説明

マルチスクリーンシステム及び表示方法

【課題】ユーザの位置に応じて、複数のスクリーン夫々に表示する情報を自動的に決定する。
【解決手段】ユーザが携帯する端末装置6と、対象領域内に設置された複数のスクリーン8と、サーバ装置とを有するマルチスクリーンシステムであって、端末装置6は、ユーザの位置情報を検出するユーザ位置検出部と、ユーザ位置検出部により検出されたユーザの位置情報をサーバ装置に送信する送信部とを備え、サーバ装置は、スクリーン8各々の位置情報を記憶するスクリーン情報記憶部と、端末装置6からユーザの位置情報を受信し、受信したユーザの位置情報と、スクリーン情報記憶部により記憶される各スクリーン8の位置情報とに基づいて、各スクリーン8に表示するコンテンツを決定し、決定した各コンテンツを対応するスクリーン8夫々へ通知するマルチスクリーン制御部とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、マルチスクリーンシステム及び表示方法に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、ユーザが所望する情報を取得する方法として、パーソナルコンピュータや携帯電話機等を操作してインターネット等からその情報を取得し表示する方法がある。或いは、DLNA(Digital Living Network Alliance)規格に準拠した表示装置に、ユーザがリモコン操作してコンテンツを表示させる方法がある。
また、特許文献1には、複数種類の装置の各々が有する、同一コンテンツに関する異なる情報を、1つの装置で参照することができる映像表示システムが記載されている。また、特許文献2には、複数の表示装置を用いて情報を提供する表示システムが記載されている。また、特許文献3には、1人のユーザが所持する複数の端末について、利用可能なメディア種別を明確に把握することができるシステムが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008−05411号公報
【特許文献2】特開2010−26876号公報
【特許文献3】特開2009−10732号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1から3に記載された技術では、ユーザが、表示する情報とその情報を表示する表示装置(各装置又は端末)を指定しなければならない、という問題がある。本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、その目的は、ユーザの位置に応じて、複数のスクリーン夫々に表示する情報を自動的に決定することができるマルチスクリーンシステム及び表示方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は上記の課題を解決するためになされたものであり、本発明の一態様は、ユーザが携帯する端末装置と、対象領域内に設置された複数のスクリーンと、サーバ装置とを有するマルチスクリーンシステムであって、前記端末装置は、前記ユーザの位置情報を検出するユーザ位置検出部と、前記ユーザ位置検出部により検出された前記ユーザの位置情報を前記サーバ装置に送信する送信部と、を備え、前記サーバ装置は、前記スクリーン各々の位置情報を記憶するスクリーン情報記憶部と、前記端末装置からユーザの位置情報を受信し、受信したユーザの位置情報と、前記スクリーン情報記憶部により記憶される各スクリーンの位置情報とに基づいて、各スクリーンに表示するコンテンツを決定し、決定した各コンテンツを対応するスクリーン夫々へ通知するマルチスクリーン制御部と、を備え、
前記スクリーンは、前記サーバ装置から通知されたコンテンツを表示することを特徴とするマルチスクリーンシステムである。
【0006】
また、本発明の一態様は、上記のマルチスクリーンシステムにおいて、前記サーバ装置は、前記端末装置から受信した各ユーザの位置情報を記憶するステータス情報記憶部を有し、前記マルチスクリーン制御部は、受信したユーザの位置情報とステータス情報記憶部により記憶される各ユーザの位置情報に基づいて、当該ユーザから所定の範囲内にいるユーザを特定し、特定したユーザの位置情報に基づいて、各スクリーンに表示するコンテンツを決定することを特徴とする。
【0007】
また、本発明の一態様は、上記のマルチスクリーンシステムにおいて、前記サーバ装置は、各ユーザの属性情報を記憶するユーザ情報記憶部を有し、前記マルチスクリーン制御部は、前記ユーザ情報記憶部により記憶されるユーザの属性情報に基づいて、各スクリーンに表示するコンテンツを決定することを特徴とする。
【0008】
また、本発明の一態様は、上記のマルチスクリーンシステムにおいて、前記サーバ装置は、各ユーザの行動履歴を記憶する行動履歴記憶部を有し、前記マルチスクリーン制御部は、前記行動履歴記憶部により記憶されるユーザの行動履歴に基づいて、各スクリーンに表示するコンテンツを決定することを特徴とする。
【0009】
また、本発明の一態様は、上記のマルチスクリーンシステムにおいて、前記サーバ装置は、各ユーザのスケジュールを記憶するスケジュール記憶部を有し、前記マルチスクリーン制御部は、前記スケジュール記憶部が記憶するユーザのスケジュールに基づいて、各スクリーンに表示するコンテンツを決定することを特徴とする。
ことを特徴とする。
【0010】
また、本発明の一態様は、上記のマルチスクリーンシステムにおいて、前記端末装置は、各スクリーンにより表示されるコンテンツに対する評価情報の入力を受け付け、入力された評価情報を前記サーバ装置に送信する評価部を備え、前記マルチスクリーン制御部は、前記端末装置からコンテンツの評価情報を受信し、受信した評価情報に基づいて、各スクリーンに表示するコンテンツを決定することを特徴とする。
【0011】
また、本発明の一態様は、上記のマルチスクリーンシステムにおいて、前記端末装置は、前記ユーザの行動パターンを検出する行動パターン検出部を備え、前記送信部は、前記ユーザが前記対象領域内にいるときに、前記行動パターン検出部により所定の行動パターンが検出された場合に、前記ユーザの位置情報を前記サーバ装置に送信することを特徴とする。
【0012】
また、本発明の一態様は、ユーザが携帯する端末装置と、対象領域内に設置された複数のスクリーンと、前記スクリーン各々の位置情報を記憶するスクリーン情報記憶部を備えるサーバ装置とを有するマルチスクリーンシステムにおける表示方法であって、前記端末装置のユーザ位置検出部が、前記ユーザの位置情報を検出するステップと、前記端末装置の送信部が、前記ユーザ位置検出部により検出された前記ユーザの位置情報を前記サーバ装置に送信するステップと、前記サーバ装置のマルチスクリーン制御部が、前記端末装置からユーザの位置情報を受信し、受信したユーザの位置情報と、前記スクリーン情報記憶部により記憶される各スクリーンの位置情報とに基づいて、各スクリーンに表示するコンテンツを決定し、決定した各コンテンツを対応するスクリーン夫々へ通知するステップと、前記スクリーンが、前記サーバ装置から通知されたコンテンツを表示するステップとを有することを特徴とする表示方法である。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、各ユーザの位置情報に応じて、各スクリーンに表示するコンテンツを決定するので、ユーザが自ら指定せずとも、コンテンツ(情報)が、ユーザから見易い位置にあるスクリーンに表示される。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の一実施形態によるマルチスクリーンシステムの構成を示すブロック図である。
【図2】本実施形態によるユーザプロファイル管理サーバが備えるユーザ情報記憶部により記憶されるユーザ情報のデータ構造を示す概略図である。
【図3】本実施形態によるコンテンツサーバが備えるコンテンツ記憶部により記憶されるコンテンツ情報のデータ構造を示す概略図である。
【図4】本実施形態によるアプリケーションサーバの機能構成を示すブロック図である。
【図5】本実施形態によるスクリーン情報記憶部が記憶するスクリーン情報のデータ構造を示す概略図である。
【図6】本実施形態によるメタ情報記憶部が記憶するメタ情報のデータ構造を示す概略図である。
【図7】本実施形態によるステータス情報記憶部が記憶するステータス情報のデータ構造を示す概略図である。
【図8】本実施形態によるフィードバック情報記憶部が記憶するフィードバック情報のデータ構造を示す概略図である。
【図9】本実施形態によるジャンル情報記憶部が記憶するジャンル情報のデータ構造を示す概略図である。
【図10】本実施形態による行動履歴記憶部が記憶する行動履歴情報のデータ構造を示す概略図である。
【図11】本実施形態によるスケジュール情報記憶部が記憶するスケジュール情報のデータ構造を示す概略図である。
【図12】本実施形態による端末装置の機能構成を示すブロック図である。
【図13】本実施形態によるスクリーンの設置位置を説明するための概略図である。
【図14】本実施形態によるスクリーンID取得処理の動作を示すシーケンス図である。
【図15】本実施形態によるスクリーン登録処理の動作を示すシーケンス図である。
【図16】本実施形態によるスクリーン位置指定画面の表示例を示すイメージ図である。
【図17】本実施形態によるユーザ登録処理の動作を示すシーケンス図である。
【図18】本実施形態によるユーザ名称入力画面の表示例を示すイメージ図である。
【図19】本実施形態による表示情報・スクリーン決定処理の動作を示すシーケンス図である。
【図20】本実施形態によるレコメンド要求及びレコメンド結果のデータ例を示す概略図である。
【図21】本実施形態によるコンテンツ選択処理の動作を示すシーケンス図である。
【図22】本実施形態によるスクリーン切替処理の動作を示すシーケンス図である。
【図23】本実施形態によるスクリーン切替処理の動作を示すシーケンス図である。
【図24】本実施形態による表示スケジュール作成処理を説明するための概略図である。
【図25】本実施形態によるフィードバック処理の動作を示すシーケンス図である。
【図26】本実施形態によるスクリーン指定画面の表示例を示すイメージ図である。
【図27】本実施形態による対象スクリーンオーバレイ表示画面及びフィードバック入力画面の表示例を示すイメージ図である。
【図28】スクリーン指定画面の他の表示例を示すイメージ図である。
【図29】本実施形態によるスクリーンに表示するコンテンツの具体例を説明するための概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について詳しく説明する。
図1は、本発明の一実施形態によるマルチスクリーンシステムの構成を示すブロック図である。
マルチスクリーンシステムは、アプリケーションサーバ1と、ユーザプロファイル管理サーバ2と、コンテンツサーバ3と、プレゼンスサーバ4と、セッション制御サーバ5と、複数の端末装置6と、ホームサーバ7と、複数のスクリーン8とを含んで構成される。
【0016】
アプリケーションサーバ1、ユーザプロファイル管理サーバ2、コンテンツサーバ3、プレゼンスサーバ4及びセッション制御サーバ5は、企業網にて接続されている。また、端末装置6、ホームサーバ7及びスクリーンは、家庭内LAN(Local Area Network)にて接続されている。また、プレゼンスサーバ4及びセッション制御サーバ5と、端末装置6、ホームサーバ7及びスクリーン8とは、IMS(IP Multimedia Subsystem)網により接続され、SIP(Session Initiation Protocol)により通信を行う。また、アプリケーションサーバ1とスクリーン8は、HTTP(Hypertext Transfer Protocol)により通信を行う。また、コンテンツサーバ3とスクリーン8はRTP/RTSP(Real-time Transport Protocol/ Real Time Streaming Protocol)により通信を行う。
【0017】
アプリケーションサーバ1は、端末装置6(ユーザ)の位置情報に基づいて、各スクリーン8に表示する情報を決定する。ユーザプロファイル管理サーバ2は、各ユーザに関するユーザ情報を記憶するユーザ情報記憶部を備え、ユーザ情報をセキュアに管理する。コンテンツサーバ3は、コンテンツを記憶するコンテンツ記憶部を備え、各スクリーン8にコンテンツを配信する。コンテンツは、動画像、静止画像、テキスト又は音声等のデータである。なお、コンテンツサーバ3は、SIPセッション仲介機能を備えており、このSIPセッション仲介機能を介してプレゼンスサーバ4及びセッション制御サーバ5と通信を行う。プレゼンスサーバ4は、端末装置6(ユーザ)の位置情報等を収集して、収集した情報をアプリケーションサーバ1へ通知する。セッション制御サーバ5は、アプリケーションサーバ1とスクリーン8間のセッションを制御する。ここで、アプリケーションサーバ1、ユーザプロファイル管理サーバ2、コンテンツサーバ3、プレゼンスサーバ4及びセッション制御サーバ5が、本発明におけるサーバ装置である。
【0018】
端末装置6は、各ユーザが常に携帯する携帯電話機、スマートフォン等の端末装置である。ホームサーバ7は、家庭内LANに接続されている端末装置6及びスクリーン8を管理するサーバ装置である。スクリーン8は、対象領域(例えば、家のリビング等)内に設置された表示装置であり、例えば、テレビ、液晶ディスプレイ、タブレット等である。
【0019】
図2は、本実施形態によるユーザプロファイル管理サーバ2が備えるユーザ情報記憶部により記憶されるユーザ情報のデータ構造を示す概略図である。図示するように、ユーザ情報は、行と列からなる2次元の表形式のデータであり、ユーザを一意に識別するユーザID(IDentification)と、ユーザ名称と、ユーザ属性と、スケジュールを一意に識別するスケジュールIDとの各項目の列を有している。このテーブルの各行はユーザID毎に存在する。ユーザ属性は、例えば、性別、生年月日、職業、勤務先、好み等のユーザの個人情報である。
【0020】
図3は、本実施形態によるコンテンツサーバ3が備えるコンテンツ記憶部により記憶されるコンテンツ情報のデータ構造を示す概略図である。図示するように、コンテンツ記憶部は、コンテンツを一意に識別するコンテンツIDと、コンテンツIDに対応するコンテンツを記憶する。
【0021】
図4は、本実施形態によるアプリケーションサーバ1の機能構成を示すブロック図である。
アプリケーションサーバ1は、マルチスクリーン制御部11と、記憶部12と、レコメンド機能部13と、コンテンツ内容解析機能部14と、ポータル機能部15と含んで構成される。
【0022】
マルチスクリーン制御部11は、各スクリーン8に表示する情報を制御する。具体的には、マルチスクリーン制御部11は、端末装置6からユーザの位置情報を受信すると、レコメンド機能部13を用いて、ユーザの位置情報と、記憶部12が記憶する各種情報に基づいて、各スクリーン8に表示するコンテンツを決定する。そして、マルチスクリーン制御部11は、決定した各コンテンツを対応するスクリーン8へ通知する。
【0023】
各種情報を記憶する記憶部12は、スクリーン情報記憶部121と、ステータス情報記憶部122と、スケジュール情報記憶部123と、フィードバック情報記憶部124と、メタ情報記憶部125と、行動履歴記憶部126と、ジャンル情報記憶部127とを含んで構成される。記憶部12が記憶する情報については後述する。
【0024】
レコメンド機能部13は、端末装置6(ユーザ)の位置情報と記憶部12により記憶される情報に基づいて、各スクリーンに表示する情報の優先度を判定する。コンテンツ内容解析機能部14は、コンテンツの内容を解析する。ポータル機能部15は、ウェブサーバの機能を有し、後述する各種画面を作成する。
【0025】
次に、図5から図11を参照して記憶部12が記憶するデータについて説明する。
図5は、本実施形態によるスクリーン情報記憶部121が記憶するスクリーン情報のデータ構造を示す概略図である。図示するように、スクリーン情報は、行と列からなる2次元の表形式のデータであり、スクリーンを一意に識別するスクリーンIDと、スクリーン名称と、位置と、スクリーンサイズと、解像度と、再生能力との各項目の列を有している。このテーブルの各行はスクリーンID毎に存在する。再生能力は、表示できるコンテンツの種類(例えば、動画像、静止画像、音声、ウェブサイト等)と、分割表示できる数等である。
【0026】
図6は、本実施形態によるメタ情報記憶部125が記憶するメタ情報のデータ構造を示す概略図である。図示するように、メタ情報は、行と列からなる2次元の表形式のデータであり、コンテンツIDと、場所と、コンテンツ情報と、付加情報との各項目の列を有している。このテーブルの各行はコンテンツID毎に存在する。場所は、コンテンツが格納されている場所であり、例えばコンテンツがウェブサイトであれば場所はURL(Uniform Resource Locator)であり、コンテンツが動画像等であれば場所はコンテンツサーバ3のアドレスである。コンテンツ情報は、コンテンツ種別(例えば、動画像、静止画像、テキスト、音声、ウェブサイト等)と、コンテンツ詳細情報と、同期用コンテンツ情報を含む。
【0027】
コンテンツ詳細情報は、コンテンツ種別に対応する詳細情報である。例えば、コンテンツ種別が動画像のビデオであれば、コンテンツ詳細情報は、コーデック、解像度、アスペクト比、フレームレート等である。また、コンテンツ種別が動画像のオーディオであれば、コンテンツ詳細情報は、コーデック、チャネル、サンプリングレート、ビット量等である。また、コンテンツ種別が静止画像であれば、コンテンツ詳細情報は、コーデック、解像度等である。また、コンテンツ種別が音声であれば、コンテンツ詳細情報は、コーデック、チャネル、サンプリングレート、ビット量等である。また、コンテンツ種別がウェブサイトであれば、コンテンツ詳細情報は、FlashやHTML(HyperText Markup Language)等の情報である。同期用コンテンツ情報は、同期するコンテンツのコンテンツIDと、同期する時間等である。また、付加情報は、タイトルや著作情報、ジャンル等である。
【0028】
図7は、本実施形態によるステータス情報記憶部122が記憶するステータス情報のデータ構造を示す概略図である。図示するように、ステータス情報は、行と列からなる2次元の表形式のデータであり、ユーザIDと、位置と、関連スクリーン情報との各項目の列を有している。このテーブルの各行はユーザID毎に存在する。関連スクリーン情報は、ユーザから所定の距離内に設置されているスクリーンに関する情報であり、スクリーンIDと、ユーザからの距離と、ステータスを含む。ステータスには、オブジェクト表示中を示す「OK/Used」と、スタンバイ状態を示す「OK/NotInUse」と、ユーザが操作していることを示す「NG/Used」と、主電源がオフであることを表す「NG/NotInUse」とがある。
【0029】
図8は、本実施形態によるフィードバック情報記憶部124が記憶するフィードバック情報のデータ構造を示す概略図である。図示するように、フィードバック情報は、行と列からなる2次元の表形式のデータであり、フィードバックを一意に識別するフィードバックIDと、状況と、ユーザIDと、スクリーンIDと、コンテンツのジャンルを一意に識別するジャンルIDと、URL/コンテンツIDと、評価との各項目の列を有している。このテーブルの各行はフィードバックID毎に存在する。状況は、ユーザが評価を行った日時と位置を表す。また、URL/コンテンツIDは、コンテンツがウェブサイトであればURL、そうでなければコンテンツIDである。また、評価は、スクリーンに表示されたコンテンツに対する評価である。
【0030】
図9は、本実施形態によるジャンル情報記憶部127が記憶するジャンル情報のデータ構造を示す概略図である。図示するように、ジャンル情報は、行と列からなる2次元の表形式のデータであり、ジャンルIDと、ジャンル名称と、情報元と、URLとの各項目の列を有している。ジャンル名称には、例えば、スケジュール、テレビ番組、ビデオ、ウェブRSS(RDF(Resource Description Framework) Site Summary)、ウェブツール、ウェブインフォ、ウェブ広告等がある。情報元は、各ジャンルのコンテンツが格納されている場所であり、コンテンツサーバ3或いはインターネット等である。URLには、情報元がインターネットであった場合に、検索サイト等のURLが格納される。
【0031】
図10は、本実施形態による行動履歴記憶部126が記憶する行動履歴情報のデータ構造を示す概略図である。図示するように、行動履歴情報は、行と列からなる2次元の表形式のデータであり、ユーザIDと、位置と、行動イベントと、時刻と、スクリーン情報との各項目の列を有している。スクリーン情報は、ユーザの位置から所定の範囲内にあるスクリーンが表示したコンテンツを表し、スクリーンIDと、ジャンルIDと、URL/コンテンツIDとの組を複数含む。
【0032】
図11は、本実施形態によるスケジュール情報記憶部123が記憶するスケジュール情報のデータ構造を示す概略図である。図示するように、スケジュール情報は、行と列からなる2次元の表形式のデータであり、スケジュールIDと、タイトルと、開始時間と、期間と、メモとの各項目の列を有している。
【0033】
図12は、本実施形態による端末装置6の機能構成を示すブロック図である。
端末装置6は、ユーザ位置検出部601と、行動パターン検出部602と、送信部603と、各種キー及びタッチパネルから構成される入力部604と、液晶ディスプレイ等から構成される表示部605と、評価部606を含んで構成される。
ユーザ位置検出部601は、GPS(Galileo positioning system)を備え、GPSを用いて端末装置6を携帯するユーザの位置情報を検出する。なお、本実施形態ではGPSを用いて位置情報を検出しているが、例えば、ユーザ位置検出部601は、UWB(Ultra Wideband)センサータグ、無線LAN、RFID(Radio Frequency IDentification)或いは特開2009−276984号公報に記載の技術等を用いて位置情報を検出してもよい。行動パターン検出部602は、加速度センサを備え、加速度センサを用いてユーザの行動パターンを検出する。なお、本実施形態では、加速度センサを用いて行動パターンを検出したが、例えば、特開2009−238196号公報、特開2009−290505号公報、特開2010−74278号公報等に記載された技術を用いて行動パターンを検出してもよい。なお、このとき、行動パターン検出部602は、ユーザの向きも検出する。送信部603は、ユーザが対象領域内にいるときに、行動パターン検出部602により所定の行動パターン(例えば、止まる、座る、寝転がる等)が検出された場合に、ユーザ位置検出部601により検出されたユーザの位置情報と向きをアプリケーションサーバ1に送信する。評価部606は、各スクリーン8により表示されるコンテンツに対する評価情報の入力を受け付け、入力された評価情報をアプリケーションサーバ1に送信する。なお、端末装置6は、スクリーン8としての動作も行い、スクリーン8が備える機能も有する。
【0034】
図13は、本実施形態によるスクリーン8の設置位置を説明するための概略図である。
本図に示すとおり、本実施形態では、複数のスクリーン8が、対象領域である家庭のリビングに設置されている。ここで、リビングにおける横方向をx軸方向とし、縦方向をy軸方向とし、奥行方向をz軸としてxyz座標系を定める。
【0035】
次に、図14から16を参照して、スクリーン登録処理について説明する。図14は、本実施形態によるスクリーンID取得処理の動作を示すシーケンス図である。
まず、スクリーン8が、ホームサーバ7にスクリーンID要求を送信する(ステップS0−1)。スクリーンID要求は、スクリーンIDを要求するデータである。ホームサーバ7は、スクリーンIDを作成し、作成したスクリーンIDをスクリーン8に通知する(ステップS0−2)。本実施形態では、スクリーンIDは、SIP−URI(Uniform Resource Identifier)であり、URIスキームと、ユーザパートと、ホストパートからなる。例えば、スクリーンIDが「sips:2387029876906215@yamada.kddilabs.jp」である場合、URIスキームが「sips」であり、ユーザパートが「2387029876906215」であり、ホストパートが「yamada.kddilabs.jp」である。ホストパート及びURIスキームは、ホームサーバ7に予め設定してある。また、ホームサーバ7は、ランダムな数値を生成してユーザパートとする。なお、本実施形態では、ユーザパートをランダムな数値としたが、例えばユーザが設定できるようにしてもよい。
【0036】
図15は、本実施形態によるスクリーン登録処理の動作を示すシーケンス図である。
まず、スクリーン8が、スクリーン位置登録をホームサーバ7へ送信する(ステップS1−1)。スクリーン位置登録は、ステップS0−2で取得したスクリーンIDを含むデータである。ホームサーバ7は、スクリーン位置登録を受信すると、接続されているカメラから画像を取得する(ステップS1−2)。このカメラは、スクリーン8が設置されている対象領域(例えば、リビング)全体を撮影した画像を出力する。そして、ホームサーバ7は、受信したスクリーンIDと、カメラから取得した対象領域全体の画像のURLをプレゼンスサーバ4に送信する(ステップS1−3)。プレゼンスサーバ4は、スクリーン位置新規登録イベントをアプリケーションサーバ1に送信する(ステップS1−4)。スクリーン位置新規登録イベントには、受信したスクリーンIDと画像のURLが含まれる。アプリケーションサーバ1のマルチスクリーン制御部11は、スクリーン8の位置を登録するためのスクリーン位置指定画面の画面作成指示をポータル機能部15に出力する(ステップS1−5)。この画面作成指示には、受信した画像のURLが含まれる。
【0037】
ポータル機能部15は、スクリーン8の位置を登録するためのスクリーン位置指定画面を作成する(ステップS1−6)。そして、ポータル機能部15は、作成したスクリーン位置指定画面のURLをマルチスクリーン制御部11に出力する(ステップS1−7)。マルチスクリーン制御部11は、スクリーン位置指定画面の表示指示をセッション制御サーバ5に送信する(ステップS1−8)。この表示指示には、スクリーン位置指定画面のURLとスクリーンIDが含まれる。セッション制御サーバ5は、表示指示に含まれるスクリーンIDに対応するスクリーン8にこの表示指示を転送する(ステップS1−9)。スクリーン8は、スクリーン位置指定画面を表示し、ユーザからの入力を受け付ける。そして、スクリーン8は、ユーザからスクリーン位置の入力があると、その位置情報をアプリケーションサーバ1に送信する(ステップS1−10)。アプリケーションサーバ1のポータル機能部15は、受信した位置情報とスクリーンIDをマルチスクリーン制御部11へ出力する(ステップS1−11)。マルチスクリーン制御部11は、受信した位置情報とスクリーンIDを、スクリーン情報記憶部121に書き込む。また、ポータル機能部15は、受信した位置情報とスクリーンIDをスクリーン8へ送信する(ステップS1−12)。
【0038】
図16は、本実施形態によるスクリーン位置指定画面の表示例を示すイメージ図である。
本図に示すとおり、スクリーン位置指定画面には、ホームサーバ7に接続されたカメラが撮影した画像が表示され、ユーザが画面をタッチ或いはリモコン等で位置を指示することで、スクリーン位置を登録する。ここで、スクリーン位置指定画面上には、リビングのxyz座標値が予め登録されている。
【0039】
次に、図17及び18を参照して、ユーザ登録処理について説明する。図17は、本実施形態によるユーザ登録処理の動作を示すシーケンス図である。
まず、端末装置6が、ユーザID・名称関連付けイベントをプレゼンスサーバ4に送信する(ステップS7−1)。ユーザID・名称関連付けイベントは、ユーザ登録をするためのデータである。プレゼンスサーバ4は、受信したユーザID・名称関連付けイベントをアプリケーションサーバ1に転送する(ステップS7−2)。アプリケーションサーバ1のマルチスクリーン制御部11は、ユーザ名称及びユーザ属性を入力するためのユーザ名称入力画面の画面作成指示をポータル機能部15に出力する(ステップS7−3)。ポータル機能部15は、ユーザ名称入力画面を作成する(ステップS7−4)。そして、ポータル機能部15は、作成したユーザ名称入力画面のURLをマルチスクリーン制御部11に通知する(ステップS7−5)。マルチスクリーン制御部11は、ユーザ名称入力画面の表示指示をセッション制御サーバ5に送信する(ステップS7−6)。この表示指示には、ユーザ名称入力画面のURLが含まれる。セッション制御サーバ5は、端末装置6にこの表示指示を転送する(ステップS7−7)。端末装置6は、ユーザ名称入力画面を表示し、ユーザ名称及びユーザ属性の入力を受け付ける。そして、端末装置6は、ユーザ名称入力画面によりユーザからユーザ名称及びユーザ属性の入力があると、入力されたユーザ名称及びユーザ属性をポータル機能部15に送信する(ステップS7−8)。ポータル機能部15は、受信したユーザ名称及びユーザ属性をマルチスクリーン制御部11へ出力する(ステップS7−9)。マルチスクリーン制御部11は、ユーザ名称及びユーザ属性に対して、ユーザIDを付番し、ユーザプロファイル管理サーバ2のユーザ情報記憶部にユーザID、ユーザ名称及びユーザ属性を関連付けて書き込む(ステップS7−10)。そして、マルチスクリーン制御部11は、付番したユーザIDをポータル機能部15に通知する(ステップS7−11)。ポータル機能部15は、ユーザIDとユーザ名称を対応付けて端末装置6に通知する(ステップS7−12)。
【0040】
図18は、本実施形態によるユーザ名称入力画面の表示例を示すイメージ図である。
本図に示すとおり、ユーザ名称入力画面には、ユーザ名称(名前)及びユーザ属性(性別、生年月日、職業、通勤先等)を入力する入力欄と、入力した情報を登録する登録ボタンと、入力をキャンセルするキャンセルボタンが表示される。
【0041】
次に、図19及び20を参照して、表示情報・スクリーン決定処理について説明する。図19は、本実施形態による表示情報・スクリーン決定処理の動作を示すシーケンス図である。
端末装置6は、対象領域内おいて、ユーザの止まる、座る、寝転がるといった所定の行動パターンを検出すると、ユーザの位置情報を検出する(ステップS8−1)。そして、端末装置6は、プレゼンスサーバ4へユーザ位置イベントを送信する(ステップS8−2)。ユーザ位置イベントは、ユーザの位置情報と向きを含むデータである。プレゼンスサーバ4は、受信したユーザ位置イベントをアプリケーションサーバ1へ転送する(ステップS8−3)。アプリケーションサーバ1のマルチスクリーン制御部11は、受信したユーザの位置情報とスクリーン情報記憶部121が記憶するスクリーン情報に基づいて、関連スクリーン情報を作成し、ユーザの位置情報と関連スクリーン情報を関連付けてステータス情報記憶部122に書き込む。そして、マルチスクリーン制御部11は、ステータス情報記憶部122が記憶するステータス情報に基づいて、レコメンド要求を作成し、作成したレコメンド要求をレコメンド機能部13に出力する(ステップS8−4)。レコメンド要求の詳細については後述する。
【0042】
レコメンド機能部13は、レコメンド要求及び記憶部12により記憶される各種情報に基づいて、レコメンド結果を作成する(ステップS8−5)。レコメンド結果は、各スクリーン8に表示するコンテンツのオススメ度を示すデータである。オススメ度とは優先度である。そして、レコメンド機能部13は、作成したレコメンド結果をマルチスクリーン制御部11に出力する(ステップS8−6)。マルチスクリーン制御部11は、レコメンド結果に基づいて各スクリーンに表示するコンテンツを決定する(ステップS8−7)。そして、マルチスクリーン制御部11は、決定したコンテンツをセッション制御サーバ5に通知する(ステップS8−8)。セッション制御サーバ5は、各スクリーン8に対して、決定したコンテンツを通知する(ステップS8−9)。
【0043】
次に、図20を参照してマルチスクリーン制御部11及びレコメンド機能部13による表示情報・スクリーン決定処理を説明する。以下、説明の便宜を図るため、4台のスクリーン8のそれぞれに対しAからDの符号を割り当て、スクリーン8A、8B、8C、8Dと記す。なお、各スクリーン8A〜8Dに共通する事項については、A〜Dの符号を省略し、単に「スクリーン8」又は「各スクリーン8」と記す。
【0044】
図20(a)は、本実施形態によるレコメンド要求のデータ例を示す概略図である。
レコメンド要求には、ユーザIDと、各ユーザから所定範囲内にあるスクリーン8のスクリーンIDと、各ユーザと各スクリーン8の距離が含まれる。
【0045】
マルチスクリーン制御部11は、上述したステップS8−3において、ユーザ位置イベントを受信すると、ユーザ位置イベントに含まれるユーザの位置情報と、スクリーン情報記憶部121が記憶するスクリーンの位置とに基づいて、関連スクリーン情報を作成する。そして、マルチスクリーン制御部11は、ユーザ位置イベントに含まれるユーザの位置情報と、作成した関連スクリーン情報とを関連付けてステータス情報記憶部122に書き込む。次に、マルチスクリーン制御部11は、このユーザから所定範囲内にいるユーザのユーザIDとその関連スクリーン情報をステータス情報記憶部122から読み出す。そして、マルチスクリーン制御部11は、読み出したユーザIDと関連スクリーン情報に基づいて、レコメンド要求を作成し、作成したレコメンド要求をレコメンド機能部13に出力する。なお、マルチスクリーン制御部11は、図20(a)に示すレコメンド要求に加えて、ユーザの向きもレコメンド要求に含めてもよい。
【0046】
レコメンド機能部13は、レコメンド要求が入力されると、まず、レコメンド要求に含まれるスクリーン8にコンテンツを表示することを決定する。次に、レコメンド機能部13は、各スクリーン8に表示するコンテンツのジャンルのオススメ度を決定する。図20(a)に示すレコメンド要求を例にして具体的に説明する。まず、レコメンド機能部13は、ユーザ1及びユーザ2に共通するスクリーン8Bに対応する各ジャンルのオススメ度を決定する。具体的には、レコメンド機能部13は、レコメンド結果に含まれる距離に基づいて、スクリーン8Bに最も近いユーザ(例えばユーザ1)を判定し、このユーザ1のユーザ情報に基づいて、スクリーン8Bのジャンルのオススメ度を決定する。次に、レコメンド機能部13は、ユーザ1に対応するスクリーン8Aのジャンルのオススメ度を、ユーザ1のユーザ情報に基づいて決定する。このとき、レコメンド機能部13は、スクリーン8Aのジャンルとスクリーン8Bのジャンルが異なるように、各スクリーン8のジャンルのオススメ度を決定する。ここで、レコメンド機能部13は、ユーザとスクリーン8との距離に応じたジャンルの優先度を予め記憶している。そして、レコメンド機能部13は、ユーザから近い距離にあるスクリーン8に、距離に応じた優先度の高いジャンルが表示されるようにオススメ度を決定する。同様に、レコメンド機能部13は、ユーザ2に対応するスクリーン8Cのジャンルのオススメ度を、ユーザ1のユーザ情報に基づいて決定する。なお、本実施形態では、レコメンド機能部13は、ユーザ情報に基づいてジャンルのオススメ度を決定しているが、例えば、行動履歴記憶部126が記憶する行動履歴、或いはフィードバック情報記憶部124が記憶するフィードバック情報に基づいてジャンルのオススメ度を決定してもよい。また、レコメンド要求にユーザの向きが含まれている場合には、ユーザの正面に位置するスクリーン8にのみコンテンツを表示するようにしてもよい。レコメンド機能部13は、決定した各ジャンルのオススメ度をレコメンド結果としてマルチスクリーン制御部11に出力する。
【0047】
図20(b)は、本実施形態によるレコメンド結果のデータ例を示す概略図である。
本図に示すとおり、レコメンド結果には、各スクリーン8に表示するジャンルのオススメ度が含まれる。マルチスクリーン制御部11は、オススメ度の高いジャンルを各スクリーンに表示することを決定する。図に示す例では、マルチスクリーン制御部11は、スクリーン8AをジャンルXとし、スクリーン8BをジャンルYとし、スクリーン8CをジャンルZとする。
【0048】
次に、マルチスクリーン制御部11は、各スクリーン8のジャンルからコンテンツを決定するためのレコメンド要求をレコメンド機能部13に出力する。このレコメンド要求には、決定したジャンルと図20(a)に示すレコメンド要求が含まれる。レコメンド機能部13は、レコメンド要求に含まれるジャンルと、ユーザの行動履歴と、ユーザ情報とに基づいて各スクリーン8に表示するコンテンツのオススメ度を決定し、決定したオススメ度をマルチスクリーン制御部11へ通知する。マルチスクリーン制御部11は、オススメ度の高いコンテンツをスクリーン8に表示するコンテンツとする。
【0049】
以下、マルチスクリーン制御部11及びレコメンド機能部13がジャンルからコンテンツを決定する具体例を説明する。
ジャンルがスケジュールである場合には、マルチスクリーン制御部11は、レコメンド機能部13にレコメンド要求は出力せず、スケジュール情報記憶部123からこのユーザのスケジュールを読み出し、直近の時間以降のスケジュールをスクリーン8に表示することを決定する。このとき、マルチスクリーン制御部11は、表示するスクリーン8のサイズに合わせて表示するスケジュールの数を決定する。
また、ジャンルがテレビである場合には、マルチスクリーン制御部11は、予め保持している番組ガイドを行うRSSのURLを含むレコメンド要求をレコメンド機能部13に出力する。レコメンド機能部13は、レコメンド要求に含まれるURLから番組表を取得し、ユーザの行動履歴及びユーザ情報に基づき、取得した番組表における各番組のオススメ度を決定する。マルチスクリーン制御部11は、オススメ度の高い番組をスクリーン8に表示することを決定する。
また、ジャンルがビデオである場合には、レコメンド機能部13は、メタ情報記憶部125により記憶されるメタ情報と、ユーザの行動履歴及びユーザ情報に基づき、各コンテンツのオススメ度を決定する。マルチスクリーン制御部11は、オススメ度の高いコンテンツをスクリーン8に表示することを決定する。
【0050】
また、ジャンルがウェブRSSである場合には、マルチスクリーン制御部11は、予め保持している情報サイトRSSのURLを含むレコメンド要求をレコメンド機能部13に出力する。情報サイトRSSとは、例えばニュース等のRSSである。レコメンド機能部13は、ユーザの行動履歴及びユーザ情報に基づき、情報サイトRSSに含まれるURLのオススメ度を決定する。マルチスクリーン制御部11は、オススメ度の高いURLのウェブサイトをスクリーン8に表示することを決定する。
また、ジャンルがウェブツールだった場合には、マルチスクリーン制御部11は、予め保持しているコミュニケーションツール用URLリストを含むレコメンド要求をレコメンド機能部13に出力する。レコメンド機能部13は、ユーザの行動履歴及びユーザ情報に基づき、レコメンド要求に含まれるURLのオススメ度を決定する。マルチスクリーン制御部11は、オススメ度の高いURLのウェブサイトをスクリーン8に表示することを決定する。
また、ジャンルがウェブインフォだった場合には、マルチスクリーン制御部11は、予め保持している検索サイトのURLリストを含むレコメンド要求をレコメンド機能部13に出力する。レコメンド機能部13は、ユーザの行動履歴及びユーザ情報に基づき、レコメンド要求に含まれるURLのオススメ度を決定する。マルチスクリーン制御部11は、オススメ度の高いURLのウェブサイトをスクリーン8に表示することを決定する。
また、ジャンルがウェブ広告だった場合には、マルチスクリーン制御部11は、予め保持している広告サイトのURLリストを含むレコメンド要求をレコメンド機能部13に出力する。レコメンド機能部13は、ユーザの行動履歴及びユーザ情報に基づき、レコメンド要求に含まれるURLのオススメ度を決定する。マルチスクリーン制御部11は、オススメ度の高いURLのウェブサイトをスクリーン8に表示することを決定する。
【0051】
次に、図21を参照してコンテンツ選択処理について説明する。図21は、本実施形態によるコンテンツ選択処理の動作を示すシーケンス図である。
まず、ユーザが端末装置6にて選択メニューを選択すると、端末装置6は、選択メニューが選択されたことをプレゼンスサーバ4に通知する(ステップS6−1)。プレゼンスサーバ4は、コンテンツ選択イベントをアプリケーションサーバ1に送信する(ステップS6−2)。コンテンツ選択イベントは、ユーザIDを含むデータである。アプリケーションサーバ1のマルチスクリーン制御部11は、コンテンツ選択イベントに含まれるユーザIDに対応する関連スクリーン情報をステータス情報記憶部122から読み出す。そして、マルチスクリーン制御部11は、コンテンツ選択イベントに含まれるユーザIDと読み出した関連スクリーン情報をレコメンド機能部13に出力する(ステップS6−3)。レコメンド機能部13は、関連スクリーン情報に基づいて、選択メニューを表示するスクリーン8と、選択候補のコンテンツを判定する(ステップS6−4)。そして、レコメンド機能部13は、判定したレコメンド情報(選択メニューを表示するスクリーン8のスクリーンIDと選択候補のコンテンツのコンテンツID)をマルチスクリーン制御部11に出力する(ステップS6−5)。マルチスクリーン制御部11は、選択メニュー画面の画面作成指示をポータル機能部15に出力する(ステップS6−6)。この画面作成指示には、レコメンド情報に含まれる選択候補のコンテンツのコンテンツIDが含まれる。ポータル機能部15は、画面作成指示に含まれるコンテンツの一覧を含む選択メニュー画面を作成する(ステップS6−7)。そして、ポータル機能部15は、作成した選択メニュー画面のURLをマルチスクリーン制御部11に通知する(ステップS6−8)。マルチスクリーン制御部11は、選択メニュー画面の表示指示をセッション制御サーバ5に送信する(ステップS6−9)。この表示指示には、選択メニュー画面のURLと、選択メニュー画面を表示するスクリーン8のスクリーンIDが含まれる。セッション制御サーバ5は、表示指示に含まれるスクリーンIDに対応するスクリーン8に、選択メニュー画面のURLを転送する(ステップS6−10)。スクリーン8は、選択メニュー画面を表示する。
【0052】
ユーザが、端末装置6を操作してスクリーン8に表示された選択メニュー画面からコンテンツを選択すると、スクリーン8は、選択されたコンテンツをポータル機能部15に通知する(ステップS6−11)。ポータル機能部15は、選択されたコンテンツをマルチスクリーン制御部11に通知する(ステップS6−12)。マルチスクリーン制御部11は、ユーザIDと関連スクリーン情報と通知されたコンテンツのコンテンツIDをレコメンド機能部13に出力する(ステップS6−13)。レコメンド機能部13は、コンテンツを表示するスクリーン8を判定する(ステップS6−14)。そして、レコメンド機能部13は、判定したレコメンド情報(コンテンツを表示するスクリーン8のスクリーンID)をマルチスクリーン制御部11に送信する(ステップS6−15)。マルチスクリーン制御部11は、レコメンド情報に含まれるスクリーン8のスクリーンIDと、選択されたコンテンツのコンテンツIDを含む表示指示をセッション制御サーバ5に送信する(ステップS6−16)。セッション制御サーバ5は、表示指示に含まれるスクリーンIDに対応するスクリーン8にコンテンツIDを転送する(ステップS6−17)。これにより、スクリーン8が、選択メニューから選択されたコンテンツを表示する。
【0053】
次に、ステップ図22及び23を参照して、スクリーン切替処理について説明する。図22及び23は、本実施形態によるスクリーン切替処理の動作を示すシーケンス図である。このスクリーン切替処理は、スクリーン8に表示するコンテンツが決定した際、コンテンツが登録された際、或いは、定期的なタイミングにて行われる。
【0054】
まず、マルチスクリーン制御部11が、コンテンツ内容解析指示をコンテンツ内容解析機能部14に出力する(ステップS5−1)。コンテンツ内容解析指示は、コンテンツIDを含むデータである。コンテンツ内容解析機能部14は、コンテンツIDに対応するコンテンツをコンテンツサーバ3に対して要求する(ステップS5−2)。コンテンツサーバ3は、コンテンツIDに対応するコンテンツをコンテンツ内容解析機能部14に送信する(ステップS5−3)。コンテンツ内容解析機能部14は、受信したコンテンツに対して、キーワードを抽出する解析処理及び抽出したキーワードを用いて検索する外部検索処理を行う(ステップS5−4)。
【0055】
具体的には、コンテンツ内容解析機能部14は、まず、時間に紐付く情報のキーワードを抽出する。例えば、コンテンツが動画像である場合には、字幕情報からテキスト解析を行い、表示時刻及びキーワードの抽出を行う。次に、コンテンツ内容解析機能部14は、時間に紐付かない情報のキーワードを抽出する。例えば、コンテンツがテレビ番組である場合には、番組情報をインターネット等から取得し、出演者・出演者・登場人物・場所などのキーワードを抽出する。次に、コンテンツ内容解析機能部14は、抽出したキーワードを用いて、インターネットの検索サイト、予め設定してある情報サイト、スケジュール情報記憶部123或いは行動履歴記憶部126等を検索して、サブコンテンツを抽出する。サブコンテンツは、例えば動画像等のコンテンツに関連するコンテンツであり、本実施形態ではウェブサイトである。なお、特開2010−16755号公報、特開2010−87658号公報、又は特表2009−528756号公報等の技術を用いてコンテンツの内容を解析してもよい。
【0056】
そして、コンテンツ内容解析機能部14は、解析処理及び外部検索処理を行った結果であるサブコンテンツ要素をマルチスクリーン制御部11に通知する(ステップS5−5)。サブコンテンツ要素は、サブコンテンツとサブコンテンツの表示時刻との組のリストである。マルチスクリーン制御部11は、ステータス情報記憶部122からユーザIDに対応する関連スクリーン情報を読み出し、レコメンド機能部13にユーザIDと関連スクリーン情報とサブコンテンツ要素を通知する(ステップS5−6)。レコメンド機能部13は、各スクリーン8に表示するサブコンテンツのオススメ度を判定する(ステップS5−7)。そして、レコメンド機能部13は、サブコンテンツのオススメ度を含むレコメンド情報をマルチスクリーン制御部11に出力する(ステップS5−8)。マルチスクリーン制御部11は、レコメンド情報に基づいて、サブコンテンツの表示スケジュールを作成する(ステップS5−9)。表示スケジュール作成処理の詳細についは後述する。このとき、マルチスクリーン制御部11は、サブコンテンツの表示時刻、スクリーンID、URLの組のリストである情報リストを作成する。そして、マルチスクリーン制御部11は、サブコンテンツ表示用画面の画面作成指示をポータル機能部15に出力する(ステップS5−10)。ポータル機能部15は、サブコンテンツ表示用画面を作成する(ステップS5−11)。そして、ポータル機能部15は、作成したサブコンテンツ表示用画面のURLをマルチスクリーン制御部11に出力する(ステップS5−12)。
【0057】
マルチスクリーン制御部11は、セッション制御サーバ5にコンテンツの表示指示及び情報リストを送信する(ステップS5−13)。コンテンツの表示指示には、コンテンツID及びスクリーンIDが含まれる。セッション制御サーバ5は、コンテンツサーバ3にこの表示指示及び情報リストを転送する(ステップS5−14)。コンテンツサーバ3は、コンテンツの表示指示に含まれるスクリーンIDに対応するスクリーン8Aに、コンテンツIDに対応するコンテンツを送信する(ステップS5−15)。スクリーン8Aは、受信したコンテンツを表示する。
【0058】
そして、コンテンツサーバ3は、情報リストに含まれる表示時刻になると、サブコンテンツの表示指示をセッション制御サーバ5に送信する(ステップS5−16)。サブコンテンツの表示指示には、情報リストに含まれるスクリーンID及びURLが含まれる。セッション制御サーバ5は、表示指示に含まれるスクリーンIDに対応するスクリーン8BにサブコンテンツのURLを転送する(ステップS5−17)。スクリーン8Bは、ポータル機能部15にサブコンテンツを要求する(ステップS5−18)。ポータル機能部15は、要求されたサブコンテンツをスクリーン8Bに送信する(ステップS5−19)。これにより、スクリーン8Bは、スクリーン8Aが表示するコンテンツに関連するサブコンテンツを表示する。
【0059】
図24は、本実施形態による表示スケジュール作成処理を説明するための概略図である。
まず、マルチスクリーン制御部11は、スクリーン8Aにおける動画像コンテンツの表示時間を例えば30秒単位でブロック化する。図示する例では、マルチスクリーン制御部11は、表示時間をブロックB1〜B8に分割している。なお、本実施形態では、時間でブロックを区切ったが、例えばシーン検出を用いて、シーン毎にブロックを区切ってもよい。
【0060】
そして、マルチスクリーン制御部11は、表示時刻が紐付けられているサブコンテンツを、その表示時刻に該当するブロックの表示候補とする。次に、マルチスクリーン制御部11は、表示候補となったサブコンテンツとユーザの行動履歴とユーザ情報を含むレコメンド要求をレコメンド機能部13に出力し、各表示候補のオススメ度を取得する。そして、マルチスクリーン制御部11は、オススメ度の高い表示候補から順に、各ブロックに割り当てる。図に示す表において、「○」は、ブロックにサブコンテンツが割り当てられたことを示す。図示する例では、スクリーン8BはブロックB1,B3〜B8にサブコンテンツが割り当てられており、スクリーン8CはブロックB1,B4,B6,B8にサブコンテンツが割り当てられており、スクリーン8DはブロックB4,B8にサブコンテンツが割り当てられている。
【0061】
次に、マルチスクリーン制御部11は、時間に紐付くサブコンテンツが割り当てられていないブロックに表示するサブコンテンツを決定する。具体的には、マルチスクリーン制御部11は、直前のブロックにサブコンテンツが割り当てられている場合には、直前のブロックと同じサブコンテンツをそのブロックに割り当てる。一方、マルチスクリーン制御部11は、直前のブロックにサブコンテンツが割り当てられていない場合には、ランダムに表示時刻が紐付けられていないサブコンテンツをそのブロックに割り当てる。例えば、図に示す例では、スクリーン8BのブロックB2には、スクリーン8BのブロックB1で表示するサブコンテンツ割り当てる。また、スクリーン8CのブロックB3は、紐付けられていないサブコンテンツを割り当てる。
【0062】
次に、図25から28を参照して、フィードバック処理について説明する。図25は、本実施形態によるフィードバック処理の動作を示すシーケンス図である。
ユーザが、端末装置6を操作してメニューからフィードバックを選択すると、端末装置6は、フィードバックイベントをホームサーバ7へ通知する(ステップS4−1)。フィードバックイベントは、ユーザIDとスクリーンIDを含むデータである。ホームサーバ7は、接続されているカメラから対象領域全体の画像を取得する(ステップS4−2)。そして、ホームサーバ7は、カメラから取得した対象領域全体の画像のURLと、フィードバックイベントに含まれるユーザIDとスクリーンIDとをプレゼンスサーバ4に送信する(ステップS4−3)。プレゼンスサーバ4は、ユーザフィードバックイベントをアプリケーションサーバ1に送信する(ステップS4−4)。ユーザフィードバックイベントは、受信したユーザID、スクリーンID及び画像のURLを含むデータである。アプリケーションサーバ1のマルチスクリーン制御部11は、スクリーン指定画面の画面作成指示をポータル機能部15に出力する(ステップS4−5)。画像作成指示には、受信した画像のURLとスクリーンIDが含まれる。ポータル機能部15は、スクリーン8を指定するためのスクリーン指定画面を作成する(ステップS4−6)。そして、ポータル機能部15は、作成したスクリーン指定画面のURLをマルチスクリーン制御部11に出力する(ステップS4−7)。マルチスクリーン制御部11は、スクリーン指定画面の表示指示をセッション制御サーバ5に送信する(ステップS4−8)。この表示指示には、スクリーン指定画面のURLとスクリーンIDが含まれる。セッション制御サーバ5は、スクリーンIDに対応する端末装置6にスクリーン指定画面のURLを送信する(ステップS4−9)。
【0063】
端末装置6は、スクリーン指定画面を表示し、ユーザからの入力を受け付ける。そして、端末装置6は、ユーザからスクリーンが指定されると、指定されたスクリーンのスクリーンIDをアプリケーションサーバ1へ通知する(ステップS4−10)。ポータル機能部15は、対象スクリーンオーバレイ表示画面とフィードバック入力画面を作成する(ステップS4−11,S4−12)。そして、ポータル機能部15は、スクリーン指定通知をマルチスクリーン制御部11へ出力する(ステップS4−13)。スクリーン指定通知は、対象スクリーンオーバレイ表示画面のURLとフィードバック入力画面のURLと受信したスクリーンIDを含むデータである。マルチスクリーン制御部11は、対象スクリーンオーバレイ表示画面とフィードバック入力画面の表示指示をセッション制御サーバ5に送信する(ステップS4−14)。この表示指示には、対象スクリーンオーバレイ表示画面のURLとフィードバック入力画面のURLと受信したスクリーンIDが含まれる。セッション制御サーバ5は、対象スクリーンオーバレイ表示画面のURLを表示指示に含まれるスクリーンIDに対応するスクリーン8に送信し(ステップS4−15)、フィードバック入力画面のURLを端末装置6に送信する(ステップS4−16)。端末装置6は、フィードバック入力画面を表示し、ユーザからの入力を受け付ける。そして、端末装置6は、フィードバック入力画面からユーザによりフィードバックが入力されると、そのフィードバックをポータル機能部15に通知する(ステップS4−17)。フィードバックは、スクリーン8に表示しているコンテンツの評価とスクリーンIDとコンテンツIDを含むデータである。ポータル機能部15は、受信したフィードバックをマルチスクリーン制御部11に出力する(ステップS4−18)。マルチスクリーン制御部11は、そのフィードバックをフィードバック情報記憶部124に書き込む。そして、マルチスクリーン制御部11は、そのフィードバックをレコメンド機能部13に通知する(ステップS4−19)。レコメンド機能部13は、フィードバックに応じて、再度スクリーン8に表示するコンテンツのオススメ度を決定し、そのレコメンド情報(各コンテンツのオススメ度)をマルチスクリーン制御部11に出力する(ステップS4−20)。マルチスクリーン制御部11は、レコメンド情報に含まれるオススメ度の高いコンテンツを、評価対象となるスクリーン8に表示することを決定する。そして、図22に示すスクリーン切替処理に移行する。
【0064】
図26は、本実施形態によるスクリーン指定画面の表示例を示すイメージ図である。
本図に示すとおり、スクリーン指定画面には、ホームサーバ7に接続されたカメラが撮影した画像が表示され、ユーザが画面をタッチ或いはリモコン等で指示することにより、スクリーン8を指定する。
【0065】
図27は、本実施形態による対象スクリーンオーバレイ表示画面及びフィードバック入力画面の表示例を示すイメージ図である。図27(a)は、対象スクリーンオーバレイ表示画面の表示例である。本図に示すとおり、対象スクリーンオーバレイ表示画面には、評価対象となるスクリーン8の名称が表示される。また、図27(b)は、フィードバック入力画面の表示例である。本図に示すとおり、フィードバック入力画面には、コンテンツに対する5段階の評価と、評価を送信するための表示内容選択ボタンと、フィードバック処理を終了する終了ボタンとが表示される。
【0066】
図28は、スクリーン指定画面の他の表示例を示すイメージ図である。
本図に示すとおり、スクリーン指定画面には、対象領域内に設置されたスクリーン8(スクリーンIDとスクリーン名称)の一覧と、一覧から選択したスクリーン8を決定する決定ボタンと、フィードバック処理を終了する終了ボタンとが表示される。
【0067】
なお、本実施形態では、スクリーン8に表示されているコンテンツに対してフィードバック処理を行ったが、例えば、サブコンテンツに対してフィードバック処理を行ってもよい。或いは、コンテンツを表示するスクリーン8に対してフィードバック処理を行ってもよい。
【0068】
次に、図29を参照して、マルチスクリーンシステムにおいて各スクリーン8に表示するコンテンツの具体例を説明する。図29は、本実施形態によるスクリーン8に表示するコンテンツの具体例を説明するための概略図である。
本図において、SL1〜SL30,SD4〜SD21,SK8及びSE9は、スクリーン8を示す。また、PL1〜PL3,PD4〜PD7,PK8及びPE9は、ユーザ(端末装置6)の位置を示す。また、本例における対象領域は、リビング、ダイニング、キッチン及び玄関である。以下、父、母、娘(社会人)、息子(大学生)の4人家族の場合を例に説明する。なお、父、母、娘、息子は、それぞれ端末装置6を常に携帯している。
【0069】
[朝食時]
シーン1:父が起床し、朝食のためPD4に座る。
父が携帯する端末装置6は、父が座ったことを検知し、プレゼンスサーバ4を介してアプリケーションサーバ1に位置情報を送信する。アプリケーションサーバ1は、各スクリーン8に表示するコンテンツを決定し、各スクリーン8にセッション制御サーバ5を介して表示するコンテンツを通知する。
これにより、父がPD4に座ると、正面スクリーンSD4,SD5が点灯し、毎朝見ているニュース番組や、その他の情報が表示され、手元にあるSD21に新聞が表示される。
【0070】
シーン2:娘が起床し、朝食のためPD7に座る。
シーン1と同様の動作により、娘がPD7に座ると、正面スクリーンSD6,SD7が点灯し、毎朝見ている情報や、ワイドショーが表示される。
【0071】
シーン3:父が出勤のため玄関に移動。
父が携帯する端末装置6は、プレゼンスサーバ4を介してアプリケーションサーバ1に父が対象領域外に移動したこと通知する。アプリケーションサーバ1は、各スクリーン8を消灯することを決定し、各スクリーン8にセッション制御サーバ5を介して消灯指示を送信する。
これにより、見なくなったスクリーンSD4,SD5,SD21は消灯する。なお、表示されていたコンテンツの一部は端末装置6へ自動同期される。
【0072】
シーン4:息子が起床し、朝食のためPD6へ座る。
シーン1と同様の動作により、SD21が点灯する。また、このとき、娘よりも息子の方がスクリーンSD6に近いため、スクリーンSD6の表示が娘用の情報から、息子用の情報へ変わる。
【0073】
シーン5:大学から午前の講義が休講との連絡があり、息子が端末装置6によりスケジュールを変更する。
息子が携帯する端末装置6は、プレゼンスサーバ4を介してアプリケーションサーバ1に変更されたスケジュールを送信する。アプリケーションサーバ1は、変更されたスケジュールに応じてスクリーンSD6の表示内容を決定し、スクリーンSD6にセッション制御サーバ5を介して決定した表示内容を通知する。これにより、変更したスケジュールに応じてスクリーンSD6の表示内容が変更される。
【0074】
[スクリーン8にてサッカーの試合観戦時]
シーンA:父PL3、息子PL2に座る
スクリーンSL1にメイン、スクリーンSL2に全景・フォーメーション、時間、得点情報などを表示し、スクリーンSL3にメンバー略歴などを表示する。また、SL20にはコミュニケーションツールを表示する。
【0075】
シーンB:ゴール
スクリーンSL1,SL2はマルチアングルシーンを表示し、スクリーンSL3は全景を表示する。
【0076】
シーンC:前半終了
スクリーンSL1はハイライト、スクリーンSL2はチームの統計情報、スクリーンSL3はファンチームの試合観戦に関する情報(場所、チケット購入ページ)、現在のチーム順位予想を表示する。
【0077】
[スクリーン8にて映画鑑賞時]
シーンa:父PL3、娘PL2、母親PL1に座る
スクリーンSL1に映画、スクリーンSL2に映画に関連した登場人物の紹介、スクリーンSL3に映画の背景情報(世界観、前提条件)などを表示する。また、スクリーンSL20に字幕ありなしや日本語・英語などの設定情報を表示する。
【0078】
シーンb:父トイレ
スクリーンSL1は別の映画のコマーシャル、スクリーンSL2は現在放送中のテレビ番組、映画終了時に放送予定のテレビ番組などを表示する。また、スクリーンSL3は映画中に出てきた宝石などの広告、スクリーンSL20は映画中に飲食したくなるような広告を表示する。
【0079】
このように、本実施形態によれば、各ユーザの位置情報に応じて、各スクリーン8に表示するコンテンツを決定する。これにより、ユーザが自ら指定せずとも、ユーザの好みに応じた映像、情報が、ユーザから見易い位置にあるスクリーン8に表示される。
【0080】
また、図14,15,17,19,21,22,23,25に示す各ステップを実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより、スクリーンID取得処理、スクリーン登録処理、ユーザ登録処理、表示情報・スクリーン決定処理、コンテンツ選択処理、スクリーン切替処理又はフィードバック処理を行ってもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものであってもよい。
また、「コンピュータシステム」は、WWWシステムを利用している場合であれば、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)も含むものとする。
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、フラッシュメモリ等の書き込み可能な不揮発性メモリ、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。
【0081】
さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(例えばDRAM(Dynamic Random Access Memory))のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。
また、上記プログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピュータシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピュータシステムに伝送されてもよい。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク(通信網)や電話回線等の通信回線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。
また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良い。さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であっても良い。
【0082】
以上、図面を参照してこの発明の一実施形態について詳しく説明してきたが、具体的な構成は上述のものに限られることはなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲内において様々な設計変更等をすることが可能である。
【符号の説明】
【0083】
1…アプリケーションサーバ 2…ユーザプロファイルサーバ 3…コンテンツサーバ 4…プレゼンスサーバ 5…セッション制御サーバ 6…端末装置 7…ホームサーバ 8…スクリーン 11…マルチスクリーン制御部 12…記憶部 13…レコメンド機能部 14…コンテンツ内容解析機能部 15…ポータル機能部 121…スクリーン情報記憶部 122…ステータス情報記憶部 123…スケジュール情報記憶部 124…フィードバック情報記憶部 125…メタ情報記憶部 126…行動履歴記憶部 127…ジャンル情報記憶部 601…ユーザ位置検出部 602…行動パターン検出部 603…送信部 604…入力部 605…表示部 606…評価部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザが携帯する端末装置と、対象領域内に設置された複数のスクリーンと、サーバ装置とを有するマルチスクリーンシステムであって、
前記端末装置は、
前記ユーザの位置情報を検出するユーザ位置検出部と、
前記ユーザ位置検出部により検出された前記ユーザの位置情報を前記サーバ装置に送信する送信部と、
を備え、
前記サーバ装置は、
前記スクリーン各々の位置情報を記憶するスクリーン情報記憶部と、
前記端末装置からユーザの位置情報を受信し、受信したユーザの位置情報と、前記スクリーン情報記憶部により記憶される各スクリーンの位置情報とに基づいて、各スクリーンに表示するコンテンツを決定し、決定した各コンテンツを対応するスクリーン夫々へ通知するマルチスクリーン制御部と、
を備え、
前記スクリーンは、前記サーバ装置から通知されたコンテンツを表示する
ことを特徴とするマルチスクリーンシステム。
【請求項2】
前記サーバ装置は、
前記端末装置から受信した各ユーザの位置情報を記憶するステータス情報記憶部を有し、
前記マルチスクリーン制御部は、受信したユーザの位置情報とステータス情報記憶部により記憶される各ユーザの位置情報に基づいて、当該ユーザから所定の範囲内にいるユーザを特定し、特定したユーザの位置情報に基づいて、各スクリーンに表示するコンテンツを決定する
ことを特徴とする請求項1に記載のマルチスクリーンシステム。
【請求項3】
前記サーバ装置は、
各ユーザの属性情報を記憶するユーザ情報記憶部を有し、
前記マルチスクリーン制御部は、前記ユーザ情報記憶部により記憶されるユーザの属性情報に基づいて、各スクリーンに表示するコンテンツを決定する
ことを特徴とする請求項1又は2に記載のマルチスクリーンシステム。
【請求項4】
前記サーバ装置は、
各ユーザの行動履歴を記憶する行動履歴記憶部を有し、
前記マルチスクリーン制御部は、前記行動履歴記憶部により記憶されるユーザの行動履歴に基づいて、各スクリーンに表示するコンテンツを決定する
ことを特徴とする請求項1から3いずれか1項に記載のマルチスクリーンシステム。
【請求項5】
前記サーバ装置は、
各ユーザのスケジュールを記憶するスケジュール記憶部を有し、
前記マルチスクリーン制御部は、前記スケジュール記憶部が記憶するユーザのスケジュールに基づいて、各スクリーンに表示するコンテンツを決定する
ことを特徴とする請求項1から4いずれか1項に記載のマルチスクリーンシステム。
【請求項6】
前記端末装置は、各スクリーンにより表示されるコンテンツに対する評価情報の入力を受け付け、入力された評価情報を前記サーバ装置に送信する評価部を備え、
前記マルチスクリーン制御部は、前記端末装置からコンテンツの評価情報を受信し、受信した評価情報に基づいて、各スクリーンに表示するコンテンツを決定する
ことを特徴とする請求項1から5いずれか1項に記載のマルチスクリーンシステム。
【請求項7】
前記端末装置は、
前記ユーザの行動パターンを検出する行動パターン検出部を備え、
前記送信部は、前記ユーザが前記対象領域内にいるときに、前記行動パターン検出部により所定の行動パターンが検出された場合に、前記ユーザの位置情報を前記サーバ装置に送信する
ことを特徴とする請求項1から6いずれか1項に記載のマルチスクリーンシステム。
【請求項8】
ユーザが携帯する端末装置と、対象領域内に設置された複数のスクリーンと、前記スクリーン各々の位置情報を記憶するスクリーン情報記憶部を備えるサーバ装置とを有するマルチスクリーンシステムにおける表示方法であって、
前記端末装置のユーザ位置検出部が、前記ユーザの位置情報を検出するステップと、
前記端末装置の送信部が、前記ユーザ位置検出部により検出された前記ユーザの位置情報を前記サーバ装置に送信するステップと、
前記サーバ装置のマルチスクリーン制御部が、前記端末装置からユーザの位置情報を受信し、受信したユーザの位置情報と、前記スクリーン情報記憶部により記憶される各スクリーンの位置情報とに基づいて、各スクリーンに表示するコンテンツを決定し、決定した各コンテンツを対応するスクリーン夫々へ通知するステップと、
前記スクリーンが、前記サーバ装置から通知されたコンテンツを表示するステップと
を有することを特徴とする表示方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【公開番号】特開2012−68709(P2012−68709A)
【公開日】平成24年4月5日(2012.4.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−210709(P2010−210709)
【出願日】平成22年9月21日(2010.9.21)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.FLASH
【出願人】(000208891)KDDI株式会社 (2,700)
【Fターム(参考)】