説明

マウス

【課題】移動しているところ自動的に転向でき、支持台面から落ちることを免れるマウスを提供すること。
【解決手段】本発明に係るマウスは、本体と、モーターと、複数のローターと、コントローラーと、複数のセンサーと、を備える。モーターは、複数のローターを支持台面上で運動させるように駆動する。コントローラーは、モーターに電気的に接続され、且つモーターを制御してローターを回転させることにより、マウスを誘導して運動する。複数のセンサーは、それぞれコントローラーに電気的に接続されて、マウスが支持台面の辺縁に運動されたかどうかを検知してから、検知結果信号をコントローラーに伝送する。コントローラーは、検知結果信号に基づいてモーターを制御して、ローターを転向させるか又はローターを元の運動方向に沿って継続的に運動させるように駆動する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ヒューマンインタラクティブインタフェース領域に関し、特にマウスに関するものである。
【背景技術】
【0002】
マウスを利用する場合、ユーザーは、通常それを握って支持台面で水平方向に沿って往復に移動して操作するので、ユーザーの腕が疲れ易い。この問題を解決するために、最近、リモコン式のマウスが設計された。即ち、マウスの内部にモーター及びローターを設けて、リモコンで前記モーターを制御することにより、前記ローターを回転させて前記マウスを支持台面で運動させる。これにより、ユーザーの腕の疲労を緩めるばかりでなく、遠距離でマウスを操作することもできる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかし、リモコン式のマウスを使用しているところ、前記マウスが机の辺縁に位置する場合、ユーザーの誤操作により、前記マウスが支持台面から落ちって損なわれる問題がよく発生する。
【0004】
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、移動しているところ自動的に転向でき、支持台面から落ちることを免れるマウスを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
前記課題を解決するために、本発明に係るマウスは、本体と、モーターと、複数のローターと、コントローラーと、複数のセンサーと、を備える。前記モーターは、複数の前記ローターを支持台面上で運動させるように駆動する。前記コントローラーは、前記モーターに電気的に接続され、且つ前記モーターを制御して前記ローターを回転させることにより、前記マウスを誘導して運動させる。複数の前記センサーは、それぞれ前記コントローラーに電気的に接続されて、前記マウスが支持台面の辺縁に運動されたかどうかを検知してから、検知結果信号を前記コントローラーに伝送する。前記コントローラーは、前記検知結果信号に基づいて前記モーターを制御して、前記ローターを転向させるか又は前記ローターを元の運動方向に沿って継続的に運動させるように駆動する。
【発明の効果】
【0006】
従来の技術に比べて、本発明に係るマウスは、複数のセンサーにより、前記マウスが支持台面の辺縁に運動されたかどうかを検知する。前記マウスが支持台面の辺縁に運動された場合、前記センサーは、マウスの内部に設けられたコントローラーに感応信号を発送する。前記コントローラーは、前記センサーからの感応信号に基づいて前記モーターを制御して前記ローターを転向させ、前記マウスが支持台面から落ちって損なわれることを防止する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】本発明の実施形態に係るマウスの部分的な分解図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
図1に示したように、本発明の実施形態に係るマウス100は、無線式であり、本体10と、モーター20と、前記モーター20により駆動される複数のローター30と、前記モーター20に電気的に接続されるコントローラー40と、前記コントローラー40に電気的に接続される複数のセンサー50と、回路基板60と、を備える。前記回路基板60は、前記本体10の内部に装着され、前記モーター20及び前記コントローラー40は、前記回路基板60に電気的に接続される。前記センサー50は、前記マウス100が支持台面の辺縁に運動されたかどうかを検知してから、検知結果を前記コントローラー40に伝送する。前記コントローラー40は受信した検知結果に基づいて前記モーター20を制御して、前記ローター30を転向させるか又は前記ローター30を元の運動方向に沿って継続的に運動させるように駆動する。
【0009】
前記本体10は、下部ケーシング11及び前記下部ケーシング11に着脱可能に被せられる上部ケーシング13を備える。前記回路基板60は、前記下部ケーシング11の底面に固定されている。複数の前記ローター30は、前記下部ケーシング11の底面における前記回路基板60の両端の近傍に設けられ、各々のローター30は前記下部ケーシング11の外表面から部分的に露出する(図示せず)。本実施形態において、前記ローター30の数は、三つであり、2つのローター30は、連接軸31を介して前記下部ケーシング11の一端に回転可能に装着され、他の1つのローター30は、前記下部ケーシング11の他端に回転可能に装着される。前記モーター20が提供した駆動力は、変速歯車アセンブリ70により前記連接軸31の中部に印加されて、前記連接軸31に固定されているローター30を回転させるとともに、前記コントローラー40により前記ローター30の回転速度及び回転方向を制御する。なお、前記ローター30の数は、四つであることもでき、前記下部ケーシング11の対向する両端にそれぞれ2つの前記ローター30を装着する。
【0010】
複数の前記センサー50は、それぞれ前記下部ケーシング11の周縁に間隔をあけて設けられている。本実施形態において、前記センサー50の数は、三つであり、2つのセンサー50は、互いに連接する2つの前記ローター30に隣接して前記下部ケーシング11の一端の両側に設けられ、他の1つのセンサー50は、前記下部ケーシング11の他端に設けられる。前記センサー50は、光学センサーであることができる。本実施形態において、前記マウス100が運動する際、前記センサー50は支持台面に向って絶えず光線を発射し、異なる反射面が光線をフィードバックするまでに必要とする時間に基づいて、異なる反射面から前記センサー50の底部までの距離を判断して、前記マウス100が支持台面の辺縁に運動したかどうかを判断する。前記センサー50は、前記マウス100が支持台面の辺縁に運動したことを検知すれば、前記コントローラー40に感応信号を発送する。前記コントローラー40は、受信した感応信号に基づいて前記モーター20を制御して、前記ローター30を転向させるように駆動する。
【0011】
前記コントローラー40は、前記モーター20により前記ローター30を異なる角度に回転させることができるなら、前記ローター30を元の運動方向に沿って後退りさせることもできる。
【0012】
前記マウス100は、前記本体10内に設けられる掃除ユニット(図示せず)をさらに備える。前記マウス100が運動する際、前記掃除ユニットは前記支持台面の塵を吸着する。前記掃除ユニットは、互いに連通する掃除機80及び濾過器90を備える。前記モーター20は、前記掃除機80に連接されて、前記掃除機80に駆動力を提供して、前記掃除機80内のインペラ(図示せず)を回転させて、前記掃除機80内の空気を高速的に排出する。このようにして、前記掃除機80の内部と前記本体10の外部との間には負圧差が形成され、この負圧差によって、前記掃除機80が塵を帯びる空気を吸入する。前記濾過器90は、前記掃除機80が吸入した空気の中の塵を濾過してから、清潔な空気を排出して、前記支持台面をきれいにする。
【0013】
本発明によれば、前記センサー50により、前記マウス100が支持台面の辺縁に運動されたかどうかを検知する。前記マウス100が支持台面の辺縁に運動された場合、前記センサー50は、前記コントローラー40に感応信号を発送する。前記コントローラー40は、前記センサー50からの感応信号に基づいて前記モーター20を制御して前記ローター30を転向させ、前記マウス100が支持台面から落ちって損われることを防止する。
【0014】
以上、本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内で種々の変形又は修正が可能であり、該変形又は修正も又、本発明の特許請求の範囲内に含まれるものであることは、いうまでもない。
【符号の説明】
【0015】
10 本体
11 下部ケーシング
13 上部ケーシング
20 モーター
30 ローター
31 連接軸
40 コントローラー
50 センサー
60 回路基板
70 変速歯車アセンブリ
80 掃除機
90 濾過器
100 マウス

【特許請求の範囲】
【請求項1】
本体と、モーターと、複数のローターと、コントローラーと、複数のセンサーと、を備えてなるマウスであって、
前記モーターは、複数の前記ローターを支持台面上で運動させるように駆動し、
前記コントローラーは、前記モーターに電気的に接続され、且つ前記モーターを制御して前記ローターを回転させることにより、前記マウスを誘導して運動させ、
複数の前記センサーは、それぞれ前記コントローラーに電気的に接続されて、前記マウスが前記支持台面の辺縁に運動されたかどうかを検知してから、検知結果信号を前記コントローラーに伝送し、
前記コントローラーは、前記検知結果信号に基づいて前記モーターを制御して、前記ローターを転向させるか又は前記ローターを元の運動方向に沿って継続的に運動させるように駆動することを特徴とするマウス。
【請求項2】
前記マウスは、下部ケーシングを備え、複数の前記ローターはそれぞれ前記下部ケーシングに回転可能に装着され、且つ複数の前記ローターは前記下部ケーシングの外表面から部分的に露出することを特徴とする請求項1に記載のマウス。
【請求項3】
2つの前記ローターは、1つの連接軸を介して連接され、前記モーターは、変速歯車アセンブリを介して前記連接軸の中部に駆動力を印加して、前記連接軸の両端に位置する2つの前記ローターを回転させることを特徴とする請求項2に記載のマウス。
【請求項4】
複数の前記センサーは、それぞれ前記下部ケーシングの周縁に間隔をあけて設けられて、前記マウスを積載する支持台面に向って絶えずに光線を発射し、前記支持台面の異なる反射面が反射光線をフィードバックするまでに必要とする時間に基づいて、異なる反射面から前記センサーの底部までの距離を判断して、前記マウスが前記支持台面の辺縁に運動されたかどうかを判断することを特徴とする請求項3に記載のマウス。

【図1】
image rotate


【公開番号】特開2011−248867(P2011−248867A)
【公開日】平成23年12月8日(2011.12.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−90878(P2011−90878)
【出願日】平成23年4月15日(2011.4.15)
【出願人】(508155310)富士康(香港)有限公司 (185)
【Fターム(参考)】