説明

ベルト走行装置、および画像形成装置

【課題】マシンを大型化することなく、また不使用状態が長くなってもベルト状部材にカール癖が付いたりすることなく、ベルト長が変動した場合でも、ベルト状部材のテンションおよびその駆動ローラへの巻き付き長さを適正に保ち、ベルト状部材と、駆動ローラや二次転写ローラとのスリップによる異常画像の発生を防止する。
【解決手段】駆動ローラ21に隣接してローラ形状の回転体(加圧部材)50が配置され、その回転体と駆動ローラとの間の中間転写ベルト(ベルト状部材)20の張り渡し方向と平行な方向fに、回転体が、付勢部材で付勢するなどして、中間転写ベルトに押し当てられている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、複写機、プリンタ、ファクシミリまたはそれらの複合機などの画像形成装置に関する。および、そのような画像形成装置などに備えられて、駆動ローラを含む複数のローラに中間転写ベルト等の無端のベルト状部材が掛けまわされ、そのベルト状部材に外側から加圧ローラ等の加圧部材が押し当てられて一定のテンションが付与され、駆動ローラの回転によりベルト状部材が走行されるベルト走行装置に関する。
【背景技術】
【0002】
駆動ローラを含む複数のローラに無端のベルト状部材が掛けまわされて駆動されている場合、駆動ローラとベルト状部材との間でのスリップの発生が問題となるときがある。スリップを防止するためには、
(1)ベルト状部材のテンションを適正に保つ
(2)駆動ローラとベルト状部材の巻き付き長さ(巻き付き角度)を確保する
ことが必要である。
【0003】
(1)のベルト状部材のテンションや、(2)の巻き付き長さは、環境変動によるベルト状部材の膨張収縮、ベルト状部材自体の加工公差により変動する。つまり、温度が高くなれば、ベルト状部材は伸び、低くなれば、ベルト状部材は縮む。また、ベルト状部材には一般的に±1.0mm程度の加工公差があり、その公差範囲でベルト状部材の長さが変化する。このようなベルト状部材の長さ変化に基づき、(1)のベルト状部材のテンションが変動し、また(2)の巻き付き長さが変動する。
【0004】
そこで、従来は、(1)、(2)のため、駆動ローラと最も離れた位置のテンションローラを、ベルトの外側に向かって付勢する方法が一般的である。2軸の場合には、例えば図9に示すように、駆動ローラ1とテンションローラ2と複数の一次転写ローラ3に無端の中間転写ベルト4を掛けまわしてなるタンデム式カラー作像システムの一般的なベルト走行装置において、駆動ローラ1と最も離れた位置のテンションローラ2を、矢印aで示すように中間転写ベルト4の外側に向かって付勢していた。図中符号5は、それぞれ感光体ドラム6を中間転写ベルト4を挟んで一次転写ローラ3と対向するイエロ、シアン、マゼンタ、ブラックの各色作像ユニットである。符号7は、二次転写ローラを兼ねる駆動ローラ1と中間転写ベルト4を挟んで対向する二次転写対向ローラである。符号8は、中間転写ベルト4上の残トナーを除去するクリーニング装置である。一点鎖線9は、不図示の給紙装置から定着装置に向かう記録材搬送路を示す。
【0005】
また、3軸の場合には、例えば図10に示すように、ベルト走行方向における駆動ローラ1の上流位置に入口ローラ10を設け、中間転写ベルト4を駆動ローラ1とテンションローラ2と複数の一次転写ローラ3とに掛けまわしてなるベルト走行装置において、同様にテンションローラ2が、矢印aで示すように中間転写ベルト4の外側に向かって付勢されて中間転写ベルト4に一定のテンションが付与されていた。
【0006】
このような構成とすれば、(1)や(2)をほぼ満足することができる。しかし、テンションローラ2が中間転写ベルト4の長さ変化に伴って移動するため、その移動分を見込んだスペースの確保が必要となり、機械全体の小型化には適さなかった。
【0007】
他方、中間転写ベルト4の上方に各色作像ユニット5を配置する場合には、例えば図11に示すように、無端の中間転写ベルト4が、駆動ローラ1と従動ローラ11とともに、駆動ローラ1とは別の二次転写ローラ12に掛けまわされ、ベルト走行方向における二次転写ローラ12の下流に加圧ローラ13が押し当てられていた。同様に、図中符号5はそれぞれ感光体ドラム6を中間転写ベルト4を挟んで一次転写ローラ3と対向するイエロ、シアン、マゼンタ、ブラックの各色作像ユニットであり、符号7は二次転写ローラ12と中間転写ベルト4を挟んで対向する二次転写対向ローラであり、符号8は中間転写ベルト4上の残トナーを除去するクリーニング装置であり、一点鎖線9は記録材搬送路を示す。
【0008】
このような構成とすれば、マシンサイズを大きくすることなく、環境変動や加工上のバラツキなどに起因する上記(1)のベルト状部材のテンションや、(2)の巻き付き長さの変動を吸収することができる。
【0009】
【特許文献1】特開2003−216001号公報
【特許文献2】特開2006−151697号公報
【特許文献3】特開2003−248375号公報
【特許文献4】特許第3984739号公報
【特許文献5】特開平6−64833号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
ところが、図11に示すようなベルト走行装置にあっても、中間転写ベルト4は、長くなると、加圧ローラ13により持ち上げられて二次転写ローラ12に対する巻き付け角が大きくなり、二次転写ローラ12との間でのスリップは生じにくくなるが、二次転写ローラ12に対する巻き付き角が大きくなり過ぎて、不使用状態が長くなったときにカール癖が発生する問題があった。
【0011】
反対に、中間転写ベルト4が短くなると、加圧ローラ13を押し下げて二次転写ローラ12に対する巻き付け角が小さくなり、中間転写ベルト4と二次転写ローラ12との間でのスリップを生じ易くなる問題があった。
【0012】
そこで、この発明の目的は、マシンを大型化することなく、また不使用状態が長くなってもベルト状部材にカール癖が付いたりすることなく、ベルト長が変動した場合でも、ベルト状部材のテンションおよびその駆動ローラへの巻き付き長さを適正に保ち、ベルト状部材と、駆動ローラや二次転写ローラとのスリップによる異常画像の発生を防止することにある。
【0013】
なお、特許文献1、2においては、加圧手段を本体側に設け、中間転写ユニットを本体に設置した際に、テンションがかかる構成としているが、同特許文献1、2には、ベルト状部材の駆動ローラへの巻き付き長さ(巻き付き角度)を適正に保つことについては少しも記載されていない。ここで、この特許文献1、2に記載されるものでは、テンションローラ上流側の最近傍に張架ローラとして二次転写ローラが配置される構成となっているが、二次転写ローラにおいても、巻き付き長さ(巻き付き角度)が変化すると、ベルトとのスリップがおきる可能性があり、そのスリップにより異常画像が発生する。
【0014】
特許文献3、4においても、二次転写ローラ直後にテンションローラを設けて、外側より加圧する構成が開示されているが、この特許文献3、4にもベルト状部材の駆動ローラへの巻き付き長さ(巻き付き角度)を適正に保つことについては一切開示されていない。また、特許文献5においては、ベルトの回転検知ローラをベルト外側より押し付け、巻き付き角(θ)を確保する内容が開示されているが、同特許文献5にも、ベルトの長さ変動に対応して巻き付き長さ(巻き付き角度)を適正に保つことについては何も開示されていない。
【0015】
この発明の第2の目的は、ベルト状部材に押し当てられる加圧部材によって擦られてベルト状部材に傷が付くことを防止することにある。
【0016】
この発明の第3の目的は、省資源化を実現することにある。
【課題を解決するための手段】
【0017】
このため、請求項1に記載の発明は、
駆動ローラを含む複数のローラに無端の中間転写ベルト、感光体ベルト、駆動伝達ベルトなどのベルト状部材が掛けまわされ、そのベルト状部材に外側からローラ状回転体、ブレード形状加圧体などの加圧部材が押し当てられて一定のテンションが付与され、駆動ローラの回転によりベルト状部材が走行されるベルト走行装置において、
駆動ローラに隣接して、ベルト状部材の走行方向における駆動ローラの上流または下流側に加圧部材が配置され、
その加圧部材と駆動ローラとの間のベルト状部材の張り渡し方向と平行な方向に、加圧部材が、付勢部材で付勢したり、加圧部材自体の弾性により押し付けたりして、ベルト状部材に押し当てられていることを特徴とする。
【0018】
そして、環境変化や加工公差などに基づきベルト状部材の長さが変動したときは、加圧部材が駆動ローラとの間のベルト状部材の張り渡し方向と平行な方向に移動することで、その変動が吸収される。
【0019】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のベルト走行装置において、ベルト状部材が、感光体ドラム等の像担持体上に形成されたトナー像が転写されて、その転写されたトナー像を、用紙、樹脂フィルム等の記録材に転写する中間転写ベルトであることを特徴とする。
【0020】
請求項3に記載の発明は、
駆動ローラを含む複数のローラに無端のベルト状部材が掛けまわされ、そのベルト状部材に外側から加圧ローラ、加圧ブレードなどの加圧部材が押し当てられて一定のテンションが付与され、駆動ローラの回転によりベルト状部材が走行されるベルト走行装置において、
ベルト状部材が、感光体ドラム等の像担持体上に形成されたトナー像が転写される中間転写ベルトであり、
その中間転写ベルト上に転写されたトナー像を、用紙、樹脂フィルム等の記録材に転写する二次転写ローラが、複数のローラの1つとして備えられ、
その二次転写ローラに隣接して、中間転写ベルトの走行方向における二次転写ローラの上流または下流側に加圧部材が配置され、
その加圧部材と二次転写ローラとの間の中間転写ベルトの張り渡し方向と平行な方向に、加圧部材が、付勢部材で付勢したり、加圧部材自体の弾性により押し付けたりして、中間転写ベルトに押し当てられていることを特徴とする。
【0021】
そして、環境変化や加工公差などに基づき中間転写ベルトの長さが変動したときは、加圧部材が二次転写ローラとの間の中間転写ベルトの張り渡し方向と平行な方向に移動することで、その変動が吸収される。
【0022】
請求項4に記載の発明は、請求項2または3に記載のベルト走行装置において、中間転写ベルトが、複数の感光体ドラム等の像担持体で形成されたトナー像が重ね合わせて転写されてその転写されたトナー像を用紙、樹脂フィルム等の記録材に一括して転写するものであることを特徴とする。
【0023】
請求項5に記載の発明は、請求項1ないし4のいずれか1に記載のベルト走行装置において、加圧部材が、ベルト状部材の走行方向における駆動ローラまたは二次転写ローラの下流側に隣接して配置されていることを特徴とする。
【0024】
請求項6に記載の発明は、請求項1ないし5のいずれか1に記載のベルト走行装置において、加圧部材が、ローラ形状の回転体であることを特徴とする。そして、ベルト状部材の走行に伴い、加圧部材であるローラ形状の回転体が連れまわりされる。
【0025】
請求項7に記載の発明は、請求項6に記載のベルト走行装置において、回転体が、単一材料にて形成されていることを特徴とする。
【0026】
請求項8に記載の発明は、請求項6に記載のベルト走行装置において、回転体が、最外周に弾性体層を備えていることを特徴とする。そして、加圧部材である回転体が、弾性をもってベルト状部材表面に接触される。
【0027】
請求項9に記載の発明は、請求項6に記載のベルト走行装置において、回転体が、最外周に発泡体層を備えていることを特徴とする。そして、加圧部材である回転体が、発泡体層でもってやわらかくベルト状部材表面に接触される。
【0028】
請求項10に記載の発明は、請求項1ないし5のいずれか1に記載のベルト走行装置において、加圧部材が、ブレード形状の加圧体であることを特徴とする。そして、ブレード形状の加圧体の先端がベルト状部材の表面に押し当てられ、環境変化や加工公差などに基づくベルト状部材の長さ変動が吸収される。
【0029】
請求項11に記載の発明は、請求項1ないし10のいずれか1に記載のベルト走行装置が備えられていることを特徴とする、複写機、プリンタ、ファクシミリまたはそれらの複合機などの画像形成装置である。
【発明の効果】
【0030】
請求項1に記載の発明によれば、環境変化や加工公差などに基づきベルト状部材の長さが変動したときは、加圧部材が駆動ローラとの間のベルト状部材の張り渡し方向と平行な方向に移動してその変動が吸収されるので、ベルト長が変動した場合でも、ベルト状部材のテンションおよびその駆動ローラへの巻き付き長さを変化することなく常に適正に保ち、ベルト状部材と駆動ローラとのスリップによる異常画像などの発生を防止することができる。加圧部材の移動分を見込んだスペースを確保する必要がないから、マシンを大型化することなく、またベルト状部材の巻き付き長さ(巻き付き角)が大きくなり過ぎることがないから、不使用状態が長くなってもベルト状部材にカール癖が付いたりするおそれをなくすことができる。
【0031】
請求項2に記載の発明によれば、環境変化や加工公差などに基づき、ベルト状部材である中間転写ベルトの長さが変動したときは、加圧部材が駆動ローラとの間の中間転写ベルトの張り渡し方向と平行な方向に移動してその変動が吸収されるので、ベルト長が変動した場合でも、中間転写ベルトのテンションおよびその駆動ローラへの巻き付き長さを変化することなく常に適正に保ち、中間転写ベルトと駆動ローラとのスリップによる異常画像の発生を防止することができる。
【0032】
請求項3に記載の発明によれば、環境変化や加工公差などに基づき中間転写ベルトの長さが変動したときは、加圧部材が二次転写ローラとの間の中間転写ベルトの張り渡し方向と平行な方向に移動してその変動が吸収されるので、ベルト長が変動した場合でも、中間転写ベルトのテンションおよびその二次転写ローラへの巻き付き長さを変化することなく常に適正に保ち、中間転写ベルトと二次転写ローラとのスリップによる異常画像の発生を防止することができる。加圧部材の移動分を見込んだスペースを確保する必要がないから、マシンを大型化することなく、また中間転写ベルトの巻き付き長さ(巻き付き角)が大きくなり過ぎることがないから、不使用状態が長くなっても中間転写ベルトにカール癖が付いたりするおそれをなくすことができる。
【0033】
請求項4に記載の発明によれば、複数の像担持体で形成されたトナー像が重ね合わせて転写されてその転写されたトナー像を記録材に一括して転写する中間転写ベルトで、環境変化や加工公差などに基づきその長さが変動したときは、加圧部材が二次転写ローラとの間の中間転写ベルトの張り渡し方向と平行な方向に移動してその変動が吸収されるので、ベルト長が変動した場合でも、中間転写ベルトのテンションおよびその二次転写ローラへの巻き付き長さを変化することなく常に適正に保ち、中間転写ベルトと二次転写ローラとのスリップによる異常画像の発生を防止することができる。
【0034】
請求項5に記載の発明によれば、環境変化や加工公差などに基づきベルト状部材の長さが変動したときは、ベルト状部材の走行方向における駆動ローラまたは二次転写ローラの下流側に隣接して配置されている加圧部材が、駆動ローラまたは二次転写ローラとの間のベルト状部材の張り渡し方向と平行な方向に移動してその変動が吸収されるので、ベルト長が変動した場合でも、ベルト状部材のテンション、およびその駆動ローラまたは二次転写ローラへの巻き付き長さを変化することなく常に適正に保ち、ベルト状部材と、駆動ローラまたは二次転写ローラとのスリップによる異常画像などの発生を防止することができる。
【0035】
請求項6に記載の発明によれば、ベルト状部材の走行に伴って、加圧部材であるローラ形状の回転体が連れまわりされるので、ベルト状部材に押し当てられる加圧部材によって擦られてベルト状部材表面に傷が付き、例えば画像品質が低下することを防止することができる。
【0036】
請求項7に記載の発明によれば、加圧部材である回転体が、単一材料にて形成されているので、省資源化を実現することができ、またリサイクルを容易とすることができる。
【0037】
請求項8に記載の発明によれば、加圧部材である回転体が、最外周に弾性体層を備え、弾性をもってベルト状部材表面に接触されるので、ベルト状部材に押し当てられる回転体によって擦られてベルト状部材に傷が付き、例えば画像品質が低下することをさらに確実に防止することができる。
【0038】
請求項9に記載の発明によれば、加圧部材である回転体が、最外周に発泡体層を備え、発泡体層でもってやわらかくベルト状部材表面に接触されるので、ベルト状部材に押し当てられる回転体によって擦られてベルト状部材に傷が付き、例えば画像品質が低下することをさらに確実に防止することができるとともに、ベルト状部材と回転体との間にトナーが介在する場合にも、トナーを発泡体層内に取り込んでベルト状部材の傷付きを防止し、例えば画像品質が低下することをさらに確実に防止することができる。
【0039】
請求項10に記載の発明によれば、加圧部材がブレード形状の加圧体であり、その先端がベルト状部材の表面に押し当てられて、環境変化や加工公差などに基づくベルト状部材の長さ変動が吸収されるので、ベルト長が変動した場合でも、ベルト状部材のテンション、およびその駆動ローラまたは二次転写ローラへの巻き付き長さを変化することなく常に適正に保ち、ベルト状部材と、駆動ローラまたは二次転写ローラとのスリップによる異常画像などの発生を防止することができる。
【0040】
請求項11に記載の発明によれば、請求項1ないし10のいずれか1に記載のベルト走行装置が備えられている画像形成装置であり、環境変化や加工公差などに基づきベルト状部材の長さが変動したときは、加圧部材が、駆動ローラまたは二次転写ローラとの間のベルト状部材の張り渡し方向と平行な方向に移動してその変動が吸収されるので、ベルト長が変動した場合でも、ベルト状部材のテンション、およびその駆動ローラまたは二次転写ローラへの巻き付き長さを変化することなく常に適正に保ち、ベルト状部材と、駆動ローラまたは二次転写ローラとのスリップによる異常画像などの発生を防止することができる。加圧部材の移動分を見込んだスペースを確保する必要がないから、マシンを大型化することなく、またベルト状部材の巻き付き長さ(巻き付き角)が大きくなり過ぎることがないから、不使用状態が長くなってもベルト状部材にカール癖が付いたりするおそれをなくすことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0041】
以下、図面を参照しつつ、この発明の実施の最良形態につき説明する。
図1には、この発明に係るベルト走行装置が備えられている画像形成装置を示す。図中符号100が、ベルト走行装置である。
【0042】
ベルト走行装置100は、無端のベルト状部材である中間転写ベルト20が、駆動ローラ21を含む複数のローラ21、22、23、24に掛けまわされて構成されている。中間転写ベルト20は、ポリイミドやポリアミド等の耐熱性材料からなり、中抵抗に調整された基体からなる無端状ベルトで、駆動ローラ21の回転により図中矢印A方向に回転駆動される。
【0043】
そのようなベルト走行装置100の下方には、イエロ(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色トナーを収容した4つの作像ユニット25Y、25M、25C、25Kが備えられ、中間転写ベルト20のベルト面に沿って並べられている。各作像ユニット25には、それぞれ像担持体である感光体ドラム26まわりに、感光体ドラム26の表面を一様に帯電する帯電手段27、トナーを付着して感光体ドラム26上の潜像を現像する現像手段28、トナー像転写後の残トナーを除去するクリーニング手段29などが配置されている。それら4つの作像ユニットの下には、帯電手段27で帯電した各感光体ドラム26の表面に各色の画像データに基づいて露光を行い、潜像を形成する露光装置30が備えられている。
【0044】
また、中間転写ベルト20を挟んで、各作像ユニット25の感光体ドラム26と対向する位置には、各現像手段28で現像して感光体ドラム26上に形成されたトナー像を重ね合わせて中間転写ベルト20上に一次転写する一次転写ローラ31がそれぞれ配置されている。一次転写ローラ31は、図示しない電源に接続されており、所定の電圧が印加されるようになっている。
【0045】
他方、駆動ローラ21は、二次転写ローラを兼ねており、中間転写ベルト20を挟んで、外側に二次転写対向ローラ32が押し当てられている。二次転写対向ローラ32は、図示しない電源に接続されており、所定の電圧が印加されるようになっている。二次転写対向ローラ32と中間転写ベルト20との接触部が二次転写位置であり、一次転写して中間転写ベルト20上に形成されたトナー像が、二次転写ローラを兼ねる駆動ローラ21と二次転写対向ローラ32とで、記録材である転写紙に一括して二次転写されるようになっている。
【0046】
また、中間転写ベルト20の従動ローラ24で支持された部分の外側には、二次転写後の中間転写ベルト20の表面をクリーニングする中間転写ベルトクリーニング装置33が設けられている。
【0047】
さて、このような画像形成装置の底部には、給紙カセット34が出し入れ自在に取り付けられている。その給紙カセット34内には転写紙が積載して収容されており、その最上位の転写紙の先端に接触するように給紙ローラ35が備えられている。そして、その給紙ローラ35位置から上記二次転写位置を通って画像形成装置上の排紙スタック部36に向け、下方から上方へと、記録材搬送路である転写紙搬送路37が形成されている。
【0048】
転写紙搬送路37には、二次転写位置の手前に、中間転写ベルト20上のトナー像にタイミングを合わせて転写紙を二次転写位置へと送り出すレジストローラ対38が設置され、二次転写位置の後に、転写紙上のトナー像を転写紙に半永久的に定着させる定着装置39、不図示の切換えレバー、定着後の用紙を排紙スタック部36上に排出する排紙ローラ対40などが順に配置されている。定着装置39は、内部にハロゲンヒータを有する加熱ローラ41および定着ローラ42に巻き掛けられた無端の定着ベルト43と、定着ベルト43を介して定着ローラ42に押し当てて配置される加圧ローラ44とから構成されている。
【0049】
ところで、この例では、両面ユニット45が備えられており、必要に応じて切換えレバーを切り換えてトナー像定着後の転写紙を両面ユニット45へと導き、反転してレジストローラ対38の手前で転写紙搬送路37に戻し、再び二次転写位置を通して転写紙の裏面にもトナー像を形成し、定着装置39でトナー像を定着して排紙ローラ対40により排紙スタック部36上に排出することができるようになっている。
【0050】
図2には、図1に示す画像形成装置に備えられている作像装置の詳細構成を示す。
図1に示すベルト走行装置100では、図示省略したが、図2に示すように、ベルト状部材である中間転写ベルト20には、ベルトの外側から、加圧部材としてローラ状の回転体50が押し当てられて駆動ローラ21との間でスリップが生じないように一定のテンションが付与されている。そして、駆動ローラ21の回転による図中矢印A方向への中間転写ベルト20の走行に伴い、回転体50が連れまわりするようになっている。回転体50は、中間転写ベルト20を掛けまわす複数のローラ21、22、23、24の中で駆動ローラ21に隣接して、ベルト走行方向Aにおける駆動ローラ21の下流側に配置されている。なお、この例では、駆動ローラ21が二次転写ローラも兼ねているが、駆動ローラ21とは別に二次転写ローラを設けるようにしても良い。
【0051】
図3(A)ないし(C)には、回転体50による加圧方向が、この発明ではない場合の巻き付き長さL(巻き付き角度α)の変化を示す。
いま仮に、図3(A)に示すように、図示しない付勢部材により回転体50が中間転写ベルト20に、図中矢示する重力方向gに押し当てられているとすると、例えば高温環境下となって中間転写ベルト20が長くなった場合には、図3(B)に示すように回転体50によって中間転写ベルト20は下方に押し下げられ、駆動ローラ21に対する中間転写ベルト20の巻き付き角度αはα1となり、巻き付き長さLはL1となって大きくなる。これは、スリップに関してだけ考えると、有利な方向になるため、問題は発生しない。
【0052】
しかし反対に、例えば低温環境下となって中間転写ベルト20が短くなった場合には、図3(C)に示すように中間転写ベルト20によって回転体50が上方へと持ち上げられ、巻き付き角度がα2となり、巻き付き長さがL2となってともに小さくなる。これは、スリップに対して不利な方向になるため、問題の発生が懸念される。中間転写ベルト20が最も縮んだ状態でも十分な巻き付き長さL(巻き付き角度α)を確保できるように、回転体50を配置しておけば問題ないが、その場合には中間転写ベルト20が最も延びた場合に、巻き付き長さ(巻き付き角度)が大きくなりすぎて、長期間放置状態としたときに中間転写ベルト20にカール癖を発生する問題がある。
【0053】
図4(A)ないし(C)には、回転体50による加圧方向が、この発明の場合の巻き付き長さL(巻き付き角度α)の変化を示す。
図4(A)に示すように、この発明では、回転体50と駆動ローラ21との間の中間転写ベルト20の張り渡し方向と平行な方向fに、回転体50が、不図示の付勢部材で付勢されて中間転写ベルト20に押し当てられている。平行な方向fは、回転体50と駆動ローラ21との間の中間転写ベルト20の張り渡し方向とほぼ平行な方向でよく、厳密に平行であることを要しない。
【0054】
この発明では、回転体50が、上記のように中間転写ベルト20に押し当てられていることから、環境変化や加工公差などに基づき中間転写ベルト20が長くなった場合には、図4(B)に示すように、回転体50と駆動ローラ21との間の中間転写ベルト20の張り渡し方向と平行な方向fに沿って下方へと移動するだけで、その変動が吸収されて巻き付き角度αは一定に保持され、巻き付き長さLを一定に保つことができる。
【0055】
反対に、環境変化や加工公差などに基づき中間転写ベルト20が短くなった場合にも、図4(C)に示すように、回転体50と駆動ローラ21との間の中間転写ベルト20の張り渡し方向と平行な方向fに沿って上方へと移動するだけで、その変動が吸収されて巻き付き角度αは一定に保持され、巻き付き長さLを一定に保つことができる。
【0056】
ところで、回転体50は、全体を樹脂製や金属製の軸など、単一材料にて形成されていると、省資源やリサイクルの観点から好ましい。しかし、単一材料にて形成すると、転写残トナーが表面に付着し、その付着したトナーによってベルト表面を傷付けてしまう可能性がある。また、材質によっては、中間転写ベルト20との間にスリップが発生して転写残トナーを堰き止めてしまい、それによって中間転写ベルト20へのトナー固着、トナー添加剤の固着、中間転写ベルト20への傷付けなどの問題を引き起こすおそれがある。
【0057】
図5(A)には、回転体50を、単一材料ではなく、芯金52まわりに表層を設けて構成する場合を示す。
芯金52としては、樹脂製や金属製のものなどを用いる。表層としては、ゴム、発泡体等の弾性体層53を備えて、加圧部材である回転体50が、弾性をもって中間転写ベルト20の表面に接触されるようにするとよい。しかし、転写残トナーによる中間転写ベルト20への傷付け、トナーやトナー添加剤の固着のおそれなどを考えると、発泡体とすることがより望ましい。発泡体であれば、転写残トナーを発泡体内部に収容することが可能である。ゴムの場合には、トナー54が表面に付着した状態で何度も中間転写ベルト20と摺擦することになるため、転写残トナーによる中間転写ベルト20への傷付け、図5(B)に示すようなトナー54等の固着の発生が懸念される。なお、トナー付着を防止するためには、一般的に用いられているローラ形状としてバイアスを印加する技術を用いることもできる。
【0058】
図6(A)には、加圧部材がブレード形状の加圧体55である場合を示す。
そして、付勢部材で付勢したり、加圧体55自体の弾性により押し当てたりして、加圧体55と駆動ローラ21との間の中間転写ベルト20の張り渡し方向と平行な方向fに、ブレード形状の加圧体55の先端が中間転写ベルト20の表面に押し当てられ、環境変化や加工公差などに基づく中間転写ベルト20の長さ変動が吸収される。このような形状であっても、押し当て方向の設定さえきちんとできていれば、この発明の上述した効果を得ることは可能である。
【0059】
図6(B)には、(A)に示すような加圧体55を用いた場合の問題点を示す。
図示するように、ブレード形状の加圧体55を用いた場合には、加圧体55によってイエロ、マゼンタ、シアン、ブラックの各色の二次転写残トナー54を堰き止めてしまい、その堰き止めたトナー54の処理をどのようにするかが課題となる。この場合は、スクリュー等によって、搬送し、別の場所に回収する技術などを用いることが望ましい。
【0060】
なお、上述した例では、駆動ローラ21に隣接して、ベルト状部材である中間転写ベルト20の走行方向Aにおける駆動ローラ21の下流側に、加圧部材である回転体50や加圧体51を配置したが、駆動ローラ21の上流側に配置してもよい。
【0061】
図7には、この発明の他例であるベルト走行装置が備えられている画像形成装置の要部を示す。
この図7に示す例では、各作像ユニット25において、帯電手段27、露光装置30、現像手段28により感光体ドラム26上に形成されたトナー像が、一次転写ローラ31で、ベルト走行装置100の中間転写ベルト20に転写されるようになっている。無端のベルト状部材である中間転写ベルト20は、駆動ローラ21と従動ローラ24と二次転写ローラ60に掛けまわされ、ベルト外側からローラ状の加圧部材61が押し当てられて一定のテンションが付与され、駆動ローラ21の回転により図中矢印A方向に走行されるようになっている。また、中間転写ベルト20の外側には、二次転写後のベルト表面をクリーニングする中間転写ベルトクリーニング装置33が設けられている。
【0062】
他方、中間転写ベルト20を挟んで、二次転写ローラ60の外側には、二次転写対向ローラ32が押し当てられている。図中符号37は記録材搬送路である転写紙搬送路であり、39は定着装置である。
【0063】
すなわち、この例では、中間転写ベルト20を掛けまわす複数のローラ21、24、60の中で駆動ローラ21に隣接して、ベルト状部材である中間転写ベルト20の走行方向Aにおける駆動ローラ21の上流側に、加圧部材61が配置されている。そして、加圧部材61と駆動ローラ21との間の中間転写ベルト20の張り渡し方向と平行な方向fに、加圧部材61が中間転写ベルト20に押し当てられている。
【0064】
これにより、環境変化や加工公差などに基づき中間転写ベルト20の長さが変動したときは、加圧部材61が駆動ローラ21との間の中間転写ベルト20の張り渡し方向と平行な方向fに移動することで、その変動が吸収される。よって、ベルト長が変動した場合でも、中間転写ベルト20のテンションおよびその駆動ローラ21への巻き付き長さを変化することなく常に適正に保ち、中間転写ベルト20と駆動ローラ21とのスリップによる異常画像の発生を防止することができる。
【0065】
また、上述した例では、ベルト状部材が中間転写ベルト20である場合について説明したが、ベルト状部材は中間転写ベルトに限らず、駆動ローラとの間でスリップを生ずると、異常画像などの弊害を生ずるおそれのあるその他の感光体ベルトや駆動伝達ベルトなどであっても良い。
【0066】
図8には、この発明のさらに他例であるベルト走行装置が備えられている画像形成装置の要部を示す。
この図8に示す例では、中間転写ベルト20を掛けまわす複数のローラ21、24、60の中で二次転写ローラ60に隣接して、中間転写ベルト20の走行方向Aにおける二次転写ローラ60の下流側に、加圧部材61が配置されている。そして、加圧部材61と二次転写ローラ60との間の中間転写ベルト20の張り渡し方向と平行な方向fに、加圧部材61が中間転写ベルト20に押し当てられている。その他の構成は、図7に示すものと同一である。
【0067】
これにより、環境変化や加工公差などに基づき中間転写ベルト20の長さが変動したときは、加圧部材61が二次転写ローラ60との間の中間転写ベルト20の張り渡し方向と平行な方向に移動することで、その変動が吸収される。よって、ベルト長が変動した場合でも、中間転写ベルト20のテンションおよびその二次転写ローラ60への巻き付き長さを変化することなく常に適正に保ち、中間転写ベルト20と二次転写ローラ60とのスリップによる異常画像の発生を防止することができる。
【0068】
なお、図8に示す例では、二次転写ローラ60に隣接して、ベルト状部材である中間転写ベルト20の走行方向Aにおける二次転写ローラ60の下流側に、加圧部材61を配置したが、二次転写ローラ60の上流側に配置してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0069】
【図1】この発明に係るベルト走行装置が備えられている画像形成装置の概略内部構成図である。
【図2】図1に示す画像形成装置に備えられている作像装置の詳細構成図である。
【図3】(A)ないし(C)は、図2に示す作像装置で、回転体による加圧方向が、この発明ではない場合の巻き付き長さ(巻き付き角度)の変化を示す図である。
【図4】(A)ないし(C)は、図2に示す作像装置で、回転体による加圧方向が、この発明の場合の巻き付き長さ(巻き付き角度)の変化を示す図である。
【図5】(A)は、図2に示す作像装置で、回転体を、芯金まわりに表層を設けて構成した場合を示す図である。(B)は、その問題点を説明するための部分拡大図である。
【図6】(A)は、加圧部材がブレード形状の加圧体である場合を示す図である。(B)は、その問題点を説明するための部分拡大図である。
【図7】この発明の他例であるベルト走行装置が備えられている画像形成装置の要部構成図である。
【図8】この発明のさらに他例であるベルト走行装置が備えられている画像形成装置の要部構成図である。
【図9】従来の画像形成装置における作像装置の構成図である。
【図10】従来の画像形成装置における別の作像装置の構成図である。
【図11】従来の画像形成装置におけるさらに別の作像装置の構成図である。
【符号の説明】
【0070】
20 中間転写ベルト(ベルト状部材)
21 駆動ローラ
22、23 複数のローラ
24 従動ローラ
26 感光体ドラム(像担持体)
50 ローラ形状の回転体(加圧部材)
53 弾性体層
55 ブレード形状の加圧体(加圧部材)
60 二次転写ローラ
61 加圧部材
100 ベルト走行装置
f 加圧部材と駆動ローラとの間のベルト状部材の張り渡し方向と平行な方向



【特許請求の範囲】
【請求項1】
駆動ローラを含む複数のローラに無端のベルト状部材が掛けまわされ、そのベルト状部材に外側から加圧部材が押し当てられて一定のテンションが付与され、前記駆動ローラの回転により前記ベルト状部材が走行されるベルト走行装置において、
前記駆動ローラに隣接して前記加圧部材が配置され、
その加圧部材と前記駆動ローラとの間の前記ベルト状部材の張り渡し方向と平行な方向に、前記加圧部材が前記ベルト状部材に押し当てられていることを特徴とするベルト走行装置。
【請求項2】
請求項1に記載のベルト走行装置において、
前記ベルト状部材が、像担持体上に形成されたトナー像が転写されてその転写されたトナー像を記録材に転写する中間転写ベルトであることを特徴とするベルト走行装置。
【請求項3】
駆動ローラを含む複数のローラに無端のベルト状部材が掛けまわされ、そのベルト状部材に外側から加圧部材が押し当てられて一定のテンションが付与され、前記駆動ローラの回転により前記ベルト状部材が走行されるベルト走行装置において、
前記ベルト状部材が、像担持体上に形成されたトナー像が転写される中間転写ベルトであり、
その中間転写ベルト上に転写されたトナー像を記録材に転写する二次転写ローラが、前記複数のローラの1つとして備えられ、
その二次転写ローラに隣接して前記加圧部材が配置され、
その加圧部材と前記二次転写ローラとの間の前記ベルト状部材の張り渡し方向と平行な方向に、前記加圧部材が前記ベルト状部材に押し当てられていることを特徴とするベルト走行装置。
【請求項4】
請求項2または3に記載のベルト走行装置において、
前記中間転写ベルトが、複数の像担持体で形成されたトナー像が重ね合わせて転写されてその転写されたトナー像を記録材に一括して転写するものであることを特徴とするベルト走行装置。
【請求項5】
請求項1ないし4のいずれか1に記載のベルト走行装置において、
前記加圧部材が、前記ベルト状部材の走行方向における前記駆動ローラまたは二次転写ローラの下流側に隣接して配置されていることを特徴とするベルト走行装置。
【請求項6】
請求項1ないし5のいずれか1に記載のベルト走行装置において、
前記加圧部材が、ローラ形状の回転体であることを特徴とするベルト走行装置。
【請求項7】
請求項6に記載のベルト走行装置において、
前記回転体が、単一材料にて形成されていることを特徴とするベルト走行装置。
【請求項8】
請求項6に記載のベルト走行装置において、
前記回転体が、最外周に弾性体層を備えていることを特徴とするベルト走行装置。
【請求項9】
請求項6に記載のベルト走行装置において、
前記回転体が、最外周に発泡体層を備えていることを特徴とするベルト走行装置。
【請求項10】
請求項1ないし5のいずれか1に記載のベルト走行装置において、
前記加圧部材が、ブレード形状の加圧体であることを特徴とするベルト走行装置。
【請求項11】
請求項1ないし10のいずれか1に記載のベルト走行装置が備えられていることを特徴とする画像形成装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate


【公開番号】特開2009−204761(P2009−204761A)
【公開日】平成21年9月10日(2009.9.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−45445(P2008−45445)
【出願日】平成20年2月27日(2008.2.27)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】