端子と、
前記基板上に設けられ、前記第1の導電性端子に電気的に接続された第1の端部および前記第2の導電性端子に電気的に接続された第2の端部を有する導電性コイルを含む書き込みヘッドとを備えるヘッドキャリア。
【請求項2】
前記パッド領域内の前記第1のシールド層は、前記第1のパッド領域と前記第2のパッド領域との間に導電路を形成し、
前記第1のパッド領域内の前記第2のシールド層と前記第2のパッド領域内の第2のシールド層との間に電気絶縁材料を備える請求項1に記載のヘッドキャリア。
【請求項3】
前記第1のパッド領域内の前記第1および第2のシールド層と前記誘電材料層は、第1の電気静電容量C1を有し、
前記第2のパッド領域内の前記第1および第2のシールド層と前記誘電材料層は、第2の静電容量C2を有する請求項2に記載のヘッドキャリア。
【請求項4】
前記第1の端子と前記第2の端子との間の等価静電容量は、強化静電容量Cであり、C1およびC2のそれぞれは2Cにほぼ等しい請求項3に記載のヘッドキャリア。
【請求項5】
前記第1のパッド領域内の前記第1のシールド層と前記第2のパッド領域内の前記第1のシールド層との間に設けられた電気絶縁材料と、
前記第1のパッド領域内の前記第1のシールド層を前記第2のパッド領域内の前記第1のシールド層に相互接続する導電性ストリップと、
前記第1のパッド領域内の前記第2のシールド層と前記第2のパッド領域内の前記第2のシールド層との間に設けられた電気絶縁材料とを備える請求項1に記載のヘッドキャリア。
【請求項6】
前記ヘッド領域内の前記第1のシールド層および前記第1および第2のパッド領域内の前記第1のシールド層上の読み取りヘッド積層をさらに備え、
前記ヘッド領域内の前記読み取りヘッド積層は、前記第1および第2のパッド領域内の前記読み取りヘッド積層とほぼ同一平面にあり、
前記第1および第2のパッド領域内の前記読み取りヘッド積層は、前記第1のパッド領域内の前記第1のシールド層を前記第2のパッド領域内の前記第1のシールド層に相互接続する前記導電性ストリップを形成する請求項5に記載のヘッドキャリア。
【請求項7】
前記第1のパッド領域内の前記第1および第2のシールド層ならびに誘電層は、第1の電気静電容量C1を有し、
前記第2のパッド領域内の前記第1および第2のシールド層ならびに誘電層は、第2の静電容量C2を有し、
前記ストリップは電気抵抗Rを有する、請求項5に記載のヘッドキャリア。
【請求項8】
前記第1の端子と前記第2の端子との間の等価静電容量は強化静電容量Cであり、
C1およびC2のそれぞれは2Cにほぼ等しい請求項7に記載のヘッドキャリア。
【請求項9】
磁気記録ディスクドライブの読み取り/書き込みヘッドのヘッドキャリアであって、
第1および第2のパッド領域を有するキャリア基板と、
前記第1及び第2のパッド領域内の上に設けられた導電透磁性材料の第1のシールド層と、
前記第1のシールド層の上に設けられた誘電材料層と、
前記誘電材料層の上に設けられた導電透磁性材料の第2のシールド層と、
前記第1のパッド領域内の前記第2のシールド層に接続された第1の導電性端子と、
前記第2のパッド領域内の前記第2のシールド層に接続された第2の導電性端子と、
前記キャリア基板上に設けられ、前記第1の端子に電気的に接続された第1の端部および前記第2の端子に電気的に接続された第2の端部を有する導電性コイルを含む書き込みヘッドとを備え、
前記第1のパッド領域内の前記第1および第2のシールド層ならびに前記誘電材料層は第1の電気静電容量C1を有し、前記第2のパッド領域内の前記第1および第2のシールド層ならびに前記誘電材料層は第2の静電容量C2を有するヘッドキャリア。
【請求項10】
前記パッド領域内の前記第1のシールド層は、前記第1のパッド領域と前記第2のパッド領域との間に導電路を形成し、
前記第1のパッド領域内の前記第2のシールド層と前記第2のパッド領域内の前記第2のシールド層との間に電気絶縁材料を備える請求項9に記載のヘッドキャリア。
【請求項11】
前記第1の端子と前記第2の端子との間の等価静電容量は強化静電容量Cであり、
C1およびC2のそれぞれは2Cにほぼ等しい請求項9に記載のヘッドキャリア。
【請求項12】
前記第1および第2の端子は、電圧Vおよび抵抗RWDを有する書き込みドライバに接続して、書き込み電流を前記書き込みヘッドに供給するように構成され、
前記書き込みヘッドはインダクタンスLおよび抵抗Rを有し、
前記書き込みヘッドは、減衰定数α=1/(2RWD)を有する書き込み電流応答を有する請求項4または請求項11に記載のヘッドキャリア。
【請求項13】
前記第1のパッド領域内の前記第1のシールド層と前記第2のパッド領域内の第1のシールド層との間の電気絶縁材料と、
電気抵抗Rを有し、第1のパッド領域内の前記第1のシールド層を前記第2のパッド領域内の前記第1のシールド層に相互接続する導電性ストリップと、
前記第1のパッド領域内の前記第2のシールド層と前記第2のパッド領域内の前記第2のシールド層との間の電気絶縁材料とを備える請求項9に記載のヘッドキャリア。
【請求項14】
前記第1の端子と前記第2の端子との間の等価静電容量は強化静電容量Cであり、
C1およびC2のそれぞれは2Cにほぼ等しい、請求項13に記載のヘッドキャリア。
【請求項15】
前記第1および第2の端子は、電圧Vおよび抵抗RWDを有する書き込みドライバに接続して、書き込み電流を前記書き込みヘッドに供給するように構成され、
前記書き込みヘッドはインダクタンスLおよび抵抗Rを有し、前記書き込みヘッドは、減衰定数α=1/[2(RWD+R)C]を有する書き込み電流応答を有する、請求項8または請求項14に記載のヘッドキャリア。
【請求項16】
前記書き込みヘッドは、透磁性材料で形成されたヨークを含み、前記ヨークと同じ材料で形成された第1および第2の接続スタッドをさらに備え、
前記第1の接続スタッドは、前記第1のパッド領域内の前記導電性端子と前記第2のシールド層との間に配置され、
前記第2の接続スタッドは、前記第2のパッド領域内の前記第2の導電性端子と前記第2のシールド層との間に配置される請求項1または請求項9に記載のヘッドキャリア。

【図1】
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【図2】
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【図3A】
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【図3B】
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【図4】
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【図5】
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【図6A】
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【図6B】
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【図6C】
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【図7A】
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【図7B】
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【図7C】
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【図8A】
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【図8B】
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【図8C】
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【図9A】
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【図9B】
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【図9C】
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【図10A】
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【図10B】
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【図10C】
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【図11A】
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【図11B】
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【図12A】
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【図12B】
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【図13】
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【公開番号】特開2011−100534(P2011−100534A)
【公開日】平成23年5月19日(2011.5.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−235214(P2010−235214)
【出願日】平成22年10月20日(2010.10.20)
【出願人】(503116280)ヒタチグローバルストレージテクノロジーズネザーランドビーブイ (1,121)
【Fターム(参考)】