説明

ポイントシステムおよびポイント発行装置

【課題】
携帯端末および自動販売機の大きな設計変更を行うことなく、商品の購入にかかわるポイント情報を容易に送信、収集することができ、しかも、携帯端末でのポイント情報の送信に失敗した場合でも再送信可能なポイントシステムおよびポイント発行装置を提供する。
【解決手段】
ポイント発行装置15から最初に発行されたポイント情報およびワンタイムURLを用いたポイントサーバ33へのポイント情報の送信に失敗した場合、第2のタイマT2の動作中に、携帯端末20をポイント発行装置のアンテナ部16に再ざしすることで、ポイント発行装置15から上記ポイント情報およびワンタイムURLを再発行させ、このワンタイムURLを用いてポイントサーバ33に再接続して上記ポイント情報をポイントサーバ33に再送信する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動販売機での商品の販売に伴ってポイントを発行することで自動販売機で販売する商品の販売促進を図ったポイントシステムおよびポイント発行装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、特定商品のプロモーション等において、商品の販売毎にポイントを発行し、当該商品の購入者がポイントを収集して景品等と交換するといったことが行われている。
【0003】
ここで、ポイントの発行は、各購入者が所有するカードに対してスタンプを押印したり磁気的な記録を行うものや、商品にシール等を貼付しておき、購入者がこのシールを収集する形式のものがある。
【0004】
しかし、カードを用いる場合には、予めカードを製造して配布する必要があり、また、商品にシールを貼付する場合には、ポイント付与の対象となる全ての商品にシールを貼付する必要があり、販売者の要する手間や費用が大きなものであった。
【0005】
また、購入者側にとっても、カードを用いる場合には購入者がカードを携帯する必要があり、シールを利用する場合には購入者が収集したシールを台紙に貼って管理する必要があり、特に、自動販売機で購入した清涼飲料水のように必ずしも自宅に持ち帰るとは限らない商品に貼付されたシールを収集するには、シールのみを別途持ち帰るか、台紙を常に持ち歩く必要があり、さらにポイントによるサービスを受けようとする場合には、カードやシールを貼付した台紙を販売者に郵送する等が必要となり、多大な手間と費用を要するものであった。
【0006】
そこで、特許文献1に示すように、自動販売機にポイント情報を発行するポイント発行装置を設け、自動販売機で商品を購入した利用者は、商品の販売に際して自動販売機のポイント発行装置から発行されたポイント情報を該利用者が携帯する携帯電話機を用いてポイントを管理するセンタ装置に送信するようにしたプロモーション方法およびシステムが提案されている。
【特許文献1】特開2001−167332号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上述した特許文献1に示す構成によると、自動販売機で商品を購入した利用者は、該利用者が携帯する携帯電話機を用いてポイント情報をセンタ装置に送信することができるので、自動販売機での商品の購入にかかわるポイントの収集および利用が容易になるが、携帯電話機を用いてポイント情報をセンタ装置に送信するためには、センタ装置のURL等を知っている必要があり、また、センタ装置のURL等を知っていたとしても、ポイント情報をセンタ装置に送信するための携帯電話機等の携帯端末の操作が複雑であリ、その結果、自動販売機での商品の購入にかかわるポイントの有効利用ができないという問題があった。
【0008】
また、ポイント発行装置は、一旦ポイント情報を発行すると、このポイント情報の再発行は行わないので、例えば、携帯端末でのポイント情報の送信に失敗すると、このポイント情報は捨てざるを得なかった。
【0009】
そこで、本発明は、携帯端末および自動販売機の大きな設計変更を行うことなく、商品の購入にかかわるポイント情報を容易に送信、収集することができ、しかも、携帯端末でのポイント情報の送信に失敗した場合でも再送信可能なポイントシステムおよびポイント発行装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するため、請求項1の発明は、自動販売機での商品の販売に際して、自動販売機に設けられたポイント発行装置から発行されるポイント情報を前記商品の購入者が携帯する携帯端末を用いてポイントサーバに送信し、該ポイントサーバは、前記携帯端末から送信された前記ポイント情報に含まれるポイントを前記携帯端末の所有者に対応して管理するポイントシステムにおいて、前記携帯端末は、前記ポイント発行装置の第1のアンテナ部にかざすことにより該ポイント発行装置と無線通信する第2のアンテナ部と、前記第1のアンテナ部を介して前記ポイント発行装置から発行された前記ポイント情報を前記第2のアンテナで受信し、前記ポイントサーバにアクセスすることにより前記ポイント情報を前記ポイントサーバに送信する通信手段とを具備し、前記ポイント発行装置は、前記自動販売機で販売された商品が排出されたことを示す商品排出検出信号に基づき起動される第1のタイマと、前記第1のアンテナを介して前記携帯端末の第2のアンテナと通信することにより前記携帯端末が前記第1のアンテナにかざされたことを検出する検出手段と、前記第1のタイマの動作中に、前記検出手段により前記携帯端末が前記第1のアンテナにかざされたことが検出された場合、前記ポイント情報および前記ポイントサーバにアクセスするためのワンタイムURLを発行する発行手段と、前記検出手段の検出出力にもとづき起動される第2のタイマと、前記第2のタイマの動作中に、前記検出手段により前記携帯端末が前記第1のアンテナにかざされたことが検出された場合、前記ポイント情報および前記ワンタイムURLを再発行する再発行手段とを具備することを特徴とする。
【0011】
また、請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記ポイント発行装置は、前記ポイント情報および前記ワンタイムURLを一時的に記憶する記憶手段と、前記第1のタイマの動作中に、前記検出手段により前記携帯端末が前記第1のアンテナにかざされたことが検出されなかった場合、若しくは前記第2のタイマがタイムアウトした場合は、前記記憶手段から前記ポイント情報および前記ワンタイムURLを消去する消去手段とを具備することを特徴とする。
【0012】
また、請求項3の発明は、請求項1または2の発明において、前記ポイント発行装置は、前記第1のアンテナの近傍に設けられたかざし誘導ランプと、待機状態においては前記かざし誘導ランプを第1の態様で点灯制御し、前記第1のタイマ若しくは前記第2のタイマの動作中は、前記かざし誘導ランプを第2の態様で点灯制御することにより前記携帯端末を前記第1のアンテナ部にかざすことを促すランプ点灯制御手段とを具備することを特徴とする。
【0013】
また、請求項4の発明は、請求項3の発明において、前記発行手段および前記再発行手段は、前記かざし誘導ランプが第2の態様で点灯中に、前記検出手段により前記携帯端末が前記第1のアンテナにかざされたことが検出された場合、前記ポイント情報および前記ワンタイムURLを発行することを特徴とする。
【0014】
また、請求項5の発明は、請求項3の発明において、前記ポイント発行装置は、前記かざし誘導ランプが第1の態様で点灯中に、前記検出手段により前記携帯端末が前記第1のアンテナにかざされたことが検出された場合、商品の販売促進情報を提供する販売促進サーバにアクセスするためのワンタイムURLを発行することを特徴とする。
【0015】
また、請求項6の発明は、請求項1乃至5のいずれかの発明において、前記自動販売機は、投入された貨幣を処理するための貨幣処理部と、販売された商品が排出される毎にカウントアップされる商品排出カウンタと、前記貨幣処理部および前記商品排出カウンタを制御する主制御部と、前記貨幣処理部と前記主制御部との間を接続し、貨幣の処理に関する信号を伝送する第1の伝送路と、前記商品排出カウンタと前記制御部との間を接続し、前記商品排出検出信号を伝送する第2の伝送路と具備し、前記ポイント発行装置は、前記第1の伝送路および前記第2の伝送路に接続されることを特徴とする。
【0016】
また、請求項7の発明は、請求項1乃至5のいずれかの発明において、前記自動販売機は、投入された貨幣を処理するための貨幣処理部と、販売された商品の排出を制御する商品排出制御部と、前記貨幣処理部および前記商品排出制御部を制御する主制御部と、前記貨幣処理部と前記主制御部との間を接続し、貨幣の処理に関する信号および前記商品排出検出信号および排出した商品の種別を示す販売商品種別信号を含む商品販売に関する信号を伝送する伝送路と、具備し、前記ポイント発行装置は、前記伝送路に接続され、前記商品排出検出信号および前記販売商品種別信号に基づき前記ポイント情報を生成して発行することを特徴とする。
【0017】
また、請求項8の発明は、自動販売機に設けられ、該自動販売機での商品の販売に際して、ポイント情報を前記商品の購入者が携帯する携帯端末に発行するポイント発行装置であって、前記自動販売機で販売された商品が排出されたことを示す商品排出検出信号に基づき起動される第1のタイマと、前記携帯端末と通信する第1のアンテナと、前記第1のアンテナを介して前記携帯端末の第2のアンテナと通信することにより前記携帯端末が前記第1のアンテナにかざされたことを検出する検出手段と、前記第1のタイマの動作中に、前記検出手段により前記携帯端末が前記第1のアンテナにかざされたことが検出された場合、前記ポイント情報およびポイントサーバにアクセスするためのワンタイムURLを発行する発行手段と、前記検出手段の検出出力にもとづき起動される第2のタイマと、前記第2のタイマの動作中に、前記検出手段により前記携帯端末が前記第1のアンテナにかざされたことが検出された場合、前記ポイント情報および前記ワンタイムURLを再発行する再発行手段とを具備することを特徴とする。
【0018】
また、請求項9の発明は、請求項8の発明において、前記ポイント情報および前記ワンタイムURLを一時的に記憶する記憶手段と、前記第1のタイマの動作中に、前記検出手段により前記携帯端末が前記第1のアンテナにかざされたことが検出されなかった場合、若しくは前記第2のタイマがタイムアウトした場合は、前記記憶手段から前記ポイント情報および前記ワンタイムURLを消去する消去手段とを更に具備することを特徴とする。
【0019】
また、請求項10の発明は、請求項8または9の発明において、前記第1のアンテナの近傍に設けられたかざし誘導ランプと、待機状態においては前記かざし誘導ランプを第1の態様で点灯制御し、前記第1のタイマ若しくは前記第2のタイマの動作中は、前記かざし誘導ランプを第2の態様で点灯制御することにより前記携帯端末を前記第1のアンテナ部にかざすことを促すランプ点灯制御手段とを更に具備することを特徴とする。
【0020】
また、請求項11の発明は、請求項10の発明において、前記発行手段および前記再発行手段は、前記かざし誘導ランプが第2の態様で点灯中に、前記検出手段により前記携帯端末が前記第1のアンテナにかざされたことが検出された場合、前記ポイント情報および前記ワンタイムURLを発行することを特徴とする。
【0021】
また、請求項12の発明は、請求項10の発明において、前記かざし誘導ランプが第1の態様で点灯中に、前記検出手段により前記携帯端末が前記第1のアンテナにかざされたことが検出された場合、商品の販売促進情報を提供する販売促進サーバにアクセスするためのワンタイムURLを発行することを特徴とする。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、携帯端末および自動販売機の大きな設計変更を行うことなく、商品の購入にかかわるポイント情報を容易に送信、収集することができ、しかも、携帯端末でのポイント情報の送信に失敗した場合でも再送信可能なポイントシステムおよびポイント発行装置を提供することができる。
【0023】
また、本発明によれば、携帯端末および自動販売機の大きな設計変更を行うことなく、商品の販売促進情報を提供する販売促進サーバに容易にアクセスすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
以下、本発明に係わるポイントシステムおよびポイント発行装置の実施例を添付図面を参照して詳細に説明する。
【実施例1】
【0025】
図1は、本発明に係わるポイントシステムの実施例1の概略構成を示すブロック図である。
【0026】
図1において、このポイントシステム100は、自動販売機10と、携帯端末20と、インタネット30に接続されたコンテンツサーバ31、販売促進サーバ32、ポイントサーバ33とを具備して構成される。
【0027】
自動販売機10は、主制御部11、硬貨処理部12、紙幣処理部13、商品排出カウンタ141、ポイント発行装置15、ポイント発行装置15に接続されたアンテナ部16を具備し、硬貨処理部12、紙幣処理部13は、第1の伝送ケーブル17を介して主制御部11に接続され、商品排出カウンタ141は第2の伝送ケーブル18を介して主制御部11に接続され、ポイント発行装置15は、第1の伝送ケーブル17上の接続点17aとケーブル19aを介して接続されるとともに、第2の伝送ケーブル18上の接続点18aとケーブル19bを介して接続される。
【0028】
主制御部11は、自動販売機10の全体の制御を行うもので、硬貨処理部12、紙幣処理部13、商品排出カウンタ141は、この主制御部11により制御される。
【0029】
硬貨処理部12は、この自動販売機10に投入された硬貨の識別、振り分け、および主制御部11からの指示による釣銭の払い出し等を行う。
【0030】
紙幣処理部13この自動販売機10に投入された紙幣の識別、主制御部11からの指示による紙幣の払い出し等を行う。
【0031】
商品排出カウンタ141は、主制御部11からの商品排出検出信号によりカウントアップし、排出された商品の数を計数する。
【0032】
ポイント発行装置15は、接続点17a、ケーブル19aを介して第1の伝送ケーブル17から給電を受けるとともに、接続点18a、ケーブル19bを介して第2の伝送ケーブル18から商品排出検出信号を受信することにより、自動販売機10での商品の販売に際して、ポイント情報およびこのポイント情報を送信するためのワンタイムURLを生成して発行し、このポイント情報およびワンタイムURLをアンテナ部16を介して携帯端末20の送信する。
【0033】
ここで、商品排出検出信号は、商品が1個排出される毎に生じるパルス信号で、ポイント発行装置15におけるポイント情報の生成は、排出された商品の個数に対応して生成される。
【0034】
携帯端末20は、このシステムの利用者が携帯する携帯電話機等であり、この携帯端末20は、ポイント発行装置15のアンテナ部16にかざされたときに、アンテナ部16を介して通信する通信機能を有し、この通信機能により、ポイント発行部15のアンテナ部16から送信されたポイント情報およびワンタイムURLを受信し、ワンタイムURLに基づきインターネット30を介してポイントを管理するポイントサーバ33にアクセスして、ポイント情報をポイントサーバ33へ送信する。
【0035】
ポイントサーバ33は、携帯端末20から送信されたポイント情報に含まれるポイントを各携帯端末20の識別情報に対応して集計管理する。
【0036】
なお、インターネット30に接続されたコンテンツサーバ31は、ポイントサーバ33で集計管理されたポイントを交換するための各種コンテンツを管理するものであり、販売促進サーバ32は、このシステムに関する各種販売促進情報を管理するものである。
【0037】
図2は、図1に示したポイント発行装置15の詳細を示すブロック図である。
【0038】
図2に示すポイント発行装置15は、制御部201、商品排出検出信号受信部202、ポイント情報生成部203、ワンタイムURL生成部204、一時記憶部205、携帯端末検出部206、認証部207、タイマ部208、タッチ成功音発生部209、音声案内部210、かざし誘導ランプ制御部211、アンテナ部16をケーブル214を介して接続して構成され、アンテナ部16には、かざし誘導ランプ213が接続される。
【0039】
制御部201は、このポイント発行装置15全体を制御するものであり、商品排出検出信号受信部202は、図1に示した接続部18a、ケーブル19bを介して商品排出検出信号を受信するものである。
【0040】
ポイント情報生成部203は、商品排出検出信号受信部202で受信した商品排出検出信号に基づきポイント情報を生成する。
【0041】
ここで、ポイント情報は、モジュールコードおよびシークレットコードを含み、モジュールコードは、ポイント発行装置15およびポイント発行装置15が設置された自動販売機10を識別するもので、このポイントシステムにおいては、このモジュールコードに対応して自動販売機10の状態を管理する。また、シークレットコードは、ポイント発行番号、ポイント数、パリティ等が含まれる、ここで、ポイント発行番号は、ポイント発行装置15からポイントが発行される毎にそれぞれ発行される連続番号または乱数番号で、このポイント発行番号は、このポイント情報の二重使用のチェックおよび不正使用のチェックを行うために利用される。
【0042】
すなわち、ポイントサーバ33で受け付けたポイント情報のポイント発行番号が既に受け付け済みのポイント情報のポイント発行番号と同一であれば、二重使用と判断し、また、ポイントサーバ33で受け付けたポイント情報のポイント発行番号が前回正当なものとして受け入れたポイント情報のポイント発行番号から異常に離れている場合は、このポイント情報は不正使用の可能性有りと判断する。
【0043】
また、第2タイマー動作中に再発行されたポイント情報が、最初にかざされた携帯端末20以外の携帯端末であったときは、ポイントサーバ33でポイント情報と携帯端末を認証して不正使用の可能性ありと判断して、携帯端末に対して拒絶する何らのメッセージを送信させるようにする。
【0044】
また、ポイント数は、販売毎に利用者が取得するポイント数であり、また、パリティは、利用者から送信されるポイント情報が暗号化、復号化プロセスを含む伝送途中で誤りや改竄がないことをチェックするための付加情報で、この付加情報としてはハッシュ関数や巡回符号等を用いることができる。このシークレットコードは、これらの情報を予め記憶された暗号鍵により暗号化することにより生成される。
【0045】
ワンタイムURL生成部204は、携帯端末20がポイントサーバ33にアクセスするためのワンタイムURLを生成する。
【0046】
一時記憶部205は、ポイント情報生成部203で生成されたポイント情報およびワンタイムURL生成部204で生成したワンタイムURLを一時記憶する。
【0047】
携帯端末検出部206は、アンテナ部16に携帯端末20がかざされことを検出するものであり、認証部207は、携帯端末20とのアンテナ部16を介する通信により、この携帯端末20がこのシステムで利用可かの認証を行うものである。
【0048】
タイマ部208は、後に詳述するタイマT1およびタイマT2として機能するものである。
【0049】
タッチ成功音発生部209は、携帯端末検出部206により携帯端末20がかざされたことが検出され、かつ、認証部207で、この携帯端末20がこのシステムを利用可と認証された場合に、タッチ成功音を発生するものである。
【0050】
音声案内部210は、例えば「携帯をタッチして下さい」、「後5秒です」等の携帯端末20をアンテナ部16にかざすことを促す音声案内を行うものである。
【0051】
かざし誘導ランプ制御部211は、このポイント発行装置15の待機状態においては、アンテナ部16に設けられたかざし誘導ランプ213を点滅させ、アンテナ部16からのポイント情報およびワンタイムURLの送信時には、携帯端末20をアンテナ部16にかざすことを促すためにかざし誘導ランプ213を連続点灯制御するものである。
【0052】
アンテナ部16は、携帯端末20に対してポイント情報およびワンタイムURLを送信するために、携帯端末20と通信するものであり、かざし誘導ランプ213は、携帯端末20をアンテナ部16にかざすことを促す状態において連続点灯する。
【0053】
なお、このポイント発行装置15は、かざし誘導ランプ213が点滅しているとき、携帯端末20をアンテナ部16にかざすと、図1に示した販売促進サイト(販売促進サーバ32)にアクセスするためのワンタイムURLを発行し、この販売促進サーバ32にアクセスするためのワンタイムURLをアンテナ部16から携帯端末20に送信し、携帯端末20は、このワンタイムURLを用いて販売促進サーバ32にアクセスすることができるように構成されている。
【0054】
図3は、図2に示したアンテナ部16およびかざし誘導ランプ213の一例を示す図である。
【0055】
図3において、アンテナ部16は、例えば、自動販売機10の外面の紙幣処理部13の紙幣投入口形成部に取り付けられた取付け板300上に設けられ、かざし誘導ランプ213は、このアンテナ部16を囲むようにして設けられる。
【0056】
ここで、かざし誘導ランプ213は、ポイント発行装置15の待機状態には、点滅点灯し、アンテナ部16からのポイント情報およびワンタイムURLの送信時には、連続点灯する。
【0057】
図4は、図2に示したポイント発行装置15の動作を説明するフローチャートである。 図4の初期状態において、かざし誘導ランプ制御部211は、かざし誘導ランプ213を点滅制御している(ステップ401)。
【0058】
この状態で、携帯端末検出部206により携帯端末20が検出されたか、すなわち携帯端末20がアンテナ部16にかざされたかを調べる(ステップ402)。ここで、携帯端末20がかざされていると(ステップ402でYES)、ポイント発行装置15は、販売促進サイト、すなわち販売促進サーバ32にアクセスするためのワンタイムURLを発行し(ステップ403)、この販売促進サーバ32にアクセスするためのワンタイムURLを携帯端末20に送信して、このポイント発行装置15の処理を終了する。
【0059】
ステップ402で、携帯端末20がかざされていないと判断されると(ステップ402でNO)、次に、商品排出検出信号を受信したかを調べる(ステップ404)。ここで、商品排出検出信号を受信していない場合は(ステップ404でNO)、ステップ402に戻るが、商品排出検出信号を受信したと判断されると(ステップ404でYES)、ポイント情報生成部203でポイント情報を生成するとともに、ワンタイムURL生成部204で携帯端末20がポイントサーバ33にアクセスするためのワンタイムURLを生成する(ステップ405)。
【0060】
次に、かざし誘導ランプ213を点滅から点灯に変え(ステップ406)、タイマ時間t1のタイマT1を起動し(ステップ407)、生成されたポイント情報およびポイントサーバ33にアクセスするためのワンタイムURLを一時記憶部205に記憶する(ステップ408)。
【0061】
この状態で、携帯端末検出部206により携帯端末20が検出されたか、すなわち携帯端末20がアンテナ部16にかざされたかを調べる(ステップ409)。ここで、携帯端末20がかざされていない場合は(ステップ409でNO)、次に、タイマT1がタイムアウトしたかを調べ(ステップ411)、タイムアウトしていない場合は(ステップ411でNO)、ステップ409に戻り、携帯端末20がかざされるのを待つが、タイムアウトした場合は(ステップ411でYES)、ステップ416に進む。
【0062】
ステップ409で、携帯端末20がかざされたと判断されると(ステップ409でYES)、一時記憶部205に記憶されたポイント情報およびポイントサーバ33にアクセスするためのワンタイムURLを発行する(ステップ410)。
【0063】
そして、タイマ時間t2のタイマT2を起動し(ステップ412)、再び、携帯端末検出部206により携帯端末20が検出されたか、すなわち携帯端末20がアンテナ部16にかざされたかを調べる(ステップ413)。ここで、携帯端末20がかざされていない場合は(ステップ413でNO)、次に、タイマT2がタイムアウトしたかを調べ(ステップ415)、タイムアウトしていない場合は(ステップ415でNO)、ステップ413に戻り、携帯端末20がかざされるのを待つが、タイムアウトした場合は(ステップ415でYES)、ステップ416に進む。
【0064】
ステップ413で、携帯端末20がかざされたことが検出されると(ステップ413でYES)、一時記憶部205に記憶されたポイント情報およびポイントサーバ33にアクセスするためのワンタイムURLを再発行し(ステップ414)、ステップ416に進む。
【0065】
ステップ416では、一時記憶部205に記憶されたポイント情報およびポイントサーバ33にアクセスするためのワンタイムURLをクリアし(ステップ416)、かざし誘導ランプ213を一旦消灯させ(ステップ417)、このポイント発行装置15の処理を終了する。
【0066】
図5は、図1に示したポイントシステム100で、ポイント情報が携帯端末20からポイントサーバ33へ正常に送信された場合の動作を示すシーケンスチャートである。
【0067】
かざし誘導ランプ213が点滅している状態で(ステップ501)、商品排出検出信号受信部202で商品排出検出信号を受信すると、該商品排出検出信号に係わる商品に対応するポイント情報をポイント情報生成部203で生成し(ステップ502)、かざし誘導ランプ制御部211により、かざし誘導ランプ213を点滅から点灯に変更し(ステップ503)、音声案内部210により、例えば、「携帯をタッチして下さい」というかざし誘導音声案内をして(ステップ504)、タイマ部208のタイマT1を起動する(ステップ505)。
【0068】
ここで、ポイント情報生成部203で生成されたポイント情報およびワンタイムURL生成部204で生成されたポイントサーバ33のワンタイムURLは、一時記憶部205に記憶される(ステップ506)。
【0069】
この状態で、携帯端末20がアンテナ部16にかざされると、携帯端末検出部206により、これを検出して、認証部207と携帯端末20との間の通信により相互認証が行われる。
【0070】
認証部207による相互認証により、この携帯端末20がこのシステムで利用可と認証されると、タッチ成功音発生部209により、タッチ成功音を鳴動する(ステップ507)。
【0071】
そして、上記一時記憶部205に記憶されたポイント情報およびワンタイムURLを発行して、これを携帯端末20に送信する。
【0072】
携帯端末20は、上記ポイント情報および上記ワンタイムURLを受信すると、ポイントサイト(ポイントサーバ33)にアクセスするためのブラウザを起動し(ステップ508)、上記ワンタイムURLを用いてポイントサーバ33に接続し(ステップ509)、上記ポイント情報をポイントサーバ33に送信する。
【0073】
ポイント発行装置15は、上記ポイント情報および上記ワンタイムURLを送信すると、タイマ部208のタイマT1を解除し(ステップ510)、続いてタイマ部208のタイマT2を起動する(ステップ511)。そして、タイマT2がタイムアップすると、タイマT2を解除し(ステップ512)、上記一時記憶部205に記憶したポイント情報およびワンタイムURLをクリアする(ステップ513)。
【0074】
そして、かざし誘導ランプ213を一旦消灯させ(ステップ514)、待機状態に戻る。
【0075】
図6は、携帯端末20におけるポイントサーバ33に対する接続操作を説明する図である。
【0076】
携帯端末20は、ポイント発行装置15からポイント情報およびポイントサイト(ポイントサーバ33)にアクセスするためのワンタイムURLを受信すると、ポイントサイトへアクセスするためのブラウザを自動起動して、図6(A)に示すポイントサイトへの誘導画面を表示する。
【0077】
この図6(A)に示すポイントサイトへの誘導画面において、「OK」を選択すると、図6(B)に示すポイントサイトへのアクセス確認画面になり、この画面において「はい」を選択すると、ポイントサーバ33に接続され、図6(C)に示すポイントサイトの画面になる。このとき、ポイント発行装置15から受信したポイント情報は自動的にポイントサーバ33に送信される。
【0078】
図7は、図1に示したポイントシステム100で、ポイント情報を発行したが、携帯端末20でこのポイント情報のポイントサーバ33への送信に失敗した場合の動作を示すシーケンスチャートである。なお、図7のステップ701からステップ706までの動作は、図5ステップ501からステップ506までの動作と同様である。
【0079】
すなわち、かざし誘導ランプ213が点滅している状態で(ステップ701)、商品排出検出信号を受信すると、該商品排出検出信号に係わる商品に対応するポイント情報を生成し(ステップ702)、かざし誘導ランプ213を点滅から点灯に変更し(ステップ703)、携帯端末20のかざし誘導音声案内をして(ステップ704)、タイマT1を起動する(ステップ705)。
【0080】
ここで、ステップ702で生成されたポイント情報およびポイントサーバ33のワンタイムURLは、一時記憶部205に記憶される(ステップ706)。
【0081】
この状態で、携帯端末20がかざされると、これを検出して、相互認証が行われ、この相互認証により、この携帯端末20がこのシステムで利用可と認証されると、タッチ成功音を鳴動する(ステップ707)。
【0082】
そして、上記一時記憶部205に記憶されたポイント情報およびワンタイムURLを発行して、これを携帯端末20に送信する。
【0083】
携帯端末20は、上記ポイント情報および上記ワンタイムURLを受信すると、ポイントサイトにアクセスするためのブラウザを起動して、上記ワンタイムURLを用いてポイントサーバ33に接続し、上記ポイント情報をポイントサーバ33に送信する動作が行われるが、ここで、携帯端末20が誤動作して、上記ポイント情報が正常にポイントサーバ33に送信できなかったとする。
【0084】
しかし、ポイント発行装置15では、タッチ成功音を鳴動すると、タイマT1を解除し(ステップ708)、タイマT2を起動する(ステップ709)。
【0085】
この状態で、携帯端末20の再かざしが行われると、これが検出されて相互認証が行われ、この相互認証により、この携帯端末20がこのシステムで利用可と認証されると、タッチ成功音を鳴動する(ステップ710)。
【0086】
そして、上記一時記憶部205に記憶されたポイント情報およびワンタイムURLが再発行され、これが携帯端末20に再送信される。
【0087】
携帯端末20は、上記再送されたポイント情報およびワンタイムURLの受信により、ポイントサイト(ポイントサーバ33)にアクセスするためのブラウザを再起動し(ステップ711)、上記ワンタイムURLを用いてポイントサーバ33に再接続し(ステップ712)、上記ポイント情報をポイントサーバ33に送信することができる。
【0088】
ポイント発行装置15は、上記ポイント情報および上記ワンタイムURLを送信すると、タイマT2を解除し(ステップ713)、上記一時記憶部205に記憶したポイント情報およびワンタイムURLをクリアし(ステップ714)、かざし誘導ランプ213を一旦消灯させ(ステップ715)、待機状態に戻る。
【0089】
上記構成によると、ポイント発行装置15から最初に発行されたポイント情報およびワンタイムURLを用いたポイントサーバ33へのポイント情報の送信に失敗したとしても、タイマT2の動作中であれば、携帯端末20を再度かざすことで、一時記憶部205に記憶されたポイント情報およびワンタイムURLを用いることで、ポイント発行装置15から上記ポイント情報およびワンタイムURLを再発行させ、これを携帯端末20に再送信させることができ、携帯端末20は、上記再送されたポイント情報およびワンタイムURLの受信により、ポイントサイト(ポイントサーバ33)にアクセスするためのブラウザを再起動し(ステップ711)、上記ワンタイムURLを用いてポイントサーバ33に再接続し(ステップ712)、上記ポイント情報をポイントサーバ33に送信することができる。
【0090】
なお、この場合、ポイント発行装置15から最初に発行されたポイント情報およびワンタイムURLを用いたポイントサーバ33へのポイント情報の送信に成功したのにもかかわらず、タイマT2の動作中に携帯端末20を再かざしした場合は、2重にポイント情報をポイントサーバ33に送ることが可能になるが、この場合、ポイント情報のシークレットコードに含まれるポイント発行番号が同じであるので、このポイント発行番号により後から送信されたポイント情報が排除される。
【0091】
図8は、図1に示したポイントシステム100で、ポイント情報が携帯端末20からポイントサーバ33へ正常に送信された場合の他の動作を示すシーケンスチャートである。図8においては、複数の商品(図8の場合は2つの商品)を連続販売した場合の動作を示している。なお、図8のステップ801からステップ806までの動作は、図5ステップ501からステップ506までの動作と同様である。
【0092】
すなわち、かざし誘導ランプ213が点滅している状態で(ステップ801)、商品排出検出信号を受信すると、該商品排出検出信号に係わる商品に対応するポイント情報を生成し(ステップ802)、かざし誘導ランプ213を点滅から点灯に変更し(ステップ803)、携帯端末20のかざし誘導音声案内をして(ステップ804)、タイマT1を起動する(ステップ805)。
【0093】
ここで、ステップ802で生成されたポイント情報およびポイントサーバ33のワンタイムURLは、一時記憶部205に記憶される(ステップ806)。
【0094】
そして、連続販売における次の販売商品の商品排出検出信号を受信したとする。この場合、一時記憶部205に記憶した上記ポイント情報を上記商品排出検出信号に係わる商品を加えたポイント情報で更新する(ステップ807)。
【0095】
この状態で、携帯端末20がかざされると、これを検出して、相互認証を行い、相互認証により、この携帯端末20がこのシステムで利用可と認証されると、タッチ成功音を鳴動する(ステップ808)。
【0096】
そして、上記一時記憶部205に記憶された更新されたポイント情報およびワンタイムURLを発行して、これを携帯端末20に送信する。
【0097】
携帯端末20は、上記ポイント情報および上記ワンタイムURLを受信すると、ポイントサイト(ポイントサーバ33)にアクセスするためのブラウザを起動し(ステップ809)、上記ワンタイムURLを用いてポイントサーバ33に接続し(ステップ810)、上記ポイント情報をポイントサーバ33に送信する。
【0098】
ポイント発行装置15は、上記ポイント情報および上記ワンタイムURLを送信すると、タイマT1を解除し(ステップ811)、続いてタイマT2を起動する(ステップ812)。そして、タイマT2がタイムアップすると、タイマT2を解除し(ステップ813)、上記一時記憶部205に記憶したポイント情報およびワンタイムURLをクリアし(ステップ814)、かざし誘導ランプ213を一旦消灯させ(ステップ815)、待機状態に戻る。
【0099】
図9は、図1に示したポイントシステム100で、ポイント発行装置15が、商品排出検出信号を受信し、かざし誘導ランプ213を点灯させ、かざし誘導音声案内をしたが、携帯端末20で何もしなかった場合の動作を示すシーケンスチャートである。なお、図9のステップ901からステップ906までの動作は、図5ステップ501からステップ506までの動作と同様である。
【0100】
すなわち、かざし誘導ランプ213が点滅している状態で(ステップ901)、商品排出検出信号を受信すると、該商品排出検出信号に係わる商品に対応するポイント情報を生成し(ステップ902)、かざし誘導ランプ213を点滅から点灯に変更し(ステップ903)、携帯端末20のかざし誘導音声案内をして(ステップ904)、タイマT1を起動する(ステップ905)。
【0101】
ここで、ステップ902で生成されたポイント情報およびポイントサーバ33のワンタイムURLは、一時記憶部205に記憶される(ステップ906)。
【0102】
この状態で、携帯端末20のかざし操作が全く行われなかったとする。この場合、タイマT1のタイマ時間t1の経過前、例えば、5秒前になると、音声案内部210で、「後5秒です」等のかざし誘導音声案内を行い(ステップ907)、それでも、携帯端末20のかざし操作が行われずに、タイマT1がタイムアウトすると、タイマT1を解除し(ステップ908)、上記一時記憶部205に記憶したポイント情報およびワンタイムURLをクリアし(ステップ909)、かざし誘導ランプ213を一旦消灯させた(ステップ910)、待機状態に戻る。
【0103】
図10は、図1に示したポイントシステム100で、かざし誘導ランプ213が点滅しているとき、携帯端末20をアンテナ部16にかざした場合の動作を示すシーケンスチャートである。
【0104】
かざし誘導ランプ213が点滅しているとき(ステップ1001)、携帯端末20がアンテナ部16にかざされると、携帯端末検出部206により、これを検出して、認証部207と携帯端末20との間の通信により相互認証が行われる。
【0105】
認証部207による相互認証により、この携帯端末20がこのシステムで利用可と認証されると、タッチ成功音発生部209により、タッチ成功音を鳴動する(ステップ1002)。
【0106】
そして、この場合は、図1に示した販売促進サイト(販売促進サーバ32)にアクセスするためのワンタイムURLをアンテナ部16から携帯端末20に送信する。
【0107】
携帯端末20は、この販売促進サーバ32にアクセスするためのワンタイムURLの受信により、販売促進サーバ32にアクセスするためのブラウザを起動し(ステップ1003)、上記ワンタイムURLを用いて販売促進サーバ32と接続し(ステップ1004)、販売促進サーバ32から販売促進情報を取得する。
【0108】
ポイント発行装置15は、上記販売促進サーバ32にアクセスするためのワンタイムURLを送信すると、かざし誘導ランプ213を一旦消灯させ(ステップ1005)、待機状態に戻る。
【0109】
図11は、携帯端末における販売促進サーバに対する接続操作を説明する図である。
【0110】
携帯端末20は、ポイント発行装置15から販売促進サイト(販売促進サーバ32)にアクセスするためのワンタイムURLを受信すると、販売促進サイトサイトへアクセスするためのブラウザを自動起動して、図11(A)に示す販売促進サイトへの誘導画面を表示する。
【0111】
この図11(A)に示す販売促進サイトへの誘導画面において、「OK」を選択すると、図11(B)に示す販売促進サイトへのアクセス確認画面になり、この画面において「はい」を選択すると、販売促進サーバ32に接続され、図11(C)に示す販売促進サイトの画面になる。携帯端末20は、この販売促進サイトから各種の販売促進情報を取得することができる。
【実施例2】
【0112】
図12は、本発明に係わるポイントシステムの実施例2の概略構成を示すブロック図である。なお、図12においては、図1に示した実施例1のポイントシステム100と同様の機能を果たす部分には説明の便宜上同一の符号を付する。
【0113】
図1に示した実施例1のポイントシステム100においては、ポイント発行装置15を、接続点17a、ケーブル19aを介して第1の伝送ケーブル17に接続するとともに、接続点18a、ケーブル19bを介して第2の伝送ケーブル18に接続し、ポイント発行装置15は、接続点17a、ケーブル19aを介して第1の伝送ケーブル17から給電を受けるとともに、接続点18a、ケーブル19bを介して第2の伝送ケーブル18から受信した商品排出検出信号に基づきポイント情報を生成するように構成した。
【0114】
しかし、この場合、第2の伝送ケーブル18から受信した商品排出検出信号は、商品が1個排出される毎に生じるパルス信号であり、排出した商品の種別情報は含まない。したがって、実施例1のポイントシステムのポイント発行装置15で生成され、発行されるポイント情報は、販売した商品の個数には依存するが、販売した商品の種別には依存しないものとなる。
【0115】
そこで、実施例2のポイントシステム1200においては、ポイント発行装置15を、接続点17a、ケーブル19aを介して第1の伝送ケーブル17に接続し、ポイント発行装置15は、接続点17a、ケーブル19aを介して第1の伝送ケーブル17から給電を受けるとともに、第1の伝送ケーブル17を伝送される商品排出検出信号および排出した商品の種別を示す商品種別情報を取得して、この商品排出検出信号および商品種別情報に基づき、販売した商品の種別に依存したポイント情報を生成して発行するように構成される。
【0116】
すなわち、実施例2のポイントシステム1200においては、自動販売機10と、携帯端末20と、インタネット30に接続されたコンテンツサーバ31、販売促進サーバ32、ポイントサーバ33とを具備して構成され、自動販売機10は、主制御部11、硬貨処理部12、紙幣処理部13、商品排出制御部14、ポイント発行装置15、ポイント発行装置15に接続されたアンテナ部16を具備し、硬貨処理部12および紙幣処理部13、商品排出制御部14は、第1の伝送ケーブル17を介して主制御部11に接続され、ポイント発行装置15は、第1の伝送ケーブル17上の接続点17aとケーブル19aを介して接続される。
【0117】
ここで、商品排出制御部14は、硬貨処理部12および紙幣処理部13で処理された投入貨幣に基づく主制御部11からの指示により、販売商品の排出を制御するとともに、自動販売機10からの商品の排出を示す商品排出検出信号および商品を蓄積する各カラムに対応した排出した商品の種別を示す商品種別信号を主制御部11に返送する。
【0118】
上記構成において、この実施例2のポイントシステムのポイント発行装置15においては、第1の伝送ケーブル17から接続点17a、ケーブル19aを介して商品排出検出信号に加えて商品種別情報を取得し、この取得した商品排出検出信号および商品種別情報に基づきポイント情報を生成する。
【0119】
このように構成すると、ポイント発行装置15においては、販売した商品の個数だけではなく、販売した商品の価格、種別等に対応して木目の細かいポイント情報を生成、発行することができる。なお、その他の構成は、図1乃至図11で説明した実施例1のポイントシステム100と同様である。
【図面の簡単な説明】
【0120】
【図1】本発明に係わるポイントシステムの実施例1の概略構成を示すブロック図である。
【図2】図1に示したポイント発行装置の詳細を示すブロック図である。
【図3】図2に示したアンテナ部およびかざし誘導ランプの一例を示す図である。
【図4】図2に示したポイント発行装置の動作を説明するフローチャートである。
【図5】図1に示したポイントシステムで、ポイント情報が携帯端末からポイントサーバへ正常に送信された場合の動作を示すシーケンスチャートである。
【図6】携帯端末におけるポイントサーバに対する接続操作を説明する図である。
【図7】図1に示したポイントシステムで、ポイント情報を発行したが、携帯端末でこのポイント情報のポイントサーバへの送信に失敗した場合の動作を示すシーケンスチャートである。
【図8】図1に示したポイントシステムで、ポイント情報が携帯端末からポイントサーバ33へ正常に送信された場合の他の動作を示すシーケンスチャートである。
【図9】図1に示したポイントシステムで、ポイント発行装置が、商品排出検出信号を受信し、かざし誘導ランプを点灯させ、かざし誘導音声案内をしたが、携帯端末で何もしなかった場合の動作を示すシーケンスチャートである。
【図10】図1に示したポイントシステムで、かざし誘導ランプが点滅しているとき、携帯端末をアンテナ部にかざした場合の動作を示すシーケンスチャートである。
【図11】携帯端末における販売促進サーバに対する接続操作を説明する図である。
【図12】本発明に係わるポイントシステムの実施例2の概略構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
【0121】
10 自動販売機
11 主制御部
12 硬貨処理部
13 紙幣処理部
14 商品排出制御部
15 ポイント発行装置
16 アンテナ部
17 第1の伝送ケーブル
18 第2の伝送ケーブル
17a、17b 接続点
19a、19b ケーブル
20 携帯端末
30 インタネット
31 コンテンツサーバ
32 販売促進サーバ
33 ポイントサーバ
100 ポイントシステム
141 商品排出カウンタ
201 制御部
202 商品排出検出信号受信部
203 ポイント情報生成部
204 ワンタイムURL生成部
205 一時記憶部
206 携帯端末検出部
207 認証部
208 タイマ部
209 タッチ成功音発生部
210 音声案内部
211 かざし誘導ランプ制御部
213 かざし誘導ランプ
214 ケーブル
1200 ポイントシステム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動販売機での商品の販売に際して、自動販売機に設けられたポイント発行装置から発行されるポイント情報を前記商品の購入者が携帯する携帯端末を用いてポイントサーバに送信し、該ポイントサーバは、前記携帯端末から送信された前記ポイント情報に含まれるポイントを前記携帯端末の所有者に対応して管理するポイントシステムにおいて、
前記携帯端末は、
前記ポイント発行装置の第1のアンテナ部にかざすことにより該ポイント発行装置と無線通信する第2のアンテナ部と、
前記第1のアンテナ部を介して前記ポイント発行装置から発行された前記ポイント情報を前記第2のアンテナで受信し、前記ポイントサーバにアクセスすることにより前記ポイント情報を前記ポイントサーバに送信する通信手段と
を具備し、
前記ポイント発行装置は、
前記自動販売機で販売された商品が排出されたことを示す商品排出検出信号に基づき起動される第1のタイマと、
前記第1のアンテナを介して前記携帯端末の第2のアンテナと通信することにより前記携帯端末が前記第1のアンテナにかざされたことを検出する検出手段と、
前記第1のタイマの動作中に、前記検出手段により前記携帯端末が前記第1のアンテナにかざされたことが検出された場合、前記ポイント情報および前記ポイントサーバにアクセスするためのワンタイムURLを発行する発行手段と、
前記検出手段の検出出力にもとづき起動される第2のタイマと、
前記第2のタイマの動作中に、前記検出手段により前記携帯端末が前記第1のアンテナにかざされたことが検出された場合、前記ポイント情報および前記ワンタイムURLを再発行する再発行手段と
を具備することを特徴とするポイントシステム。
【請求項2】
前記ポイント発行装置は、
前記ポイント情報および前記ワンタイムURLを一時的に記憶する記憶手段と、
前記第1のタイマの動作中に、前記検出手段により前記携帯端末が前記第1のアンテナにかざされたことが検出されなかった場合、若しくは前記第2のタイマがタイムアウトした場合は、前記記憶手段から前記ポイント情報および前記ワンタイムURLを消去する消去手段と
を具備することを特徴とする請求項1記載のポイントシステム。
【請求項3】
前記ポイント発行装置は、
前記第1のアンテナの近傍に設けられたかざし誘導ランプと、
待機状態においては前記かざし誘導ランプを第1の態様で点灯制御し、前記第1のタイマ若しくは前記第2のタイマの動作中は、前記かざし誘導ランプを第2の態様で点灯制御することにより前記携帯端末を前記第1のアンテナ部にかざすことを促すランプ点灯制御手段と
を具備することを特徴とする請求項1または2記載のポイントシステム。
【請求項4】
前記発行手段および前記再発行手段は、
前記かざし誘導ランプが第2の態様で点灯中に、前記検出手段により前記携帯端末が前記第1のアンテナにかざされたことが検出された場合、前記ポイント情報および前記ワンタイムURLを発行することを特徴とする請求項3記載のポイントシステム。
【請求項5】
前記ポイント発行装置は、
前記かざし誘導ランプが第1の態様で点灯中に、前記検出手段により前記携帯端末が前記第1のアンテナにかざされたことが検出された場合、商品の販売促進情報を提供する販売促進サーバにアクセスするためのワンタイムURLを発行することを特徴とする請求項3記載のポイントシステム。
【請求項6】
前記自動販売機は、
投入された貨幣を処理するための貨幣処理部と、
販売された商品の排出によりカウントアップされる商品排出カウンタと、
前記貨幣処理部および前記商品排出カウンタを制御する主制御部と、
前記貨幣処理部と前記主制御部との間を接続し、貨幣の処理に関する信号を伝送する第1の伝送路と、
前記商品排出カウンタと前記制御部との間を接続し、前記商品排出検出信号を伝送する第2の伝送路と
具備し、
前記ポイント発行装置は、
前記第1の伝送路および前記第2の伝送路に接続されることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載のポイントシステム。
【請求項7】
前記自動販売機は、
投入された貨幣を処理するための貨幣処理部と、
販売された商品の排出を制御する商品排出制御部と、
前記貨幣処理部および前記商品排出制御部を制御する主制御部と、
前記貨幣処理部と前記主制御部との間を接続し、貨幣の処理に関する信号および前記商品排出検出信号および排出した商品の種別を示す販売商品種別信号を含む商品販売に関する信号を伝送する伝送路と、
具備し、
前記ポイント発行装置は、
前記伝送路に接続され、前記商品排出検出信号および前記販売商品種別信号に基づき前記ポイント情報を生成して発行することを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載のポイントシステム。
【請求項8】
自動販売機に設けられ、該自動販売機での商品の販売に際して、ポイント情報を前記商品の購入者が携帯する携帯端末に発行するポイント発行装置であって、
前記自動販売機で販売された商品が排出されたことを示す商品排出検出信号に基づき起動される第1のタイマと、
前記携帯端末と通信する第1のアンテナと、
前記第1のアンテナを介して前記携帯端末の第2のアンテナと通信することにより前記携帯端末が前記第1のアンテナにかざされたことを検出する検出手段と、
前記第1のタイマの動作中に、前記検出手段により前記携帯端末が前記第1のアンテナにかざされたことが検出された場合、前記ポイント情報およびポイントサーバにアクセスするためのワンタイムURLを発行する発行手段と、
前記検出手段の検出出力にもとづき起動される第2のタイマと、
前記第2のタイマの動作中に、前記検出手段により前記携帯端末が前記第1のアンテナにかざされたことが検出された場合、前記ポイント情報および前記ワンタイムURLを再発行する再発行手段と
を具備することを特徴とするポイント発行装置。
【請求項9】
前記ポイント情報および前記ワンタイムURLを一時的に記憶する記憶手段と、
前記第1のタイマの動作中に、前記検出手段により前記携帯端末が前記第1のアンテナにかざされたことが検出されなかった場合、若しくは前記第2のタイマがタイムアウトした場合は、前記記憶手段から前記ポイント情報および前記ワンタイムURLを消去する消去手段と
を更に具備することを特徴とする請求項8記載のポイント発行装置。
【請求項10】
前記第1のアンテナの近傍に設けられたかざし誘導ランプと、
待機状態においては前記かざし誘導ランプを第1の態様で点灯制御し、前記第1のタイマ若しくは前記第2のタイマの動作中は、前記かざし誘導ランプを第2の態様で点灯制御することにより前記携帯端末を前記第1のアンテナ部にかざすことを促すランプ点灯制御手段と
を更に具備することを特徴とする請求項8または9記載のポイント発行装置。
【請求項11】
前記発行手段および前記再発行手段は、
前記かざし誘導ランプが第2の態様で点灯中に、前記検出手段により前記携帯端末が前記第1のアンテナにかざされたことが検出された場合、前記ポイント情報および前記ワンタイムURLを発行することを特徴とする請求項10記載のポイント発行装置。
【請求項12】
前記かざし誘導ランプが第1の態様で点灯中に、前記検出手段により前記携帯端末が前記第1のアンテナにかざされたことが検出された場合、商品の販売促進情報を提供する販売促進サーバにアクセスするためのワンタイムURLを発行することを特徴とする請求項10記載のポイント発行装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2010−92084(P2010−92084A)
【公開日】平成22年4月22日(2010.4.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−258198(P2008−258198)
【出願日】平成20年10月3日(2008.10.3)
【出願人】(307003777)株式会社日本コンラックス (140)
【Fターム(参考)】