説明

ホットスタンプ印刷装置

本発明は、シート10の形態の要素を印刷するための印刷装置300であって、一方で、各シート10に、ホットスタンピングにより、少なくとも1つのスタンピング・ストリップ320から着色箔又は金属蒸着箔を貼り付けることができるプラテン・プレス310と、他方で、シート10の前縁部を引っ張ることにより、各シート10を次々にプラテン・プレス310の中に導入することができる移送手段340とを備える、印刷装置300に関する。本発明は、印刷装置300は、シート10をプラテン・プレス310の中に導入する段階中に各シート10をその後部で部分的に拘束することができる手段360をさらに備えることが注目に値する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シートの形態の要素を、ホットスタンピングにより印刷することを可能にする装置に関する。
本発明は、排他的ではないが、高級品用の包装分野での用途において特に有利であることが見出される。
【背景技術】
【0002】
文字及び/又は図形をホットスタンピングにより印刷すること、すなわち、1つ又はそれ以上のスタンピング・ストリップから着色箔又は金属蒸着箔(colored or metallized film)をシート形態の支持体に圧力下で適用することは公知の慣行である。産業界において、このような転写操作は、通常、垂直プラテン・プレスを用いて行われ、印刷用の支持体はシート1枚ずつその中に導入され、一方、スタンピング・ストリップは連続的に供給される。
標準的なプラテン・プレスにおいて、スタンピングは、水平に固定されたプラテンと往復垂直運動で移動することができるように取り付けられたプラテンとの間で行われる。この型式のプレスは、一般には自動化されているのでため、各シートを1枚ずつプラテンの間に持って行くための移送手段が設けられる。実際には、これは、通常、一連のグリッパ・バーであり、その各々は、2つのプラテンが十分に引き離されたときにそれらのプラテンの間にシートを引き込む前に、順番にシートの前縁部を把持する。
【0003】
しかしながら、この型式の装置は、スタンピング速度が高速になり過ぎるとすぐにしわが発生する現象が生じることを考えると、生産速度が低いときにしか高い印刷品質を保証することができないという欠点を有する。シートがプレスの2つのプラテン間で静止状態に達する前の減速運動において、シートの後部は、実際、グリッパ・バーによって運ばれる前部に追いつく傾向がある。このことは、シートの平坦さをかなり乱す影響を有し、従って、可動プラテンが固定プラテンに押し当たるときに、シートにしわが生じるリスクを増大させる。
この困難を克服する試みにおいて検討された1つの着想は、シートがプレスの2つのプラテン間で静止状態に達するときにシートを概ね平らに保持するために、ブロワを用いることである。この着想は、このブロワをプレスの下流側に位置決めすること、及び、その加圧空気の噴射をシートの平面に向けて、シートの減速段階中にシートの速度を遅くさせるようにすることに関する。いずれにせよ、そのような構成は、実際に、スタンピング速度を上げることを可能にするが、それでもなお、それ自体の限界も有する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従って、本発明の主題によって対処される技術的課題は、シート形態の要素を印刷するための印刷装置であって、一方で、各シートに、ホットスタンピングにより、少なくとも1つのスタンピング・ストリップから着色箔又は金属蒸着箔を貼り付けることができるプラテン・プレスと、他方で、シートの前縁部を引っ張ることにより、各シートを次々にプラテン・プレスの中に導入することができる移送手段とを備えた印刷装置であって、とりわけかなり高い生産速度を提供する一方で、従来技術の課題を回避することを可能にする、印刷装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
対処すべき技術的課題に対する解決法は、本発明によれば、印刷装置が、シートをプラテン・プレスの中に導入する段階中に各シートをその後部で部分的に拘束することができる手段をさらに備えることに関する。
【0006】
この本文全体にわたって、シートという用語は、印刷用のシートの形態であるあらゆる支持体、例えば、厚紙、紙、プラスチック等のシートなどを、非常に広範に表すことを理解しなければならない。
拘束手段が各シートを部分的に拘束することができるという事実は、拘束手段が、シートを固定することなくその後部を保持することができ、移送手段がシートを引っ張るにつれてシートが前進的に摺動することを可能にすることを意味することを強調することも重要である。
いずれにしても、このように定義される本発明は、従来技術の相当品よりも速い生産速度で作動することができるという利点を有する。拘束手段の存在は、実際に、減速時のシートの姿勢を制御することを可能にし、従って、上記シートがプラテン・プレスの中に導入される段階全体にわたってほぼ永続的に保持されることを保証する。従って、シートが移送される速度を、しわ発生のリスクなしに著しく上げることができ、このことが結局、類を見ない生産速度の達成を可能にする。
【0007】
本発明はまた、以下の説明を通じて明らかになる特徴に関するものであり、それらは、個別に、又はいずれかの技術的に実行可能な組み合わせで、考察すべきである。
この説明は、非限定的な例として与えられるものであり、本発明の実体、及び本発明をどのように具体化することができるかについて、より良い理解を与えることを目的とする。この説明は、添付図面を参照して与えられる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】本発明による印刷装置を用いる箔押し機を示す。
【図2】図1に示される箔押し機に設けられる印刷装置を詳細に示す。
【図3】図2の印刷装置に装備される吸引部材を通る断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
分かり易くするという理由で、同じ要素は同一の符号で示される。同様に、本発明を理解するために必須の要素のみが、概略的に、縮尺通りではなく描かれる。
図1は、高級品市場のために厚紙包装に名入れすることを意図した箔押し機1を示す。この加工機1は、従来、単一の組立体を形成するために、並置されるが互いに独立した、幾つかのワークステーションで構成される。すなわち、導入ステーション100、紙差し板200、印刷装置300、スタンピング・ストリップ供給及び廃棄物除去ステーション400、並びに回収ステーション500が存在する。
【0010】
この第1の概略的な図で判るように、導入ステーション100は、複数の厚紙シート10がその上に積み重ねられたパレット110から供給される。これらのシートは、すぐ隣の紙差し板200の上にシートを運ぶことができる吸引型グリッパ部材により、積み重ねの上部から連続して取り上げられる。グリッパ部材の仕事をより容易にするために、パレット110は、積み重ねの上部が常に概ね一定の高さに位置決めされることを保証する上昇機構の上に配置される。上昇機構及びグリッパ部材は、全く標準的なものであり、従って、単に分かり易くするという理由で、ここには描かれていないことに注意すべきである。
【0011】
紙差し板200のところで、シート10は、直接、吸引型グリッパ部材によって、層をなして配置され、すなわち、シート10は部分的に重なるように次々に配置される。層全体は、印刷装置300に向かって傾斜する表面210に沿って移動する。これを行うために従来のベルト式コンベヤ・システムが用いられるが、これもまた、分かり易くするという明白な理由のため描かれていない。層の端部において、先頭のシートが、前方及び側方ガイド・クリートを用いて系統的に正確に位置決めされる。
【0012】
従って、紙差し板200のすぐ後に位置するワークステーションは、本発明の主題を形成する印刷装置300である。この装置には、第一にプラテン・プレス310が設けられ、これは、ホットスタンピングにより、各シート10上に、この例示的な実施形態においては単一のスタンピング・ストリップ320からもたらされる着色箔又は金属蒸着箔を固定することができる。印刷装置300には繰り出し手段330も設けられ、その仕事は、スタンピング・ストリップ320をプラテン・プレス310の中に導き、次いで、それを廃棄物として除去することができるように抜き取ることである。最後に、印刷装置300は、移送手段340を備え、その仕事は、シート10を1枚ずつプラテン・プレス310の中に導入することである。
【0013】
印刷装置300の下流側には、2つの役割、すなわち、装置にスタンピング・ストリップ320を供給する役割と、廃棄物を除去する役割とを有するステーション400がある。この極めて概略的な図において、供給の局面は、スタンピング・ストリップ320を支持するように働くリール410の単純な図によって具体化される。廃棄物除去自体は、使用済みのスタンピング・ストリップ320、すなわち、プラテン・プレス310内でスタンピングされたストリップの部分を回収するために用いられる回収パン420として象徴化される。
【0014】
シート10が箔押し機1内で加工されるプロセスは、回収ステーション500において完了し、その主たる機能は、移送パレット510上でシート10を再包装してスタックとすることである。これを行うために、移送手段340は、各シート10がこの新たなスタックと一列に並んだときに自動的に各シート10を解放するように構成される。すると、シート10は、スタックの上部の上に正確に落下する。スタッキングをより容易にするために、パレット510は、スタックの上部が常に移送手段340の比較的近くに位置決めされることを保証する上昇機構の上に配置される。とはいえ、ここでは、スタックは下に下げられた位置で、すなわち取り出される準備ができている状態で描かれていることが判るであろう。
箔押し機1は比較的かさばることが判明しているので、これを操作する人又はこれに対して維持管理を行う人の位置を上昇させる作業プラットフォーム600も装備されている。
【0015】
図2でより明らかに判るように、印刷装置300には、第一に、プラテン・プレス310が設けられる。単に一例として選択されたこの特定の実施形態において、スタンピングは、固定された加熱用上方プラテン・ボルスタ311と、往復垂直運動で動くことができるように取り付けられた下方プラテン・ボルスタ312との間で行われる。加熱用上方プラテン・ボルスタ311は、図中では見えない印刷ブロックが下に固定されたフレーム313を支持し、一方、下方プラテン・ボルスタ312は、同様に見えないスタンピングの相手方部品が取り付けられたスタンプ板314を支持する。
【0016】
印刷装置300には、繰り出し手段330も設けられ、その仕事は、プラテン・プレス310にスタンピング・ストリップ320を供給することである。完全に従来的な方式で、これらの繰り出し手段330は、リール410が回転可能に取り付けられたリール・ホルダ331と、プレスローラ332aに関連付けられた送り軸332と、マーク検出器333と、一連の戻し軸334a、334b、334cと、ストリップ破断モニタ335と、プレスローラ336aに関連付けられた張力調整軸336と、ストリップ返し337と、分離ガイド338と、除去ブラシ339とを含む。
【0017】
これらの繰り出し手段330を補完するために、スタンピング・ストリップ320を位置決めし、特に、スタンピング・ストリップ320がプラテン・プレス310を通過するようにさせるための、導入手段350も設けられる。そのようにするために、導入手段350は、ローダ・バー351を有しており、これは、2つのプラテン・ボルスタ311、312間の並進運動で、より一般的には加熱用上方プラテン・ボルスタ311の周りで、横方向に移動自在に取り付けられる。まさしくストリップ繰り出し手段330と同様に、ストリップ導入手段350は従来技術で完全に周知であり、ここではその操作をより詳細には説明しない。
【0018】
最後に、印刷装置300は、各シート10を個々に紙差し板200の出口から回収ステーション500のとろこまで、プラテン・プレス310の中に入れることまで含めて移動させることを可能にする、移送手段340を含む。
図1から判るように、そしてここでもまた全く従来的な方式で、移送手段340は、並進運動で横方向に移動する能力を有するように、箔押し機1の両側に側方に位置決めされた二組のチェーン342を介して取り付けられた、一連のグリッパ・バー341を用いる。チェーン342の各組は、ループ状に走行しており、このループは、グリッパ・バー341が、プラテン・プレス310を経て、供給及び排出ステーション400並びに回収ステーション500を連続して通る経路を辿ることを可能にする。
具体的には、各グリッパ・バー341は、駆動スプロケット343と戻しスプロケット344との間の水平通路平面内では流出路(outbound path)として機能し、次いで、箔押し機1の上部にあるローラ(図示せず)によりガイドされる帰路として機能する。ひとたび駆動スプロケット343の近傍まで戻ると、各グリッパ・バー341は、図2に示されるように、新たなシート10を把持することができるようになる。
この図2はまた、各グリッパ・バー341が、複数のグリッパ346が取り付けられた横方向バー345からなることを示しており、グリッパは、1つの同じシート10の前縁部を同時に把持することができるように設計されている。各グリッパ・バー341は、その横方向バー345バーの2つのそれぞれの端部を介して、二組のチェーン342に結合することも注目される。
【0019】
本発明の主題によれば、印刷装置300はさらに、各シート10の後部を部分的に拘束することができる手段360であって、このことを上記のシート10をプラテン・プレス310の中に導入する段階中に行う、手段360を含む。
本発明の1つの特定の特徴によれば、拘束手段360は、シート10をプラテン・プレス310の中に導入する段階中に、各シート10の後部を、概ねその前縁部の移動平面内に保持することができる。
本発明の別の特定の特徴によれば、拘束手段360は、プラテン・プレス310の上流側に位置決めされた、上記プラテン・プレス310の中に導入されている各シート10の後部との摺動接触を通じて協働することができる、吸引部材361を含む。
【0020】
本発明の1つの現在好ましい実施形態によれば、吸引部材361は、固定されており、各シート10が実際にプラテン・プレス310の中に導入される直前にその前縁部が辿る経路のできるだけ近くに位置決めされる。そのような配置は、吸引部材361が、プラテン・プレス310の中に導入されるいずれのシート10とも系統的に接触することを具体的に可能にする。これは、シートが、プラテン・ボルスタ311、312の内面に対して概ね平行に位置決めされることを保証するという利点も有する。
この例示的な実施形態においては、各シート10は、プラテン・プレス310の中に導入されるときにグリッパ・バー341によって引っ張られる。具体的には、このことが意味するのは、吸引部材360が、グリッパ・バーがプラテン・プレス310に接近するときにそのグリッパ・バー341が辿る経路のすぐ近傍に位置決めされるということである。
【0021】
しかしながら、図示されていない代替的な形態の実施形態によれば、吸引部材361は、能動位置と受動位置との間で移動することができるように取り付けることもできる。組立体はその場合、能動位置において、各シート10がプラテン・プレス310の中に導入される直前にその前縁部が辿る経路のできるだけ近くに吸引部材361が位置決めされるように、そして、受動位置において、上記の経路からある程度の距離をおいて吸引部材361が位置決めされるように、配置されることになろう。もちろん、印刷装置300はその場合、シート10がプラテン・プレスの中に導入される準備ができたときに吸引部材361を受動位置から能動位置に移動させ、逆に、シート10がプラテン・プレス361から抜き取られたときに吸引部材361を能動位置から受動位置に移動させることができる手段を含む。
この代替的な形態の実施形態の1つの特定の特徴によれば、プラテン・プレス10は、各シート10を固定プラテンと可動プラテンとの間でスタンプすることができ、吸引部材361は可動プラテンに固定され、可動プラテンはこの場合、移動手段を形成する。
特に有利な実施形態によれば、各シート10のホットスタンピングは印刷面として知られる所与の面に対して行われ、吸引部材361は、シート10がプラテン・プレス310に接近するものとみなして、印刷面の反対側に位置決めされる。それでもなお、吸引部材361を印刷面と同じ側に設置することもやはり、全く可能であることを理解しなければならない。
【0022】
1つの好ましい実施形態によれば、吸引部材361は、連続的に作動する。とはいえ、吸引部材361が不連続的に作動することも十分に考えることができる。そのような場合には、印刷装置300は、吸引部材361が、シート10の前縁が吸引部材361にきちんと到達するとすぐに起動され、シート10の後部が吸引部材310ともはや接触していない状態になるとすぐに停止されるように構成される。
特に有利な方式では、吸引部材361は、プラテン・プレス310の中に導入される各シート10の概ね全幅にわたって作用する。
【0023】
本発明の現在の好ましい実施形態によれば、吸引部材361は、ベルヌーイ型であり、すなわち、少なくとも1つの吸引穴が設けられ、吸引穴と側方連通する、吸引穴の上流側に絞りが設けられた排出パイプを通して、圧力下で空気を駆動させる(矢印f2)ことにより、ベンチュリ効果によって吸引穴に真空(矢印f1)が作り出される装置である。
図3に示される例示的な実施形態において、吸引部材361は、主加圧空気供給チャネル363が長手方向に貫通して形成されたタブレット362で構成され、主加圧空気供給チャネル363は、個々の排出オリフィス365(矢印f3)を介してタブレット362の後方に開放された、横方向に延びる少なくとも1つの二次チャネル364と連通する。さらに、各々の二次チャネル364は、一方で、プラテン・プレス310の中に導入される各シート10と接触することが意図されるタブレット362の面に開いた吸引オリフィス366とも連通する。最後に、各二次チャネル364は、吸引オリフィス366のすぐ上流側に位置決めされた絞り367を有する。ここでは、「長手方向」及び「横方向」という用語は、タブレット362の本体に対しての意味であるが、他方、「後方」という用語は、シート10の移動方向(矢印4)に関連することが理解される。
【0024】
特に有利な方式において、各々の排出オリフィス365は、プラテン・プレス310に対して反対向きに、かつ、各シート10がプラテン・プレス310に接近するときのその移動平面に対して反対向きに方向付けられる。ここでの目的は、各々の排出空気流(矢印f3)を、シート10がプラテン・プレス310の中に導入されるときのシート10の姿勢を乱さない方向に向けることである。
別の有利な特徴によれば、各吸引オリフィス366は、その部分367がプラテン・プレス310に最も近い領域において著しく、外側に向かって開いた円錐形状を有する。ここでの目的は、シート10がプラテン・プレス310に接近するときに、シート10の前縁部のどの角部もタブレット362の吸引オリフィス366に入らないようにすることである。
【0025】
当然のことながら、本発明は、より一般的には、少なくとも1つの上述の印刷装置300を含む、シート10の形態の要素を加工するためのあらゆる加工機(passing machine)1に関する。
本発明の文脈において、加工機という概念は、これらの組立体がモジュラー構造であることから、非常に広範な多数の実施形態に及ぶことに注目すべきである。用いられるワークステーションの数、性質及び構成に応じて、実際、多数の異なる加工機を得ることが可能である。
箔押し機1の説明の文脈で既に述べたもの以外の型式のワークステーションが存在することを強調することも重要である。例えば、ここで言及すると、切断ステーション、分離ステーション、廃棄物排出ステーション、スタンピング・ストリップ装填ステーション等で構成することができる。最後に、1つの同じ加工機に、1つの同じ型式の幾つかのステーションを非常に適切に装備することができることを理解しなければならない。
【符号の説明】
【0026】
1:箔押し機
10:シート
100:導入ステーション
200:紙差し板
300:印刷装置
310:プラテン・プレス
311、312:プラテン・ボルスタ
320:スタンピング・ストリップ
330:繰り出し手段
340:移送手段
341:グリッパ・バー
342:チェーン
350:導入手段
360:拘束手段
361:吸引部材
362:タブレット
363:主加圧空気供給チャネル
364:二次チャネル
365:排出オリフィス
366:吸引オリフィス
367:絞り
400:スタンピング・ストリップ供給及び廃棄物除去ステーション
500:回収ステーション

【特許請求の範囲】
【請求項1】
シート(10)の形態の要素を印刷するための印刷装置(300)であって、一方で、前記各シート(10)に、ホットスタンピングにより、少なくとも1つのスタンピング・ストリップ(320)から着色箔又は金属蒸着箔を貼り付けることができるプラテン・プレス(310)と、他方で、前記シート(10)の前縁部を引っ張ることにより、前記各シート(10)を次々に前記プラテン・プレス(310)の中に導入することができる移送手段(340)とを備え、前記シート(10)を前記プラテン・プレス(310)の中に導入する段階中に前記各シート(10)をその後部で部分的に拘束することができる手段(360)をさらに備えることを特徴とする印刷装置(300)。
【請求項2】
前記拘束手段(360)は、前記シート(10)を前記プラテン・プレス(310)の中に導入する段階中に、前記各シート(10)の前記後部を、概ねその前縁部の移動平面内に保持することができることを特徴とする請求項1に記載の印刷装置(300)。
【請求項3】
前記拘束手段(360)は、前記プラテン・プレス(310)の中に導入されている前記各シート(10)の前記後部との摺動接触を通じて協働することができる、前記プラテンプレス(310)の上流側に位置決めされた吸引部材(361)を含むことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の印刷装置(300)。
【請求項4】
前記吸引部材(361)は、固定されており、前記各シート(10)が前記プラテンプレス(310)の中に導入される直前にその前縁部が辿る経路にできるだけ近くに位置決めされることを特徴とする請求項3に記載の印刷装置(300)。
【請求項5】
前記吸引部材(361)は、前記各シート(10)が前記プラテン・プレス(310)の中に導入される直前にその前縁部が辿る経路にできるだけ近くに前記吸引部材(361)が位置決めされる能動位置と、前記経路からある程度の距離をおいて前記吸引部材(361)が位置決めされる受動位置との間で移動することができるように取り付けられ、前記印刷装置(300)は、前記シート(10)が前記プラテン・プレス(310)の中に導入される準備ができたときに前記吸引部材(361)を前記受動位置から前記能動位置に移動させ、逆に、前記シートが前記プラテンプレス(310)から抜き取られたときに前記吸引部材(361)を前記能動位置から前記受動位置に移動させることができる手段をさらに備えることを特徴とする請求項3に記載の印刷装置(300)。
【請求項6】
前記プラテンプレス(310)は前記各シート(10)を固定プラテンと可動プラテンとの間でスタンプすることができ、前記吸引部材(361)は、前記可動プラテンに固定され、前記可動プラテンが移動手段を形成することを特徴とする請求項5に記載の印刷装置(300)。
【請求項7】
前記各シート(10)の前記ホットスタンピングは、印刷面として知られる所与の面に対して行われ、前記吸引部材(361)は、前記シート(10)が前記プラテンプレス(310)に接近するものとみなして、前記印刷面の反対側に位置決めされることを特徴とする請求項3〜請求項6のいずれか1項に記載の印刷装置(300)。
【請求項8】
前記吸引部材(361)は、連続的に作動することを特徴とする請求項3〜請求項7のいずれか1項に記載の印刷装置(300)。
【請求項9】
前記吸引部材(361)は、不連続的に作動し、前記シート(10)の前記前縁部が前記吸引部材(361)に完全に到達するとすぐに起動され、前記シート(10)の前記後部が前記吸引部材(361)ともはや接触していない状態になるとすぐに停止されることを特徴とする請求項3〜請求項7のいずれか1項に記載の印刷装置(300)。
【請求項10】
前記吸引部材(361)は、前記プラテンプレス(310)の中に導入される前記各シート(10)のほぼ全幅にわたって作用することを特徴とする請求項3〜請求項9のいずれか1項に記載の印刷装置(300)。
【請求項11】
前記吸引部材(361)は、ベルヌーイ型のものであることを特徴とする請求項3〜請求項10のいずれか1項に記載の印刷装置(300)。
【請求項12】
前記吸引部材(361)は、主加圧空気供給チャネル(363)が長手方向に貫通して形成されたタブレット(362)で構成され、主加圧空気供給チャネル(36)は、個々の排出オリフィス(365)を介して前記タブレット(362)の後方に開放された、横方向に延びる少なくとも1つの二次チャネル(364)と連通し、各々の二次チャネル(364)は、一方で、前記プラテン・プレス(310)の中に導入される前記各シート(10)と接触することが意図される前記タブレット(362)の面に開いた吸引オリフィス(366)とも連通し、他方で、前記吸引オリフィス(366)のすぐ上流側に位置決めされた絞り(367)を有することを特徴とする請求項3〜請求項11のいずれか1項に記載の印刷装置(300)。
【請求項13】
前記各排出オリフィス(365)は、前記プラテン・プレス(310)に対して反対向きに、かつ、前記各シート(10)が前記プラテン・プレス(310)に接近するときの前記各シート(10)の前記移動平面に対して反対向きに方向付けられることを特徴とする請求項12に記載の印刷装置(300)。
【請求項14】
前記各吸引オリフィス(366)は、その部分(367)が前記プラテンプレス(310)に最も近い領域において著しく外側に向かって開いた円錐形状を有することを特徴とする請求項12又は請求項13に記載の印刷装置(300)。
【請求項15】
請求項1〜請求項14のいずれか1項に記載の少なくとも1つの印刷装置(300)を備えることを特徴とする、シート(10)の形態の要素を加工するための加工機(1)。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公表番号】特表2013−514201(P2013−514201A)
【公表日】平成25年4月25日(2013.4.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−543507(P2012−543507)
【出願日】平成22年12月3日(2010.12.3)
【国際出願番号】PCT/EP2010/007338
【国際公開番号】WO2011/072807
【国際公開日】平成23年6月23日(2011.6.23)
【出願人】(512159605)ボブスト メックス ソシエテ アノニム (3)
【Fターム(参考)】