説明

ホバークラフト玩具

【課題】玩具本体が軽量で、充電の際の変形・破損を防止することのできるホバークラフト玩具を提供する。
【解決手段】玩具本体10が地上を浮上走行するホバークラフト玩具1であって、玩具本体10を浮上及び推進させるための送風を行うファン12と、ファン12を回転駆動させるモータ15と、モータ15に給電するバッテリ16と、ファン12、モータ15、及びバッテリ16を上部に支持するベース11と、ベース11の底部側の周縁部分に設けられ、膨張/収縮自在な袋状に形成されたスカート14と、を備え、ベース11は、バッテリ16を充電するための外部電源に接続可能な充電入力端子161を底面に有し、スカート14には、充電入力端子161を下方に露出するよう底面側に開口部141が形成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ホバークラフト玩具に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、機体底面と地面もしくは水面との間に封じ込めたエアクッションの揚力を利用して浮上走行する乗物は、ホバークラフトまたはエアクッション艇等と呼称されている。このような乗物を模した走行玩具として、例えば特許文献1に記載されているようなホバークラフト玩具が知られている。
【0003】
ところで、このホバークラフト玩具にあっては、滑らかな走行を実現するために玩具本体の安定した浮上が求められ、簡易な構造でこれを達成するためには玩具本体の軽量化が必要とされる。そこで、玩具本体の材料としては樹脂などの軽量なものが用いられている。また、玩具本体に搭載する電源としては、乾電池のような一次電池ではなく、より軽量化が可能な蓄電池が用いられている。そして、この蓄電池の充電端子は、充電機器と接続しやすいよう、玩具本体の上面に設けられている。
【特許文献1】特開2005−73986号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記のようなホバークラフト玩具では、玩具本体を軽量化する結果、強度が低下しているため、玩具本体の蓄電池を充電する際、充電端子を充電機器に接続しようと端子付近を強く把持して、この把持部を変形・破損させてしまうことがあった。
【0005】
本発明は、上記事情を鑑みてなされたもので、玩具本体を軽量に形成するとともに、充電の際の変形・破損を防止することのできるホバークラフト玩具の提供を課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記の課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、玩具本体が地上を浮上走行するホバークラフト玩具であって、
前記玩具本体を浮上及び推進させるための送風を行うファンと、
前記ファンを回転駆動させるモータと、
前記モータに給電する蓄電池と、
前記玩具本体に設けられて前記ファン、前記モータ、及び前記蓄電池を上部に支持するベースと、
前記ベースの底部側の周縁部分に設けられ、膨張/収縮自在な袋状に形成されたスカートと、
を備え、
前記ベースは、前記蓄電池を充電するための外部電源に接続可能な充電入力端子を底面に有し、
前記スカートは、前記充電入力端子を下方に露出するよう底面側に開口部を形成することを特徴とする。
【0007】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のホバークラフト玩具であって、
前記外部電源として、前記玩具本体とは別体の充電台を備え、
当該充電台は、前記玩具本体の底面が載置される載置面内に、前記充電入力端子に当接して前記蓄電池を充電する充電出力端子を有することを特徴とする。
【0008】
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載のホバークラフト玩具であって、
前記充電台は、前記玩具本体の底面周縁と嵌合する凹部の底面に前記載置面を有し、
前記充電出力端子は、前記玩具本体が前記凹部に嵌合されたときに、前記充電入力端子と当接するよう形成されたことを特徴とする。
【0009】
請求項4に記載の発明は、請求項2又は3に記載のホバークラフト玩具であって、
前記充電台は、前記玩具本体を遠隔操作するリモコンであることを特徴とする。
【0010】
請求項5に記載の発明は、請求項2〜4のいずれか一項に記載のホバークラフト玩具であって、
前記充電入力端子と前記充電出力端子とは、互いに吸引力が作用するマグネットで形成されていることを特徴とする。
【0011】
請求項6に記載の発明は、請求項1〜5のいずれか一項に記載のホバークラフト玩具であって、
前記蓄電池は、リチウムポリマー電池又はゴールドキャパシタを用いたものであることを特徴とする。
【0012】
請求項7に記載の発明は、請求項1〜6のいずれか一項に記載のホバークラフト玩具であって、
前記ファンはABS樹脂で成形され、前記ベースはプラスチック材料で成形され、前記スカートはビニル樹脂で成形されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
請求項1に記載の発明によれば、玩具本体が地上を浮上走行するホバークラフト玩具であって、玩具本体を浮上及び推進させるための送風を行うファンと、ファンを回転駆動させるモータと、モータに給電する蓄電池と、玩具本体に設けられてファン、モータ、及び蓄電池を上部に支持するベースと、ベースの底部側の周縁部分に設けられ、膨張/収縮自在な袋状に形成されたスカートと、を備えているので、玩具本体を軽量に形成することができる。また、ベースは、蓄電池を充電するための外部電源に接続可能な充電入力端子を底面に有し、スカートは、充電入力端子を下方に露出するよう底面側に開口部を形成しているので、充電の際に充電入力端子付近を強く把持する必要がなく、把持部が変形・破損することを防止できる。
【0014】
請求項2に記載の発明によれば、外部電源として、玩具本体とは別体の充電台を備え、当該充電台は、玩具本体の底面が載置される載置面内に、充電入力端子に当接して蓄電池を充電する充電出力端子を有しているので、玩具本体を充電台の載置面に載置することで充電入力端子と充電出力端子とを当接させて蓄電池を充電することができ、充電入力端子付近を強く把持する必要がなく、把持部が変形・破損することを防止できる。
【0015】
請求項3に記載の発明によれば、充電台は、玩具本体の底面周縁と嵌合する凹部の底面に載置面を有し、充電出力端子は、玩具本体が凹部に嵌合されたときに、充電入力端子と当接するよう形成されているので、玩具本体を充電台の載置面に載置するだけで、充電入力端子と充電出力端子とを当接させて蓄電池を充電することができる。
【0016】
請求項5に記載の発明によれば、前記充電入力端子と前記充電出力端子とは、互いに吸引力が作用するマグネットで形成されているので、充電中に両端子が離れることなく安定した充電を行うことができるとともに、目視で確認しなくても吸引力の作用の感触によって両端子の接続を認識することができる。
【0017】
請求項6に記載の発明によれば、前記蓄電池は、リチウムポリマー電池又はゴールドキャパシタを用いたものであるので、玩具本体をより軽量に構成することができる。
【0018】
請求項7に記載の発明によれば、前記ファンはABS樹脂で成形され、前記ベースはプラスチック材料で成形され、前記スカートはビニル樹脂で成形されているので、玩具本体をより軽量に構成することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、本発明の実施の形態について、図を参照して説明する。
【0020】
本実施の形態に係るホバークラフト玩具1は、図1に示す玩具本体10と、図2に示すリモコン20とから構成されており、リモコン20での遠隔操縦によって玩具本体10を地上で自由に航行させて楽しむ玩具である。
【0021】
まず、玩具本体10の構成について、図1、図3、及び図4を参照して説明する。
玩具本体10は、図1に示すように、ベース11と、ベース11の上部に配置された浮上及び推進用のファン12と、ファン12の後方(図1の右方)に設けられた操舵用ラダー13と、ベース11の底部側の周縁部分に取り付けられたスカート14と、ファン12を駆動するモータ15と、ラダー13及びモータ15に給電するバッテリ16と、リモコン20からの無線信号を受信してラダー13及びモータ15の動作を制御する受信部17とを備えている。
【0022】
ベース11は、上部前側に収納空間111、上部後側に通風空間112を有し、底面がほぼ平坦な略楕円状に形成され、特に限定はされないが、PET樹脂やスチロール樹脂等のプラスチック材料で軽量に成形されている。収納空間111は、その内部に受信部17を収納し、取り外し可能なカバー113で上部を覆われている。通風空間112は、その前側(図1の左側)に外部と空間内部とを連通する空気導入口114を有し、この空気導入口114を通じて空間内部に導入された空気をスカート14の内部へ送り込めるよう、下側が開放されている。
【0023】
ファン12は、モータ15の回転軸151に固定されたファンブレード121と、モータ15を支持するファン筐体122とを備えている。このファン12は、ベース11の収納空間111と通風空間112との間に配置され、ファンブレード121の回転軸151から下半分が、通風空間112の空気導入口114にほぼ対向するように設けられている。また、ファンブレード121及びファン筐体122は、特に限定はされないが、いずれもABS樹脂で成形されている。
【0024】
ラダー13は、ファン筐体122の後側に固定されたラダー駆動部131と、このラダー駆動部131に左右へ揺動可能に支持されたラダー翼132とを備えている。このラダー13は、ベース11の通風空間112の上方に配置され、ラダー翼132がファンブレード121の回転軸151から上半分とほぼ同じ高さとなるように設けられる。なお、ラダー翼132は、特に限定はされないが、スチロール樹脂等のプラスチック材料で軽量に成形されている。
【0025】
また、ラダー13のラダー翼132は、図3に示すように、ラダー駆動部131に固定された回動軸131aを中心に左右方向へ回動可能に支持されている。ラダー翼132の他端側はラダー駆動部131に付設されたラダー駆動用のコイル133に挿入されており、このコイル133はバッテリ16から電流が流れるようになっている。コイル133に挿入されるラダー翼132の他端側には永久磁石132aが付設されている。この場合、永久磁石132aは、N極及びS極の一方が玩具本体10の左右いずれか一方に、N極及びS極の他方が玩具本体10の左右いずれか他方に向くように付設されている。そして、コイル133に電流が流れた際に、その電流の流れる方向に応じて永久磁石132aに吸引力又は反発力が作用して、ラダー翼132が左右いずれかの方向に回動するようになっている。
なお、コイル133に電流が流れない状態では、特に限定はされないが、ラダー翼132はフリーの状態となっている。勿論、このときにラダー翼132が中立位置に保持されるようバネ等の付勢部材を設けてもよい。また、永久磁石132aの左右にコイルをそれぞれ付設してラダー翼132を回動させる構造としてもよいし、コイルをラダー翼132側に設け、極性の異なる極がこのコイルに対向するように永久磁石をその左右にそれぞれ設けてもよい。
【0026】
スカート14は、図1に示すように、ベース11の底部側の周縁部分に沿って取り付けられ、ベース11底面の周辺を覆うと同時に、底面側の略中央に開口部141を有している。このスカート14は、特に限定はされないが、膨張/収縮自在なビニル樹脂等の薄いシートで成形されている。このような構成により、スカート14は、空気導入口114を通じて底面側へ送風される空気によって、ベース11の底部側の周縁部分に沿って袋状に膨張するとともに、この空気を開口部141から下方へ放出することで、玩具本体10をバランス良く浮上させられるようになっている。
【0027】
モータ15は、ファン12のファン筐体122に設置され、その回転軸151にはファンブレード121が固定されている。このモータ15は、バッテリ16から給電され、受信部17に制御されてファンブレード121を回転させるようになっている。
【0028】
バッテリ16は、ファン筐体122の底面とベース11の上面との間の空間に収納され、ラダー13のコイル133及びモータ15に給電するようになっている。このバッテリ16には、特に限定はされないが、軽量なリチウムポリマー電池又はゴールドキャパシタを用いている。
【0029】
また、バッテリ16は、充電する際に後述の充電出力端子26と当接させる充電入力端子161を別体で有している。この充電入力端子161は、ベース11底面の中央よりやや前側の位置に設けられ、バッテリ16とは通電可能なケーブル(図示せず)を介して接続されている。また、この充電入力端子161は、スカート14の開口部141を介して下方に露出している。このように、充電入力端子161が下方へ露出しているので、充電の際に充電入力端子161付近を強く把持する必要がなく、把持部が変形・破損することを防止できる。
【0030】
受信部17は、ベース11の収納空間111内に収納され、図4に示すように、センサ171と制御部172とを備えている。センサ171は、後述するリモコン20の送信部203からの制御信号を受信する。制御部172は、センサ171が受信した制御信号に含まれる制御データに基づいて、モータ15の回転駆動及びラダー13のコイル133への通電を制御する。
【0031】
次に、リモコン20の構成について、図2、図5、及び図6を参照して説明する。
リモコン20は、図2(a)に示すように、正面視略正方形に形成され、その表面には、電源スイッチ21、速度スイッチ22、操舵ボタン23、及びステータスランプ24を備えている。このうち、電源スイッチ21は、電源のON/OFF、及び玩具本体10のバッテリ16を充電する充電モードへの移行を切り替えられるようになっている。
【0032】
速度スイッチ22は、玩具本体10の推進速度を多段階に切り替えるためのもので、図2(a)の上方へ切り替えるほど玩具本体10のファンブレード121の回転が速くなり、玩具本体10の速度が増すようになっている。但し、この速度スイッチ22を最低速に設定すると、玩具本体10は僅かに浮上するだけで推進しないようになっている。更に、電源スイッチ21をOFFからONにして玩具本体10を起動する際は、一度は速度スイッチ22を最低速に切り替えないと玩具本体10が発進しないようになっている。これにより、スカート14が収縮したままで玩具本体10が発進しないようにして、スカート14が傷むことを防止している。
【0033】
操舵ボタン23は、玩具本体10の進行方向を変えるためのもので、左右の各ボタンを押す強さに応じて、ラダー13が左右の対応する方向へ回動するようになっている。ステータスランプ24は、特に限定はされないが、電源がONのときは青色、電源がOFFのときは消灯するようになっている。また、ステータスランプ24は、充電モードのときは緑色に点灯するが、バッテリ16の充電が完了すると点滅に変わるようになっている。
【0034】
また、リモコン20は、表面の上記ボタン群の下方に略半円状の開閉パネル25を備えている。この開閉パネル25は、リモコン20表面の最下辺で回動可能に設けられている。開閉パネル25を開くと、図2(b)に示すように、充電出力端子26を略中央に有する面27が露出する。この開閉パネル25の回動は、180°開いたところで規制され、このときに、開閉パネル25の裏面と面27とが略同一平面を形成するように構成されている。また、面27は、リモコン20表面に対し若干凹んでいると同時に、その平面形状が玩具本体10の前縁部分とほぼ同一形状をなしている。このように構成される結果、玩具本体10は、図6に示すように、その前縁部分を面27とリモコン20表面との縁に嵌めるようにして、開閉パネル25の裏面と面27とからなる平面上に載置することができる。そして、このときに充電出力端子26が玩具本体10の充電入力端子161と当接するようになっている。
【0035】
なお、充電出力端子26は、玩具本体10の充電入力端子161とともに、互いに吸引力が作用するマグネットで形成することが好ましい。このようにすれば、充電中に両端子が離れることなく安定した充電を行うことができるとともに、目視で確認しなくても吸引力の作用の感触によって両端子の接続を認識することができる。
【0036】
ここで、リモコン20の回路構成について説明する。リモコン20は、図5に示すように、入力部200、制御部201、電流増幅部202、送信部203、及び充電部204を備えている。入力部200には、速度スイッチ22及び操舵ボタン23により操作情報が入力される。この入力は、電源スイッチ21がONのときだけ可能となっている。制御部201は、入力部200に入力された操作情報に基づいて制御データを生成するとともに、電流増幅部202を介して送信部203から玩具本体10の受信部17に向けて、この制御データを含む制御信号を発信させる。充電部204は、充電出力端子26を介して玩具本体10を充電するためのもので、リモコン20が内蔵する電源としての電池(図示せず)から充電出力端子26への通電を行う。但し、この通電は、電源スイッチ21により充電モードに切り替えられたときだけ行われる。
【0037】
続いて、ホバークラフト玩具1の動作について説明する。
【0038】
まず、玩具本体10を地面G上に置き、リモコン20の速度スイッチ22を最低速の設定に切り替えて電源スイッチ21をONにする。すると、ファンブレード121を最低速で回転させるための制御データが制御部201で生成され、この制御データを含む制御信号が送信部203から玩具本体10に向けて送信される。そして、この制御信号が受信部17のセンサ171で受信されると、制御部172はこの制御信号に含まれる制御データに基づきモータ15を介してファンブレード121を回転させる。このファンブレード121の回転は、図7に示すように、当該ファンブレード121のほぼ下側半分からは浮上用として空気導入口114へ、同じく上側半分からは推進用としてラダー翼132へ、それぞれ空気を送風する。このうち浮上用の送風空気は、図7の矢印で示すように、空気導入口114を通じてスカート14を膨張させるとともに、開口部141からスカート14の底面を通じて外部へ抜けることで玩具本体10を僅かに浮上させる。このとき、推進用の送風空気が玩具本体10を発進させようとするが、浮上が完全でなく推進力も弱いので、スカート14底面と地面Gとの静止摩擦により玩具本体10は停止したままとなっている。
【0039】
次に、玩具本体10を推進させるときには、上記の通りに玩具本体10を浮上させた状態で、リモコン20の速度スイッチ22を高速側へ切り替える。すると、この速度スイッチ22の設定に応じた制御データを含む制御信号が、リモコン20の送信部203から発信され、玩具本体10のセンサ171で受信される。そして、制御部172が、この制御信号に含まれる制御データに基づき、モータ15を介してファンブレード121を加速させる。こうして加速されたファンブレード121から送風される空気は、玩具本体10を完全に浮上させるとともにラダー13の向きに応じた方向へ推進させる。
【0040】
次に、玩具本体10の進行方向を変えるときには、上記の通りに玩具本体10を浮上・推進させた状態で、リモコン20の操舵ボタン23を操作する。操舵ボタン23の左右いずれかのボタンを押すと、その押した強さに応じてラダー13を回動させるための制御データが制御部201で生成され、この制御データを含む制御信号が送信部203から玩具本体10に向けて送信される。この制御信号が受信部17のセンサ171で受信されると、制御部172はこの制御信号に含まれる制御データに基づきラダー13のコイル133へ通電する。そして、このときの電流量と電流方向に応じてラダー翼132が左右の所定方向に回動する。ラダー翼132はファン12からの推進用の送風空気をその回動した方向へ送るので、玩具本体10はこの方向と反対方向への推進力を受けることになり、その進行方向を変える。
【0041】
続いて、玩具本体10のバッテリ16を充電するときのホバークラフト玩具1の動作について説明する。
【0042】
まず、リモコン20の開閉パネル25を開いて、電源スイッチ21を充電モードへの移行に切り替える。この切り替えにより、リモコン20は、充電部204によって内蔵する電池から充電出力端子26へ通電可能な状態となる。この状態で、図6に示すように、玩具本体10を、その前縁部分が面27とリモコン20表面との縁に嵌まるように、開閉パネル25の裏面と面27とからなる平面上に載置する。すると、玩具本体10の充電入力端子161とリモコン20の充電出力端子26とが当接して、バッテリ16の充電が行われる。なお、この充電中はリモコン20のステータスランプ24が緑色に点灯しているが、充電が完了すると緑色の点滅に変わる。
【0043】
このように、玩具本体10を、その前縁部分が面27とリモコン20表面との縁に嵌まるように、開閉パネル25の裏面と面27とからなる平面上に載置するだけで、バッテリ16を充電することが可能となっている。また、この載置時には、ファン筐体122を把持して玩具本体10を持ち上げることができる。したがって、従来のように充電入力端子付近を強く把持する必要がなく、把持部が変形・破損することを防止できる。
【0044】
以上のように、ホバークラフト玩具1によれば、玩具本体10を軽量に構成することができる。また、充電入力端子161が下方へ露出しているので、充電の際に充電入力端子付近を強く把持する必要がなく、把持部が変形・破損することを防止できる。
【0045】
なお、本実施の形態では、リモコン20によってバッテリ16の充電を行っているが、リモコン20でなく別体の充電台などとしてもよい。また、リモコン20は、開閉パネル25を開いたときに、玩具本体10の前縁部分が面27とリモコン20表面との縁に嵌まるよう形成されてなくともよい。その他の点においても、本考案は上記の実施の形態に限定されるものではなく、適宜変更可能である。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】本実施の形態における玩具本体の側断面図である。
【図2】(a)本実施の形態におけるリモコンの開閉パネルを閉じた状態の正面図であり、(b)開閉パネルを開いた状態の正面図である。
【図3】図1の玩具本体におけるラダーの回動構造を示す上面視断面図である。
【図4】玩具本体の回路構成を示すブロック図である。
【図5】リモコンの回路構成を示すブロック図である。
【図6】リモコンに玩具本体が載置された状態を示す外観図である。
【図7】玩具本体の浮上状態を示す断面図である。
【符号の説明】
【0047】
1 ホバークラフト玩具
10 玩具本体
11 ベース
12 ファン
14 スカート
15 モータ
16 バッテリ(蓄電池)
20 リモコン
26 充電出力端子
161 充電入力端子

【特許請求の範囲】
【請求項1】
玩具本体が地上を浮上走行するホバークラフト玩具であって、
前記玩具本体を浮上及び推進させるための送風を行うファンと、
前記ファンを回転駆動させるモータと、
前記モータに給電する蓄電池と、
前記玩具本体に設けられて前記ファン、前記モータ、及び前記蓄電池を上部に支持するベースと、
前記ベースの底部側の周縁部分に設けられ、膨張/収縮自在な袋状に形成されたスカートと、
を備え、
前記ベースは、前記蓄電池を充電するための外部電源に接続可能な充電入力端子を底面に有し、
前記スカートは、前記充電入力端子を下方に露出するよう底面側に開口部を形成することを特徴とするホバークラフト玩具。
【請求項2】
前記外部電源として、前記玩具本体とは別体の充電台を備え、
当該充電台は、前記玩具本体の底面が載置される載置面内に、前記充電入力端子に当接して前記蓄電池を充電する充電出力端子を有することを特徴とする請求項1に記載のホバークラフト玩具。
【請求項3】
前記充電台は、前記玩具本体の底面周縁と嵌合する凹部の底面に前記載置面を有し、
前記充電出力端子は、前記玩具本体が前記凹部に嵌合されたときに、前記充電入力端子と当接するよう形成されたことを特徴とする請求項2に記載のホバークラフト玩具。
【請求項4】
前記充電台は、前記玩具本体を遠隔操作するリモコンであることを特徴とする請求項2又は3に記載のホバークラフト玩具。
【請求項5】
前記充電入力端子と前記充電出力端子とは、互いに吸引力が作用するマグネットで形成されていることを特徴とする請求項2〜4のいずれか一項に記載のホバークラフト玩具。
【請求項6】
前記蓄電池は、リチウムポリマー電池又はゴールドキャパシタを用いたものであることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載のホバークラフト玩具。
【請求項7】
前記ファンはABS樹脂で成形され、前記ベースはプラスチック材料で成形され、前記スカートはビニル樹脂で成形されていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載のホバークラフト玩具。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2009−165543(P2009−165543A)
【公開日】平成21年7月30日(2009.7.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−4585(P2008−4585)
【出願日】平成20年1月11日(2008.1.11)
【出願人】(000003584)株式会社タカラトミー (248)
【Fターム(参考)】