説明

ポリエーテルアミンの製造方法

本発明の主題は、式1
(NR (1)
[式中、nは1〜20の数を表し、Rは、2〜600個のオキシアルキレン基を有する有機基を表し、かつR及びRは、同じ又は異なり、水素又は1〜400個の炭素原子を有する有機基を表す]のポリエーテルアミンの製造方法において、式2


の化合物を、式3
(OH) (3)
の化合物と、水素の存在で、金属含有の触媒を用いて結合させ、前記触媒の金属含有量は、場合により存在する担体なしの乾燥され還元された触媒に対して、少なくとも80質量%がコバルトからなるか又はラネー触媒の場合に少なくとも80質量%がコバルト及びアルミニウムのグループの金属からなり、その際、前記触媒は銅5質量%未満を含有するポリエーテルアミンの製造方法である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コバルト触媒の使用下でのポリエーテルアミンの製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ポリエーテルアミンは少なくとも1つのポリアルキレングリコール基を有し、前記基がポリエーテルアミンの特性に決定的な影響を及ぼす。ポリエチレングリコール単位の割合が高い場合には、水溶性のポリエーテルアミンが得られ、ポリプロピレングリコール単位の割合が高い場合には、非水溶性のポリエーテルアミンが得られる。さらに、前記ポリアルキレングリコールの分子量の変化により、前記ポリエーテルアミンの融点及び粘度に影響が及ぶ。前記アルコキシル化のための適当な開始アルコールの選択により、界面活性特性を達成することができる。さらに、多価アルコールを用いて分枝したポリエーテルアミンを構築することができ、これはアミノリシス後に多価アミンにすることができる。従って、適当なポリアルキレングリコールの選択により、それに基づくポリエーテルアミンの特性に適切に影響を及ぼすことができるような多様な可能性が生じる。
【0003】
先行技術は、ポリエーテルアミンの多様な製造方法を開示している。
【0004】
特許文献1は、対応するアルコールから出発し、ニッケル60〜85mol%、銅14〜37mol%及びクロム1〜5mol%を含有するニッケル−銅−クロム触媒の使用下でのポリオキシアルキレンアミンの製造方法を記載している。
【0005】
特許文献2は、オキシエチレングリコール−モノアルキルエーテルから出発し、ニッケル50〜90重量%、銅10〜15重量%及びクロム、鉄、チタン、トリウム、ジルコニウム、マンガン、マグネシウム又は亜鉛の元素0.5〜5重量%を含有する触媒の使用下での第1級アミンの製造方法を記載している。
【0006】
特許文献3は、ポリオキシアルキレングリコールから対応するアミンへの反応のために使用されるアミノリシス用の担持触媒を記載している。この場合、前記触媒は、ニッケル15〜30重量%、銅3〜20重量%、モリブデン0.5〜1重量%及び担体材料として利用されるγ−酸化アルミニウム少なくとも50重量%からなる。
【0007】
特許文献4は、対応するアルコールから出発し、60〜75%がニッケルからなり、40〜25%がアルミニウムからなるラネーニッケル/アルミニウム触媒の使用下でのポリオキシアルキレンポリアミンの製造方法を記載している。
【0008】
特許文献5は、対応するアルコールから出発し、さらにモリブデン0.2〜5%をさらに含有するラネーニッケル触媒又はラネーニッケル/アルミニウム触媒の使用下でのポリオキシアルキレンポリアミンの製造方法を記載している。
【0009】
特許文献6は、ニッケル70〜75重量%、銅20〜25重量%、クロム0.5〜5重量%及びモリブデン1〜5重量%を含有する触媒の使用下でポリオキシテトラメチレングリコールを還元アミノ化する方法を記載している。
【0010】
特許文献7は、アルコールから出発するアミンの製造方法を記載していて、前記方法の場合、触媒はそれぞれ酸化物として計算して、Zr20〜85%、Cu1〜30%、Ni30〜70%、Mo0.1〜5%、アルミニウム及び/又はマンガン0〜10%を含有する。
【0011】
特許文献8は、アルコール、アルデヒド又はケトンから出発して、ニッケル、銅及びクロムの他にスズを含有する触媒を用いる、アミンの改善された製造方法を記載している。
【0012】
特許文献9は、触媒を用いてアルコールから出発するアミンの製造方法を記載している。前記触媒の金属割合は、70〜95%がCo及びNiからなり、5〜30%が銅からなる。この場合、Co対Niの重量比は4:1〜1:4である。
【0013】
特許文献10は、アルコール又はアルデヒドから出発するアミンの製造方法を記載していて、前記方法の場合、触媒はそれぞれ酸化物として計算して、Zr22〜40%、Cu1〜30%、Ni15〜50%、Co15〜50%を含有する。
【0014】
特許文献11は、式I又はII
HO−R−(OR)−OH (I)
Z[(OR)−OH] (II)
[式中、Rは2〜4個のC原子を有する脂肪族基を表し、Zは2〜7価の脂肪族基、芳香脂肪族基、芳香族基又は脂環式基を表し、前記基は1箇所又は数箇所エーテル基又はアミノ基、カルボンアミド基、ウレタン基又は尿素基により中断されていてもよく、nは1〜50の整数を表し、mはZの価数に応じて2〜6を表す]のポリエーテルを、水及び水素の存在下で、主に第8副族の元素からなる水素化−脱水素接触で、アンモニアと、200〜280℃、有利に220〜250℃で、加圧下で反応させることを特徴とする、ポリエーテルアミンの製造方法を開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0015】
【特許文献1】独国特許出願公開(DE−A)第1643426号明細書
【特許文献2】米国特許第4618717号明細書
【特許文献3】米国特許第5352835号明細書
【特許文献4】米国特許第4766245号明細書
【特許文献5】独国特許出願公開(DE−A)第3608716号明細書
【特許文献6】米国特許第5003107号明細書
【特許文献7】独国特許出願公開(DE−A)第4428004号明細書
【特許文献8】米国特許出願公開(US−A)第2003/0139289号明細書
【特許文献9】独国特許出願公開(DE−A)第1953263号明細書
【特許文献10】独国特許出願公開(DE−A)第10211101号明細書
【特許文献11】独国特許出願公開(DE−A)第1570542号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0016】
意外にも、ポリエーテルアミン又はポリオキシアルキレンアミン、特に第1級ポリエーテルアミン又はポリオキシアルキレンアミンは、場合により存在する担体材料なしの乾燥され還元された触媒を基準として、金属含有量が少なくとも80質量%がコバルトからなるか又は少なくとも80質量%がコバルト及びアルミニウムの群からなる金属からなり、かつ銅5質量%未満を有する不均一系触媒を使用することにより、対応するアルコール及びアンモニア又はアミンから、水素の存在下で、高い転化率及び選択率で製造できることが見出された。
【0017】
この場合、触媒活性金属成分の他に担体材料も含有する担体触媒も、付加的な担体材料を含有しない金属触媒、例えばいわゆる「ラネー触媒」も使用することができる。
【0018】
前記方法は、ポリエーテルアミンの連続的製造にも不連続的製造にも適している。
【0019】
従って、本発明の目的は、式1
(NR (1)
[式中、nは1〜20の数を表し、Rは2〜600個のオキシアルキレン基を有する有機基を表し、かつR及びRは同じであるか又は異なっており、水素又は1〜400個の炭素原子を有する有機基を表す]のポリエーテルアミンの製造方法において、式2
【0020】
【化1】

【0021】
の化合物を、式3
(OH) (3)
の化合物と、水素の存在下で、金属含有の触媒を用いて結合させ、前記触媒の金属含有量は、場合により存在する担体材料なしの乾燥され還元された触媒を基準として、少なくとも80質量%がコバルトからなるか又はラネー触媒の場合に少なくとも80質量%がコバルト及びアルミニウムの群の金属からなり、その際、前記触媒は銅5質量%未満を含有することによりポリエーテルアミンを製造する方法である。
【課題を解決するための手段】
【0022】
本発明による方法のために使用される触媒は、場合により存在する担体材料なしで乾燥され還元された触媒を基準として、コバルトを好ましくは少なくとも85質量%、特に少なくとも90質量%、殊に少なくとも95質量%含有するか、又はラネー触媒の場合に、コバルト及びアルミニウムの群からなる金属を好ましくは少なくとも85質量%、特に少なくとも90%、殊に少なくとも95質量%含有する。ラネー触媒の場合に、コバルト含有量がアルミニウム含有量よりも高い場合が有利である。
【0023】
前記触媒は、コバルトの他に又はコバルト及びアルミニウムの他に、副次的な割合で、他の金属、例えばニッケル、クロム、鉄、トリウム、マンガン、モリブデン、亜鉛、リチウム及び/又はスズを含有することができる。この割合は、場合により存在する担体材料なしの乾燥され還元された触媒を基準として、20質量%以下、好ましくは15質量%以下、特に10質量%以下、殊に5質量%以下である。
【0024】
前記触媒の低い銅含有量は、特に第1級ポリエーテルアミンの製造の場合に有利であることが見出された。これは、ラネー触媒及び担持触媒に該当する。前記触媒の、場合により存在する担体材料なしの乾燥され還元された触媒を基準とした銅含有量は、従って、5質量%以下、好ましくは4質量%以下、特に2質量%以下、殊に1質量%〜0.1質量%である。特に有利な実施態様の場合には、場合により存在する担体材料なしの乾燥され還元された触媒を基準として、5質量%以下、有利に4質量%以下、特に2質量%以下、殊に1質量%〜0.1質量%である銅含有量を有する触媒を、第1級ポリエーテルアミンの製造のために使用し、その際、R及びRは同時に水素を表し、nは1又は2である。
【0025】
前記触媒は、担持触媒であるか又は非担持触媒であることができる。
【0026】
前記触媒が非担持である場合、ラネー触媒タイプの触媒が有利である。本発明による方法の場合に使用されるラネー触媒は、乾燥状態において、主にコバルトとアルミニウムとからなり、その際、コバルト含有量とアルミニウム含有量との和は、本発明による方法の場合に使用するために、前記の乾燥した触媒の金属成分を基準として、少なくとも80質量%、好ましくは少なくとも85質量%、特に少なくとも90質量%、殊に少なくても95質量%である。ラネー触媒は、その発火性の特性のために、しばしば水中に貯蔵され、ポリエーテルアミンの製造に使用する前に保護ガス下で水を除去することがたいていの場合に有利である。粉末状のラネー触媒の場合には、平均粒径は例えば20〜200マイクロメートルであることができる。固定床ラネー触媒の場合には、外側の形状が例えば不規則、球状又は中空球状であり、1〜6mmの範囲内の寸法を有することができる。ラネー触媒の中で、中空球状のラネー触媒が、その高い多孔性のために有利である。水不含の、活性化された状態の場合に、前記ラネー触媒は、好ましくはコバルト40〜99質量%及びアルミニウム60〜1質量%、殊にコバルト55〜98質量%及びアルミニウム45〜2質量%からなる。
【0027】
前記触媒が担持されている場合、前記触媒は、規則的又は不規則的な構成で、任意の幾何学的形状、例えば球、タブレット、スティック又は円柱の形態を有することができる。固定床反応器用の担持された触媒の寸法は、一般に1〜8mmである。
【0028】
粉末の形の担持された触媒は、たいていの場合に200マイクロメートル以下の粒子サイズを有し、例えば撹拌反応器又はループ型反応器中で使用される。
【0029】
担体として、公知の担体材料、例えば酸化アルミニウム、ケイ酸、非晶質二酸化ケイ素、ケイソウ土、アルミノケイ酸塩、ケイ酸塩、二酸化チタン、チタン酸塩、二酸化ジルコニウム、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、前記酸化物の混合物、炭化ケイ素及び活性炭が適している。特に、この種の、50〜300m/g(BET法により測定)の比表面積及び5nm〜200nm(水銀ポリシメトリーで測定)の平均細孔半径を有する担体、特に酸化アルミニウム、非晶質二酸化ケイ素、ケイ酸、ケイソウ土(SiO)及びSiO−Al混合物が適している。10nm〜100nmの大きな細孔半径を有するマクロ孔を有する担体が有利であり、特に担体材料として酸化アルミニウムを有する担体が有利である。
【0030】
前記担持触媒は、好ましくは還元された、ひいては活性化された状態で、本発明による方法で使用される。本発明による方法の担持触媒は、少なくとも80%が、好ましくは少なくとも85質量%が、特に少なくとも90質量%が、殊に少なくとも95質量%がコバルトからなり、その際、この含有量表示は担体材料の成分を除外して、還元された触媒の金属成分だけに関する。
【0031】
は2〜600個のオキシアルキレン基を含有する。オキシアルキレン基とは、この場合、式−(A−O)−の単位であると解釈され、式中、AはC〜C−アルキレン基を表す。2〜600個のオキシアルキレン基は、従って、式−(A−O)−(式中、n=2〜600)の構造単位を意味する。
【0032】
(A−O)により繰り返されるオキシアルキレン鎖中で、Aは好ましくはエチレン基−CH−CH−又はプロピレン基−CH−CH(CH)−、特にエチレン基を意味する。オキシアルキレン単位の総数は、好ましくは5〜300、特に好ましくは8〜200である。このオキシアルキレン鎖はブロックポリマー鎖であることができ、異なるオキシアルキレン単位、好ましくはオキシエチレン単位とオキシプロピレン単位との交互ブロックを有する。これは、オキシアルキレン単位のランダム配列を有する鎖であるか、異なるオキシアルキレン単位のブロックからなる鎖断片及びオキシアルキレン単位のランダムな配列を有する鎖断片を有する鎖であるか又はホモポリマーであることもできる。
【0033】
有利な実施態様の場合に、−(A−O)−は、次の式4のオキシアルキレン鎖を表す
−(CH(CH)−CH−O)−(CH−CH−O)−(CH−CH(CH)−O)− (4)
式中、
aは、0〜300、好ましくは2〜80の数を表し、
bは、3〜300、好ましくは3〜200の数を表し、
cは、0〜300、好ましくは2〜80の数を表す。
【0034】
及びRは、同じであるか又は異なっており、水素又は1〜400個の炭素原子を有する有機基を表す。R及びRは、炭素及び水素の他に、ヘテロ原子、例えば酸素、窒素、リン又は硫黄を含有することができる。
【0035】
有利な実施態様の場合に、R及びRは水素、1〜50個の炭素原子を有するアルキル基、2〜50個の炭素原子を有するアルケニル基、6〜50個の炭素原子を有するアリール基、又は7〜50個の炭素原子を有するアルキルアリール基である。
【0036】
特にR=R=Hである。
【0037】
さらに有利な実施態様の場合に、R及びRは、Rと同じ定義に相当する。
【0038】
さらに有利な実施態様の場合に、R及びRはアミノ基を含有する。好ましくは、R及びRは、次の式5に相応する
【0039】
【化2】

【0040】
[式中、Rは、1〜50個の炭素原子を有する2価の炭化水素基であることができ、R及びRは、それぞれ水素又は1〜50個の炭素原子を有する1価の炭化水素基であることができ、その際、R、R及びRのそれぞれは、1〜200個のオキシアルキレン基を有することができ、ヘテロ原子、例えば酸素、窒素、リン又は硫黄を含有することができ(基本的にRと同様に)、及びmは1〜10の数を表す]。
【0041】
が、アルコキシル化されたメタノールを表す場合、本発明による方法の生成物は、例えば次の構造を有することができる:
【0042】
【化3】

【0043】
アルコキシル化されたアルキルアルコールの場合には、次の構造が生じる:
【0044】
【化4】

【0045】
ポリアルキレングリコール(ジオール)を使用する場合には、次の構造が生じる:
【0046】
【化5】

【0047】
[式中、k、k、k及びkは、合計において600までの整数を表す]。
【0048】
さらに有利な実施態様の場合に、nは1、2、3又は4を表し、Rは、5〜300個のオキシアルキレン基を含有する有機基を表す。
【0049】
さらに有利な実施態様の場合に、nは5〜20の整数を表し、Rは2〜300個のオキシアルキレン基を含有する有機基を表す。
【0050】
が、アルコキシル化されたグリセリンを表す場合、本発明による方法の生成物は、例えば次の構造を有することができる:
【0051】
【化6】

【0052】
[式中、添え字kは、合計において600までの整数である]。
【0053】
が、アルコキシル化されたオクチルアミンを表す場合、本発明による方法の生成物は、例えば次の構造を有することができる:
【0054】
【化7】

【0055】
[式中、添え字kは、合計において600までの整数である]。
【0056】
本発明によるポリエーテルアミンは、1価アミン又は多価アミンであり、前記アミンは分枝、非分枝又は環式、飽和、又は不飽和であることができる。これは、第1級、第2級又は第3級アミンであることができる。R=R=Hの第1級アミンが有利である。
【0057】
本発明によるポリエーテルアミンは例えば次のものである
− 1価のアミン、例えば
アルキルポリアルキレングリコールアミン、例えばメチルトリエチレングリコールアミン、ビス(メチルトリエチレングリコール)アミン、ブチルトリエチレングリコールアミン、ラウリルポリプロピレングリコールアミン、メチルトリプロピレングリコールアミン、フェノールポリプロピレングリコールアミン、イソトリデシルポリプロピレングリコールアミン、ビス(メチルトリプロピレングリコール)アミン、N−メチル−メチルポリプロピレングリコールアミン、メチルポリプロピレングリコールアミン、ビス(メチルポリプロピレングリコール)アミン、トリス(メチルジグリコール)アミン、オキシエチレン単位及びオキシプロピレン単位のランダムな分布又はブロック状分布を有するメチルポリアルキレングリコールアミン、
【0058】
− 2価のアミン、例えば
トリエチレングリコールジアミン、トリプロピレングリコールジアミン、ポリエチレングリコールジアミン、ポリプロピレングリコールジアミン、オキシエチレン単位及びオキシプロピレン単位のランダムな分布又はブロック状分布を有するポリアルキレングリコールジアミン、ブタンジオールポリアルキレングリコールジアミン、レゾルシンポリアルキレングリコールジアミン、
【0059】
− 3価のアミン、例えば
オキシエチレン単位及びオキシプロピレン単位のランダムな分布又はブロック状分布を有するグリセリンポリアルキレングリコールトリアミン、ビス(トリエチレングリコールアミン)アミン、ビス(ポリアルキレングリコールアミン)アミン、
【0060】
− 4価のアミン、例えば
オキシエチレン単位及びオキシプロピレン単位のランダムな分布又はブロック状分布を有するペンタエリスロールポリアルキレングリコールテトラアミン、N,N′−ビス(ポリプロピレングリコールアミン)−ポリアルキレングリコールジアミン。
【0061】
本発明による方法により式(3)のポリエーテルアルコールを式(1)のポリエーテルアミンにアミノ化する際の式(2)のアミノ化剤として、アンモニア並びに第1級又は第2級脂肪族又は環式脂肪族又は芳香族アミンを使用することができる。
【0062】
アンモニアをアミノ化剤として使用する場合に、まず第1級ポリエーテルアミンが生成される。好適な反応条件(圧力、温度、反応時間、触媒)の場合にこれを生成物として単離することができるか、又は反応を継続させて、この生成された第1級ポリエーテルアミンを、他のアルコールとさらに反応させて第2級ポリエーテルアミン又は第3級ポリエーテルアミンにすることができる。
【0063】
アンモニアの他に、例えば次のアミンをアミノ化剤として使用することができる:メチルアミン、ジメチルアミン、エチルアミン、ジエチルアミン、n−プロピルアミン、ジ−n−プロピルアミン、イソプロピルアミン、ジ−イソプロピルアミン、ヘキシルアミン、シクロヘキシルアミン、アニリン、トルイジン、ピペリジン、モルホリン。
【0064】
このアミノ化剤は、アミノ化すべきヒドロキシル基に関して、化学量論的量、化学量論を下回る量又は化学量論を上回る量で使用することができる。式(3)のアルコールの高い転化率を達成すべき場合に、前記アミノ化剤、例えばアンモニアは好ましくはモル過剰量で使用され、反応されないアミノ化剤は回収される。同様に、使用すべき水素分圧は広範囲に、例えば1bar〜60bar、特に10bar〜40barの範囲で変化させることができる。水素は化学量論的に消費されないが、触媒活性の維持のために必要である。
【0065】
本発明による方法は、好ましくは50〜250℃の温度で、特に140℃〜200℃の温度で実施される。固定床反応器中での連続的アミノリシス法は、好ましくは140℃〜200℃の温度で、特に好ましくは150℃〜200℃の温度で、例えばトリクルベット方式又はアップフロー方式で実施される。トリクルベット方式の場合に、式(3)の化合物は、垂直に立てた固定床反応器中で上から供給され、アップフロー方式は下から供給される。
【0066】
本発明による方法は、好ましくは1bar〜300barの全圧で、アンモニア又は易揮発性アミノ化剤の場合には、好ましくは30〜300bar、特に50〜200barの全圧で実施される。
【0067】
使用すべき触媒量は、使用された式(3)のアルコールを基準として好ましくは0.5〜90質量%、特に1〜80質量%、特に2〜70質量%の範囲内にある。70質量%を上回る量が、特に連続的方法の場合の固定床反応器中で使用される。不連続的プロセスの場合には、一般に、バッチあたり2〜15質量%の範囲内のより少ない触媒量が使用され、前記触媒は回収され、極めて多くのバッチのために続けて再使用される。
【0068】
このアミノ化は、連続的に、例えば固定床反応器中で、又は不連続的に、例えば撹拌反応器又はループ型反応器中で実施することができる。両方の方法の場合に、ガス状の又は部分的に超臨界の反応成分(アミノ化剤、水素及び場合により不活性ガス)を循環させて運転することができる。
【0069】
反応の間に生成される水は、反応混合物中に滞留するか又は所望の反応が反応速度、触媒寿命、収率及び/又は選択率の点で妨げられる場合には、場合により除去することもできる。
【0070】
このアミノ化は、好ましくは溶剤なしで実施される。しかしながら溶剤を使用することもできる。
【0071】
この得られた反応搬出物から、触媒、過剰量のアミノ化剤、生じた水、水素及び場合により不活性ガスを除去し、このポリエーテルアミンを必要に応じて適切に再び精製する。前記の除去された反応成分は、場合により適切に後処理した後に、前記アミノ化プロセスに返送することができる。前記触媒は、活性又は選択性を失うことなく再び使用される。
【実施例】
【0072】
<実施例1>
触媒バスケットが設けられている4.5リットルの容量を有する振盪式オートクレーブ中に、平均分子量2000g/molのメチルポリアルキレングリコール1.0kg、窒素保護ガス下で水を除去したラネー触媒200g及びアンモニア(液体)600mlを導入した。前記ラネー触媒は外径3mmの多孔性中空球の形を有し、かつ乾燥状態における金属含有量を基準として、コバルト64質量%及びアルミニウム32質量%からなる。銅含有量は、乾燥状態における金属含有量を基準として、0.2質量%であった。引き続き水素30barを圧入し、前記オートクレーブを閉鎖した。この混合物を振盪しながら180℃で20時間温めた。180℃で全圧は約160barであった。50℃に冷却した後に、大部分のアンモニア及び水素を除去するためにゆっくりと放圧した。残留した反応混合物から真空中で残りの揮発性成分、例えばアンモニア及び生成水を除去し、これを濾過した。アミン価及びヒドロキシル価の測定によって、対応するポリエーテルアミンへの94%の転化率を算出することができた。第1級ポリエーテルアミンについての滴定により算出された選択率は、全アミン含有量を基準として98当量%であった。
【0073】
この選択率の算出のために、第1級、第2級及び第3級ポリエーテルアミンの分布を、無水酢酸又はサリチルアルデヒドを用いたマスキング反応及びそれぞれ引き続き酸塩基滴定により算出した。さらに、ポリエーテルアミン並びにトリクロロアセチルイソシアナートで誘導化された試料を1H−NMR分光分析で調査した。
【0074】
<実施例2>
触媒バスケットが設けられている4.5リットルの容量を有する振盪式オートクレーブ中に、平均分子量2000g/molのメチルポリアルキレングリコール1.0kg、予め水素で還元してかつ活性化した担持触媒130g及びアンモニア(液体)600mlを導入した。この還元した担持触媒は、約3mmの長さのスティック状の形状を有し、前記担持触媒の90質量%が担体材料の酸化アルミニウムからなり、10質量%が金属からなり、その際、コバルトの割合は、前記担体材料の酸化アルミニウムなしの金属含有量を基準として98質量%を超え、かつ銅の割合は、前記担体材料の酸化アルミニウムなしの金属含有量を基準として0.4質量%であった。引き続き水素30barを圧入し、前記オートクレーブを閉鎖した。この混合物を振盪しながら180℃で5時間温めた。180℃で全圧は約160barであった。50℃に冷却した後に、大部分のアンモニア及び水素を除去するためにゆっくりと放圧した。残留した反応混合物から真空中で残りの揮発性成分、例えばアンモニア及び生成水を除去し、これを濾過した。アミン価及びヒドロキシル価の測定によって、対応するポリエーテルアミンへの97%の転化率を算出することができた。第1級ポリエーテルアミンについての滴定により算出された選択率は、全アミン含有量を基準として99当量%を超えていた。
【0075】
<実施例3>
2リットルの容量を有する撹拌オートクレーブ中に、平均分子量2000g/molのメチルポリアルキレングリコール1.0kg、担持触媒200g(この金属成分は、担体材料SiO/MgOなしの乾燥され還元された触媒を基準として95質量%より多くがコバルトからなり、0.8質量%が銅からなる)及びアンモニア(液体)540mlを供給した。引き続き水素30barを圧入し、前記オートクレーブを閉鎖した。この混合物を撹拌しながら190℃で7時間温めた。冷却後に、アンモニア及び水素を除去するためにゆっくりと放圧した。この残留した反応混合物から、真空中で残りの揮発性成分を除去し、濾過した。アミン価の測定によって、対応するポリエーテルアミンへの95%の転化率を算出することができた。第1級ポリエーテルアミンについての滴定により算出された選択率は、全アミン含有量を基準として98当量%であった。
【0076】
<実施例4>
2リットルの容量を有する撹拌オートクレーブ中に、平均分子量2000g/molを有するメチルポリアルキレングリコール1.0kg、ラネータイプの粉末状のコバルト触媒(このコバルト及びアルミニウムの総含有量は水不含の触媒を基準として94質量%であり、この銅含有量は0.2質量%を下回った)180g、及びアンモニア(液体)540mlを供給した。引き続き水素10barを圧入し、前記オートクレーブを閉鎖した。この混合物を撹拌しながら190℃で6時間温めた。冷却後に、アンモニア及び水素を除去するためにゆっくりと放圧した。この残留した反応混合物から、真空中で残りの揮発性成分を除去し、濾過した。アミン価の測定によって、対応するポリエーテルアミンへの95%の転化率を算出することができた。第1級ポリエーテルアミンについての滴定により算出された選択率は、全アミン含有量を基準として97当量%であった。
【0077】
<実施例5>
4.5リットルの容量を有する振盪オートクレーブ中に、平均分子量600g/molのエチレングリコール単位及びプロピレングリコール単位からなるポリアルキレングリコール750g、担持触媒150g(この金属成分は、担体材料SiOなしの乾燥され還元された触媒を基準として98質量%がコバルトからなり、0.3質量%が銅からなる)及びアンモニア(液体)800mlを供給した。引き続き水素10barを圧入し、前記オートクレーブを閉鎖した。この混合物を振盪しながら190℃で6時間温めた。冷却後に、アンモニア及び水素を除去するためにゆっくりと放圧した。この残留した反応混合物から、真空中で残りの揮発性成分を除去し、濾過した。アミン価の測定によって、対応するポリエーテルジアミンへの95%の転化率を算出することができた。第1級ポリエーテルアミンについての滴定により算出された選択率は、全アミン含有量を基準として96当量%であった。
【0078】
<実施例6>
2リットルの容量を有する撹拌オートクレーブ中に、平均分子量4000g/molのエチレングリコール単位及びプロピレングリコール単位からなるポリアルキレングリコール1.0kg、担持触媒200g(この金属成分は、担体材料SiOなしの乾燥され還元された触媒を基準として93質量%がコバルトからなり、1.2質量%が銅からなる)及びアンモニア(液体)540mlを供給した。引き続き水素10barを圧入し、前記オートクレーブを閉鎖した。この混合物を撹拌しながら190℃で5時間温めた。冷却後に、アンモニア及び水素を除去するためにゆっくりと放圧した。この残留した反応混合物から、真空中で残りの揮発性成分を除去し、濾過した。アミン価の測定によって、対応するポリエーテルジアミンへの95%を超える転化率を算出することができた。第1級ポリエーテルアミンについての滴定により算出された選択率は、全アミン含有量を基準として98当量%であった。
【0079】
<実施例7>
4.5リットルの容量を有する振盪オートクレーブ中に、平均分子量2000g/molを有するメチルポリアルキレングリコール1.5kg、ラネータイプのコバルト触媒(このコバルト及びアルミニウムの総含有量は水不含の触媒を基準として91質量%であった)100g、及びアンモニア(液体)800mlを供給した。引き続き水素10barを圧入し、前記オートクレーブを閉鎖した。この混合物を、振盪しながら190℃で12時間温め、水素をさらに圧入することにより180barの全圧を維持した。冷却後に、アンモニア及び水素を除去するためにゆっくりと放圧した。この残留した反応混合物から、真空中で残りの揮発性成分を除去し、濾過した。アミン価の測定によって、対応するポリエーテルアミンへの85%の転化率を算出することができた。第1級ポリエーテルアミンについての滴定により算出された選択率は、全アミン含有量を基準として98当量%であった。
【0080】
<実施例8>
2リットルの容量を有する撹拌オートクレーブ中に、平均分子量310g/molの脂肪アルコールオキシプロピラート1.0kg、担持触媒200g(この金属成分は、担体材料なしの乾燥され還元された触媒を基準として94質量%がコバルトからなり、0.2質量%が銅からなる)及びアンモニア(液体)540mlを供給した。引き続き水素5barを圧入し、前記オートクレーブを閉鎖した。この混合物を撹拌しながら190℃で8時間温めた。生じた反応水は撹拌オートクレーブ中に残留させた。冷却後に、アンモニア及び水素を除去するためにゆっくりと放圧した。この残留した反応混合物から、真空中で残りの揮発性成分を除去し、濾過した。アミン価の測定によって、第1級アミンへの80%の転化率を算出することができた。第2級及び第3級アミンの含有量は、この場合に検出できなかった。
【0081】
<実施例9>
2リットルの容量を有する撹拌オートクレーブ中に、平均分子量310g/molの脂肪アルコールオキシプロピラート1.0kg、担持触媒50g(この金属成分は、担体材料なしの乾燥され還元された触媒を基準として94質量%がコバルトからなり、0.2質量%が銅からなる)及びアンモニア(液体)540mlを供給した。引き続き水素5barを圧入し、前記オートクレーブを閉鎖した。この混合物を撹拌しながら190℃で24時間温めた。生じた反応水はオートクレーブ中に残留させた。冷却後に、アンモニア及び水素を除去するためにゆっくりと放圧した。この残留した反応混合物から、真空中で残りの揮発性成分を除去し、濾過した。アミン価の測定によって、対応する第1級アミンへの75%の転化率を算出することができた。第2級及び第3級アミンの含有量は<1mol%であった。
【0082】
<実施例10>
直径5cm及び長さ2.5mの固定床反応器に、担持触媒(この金属成分は、担体材料SiO/MgOなしの乾燥され還元された触媒を基準として96質量%がコバルトからなり、0.3質量%が銅からなる)のタブレットを充填し、前記触媒を還元条件下で水素で活性化した。引き続き、160℃の温度で100barの全圧で、平均分子量310g/molの脂肪アルコールオキシプロピラート1kg/h、アンモニア及び水素2.5kg/hを前記反応器に供給した。前記反応器を循環ガス運転法で運転し、生じた反応水を排ガス流と共に排出した。反応器中に安定な反応状況が形成された後に、生成物搬出物の試料を取り出し、前記試料中になお溶解するアンモニア及び水を真空中で除去した。アミン価及びヒドロキシル価の測定によって、98%の転化率を算出することができた。第1級アミンについての滴定により算出された選択率は、全アミン含有量を基準として98当量%であった。
【0083】
<実施例11>
実施例10に記載されたのと同様に、固定床反応器に触媒を充填し、コンディショニングした。引き続き、155℃の温度で90barの全圧で、平均分子量310g/molの脂肪アルコールオキシプロピラート1kg/h、アンモニア及び水素2.5kg/hを前記反応器に供給した。反応器中に安定な反応状況が形成された後に、生成物搬出物の試料を取り出し、前記試料中になお溶解するアンモニア及び水を真空中で除去した。アミン価及びヒドロキシル価の測定によって、96%の転化率を算出することができた。第1級アミンについての滴定により算出された選択率は、全アミン含有量を基準として99当量%であった。
【0084】
<実施例12>
実施例10に記載されたのと同様に、固定床反応器に触媒を充填し、コンディショニングした。引き続き、160℃の温度で50barの全圧で、平均分子量2000g/molのメチルポリアルキレングリコール1kg/h、アンモニア及び水素5kg/hを前記反応器に供給した。反応器中に安定な反応状況が形成された後に、生成物搬出物の試料を取り出し、前記試料中になお溶解するアンモニア及び水を真空中で除去した。アミン価及びヒドロキシル価の測定によって、90%の転化率を算出することができた。第1級ポリエーテルアミンについての滴定により算出された選択率は、全アミン含有量を基準として98当量%であった。
【0085】
<実施例13>(比較例)
触媒バスケットが設けられている4.5リットルの容量を有する振盪式オートクレーブ中に、平均分子量2000g/molのメチルポリアルキレングリコール1.0kg、予め水素で還元してかつ活性化した担持触媒130g及びアンモニア(液体)600mlを導入した。この還元した担持触媒は、約3mmの長さのスティック状の形状を有し、前記担体触媒の89質量%が担体材料の酸化アルミニウムからなり、11質量%が金属からなり、その際、コバルトの割合は、前記担体材料の酸化アルミニウムなしの金属含有量を基準として87質量%であり、かつ銅の割合は、前記担体材料の酸化アルミニウムなしの金属含有量を基準として12質量%であった。引き続き水素30barを圧入し、前記オートクレーブを閉鎖した。この混合物を振盪しながら180℃で5時間温めた。180℃で全圧は約160barであった。50℃に冷却した後に、大部分のアンモニア及び水素を除去するためにゆっくりと放圧した。残留した反応混合物から真空中で残りの揮発性成分、例えばアンモニア及び生成水を除去し、これを濾過した。アミン価及びヒドロキシル価の測定によって、対応するポリエーテルアミンへの88%の転化率を算出することができた。第1級ポリエーテルアミンについての滴定により算出された選択率は、全アミン含有量を基準として91当量%であった。その他に、全アミン含有量を基準として、第2級ポリエーテルアミン8当量%及び第3級ポリエーテルアミン1当量%が滴定により検出された。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式1
(NR (1)
[式中、nは1〜20の数を表し、Rは2〜600個のオキシアルキレン基を有する有機基を表し、かつR及びRは同じであるか又は異なっており、水素又は1〜400個の炭素原子を有する有機基を表す]のポリエーテルアミンの製造方法において、式2
【化1】

の化合物を、式3
(OH) (3)
の化合物と、水素の存在下で、金属含有の触媒を用いて結合させ、前記触媒の金属含有量は、場合により存在する担体材料なしの乾燥され還元された触媒を基準として、少なくとも80質量%がコバルトからなるか又はラネー触媒の場合に少なくとも80質量%がコバルト及びアルミニウムの群の金属からなり、その際、前記触媒は銅5質量%未満を含有する、ポリエーテルアミンの製造方法。
【請求項2】
及びRは水素、1〜50個の炭素原子を有するアルキル基、2〜50個の炭素原子を有するアルケニル基、6〜50個の炭素原子を有するアリール基、又は7〜50個の炭素原子を有するアルキルアリール基である、請求項1記載の方法。
【請求項3】
及びRはRと同じ定義である、請求項1及び/又は2記載の方法。
【請求項4】
及びRはアミノ基を有する、請求項1から3までのいずれか1項記載の方法。
【請求項5】
及びRは式5
【化2】

に相当し、その際、Rは1〜50個の炭素原子を有する二価の炭化水素基であることができ、そしてR及びRはそれぞれ水素又は1〜50個の炭素原子を有する一価の炭化水素基であることができ、その場合に、R、R及びRのそれぞれは、1〜200個のオキシアルキレン基を有することができ、そしてmは1〜10の数を表す、請求項1から4までのいずれか1項記載の方法。
【請求項6】
nは1、2、3又は4を表し、Rは5〜300個のオキシアルキレン基を含有する有機基を表す、請求項1から5までのいずれか1項記載の方法。
【請求項7】
nは5〜20の整数を表し、Rは2〜300個のオキシアルキレン基を含有する有機基を表す、請求項1から5までのいずれか1項記載の方法。
【請求項8】
及びRは水素を表す、請求項1記載の方法。
【請求項9】
前記触媒は、コバルトを少なくとも90質量%含有し、前記質量%は担体材料なしの乾燥した還元された触媒を基準とする、請求項1から8までのいずれか1項記載の方法。
【請求項10】
ラネーコバルトタイプの触媒が、コバルト及びアルミニウムの群からなる金属を少なくとも90質量%含有し、前記質量%は乾燥した触媒を基準とする、請求項1から8までのいずれか1項記載の方法。
【請求項11】
前記触媒は、銅を5〜0.1質量%含有する、請求項1から10までのいずれか1項記載の方法。
【請求項12】
前記触媒は、銅を4質量%より少なく含有する、請求項1から11までのいずれか1項記載の方法。
【請求項13】
nは1又は2である、請求項1から12までのいずれか1項記載の方法。
【請求項14】
反応温度は50〜250℃である、請求項1から13までのいずれか1項記載の方法。
【請求項15】
全圧は1〜300barである、請求項1から14までのいずれか1項記載の方法。
【請求項16】
方法を固定床反応器中で連続的に実施する、請求項1から15までのいずれか1項記載の方法。

【公表番号】特表2010−511639(P2010−511639A)
【公表日】平成22年4月15日(2010.4.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−539613(P2009−539613)
【出願日】平成19年7月7日(2007.7.7)
【国際出願番号】PCT/EP2007/006037
【国際公開番号】WO2008/067857
【国際公開日】平成20年6月12日(2008.6.12)
【出願人】(398056207)クラリアント・ファイナンス・(ビーブイアイ)・リミテッド (182)
【Fターム(参考)】