説明

マナーモード解除方法及び携帯端末

【課題】 マナーモードの解除を簡単且つ誤りなく行えるようにすること。
【解決手段】 携帯電話101のマナーモード制御部105が操作部110の操作に応答して報知部107をマナーモードに設定した状態で、データ識別部109が所定時間内に通信部102で受信した第1メール112と第2メール113が所定の解除条件を満たすと判断したとき、マナーモード制御部105は、報知部107のマナーモードを強制的に解除して非マナーモードに切り換える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯電話等の携帯端末のマナーモードを解除するマナーモード解除方法及び携帯端末に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、携帯電話等の携帯端末においては、音声通信のみならずメール通信を行えるように構成されている。
前記携帯端末は、着信したとき、着信を音によって報知するモード(非マナーモード)と、着信を音によっては報知しないモード(マナーモード)とを備えている。
前記携帯端末では、通常の使用状態では非マナーモードに設定しておき、着信の際にスピーカからメロディ等の音を鳴らすことによって着信を報知する。
【0003】
また、映画館等のように報知音を鳴動させてはならないような場所では、光や振動等の音以外の手段によって報知したり、あるいは報知動作を行わないようにしたマナーモードに設定しておき、着信の際には光や振動による報知あるいは非報知動作を行うように構成されている。
これにより、携帯端末の使用環境に応じた報知動作を選択することができるように構成されている。
【0004】
しかしながら、携帯情報端末をマナーモード設定した状態でバッグ内に収納している等の場合、メール受信を気付かずに見逃すという事象が多々発生するという問題がある。
これを解決する方法として、自動的にマナーモードを解除する方法が考えられる。
例えば、特許文献1に記載された発明は、マナーモードに設定した状態でコール回数が、マナーモード強制解除用コール回数メモリ部に設定された回数になると、強制的にマナーモードを解除するように構成されている。
【0005】
係る構成によって強制的にマナーモードを解除することは可能であるが、マナーモード強制解除用コール回数メモリ部に設定された所定回数が少ない場合には、簡単にマナーモードが解除されることになるため、劇場内等のような本来であれば解除されてはならない環境下でマナーモードが解除されてしまい、周囲に迷惑をかける恐れがある。その一方、マナーモード強制解除用コール回数メモリ部に設定された所定回数が多い場合には、マナーモードが解除され難くなるため、所在不明になった携帯端末を探す場合等に不便である。
【0006】
また、特許文献2に記載された発明は、予め登録された発信元からの着信の回数が所定時間内に所定回数に達した場合に動作モードを切り換えるように構成されている。この発明をマナーモードの切り換えに適用した場合、発信元から所定時間内に所定回数発信させる必要があるため、前記所定時間と所定回数の設定によっては、あまりにも簡単に切り換わるため、切り換えを意図しないにも拘わらず動作モードが切り換わってしまう恐れがある。その一方、前記所定時間と所定回数の設定によっては、簡単に切り換わらないため、切り換え操作が極めて煩雑になるという問題がある。
【0007】
【特許文献1】特開2002−125009号公報
【特許文献2】特開2007−208426号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、上記問題点に鑑み成されたもので、マナーモードの解除を簡単且つ誤りなく行えるようにすることを課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明によれば、先の着信を受信した後、所定時間内にマナーモード解除用メールを受信したとき、報知手段のマナーモードを解除して非マナーモードに切り換えることを特徴とする携帯端末のマナーモード解除方法が提供される。
先の着信を受信した後、所定時間内にマナーモード解除用メールを受信したとき、報知手段のマナーモードを解除して非マナーモードに切り換える。
【0010】
また、本発明によれば、通話及びメールを受信する受信手段と、着信を音によって報知する非マナーモードと着信を音では報知しないマナーモードのいずれかの動作モードをとる報知手段と、前記報知手段をマナーモードと非マナーモードに切り換え制御するマナーモード制御手段とを備え、前記マナーモード制御手段は、前記受信手段が先の着信を受信した後、所定時間内にマナーモード解除用メールを受信したとき、前記報知手段のマナーモードを解除して非マナーモードに切り換えることを特徴とする携帯端末が提供される。
マナーモード制御手段は、受信手段が先の着信を受信した後、所定時間内にマナーモード解除用メールを受信したとき、報知手段のマナーモードを解除して非マナーモードに切り換える。
【発明の効果】
【0011】
本発明に係る携帯端末のマナーモード解除方法によれば、マナーモードの解除を簡単且つ誤りなく行うことが可能になる。
また、本発明に係る携帯端末によれば、マナーモードの解除を簡単且つ誤りなく行うことが可能になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る携帯端末のマナーモード解除方法に使用する携帯端末のブロック図で、携帯端末の例として携帯電話101の例を示している。
図1において、携帯電話101は、音声やメール等の送信や受信を行う通信部102、通信部102が受信したデータの解析を行うデータ解析部103、データ解析部103が解析したデータを保存するデータ保存部104、着信やメール受信を報知する報知部107、データ解析部103により解析されたデータとデータ保存部104に保存したデータを比較して判別するデータ識別部109、報知部107の動作モードをマナーモード又は非マナーモードのいずれかに設定するマナーモード制御部105を備えている。
【0013】
また、携帯電話101は、報知部107がマナーモードに設定されているか否かの設定状態、キーワード、設定時間等を記憶する記憶部106、所定時間が経過したか否かを計時するタイマ108、マイクやスピーカを有し受話及び送話を行う送受話部111、複数のキースイッチを有する操作部110を備えている。
送受話部111はマイク及びスピーカを備えている。
報知部107は、音声着信やメール受信を音によって報知する音報知手段、音声着信やメール受信を音以外の方法(例えば、光や振動)によって報知する音以外報知手段を備えている。
【0014】
報知部107は、マナーモードの状態で報知する場合には、音以外の光や振動等の方法により音以外報知手段によって報知する。報知部107は、マナーモード以外(非マナーモード)の状態で報知する場合には、音によって報知する。また、報知部107は、非マナーモードの状態で、報知しないように設定されている場合には音声着信やメール受信時に報知しない。
尚、通信部102は受信手段を構成し、報知部107は報知手段を構成し、記憶部106は記憶手段を構成している。また、データ解析部103、データ保存部104、マナーモード制御部105、タイマ108及びデータ識別部109はマナーモード制御手段を構成している。
【0015】
以上のように構成された携帯端末を用いてマナーモードを解除する方法について説明する。
ユーザは、操作部110を操作することによって、携帯電話101のマナーモードの設定状態をオンとし、これに合わせてマナーモードを解除するための解除条件として、キーワードと所定時間を設定する。
【0016】
マナーモード制御部105は、操作部110から入力されたマナーモードをオンにする指示に応答して、報知部107の動作をマナーモードに設定すると共に、当該設定状態を記憶部106に記憶する。また同時に、マナーモード制御部105は、操作部110から入力されたキーワード及び所定時間を記憶部106に記憶する。前記キーワードはマナーモードを解除するためのキーワードであり、又、前記所定時間は複数のメールの受信間隔であり、マナーモード制御部105は、先のメール(第1メール)112の受信から後のメール(第2メール)113を受信するまでの時間が前記所定時間内のとき報知部107のマナーモードを解除するように制御動作する。尚、第2メール113がマナーモード解除用メールである。正規のメール112と正規のマナーモード解除用メール113にはメールデータとして、題名あるいは本文にキーワードが含まれている。
【0017】
この状態で、携帯電話101は通信部102により、第1メール112を受信する。データ解析部103は、受信したメール112から、メールの送信者アドレス、題名、本文を解析し、データ保存部104へ保存する。データ識別部109がメール112に含まれるキーワードを記憶部106に記憶されているキーワードとが一致する判断すると、マナーモード制御部105は、タイマ108の計時動作をスタートさせる。
続いて通信部102が第2メール113を受信すると、前記同様にデータ解析部103により、メールの送信者アドレス、題名、本文を解析する。
【0018】
データ識別部109が、データ保存部104に記憶した第1メール112に関するデータと前記解析した第2メール113に関するデータとの関係が所定の解除条件(具体的には後述する条件)を満たすと認識した場合、マナーモード制御部105は、報知部107に関してオンに設定したマナーモードを強制的にオフとしてマナーモードを解除して非マナーモードに移行させる。
【0019】
前述したマナーモードを解除する所定の解除条件の例としては、メールの送信者アドレスが同一であること、メールの題名が同一であること、メールのデータ本文に記憶部106に設定したキーワードが含まれること、タイマ108の経過時間が前記設定時間内であることが挙げられる。マナーモードの解除条件を緩やかにするか厳しくするかに応じて、前記条件の内の少なくとも1つを解除条件として設定する(前記条件の内の1つを解除条件として設定する、あるいは、前記条件の内の複数の条件のAND条件を解除条件として設定する)ように適宜選定することができる。
【0020】
例えば、所定時間内に受信した前記2つのメールに関する情報(例えば、2つのメールの送信者アドレス、2つのメールの題名、2つのメールに含まれるキーワードの中の少なくとも1つの情報)が一致する場合に、解除条件が満たされたと判定してマナーモードを解除するようにすることができる。このとき、前記2つのメールに含まれるキーワードが一致することを条件とする場合、前記キーワードは記憶部106に予め記憶したキーワードと同じでなければならないようにする。
【0021】
以上説明したように本発明の第1の実施の形態に係る携帯端末のマナーモード解除方法、携帯端末によれば、先の着信を受信した後、所定時間内にマナーモード解除用メール113を受信したとき、報知部107のマナーモードを解除して非マナーモードに切り換える場合に、前記先の着信はメールの受信であり、前記先のメールと前記マナーモード解除用メールが所定の解除条件を満たすとき、報知部107のマナーモードを強制的に解除して非マナーモードに切り換えるようにしている。
【0022】
また、携帯電話101のマナーモード制御部105が操作部110の操作に応答して報知部107をマナーモードに設定した状態で、データ識別部109が所定時間内に通信部102で受信した第1メール112と第2メールが所定の解除条件を満たすと判断したとき、マナーモード制御部105は、報知部107のマナーモードを強制的に解除して非マナーモードに切り換えるように構成している。
【0023】
したがって、重要な要件を伝えたいユーザは、送信先携帯電話に対して、解除条件を満たすように複数のメールを送信する(例えば、所定の時間内に、あらかじめ指定された文字列が含まれるメールを連続して送信する)ことにより、受信する携帯電話101のマナーモードを強制的に、簡単且つ誤りなく解除して非マナーモードにすることができ、それ以降のメール受信の見逃し等を防止することができる。
【0024】
また、携帯電話101のマナーモードを条件付きで外部からのトリガにより強制解除することが可能になる。
更に、解除条件を、予め指定した文字列(キーワード)が含まれるメールを連続して受信するという条件にし、前記キーワードを変更することによってセキュリティを向上させることも可能になる。
尚、前記先の着信はメールの例で説明したが、音声着信等、他の着信でもよい。
【0025】
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。前記第1の実施の形態では、解除条件を満たす複数のメールを受信することによってマナーモードを解除するようにしたが、本第2の実施の形態では、音声着信とメール受信を組み合わせた条件をマナーモード解除条件としている。
図2は、本発明の第2の実施の形態に係る携帯端末のマナーモード解除方法に使用する携帯端末のブロック図で、携帯端末の例として携帯電話201の例を示している。尚、図2において、図1と同一機能を有する部分には同一符号を付している。
【0026】
図2において、携帯電話201は、通信部102が受信したデータや音声の解析を行うデータ・音声解析部202を備えている。また、携帯電話201は、データ・音声解析部202により解析されたデータ、データ保存部104に記憶したデータ、記憶部106に記憶したキーワード等を比較して判定するデータ・音声識別部203、マナーモードの状態で外部から音声着信を受信したとき、音声メッセージの録音を促すメッセージ(留守録メッセージ)を送信する留守電応答部204を備えている。
【0027】
尚、通信部102及び留守電応答部204は送信手段を構成している。データ保存部104、データ・音声解析部202及びデータ・音声識別部203は解除許可手段を構成している。マナーモード制御部105及びタイマ108は解除手段を構成している。また、通信部102、留守電応答部204、データ保存部104、データ・音声解析部202、データ・音声識別部203、マナーモード制御部105及びタイマ108はマナーモード制御手段を構成している。その他の構成は図1と同じである。
【0028】
以上のように構成された携帯端末を用いてマナーモードを解除する方法について、前記第1の実施の形態と相違する部分について説明する。
ユーザは、操作部110を操作することによって、携帯電話201のマナーモードの設定状態をオンとし、合わせてマナーモードを解除するためのキーワードと所定時間を設定する。
【0029】
マナーモード制御部105は、操作部110から入力されたマナーモードをオンにする指示に応答して、報知部107の動作をマナーモードに設定すると共に、当該設定状態を記憶部106に記憶する。また同時に、マナーモード制御部105は、操作部110から入力されたキーワード及び所定時間を記憶部106に記憶する。前記キーワードはマナーモードを解除するためのキーワードであり、又、前記所定時間は音声着信からマナーモード解除用メールを受信するまでの許容時間である。マナーモード制御部105は、音声着信からマナーモード解除用メールを受信するまでの時間が前記所定時間内等の解除条件を満たす場合にマナーモードを解除するように機能する。
【0030】
報知部107がマナーモードに設定された状態で、他の携帯端末(例えば携帯電話)から携帯電話201に着信があり、操作部110を操作しないで前記着信に応答せずに所定時間経過すると、留守電応答部204は通信部102を介して、前記他の携帯電話に応答メッセージ(留守録メッセージ)を送信する。
前記他の携帯電話から前記留守録メッセージに対する音声メッセージを通信部102が受信すると、データ・音声解析部201は、受信した音声メッセージを解析して、音声メッセージに含まれるキーワードをデータ保存部104へ保存する。
【0031】
データ・音声識別部203は、記憶部106に記憶しているキーワードとデータ保存部104に記憶した前記キーワードが一致すると判断すると、解除条件が満たされたときに、マナーモード制御部105がマナーモードの解除動作を行うことが可能な状態(マナーモード解除許可状態)にマナーモード制御部105を制御する。
マナーモード制御部105は、データ・音声識別部203からマナーモード解除許可を受けるとタイマ108に計時動作を開始させる。
【0032】
その後、通信部102がメール(マナーモード解除用メール)113を受信すると、データ・音声解析部202により、メールの送信者アドレス、題名、本文を解析する。
データ・音声識別部203が、データ保存部104に記憶したマナーモード解除用メールに関するデータと前記解析したメール113に関するデータとの関係が所定の解除条件を満たすと認識した場合、マナーモード制御部105は、報知部107のマナーモードを強制的に解除して非マナーモードに移行させる。
【0033】
前記所定の解除条件としては、例えば、マナーモード制御部105がデータ・音声識別部203からマナーモード解除許可を受けた後、タイマ108が記憶部106に記憶した所定時間計時する前に、解除条件を満たす(例えば記憶部106に記憶したキーワードを有する)マナーモード解除用メールを受信したこと等を解除条件とすることができる。その他の動作は前記第1の実施の形態と同じである。
【0034】
以上説明したように本第2の実施の形態によれば、先の着信を受信した後、所定時間内にマナーモード解除用メール113を受信したとき、報知部107のマナーモードを解除して非マナーモードに切り換える場合に、前記先の着信時の応答メッセージに対する所定の音声メッセージを受信し、前記音声メッセージに所定のキーワードが含まれているとき前記マナーモードを解除可能な状態にし、前記マナーモードの解除可能な状態から所定時間内に前記マナーモード解除用メール113を受信したとき、報知部107のマナーモードを解除して非マナーモードに切り換えるようにしている。
したがって、前記第1の実施の形態と同様の効果を奏する。また、マナーモードの解除条件として音声とメールの双方を用いるため、誤りが少なく且つ簡単にマナーモードの解除が可能になる等の効果を奏する。
【0035】
次に、本発明の第3の実施の形態について説明する。前記第2の実施の形態では、所定の音声着信とメールの受信によってマナーモードを解除するようにしたが、本第3の実施の形態では、「着もじ」とメール受信を組み合わせた条件をマナーモード解除条件としている。ここで、着もじサービスは、他の携帯端末から、文字情報付きの着信を受信する株式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモのサービスであり、着もじとして所定数の任意の文字(着もじ)を送受信することができるサービスである。
【0036】
図3は、本発明の第3の実施の形態に係る携帯端末のマナーモード解除方法に使用する携帯端末のブロック図で、携帯端末の例として携帯電話301の例を示している。尚、図3において、図1と同一機能を有する部分には同一符号を付している。
図3において、携帯電話301は、通信部102が受信したデータや着もじの解析を行うデータ・着もじ解析部302を備えている。また、携帯電話301は、データ・着もじ解析部302により解析されたデータ、データ保存部104に記憶したデータ、記憶部106に記憶したキーワードを比較して判定するデータ・着もじ識別部303を備えている。
【0037】
尚、データ保存部104、データ・着もじ解析部302及びデータ・着もじ識別部303は解除許可手段を構成している。マナーモード制御部105及びタイマ108は解除手段を構成している。また、データ保存部104、データ・着もじ解析部302、データ・着もじ識別部303、マナーモード制御部105及びタイマ108はマナーモード制御手段を構成している。その他の構成は図1と同じである。
【0038】
以上のように構成された携帯端末を用いてマナーモードを解除する方法について、前記第1の実施の形態と相違する部分について説明する。
ユーザは、操作部110を操作することによって、携帯電話301のマナーモードの設定状態をオンとし、合わせてマナーモードを解除するためのキーワードと所定時間を設定する。
【0039】
マナーモード制御部105は、操作部110から入力されたマナーモードをオンにする指示に応答して、報知部107の動作をマナーモードに設定すると共に、当該設定状態を記憶部106に記憶する。また同時に、マナーモード制御部105は、操作部110から入力されたキーワード及び所定時間を記憶部106に記憶する。前記キーワードはマナーモードを解除するためのキーワードであり、又、前記所定時間は所定の着もじ受信からマナーモード解除用メールを受信するまでの許容時間である。マナーモード制御部105は、音声着信からマナーモード解除用メールを受信するまでの時間が前記所定時間内等の解除条件を満たす場合にマナーモードを解除するように機能する。
【0040】
マナーモードに設定された状態で、携帯電話301に対して他の携帯端末(例えば携帯電話)から着もじ付きの音声着信があると、データ・着もじ解析部302は、受信した着もじを解析して、着もじに含まれるキーワードをデータ保存部104へ保存する。
データ・着もじ識別部303は、記憶部106に記憶しているキーワードとデータ保存部104に記憶した前記キーワードが一致すると判断すると、全ての解除条件が満たされたときに、マナーモード制御部がマナーモードの解除動作を行うことが可能な状態(マナーモード解除許可状態)にマナーモード制御部105を制御する。
【0041】
マナーモード制御部105は、データ・着もじ識別部203からマナーモード解除許可を受けるとタイマ108に計時動作を開始させる。
その後、通信部102がメール(マナーモード解除用メール)113を受信すると、データ・着もじ解析部302により、メールの送信者アドレス、題名、本文を解析する。
データ・着もじ識別部303が、データ保存部104に記憶した着もじに関するデータ(例えば着もじに含まれるキーワード)と前記解析したメール113に関するデータ(例えばメール本文に含まれるキーワード)との関係が所定の解除条件を満たすと認識した場合、マナーモード制御部105は、報知部107のマナーモードを強制的に解除して非マナーモードにする。
【0042】
前記所定の解除条件としては、例えば、マナーモード制御部105がデータ・着もじ識別部303からマナーモード解除許可を受けた後、タイマ108が記憶部106に記憶した所定時間計時する前に、解除条件を満たす(例えば記憶部106に記憶したキーワードを有する)マナーモード解除用メールを受信したことを解除条件とする。その他の動作は前記第1の実施の形態と同じである。
【0043】
以上説明したように本第3の実施の形態によれば、先の着信を受信した後、所定時間内にマナーモード解除用メール113を受信したとき、報知部107のマナーモードを解除して非マナーモードに切り換えるとき、先の着信時に受信した着もじに所定文字(所定のキーワード)が含まれている場合に、報知部107のマナーモードを解除可能な状態にし、マナーモードの解除可能な状態から所定時間内にマナーモード解除用メール113を受信したとき、報知部107のマナーモードを解除して非マナーモードに切り換えるように構成されている。
【0044】
したがって、前記第1の実施の形態と同様の効果を奏することが可能になる。また、マナーモードの解除条件として着もじとメールの双方を用いるため、誤りが少なく且つ簡単にマナーモードの解除が可能になる。
尚、前記各実施の形態において、マナーモード制御部105は、マナーモードの解除を所定時間だけ一時的に行った後に再び非マナーモードに戻すように制御してもよく、あるいは、一旦マナーモードを解除すれば、操作部によるマナーモード設定操作が行われない限り、非マナーモードに維持するように制御してもよい。
【0045】
また、前記各実施の形態では、携帯端末として携帯電話の例で説明したが、PHS(Personal Handyphone System)、PDA(Personal Data Assistance,Personal Digital Assistants:個人向け携帯型情報通信機器)等の携帯端末であって少なくともメール送受信機能を具備した装置、あるいは、メール送受信機能及び音声通信機能を具備した装置に利用可能である。
【産業上の利用可能性】
【0046】
携帯電話、PHS、PDA等の携帯端末であって少なくともメール送受信機能を具備した装置、あるいは、メール送受信機能及び音声通信機能を具備した装置に利用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る携帯端末のマナーモード解除方法に使用する携帯端末のブロック図である。
【図2】本発明の第2の実施の形態に係る携帯端末のマナーモード解除方法に使用する携帯端末のブロック図である。
【図3】本発明の第3の実施の形態に係る携帯端末のマナーモード解除方法に使用する携帯端末のブロック図である。
【符号の説明】
【0048】
101、201、301・・・携帯電話
102・・・通信部
103・・・データ解析部
104・・・データ保存部
105・・・マナーモード制御部
106・・・記憶部
107・・・報知部
108・・・タイマ
109・・・データ識別部
110・・・操作部
111・・・送受話部
112、113・・・電子メール
202・・・データ・音声解析部
203・・・データ・音声識別部
204・・・留守電応答部
302・・・データ・着もじ解析部
303・・・データ・着もじ識別部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
先の着信を受信した後、所定時間内にマナーモード解除用メールを受信したとき、報知手段のマナーモードを解除して非マナーモードに切り換えることを特徴とする携帯端末のマナーモード解除方法。
【請求項2】
前記先の着信時の応答メッセージに対する所定の音声メッセージを受信し、前記音声メッセージに所定のキーワードが含まれているとき前記マナーモードを解除可能な状態にし、前記マナーモードの解除可能な状態から所定時間内に前記マナーモード解除用メールを受信したとき、前記報知手段のマナーモードを解除して非マナーモードに切り換えることを特徴とする請求項1記載の携帯端末のマナーモード解除方法。
【請求項3】
前記先の着信時に受信した着もじに所定文字が含まれている場合に、前記報知手段のマナーモードを解除可能な状態にし、前記マナーモードの解除可能な状態から所定時間内に前記マナーモード解除用メールを受信したとき、前記報知手段のマナーモードを解除して非マナーモードに切り換えることを特徴とする請求項1記載の携帯端末のマナーモード解除方法。
【請求項4】
前記先の着信はメールの受信であり、前記先のメールと前記マナーモード解除用メールが所定の解除条件を満たすとき、前記報知手段のマナーモードを解除して非マナーモードに切り換えることを特徴とする請求項1記載の携帯端末のマナーモード解除方法。
【請求項5】
通話及びメールを受信する受信手段と、
着信を音によって報知する非マナーモードと着信を音では報知しないマナーモードのいずれかの動作モードをとる報知手段と、
前記報知手段をマナーモードと非マナーモードに切り換え制御するマナーモード制御手段とを備え、
前記マナーモード制御手段は、前記受信手段が先の着信を受信した後、所定時間内にマナーモード解除用メールを受信したとき、前記報知手段のマナーモードを解除して非マナーモードに切り換えることを特徴とする携帯端末。
【請求項6】
前記マナーモード制御手段は、
着信に応答して所定の応答メッセージを送信する送信手段と、前記送信手段から前記所定の応答メッセージを送信後、前記応答メッセージに対する応答として受信した音声メッセージメッセに所定のキーワードが含まれているとき、前記マナーモードを解除可能な状態にする解除許可手段と、前記解除許可手段がマナーモードを解除可能な状態にしてから所定時間内に前記マナーモード解除用メールを受信したとき、前記報知手段のマナーモードを解除して非マナーモードに切り換える解除手段とを備えて成ることを特徴とする請求項5記載の携帯端末。
【請求項7】
前記受信手段は着もじ付きの電話着信を受信すると共に、
前記マナーモード制御手段は、前記受信手段が受信した着もじに所定文字が含まれているか否かを解析して所定文字が含まれている場合にマナーモードを解除可能な状態にする解除許可手段と、前記解除許可手段がマナーモードを解除可能な状態にしてから所定時間内に前記マナーモード解除用メールを受信したとき、前記報知手段のマナーモードを解除して非マナーモードに切り換える解除手段とを備えて成ることを特徴とする請求項5記載の携帯端末。
【請求項8】
前記受信手段は前記先の着信としてメールを受信し、
前記マナーモード制御手段は、前記先のメールと前記マナーモード解除用メールが所定の解除条件を満たすとき、前記報知手段のマナーモードを解除して非マナーモードに切り換えることを特徴とする請求項5記載の携帯端末。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2010−103899(P2010−103899A)
【公開日】平成22年5月6日(2010.5.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−275413(P2008−275413)
【出願日】平成20年10月27日(2008.10.27)
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【Fターム(参考)】