説明

ポリウレタン分散液ベース水性バリヤーコート

【課題】飛石からの衝撃に対する保護機能を有するバリヤーコートのための結合剤を提供する。
【解決手段】ポリオール成分少なくとも1つ、少なくともジヒドロキシ官能性の低分子量成分少なくとも1つ、親水性成分少なくとも1つおよび少なくとも2官能性のイソシアネート少なくとも1つからなる反応生成物の特別な高分子量ポリウレタン無溶媒分散液(該ポリウレタン分散液は、比較的高含有量のカルボン酸塩の基および孤立尿素基を有する。)は、飛石からの衝撃に対する保護機能を有するバリヤーコートについてなされる要求を満たす。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、新規なポリウレタン分散液、それらの製造方法および自動車用塗装における速乾性塗料のための水性結合剤でのそれらの使用に関する。
【背景技術】
【0002】
製造ラインの自動車用塗装において、水性塗料化合物を用い、増大する規模で得られるマルチコート物は一般的になっている。水性塗料はしばしば、分散剤または溶媒としての水特有の問題の故に、最適な塗膜特性を得るため乾燥を比較的高温および/または比較的長時間で行わなければならないという問題を示す。しかしながら、現在の塗料はますます、原価効率を高めるという要求も満たさなければならない。重要な目標は、例えば、できる限り少なくかつ安価な、即ち、とりわけ相互の工程が速やかに連続して行われる各工程中の自動車用初期塗装工程において塗装物を適用することである。高い乾燥温度、長い溶媒蒸発時間および長い乾燥時間により、この要求は満たされない。
【0003】
自動車用初期塗装工程での通例の塗装物のために、まず、カソード電気泳動塗装(CEC)により下塗りされた金属表面に、飛石の衝撃から保護するコートおよびフィラーコートまたは両方の組合せ(「飛石の衝撃から保護するフィラー」)を適用する。次いで、これらのコートに着色ベースコートを適用し、次いでクリヤラッカーまたは代わりに着色トップコートを適用する。
【0004】
飛石の衝撃から保護するフィラーコートは、表面のでこぼこを除き、高い弾性および変形性により飛石からの衝撃に対する良好な抵抗性を生ずる。このために、ポリエステルおよびポリウレタン並びにポリイソシアネートまたはメラミン架橋剤は、現在、このコートのために用いられる。飛石の衝撃から保護するフィラーは、ベースコートおよびクリヤラッカーまたはトップコート適用前に焼付けされる。これは、トップコートの「接着」を改良するためおよびフィラーコート中に残る欠陥を塞ぐために必要である。次いで、さらなる焼付けが、クリヤラッカーまたはトップコート適用後に行われる。この方法は、費用のかかる2つの焼付け操作を必要とするという欠点を有する。急速に自然乾燥する、即ち、焼付け操作が不要な、例えばポリカーボネートから配合され得るようなペイントは、硬化時に不十分な機械的フィルム特性を有するフィルムになるので、飛石からの衝撃に対して要求される抵抗性を示さない。
【0005】
飛石からの衝撃に対して抵抗性の塗料および/または水性結合剤をベースとするフィラーコートのための解決案は、例えば、EP-A-0 330 139 に記載されている。知られているように、主張されている酸官能性ポリエステルの分散液は、エステル結合の開裂により急速に化学析出しやすいので、限られた保存期限しか有さない(例えば、Jones, T.E.、McCarthy, J.M.、J. Coatings Technol. 76(844)、第57頁(1995年))。
【0006】
EP-A-0 498 156 に、ウレタン基含有ポリエステル分散液が記載されており、この分散液は、飛石の衝撃から保護する中間プライマーコート、または飛石からの衝撃に対して高抵抗性の焼付けフィラーを製造するために非常に好適である。しかしながら、これらの優れた特性を得るために高い硬化温度または長い焼付け時間が必要である。
【0007】
DE-A-3 936 794 は、炭酸エステル基含有ポリウレタン分散液、および自動車用塗装におけるそれらの使用、例えばベースコートのため、即ち、約140℃での焼付け条件下およびライン上約80℃での修復の場合の両方におけるそれらの使用を記載する。これらの分散液が満たさなければならない重要な要件は、例えば、接着性、耐候性および80℃の乾燥での凝縮に対する抵抗性である。
【0008】
DE-A-4 438 504 は、4,000〜25,000g/molの平均分子量Mnを有する水希釈性ポリウレタン樹脂をベースとするペイント層用配合物を記載し、それを用いて飛石からの衝撃に対して抵抗性のあるフィラーおよび中間プライマーコートのためのできる限り薄いペイント層を製造することができる。
【0009】
それにもかかわらず、とどまることなく増加する要求を満たし、種々の適用が可能なさらなる改良品に対する要望が、なお存在する。さらに、非常に急速な自然乾燥性、急速に達成できる非常に良好な耐水性および非常に高硬度の弾性水準が特に要求されているが、これらは、先行技術による製品によってはほとんど達成できなかった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】欧州特許出願公開第330139号明細書
【特許文献2】欧州特許出願公開第498156号明細書
【特許文献3】独国特許出願公開第3936794号明細書
【特許文献4】独国特許出願公開第4438504号明細書
【非特許文献】
【0011】
【非特許文献1】Jones,T.E.、McCarthy, J.M.、「J. Coatings Technol.」、76(844)、第57頁、1995年
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
本発明の目的は、飛石からの衝撃に対する保護機能を有するバリヤーコートのための結合剤を提供することである。該結合剤は、飛石からの衝撃に対する良好な抵抗性に加えて、特に、非常に急速な自然乾燥性を確保し、急速な自然乾燥後に得られる塗膜は、非常に良好な耐水性を有し、次いで適用されるベースまたはトップコートによる初期溶解に対して耐性である。さらに、接着または層間接着も、最適なペイント物を確保するために優れていなければならない。これと同様に、中度に不透明なトップコートまたはベースコートの場合、または着色トップコートまたはベースコートが全く無い箇所でも耐候性塗膜を得るために、結合剤は耐光性でなければならない。適当に配合したペイントの際立った安定性、特に粘度安定性、およびライン上で不可欠な即座の修復のため実際に修復できることも要求される。
【課題を解決するための手段】
【0013】
驚くべきことに、ポリオール成分少なくとも1つ、少なくともジヒドロキシ官能性の低分子量成分少なくとも1つ、親水性成分少なくとも1つおよび少なくとも2官能性のイソシアネート少なくとも1つからなる反応生成物の特別な高分子量ポリウレタン無溶媒分散液(該ポリウレタン分散液は、比較的高含有量のカルボン酸塩の基および孤立尿素基を有する。)は、飛石からの衝撃に対する保護機能を有するバリヤーコートについてなされる要求を満たすために特に好適であることを見出した。また、そのような生成物を、非常に単純な、即ち、急速に進行するウレタン化反応、分散、連鎖延長反応、次いで溶媒蒸留からなる特に低コストな1段法により製造することができることを見出した。これにより、高品位かつ環境に優しい製品を低コストで製造することができる。
【発明を実施するための形態】
【0014】
即ち、本発明は、
A)500〜6000の分子量範囲を有する少なくとも2官能性のポリオール少なくとも1つ、
B)少なくとも2官能性の低分子量アルコール少なくとも1つ、
C)2官能性および/または3官能性イソシアネート少なくとも1つ、および
D)固形分の酸価が25(mgKOH/g物質)未満であることを確保するような量で、酸性基および1つ若しくは2つのヒドロキシル基および/または第1級若しくは第2級アミノ基を有する化合物少なくとも1つ
の反応生成物であり、
連鎖延長反応前に中和剤全量が添加され、
中和度が酸性基の量に対して少なくとも40%であるが105%を超えず、
出発成分のポリオールA)中または低分子量成分B)中に、3官能性またはそれ以上の多官能性成分がA)〜D)の固形分全量に対して少なくとも1質量%の量で含まれ、
1〜4質量%の含有量の孤立尿素基(式(I)の括弧内):
【化1】

が含まれる
反応生成物からの水性ポリウレタン分散液を提供する。
【0015】
本発明は、まず上記成分A)、B)、C)およびD)から有機溶液中でイソシアネート官能性および酸官能性ポリウレタンプレポリマーを製造し、次いで中和剤を酸性基の少なくとも40%であるが105%を超えない量で添加し、そうして得られたプレポリマーを水中にまたは水により分散し、次いで所望により中和剤を最大105%の中和度の量までさらに添加し、イソシアネート-水反応により生ずる連鎖延長が完了するまで25〜75℃で攪拌を行い、分散中若しくは分散後または連鎖延長反応中若しくは連鎖延長反応後に有機溶媒を5%未満の量まで除去することを特徴とする本発明のポリウレタン分散液の製造方法も提供する。
【0016】
中和剤を上記成分A)、B)およびD)に、酸性基の少なくとも40%であるが105%を超えない量で添加し、次いでイソシアネート官能性および酸官能性ポリウレタンプレポリマーを成分C)を用いて有機溶液中で製造し、そうして得られたプレポリマーを水中にまたは水により分散し、次いで所望により中和剤を最大105%の中和度の量まで添加し、イソシアネート-水反応により生ずる連鎖延長が完了する時まで25〜75℃で攪拌を行い、分散中若しくは分散後または連鎖延長反応中若しくは連鎖延長反応後に有機溶媒を5%未満の量まで除去するような手順が、本発明において好ましくは採用される。
本発明は、ペイントおよび塗料における本発明のポリウレタン分散液の使用も提供する。
【0017】
好適な成分A)は、500〜6000の分子量範囲を有する少なくとも2官能性のポリエステル、ポリエーテル、ポリエーテルポリアミン、ポリカーボネート、ポリエステルアミドである。これらは、ジカルボン酸またはそれらの無水物(例えば、アジピン酸、コハク酸、無水フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、テトラヒドロフタル酸、無水マレイン酸、ダイマー脂肪酸)およびジオール(例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3-プロパンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,4-ブタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、トリメチルペンタンジオール、1,4-シクロヘキサンジオール、1,4-シクロヘキサンジメタノール、ネオペンチルグリコール、1,8-オクタンジオール)からのジヒドロキシポリエステルであり得る。いくらかの量の1官能性、3官能性または4官能性原料(例えば、2-エチルヘキサン酸、安息香酸、大豆油脂肪酸、オレイン酸、ステアリン脂肪酸、ヒマワリ油脂肪酸、無水トリメリト酸、トリメチロールプロパン、グリセリン、ペンタエリスリトール)を含有するポリエステルも併せて使用することができる。
【0018】
例えば、上記ジオールと、ジアリールカーボネート若しくはジアルキルカーボネートまたはホスゲンおよびヒマシ油との反応により得られるような、ラクトン(特に、ε-カプロラクトン)ベースポリカーボネートによるポリエステルも使用することができる。例えば、出発分子としてジオール、トリオール、水またはアミンを使用し、プロピレンオキシドおよび/またはテトラヒドロフラン、所望により少量のエチレンオキシドおよび/またはスチレンオキシドをさらに使用する重合により得ることができるようなポリエーテルも好適である。
【0019】
好ましく使用される成分A)は、840〜2600の分子量を有し、脂肪族原料(例えば、アジピン酸、無水マレイン酸、ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール)をベースとする2官能性ポリエステル、特に1700〜2100の分子量を有し、アジピン酸、ヘキサンジオールおよびネオペンチルグリコールをベースとする脂肪族ポリエステルジオールである。
好ましく使用される成分A)はまた、840〜2600の分子量を有する脂肪族ポリカーボネートジオールまたはポリエステルカーボネートジオールである。
【0020】
とりわけ好ましくは、成分A)の全量は、840〜2100の分子量を有する脂肪族ポリエステルジオール20〜80質量%と、1000〜2100の分子量を有する脂肪族ポリカーボネートジオールまたはポリエステルカーボネートジオール80〜20質量%との混合物からなる。
【0021】
驚くべきことに、そのような混合物は、例えば、分散液の速乾性について特に良好な特性と、非常に良好な耐水性および飛石からの衝撃に対するバリヤーコートの高度な保護を与えることを見出した。ポリエステルジオールを単独で使用する場合、良好な耐水性および耐加水分解性のためには、例えば、アジピン酸、ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコールをベースとし、1700〜2100の分子量範囲を有する特別なポリエステルを選択することが有利である。ポリカーボネートジオールの単独使用は、例えば最適ではない流れ性によるフィルム外観における問題、および最適ではない層間接着による望ましくない状態という問題につながる可能性があり、その結果、特別な配合物の作成が必要となる。
【0022】
好適な低分子量成分B)は、例えば、エチレングリコール、1,4-ブタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、トリメチロールプロパン、グリセリン、ペンタエリスリトール、トリメチルペンタンジオール、プロピレングリコール、1,3-プロパンジオール、1,4-シクロヘキサンジメタノールまたはこれらとエチレンオキシドおよび/若しくはプロピレンオキシドとの反応生成物であり得る。B)の分子量は62〜400の間であり得る。
【0023】
成分B)として、3官能性またはそれ以上の多官能性低分子量アルコール、例えば、トリメチロールプロパン、グリセリン、ペンタエリスリトールまたはこれらと1〜6molのエチレンオキシドおよび/プロピレンオキシドとの反応生成物を好ましくは使用する。
とりわけ好ましくは、トリメチロールプロパンまたはグリセリンのような3官能性アルコールを0.5〜4.0質量%、好ましくは1.0〜3.0質量%の量で使用する。
【0024】
好適な成分C)は、2官能性および/または3官能性脂肪族イソシアネート(例えば、ヘキサメチレンジイソシアネート、ブタンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、1-メチル-2,4(2,6)-ジイソシアナトシクロヘキサン、ノルボルナンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート、ヘキサヒドロキシリレンジイソシアネート、ノナントリイソシアネート、4,4'-ジイソシアナトジシクロヘキシルメタン)であり得る。芳香族イソシアネート(例えば、2,4(2,6)-ジイソシアナトトルエン、4,4'-ジイソシアナトジフェニルメタン)および上記脂肪族イソシアネートをベースとし、336〜1500の分子量範囲を有する高分子量またはオリゴマーポリイソシアネートを併せて使用することも好適である。
【0025】
好ましくは、4,4'-ジイソシアナトジシクロヘキシルメタンおよび/またはイソホロンジイソシアネートおよび/またはヘキサメチレンジイソシアネートおよび/または1-メチル-2,4(2,6)-ジイソシアナトシクロヘキサンを使用する。
【0026】
とりわけ好ましくは、イソホロンジイソシアネートおよび/またはヘキサメチレンジイソシアネートまたは4,4'-ジイソシアナトジシクロヘキシルメタンとイソホロンジイソシアネート若しくはヘキサメチレンジイソシアネートとの混合物を使用する。
【0027】
とりわけ好ましい成分C)により、飛石からの衝撃に対するひときわ優れた水準の保護および全体として満足いく特性を有するバリヤーコートのための特に高品質なポリウレタン分散液を製造することができる。
【0028】
成分D)は、酸性基を少なくとも1つ並びにイソシアネート基に対して反応性のヒドロキシル基および/またはアミノ基を少なくとも1つ有する(潜在的)イオン性化合物の少なくとも1つからなる。
【0029】
これらの化合物の場合、好ましくは、1つまたは2つのヒドロキシル基および/またはアミノ基を好ましくは有するカルボン酸を少なくとも1つ使用する。この種の好適な酸は、例えば、2,2-ビス(ヒドロキシメチル)アルカンカルボン酸(例えば、ジメチロール酢酸、2,2-ジメチロールプロピオン酸、2,2-ジメチル酪酸または2,2-ジメチロールペンタン酸)、ジヒドロキシコハク酸、ヒドロキシピバリン酸またはこれらの酸の混合物である。成分D)として、ジメチロールプロピオン酸および/またはヒドロキシピバリン酸を好ましくは使用する。アニオン性構成成分D)として、US-A-4 108 814 に記載されている種類の任意にエーテル基を有するスルホン酸ジオールを使用することもできるが、あまり好ましくはない。遊離酸性基は上記の「潜在的イオン性」基を表し、一方、中和剤を用いる中和により得られる塩形態の基、特にカルボン酸塩の基が「イオン性」基である。
成分D)は、分散液中の固形分の酸価が、25(mgKOH/g物質)未満、好ましくは20(mgKOH/g物質)未満であるような量で使用される。
【0030】
驚くべきことに、比較的高酸価または塩の基(例えば、カルボン酸塩の基)が高含有量であっても、非常に急速に得られる初期耐水性を有するバリヤーコートを製造できる分散液が得られることを見出した。塩の基が高含有量および本発明の分散液が高分子量であっても、驚くべきことに、著しく高い機械的特性(例えば、弾性硬度)水準および飛石からの衝撃に対する優れた水準の保護を有し、実用的粘稠度を有しながら50質量%以上の固形分を有するバリヤーコート用ペイントを配合することができる。
【0031】
ポリウレタン分散液の製造において、構成成分A)、B)、C)、D)に加えて、所望により成分E)も少量の規模、即ち4質量%未満の量で併せて使用することができる。成分E)は、1分子につき1つまたは2つのイソシアネートに対して反応性の基、特にヒドロキシル基を有し、好ましくは350〜2500の分子量Mnを有する非イオン親水性ポリエーテルであり得る。
【0032】
本発明の水性ポリウレタン分散液は、好ましくは、
A)ポリエステル、ポリエステルカーボネートおよび/またはポリカーボネートをベースとし、840〜2600の分子量を有する少なくとも2官能性の脂肪族ポリオール少なくとも1つ50〜80質量%、
B)62〜400の分子量を有する少なくとも2官能性の低分子量アルコール少なくとも1つ0.5〜4質量%、
C)2官能性および/または3官能性イソシアネート少なくとも1つ18〜38質量%、
D)ジメチロールプロピオン酸および/またはジメチロール酪酸および/またはヒドロキシピバリン酸2.5〜6質量%、および
E)350〜2500の分子量を有する非イオン親水性の単官能性ポリエーテル4質量%未満
の反応生成物であり、
連鎖延長反応前に中和剤全量が添加され、
中和度が酸性基の量に対して少なくとも40%であるが105%を超えず、
出発成分のポリオールA)中または低分子量成分B)中のいずれかに、3官能性またはそれ以上の多官能性成分がA)〜D)の固形分全量に対して少なくとも1質量%の量で含まれ、
1〜4質量%の含有量の孤立尿素基(式(I)の括弧内)が含まれる
反応生成物を含有する。
【0033】
本発明の特に好ましい水性ポリウレタン分散液は、
A)840〜2100の分子量を有する脂肪族ポリエステルジオール20〜80質量%と1000〜2100の分子量を有する脂肪族ポリカーボネートジオールまたはポリエステルカーボネートジオール80〜20質量%との混合物55〜75質量%、
B)3官能性低分子量アルコール、特にトリメチロールプロパンまたはグリセリン1〜3質量%、
C)イソホロンジイソシアネートおよび/またはヘキサメチレンジイソシアネートおよび/または4,4'-ジイソシアナトジシクロヘキシルメタンとイソホロンジイソシアネート若しくはヘキサメチレンジイソシアネートとの混合物20〜35質量%、および
D)ジメチロールプロピオン酸3.5〜4.9質量%
の反応生成物を含有する。
【0034】
ヒドロキシ官能性成分A)、B)、D)および所望によりE)とイソシアネート官能性成分C)との反応は、1段またはそれ以上の自体既知の方法により行われ、反応体の量比は、NCO:OH基の当量比が2.5:1〜1.2:1、好ましくは1.7:1〜1.4:1であるように選択される。反応は、少量の触媒(例えば、ジブチルスズジラウレート、2-オクタン酸スズ、ジブチルスズオキシドまたはジアザビシクロノナン)を添加して行うことができる。
粘度、攪拌、混合および放熱の問題を防ぐために、反応を、35〜97%の有機溶液、特に好ましくは55〜75%のアセトン溶液中で行う。
【0035】
有機的に溶解したNCO官能性ポリウレタンプレポリマーの分散前、または成分A)、B)およびD)、所望によりE)とイソシアネート官能性成分C)との反応前に、中和剤を酸性基の少なくとも40%、好ましくは少なくとも50%であるが105%を超えない量で添加する。
中和剤を分散水に添加することもできる。
【0036】
好ましい中和剤は、例えば、トリエチルアミン、N-メチルモルホリン、ジメチルイソプロピルアミンであり、例えば、ジイソプロピルアミノエタノール、ジメチルエタノールアミン、ジメチルイソプロパノールアミンも同様に好適であり得る。異なる中和剤の混合物も使用することができる。いくつかの場合において、アンモニアも中和剤として同様に好適である。
特に好ましいものは、ジエチルイソプロピルアミンであり、場合により他のアミンとの混合物としてでも良い。
【0037】
水中/水によるポリウレタンプレポリマーの分散後、イソシアネート-水反応による孤立尿素構成要素を介する連鎖延長反応を通じてすべてのイソシアネート基が完全に反応するまで攪拌を行う。所望により、さらなる中和剤を、含まれる酸性基に対する中和度が105%を超えない量で、後の段階で添加することもできる。
【0038】
ポリウレタンプレポリマーの製造に使用する溶媒を、部分的に、または好ましくは完全に分散液から蒸留により分離することができる。本発明の分散液は、好ましくは5質量%未満の有機溶媒を含有し、特に好ましくは有機溶媒を含有しない。
【0039】
蒸留を、使用する中和剤が同時に留去されないような方法で行う。しかしながら、好ましくない蒸留条件を選択することにより中和剤が留去された場合、次いで、対応量の中和剤を分散液に再び添加する。
【0040】
水中でのイソシアネート官能性ポリウレタンプレポリマーの連鎖延長の間に、所望により、イオン性基、酸性基またはヒドロキシル基も任意に有し得る既知の種類の、1官能性、2官能性または3官能性連鎖延長剤または連鎖停止剤を、存在するイソシアネート基の40%の量まで添加することができる。しかしながら好ましくは、イソシアネート-水反応のみによる連鎖延長を行う。
【0041】
本発明の分散液は、次のような(式中の角括弧内):
【化2】

孤立尿素構成要素を(100%の固形分に対して計算により決定される)1.0〜4.0%、好ましくは1.75〜3.25%の含有量で有する。
【0042】
ポリウレタンプレポリマー中の半分のイソシアネート基が水と反応してCO2が脱離しアミノ基を形成し、次いでアミノ基が残りの半分のイソシアネート基と反応し、孤立モノ尿素の橋を形成し分子量を増加させると仮定して、計算を行う。
【0043】
本発明の分散液は、20〜600nm、好ましくは50〜150nmの粒径(レーザー相関分光測定法により測定)を有する。
分散液の固形分は、少なくとも30%、好ましくは少なくとも35%に達する。分散液のpH値は、8.5未満、好ましくは7.8未満である。分散液の平均分子量Mn(例えば、ゲル浸透クロマトグラフィーにより測定)は、20000g/mol超、好ましくは30000g/mol超、とりわけ好ましくは40000g/mol超である。特別な実施態様における分散液中に、もはや有機溶媒に完全には溶解しない非常に高分子量の部分が適当に含まれる。従って、これらは分子量測定ができない。
【0044】
本発明の生成物は、あらゆる基材、特にほとんどの種類の、木材、セラミック、石材、コンクリート、ビチューメン、モールドファイバー、ガラス、陶磁器、プラスチックおよび金属基材の塗装のために好適である。さらに該生成物は、布地または皮革の仕上げ用塗料として使用することができる。
好ましい使用分野は、自動車用初期塗装、特に飛石からの衝撃に対する高度な保護およびひときわ優れた耐水性を有するバリヤーコートとしての使用である。
【0045】
本発明の分散液の使用のために、分散液に通例の助剤および添加剤を添加することができる。分散液は、例えば、無機または有機顔料、フィラー(例えば、カーボンブラック、シリカ、タルク、チョーク、珪質土、カオリン、粉末状または繊維形態のガラス、セルロースまたはセルロース性アセト酪酸エステル)、架橋剤(例えば、ブロックポリイソシアネート、ポリイソシアネート、メラミン樹脂、尿素樹脂、尿素-アルデヒド樹脂、カルボジイミド、カーバメート、トリス(アルコキシカルボニルアミノ)トリアジン、カーバメート変性アミノ架橋樹脂)を含む。架橋剤は、水分散性または非水分散性の形態で使用することができる。
【0046】
ブロックポリイソシアネートをベースとする好適なポリイソシアネートの例は、脂環式または脂肪族ポリイソシアネート、例えば、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、1-イソシアナト-3,3,5-トリメチル-5-イソシアナトメチルシクロヘキサン(イソホロンジイソシアネート、IPDI)、メチレン-ビス-(4-イソシアナトシクロヘキサン)、テトラメチルキシリレンジイソシアネート(TMXDI)である。好適なものは、イソシアネート基を有する基中にヘテロ原子を有するポリイソシアネートである。これらの例は、カルボジイミド基、アロファネート基、イソシアヌレート基、ウレタン基およびビウレット基を有するポリイソシアネートである。本発明にとって特に好適なものは、主としてペイントの製造において使用される既知のポリイソシアネート、例えば、上記の単純ポリイソシアネート、特にヘキサメチレンジイソシアネートまたはイソホロンジイソシアネートのビウレット基、イソシアヌレート基またはウレトジオン基を有する変性生成物である。また、好適なものは、過剰量のIPDIまたはTDIと、62〜300の分子量範囲を有する単純多価アルコール、特にトリメチロールプロパンまたはグリセリンとの反応により得ることができるような、ウレタン基を有する低分子量ポリイソシアネートである。上記ポリイソシアネートのあらゆる混合物も、本発明の生成物を製造するために使用することができる。さらに、好適なポリイソシアネートは、上記の単純ポリイソシアネート、特にジイソシアネートと、イソシアネートに対して反応性の官能基を少なくとも2つ有する有機化合物を不十分な量で反応させることにより特に得ることができるような末端イソシアネート基を有する既知のプレポリマーである。
【0047】
ポリイソシアネートのイソシアネート基はブロックされる。例えばペイント分野で使用されるような通例の化合物を、ブロック化剤として使用することができる。好適なブロック化剤の例は、マロン酸ジメチル、マロン酸ジエチル、アセト酢酸エチル、カプロラクタム、第2級脂肪族アミン、ブタノンオキシム、3,5-ジメチルピラゾールである。
【0048】
記載するブロックポリイソシアネートを非親水性の形態で使用することができ、この場合、水性分散液への移送はポリウレタンプレポリマーとの混合および共分散により行うことができる。しかしながら、本発明のポリウレタン分散液を、それ自体非水分散性の架橋剤のためのポリマー乳化剤として使用することもできる。本発明のポリウレタン分散液に、水分散性であるかまたは既に水分散形態をとる親水性ブロックポリイソシアネートを添加することもできる。親水性ブロックポリイソシアネートは既知であり、例えば、EP-A-0 566 953 に記載されている。
【0049】
架橋剤として好ましく使用されるものは、反応性アミノ架橋性樹脂またはメラミン樹脂(例えば Cymel(登録商標) 328(Cytec))および/またはトリスアルコキシカルボニルアミノトリアジン(例えば TACT (登録商標)(Cytec))および/または反応性、例えばマロン酸エステルブロックポリイソシアネート架橋剤および/またはウレタン化メラミン樹脂である。
【0050】
本発明のポリウレタン分散液は、さらなる結合剤と組み合せることができる。水溶性または非水溶性メラミン樹脂および水乳化性若しくは非水乳化性ポリエステル樹脂またはポリエステルポリウレタン樹脂との組合せが好ましい。
【0051】
分散液を塗布するための操作は、あらゆる方法に従い、例えば、はけ塗、流し塗、噴霧、漬け塗、ロール塗布またはナイフ塗布により行うことができる。
本発明の分散液は、例えば、ペイント、塗料、シーラントおよび接着剤の製造のために好適である。
種々の応用技術により行われる生成物の乾燥は、室温または200℃までの高温、好ましくは60〜150℃で行うことができる。
【0052】
本発明の好ましい使用、即ち、自動車用初期塗装における低温で自然かつ非常に急速に乾燥する塗装であって、飛石からの衝撃に対する高度な保護を有するバリヤーコートとしての使用において、塗布を好ましくは噴霧により行い、乾燥を好ましくは50〜80℃で5〜10分間行う。
【0053】
乾燥フィルムの肉厚を、例えば、15〜50μmの間にすることができるが、より厚い肉厚の塗膜も可能である。要求範囲に応じて、塗膜を高度に軟らかくまたは硬く調節することができる。乾燥後、バリヤーコートをサンダー仕上げすることが可能であり、非常に容易に上塗りすることができる。ベースコート/クリヤラッカーまたは着色トップコートを用いて上塗りした後、一般的な焼付け操作を例えば120〜160℃で20〜25分間行う。
【0054】
このようにして得られた塗膜は、バリヤーコートの代わりに通例の方法により使用されるフィラー(例えば、35〜45μmの乾燥フィルム肉厚を有し、135〜165℃で20〜25分の焼付け操作によるフィラー)および追加のベースコート/クリヤラッカーまたは他のトップコートが適用されるペイント物に匹敵するかそれより良好な光学および機械的特性を有する。
【0055】
本発明の分散液を、他のイオン性若しくは非イオン性分散液または水溶液、例えば、ポリエステル-ポリビニルアセテート、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリブタジエン、ポリウレタン、ポリ塩化ビニル、ポリエステル-ポリアクリレート、ポリアクリレートおよびコポリマーの分散液または溶液と混合することができる。化学的に固定されておらず、好ましくはイオン性である自体既知の乳化剤を添加することも可能である。
【0056】
水溶性または水分散性のポリエステル、ポリエステル-ポリウレタン、ポリエステル-ポリアクリレート並びに他のポリウレタン分散液、特に自然速乾性および高硬度のセグメント特性を有するポリウレタン分散液と併せて使用することが好ましい。
【0057】
バリヤーコートのための本発明のペイントは、自動車用初期塗装において通例の添加剤および助剤、所望により噴霧粘稠度を調節するための水に加えて、
a)本発明のポリウレタン分散液30〜90質量%、好ましくは45〜75質量%、
b)架橋剤0〜20質量%、好ましくは1〜10質量%、
c)顔料および/またはフィラー5〜70質量%、好ましくは10〜44質量%、
d)他の結合剤、好ましくは水性ポリエステルまたはポリエステル-ポリウレタン溶液または分散液0〜65質量%、好ましくは10〜44質量%
を含有する。
【0058】
本発明のバリヤーコート用ペイントは、実用的粘稠度を有しながら、少なくとも45%、好ましくは少なくとも50%の固形分を有し、焼付けペイント用高反応性架橋剤(例えば、メラミン樹脂ベースのもの)の存在下で非常に良好な貯蔵粘度安定性も示す。
同時に、本発明の分散液から得られるバリヤーコートは、飛石からの衝撃に対する際立った抵抗性および非常に良好な接着性および層間接着性を有する。
【0059】
本発明のポリウレタン分散液は、低温で硬化する反応性焼付けペイント、特に焼付けフィラーの製造のために使用することもできる。さらに、それらと、90〜120℃で硬化塗膜が得られるように上記反応性の架橋性樹脂、場合により他のポリマーとを好ましくは組み合せ、所望により適当な触媒および通例の顔料、添加剤および助剤をさらに使用する。
【実施例】
【0060】
本発明を、以下の実施例を用いて説明する。
実施例1(本発明):
脂肪族ポリカーボネートジオール(Desmophen(登録商標) 2020、Bayer AG、分子量2000)144g、アジピン酸、ヘキサンジオールおよびネオペンチルグリコールをベースとするポリエステルジオール(分子量2000)108gおよびジメチロールプロピオン酸17.6gを、窒素雰囲気下で、攪拌装置、冷却装置および加熱装置付き乾燥2L反応容器に秤り取り、65℃に加熱する。次いで、トリメチロールプロパン6.0g、アセトン200g、イソホロンジイソシアネート59.5gおよびヘキサメチレンジイソシアネート39.0gを添加し、還流温度に加熱する。理論イソシアネート価に達するかまたはそれよりやや下に下降するまで加熱する。60℃に冷却後、トリエチルアミン10.0g(中和度、即ち、カルボキシル基が塩形態に変換する割合は75%である。)およびその後に蒸留水550gを添加する。遊離イソシアネート基がもはや検出されなくなるまで40〜50℃で攪拌する。次いで、アセトンを蒸留により除去する。約40%の微細分散液1)(pH値:7.3、粘度:約200mPas/23℃)が得られる。
【0061】
実施例2(比較例):
EP-A-0 498 156 の実施例2)によるウレタン基を有するポリウレタン分散液(固形分:約41%、粘度:約1000mPas/23℃)。
【0062】
実施例3(本発明の適用):
バリヤーコートの製造:
バリヤーコート用ペイント3)を、顔料ペーストA)117g、分散液1)182g、アミノ架橋性樹脂(Cymel(登録商標) 328、Cytec)9.8gおよび蒸留水10gから製造する。ペイントは、pH値7.6、固形分52%およびISO5カップにおける流れ時間21秒を有する。室温で14日間のペイント貯蔵後、粘度はほんのわずかしか増加しない(24秒)。
A)顔料ペーストを、次の原料からパールミルで練磨することにより製造する:Bayhydrol(登録商標) D270(水分散性ポリエステル樹脂、70%有機溶液、Bayer)42.2g、蒸留水82.4g、10%ジメチルエタノールアミン水溶液6g、Surfynol(登録商標) 104(湿潤剤、Air Products)の50%NMP溶液5.4g、Additol(登録商標) XW 395(Vianova Resins)5.4g、Bayertitan(登録商標) R-FD-I(二酸化チタン、Bayer)108.2g、Bayferrox(登録商標) 303T(酸化鉄、Bayer)1.2g、Blanc(登録商標) fixe micro(Sachtleben)108.9g、Talkum(登録商標) IT extra(Norwegian Talk)26.6gおよび Aerosil(登録商標) R 972(Degussa)3.7g。
【0063】
次のペイント物を、カソード電着塗装(CEC)で処理したプレートに塗布し、下記のように硬化させる:
a)バリヤーコート3)(乾燥フィルム厚20μm、70℃で10分間表面乾燥)、
b)市販ベースコート(黒色、乾燥フィルム厚15μm、80℃で10分間表面乾燥)、
c)市販半固形クリヤラッカー(乾燥フィルム厚40μm、145℃で25分間焼付け)。
【0064】
次いで、次の試験結果を得た。
塗布後の塗膜外観:正常。
バリヤーコート/トップコートの層間接着性(評価1〜3、1:非常に良好、3:不良):1。
バリヤーコート/CECの層間接着性(評価1〜3、1:非常に良好、3:不良):1。
飛石からの衝撃に対する抵抗性(評価1〜10、1:非常に良好、10:非常に不良):1。
【0065】
修復の場合について試験するために、ベースコートおよびクリヤラッカーを上記のペイント物に再度塗布し硬化する(即ち、全部で6枚のペイント塗膜が、プレート上の相互の表面に存在する)。
フィラー剥離(評価1〜7、1:非常に良好、7:非常に不良):1。
飛石からの衝撃に対する抵抗性(評価1〜10、1:非常に良好、10:非常に不良):1。
【0066】
バリヤーコートの耐水性を調べるために、20μmの乾燥フィルム厚を有するフィルムを塗布し、70℃で10分間表面乾燥する。次いで、水膨張に対する感度を測定する(評価0〜5、0:影響無し、5:フィルムが溶解):1。
【0067】
フィルム硬度および初期溶解性を調べるために、20μmの乾燥フィルム厚を有するフィルムを塗布し、80℃で5分間乾燥し、145℃で22分間焼付けする。
フィルム硬度:58秒(ケーニッヒ振子硬度)。
耐溶媒性(次の溶媒を1分間暴露させて初期溶解性を試験:トルエン、メトキシプロピルアセテート、エチルアセテート、アセトン。評価0〜5、0:変化無し、10:溶解):2/2/2/2。
分散液1)は、バリヤーコートについての全ての要求を満たす。
【0068】
実施例4(比較例の適用):
実施例3)に記載したのと同じ手順で、分散液1)の代わりに比較分散液2)を使用してバリヤーコート用ペイントを製造し、対応する塗膜を塗布し硬化させ、特性を試験する。
【0069】
次の試験結果を得た:
ペイント固形分:51%、pH値:7.5。
塗布後の塗膜外観:不正常、ベースコートはバリヤーコートに最適に接着せず、ひび割れ有り。
該ペイント物における接着性または飛石からの衝撃に対する保護の試験はできなかった。
70℃で10分間乾燥させた後のバリヤーコートの耐水性評価:5。
フィルム硬度:14秒(ケーニッヒ振子硬度)。
耐溶媒性:4/3/4/4。
比較生成物はバリヤーコートとして不適であり、さらに耐溶媒性、特にフィルム硬度および耐水性が不十分である。
【0070】
実施例5(比較例):
脂肪族ポリカーボネートジオール(Desmophen(登録商標) 2020、Bayer AG、分子量2000)144g、アジピン酸、ヘキサンジオールおよびネオペンチルグリコールをベースとするポリエステルジオール(分子量2000)108gおよびジメチロールプロピオン酸17.6gを、窒素雰囲気下で、攪拌装置、冷却装置および加熱装置付き乾燥2L反応容器に秤り取り、65℃に加熱する。次いで、トリメチロールプロパン6.0g、アセトン200g、イソホロンジイソシアネート59.5gおよびヘキサメチレンジイソシアネート39.0gを添加し、還流温度に加熱する。理論イソシアネート価に達するかまたはそれよりやや下に下降するまで加熱する。60℃に冷却後、30gの水を用いて希釈したエチレンジアミン5.8g(約60%の連鎖延長度に対応する、即ち、ジアミン形態の反応性アミノ基を残存するイソシアネート基の約60%の量で添加する。)を5分以内で添加し、15分の攪拌後トリエチルアミン10.0g(中和度75%)およびその後に蒸留水5500gを添加する。遊離イソシアネート基がもはや検出されなくなるまで40〜50℃で攪拌する。次いで、アセトンを蒸留により除去する。粘度を減少させるためさらなる蒸留水を添加した後、約32%の微細分散液5)(pH値:7.8、粘度:約1100mPas/23℃)が得られる。
【0071】
実施例6(比較例の適用):
実施例3)に記載したのと同じ手順で、分散液1)の代わりに比較分散液5)を使用してバリヤーコート用ペイントを製造し、対応する塗膜を塗布し硬化させ、特性を試験する。
【0072】
次の試験結果を得た:
ペイント固形分:42%、pH値:8.1。
塗布後の塗膜外観:不正常、クリヤラッカー中に気泡有り。
ペイント固形分が低すぎ、バリヤーコートとしての使用は、認容できない結果につながる。
【0073】
実施例7(比較例):
DE-A-3 936 794 の実施例A)による炭酸エステル基を有するポリウレタン分散液(固形分:約40%、粘度:約50mPas/23℃)。
【0074】
実施例8(比較例の適用):
実施例3)に記載したのと同じ手順で、分散液1)の代わりに比較分散液7)を使用してバリヤーコート用ペイントを製造し、対応する塗膜を塗布し硬化させ、特性を試験する。
【0075】
次の試験結果を得た:
ペイント固形分:52%、pH値:7.5。
塗布後の塗膜外観:限られた範囲で正常(80℃で5分間の乾燥後、ベースコートにひび割れ有り)。
70℃で10分間乾燥させた後のバリヤーコートの耐水性評価:5。
フィルム硬度:34秒(振子硬度)。
耐溶媒性:2/3/3/4。
比較例は、均一なペイント物が得られず、フィルム硬度、とりわけ耐水性が不十分であるので、バリヤーコートとして不適である。
【0076】
実施例9(本発明):
アジピン酸、ヘキサンジオールおよびネオペンチルグリコールをベースとするポリエステルジオール(分子量2000)420gおよびジメチロールプロピオン酸29.2gを、窒素雰囲気下で、攪拌装置、冷却装置および加熱装置付き乾燥2L反応容器に秤り取り、65℃に加熱する。次いで、トリメチロールプロパン10.0g、アセトン210g、イソホロンジイソシアネート114.9gおよびヘキサメチレンジイソシアネート52.9gを添加し、還流温度に加熱する。理論イソシアネート価に達するかまたはそれよりやや下に下降するまで加熱する。45℃に冷却後、ジエチルイソプロピルアミン20.6g(中和度80%)およびその後に蒸留水970gを添加する。遊離イソシアネート基がもはや検出されなくなるまで40〜50℃で攪拌する。次いで、アセトンを蒸留により除去する。約39%の微細分散液9)(pH値:7.3、粘度:約800mPas/23℃)が得られる。
【0077】
実施例10(本発明の適用):
バリヤーコートの製造:
バリヤーコート用ペイント10)を、顔料ペーストA)117g、分散液9)195g、アミノ架橋性樹脂(Cymel(登録商標) 328、Cytec)9.8gおよび蒸留水8gから製造する。ペイントは、pH値7.5、固形分50.3%およびISO5カップにおける流れ時間21秒を有する。室温で14日間のペイント貯蔵後、粘度はほんのわずかしか増加しない(27秒)。
【0078】
ペイント物において、次の試験結果を得た。
塗布後の塗膜外観:正常。
バリヤーコート/トップコートの層間接着性(評価1〜3、1:非常に良好、3:不良):1。
バリヤーコート/CECの層間接着性(評価1〜3、1:非常に良好、3:不良):1。
飛石からの衝撃に対する抵抗性(評価1〜10、1:非常に良好、10:非常に不良):1。
【0079】
修復試験:
フィラー剥離(評価1〜7、1:非常に良好、7:非常に不良):1。
飛石からの衝撃に対する抵抗性(評価1〜10、1:非常に良好、10:非常に不良):1。
【0080】
バリヤーコートの耐水性:1。
フィルム硬度および初期溶解性を調べるために、20μmの乾燥フィルム厚を有するフィルムを塗布し、80℃で5分間乾燥し、145℃で22分間焼付けする。
フィルム硬度:48秒(ケーニッヒ振子硬度)。
耐溶媒性(X/Y/Z/Wの1分間暴露に対する初期溶解性試験、評価0〜5、0:変化無し、10:溶解):1/1/2/3。
分散液9)は、全ての要求を満たす。
【0081】
実施例11(本発明):
脂肪族ポリカーボネートジオール(Desmophen(登録商標) 2020、Bayer AG、分子量2000)160g、アジピン酸、ヘキサンジオールおよびネオペンチルグリコールをベースとするポリエステルジオール(分子量2000)120gおよびジメチロールプロピオン酸19.6gを、窒素雰囲気下で、攪拌装置、冷却装置および加熱装置付き乾燥2L反応容器に秤り取る。次いで、トリメチロールプロパン6.70g、アセトン225gおよびエチルジイソプロピルアミン10.4g(中和度55%)を添加し、65℃に加熱する。イソホロンジイソシアネート66.2gおよびヘキサメチレンジイソシアネート43.3gを添加後、還流温度に加熱する。理論イソシアネート価に達するかまたはそれよりやや下に下降するまで加熱する。60℃に冷却後、蒸留水625gを添加する。遊離イソシアネート基がもはや検出されなくなるまで40〜50℃で攪拌する。次いで、アセトンを蒸留により除去する。約40%の非常に微細な分散液11)(pH値:7.7、粘度:約500mPas/23℃)が得られる。
【0082】
実施例12(本発明の適用):
バリヤーコートの製造:
バリヤーコート用ペイント12)を、顔料ペーストA)117g、分散液11)195g、アミノ架橋性樹脂(Cymel(登録商標) 328、Cytec)9.8gおよび蒸留水8gから製造する。ペイントは、pH値7.4、固形分約50.5%およびISO5カップにおける流れ時間16秒を有する。室温で14日間のペイント貯蔵後、粘度はほんのわずかしか増加しない(18秒)。
【0083】
ペイント物において、次の試験結果を得た。
塗布後の塗膜外観:正常。
バリヤーコート/トップコートの層間接着性(評価1〜3、1:非常に良好、3:不良):1。
バリヤーコート/CECの層間接着性(評価1〜3、1:非常に良好、3:不良):1。
飛石からの衝撃に対する抵抗性(評価1〜10、1:非常に良好、10:非常に不良):1。
【0084】
修復試験:
フィラー剥離(評価1〜7、1:非常に良好、7:非常に不良):1。
飛石からの衝撃に対する抵抗性(評価1〜10、1:非常に良好、10:非常に不良):1。
【0085】
バリヤーコートの耐水性:1。
フィルム硬度および初期溶解性を調べるために、20μmの乾燥フィルム厚を有するフィルムを塗布し、80℃で5分間乾燥し、145℃で22分間焼付けする。
フィルム硬度:53秒(ケーニッヒ振子硬度)。
耐溶媒性(X/Y/Z/Wの1分間暴露に対する初期溶解性試験、評価0〜5、0:変化無し、10:溶解):2/2/2/2。
分散液11)は、全ての要求を満たす。
【0086】
実施例13(本発明):
脂肪族ポリカーボネートジオール(Desmophen(登録商標) 2020、Bayer AG、分子量2000)272g、アジピン酸、ヘキサンジオールおよびネオペンチルグリコールをベースとするポリエステルジオール(分子量1700)272gおよびジメチロールプロピオン酸26.8gを、窒素雰囲気下で、攪拌装置、冷却装置および加熱装置付き乾燥2L反応容器に秤り取り、65℃に加熱する。次いで、トリメチロールプロパン11.3g、アセトン250g、イソホロンジイソシアネート106.6g、ヘキサメチレンジイソシアネート75.9gおよび0.025%のジブチルスズジラウレートを添加し、還流温度に加熱する。理論イソシアネート価に達するかまたはそれよりやや下に下降するまで加熱する。45℃に冷却後、トリエチルアミン17.2g(中和度85%)、次いで蒸留水1250gを添加する。遊離イソシアネート基がもはや検出されなくなるまで40〜50℃で攪拌する。次いで、アセトンを蒸留により除去する。約38%の非常に微細な分散液13)(pH値:7.7、粘度:約7500mPas/23℃)が得られる。
【0087】
実施例14(本発明の適用):
バリヤーコートの製造:
バリヤーコート用ペイント14)を、顔料ペーストA)117g、分散液13)209g、アミノ架橋性樹脂(Cymel(登録商標) 328、Cytec)9.8gおよび蒸留水8gから製造する。ペイントは、pH値7.5、固形分約49%およびISO5カップにおける流れ時間15秒を有する。室温で14日間のペイント貯蔵後、粘度はほんのわずかしか増加しない(17秒)。
【0088】
ペイント物において、次の試験結果を得た。
塗布後の塗膜外観:正常。
バリヤーコート/トップコートの層間接着性(評価1〜3、1:非常に良好、3:不良):1。
バリヤーコート/CECの層間接着性(評価1〜3、1:非常に良好、3:不良):1。
飛石からの衝撃に対する抵抗性(評価1〜10、1:非常に良好、10:非常に不良):1。
【0089】
修復試験:
フィラー剥離(評価1〜7、1:非常に良好、7:非常に不良):1。
飛石からの衝撃に対する抵抗性(評価1〜10、1:非常に良好、10:非常に不良):1。
【0090】
バリヤーコートの耐水性:1。
フィルム硬度および初期溶解性を調べるために、20μmの乾燥フィルム厚を有するフィルムを塗布し、80℃で5分間乾燥し、145℃で22分間焼付けする。
フィルム硬度:41秒(ケーニッヒ振子硬度)。
耐溶媒性:2/2/2/3。
分散液13)は全ての要求を満たすが、ジメチロールプロピオン酸の含有量の減少によりフィルム硬度は許容値の下方範囲にある。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
A)500〜6000の分子量範囲を有する少なくとも2官能性のポリオール少なくとも1つ、
B)少なくとも2官能性の低分子量アルコール少なくとも1つ、
C)2官能性および/または3官能性イソシアネート少なくとも1つ、および
D)固形分の酸価が25(mgKOH/g物質)未満であることを確保するような量で、酸性基および1つ若しくは2つのヒドロキシル基および/または第1級若しくは第2級アミノ基を有する化合物少なくとも1つ
の反応生成物であり、
連鎖延長反応前に中和剤全量が添加され、
中和度が酸性基の量に対して少なくとも40%であるが105%を超えず、
出発成分のポリオールA)中または低分子量成分B)中のいずれかに、3官能性またはそれ以上の多官能性成分がA)〜D)の固形分全量に対して少なくとも1質量%の量で含まれ、
1〜4質量%の含有量の孤立尿素基(式(I)の括弧内):
【化1】

が含まれる
反応生成物を含有する水性ポリウレタン分散液。
【請求項2】
A)ポリエステル、ポリエステルカーボネートおよび/またはポリカーボネートをベースとし、840〜2600の分子量を有する少なくとも2官能性の脂肪族ポリオール少なくとも1つ50〜80質量%、
B)62〜400の分子量を有する少なくとも2官能性の低分子量アルコール少なくとも1つ0.5〜4質量%、
C)2官能性および/または3官能性イソシアネート少なくとも1つ18〜38質量%、
D)ジメチロールプロピオン酸および/またはジメチロール酪酸および/またはヒドロキシピバリン酸2.5〜6質量%、および
E)350〜2500の分子量を有する非イオン親水性の単官能性ポリエーテル4質量%未満
の反応生成物であり、
連鎖延長反応前に中和剤全量が添加され、
中和度が酸性基の量に対して少なくとも40%であるが105%を超えず、
出発成分のポリオールA)中または低分子量成分B)中のいずれかに、3官能性またはそれ以上の多官能性成分がA)〜D)の固形分全量に対して少なくとも1質量%の量で含まれ、
1〜4質量%の含有量の孤立尿素基(式(I)の括弧内):
【化2】

が含まれる
反応生成物を含有する請求項1に記載の水性ポリウレタン分散液。
【請求項3】
A)840〜2100の分子量を有する脂肪族ポリエステルジオール20〜80質量%と1000〜2100の分子量を有する脂肪族ポリカーボネートジオールまたはポリエステルカーボネートジオール80〜20質量%との混合物55〜75質量%、
B)3官能性低分子量アルコール1〜3質量%、
C)イソホロンジイソシアネートおよび/またはヘキサメチレンジイソシアネートおよび/または4,4'-ジイソシアナトジシクロヘキシルメタンとイソホロンジイソシアネート若しくはヘキサメチレンジイソシアネートとの混合物20〜35質量%、および
D)ジメチロールプロピオン酸3.5〜4.9質量%
の反応生成物を含有する請求項1または2に記載の水性ポリウレタン分散液。
【請求項4】
A)アジピン酸、ヘキサンジオールおよびネオペンチルグリコールをベースとし、1700〜2100の分子量を有する脂肪族ポリエステルジオール55〜75質量%、
B)3官能性低分子量アルコール1〜3質量%、
C)イソホロンジイソシアネートおよび/またはヘキサメチレンジイソシアネートおよび/または4,4'-ジイソシアナトジシクロヘキシルメタンとイソホロンジイソシアネート若しくはヘキサメチレンジイソシアネートとの混合物20〜35質量%、および
D)ジメチロールプロピオン酸3.5〜4.9質量%
の反応生成物を含有する請求項1または2に記載の水性ポリウレタン分散液。
【請求項5】
3官能性原料を成分B)中にのみ含むことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の水性ポリウレタン分散液。
【請求項6】
ポリウレタンの平均分子量Mnが30000g/molを超えることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の水性ポリウレタン分散液。
【請求項7】
無溶媒であり、固形分の酸価が20(mgKOH/g物質)未満であり、分子量Mnが30000g/molを超えることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の水性ポリウレタン分散液。
【請求項8】
まず、上記成分A)、B)、C)およびD)から有機溶液中でイソシアネート官能性および酸官能性ポリウレタンプレポリマーを製造し、次いで中和剤を酸性基の少なくとも40%であるが105%を超えない量で添加し、そうして得られたプレポリマーを水中にまたは水により分散し、次いで所望により中和剤を最大105%の中和度の量までさらに添加し、イソシアネート-水反応により生ずる連鎖延長が完了するまで25〜75℃で攪拌を行い、分散中若しくは分散後または連鎖延長反応中若しくは連鎖延長反応後に有機溶媒を5%未満の量まで除去することを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載のポリウレタン分散液の製造方法。
【請求項9】
中和剤を上記成分A)、B)およびD)に、酸性基の少なくとも40%であるが105%を超えない量で添加し、イソシアネート官能性および酸官能性ポリウレタンプレポリマーを成分C)を用いて有機溶液中で製造し、そうして得られたプレポリマーを水中にまたは水により分散し、次いで所望により中和剤を最大105%の中和度の量までさらに添加し、イソシアネート-水反応により生ずる連鎖延長が完了するまで25〜75℃で攪拌を行い、分散中若しくは分散後または連鎖延長反応中若しくは連鎖延長反応後に有機溶媒を5%未満の量まで除去することを特徴とする請求項8に記載の方法。
【請求項10】
自動車用初期塗装において通例の添加剤および助剤、所望により噴霧粘稠度を調節するための水に加えて、
a)請求項1に記載のポリウレタン分散液30〜90質量%、
b)架橋剤0〜20質量%、
c)顔料および/またはフィラー5〜70質量%、
d)他の結合剤0〜65質量%
を含有することを特徴とするバリヤーコート用ペイント。
【請求項11】
自動車用初期塗装において通例の添加剤および助剤、所望により噴霧粘稠度を調節するための水に加えて、
a)請求項1に記載のポリウレタン分散液45〜75質量%、
b)架橋剤1〜10質量%、
c)顔料および/またはフィラー10〜44質量%、
d)水性ポリエステル若しくはポリエステルポリウレタン溶液または分散液10〜44質量%
を含有することを特徴とする請求項10に記載のバリヤーコート用ペイント。
【請求項12】
架橋剤として、反応性メラミン樹脂および/または反応性ブロックポリイソシアネートおよび/またはトリスアルコキシカルボニルアミノトリアジンを含有する請求項10または11に記載のバリヤーコート用ペイント。
【請求項13】
水希釈性ポリエステル樹脂をベースとする顔料ペースト、架橋剤として反応性メラミン樹脂および2.5%以下の有機溶媒を使用して製造されたことを特徴とする請求項10〜12のいずれかに記載のバリヤーコート用ペイント。
【請求項14】
非常に良好な耐水性および高硬度弾性水準を有する耐光性および自然速乾性塗膜のため、特に製造ラインの自動車用塗装におけるバリヤーコートのための、水分散性メラミン樹脂および/または親水性ポリイソシアネートおよび/またはポリエステルおよび/またはポリエステルポリウレタン樹脂の1つまたはそれ以上と組み合せての請求項1〜7のいずれかに記載の分散液の使用。
【請求項15】
例えば自動車用塗装またはプラスチック用塗装のための、焼付けフィラーまたは反応性、即ち90〜120℃の温度範囲で硬化可能なワンコートペイントの製造のための、自然速乾性および高硬度セグメント内容物および/または反応性の架橋性樹脂を有するポリウレタン分散液と組み合せての請求項1〜7のいずれかに記載の分散液の使用。
【請求項16】
ペイント、塗料、シーラントおよび接着剤中における請求項1〜7のいずれかに記載の分散液の使用。

【公開番号】特開2011−174092(P2011−174092A)
【公開日】平成23年9月8日(2011.9.8)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2011−128116(P2011−128116)
【出願日】平成23年6月8日(2011.6.8)
【分割の表示】特願2000−601058(P2000−601058)の分割
【原出願日】平成12年2月14日(2000.2.14)
【出願人】(591063187)バイエル アクチェンゲゼルシャフト (67)
【氏名又は名称原語表記】Bayer Aktiengesellschaft
【住所又は居所原語表記】D−51368 Leverkusen, Germany
【Fターム(参考)】