説明

ホーリング装置

【課題】高品質なタイヤが得られるホーリング装置2の提供。
【解決手段】このホーリング装置2は、駆動部4と、この駆動部4により回転させられるカム28と、その一端がこのカム28の縁30に当接しうる従節8と、ゴム材料18を貫通しうる錐10とを備えている。この錐10は、この従節8の他端に設けられている。このカム28が回転すると、この錐10はこのゴム材料18に向かって前進及び後退しうるように構成されている。このカム28の縁30は、この従節8と当接してこの錐10を基準位置からこのゴム材料18に向かって前進させうるプレス部36と、この錐10をその移動距離が最大となる位置からこの基準位置に向かって後退させうるプル部32とを備えている。このホーリング装置2では、上記カム28は左右対称な形状を呈していてもよい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、タイヤの製造に適したホーリング装置及びこのホーリング装置を用いたタイヤの製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
タイヤは、ローカバー(未架橋タイヤとも称される)から得られる。このローカバーでは、多数のゴム部材が積層されている。ゴム材料の具体例としては、インナーライナー、カーカスプライ、サイドウォール、ベルトプライ、トレッド等が挙げられる。このローカバーは、モールド内で加圧及び加熱される。加圧及び加熱により、ローカバーのゴム組成物は流動する。加熱により、ゴム組成物において架橋反応が起こる。この工程は、加硫工程と称される。
【0003】
ローカバーの成形時に、このローカバーにエアーが咬み込まれることがある。このエアーは、ゴム部材と他のゴム部材との間に存在する。加硫工程でのゴム組成物の流動により、エアーは移動する。この移動により、エアーはローカバーの外へと排出されうる。しかし、移動が不十分な場合、エアーがタイヤに残留する。
【0004】
残留したエアーは、タイヤの品質を阻害する。例えば、カーカスプライとサイドウォールとの間にエアーが残留すると、サイドウォールに疵が発生する。疵を有するサイドウォールは、補修される。補修には、手間がかかる。しかも、エアーの残留は、タイヤのユニフォーミティを損なう。
【0005】
特開2008−1055公報には、ゴム材料としてのカーカスプライに孔を開けるためのホーリング装置が示されている。このホーリング装置は、錐及びエアーシリンダーを備えている。エアーシリンダーは、シリンダーとこのシリンダーに挿入されたピストンとを備えている。このピストンは、シリンダーに対して移動しうる。このピストンに、錐が固定されている。同様の装置は、特開2008−94047公報及び特開2008−162028公報にも開示されている。
【0006】
このホーリング装置では、エアシリンダー内にエアーが充填されると、錐が固定されたピストンがゴム材料に向かって前進する。この前進により、錐がゴム材料を貫通する。エアシリンダーからエアーが排出されると、ピストンは後退する。この後退により、錐がゴム部材から引き抜かれる。この引き抜きにより、孔が形成されたゴム材料が得られる。このゴム材料が他のゴム材料と積層され、ローカバーが得られる。加硫工程では、この孔からローカバー内に残留したエアーが排出される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2008−1055公報
【特許文献2】特開2008−94047公報
【特許文献3】特開2008−162028公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
タイヤの製造に用いられるゴム材料には様々なものがあるが、特に、カーカスプライは、多数の並列されたコードとトッピングゴムとからなる。製造されるタイヤの品種に応じて、このカーカスプライの、厚み、コードの種類、コードの密度、トッピングゴムの硬度等の仕様が適宜変えられる。このため、ホーリング装置には、様々な仕様のカーカスプライが供給される。
【0009】
上記ホーリング装置では、前進する錐の先にコードが存在するとこの錐がこのコードに衝突しこのコードをカーカスプライの外側に突き出すことがある。高品質なタイヤの生産の観点から、その表面にコードが露出したカーカスプライは廃棄される。この廃棄は、タイヤの生産コストに影響する。この錐がコードを突き刺した場合には、このコードに傷が生じてしまう。この傷は、タイヤの品質を阻害する。
【0010】
このホーリング装置では、エアシリンダー内に充填されるエアーの量の調整により、錐の前進速度が制御される。エアシリンダー内から排出されるエアーの量の調整により、錐の後退速度が制御される。このエアーの量の調整は容易でないため、錐の移動速度を精密に制御することは困難である。このホーリング装置では、カーカスプライ等のゴム材料の仕様に合わせて、錐の移動速度を適切に制御できないという問題がある。このホーリング装置では、タイヤの品質を向上させるには限界がある。
【0011】
本発明の目的は、高品質なタイヤが得られるホーリング装置の提供にある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明に係るホーリング装置は、駆動部と、この駆動部により回転させられるカムと、その一端がこのカムの縁に当接しうる従節と、ゴム材料を貫通しうる錐とを備えている。この錐は、この従節の他端に設けられている。このカムが回転すると、この錐はこのゴム材料に向かって前進及び後退しうるように構成されている。このカムの縁は、この従節と当接してこの錐を基準位置からこのゴム材料に向かって前進させうるプレス部と、この錐をその移動距離が最大となる位置からこの基準位置に向かって後退させうるプル部とを備えている。
【0013】
このホーリング装置では、上記カムの回転軸から上記プレス部までの距離は、このプレス部の始点と終点との間で漸増してよい。この回転軸から上記プル部までの距離が、このカム部の始点と終点との間で急減してもよい。上記カムが、左右対称な形状を呈してもよい。上記カムの縁が、上記プレス部と上記プル部との間に、上記錐をその移動距離が最大となる位置で保持させうるホールド部をさらに備えてもよい。
【0014】
好ましくは、このホーリング装置では、上記ゴム材料はコードを含む。好ましくは、このホーリング装置では、上記駆動部はモーターである。
【0015】
本発明に係るタイヤの製造方法は、
(1)駆動部と、この駆動部により回転させられるカムと、その一端がこのカムの縁に当接しうる従節と、錐とを備えたホーリング装置を用いて、錐を前進及び後退させることにより、ゴム材料に孔が設けられる孔開け工程と、
(2)このゴム材料と他のゴム材料とが組み合わされ、ローカバーが得られる工程と、
(3)このローカバーがモールド内で加圧及び加熱される工程と
を含む。このホーリング装置において、この錐はこの従節の他端に設けられている。このカムが回転すると、この錐はこのゴム材料に向かって前進及び後退しうるように構成されている。このカムの縁は、この従節と当接してこの錐を基準位置からこのゴム材料に向かって前進させうるプレス部と、この錐をその移動距離が最大となる位置からこの基準位置に向かって後退させうるプル部とを備えている。
【発明の効果】
【0016】
本発明に係るホーリング装置では、ゴム材料の仕様に応じて、錐の移動速度を精密に制御することができる。このため、例えば、タイヤの品質及び生産性に影響するようなコードの露出及び損傷が効果的に防止される。このホーリング装置は、高品質なタイヤの生産に寄与しうる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】図1は、本発明の一実施形態に係るホーリング装置の一部が示された正面図である。
【図2】図2は、図1のホーリング装置の従節の下降状態が示された正面図である。
【図3】図3は、本発明の他の実施形態に係るホーリング装置の一部が示された平面図である。
【図4】図4は、本発明のさらに他の実施形態に係るホーリング装置の一部が示された平面図である。
【図5】図5は、本発明のさらに他の実施形態に係るホーリング装置の一部が示された平面図である。
【図6】図6は、本発明のさらに他の実施形態に係るホーリング装置の一部が示された平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、適宜図面が参照されつつ、好ましい実施形態に基づいて本発明が詳細に説明される。
【0019】
図1に示されたホーリング装置2は、駆動部4と、伝達部6と、従節8と、錐10と、支持部12と、載置台14と、コンベア16とを備えている。この図1には、ホーリング装置2と共に、タイヤ用ゴム材料としてのカーカスプライ18が示されている。このホーリング装置2は、カーカスプライ18に孔を開けるために用いられる。この図1に示されているホーリング装置2は、カーカスプライ18に孔を開ける前の状態にある。
【0020】
カーカスプライ18は、シート状である。カーカスプライ18は、多数の並列したコード20とトッピングゴム22とからなる。このカーカスプライ18は、コード20を含んでいる。コード20は、スチール又は有機繊維からなる。図1において、カーカスプライ18は載置台14及びコンベア16に載せられている。
【0021】
駆動部4(モーター)は、電力を受けて回転動力を発生する。伝達部6は、ベルト24と、カムシャフト26と、カム28とを備えている。ベルト24は、モーター4とカムシャフト26とを連結している。カム28は、板状である。このカム28は、カムシャフト26に固定されている。モーター4で生じた回転動力は、このベルト24を通じてカムシャフト26に伝動される。この伝動により、カムシャフト26が回転する。カム28は、このカムシャフト26を中心に回転する。矢印Aで示されているのが、このカム28の正転方向である。点RAで示されているのが、このカム28の回転軸である。
【0022】
このホーリング装置2では、回転軸RAからカム28の縁30までの距離(以下、伝達距離)は、点P0において最大値を示す。このカム28の縁30のうち、この点P0から点P1までの部分(以下、プル部32)においては、伝達距離は点P1の側ほど小さい。このカム28の縁30のうち、点P1から点P2までの部分(以下、ベース部34)は回転軸RAを中心とする円弧である。このベース部34においては、伝達距離は一定である。このベース部34において、この伝達距離は最小値を示す。このカム28の縁30のうち、この点P2から点P0までの部分(以下、プレス部36)においては、伝達距離は点P0の側ほど大きい。このホーリング装置2では、カム28の縁30は、プル部32、ベース部34及びプレス部36を備えている。
【0023】
このホーリング装置2では、点P0は、プレス部36及びプル部32の境界位置である。この点P0は、死点とも称される。図示されているように、カム28は、この点P0及び回転軸RAを通る基準線LAに対して左右対称な形状を呈している
【0024】
従節8は、ロッド38と、ローラー40と、ホルダー42とを備えている。ロッド38は、上下方向に延在する丸棒である。ローラー40は、支持部材44と、車輪46とを備えている。支持部材44は、ロッド38の一端に固定されている。車輪46は、回動可能に支持部材44に取り付けられている。この車輪46が、カム28の縁30に当接する。ホルダー42は、ロッド38の他端に固定されている。
【0025】
錐10は、従節8の他端に位置するホルダー42に取り付けられている。この錐10は、このホルダー42から下向きに延在している。この錐10は、下向きに先細りな形状を呈している。この図1において、この錐10はカーカスプライ18の上側に配置されている。
【0026】
支持部12は、従節8を支持している。支持部12は、固定板48と、弾性体50とを備えている。固定板48は、図示されない部材によりホーリング装置2に固定されている。このホーリング装置2では、この固定板48の、カムシャフト26に対する位置は変動しない。固定板48は、通過口52を備えている。この通過口52を、従節8のロッド38が挿通している。弾性体50は、固定板48とホルダー42との間に位置している。この弾性体50の一端は、固定板48に取り付けられている。この弾性体50の他端は、ホルダー42に取り付けられている。この装置では、この弾性体50は、引張り荷重を受けるバネ(引張コイルバネ)である。
【0027】
図1において、点PTで示されているのは、カム28と当接する従節8の位置である。両矢印DAは、カム28の回転軸RAからこの点PTまでの距離を表している。図示されているように、このホーリング装置2では、従節8を構成するローラー40はカム28のベース部34に当接している。前述したように、このベース部34では、カム28の伝達距離は一定である。従節8がこのベース部34に当接している間においては、距離DAが一定値で保持されるので、このカム28が回転しても、回転軸RAに対する錐10の位置が変動することはない。このベース部34において伝達距離は最小値を示すので、このカム28が回転しても、この錐10が図1に示された位置(以下、基準位置)よりも上方に配置されることもない。このカム28は矢印Aで示された方向に回転するので、点P1がこのベース部34の始点であり、点P2がこのベース部34の終点である。
【0028】
このホーリング装置2では、カム28の回転により、このカム28の従節8との当接部分は、ベース部34からプレス部36に移行していく。このプレス部36においては、伝達距離はプレス部36の始点としての点P2とその終点としての点P0との間で漸増する。このため、従節8がこのプレス部36に当接している間においては、このカム28の回転により、距離DAが漸増するので、従節8は下降していく。
【0029】
図2は、図1のホーリング装置2の従節8が下降した状態が示された正面図である。図示されているように、従節8は、点P0においてカム28と当接している。この点P0において伝達距離は最大となるので、従節8がこの点P0においてカム28と当接したときに、距離DAは最大値を示す。つまり、この図2に示された状態において、錐10の移動距離が最大となる。
【0030】
このホーリング装置2では、錐10が下降すると、従節8のホルダー42が支持部12の固定板48から離間していく。この離間により、弾性体50が引き伸ばされる。この引き伸ばしにより、この弾性体50は引張荷重を受ける。この弾性体50は、従節8を上方に向かって付勢している。
【0031】
このホーリング装置2では、カム28がさらに回転することにより、従節8はカム28のプル部32と当接する。前述したように、このプル部32においては、伝達距離はプル部32の始点としての点P0とその終点としての点P1との間で漸減する。このため、従節8がこのプル部32に当接している間においては、このカム28の回転により、距離DAは漸減する。引き伸ばされた弾性体50は従節8を上方に向かって付勢しているので、従節8はカム28と当接しつつ上昇していく。
【0032】
このホーリング装置2を用いたタイヤの製造方法では、カーカスプライ18がコンベア16により載置台14に供給される。モーター4が稼働され、カム28が回転される。カム28が回転し、このカム28の従節8との当接部分がベース部34からプレス部36に移行すると、この従節8の下降が開始される。この従節8の下降により、錐10がその基準位置からカーカスプライ18に向かって前進していく。従節8のカム28との当接部分がプレス部36の終点P0に達した時、この錐10の移動距離は最大となり、この錐10がこのカーカスプライ18を貫通する。カム28がさらに回転され、従節8のカム28との当接部分がプレス部36からプル部32に移行する。この移行により、この従節8の上昇が開始される。この従節8の上昇により、錐10がその移動距離が最大となる位置から基準位置に向かって後退される。この後退により、孔が設けられたカーカスプライ18が得られる。
【0033】
孔が設けられたカーカスプライ18は、次工程(例えば、フォーマー(図示されず))に供給される。この場合、このフォーマーには、他のゴム材料も供給される。この他のゴム材料としては、インナーライナー、ビード、サイドウォール、ベルトプライ及びトレッドが例示される。このタイヤの製造方法では、このホーリング装置2で孔を設けたベルトプライがフォーマーに供給されてもよい。このホーリング装置2で孔を設けたインナーライナーが、このフォーマーに供給されてもよい。このホーリング装置2で孔を設けたサイドウォールがこのフォーマーに供給されてもよい。これら部材がこのフォーマーにおいて組み合わされ、ローカバー(未架橋タイヤとも称される)が得られる。
【0034】
ローカバーは、モールドに投入される。ローカバーは、モールド内で加圧及び加熱される。この加圧及び加熱により、ゴム組成物が流動する。加熱により、ゴムが架橋反応を起こし、タイヤが得られる。この製造方法では、その加硫工程の初期段階において、ローカバーに内在するエアーがカーカスプライ18の孔を通じてローカバーから排出される。その後、この孔は塞がれる。
【0035】
このホーリング装置2では、錐10の前進及び後退には、モーター4で生じる回転動力が利用される。このモーター4の利用は、錐10の前進速度及び後退速度の精密な制御を達成しうる。このホーリング装置2によれば、カーカスプライ18の仕様に応じた適切な前進速度及び後退速度が設定されうる。このホーリング装置2は、タイヤを構成する様々なゴム材料に適用されうるので、これらゴム材料それぞれの仕様に応じて、前進速度及び後退速度が適切に設定されうる。例えば、このホーリング装置2は、タイヤの品質及び生産性に影響するような、カーカスプライ18のコード20の露出及び損傷を効果的に防止しうる。このホーリング装置2は、高品質なタイヤの生産に寄与しうる。
【0036】
このホーリング装置2では、カム28の縁30の形状により、錐10の前進速度及び後退速度が精密に制御されうる。この制御は、カーカスプライ18の仕様に応じた適切な前進速度及び後退速度の設定に寄与しうる。このホーリング装置2は、タイヤを構成する様々なゴム材料に適用されうるので、これらゴム材料それぞれの仕様に応じて、前進速度及び後退速度が適切に設定されうる。例えば、このホーリング装置2では、タイヤの品質及び生産性に影響するようなカーカスプライ18のコード20の露出及び損傷が効果的に防止されうる。このホーリング装置2は、高品質なタイヤの生産に寄与しうる。
【0037】
前述したように、このホーリング装置2のカム28は基準線LAに対して左右対称な形状を呈している。このカム28によれば、錐10の前進速度と後退速度とを同等に設定できる。このカム28は、製作容易である。
【0038】
図3は、本発明の他の実施形態に係るホーリング装置54の一部が示された平面図である。図示されていないが、このホーリング装置54は、駆動部(モーター)と、伝達部と、従節と、錐と、支持部と、載置台と、コンベアとを備えている。この図3に示されているのは、伝達部56を構成するカムシャフト58及びカム60である。このホーリング装置54では、このカム60以外の構成は、図1に示されたホーリング装置2のそれと同等である。図示されていないが、錐は従節の他端に設けられている。
【0039】
カム60は、板状である。このカム60は、カムシャフト58に固定されている。モーターにより、このカムシャフト58が回転させられ、このカム60がこのカムシャフト58を中心に回転する。矢印Aで示されているのが、このカム60の正転方向である。点RAで示されているのが、このカム60の回転軸である。
【0040】
このホーリング装置54では、回転軸RAからカム60の縁62までの距離(以下、伝達距離)は、点P0において最大値を示す。このカム60の縁62のうち、この点P0から点P1までの部分(以下、プル部64)においては、伝達距離は点P1の側ほど小さい。このカム60の縁62のうち、点P1から点P2までの部分(以下、ベース部66)は回転軸RAを中心とする円弧である。このベース部66においては、伝達距離は一定である。このベース部66において、この伝達距離は最小値を示す。このカム60の縁62のうち、この点P2から点P0までの部分(以下、プレス部68)においては、伝達距離は点P0の側ほど大きい。このホーリング装置54では、カム60の縁62は、プル部64、ベース部66及びプレス部68を備えている。
【0041】
このホーリング装置54では、点P0は、プレス部68及びプル部64の境界位置である。この点P0は死点とも称される。図示されているように、このカム60は、点P0及び回転軸RAを通る基準線LAに対して左右対称な形状を呈している
【0042】
このホーリング装置54では、従節がカム60のベース部66に当接している間においては、カム60が回転しても回転軸RAに対する錐の位置が変動することはない。カム60の回転により、カム60の従節との当接部分がベース部66からプレス部68に移行すると、従節は下降していく。この下降により、錐がその基準位置からカーカスプライ(図示されず)に向かって前進していく。このプレス部68の終点(点P0)において、錐の移動距離は最大となり、錐がカーカスプライを貫通する。カム60がさらに回転し、カム60の従節との当接部分がプレス部68からプル部64に移行すると、従節が上昇していく。この上昇により、錐はその移動距離が最大となる位置から基準位置に向かって後退していく。この後退により、孔が設けられたカーカスプライが得られる。このホーリング装置54は、このカーカスプライ以外に、インナーライナー、サイドウォール、ベルトプライ等のようなゴム材料の孔の形成にも適用されうる。
【0043】
このホーリング装置54では、錐の前進及び後退には、モーターで生じる回転動力が利用される。このモーターの利用は、錐の前進速度及び後退速度の精密な制御を達成しうる。このホーリング装置54によれば、カーカスプライの仕様に応じた適切な前進速度及び後退速度が設定されうる。このホーリング装置54は、タイヤを構成する様々なゴム材料にも適用されうるので、これらゴム材料それぞれの仕様に応じて、前進速度及び後退速度が適切に設定されうる。このホーリング装置54は、タイヤの品質及び生産性に影響するような、カーカスプライ等のゴム材料のコードの露出及び損傷を効果的に防止しうる。このホーリング装置54は、高品質なタイヤの生産に寄与しうる。
【0044】
このホーリング装置54では、カム60の縁62の形状により、錐の前進速度及び後退速度が精密に制御されうる。この制御は、カーカスプライの仕様に応じた適切な前進速度及び後退速度の設定に寄与しうる。このホーリング装置2は、タイヤを構成する様々なゴム材料にも適用されうるので、これらゴム材料それぞれの仕様に応じて、前進速度及び後退速度が適切に設定されうる。このホーリング装置54では、タイヤの品質及び生産性に影響するような、カーカスプライ等のゴム材料のコードの露出及び損傷が効果的に防止されうる。このホーリング装置54は、高品質なタイヤの生産に寄与しうる。
【0045】
前述したように、このホーリング装置54のカム60は基準線LAに対して左右対称な形状を呈している。このカム60によれば、錐の前進速度と後退速度とを同等に設定できる。このカム60は、製作容易である。
【0046】
図4は、本発明のさらに他の実施形態に係るホーリング装置70の一部が示された平面図である。このホーリング装置70は、駆動部(モーター)と、伝達部と、従節と、錐と、支持部と、載置台と、コンベアとを備えている。この図4に示されているのは、伝達部72を構成するカムシャフト74及びカム76である。このホーリング装置70では、このカム76以外の構成は、図1に示されたホーリング装置2のそれと同等である。図示されていないが、錐は従節の他端に設けられている。
【0047】
カム76は、板状である。このカム76は、カムシャフト74に固定されている。モーターにより、このカムシャフト74が回転させられ、このカム76がこのカムシャフト74を中心に回転する。矢印Aで示されているのが、このカム76の正転方向である。点RAで示されているのが、このカム76の回転軸である。
【0048】
このホーリング装置70では、カム76の縁78のうち、点P0から点P1までの部分(以下、プル部80)においては、回転軸RAからカム76の縁78までの距離(以下、伝達距離)は点P1の側ほど小さい。このカム76の縁78のうち、点P1から点P2までの部分(以下、ベース部82)は回転軸RAを中心とする円弧である。このベース部82においては、伝達距離は一定である。このベース部82において、この伝達距離は最小値を示す。このカム76の縁78のうち、この点P2から点P3までの部分(以下、プレス部84)においては、伝達距離は点P0の側ほど大きい。このカム76の縁78のうち、点P3から点P0までの部分(以下、ホールド部86)は回転軸RAを中心とする円弧である。このホールド部86においては、伝達距離は一定である。このホールド部86において、この伝達距離は最大値を示す。このホールド部86は、プレス部84とプル部80との間に位置している。このホーリング装置70では、このカム76の縁78は、ホールド部86、プレス部84、ベース部82及びプル部80から構成されている。図4中、点P4で示されているのはホールド部86の中心である。このカム76は、この点P4及び回転軸RAを通る基準線LBに対して左右対称な形状を呈している。
【0049】
このホーリング装置70では、従節がカム76のベース部82に当接している間においては、カム76が回転しても、回転軸RAに対する錐の位置が変動することはない。カム76が回転し、このカム76の従節との当接部分がベース部82からプレス部84に移行すると、従節は下降していく。この下降により、錐がその基準位置からカーカスプライ(図示されず)に向かって前進していく。カム76がさらに回転し、カム76の従節との当接部分はプレス部84からホールド部86に移行していく。このホールド部86においては、その伝達距離が最大値を示すので、錐の移動距離は最大となる。このホールド部86においては、この伝達距離が一定であるので、錐はその移動距離が最大となる位置で保持される。錐は、カーカスプライを貫通する。カム76がさらに回転し、カム76の従節との当接部分はホールド部86からプル部80に移行すると、従節が上昇していく。この上昇により、錐はその移動距離が最大となる位置から基準位置に向かって後退していく。この後退により、孔が設けられたカーカスプライが得られる。このホーリング装置70は、このカーカスプライ以外に、インナーライナー、サイドウォール、ベルトプライ等のようなゴム材料の孔の形成にも適用されうる。
【0050】
このホーリング装置70では、錐の前進及び後退には、モーターで生じる回転動力が利用される。このモーターの利用は、錐の前進速度及び後退速度の精密な制御を達成しうる。このホーリング装置70によれば、カーカスプライの仕様に応じた適切な前進速度及び後退速度が設定されうる。このホーリング装置70は、タイヤを構成する様々なゴム材料にも適用されうるので、これらゴム材料それぞれの仕様に応じて、前進速度及び後退速度が適切に設定されうる。このホーリング装置70は、タイヤの品質及び生産性に影響するような、カーカスプライ等のゴム材料のコードの露出及び損傷を効果的に防止しうる。このホーリング装置70は、高品質なタイヤの生産に寄与しうる。
【0051】
このホーリング装置70では、カム76の縁78の形状により、錐の前進速度及び後退速度が精密に制御されうる。この制御は、カーカスプライの仕様に応じた適切な前進速度及び後退速度の設定に寄与しうる。このホーリング装置70は、タイヤを構成する様々なゴム材料にも適用されうるので、これらゴム材料それぞれの仕様に応じて、前進速度及び後退速度が適切に設定されうる。このホーリング装置70では、タイヤの品質及び生産性に影響するような、カーカスプライ等のゴム材料のコードの露出及び損傷が効果的に防止されうる。このホーリング装置70は、高品質なタイヤの生産に寄与しうる。
【0052】
前述したように、このホーリング装置70のカム76は基準線LBに対して左右対称な形状を呈している。このカム76によれば、錐の前進速度と後退速度とを同等に設定できる。このカム76は、製作容易である。
【0053】
カーカスプライはトッピングゴムを含んでいるので、錐がカーカスプライに突き刺さると、このトッピングゴムが前進していく錐に追随することがある。前述したように、このホーリング装置70では、従節がカム76のホールド部86と当接している間においては、錐はその移動距離が最大となる位置で保持される。この錐がトッピングゴムを突き破るまでの時間が充分に確保されるので、この錐がカーカスプライに確実に孔を開けうる。このホーリング装置70は、高品質なタイヤの生産に寄与しうる。
【0054】
図5は、本発明のさらに他の実施形態に係るホーリング装置88の一部が示された平面図である。このホーリング装置88は、駆動部(モーター)と、伝達部と、従節と、錐と、支持部と、載置台と、コンベアとを備えている。この図5に示されているのは、伝達部90を構成するカムシャフト92及びカム94である。このホーリング装置88では、このカム94以外の構成は、図1に示されたホーリング装置2のそれと同等である。図示されていないが、錐は従節の他端に設けられている。
【0055】
カム94は、板状である。このカム94は、カムシャフト92に固定されている。モーターにより、このカムシャフト92が回転させられ、このカム94がこのカムシャフト92を中心に回転する。矢印Aで示されているのが、このカム94の正転方向である。点RAで示されているのが、このカム94の回転軸である。
【0056】
このホーリング装置88では、回転軸RAからカム94の縁96までの距離(以下、伝達距離)は、点P0において最大値を示し、点P1において最小値を示す。このカム94の縁96のうち、この点P0から点P1までの部分(以下、プル部98)においては、伝達距離は急減する。このカム94の縁96のうち、この点P1から点P0までの部分(以下、プレス部100)においては、伝達距離は点P0の側ほど大きい。このホーリング装置88では、このカム94の縁96はプル部98及びプレス部100のみから構成される。
【0057】
このホーリング装置88では、従節が、カム94のプレス部100における点P1の部分と当接している時、錐はホーリング装置88の基準位置に配置される。カム94の回転により、カム94の従節との当接部分がこの点P1の部分から点P0の部分に移行していくと、従節は下降していく。このプレス部100では、その始点としての点P1とその終点としての点P0との間で伝達距離が漸増していくので、錐は非常にゆっくりとした速度でその基準位置からカーカスプライに向かって前進していく。このプレス部100の終点P0において、錐の移動距離は最大となる。この錐は、カーカスプライを貫通する。カム94のさらなる回転により、カム94の従節との当接部分はこのプレス部100からプル部98に移行する。このプル部98では、その始点としての点P0とその終点としての点P1との間で伝達距離が急減するので、錐はその移動距離が最大となる位置から基準位置に向かって非常に速い速度で後退する。この後退により、孔が設けられたカーカスプライが得られる。このホーリング装置88は、このカーカスプライ以外に、インナーライナー、サイドウォール、ベルトプライ等のようなゴム材料の孔の形成にも適用されうる。
【0058】
このホーリング装置88では、錐の前進及び後退には、モーターで生じる回転動力が利用される。このモーターの利用は、錐の前進速度及び後退速度の精密な制御を達成しうる。このホーリング装置88によれば、カーカスプライの仕様に応じた適切な前進速度及び後退速度が設定されうる。このホーリング装置88は、タイヤを構成する様々なゴム材料にも適用されうるので、これらゴム材料それぞれの仕様に応じて、前進速度及び後退速度が適切に設定されうる。このホーリング装置88は、タイヤの品質及び生産性に影響するような、カーカスプライ等のゴム材料のコードの露出及び損傷を効果的に防止しうる。このホーリング装置88は、高品質なタイヤの生産に寄与しうる。
【0059】
このホーリング装置88では、カム94の縁96の形状により、錐の前進速度及び後退速度が精密に制御されうる。この制御は、カーカスプライの仕様に応じた適切な前進速度及び後退速度の設定に寄与しうる。このホーリング装置88は、タイヤを構成する様々なゴム材料にも適用されうるので、これらゴム材料それぞれの仕様に応じて、前進速度及び後退速度が適切に設定されうる。このホーリング装置88では、タイヤの品質及び生産性に影響するような、カーカスプライ等のゴム材料のコードの露出及び損傷が効果的に防止されうる。このホーリング装置88は、高品質なタイヤの生産に寄与しうる。
【0060】
このホーリング装置88では、錐は非常にゆっくりとした前進速度でカーカスプライ等のゴム材料を貫通していく。このため、例えば、この錐がカーカスプライに含まれるコードに衝突しても、このコードを押しわけてこの錐は前進していく。このホーリング装置88によれば、錐との衝突によるコードの露出及び損傷が効果的に防止される。このホーリング装置88は、高品質なタイヤの生産に寄与しうる。このホーリング装置88では、錐は非常に速い後退速度でカーカスプライから引き抜かれる。速い後退速度は、タイヤの生産性に寄与しうる。この観点から、このプル部98の始点P0とその終点P1とを通る直線がこの始点P0と回転軸RAを通る直線に対してなす角度は、20°以下がより好ましく、10°以下がさらに好ましく、5°以下が特に好ましい。なお、点P1が点P0よりも正転方向後方に位置する時、この角度は正の数として表される。
【0061】
図6は、本発明のさらに他の実施形態に係るホーリング装置102の一部が示された平面図である。このホーリング装置102は、駆動部(モーター)と、伝達部と、従節と、錐と、支持部と、載置台と、コンベアとを備えている。この図6に示されているのは、伝達部104を構成するカムシャフト106及びカム108である。このホーリング装置102では、このカム108以外の構成は、図1に示されたホーリング装置2のそれと同等である。図示されていないが、錐は従節の他端に設けられている。
【0062】
カム108は、板状である。このカム108は、カムシャフト106に固定されている。モーターにより、このカムシャフト106が回転させられ、このカム108がこのカムシャフト106を中心に回転する。矢印Aで示されているのが、このカム108の正転方向である。点RAで示されているのが、このカム108の回転軸である。
【0063】
このホーリング装置102では、回転軸RAからカム108の縁110までの距離(以下、伝達距離)は、点P0において最大値を示し、点P1において最小値を示す。このカム108の縁110のうち、この点P0から点P1までの部分(以下、プル部112)においては、伝達距離は急減する。このカム108の縁110のうち、点P1から点P2までの部分(以下、ベース部114)は回転軸RAを中心とする円弧である。このベース部114においては、伝達距離は一定である。このカム108の縁110のうち、この点P2から点P0までの部分(以下、プレス部116)においては、伝達距離は点P0の側ほど大きい。このホーリング装置102では、このカム108の縁110はプル部112、ベース部114及びプレス部116から構成される。
【0064】
このホーリング装置102では、従節がカム108のベース部114に当接している間においては、錐はホーリング装置102の基準位置に配置される。ベース部114の伝達距離は一定であるから、回転軸RAに対する錐の位置が変動することはない。カム108が回転し、このカム108の従節との当接部分がベース部114からプレス部116に移行すると、従節は下降していく。この下降により、錐がその基準位置からカーカスプライに向かって前進していく。このプレス部116の終点において、錐の移動距離は最大となる。錐は、カーカスプライを貫通する。カム108のさらなる回転により、カム108の従節との当接部分はこのプレス部116からプル部112に移行する。このプル部112では伝達距離が急減するので、錐はその移動距離が最大となる位置から基準位置に向かって非常に速い速度で後退する。この後退により、孔が設けられたカーカスプライが得られる。このホーリング装置102は、このカーカスプライ以外に、インナーライナー、サイドウォール、ベルトプライ等のようなゴム材料の孔の形成にも適用されうる。
【0065】
このホーリング装置102では、錐の前進及び後退には、モーターで生じる回転動力が利用されている。モーターの利用は、錐の前進速度及び後退速度の精密な制御を達成しうる。このホーリング装置102によれば、カーカスプライの仕様に応じた適切な前進速度及び後退速度が設定されうる。このホーリング装置102は、タイヤを構成する様々なゴム材料にも適用されうるので、これらゴム材料それぞれの仕様に応じて、前進速度及び後退速度が適切に設定されうる。このホーリング装置102は、タイヤの品質及び生産性に影響するような、カーカスプライ等のゴム材料のコードの露出及び損傷を効果的に防止しうる。このホーリング装置102は、高品質なタイヤの生産に寄与しうる。
【0066】
このホーリング装置102では、カム108の縁110の形状により、錐の前進速度及び後退速度が精密に制御されうる。この制御は、カーカスプライの仕様に応じた適切な前進速度及び後退速度の設定に寄与しうる。このホーリング装置102は、タイヤを構成する様々なゴム材料にも適用されうるので、これらゴム材料それぞれの仕様に応じて、前進速度及び後退速度が適切に設定されうる。このホーリング装置102では、タイヤの品質及び生産性に影響するような、カーカスプライ等のゴム材料のコードの露出及び損傷が効果的に防止されうる。このホーリング装置102は、高品質なタイヤの生産に寄与しうる。このホーリング装置102では、錐は非常に速い後退速度でカーカスプライから引き抜かれる。速い後退速度は、タイヤの生産性に寄与しうる。この観点から、このプル部112の始点P0とその終点P1とを通る直線がこの始点P0と回転軸RAを通る直線に対してなす角度は、20°以下がより好ましく、10°以下がさらに好ましく、5°以下が特に好ましい。
【産業上の利用可能性】
【0067】
以上説明されたホーリング装置は、空気入りタイヤを構成する様々なゴム材料に適用されうる。このホーリング装置は、様々な空気入りタイヤの製造に適用されうる。
【符号の説明】
【0068】
2、54、70、88、102・・・ホーリング装置
4・・・駆動部
8・・・従節
10・・・錐
12・・・支持部
18・・・カーカスプライ
26、58、74、92、106・・・カムシャフト
28、60、76、94、108・・・カム
30、62、78、96、110・・・縁
32、64、80、98、112・・・プル部
34、66、82、114・・・ベース部
36、68、84、100、116・・・プレス部
38・・・ロッド
40・・・ローラー
42・・・ホルダー
48・・・固定板
50・・・弾性体
86・・・ホールド部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
駆動部と、この駆動部により回転させられるカムと、その一端がこのカムの縁に当接しうる従節と、ゴム材料を貫通しうる錐とを備えており、
この錐が、この従節の他端に設けられており、
このカムが回転すると、この錐がこのゴム材料に向かって前進及び後退しうるように構成されており、
このカムの縁が、この従節と当接してこの錐を基準位置からこのゴム材料に向かって前進させうるプレス部と、この錐をその移動距離が最大となる位置からこの基準位置に向かって後退させうるプル部とを備えているホーリング装置。
【請求項2】
上記カムの回転軸から上記プレス部までの距離が、このプレス部の始点と終点との間で漸増しており、
この回転軸から上記プル部までの距離が、このカム部の始点と終点との間で急減している請求項1に記載のホーリング装置。
【請求項3】
上記カムが、左右対称な形状を呈している請求項1に記載のホーリング装置。
【請求項4】
上記カムの縁が、上記プレス部と上記プル部との間に、上記錐をその移動距離が最大となる位置で保持させうるホールド部をさらに備えている請求項1から3のいずれかに記載のホーリング装置。
【請求項5】
上記ゴム材料が、コードを含んでいる請求項1から4のいずれかに記載のホーリング装置。
【請求項6】
上記駆動部が、モーターである請求項1から5のいずれかに記載のホーリング装置。
【請求項7】
駆動部と、この駆動部により回転させられるカムと、その一端がこのカムの縁に当接しうる従節と、錐とを備えたホーリング装置を用いて、錐を前進及び後退させることにより、ゴム材料に孔が設けられる孔開け工程と、
このゴム材料と他のゴム材料とが組み合わされ、ローカバーが得られる工程と、
このローカバーがモールド内で加圧及び加熱される工程とを含んでおり、
このホーリング装置において、この錐がこの従節の他端に設けられており、
このカムが回転すると、この錐がこのゴム材料に向かって前進及び後退しうるように構成されており、
このカムの縁が、この従節と当接してこの錐を基準位置からこのゴム材料に向かって前進させうるプレス部と、この錐をその移動距離が最大となる位置からこの基準位置に向かって後退させうるプル部とを備えているタイヤの製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2011−62779(P2011−62779A)
【公開日】平成23年3月31日(2011.3.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−216383(P2009−216383)
【出願日】平成21年9月18日(2009.9.18)
【出願人】(000183233)住友ゴム工業株式会社 (3,458)
【Fターム(参考)】