説明

ベースコネクタおよびこれを備えるコネクタユニット

【課題】自動実装に際して、吸着のための専用の別部材を設けることなく、コネクタを吸着部材によってバランスよく持ち上げることができ、しかも、小型にできる表面実装型のベースコネクタを提供する。
【解決手段】ベースコネクタ2は、ハウジングと、このハウジングに保持された複数のコンタクト12とを備える。ハウジングは、挿入凹部13を区画するハウジング本体14と、張出方向X11に沿ってハウジング本体から張り出して形成された被吸着部27と、ハウジング本体の張出方向側の第1側壁21の外面21aに形成されソケットコネクタ3のロック部材54と結合される被ロック部32と、を含む。コンタクトは、挿入凹部に配置されたコンタクト本体37と、リード部38とを含む。リード部の接続端38aは、コンタクト本体から張出方向に延びハウジング本体の第1側壁の外面よりも張出方向に引き出されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、表面実装型のベースコネクタおよびこれを備えるコネクタユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
自動実装に対応した表面実装型のコネクタは、たとえば、エンボスキャリアテープに収容された状態で市場に供給される。エンボスキャリアテープは、表面実装型コネクタを一個ずつ収容するバスタブ状のケース部を連成した帯状のキャリアテープ本体と、キャリアテープ本体に剥離可能に貼り合わされケース部を覆う帯状の保護シートとからなる。
表面実装型コネクタを配線基板上に自動実装するための自動実装機は、表面実装型コネクタを吸着保持する吸着部材(たとえばエアノズル)を備えている。この自動実装機は、保護シートを剥離しながらエンボスキャリアテープを順送りする一方で、吸着部材によって、ケース部内の表面実装型コネクタを取り出して配線基板表面上の所定位置に配置するように動作する。
【0003】
表面実装型コネクタを吸着部材によって確実に吸着保持するためには、表面実装型コネクタの上面に、十分な大きさの平坦な被吸着面が設けられている必要がある。
この被吸着面を、コネクタのハウジングに取り外し可能に取り付けられた被吸着部材に設けることが提案されている(たとえば、特許文献1参照)。
上記被吸着部材は、上面に被吸着面が形成された本体部と、本体部から下方に延びる一対の押圧部とを含んでいる。一対の押圧部は、ハウジングの受け入れ空間内に配置されている。受け入れ空間には、コネクタが基板に実装された後、ソケットコネクタが挿入されるようになっている。一対の押圧部は、受け入れ空間において、ハウジングの側壁をハウジングの外側に向けて押圧することで、ハウジングに摩擦接触している。これにより、被吸着部材がハウジングに取り付けられている。被吸着面は、平面視で、挿入凹部の中央に配置されている。
【0004】
被吸着部材が持ち上げられると、コネクタのハウジングも持ち上がるので、コネクタを移動させて自動実装を行うことができる。しかも、被吸着面がコネクタの中央(ハウジングの重心位置)に配置されているので、吸着部材が被吸着部材およびコネクタを持ち上げたときの荷重バランスがよい。これにより、吸着部材によって持ち上げられたときの被吸着部材およびコネクタが水平面に対して傾くことを防止でき、安定した姿勢でこれら被吸着部材およびコネクタを搬送できる。コネクタが配線基板表面に固定された後は、被吸着部材を持ち上げることで、被吸着部材がコネクタのハウジングから取り外される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2009−230895号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記の構成では、コネクタを基板に表面実装するためにハウジングとは別部材である被吸着部材を用意する必要があり、部品点数および製造コストが増してしまう。そこで、被吸着部材を省略し、ハウジング自体に被吸着面を設けることが考えられる。この場合、たとえば、ハウジングのうち、受け入れ空間を区画している側壁の上面に被吸着面を設けることが考えられる。
【0007】
しかしながら、コネクタのうち、受け入れ空間の横側の側壁に被吸着面を設けた場合、被吸着面は、平面視でハウジングの中央位置からずれた位置に配置される。このため、ハウジングの中央位置からずれた位置でハウジングが吸着部材によって吸着される。このような吸着の場合、吸着部材に持ち上げられているときのハウジングの荷重バランスが悪く、ハウジングが吸着部材に対して傾き易い。その結果、ハウジングを基板上の所望の位置に精度よく載せることができないおそれがある。このような傾きを抑制するためには、被吸着面の面積を大きくして、吸着部材と被吸着面の吸着力を増すことが考えられる。
【0008】
しかしながら、表面実装型のコネクタは、液晶表示装置の表示パネルの裏側などの狭いスペース内に配置されることがあり、小型化が求められている。被吸着面の大型化は、コネクタの大型化につながるので、好ましくない。
そこで、この発明の目的は、自動実装に際して、吸着のための専用の別部材を設けることなく、コネクタを吸着部材によってバランスよく持ち上げることができ、しかも、小型にできる表面実装型のベースコネクタを提供することである。
【0009】
また、この発明の他の目的は、このようなベースコネクタを備えるコネクタユニットを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記の目的を達成するための請求項1記載の発明は、ロック部材を有するソケットコネクタに結合される表面実装型のベースコネクタであって、前記ソケットコネクタを受け容れるソケット側から実装基板に対向する基板側へと向かうソケット挿入方向に沿って前記ソケットコネクタを受け容れる絶縁性のハウジングと、このハウジングに保持され、前記ソケット挿入方向に直交するコンタクト配列方向に並ぶ複数の導電性のコンタクトとを備え、前記ハウジングは、前記ソケット側に開放され前記ソケットコネクタの導電部が前記ソケット挿入方向に沿って挿入される挿入凹部を区画する直方体状のハウジング本体と、前記ソケット挿入方向および前記コンタクト配列方向に直交する張出方向に沿って前記ハウジング本体の前記ソケット側から張り出して形成され前記ソケット挿入方向に直交する被吸着面を有する被吸着部と、前記ハウジング本体の前記張出方向側の側壁外面に形成され前記ソケットコネクタの前記ロック部材と結合される被ロック部と、を含み、前記コンタクトは、前記ソケットコネクタの導電部に接触可能な接触部を含み前記挿入凹部に配置されたコンタクト本体と、このコンタクト本体から前記張出方向に延び前記基板側において前記ハウジング本体の前記張出方向側の側壁外面よりも前記張出方向に引き出された接続端を有するリード部と、を含む、ベースコネクタである。
【0011】
この発明によれば、ハウジング自体に被吸着面が設けられている。したがって、被吸着面を吸着部材で吸着することにより、ベースコネクタを持ち上げて実装基板の表面に実装することができる。吸着部材との吸着のための専用の別部材をベースコネクタに取り付ける必要がなく、部品点数および製造コストを少なくできる。また、被吸着部、被ロック部、およびリード部の接続端が、ハウジングにおける張出方向側部分に寄せて配置されている。これにより、ベースコネクタの重心位置を、被吸着部の近くにできる。したがって、吸着部材が被吸着面を吸着して持ち上げることにより、ベースコネクタをバランスよく持ち上げることができる。また、たとえば、被吸着部、被ロック部およびリード部の接続端を、ハウジングにおける張出方向側部分およびその反対側部分に分散して配置した場合、張出方向と平行な方向におけるベースコネクタの厚みが厚くなってしまう。これに対し、この発明では、上記の通り、被吸着部、被ロック部、およびリード部の接続端が、ハウジングにおける張出方向側部分に寄せて配置されている。これにより、張出方向と平行な方向におけるベースコネクタの厚みを薄くできる。その結果、ベースコネクタの薄型化を通じてベースコネクタの小型化を実現できる。さらに、実装基板との接続のために、ハウジング本体の張出方向側の側壁よりも張出方向に引き出されたリード部の接続端は、その上方の空間が空いている。この空いた空間に、被吸着部を配置している。このように、リード部と被吸着部との立体配置により、張出方向と平行な方向におけるベースコネクタの厚みをより一層薄くできる。
【0012】
請求項2記載の発明は、前記被ロック部は、前記コンタクト配列方向に離隔して配置された第1被ロック部および第2被ロック部を有しており、前記ソケット挿入方向から見たときに前記第1および第2被ロック部の間に前記被吸着部が配置されている、請求項1記載のベースコネクタである。
この発明によれば、被ロック部をコンタクト配列方向に離隔して配置することで、コンタクト配列方向におけるベースコネクタの荷重バランスを、よりよくできる。その結果、ハウジングに、荷重バランスを調整するためだけの部分を設ける必要がなく、ハウジングの小型化を通じてベースコネクタの小型化を実現できる。
【0013】
請求項3記載の発明は、前記ハウジングは、前記ハウジング本体から前記張出方向に張り出した突起壁をさらに含む、請求項1または2記載のベースコネクタである。
この発明によれば、突起壁によって、ベースコネクタの重心位置を、より張出方向側(被吸着部材側)に寄せることができる。これにより、吸着部材は、ベースコネクタをよりバランスよく持ち上げることができる。しかも、このバランス向上効果を発揮するために、小さな突起(突起壁)を設けるのでよく、ベースコネクタを小型化できる。さらに、吸着部材がベースコネクタを実装基板の実装面に載置する際に、ハウジングに傾きがあっても、突起壁と実装面との接触により、この傾きを直すことができる。
【0014】
請求項4記載の発明は、前記突起壁は、前記ハウジング本体の前記コンタクト配列方向に関する両端部に配置された第1突起壁および第2突起壁を含む、請求項3記載のベースコネクタである。
この発明によれば、コンタクト配列方向におけるベースコネクタの荷重バランスをよりよくできる。しかも、このバランス向上効果を発揮するために、小さな突起(突起壁)を、ハウジング本体の端部に設けるのでよく、ベースコネクタを小型化できる。
【0015】
請求項5記載の発明は、前記ハウジング本体の前記張出方向の側壁と前記第1および第2突起壁とによって、前記ソケットコネクタの前記ロック部材を収容するためのロック部材収容空間が形成されている、請求項4記載のベースコネクタである。
この発明によれば、ソケットコネクタのロック部材収容空間を区画する部材が、ベースコネクタの張出方向側に配置されている。これにより、ベースコネクタの重心位置を、より被吸着面に近い位置にできる。また、ソケットコネクタのロック部材がベースコネクタに結合されているとき、ロック部材は、収容空間内に位置する。これにより、ロック部材がベースコネクタに対して張出方向に突出することを抑制できる。したがって、ベースコネクタおよびソケットコネクタを含むコネクタユニット全体としてみたときの小型化を実現できる。さらに、ロック部材収容空間に、コンタクトのリード部の接続端が位置することになる。これにより、ベースコネクタとソケットコネクタとが嵌合したとき、ロック部材は、リード部の接続端を覆う。したがって、リード部の接続端を保護する部材としてロック部材を用いることができる。
【0016】
請求項6記載の発明は、前記突起壁は、前記リード部の接続端と前記ソケット挿入方向に関する位置が揃えられた端部を有している、請求項3〜5の何れか一項に記載のベースコネクタである。
この発明によれば、突起壁をソケット挿入方向に長く延ばすことで、突起壁を張出方向に張り出す量を少なくしつつ、突起壁の質量を増すことができる。これにより、ベースコネクタを張出方向に薄くしつつ、ベースコネクタの重心位置を、より被吸着面寄りにできる。また、突起壁の端部によって、リード部の接続端を保護することができる。
【0017】
請求項7記載の発明は、前記突起壁は、前記張出方向前端部の後方に配置され、前記ソケット挿入方向下流側に向けて開放された溝部を有する、請求項3〜6の何れか一項に記載のベースコネクタである。
この発明によれば、溝部の大きさで、ベースコネクタの荷重バランスを調整できる結果、ベースコネクタの荷重バランスをより向上できる。しかも、この効果を、突起壁を大きくすることなく達成できるので、ベースコネクタをより小型化できる。さらに、突起壁のうち、ソケット挿入方向の先端部分を、ハウジング本体に対して張出方向に遠い位置に配置できる。これにより、吸着部材がベースコネクタのハウジングを実装基板の実装面に載置する際のハウジングの倒れを、突起壁の端部と実装面との接触により、より確実に抑制できる。
【0018】
請求項8記載の発明は、前記ハウジング本体の前記張出方向上流側の側壁に固定された補強タブをさらに備える、請求項1〜7の何れか一項に記載のベースコネクタである。
この発明によれば、ハウジング本体のうち、張出方向とは反対側の部分にもある程度重さのある部材を配置している。これにより、張出方向と平行な方向における、ベースコネクタの荷重バランスを向上できる。また、ハウジングのうち、被ロック部や被吸着部が集中して配置されている部分の反対側に補強タブを配置している。これにより、ハウジングのうち、挿入凹部に対して張出方向側の部分が過度に大型化せず、結果として、ベースコネクタの小型化を達成できる。また、コンタクトのリード部と補強タブとが実装基板に固定された表面実装後には、ソケットコネクタのロック部材からハウジングに引っ張り力が生じることがある。この引っ張り力を、リード部と補強タブとで、張出方向と平行な方向に関してバランスよく受けることができる(2点支持できる)。これにより、ベースコネクタが実装基板から剥がれることを、より確実に抑制できる。
【0019】
請求項9記載の発明は、請求項1〜8の何れか一項に記載のベースコネクタと、前記ベースコネクタに結合されるソケットコネクタとを備え、前記ソケットコネクタは、絶縁性のソケットハウジングと、このソケットハウジングに保持された複数の導電部とを含み、前記ソケットハウジングは、前記挿入凹部に挿入される挿入凸部を有し前記導電部を保持したソケットハウジング本体と、このソケットハウジング本体に対して揺動可能に結合されたロック部材と、を含み、前記ロック部材は、前記被ロック部に結合されるロック部と、このロック部が前記被ロック部に結合しているときに前記被吸着部を受ける受け部とを含む、コネクタユニットである。
【0020】
この発明によれば、ソケットコネクタの挿入凸部がベースコネクタの挿入凹部に挿入されたとき、ロック部材のロック部が被ロック部に結合され、かつ、ロック部材の受け部が被吸着部に受けられる。したがって、ロック部材の受け部が被吸着部に受けられていることを確認することで、ロック部と被ロック部とが完全に結合していることを容易に、かつ確実に確認できる。
【0021】
好ましくは、前記受け部は、前記被吸着部に接触する当接部を含む。この場合、当接部と被吸着部との直接の接触により、ロック部と被ロック部とが結合していることを容易に、かつ確実に確認できる。
請求項10記載の発明は、前記受け部は、前記ソケットコネクタと前記ベースコネクタとの嵌合状態において前記張出方向に露出している、請求項9記載のコネクタユニットである。
【0022】
この発明によれば、ソケットコネクタとベースコネクタとの嵌合が完了したことを、張出方向に露出した受け部を目視することで、容易に確認できる。
請求項11記載の発明は、前記被ロック部は、前記コンタクト配列方向に離隔して配置された第1被ロック部および第2被ロック部を有しており、前記ソケット挿入方向から見たときに前記第1および第2被ロック部の間に前記被吸着部が配置されており、前記ロック部は、前記第1被ロック部および第2被ロック部にそれぞれ結合する第1爪部および第2爪部を含み、前記第1および第2爪部の間に前記受け部が配置されている、請求項9または10記載のコネクタユニットである。
【0023】
この発明によれば、第1爪部と第1被ロック部との結合、および第2爪部と第2被ロック部との結合の双方が完了することにより、受け部が被吸着部に接触するようになっている。これにより、2つの爪部の両方がロック状態にあることを、受け部によって確認できる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】この発明の一実施形態に係るコネクタユニットの構成を示す断面図である。
【図2A】ベースコネクタの平面図である。
【図2B】ベースコネクタの正面図である。
【図2C】図2BのIIC−IIC線に沿う切断面を示す断面図である。
【図2D】ベースコネクタの右側面図である。
【図3】(a)は、ソケットコネクタの正面図であり、図3(b)は、ソケットコネクタの右側面図であり、図3(c)は、ソケットコネクタの一部を下側(ソケット挿入方向とは反対側)から見た図である。
【図4】図3(a)のIV−IV線に沿う切断面を示す断面図である。
【図5】ベースコネクタの自動実装機による実装を説明するための断面図である。
【図6】ベースコネクタの自動実装機による実装を説明するための断面図である。
【図7】(a)および(b)は、ソケットコネクタをベースコネクタに取り付ける作業を説明するための断面図である。
【図8】(a)は、ソケットコネクタとベースコネクタとが正しい姿勢で嵌合された状態を示す正面図であり、(b)は、ソケットコネクタとベースコネクタとが傾いた姿勢である状態を示す主要部の正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下には、図面を参照して、この発明の実施形態について具体的に説明する。
図1は、この発明の一実施形態に係るコネクタユニットの構成を示す断面図である。
コネクタユニット1は、ベースコネクタ2と、ソケットコネクタ3とを含んでいる。ベースコネクタ2は、実装基板4上に実装されるコネクタであり、相手方コネクタとしてのソケットコネクタ3が取り外し可能に結合されている。ソケットコネクタ3には、被覆電線5が結合されている。被覆電線5は、図示しない電源装置に接続されている。この電源装置からの電力は、コネクタユニット1を介して実装基板4に供給されるようになっている。
【0026】
実装基板4は、たとえば、液晶表示装置に備えられる回路基板であり、LED(Light Emitting Diode)6が実装されている。実装基板4は、たとえば、放熱性に優れた材料しとしてのアルミニウム合金で形成されたベース部材7と、ベース部材7上に形成されたレジスト層8と、レジスト層8を介してベース部材7上に形成されLED6と電気的に接続された導体パターン9とを含んでいる。実装基板4は、液晶表示装置の筐体内の狭い空間に配置されるようになっており、幅(図1の左右方向)が10mm程度と短くなっている。LED6には、前述の電源からの電力が供給されるようになっている。
【0027】
なお、以下では、実装基板4が水平方向に沿って配置され、ベースコネクタ2が実装基板4上の実装面4aに配置された状態を基準として説明する。また、図1の紙面の上下に沿う方向を上下方向Z1とし、図1の紙面の左右に沿う方向を前後方向X1とし、図1の紙面に直交する方向(上下方向Z1および前後方向X1の双方に直交する方向)を左右方向Y1として説明する。
【0028】
ソケットコネクタ3は、上下方向Z1と平行なソケット挿入方向Z11(下方向に相当)に沿ってベースコネクタ2に挿入されるようになっている。また、ソケットコネクタ3は、全体的に、前後方向X1と平行な張出方向X11(前方向に相当)に向けて張り出した形状をしている。
ベースコネクタ2は、いわゆる表面実装型のトップタイプコネクタであり、実装基板4の実装面4a上に固定され、かつ、上方からソケットコネクタ3が挿入されるようになっている。
【0029】
図2Aは、ベースコネクタ2の平面図であり、図2Bは、ベースコネクタ2の正面図であり、図2Cは、図2BのIIC−IIC線に沿う切断面を示す断面図であり、図2Dは、ベースコネクタの右側面図である。
図2A、図2Bおよび図2Cを参照して、ベースコネクタ2は、合成樹脂製の一体成形品である絶縁性のハウジング11と、複数の導電性のコンタクト12とを備えている。コンタクト12は、金属板をプレス成形して形成され、このハウジング11に圧入されて保持されている。コンタクト12は、コンタクト配列方向としての左右方向Y1に沿って等間隔に並んでいる。
【0030】
ハウジング11は、実装基板4に対向する基板側から、ソケットコネクタ3を受け容れるソケット側に延びている。ソケット挿入方向Z11は、ハウジング11のソケット側から基板側に向かって延びる方向である。
図2Aおよび図2Cを参照して、前後方向X1におけるハウジング11の長さは、たとえば、約4mmである。ハウジング11は、挿入凹部13を区画する直方体状のハウジング本体14と、ハウジング本体14から張出方向X11に突出する突起壁15とを含んでいる。
【0031】
ハウジング本体14は、上方に開放された略箱形状をなす部材であり、左右方向Y1に長く、前後方向X1に短く形成されている。ハウジング本体14は、実装基板4の実装面4a上に配置された底壁18と、底壁18の外周縁部に立設されてこの底壁18と直交する四角環状の周壁19とを備えている。
底壁18および周壁19によって、略直方体状の挿入凹部13が区画されている。挿入凹部13は、ソケット側(上側)に開放されている。
【0032】
周壁19は、ハウジング11の前壁としての第1側壁21と、ハウジング11の後壁としての第2側壁22と、ハウジング11の右壁としての第3側壁23と、ハウジング11の左壁としての第4側壁24とを備えている。第1および第2側壁21,22は、前後方向X1と略直交しており、第3および第4側壁23,24は、左右方向Y1と略直交している。
【0033】
図2Bおよび図2Cに示すように、第1側壁21は、周壁19のうち張出方向X11側の側壁として設けられている。第1側壁21の外面(側壁外面)21aには、第1張出部25と、第2張出部26と、第3張出部としての被吸着部27とが張り出している。
第1張出部25は、第1側壁21の上端側(ソケット側)と下端側(基板側)のうちの、上端側に配置されている。この第1張出部は、第1側壁21の外面21aに対して斜め下前方に傾斜した第1傾斜部28と、第1傾斜部28の下端に形成された第1被ロック部29とを含んでいる。
【0034】
第2張出部26は、第1張出部25と左右対称な形状に形成されている。すなわち、第2張出部26は、第1側壁21の上端側において、第1張出部25とは左右方向Y1に離隔して配置されており、第2傾斜部30と、第2傾斜部30の下端に形成された第2被ロック部31とを含んでいる。
第1被ロック部29および第2被ロック部31によって、被ロック部32が形成されている。
【0035】
被吸着部27は、第1側壁21の上端側において、第1張出部25と第2張出部26との間に配置されている。被吸着部27は、ソケット挿入方向Z11に見たとき、第1被ロック部29と第2被ロック部31との間に配置されている。被吸着部27は、左右方向Y1におけるハウジング本体14の中央に配置されている。被吸着部27は、全体として直方体状に形成されており、内部が空洞にされている。
【0036】
被吸着部27の内部が空洞であることにより、被吸着部27の樹脂の厚みが厚くなり過ぎないようにされている。その結果、ハウジング11の樹脂成形時に、被吸着部27とそれ以外の部分との熱収縮量の差に起因する成形不良(寸法の不良)の発生が抑制されている。
被吸着部27の上面には、被吸着面27aが形成されている。被吸着面27aは、前後方向X1および左右方向Y1に平行な平坦面であって、実装基板4の実装面4aと略平行である。また、被吸着面27aは、ソケット挿入方向Z11と直交しており、かつ、第1側壁21の上面21bと段差なく連続している。被吸着面27aは、後述する吸着部材104によってベースコネクタ2が吸着される際に吸着部材104が接触する面である。被吸着面27aの大きさは、吸着部材104の先端を覆うことができる程度の大きさ(たとえば、約2mm四方)である。
【0037】
突起壁15は、左右方向Y1におけるハウジング本体14の両端部から張出方向X11に張り出している。突起壁15は、ベースコネクタ2を実装基板4に載置する際のハウジング11の傾きを抑制することが可能とされている。この突起壁15は、第1側壁21の右端部から張出方向X11に張り出した第1突起壁33と、第1側壁の左端部から張出方向X11に張り出した第2突起壁34とを含んでいる。
【0038】
図2Aおよび図2Bに示すように、第1突起壁33は、ハウジング本体14のソケット側端部(上端部)から基板側端部(下端部)まで延びており、全体として縦長の矩形板状に形成されている。第1突起壁33の前端部33aと、被吸着部27の前端部27bとは、前後方向X1の位置が揃えられている。
図2Dに示すように、第1突起壁33の下端部33bには、溝部33cが形成されている。この溝部33cは、第1突起壁33の前端部33aの後方に配置されており、ソケット挿入方向Z11の下流側(下側)に開放されている。溝部33cは、左右方向Y1に沿って見たときに、略矩形をしている。
【0039】
図2Aおよび図2Cに示すように、第2突起壁34は、第1突起壁33と左右対称な形状に形成されている。第2突起壁34の前端部34aと、被吸着部27の前端部27bとは、前後方向X1の位置が揃えられている。第2突起壁34の下端部34bに、溝部34cが形成されている。この溝部34cは、第2突起壁34の前端部34aの後方に配置されている。
【0040】
第1側壁21と、第1突起壁33と、第2突起壁34とによって、ロック部材収容空間35が形成されている。ロック部材収容空間35は、第1側壁21に対して張出方向X11側に配置されている。ロック部材収容空間35は、被吸着部27を挟んだ左右両側に拡がっている。ロック部材収容空間35は、上下に開放されている。
コンタクト12は、左右方向Y1に等間隔に複数(この実施形態において、たとえば6)配置されている。右側の2つのコンタクト12は、第1張出部25と前後方向X1に並んでいる。左右方向Y1における中央の2つのコンタクト12は、被吸着面27aと前後方向X1に並んでいる。左側の2つのコンタクト12は、第2張出部26と前後方向X1に並んでいる。
【0041】
各コンタクト12の構成は同様であるので、以下では、主に1つのコンタクト12について説明する。
図2Cを参照して、コンタクト12は、表面にめっき層が形成された金属板をプレス成形した板状の部材である。コンタクト12は、コンタクト本体37と、リード部38とを含んでいる。
【0042】
コンタクト本体37は、U字状をしている。コンタクト本体37は、底壁18に隣接して配置される基端部40と、基端部40から挿入凹部13内に向けて延びる一対の延設部41,42とを含んでいる。
一対の延設部41,42は、ハウジング本体14の底壁18に形成された一対の挿通孔43,44に挿通されている。他方の延設部42は、挿通孔43に圧入などによって固定されている。一方の延設部41は、第1側壁21に隣接するように真っ直ぐに延びている。一方の延設部41の先端寄りには、他方の延設部42に向けて突出する凸部41aが形成されている。他方の延設部42は、第2側壁22に隣接するように真っ直ぐに延びている。他方の延設部42のうち、一方の延設部41側を向く一縁部42a、および一方の延設部41の凸部41aは、図1に示すように、ソケットコネクタ3の後述する導電部52が接触可能な接触部となっている。
【0043】
リード部38は、コンタクト本体37の基端部40から張出方向X11に向かって延びている。すなわち、リード部38は、コンタクト本体37に対して張出方向X11側にのみ延びており、張出方向X11とは反対の方向(後方向)には延びていない。
リード部38は、底壁18の下方を通って張出方向X11に延びており、先端が、ロック部材収容空間35に延びている。リード部38の先端は、リード部38の基端に対して実装基板4側(下側)に配置されており、接続端38aを有している。この接続端38aは、第1側壁21の外面21aよりも張出方向X11に引き出されている。接続端38aは、実装基板4の導体パターン9にリフロー半田などを用いて固定されている。
【0044】
リード部38の接続端38aと、各突起壁33,34の下端部33b,34b(図1において、第1突起壁33の下端部33bは図示せず)は、ソケット挿入方向Z11に関する位置が揃えられている。
また、左右方向Y1に見たとき、リード部38の接続端38aと、被ロック部32と、被吸着部27とは、ソケット挿入方向Z11に沿って並んで配置されている。これにより、前後方向X1におけるベースコネクタ2の厚みが薄くされている。図2Aに示すように、ベースコネクタ2の重心位置G1は、ソケット挿入方向Z11から見て、被吸着面27a上に位置している。
【0045】
図2Bおよび図2Dに示すように、ベースコネクタ2は、補強タブ46,47を含んでいる。補強タブ46,47は、ベースコネクタ2と実装基板4との結合力を高めるために設けられている。補強タブ46,47は、金属製の小片部材である。補強タブ46,47は、左右方向Y1におけるハウジング本体14の両端部に配置されている。一方の補強タブ46は、第2側壁22の右後端部に固定されている。
【0046】
一方の補強タブ46は、左右方向Y1に沿って見たときに、C字状に形成されており、上下方向Z1に延びる基端部46aと、基端部46aの下端から張出方向X11に延びる下突起46bと、基端部46aの上端から張出方向X11に延びる上突起46cとを含んでいる。
下突起46bは、ハウジング本体14よりも下方に突出しており、実装基板4の実装面4aのレジスト層8に固定されている。上突起46cは、第2側壁22の下端に形成された凹部23a内に圧入されている。これにより、一方の補強タブ46が第2側壁22に固定されている。
【0047】
このように、一方の補強タブ46は、ハウジング本体14のうち、張出方向X11の上流側(前後方向X1の後方向側)の第2側壁22に固定されている。
他方の補強タブ47は、一方の補強タブ46と同じ形状である。他方の補強タブ47は、第2側壁22の左端部に固定されている。他方の補強タブ47と第2側壁22との結合の態様は、一方の補強タブ46と第2側壁22との結合の態様と同じである。したがって、他方の補強タブ47についての詳細な説明は省略する。
【0048】
図1を参照して、次に、ソケットコネクタ3について説明する。ソケットコネクタ3は、合成樹脂製の一体成形品である絶縁性のソケットハウジング51と、複数の導電性の導電部52とを備えている。導電部52は、金属板をプレス成形して形成され、このソケットハウジング51に圧入されて保持されている。導電部52は、左右方向Y1に沿って等間隔に並んでいる。
【0049】
図3(a)は、ソケットコネクタ3の正面図であり、図3(b)は、ソケットコネクタ3の右側面図であり、図3(c)は、ソケットコネクタ3の一部を下側(ソケット挿入方向Z11とは反対側)から見た図である。
図3(a)および図3(b)に示すように、ソケットハウジング51は、ソケットハウジング本体53と、このソケットハウジング本体53に対して揺動可能に結合されたロック部材54とを含んでいる。
【0050】
ソケットハウジング本体53は、左右方向Y1に長く延びており、基端部55と、基端部55からソケット挿入方向Z11に延びる挿入凸部56とを含んでいる。
挿入凸部56は、左右方向Y1に関して、基端部55よりも短く形成されており、かつ、前後方向X1に関して、基端部55よりも短く形成されている。
図4は、図3(a)のIV−IV線に沿う切断面を示す断面図である。ソケットハウジング本体53には、基端部55から挿入凸部56に延びる保持孔57が形成されている。保持孔57は、導電部52を保持するために設けられている。
【0051】
保持孔57は、基端部55の上端面からソケット挿入方向Z11に延びている。保持孔57は、基端部55において、ソケット挿入方向Z11に沿って段階的に先細りに形成されている。また、保持孔57は、挿入凸部56内において、前後方向X1の幅が略一定となっている。保持孔57は、挿入凸部56の前端部56aおよび後端部56bに開放されており、導電部52が前方および後方に露出している。
【0052】
この保持孔57は、左右方向Y1に等間隔に複数(導電部52の数と同じ数)形成されている。
導電部52は、各保持孔57に収容されている。なお、各導電部52および各保持孔57についての構成は、同様であるので、この実施形態では、主に1つの導電部52および保持孔57について説明する。
【0053】
導電部52は、被覆電線5の一端の被覆部5aに巻き付けられて固定された第1固定部58と、被覆電線5の芯線5bに巻き付けられて電気的に接続された第2固定部59と、第2固定部59に対してソケット挿入方向Z11側に延びるコンタクト本体60とを含んでいる。
第1固定部58および第2固定部59は、ソケットハウジング本体53の基端部55内に配置されている。コンタクト本体60は、挿入凸部56内に配置されている。コンタクト本体60は、ベース部60aと、弾性片部60bと、抜け止め突起60cとを含んでいる。
【0054】
ベース部60aは、第2固定部59からソケット挿入方向Z11に向けて延びている。弾性片部60bは、ベース部60aの先端部からソケット挿入方向Z11とは反対の上方向に延びており、ベース部60aとの接続部を支点にして弾性変形可能となっている。弾性片部60bは、左右方向Y1から見たときに、山形形状をしている。
弾性片部60bの頂部60eの近傍と、ベース部60aの後側を向く側面60fは、ベースコネクタ2の対応するコンタクト12と接触可能な接触部となっている。
【0055】
抜け止め突起60cは、ベース部60aから上向きに延びており、基端部55の下端面55bに受けられている。これにより、導電部52がソケットハウジング本体53から上向きに抜けることが防止されている。
図3(a)および図3(b)に示すように、基端部55の左右両端部には、張出方向X11に向けて突出する突出片61,62が設けられている。これらの突出片61,62は、ロック部材54を左右方向Y1に挟むように配置されている。
【0056】
ロック部材54は、ソケットハウジング本体53に対して張出方向X11側に配置されている。ロック部材54は、ソケットハウジング本体53の基端部55の前端面から張出方向X11に突出する複数(たとえば、2つ)の支点部63,64を介して、基端部55に揺動可能に結合されている。支点部63,64は、左右方向Y1に間隔をあけて配置されている。
【0057】
ロック部材54は、前後方向X1に見たときに、下向きの凹字状に形成されている。より具体的には、ロック部材54は、ソケット挿入方向Z11の上流側に配置された矩形板状のロック部材本体65と、ロック部材本体65の右端部からソケット挿入方向Z11の下流側に向けて延びる第1アーム部66と、ロック部材本体65の左端部からソケット挿入方向Z11の下流側に向けて延びる第2アーム部67と、を含んでいる。
【0058】
ロック部材本体65は、基端部55と前後方向X1に並んで配置されている。ロック部材本体65に、支点部63,64が接続されている。ロック部材本体65の上端部には、摘み部65aが設けられている。摘み部65aを指などで摘むことで、ロック部材54を揺動させることが可能である。これにより、各アーム部66,67が前後方向X1に変位する。
【0059】
図3(a)、図3(b)および図3(c)に示すように、第1アーム部66は、挿入凸部56と前後方向X1に並んで配置されている。第1アーム部66の先端部には、第1爪部71が形成されている。第1爪部71は、第1アーム部66から挿入凸部56に向けて突出した鉤状の部分である。第1爪部71は、第1アーム部66の左右全域に亘って延びている。
【0060】
第2アーム部67は、第1アーム部66と左右対称な形状に形成されている。すなわち、第2アーム部67は、挿入凸部56と前後方向X1に並んで配置されている。第2アーム部67の先端部には、第2爪部72が形成されている。第2爪部72は、第2アーム部67から挿入凸部56に向けて突出した鉤状の部分である。第2爪部72は、第2アーム部67の左右全域に亘って延びている。第1爪部71および第2爪部72によって、ロック部としての爪部70が形成されている。
【0061】
ロック部材54は、ロック部材本体65、第1アーム部66および第2アーム部67で形成された、被吸着部受け容れ部73を有している。被吸着部受け容れ部73の上端部、すなわち、ロック部材本体65の下端部には、受け部74が形成されている。この受け部74は、ソケット挿入方向Z11から見たときに、第1爪部71と第2爪部72との間に配置されている。
【0062】
また、図1に示すように、ソケット挿入方向Z11における、ソケットハウジング本体53の基端部55の下端面55bから爪部70までの長さL1は、ベースコネクタ2の第1側壁21の上面21bから被ロック部32までの長さL2と略同じである。
ベースコネクタ2は、図5に示すように、エンボスキャリアテープ100に収容された状態で市場に供給される。エンボスキャリアテープ100は、キャリアテープ本体101と、このキャリアテープ本体101に剥離可能に貼着された保護シート102とを備えている。
【0063】
キャリアテープ本体101は、ベースコネクタ2を1個ずつ収容するバスタブ状のケース部103を長手方向に沿って間隔を開けて連続形成した帯状体である。ベースコネクタ2は、実装基板4を水平に配置したときの当該ベースコネクタ2の実装状態の姿勢と同姿勢で、キャリアテープ本体101のケース部103に収容されている。
すなわち、キャリアテープ100を、保護シート102が上方に位置するように水平に延在させた状態のとき、ベースコネクタ2の被吸着面27aは、ケース部103の上部開口から上方に臨むようにケース部103内に収容されている。
【0064】
ベースコネクタ2を実装基板4に自動実装するための自動実装機は、エンボスキャリアテープ100をリールから引き出して水平に順送りする順送り機構と、この順送り機構の動作とタイミングを合わせて保護シート102を巻き取る保護シート巻き取り機構とを備えている。
順送り機構は、保護シート102が上側となるようにエンボスキャリアテープ100を水平に延在させる。その状態で、保護シート巻き取り機構によって保護シート102が巻き取られる。これにより、保護シート102がキャリアテープ本体101から剥離されていき、ケース部103の上部開口からベースコネクタ2の被吸着面27aが上方側に露出される。
【0065】
この露出された被吸着面27aが、自動実装機の吸着部材104によって吸着保持される。吸着部材104は、吸着部材104を前後左右および上下に移動するための吸着部材駆動機構に結合されており、この吸着部材駆動機構は、制御ユニット(マイクロコンピュータを含む装置)によって制御される。
吸着部材駆動機構は、制御ユニットによって制御されることにより、所定の吸着位置に導かれたケース部103へと吸着部材104を移動させて、当該ケース部103に収容されたベースコネクタ2を吸着保持させる。そして、吸着部材駆動機構は、吸着部材104を上方に移動させて、ベースコネクタ2をケース部103から取り出す。吸着部材104は、空気の吸引力によって、ベースコネクタ2の被吸着面27aを直接、吸着保持する。
【0066】
その後、吸着部材駆動機構は、図6に示すように、吸着部材104を配線基板配置部105へと移動させ、この配線基板配置部105に予め配置されている実装基板4上の所定位置に、ベースコネクタ2を搬送する。
吸着部材104がベースコネクタ2を実装基板4上に載置する際に、ベースコネクタ2のハウジング11は、図6に示すように傾いた状態となることがある。しかしながら、突起壁15(突起壁34の下端部34cなど)によって、この傾きは抑制される。よって、ベースコネクタ2を実装基板4上の正規位置に正確に載置することができる。
【0067】
その後、吸着部材104による被吸着面27aの吸着が解除されることにより、図2Cに示すように、ベースコネクタ2が実装基板4上の正規位置に実装される。
実装基板4上のランドなどには予めクリーム半田(図示せず)が配置されている。このクリーム半田にコンタクト12のリード部38の接続端38a、および補強タブ46,47が接触するように、ベースコネクタ2が実装される。この状態の実装基板4をリフロー槽に通すことにより、クリーム半田が溶融する。さらに、その後の冷却工程を経て半田が硬化することによって、コンタクト12および補強タブ46,47と、実装基板4との永久接合が達成される。
【0068】
次に、ソケットコネクタ3をベースコネクタ2に取り付ける作業について説明する。
図7(a)に示すように、ソケットコネクタ3をベースコネクタ2に取り付けるときは、まず、ソケットコネクタ3のソケットハウジング本体53を、ベースコネクタ2の挿入凹部13の上方に配置する。すると、ロック部材54がロック部材収容空間35の上方に位置する。この状態で、ソケットコネクタ3の挿入凸部56をソケット挿入方向Z11に沿って変位し、ベースコネクタ2の挿入凹部13に挿入する。
【0069】
すると、図7(b)に示すように、ソケットコネクタ3の導電部52は、ベースコネクタ2の対応するコンタクト12に接触する。これにより、実装基板4と被覆電線5との間に、コンタクト12および導電部52を介する電路が形成される。
このとき、ロック部材54の第1爪部71が、第1張出部25の第1傾斜部28に接触することで、ロック部材54が揺動する。このとき、図示していないけれども、第2爪部72は、第2張出部26の第2傾斜部30に接触している。
【0070】
ソケットコネクタ3をさらにソケット挿入方向Z11に挿入すると、図1に示すように、挿入凸部56の全体が挿入凹部13に嵌まる。これにより、ソケットコネクタ3の導電部52の弾性片部60bおよび側面60fと、ベースコネクタ2の対応するコンタクト12の凸部41aおよび一縁部42aとが接触する。このとき、ロック部材54の第1爪部71は、第1張出部25を乗り越え、第1張出部25の第1被ロック部29に結合する。図示していないけれども、同時に、ロック部材54の第2爪部72は、第2張出部26を乗り越え、第2張出部26の第2被ロック部31に結合する。
【0071】
これにより、ソケットコネクタ3がベースコネクタ2にロックされたロック状態が達成される。このとき、図8(a)に示すように、ロック部材54の受け部74は、ベースコネクタ2の被吸着面27aに直接接触している。両コネクタ2,3の嵌合状態において、受け部74および被吸着面27aは、張出方向X11に露出しているので、これら受け部74および被吸着面27aの接触状態を、前方から目視で確認することができる。
【0072】
このとき、ロック部材54の爪部70(第1爪部71および第2爪部72)は、ロック部材収容空間35内に配置されているから、爪部70と被ロック部32との結合が不用意に解除されることを防止できる。
仮に、ソケットコネクタ3がベースコネクタ2に傾いた姿勢のまま差し込まれ、両コネクタ2,3が嵌合していない状態(半嵌合状態)の場合を考える。この場合、図8(b)に示すように、受け部74は、ベースコネクタ2の被吸着面27aに対して浮き上がっており、受け部74には接触していない状態となる。これにより、ソケットコネクタ3がベースコネクタ2に嵌合されていないことを目視確認できる。
【0073】
ソケットコネクタ3をベースコネクタ2から取り外すときには、図7(b)に示すように、ロック部材54の摘み部65aを指などで後方に押す。これにより、ロック部材54が支点部63,64を中心に回動し、爪部70は、ハウジング11から離れる方向である張出方向X11へと持ち上げられ、被ロック部32との係合状態が解除される。
この状態で、操作者が、ソケットコネクタ3をソケット挿入方向Z11と反対方向(上方向)へ引き出すと、ソケットコネクタ3の挿入凸部56が挿入凹部13から離れ、ソケットコネクタ3をベースコネクタ2から引き抜くことができる。
【0074】
以上説明したように、この実施形態によれば、ベースコネクタ2のハウジング11自体に被吸着面27aが設けられている。したがって、被吸着面27aを吸着部材104で吸着することにより、ベースコネクタ2を持ち上げて実装基板4の実装面4aに実装することができる。吸着部材104との吸着のための専用の別部材をベースコネクタ2に取り付ける必要がなく、部品点数および製造コストを少なくできる。
【0075】
また、被吸着部27、被ロック部32、およびリード部38の接続端38aが、ハウジング11における張出方向X11側部分に寄せて配置されている。これにより、ベースコネクタ2の重心位置G1を、被吸着部27の近くにできる。したがって、吸着部材104が被吸着面27aを吸着して持ち上げることにより、ベースコネクタ2をバランスよく持ち上げることができる。
【0076】
たとえば、被吸着部、被ロック部およびリード部の接続端を、ハウジングにおける張出方向側部分およびその反対側部分に分散して配置した場合、張出方向と平行な前後方向におけるベースコネクタの厚みが厚くなってしまう。
これに対し、この実施形態では、前述の通り、被吸着部27、被ロック部32、およびリード部38の接続端38aが、ハウジング11における張出方向X11側部分に寄せて配置されている。これにより、張出方向X11と平行な前後方向X1におけるベースコネクタ2の厚みを薄くできる。その結果、ベースコネクタ2の薄型化を通じてベースコネクタ2の小型化を実現できる。
【0077】
さらに、実装基板4との接続のために、ハウジング本体14の第1側壁21よりも張出方向X11に引き出されたリード部38の接続端38は、その上方の空間が空いている。この空いた空間に、被吸着部27を配置している。このように、リード部38と被吸着部27との立体配置により、張出方向X11と平行な前後方向X1におけるベースコネクタ2の厚みをより一層薄くできる。
【0078】
また、ソケット挿入方向Z11から見たときに、第1および第2被ロック部29,31の間に被吸着部27が配置されている。すなわち、第1および第2被ロック部29,31を左右方向Y1に離隔して配置することで、左右方向Y1におけるベースコネクタ2の荷重バランスを、よりよくできる。その結果、ハウジング11に、左右方向Y1の荷重バランスを向上するためだけの部分を設ける必要がなく、ハウジング11の小型化を通じてベースコネクタ2の小型化を実現できる。
【0079】
さらに、第1および第2突起壁33,34によって、ベースコネクタ2の重心位置G1を、より張出方向X11側(被吸着部27側)に寄せることができる。これにより、吸着部材104は、ベースコネクタ2をよりバランスよく持ち上げることができる。しかも、このバランス向上効果を発揮するために、小さな突起(突起壁33,34)を設けるのでよく、ベースコネクタ2を小型化できる。さらに、吸着部材104がベースコネクタ2を実装基板4の実装面4aに載置する際に、ハウジング11に傾きがあっても、突起壁33,34の下端部33c,34cと、実装面4aとの接触により、この傾きを直すことができる。
【0080】
その上、ハウジング本体14の左右両端に突起壁33,34を設けていることで、左右方向Y1におけるベースコネクタ2の荷重バランスをよりよくできる。しかも、このバランス向上効果を発揮するために、小さな突起(突起壁33,34)を、ハウジング本体14の左右両端部に設けるのでよく、ベースコネクタ2を小型化できる。
また、ロック部材収容空間35を区画する部材としての第1側壁21および突起壁33,34が、ベースコネクタ2の張出方向X11側に配置されている。これにより、ベースコネクタ2の重心位置G1を、より被吸着面27aに近い位置にできる。また、ソケットコネクタ3のロック部材54がベースコネクタ2の被ロック部32に結合されているとき、ロック部材54の爪部70は、ロック部材収容空間35内に位置する。これにより、ロック部材54がベースコネクタ2に対して張出方向X11に突出することを抑制できる。したがって、ベースコネクタ2およびソケットコネクタ3を含むコネクタユニット1全体としてみたときの小型化を実現できる。
【0081】
さらに、ロック部材収容空間35に、コンタクト12のリード部38の接続端38aが位置することになる。これにより、ベースコネクタ2とソケットコネクタ3とが嵌合したとき、ロック部材54は、リード部38の接続端38aを上方から覆う。したがって、リード部38の接続端38aを保護する部材としてロック部材54を用いることができる。
また、各突起壁33,34の下端部33b,34bは、リード部38の接続端38aとソケット挿入方向Z11に関する位置が揃えられている。このように、各突起壁33,34をソケット挿入方向Z11に長く延ばすことで、各突起壁33,34を張出方向X11に張り出す量を少なくしつつ、突起壁33,34の質量を増すことができる。これにより、ベースコネクタ2を張出方向X11に薄くしつつ、ベースコネクタ2の重心位置を、より被吸着面27a寄りにできる。また、各突起壁33,34の下端部33b,34bによって、リード部38の接続端38aを左右から保護することができる。
【0082】
また、各突起壁33,34の溝部33c,34cの大きさを設定することで、ベースコネクタ2の荷重バランスを調整できる。その結果、ベースコネクタ2の荷重バランスをより向上できる。しかも、この効果を、突起壁33,34を大きくすることなく達成できるので、ベースコネクタ2をより小型化できる。さらに、突起壁33,34のうち、ソケット挿入方向Z11の先端部分を、ハウジング本体14に対して張出方向X11に遠い位置に配置できる。これにより、吸着部材104がベースコネクタ2のハウジング11を実装基板4の実装面4aに載置する際のハウジング11の倒れを、突起壁33,34の下端部33c,34cと、実装面4aとの接触により確実に抑制できる。
【0083】
また、溝33c,34cは、ベースコネクタ2の製造の際、単品の状態のハウジング本体14を搬送するためのレールに保持される溝としても用いることができる。これにより、ハウジング本体14にコンタクト12を組み付ける際のハウジング本体14の整列を自動化できる。
さらに、ハウジング本体14の第2側壁22には、補強タブ46,47が固定されている。このように、ハウジング本体14のうち、張出方向X11とは反対側の部分にも、ある程度重さのある部材を配置している。これにより、張出方向X11と平行な前後方向X1における、ベースコネクタ2の荷重バランスを向上できる。また、ハウジング11のうち、被ロック部32、被吸着部27およびリード部38の接続端38aが集中して配置されている部分の反対側に補強タブを配置している。これにより、ハウジング11のうち、挿入凹部13に対して張出方向X11側の部分が過度に大型化せず、結果として、ベースコネクタ2の小型化を達成できる。
【0084】
また、コンタクト12のリード部38と補強タブ46,47とが実装基板4に固定された表面実装後には、ソケットコネクタ3のロック部材54からベースコネクタ2のハウジング11に引っ張り力が作用することがある。この引っ張り力を、リード部38と補強タブ46,47とで、張出方向X11と平行な前後方向X1に関して、ベースコネクタ2の両端でバランスよく受けることができる。これにより、ベースコネクタ2が実装基板4から剥がれることを、より確実に抑制できる。
【0085】
さらに、ソケットコネクタ3の挿入凸部56がベースコネクタ2の挿入凹部13に挿入されたとき、ロック部材54の爪部70が被ロック部32に結合され、かつ、ロック部材54の受け部が被吸着部27に受けられる。したがって、ロック部材54の受け部74が被吸着部27に受けられていることを確認することで、爪部70と被ロック部32とが完全に結合していることを容易に、かつ確実に確認できる。
【0086】
また、受け部74は、被吸着部27に直接当接するようになっている。これにより、受け部74と被吸着部27との直接の接触により、爪部70と被ロック部32との結合が完了していることを、より容易に、かつ確実に確認できる。
さらに、受け部74は、ソケットコネクタ3とベースコネクタ2との嵌合状態において張出方向X11に露出している。これにより、ソケットコネクタ3とベースコネクタ2との嵌合が完了したことを、張出方向X11に露出した受け部74を目視することで、容易に確認できる。
【0087】
また、第1爪部71と第1被ロック部29との結合、および第2爪部72と第2被ロック部31との結合の双方が完了することにより、受け部74が被吸着部27に接触するようになっている。これにより、2つの爪部71,72の両方がロック状態にあることを、受け部74によって確認できる。
この発明は、以上の実施形態の内容に限定されるものではなく、請求項記載の範囲内において種々の変更が可能である。
【0088】
たとえば、ロック部材の第1アーム部66と第2アーム部67とは、ロック部材本体65を介して接続されている構成を説明したけれども、これに限定されない。たとえば、第1アーム部66と第2アーム部67とを直接接続する部分を設けてもよい。この直接接続する部分は、ベースコネクタ2の被吸着部27を避けるような形状に形成される。
その他、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。
【符号の説明】
【0089】
1 コネクタユニット
2 ベースコネクタ
3 ソケットコネクタ
4 実装基板
11 ハウジング
12 コンタクト
13 挿入凹部
14 ハウジング本体
15 突起壁
21 第1側壁(張出方向側の側壁)
21a 外面
22 第2側壁(張出方向上流側の側壁)
27 被吸着部
27a 被吸着面
29 第1被ロック部
31 第2被ロック部
32 被ロック部
33 第1突起壁
34 第2突起壁
33b,34b 下端部(接続端とソケット挿入方向に関する位置が揃えられた端部)
33c,34c 溝部
35 ロック部材収容空間
37 コンタクト本体
38 リード部
38a 接続端
41a 凸部(接触部)
42a 一縁部(接触部)
46,47 補強タブ
51 ソケットハウジング
52 導電部
53 ソケットハウジング本体
54 ロック部材
56 挿入凸部
70 爪部(ロック部)
71 第1爪部
72 第2爪部
74 受け部
X11 張出方向
Y1 左右方向(コンタクト配列方向)
Z11 ソケット挿入方向

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ロック部材を有するソケットコネクタに結合される表面実装型のベースコネクタであって、
前記ソケットコネクタを受け容れるソケット側から実装基板に対向する基板側へと向かうソケット挿入方向に沿って前記ソケットコネクタを受け容れる絶縁性のハウジングと、
このハウジングに保持され、前記ソケット挿入方向に直交するコンタクト配列方向に並ぶ複数の導電性のコンタクトとを備え、
前記ハウジングは、前記ソケット側に開放され前記ソケットコネクタの導電部が前記ソケット挿入方向に沿って挿入される挿入凹部を区画する直方体状のハウジング本体と、前記ソケット挿入方向および前記コンタクト配列方向に直交する張出方向に沿って前記ハウジング本体の前記ソケット側から張り出して形成され前記ソケット挿入方向に直交する被吸着面を有する被吸着部と、前記ハウジング本体の前記張出方向側の側壁外面に形成され前記ソケットコネクタの前記ロック部材と結合される被ロック部と、を含み、
前記コンタクトは、前記ソケットコネクタの導電部に接触可能な接触部を含み前記挿入凹部に配置されたコンタクト本体と、このコンタクト本体から前記張出方向に延び前記基板側において前記ハウジング本体の前記張出方向側の側壁外面よりも前記張出方向に引き出された接続端を有するリード部と、を含む、ベースコネクタ。
【請求項2】
前記被ロック部は、前記コンタクト配列方向に離隔して配置された第1被ロック部および第2被ロック部を有しており、前記ソケット挿入方向から見たときに前記第1および第2被ロック部の間に前記被吸着部が配置されている、請求項1記載のベースコネクタ。
【請求項3】
前記ハウジングは、前記ハウジング本体から前記張出方向に張り出した突起壁をさらに含む、請求項1または2記載のベースコネクタ。
【請求項4】
前記突起壁は、前記ハウジング本体の前記コンタクト配列方向に関する両端部に配置された第1突起壁および第2突起壁を含む、請求項3記載のベースコネクタ。
【請求項5】
前記ハウジング本体の前記張出方向の側壁と前記第1および第2突起壁とによって、前記ソケットコネクタの前記ロック部材を収容するためのロック部材収容空間が形成されている、請求項4記載のベースコネクタ。
【請求項6】
前記突起壁は、前記リード部の接続端と前記ソケット挿入方向に関する位置が揃えられた端部を有している、請求項3〜5の何れか一項に記載のベースコネクタ。
【請求項7】
前記突起壁は、前記張出方向前端部の後方に配置され、前記ソケット挿入方向下流側に向けて開放された溝部を有する、請求項3〜6の何れか一項に記載のベースコネクタ。
【請求項8】
前記ハウジング本体の前記張出方向上流側の側壁に固定された補強タブをさらに備える、請求項1〜7の何れか一項に記載のベースコネクタ。
【請求項9】
請求項1〜8の何れか一項に記載のベースコネクタと、
前記ベースコネクタに結合されるソケットコネクタとを備え、
前記ソケットコネクタは、絶縁性のソケットハウジングと、このソケットハウジングに保持された複数の導電部とを含み、
前記ソケットハウジングは、前記挿入凹部に挿入される挿入凸部を有し前記導電部を保持したソケットハウジング本体と、このソケットハウジング本体に対して揺動可能に結合されたロック部材と、を含み、
前記ロック部材は、前記被ロック部に結合されるロック部と、このロック部が前記被ロック部に結合しているときに前記被吸着部を受ける受け部とを含む、コネクタユニット。
【請求項10】
前記受け部は、前記ソケットコネクタと前記ベースコネクタとの嵌合状態において前記張出方向に露出している、請求項9記載のコネクタユニット。
【請求項11】
前記被ロック部は、前記コンタクト配列方向に離隔して配置された第1被ロック部および第2被ロック部を有しており、前記ソケット挿入方向から見たときに前記第1および第2被ロック部の間に前記被吸着部が配置されており、
前記ロック部は、前記第1被ロック部および第2被ロック部にそれぞれ結合する第1爪部および第2爪部を含み、
前記第1および第2爪部の間に前記受け部が配置されている、請求項9または10記載のコネクタユニット。

【図1】
image rotate

【図2A】
image rotate

【図2B】
image rotate

【図2C】
image rotate

【図2D】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate


【公開番号】特開2012−33347(P2012−33347A)
【公開日】平成24年2月16日(2012.2.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−170826(P2010−170826)
【出願日】平成22年7月29日(2010.7.29)
【出願人】(390033318)日本圧着端子製造株式会社 (457)
【Fターム(参考)】