説明

ベルトパーティション装置

【課題】 製造が容易なベルトパーティション装置を提供する。
【解決手段】 仕切り用のベルト6と、ベルト6が引き出し可能に収納されるケース2とを備え、ケース2は、ベルト6の引出し口が設けられる筒形状の周壁部22を備え、周壁部22は、周壁部22を軸方向に沿って2分割する2つの側壁部23、23で構成され、側壁部23、23を連結することにより、周壁部22を形成可能であることを特徴とするベルトパーティション装置1。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、仕切り用ベルトをケースから引き出して係止することにより、ベルトを架設して、歩行者の通行規制等を行うベルトパーティション装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来のベルトパーティション装置101を、図9に示す。このベルトパーティション装置101は、壁面固定型であり、仕切り用のベルト106と、ベルト106が引き出し可能に収納されるケース102と、ケース102を支持するケース支持具104と、ベルト106の先端部に取着された被係止部107と、被係止部107が係止される係止部材108とを備えている。
【0003】
そして、ケース支持具104と係止部材108とを、互いに対向するように壁面に固定し、ケース102からベルト106を引き出して、被係止部107を係止部材108に係止することにより、ベルト106を架設して、例えば休止中のレジへの進入を規制する等、歩行者の通行規制等を行っている。
【0004】
このベルトパーティション装置101のケース102は、ベルト106の引出し口が設けられた周壁部102aと、周壁部102aの上端開口部を閉塞する蓋部102bと、周壁部102aの下端開口部を閉塞する底部102cとを備えて構成され、周壁部102aは円筒形状に一体的に形成されている。
【0005】
なお、ケースが分割されて形成されたベルトパーティション装置として、下記特許文献1に記載された仕切り用支柱がある。しかし、この仕切り用支柱は、ケースの外周面に内部の幅が広くなった掛止溝が径方向に周設され、ケースが掛止溝の位置で上下に分割されており、上下の噛み合わせ部を接着することによりケースを組み立てられるようにして、掛止溝を形成し易くしたものである(下記特許文献1の段落「0016」「0017」参照)。
【0006】
したがって、そもそもかかる掛止溝を有さない本発明のベルトパーティション装置とは、分割の目的及び効果が異なるのみならず、分割方向が異なるものであるから、下記特許文献1は本発明の特許性に影響を与えるものではない。
【特許文献1】特開平11−13031号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
従来のベルトパーティション装置101は、周壁部102aが一体的な筒形状に形成されているため、周壁部102aを金属製とした場合には、後加工となるベルト106の引出し口の形成加工が容易でなく、製造が容易でないという問題があった。また、従来のベルトパーティション装置101は、周壁部102aがスチール製であるのが一般的であるが、これを合成樹脂製とすることにより軽量化でき、落下時の衝撃を少なくすることができる。しかし、周壁部102aを合成樹脂製とした場合も、周壁部102aを筒形状に一体形成するのは、型の都合上容易でなく、製造が容易でないという問題があった。
【0008】
この発明は、上述した問題を解決するものであり、製造が容易なベルトパーティション装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明のベルトパーティション装置は、仕切り用のベルトと、前記ベルトが引き出し可能に収納されるケースとを備え、前記ケースは、前記ベルトの引出し口が設けられる筒形状の周壁部を備え、前記周壁部が、前記周壁部を軸方向に略沿って分割する複数の側壁部で構成され、前記複数の側壁部を連結することにより前記周壁部を形成可能であることを特徴とする。
【0010】
ここで、前記各側壁部に係合部が形成され、前記各係合部は、前記引出し口を有する引出し口部材を取着可能で、かつ、前記係合部により形成される欠落部を閉塞する閉塞部材を取着可能に、構成されていることが好ましい。
【0011】
また、前記ベルトの先端部に設けられた被係止部と、前記被係止部を係止可能な係止部材とを備え、前記各側壁部に係合部が形成され、前記各係合部は、前記引出し口を有する引出し口部材を取着可能で、かつ、前記係止部材を取着可能に、構成されていることとしてもよい。そして、その場合には、前記各係合部は、さらに、前記係合部により形成される欠落部を閉塞する閉塞部材を取着可能に、構成されていることが好ましい。
【発明の効果】
【0012】
本発明のベルトパーティション装置は、周壁部を軸方向に略沿って分割する複数の側壁部で周壁部が構成されて、それら複数の側壁部を連結することにより周壁部を形成可能であるので、一体的な筒形状の周壁部を製造する必要がなく、筒形を軸方向に略沿って分割した形状の側壁部を製造すればよいこととなり、合成樹脂製の場合には、型の都合上、筒形状の場合に比して製造容易となり、金属製の場合も、引出し口の形成加工が容易となって、製造容易となる。
【0013】
また、各側壁部に係合部を形成して、各係合部を、引出し口を有する引出し口部材を取着可能で、かつ、係合部によって形成される欠落部を閉塞する閉塞部材を取着可能とすれば、引出し口が設けられる側か否かを問わず、各側壁部を同一形状とすることができ、製造効率が向上する。
【0014】
また、各側壁部に係合部を形成して、各係合部を、引出し口を有する引出し口部材を取着可能で、かつ、ベルトの先端部の被係止部を係止可能な係止部材を取着可能としても、各側壁部を同一形状とすることができ、製造効率が向上する。そして、さらに、各係合部を、係合部によって形成される欠落部を閉塞する閉塞部材を取着可能に構成すれば、係止部材と閉塞部材とを交換できるので、使用態様によってベルトパーティション装置の形態を変更することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
【0016】
図1〜図3に示すように、ベルトパーティション装置1は、仕切り用のベルト6、ベルト6が引出し可能に収納されるケース2、ベルト6をケース2内に巻き取るベルト巻取り部5、ベルト6の先端部61に取着された被係止部7、被係止部7が係止される係止部材8、ケース2を支持するケース支持具4、ケース2内を軸方向に貫通するボルト31、ボルト31の先端部に螺着されるナット32、及び、ナット32を覆うナットキャップ33を備えて構成されている。
【0017】
ケース2は、円筒形状の周壁部22と、周壁部22の上端開口部に嵌合される蓋部21と、周壁部22の下端開口部に嵌合される底部24とから構成されて、上下が略閉塞された円筒形状をなしている。周壁部22、蓋部21、及び、底部24は、合成樹脂製である。
【0018】
周壁部22は、図2に示すように、周壁部22を軸方向に沿って2等分する2つの側壁部23、23で構成されている。各側壁部23は、嵌合部23aと被嵌合部23bとを備えており、一方の側壁部23の嵌合部23aが、他方の側壁部23の被嵌合部23bに嵌合されることにより、側壁部23、23が連結されて、周壁部22が形成される。各側壁部23には、側壁部23の下端に至る欠落部20を形成する係合部29が設けられている。係合部29には、係合突部29aが長手方向に沿って形成されている。
【0019】
一方の側壁部23の係合部29には、引出し口部材26が取着されている。引出し口部材26は、図4に示すように、被係止部7が収納される収納部27と、収納部27の背面側に形成された係合板部28とから構成され、収納部27と係合板部28とを貫通するスリット状の引出し口25を有している。収納部27は、ケース2外方に向かって開放された略箱形状をなしている。係合板部28には、長手方向に沿った両側に、係合部29の係合突部29aと係合する係合溝28aが形成されて、係合板部28が係合部29に下方から差し込まれることにより、引出し口部材26が係合部29に取着される。
【0020】
他方の側壁部23の係合部29には、閉塞部材30が取着されている。閉塞部材30には、長手方向に沿った両側に、係合部29の係合突部29aと係合する係合溝30aが形成され、閉塞部材30が係合部29に下方から差し込まれることにより、係合部29によって形成される欠落部20が閉塞される。
【0021】
蓋部21は平面視において円形状で、中心部に円筒状の軸部21a(図3参照)が下方に向けて突設されている。軸部21a内の孔21cは、蓋部21の上面まで貫通され、孔1cの上端開口部の両側には、キャップ差込孔21dが形成されている。また、蓋部21には、周縁部に嵌合部21bが形成されている。嵌合部21bは、周壁部22の上端部に形成された上端被嵌合部23cに嵌合される。
【0022】
底部24は平面視において円形状で、中心部に円筒状の軸部24aが上方に向けて突設されている。軸部24a内の孔24eは、底部24の下面まで貫通されている。また、底部24には、軸部24aから周縁部まで四方に支持部24bが延設されており、周縁部に嵌合部24cが形成されている。嵌合部24cは、周壁部22の下端部に形成された下端被嵌合部23dに嵌合される。
【0023】
ベルト巻取り部5は、ゼンマイバネ53と、ゼンマイバネ53が収納される円形蓋状のゼンマイバネ収納部52と、ゼンマイバネ収納部52の中心部から上方に向けて突設されて、軸部21a(図3参照)に当接する軸部51とを備えて構成される。
【0024】
ゼンマイバネ53は、金属製で、底部24の支持部24bに支持され、中心側端部53aが軸部24aに設けられたスリット24dに係止され、外側端部53bがゼンマイバネ収納部52に設けられた係止部52aに係止されて、ベルト6の巻取り方向に付勢された状態で、ゼンマイバネ収納部52に収納される。
【0025】
軸部51は、外側筒部51aと、外側筒部51a内に設けられた内側筒部51bとから構成されている。外側筒部51aは、軸方向に沿ってスリット51dが形成された略円筒形状をなし、内側筒部51bは円筒形状をなし、内側筒部51b内の孔51cは、ゼンマイバネ収納部52の下面まで貫通されている。
【0026】
ベルト6は、ナイロン製やポリエステル製等の布を帯状としたもので、引出し口25に挿通され、基端部62は、縫着または接着により輪状とされて、外側筒部51aと内側筒部51bとの間に差し込まれ、基端部62に続く部分がスリット51dから引き出される。
【0027】
ベルト6の先端部61には、被係止部7が固定されている。被係止部7は、合成樹脂製で柱状をなしており、収納部27内に収納可能な大きさとされている。
【0028】
係止部材8は、合成樹脂製で、図1、図2及び図5に示すように、固定部81と、固定部81から前側に延設された支持部82とを備えている。なお、係止部材8については、係止部材8を固定する壁面W1等に向かう方向を後方とし、その反対方向を前方とする。固定部81内には、複数の板状の磁石と複数の鉄製板とが交互に並列配置されており、鉄製板は、図2の符号83で示すように、後端が固定部81の後面に露出した状態とされ、その露出部分はシール84で覆われている。また、固定部81の後部は上下に延設されて、その上下の延設部分にそれぞれビス孔85が形成されている。支持部82は、固定部81の前壁ともなる後壁82aと、左右の側壁82b、82bと、下壁82cとから構成される。そして、側壁82b、82b間の間隔は、前端部では被係止部7の最大横幅より小さくされ、前端部より後の部分では被係止部7の最大横幅より若干大きくされて、被係止部7が支持部82内に上方から収納されるとともに、収納された被係止部7が前方に抜脱しないように構成されている。
【0029】
ケース支持具4は、合成樹脂製で、図1〜図3に示すように、後壁部41と、左右の側壁部42、42と、上壁部43と、下壁部44とを備えて構成される。なお、ケース支持具4については、ケース支持具4を固定する壁面W2等に向かう方向を後方とし、その反対方向を前方とする。後壁部41の前側には磁石収納部46が設けられ、磁石収納部46内には、固定部81と同様に、複数の板状の磁石と複数の鉄製板とが交互に並列配置され、鉄製板は後端が後壁部41の後面に露出した状態とされ、その露出部分はシールで覆われている。また、後壁部41は上下に延設されて、その上下の延設部分にそれぞれビス孔45が形成されている。上壁部43には、ナット孔43aが形成され、ナット孔43aの両側にキャップ差込孔43bが形成されている。下壁部44には、ボルト孔44aが形成されている。上壁部43と下壁部44との間隔は、ケース2の高さと略同一とされ、ケース2が上壁部43と下壁部44との間に挟持されるようになっている。
【0030】
ナットキャップ33は、合成樹脂製で、平面視において円形状に形成され、下方に向かって2つの脚部33aが突設されている。
【0031】
次に、ベルトパーティション装置1の組み立て方の一例について説明する。なお、ベルトパーティション装置2の組み立て方は、ここで示す手順に限らない。
【0032】
まず、引出し口部材26及び閉塞部材30が取着されていない状態の側壁部23、23を連結して、引出し口部材26及び閉塞部材30を除いた状態の周壁部22を形成し、かかる周壁部22の上端開口部に蓋部21を嵌合し、一方の側壁部23の係合部29に閉塞部材30を取着する。そして、ベルト6を巻着したベルト巻取り部5を周壁部22内に収納するとともに、ベルト6が挿通され被係止部7が収納部27に収納された状態の引出し口部材26を、他方の側壁部23の係合部29に取着し、底部24を周壁部22の下端開口部に嵌合する。
【0033】
次に、ケース2を、ケース支持具4の上壁部43と下壁部44との間に挟持する。そして、孔21cの上端開口部がナット孔43a内に配置され、キャップ差込孔21d、21dとキャップ差込孔43b、43bとが合致し、孔24eの下端開口部がボルト孔44a内に配置されるように、ケース2を配置する。そして、ボルト31を、ボルト孔44aを介して孔24eに挿通し、孔51c及び孔21cを貫通させて、ナット孔43a内にボルト31の先端部を突出させ、ナット32をボルト31の先端部に螺着する。これにより、ケース2がケース支持具4から抜脱しなくなるとともに、ボルト31はベルト巻取り部5の回転軸をなすこととなる。そして、さらに、ナットキャップ33の脚部33a、33aを、キャップ差込孔21d、21dとキャップ差込孔43b、43bとにそれぞれ差し込んで、ナット32をナットキャップ33で覆うと、ケース2の回転が規制される。
【0034】
以上のように構成されたベルトパーティション装置1を使用するときは、ケース支持具4の後壁部41を、ビスにより壁面W2等に取着する。なお、壁面W2等が金属面であれば、ケース支持具4内の磁石により取着できる。そして、ケース支持具4と対向するように、係止部材8を壁面W1等に取着する。係止部材8の取着は、ケース支持具4と同様に、ビスまたは磁石により行える。
【0035】
かかる状態で、被係止部7を把持してベルト6を引っ張ると、ベルト6はゼンマイバネ53の付勢力に抗してケース2から引き出される。そして、被係止部7を係止部材8に係止すれば、図1のように、ベルト6がケース2と係止部材8との間に架設される。
【0036】
また、ベルト6を収納するときは、被係止部7を係止部材8から上方に引き抜けば、ゼンマイバネ53の付勢力によりゼンマイバネ収納部52と共に軸部51が回転し、ベルト6が軸部51に巻き取られてケース2内に収納され、被係止部7が、図1の2点鎖線7´で示すように収納部27内に収納される。
【0037】
また、ベルトパーティション装置1を分解するときは、ナットキャップ33を抜脱してナット32を外し、ボルト31を抜脱して、ケース2をケース支持具4から外す。そして、蓋部21、底部24、ベルト巻取り部5、引出し口部材26、閉塞部材30を、それぞれ抜脱して、側壁部23、23を分離すれば、ベルトパーティション装置1は分解される。
【0038】
このように、ベルトパーティション装置1は、周壁部22が軸方向に沿って2つの側壁部23、23に分解可能であり、側壁部23、23を連結することにより形成可能である。このため、一体的な筒形状の周壁部22を製造する必要がなく、筒形を軸方向に沿ったラインで分割した形状の側壁部23、23を製造すればよいこととなり、合成樹脂製の場合には、型の都合上、円筒形の場合に比して製造容易となり、金属製の場合でも、引出し口25の形成加工が容易となって、製造容易となる。なお、壁面W2等からの脱落を防止するための重量の軽減、及び、嵌合部23a等の形成の容易さという点からは、周壁部22を合成樹脂とすることが望ましい。
【0039】
また、ベルトパーティション装置1では、ベルト6の基端部62が軸部51に固着されていないので、基端部62を軸部51から抜脱することにより、ベルト6をベルト巻取り部5から取り外すことができる。そして、基端部62を引出し口25から引き抜けば、ベルト6が被係止部7と共に自由となり、ベルト6を被係止部7と共に交換することができる。さらに、被係止部7をベルト6から取外し可能とすれば、ベルト6のみの交換も可能となる。勿論、基端部62を軸部51に固着することとしてもよい。
【0040】
さらに、ベルトパーティション装置1では、引出し口25を直接側壁部23に形成するのではなく、各側壁部23に係合部29を形成しておき、一方の係合部29には引き出し口25を有する引出し口部材26を取着し、他方の係合部29には閉塞部材30を取着して欠落部20を閉塞することとしたので、引き出し口25が設けられる側の側壁部23と引き出し口25が設けられない側の側壁部23とを同一形状にでき、各側壁部23が同じ型で製造できるため、製造効率が向上する。
【0041】
次に、他の実施形態について説明する。なお、ベルトパーティション装置1と同一の構成要素については、同一の符号を用いて、その説明を省略する。
【0042】
図6に示すベルトパーティション装置201は、ポール型であり、一方の側壁部23の係合部29には引出し口部材26が取着されているが、他方の側壁部23の係合部29には、被係止部7を係止可能な係止部材202が取着されている。係止部材202は、図7に示すように、被係止部7を収納可能な支持部202aと、支持部202aの背面側に設けられる係合板部202bとから構成される。支持部202aは支持部82と略同形である。係合板部202bは係合板部28と略同形であるが、引出し口25は形成されていない。
【0043】
また、ベルトパーティション装置201では、ケース2の上端部にキャップ部203が冠着され、ケース2の下端部にポール連結部204が取着されている。そして、ポール連結部204にポール205が連結され、ポール205は台206に立設される。
【0044】
かかるベルトパーティション装置201では、ベルト6の先端部61に設けられた被係止部7を、他のベルトパーティション装置201の係止部材202に係止することにより、図6に示すように、ベルトパーティション装置201、201間にベルト6を架設することができる。
【0045】
さらに、図8に示すベルトパーティション装置301は、ポール型であって、周壁部22が、周壁部22を軸方向に沿って4等分する4つの側壁部302で構成され、4つの側壁部302を連結することにより、周壁部22を形成可能である。そして、各側壁部302に設けられた係合部29のうち、1つの係合部29には、引出し口部材26が取着されている(但し、図8では見えない位置にあるので、図示されていない。)が、他の3つの係合部29には、ベルトパーティション装置201と同じ係止部材202が取着されている。その他の部分は、ベルトパーティション装置201と同様に構成されている。
【0046】
かかるベルトパーティション装置301では、1つのベルトパーティション装置301を中心として、四方にそれぞれ他のベルトパーティション装置301を配置する。このとき、中心のベルトパーティション装置301の引出し口部材26と、他の1つのベルトパーティション装置301の係止部材202とを対向させ、中心のベルトパーティション装置301の各係止部材202と、他の3つのベルトパーティション装置301の引出し口部材26をそれぞれ対向させる。そして、中心のベルトパーティション装置301の被係止部7を、対向する他のベルトパーティション装置301の係止部材202に係止し、他の3つのベルトパーティション装置301の被係止部7を、それぞれ、中心のベルトパーティション装置301の対向する係止部材202に係止すれば、十文字形状にベルト6を架設することができる。なお、他のベルトパーティション装置301の代わりに、ベルトパーティション装置201を四方に配置してもよい。
【0047】
また、ベルトパーティション装置301において、引出し口部材26の反対側の係止部材202以外の2つの係止部材202を、閉塞部材30に交換すれば、ベルトパーティション装置301を、ベルトパーティション装置201と同形にすることもできる。
【0048】
このように、本発明のベルトパーティション装置は、係合部29に取着する部材を変えることにより使用態様に応じて種々の形態に変更することができ、また、壁面固定型かポール型かも問わない。
【0049】
また、周壁部22の分割数も2つや4つに限るものではない。また、各側壁部23等は周壁部22を等分するものでなくてもよいが、各側壁部23を同形にするためには、等分するものであることが望ましい。さらに、周壁部22の形状も円筒形状に限らず、横断面が多角形状の筒状であってもよい。すなわち、特許請求の範囲を逸脱しない範囲で、本発明は種々の構成を採り得る。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【図1】本発明の一実施形態に係るベルトパーティション装置の斜視図である。
【図2】図1のベルトパーティション装置の分解斜視図である。
【図3】ベルト、ゼンマイバネ等を省略した図1のベルトパーティション装置の要部縦断面図である。
【図4】(a)、(b)はそれぞれ異なる方向から見た図1のベルトパーティション装置の引出し口部材の斜視図である。
【図5】図1のベルトパーティション装置の係止部材の斜視図である。
【図6】本発明の他の実施形態に係るベルトパーティション装置の概略側面図である。
【図7】図6のベルトパーティション装置の係止部材の斜視図である。
【図8】本発明の更に他の実施形態に係るベルトパーティション装置の斜視図である。
【図9】従来のベルトパーティション装置の概略側面図である。
【符号の説明】
【0051】
1、201、301…ベルトパーティション装置
2…ケース
6…ベルト
7…被係止部
8、202…係止部材
20…欠落部
22…周壁部
25…引出し口
26…引出し口部材
29…係合部
30…閉塞部材
61…先端部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
仕切り用のベルトと、前記ベルトが引き出し可能に収納されるケースとを備え、
前記ケースは、前記ベルトの引出し口が設けられる筒形状の周壁部を備え、
前記周壁部が、前記周壁部を軸方向に略沿って分割する複数の側壁部で構成され、
前記複数の側壁部を連結することにより前記周壁部を形成可能である
ことを特徴とするベルトパーティション装置。
【請求項2】
前記各側壁部に係合部が形成され、
前記各係合部は、前記引出し口を有する引出し口部材を取着可能で、かつ、前記係合部により形成される欠落部を閉塞する閉塞部材を取着可能に、構成されている
ことを特徴とする請求項1記載のベルトパーティション装置。
【請求項3】
前記ベルトの先端部に設けられた被係止部と、前記被係止部を係止可能な係止部材とを備え、
前記各側壁部に係合部が形成され、
前記各係合部は、前記引出し口を有する引出し口部材を取着可能で、かつ、前記係止部材を取着可能に、構成されている
ことを特徴とする請求項1記載のベルトパーティション装置。
【請求項4】
前記各係合部は、さらに、前記係合部により形成される欠落部を閉塞する閉塞部材を取着可能に、構成されている
ことを特徴とする請求項3記載のベルトパーティション装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2006−118321(P2006−118321A)
【公開日】平成18年5月11日(2006.5.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−309948(P2004−309948)
【出願日】平成16年10月25日(2004.10.25)
【出願人】(000213138)中日産業株式会社 (20)
【Fターム(参考)】