説明

マッサージ機構及びそれを備えたマッサージ機

【課題】 簡易な構成で施療子が人体をマッサージする強さを調節することが可能なマッサージ機を提供する。
【解決手段】 被施療部に作用する揉み玉3a〜3dと、揉み玉3a〜3dに叩き動作を行わせるために回転駆動される偏心カラー一体型プーリ37を備えた昇降シャフト17と、揉み玉3a〜3dに揉み動作を行わせるために回転駆動される揉みシャフト18と、揉み玉3a〜3dに昇降シャフト17及び揉みシャフト18の駆動を伝達すると共に、昇降シャフト17と揉みシャフト18との軸間距離を変化可能に構成され、昇降シャフト17に対して揉みシャフト18を移動させるエアセル500と、を有する施療部6を備え、昇降シャフト17と揉みシャフト18との軸間距離に応じて揉み玉3a〜3dが被施療部に向かって突出する量を変化させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、マッサージ機に関する。詳しくは、マッサージ機構の構造に関する。
【背景技術】
【0002】
従来のマッサージ機において、マッサージ用の揉み玉の強さ調節を行う方法として以下に示すものがある。
【0003】
特許文献1には、マッサージ機として、椅子の背もたれに沿って移動自在とされている主軸と、この主軸に取り付けられた主軸まわりに揺動駆動される対のアームと、各アームの先端に設けられた揉み玉とを備え、叩きマッサージを行う際に回転させる回転軸を補助軸のまわりに回転させ、アームの主軸まわりの角度を変更することで、主軸移動軌跡から人体に向かう施療子の突出量を変更する構成が開示されている。
【0004】
また、特許文献2には、マッサージ機として、揉みアームを駆動させる揉みアーム駆動ユニット全体を使用者側に出退移動して任意の出退位置で保持可能な出退駆動部が具備されており、出退駆動部は、空気の供給・排出によって膨張・収縮するエアセルを有し、その膨張・収縮によって駆動ユニットを出退移動して揉み玉の突出量を調節する構成が開示されている。
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載のマッサージ機は、モータブロックと減速機ブロックとの間に、揉みマッサージを行う際に回転する主軸と叩きマッサージを行う際に回転する回転軸を揺動するための補助軸とが架設されている。そのため、主軸と補助軸との相対距離は一定であるため回転軸の揺動範囲は狭く、しかもアームの主軸まわりの角度を変更することで施療子の突出量を調節しているため、突出量を大きくしようとすると、マッサージ機の厚さが大きくなる。
【0006】
また、特許文献2に記載の構成では、揉みアーム駆動ユニットと昇降ユニットの間にエアセルを配置する必要があるため、揉みアーム駆動ユニット出退方向の厚さが厚くなる。そのため、マッサージチェアの背もたれ部の厚さが厚くなり、デザイン性が損なわれる。また、揉みアーム駆動ユニット、昇降ユニットを一定の動作関係に保持しておくスライド機構、リンク機構などが必要となり、構造が複雑化するため、大型で重量が重くなってしまう。更には、揉みアーム駆動ユニットが平行に出退するため、肩口、首をマッサージする際に揉み玉が深く入りにくく、マッサージ感に限界がある。
【特許文献1】特開昭63−97162号公報
【特許文献2】特許第3382577号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は上記の背景技術を鑑みなされたもので、その目的とするところは、簡易な構成で施療子が人体をマッサージする強さを調節することが可能なマッサージ機構及びそれを備えたマッサージ機を提供することにある。
【0008】
本発明の他の目的は、コンパクトな構成で施療子が人体をマッサージする強さを調節することが可能なマッサージ機構及びそれを備えたマッサージ機を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するために本発明に係るマッサージ機構にあっては、
被施療部に作用する施療子と、
上記施療子にマッサージ動作を行わせるために回転駆動される回転軸と、
上記回転軸に対して回転可能に設けられ、上記施療子を支持する支持部材と、
一端が上記支持部材に設けられた連結部に対して揺動可能に連結され、上記支持部材の動きを所定の範囲で規制する規制部材と、
上記規制部材の他端を回転可能に支持するとともに、上記回転軸に対して平行に設けられた規制部材支持軸と、
上記回転軸に対して上記規制部材支持軸を移動させる又は上記規制部材支持軸に対して上記回転軸を移動させて両軸間隔を変更する軸間変更機構と、を有する施療部を備え、
上記軸間変更機構は、上記回転軸と上記規制部材支持軸との軸間距離に応じて上記施療子が上記被施療部に向かって突出する量を変化させることを特徴とする。
【0010】
ここで、マッサージ動作とは、回転軸の回転運動を変換した叩き動作、揉み動作、指圧動作等の種々の動作を含む。
【0011】
この構成によれば、軸間変更機構により回転軸と規制部材支持軸との距離を伸縮することで、施療子の突出量を変化させることができるので、簡易な構成でマッサージ動作の強さを調節することができる。
【0012】
上記施療部は枠体を備え、上記回転軸と上記規制部材支持軸との軸間距離が広がる方向に前記支持部材を回動させるように、上記施療部の枠体と上記支持部材とを連結する付勢部材を備えることが好適である。
【0013】
この構成によれば、軸間変更機構に軸間を広める機能が必要なく、マッサージ機構の軽量化、低コスト化を図ることができる。
【0014】
上記被施療部に対し上記施療部を案内する案内手段に沿って移動させる施療部移動機構を備え、
少なくとも上記回転軸又は上記規制部材支持軸の端部に、上記案内手段に規制されながら移動する回転部材を備えるとよい。
【0015】
この構成によれば、施療部を案内手段に沿って移動させる際に、端部に回転部材を備えた回転軸又は規制部材支持軸を案内手段により案内することができるので、部品点数を削減することができる。
【0016】
上記軸間変更機構による上記規制部材支持軸又は上記回転軸の移動方向と、上記施療部移動機構による施療部の移動方向とが略平行であるとよい。
【0017】
この構成によれば、施療部の厚みを薄くすることができる。
【0018】
上記規制部材支持軸は、上記施療子に上記回転軸によって行われるマッサージ動作とは異なる第二のマッサージ動作を行わせるための駆動機構を備え、上記規制部材は上記駆動機構による第二のマッサージ動作を上記支持部材に伝達することが好適である。
【0019】
この構成によれば、簡単な構成で強さが調節できるマッサージ動作を複数種実現することができる。
【0020】
上記施療部移動機構は、上記規制部材支持軸を回転駆動させる移動用駆動機構と、上記規制部材支持軸の両端に固定されたピニオンと、上記案内手段に設けられたラックとを備えることが好適である。
【0021】
この構成によれば、簡易な構成により施療部の移動動作とマッサージ動作を行うマッサージ機構を実現し、施療部を小型化することができる。
【0022】
上記軸間変更機構は、流出入する流体の容積により伸縮することが好適である。
【0023】
この構成によれば、複雑な機構を必要とせずに回転軸と規制部材支持軸との軸間を変化させることができる。また、流体の容積により伸縮するため、施療子が被施療部を施療する際の被施療部からの反発力を適度に吸収することができる。
【0024】
上記回転軸に対する上記規制部材支持軸の位置を検出する検出手段を備えることが好適である。
【0025】
この構成によれば、回転軸と規制部材支持軸との軸間距離を検出することができ、軸間距離に応じて変化する施療子の突出量を検出することができる。
【0026】
また、本発明に係るマッサージ機にあっては、
使用者の背面を支持する背もたれ部と、
上記背もたれ部に設けられ上記使用者をマッサージする上記マッサージ機構と、
上記マッサージ機構のマッサージ動作を制御する制御部と、を備える。
【発明の効果】
【0027】
本発明によれば、簡易な又はコンパクトな構成で施療子が人体をマッサージする強さを調節することが可能なマッサージ機を実現することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0028】
以下に図面を参照して、この発明を実施するための最良の形態を例示的に詳しく説明する。ただし、この実施例に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、機能、その相対配置などは、特に特定的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。また、以下の説明で一度説明した部材についての材質、形状、機能などは、特に改めて記載しない限り初めの説明と同様のものである。
【0029】
(マッサージ機の全体構成)
図2は、本発明を好適に実施することが可能なマッサージ機の概略構成を示す全体正面図である。図3は、本発明を好適に実施することが可能なマッサージ機の概略構成を示す全体側面図である。図4は、本発明を好適に実施することが可能なマッサージ機の概略構成を示す全体斜視図である。
【0030】
マッサージ機1は、リクライニング自在な椅子10と、昇降施療ユニット2を有する。椅子10は、使用者の背面を支持する背もたれ部10aと、座部10bからなり、背もたれ部10aに昇降施療ユニット2が組み込まれている。
【0031】
昇降施療ユニット2は、背もたれ部10aのカバーシートで覆われた表面側に向かって突設された揉み玉(施療子)3a〜3dを有し、揉み玉3a〜3dによって使用者の被施療部(例えば、背中や首)に作用する。
【0032】
揉み玉3a〜3dは、背もたれ部10aに設けられ使用者をマッサージする。具体的には、背筋方向に沿って上方に左右一対配置された揉み玉3a,3b(第1の施療子)と、その下方に左右一対配置された揉み玉3c,3d(第2の施療子)とからなる。
【0033】
昇降施療ユニット2は、昇降部30と、施療部6とを有し、施療子を支持する一対のアーム支持部材41,42をマッサージ動作に応じて移動させる。
【0034】
(昇降施療ユニットの昇降機構)
以下に、昇降施療ユニット2の昇降機構について説明する。
【0035】
図2〜図4に示すように、昇降部30は、人体の被施療部に対し施療部6を案内手段に沿って移動させる。つまり、昇降部30の左右両側に配置された断面コの字形状の昇降ガイド7、8に沿って昇降する。昇降ガイド7,8は、開口部が対向するように配置され、上下両端部を支持板11,12に支持されている。ここでは、昇降ガイド7,8が案内手段に相当する。
【0036】
両側の昇降ガイド7,8は後側内側面には、上下方向に延びる昇降ラック13,14が配置されている。施療部6に設けられている昇降ピニオン15,16は、後述する昇降シャフト17の左右両端部に固定されており、昇降ラック13,14に噛合する。また、叩きシャフトを兼ねる昇降シャフト17と、後述する揉みシャフト18の左右両端部には、昇降ローラ19,20,21,22(図5参照)が回転自在に支持されている。ここで、昇降シャフト17は、規制部材支持軸に相当する。また、揉みシャフト18は、揉み玉3a〜3dにマッサージ動作としての揉み動作を行わせるために回転駆動される回転軸に相当する。
【0037】
そして、施療部6の昇降に伴い、昇降ローラ19,20,21,22は、左右の昇降ガイド7,8の内側面に沿って回転しながら移動する。
【0038】
(施療部の駆動機構)
図5は、施療部の正面図である。図6は、図5の下面図である。図7は、図5の左側面図である。図8は、施療部の斜視図である。図9は、施療部の内部の構造を示す、背面右方から見た斜視図である。図10は、施療部の内部の構造を示す、背面左方から見た斜視図である。
【0039】
施療部6は、昇降シャフト17と揉みシャフト18との間の、施療部6の中央上部の前後方向に昇降シャフト17を回転駆動するための回転駆動力を発生する昇降モータ23が配置されている。昇降モータ23の出力軸は、施療部6の背面側に突出し、同軸に昇降用小プーリ24が取り付けられている。一方、昇降モータ23の右上方には、昇降モータ23と平行となるように、昇降用ウォームギア25が配置されている。昇降用ウォームギア25の後端部には、昇降用大プーリ26が同軸に取り付けられており、昇降用小プーリ24と昇降用大プーリ26との間に巻き掛けられた無端状の昇降用伝達ベルト27により、昇降モータ23の回転駆動力が伝達され、昇降用ウォームギア25が回転駆動される。
【0040】
昇降用ウォームギア25には、昇降シャフト17のほぼ中央部外周に同軸に取り付けられた昇降用ウォームホイール28が噛合する。従って、昇降モータ23の回転駆動力は、昇降用小プーリ24、昇降用伝達ベルト27、昇降用大プーリ26、昇降用ウォームギア25、昇降用ウォームホイール28を介して伝達され、昇降シャフト17を回転駆動する。昇降用ウォームギア25及び昇降用ウォームホイール28はギアケース29(図11参照)に収納されている。
【0041】
昇降モータ23から伝達された回転駆動力により昇降シャフト17が回転駆動されると、昇降シャフト17の端部に設けられた昇降ピニオン15,16が回転駆動される。昇降ピニオン15,16は上述したように昇降ガイド7,8に設けられた昇降ラック13,14に噛合しているので、施療部6は、昇降シャフト17の回転駆動によって昇降ガイド7
,8に沿って昇降する。ここでは、昇降シャフト17を回転駆動するための昇降モータ23、昇降用小プーリ24、昇降用伝達ベルト27、昇降用大プーリ26、昇降用ウォームギア25、昇降用ウォームホイール28が移動用駆動機構に相当し、これらと昇降ラック13,14、昇降ピニオン15,16とから施療部移動機構が構成される。
【0042】
(施療部の位置検出機構)
図11は、施療部の背面側から見た斜視図である。
【0043】
図11に示すように、ギアケース29の左側面にはセンサ基板131が取り付けられており、このセンサ基板131の上端部には、上限リミットセンサ32が取り付けられている。また、施療部6の下部にもセンサ基板132が取り付けられており、このセンサ基板132の下端部には、下限リミットセンサ33が取り付けられている。
【0044】
図4に示すように、上下の支持板11,12には、リミットセンサ32,33に対応する位置に昇降リミットセンサ用ドグ34,35が取り付けられている。施療部6が昇降ガイド7,8に沿って上昇し、上限リミットセンサ32が上側の支持板11に取り付けられたリミットセンサ用ドグ34を検出することによって、上方の移動限界位置を認識する。同様に、施療部6が昇降ガイド7,8に沿って下降し、下限リミットセンサ33が下側の支持板12に取り付けられたリミットセンサ用ドグ35を検出することによって、下方の移動限界位置を認識する。
【0045】
昇降シャフト17の外周には円板状の昇降軸回転センサドグ36が固定されている(図10参照)。昇降軸回転センサドグ36は、昇降シャフト17の左側の偏心カラー一体型プーリ37の内側に位置する。昇降軸回転センサドグ36は、円板の周縁部が軸方向に屈曲され、周方向に所定間隔で切り欠かれており、矩形状の突起36aが周方向に配置された形状となっている。
【0046】
センサ基板131の昇降軸回転センサドグ36に対応する位置に、昇降軸回転検出センサ38が取り付けられている。昇降軸回転検出センサ(不図示)は、発光部と受光部を有し、発光部から受光部へ至る光線の光路の、昇降軸回転センサドグ36の突起36aによる断続を検出する。これにより、昇降シャフト17の回転量がカウントされる。
【0047】
(施療部の揉み機構)
図12は、施療部の前面側から見た斜視図である。
【0048】
施療部6には、上下左右に並ぶ4つの揉み玉3a〜3dが設けられている。4つの揉み玉3a〜3dは略V字形の揉み玉アーム4,5の先端部にそれぞれ回動自在に軸支されている。
【0049】
揉み玉アーム4,5の基端部は、回動軸39,40を中心として回動自在にアーム支持部材41,42に支持されている。
【0050】
揉み玉アーム4,5にはそれぞれ回動を止めるためのストッパ4a,5aが設けられており、揉み玉アーム4,5の回動は、ストッパ4a,5aとアーム支持部材41,42との当接によって可動範囲が規制されている。
【0051】
アーム支持部材41,42の外側面には、柱状部材41a,42aが外側に向かって突出して設けられている。また、揉み玉アーム4,5の下方の外側の基端部寄りの位置には、柱状部材4b,5bが外側に突出して形成されている。そして、これらの柱状部材の間には、つるまきバネ43,44が架設されている。つるまきバネ43,44は、斜め後ろ
上方に引き上げる方向に下方の揉み玉アーム4,5を付勢するので、揉み玉3a〜3dに外部から力が加わらない状態では、上側の揉み玉3a,3bが前方に突出し、下側の揉み玉3c,3dが後方に退避した状態となる。
【0052】
揉みシャフト18の左右両側には、円筒形状の傾斜スリーブ47,48がそれぞれ軸方向に対して傾斜するとともに径方向に偏心して固定されており、傾斜スリーブ47,48の軸方向に対する傾斜は左右対称となるように設定している。
【0053】
そして、傾斜スリーブ47,48の外周には周面に沿って転動するベアリングを介して樹脂製のアーム支持部材41,42が回動自在に嵌合している。
【0054】
また、揉みシャフト18の上方には、揉みシャフト18に平行に昇降シャフト17が配置されている。
【0055】
昇降シャフト17の左右両側の、傾斜スリーブ47,48に対応する位置には、叩き偏心カラー(不図示)の外周に、ベアリングを介して、リンクホルダ51,52が回動自在に設けられている。
【0056】
リンクホルダ51,52とアーム支持部材41,42とはリンク53,54によって連結されている。リンク53,54は、昇降シャフト17側では軸方向に揺動可能に連結されている。また、アーム支持部材41,42側のリンク53,54の先端53a,54aは球面に形成されているため(図14参照)、アーム支持部材41,42に設けられた連結部に対して、この球面に沿って揺動可能に連結される。さらにアーム支持部材41,42が揉みシャフト18まわりに回転することを規制している。
【0057】
ここで、アーム支持部材41,42は、揉み玉アーム4,5を介して施療子を支持し、揉みシャフト18に対して回転可能に設けられており、支持部材に相当する。また、リンク53,54は、昇降シャフト17に対して回転可能に設けられ、アーム支持部材41,42を付勢しながらアーム支持部材41,42の動きを所定の範囲で規制すると共に、後述する叩き偏心カラー71,72の回転による動きをアーム支持部材41,42に伝達し、規制部材に相当する。
【0058】
このような機構により、揉み玉3a〜3dに叩き偏心カラー71,72及び揉みシャフト18の駆動を伝達すると共に、昇降シャフト17と揉みシャフト18との軸間距離を後述する軸間変更機構であるエアセル500により変化させることができる。
【0059】
揉みシャフト18及び昇降シャフト17は、いずれも施療部6に対して軸受を介して、回転自在に支持されている。
【0060】
揉み用モータ55は、昇降シャフト17と揉みシャフト18の間であり、昇降モータ23の下方に設けられている。
【0061】
揉み用モータ55の出力軸には揉み用小プーリ56が同軸に取り付けられている。
【0062】
揉み用小プーリ56の外周に巻き掛けられた無端状の巻き掛け部材としての揉み用伝達ベルト57は、揉み用モータ55の下方に、揉み用モータ55と平行となるように配置された揉み用ウォームギア58(図10参照)の軸に取り付けられた揉み用大プーリ59の外周にも同様に巻き掛けられている。
【0063】
施療部6の前後方向に配置された揉み用ウォームギア58は、揉みシャフト18に設け
られた揉み用ウォームホイール61と噛合している。
【0064】
揉み用ウォームホイール61は、揉みシャフト18の外周に同軸に固定されている。揉み用ウォームギア58と揉み用ウォームホイール61は揉み用ギアケース62に収容されている。
【0065】
揉みシャフト18外周の、左側のアーム支持部材42の内側の位置に、略円板状の揉みセンサドグ63が設けられている。揉みセンサドグ63は、同一径の円板状部と、円板状部から外径方向に突出する突出部を有する。円板状部の周縁部は、軸方向に屈曲され、周方向に所定間隔で切り欠かれており、矩形状の揉み軸回転被検出部63aが周方向に配置されている。揉み軸回転被検出部63aは、周方向の一箇所に設けられていても良いし、複数箇所に設けられていても良い。突出部の外径端部も軸方向に屈曲されて揉み原点被検出部63bが形成されている。揉みセンサドグ63の揉み軸回転被検出部63a及び揉み原点被検出部63bに対応する揉み軸回転センサ64及び揉み原点位置センサ65はともに、揉みセンサドグ63に対向するセンサ基板133上に設けられている。揉み軸回転センサ64及び揉み原点位置センサ65は、いずれも、被検出部による、発光部から受光部までの光線の光路の断続を検出する。これにより、揉みシャフト18の回転及び原点位置が検出される。
【0066】
揉み用モータ55を回転駆動し、揉みシャフト18を回転させることにより、アーム支持部材41,42は傾斜スリーブ47,48の外周に回動自在に嵌合しており、かつ、昇降シャフト17上のリンクホルダ51,52に支持されたリンク53,54に揺動自在に連結されているので、揉み玉3a〜3dは、3次元的な軌跡を描く動作を行う。すなわち、右の揉み玉3a,3bと左の揉み玉3c,3dとは互いの間隔が変化するように揉み動作する。
【0067】
また、アーム支持部材41,42は、揉みシャフト18の回転軸を中心に被施療部である人体に向かって突出するように回転するので、アーム支持部材41,42の突出時は、昇降方向に対するアーム支持部材41,42の角度が大きくなる。そのため、アーム支持部材41,42の先端部にある揉み玉3a、3cが肩口、首に深く入り込むので、マッサージ感が良くなる。
【0068】
また、昇降シャフト17と揉みシャフト18との軸間距離が広がる方向にアーム支持部材41,42を回動させる、施療部6の枠体40aとアーム支持部材とを連結する付勢部材としてのバネ6bを備えるとよい。この構成によれば、軸間変更機構であるエアセル500に軸間を広める機能が必要なく、マッサージ機構の軽量化、低コスト化を図ることができる。
【0069】
(施療部の叩き機構)
施療部6の叩き動作は、施療部6の上部に左右方向に配置された昇降シャフト17に備えられた叩き機構によって行われる。
【0070】
図11、図12に示すように、施療部6の上部には、両軸の叩き用モータ66が左右方向に配置されている。叩き用モータ66の両軸にはそれぞれ小プーリ67,68が取り付けられている。一方、昇降シャフト17には、左右一対の偏心カラー一体型プーリ37がそれぞれ設けられている。偏心カラー一体型プーリ37は、歯付プーリである。偏心カラー一体型プーリ37は、昇降シャフト17の左右の外周にベアリングを介して回動自在に取り付けられた叩き偏心カラー71,72に一体に設けられている。
【0071】
叩き用モータ66の左右方向に突出する出力軸に設けられた小プーリ67,68と偏心
カラー一体型プーリ37との間には、無端状の叩き用伝達ベルト73,74が巻き掛けられている。叩き用伝達ベルト73,74は、いずれも歯付ベルトである。
【0072】
叩き偏心カラー71,72は、昇降シャフト17の左右両側に設けられている。叩き偏心カラー71,72は、ともに昇降シャフト17の軸心に対して偏心した円筒状の外周面を有する。叩き偏心カラー71,72の外周面には、リンクホルダ51,52が、ベアリングを介して回転自在に取り付けられている。
【0073】
叩き用モータ66の左側に設けられた偏心カラー一体型プーリ37の内側面には、円弧状の叩きセンサドグ69が設けられている。叩きセンサドグ69の周縁部には、軸方向に屈曲された被検出部69aが、周方向の一箇所に設けられている。叩きセンサドグ69に対応する叩き軸回転センサ70は、叩きセンサドグ69に対向するセンサ基板131上に設けられている。叩き軸回転センサ70は、被検出部69aによる、発光部から受光部までの光線の光路の断続を検出する。これにより、偏心カラー一体型プーリ37の回転が検出される。
【0074】
叩き用モータ66を回転駆動し、叩き偏心カラー71,72を回転させることにより、リンクホルダ51,52が昇降シャフト17の軸心に対して偏心カラー71,72の偏心量だけ偏心して回転揺動するように駆動される。リンク53,54がリンクホルダ51,52とアーム支持部材41,42とを連結していることにより、リンクホルダ51,52の動きは、リンク53,54を介してアーム支持部材41,42に伝達される。アーム支持部材41,42は揉みシャフト18上の傾斜スリーブ47,48の外周に回動自在に嵌合しており、伝達された動きによりアーム支持部材41,42は傾斜スリーブ47,48回りに揺動駆動される。このアーム支持部材41,42の揺動により、揉み玉アーム4,5及び揉み玉3a〜3dは揺動的な叩き動作を行う。
【0075】
ここで、叩き用モータ66、小プーリ67,68、叩き用伝達ベルト73,74、偏心カラー一体型プーリ37、叩き偏心カラー71,72、リンクホルダ51,52が叩き動作を行わせるための駆動機構に相当する。
【0076】
(強さ調節機構)
次に、本発明に係るマッサージ機における強さ調整機構について図11〜図14を参照して説明する。
【0077】
本発明に係るマッサージ機においては、人体に対するマッサージの強さを、揉み玉が人体に向かって突出する量を変更することで調節している。そして、突出量の変更は、昇降シャフト17と揉みシャフト18との相対距離(軸間距離)を変化させることで行っている。以下、昇降シャフト17と揉みシャフト18との相対距離を変化させる構成について詳述する。
【0078】
本実施の形態に係る施療部6は、揉みシャフト18の下方に軸間変更機構としてエアセル500が配置されている。エアセル500は、マッサージ機1に設けられたポンプ(不図示)から送られる空気等の流体の流出入によってその容積が変化することで伸縮するジャバラ501を有する。そして、ジャバラ501は、その伸縮方向一端をジャバラ受け502により規制されると共に、他端を揉み用ギアケース62により伸縮可能にガイドされている。
【0079】
ジャバラ受け502と、昇降シャフト17に対して所定の位置関係で固定されている昇降用ギアケース29とは、連結板503(図8参照)により一定の相対位置で固定されている。一方、揉み用ギアケース62は、揉みシャフト18に対して所定の位置関係で固定
されている。
【0080】
そのため、ポンプを制御することでエアセル500に流入する流体の量を調節し、図13、図14に示すようにジャバラ501が伸びると、昇降シャフト17に対して揉みシャフト18を近づけることができる。
【0081】
また、揉みシャフト18が昇降シャフト17に対して近づくと、揉みシャフト18の端部に回動自在に設けられているアーム支持部材41,42も連動して昇降シャフト17側に近づこうとする。しかし、昇降シャフト17と、揉みシャフト18とは、リンクホルダ51,52、アーム支持部材41,42、リンク53,54を介して連結されているため、揉みシャフト18が昇降シャフト17に対して近づくと、アーム支持部材41,42は、リンク53,54により移動方向が規制され、揉みシャフト18を軸として回転する。
【0082】
そのため、図13、図14に示すように、アーム支持部材41,42は、マッサージを行う人体側に向かって回転し、回動軸39,40を中心として回転可能に支持する揉み玉アーム4,5の人体に向かう突出量が変化する。
【0083】
このように、本実施の形態においては、エアセル500の伸縮動作により、昇降シャフト17と揉みシャフト18との相対距離を変化させることで、軸間距離に応じて揉み玉3a〜3dが被施療部に向かって突出する量を変化させマッサージの強さを調節することができる。
【0084】
また、エアセルによる揉みシャフト18の移動方向と、施療部移動機構による施療部6の移動方向とが略平行であり、施療部6と昇降部30との間にエアセル500を配置する必要がないため、昇降施療ユニット2におけるアーム支持部材41,42の突出方向の厚さが厚くならない。そのため、マッサージ機1の背もたれ部10aの厚さが厚くなることがなく、デザイン性を損なうことがない。
【0085】
また、突出量の変更をするために、揉みシャフト18の両端に取り付けられている昇降ローラ20,22を昇降ガイド7,8の内側面に沿って規制しながら移動することで、昇降シャフト17と揉みシャフト18との軸間距離を変化させることができるので、昇降施療ユニットの構造を単純化できると共に、小型軽量化を図ることができる。
【0086】
なお、本実施の形態では、昇降シャフト17と揉みシャフト18との相対距離を変化させる手段としてエアセルを用いたが、もちろんこれに限られるものではない。例えば、送りネジとナットを用いたり、ラックとピニオンを用いた構成であっても構わない。
【0087】
また、本実施の形態では、昇降シャフト17に揉みシャフト18を近づける構成について説明したが、揉みシャフト18に昇降シャフト17を近づける構成であっても構わない。
【0088】
(強さ調節の位置検出センサ)
次に、昇降シャフト17と揉みシャフト18とのエアセル500の伸縮動作による揉み玉の突出量を調節するためのセンサについて図1、図11、図13を参照して説明する。図1は、本実施の形態に係る施療子の強さ調節機構を模式的に示す説明図である。
【0089】
本実施の形態における強さ調節位置検出センサ504は、所定のスリットが設けられた板状の被検出部504aと、発光部及び受光部からなる検出部504bとを有する。
【0090】
被検出部504aは、ジャバラ受け502に固定され、検出部504bは、揉み用ギア
ケース62に固定されており、ジャバラ501の伸縮に伴い互いに相対移動可能に配置されている。検出部504bには、被検出部504aがエアセル500の伸縮方向に移動可能なようなスリット状の貫通穴が設けられている。
【0091】
被検出部504aには、3列のスリットが設けられており、スリットの有無により発光部から出た光を受光部で検出する組み合わせが変化する。そのため、エアセル500の伸縮により検出部504bが被検出部504aに対して移動すると、図1に示すように、検出部504bにおけるスリットの組み合わせが変化し、昇降シャフト17と揉みシャフト18との相対距離が検出できる。その結果、予め分かっている、昇降シャフト17と揉みシャフト18との相対距離と、揉み玉アーム4,5の回動軸39,40の位置との関係から、揉み玉の突出量を調節することができる。
【0092】
本実施の形態による強さ調節位置検出センサ504は、昇降シャフト17に対する揉みシャフト18の移動距離を検出するが、揉み玉アーム4,5を支持する回動軸39,40の突出方向に比べ、軸間距離の変位が大きいので、微小距離を測定する場合のような精度を必要としない。そのため、安価なフォトマイクロセンサとスリット板の組み合わせで構成することができる。また、出力をそのままデジタル信号として使用できるので、A/D変換回路等の必要がなく、安価な回路構成とすることができる。
【0093】
(マッサージ機の制御回路)
図15は、本実施の形態に係るマッサージ機の電気的構成を示す概略ブロック図である。
【0094】
図15に示すように、マッサージ機1は、制御回路100と操作部200とを備える。
【0095】
制御回路100は、昇降モータ23、昇降上限リミットセンサ32、昇降下限リミットセンサ33、昇降位置検出センサ38、叩き用モータ66、叩き回転検出センサ38、揉み用モータ55、揉み原点位置センサ65、揉み軸回転センサ64、エアポンプ110、エアバルブ120、強さ調節位置検出センサ504、圧力センサ600をそれぞれ制御する。
【0096】
操作部200は、電源の入/切、マッサージ動作の選択、各種調節事項の設定等を行うものであり、マッサージ機本体に備えてもよいし、マッサージ機本体とは別体で有線や無線で通信するよう構成してもよい。ボタン201は、電源の入/切のためであり、ボタン202〜205は、マッサージ動作の選択を行うためであり、ボタン206a〜208bは、肩位置調節、叩き・のばし幅調節、強さ調節を設定するためのものである。
【0097】
本実施の形態では、ボタン208a,208bによりマッサージ動作の強さ調節を行うことができ、ボタン208aを押すことで、エアセル500が縮み、揉み玉の突出量が小さくなる。反対に、ボタン208bを押すことで、エアセル500が伸び、揉み玉の突出量が大きくなり、人体に対するマッサージ動作が強くなる。
【0098】
(エアセルへの流体制御構成)
図16は、本実施の形態に係るエアセルへの流体制御を説明するためのブロック図である。
【0099】
マッサージ機1は、エアポンプ110を備えている。エアポンプ110は、エアセル500への流体の送出を制御するエアバルブ120が連結されており、制御回路100により動作が制御されている。例えば、操作部200のボタン208bを押すと、マッサージ動作を強くするためにエアセル500を伸ばそうと、制御回路100は、エアポンプ11
0の動作を開始させる。それと共に、エアバルブ120の各ポートを制御し、エアバルブ120と外部に連通する通路を閉じ、エアセル500と連結されている通路を開放する。これにより、エアセル500のジャバラ501に流体が流入し、ジャバラ501が伸びることで、エアセル500の全長が長くなる。
【0100】
その結果、昇降シャフト17と揉みシャフト18との相対距離が短くなり、アーム支持部材41,42が回転することで揉み玉の突出量を大きくすることができる。
【0101】
なお、本実施の形態に係るエアバルブ120は、5ポート弁を用いることで、エアポンプ110とエアバルブ120との間の開放、エアバルブ120とエアセル500との間の遮断、エアセル500と大気との間の開放、の3状態を切り替えることができる。
【0102】
また、エアバルブ120とエアセル500との間には圧力センサ600が設けられており、ジャバラ501内の圧力を検出することができる。
【0103】
以下、上述の実施の形態に係るマッサージ機において、マッサージ動作の強さ調節の制御について説明する。
【0104】
(マッサージ動作を強くする場合)
図17は、マッサージ機におけるマッサージ動作を強くする際のフローチャートである。
【0105】
マッサージ動作の強さを調節するのは、マッサージ動作中か否かに関わらず行うことができる。いったんマッサージ動作を停止して処理を実行し、完了後にマッサージ動作を復帰しても構わない。
【0106】
使用者が操作部200のボタン208bを一回押し下げると(S1001)、制御回路100は、強さ調節位置検出センサ504から現在の位置を検出し、エアセル500が最も伸びているか否か、換言すれば、揉み玉3a〜3d(正確には、揉み玉アーム4,5の基端部を支持する回動軸39,40)が最も使用者側へ突き出ているか否かを判別する(S1002)。
【0107】
制御回路100が、回動軸39,40が最も使用者側へ突き出た位置であると判断した場合、操作部200の強さ調節を示すランプのうち最強を示すランプ208cが3回点滅し(S1003)、操作部200で強さが最強であることを表示する(S1004)。
【0108】
一方、制御回路100が、回動軸39,40が最も使用者側へ突き出た位置ではないと判断した場合、エアバルブ120を駆動し、エアポンプ110とエアセル500との流路が開放され、エアバルブ120の大気と連通する流路が閉じた状態で保持する(S1005)。そして、エアポンプ110を駆動し、エアセル500に空気を送り込む(S1006)。
【0109】
エアポンプ110の駆動中は、圧力センサ600によりエアセル500内の圧力を測定し、所定の上限値を超えているか否かを検出する(S1007)。所定の上限値を超えた場合は、エアポンプ110を停止し(S1008)、操作部200に異常が発生していることを表示する(S1009)。
【0110】
一方、圧力センサ600の測定値が所定の上限値を超えていない状態で、強さ調整位置検出センサ504が、回動軸39,40が1段階強い位置へ移動したことを検出すると(S1010)、エアポンプ110を停止し(S1011)、エアバルブ120をエアセル
500が密閉されるように切り替え、その状態を保持する(S1012)。そして、操作部200において、強さ調節の表示を切り替える(S1013)。
【0111】
(マッサージ動作を弱くする場合)
図18は、マッサージ機におけるマッサージ動作を弱くする際のフローチャートである。
【0112】
使用者が操作部200のボタン208aを一回押し下げると(S1101)、制御回路100は、強さ調節位置検出センサ504から現在の位置を検出し、エアセル500が最も縮んでいるか否か、換言すれば、揉み玉3a〜3d(正確には、揉み玉アーム4,5の基端部を支持する回動軸39,40)が最も使用者から遠い位置か否かを判別する(S1102)。
【0113】
制御回路100が、回動軸39,40が最も使用者から遠い位置(図13に示す強さ調節原点)であると判断した場合、操作部200の強さ調節を示すランプのうち再弱を示すランプ208dが3回点滅し(S1103)、操作部200で強さが最弱であることを表示する(S1104)。
【0114】
一方、制御回路100が、回動軸39,40が最も使用者から遠い位置ではないと判断した場合、エアバルブ120を駆動し、エアバルブ120とエアセル500との流路が開放され、エアバルブ120の大気と連通する流路が開いた状態で保持する(S1105)。
【0115】
その状態で、強さ調整位置検出センサ504が、回動軸39,40が1段階弱い位置へ移動したことを検出すると(S1106)、エアバルブ120をエアセル500が密閉されるように切り替え、その状態を保持する(S1107)。そして、操作部200において、強さ調節の表示を切り替える(S1108)。
【0116】
以上、実施の形態を参照して本発明を説明したが、本発明は、上述の実施の形態に限定されるわけではなく、可能な限り変形し、組み合わせて構成しても良いことはいうまでもない。
【図面の簡単な説明】
【0117】
【図1】本実施の形態に係る施療子の強さ調節機構を模式的に示す説明図である。
【図2】本発明を好適に実施することが可能なマッサージ機の概略構成を示す全体正面図である。
【図3】本発明を好適に実施することが可能なマッサージ機の概略構成を示す全体側面図である。
【図4】本発明を好適に実施することが可能なマッサージ機の概略構成を示す全体斜視図である。
【図5】本実施の形態に係る施療部の正面図である。
【図6】図5の下面図である。
【図7】図5の左側面図である。
【図8】本実施の形態に係る施療部の斜視図である。
【図9】本実施の形態に係る施療部の内部の構造を示す、背面右方から見た斜視図である。
【図10】本実施の形態に係る施療部の内部の構造を示す、背面左方から見た斜視図である。
【図11】本実施の形態に係る施療部の背面側から見た斜視図である。
【図12】本実施の形態に係る施療部の前面側から見た斜視図である。
【図13】施療子が被施療部に対して突出した状態を説明するための施療部の背面側から見た斜視図である。
【図14】施療子が被施療部に対して突出した状態を説明するための施療部の前面側から見た斜視図である。
【図15】本実施の形態に係るマッサージ機の電気的構成を示す概略ブロック図である。
【図16】本実施の形態に係るエアセルへの流体制御を説明するためのブロック図である。
【図17】本実施の形態に係るマッサージ機におけるマッサージ動作を強くする際のフローチャートである。
【図18】本実施の形態に係るマッサージ機におけるマッサージ動作を弱くする際のフローチャートである。
【符号の説明】
【0118】
1 マッサージ機
2 昇降施療ユニット
3a,3b,3c,3d 揉み玉
4,5 揉み玉アーム
6 施療部
6a 枠体
7,8 昇降ガイド
13,14 昇降ラック
15,16 昇降ピニオン
17 昇降シャフト
18 揉みシャフト
19,20,21,22 昇降ローラ
23 昇降モータ
24 昇降用小プーリ
25 昇降用ウォームギア
26 昇降用大プーリ
27 昇降用伝達ベルト
28 昇降用ウォームホイール
30 昇降部
39,40 回動軸
41,42 アーム支持部材
43,44 バネ
51,52 リンクホルダ
53,54 リンク
55 揉み用モータ
56 揉み用小プーリ
57 揉み用伝達ベルト
58 揉み用ウォームギア
59 揉み用大プーリ
61 揉み用ウォームホイール
62 揉み用ギアケース
66 揉み用モータ
100 制御回路
110 エアポンプ
120 エアバルブ
500 エアセル
501 ジャバラ
503 連結板
504 強さ調整位置検出センサ
504a 被検出部
504b 検出部
600 圧力センサ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被施療部に作用する施療子と、
前記施療子にマッサージ動作を行わせるために回転駆動される回転軸と、
前記回転軸に対して回転可能に設けられ、前記施療子を支持する支持部材と、
一端が前記支持部材に設けられた連結部に対して揺動可能に連結され、前記支持部材の動きを所定の範囲で規制する規制部材と、
前記規制部材の他端を回転可能に支持するとともに、前記回転軸に対して平行に設けられた規制部材支持軸と、
前記回転軸に対して前記規制部材支持軸を移動させる又は前記規制部材支持軸に対して前記回転軸を移動させて両軸間隔を変更する軸間変更機構と、を有する施療部を備え、
前記軸間変更機構は、前記回転軸と前記規制部材支持軸との軸間距離に応じて前記施療子が前記被施療部に向かって突出する量を変化させることを特徴とするマッサージ機構。
【請求項2】
前記施療部は枠体を備え、
前記回転軸と前記規制部材支持軸との軸間距離が広がる方向に前記支持部材を回動させるように、前記施療部の枠体と前記支持部材とを連結する付勢部材を備えることを特徴とする請求項1に記載のマッサージ機構。
【請求項3】
前記被施療部に対し前記施療部を案内する案内手段に沿って移動させる施療部移動機構を備え、
少なくとも前記回転軸又は前記規制部材支持軸の端部に、前記案内手段に規制されながら移動する回転部材を備えることを特徴とする請求項1に記載のマッサージ機構。
【請求項4】
前記軸間変更機構による前記規制部材支持軸又は前記回転軸の移動方向と、前記施療部移動機構による施療部の移動方向とが略平行であることを特徴とする請求項3に記載のマッサージ機構。
【請求項5】
前記規制部材支持軸は、前記施療子に前記回転軸によって行われるマッサージ動作とは異なる第二のマッサージ動作を行わせるための駆動機構を備え、
前記規制部材は前記駆動機構による第二のマッサージ動作を前記支持部材に伝達することを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のマッサージ機構。
【請求項6】
前記施療部移動機構は、前記規制部材支持軸を回転駆動させる移動用駆動機構と、前記規制部材支持軸の両端に固定されたピニオンと、前記案内手段に設けられたラックとを備えることを特徴とする請求項3乃至5のいずれかに記載のマッサージ機構。
【請求項7】
前記軸間変更機構は、流出入する流体の容積により伸縮することを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載のマッサージ機構。
【請求項8】
前記回転軸に対する前記規制部材支持軸の位置を検出する検出手段を備えることを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載のマッサージ機構。
【請求項9】
使用者の背面を支持する背もたれ部と、
前記背もたれ部に設けられ前記使用者をマッサージする請求項1乃至8のいずれかに記載のマッサージ機構と、
前記マッサージ機構のマッサージ動作を制御する制御部と、
を備えるマッサージ機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公開番号】特開2006−280778(P2006−280778A)
【公開日】平成18年10月19日(2006.10.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−107426(P2005−107426)
【出願日】平成17年4月4日(2005.4.4)
【出願人】(503246015)オムロンヘルスケア株式会社 (584)
【Fターム(参考)】