説明

ポリ(アミド−イミド)ブロックコポリマー、これを含む成形品及び前記成形品を含むディスプレイ装置

【課題】透明性、耐熱性、機械的強度及び柔軟性に優れたポリ(アミド−イミド)ブロックコポリマーを提供する。
【解決手段】化学式1Aで表される反復単位、化学式1Bで表される反復単位、化学式1Cで表される反復単位、またはこれらの組み合わせを含む第1セグメント;及び化学式2で表される反復単位を含む第2セグメントを含む、ポリ(アミド−イミド)ブロックコポリマー、これを含む成形品、そして前記成形品を含むディスプレイ装置を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ポリ(アミド−イミド)ブロックコポリマー、これを含む成形品及び前記成形品を含むディスプレイ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
無色透明材料は、光学レンズ、機能性光学フィルム、ディスク基板などの多様な用途に応じて種々の研究が行われているが、情報機器の急速な小型軽量化または表示素子の高細密化により、材料自体に要求される機能及び性能度も次第に精密、かつ高度化している。
【0003】
したがって、現在、透明性、耐熱性、機械的強度及び柔軟性に優れた無色透明材料に対する研究が活発に行われている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の一実施形態(実施例)は、透明性、耐熱性、機械的強度及び柔軟性に優れたポリ(アミド−イミド)ブロックコポリマーを提供することを目的とする。
【0005】
また、本発明の他の一実施形態(実施例)は、前記ポリ(アミド−イミド)ブロックコポリマーを含む成形品を提供することを目的とする。
【0006】
また、本発明の他の一実施形態(実施例)は、前記成形品を含むディスプレイ装置を提供することを目的とする。
【0007】
また、本発明の他の一実施形態(実施例)は、ポリ(アミド−イミド)ブロックコポリマーを製造する方法を提供することを目的とする。
【0008】
さらに、本発明の他の一実施形態(実施例)は、前記ポリ(アミド−イミド)ブロックコポリマーを含む成形品を製造する方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の一実施形態(実施例)は、下記の化学式1Aで表される反復単位、下記の化学式1Bで表される反復単位、下記の化学式1Cで表される反復単位、またはこれらの組み合わせを含む第1セグメント(segment);及び下記の化学式2で表される反復単位を含む第2セグメントを含むポリ(アミド−イミド)ブロックコポリマーを提供する。
【0010】
【化1A】

【0011】
上記化学式1A中、
は、それぞれの反復単位で同一であるかまたは相異なり、それぞれ独立的に置換または非置換されたC3〜C30の脂肪族有機基、或いは置換または非置換されたC13〜C20のフルオレニレン基であり、
は、それぞれの反復単位で同一であるかまたは相異なり、それぞれ独立的に置換または非置換されたC6〜C30の芳香族有機基である。
【0012】
【化1B】

【0013】
上記化学式1B中、
は、それぞれの反復単位で同一であるかまたは相異なり、それぞれ独立的に単結合(単一結合)、置換または非置換されたC3〜C30の脂肪族有機基、置換または非置換されたC3〜C30の脂環族有機基、置換または非置換されたC6〜C30の芳香族有機基、置換または非置換されたC2〜C30のヘテロ環基、或いは置換または非置換されたC13〜C20のフルオレニレン基、−O−、−S−、−S(=O)−、または−C(=O)−であり、
は、上記化学式1Aで定義した通りであり、
及びRは、同一であるかまたは相異なり、それぞれ独立的に水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、式−OR200のエーテル基(ここで、R200はC1〜C10の脂肪族有機基である)、式−SiR201202203のシリル基(ここで、R201、R202及びR203は同一であるかまたは相異なり、それぞれ独立的に水素原子、C1〜C10の脂肪族有機基である)、置換または非置換されたC1〜C10の脂肪族有機基、またはC6〜C20の芳香族有機基であり、
n1及びn2は、それぞれ独立的に0〜4の整数である。
【0014】
【化1C】

【0015】
上記化学式1C中、
は、それぞれの反復単位で同一であるかまたは相異なり、それぞれ独立的に置換または非置換されたC6〜C30の芳香族有機基であり、
及びRは、同一であるかまたは相異なり、それぞれ独立的に電子吸引基(electron withdrawing group)であり、
及びRは、同一であるかまたは相異なり、それぞれ独立的に水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、式−OR204のエーテル基(ここで、R204はC1〜C10の脂肪族有機基である)、式−SiR205206207のシリル基(ここでR205、R206及びR207は、同一であるかまたは相異なり、それぞれ独立的に水素原子、C1〜C10の脂肪族有機基である)、置換または非置換されたC1〜C10の脂肪族有機基、またはC6〜C20の芳香族有機基であり、
n3は1〜4の整数であり、n5は0〜4の整数であり、n3+n5は1〜4の整数であり、
n4は1〜4の整数であり、n6は0〜4の整数であり、n4+n6は1〜4の整数である。
【0016】
【化2】

【0017】
上記化学式2中、
10は、それぞれの反復単位で同一であるかまたは相異なり、それぞれ独立的に単結合(単一結合)、置換または非置換されたC1〜C30の脂肪族有機基、置換または非置換されたC3〜C30の脂環族有機基、置換または非置換されたC6〜C30の芳香族有機基、或いは置換または非置換されたC2〜C30のヘテロ環基、−O−、−S−、−S(=O)−、または−C(=O)−であり、
11は、それぞれの反復単位で同一であるかまたは相異なり、それぞれ独立的に置換または非置換されたC1〜C30の脂肪族有機基、置換または非置換されたC3〜C30の脂環族有機基、置換または非置換されたC6〜C30の芳香族有機基を含み、前記芳香族有機基は単独で存在するか;2つ以上が互いに接合されて縮合環を形成するか;2つ以上が単結合(単一結合)、置換または非置換されたC13〜C20のフルオレニレン基、−O−、−S−、−C(=O)−、−CH(OH)−、−S(=O)−、−Si(CH−、−(CH−(ここで、1≦p≦10)、−(CF−(ここで、1≦q≦10)、−C(CH−、−C(CF−、または−C(=O)NH−によって連結されており、
12及びR13は、同一であるかまたは相異なり、それぞれ独立的に水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、式−OR208のエーテル基(ここで、R208はC1〜C10の脂肪族有機基である)、式−SiR209210211のシリル基(ここで、R209、R210及びR211は、同一であるかまたは相異なり、それぞれ独立的に水素原子、C1〜C10の脂肪族有機基である)、置換または非置換されたC1〜C10の脂肪族有機基、置換または非置換されたC3〜C30の脂環族有機基、またはC6〜C20の芳香族有機基であり、
n7及びn8は、それぞれ独立的に0〜3の整数である。
【0018】
具体的には、前記Rは下記の化学式からなる群より選択してもよい。
【0019】
【化3】

【0020】
具体的には、前記R及びRは、同一であるかまたは相異なり、それぞれ独立的に−CF、−CCl、−CBr、−CI、−F、−Cl、−Br、−I、−NO、−CN、−COCHまたは−COとすることができる。
【0021】
具体的には、前記R及びRは、同一であるかまたは相異なり、それぞれ独立的に下記の化学式からなる群より選択してもよい。
【0022】
【化4】

【0023】
上記化学式中、R18〜R29は、同一であるかまたは相異なり、それぞれ独立的に水素原子、重水素原子、ハロゲン原子、置換または非置換されたC1〜C10の脂肪族有機基、或いは置換または非置換されたC6〜C20の芳香族有機基であり、またはC1〜C2のハロアルキル基であり、
n11及びn14〜n20は、それぞれ独立的に0〜4の整数であり、
n12及びn13は、それぞれ独立的に0〜3の整数である。
【0024】
さらに具体的には、前記R及びRは、同一であるかまたは相異なり、それぞれ独立的に下記の化学式からなる群より選択してもよい。
【0025】
【化5】

【0026】
一実施形態(実施例)において、前記ポリ(アミド−イミド)ブロックコポリマーで、前記第1セグメントは同一であるかまたは相異なり、それぞれ独立的に前記化学式1Aで表される反復単位、前記化学式1Bで表される反復単位、前記化学式1Cで表される反復単位、またはこれらの組み合わせを約1個〜約1000個含むことができる。
【0027】
前記第1セグメントは、約500g/mol〜約50,000g/molの重量平均分子量を有することができる。
【0028】
前記第1セグメントは、下記の化学式4で表される反復単位をさらに含むことができる。
【0029】
【化6】

【0030】
上記化学式4中、
14は、それぞれの反復単位で同一であるかまたは相異なり、それぞれ独立的に、−O−、−S−、−C(=O)−、−CH(OH)−、−S(=O)−、−Si(CH−、−(CH−(ここで、1≦p≦10)、−(CF−(ここで、1≦q≦10)、−C(CH−、−C(CF−、−C(=O)NH−、或いは置換または非置換されたC3〜C30の脂環族有機基、置換または非置換されたC13〜C20のフルオレニレン基、置換または非置換されたC6〜C30の芳香族有機基を含み、前記芳香族有機基は単独で存在するか;2つ以上が互いに接合されて縮合環を形成するか;2つ以上が単結合(単一結合)、フルオレニレン基、−O−、−S−、−C(=O)−、−CH(OH)−、−S(=O)−、−Si(CH−、−(CH−(ここで、1≦p≦10)、−(CF−(ここで、1≦q≦10)、−C(CH−、−C(CF−、または−C(=O)NH−によって連結されており、
15は、それぞれの反復単位で同一であるかまたは相異なり、それぞれ独立的に置換または非置換されたC6〜C30の芳香族有機基であり、
16及びR17は、同一であるかまたは相異なり、それぞれ独立的に水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、式−OR212のエーテル基(ここで、R212はC1〜C10の脂肪族有機基である)、式−SiR213214215のシリル基(ここで、R213、R214及びR215は、同一であるかまたは相異なり、それぞれ独立的に水素原子、C1〜C10の脂肪族有機基である)、置換または非置換されたC1〜C10の脂肪族有機基、またはC6〜C20の芳香族有機基であり、
n9及びn10は、それぞれ独立的に0〜4の整数であってもよい。
【0031】
一実施形態(実施例)において、前記ポリ(アミド−イミド)ブロックコポリマーは、同一であるかまたは相異なり、それぞれ独立的に前記化学式2で表される反復単位を約1個〜約1000個含むことができる。
【0032】
前記第2セグメントは、約500g/mol〜約50,000g/molの重量平均分子量を有することができる。
【0033】
前記ポリ(アミド−イミド)ブロックコポリマーで、前記第1セグメントに含まれる全体反復単位と前記第2セグメントに含まれる全体反復単位は、約95:5〜約5:95のモル比を有することができる。
【0034】
具体的には、前記ポリ(アミド−イミド)ブロックコポリマーで、前記化学式2で表される反復単位は、下記の化学式5で表される反復単位を含むことができる。
【0035】
【化7】

【0036】
上記化学式5中、
11、R12、R13、n7及びn8に対する説明は、前記化学式2で説明したことと同様である。本実施形態(実施例)において、前記第1セグメントに含まれる全体反復単位と前記第2セグメントに含まれる全体反復単位は、約95:5〜約5:95のモル比を有することができる。
【0037】
具体的には、前記ポリ(アミド−イミド)ブロックコポリマーで、前記化学式2で表される反復単位は下記の化学式6で表される反復単位を含むことができる。
【0038】
【化8】

【0039】
上記化学式6中、
11、R12、R13、n7及びn8に対する説明は、前記化学式2で説明したことと同様である。本実施形態(実施例)において、前記第1セグメントに含まれる全体反復単位と前記第2セグメントに含まれる全体反復単位は、約95:5〜約5:95のモル比を有することができる。
【0040】
具体的には、前記ポリ(アミド−イミド)ブロックコポリマーで、前記化学式2で表される反復単位は前記化学式5及び6で表される反復単位を含むことができる。この時、前記化学式5で表される反復単位及び前記化学式6で表される反復単位は、約99:1〜約1:99のモル比で存在することができる。また、前記第1セグメントと前記第2セグメントは、約95:5〜約5:95のモル比で存在することができる。
【0041】
具体的には、前記化学式1Bで表される反復単位は下記の化学式7〜9で表される反復単位を含み、前記化学式1Cで表される反復単位は下記の化学式10〜12で表される反復単位を含み、前記化学式2で表される反復単位は下記の化学式13及び14で表される反復単位を含み、前記化学式4で表される反復単位は下記の化学式15〜17で表される反復単位を含むことができる。
【0042】
【化9】

【0043】
【化10】

【0044】
【化11】

【0045】
【化12】

【0046】
【化13】

【0047】
【化14】

【0048】
【化15】

【0049】
【化16】

【0050】
【化17】

【0051】
【化18】

【0052】
【化19】

【0053】
本発明の他の一実施形態(実施例)は、前記ポリ(アミド−イミド)ブロックコポリマーを含む成形品(article)を提供する。
【0054】
具体的には、前記成形品は、フィルム、繊維(fiber)、コーティング材または接着剤でありうる。
【0055】
前記成形品は、約380nm乃至約750nmの波長範囲で総光線透過率が約80%以上であり、約400nm波長の光に対する光線透過率が約55%以上でありうる。
【0056】
前記成形品は約35ppm/℃以下の熱膨張係数を有することができる。
【0057】
前記成形品は約3%以下のヘーズを有することができる。
【0058】
前記成形品は約3%以下の黄色度(yellowindex、YI)を有することができる。
【0059】
本発明のまた他の一実施形態(実施例)は、前記成形品を含むディスプレイ装置を提供する。
【0060】
本発明のまた他の一実施形態(実施例)は、前記ポリ(アミド−イミド)ブロックコポリマーを含むポリ(アミド−イミド)ブロックコポリマーの製造方法を提供する。
【0061】
具体的には、前記方法は、第1セグメントの前駆体を提供する段階;第2セグメントの前駆体を提供する段階;前記第1セグメントの前駆体と前記第2セグメントの前駆体を共重合する段階;及び前記第2セグメントの前駆体をイミド化して、前記ポリ(アミド−イミド)ブロックコポリマーを製造する段階;を含む。
【0062】
本発明のまた他の一実施形態(実施例)は、前記成形品を製造する方法であって、上述したポリ(アミド−イミド)ブロックコポリマーを基板上に塗布して、層を形成する段階;前記層を乾燥する段階;前記層を前記基板から剥離する段階;前記層を延伸する段階;及び前記層を熱処理する段階を含む。
【0063】
その他の本発明の実施形態(実施例)の具体的な事項は、以下の詳細な説明に含まれている。
【発明の効果】
【0064】
本発明の一実施形態(実施例)によるポリ(アミド−イミド)ブロックコポリマーは、溶媒への可溶性、加工性及び光学的特性に優れており、熱膨張係数を低めることができる第1セグメントと、耐熱性及び機械的強度が優秀で、成形品の製造時に耐溶剤性に優れ、延伸の時、結晶生成を抑制できる第2セグメントとを含むことによって、これを含む成形品の光学的特性、例えば、透明性と、耐熱性、機械的強度及び柔軟性を改善することができる。
【図面の簡単な説明】
【0065】
【図1】一実施形態(実施例)による液晶表示装置の断面図である。
【図2】一実施形態(実施例)による有機発光ダイオードの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0066】
以下、本発明の実施形態(実施例)について詳細に説明する。ただし、これは例示として提示されるもので、これによって本発明が制限されることではなく、本発明は後述する請求項の範疇によって定義される。
【0067】
本明細書で特別な言及がない限り、「置換」乃至「置換された」とは、本発明の作用基のうちの1つ以上の水素原子が、ハロゲン原子(F、Br、ClまたはI)、ヒドロキシ基、ニトロ基、シアノ基、アミノ基(NH、NH(R)またはN(R)(R)であり、ここで、R、R及びRは同一であるかまたは相異なり、それぞれ独立的にC1〜C10アルキル基である)、アジド基、アミジノ基、ヒドラジン基、ヒドラゾン基、カルボキシル基、チオール基、スルホニル基、チオシアノ基、C1〜C6のエステル基、ケトン基、置換または非置換されたC1〜C12のアルキル基、置換または非置換されたC1〜C2のハロアルキル基、置換または非置換されたC3〜C12の脂環族有機基、置換または非置換されたC6〜C12のアリール基、置換または非置換されたC2〜C12のアルケニル基、置換または非置換されたC2〜C12のアルキニル基、置換または非置換されたC3〜C12のヘテロアリール基、或いは置換または非置換されたC4〜C12のヘテロ環基を含む、前記ポリ(アミド−イミド)ブロックコポリマーの製造または使用に深刻に否定的な影響を及ばない1種以上(例えば、1、2、3、4、5、6、またはそれ以上)の置換基に置換されたことを意味し、前記これら置換基は、互いに連結されて環を形成することもできる。
【0068】
本明細書で特別な言及がない限り、「アルキル基」とは、特定数の炭素原子を有する直鎖または分枝された飽和脂肪族炭化水素であって、C1〜C30のアルキル基、具体的には、C1〜C15のアルキル基を意味し、これらの非制限的な例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、3−メチルブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、及びsec−ペンチル基が含まれる。
【0069】
本明細書で使用されたように、「シクロアルキル基」とは、全ての環元素が炭素である1つ以上の環を含む基であって、前記環は飽和した基である。1つ以上の環が存在することができ、追加の環は、独立的に、芳香族であるか、飽和するか或いは部分的に不飽和するか、または縮合することができ、ペンダント(例えば、単結合(単一結合)によって連結された多重環)、スピロ環、架橋されたもの、またはこれらの組み合わせとすることができる。非制限的な例として、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、及びアダマンチル基を含む。炭素原子の数が特定される時、C3〜C30のシクロアルキル基を含み、具体的には、C3〜C18のシクロアルキル基を含み、前記炭素原子の数は1つ以上の環に存在する環構成要素の数を意味する。
【0070】
本明細書で使用されたように、「シクロアルケニル基」は、1つ以上の環を含み、前記環に1つ以上の炭素−炭素二重結合を有することによって、1つの環が部分的に飽和し、前記環の構成元素は全て炭素の基を意味する。前記基は、特定数の炭素原子を有し、前記アルケニルの原子価を超えない範囲で、少なくとも1つ以上の、選択的に架橋されるか、選択的に1つ以上の置換基によって置換される原子価を有する。2つ以上の環が存在することもでき、任意の付加的な環は、独立的に、芳香族であるか、飽和するか或いは部分的に不飽和するか、または縮合することができ、ペンダント(例えば、単結合(単一結合)によって連結された多重環)、スピロ環、架橋されたもの、またはこれらの組み合わせとすることができる。非制限的な例として、シクロプロペニル基、シクロブテニル基、シクロペンテニル基、シクロヘキセニル基、シクロヘプテニル基、及びシクロオクテニル基を含むことができる。
【0071】
本明細書で使用されたように、「シクロアルキニル基」は、1つ以上の環を含み、前記環に1つ以上の炭素−炭素三重結合を含むことによって、1つの環が部分的に飽和し、前記環の全ての構成元素は炭素の基を意味する。前記基は、特定数の炭素原子を有し、前記アルキニル基の原子価を超えない範囲で、少なくとも1つ以上の、選択的に架橋されるか、選択的に1つ以上の置換基によって置換される原子価を有する。2つ以上の環が存在することもでき、任意の付加的な環は、独立的に、芳香族であるか、飽和するか或いは部分的に不飽和するか、または縮合することができ、ペンダント(例えば、単結合(単一結合)によって連結された多重環)、スピロ環、架橋されたもの、またはこれらの組み合わせとすることができる。非制限的な例として、シクロプロピニル基、シクロブチニル基、シクロペンチニル基、シクロヘキシニル基、シクロヘプチニル基、及びシクロオクチニル基を含むことができる。
【0072】
本明細書で使用されたように、「シクロアルキレン基」は、1つ以上の環を含み、前記全ての環の構成元素は炭素元素である安定した基を意味し、従って、1つの環は飽和しており、前記基は特定数の炭素原子を有し、前記アルキレン基の原子価を超えない範囲で、シクロアルキル基の1つ以上の環から少なくとも2つ以上の水素原子の除去によって形成され、選択的に架橋されるか、選択的に1つ以上の置換基によって置換される、2つ以上の原子価を有する。2つ以上の環が存在することもでき、任意の付加的な環は、独立的に、芳香族であるか、飽和するか或いは部分的に不飽和するか、または縮合することができ、ペンダント(例えば、単結合(単一結合)によって連結された多重環)、スピロ環、架橋されたもの、またはこれらの組み合わせとすることができる。非制限的な例として、シクロプロピレン基、シクロブチレン基、シクロペンチレン基、シクロヘキシレン基、シクロヘプチレン基、シクロオクチレン基、及びアダマンチレン基を含むことができる。
【0073】
本明細書で使用されたように、「シクロアルケニレン基」は、1つ以上の環を含み、前記環に1つ以上の炭素−炭素二重結合を有し、従って、1つの環は部分的に飽和している安定した脂肪族5〜15員の単環式または多環式基を意味し、ここで全ての環の構成元素は炭素であり、前記基は特定数の炭素原子を有し、前記アルケニレン基の原子価を超えない範囲で、選択的に架橋されるか、選択的に1つ以上の置換基によって置換される、2つ以上の原子価を有する。2つ以上の環が存在することもでき、任意の付加的な環は、独立的に、芳香族であるか、飽和するか或いは部分的に不飽和するか、または縮合することができ、ペンダント(例えば、単結合(単一結合)によって連結された多重環)、スピロ環、架橋されたもの、またはこれらの組み合わせとすることができる。他の言及がない限り、シクロアルケニレン基は、安定した構造が得られる前提下で、任意の好ましい炭素原子に結合できる。シクロアルケニレン基が置換されれば、これは任意の好ましい炭素原子で成ることができ、これも安定した構造が得られることを前提とする。非制限的な例として、シクロペンテニレン基、シクロヘキセニレン基、シクロヘプテニレン基、シクロオクテニレン基、シクロノネニレン基、シクロデセニレン基、ノルボネニレン基、2−メチルシクロペンテニレン基、及び2−メチルシクロオクテニレン基を含むことができる。
【0074】
本明細書で使用されたように、「シクロアルキニレン基」は、1つ以上の環を含み、前記環に1つ以上の炭素−炭素三重結合を有し、従って、1つの環は部分的に飽和している安定した脂肪族8〜15員の単環式または多環式基を意味し、ここで全ての環の構成元素は炭素であり、前記基は特定数の炭素原子を有し、前記アルキニレン基の原子価を超えない範囲で、選択的に架橋されるか、選択的に1つ以上の置換基によって置換される、2つ以上の原子価を有する。2つ以上の環が存在することもでき、任意の付加的な環は、独立的に、芳香族であるか、飽和するか或いは部分的に不飽和するか、または縮合することができ、ペンダント(例えば、単結合(単一結合)によって連結された多重環)、スピロ環、架橋されたもの、またはこれらの組み合わせとすることができる。他の言及がない限り、シクロアルキニレン基は、安定した構造が得られる前提下で、任意の好ましい炭素原子に結合できる。シクロアルキニレン基が置換されれば、これは任意の好ましい炭素原子で成ることができ、これも安定した構造が得られることを前提とする。シクロアルキニレン基は、8乃至10員の単環式、または12乃至15員の二環式基を含む。非制限的な例として、シクロオクチニレン基、シクロノニニレン基、シクロデシニレン基、及び2−メチルシクロオクチニレン基などを含むことができる。
【0075】
本明細書で使用されたように、「アルコキシ基」とは、酸素を経由して連結された前記定義した通りのアルキル基(即ち、−O−アルキル)を意味する。アルコキシ基は、C1〜C30アルコキシ基を含み、具体的には、C1〜C18のアルコキシ基を含む。非制限的な例としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソブチルオキシ基、sec−ブチルオキシ基、ペンチルオキシ基、イソ−アミルオキシ基、及びヘキシルオキシ基を含む。
【0076】
本明細書で使用されたように、「エステル基」とは、式−O(C=O)Rまたは式−(C=O)OR(ここで、RはC1〜C28の芳香族有機基または脂肪族有機基である)を有する基を意味する。エステル基はC2〜C30のエステル基、具体的には、C2〜C18のエステル基を含む。
【0077】
本明細書で使用されたように、「ケトン基」とは、C2〜C30のケトン基を意味し、具体的には、C2〜C18のケトン基を意味する。ケトン基は表示された数の炭素原子を含み、ケトン基の炭素は前記炭素原子の数に含まれる。例えば、C2のケトン基は、式CH(C=O)−を有するアセチル基である。
【0078】
本明細書で使用されたように、「アリール基」とは、1つ以上の環を含み、全ての環の構成元素が炭素であり、少なくとも1つの環が芳香族であるサイクリック基を意味する。前記基は特定数の炭素原子を含み、前記アリール基の原子価を超えない範囲で、選択的に1つ以上の置換体で置換できる少なくとも1つの原子価を有する。アリール基はC6〜C30アリール基、具体的には、C6〜C18アリール基を含む。2つ以上の環が存在することもでき、任意の付加的な環は、独立的に、芳香族であるか、飽和するか或いは部分的に不飽和するか、または縮合することができ、ペンダント(例えば、単結合(単一結合)によって連結された多重環)、スピロ環、架橋されたもの、またはこれらの組み合わせとすることができる。非制限的な例として、1−ナフチル基と2−ナフチル基、テトラヒドロナフチル基、及びビフェニル基を含むフェニル基、ナフチル基などを含むことができる。
【0079】
本明細書で使用されたように、「アリールオキシ基」とは、酸素を経由して結合された、上記で定義した通りのアリール基(即ち−O−アリーレン)を意味する。アリールオキシ基はC6〜C30のアリールオキシ基、具体的にはC6〜C18のアリールオキシ基を含む。非制限的な例として、フェノキシ基、ナフチルオキシ基、及びテトラヒドロナフチルオキシ基を含む。
【0080】
本明細書で使用されたように、「アルケニル基」は、少なくとも1つの炭素−炭素二重結合を有し、特定数の炭素原子を有して、少なくとも1つの、選択的に1つ以上の置換体によって置換できる原子価を有する直鎖または分枝鎖の炭化水素を意味する。アルケニル基はC2〜C30のアルケニル基を含み、具体的には、C2〜C18のアルケニル基を含む。非制限的な例としては、エテニル基、n−プロペニル基、イソプロペニル基、n−ブテニル基、3−メチルブテニル基、t−ブテニル基、n−ペンテニル基、及びsec−ペンテニル基を含む。
【0081】
本明細書で使用されたように、「アルキニル基」は、少なくとも1つの炭素−炭素三重結合を有し、特定数の炭素原子を有して、少なくとも1つの、選択的に1つ以上の置換体によって置換できる原子価を有する直鎖または分枝鎖の炭化水素を意味する。アルキニル基はC2〜C30アルキニル基を含み、具体的には、C2〜C18アルキニル基を含む。非制限的な例としては、エチニル、n−プロピニル、イソプロピニル、n−ブチニル、3−メチルブチニル、t−ブチニル、n−ペンチニル、及びsec−ペンチニルを含む。
【0082】
本明細書で使用されたように、「アルキレン基」とは、特定数の炭素原子を有して、選択的に1つ以上の置換体によって置換できる、少なくとも2つの原子価を有する直鎖または分枝鎖の炭化水素基を意味する。アルキレン基は、C1〜C30のアルキレン基、具体的には、C1〜C18のアルキレン基を含む。非制限的な例としては、メチレン基(−CH−)、エチレン基(−CHCH−)、及びプロピレン基(−(CH−)を含む。
【0083】
本明細書で使用されたように、「アルケニレン基」は、少なくとも1つの炭素−炭素二重結合を有し、特定数の炭素原子を有して、選択的に1つ以上の置換体によって置換できる2つ以上の原子価を有する直鎖または分枝鎖の炭化水素を意味する。アルケニレン基はC2〜C30のアルケニレン基、具体的には、C2〜C18のアルケニレン基を含む。非制限的な例としては、エテニレン基、n−プロペニレン基、イソプロペニレン基、n−ブテニレン基、3−メチルブテニレン基、t−ブテニレン基、n−ペンテニレン基、及びsec−ペンテニレン基を含む。
【0084】
本明細書で使用されたように、「アルキニレン基」は、少なくとも1つの不飽和炭素−炭素結合を有し、そのうちの一つ以上は三重結合であり、特定数の炭素原子を有して、選択的に1つ以上の置換体によって置換できる2つ以上の原子価を有する直鎖または分枝鎖の炭化水素を意味する。アルキニレン基は、C2〜C30のアルキニレン基、具体的には、C2〜C18のアルキニレン基を含む。非制限的な例としては、エチニレン基、n−プロピニレン基、イソプロピニレン基、n−ブチニレン基、3−メチルブチニレン基、t−ブチニレン基、n−ペンチニレン基、及びsec−ペンチニレン基を含む。
【0085】
本明細書で使用されたように、「アリーレン基」とは、1つ以上の環を含み、前記全ての環の構成元素は炭素であり、1つ以上の環は芳香族であり、前記基は特定数の炭素原子を有し、前記基は1つ以上の芳香族炭化水素環から2つの水素原子の除去によって形成される2つ以上の原子価を有するが、前記水素原子は同一または相異なる環(好ましくは、相異なる環)から除去でき、前記原子価は、前記アリール基の原子価を超えない範囲で、少なくとも1つ以上の置換体によって選択的に置換できる。2つ以上の環が存在することもでき、任意の付加的な環は、独立的に、芳香族であるか、飽和するか或いは部分的に不飽和するか、または縮合することができ、ペンダント(例えば、単結合(単一結合)によって連結された多重環)、スピロ環、架橋されたもの、またはこれらの組み合わせとすることができる。アリーレン基はC6〜C30のアリーレン基を含み、具体的には、C6〜C18のアリーレン基を含む。非制限的な例としては、1−ナフチレン基及び2−ナフチレン基、テトラヒドロナフチレン基を含むナフチレン基とビフェニレン基を含むフェニレン基を含むことができる。
【0086】
本明細書で使用されたように、接頭語「ヘテロ」は、特定基の1つ以上の炭素原子に共有的に結合された一つ以上のヘテロ原子を含む基または化合物を意味する。各ヘテロ原子は、独立的に、窒素(N)、酸素(O)、硫黄(S)、リン(P)、及びケイ素(Si)から選択できる。
【0087】
本明細書で使用されたように、「ヘテロアリール基」としては、上記ヘテロ原子を含むアリール基である。ヘテロアリール基は、置換または非置換されたC3〜C12のヘテロアリール基を含む。非制限的な例としては、フリル基、チエニル基、ピロリル基、オキサゾリル基、ピリジル基、キノリニル基、及びカルバゾリル基などを含むことができる。
【0088】
本明細書で使用されたように、「電子吸引基」としては、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、C1〜C2のハロアルキル基、C1〜C6のアルカノイル基、及びC1〜C6のエステル基などを含むことができる。
【0089】
本明細書で使用されたように、「ハロアルキル基」とは、1つ以上の水素原子が1つ以上のハロゲン原子、一般には最大許容可能な数のハロゲン原子に置換された、上記で定義した通りのアルキル基を意味する。非制限的な例として、トリフルオロメチル基、ジフルオロメチル基、2−フルオロエチル基、及びペンタフルオロエチル基を含む。
【0090】
本明細書で使用されたように、「アルカノイル基」は、ケト(カルボニル)(−(C=O)−)結合によって結合された、上記で定義した通りのアルキル基を意味する。アルカノイル基は表示された炭素原子を有し、ケト基(カルボニル基)の炭素原子も炭素原子数に含まれる。例えば、C2のアルカノイル基は式CH(C=O)−を有するアセチル基である。
【0091】
また、「脂肪族有機基」とは、それぞれ上記で定義された通りの、C1〜C30のアルキル基、C2〜C30のアルケニル基、C2〜C30のアルキニル基、C1〜C30のアルキレン基、C2〜C30のアルケニレン基、またはC2〜C30のアルキニレン基を意味し、具体的には、C1〜C15のアルキル基、C2〜C15のアルケニル基、C2〜C15のアルキニル基、C1〜C15のアルキレン基、C2〜C15のアルケニレン基、またはC2〜C15のアルキニレン基を意味する。
【0092】
本明細書で使用されたように、「脂環族有機基」とは、それぞれ上記で定義された通りの、C3〜C30のシクロアルキル基、C3〜C30のシクロアルケニル基、C3〜C30のシクロアルキニル基、C3〜C30のシクロアルキレン基、C3〜C30のシクロアルケニレン基、またはC3〜C30のシクロアルキニレン基を意味し、具体的には、C3〜C15のシクロアルキル基、C3〜C15のシクロアルケニル基、C3〜C15のシクロアルキニル基、C3〜C15のシクロアルキレン基、C3〜C15のシクロアルケニレン基、またはC3〜C15のシクロアルキニレン基を意味する。
【0093】
本明細書で使用されたように、「芳香族有機基」とは、それぞれ上記で定義された通りの、C6〜C30のアリール基またはC6〜C30のアリーレン基を意味し、具体的には、C6〜C16のアリール基またはC6〜C16のアリーレン基を意味する。
【0094】
本明細書で使用されたように、「ヘテロ環基」とは、O、S、N、P、Si及びこれらの組み合わせからなる群よりそれぞれ独立的に選択されるヘテロ原子を、1つの環または多数の環内に環の構成元素として1個〜3個含有するC2〜C30のシクロアルキル基、C2〜C30のシクロアルキレン基、C2〜C30のシクロアルケニル基、C2〜C30のシクロアルケニレン基、C2〜C30のシクロアルキニル基、C2〜C30のシクロアルキニレン基、C2〜C30のヘテロアリール基、またはC2〜C30のヘテロアリーレン基を意味し、具体的には、O、S、N、P、Si及びこれらの組み合わせからなる群よりそれぞれ独立的に選択されるヘテロ原子を、少なくとも1つの環内に1個〜3個含有する、それぞれ上記で定義した通りの、C2〜C15のシクロアルキル基、C2〜C15のシクロアルキレン基、C2〜C15のシクロアルケニル基、C2〜C15のシクロアルケニレン基、C2〜C15のシクロアルキニル基、C2〜C15のシクロアルキニレン基、C2〜C15のヘテロアリール基、またはC2〜C15のヘテロアリーレン基を意味する。多数の環が存在する場合、それぞれの環は独立的に芳香族であるか、飽和するか或いは部分的に不飽和するか、または多数の環が縮合することができ、ペンダント(例えば、単結合(単一結合)によって連結された多重環)、スピロ環、架橋されたもの、またはこれらの組み合わせとすることができる。ヘテロシクロアルキル基は、ヘテロ原子の環元素を含む、1つ以上の非芳香族環を含む。芳香族及び/または炭素環は、少なくとも1つの環が飽和するか或いは部分的に不飽和し、かつ、ヘテロ原子の環元素を含むという前提下で、またヘテロシクロアルキル内に存在することも可能である。ヘテロアリール基は、ヘテロ原子の環元素を含む、1つ以上の芳香族環を含む。非芳香族及び/または炭素環は、また、少なくとも1つの環が芳香族であり、かつ、ヘテロ原子の環構成元素を含むという前提下で、ヘテロアリール基内に存在することも可能である。
【0095】
本明細書で特別な言及がない限り、「接触」とは、例えば、接触した化合物の反応、または共重合を許容する混合を含む。
【0096】
また、化学式において、「*」は、同一であるか相異なる原子、または化学式と連結される部分を意味する。
【0097】
本発明の一実施形態(実施例)は、下記の化学式1Aで表される反復単位、下記の化学式1Bで表される反復単位、下記の化学式1Cで表される反復単位、またはこれらの組み合わせを含む第1セグメント(segment);及び下記の化学式2で表される反復単位を含む第2セグメントを含むポリ(アミド−イミド)ブロックコポリマーを提供する。
【0098】
【化20】

【0099】
【化21】

【0100】
【化22】

【0101】
【化23】

【0102】
化学式1Aにおいて、各Rは、それぞれの反復単位で同一であるかまたは相異なることができ、それぞれは独立的に置換または非置換されたC3〜C30の脂肪族有機基、或いは置換または非置換されたC13〜C20のフルオレニレン基でありうる。
【0103】
一実施形態(実施例)において、Rは、下記の化学式3で表される:
【0104】
【化24】

【0105】
上記化学式3において、
101及びR102は、同一であるかまたは相異なることができ、それぞれ独立的に水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、式−OR208(ここで、R208は、C1〜C10の脂肪族有機基である)のエテル基、式−SiR209210211(ここで、R209、R210及びR211は、同一であるかまたは相異なることができ、それぞれは独立的に水素原子、またはC1〜C10の脂肪族有機基である)のシリル基、置換または非置換されたC1〜C10の脂肪族有機基、またはC6〜C20の芳香族有機基である。一実施形態(実施例)において、R101及びR102は、同一であるかまたは相異なり、それぞれは独立的に水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、C1〜C10のアルキル基、またはC6〜C20のアリール基である。
【0106】
103は、各反復単位で同一であるかまたは相異なることができ、それぞれは独立的に結合、置換または非置換されたC1〜C20の脂肪族有機基、或いは置換または非置換されたC6〜C30芳香族有機基でありうる。一実施形態(実施例)において、R103は、各反復単位で同一であるかまたは相異なることができ、それぞれは独立的に結合、C1〜C20のアルキレン基、またはC6〜C30のアリーレン基でありうる。
【0107】
各m及びmは、独立的に0〜4の整数でありうる。一実施形態(実施例)において、Rは、次の通りである:
【0108】
【化25】

【0109】
各Rは、各反復単位で同一であるかまたは相異なることができ、それぞれは独立的に置換または非置換されたC6〜C30芳香族有機基でありうる。具体的には、Rは、フェニレン基、ナフチレン基、ビフェニレン基、トリフェニレン基、またはC1〜C2のハロアルキル置換されたC1〜C10のアルキレン基によって接合された2つのC6〜C20のアリーレン基を含む多環システムであって、それぞれは、水素原子、重水素原子、ハロゲン原子、C1〜C6のアルカノイル基、C1〜C10のアルキル基、及びC6〜C20のアリール基から独立的に選択される0、1、またはそれ以上の置換体によって選択的に置換できる。特に、Rは、ナフチル、ビフェニル、またはトリフェニルによって選択的に置換されたフェニレン基でありうる。
【0110】
一実施形態(実施例)において、Rは、各反復単位で同一であるかまたは相異なることができ、それぞれは独立的に、下記の化学式で表することができるが、これに限定されることではない:
【0111】
【化26】

【0112】
上記の化学式において、R18〜R29は、同一であるかまたは相異なり、それぞれは独立的に水素原子、重水素原子、ハロゲン原子、置換または非置換されたC1〜C10の脂肪族有機基、或いは置換または非置換されたC6〜C20の芳香族有機基であり、またはC1〜C2のハロアルキル基であり、n11及びn14〜n20は、それぞれ独立的に0〜4の整数であり、n12及びn13は、それぞれ独立的に0〜3の整数である。
【0113】
一実施形態(実施例)において、前記R18〜R29は、同一であるかまたは相異なり、それぞれは独立的に水素原子、ハロゲン原子、置換または非置換されたC1〜C10のアルキル基、或いは置換または非置換されたC6〜C20のアリール基であり、またはC1〜C2のハロアルキル基である。
【0114】
具体的に、Rは、同一であるかまたは相異なることができ、それぞれは下記の化学式で表することができるが、これに限定されることではない。
【0115】
【化27】

【0116】
【化28】

【0117】
上記化学式1B中、各Rは、それぞれの反復単位で同一であるかまたは相異なることができ、それぞれ独立的に単結合(単一結合)、置換または非置換されたC3〜C30の脂肪族有機基、置換または非置換されたC3〜C30の脂環族有機基、置換または非置換されたC6〜C30の芳香族有機基、置換または非置換されたC2〜C30のヘテロ環基、或いは置換または非置換されたC13〜C20のフルオレニレン基、−O−、−S−、−S(=O)−、または−C(=O)−でありうる。具体的に、Rは、置換または非置換されたC3〜C20の脂環基(脂環族有機基)、或いは置換または非置換されたC2〜C15の複素環基(ヘテロ環基)、或いは置換または非置換されたC13〜C20のフルオレニレン基でありうる。さらに具体的には、Rは、置換または非置換されたC3〜C18のシクロアルキレン基、選択的に架橋されるか、及び/または選択的にオキソ基によって置換されたC3〜C18のシクロアルケニレン基、置換または非置換されたC2〜C15のヘテロシクロアルケニレン基、或いは置換または非置換されたC13〜C20のフルオレニレン基でありうる。
【0118】
一実施形態(実施例)において、Rは、各反復単位内で同一であるかまたは相異なり、それぞれ独立的に単結合(単一結合)、置換または非置換されたC3〜C30のアルキレン基、置換または非置換されたC3〜C30のシクロアルキレン基、置換または非置換されたC6〜C30のアリーレン基、置換または非置換されたC13〜C20のフルオレニレン基、−O−、−S−、−S(=O)、または−C(=O)−である。具体的には、Rはシクロヘキシレン基またはフルオレニレン基でありうる。
【0119】
一実施形態(実施例)において、Rは、各反復単位内で同一であるかまたは相異なり、それぞれは独立的に下記の化学式で表することができるが、これに限定されることではない:
【0120】
【化29】

【0121】
化学式1B中、Rは、上記で定義した通りである。
【0122】
各R及びRは、同一であるかまたは相異なることができ、それぞれ独立的に水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、エーテル基(−OR200、ここで、R200はC1〜C10の脂肪族有機基である)、シリル基(−SiR201202203、ここで、R201、R202及びR203は同一であるかまたは相異なり、それぞれ独立的に水素原子、C1〜C10の脂肪族有機基である)、置換または非置換されたC1〜C10の脂肪族有機基、またはC6〜C20の芳香族有機基でありうる。一実施形態(実施例)において、R及びRは、それぞれ水素原子または−CFでありうる。
【0123】
n1及びn2は、それぞれ独立的に0〜4の整数でありえ、具体的には1〜3、さらに具体的には2でありうる。
【0124】
【化30】

【0125】
上記化学式1C中、Rは、それぞれの反復単位で同一であるかまたは相異なることができ、それぞれ独立的に置換または非置換されたC6〜C30の芳香族有機基でありうる。
【0126】
一実施形態(実施例)では、Rは、フェニレン基、ナフチレン基、ビフェニレン基、トリフェニレン基、またはC1〜C2のハロアルキル置換されたC1〜C10のアルキレン基によって接合された2つのC6〜C20のアリーレン基を含む多環システムであって、それぞれは、水素原子、重水素原子、ハロゲン原子、C1〜C6のアルカノイル基、C1〜C10のアルキル基、及びC6〜C20のアリール基から独立的に選択される0、1、またはそれ以上の置換体によって選択的に置換される。特に、Rは、フッ素原子、ナフチル、ビフェニル、またはトリフェニルによって選択的に置換されたフェニレン基でありうる。
一実施形態(実施例)において、Rは、それぞれの反復単位内で同一であるかまたは相異なり、それぞれは独立的に、下記の化学式で表することができるが、これに限定されることではない:
【0127】
【化31】

【0128】
上記の化学式において、R18〜R29は、同一であるかまたは相異なり、それぞれは独立的に水素原子、重水素原子、ハロゲン原子、置換または非置換されたC1〜C10の脂肪族有機基、或いは置換または非置換されたC6〜C20の芳香族有機基であり、またはC1〜C2のハロアルキル基であり、n11及びn14〜n20は、それぞれ独立的に0〜4の整数であり、n12及びn13は、それぞれ独立的に0〜3の整数である。
【0129】
一実施形態(実施例)において、前記R18〜R29は、同一であるかまたは相異なり、それぞれは独立的に水素原子、ハロゲン原子、置換または非置換されたC1〜C10のアルキル基、或いは置換または非置換されたC6〜C20のアリール基であり、またはC1〜C2のハロアルキル基である。
【0130】
及びRは、それぞれ同一であるかまたは相異なることができ、それぞれ独立的に電子吸引基(electron withdrawing group)でありうる。具体的に、R及びRは、同一であるかまたは相異なることができ、それぞれ独立的にハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、C1〜C2のハロアルキル基、C1〜C6のアルカノイル基、またはC1〜C6のエステル基でありうる。一実施形態(実施例)において、R及びRは、同一であるかまたは相異なることができ、それぞれ独立的に−CF、−CCl、−CBr、−CI、−F、−Cl、−Br、−I、−NO、−CN、−COCHまたは−COでありうるが、これに限定されることではない。
【0131】
及びRは、同一であるかまたは相異なることができ、それぞれ独立的に水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、エーテル基(−OR204、ここで、R204はC1〜C10の脂肪族有機基である)、シリル基(−SiR205206207、ここで、R205、R206及びR207は、同一であるかまたは相異なることができ、それぞれ独立的に水素原子、C1〜C10の脂肪族有機基である)、置換または非置換されたC1〜C10の脂肪族有機基、またはC6〜C20の芳香族有機基でありうる。一実施形態(実施例)では、R及びRは、それぞれ水素原子または−CFである。
【0132】
n3は1〜4の整数でありえ、n5は0〜4の整数でありえ、n3+n5は1〜4の整数でありえ、n4は1〜4の整数でありえ、n6は0〜4の整数でありえ、n4+n6は1〜4の整数でありうる。
【0133】
前記化学式1Aで表される反復単位、前記化学式1Bで表される反復単位、及び前記化学式1Cで表される反復単位、またはこれらの組み合わせを含む第1セグメントはアミドブロックであって、溶媒への可溶性、加工性、柔軟性及び光学的特性に優れており、熱膨張係数を低くすることができる。そのために前記第1セグメントを含むポリ(アミド−イミド)ブロックコポリマーは、優れた光学的特性、例えば、透明性を有することができ、優れた加工性及び柔軟性と、低い熱膨張係数を有することができる。
【0134】
前記第ポリ(アミド−イミド)ブロックコポリマーは、同一であるかまたは相異なり、それぞれ独立的に前記化学式1Aで表される反復単位、前記化学式1Bで表される反復単位、前記化学式1Cで表される反復単位、またはこれらの組み合わせを約1個〜約1000個含むことができる。前記第1セグメントがこのようなサイズのブロックとして含まれる場合、これを含むポリ(アミド−イミド)ブロックコポリマーの光学的特性、加工性及び柔軟性を効果的に改善することができる。具体的には、前記第1セグメントは、同一であるかまたは相異なり、それぞれ独立的に前記化学式1Aで表される反復単位、前記化学式1Bで表される反復単位、前記化学式1Cで表される反復単位、またはこれらの組み合わせを約1個〜約100個、さらに具体的には、約1個〜約20個含むことができる。
【0135】
前記第1セグメントは、約500g/mol乃至約50,000g/molの重量平均分子量を有することができる。前記第1セグメントの重量平均分子量がこの範囲内である場合、これを含むポリ(アミド−イミド)ブロックコポリマーの光学的特性、加工性及び柔軟性を効果的に改善することができる。具体的には、前記第1セグメントは、約5,000g/mol〜約30,000g/molの重量平均分子量を有することがあり、具体的に、前記第1セグメントは約7500g/mol乃至約25,000g/molの重量平均分子量を有することができる。
【0136】
【化32】

【0137】
上記化学式2中、R10は、それぞれの反復単位で同一であるかまたは相異なることができ、それぞれ独立的に単結合(単一結合)、置換または非置換されたC1〜C30脂肪族有機基、置換または非置換されたC3〜C30の脂環族有機基、置換または非置換されたC6〜C30の芳香族有機基、或いは置換または非置換されたC2〜C30のヘテロ環基、−O−、−S−、−S(=O)−、または−C(=O)−であり、具体的には、単結合(単一結合)、−S(=O)−、−C(=O)−、或いは置換または非置換されたC1〜C10の脂肪族有機基でありえ、さらに具体的には、単結合(単一結合)または−C(CF−でありうる。
【0138】
各R11は、それぞれの反復単位で同一であるかまたは相異なることができ、それぞれ独立的に置換または非置換されたC1〜C30の脂肪族有機基、置換または非置換されたC3〜C30の脂環族有機基、置換または非置換されたC6〜C30の芳香族有機基でありえ、前記芳香族有機基は単独で存在するか;2つ以上が互いに接合されて縮合環を形成するか;2つ以上が単結合(単一結合)、置換または非置換されたC13〜C20フルオレニレン基、−O−、−S−、−C(=O)−、−CH(OH)−、−S(=O)−、−Si(CH−、−(CH−(ここで、pは、1≦p≦10)、−(CF−(ここで、qは、1≦q≦10)、−C(CH−、−C(CF−、または−C(=O)NH−によって連結されており、具体的には、前記芳香族有機基の少なくとも1つの水素は電子吸引基に置換されていてもよい。この時、電子吸引基に対する説明は上述した通りである。
【0139】
一実施形態(実施例)において、R11は、それぞれの反復単位で同一であるかまたは相異なり、それぞれは独立的に置換または非置換されたC1〜C30のアルキレン基、置換または非置換されたC3〜C30のシクロアルキレン基、置換または非置換されたC6〜C30のアリーレン基、置換または非置換されたC13〜C20のフルオレニレン基、−O−、−S−、−C(=O)−、−CH(OH)−、−S(=O)−、−Si(CH−、−(CH−(ここで、pは、1≦p≦10)、−(CF−(ここで、qは、1≦q≦10)、−C(CH−、−C(CF−、または−C(=O)NH−である。
【0140】
各R12及びR13は、同一であるかまたは相異なることができ、それぞれ独立的に水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、エーテル基(−OR208、ここで、R208はC1〜C10の脂肪族有機基である)、シリル基(−SiR209210211、ここで、R209、R210及びR211は、同一であるかまたは相異なることができ、それぞれ独立的に水素原子、C1〜C10の脂肪族有機基である)、置換または非置換されたC1〜C10の脂肪族有機基、置換または非置換されたC3〜C30の脂環族有機基、またはC6〜C20の芳香族有機基である。
【0141】
一実施形態(実施例)において、R12及びR13は、同一であるかまたは相異なり、それぞれは独立的に水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、置換または非置換されたC1〜C10のアルキル基、置換または非置換されたC3〜C15のシクロアルキル基、またはC6〜C20のアリール基である。
【0142】
n7及びn8は、それぞれ独立的に0〜3の整数でありうる。
【0143】
前記化学式2で表される反復単位を含む第2セグメントはイミドブロックであって、耐熱性及び機械的強度が優れており、ポリ(アミド−イミド)ブロックコポリマーを含む成形品の製造時に耐溶剤性が優秀で、延伸の時、結晶生成を抑制することができる。そのために、前記第2セグメントを含むポリ(アミド−イミド)ブロックコポリマーは、優れた熱的特性及び機械的強度を有することができる。
【0144】
前記ポリ(アミド−イミド)ブロックコポリマーは、同一であるかまたは相異なり、それぞれ独立的に前記化学式2で表される反復単位を約1個〜約1000個含むことができる。前記第2セグメントがこのようなサイズのブロックとして含まれる場合、これを含むポリ(アミド−イミド)ブロックコポリマーの熱的特性及び機械的強度を効果的に改善するだけでなく、光学的特性も改善することができる。具体的には、前記第2セグメントは、同一であるかまたは相異なり、それぞれ独立的に前記化学式2で表される反復単位を1個〜100個、さらに具体的には、化学式2で表される反復単位を約1個〜約20個含むことができる。
【0145】
前記第2セグメントは、約500g/mol〜約50,000g/molの重量平均分子量を有することができる。前記第2セグメントの重量平均分子量がこの範囲内である場合、これを含むポリ(アミド−イミド)ブロックコポリマーの熱的特性及び機械的強度を効果的に改善するだけでなく、光学的特性も改善することができる。具体的には、前記第2セグメントは約5,000g/mol〜約30,000g/molの重量平均分子量を有することができる。さらに具体的には、前記第2セグメントの前駆体は、約12,500500g/mol〜約30,000g/molの重量平均分子量を有することができる。
【0146】
一方、前記第1セグメントは、下記の化学式4で表される反復単位をさらに含むことができる。
【0147】
【化33】

【0148】
上記化学式4中、
14は、それぞれの反復単位で同一であるかまたは相異なり、それぞれ独立的に、−O−、−S−、−C(=O)−、−CH(OH)−、−S(=O)−、−Si(CH−、−(CH−(ここで、pは、1≦p≦10)、−(CF−(ここで、qは、1≦q≦10)、−C(CH−、−C(CF−、または−C(=O)NH−、或いは置換または非置換されたC6〜C30の芳香族有機基を含み、前記芳香族有機基は単独で存在するか;2つ以上が互いに接合されて縮合環を形成するか;2つ以上が単結合(単一結合)、フルオレニレン基、−O−、−S−、−C(=O)−、−CH(OH)−、−S(=O)−、−Si(CH−、−(CH−(ここで、pは、1≦p≦10)、−(CF−(ここで、qは、1≦q≦10)、−C(CH−、−C(CF−、または−C(=O)NH−によって連結されており、具体的には、S(=O)でありうる。
【0149】
一実施形態(実施例)において、R14は、単結合(単一結合)、置換または非置換されたC3〜C30のシクロアルキレン基、置換または非置換されたC6〜C30のアリーレン基、置換または非置換されたC13〜C20のフルオレニレン基、−O−、−S−、−S(=O)、または−C(=O)−である。
【0150】
各R15は、それぞれの反復単位で同一であるかまたは相異なり、それぞれ独立的に置換または非置換されたC6〜C30の芳香族有機基であり、具体的には、フェニレン基またはビフェニレン基でありうる。また、R15は、ナフチレン基、トリフェニレン基、またはC1〜C2のハロアルキル置換されたC1〜C10のアルキレン基によって接合された2つのC6〜C20のアリーレン基を含む多環システムであって、それぞれは選択的に、水素原子、重水素原子、ハロゲン原子、C1〜C6のアルカノイル基、C1〜C10のアルキル基、またはC6〜C20のアリール基によって置換できる。具体的に、R15は、フッ素原子、ナフチレン、ビフェニレン、またはトリフェニレンによって選択的に置換されたフェニレン基でありうる。
【0151】
一実施形態(実施例)において、R15は、下記の化学式で表される:
【0152】
【化34】

【0153】
上記の化学式において、
18〜R29は、同一であるかまたは相異なり、それぞれは独立的に水素原子、重水素原子、ハロゲン原子、置換または非置換されたC1〜C10の脂肪族有機基、或いは置換または非置換されたC6〜C20の芳香族有機基であり、
n11及びn14〜n20は、それぞれ独立的に0〜4の整数であり、
n12及びn13は、それぞれ独立的に0〜3の整数である。
【0154】
16及びR17は、同一であるかまたは相異なり、それぞれ独立的に水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、エーテル基(−OR212、ここで、R212はC1〜C10の脂肪族有機基である)、シリル基(−SiR213214215、ここで、R213、R214及びR215は、同一であるかまたは相異なり、それぞれ独立的に水素原子、C1〜C10の脂肪族有機基である)、置換または非置換されたC1〜C10の脂肪族有機基、またはC6〜C20の芳香族有機基である。
【0155】
一実施形態(実施例)において、R16及びR17は、それぞれ独立的に水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、置換または非置換されたC1〜C10のアルキル基、或いは置換または非置換されたC6〜C20のアリール基である。
【0156】
n9及びn10は、それぞれ独立的に0〜4の整数である。
【0157】
前記ポリ(アミド−イミド)ブロックコポリマーで、前記第1セグメントが前記化学式4で表される反復単位をさらに含む場合、光透過度を改善することができる。
【0158】
前記ポリ(アミド−イミド)ブロックコポリマーで、前記第1セグメントに含まれる全体反復単位と前記第2セグメントに含まれる全体反復単位は、約95:5〜約5:95のモル比を有することができる。前記第1セグメントに含まれる全体反復単位と前記第2セグメントに含まれる全体反復単位のモル比がこの範囲内である場合、前記ポリ(アミド−イミド)ブロックコポリマーは優れた光学的特性、耐熱性、機械的強度及び柔軟性を有することができる。具体的には、前記ポリ(アミド−イミド)ブロックコポリマーで、前記第1セグメントに含まれる全体反復単位と前記第2セグメントに含まれる全体反復単位は、約90:10〜約10:90のモル比を有することができる。
【0159】
具体的には、前記化学式2で表される反復単位は、下記の化学式5で表される反復単位を含むことができる。
【0160】
【化35】

【0161】
上記化学式5中、R11、R12、R13、n7及びn8に対する説明は、前記化学式2で説明したことと同様である。
【0162】
前記第2セグメントが前記化学式5で表される反復単位を含む場合、前記ポリ(アミド−イミド)ブロックコポリマーで、前記第1セグメントに含まれる全体反復単位と前記第2セグメントに含まれる全体反復単位は、約95:5〜約5:95のモル比を有することができる。前記第2セグメントの反復単位の全体モル量に対する前記第1セグメントの反復単位の全体モル量の比が、この範囲内にある場合、前記ポリ(アミド−イミド)ブロックコポリマーは優れた耐熱性、機械的強度及び柔軟性を有することができ、優れた光学的特性、具体的には、光透過度を有することができる。具体的には、前記第1セグメントに含まれる全体反復単位と前記第2セグメントに含まれる全体反復単位は、約90:10〜約10:90のモル比を有することができる。
【0163】
具体的には、前記化学式2で表される反復単位は、下記の化学式6で表される反復単位を含むことができる。
【0164】
【化36】

【0165】
上記化学式6中、R11、R12、R13、n7及びn8に対する説明は、前記化学式2で説明したことと同様である。
【0166】
前記第2セグメントが前記化学式6で表される反復単位を含む場合、前記ポリ(アミド−イミド)ブロックコポリマーで、前記第1セグメントに含まれる全体反復単位と前記第2セグメントに含まれる全体反復単位は、約95:5〜約5:95のモル比を有することができる。前記第2セグメントの反復単位の全体モル量に対する前記第1セグメントの反復単位の全体モル量の比が、この範囲内にある場合、前記ポリ(アミド−イミド)ブロックコポリマーは優れた光学的特性、耐熱性、機械的強度及び柔軟性を有することができ、優れた耐溶媒性を有して工程性を改善することができる。具体的には、前記第1セグメントに含まれる全体反復単位と前記第2セグメントに含まれる全体反復単位は、約95:5〜約20:80のモル比を有することができる。
【0167】
一実施形態(実施例)において、前記ポリ(アミド−イミド)ブロックコポリマーで、前記化学式2で表される反復単位は前記化学式5及び6で表される反復単位を含むことができる。
【0168】
前記第2セグメントが前記化学式5及び6で表される反復単位を含む場合、前記化学式5で表される反復単位及び前記化学式6で表される反復単位は、約99:1〜約1:99のモル比で含まれる。前記化学式6で表される反復単位の全体モル量に対する前記化学式5で表される反復単位の全体モル量の比が、この範囲内にある場合、前記ポリ(アミド−イミド)ブロックコポリマーの耐溶媒性を効果的に改善することができる。具体的には、前記化学式5で表される反復単位及び前記化学式6で表される反復単位は、約99:1〜約10:90のモル比で含まれる。前記第2セグメントが前記化学式5及び6で表される反復単位を含む場合、前記ポリ(アミド−イミド)ブロックコポリマーで、前記第1セグメントに含まれる全体反復単位と前記第2セグメントに含まれる全体反復単位は、約95:5〜約5:95のモル比を有することができる。前記第2セグメントの反復単位の全体モル量に対する前記第1セグメントの反復単位の全体モル量の比が、、この範囲内にある場合、前記ポリ(アミド−イミド)ブロックコポリマーは優れた耐熱性、機械的強度及び柔軟性を有することができ、優れた光学的特性、具体的には、光透過度を有することができ、また優れた耐溶媒性を有して工程性を改善することができる。具体的には、前記第1セグメントに含まれる全体反復単位と前記第2セグメントに含まれる全体反復単位は、約90:10〜約10:90のモル比を有することができる。
【0169】
一実施形態(実施例)において、前記ポリ(アミド−イミド)ブロックコポリマーで、前記化学式1Bで表される反復単位は下記の化学式7〜9で表される反復単位を含み、前記化学式1Cで表される反復単位は下記の化学式10〜12で表される反復単位を含み、前記化学式2で表される反復単位は下記の化学式13及び14で表される反復単位を含み、前記化学式4で表される反復単位は下記の化学式15〜17で表される反復単位を含むことができるが、これに限定されることではない。
【0170】
【化37】

【0171】
【化38】

【0172】
【化39】

【0173】
【化40】

【0174】
【化41】

【0175】
【化42】

【0176】
【化43】

【0177】
【化44】

【0178】
【化45】

【0179】
【化46】

【0180】
【化47】

【0181】
本発明の一実施形態(実施例)によるポリ(アミド−イミド)ブロックコポリマーは、溶媒への可溶性、加工性及び光学的特性に優れており、熱膨張係数を低めることができる第1セグメントと、耐熱性及び機械的強度に優れており、成形品の製造時に耐溶剤性が優秀で、延伸の時、結晶生成を抑制することができる第2セグメントとを含むことによって、これを含む成形品の光学的特性、例えば、透明性と、耐熱性、機械的強度及び柔軟性を改善することができる。
【0182】
また、本発明の一実施形態(実施例)によるポリ(アミド−イミド)ブロックコポリマーは、ブロックコポリマー状に存在することによって、化学構造を容易に制御することができ、これによって低い熱膨張係数(coefficient of thermal expansion、CTE)の達成が可能である。
【0183】
特定な理論にこだわることなく、ポリ(アミド−イミド)ランダムコポリマーは、各モノマーの反応性が異なって化学構造の制御が困難であり、そのために高い熱膨張係数(CTE)を有することと考えられる。
【0184】
そこで、前記ポリ(アミド−イミド)ブロックコポリマーは透明性を要求する多様な成形品の材料として用いられる。例えば、前記ポリ(アミド−イミド)ブロックコポリマーはディスプレイ用基板、具体的には、フレキシブルディスプレイ用基板、タッチパネル、光ディスク用保護フィルムなどの多様な分野に有用に用いられる。
【0185】
具体的に、前記ポリ(アミド−イミド)ブロックコポリマーは、約380nm〜約750nmの波長範囲で総光線透過率が約80%以上であり、約400nm波長の光に対する光線透過率が約55%以上でありうる。前記ポリ(アミド−イミド)ブロックコポリマーの光に対する光線透過率がこの範囲内である場合、前記ポリ(アミド−イミド)ブロックコポリマーは透明性が要求される多様な分野に用いられる成形品の製造のために使用でき、優れた色再現性を有することができる。具体的には、前記ポリ(アミド−イミド)ブロックコポリマーは、約380nm乃至約750nmの波長範囲で総光線透過率が約80%〜約95%であり、さらに具体的には、約400nm波長の光に対する光線透過率が約55%〜約90%でありうる。
【0186】
以下、前記ポリ(アミド−イミド)ブロックコポリマーの製造方法について説明する。
前記ポリ(アミド−イミド)ブロックコポリマーの製造方法は、前記化学式1Aで表される反復単位、前記化学式1Bで表される反復単位、前記化学式1Cで表される反復単位またはこれらの組み合わせを含む第1セグメントの前駆体を提供する(例えば、製造する)段階と;前記化学式2で表される反復単位を含む第2セグメントの前駆体を提供する(例えば、製造する)段階と;前記第1セグメント及び前記第2セグメントの前駆体を共重合する段階と;前記第2セグメント前駆体をイミド化して前記ポリ(アミド−イミド)ブロックコポリマーを製造する段階とを含む。
【0187】
また、下記の段階を含むポリ(アミド−イミド)ブロックコポリマーの製造方法が提供される:
第1ジアミンと第1ジカルボン酸ジクロライドの化学量的過量を接触させて、第1セグメントの前駆体を製造する段階;
テトラカルボン酸二無水物と第2ジアミンを接触させて、第2セグメントの前駆体を製造する段階;
第2ジカルボン酸ジクロライドの存在下で、第1セグメントの前駆体と第2セグメントの前駆体を重合して、第1セグメントの前駆体と第2セグメントの前駆体を重合する段階;及び
重合された第1セグメントの前駆体と第2セグメントの前駆体をイミド化して、ポリ(アミド−イミド)ブロックコポリマーを製造する段階。
【0188】
前記第1ジアミンと第2ジアミンは、それぞれ独立的に、4,4’−9−フルオレニリデン)ジアニリン、2,2’−ビス(トリフルオロメチル)ベンジジン、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、ビス(4−(4−アミノフェノキシ)フェニル)スルホン、2,2’,5,5’−テトラクロロベンジジン、2,7−ジアミノフルオレン、1,1−ビス(4−アミノフェニル)シクロヘキサン、4,4’−メチレン−ビス(2−メチルシクロヘキシルアミン)、4,4−ジアミノオクタフルオロビフェニル、3,3’−ジヒドロキシベンジジン、1,3−シクロヘキサンジアミン、またはこれらの組み合わせとすることができる。
【0189】
第1ジカルボン酸ジクロライドと第2ジカルボン酸ジクロライドは、同一であるかまたは相異なることができ、テレフタロイルクロリド、イソフタロイルクロリド、ビフェニルジカルボニルクロリド、ナフタレンジカルボニルクロリド、テルフェニルジカルボニルクロリド、2−フルオロテレフタロイルクロリド、またはこれらの組み合わせとすることができる。
【0190】
テトラカルボン酸二無水物は、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)スルホン二無水物、またはこれらの組み合わせとすることができる。
【0191】
以下、他の説明がない限り、前記化学式1Aで表される反復単位、前記化学式1Bで表される反復単位、前記化学式1Cで表される反復単位、前記第1セグメント、前記化学式2で表される反復単位、前記第2セグメント、及び前記ポリ(アミド−イミド)ブロックコポリマーに対する説明は、上述したことと同様である。
【0192】
前記第1セグメントはアミドブロックであって、例えば、低温溶液重合法、界面重合法、溶融重合法、及び固相重合法などを用いて製造することができるが、これに限定されることではない。
【0193】
一実施形態(実施例)においては、低温溶液重合法を例に挙げて、前記第1セグメントを製造する方法について説明する。前記低温溶液重合法は、非プロトン性極性溶媒でカルボン酸ジクロリド及びジアミンを重合させることによって、アミドブロックを製造する。
【0194】
前記非プロトン性極性溶媒は、例えば、ジメチルスルホキシド、ジエチルスルホキシドなどのスルホキシド系溶媒、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミドなどのホルムアミド系溶媒、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルメトキシアセトアミド、N,N−ジエチルアセトアミドなどのアセトアミド系溶媒、N−メチル−2−ピロリドン、N−アセチル−2−ピロリドン、N−ビニル−2−ピロリドンなどのピロリドン系溶媒、フェノール、o−、m−またはp−クレゾール、クシレノル、ハロゲン化フェノール、カテコールなどのフェノール系溶媒、或いはヘキサメチルホスホルアミド、γ−ブチロラクトン、テトラヒドロチオフェンジオキシド、N−メチル−δ−カプロラクタム、N,N,N’,N’−テトラメチル尿素などが挙げられ、これらを単独または混合物として利用することができる。しかし、これらの非プロトン性極性溶媒に限定されることではなく、キシレン、トルエンのような芳香族炭化水素を使用することも可能である。また、ポリマーの溶解を促進させるために、前記溶媒に前記溶媒総量に対して約50重量%以下のアルカリ金属塩またはアルカリ土類金属塩をさらに添加することもできる。
【0195】
前記第1セグメントは、前記非プロトン極性溶媒中で、4,4’−9−フルオレニリデン)ジアニリン(4,4’−9−fluorenylidene)dianiline、BAPF)、2,2’−ビス(トリフルオロメチル)ベンジジン(2,2’−bis(trifluoromethyl)benzidine、TFDB)、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン(4,4’−diaminodiphenyl sulfone、DADPS)、ビス(4−(4−アミノフェノキシ)フェニル)スルホン(bis(4−(4−aminophenoxy)phenyl)sulfone、BAPS)、2,2’,5,5’−テトラクロロベンジジン(2,2’,5,5’−tetrachlorobenzidine)、2,7−ジアミノフルオレン(2,7−diaminofluorene)、1,1−ビス(4−アミノフェニル)シクロヘキサン(1,1−bis(4−aminophenyl)cyclohexane)、4,4’−メチレンビス−(2−メチルシクロヘキシルアミン)(4,4’−methylenebis−(2−methylcyclohexylamine))、4,4−ジアミノオクタフルオロビフェニル(4,4−diaminooctafluorobiphenyl)、3,3’−ジヒドロキシベンジジン(3,3’−dihydroxybenzidine)、1,3−シクロヘキサンジアミン(1,3−cyclohexanediamine)、及びこれらの組み合わせからなる群より選択されるジアミン;そしてテレフタロイルクロリド(terephthaloyl chloride、TPCl)、イソフタロイルクロリド(isophthaloyl chloride、IPCl)、ビフェニルジカルボニルクロリド(biphenyl dicarbonyl chloride、BPCl)、ナフタレンジカルボニルクロリド、ターフェニルジカルボニルクロリド、2−フルオロ−テレフタロイルクロリド、及びこれらの組み合わせからなる群より選択されるカルボン酸ジクロリドを混合して反応させることによって得ることができる。この時、上述した第1セグメントの所望の組成に合わせて、前記ジアミンと前記カルボン酸ジクロリドの種類及び量を適切に選択して使用できることは当然である。
【0196】
一方、前記第1セグメントの製造時に、前記ジアミンを前記ジカルボン酸ジクロリドより過量使用する場合、前記第1セグメントの末端にアミン基(アミノ基)が存在するようにできる。
【0197】
前記第2セグメントはイミドブロックであって、先ず第2セグメントの前駆体であるアミック酸ブロックを製造した後、イミド化する一般的な方法によって製造することができる。一例に、前記第2セグメントは、モノマーでテトラカルボン酸無水物、そしてジアミンを反応させてアミック酸ブロックを形成した後、前記アミック酸ブロックをイミド化、例えば、熱的溶液イミド化または化学的イミド化することによって製造できる。
【0198】
先ず、第2セグメントの前駆体であるアミック酸ブロックは、2,2−ビス−(3,4−ジカルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン二無水物(2,2−bis−(3,4−dicarboxyphenyl)hexafluoropropane dianhydride、6FDA)、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(3,3’,4,4’−biphenyltetracarboxylic dianhydride、BPDA)、ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物(benzophenone tetracarboxylic dianhydride、BTDA)、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)スルホンジアンヒドリド(bis(3,4−dicarboxyphenyl)sulfone dianhydride)、及びこれらの組み合わせからなる群より選択されるテトラカルボン酸無水物;そして2,2’−ビス(トリフルオロメチル)ベンジジン(2,2’−bis(trifluoromethyl)benzidine、TFDB)、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン(4,4’−diaminodiphenyl sulfone、DADPS)、4,4’−(9−フルオレニリデン)ジアニリン(4,4’−(9−fluorenylidene)dianiline、BAPF)、ビス(4−(4−アミノフェノキシ)フェニル)スルホン(bis(4−(4−aminophenoxy)phenyl)sulfone、BAPS)、2,2’,5,5’−テトラクロロベンジジン(2,2’,5,5’−tetrachlorobenzidine)、2,7−ジアミノフルオレン(2,7−diaminofluorene)、1,1−ビス(4−アミノフェニル)シクロヘキサン(1,1−bis(4−aminophenyl)cyclohexane)、4,4’−メチレンビス−(2−メチルシクロヘキシルアミン)(4,4’−methylenebis−(2−methylcyclohexylamine))、4,4−ジアミノオクタフルオロビフェニル(4,4−diaminooctafluorobiphenyl)、3,3’−ジヒドロキシベンジジン(3,3’−dihydroxybenzidine)、1,3−シクロヘキサンジアミン(1,3−cyclohexanediamine)、及びこれらの組み合わせからなる群より選択されるジアミンを使用して製造することができる。この時、上述した第2セグメントの所望の組成に合わせて、前記テトラカルボン酸無水物と前記ジアミンの種類及び量を適切に選択して使用できることは当然である。
【0199】
一方、前記第2セグメントの前駆体を製造する時、前記ジアミンを前記テトラカルボン酸無水物より過量使用する場合、前記第2セグメント前駆体の末端にアミン基(アミノ基)が存在するようにできる。
【0200】
次に、前記両側末端にアミン基(アミノ基)を含有する第1セグメント及び前記両側末端にアミン基(アミノ基)を含有する第2セグメントの前駆体を、テレフタロイルクロリド(terephthaloyl chloride、TPCl)、イソフタロイルクロリド(isophthaloyl chloride、IPCl)、ビフェニルジカルボニルクロリド、ナフタレンジカルボニルクロリド、ターフェニルジカルボニルクロリド、2−フルオロ−テレフタロイルクロリド、及びこれらの組み合わせからなる群より選択されるカルボン酸ジクロリドと混合して共重合することによって、ポリ(アミド−アミック酸)ブロックコポリマーを製造することができる。次に、前記ポリ(アミド−アミック酸)ブロックコポリマーをイミド化することによって、ポリ(アミド−イミド)ブロックコポリマーを製造することができる。この時、上述したポリ(アミド−イミド)ブロックコポリマーの所望の組成に合わせて、前記第1セグメント、前記第2セグメントの前駆体、そして前記カルボン酸ジクロリドの種類及び量を適切に選択して使用できることは当然である。具体的には、前記共重合は低温溶液重合法によって行え、前記イミド化は化学的イミド化によって行えるが、これに限定されることではない。
【0201】
本発明のまた他の一実施形態(実施例)によれば、前記ポリ(アミド−イミド)ブロックコポリマーを含む成形品(article)を提供する。前記成形品の製造方法は、請求項1乃至26のいずれか1項によるポリ(アミド−イミド)ブロックコポリマーを基板上に塗布して層を形成する段階、前記層を乾燥する段階、前記層を前記基板から剥離する段階、前記層を延伸する段階、及び前記層を熱処理する段階を含む。
【0202】
前記成形品は、フィルム、繊維(fiber)、コーティング材、接着剤などでありうるが、これに限定されることではない。
【0203】
前記成形品は、前記ポリ(アミド−イミド)ブロックコポリマーを使用して、乾湿式法、乾式法、湿式法などで形成することができるが、これに限定されることではない。
【0204】
前記成形品のうちフィルムを前記ポリ(アミド−イミド)ブロックコポリマーを利用して乾湿式法により製造する場合、前記ポリ(アミド−イミド)ブロックコポリマーを口金からドラム、無限ベルトなどの支持体上に圧出して膜に形成し、次に、このような膜から溶媒を蒸発させて、膜が自己維持性を有する時まで乾燥する。前記乾燥は、例えば、約25℃〜約220℃、約1時間以内に行える。さらに具体的には、前記乾燥は約25℃〜約150℃、約1時間以内に行える。前記乾燥工程で利用されるドラム、無限ベルトの表面が平滑であれば、表面が平滑な膜が得られる。前記の乾燥工程済みの膜は、支持体から剥離され、湿式工程に導入されて、脱塩、脱溶媒などが行われ、また延伸、乾燥、熱処理が行われてフイルムに形成される。
【0205】
前記延伸は、延伸倍率として面倍率で約0.8〜約8(面倍率とは、延伸後の膜の面積を延伸前の膜の面積で割る値と定義する。1以下はリラックスを意味する)の範囲内であり、具体的には、約1.3〜約8でありうる。一方、前記延伸は面方向だけでなく、厚さ方向にも行える。
【0206】
前記熱処理は、約200℃〜約500℃、具体的には、約250℃〜約400℃の温度で、約1秒乃至約100分間、具代的には、約1乃至約10分間行える。
また、延伸及び熱処理後の膜はゆっくり冷却することが好ましく、具体的には、50℃/秒以下の速度で冷却することが好ましい。
【0207】
前記膜は単層または複数層に形成することができる。
【0208】
前記ポリ(アミド−イミド)ブロックコポリマーを含む成形品は、380nm〜750nmの波長範囲で総光線透過率が約80%以上であり、400nm波長の光に対する光線透過率が約55%以上でありうる。前記ポリ(アミド−イミド)ブロックコポリマーを含む成形品の光に対する光線透過率が前記範囲内である場合、前記ポリ(アミド−イミド)ブロックコポリマーを含む成形品は優れた色再現性を有することができる。具体的には、前記ポリ(アミド−イミド)ブロックコポリマーを含む成形品は、380nm〜750nmの波長範囲で総光線透過率が約80%乃至約95%であり、400nm波長の光に対する光線透過率が約55%〜約90%でありうる。
【0209】
前記ポリ(アミド−イミド)ブロックコポリマーを含む成形品は、約35ppm/℃以下の熱膨張係数を有することができる。前記成形品の熱膨張係数がこの範囲内である場合、優れた耐熱性を有することができる。具体的には、前記成形品は約25ppm/℃以下、さらに具体的には、約20ppm/℃以下、なおさら具体的には、約15ppm/℃以下の熱膨張係数を有することができる。さらに具体的には、約0.5ppm/℃乃至約15ppm/℃の熱膨張係数を有する成形品でありうる。
【0210】
前記ポリ(アミド−イミド)ブロックコポリマーを含む成形品は、約3%以下のヘーズを有することができる。前記成形品のヘーズの範囲がこの範囲内である場合、前記成形品は十分に透明で、優れた鮮明度を有することができる。具体的には、前記成形品は約1.5%以下、さらに具体的には、約1.0%以下、なおさら具体的には、約0.1%乃至約1.0%のヘーズを有することができる。
【0211】
前記ポリ(アミド−イミド)ブロックコポリマーを含む成形品は、約3%以下の黄色度を有することができる。前記成形品の黄色度がこの範囲内である場合、透明で無色に現れる。具体的には、前記成形品は約0.5%〜約3%、さらに具体的には、約1.5%〜約3%の黄色度を有することができる。
【0212】
前記ポリ(アミド−イミド)ブロックコポリマーを含む成形品、例えば、フィルムは約0.01μm〜約1,000μmの厚さを有することができるが、これに限定されることではなく、用途に応じて厚さを適切に調節することができる。具体的に、前記成形品は約10μm〜約800μm、さらに具体的には約25μm〜約100μmの厚さを有することができる。
【0213】
前記成形品は、このような透明性、耐熱性、機械的強度及び柔軟性に優れたポリ(アミド−イミド)ブロックコポリマーを含むことによって、優れた透明性、耐熱性、機械的強度及び柔軟性を有することができる。これによって、前記成形品は素子用基板、ディスプレイ用基板、光学フィルム(optical film)、IC(integrated circuit)パッケージ、接着フィルム(adhesive film)、多層FRC(flexible printed circuit)、テープ、タッチパネル、光ディスク用保護フィルムなどのような多様な分野に用いることができる。
【0214】
本発明のまた他の一実施形態(実施例)によれば、前記成形品を含むディスプレイ装置を提供する。具体的には、前記ディスプレイ装置は液晶表示装置(liquid cryatal display device、LCD)、有機発光ダイオード(organic light emitting diode、OLED)などが挙げられるが、これに限定されることではない。
【0215】
前記ディスプレイ装置のうち液晶表示装置(LCD)について、図1を参照して説明する。図1は、一実施形態(実施例)による液晶表示装置の断面図である。
図1を参照すれば、前記液晶表示装置は、薄膜トランジスタ表示板100、これと対向する共通電極表示板200、及び二つの表示板100、200の間に挿入されている液晶層3を含む。
【0216】
以下、薄膜トランジスタ表示板100について説明する。
【0217】
基板110の上にゲート電極124、ゲート絶縁膜140、半導体154、複数のオーミックコンタクト部材163、165、ソース電極173、及びドレイン電極175が順次に形成されている。ソース電極173及びドレイン電極175は互いに分離されており、ゲート電極124を中心に対向する。
【0218】
第1ゲート電極124、第1ソース電極173、及び第1ドレイン電極175は、半導体154と共に1つの薄膜トランジスタ(thin film transistor、TFT)を構成し、薄膜トランジスタのチャネルはソース電極173とドレイン電極175の間の半導体154に形成される。
【0219】
ゲート絶縁膜140、ソース電極173及びドレイン電極175の上には保護膜180が形成されており、保護膜180にはドレイン電極175を露出するコンタクトホール185が形成されている。
【0220】
保護膜180の上には、酸化インジウムスズ(indium tin oxide:ITO)または酸化インジウム亜鉛(indium zinc oxide:IZO)などの透明な導電物質からなる画素電極191が形成されている。画素電極191はコンタクトホール185によってドレイン電極175と連結される。
【0221】
次に、共通電極表示板200について説明する。
【0222】
共通電極表示板200は、基板210の上にブラックマトリックス(black matrix)という遮光部材220が形成されており、基板210及び遮光部材220の上にはカラーフィルタ230が形成されており、カラーフィルタ230の上には共通電極270が形成されている。
【0223】
この時、前記基板110、210は、前記ポリ(アミド−イミド)ブロックコポリマーを含む成形品で形成することができる。
【0224】
一方、前記ディスプレイ装置のうち有機発光ダイオード(OLED)について、図2を参照して説明する。図2は一実施形態(実施例)による有機発光ダイオードの断面図である。
【0225】
図2を参照すれば、基板300の上に薄膜トランジスタ320、キャパシタ330、及び有機発光素子340が形成されている。薄膜トランジスタ320はソース電極321、半導体層323、ゲート電極325、及びドレイン電極322で構成され、キャパシタ330は第1キャパシタ331及び第2キャパシタ332で構成され、有機発光素子340は画素電極341、中間層342、及び対向電極343で構成される。
【0226】
具体的に説明すれば、基板300の上に半導体層323、ゲート絶縁膜311、第1キャパシタ331、ゲート電極325、層間絶縁膜313、第2キャパシタ332、ソース電極321、及びドレイン電極322が形成されている。ソース電極321及びドレイン電極322は互いに分離されており、ゲート電極325を中心に対向する。
【0227】
層間絶縁膜313、第2キャパシタ332、ソース電極321、及びドレイン電極322の上には平坦化膜317が形成されており、平坦化膜317にはドレイン電極322を露出するコンタクトホール319が形成されている。
【0228】
平坦化膜317の上にはITOまたはIZOなどの透明な導電物質からなる画素電極341が形成されている。画素電極341はコンタクトホール319によってドレイン電極322と連結される。
【0229】
画素電極341の上には中間層342及び対向電極343が順次に形成されている。
平坦化膜317の上で、画素電極341、中間層342、及び対向電極343が形成されない部分に、画素定義膜318が形成されている。
【0230】
この時、前記基板300は前記ポリ(アミド−イミド)ブロックコポリマーを含む成形品で形成することができる。
【実施例】
【0231】
以下、本発明について実施例及び比較例を通じてさらに詳細に説明するが、下記の実施例及び比較例は説明を目的とするものであり、本発明を制限するものではない。
【0232】
[合成例1]
第1セグメントの合成
500mLの丸底フラスコに4,4’−ジアミノジフェニルスルホン(4,4’−diaminodiphenyl sulfone、DADPS)0.0072mol、2,2’−ビス(トリフルオロメチル)ベンジジン(2,2’−bis(trifluoromethyl)benzidine、TFDB)0.0036mol、及びビフェニルジカルボニルクロリド(biphenyl dicarbonyl chloride、BPCl)0.0054molをN,N−ジメチルアセトアミド(DMAC)で5℃で1時間反応させて、第1セグメントを収得する。前記収得した第1セグメントの重量平均分子量は9400g/molである。
【0233】
[合成例2〜14]
第1セグメントの合成
下記表1に表したように、ジアミンとカルボン酸ジクロリドの種類及び含有量を変更したことを除いては、前記合成例1と同様な方法で第1セグメントを収得する。
【0234】
【表1】

【0235】
[合成例15]
第2セグメント前駆体の合成
500mLの丸底フラスコに2,2−ビス−(3,4−ジカルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン二無水物(2,2−bis−(3,4−dicarboxyphenyl)hexafluoropropane dianhydride、6FDA)0.0008mol、及び2,2’−ビス(トリフルオロメチル)ベンジジン(2,2’−bis(trifluoromethyl)benzidine、TFDB)0.0012molをN,N−ジメチルアセトアミド(DMAC)で5℃で1時間反応させて、第2セグメント前駆体を収得する。前記収得した第2セグメント前駆体の重量平均分子量は14600g/molである。
【0236】
[合成例16〜22]
第2セグメント前駆体の合成
下記の表2に表したように、ジアミンとテトラカルボン酸無水物の種類及び含有量を変更したことを除いては、前記合成例15と同様な方法で第2セグメント前駆体を収得する。
【0237】
【表2】

【0238】
[実施例1]
ポリ(アミド−イミド)ブロックコポリマー及びフィルムの製造
前記合成例1で収得した両側末端にアミン基(アミノ基)を含有する第1セグメントと、前記合成例15で収得した両側末端にアミン基(アミノ基)を含有する第2セグメント前駆体を混合し、ここにイソフタロイルクロリド(IPCl)0.0052mol及びビフェニルジカルボニルクロリド(biphenyl dicarbonyl chloride、BPCl)0.0006molを添加した後、5℃で1時間共重合反応を行った後、酢酸無水物(acetic anhydride)0.0016mol及びピリジン(pyridine)0.0016molを添加した後、25℃で12時間攪拌することによって、化学的イミド化を行ってポリ(アミド−イミド)ブロックコポリマーを得る。
【0239】
前記ポリ(アミド−イミド)ブロックコポリマーをガラス基板の上に塗布した後、約65℃、約70℃、約75℃でそれぞれ約20分間乾燥した後、約80℃、約130℃でそれぞれ約30分間乾燥してフィルムを得る。前記得られたフィルムを280℃で1%/秒の速度で、一方向に白濁が形成されるまで延伸する。このように延伸されたフィルムを、窒素雰囲気下、320℃で7分間アニーリング(annealing)してポリ(アミド−イミド)ブロックコポリマーを含むフィルムを製造する。前記フィルムの厚さは55μmである。
【0240】
[実施例2〜9]
ポリ(アミド−イミド)ブロックコポリマー及びフィルムの製造
下記の表3に表したように、第1セグメントと第2セグメント前駆体の種類及び含有量を変更したことを除いては、前記実施例1と同様な方法でポリ(アミド−イミド)ブロックコポリマー及びフィルムを製造する。
【0241】
[比較例1]
ポリ(アミド−イミド)ブロックコポリマー及びフィルムの製造
下記の表3に表したように、第1セグメントと第2セグメント前駆体の種類及び含有量を変更したことを除いては、前記実施例1と同様な方法でポリ(アミド−イミド)ブロックコポリマー及びフィルムを製造する。
【0242】
[比較例2]
ポリイミド及びフィルムの製造
500mLの丸底フラスコに2,2−ビス−(3,4−ジカルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン二無水物(2,2−bis−(3,4−dicarboxyphenyl)hexafluoropropane dianhydride、6FDA)1mol、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(3,3’,4,4’−biphenyltetracarboxylic dianhydride、BPDA)3mol、及び2,2’−ビス(トリフルオロメチル)ベンジジン(2,2’−bis(trifluoromethyl)benzidine、TFDB)4molをN,N−ジメチルアセトアミド(DMAC)で5℃で1時間反応させた後、酢酸無水物8mol及びピリジン8molを添加した後、25℃で12時間攪拌することによって、化学的イミド化を行ってポリイミドを収得する。
【0243】
前記ポリイミドをガラス基板の上に塗布した後、約65℃、約70℃、約75℃でそれぞれ約20分間乾燥した後、約80℃、約130℃でそれぞれ約30分間乾燥してフィルムを得る。前記得られたフィルムを280℃で1%/秒の速度で、一方向に白濁が形成されるまで延伸する。このように延伸されたフィルムを、窒素雰囲気下、320℃で7分間アニーリングしてポリイミドを含むフィルムを製造する。前記フィルムの厚さは50μmである。
【0244】
【表3】

【0245】
[試験例1]
熱膨張係数の測定
実施例1〜9、比較例2で製造したフィルムについて、それぞれTMA分析(Thermo Mechanical Analyzer、5℃/min、pre−load:10mN、TA Instrument TMA 2940)で熱膨張係数(CTE)を測定して、下記の表4に表す。
【0246】
[試験例2]
光学特性の評価
実施例1〜9、比較例2で製造したフィルムの光学特性を評価するために、光線透過率、ヘーズ及び黄色度(YI)をKONICA MINOLTA spectrophotometerで測定して、下記の表4に表す。
【0247】
【表4】

【0248】
上記表4に表したように、前記実施例1〜9で製造したフィルムは、25ppm/℃以下の熱膨張係数を有し、約380nm〜約750nmの範囲で約80%以上の総光線透過率を有し、約400nmで55%以上の光線透過率を有し、1.5%以下のヘーズを有し、3%以下の黄色度を有して、優れた耐熱性及び光学的特性を有することが確認できる。
【0249】
反面、比較例2で製造したフィルムにおいて、約380nm〜約750nmの範囲での総光線透過率、ヘーズ及び黄色度は、前記実施例1〜9で製造したフィルムの約380nm〜約750nmの範囲での総光線透過率、ヘーズ及び黄色度に相応する水準であるが、熱膨張係数及び約400nmでの光線透過率が劣ることが確認できる。
【0250】
以上、本発明の具体的な実施例について説明したが、本発明はこれに限定されることではなく、特許請求の範囲と発明の詳細な説明及び添付した図面の範囲内で種々に変形して実施することが可能であり、これも本発明の範囲に属するのは当然である。
【符号の説明】
【0251】
100 薄膜トランジスタ表示板、
200 共通電極表示板、
110、210、300 基板、
320 薄膜トランジスタ、
330 キャパシタ、
340 有機発光素子。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記の化学式1Aで表される反復単位、下記の化学式1Bで表される反復単位、下記の化学式1Cで表される反復単位、またはこれらの組み合わせを含む第1セグメント(segment);及び
下記の化学式2で表される反復単位を含む第2セグメントを含むポリ(アミド−イミド)ブロックコポリマー:
【化1A】

上記化学式1A中、
は、それぞれの反復単位で同一であるかまたは相異なり、それぞれ独立的に置換または非置換されたC3〜C30の脂肪族有機基、或いは置換または非置換されたC13〜C20のフルオレニレン基であり、
は、それぞれの反復単位で同一であるかまたは相異なり、それぞれ独立的に置換または非置換されたC6〜C30の芳香族有機基であり、
【化1B】

上記化学式1B中、
は、それぞれの反復単位で同一であるかまたは相異なり、それぞれ独立的に単結合、置換または非置換されたC3〜C30の脂肪族有機基、置換または非置換されたC3〜C30の脂環族有機基、置換または非置換されたC6〜C30の芳香族有機基、置換または非置換されたC2〜C30のヘテロ環基、置換または非置換されたC13〜C20のフルオレニレン基、−O−、−S−、−S(=O)−、または−C(=O)−であり、
は、上記化学式1Aで定義した通りの有機基であり、
及びRは、同一であるかまたは相異なり、それぞれ独立的に水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、エーテル基(−OR200、ここでR200はC1〜C10の脂肪族有機基である)、シリル基(−SiR201202203、ここでR201、R202及びR203は同一であるかまたは相異なり、それぞれ独立的に水素原子、C1〜C10の脂肪族有機基である)、置換または非置換されたC1〜C10の脂肪族有機基、またはC6〜C20の芳香族有機基であり、
n1及びn2は、それぞれ独立的に0〜4の整数であり、
【化1C】

上記化学式1C中、
は、それぞれの反復単位で同一であるかまたは相異なり、それぞれ独立的に置換または非置換されたC6〜C30の芳香族有機基であり、
及びRは、同一であるかまたは相異なり、それぞれ独立的に電子吸引基(electron withdrawing group)であり、
及びRは、同一であるかまたは相異なり、それぞれ独立的に水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、エーテル基(−OR204、ここでR204はC1〜C10の脂肪族有機基である)、シリル基(−SiR205206207、ここでR205、R206及びR207は、同一であるかまたは相異なり、それぞれ独立的に水素原子、C1〜C10の脂肪族有機基である)、置換または非置換されたC1〜C10の脂肪族有機基、またはC6〜C20の芳香族有機基であり、
n3は1〜4の整数であり、n5は0〜4の整数であり、n3+n5は1〜4の整数であり、
n4は1〜4の整数であり、n6は0〜4の整数であり、n4+n6は1〜4の整数であり、
【化2】

(化学式2)
上記化学式2中、
10は、それぞれの反復単位で同一であるかまたは相異なり、それぞれ独立的に単結合、置換または非置換されたC1〜C30の脂肪族有機基、置換または非置換されたC3〜C30の脂環族有機基、置換または非置換されたC6〜C30の芳香族有機基、或いは置換または非置換されたC2〜C30のヘテロ環基、−O−、−S−、−S(=O)−、または−C(=O)−であり、
11は、それぞれの反復単位で同一であるかまたは相異なり、それぞれ独立的に置換または非置換されたC1〜C30の脂肪族有機基、置換または非置換されたC3〜C30の脂環族有機基、置換または非置換されたC6〜C30の芳香族有機基を含み、前記芳香族有機基は単独で存在するか;2つ以上が互いに接合されて縮合環を形成するか;2つ以上が単結合、置換または非置換されたC13〜C20のフルオレニレン基、−O−、−S−、−C(=O)−、−CH(OH)−、−S(=O)−、−Si(CH−、−(CH−(ここで、1≦p≦10)、−(CF)q−(ここで、qは、1≦q≦10)、−C(CH−、−C(CF−、または−C(=O)NH−によって連結されており、
12及びR13は、同一であるかまたは相異なり、それぞれ独立的に水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、エーテル基(−OR208、ここでR208はC1〜C10の脂肪族有機基である)、シリル基(−SiR209210211、ここでR209、R210及びR211は、同一であるかまたは相異なり、それぞれ独立的に水素原子、C1〜C10の脂肪族有機基である)、置換または非置換されたC1〜C10の脂肪族有機基、置換または非置換されたC3〜C30の脂環族有機基、またはC6〜C20の芳香族有機基であり、
n7及びn8はそれぞれ独立的に0〜3の整数である。
【請求項2】
が、下記の化学式3で表される請求項1に記載のポリ(アミド−イミド)ブロックコポリマー:
【化3】

(化学式3)
上記化学式3において、
101及びR102は、同一であるかまたは相異なり、それぞれ独立的に水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、式−OR208(ここで、R208は、C1〜C10の脂肪族有機基である)のエテル基、式−SiR209210211(ここで、R209、R210及びR211は、同一であるかまたは相異なり、それぞれは独立的に水素原子、またはC1〜C10の脂肪族有機基である)のシリル基、置換または非置換されたC1〜C10の脂肪族有機基、またはC6〜C20の芳香族有機基であり、
103は、それぞれの反復単位で同一であるかまたは相異なり、それぞれは独立的に結合、置換または非置換されたC1〜C20の脂肪族有機基、或いは置換または非置換されたC6〜C30の芳香族有機基であり、
及びmは、それぞれ独立的に0〜4の整数である。
【請求項3】
101及びR102は、同一であるかまたは相異なり、それぞれ独立的に水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、C1〜C10のアルキル其、またはC6〜C20のアリール基であり、
103は、それぞれの反復単位で同一であるかまたは相異なり、それぞれは独立的に結合、C1〜C20のアルキレン基、またはC6〜C30のアリーレン基であり、
及びmは、それぞれ独立的に0〜4の整数である、請求項2に記載のポリ(アミド−イミド)ブロックコポリマー。
【請求項4】
が、下記の化学式で表されるものである、請求項1〜3のいずれか1項に記載のポリ(アミド−イミド)ブロックコポリマー:
【化4】

【請求項5】
前記Rは、下記の化学式からなる群より選択されるものである、請求項1〜4のいずれか1項に記載のポリ(アミド−イミド)ブロックコポリマー:
【化5】

【請求項6】
前記R及びRは、同一であるかまたは相異なり、それぞれ独立的に下記の化学式からなる群より選択されるものである、請求項1〜5のいずれか1項に記載のポリ(アミド−イミド)ブロックコポリマー:
【化6】

上記化学式中、R18〜R29は、同一であるかまたは相異なり、それぞれ独立的に水素原子、重水素原子、ハロゲン原子、置換または非置換されたC1〜C10の脂肪族有機基、或いは置換または非置換されたC6〜C20の芳香族有機基であり、またはC1〜C2のハロアルキル基であり、
n11及びn14〜n20は、それぞれ独立的に0〜4の整数であり、
n12及びn13は、それぞれ独立的に0〜3の整数である。
【請求項7】
前記R及びRは、同一であるかまたは相異なり、それぞれ独立的に下記の化学式からなる群より選択されるものである、請求項1〜6のいずれか1項に記載のポリ(アミド−イミド)ブロックコポリマー:
【化7】

【請求項8】
及びRは、同一であるかまたは相異なり、それぞれ独立的にハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、C1〜C2のハロアルキル基、C1〜C6のアルカノイル基、またはC1〜C6のエステル基である、請求項1〜7のいずれか1項に記載のポリ(アミド−イミド)ブロックコポリマー。
【請求項9】
前記R及びRは、同一であるかまたは相異なり、それぞれ独立的に−CF、−CCl、−CBr、−CI、−F、−Cl、−Br、−I、−NO、−CN、−COCHまたは−COである、請求項1〜8のいずれか1項に記載のポリ(アミド−イミド)ブロックコポリマー。
【請求項10】
11は、それぞれの反復単位で同一であるかまたは相異なり、それぞれ独立的に置換または非置換されたC1〜C30のアルキレン基、置換または非置換されたC3〜C30のシクロアルキレン基、置換または非置換されたC6〜C30のアリーレン基、置換または非置換されたC13〜C20のフルオレニレン基、−O−、−S−、−C(=O)−、−CH(OH)−、−S(=O)−、−Si(CH−、−(CH−(ここで、pは、1≦p≦10)、−(CF)q−(ここで、qは、1≦q≦10)、−C(CH−、−C(CF−、または−C(=O)NH−を含み、
12及びR13は、各反復単位で同一であるかまたは相異なり、それぞれは独立的に水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、置換または非置換されたC1〜C10のアルキル基、置換または非置換されたC3〜C15のシクロアルキル基、またはC6〜C20のアリール基であり、
n7及びn8は、それぞれ独立的に0〜3の整数である、請求項1〜9のいずれか1項に記載のポリ(アミド−イミド)ブロックコポリマー。
【請求項11】
前記ポリ(アミド−イミド)ブロックコポリマーは、上記化学式1Aで表される反復単位、上記化学式1Bで表される反復単位、上記化学式1Cで表される反復単位、またはこれらの組み合わせを1個〜1000個含むものである、請求項1〜10のいずれか1項に記載のポリ(アミド−イミド)ブロックコポリマー。
【請求項12】
前記第1セグメントは、500g/mol乃至50,000g/molの重量平均分子量を有するものである、請求項1〜11のいずれか1項に記載のポリ(アミド−イミド)ブロックコポリマー。
【請求項13】
前記第1セグメントは、下記の化学式4で表される反復単位をさらに含むものである、請求項1〜12のいずれか1項に記載のポリ(アミド−イミド)ブロックコポリマー:
【化8】

上記化学式4中、
14は、それぞれの反復単位で同一であるかまたは相異なり、それぞれ独立的に、−O−、−S−、−C(=O)−、−CH(OH)−、−S(=O)−、−Si(CH−、−(CH−(ここで、1≦p≦10)、−(CF−(ここで、qは、1≦q≦10)、−C(CH−、−C(CF−、または−C(=O)NH−、或いは置換または非置換されたC3〜C30の脂環族有機基、置換または非置換されたC13〜C20のフルオレニレン基、置換または非置換されたC6〜C30の芳香族有機基を含み、前記芳香族有機基は単独で存在するか;2つ以上が互いに接合されて縮合環を形成するか;2つ以上が単結合、フルオレニレン基、−O−、−S−、−C(=O)−、−CH(OH)−、−S(=O)−、−Si(CH−、−(CH−(ここで、1≦p≦10)、−(CF−(ここで、qは、1≦q≦10)、−C(CH−、−C(CF−、または−C(=O)NH−によって連結されており、
15は、それぞれの反復単位で同一であるかまたは相異なり、それぞれ独立的に置換または非置換されたC6〜C30の芳香族有機基であり、
16及びR17は、同一であるかまたは相異なり、それぞれ独立的に水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、エーテル基(−OR212、ここで、R212はC1〜C10の脂肪族有機基である)、シリル基(−SiR213214215、ここで、R213、R214及びR215は、同一であるかまたは相異なり、それぞれ独立的に水素原子、C1〜C10の脂肪族有機基である)、置換または非置換されたC1〜C10の脂肪族有機基、またはC6〜C20の芳香族有機基であり、
n9及びn10は、それぞれ独立的に0〜4の整数である。
【請求項14】
14は、単結合、置換または非置換されたC3〜C30シクロアルキレン基、置換または非置換されたC6〜C30のアリーレン基、置換または非置換されたC13〜C20のフルオレニレン基、−O−、−S−、−S(=O)−、または−C(=O)−であり、
15は、下記の化学式で表される:
【化9】

上記化学式中、
18〜R29は、同一であるかまたは相異なり、それぞれ独立的に水素原子、重水素原子、ハロゲン原子、置換または非置換されたC1〜C10の脂肪族有機基、或いは置換または非置換されたC6〜C20の芳香族有機基であり、
n11及びn14〜n20は、それぞれ独立的に0〜4の整数であり、
n12及びn13は、それぞれ独立的に0〜3の整数であり、
16〜R17は、それぞれ独立的に水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、置換または非置換されたC1〜C10のアルキル基、或いは置換または非置換されたC6〜C20のアリール基である、請求項13に記載のポリ(アミド−イミド)ブロックコポリマー。
【請求項15】
前記ポリ(アミド−イミド)ブロックコポリマーは、上記化学式2で表される反復単位を1個〜1000個含む、請求項1〜14のいずれか1項に記載のポリ(アミド−イミド)ブロックコポリマー。
【請求項16】
前記第2セグメントは、500g/mol乃至50,000g/molの重量平均分子量を有する、請求項1〜15のいずれか1項に記載のポリ(アミド−イミド)ブロックコポリマー。
【請求項17】
前記第1セグメントに含まれる全体反復単位と前記第2セグメントに含まれる全体反復単位は、95:5〜5:95のモル比を有する、請求項1〜16のいずれか1項に記載のポリ(アミド−イミド)ブロックコポリマー。
【請求項18】
上記化学式2で表される反復単位は、下記の化学式5で表される反復単位を含む、請求項1〜17のいずれか1項に記載のポリ(アミド−イミド)ブロックコポリマー:
【化10】

上記化学式5中、
11は、それぞれの反復単位で同一であるかまたは相異なり、それぞれ独立的に置換または非置換されたC1〜C30の脂肪族有機基、置換または非置換されたC3〜C30の脂環族有機基、置換または非置換されたC6〜C30の芳香族有機基を含み、前記芳香族有機基は単独で存在するか;2つ以上が互いに接合されて縮合環を形成するか;2つ以上が単結合、置換または非置換されたC13〜C20のフルオレニレン基、−O−、−S−、−C(=O)−、−CH(OH)−、−S(=O)−、−Si(CH−、−(CH−(ここで、1≦p≦10)、−(CF−(ここで、1≦q≦10)、−C(CH−、−C(CF−、または−C(=O)NH−によって連結されており、
12及びR13は、同一であるかまたは相異なり、それぞれ独立的に水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、エーテル基(−OR208、ここで、R208はC1〜C10の脂肪族有機基である)、シリル基(−SiR209210211、ここで、R209、R210及びR211は、同一であるかまたは相異なり、それぞれ独立的に水素原子、C1〜C10の脂肪族有機基である)、置換または非置換されたC1〜C10の脂肪族有機基、またはC6〜C20の芳香族有機基であり、
n7及びn8は、それぞれ独立的に0〜3の整数である。
【請求項19】
前記第1セグメントに含まれる全体反復単位と前記第2セグメントに含まれる全体反復単位は、95:5〜5:95のモル比を有する、請求項18に記載のポリ(アミド−イミド)ブロックコポリマー。
【請求項20】
前記化学式2で表される反復単位は、下記の化学式6で表される反復単位を含むものである、請求項1〜19のいずれか1項に記載のポリ(アミド−イミド)ブロックコポリマー:
【化11】

上記化学式6中、
11は、それぞれの反復単位で同一であるかまたは相異なり、それぞれ独立的に置換または非置換されたC1〜C30の脂肪族有機基、置換または非置換されたC3〜C30の脂環族有機基、置換または非置換されたC6〜C30の芳香族有機基を含み、前記芳香族有機基は単独で存在するか;2つ以上が互いに接合されて縮合環を形成するか;2つ以上が単結合、置換または非置換されたC13〜C20のフルオレニレン基、−O−、−S−、−C(=O)−、−CH(OH)−、−S(=O)−、−Si(CH−、−(CH−(ここで、1≦p≦10)、−(CF−(ここで、1≦q≦10)、−C(CH−、−C(CF−、または−C(=O)NH−によって連結されており、
12及びR13は、同一であるかまたは相異なり、それぞれ独立的に水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、エーテル基(−OR208、ここで、R208はC1〜C10の脂肪族有機基である)、シリル基(−SiR209210211、ここで、R209、R210及びR211は、同一であるかまたは相異なり、それぞれ独立的に水素原子、C1〜C10の脂肪族有機基である)、置換または非置換されたC1〜C10の脂肪族有機基、またはC6〜C20の芳香族有機基であり、
n7及びn8は、それぞれ独立的に0〜3の整数である。
【請求項21】
前記第1セグメントに含まれる全体反復単位と前記第2セグメントに含まれる全体反復単位は、95:5〜5:95のモル比を有する、請求項20に記載のポリ(アミド−イミド)ブロックコポリマー。
【請求項22】
前記化学式2で表される反復単位は、下記の化学式5及び6で表される反復単位を含むものである、請求項1〜21のいずれか1項に記載のポリ(アミド−イミド)ブロックコポリマー:
【化12】

【化13】

上記化学式5及び6中、
11は、それぞれの反復単位で同一であるかまたは相異なり、それぞれ独立的に置換または非置換されたC3〜C30の脂肪族有機基、置換または非置換されたC3〜C30の脂環族有機基、置換または非置換されたC6〜C30の芳香族有機基を含み、前記芳香族有機基は単独で存在するか;2つ以上が互いに接合されて縮合環を形成するか;2つ以上が単結合、置換または非置換されたC13〜C20のフルオレニレン基、−O−、−S−、−C(=O)−、−CH(OH)−、−S(=O)−、−Si(CH−、−(CH−(ここで、1≦p≦10)、−(CF−(ここで、1≦q≦10)、−C(CH−、−C(CF−、または−C(=O)NH−によって連結されており、
12及びR13は、同一であるかまたは相異なり、それぞれ独立的に水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、エーテル基(−OR208、ここで、R208はC1〜C10の脂肪族有機基である)、シリル基(−SiR209210211、ここで、R209、R210及びR211は、同一であるかまたは相異なり、それぞれ独立的に水素原子、C1〜C10の脂肪族有機基である)、置換または非置換されたC1〜C10の脂肪族有機基、またはC6〜C20の芳香族有機基であり、
n7及びn8は、それぞれ独立的に0〜3の整数である。
【請求項23】
前記化学式5で表される反復単位及び前記化学式6で表される反復単位は、99:1〜1:99のモル比で含まれる、請求項22に記載のポリ(アミド−イミド)ブロックコポリマー。
【請求項24】
前記第1セグメントに含まれる全体反復単位と前記第2セグメントに含まれる全体反復単位は、95:5〜5:95のモル比を有する、請求項22または23に記載のポリ(アミド−イミド)ブロックコポリマー。
【請求項25】
前記化学式1Bで表される反復単位は下記の化学式7〜9で表される反復単位を含み、
前記化学式1Cで表される反復単位は下記の化学式10〜12で表される反復単位を含み、
前記化学式2で表される反復単位は下記の化学式13及び14で表される反復単位を含む、請求項1〜24のいずれか1項に記載のポリ(アミド−イミド)ブロックコポリマー:
【化14】

【化15】

【化16】

【化17】

【化18】

【化19】

【化20】

【化21】

【請求項26】
前記化学式4で表される反復単位は、下記の化学式15〜17で表される反復単位を含む、請求項13〜25のいずれか1項に記載のポリ(アミド−イミド)ブロックコポリマー:
【化22】

【化23】

【化24】

【請求項27】
請求項1乃至26のいずれか1項によるポリ(アミド−イミド)ブロックコポリマーを含む成形品(article)。
【請求項28】
前記成形品は、フィルム、繊維(fiber)、コーティング材または接着剤である、請求項27に記載の成形品。
【請求項29】
前記成形品は、380nm乃至750nmの波長範囲で総光線透過率が80%以上である、請求項27または28に記載の成形品。
【請求項30】
前記成形品は、400nm波長の光に対する光線透過率が55%以上である、請求項27〜29のいずれか1項に記載の成形品。
【請求項31】
前記成形品は、35ppm/℃以下の熱膨張係数を有する、請求項27〜30のいずれか1項に記載の成形品。
【請求項32】
前記成形品は、3%以下のヘーズを有する、請求項27〜31のいずれか1項に記載の成形品。
【請求項33】
前記成形品は、3%以下の黄色度(yellow index、YI)を有する、請求項27〜32のいずれか1項に記載の成形品。
【請求項34】
請求項27乃至33のいずれか1項による成形品を含むディスプレイ装置。
【請求項35】
第1セグメントの前駆体を提供する段階;
第2セグメントの前駆体を提供する段階;
第1セグメントの前駆体と第2セグメントの前駆体を共重合する段階;及び
第2セグメントの前駆体をイミド化してポリ(アミド−イミド)ブロックコポリマーを製造する段階;
を含む、ポリ(アミド−イミド)ブロックコポリマーの製造方法であって、
前記ポリ(アミド−イミド)ブロックコポリマーは、請求項1乃至26のいずれか1項によるポリ(アミド−イミド)ブロックコポリマーを含むものである、製造方法。
【請求項36】
請求項1乃至26のいずれか1項によるポリ(アミド−イミド)ブロックコポリマーを基板上に塗布して、層を形成する段階;
前記層を乾燥する段階;
前記層を前記基板から剥離する段階;
前記層を延伸する段階;及び
前記層を熱処理する段階;
を含む、請求項1乃至26のいずれか1項によるポリ(アミド−イミド)ブロックコポリマーを含む成形品の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2012−241196(P2012−241196A)
【公開日】平成24年12月10日(2012.12.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−114609(P2012−114609)
【出願日】平成24年5月18日(2012.5.18)
【出願人】(390019839)三星電子株式会社 (8,520)
【氏名又は名称原語表記】Samsung Electronics Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】129,Samsung−ro,Yeongtong−gu,Suwon−si,Gyeonggi−do,Republic of Korea
【Fターム(参考)】